Articulated bed

関連出願の相互参照 本願は、２００６年１月２０日に出願された米国特許出願第１１／３３６２３８号に対する優先権を請求する。

本開示は、一般に、関節式のベッド（ａｒｔｉｃｕｌａｔｉｎｇ ｂｅｄ）に関し、より詳細には、優れた方式で患者を回転させることができる関節式の病院ベッドまたは回復期ベッドに関する。

ＤａｗａｋａｍｉらのＵＳ２００５／０１６６３２３およびＴａｇｕｃｈｉらのＵＳ２００５／０１６０５３０はそれぞれ可動式ベッドを開示しており、ＷｅｉのＵＳ２００３／０１２１０９８は、寝たきりの患者のための回転機構を開示している。 ＴｅｋｕｌｖｅのＵＳ６８２６７９３は関節式のベッドフレームを開示しており、ＰａｕｌのＵＳ６７８９２８０は関節式の医療用ベッドを開示しており、ＨｅｎｓｌｅｙのＵＳ６３９３６４１は関節式のベッドフのレームを開示しており、ＨａｙｅｓらのＵＳ５２０５００４は、垂直方向に調節可能でかつ傾斜可能なベッドフレームを開示している。 ＳｕｇｇｉｔｔらのＵＳ５５１５５６１は関節式ベッドを開示しており、ＥｌｌｉｏｔｔのＵＳ５５３７７０１は、調節可能な関節式ベッドを開示しており、ＢａｔｈｒｉｃｋらのＵＳ５５６８６６１はフレームに据え付けられた動力モジュールを備える関節式ベッドを開示しており、ＥＰ０５８１４７４はベッド構成を開示しており、ＧＢ２２６９９１６は病院ベッドを開示しており、ＷＯ２００／０１８９０１は線形アクチュエータを開示している。

前述の関連技術は、部分的もしくは完全な運動および傾斜をするいくつかのベッドフレームを開示している。 しかし、従来技術は、本明細書に記載のような関節式フレームは開示しておらず、特に、関節式ベッドが交互配置されたセクションをどのように備えることができるかについて記載していない。 本開示は、従来技術に優る相違を示し、以下の概要に記載のこれまで知られていない利点を提供する。

本発明の一態様は、関節式ベッドを提供する。 関節式ベッドは、マットレスの少なくとも一部をその上で支持するように構成された第１のセクションであって、第１のサイドレールおよび互いに概ね平行に延びる複数の第１のマットレス支持バーを有し、第１の各マットレス支持バーが第１の端部および第２の端部を含んでおり、前記第１の端部は、第１の各マットレス支持バーを前記第１のサイドレールと一体化するように前記第１のサイドレールに固定されており、第１の各マットレス支持バーは、第１の軸周りで回転するように前記第２の端部またはその近くに位置する点のところで前記第１の軸周りに蝶着されている、第１のセクションを有している。 さらに、前記第１のセクションの隣に位置する、マットレスの少なくとも一部をその上で支持するように構成された第２のセクションと、前記第１のセクションに係合して前記第１のサイドレールを持ち上げ、前記第１のサイドレールおよび前記複数の第１のマットレス支持バーを前記第１の軸周りで回転させるように構成されたリフティング機構とを有している。

前述の関節式ベッドでは、第１の各マットレス支持バーは、第１のサイドレールに概ね垂直に延びていてもよい。 前記点は、第１の端部よりも第２の端部に近くてもよい。 関節式ベッドは蝶番支持部をさらに含んでいてもよく、この支持部は、複数の第１のマットレス支持バーの下を第１の軸に沿って延び、第１のマットレス支持バーそれぞれに第１の軸周りの蝶番式連結をもたらすように構成されている。

