Injection molded water-soluble container

申请号 JP2002303774 申请日 2002-10-18 公开(公告)号 JP2003327270A 公开(公告)日 2003-11-19
申请人 Aquasol Ltd; Reckitt Benckiser (Uk) Ltd; アクアソール リミテッド; レキット ベンキサー (ユーケイ) リミテッド; 发明人 DUFFIELD PAUL JOHN; HAMMOND GEOFFREY ROBERT; EDWARDS DAVID BRIAN; MCCARTHY WILLIAM JOHN; BECKETT ARNOLD HEYWORTH; JACKMAN ANTHONY DOUGLAS;
摘要 PROBLEM TO BE SOLVED: To provide an injection molded rigid water-soluble container (2, 111, 131, 141) which comprises at least two components. SOLUTION: Each component of the container (2, 111, 131, 141) is virtually water-soluble or water-dispersible, and holes are formed over the walls of the container when it is in contact with an aqueous environment. The container has 1 to 6 cells, desirably 1 or 2 or 3 cells, and the period of use of each cell is all the same or different from each other. COPYRIGHT: (C)2004,JPO
权利要求
  • 【特許請求の範囲】 【請求項1】 カプセル容器であって、少なくとも2種の部品を含み、該部品は、成型可能であり、かつ水溶性または水分散性である1種以上の物質で作られ、あるいはこれら部品の表面の実質的な部分が、水溶性または水分散性であって、該カプセル容器を水性環境との接触状態に置いた際に、その壁全体に渡り孔を残し、該容器は、1〜6個、好ましくは1または2または3個の隔室を有し、該種々の隔室の内容物は、該カプセル容器が該水性環境に暴露された際に、該水性環境に利用され、該種々の隔室のその利用期間は、同一または該隔室毎に異なるが、該容器の内容物は、織物保護剤、表面保護剤または食器洗浄組成物ではないことを特徴とする、上記カプセル容器。 【請求項2】 該成型された隔室が、射出成型材料で作られている、請求項1記載の容器。 【請求項3】 該成型された部品が、完全に水溶性または水分散性である、請求項1記載の容器。 【請求項4】 該物質が、5℃またはそれ以上の、水性環境に対して可溶性である、請求項1〜3の何れか1項に記載の容器。 【請求項5】 該物質が、35℃〜37℃なる範囲の、水性環境に対して可溶性である、請求項1〜4の何れか1項に記載の容器。 【請求項6】 少なくとも2つ、好ましくは2または3個の隔室を持つ、請求項1〜5の何れか1項に記載の容器。 【請求項7】 該水性環境による、該種々の隔室の利用期間が、該隔室毎に異なる、請求項1〜6の何れか1項に記載の容器。 【請求項8】 該部品が、一つの本体と、1またはそれ以上、好ましくは1または2個のキャップである、請求項1〜7の何れか1項に記載の容器。 【請求項9】 該隔室毎の、水性環境に対する利用期間の差異が、5℃〜95℃なる範囲の同一温度にて、1分〜12
    時間の範囲内にある、請求項1〜8の何れか1項に記載の容器。 【請求項10】 該容器が、水溶性ポリマーである、1
    種以上の材料で作られている、請求項1〜9の何れか1
    項に記載の容器。 【請求項11】 該材料が、ポリビニルアルコールまたはセルロース誘導体である、請求項10記載の容器。 【請求項12】 該材料がポリビニルアルコールである、請求項11記載の容器。 【請求項13】 該容器が、各隔室に少なくとも1種の活性成分を含み、かつ2以上の隔室が存在する場合には、該成分が異なっている、請求項1〜12の何れか1項に記載の容器。 【請求項14】 該本体上に該キャップを置くことによる、該カプセル容器の封鎖が、該隔室相互を分離する作用を持つ、請求項1〜13の何れか1項に記載の容器。 【請求項15】 本体上にキャップを置くことによる、
    隔室の封鎖が、該隔室を、次の隔室からの分離を可能とする、請求項1〜14の何れか1項に記載の容器。 【請求項16】 該部品が、単一の不可分式のユニットを形成するように、溶接される、請求項1〜15の何れか
    1項に記載の容器。 【請求項17】 該溶接が、該容器の回りの線上で行われ、該線は、該容器の平坦な断面上に位置することが好ましい、請求項16記載の容器。 【請求項18】 該溶接を、レーザー溶接で実施する、
    請求項16または17記載の容器。 【請求項19】 (a) 溶接前の該表面の一つが、レーザービーム反射成分で被覆されているか、あるいは(b) 該部品の一つが、その内部に含まれる、レーザービーム反射成分を使用して成型される、請求項18記載の容器。 【請求項20】 該種々の隔室の利用期間が、該隔室壁の厚みにおける差異によるものである、請求項1〜19の何れか1項に記載の容器。 【請求項21】 該より薄い領域が、何れかの隔室の該壁における、孔を覆う水溶性または水分散性被膜でできている、請求項1〜20の何れか1項に記載の容器。 【請求項22】 該より薄い領域が、何れかの隔室の該壁における、孔を覆う水溶性または水分散性被膜でできており、該被膜が、胃-腸管内に存するpHが異なる条件において胃-消化管内において選ばれたポイントで溶解性または分散性である請求項1〜21の何れか1項に記載の容器。 【請求項23】 該種々の隔室の利用期間が、異なる隔室を製造するのに使用した該ポリマーの、性質における差異によるものである、請求項1〜19の何れか1項に記載の容器。 【請求項24】 一つの部品が、円錐形状を持つ、請求項1〜22の何れか1項に記載の容器。 【請求項25】 該壁のより薄い領域が、該カプセル容器の一般的に長い形状に沿って、長手方向に配置されている、請求項20記載の容器。 【請求項26】 外表面上に隆起部分を有し、該隆起部分が、短くて小さなピンプル様の突起またはリブ形状にあり、該突起またはリブは、該カプセルの回りにまたはこれに沿って、完全にまたは部分的に伸びており、および/または該カプセル状の容器および/またはその内容物の識別を可能とするマークとして存在する、請求項1〜
    25の何れか1項に記載のカプセル容器。 【請求項27】 外表面上に隆起部分を有し、該隆起部分が、標準的な形状を持つが、比較的厚い壁を有するカプセル容器上の、刻印パターン化模様を与えて、壁の薄いパネルのアレイを形成し、使用に際して、該壁の薄いパネルが迅速に溶解し、剛性構造の孔をもつ該カプセルを残す、請求項1〜26の何れか1項に記載のカプセル容器。 【請求項28】 該容器の壁が、該カプセル容器の溶解速度を高める傾向をもつ粒子を含む、請求項1〜27の何れか1項に記載の容器。 【請求項29】 該粒子が、該カプセル容器を使用する該環境と化学的に反応しやすい材料でできており、該反応が、好ましくは発泡を生じる、請求項28記載の容器。 【請求項30】 該粒子の径が、1〜100μm、好ましくは2〜80μmの範囲内にある、請求項28または29記載の容器。 【請求項31】 該粒子の材料が、炭酸または重炭酸ナトリウム、カリウムまたはマグネシウム;酒石酸、クエン酸、桂皮酸;またはこれらの塩からなる群から選択される、請求項28〜30の何れか1項に記載の容器。 【請求項32】 製薬的または栄養学的用途、または製薬的または栄養学的な目的で使用される、請求項1〜31
