Body supporting apparatus having an automatic pressure controller, and the body supporting method

申请号 JP2007509842 申请日 2005-05-02 公开(公告)号 JP2008505663A 公开(公告)日 2008-02-28
申请人 タクテクス・コントロールズ・インコーポレイテッド; 发明人 クラーク,コリン; ロックホスト,デヴィット,エム.;
摘要 クッション、マットレス、椅子等の身体支持装置は膨張式の空気室を少なくとも1つ有する。 圧 力 センサは空気室の表面上の様々な 位置 において界面圧を検知する。 界面圧から導出された指標はボトムアウトへの傾向の開始を示す。 コントローラは、指標の値に少なくとも部分的に基づいて、空気室内の空気圧を制御する。 コントローラは状態機械として実行されてよい。
权利要求
  • 膨張式の空気室と、
    前記空気室の下に配置された複数の感圧タクセルと、を備え、
    前記タクセルのそれぞれが、前記空気室による圧力を示す出力を、前記空気室の下にあって前記タクセルの位置に設けられた基板に付与する身体支持面。
  • 前記タクセルが前記空気室の下側において2次元領域に分布配置されている請求項1に記載の身体支持面。
  • 前記タクセルが前記2次元領域に実質的に均等に分布されている請求項2に記載の身体支持面。
  • 前記タクセルが規則的に配列されている請求項2又は3に記載の身体支持面。
  • 前記配列が矩形の配列である請求項4に記載の身体支持面。
  • 前記2次元領域が前記空気室の下面全体と実質的に一致する請求項2〜5のいずれか一項に記載の身体支持面。
  • 前記タクセルが前記空気室と前記基板との間にあるマットに設けられている請求項1〜6のいずれか一項に記載の身体支持面。
  • 前記タクセルが前記空気室の壁に取り付けられている請求項1〜6のいずれか一項に記載の身体支持面。
  • 前記空気室が概して矩形である請求項1〜8のいずれか一項に記載の身体支持面。
  • 前記空気室が、互いに流体的に連通し且つそれらの間を通過する空気の速度が制限されるように相互接続された複数の領域に区分されている請求項1〜9のいずれか一項に記載の身体支持面。
  • 前記タクセルの出力を受容するために接続されたコントローラ、及び、前記空気室に接続されると共に前記コントローラによって制御されることで前記空気室内の空気又はその他の気体の圧力を前記タクセルの出力に応じて設定する空気調整部を備えている請求項1〜10のいずれか一項に記載の身体支持面。
  • 前記空気室を複数備え、前記空気調整部が前記複数の空気室のそれぞれに接続されることにより各空気室内の空気又はその他の気体の圧力を変化させる請求項11に記載の身体支持面。
  • 前記コントローラは、前記空気調整部が前記複数の空気室のうちの第1の空気室内の圧力を前記タクセルの出力に応じて設定し且つ前記複数の空気室のうちの第2の空気室内の圧力を前記第1の空気室に対して設定した圧力の関数として設定するように、前記空気調整部を制御する請求項12に記載の身体支持面。
  • 前記第2の空気室に対して設定された圧力の前記第1の空気室に対して設定された圧力に対する関数が所定の比率を有する請求項13に記載の身体支持面。
  • 前記コントローラが、
    ボトムアウトへの傾向の開始を識別するため前記タクセルの出力をモニターするステップ、及び、ボトムアウトへの傾向の開始が検出されるまで前記空気室内の圧力を自動的に低減させるステップを行うように構成されている請求項11〜14のいずれか一項に記載の身体支持面。
  • 前記コントローラが、前記タクセルの出力の不均一性を検出することにより、ボトムアウトへの傾向の開始を識別するように構成されている請求項15に記載の身体支持面。
  • 前記ボトムアウトへの傾向の開始を識別するため前記タクセルの出力をモニターするステップが、高圧閾値を越えたタクセルの出力値の合計を算出するステップを含む請求項15又は16に記載の身体支持面。
  • 前記ボトムアウトへの傾向の開始を識別するため前記タクセルの出力をモニターするステップが、高圧閾値を越えた値を有するタクセルに関して、前記高圧閾値を超過した分の値の合計を算出するステップを含む請求項15又は16に記載の身体支持面。
  • 前記ボトムアウトへの傾向の開始を識別するため前記タクセルの出力をモニターするステップが、低圧閾値未満の値を有するタクセルの総数を決定するステップを含む請求項15〜18のいずれか一項に記載の身体支持面。
  • 前記ボトムアウトへの傾向の開始を識別するため前記タクセルの出力をモニターするステップが、前記タクセルの出力値の変化の尺度を算出するステップを含む請求項15〜19のいずれか一項に記載の身体支持面。
  • 前記変化の尺度が標準偏差を含む請求項20に記載の身体支持面。
  • 前記変化の尺度が高偏差を含む請求項20に記載の身体支持面。
  • 前記身体支持面の動きを検出する動作検出器を備え、
    前記コントローラは、前記動作検出器が動きを検出している間、前記空気室内の空気圧の制御を停止させるように構成されている請求項11〜22のいずれか一項に記載の身体支持面。
  • 前記動作検出器が加速度計を含む請求項23に記載の身体支持面。
  • 前記動作検出器が前記タクセルの出力値の大きな変化を検出する手段を有する請求項23に記載の身体支持面。
  • 前記コントローラが、複数の規定状態と前記状態間に規定された複数の移行とを含む状態機械を有する請求項11〜25のいずれか一項に記載の身体支持面。
  • 前記コントローラが前記タクセルの出力から複数のボトムアウト指標を導出し、
    少なくとも1つの前記状態において、前記状態機械が、前記複数のボトムアウト指標のうちの第1の指標がボトムアウトへの傾向を示す場合に第1の移行を行い、前記複数のボトムアウト指標のうち前記第1の指標より大きい第2の指標がボトムアウトへの傾向を示す場合に第2の移行を行う請求項26に記載の身体支持面。
  • 前記コントローラが、前記タクセルの出力から少なくとも3つの異なるボトムアウト指標を導出する請求項27に記載の身体支持面。
  • 前記3つの異なるボトムアウト指標が、前記タクセルの出力値の変化の尺度を含む請求項28に記載の身体支持面。
  • 前記変化の尺度が標準偏差を含む請求項29に記載の身体支持面。
  • 前記変化の尺度が高偏差を含む請求項29に記載の身体支持面。
  • 前記3つの異なるボトムアウト指標が、前記タクセルの出力値において閾値を超過した分の値の合計に少なくとも部分的に基づく指標を含む請求項28〜30のいずれか一項に記載の身体支持面。
  • 前記3つの異なるボトムアウト指標が、最大出力値を有するN個(Nは整数)の前記タクセルの出力値の平均に少なくとも部分的に基づく指標を含む請求項28〜31のいずれか一項に記載の身体支持面。
  • 前記Nが3〜7の範囲にある請求項33に記載の身体支持面。
  • 膨張式の空気室と、
    前記空気室による界面圧を検知すべく2次元領域に配置された複数の感圧タクセルと、を備え、
    前記タクセルのそれぞれが、前記タクセルの位置における前記空気室による圧力を示す出力を行う身体支持面。
  • 前記タクセルが前記2次元領域に実質的に均等に分布されている請求項35に記載の身体支持面。
  • 前記タクセルが規則的に配列されている請求項35又は36に記載の身体支持面。
  • 前記配列が矩形の配列である請求項37に記載の身体支持面。
  • 前記2次元領域が前記空気室の上面又は下面全体と実質的に一致する請求項35〜38のいずれか一項に記載の身体支持面。
  • 前記タクセルが前記空気室に隣接配置されたマットに設けられている請求項35〜39のいずれか一項に記載の身体支持面。
  • 前記タクセルが前記空気室の壁に取り付けられている請求項35〜39のいずれか一項に記載の身体支持面。
  • 前記空気室が概して矩形である請求項35〜41のいずれか一項に記載の身体支持面。
  • 前記空気室が、互いに流体的に連通し且つそれらの間を通過する空気の速度が制限されるように相互接続された複数の領域に区分されている請求項35〜42のいずれか一項に記載の身体支持面。
