車椅子移動支援具

申请号 JP2014515465 申请日 2013-03-12 公开(公告)号 JPWO2013171949A1 公开(公告)日 2016-01-07
申请人 正善 中村; 正善 中村; 发明人 正善 中村; 正善 中村;
摘要 【課題】災害時等の緊急避難や、砂地、 雪 道、砂利道、泥沼地などの不整地走行や登り坂における車椅子の走行移動を支援でき、車椅子に簡便かつ短時間で取り付けられ、スペースをとらずに収納できる車椅子移動支援具を提供する。本発明の車椅子移動支援具は、車椅子の左右のフロントパイプ又は左右のレッグパイプの何れかに、挟着もしくは係着させて脱着自在に取付ける一対の取付部材、この一対の取付部材が両端部に設けられたコ字状のパイプフレームから成る。取付部材は、パイプフレームの端部に形成された挟着部と、該挟着部の前方であってパイプフレームの端部に付設された把持部とで構成される。把持部が車椅子のフロントパイプ又はレッグパイプの一部分を把持し、挟着部が車椅子のフロントパイプ又はレッグパイプの一部分を圧接する。
权利要求

車椅子のフロントパイプ又はレッグパイプの何れかに、挟着もしくは係着させて脱着自在に取付ける取付部材を一端に備えたパイプフレームから成り、 前記パイプフレームの他端を牽引することによって車椅子を移動し得る車椅子移動支援具。車椅子の左右のフロントパイプ又は左右のレッグパイプの何れかに、挟着もしくは係着させて脱着自在に取付ける一対の取付部材、 前記一対の取付部材が両端部に設けられたコ字状のパイプフレームから成る車椅子移動支援具。前記取付部材は、 前記パイプフレームの端部に形成された挟着部と、該挟着部の前方であって前記パイプフレームの端部に付設された把持部とで構成され、 前記把持部が車椅子のフロントパイプ又はレッグパイプの一部分を把持し、 前記挟着部が車椅子のフロントパイプ又はレッグパイプの一部分を圧接することを特徴とする請求項1又は2に記載の車椅子移動支援具。前記挟着部が前記パイプフレームの周囲に設けられたネジ山と螺接する位置調整ナットと当接し、該位置調整ナットをパイプフレームの軸心を回転軸として回転させることで、前記挟着部が前記パイプフレームの軸心に沿って移動し、車椅子のフロントパイプ又はレッグパイプの一部分を圧接することを特徴とする請求項3に記載の車椅子移動支援具。前記取付部材は、略半円周の円弧に沿って湾曲する形状を備えた1対のフックであって、互いに対峙する向きに湾曲が形成された1対のフックが前記パイプフレームの軸心を軸対称として設けられ、 フックの開放部を閉じる脱落防止用ストッパーがパイプフレームの長手方向にスライド可能に取り付けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の車椅子移動支援具。前記取付部材は、 前記パイプフレームの長手方向に直交する向きに前記パイプフレームを貫通する支持棒であって、前記パイプフレームの端部に固着された支持棒と、 前記支持棒の両端に固定され、前記支持棒の断面に並行な面で略半円周の円弧に沿って湾曲する形状を備えた1対のフックであって、1対のフックが互いに対峙する向きに湾曲が形成され、前記支持棒の長手方向から見た場合に1対のフックで囲まれた形状が略円形であり、 車椅子のレッグパイプの下側を係止するフックは、車椅子のレッグパイプを後方から前方に向かって支持するように配置され、車椅子のレッグパイプの上側を係止するフックは、車椅子のレッグパイプを前方から後方に向かって支持するように配置される、 ことを特徴とする請求項1又は2に記載の車椅子移動支援具。車椅子のレッグパイプの下側を係止する前記フックと前記支持棒の接合部には、レッグパイプの脱落防止用のストッパーが設けられる、 ことを特徴とする請求項5に記載の車椅子移動支援具。前記パイプフレームは、複数の径の異なるパイプフレーム部材から成り、各段のパイプフレーム部材が入子式となっており、多段のパイプフレーム部材が直線的に伸縮して長さが調整できることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の車椅子移動支援具。