    の何れか1項に記載のカプセル容器。 【請求項33】 1種またはそれ以上の製薬的または栄養学的に活性な成分を、ヒトまたは動物の身体内に放出するための、請求項32記載の容器。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、剛性の、溶性容器に関わる。 本発明は、またカプセル、特にヒトまたは動物に、胃腸管内で溶解または分散する、摂取可能な、薬理的または栄養学的に活性な物質等の物質を放出するのに使用できるカプセル、またはカプセル-様の容器、特に洗浄剤、農薬、殺生物剤、脱臭剤、染料および顔料、並びに水処理用の化学物質等の物質を、水性環境内に放出するのに使用できる、このような容器にも関連する。 【0002】 【技術的背景】有害なまたは刺激性を持つ化学組成物を、フィルム等の水溶性または水分散性の材料で包装することは公知である。 この包装体は、該包装体の内容物を水に溶解または分散するために、単に水に添加することができる。 例えば、WO 89/12587は、可撓性の壁と、
    水溶性または水分散性の熱封止とを含む、水溶性または水分散性材料でできた包囲体を含む、包装体を開示している。 この包装体は、例えば農薬、殺菌剤、殺昆虫剤または除草剤を包含する、有機液体を含むことができる。 【0003】CA-A-1,112,534は、ペースト状の、自動食器洗い機に適した洗浄剤組成物を収容した、フィルム状の水溶性材料でできたパケットを開示している。 この水溶性材料は、例えばポリ(ビニルアルコール)、ポリエチレンオキシドまたはメチルセルロースであり得る。 水溶性材料を熱成型することにより、水溶性容器を製造することも公知である。 例えば、WO 92/17382は、農薬等の農業用化学物質を含む包装体を開示しており、該包装体は、非-平面型の水溶性または水分散性材料製の第一シートと、該第一シート上に重ねられた、水溶性または水分散性材料製の第二シートとを含み、かつ該第二シートは、これら重ねられたシートの連続領域に沿って、連続で閉じた水溶性または水分散性材料製の封止によって、
    該第一シートに対して封止されている。 【0004】しかし、上記の包装方法は、多くの欠点を持つ。 第一の欠点は、これらが特別に魅的な外観を持たないことにある。 家庭的な環境において使用される容器等の分野においては、物品の魅惑的な外観は、極めて望ましいものである。 水溶性フィルム製の収容体に含まれる液体は、形状維持性を持たない、非魅惑的な外観を持つものであり得る。 第二の欠点は、該包装体内に、2
    以上の分離された隔壁を形成することが難しく、結果として2種の非相溶性の成分を、相互に分離された状態で、両者を同時に収容することが困難な点にある。 WO 9
    3/08095には、可撓性パウチ内の非相溶性材料を分離する配列が記載されているが、ここに提案された方法は、
    複雑であり、また工業的な規模で一般的に達成されるものではない。 従って、多数の容器を製造するために利用することはできない。 【0005】第三の欠点は、該容器内に維持された組成物の、放出プロフィールを、限られた方法でしか調節できないことにある。 例えば、ある組成物を2枚の平坦な水溶性フィルム間に、あるいは熱成型包装体内に維持する場合、この組成物は、該フィルムが水に溶解または分散した場合においてのみ、放出されるに過ぎない。 ある程度までは、該内容物の放出開始時点を調節できるが、
    該フィルム全体が、ほぼ同時に溶解または分散されるので、該内容物の放出速度を制御することはできない。 その上、該包装体内の内容物が放出される前に、ある延長期間を設けることは困難である。 熱成型された包装体に関連して、もう一つの付随的な問題が生じる。 この熱成型を注意深く制御しないと、該材料を熱成型する際に、
    該材料が金型内で延伸される点において、該フィルム材料の不注意による薄化を起こす恐れがある。 これは、容易に該包装体内の内容物を放出する恐れがある。 更に、
    異なる時点において、あるいは異なる速度にて、異なる組成物を放出することは不可能である。 というのは、上記のように各水溶性の容器に、1種を越える組成物を収容することが不可能であるからである。 【0006】第四の欠点は、これら容器が、極めて早い速度で製造できないことにある。 該容器を、ヒートシール用の平坦なフィルムで、あるいは熱成型により製造する場合、該容器を、迅速に充填し、かつ封止する必要がある。 これら手順を、連続して実施する必要がある。 このことは、家庭用品等の大量販売製品について、迅速な処理能力を達成することが不可能であることを意味する。 例えば、標準的な熱成型装置は、1分当たり約400
    〜800個の容器を製造できるに過ぎない。 今日の市場においては、医薬処方物の放出の際に使用されている、多くの型の系が存在する。 経口経路に関連する、2種の最も主要なものは、硬質ゼラチン製のカプセルおよび錠剤、即ち所謂固体ドーズ処方物である。 ここに提示した両者は、崩壊に関して事実上不変に維持される。 ゼラチンカプセルは、浸漬法により、順次積層することによって製造されるが、錠剤は粉末または微細な顆粒を圧縮することにより製造される。 【0007】一般に使用されているこれらゼラチンカプセルは、数千に及ぶ処方箋に従うおよび店頭販売用の医薬品および滋養性処方物を放出するのに、世界中で広く利用されている。 不幸にも、ゼラチンカプセルには、多くの著しく重大な制限があり、その制限は、該カプセル内の成分の、患者への最適放出を容易にする形状に、容易に成型し得ないこと、ゼラチンが動物起源のものであると言う事実、およびこれを飲み込む際に、患者の食道内での、高い接着容易性を含む。 近年、これらおよび他の制限(以下を参照のこと)が、認識されており、またゼラチンに代わる多くの材料を見出し、かつ利用することにより、これらの問題を克服するための試みがなされているが、多くの場合において、これら材料は、更に一層脆弱であり、成型がより困難であり、ゼラチンまたは他の公知の固体ドーズ放出系よりも著しく高価であり、従ってこれらはこの目的のために有利であるとは到底言えず、この硬質ゼラチンカプセル、およびその欠点に関わる問題は、依然として未解決のままである。 これら欠点の幾つかは、以下の通りである: 【0008】上記のように、ゼラチンは、骨または皮から抽出された、動物起源のものであり、従ってクロイツフェルト-ヤコブ病に関連している恐れ、あるいは少なくともその認識された危険性を持つ。 硬質ゼラチンカプセルの製造に利用される、製造工程は、厚みに関するパラメータの制御を困難にしている、所謂浸漬法を含む。
    より重要なことは、この方法は、該ゼラチンを、現在製薬および滋養工業において、より具体的には制御された放出が望まれる場合において要求されているような、より複雑な形状、サイズおよび化学的特性を持つものとしない。 硬質ゼラチンカプセルは、また静電荷を引き付けると言う、固有の問題をも有し、この静電荷は、製造中の取り扱いに関わる付随的な問題を生じ、一方該ゼラチン自体は、長期保存中に、有害な物理的および化学的変化を被る傾向がある。 【0009】同様に上で指摘したように、ゼラチンカプセルは、適切に飲み込むには硬すぎる。 というのは、これらは全て、食道内で極めて容易に付着する可能性があるからである。 このことは些細なことに思えるが、実際には病院内で患者に起こる事故の最も頻度の高い原因は、ベッドからの転落であり、第二の最も頻度の高い原因は、患者の食道に張り付いたカプセルまたは錠剤である。 極まれな患者は、寝ている際にカプセルを飲み下すことができ、またゼラチンカプセルが食道に張り付いた場合に、これを取り除くことは極めて困難である。 事実、例えば水を飲むことで、液体を大量に摂取した場合においてさえ、このような張り付いたカプセルを移動させることは不可能であることが示されており、また食物を食した場合でさえ、この付着を回避することはできない。 この問題の一部は、満たされたゼラチンカプセルは、(しばしば、そうであるように)その内容物が低密度である場合には、浮遊し、初めに口いっぱいの水を飲み込んだ後にも、該カプセルが口内に残留する傾向を持つことにある。 このことは、迅速に該カプセルの表面上で、粘着力が発生することを可能とし、この粘着力の発生は、結果として該カプセルを最終的に飲み下す際に、