  • 前記タクセルの出力を受容するために接続されたコントローラ、及び、前記空気室に接続されると共に前記コントローラによって制御されることで前記空気室内の空気又はその他の気体の圧力を前記タクセルの出力に応じて設定する空気調整部を備えている請求項35〜43のいずれか一項に記載の身体支持面。
  • 前記コントローラが、前記タクセルの出力の不均一性を検出することにより、ボトムアウトへの傾向の開始を識別するように構成されている請求項44に記載の身体支持面。
  • 前記空気室を複数備え、前記空気調整部が前記複数の空気室のそれぞれに接続されることにより各空気室内の空気又はその他の気体の圧力を変化させる請求項44又は45に記載の身体支持面。
  • 前記コントローラは、前記空気調整部が前記複数の空気室のうちの第1の空気室内の圧力を前記タクセルの出力に応じて設定し且つ前記複数の空気室のうちの第2の空気室内の圧力を前記第1の空気室に対して設定した圧力の関数として設定するように、前記空気調整部を制御する請求項46に記載の身体支持面。
  • 前記第2の空気室に対して設定された圧力の前記第1の空気室に対して設定された圧力に対する関数が所定の比率を有する請求項47に記載の身体支持面。
  • 前記コントローラが、
    ボトムアウトへの傾向の開始を識別するため前記タクセルの出力をモニターするステップ、及び、ボトムアウトへの傾向の開始が検出されるまで前記空気室内の圧力を自動的に低減させるステップを行うように構成されている請求項44〜48のいずれか一項に記載の身体支持面。
  • 前記コントローラが、前記タクセルの出力の不均一性を検出することにより、ボトムアウトへの傾向の開始を識別するように構成されている請求項49に記載の身体支持面。
  • 前記ボトムアウトへの傾向の開始を識別するため前記タクセルの出力をモニターするステップが、高圧閾値を越えたタクセルの出力値の合計を算出するステップを含む請求項49に記載の身体支持面。
  • 前記ボトムアウトへの傾向の開始を識別するため前記タクセルの出力をモニターするステップが、高圧閾値を越えた値を有するタクセルに関して、前記高圧閾値を超過した分の値の合計を算出するステップを含む請求項49に記載の身体支持面。
  • 前記ボトムアウトへの傾向の開始を識別するため前記タクセルの出力をモニターするステップが、低圧閾値未満の値を有するタクセルの総数を決定するステップを含む請求項49〜52のいずれか一項に記載の身体支持面。
  • 前記ボトムアウトへの傾向の開始を識別するため前記タクセルの出力をモニターするステップが、前記タクセルの出力値の変化の尺度を算出するステップを含む請求項49〜51のいずれか一項に記載の身体支持面。
  • 前記変化の尺度が標準偏差を含む請求項54に記載の身体支持面。
  • 前記変化の尺度が高偏差を含む請求項54に記載の身体支持面。
  • 前記身体支持面の動きを検出する動作検出器を備え、
    前記コントローラは、前記動作検出器が動きを検出している間、前記空気室内の空気圧の制御を停止させるように構成されている請求項44〜56のいずれか一項に記載の身体支持面。
  • 前記動作検出器が加速度計を含む請求項57に記載の身体支持面。
  • 前記動作検出器が前記タクセルの出力値の大きな変化を検出する手段を有する請求項57に記載の身体支持面。
  • 前記コントローラが、複数の規定状態と前記状態間に規定された複数の移行とを含む状態機械を有する請求項44〜57のいずれか一項に記載の身体支持面。
  • 前記コントローラが前記タクセルの出力から複数のボトムアウト指標を導出し、
    少なくとも1つの前記状態において、前記状態機械が、前記複数のボトムアウト指標のうちの第1の指標がボトムアウトへの傾向を示す場合に第1の移行を行い、前記複数のボトムアウト指標のうち前記第1の指標より大きい第2の指標がボトムアウトへの傾向を示す場合に第2の移行を行う請求項26に記載の身体支持面。
  • 前記コントローラが、前記タクセルの出力から少なくとも3つの異なるボトムアウト指標を導出する請求項61に記載の身体支持面。
  • 前記3つの異なるボトムアウト指標が、前記タクセルの出力値の変化の尺度を含む請求項62に記載の身体支持面。
  • 前記変化の尺度が標準偏差を含む請求項63に記載の身体支持面。
  • 前記変化の尺度が高偏差を含む請求項63に記載の身体支持面。
  • 前記3つの異なるボトムアウト指標が、前記タクセルの出力値において閾値を超過した分の値の合計に少なくとも部分的に基づく指標を含む請求項62〜65のいずれか一項に記載の身体支持面。
  • 前記3つの異なるボトムアウト指標が、最大出力値を有するN個(Nは整数)の前記タクセルの出力値の平均に少なくとも部分的に基づく指標を含む請求項62〜66のいずれか一項に記載の身体支持面。
  • 前記Nが3〜7の範囲にある請求項67に記載の身体支持面。
  • 前記空気室がマットレス内に配置されている請求項1〜68のいずれか一項に記載の身体支持面。
  • 前記タクセルが前記マットレスの幅方向に沿って分散配置されている請求項69に記載の身体支持面。
  • 前記空気室が前記マットレスの幅方向に沿って延在している請求項69に記載の身体支持面。
  • 前記空気室が椅子の座部内に配置されている1〜68のいずれか一項に記載の身体支持面。
  • 前記椅子が車両の椅子である請求項72に記載の身体支持面。
  • 身体支持面における空気室内の気体の圧力を制御する方法において、
    前記空気室の界面圧を空間的に離散した複数の位置でモニターするステップ、及び、
    タクセルの出力値の不均一性を測定することによってボトムアウトへの傾向をモニターするステップを備えている方法。
  • 前記ボトムアウトへの傾向をモニターするステップが、低圧閾値未満の値を有する界面圧の数の増加に伴う前記界面圧の最大値の上昇をモニターするステップを含む請求項74に記載の方法。
  • 前記界面圧の最大値の上昇をモニターするステップが、高圧閾値を越えた界面圧の合計を算出するステップを含む請求項75に記載の方法。
  • 前記タクセルの出力値の変化の尺度を算出するステップを備えている請求項74〜76のいずれか一項に記載の方法。
  • 前記変化の尺度が標準偏差を含む請求項77に記載の方法。
  • 前記変化の尺度が高偏差を含む請求項77に記載の方法。
  • 前記身体支持面の動きを検出するステップ、及び、動きが検出されている間前記空気室内の空気圧の制御を停止させるステップを備えている請求項74〜79のいずれか一項に記載の方法。
  • 前記動きを検出するステップが、前記界面圧における大きな変化を検出するステップを含む請求項80に記載の方法。
  • 前記界面圧から少なくとも3つの異なるボトムアウト指標を導出するステップを備えている請求項81に記載の方法。
  • 前記3つの異なるボトムアウト指標が、前記タクセルの出力値の変化の尺度を含む請求項82に記載の方法。
  • 前記変化の尺度が標準偏差を含む請求項83に記載の方法。
  • 前記変化の尺度が高偏差を含む請求項83に記載の方法。
  • 前記3つの異なるボトムアウト指標が、前記タクセルの出力値において閾値を超過した分の値の合計に少なくとも部分的に基づく指標を含む請求項82〜85のいずれか一項に記載の方法。
  • 前記3つの異なるボトムアウト指標が、最大出力値を有するN個(Nは整数)の前記タクセルの出力値の平均に少なくとも部分的に基づく指標を含む請求項82〜86のいずれか一項に記載の方法。
  • 前記Nが3〜7の範囲にある請求項87に記載の方法。
  • 前記空気室を高圧となるよう膨張させるステップ、及び、
    ボトムアウトへの傾向が検出されるまで前記空気室内の圧力を低減させるステップを備えている請求項74〜88のいずれか一項に記載の方法。
  • 新規で且つ独創的な特徴と、当該特許請求の範囲に記した特徴のコンビネーション又はサブコンビネーションとを備えている装置。
  • 新規で且つ独創的なステップと、当該特許請求の範囲に記したステップのコンビネーション又はサブコンビネーションとを備えている方法。
  • 说明书全文