車椅子のフロントパイプ又はレッグパイプの何れかに、挟着もしくは係着させて脱着自在に取付ける取付部材を一端に備えたパイプフレームから成り、前記パイプフレームの他端を牽引することによって車椅子を移動し得る車椅子移動支援具であって、 前記取付部材は、 前記パイプフレームの端部に形成された挟着部と、該挟着部の前方であって前記パイプフレームの端部に付設された把持部と、前記パイプフレームの周囲に設けられた位置調整ナットとで構成され、 前記把持部が車椅子のフロントパイプ又はレッグパイプの一部分を把持し、 前記位置調整ナットを前記パイプフレームの軸心を回転軸として回転させることで、前記挟着部が前記パイプフレームの軸心に沿って移動し、前記挟着部が車椅子のフロントパイプ又はレッグパイプの一部分を圧接することを特徴とする車椅子移動支援具。車椅子の左右のフロントパイプ又は左右のレッグパイプの何れかに、挟着もしくは係着させて脱着自在に取付ける一対の取付部材、前記一対の取付部材が両端部に設けられたコ字状のパイプフレームから成る車椅子移動支援具であって、 前記取付部材は、 前記パイプフレームの端部に形成された挟着部と、該挟着部の前方であって前記パイプフレームの端部に付設された把持部と、前記パイプフレームの周囲に設けられた位置調整ナットとで構成され、 前記把持部が車椅子のフロントパイプ又はレッグパイプの一部分を把持し、 前記位置調整ナットを前記パイプフレームの軸心を回転軸として回転させることで、前記挟着部が前記パイプフレームの軸心に沿って移動し、前記挟着部が車椅子のフロントパイプ又はレッグパイプの一部分を圧接することを特徴とする車椅子移動支援具。(削除)前記挟着部が前記パイプフレームの周囲に設けられたネジ山と螺接する位置調整ナットと当接し、該位置調整ナットをパイプフレームの軸心を回転軸として回転させることで、前記挟着部が前記パイプフレームの軸心に沿って移動し、車椅子のフロントパイプ又はレッグパイプの一部分を圧接することを特徴とする請求項1に記載の車椅子移動支援具。車椅子のフロントパイプ又はレッグパイプの何れかに、挟着もしくは係着させて脱着自在に取付ける取付部材を一端に備えたパイプフレームから成り、前記パイプフレームの他端を牽引することによって車椅子を移動し得る車椅子移動支援具であって、 前記取付部材は、略半円周の円弧に沿って湾曲する形状を備えた1対のフックであって、互いに対峙する向きに湾曲が形成された1対のフックが前記パイプフレームの軸心を軸対称として設けられ、 フックの開放部を閉じる脱落防止用ストッパーがパイプフレームの長手方向にスライド可能に取り付けられていることを特徴とする車椅子移動支援具。車椅子のフロントパイプ又はレッグパイプの何れかに、挟着もしくは係着させて脱着自在に取付ける取付部材を一端に備えたパイプフレームから成り、前記パイプフレームの他端を牽引することによって車椅子を移動し得る車椅子移動支援具であって、 前記取付部材は、 前記パイプフレームの長手方向に直交する向きに前記パイプフレームを貫通する支持棒であって、前記パイプフレームの端部に固着された支持棒と、 前記支持棒の両端に固定され、前記支持棒の断面に並行な面で略半円周の円弧に沿って湾曲する形状を備えた1対のフックであって、1対のフックが互いに対峙する向きに湾曲が形成され、前記支持棒の長手方向から見た場合に1対のフックで囲まれた形状が略円形であり、 車椅子のレッグパイプの下側を係止するフックは、車椅子のレッグパイプを後方から前方に向かって支持するように配置され、車椅子のレッグパイプの上側を係止するフックは、車椅子のレッグパイプを前方から後方に向かって支持するように配置される、 ことを特徴とする車椅子移動支援具。車椅子のレッグパイプの下側を係止する前記フックと前記支持棒の接合部には、レッグパイプの脱落防止用のストッパーが設けられる、 ことを特徴とする請求項6に記載の車椅子移動支援具。前記パイプフレームは、複数の径の異なるパイプフレーム部材から成り、各段のパイプフレーム部材が入子式となっており、多段のパイプフレーム部材が直線的に伸縮して長さが調整できることを特徴とする請求項1,4,5,6,7のいずれかに記載の車椅子移動支援具。前記パイプフレームにおいて、前記取付部材を備える一端と反対の他端の形状は、L字状、J字状、もしくはT字状に形成されることを特徴とする請求項1,4,5,6,7,8のいずれかに記載の車椅子移動支援具。