    該カプセルが食道に接着する可能性を高める。 【0010】上記型のカプセルは、医薬およびヒトおよび動物における以外にも、有用性を持つことが認識されている。 特に、所定の使用部位に送るために包装する必要がある多くの物質は、該部位が水性環境にある場合には、同様であるが幾分大きなカプセル内に収容することができる。 カプセル-様容器、即ち「カプセル状」容器は、例えば洗濯装置に洗浄剤を、水田に農薬を、あるいは水処理用の化学物質をタンク内に送るのに利用できる。 その上、該容器の種々の部分を、適当な寸法にすることにより、あるいはこれらを製造するための材料を適当に選択することによって、該容器の種々の部分は、使用に際して異なる時点に溶解するであろう。 【0011】 【発明の開示】本発明の目的は、上記諸欠点の幾つかまたは全てを解消する、水溶性の容器を提供することにある。 本発明は、また1種以上の材料で作られた少なくとも2種の成分を含む、カプセル容器を提供するものであり、該材料は成型可能であり、かつ水溶性または水分散性であり、あるいはこれら成分の表面の実質的な部分が、水溶性または水分散性であって、該カプセル状容器が水性環境と接触状態に置かれた場合に、その壁全体に孔が残され、ここで該容器は1〜6個、好ましくは1または2もしくは3個の隔壁を有し、これら種々の隔壁内の内容物は、該容器がこのような水性環境に暴露された際に、該水性環境に容易に受け入れられ、該様々な隔壁の利用可能時間は、同一または隔壁相互に異なっている。 【0012】 【発明を実施するための最良の形態】以下の説明および図面全ては、上で論じた本発明の局面および態様各々およびその組み合わせに関連する。 本発明の容器は、上記欠点の幾つかまたは全てを解消するものである。 第一に、これら容器は、剛性かつ自立性であるので、異なる容器間で変わることのない、魅惑的な均一の外観を持つ。 更に、これら剛性容器は、見た目に快いと考えられるが、上記可撓性容器には付与することのできない様々なエレメントを容易に組み込むことができる。 【0013】第二に、本発明の容器は剛性であるので、
    相互に非相溶性の成分を分離するために、2またはそれ以上の隔壁を容易に導入することができ、あるいは壁によって分離された大きな隔室を持つことができる。 これら容器は、また該部表面、例えば刻み目等に該組成物の一部を保持させることもできる。 更に、本発明の容器は、有用であると思われる殆ど全ての形状に、成型できる。 特に、隆起部分または窪み部分を設けることができる。 【0014】第三に、該容器内の内容物の、放出プロフィールを調節することができる。 この容器は剛性であるから、該容器壁すべての幅を、該組成物の放出開始並びにその放出速度両者を調節するように、適合させることができる。 例えば、1以上の壁を薄くして、該組成物を早期に放出させることが可能である。 あるいは、また該壁全てを厚くして、該組成物の遅延放出(徐放性)を保証することができる。 該組成物の放出速度は、該容器の一部のみに薄い壁を持たせ、該容器の残りの部分よりも先に溶解または分散させることによって、調節することもできる。 該容器の異なる壁またはその一部は、異なる溶解特性を持つ、異なる水溶性ポリマーから製造できる。
    例えば、第一の隔室を、第二の隔室を取り巻くポリマーよりも高温または低温にて溶解する、PVOH等のポリマーによって完全に取り巻くことができる。 このように、異なる成分を、異なる時点において放出することができる。 この容器が固体またはゲル化した組成物を収容する場合、該容器は、この組成物を完全に包囲する必要はない。 一部を露出状態にすることができ、従ってこれを水に添加した場合には、即座に溶解し始める。 【0015】第四に、本発明の容器は、剛性かつ自立性であるから、これらは、通常の充填装置を使用して、容易にその生産ライン上で充填することができる。 このような充填装置は、1分当たり少なくとも1500個の容器の充填を可能とする。 望ましくは、該容器は、その内容物とは無関係に、本質的に射出成型されたポリマーからなる。 適当な添加剤、例えば可塑剤および潤滑剤を配合することが可能である。 該成型組成物全量を基準として、
    可塑剤は、一般に20質量%まで、例えば15〜20質量%なる量で使用され、また潤滑剤は、一般に0.5〜5質量%なる範囲の量で使用され、更に該ポリマーは、一般に75〜8
    4.5質量%なる範囲の量で使用される。 適当なポリマーの例は、PVOHおよびセルロースエーテル、例えばHPMCである。 【0016】PVOHは、上で論じたような、組成物を包むための水溶性フィルムを製造するのに使用される、公知の水溶性材料である。 セルロースエーテルは、一般には貧弱な機械的特性を持つために、水溶性フィルムの製造には使用されていない。 ゼラチンとは違って、PVOH材料は、種々の条件下で(該材料が導入される水性媒体のpH
    を含む)、異なる速度にて溶解するように改良できる。
    本発明の容器の製造において、好ましく使用される該PV
    OHは、部分的にまたは完全に、加アルコール分解(アルコーリシス)または加水分解することができる。 例えば、このものは、40-100%、好ましくは70-92%、より好ましくは約88%加アルコール分解または加水分解されたポリ酢酸ビニルであり得る。 PVOHまたはセルロースエーテル等のポリマーは、一般に冷水(20℃)可溶性であるが、20℃の冷水に不溶であり、かつ例えば30℃、40℃、
    50℃または60℃なる温度の、温水または熱水に対してのみ可溶性となるものであっても良い。 このパラメータは、PVOHの場合には、その加水分解度によって測定される。 幾つかの応用または用途については、5℃程度の温度にて、水性環境に対して可溶性のポリマーも、望ましいものである。 【0017】PVOHまたはセルロースエーテル等のポリマーが、射出成型可能か否かを確認するためには、通常、
    例えば該組成物の15質量%までの量で、可塑剤および離型剤等の成分を配合する。 適当な可塑剤は、例えばペンタエリスリトール、例えばジペンタエリスリトール、ソルビトール、マニトール、グリセリンおよびグリコール、例えばグリセロール、エチレングリコールおよびポリエチレングリコールである。 固体、例えばタルク、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、二酸化珪素、
    ステアリン酸亜鉛、およびコロイドシリカも使用できる。 既に射出成型に適した形状にある、好ましいPVOH
    は、フランス、パリのソルテックデベロップメント社(S
    oltec Development SA)からCP1210T05なる名称で、顆粒形状で市販されている。 このPVOHは、選択された処方物および要求されるメルトフローインデックスに応じて、
    例えば180-220℃なる温度にて、成型できる。 これは、
    適当な硬さ、組織および溶解特性を持つ、容器、カプセル本体、キャップ、受器および閉鎖手段に成型できる。 【0018】通常の硬質ゼラチンカプセルに関わる大きな実際上の問題点の一つは、その静電荷を維持する能力である。 このようなカプセルの製造においては、高い静電荷を迅速に獲得し、この静電荷は、該カプセルを相互におよびあらゆる他の非-極性表面に接着させるばかりか、該カプセルが、その環境由来の外来物質粒子を引き付ける作用を持つ。 このことは、また該カプセルの充填を困難にし、かつその表面を、印刷に先立って、即座に処理する必要があることを意味している。 この現象は、
    PVOHを除く幾つかの成形性ポリマーに共通であり、PVOH
    は可溶性、摂取可能性、成形性および溶接姓を持つばかりでなく、上記のような諸問題点を引き起こす可能性のある、静電荷を維持しないであろう。 従って、射出成型法を利用する更に別の重要性は、該製形成材料が、静電荷を獲得し、かつ維持する能力に基づいて選択でき、あるいはこの点に関して該カプセルが振舞う様式に、幾分かの効果を持つ、1種またはそれ以上の付随的な物質を含むことができる点にある。 【0019】かくして、更に別の局面において、本発明は、静電荷を維持しない材料、例えばPVOHまたはセルロースエーテルから製造した、受器またはカプセル状容器等の射出成型された容器を提供する。 【0020】本発明のもう一つの局面は、上記のように、水と共に使用される成分、特に、農薬、殺生物剤、