    本発明は、人の身体又は身体の一部を支持する装置に関する。 本発明は、例えばマットレス、シートクッション等に具現化されてよい。

    寝たきりや車椅子の人等を支持するのに、空気室を含むマットレスやシートクッション等の支持面が利用される。 様々なエアマットレスやエアクッションが特許文献において提案されている。 コントローラを含み、当該コントローラでポンプ及び/又はバルブの動作を制御して空気室を膨張又は収縮することにより、圧点等を低減しつつ自動的に所要の支持度を実現するエアマットレスやエアクッションがある。

    一般に、人と支持面との間の界面圧を最小限に抑えることが望ましい。 そうすることで、使用者の健康と快適性とを向上させることができる。 しかしながら、空気圧が低すぎると人は“ボトムアウト”してしまう場合がある。 ボトムアウトした使用者は不快に感じることがあり、しかも支持面の利点が無効になり得るため、空気圧が低すぎるのは望ましくない。

    膨張式の室を含むクッション又はマットレスの技術分野の特許として、米国特許第4,799,276号、米国特許第6,721,980号、米国特許第4,949,412号、及び米国特許第5,283,735号がある。 米国特許第4,554,930号、米国特許第6,030,351号、及び米国特許第5,253,656号にはベッド等の上で用いられる圧センサが開示されている。 米国特許第6,058,537号には人の位置を決定するためのセンサを有するエアマットレスが開示されている。 米国特許第5,237,501号、米国特許第6,034,526号、米国特許第5,539,942号、米国特許第4,542,547号、及び米国特許第6,870,341号には関連技術が開示されている。 米国特許第5,630,238号、米国特許第5,715,548号、米国特許第6,076,208号、米国特許第6,240,584号、米国特許第6,320,510号、米国特許第6,378,152号、及び米国特許第6,499,167号にはその他の患者支持体が開示されている。

    既存のシステムにおいて、空気室内の空気圧を制御するコントローラを有するものがある。 このようなコントローラは、使用者の体重に基づいて、空気室内で維持されるべき空気圧を決定する場合がある。 既存のシステムでは、付添人が所望の空気圧又は使用者の体重を入力しなければならない場合がある。 使用者の体重を測定する体重センサからのフィードバックに基づいて、自動的に空気圧を決定する既存のシステムもある。

    上記のような既存のシステムにはいくつかの問題点がある。 1つは、空気圧が主として使用者の体重に基づいて決定される点である。 体重が同程度であっても体形が大きく異なる場合がある。 例えば、体重200ポンドで身長約190cm(6フィート3インチ)の男性と体重200ポンドで身長約150cm(4フィート11インチ)の女性とを比べてみよう。 この場合、支持面と使用者との間の界面圧を最小限に抑えるための空気圧が実際には上記男性と女性との間で異なるにも関わらず、既存のシステムでは、必要となる感覚入力が利用されないためこのような違いを自動的に調整することができない。

    既存のシステムが有する別の問題点として、空気圧を設定するのに操作者の協力が必要である点が挙げられる。 例えば、操作者(典型的な例では看護婦)が使用者の体重を入力する場合がある。 或いは、操作者は、システムが後に所要の精度で使用者の体重を決定することができるよう、支持面が占有されていない状態でのシステムの“風袋”を計らなければならない場合がある。

    その他既存のシステムにおいて、支持面と使用者との間の界面圧の測定値に基づいて空気圧を制御するものがある(例えば、米国特許第4,799,276号、米国特許第6,721,980号、及び米国特許第5,283,735号参照)。 このようなシステムでは、使用者と支持面との間の界面圧が所定の閾値を越えないよう、空気圧が調整される場合がある。 一般に、このようなシステムには、界面圧を測定するセンサを設けたことによって界面圧に悪影響をもたらしてしまうという問題がある。

    上記のような問題を軽減又は解消するような支持面が求められている。

    本発明のいくつかの観点において、身体支持面が提供される。 第1の観点では、膨張式の空気室と当該空気室の下に配置された複数の感圧タクセルとを有する支持面が提供される。 各タクセルは、空気室による圧力を示す出力を、空気室の下にあって当該タクセルの位置に設けられた基板に付与する。 別の観点では、膨張式の空気室と、当該空気室による界面圧を検知すべく2次元領域に配置された複数の感圧タクセルと、を有する身体支持面が提供される。 各タクセルは、当該タクセルの位置における空気室による圧力を示す出力を行う。 さらに別の観点では、身体支持面の空気室内の流体圧力を制御する方法が提供される。 当該方法は、空気室の界面圧を空間的に離散した複数の位置でモニターするステップ、及び、タクセル値の不均一性を測定することによってボトムアウトへの傾向をモニターするステップを含む。

    以下、本発明のその他の観点及び本発明に係る具体的な実施形態の特徴について説明する。

    以下の説明では本発明についての理解を深めるため具体的な例を示すが、本発明は以下に述べる個々の詳細な要素を含まなくとも実現可能である。 また、本発明が不必要に曖昧になるのを避けるため、周知の構成要素についての説明を省略している。 よって本願明細書及び添付図面は、限定的というよりもむしろ非限定的な一実施例として解釈されたい。

    本発明は身体支持装置及び身体支持方法を提供する。 図1は、本発明の一実施形態に係る身体支持装置10を示す。 身体支持装置10は少なくとも1つの空気室14を含む支持面12を有する。 空気室14は、人P又は人の身体の一部を支持する。 空気調整部16は、空気(又はその他適宜のガス)の空気室14内への導入及び/又は空気室14からの排出を制御する。 コントローラ20は、空気室14内の圧力を調整するように空気調整部16を動作させる。

    空気室14は、適宜の嚢を含んでよく、例えば通常の作動圧力下において大きく伸びることのない壁を有することが好ましい。

    身体支持装置10は、使用者Pが圧力センサ30に付加した圧力の分布に係る情報を乗せたデータ32を供給する圧力センサ30を有する。 圧力センサ30から供給されたデータ32はコントローラ20によって受信される。 本実施形態において圧力センサ30は空気室14の下側に配置されている。

    圧力センサ30は、例えばベッドフレーム35に支持された基板34上に配置されてよい。 高密度発泡体層や板等の硬い又は頑丈な面に圧力センサ30を配置することが好ましいが、これは必須要件ではない。 身体支持装置10が分節化の必要がない場合、基板34は硬質材料、例えば木や硬質プラスチック等からなることが好ましい。 身体支持装置10が分節化の必要がある場合、基板34は頑丈で且つ可撓性を有する材料、例えば高密度発泡体や半剛体プラスチック等からなってよい。