前記挟着部が前記パイプフレームの周囲に設けられたネジ山と螺接する位置調整ナットと当接し、該位置調整ナットをパイプフレームの軸心を回転軸として回転させることで、前記挟着部が前記パイプフレームの軸心に沿って移動し、車椅子のフロントパイプ又はレッグパイプの一部分を圧接することを特徴とする請求項2に記載の車椅子移動支援具。車椅子の左右のフロントパイプ又は左右のレッグパイプの何れかに、挟着もしくは係着させて脱着自在に取付ける一対の取付部材、前記一対の取付部材が両端部に設けられたコ字状のパイプフレームから成る車椅子移動支援具であって、 前記取付部材は、略半円周の円弧に沿って湾曲する形状を備えた1対のフックであって、互いに対峙する向きに湾曲が形成された1対のフックが前記パイプフレームの軸心を軸対称として設けられ、 フックの開放部を閉じる脱落防上用ストッパーがパイプフレームの長手方向にスライド可能に取り付けられていることを特徴とする車椅子移動支援具。車椅子の左右のフロントパイプ又は左右のレッグパイプの何れかに、挟着もしくは係着させて脱着自在に取付ける一対の取付部材、前記一対の取付部材が両端部に設けられたコ字状のパイプフレームから成る車椅子移動支援具であって、 前記取付部材は、 前記パイプフレームの長手方向に直交する向きに前記パイプフレームを貫通する支持棒であって、前記パイプフレームの端部に固着された支持棒と、 前記支持棒の両端に固定され、前記支持棒の断面に並行な面で略半円周の円弧に沿って湾曲する形状を備えた1対のフックであって、1対のフックが互いに対峙する向きに湾曲が形成され、前記支持棒の長手方向から見た場合に1対のフックで囲まれた形状が略円形であり、 車椅子のレッグパイプの下側を係止するフックは、車椅子のレッグパイプを後方から前方に向かって支持するように配置され、車椅子のレッグパイプの上側を係止するフックは、車椅子のレッグパイプを前方から後方に向かって支持するように配置される、 ことを特徴とする車椅子移動支援具。車椅子のレッグパイプの下側を係止する前記フックと前記支持棒の接合部には、レッグパイプの脱落防止用のストッパーが設けられる、 ことを特徴とする請求項12に記載の車椅子移動支援具。前記パイプフレームは、複数の径の異なるパイプフレーム部材から成り、各段のパイプフレーム部材が入子式となっており、多段のパイプフレーム部材が直線的に伸縮して長さが調整できることを特徴とする請求項2,10〜13のいずれかに記載の車椅子移動支援具。車椅子のフロントパイプ又はレッグパイプの何れかに、挟着もしくは係着させて脱着自在に取付ける取付部材を一端に備えたパイプフレームから成り、前記パイプフレームの他端を牽引することによって車椅子を移動し得る車椅子移動支援具であって、 前記取付部材は、 前記パイプフレームの端部に形成された挟着部と、該挟着部の前方であって前記パイプフレームの端部に付設された把持部と、前記パイプフレームの周囲に設けられた位置調整ナットとで構成され、 前記把持部が車椅子のフロントパイプ又はレッグパイプの一部分を把持し、 前記位置調整ナットを前記パイプフレームの軸心を回転軸として回転させることで、前記挟着部が前記パイプフレームの軸心に沿って移動し、前記挟着部が車椅子のフロントパイプ又はレッグパイプの一部分を圧接することを特徴とする車椅子移動支援具。車椅子の左右のフロントパイプ又は左右のレッグパイプの何れかに、挟着もしくは係着させて脱着自在に取付ける一対の取付部材、前記一対の取付部材が両端部に設けられたコ字状のパイプフレームから成る車椅子移動支援具であって、 前記取付部材は、 前記パイプフレームの端部に形成された挟着部と、該挟着部の前方であって前記パイプフレームの端部に付設された把持部と、前記パイプフレームの周囲に設けられた位置調整ナットとで構成され、 前記把持部が車椅子のフロントパイプ又はレッグパイプの一部分を把持し、 前記位置調整ナットを前記パイプフレームの軸心を回転軸として回転させることで、前記挟着部が前記パイプフレームの軸心に沿って移動し、前記挟着部が車椅子のフロントパイプ又はレッグパイプの一部分を圧接することを特徴とする車椅子移動支援具。前記挟着部が前記パイプフレームの周囲に設けられたネジ山と螺接する位置調整ナットと当接し、該位置調整ナットをパイプフレームの軸心を回転軸として回転させることで、前記挟着部が前記パイプフレームの軸心に沿って移動し、車椅子のフロントパイプ又はレッグパイプの一部分を圧接することを特徴とする請求項1に記載の車椅子移動支援具。