リフティング機構は、第１のサイドレールに沿って延びるように配置され、持ち上げられるように構成された第１のリフティングバーを含んでいてもよく、第１のサイドレールおよび第１のリフティングバーは、第１のリフティングバーを持ち上げると第１のサイドレールが持ち上がり、同時に、第１のサイドレールおよび複数の第１のマットレス支持バーが第１の軸周りで回転するように、互いに係合するように構成されていてもよい。 リフティング機構は、さらに、少なくとも２つのリフティングアームを含んでいてもよく、このアームは、第１のリフティングバーにほぼ垂直に取り付けられ、第１のリフティングバーを持ち上げるように概ね第１の軸周りで回転するように構成されている。 第１のサイドレールは、その下側からの凹部を有していてもよく、凹部は、下側から第１のリフティングバーを受けるように構成することができる。 関節式ベッドは、さらに、第１のセクション、第２のセクションおよびリフティング機構を支持するように構成されたフレームを含んでいてもよい。 フレームは、第１のサイドレールに沿って延び、第１のリフティングバーをその上で受けるように構成された第１のサイドバーを含むことができる。

第２のセクションは、第２のサイドレールおよび互いに概ね平行に延びる複数の第２のマットレス支持バーを含むことができ、第２のマットレス支持バーはそれぞれ第１の端部と第２の端部とを含んでおり、第１の端部は、第２のマットレス支持バーそれぞれを第２のサイドレールと一体化するように、第２のサイドレールに固定されている。 第２のセクションの第２の各マットレス支持バーは、第２の軸周りで回転するように、第２のマットレス支持バーの第２の端部またはその近くに位置する点のところで第２の軸周りに蝶着することができる。 リフティング機構は、さらに、第２のセクションに係合して、第２のサイドレールと複数の第２のマットレス支持バーを第１の軸にほぼ平行な第２の軸周りで回転させるように、第２のサイドレールを持ち上げるように構成されていてもよい。 複数の第１のマットレス支持バーの隣接する２つは、それらの間にスペースを形成することができ、複数の第２のマットレス支持バーの１つがそのスペース内に延びていてもよい。 第１のマットレス支持バーそれぞれの第２の端部は、第１のサイドレールから離隔されていてもよい。

第１のセクションは、さらに、第２のサイドレールおよび互いに概ね平行に延びる複数の第２のマットレス支持バーを含んでいてもよく、第２の各マットレス支持バーは、第１の端部と第２の端部とを含んでおり、第１の端部は、第２の各マットレス支持バーを第２のサイドレールと一体化するように第２のサイドレールに固定されており、一方、第２のサイドレールは、第１のサイドレールから離隔されながら第１のサイドレールに沿って延びている。 第２の各マットレス支持バーは、第１の軸周りで回転するように、第２のマットレス支持バーの第１の端部から離れた該第２のマットレス支持バーの点のところで第１の軸周りに蝶着されていてもよく、リフティング機構は、さらに、第２のサイドレールと複数の第２のマットレス支持バーとを第１の軸周りで回転させるように第２のサイドレールを持ち上げるように構成することができる。 リフティング機構は、第１のセクションを第１の軸周りで回転させるように、第１および第２のサイドレールを同時に持ち上げるように構成することができる。

関節式ベッドは、さらに、第１のサイドレールと複数の第１のマットレス支持バーを第１の軸にほぼ垂直に交わる第３の軸周りで回転させるように構成された他のリフティング機構を含むことができる。 リフティング機構と他のリフティング機構とは、相互連結される。 関節式ベッドは、さらに、第２のサイドレールと複数の第２のマットレス支持バーとを第１の軸にほぼ垂直に交わる第４の軸周りで回転させるように構成された他のリフティング機構を含むことができる。 他のリフティング機構は、さらに、第２のセクションの一部分を第１のサイドレールおよび複数の第１のマットレス支持バーとともに第３の軸周りで回転させるように構成することができる。 第１のセクションは、さらに、そのそれぞれが第１の端部と第２の端部とを含む少なくとも１つのマットレス支持バーを含むことができ、各マットレス支持バーの第１の端部は第１のサイドレールにも第２のサイドレールにも固定されておらず、各マットレス支持バーの第２の端部はマットレス支持バーの点のところで第１の軸周りに蝶着され、その点は、その第１の端部よりも第２の端部の近くにあり、各マットレス支持バーは第１の軸周りで回転可能である。