    圧力センサ30は人Pの下面における圧力分布を測定することが好ましい。 例えば、圧力センサ30は離隔配置された複数の圧力検知要素(“タクセル(触覚要素(tactile element)の略記)”と称す)30Aを有してよい。 タクセル30Aは、人Pの支持されている部分(図1の例では人Pの中央部分)の下側の領域に均等に離隔配置されることが好ましい。 例えば、タクセル30Aは規則的に配列されてよい。

    圧力センサ30のタクセル30Aは、予想範囲内における圧力変化を検知することが可能である。 圧力センサ30にかかる力は、人Pの体重及び当該体重が分布した支持領域に直接関連する。 例えば人がベッドに横たわっている場合等には、支持領域が大きくなり、予想圧力は約0.05〜0.2ポンド/平方インチ(およそ300〜1500N/m )となる。 例えば椅子の座部の場合等には、支持領域が比較的小さくなり、予想圧力は約0.5〜2.0ポンド/平方インチ(およそ3000〜15000N/m )となる。

    圧力センサ30は、例えばロックホスト等による国際公開WO2004/006768号に記載のタイプのものを含む。 この種のセンサは、カナダのビクトリアにあるタクテクス・コントロールズ・インコーポレイテッドからKINOTEXという商標名に基づいて入手可能である。

    圧力センサ30は、空気室14と基板34との間(或いは、基板34と別の基板(図示せず)又はベッドフレーム35との間)に横たわる別個の組立体としての形状で設けられてよい。 図1Aは、空気室14の下に配置されたマット31形状の圧力センサ30の例を示す。 タクセル30Aが検知した圧力を示すデータ32(図1Aには示されていない)をコントローラ20に伝達するため、接続ケーブル31Aが設けられている。 接続ケーブル31Aをコントローラ20に差し込むため、コネクタ31Bが設けられている。

    圧力センサ30は、空気室14の下面に一体的に、又は基板34に一体的に、設けられてもよい。 圧力センサ30は、空気室14から当該空気室14を支持するように下側に横たわっている基板へと加わる圧力のパターンを検知するように、配置される必要がある。 後述のように、界面圧センサを空気室14の上側に設けてもよい。

    各タクセル30Aは、それぞれの位置において界面圧を測定し、その界面圧に略応じて応答(即ち、出力)を行うのが好ましい。 タクセル30Aは、空気室14の下側の領域内に均等に離隔配置されることが好ましい。 好適な実施形態において、圧力センサ30は2次元領域に離隔配置されたタクセルを有する。 例えば図1Aに示す圧力センサマット31は、長さと幅が略同じ寸法の領域に離隔配置されたタクセル30Aを有する。 圧力センサは、2次元における各次元に関して、互いに離隔配置された少なくとも4つのタクセルを含んでよい。 例えば、図1Aに示すマット31は5行5列に配列されたタクセルを有する。 また、空気室の領域にかかる界面圧を測定するタクセルは、30、40、又は41以上の数設けられてよい。

    タクセル30Aの数と配置間隔は、空気室14の固有の形状、寸法、及び底部の外形に応じて様々に変更可能である。 底部が略平坦な空気室ではタクセル30Aを1インチ(2.5cm)〜4インチ(10cm)ほど離隔して規則的に配置することが好ましいことが本願発明者によって見出された。 膨らんだときに底部が3次元形状になると推測される空気室(例えば、断面が円柱状の空気室や、圧力センサ30と接する面がリブ状の空気室)では、どのような圧力下においても空気室の底部と接触するようにタクセル30Aを配置することが好ましい。 例えば空気室の底部がリブ状である場合、当該リブに沿ってタクセルを配置してよい。

    空気調整部16は、コントローラ20の制御の下で空気室14内の圧力が所望の値に維持されるように動作する実用的なシステムを有してよい。 空気調整部16は様々な構造のいずれを有してもよい。 例えば、空気調整部16は以下に述べる要素を有してよい。
    ・コントローラ20によって直接的又は間接的に制御されることによりその出力において所望の空気圧を提供するポンプ・例えば一定の速度又は一定の圧力で空気室14に連続的に空気を送り込むポンプ、及び、コントローラ20によって直接的又は間接的に制御されることにより空気室14から空気が漏れ出る速度を変化させるバルブ・空気室14から空気が漏れ出るように開放可能なバルブ又は空気室14から連続的に空気を漏れ出させるバルブと接続された空気室14内に、比較的高圧の空気を所定の量だけ放出するコントローラ・上記要素の組合せ等

    コントローラ20は、空気調整部16の制御を可能とするインターフェース電子回路と共に、プログラマブル・コントローラ、プログラムド・コンピュータ等のような適宜にプログラムされたデータプロセッサを有してよい。 データプロセッサは、ファームウェアに設けられたソフトウェア命令を実行することにより本発明に係る方法を行ってよい。 コントローラ20は、さらに又は代替的に、適宜の制御アルゴリズムを実行する或いは制御アルゴリズムに利用されるデータ32を処理するための専用の電子制御回路を有してよい。

    コントローラ20は、操作者が装置10の状態に関する情報を見ながら及び/又は装置10の動作を調整しながら装置10の電源をON又はOFFにするような機能を行うことが可能な適宜のユーザーインターフェースを含んでよい。

    圧力センサ30は圧力分布に関するデータ32をコントローラ20に供給する。 データ32は、基本的に、空気室14の底部と基板34との間の界面圧の写像である。 コントローラ20は、空気調整部16を制御することにより、空気室14内の圧力が少なくとも部分的にデータ32に基づいてコントローラ20によって決定された値となるようにする。

    図1Bは、エアマットレス10Aの部分切除斜視図である。 マットレス10Aは3つの空気室14を有する。 第1の空気室14Aはマットレス10Aの中央に位置し、使用者の身体の中間部の下側に横たわっている。 第2の空気室14Bは使用者の胴体及び頭部の下側に横たわるように位置している。 第3の空気室14Cは使用者の足の下側に横たわるように位置している。

    一般に、使用者の体重を支持するために使用者の身体の中間部(空気室14A)において空気圧をより高くする必要があるので、エアマットレス10Aのようなマットレスは3つ(又は4以上)の空気室を有することが望ましい。 第2の空気室14Bは使用者の胴体を支持すべく幾分か低い空気圧(例えば第1の空気室14Aの空気圧の80%)を有し、第3の空気室14Cは使用者の足を支持すべくさらに低い空気圧(例えば第1の空気室14Aの空気圧の30%)を有してよい。

    圧力センサ30は第1の空気室14Aの下側に配置されている。 図1Cはマットレス10Aの上面を示す。 カバー及び第1の空気室14Aが部分的に切除されており、第1の空気室14Aとその下側にある圧力センサ30との配置が示されている。

    状況に応じて第2及び第3の空気室14B,14Cのいずれか又は両方の下側にも圧力センサ30を配置してよい。 しかしながら図示されている実施形態において、圧力センサ30は、使用者の体重の大部分を支持するため最もボトムアウトの恐れがあると予想される第1の空気室14Aの下側にしか配置されていない。 必要に応じて、圧力センサ30と同じ厚みのスペーサ33を第2及び第3の空気室14B,14Cの下側に設けてよい。 別の方法として、第2及び第3の空気室を第1の空気室と異なる厚さに設計したり、或いは、薄型の圧力センサ30を用いたりしてよい。

    コントローラ20は、3つの空気圧調整部を用いて各空気室14の空気圧を個別に制御するよう構成されてよい。 第1の空気室14Aの空気圧は、本願明細書に記載のように圧力センサ30から受信したデータ32に基づいて制御されてよい。 第2及び第3の空気室14B,14Cの空気圧は、第1の空気室14Aの空気圧の関数としての空気圧に維持されてよい(例えば第2及び第3の空気室14B,14Cの空気圧は第1の空気室14Aの空気圧に対して一定の比率を有してよい)。 このように、第2及び第3の空気室の下側には圧力センサを設ける必要がない。