車椅子のフロントパイプ又はレッグパイプの何れかに、挟着もしくは係着させて脱着自在に取付ける取付部材を一端に備えたパイプフレームから成り、前記パイプフレームの他端を牽引することによって車椅子を移動し得る車椅子移動支援具であって、 前記取付部材は、略半円周の円弧に沿って湾曲する形状を備えた1対のフックであって、互いに対峙する向きに湾曲が形成された1対のフックが前記パイプフレームの軸心を軸対称として設けられ、 フックの開放部を閉じる脱落防止用ストッパーがパイプフレームの長手方向にスライド可能に取り付けられていることを特徴とする車椅子移動支援具。車椅子のフロントパイプ又はレッグパイプの何れかに、挟着もしくは係着させて脱着自在に取付ける取付部材を一端に備えたパイプフレームから成り、前記パイプフレームの他端を牽引することによって車椅子を移動し得る車椅子移動支援具であって、 前記取付部材は、 前記パイプフレームの長手方向に直交する向きに前記パイプフレームを貫通する支持棒であって、前記パイプフレームの端部に固着された支持棒と、 前記支持棒の両端に固定され、前記支持棒の断面に並行な面で略半円周の円弧に沿って湾曲する形状を備えた1対のフックであって、1対のフックが互いに対峙する向きに湾曲が形成され、前記支持棒の長手方向から見た場合に1対のフックで囲まれた形状が略円形であり、 車椅子のレッグパイプの下側を係止するフックは、車椅子のレッグパイプを後方から前方に向かって支持するように配置され、車椅子のレッグパイプの上側を係止するフックは、車椅子のレッグパイプを前方から後方に向かって支持するように配置される、 ことを特徴とする車椅子移動支援具。車椅子のレッグパイプの下側を係止する前記フックと前記支持棒の接合部には、レッグパイプの脱落防止用のストッパーが設けられる、 ことを特徴とする請求項5に記載の車椅子移動支援具。前記パイプフレームは、複数の径の異なるパイプフレーム部材から成り、各段のパイプフレーム部材が入子式となっており、多段のパイプフレーム部材が直線的に伸縮して長さが調整できることを特徴とする請求項1,3〜6のいずれかに記載の車椅子移動支援具。前記パイプフレームにおいて、前記取付部材を備える一端と反対の他端の形状は、L字状、J字状、もしくはT字状に形成されることを特徴とする請求項1,3〜7のいずれかに記載の車椅子移動支援具。前記挟着部が前記パイプフレームの周囲に設けられたネジ山と螺接する位置調整ナットと当接し、該位置調整ナットをパイプフレームの軸心を回転軸として回転させることで、前記挟着部が前記パイプフレームの軸心に沿って移動し、車椅子のフロントパイプ又はレッグパイプの一部分を圧接することを特徴とする請求項2に記載の車椅子移動支援具。車椅子の左右のフロントパイプ又は左右のレッグパイプの何れかに、挟着もしくは係着させて脱着自在に取付ける一対の取付部材、前記一対の取付部材が両端部に設けられたコ字状のパイプフレームから成る車椅子移動支援具であって、 前記取付部材は、略半円周の円弧に沿って湾曲する形状を備えた1対のフックであって、互いに対峙する向きに湾曲が形成された1対のフックが前記パイプフレームの軸心を軸対称として設けられ、 フックの開放部を閉じる脱落防止用ストッパーがパイプフレームの長手方向にスライド可能に取り付けられていることを特徴とする車椅子移動支援具。車椅子の左右のフロントパイプ又は左右のレッグパイプの何れかに、挟着もしくは係着させて脱着自在に取付ける一対の取付部材、前記一対の取付部材が両端部に設けられたコ字状のパイプフレームから成る車椅子移動支援具であって、 前記取付部材は、 前記パイプフレームの長手方向に直交する向きに前記パイプフレームを貫通する支持棒であって、前記パイプフレームの端部に固着された支持棒と、 前記支持棒の両端に固定され、前記支持棒の断面に並行な面で略半円周の円弧に沿って湾曲する形状を備えた1対のフックであって、1対のフックが互いに対峙する向きに湾曲が形成され、前記支持棒の長手方向から見た場合に1対のフックで囲まれた形状が略円形であり、 車椅子のレッグパイプの下側を係止するフックは、車椅子のレッグパイプを後方から前方に向かって支持するように配置され、車椅子のレッグパイプの上側を係止するフックは、車椅子のレッグパイプを前方から後方に向かって支持するように配置される、 ことを特徴とする車椅子移動支援具。車椅子のレッグパイプの下側を係止する前記フックと前記支持棒の接合部には、レッグパイプの脱落防止用のストッパーが設けられる、 ことを特徴とする請求項11に記載の車椅子移動支援具。前記パイプフレームは、複数の径の異なるパイプフレーム部材から成り、各段のパイプフレーム部材が入子式となっており、多段のパイプフレーム部材が直線的に伸縮して長さが調整できることを特徴とする請求項2,9〜12のいずれかに記載の車椅子移動支援具。