第１のセクションは、ベッドの左または右部分を構成することができる。 左または右部分は、マットレスがその上で支持されることになるエリアの半分よりも多くを占める。 第１のセクションは、ベッドの左または右部分の頭または脚部分を構成することができる。 第１のサイドレールは、マットレスがその上に置かれることになるベッドの側縁部を提供することができる。 関節式ベッドは、マットレスをさらに含むことができる。

本発明の他の態様は、関節式ベッドを使用する方法を提供する。 該方法は、前述の関節式ベッドを提供するステップと、第２のセクションをその元の位置で維持しながら第１のサイドレールと複数の第１のマットレス支持バーとを第１の軸周りで回転させるように、リフティング機構を使用して第１のサイドレールを持ち上げるステップとを含む。 第１のサイドレールを持ち上げることにより、ベッドの上に横たわっている人の体を横向きにすることができる。

関節式ベッドは、第１のサイドレールおよび複数の第１のマットレス支持バーを第１の軸にほぼ垂直に交わる第３の軸周りで回転させるように構成された他のリフティング機構をさらに含むことができ、該方法は、第１のサイドレールと複数の第１のマットレス支持バーとを第３の軸周りで回転させるように、他のリフティング機構を使用して第１のサイドレールを持ち上げるステップをさらに含む。 他のリフティング機構は、さらに、第２のセクションの一部分を第１のサイドレールおよび複数の第１のマットレス支持バーとともに第３の軸周りで回転させるように構成することができ、該方法は、第１のサイドレールと、複数の第１のマットレス支持バーと、第２のセクションの一部分とを第３の軸周りでほぼ同時に回転させるステップをさらに含む。

本発明の他の特徴および利点は、以下のより詳細な説明を、ここに記載の装置およびその使用方法の原理を一例として示す添付図面と併せて読めば、より明らかになる。

添付図面には、本発明の諸実施形態が示されている。

上記の図は装置とその使用方法を示しており、以下の説明でそれらをさらに詳細に定義する。 当業者は、その趣旨および範囲から逸脱することなく、本明細書に記載のものに変更および修正を加えることができる。 したがって、ここに示されるものは単なる一例として記載されるにすぎず、本装置および使用方法の範囲の制限と見なすべきではないことを理解すべきである。

ここで、病院ベッドまたは回復期ベッドとして特に使用される関節式ベッド装置について詳細に説明する。 図２に示されるように、装置は、脚１５の上に据え付けられた固定のベースフレーム１０を有しており、ベースフレーム１０はアウターリム１０”を含み、該リム１０”は、一体型の内側Ｈ字形フレーム１０'を備えるＬ字形チャンネルストックで作られ、Ｈ字形フレーム１０'は溶接構造をもつ箱状のチューブで構成されている。 カバーフレーム２０が周辺部分を提供しており、該周辺部分は、初めにアウターリム１０”の対応する部分に入れ子状に被せられ、後述するようにアウターリム１０”の上方に持ち上げることができる。

図１に示されるように、複数のマットレス支持セクションが相まってマットレス支持エリア「Ａ」を画定しており、このエリアは、ここに示される上向きの表面の全体を構成している。 その支持セクションは、左セクション２０、右セクション３０、頭セクション４０、および足セクション５０を含む。 これらのセクションは、図１および図６に示された横たえたフラットな姿勢と、図３、図４、図５および図７に示された上げられた姿勢との間で動くことができる。 ４つのセクション２０、３０、４０および５０を持ち上げるために、リフティング機構６０が用いられる。 複数のリフトアームの対２２、３２、４２および５２が、図２に示されるように、Ｈ字形フレーム１０'に蝶番動作可能に据え付けられ、横方向（対２２および３２）および長手方向（対４２および５２）に延びている。 アーム２２および３２はそれぞれ、リフトバー２２'および３２'で終わっており（溶接されている）、各バー２２'、３２'は両側でベースフレーム１０上に位置している。 アーム４２および５２の端部は自由である。 電気モータ６２が、図２、図６および図７に示されるように据え付けられ、該モータは、ヨーク６６に枢動可能に嵌められたトラベラナット６５を動かすように駆動ねじ６４を利用する。 ナット６５がねじ６４に沿って動くにつれて、ヨーク６６が、リフトアームの対２２、３２、４２および５２を押し上げ、いくつかのセクションを上げる。 すべての図に示されるように、複数のマットレス支持板２５が、蝶番２５'（図２）によってリフトアーム４２および５２に据え付けられる。 図５に示されるように、セクション４０と５０との間に位置決めされた板２５は、リフトアーム２２および３２の上に据え付けられ、リフトアーム２２および３２とともに動く。