    基板34は、ベッドフレーム上の小さな突起によって圧力センサが偽信号を出力しないよう、圧力センサ30の下側に設けられている。 基板34は硬質な材料からなる。 マットレスが分節化の必要がない場合、基板34は(木や硬質プラスチック等の)硬質材料からなることが好ましい。 マットレスが分節化の必要がある場合、基板34は高密度発泡体や半剛体プラスチック等の可撓性を有する物質からなってよい。

    図2は、身体支持装置の制御システムを示すブロック図である。 図示されている実施形態において、空気調整部16は空気源22を有する。 空気源22は、圧縮空気を収容する貯溜部、エアポンプ、エアコンプレッサー等を有してよい。 空気は比較的高圧下において空気源22から空気圧調整部24へと送り込まれる。 空気圧調整部24は、空気室14と連通する送気管18内における圧力を、コントローラ20からの制御信号37に応じた値に保つ。 任意の空気圧センサ26は、空気室14内の空気圧を示す信号28をコントローラ20及び空気圧調整部24に供給する。

    空気圧調整部24は、空気室14内の空気圧をコントローラ20により設定された値に保つため、適宜の制御電子回路又は制御機構を有してよい。 代替的に、コントローラ20が直接的に空気圧調整部24の構成要素を制御してもよい。 空気圧調整部24には様々な圧力調整機構のいずれを設けてもよい。

    本発明の一つの観点では、装置、例えば図1に示す装置を、人Pがボトムアウトしないように動作させる方法が提供される。 ボトムアウトとは、人の身体の一部が支持面に設けられたエアクッションではなくベッドフレーム35又は空気室14の下側に横たわる基板34によって直接支持された場合に生じる事象のことである。 ボトムアウトへの傾向の開始は、ボトムアウトが実際に起こる前に、圧力センサ30上の各位置で測定された最大圧力の上昇、及び、使用者を支持する領域の減少(即ち、最小閾値圧力より大きな圧力を受ける圧力センサ30の領域の減少)の傾向を検出することにより、検出されてよい。 上記上昇及び低下が同時に起こる場合、使用者の体重の大部分が比較的小さな領域で支持されていることを意味する。 このような傾向が続くとボトムアウトが生じてしまう。

    ボトムアウトへの傾向を検出すると、コントローラ20は、ボトムアウトを防止するよう、及び/又は、ボトムアウトの影響を受けにくいモードで装置10を動作させるよう、作動してよい。

    図3は、本発明に係る方法においてボトムアウトの危険性増加を検出するのに用いられる指標の例を示すグラフである。 曲線50は、高圧閾値以上の圧力を検知する圧力センサ30のタクセル(高圧タクセル)によって検知された圧力の合計を時間の関数として示すものである。 曲線52は、人Pを支持する領域に設けられたタクセルの数(即ち、低圧閾値以上の圧力を検知するタクセルの数)を時間の関数として示すものである。 図3のグラフに示されている時間枠において、空気室14内の空気圧は初め高い値でその後徐々に低下している。

    曲線50から、高圧タクセルによって検知された圧力の合計(左側の縦軸の尺度)が初め低下しその後上昇する傾向にあることがわかり、曲線52から、人を支持するタクセルの数(右側の縦軸の尺度)が付随的に低下することがわかる。 縦線は、本発明の一実施形態に係る方法において最初にボトムアウト傾向を検出した時間を示す。

    曲線50,52はボトムアウト傾向を識別するのに用いられ得る“指標”の例である。 図3に示す指標に加えて他の指標をさらに用いたり、或いは、図3に示す指標を用いずに他の指標を用いたりしてよい。 一般に、最も好ましい指標は、圧力分布の統計的な測定値を与えるものであり、空気室14内の空気圧が最適なときに最小(又は最大)値となる。 代替的に用いられ得る指標は例えば以下のものを含む。
    ・第1の指標は、“高圧閾値”を超えたタクセルの出力値の合計である。 この指標では、高圧閾値が設定され、高圧閾値を超えたタクセルの出力値が積算される。 高圧閾値は固定値であってよく、好ましくはタクセルの出力値の平均に応じて適宜算出されてよい。 本願の発明者等は、高圧閾値をタクセルの全出力値の平均の1.2〜3.0倍に設定するのが好ましいことを見出した。
    ・第2の指標は、“高圧閾値”を超えた出力値を有するタクセルに関する高圧閾値を超過した分の値の合計である。
    ・第3の指標は、“サポート閾値”を下回ったタクセルの数により判断される支持に寄与しない領域(支持領域が拡大すると“支持に寄与しない領域”が縮小されるという点を除いて図3の曲線50に等しく、即ち曲線50と同様の情報を含むもの)である。 サポート閾値は固定値であってよく、好ましくはタクセルの出力値の平均に応じて適宜算出されてよい。 本願の発明者等は、サポート閾値をタクセルの全出力値の平均の0.1〜0.7倍に設定するのが好ましいことを見出した。
    ・第4の指標は、閾値を超えたタクセルの数である。 これは上述した第1の指標と類似している。 高圧閾値が設定され、高圧閾値を超えたタクセルの数がカウントされる。
    ・第5の指標は、いずれかの所定のタクセルによる出力の最大値である。
    ・第6の指標は、最大値を出力したいくつか(例えば3つ)のタクセルの出力値の平均である。
    ・第7の指標は、全タクセルの出力値の標準偏差のような、タクセルの出力値の変化の尺度である。 これは、標準偏差が各タクセルの出力値と全タクセルの出力値の平均との差を2乗したものの合計を全タクセルの数から1引いた数で割った値の平方根に等しい、という一般公式にしたがって算出されてよい。
    ・第8の指標は、タクセルの出力値の高偏差である。 高偏差は、上述した標準偏差と類似した方法により算出されてよいが、タクセルの出力値のうち平均を上回るもののみが用いられる。
    ・第9の指標は、最大出力値を有するN個のタクセルの出力値の平均である。 Nは整数であり、例えば3〜7の範囲にあってよい。
    ・第10の指標は、空気室内の空気圧の変化に対する上述したいずれかの指標の変化(例えば、空気圧の変化に対する指標の変化の比率)である。
    ・第11の指標は、上記指標又は上記指標の組合せの変化率である。
    ・第12の指標は、上述したいずれかの指標をタクセルの出力値の平均で割ったものである。
    ・第13の指標は、上述したいずれかの指標を空気室内の空気圧で割ったものである。
    ・第14の指標は、上述した指標の組合せである。
    上述した指標はいずれも、タクセル30Aの出力をデジタル化し、その結果をコントローラ20内のデータプロセッサ又はロジック回路に供給し、そしてタクセル30Aの出力の所要の関数を算出することにより、得られてよい。 或いは、タクセル30Aがアナログ出力を行う場合は、所望の指標を生成するために又は所望の指標を算出するのに用いられる関数を生成するために、アナログ回路を用いてよい。 一般に、タクセル30Aの出力をデジタル化してデジタル領域で出力データ処理を行う方が、アナログ領域で大量の処理を行うのに比べ、費用効果的である。

    指標は個々のタクセルの位置を考慮する必要はない。 指標は、タクセルの出力値の合計、タクセルの出力値の平均、タクセルの出力値の標準偏差等のような、個々のタクセルの位置についての情報を必要としない統計的関数に基づくものであってよい。