说明书全文

本発明は、災害時等の緊急避難や、砂地、道、砂利道、泥沼地などの不整地や登り坂における走行移動を支援する車椅子の移動支援具に関するものである。

予め設定されたガイド手段に沿って移動する牽引台車を用いて、車椅子を目的地まで安全に牽引する車椅子移動支援装置が知られている(特許文献1)。 また、左右の車輪を支持する支持軸上に板ばねを介して支持される座席部と、この座席部を牽引するための梶棒とを備えた人車であって、座席部として、着座部材、背もたれ部材および足載せ部材が付設された椅子型の座席用パイプフレームを備えている人力車が知られている(特許文献2)。 また、大掛かりな連結装置を必要とせずに車椅子使用者自身が手動で簡便に連結できるようにするとともに、指先や手の不自由な人が運転した場合でも安全な速度で走行できるようにした簡便連結式車椅子牽引車が知られている(特許文献3)。 また、勾配を上り下りする場合や砂利道等の凹凸のある場所でも介助者が、被介助者が座っている車椅子を円滑に移動させることができる回動アーム付き車椅子が知られている(特許文献4)。

しかしながら、上記の特許文献1に開示された車椅子移動支援装置の場合、予め設定されたガイド手段に沿って移動する牽引台車を用いるため、災害時等の緊急避難や、砂地、雪道、砂利道、泥沼地などの不整地走行や登り坂における走行は困難である。 また、上記の特許文献2に開示された座席用パイプフレームを備えている人力車の場合、一般の車椅子に適用することは困難である。 また、上記の特許文献3に開示された簡便連結式車椅子牽引車の場合、バッテリーからの電力供給が必要であり、バッテリーの充電が無くなれば牽引できないという問題がある。 また、上記の特許文献4に開示された回動アーム付き車椅子の場合、車椅子を改造して、常時、回動アームが取付けられており、車椅子本体の前後方向に対して回動可能に取り付けられると共に折り畳み可能としているものの、一般の車椅子と同様に扱えるものではないという問題がある。

東日本大震災のような大規模な緊急避難が必要な場合や、砂地、雪道、砂利道、泥沼地などの不整地における移動、登り坂における移動など、車椅子の後方の握り部(グリップ)を押して移動するのは非常に困難である。 車椅子の移動支援具は、緊急避難が必要な時に、一般の車椅子に簡便かつ短時間で取り付けられることが必要とされる。 また、通常時、車椅子の移動支援具は、スペースをとらずに収納できることが要求される。

実用新案登録第3116351号登録公報

特開2012−035833号公報

特開2004−135747号公報

特開2007−125202号公報

上記状況に鑑みて、本発明は、災害時等の緊急避難や、砂地、雪道、砂利道、泥沼地などの不整地走行や登り坂における車椅子の走行移動を支援でき、車椅子に簡便かつ短時間で取り付けられ、スペースをとらずに収納できる車椅子移動支援具を提供することを目的とする。

上記目的を達成すべく、本発明の第1の観点の車椅子移動支援具は、車椅子のフロントパイプ又はレッグパイプの何れかに、挟着もしくは係着させて脱着自在に取付ける取付部材を一端に備えたパイプフレームから成り、パイプフレームの他端を牽引することによって車椅子を移動し得ることを特徴とする。 従来、車椅子は介助者が後方から押すことによって、移動を補助できるように構成されている。しかしながら、車椅子での災害時等の緊急避難や、車椅子の不整地走行や登り坂における走行の場合、車椅子の後方から両手で押すだけでは、移動が困難である場合が多い。 本発明の車椅子移動支援具は、車椅子のフロントパイプ又はレッグパイプの何れかに、挟着もしくは係着させて脱着自在に取付け可能な取付部材を一端に備えたパイプフレームの他端を牽引することにより、車椅子を牽引し、車椅子での災害時等の緊急避難や、車椅子の不整地走行や登り坂における走行移動を容易に支援する。 なお、車椅子移動支援具は、一対で構成されることが好ましい。一対とすることで、車椅子の左右のフロントパイプ又は左右のレッグパイプに取付け、左右のパイプフレームを引っぱることにより、車椅子を安全に牽引できる。

ここで、パイプフレームは、軽量の樹脂や金属などから成る。パイプフレームの形状は長く伸びた円柱や多柱である。形状は一部湾曲していてもよい。パイプフレームの一端にはフロントパイプ又はレッグパイプの何れかに脱着自在に挟着もしくは係着できる取付部材が設けられ、他端は人が手で握りやすいようにグリップや、帯や紐などが設けられる。パイプフレームの他端の形状は、L字状、J字状、もしくはT字状に形成させることにより、人が手で握りやすいようにすることが好ましい。 パイプ状にすることにより軽量にできる。また、パイプフレームは複数の径の異なるパイプフレーム部材から成り、各段のパイプフレーム部材が入子式となっており、多段のパイプフレーム部材が直線的に伸縮して長さが調整できることが好ましい。例えば2本の径が異なるパイプフレームで構成される場合、一方のパイプフレームの内径と他方のパイプフレームの外径が略同じで、一方のパイプフレームの管内を他方のパイプフレームがスライド移動できるように構成する。