本発明の一態様は、左セクション２０および右セクション３０が蝶番動作可能に交互配置されていることであり、これは、各セクションが表面エリア「Ａ」の５０パーセントよりも多くを構成することを意味する。 これは図４、図５に明確に示されており、図４に示される右セクションは上げられたときにエリア「Ａ」の中心を越えて左に延び、図５では上げられたときには同様にエリア「Ａ」の中心を越えて右に延びる。 このことは、患者が表面エリア「Ａ」上のどこに位置していても患者を動かすことができるので患者を回転させる際に従来技術の関節式ベッドよりも効率的である点で有利である。 例えば、患者がエリア「Ａ」の中心にいる場合、セクション２０または３０を上げることによって、患者は完全に回転され、あるいは、上げられたセクションによって回転せずに横方向に移動される。 患者が回転されない場合、セクション２０または３０のうちの他方を上げて、患者を確実に回転させることができる。 従来技術のベッドは、一度にマットレス表面の約５０％以下しか上がらないので、例えば、ベッドの中心にいる大きく重い個人を回転させることができない。

動作では、セクション２０（図５）が枢軸周りで回転可能であり、一方、セクション３０（図４）が他の枢軸周りで回転可能であることがわかる。 図３では、セクション４０および５０が、各セクションを他方とは独立して上げることができかつそれぞれを単独でもしくは他方とともに上げることができるように、さらに他の枢軸周りで回転可能であることがわかる。

これらの諸実施形態を記述するために本明細書で使用される言葉は、それらの一般的に定義された意味だけではなく、本明細書における特別な定義によって、一般的に定義された意味の範囲を超える構造、材料、または行動を含むものと理解すべきである。 ゆえに、ある要素が本明細書の状況で１つを超える意味を含むものと理解できる場合、その使用は、本明細書ならびにその要素を記述する１つもしくは複数の言葉によって支持される、可能なすべての意味に対する総称として理解すべきである。

本明細書に記載の言葉または図面要素の定義は、文字通り記載された要素の組み合わせだけでなく、ほぼ同じ結果を得るためにほぼ同じ方法でほぼ同じ機能を果たす、すべての均等な構造、材料、または行動も含むことが意図されている。 したがって、この意味で、ここに記載の要素のいずれか１つまたはその様々な実施形態の代わりに２つ以上の要素による均等な置換を行うことができること、または請求項における２つ以上の要素を単一の要素で置き換えることができることが企図される。

現在知られているまたは後に考案される、当業者が考え付く、ここに請求される主題からの変更は、所期の範囲およびその様々な実施形態内の均等物として明確に企図される。 したがって、当業者に現在知られているまたは後に知られる自明の置換は、ここに定義される要素の範囲内にあるものと定義される。 ゆえに、本開示は、以上で特に図示され記載されたもの、概念的に均等なもの、明らかに置換できるもの、またさらに本質的な思想を組み込んだものを含むと理解されることが意図される。

本記述の範囲は、冒頭の特許請求の範囲に関してのみ解釈されるべきであり、特許請求の範囲では、名の付けられた発明者それぞれが請求される主題は特許権を受けることが意図されたものであると考えていることが明らかである。

関節式ベッドの一実施形態の斜視図である。

関節式ベッドの分解組立図である。

頭および足セクションが上げられた様子を示す、関節式ベッドの斜視図である。

右側セクションが上げられた様子を示す、関節式ベッドの斜視図である。

左側セクションが上げられた様子を示す、関節式ベッドの斜視図である。

図１の線６−６に沿った部分断面図である。

図４の線７−７に沿った部分断面図である。