    信頼性を向上させるため、ボトムアウト傾向の開始を検出するのに2以上の指標を用いてよい。 例えば、本願の発明者等は、単一の指標を用いる場合に比べ、3以上の指標を用いた方が本発明の方法の信頼性がより向上することを見出した。 上述した指標のうちの2以上等のいくつかの指標を様々に組み合わせることが可能である。 一例として、2以上の指標の加重和を算出することが挙げられる。

    指標を算出するのに用いられる閾値は装置10の構成によって様々である。 例えば、圧力センサ30に設けられたタクセルの数、タクセル30Aの数と分布、空気室14の形状と容積、及び、圧力センサ30の下側に横たわる基板34の種類は、全てボトムアウト傾向の開始を示す指標の値に影響する。 閾値は、経験に基づき、装置10の構成に応じて判断されてよい。

    図4は、ボトムアウト傾向の開始を検出する方法70を示す。 方法70では、ブロック72においてタクセルの出力値を取得する。 方法70で空気室14内の空気圧に基づく指標を使用する場合、ブロック74にて空気室14内の空気圧を示す値を取得する。 ブロック76では、タクセルの出力値(又は、タクセルの出力値及び空気圧)から1以上(好ましくは2以上)の指標を算出する。

    ブロック77では、ボトムアウト傾向の開始を判定する基準値と指標とを比較する。 本発明のある実施形態において、基準値は、予め取得した1以上のタクセル値により算出される指標に対する上記指標の変化を含む。 例えば、ボトムダウン傾向の開始は1以上の指標の値の上昇が検出されることによって判定されてよい。

    ある実施形態において、基準値は空気室14内の空気圧に依存する。 例えば、空気室14内の空気圧が低下している又は適度に一定を維持している場合、指標はボトムアウト傾向の開始を示すのに信頼性のあるものと考えられる。 一方、空気室14内の空気圧が上昇していると、指標の信頼性は高くない場合がある。 ある実施形態において、方法70では、空気室14内の空気圧が著しく上昇していない場合に限り、ボトムアウト傾向が開始したと判断してよい。

    ブロック78において指標がボトムアウト傾向の開始を示さないと判断された場合、方法70が終了する。 ブロック78において指標がボトムアウト傾向の開始を示すと判断された場合、ブロック79に進み、ボトムアウト傾向の検出に対応した動作を行ってよい。 例えばブロック79では、装置10のような支持面を制御することによりボトムアウト傾向の持続を防止してよい。

    図5は、身体支持装置の空気室14内の空気圧を調整する方法80を示す。 方法80はブロック82から開始され、当該ブロック82では所望の圧力を超えるように空気室14を膨張させる。 ブロック86では空気圧を若干低減する。 ブロック86は例えばバルブを開放して空気室14から少しの間空気を排出させることを含んでよい。 ある実施形態においてブロック86は、空気室14内の空気圧を所定量低減することを含む。

    方法80では、ブロック88において圧力センサ30からデータを受信し、タクセル30Aの出力から1又は2以上のボトムアウト指標が算出される。 ブロック88は、例えば方法70のステップを含んでよい。 ブロック89においてボトムアウト傾向が検出された場合、ブロック90にて空気室14内の空気圧が一定に維持される。 ある実施形態において、ブロック90は空気室14内の空気圧を若干上昇させることにより空気室14内の空気圧を一定に維持することを含む。

    ブロック89においてボトムアウト傾向が検出されなかった場合、ブロック86に戻る。 方法80は、ボトムアウト傾向の最初の兆候を検出するまで、ループ84を繰り返す。 方法80は、ブロック90にて圧力を維持することで、ボトムアウト傾向が確立しないようにする。

    方法80のような方法は、人と支持面との間の界面圧を最適化する自動システムを提供するために用いられてよい。 最適な圧力とは、使用者の支持領域が最大であるときの圧力であると考えられており、どの位置においても最小ピーク圧力と一致するものである。 方法80は、方法70におけるボトムアウト傾向が確立する前に当該傾向の開始を検出する(即ち、ボトムアウト指標によってボトムアウトの事前通知が行われる)という利点を活用したものである。 方法70において、最適空気圧はボトムアウト傾向が確立していないときの最低圧力であるという仮定に基づき、空気室14内の空気圧が最適値に達したことを示す信号としての通知が用いられ得る。

    実際には、空気室14内の空気圧を制御する自動制御システムは、(支持面がベッド内に存在する場合)動いたり姿勢を変えたりベッドに乗ったりベッドから降りたりする人を適切に支持できなければならないし、さらに、(支持面が分節化可能なフレームを有するベッド内に存在する場合)ベッドフレームの分節部における変化に対応可能でなければならない。

    図6は、状態機械として実行される制御システム100を示す。 制御システム100は、コントローラ20のデータプロセッサで行うソフトウェアプログラムとして実行される状態機械を有してよい。 制御システム100は、圧力センサ30から得られる圧力分布データ(即ち、タクセルの出力値)を処理し、空気圧の設定値を算出してこれを空気制御部16に送信する。

    制御システム100は、多数の状態102A〜102G(総称して状態102)を提供する。 各状態102は円で示されており、状態間の移行は湾曲矢印104で示されている。 1の状態102から別の状態102への移行を引き起こす条件は各矢印に沿って記載されている。 各状態102は、その状態102に入ったときに制御システム100によって実行される動作と関連付けられてよい。 制御システム100は、ある状態102において別の状態102に移行する誘因となる要素をモニターすると、その状態102に特定の方法で動作する。

    移行の誘因となる要素は、ある条件に合致する指標の個数に基づくことがある(例えば制御システム100が状態102Cのときに“3以上の指標が共に上昇した場合”、移行104Kが実行される)。 当然のことながら、このような条件は単一の指標(又は、2以上の指標の加重和のような指標の組合せ)を適宜の閾値と比較することと置換されてよい。

    制御システム100は3以上の指標を算出する。 指標は、空気室14内の空気圧が略一定又は低下している間の指標の値の上昇がボトムアウト傾向の開始を示すように、選択される。

    図6では支持面の一例としてベッドを用いているが、制御システム100は、椅子、マット、その他の空気で満たされた支持面にも同様に適用可能である。

    制御システムは、ベッドが未使用の状態102Aから開始する。 ベッド未使用状態102Aにおいて、制御システムは空気圧の設定値を空気室14が十分に膨張する値とする。 制御システムは、例えば柱25インチの圧力(約50mmHg)となるまで空気室を膨張させてよい。 使用者が検知されると、制御システム100は“バルブ閉鎖”状態102Bへの移行104Aを実行する。 人がベッドに乗るのを検出する方法は多様にある。 例えば、移行104Aは、ロックホスト等による国際公開WO2004/006768号に記載の界面圧センサを用いた方法で人を検知すること、ベッドフレームの脚部に設けられた1又は2以上の荷重セルの出力をモニターすることによって人の体重を検知すること、容量センサ又は他の種類のベッド使用者検知スイッチを用いて人を検知すること、等に応じて誘発されてよい。

    “バルブ閉鎖”状態102Bにおいて、制御システム100は空気制御部16に対し、空気室14内への及び空気室14外からの空気流を閉鎖する(原則的に、空気圧の制御を一時停止する)よう、指示を送る。 そしてしばらく後に、好ましくは5〜30秒が経過した後に、制御システム100は“空気圧低減”状態102Cへの移行104Bを実行する。

    “空気圧低減”状態102Cに入ると、制御システム100は空気調整部16に対して空気室14内の空気圧を幾分か低下させるように指示を出す。 そしてしばらく後に指標が算出される。 指標が低下していれば、制御システム100は移行104Cに示すように再び“空気圧低減”状態102Cに入り、さらなる空気圧の低減を開始する。 1又は2の指標の上昇はボトムアウト傾向が開始したことを意味する。 この場合、制御システムは移行104Dを介して“維持”状態102Dに移行する。