また、本発明の第2の観点の車椅子移動支援具は、車椅子の左右のフロントパイプ又は左右のレッグパイプの何れかに、挟着もしくは係着させて脱着自在に取付ける一対の取付部材、この一対の取付部材が両端部に設けられたコ字状のパイプフレームからから構成される。 かかる構成によれば、車椅子を安全に牽引し、車椅子での災害時等の緊急避難や、車椅子の不整地走行や登り坂における走行移動を容易に支援できる。

第2の観点の車椅子移動支援具におけるパイプフレームは、2本の並行のパイプフレームとそれらを直交する方向で接続するパイプフレームから成り、平面図でコ字状の形状を呈するパイプフレームである。一体形成されていても、複数のパイプフレームで分割形成されていてもよい。パイプフレームは、軽量の樹脂や金属などから成る。棒状部材の形状は長く伸びた円柱や多角柱である。形状は一部湾曲していてもよい。

ここで、取付部材は、車椅子の左右のフロントパイプ又は左右のレッグパイプの少なくとも何れかに脱着自在に取付け可能なものであればよい。例えば、2つの部材でフロントパイプ等を挟み込めるようなもので、留め螺子フック等の留め具を用いて、フロントパイプ等を挟み込んだ状態を保持し、フロントパイプ等に固定できるものであればよい。

本発明の車椅子移動支援具における取付部材は、パイプフレームの端部に形成された挟着部と、該挟着部の前方であって前記パイプフレームの端部に付設された把持部とで構成され、把持部が車椅子のフロントパイプ又はレッグパイプの一部分を把持し、挟着部が車椅子のフロントパイプ又はレッグパイプの一部分を圧接することが好ましい。 車椅子移動支援具を、車椅子に簡便に短時間で取り付け・取り外しすることができる。 特に、挟着部がパイプフレームの周囲に設けられたネジ山と螺接する位置調整ナットと当接し、該位置調整ナットをパイプフレームの軸心を回転軸として回転させることで、挟着部が前記パイプフレームの軸心に沿って移動し、車椅子のフロントパイプ又はレッグパイプの一部分を圧接するのが好ましい。

また、他の態様として、本発明の車椅子移動支援具における取付部材は、略半円周の円弧に沿って湾曲する形状を備えた1対のフックであって、互いに対峙する向きに湾曲が形成された1対のフックが前記パイプフレームの軸心を軸対称として設けられ、フックの開放部を閉じる脱落防止用ストッパーがパイプフレームの長手方向にスライド可能に取り付けられている。 フックの開放部を閉じる脱落防止用ストッパーが設けられることで、車椅子から車椅子移動支援具が脱落することを防止できる。

また、他の態様として、本発明の車椅子移動支援具における取付部材は、下記(a)支持棒、(b)1対のフックから構成される。かかる構成を備える取付部材によって、車椅子のレッグパイプに簡便に脱着できる。

(a)上記の棒状部材あるいはパイプフレームの長手方向に直交する向きに、棒状部材あるいはパイプフレームを貫通する支持棒。この支持棒は、棒状部材あるいはパイプフレームの端部に固着される。

(b)支持棒の両端に固定され、支持棒の断面に並行な面で略半円周の円弧に沿って湾曲する形状を備えた1対のフック。この1対のフックは、互いに対峙する向きに湾曲が形成され、支持棒の長手方向から見た場合に1対のフックで囲まれた形状が略円形である。 車椅子のレッグパイプの下側を係止するフックは、車椅子のレッグパイプを後方から前方に向かって支持するように配置される。また、車椅子のレッグパイプの上側を係止するフックは、車椅子のレッグパイプを前方から後方に向かって支持するように配置される。

ここで、(a)支持棒、(b)1対のフックに加えて、更に、(c)ストッパーが設けられることが好ましい。ストッパーを設けることにより、車椅子のレッグパイプと車椅子移動支援具との結合を強め、レッグパイプから脱落を防止できる。

(c)車椅子のレッグパイプの下側を係止するフックと支持棒の接合部に設けられた、レッグパイプの脱落防止用のストッパー。 ここで、ストッパーは、フックの開放部を塞ぐ部材や帯である。例えば、マジックテープ(登録商標)でフックの開放部を塞いでもよい。

また、本発明の車椅子移動支援具におけるパイプフレームは、握り部フレームと左右一対の繋ぎ手フレームに分割できることが好ましい。分割できることにより、収納の利便性が向上する。また、分割できることにより、握り部フレームの長さを調整することで車椅子の種類によって異なる左右のフロントパイプ又はレッグパイプの間隔の違いに対応できる。