    脱臭剤、染料、顔料または水処理用の化学物質から選択される成分を放出するための、任意のサイズまたは形状を持つ、射出成型されたカプセル容器であり、この容器は、意図された、水性の所定部位において溶解するであろう。 これら局面を含む、本発明の多くの局面において、該水溶性ポリマーは、PVOHまたはセルロースエーテルに限定されない。 他の水溶性化合物、例えばポリグリコライド、ゼラチン、ポリラクチドおよびポリラクチド
    -ポリグリコライドコポリマーを使用することができる。 これら成分は、また必要ならば、可塑剤および離型剤等の幾つかの成分、例えば上記のような成分を含むこともできる。 該PVOHおよびセルロースエーテルを含むこれら全てのポリマー組成物は、着色剤および該組成物の特性を改善する成分等の、他の成分を含むことも可能である。 【0021】本発明の全ての局面並びに態様において、
    該容器またはカプセルは、一般に該組成物を保持する受器部分と、単に該受器部分を閉鎖するか、あるいはそれ自体が少なくとも部分的に受器としての機能を持つことのできる、閉鎖部分とを含む。 該受器部分は、特に該閉鎖部分がフィルム形状にある場合、好ましくは外向きのフランジにおけるその上端部にて終端する、側壁を有し、該フランジにおいて該閉鎖部分は封止固定されている。 この固定は、接着剤によって行うことができるが、
    好ましくは該フランジと該閉鎖部分との間にて、封止手段により達成する。 熱封止を利用できるが、その他の方法、例えば赤外、高周波、超音波、レーザー、溶媒、振動またはスピン溶接を利用することも可能である。 接着剤、例えばPVOHまたはセルロースエーテルの水性溶液何れかを使用することも可能である。 この封止も、望ましくは水溶性である。 【0022】該閉鎖部分は、それ自体射出成型または吹込み成型可能である。 しかし、好ましくは、これは該受器部分上に固定されたプラスチックフィルムである。 このフィルムは、例えばPVOHまたはHPMC等のセルロースエーテルまたは他の水溶性ポリマーを含むことができる。
    該容器の壁は、該容器が剛性であるような厚みを持つ。
    例えば、射出成型された、該外側壁および任意の内側壁は、独立に100μmを越える、例えば150μmを超えるあるいは200μm、300μmまたは500μm、750μmまたは1 mmを越える厚みを持つ。 好ましくは、該閉鎖部分は、該受器部分よりも薄い材料で作られる。 このように、該閉鎖部分は、典型的に10〜200μm、好ましくは50〜100μmなる範囲の厚みを持ち、また該受器部分の壁厚は、300〜150
    0μm、好ましくは500〜1000μmなる範囲内にある。 しかし、該閉鎖部分も、300〜1500μm、例えば500〜1000μm
    なる範囲内の壁厚を持つことができる。 【0023】好ましくは、該閉鎖部分は、40℃にて5分未満、好ましくは2分未満で、水に溶解する(少なくとも該受器部分における該組成物を、水に溶解する程度まで、および好ましくは完全に)。 該受器部分および該閉鎖部分は、同一の厚みまたは異なる厚みを持つことができる。 この閉鎖部分は、例えば、より迅速に溶解するために、該受器部分よりも高い溶解度を持つことができる。 あるいはまた、該受器部分は、上記のフランジを持つように製造でき、結果としてこれらは強度の低い線によって、相互に分離される。 例えば、該材料をより薄くして、これらを容易に破壊または裂くことができる。 この薄い厚みは、該成型工程の結果、あるいは好ましくはレーザーによる刻み目形成工程の結果であり得る。 【0024】この製造方法において、射出成型によって形成されるこのアレイは、充填領域に供給され、該受器部分全てには、該組成物が充填される。 PVOHまたはセルロースエーテル等の水溶性ポリマーのシートを、次に該アレイの上部に固定して、該アレイの全受器部分に対する、該閉鎖部分を形成することができる。 次いで、このアレイを、包装前に、個々のカプセルに分割し、あるいはユーザーが分割するように、包装のためにアレイ状態のまま維持することも可能である。 好ましくは、ユーザーが個々のカプセルに破壊しまたは裂くように、アレイ状態を維持する。 好ましくは、このアレイは、カプセル間に伸びた対称線を有し、該アレイの、2つの半分の部分を、ほぼこの対称線にて一緒に折り曲げ、閉鎖部分を、面対面接触させる。 これは、製造工場からユーザーに至る経路において、該閉鎖部分をあらゆる損傷から保護するのに役立つ。 該閉鎖部分が、該受器部分よりも損傷を受け易いことが理解されよう。 あるいは、2つの同等な洗浄カプセルのアレイを、包装に際して、その閉鎖部分が面対面接触するように、一緒に配置することができる。 【0025】本発明の幾つかの態様では、該容器、カプセルまたは受器部分は、単一の隔室を画成することができる。 本発明の他の態様では、該容器、カプセルまたは受器部分は、異なる製品を含む、2またはそれ以上の隔室を画成することができる。 このような状況では、該隔室の分割壁は、好ましくは該容器、カプセルまたは受器部分の上部において終端しており、即ち該側壁の上端部と同一平面内にあって、該受器部分が該閉鎖部分により閉じられた際に、該隔室内の内容物が混合できないようになっている。 該容器、カプセルまたは受器部分は、好ましくはそれらの側壁から隔置された、また好ましくは一般に円筒状の形状にある、立ち上がり部分を備えることができる。 必要ならば、該容器、カプセルまたは受器部分の残りの体積は、該立ち上がり部分および該側壁間に伸びた壁によって、2またはそれ以上の部分に分割することができる。 【0026】該容器、カプセル、受器部分または閉鎖部分は、該側壁または底部壁内に形成され、また好ましくは外向きに開いた開口、例えば窪みを持つように形成することができる。 即ち、該開口は、好ましくは該容器、
    カプセル、受器部分または閉鎖部分によって画成される主体積の一部を構成しない。 好ましくは、該開口は、圧入式に、組成物の固体ブロック(例えば、錠剤)を受け取るのに適している。 好ましくは、該閉鎖部分は、透明または半透明材料製であって、該カプセルの内容物が見えるようになっている。 好ましくは、該容器、カプセルまたは受器部分は、該カプセルの内容物が見えるように、
    透明または半透明材料製である。 【0027】該容器、またはカプセルは、例えば密に、
    および好ましくは封止かつ不可分的に一緒に取り付けられて、所定の成分を保存する、隔室を形成する、少なくとも2つの部品(本体部分とキャップ部分)で構成できる。 一例において、該容器またはカプセルは、3つの部分、即ち本体、例えば受器、第一キャップおよび該本体または該第一キャップ何れかの閉じた端部に取り付けられる第二のキャップを含み、2つの異なる隔室を備えたカプセルを与えることができる。 3種の部品(またはそれ以上、例えば4種の部品、即ち本体と3つのキャップを含む場合には、3つの隔室を形成し、以下同様)が存在する場合、当然各隔室内の成分は、同一であり得、あるいは異なっていても良い。 【0028】本発明の態様全てにおいて、一つの隔室は、例えば液体または固体成分(例えば、粉末、顆粒または圧縮錠剤またはゲル化錠剤)を含むことができ、および他方の隔室は異なる液体または固体成分(例えば、
    粉末、顆粒または圧縮錠剤またはゲル化錠剤)を含むことができる。 あるいはまた、2以上の成分を、1以上の隔室に存在させることもできる。 例えば、一つの隔室が、
    例えばボールまたはピルの形状(例えば、粉末、顆粒または圧縮錠剤またはゲル化錠剤)にある固体成分および液体成分を含むことができる。 異なる厚みをもち、または異なるポリマーでできた、または厚み、ポリマー共に異なる、例えば異なる加水分解度を持つPVOHポリマー製の、容器、受器またはカプセルキャップ/本体部分を使用することによって、本発明は、種々の時点における、