    “維持”状態102Dにおいて、制御システム100は空気調整部16に対して空気室14内の空気圧を当該状態に入ったときの値に維持するように指示を出す。 指標は周期的に算出される。 指標に大きな変化がない場合、自動制御システムは“維持”状態102Dを保持する。

    制御システム100が“維持”状態にあるときに1の指標が上昇した場合、使用者が動いていることを示すことがある。 このような場合、空気室14内の空気圧が現在最適に保持されているか否かを判断するテストを行うのが望ましい。 制御システム100は、1の指標が上昇していると決定すると、最適確認状態102Eへの移行104Fを実行し、上記テストを行う。

    “最適確認”状態102Eにおいて、制御システム100は空気調整部16に対して空気室14内の空気圧を幾分か上昇させるように指示を出す。 空気圧が所望の量だけ上昇すると(或いは、相当な時間が経過すると)、指標が算出される。 指標の低下は空気圧をさらに上昇させる必要があることを意味する。 制御システム100は指標の低下を検出すると、“空気圧上昇”状態102Gへの移行104Gを実行する。 このことは、本実施形態における各指標がボトムアウト直前の最適な又は略最適な空気圧のときに最小値に至るよう選択されていることから理解されるであろう。 したがって、空気圧の上昇に伴って指標が低下することは空気圧がまだ低すぎることを示し、空気圧がさらに上昇すると指標はより一層低下する傾向にある。

    制御システム100が状態102Eにあるとき空気圧の上昇後に指標が概して上昇した場合、当該指標の上昇は空気室14内の空気圧が最適値より高いことを意味するので、制御システム100は“空気圧低減”状態102Cへの移行104Hを行う。

    “空気圧上昇”状態102Gにおいて、制御システム100は空気調整部16に対して空気室14内の空気圧を幾分か上昇させるよう指示を出す。 そしてしばらく後に指標が算出される。 指標が低下すると制御システム100は移行104Hを実行して空気圧上昇状態102Gに再び入る。 1又は2の指標が上昇することはボトムアウト傾向が回避されたことを意味し、自動制御システムは“維持”状態102Dへの移行104Iを行う。

    通常の動作において、制御システム100は上述のような移行を介して状態102C、状態102D、状態102E、及び状態102G間を行き来する。 制御システム100を適切に機能させるため、“維持”状態102Dと“最適確認”状態102Eとの間に移行104Jをさらに付加するのが望ましい。 これが望ましい理由として、例えば制御システム100が“空気圧低減”状態102Cにあるときにベッドの使用者が動く場合を考慮されたい。 使用者の動きによって、(減少し続けていたであろう)1又は2以上の指標が上昇し、制御システム100を誤って“維持”状態に切り換えてしまう。 このような理由から、制御システム100が“維持”状態に留まる時間を制限することが好ましい。 制限時間が経過すると、制御システム100は“最適確認”状態102Eへの移行104Jを実行するようにする。

    上記制限時間(待機時間)は可変であることが好ましい。 制御システム100が初期化された後に“維持”状態102Dに留まる第1の時間は非常に短く、恐らく数秒間のみであってよい。 制御システム100が(“最適確認”状態及び“空気圧低減”状態を経た後に)“維持”状態に留まる場合、空気圧が前回の“維持”状態での空気圧と同様であるとすれば、待機時間はより大きな値に設定されてよく、恐らく数分、場合によっては数時間であってよい。

    実際には、切り換え式の制御システム100をさらに“ボトムアウト・リカバリー”状態102Fに移行させる事象が生じ得る。 例えば、使用者が空気室14をボトムアウトさせるような動きをしてしまう場合がある。 例えば、最初のうち横たわっていた使用者が上半身を起こす場合がある。 使用者は横たわっていたとき空気室14内の空気圧によって十分に安定して支持されていたとしても、上半身を起こした姿勢のときには安定して支持されないことがある。 したがって、使用者が上半身を起こすと、空気室14が潰れそうになってボトムアウトが生じ得る。

    ボトムアウトが生じると、一般に、2以上の指標が急激に上昇する。 本願発明者等は、ボトムアウトへの傾向の開始を示唆する指標の若干の上昇と、ボトムアウトが実際に発生していることを示唆する数個の指標の急激な上昇とを識別するのは容易であると解釈している。 したがって、“空気圧低減”状態102C、“維持”状態102D、“最適確認”状態102E、及び“空気圧上昇”状態102Gにおいて3以上の指標が上昇した場合、制御システム100はボトムアウト現象が生じたと判断し、“ボトムアウト・リカバリー”状態102Fへの移行104K,104L,104M,104Nを行う。

    “ボトムアウト・リカバリー”状態102Fでは、制御システム100は空気調整部16に対して空気室14内の空気圧を幾分か上昇させるよう指示を出す。 そしてしばらく後に指標が算出される。 指標が互いに相反している場合(即ち、上昇するものと低下するものとがある場合)、制御システム100は移行104Oを行って再び“ボトムアウト・リカバリー”状態102Fに入る。 相反する指標はシステムが未だボトムアウト状態にあることを意味する。 “ボトムアウト・リカバリー”状態102Fに再び入ると、制御システム100は空気圧の設定値を再度上昇させる。

    制御システム100が“ボトムアウト・リカバリー”状態102Fにあって全指標が共に上昇している場合、ボトムアウトから復帰してボトムアウト傾向が解消されたことになる。 この場合、制御システム100は“空気圧低減”状態102Cへの移行104Pを行う。

    制御システム100が“ボトムアウト・リカバリー”状態102Fにあって全指標が共に低下している場合、ボトムアウトから復帰したがボトムアウト傾向は未だ解消されていないことになる。 この場合、制御システム100は“空気圧上昇”状態102Gへの移行104Qを実行する。

    制御システム100は、移行の誘因となる条件を制御することによって安定した動作を行うように設計されてよい。 例えば図示された実施形態では“空気圧低減”状態102Cと“空気圧上昇”状態102Gとの間の直接的な移行が存在しない。 これにより(“空気圧低減”状態102Cと“空気圧上昇”状態102Gとの間を移行するシステムの場合に起こる)不安定な動作が回避される。 空気室14内の最大圧力又は超過圧力状態が検知されたときに行われる移行(図示せず)を設定し、当該移行を介して“空気圧上昇”状態102Gから“空気圧低減”状態102Cへの移行が行われるようにすることが望ましい。

    特に、車両等の移動可能なものの内部で身体支持装置が使用される場合、又は支持された人が動作する場合、制御システム100の作動に影響を及ぼし得る動きを検出し且つこれを補償するように制御システム100の構成を変更することが望ましい。 図6Aに示す制御システム100Aは、図6の制御システム100を拡張したものである。 自動車、航空機等の可動物に本発明を適用した場合、車両の突然の動作によって界面圧の分布が変化し、これにより指標が変化し得る。 このような場合、制御システム100は状態間の移行を行ってよいが、これは継続中の外乱(例えば航空機での乱気流)がある状況においては望ましくない。

    図6Aは、新たに状態102Hを含む制御システム100Aを示す。 状態102H以外の状態102にあるときに動きが検出された場合(例えば、圧力センサ30により検知される界面圧の分布が大きく及び/又は急速に変化した場合、さらに又は代替的に、加速度計又はモーション・センサ(図示せず)によって動きが検出された場合)、制御システム100Aは“動きが治まるまで待機する”状態102Hへの移行104Rを行う。 移行104Rは制御システム100における各状態102から状態102Hへの移行を総括したものであることが理解されるであろう。