また、上記の繋ぎ手フレームが複数のパイプ状部材から成り、各段パイプ状部材が入子式となっており、多段パイプ状部材が直線的に伸縮して長さが調整できることが更に好ましい。例えば2本の径が異なるパイプフレームで構成され、一方のパイプフレームの内径と他方のパイプフレームの外径が略同じで、一方のパイプフレームの管内を他方のパイプフレームがスライド移動できるように構成される。また、長さが調整できるとは、例えば、ピンやネジでパイプフレームのスライドを留めて全体の長さを段階的に調整することを意味する。

本発明によれば、車椅子を安全に牽引し、車椅子での災害時等の緊急避難や、車椅子の不整地走行や登り坂における走行移動を容易に支援でき、車椅子に簡便かつ短時間で取り付けられ、スペースをとらずに収納できるといった効果を有する。

実施例1の車椅子移動支援具の構成図(平面図)

実施例1の車椅子移動支援具の構成図(正面図)

車椅子の説明図

実施例1の車椅子移動支援具を取り付けた車椅子の外観側面図

実施例1の車椅子移動支援具の利用状態の説明図

実施例2の車椅子移動支援具を車椅子に取り付けた様子の部分拡大図

実施例2の車椅子移動支援具の取り付けたイメージ図

実施例3の車椅子移動支援具の構成図

実施例4の車椅子移動支援具の構成図

以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明していく。なお、本発明の範囲は、以下の実施例や図示例に限定されるものではなく、幾多の変更及び変形が可能である。

図1は、実施例1の車椅子移動支援具の構成図を示している。 実施例1の車椅子移動支援具1は、握り部フレーム3のパイプフレームと2つの繋ぎ手フレーム4のパイプフレームから成るパイプフレーム2と、車椅子(図示せず)の左右のレッグパイプ12に脱着自在に取付け可能な左右一対の取付部材5を有している。図1に示すように、取付部材5は、把持部6と挟着部7と位置調整ナット8を用いてレッグパイプ12を挟み付け、レッグパイプ12を挟着できるようになっている。 位置調整ナット8は、繋ぎ手フレーム4のパイプフレームの周囲に設けられたネジ山を螺接し、位置調整ナット8をパイプフレームの軸心を回転軸として回転させることでパイプフレームの長手方向に沿ってスライド移動する。位置調整ナット8は、挟着部7と当接しているため、位置調整ナット8の移動に伴って、挟着部7も移動する。把持部6は、略半円周の円弧に沿って湾曲する形状であり、レッグパイプ12の一部(半円周)と嵌合して、レッグパイプ12を把持できる。このようにして、把持部6と挟着部7とが、レッグパイプ12を挟着する。

また、図1では、把持部6と挟着部7がレッグパイプ12を挟み込むようになっているが、レッグパイプ12の替りにフロントパイプ11を挟み込んで、フロントパイプ11にしっかりと挟着できるようにしても構わない。

また、把持部6と挟着部7で、フロントパイプ11とレッグパイプ12の両方を挟み込み、フロントパイプ11とレッグパイプ12にしっかりと挟着できるようにしても構わない。 また、握り部フレーム3のパイプフレームと2つの繋ぎ手フレーム4のパイプフレームから成るパイプフレーム2は、一本のパイプフレームで構成されていても、握り部フレーム3のパイプフレームと繋ぎ手フレーム4のパイプフレームが分離可能であり、それぞれのパイプフレームの端部同士が螺着、或いは、挟着部材で挟着により一体的に結合するものでも構わない。 なお、パイプフレーム2には、3箇所に車椅子を牽引する人の握り手部分に配慮してゴムチューブ30を巻きつけている。

図2も図1と同様、実施例1の車椅子移動支援具の構成図である。図1を平面図とした場合、図2は正面図になる。

図3は、車椅子の説明図であり、フロントパイプ11とレッグパイプ12に関して、車椅子全体における位置を確認するためのものである。

図4は、実施例1の車椅子移動支援具を取り付けた車椅子の外観側面図である。図4では、レッグパイプ12に車椅子移動支援具を取り付けている。

図5は、実施例1の車椅子移動支援具の利用状態の説明図である。車椅子を牽引する人40は、パイプフレームで囲まれた場所に入り、握り部フレーム3のパイプフレームを押しながら前に進むことにより、地、雪道、砂利道、泥沼地などの不整地走行や登り坂における車椅子の走行移動を支援できる。また、災害時等の車椅子の緊急避難の際に素早く移動が可能である。