    または該水性の目的位置の広い範囲における、種々の部分における異なる成分の放出に対する、高い制御性を確保できる。 【0029】該カプセル状の容器は、任意のサイズまたは形状を持つことができる。 これは、例えば有利には標準的なカプセル形状、即ち閉じた、丸みのある端部を持つ、長い管状の包装体形状にある。 更に、ほぼ同一のサイズを持つ数個の部品を含むことができるが、通常は、
    より短いキャップ(このキャップは、該本体の長さの半分または1/4であり得る)を持つ長い本体を持つであろう。 典型的には、カプセル状の容器は、全体としての閉じた長さ4〜10 cm、例えば4〜6 cm、および外径2〜4 cm
    を持つ。 しかし、サイズまたは形状には、理論上の制限はないことを理解すべきであり、また通常は、該容器内容物の「用量」、該容器が通過しなければならない開口のサイズおよび利用可能な放出手段に基づいて決定することが適当であろう。 【0030】このカプセル状の容器は、密に、および好ましくは封止かつ不可分的に一緒に取り付けられた、少なくとも2つの部品(本体部分または受器部分とキャップ部分)で構成できる。 これら部品の実際の結合は、任意の便宜的な方法で実施できるが、該カプセル材料自体の特性を、即ち射出成型し得るものである(熱可塑性プラスチックである)と言う事実を、利用することが有利であり得る。 従って、好ましい結合方法は、溶接、例えばこれらが接触した際にその一部を溶融し、相互の内部に流入することを可能とし、次いで冷却しかつ固化することによって、一体式のデバイスとすることによる熱溶接、または溶媒溶接の何れかである。 後者の溶媒溶接では、該カプセルの隣接部分を部分的に溶解し、ここでも相互の内部に流入させ、次いで固化させて、全体を形成することにより、上記とほぼ同一の効果が達成される。
    熱溶接が、より好ましい方法であるが、ここに記載した封止技術の何れも利用可能である。 【0031】事実、本発明による幾つかの局面の一つにおいて、本発明は、具体的にキャップ部分および本体部分を含む、射出成型されたカプセル状の容器を提供し、
    これら部品は、充填後に、単一の個々のユニットに溶接される(このように、封入し、かつ該内容物への、後の接触を回避し、その内容物が、固体、粉末、顆粒、液体、ゲルまたは懸濁処方物の何れであれ、その封じ込めを保証する)。 もう一つの局面において、本発明は、ある活性成分またはデバイスを、ヒトまたは動物の身体内に放出するために利用できる、カプセルを提供し、このカプセルは、射出成型可能であり、かつ少なくとも部分的に該身体内で溶解するであろう材料で作られる。 【0032】本発明は、カプセル、即ち適切な成分用の小さな容器を提供し、この容器は、密に、および好ましくは封止かつ不可分的に一緒に取り付けられて、放出すべき該成分を保存する、隔室を形成する、少なくとも2
    つの部品(本体部分とキャップ部分)で構成される。 これに代わるものとして、該カプセルは3つの部分、即ち本体、第一のキャップおよび該本体または該第一キャップ何れかの、閉じられた端部に取り付けるための第二のキャップを持つことができ、かくして2つの異なる隔室を備えたカプセルを与えることができる。 また、3種のこのような部品(またはそれ以上、例えば4種の部品、即ち本体と3つのキャップを含む場合には、3つの隔室を形成し、以下同様)が存在する場合、当然各隔室内の成分は、同一であり得、あるいは異なっていても良い。 【0033】一例において(添付図の図11Aを参照のこと)、該カプセルは、このカプセルが全体として2つの隔室を持つように、各々中心軸に平行な隔壁を備えた、本体とキャップとを持つことができる。 異なる厚みを持ち、あるいは異なるポリマー製であり、もしくは厚みおよび材料ポリマー両者共に異なるカプセルのキャップ/
    本体部分を使用することによって、本発明は、異なる時点または異なる部分での、異なる活性成分の放出を、高度に制御することが可能である。 この放出時点における違いは、胃腸管内を含む多くの応用または用途において有用であり、ここで、放出時間を調節する能力は、時間生物学(chrono- biology)と言う発展中の科学において有用である。 【0034】該カプセルは、任意の形状にあり、好ましくは長い管状の包装体である。 その端部は、有利には閉じられており、丸みを帯びたものでも、また円錐形状であっても良い。 その上、ほぼ同一のサイズを持つ数個の部品を含むことができるが、通常は、より短いキャップを持つ、長い本体で構成される(該キャップは、該本体長さの半分または1/4であり得る)。 典型的には、カプセルは、製薬または栄養学的用途に対しては、10-25 mmの全体的な閉じた長さおよび5-10 mmの外径を持つ。 【0035】該カプセルは、ほぼ同一のサイズを持つ数個の部品を含むことができるが、通常は、より短いキャップを持つ、長い本体で構成される(該キャップは、該本体長さの半分または1/4であり得る)。 典型的には、カプセル容器は、製薬または栄養学的用途以外の応用または用途に対しては、3〜12 cm、例えば4〜10 cmの全体的な閉じた長さおよび1〜5 cm、例えば2〜4 cmの外径を持つ。 しかし、サイズまたは形状には、理論上の制限はないことを理解すべきであり、また通常は、該容器内容物の「用量」、該容器が通過しなければならない任意の開口のサイズおよび利用可能な放出手段に基づいて決定することが適当であろう。 【0036】本発明のカプセルは、ある活性成分またはデバイスを、ヒトまたは動物の身体に放出するために利用される。 この放出は、任意の適当な経路により行うことができ、多くの活性成分に対しては、経口経路が適しており、また該カプセルを経口投与する場合に、その利点は最も明確となるが、適当な場合には、経直腸または経膣経路も、勿論利用することができる。 しかし、該経路の性質とは無関係に、該カプセルを製造した材料、即ち射出成型可能な材料が、該ターゲット生物に放出するのに安全であるべきことは、勿論のことである(該生物とは、ヒトまたは幾つかの他の動物であり得る)。 PVO
    H、即ちポリビニルアルコールが、このような材料であり、これは無毒であるばかりでなく、食品-性能グレードにて入手でき、従ってこれは極めて好ましいものである。 【0037】PVOHまたはより具体的にはPVOHを主成分とする処方物は、現時点において最も有利な射出成形性、
    水溶性または水分散性の材料であり、また種々の市販品として入手できるPVOH-処方物の、特に好ましいものは、フランス国、パリのソルテックディベロップメント
    SAにより、CP1210T05なる名称の下で、広く市販されている材料(顆粒形状で)である。 一般に、PVOHポリマーは、他の補助剤、例えば可塑剤、特にグリセリン(但し、他のグリコールおよびポリグリコールも、その摂取可能性に依存して使用できる)および固体、例えばタルク、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、二酸化珪素、ステアリン酸亜鉛およびコロイドシリカと、適当に処方した場合に、選択された処方および必要なメルトフローインデックスに応じて、180-220℃なる範囲の温度にて、製剤または同様なカプセルに必要とされる、適当な硬さ、組織および溶解度特性をもつ、カプセル本体およびキャップに成型できる合成材料である。 【0038】ゼラチンとは違って、PVOH材料は、種々の条件下(例えば、該材料が導入される、ターゲット生物身体内部部分等の水性媒体のpHを含む)で、異なる速度にて溶解するように改良できる。 PVOH材料で作成したカプセルは、従って任意の所定位置、例えば製薬用途に関する限り、望ましいものと考えられる、胃、上部および下部小腸、または結腸に、その内容物を放出するように処方できる。 更に、PVOH処方物は、一般的に製薬または栄養学的組成物において使用される型の、多くの有機溶媒またはオイルと相互作用しないが、このような組成物においてしばしば使用される水性ゲルは、PVOHとの相互作用に抵抗するように処方することができ、従ってPVOH
    から作成したカプセルは、このような物質を収容するのに利用できる。 【0039】本発明は、密に、および好ましくは封止かつ不可分的に一緒に取り付けられた、少なくとも2つの部品(本体部分とキャップ部分)で構成されたカプセルを提供する。 これら部品の実際の結合は、任意の便宜的な方法で実施できるが、該カプセル材料自体の特性を、即ち射出成型し得るものである(熱可塑性プラスチックである)と言う事実を、利用することが有利であり得る。