    制御システムが状態102Hに入ると、空気調整部16は(例えば吸気弁を閉鎖すること又は吸気弁及び吹出弁を共に閉鎖することによって)空気室14を隔離するように制御される。 この状態102Hにあるとき制御システム100Aは空気室14内の圧力を調整しない。 制御システムは、動きが所定の時間好ましくは数秒間治まるまで、状態102Hを保持する。

    動きが検出されてから所定時間が経過すると、指標が算出される。 ここで算出された各指標の値は、制御システム100Aが移行104Rを行う前における各指標の値として記憶されている値と比較される。 指標の値が動き検出前に比べて大きく変わらない場合、制御システム100Aは動き検出前の状態102に戻る移行104Sを行う。 指標の値が動き検出前に比べて大きく変化した場合(指標の変化が例えば5〜20%の許容差を越えている場合等)、制御システム100Aは“最適確認”状態102Eへの移行104Tを行う。

    本発明に係る支持面並びにこれに関連する制御システム及び制御機構は、以下の適用例を含めた広範囲での適用が可能であることを理解されたい。
    ・自動車(特に運転手及び/又は乗客が長時間座ったままとなる長距離トラック、バス、建設用機械、採鉱用機械等)のシート・航空機のシート・・・この場合、シート重量が極めて重要であり、発泡体の変わりに空気室を用いた場合にはシート重量が大きく低減される。
    ・車椅子・・・車椅子の使用者は床擦れを起こし易い。 本発明は床擦れの起こる可能性を低減する手段を提供する。
    ・ベッド・・・長期治療及び救急治療用のベッド。 特に使用者が(薬物療法、疾患、又は年齢によって)身体を動かすことができないため床擦れの起こる恐れがある場合。
    ・椅子・・・特に人が長時間座ることになる椅子(例えばオフィスチェア)

    本願明細書に記載された身体支持装置の適用範囲の例として、図7に椅子200が示されている。 椅子200は、自動車のシート、航空機のシート、又は一般の家具であってよい。 主シート支持領域204において背もたれ206とボルスター208との間に空気室202が配置されている。 ボルスター208は、空気室202の正面のみ、側面のみ、又は正面及び側面に設けられてよい。 ボルスター208は、空気室の形状を保持する役目を担うと共に、空気室に機械的安定性を提供するものである。 ボルスター208は例えば適宜の発泡材からなってよい。 空気室202内の空気圧を制御するため、本願明細書に記載の制御システムを設けてよい。

    支持面及び支持面のコントローラは、支持するという基本機能を保持する限り、多くの方法により変更可能である。 一変形例として、空気室14と支持される身体との間に圧力センサを配置することが挙げられる。 図8は、図1Bのマットレス10Aと類似したマットレス210を示す。 マットレス210は3つの空気室214A,214B,214Cを有する。 第1の空気室214Aの上側で且つ可撓性のある仕上げ層218の下側に、界面圧センサ216が設けられている。 カバー219がマットレス210の外周を覆っている。

    仕上げ層218は任意選択可能な要素であって、低密度発泡材からなるのが好ましい。 マットレス210は、ベッドフレーム上に空気室14を適切に支持する必要があるような場合を除き、基板を必要としない。 このような形態において圧力センサ216は可撓性を有する必要がある。

    本発明の実施において、ソフトウェア命令を実行して本発明に係る方法を行うコンピュータ・プロセッサが用いられることがある。 例えば、支持面のコントローラに含まれる1又は2以上のプロセッサが、当該プロセッサとアクセス可能なプリグラムメモリに記憶されたソフトウェア命令を実行することによって、図4及び図5に示す方法を行ってよいし、或いは図6及び図6Aに示す制御システムの機能を実行してよい。 本発明はプログラム・プロダクトとして提供されてもよい。 プログラム・プロダクトは、データプロセッサが実行すると当該データプロセッサが本発明に係る方法を行うこととなる命令を含むコンピュータ可読信号を載せた媒体を含んでよい。 本発明に係るプログラム・プロダクトは多種多様な形態であってよい。 例えばプログラム・プロダクトは、フロッピー(登録商標)・ディスクを含む磁気データ記憶媒体、ハードディスクドライブ、CD‐ROMやDVDを含む光データ記憶媒体、ROMやフラッシュRAMを含む電子データ記憶媒体、等の物理媒体、又は、デジタル通信回線又はアナログ通信回線等の通信型媒体を含んでよい。 プログラム・プロダクトに載せられるコンピュータ可読信号は任意に圧縮又は暗号化されてよい。

    構成要素(例えばソフトウェア・モジュール、プロセッサ、組立品、デバイス、回路等)について上述したが、特に明記しない限り、構成要素(“手段”を含む)への言及は、本発明の具体的な実施形態において示した機能を担う上記開示された構成と構造的に等価ではない要素を含めた、上述した構成要素の機能を担う(即ち、機能的に構成要素と等価な)いかなる要素をも、当該構成要素の相当物として解釈されるべきである。

    当業者にとって上述の開示から明らかなように、本発明の実施において、本発明の精神及び範囲を逸脱しない限り、多様な変更が可能である。 例えば、以下のような変更が可能である。
    ・上述した身体支持装置では単一の空気室を含むものがあるが、身体支持装置は、本願明細書内で説明したようにそれぞれ圧力が制御される複数の空気室を有してよい。 複数の空気室は、各空気室の下側にあるタクセルの2次元分布を提供する単一の圧力センサ上に配置されてよい。 或いは、複数の空気室のそれぞれに対して圧力センサを設けてよい。
    ・空気室は、互いに流体的に連通し且つそれらの間を通過する空気の速度が制限されるように相互接続された複数の領域に区分されてよい。 例えば、領域は多孔壁によって又は細孔を含む通路によって区分されてよい。
    ・支持面は層をさらに何層有してもよい。 層は、発泡体、空気室、又はその他の可撓性物質であってよい。 支持面における任意の2つの層の間に圧力センサを配置してよい。
    ・タクセル30Aの出力は、支持面上の人の位置に関する情報、支持面上に横たわっている人の体重、人が支持面外に移動したこと、支持面上にいる人がしばらくの間静止していること、等の付加的な情報を導出するのに用いられてよい。 このような付加的な情報は、例えばコントローラ20のユーザーインターフェースを介して提供されてよい。
    ・支持面は、ベッドフレーム又は椅子のフレームのような圧力センサ30が組み込まれたフレーム・アッセンブリと、フレーム・アッセンブリの上に配置される空気室14を少なくとも1つ有するクッション・アッセンブリとから構成されてよい。 フレーム・アッセンブリ及びクッション・アッセンブリは別々に供給されてよい。
    ・本発明に係る支持面は、空気やその他の気体の代わりに、例えば水等の液体で満たされてよい。 この場合制御システムは、空気室内の気体の圧力を調整する代わりに、室内の液体の圧力を調整してよい。 室は、一部が液体、一部が気体で満たされてもよい。 本願明細書内において“流体”という用語は液体及び気体の両方を含むものである。
    本発明は特許請求の範囲において定義された内容に応じて解釈されるべきである。

    本発明の一実施形態に係る身体支持装置のブロック図である。

    圧力センサの平面図である。

    圧力センサを内蔵したエアマットレスの斜視図である。

    図1Bに示すマットレスの部分切除上面図である。

    身体支持装置の制御システムを示すブロック図である。

    圧力センサの出力についての2つの関数の経時的変化を示すグラフである。

    ボトムアウト傾向の開始を検出する方法を示すフローチャートである。

    支持面の空気室内の空気圧を制御する方法を示すフローチャートである。

    状態機械によって実行される制御システムにおける状態及び移行を示す図である。

    動きを補償する場合に用いられる、図6の制御システムの変形例である。

    椅子の概略断面図である。

    空気室の上側に圧力センサが配置されたマットレスの斜視図である。

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