パイプフレームにおいて、2本並行の繋ぎ手フレーム4にスーパーマーケットの買い物かごを係止させることも可能である。従来は車椅子では買い物かごの置き場所がなく不便であった。車椅子の後ろ部分に買い物かごを置くスペースを設けるのは、車椅子の重心が後輪(タイヤ)の中心軸より後方になるおそれがあり困難であった。本発明の車椅子移動支援具では、車椅子の前方に買い物かごの置き場所ができることから、車椅子利用者にとって安全・安心となる。

また、本発明の車椅子移動支援具を用いることで、複数台の車椅子を連結させることも可能である。車椅子の後方に、握り部フレーム3を係止できる部材を設けることにより、複数台の車椅子の連結が可能になる。 災害時等の車椅子の緊急避難において、複数台の車椅子を連結させて移動できることは大きなメリットである。

次に、実施例2の車椅子移動支援具について説明する。 図6は実施例2の車椅子移動支援具を車椅子に取り付けた様子の部分拡大図であり、図7は実施例2の車椅子移動支援具の取り付けたイメージ図である。 実施例2では、簡単に車椅子に装着可能な取付部材を説明する。 図6に示すように、実施例2の取付部材は、パイプフレームを構成する繋ぎ手フレーム4の長手方向に直交する向きに繋ぎ手フレーム4を貫通する支持棒であって、繋ぎ手フレーム4の端部に固着された支持棒(41,43)がある。

また、この支持棒(41,43)の両端に固定され、支持棒(41,43)の断面に並行な面で略半円周の円弧に沿って湾曲する形状を備えた1対のフック(42,45)がある。1対のフック(42,45)は、互いに対峙する向きに湾曲が形成されている。支持棒(41,43)の長手方向から見た場合に1対のフック(42,45)で囲まれた形状は略円形である。この囲まれた部分に車椅子のレッグパイプを位置させる。

車椅子のレッグパイプ12の下側を係止するフック45は、車椅子のレッグパイプ12を後方から前方に向かって支持するように配置される。一方、車椅子のレッグパイプ12の上側を係止するフック42は、車椅子のレッグパイプ12を前方から後方に向かって支持するように配置される。 車椅子のレッグパイプ12の下側を係止するフック45と支持棒43の接合部には、レッグパイプ12の脱落防止用のストッパー44が設けられている。 上記の取付部材によれば、車椅子移動支援具を簡単に車椅子に装着可能である。

次に、実施例3の車椅子移動支援具について説明する。図8は、実施例3の車椅子移動支援具の構成図(Aは平面図、Bは外観側面図)を示している。 実施例3の車椅子移動支援具は、実施例1の車椅子移動支援具の繋ぎ手フレーム4のパイプフレームと、車椅子(図示せず)の左右のフロントパイプ11に脱着自在に取付け可能な左右一対の取付部材5とグリップ用のゴムチューブ30から成る。実施例1と同様、図8(A)に示すように、取付部材5は、把持部6と挟着部7と位置調整ナット8を用いてフロントパイプ11もしくはレッグパイプ12を挟み付け、フロントパイプ11もしくはレッグパイプ12を挟着できるようになっている。

次に、実施例4の車椅子移動支援具について説明する。図9は、実施例4の車椅子移動支援具の構成図を示している。 図9に示すように、実施例4の車椅子移動支援具は、取付部材が略半円周の円弧に沿って湾曲する形状を備えた1対のフック状の把持部6であって、互いに対峙する向きに湾曲が形成された1対のフック状の把持部6が繋ぎ手フレーム4のパイプフレームの軸心を軸対称として設けられ、フック状の把持部6の開放部を閉じる脱落防止用ストッパー9がパイプフレームの長手方向にスライド機構50によってスライド可能に取り付けられている。 図9(A)は把持部6の開放部が開いた状態を示しており、図9(B)は脱落防止用ストッパー9がスライドして把持部6の開放部が閉じた状態を示している。

本発明は、車椅子の災害時の移動支援具として有用である。

1 車椅子移動支援具 2 パイプフレーム 3 握り部フレーム 4 繋ぎ手フレーム 5 取付部材 6 把持部 7 挟着部 8 位置調整ナット 9 脱落防止用ストッパー 10 グリップ 11 フロントパイプ 12 レッグパイプ 13 座シート 14 フットプレート 15 アームパイプ 16 クロスパイプ 17 肘あて 18 背バンド 19 バックレストパイプ 20 後輪(タイヤ) 21 前輪(キャスター) 22 ハンドリム 23 ブレーキレバー 24 ブレーキシュー 25 シャフトプレート 26 レッグベルト 30 ゴムチューブ 40 車椅子を牽引する人 41,43 支持棒 42,45 フック 44 ストッパー 50 スライド機構 51 ストッパー把持部

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