    従って、好ましい結合方法は、溶接、例えばこれらが接触した際にその一部を溶融し、相互の内部に流入することを可能とし、次いで冷却しかつ固化することによって、一体式のデバイスとすることによる熱溶接、または溶媒溶接の何れかである。 後者の溶媒溶接では、該カプセルの隣接部分を部分的に溶解し、ここでも相互の内部に流入させ、次いで固化させて、全体を形成することにより、上記とほぼ同一の効果が達成される。 熱溶接が、
    より好ましい方法である。 【0040】事実、本発明による幾つかの局面の一つにおいて、本発明は、具体的にキャップ部分および本体部分を含む、射出成型されたカプセル(ある活性成分またはデバイスの放出において使用するのに適する)を提供し、これら部品は、充填後に、単一の個々のユニットに溶接される(このように、封入し、かつ該内容物への、
    後の接触を回避し、その内容物が、顆粒、液体、ゲルまたは懸濁処方物の何れであれ、その封じ込めを保証する)。 PVOH材料は、熱溶接に特に適しており、この技術の有利な変法の一つは、レーザー溶接であるが、実際に、該カプセルを製造するのに使用するポリマーと、永続的に溶接される限りにおいて、利用できる。 幾つかの他の一般的な方法は、赤外(IR)、高周波(RF)、および超音波溶接である。 【0041】これら方法の幾つかは、その正確な操作を保証するために、他のアイテムまたは処理の付加を要する可能性がある。 例えば、RF溶接は、該カプセル表面と接している、金属(通常はアルミニウム)導体の使用を必要とする可能性がある。 レーザー溶接は、通常使用するレーザーに対して透明な上部表面と、該レーザーに対して不透明な下部表面とを必要とするであろう。 このことは、該カプセルキャップの外表面における不透明な被膜およびフィラーの使用を回避し、かつ該カプセル本体外表面にこれらを適用することによって、達成できる。 例えば、適当な材料の周辺部ラインを、該所定の結合点において、該本体の回りに印刷し、この点における溶接を簡略化することができる。 この溶接の結果として、該カプセル状容器の平坦な断面上の、周辺溶接位置が、有利に得られる。 【0042】更なる例では、カプセル本体が、その内部に含まれる、レーザービーム反射成分を使用して成型される。 【0043】種々の方法の中で、該レーザー溶接法が好ましい。 というのは、これが直接接触を必要とせず、また所定の極めて高い生産速度を達成し得るからである。
    意図した内容物を、該カプセル本体に入れ、かつ該本体にキャップを施した後、このカプセルのこれら2つの部分は、レーザービームにより、例えばその後、容易にかつ目に見える痕跡を残さずに、本体とキャップに分離して、その内容物を利用することはできない、単一のユニットに溶接できる。 従って、その内容物を弄繰り回そうとの、如何なる試みも不可能であることは、明白である。 一緒に溶接すべき該カプセルの該2つの部品は、例えばその一方の開放端部が、実際に容易に組み立てできる、最小のギャップを持つ他方の開放端部内に、通されるように作成される。 必須ではないが、通常このカプセルは、一方または他方の部品上に止めを持つように設計され、従って一方の他方への入口は、はみ出すことができず、また何れの場合にも、同一の固定点において停止する。 【0044】これら2つの半分またはシェルは、一方の該開放端部の全周辺部が、他方の該開放端部の周辺部と重なった場合には、閉鎖位置となる。 従って、この閉じたカプセルは溶接することができ、またこれは、該カプセルを該溶接ヘッドの極近傍にもたらすことによって行われる。 この距離は、選択された溶接方法に応じて変動するであろう。 溶接装置を作動させて、該カプセルの周辺部の回りに、閉じたループ状の溶接線として、接触している2つの層間に溶接部を形成する。 これは、該溶接ヘッドをリング形状(これは、連続であるか、あるいは多数の異なるヘッドで作成することができる)とすることにより、あるいは該カプセルおよび該ヘッドの一方を、他方の回りに回転させることによって、即ち該カプセルを、該ヘッドを越えて回転させることにより達成できる。 正確な方法は、選択された溶接技術に依存する。 【0045】同様に、溶媒溶接を利用することも可能である。 即ち、選択された射出成型材料に対する溶媒を使用して、これら2つの部品が接触している、該材料の表面層を軟化させ、または流動性とする。 上記PVOHの場合、該溶媒は、有利には水または水性電解質溶液(典型的には、該電解質として、塩化リチウム等のアルカリ金属ハライドを含む)である。 しかし、この技術は、該溶接工程に加えて、もう一つの段階を必要とする。 この段階において、該溶媒は、該2つのシェルを閉じる前に、
    接触すべき表面の一方に適用される。 しかし、この方法は好ましくない。 というのは、この方法は比較的緩慢であり、また水および溶質の添加は、該カプセルに収容された上記成分または他の調剤にとって、有害である可能性があるからである。 【0046】本発明による射出成型されたカプセルの、
    これら2つの部分(本体とキャップ)の、このカプセルを明らかに破壊することなしには、後にこれら2つの部分に分離し得ない、単一のユニットへの溶接性は、このようにして溶接することができない、公知の硬質ゼラチンカプセルの性質とは対照的である。 このように、該内容物の保全性は、ゼラチン製のカプセル部品を使用した場合には実現し得ない方法で、この本発明のカプセルによって維持することができる。 該溶接された封止の保全性のために、該容器、受器またはカプセルの局面および態様全てに対して、任意の適当な粉末、液体、ゲルまたはオイルを充填することができる。 【0047】本発明は、射出成型可能な材料で作られたカプセル、容器または受器を提供する。 この射出成型法は、該カプセルの半分の、一方または両者の壁および半球形端部の厚みを、種々制御することを可能とする。 結果として、該カプセルの放出特性を、限りなく変更することが可能となる。 このように成型されたカプセルシェルの使用は、制御された放出特性を持つ、ビーズまたは顆粒を含むカプセル処方物の開発を可能とし、該制御された放出特性は、該内容物の物理化学的性質における差異とは無関係に、該内容物が放出される位置で測定され、従ってこの系は、全体として、その内容物を、所定の放出位置において、所定の放出速度にておよび放出期間に渡り放出できる。 このことは、また、該カプセルまたは容器が、ヒトまたは動物身体に投与するものである場合、例えば吸収が起こる前に、該生物の他の部分、例えば胃腸管における有害な条件に対して該薬物を保護するために、該放出系を使用することも可能にする。 【0048】伝統的な浸漬法と比較して、カプセルの製造における射出成型法の利用は、多くの利点を有し、その幾つかをここに列挙することは価値あることである。
    ゼラチンの浸漬塗布法は、カプセルシェルの伝統的な製造方法である。 カプセルの主な特徴の一つは、該シェル材料が溶解または分散して、そこに収容された成分を放出する速度である。 この浸漬法を利用した場合、該カプセルシェルの最終的な厚みの調節には、限界がある。 上記射出成型法を使用した場合の主な利点は、最終的な部品の形状に関して、極めて大きな融通性があることにある。 その例を以下に列挙する: 【0049】a) 壁部分の厚みは、より厳密に調節でき、結果として、特に該カプセルの適切な溶解速度を得るように変えることができる。 b) 射出成型されたカプセルシェルについて可能な、薄い壁厚は、高い生産率をもたらすであろう。 c) 内部および外部カプセル表面両者の表面形状(平滑性)は、浸漬法に比して、成型法ではより厳密に制御でき、該浸漬法は、該内部表面の制御のみが可能であるに過ぎない。 d) 該2つのカプセル部分間の、適合の度合い(緊密性)
    は、成型によってより厳密に調節できる。 e) 射出成型は、該カプセル部分の一方または両者の、
    リムの周りに、断面の変動を加えることができ、結果として、最終的なカプセルの組み立て、例えば超音波またはレーザー溶接の特徴を、基本的な部品の設計に含めることができる。 f) カプセル部分両者を、同一の射出成型器具内で、同時に成型する場合、これらカプセル部分は、該器具部分を開放した後即座に実施される(清浄性および性能保証にとって利点がある)、後-成型操作として、自動的に組み立てることができる。 g)さらにトリミング又はサイジング操作の必要はない。 【0050】本発明は、ヒト又は動物の体内に活性成分又はデバイスを送達するためのカプセルを提供する。 以前に示唆したように、大部分の成分は、薬物−製薬的に活性な物質、又はビタミン若しくはオリゴ成分若しくは補助食品のようなおそらくある種の栄養的に活性な物質 −“栄養学的に活性な”物質である。 しかし、このカプセルは、いくつかの形態の医学又は手術で要求されるようなかなり異なった種類の“成分”−例えば測定若しくはサンプリングデバイス、又は機械の送達に使用できなくはない。 【0051】その広い局面では、この発明は射出成形可能な材料で作られるカプセルを提供する。 この射出成形の概念は、この目的のためにPVOHタイプのポリマーを選択するような、いくつかの予想外の結果を有する。
    詳細には、射出成形カプセルは、有用な(上述したことから予測されうるような)ほとんどどの形状にも成形することができる。 特に、それは、外側の隆起した(又は低くなった)領域を与えることができ、これは、好ましい経口送達ルートにとって、カプセルが飲み込まれるときに、食道の壁と接触するようになりうるカプセルの表面積を有意に減らし、それによって食道内でカプセルが固着する危険を低減し、胃内へのカプセルの通過を容易にするという利点を有する。 【0052】従って、別の局面では、本発明はその外面中に成形された隆起部を有する射出成形カプセル(いくつかの活性成分又はデバイスの送達で使用するのに好適な)を提供する。 このように、容器、カプセル、カプセル容器、貯蔵所又は容器の蓋は、例えば、その外面に成形された隆起部を有する。 この隆起部−明らかに隆起部の効果は他の部分を低くすることによって達成することができるが、主としてそれらを以後“隆起”と呼ぶ−
    は、短い、小さな小突起様の投影の形態であるか、又はそれらはカプセルの周囲に又は沿って全体的に又は部分的に伸長するリブでありうる。 この部分は、視覚者によって視覚的に、又は視覚障害者によって触覚的に、又は機械若しくは読取り機によってさえカプセル及びその含量の識別を可能にするマーキングを含み又はマーキングとして作用するように設計することができる。 従って、
    充填カプセルが、その寿命の全段階で−製造業者によって品質保証及び品質管理のために、卸売業者又は小売業者によって在庫管理システムの一部として、かつ利用前に使用者、特に視覚障害の使用者によって−識別できるように、その表面内にコードを成形することができる。 【0053】カプセル、容器、貯蔵所又は容器の蓋の表面は、印刷前に何の前処理も必要としない。 使用する金型の適切なカッティングによって、いずれの要求パターンも表面内に、隆起或いはインクース(incuse)成形することができる。 隆起及びインクースの両変形がカプセルに種々の特性をもたらすが、それぞれの利点については後述する。 パターンの複雑さは、金型製造についての実際上の限界によってのみ制限される。 カプセル容器の異なる区画の壁の薄い領域は、好ましくはカプセル容器の一般的な伸長形状に応じて縦方向に配置される。 【0054】インクースパターンの使用は、多くの興味深い可能性を有する。 例えば、少溶解性の薬物を経口送達するためには、口から直腸への胃−腸通過は、しばしば短すぎるので、ある経口送達薬物の活性成分を吸収させることができず、その結果その薬物の大部分が排泄されて、浪費される。 しかし、適切なパターンのインクース成形は、カプセルを、例えば胃内で優勢な酸性条件内で、完全に密封された容器から、カプセルの内容物が溶液又は懸濁液として容易に脱出できる穿孔容器(ややティーバッグ、又は金属の茶注入器のような)に変換する方法を提供する。 【0055】このようなインクースパターン設計は、相対的に厚い壁を有すること以外は標準形態のカプセルを含みうる。 カプセルの適宜断面の周りに薄壁インクースパネルの配列が成形される。 カプセルが胃に達すると、
    カプセル本体内の薄壁パネルが迅速に溶解し、カプセルに穴の格子構造を残す。 これら穴は、内部の内容物がカプセルから出るのを妨げる程度に十分小さいが、溶解媒体を入れ、かつカプセルの内容物と接触させる程度に十分大きい。 以前に述べられているように、PVOH材料は、分子量及び加水分解の程度が変化するので、水性条件内で異なる速度と異なる温度で溶解するように選択することができる。 従って、射出成形カプセル材料の厚さと溶解特性を変えることによって、特に胃内で選択された速度で溶解又は分解するように、カプセルの本体を設計することができる。 カプセルが溶解又は分解されるとすぐに、しかしそのビーズ又は顆粒が胃内に12時間までの長時間留まった後だけにビーズ又は顆粒が放出される。 このような穴のあるカプセルが無傷のままである限り、それらは、ハウスキーパー波が活動するまで幽門括約筋を経て十二指腸内に通過しない。 洗浄以外の用途のためにさらに一般的には、ある区画から別の区画に水性環境への接触可能時間の相異は、5℃〜95℃の範囲の同一温度で1分〜12時間の範囲である。 【0056】別の可能性は、高度に加水分解された高分子量のPVOHのような、相対的に少溶解性のポリマー材料で、同様の配列の穴(薄壁可溶性パネルよりむしろ)を有するカプセルを成形し、それから別個のプロセスで、充填及びキャッピング後、相対的に可溶性のポリマーで、その上に噴霧することによって又は可溶性スリーブを収縮させるか若しくは接着剤で付けることによって、穴含有領域を覆うことである。 使用中のこのような “覆われた”穿孔カプセルは、胃から通過した後、胃−腸管内で分解し、それによってその内容物を放出するか、又はそれは、まだ活性成分を保有するビーズ又は顆粒を含有しながら体内から糞便に離れ続けること(これらは、その時までに大部分の活性成分含量が取り除かれているが)に留意すべきである。 この場合に使用される相対的に少溶解性のポリマーは、当然に、射出成形可能かつ体によって耐えられることを条件として、不溶性ポリマーでさえ使用できる。 【0057】この手段によって、外径が3〜6mmのこのようなカプセルは、例えば、カプセル内に形成される穴よりもわずかに大きく、かつその上に微細の少溶解性の薬物が積層されている多数のビーズを含むことができる。 薬物は、胃内で優勢な酸性条件内でだけゆっくり溶解する。 カプセルは、その大きさのため、胃内に留まり、胃及び胃−腸管内における吸収のために溶液状態の薬物を放出させる。 このように、ビーズが、ゼラチンカプセルから放出された場合急速に溶解する結果、胃から小腸内に迅速に通過するよりも長い時間胃内に留まるので、胃−腸管内における少溶解性の薬物の吸収が増えるだろう。 この“供給状態”では、胃内に内容物がある限り、3mmより大きい寸法の単位は幽門括約筋を経て十二指腸内に通過しない。 従って、このようなPVOHカプセルを朝食と一緒に服用すると、正常な昼食を取った場合、夕食後まで胃内に留まるだろう。 カプセルが胃内で溶解又は分解しなかった場合、それは胃から大腸に通過して、溶解若しくは分解するか、又は体内から糞便中に排泄されるだろう。 全体的な結果は、口から糞便への薬物送達システムの通過時間が増加し、ひいては少溶解性薬物のバイオ−アベイラビリティが高まる。 【0058】また、カプセルの統合性を維持しながら穴を含み或いは発生するカプセルは、可溶性薬物を含有し、かつ大腸よりはむしろ小腸における該薬物の優れた吸収を利用するために設計された放出制御膜を有するビーズを胃内に保持し、それによって全身的な薬物投入の一定速度を与えるために有利に使用することもできる。
    これら穴含有又は穴発生カプセルを使用して、通常形態の薬物が胃−腸管の異なる領域では薬物吸収又は代謝の異なる速度を有する場合でさえ、2種以上の薬物を指定領域で、それぞれ制御された放出速度で放出させることができる。 本発明のカプセルの使用を考える薬物用途では、経口ルートが好ましいが、直腸及び膣ルート、特に生体内で穴を生成する穿孔カプセルを使用するルートも重要である。 【0059】経口ルートは、一般的に少溶解性薬物、及び薬物投入及び活性化位置の良い制御のために好適である。 直腸ルートは、生体内で穴を生成し、放出制御された薬物保有ビーズ又は顆粒と一緒に使用する場合に特に適する。 これは、“第1通過代謝”−経口投与された場合、いくつかの薬物は、特にこれに感受性である−を回避させる。 穿孔カプセルは、直腸内のその位置によって制御された速度で薬物を送達できるので、座薬からの送達と異なり、薬物はカプセル内のビーズ又は顆粒から局所的に放出され、より低い痔核の静脈内に安定した、局所化された投入を与える(肝臓に血液を送達する中間高及び上部痔核の静脈と異なり、これは、肝臓による“第1通過代謝”無しで全身送達を可能にする)。 ビーズは、カプセル内に含まれない場合、下行結腸内に移動して、それらの薬物含量を主に中間及び上部痔核静脈に供給するだろう。 従って、穿孔カプセルで直腸ルートを用いると、静脈内注入によって達成されるのと同様であるが、より許容可能な様式で患者に薬物を投与できる。 穿孔カプセルによる膣ルートは、送達システムが体の開口部から指定時間で引かれたときに、停止後に一定速度で薬物送達するのを容易にする。 【0060】上記実施例から、他のさらに選択的なアプローチを発展させて、製品使用の選択ルートによる薬物投入の速度を最大かつ制御し、ひいてはヒト及び他の動物内における薬物送達の多くの現在の問題に対する解決を提供することができる。 射出成形法による別の重要性は、成形可能な材料が、容易に、使用中のカプセルが振る舞う途中で、例えば、その表面特性(特にその粘着性、若しくは固着性に及ぼす)、又はその溶解速度に及ぼすいくつかの効果を有する1種以上の付加物質を含みうることである。 【0061】従って、さらに別の局面では、本発明は、
    射出成形カプセル(ある活性成分又はデバイスの経口送達で使用するのに好適な)であって、表面の粘着性を低減し、かつカプセルの密度を増やすための1種以上の粒状疎水性固体で、その効果はカプセルが食道内で固着する危険を低減する固体を含有する射出成形可能な材料から製造されるカプセルを提供する。 【0062】このことは、現在の硬質ゼラチンカプセル及び他のいずれかの水溶性ポリマー製のカプセルの問題の1つ、すなわち、口内に挿入されると、カプセルが水と接触し、溶解前に軟化プロセスが始まり、カプセルの食堂を経て胃までの通過時に問題及び妨害(時には食堂内におけるカプセルの内容物の放出の原因となる)を生じうる表面の粘着性を惹起するという問題に応じる。 言及したように、この粘着性の低減は、粉末状態の不活性固体−もちろん添加される固体は、摂取が承認されていなければならず、かつカプセル内に含まれる調合薬剤と適合性でなければならないが−を添加して、該射出成形可能なポリマー製剤を変性させることによって達成できる。 この添加固体の使用は、口又は食道の水性内容物によってあまり即座には影響されず、ひいては初期嚥下時の表面の粘着性を低減する表面を有する、より硬いカプセルシェルを提供する。 【0063】この局面−粘着性に影響を与えるために粒状固体を取り込む局面において、固体は、非常に好ましくは極度に微細であり、典型的には1〜50ミクロン、好ましくは5〜10ミクロンの範囲の粒子サイズである。 上限は、一般的に、成形プロセスの実用サイズであるが、
    固体粒径を大きくするとカプセル表面が不溶性固形成分で作られる範囲増し、かつポリマーの範囲が少なくなるだろう(食堂との接触面下に部分的に隠されるだろう)。 カプセル表面の粘着性を低減するために使用できる材料は、最も好ましくは不溶性であり、かつ好ましくは疎水性である。 この目的に好適な物質は、タルク、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸ナトリウム、コロイド性シリカ及び三ケイ酸マグネシウムであり、タルク及びステアリン酸マグネシウムが特に好ましい。 【0064】また、さらに別の局面では、本発明は、射出成形カプセル(ある活性成分又はデバイスの経口送達に使用するのに好適な)であって、例えば胃−腸管内に存するpHが異なる条件においてカプセルの溶解速度を加速するための1種以上の粒状性固体を含有する射出成形可能な材料から製造されるカプセルを提供する。 カプセルが食堂内で固着かつ開口すると、時にはその内容物を早期に放出する(特に高齢患者において)ゼラチンカプセルと異なり、(特に)PVOHのカプセルは、それらが食堂内で開口しないが、その内容物を必要な場所、
    すなわちカプセルが適切な標的領域に達した時だけに内容物を放出するように調製することができる。 【0065】射出ミックス中に取り込む粒状固体は、非酸性媒体内ではほとんど影響を受けないが、酸性環境内では相対的に速く溶解して、例えば胃内でカプセルの内容物を放出させる材料でよい。 代わりに、固体材料は酸性媒体内では相対的に不溶性であるが、中性環境内では相対的に可溶性であり、例えば下方小腸及び結腸内でカプセルの内容物を放出させるような材料でよい。 選ばれた媒体内で固体が簡単に溶解することは、カプセル分解をかなり加速させるのに十分であり、特にガスも生じる時はそうであり、物理的撹拌が起こると、カプセルから内容物の実質的に即時型の放出をもたらすだろう。 【0066】このような固体は、当然に前述の承認及び適合性についての同様の制限の支配を受ける。 カプセル容器の溶解速度を加速するために使用できる固体は、好ましくはアルカリ及びアルカリ土類金属、典型的にはナトリウム、カリウム、マグネシウム及びカルシウムの炭酸水素塩及び炭酸塩であり、すべての塩は発泡させる目的で二酸化炭素ガスを放出しうる。 固体は、非常に好ましくは極度に微細であり、典型的には1〜25ミクロン、
    好ましくは5〜10ミクロンの範囲の粒子サイズである。 【0067】非酸性媒体(例えば、下方腸又は結腸)内におけるカプセルの溶解速度に効果を及ぼすために使用できるが、酸性媒体(例えば、胃)によっては影響されない材料は、最も好ましくはカルボン酸又はスルホン酸基を有する固体酸性物質又はその塩である。 この目的に好適な物質は、ケイ皮酸、酒石酸、マンデル酸、フマル酸、マレイン酸、リンゴ酸、pamoic acid、クエン酸、
    及びナフタレンジスルホン酸であり、遊離酸として又はそれらのアルカリ若しくはアルカリ土類金属塩としてであり、特に酸状態の酒石酸、クエン酸、及びケイ皮酸又はそれらのアルカリ金属塩が好ましい。 現在の硬質ゼラチンカプセルの大きな実用的問題の1つは、それらの静電荷を保持する能力である。 生産中のこのようなカプセルは高い静電荷を捕らえ、カプセルを相互にかつ他の非極性表面に固着させるばかりでなく、その周囲の外来性物質の粒子さえも攻撃させてしまう。 カプセルを充填しにくく、かつ印刷直前にカプセルの表面を処理しなければならないことをも意味している。 【0068】この現象は、いくつかの成形可能なポリマーにとっては一般的であるが、PVOHにとってはそうではなく、PVOHは、可溶性、摂取可能、成形可能かつ溶接可能であるばかりでなく、さらに上述の問題を引き起こす可能性のある静電荷を保持しない。 従って、射出成形法を用いるさらに別の重要性は、成形可能な材料は、その静電荷を捕らえかつ保持する能力への注意を払って選択するか、又はこの観点でカプセルの振るまい方に何らかの効果を有する1種以上の添加物質を含みうることである。 【0069】従って、さらに別の局面では、本発明は、
    射出成形カプセル(ヒト又は動物の体内への活性成分又はデバイスの送達用に好適な)であって、静電荷を保持しない材料から製造されるカプセルを提供する。 本発明のカプセルは、ある活性成分又はデバイスをヒト又は動物の体内に送達するために利用されるのもであり、体内で溶解して、そこでその内容物を放出する。 用語“溶解”は、本明細書では完全に一般的な意味で使用され、
    カプセルが崩壊し、分解し、壊変し或いは分散することを指し;それは実際に溶解する必要はないが、大部分は溶解するだろう。 【0070】別の可能性は、(薄壁可溶性パネルというよりはむしろ)同配列の穴を有する、高度に加水分解された高分子量のPVOHのような相対的に少溶解性ポリマー材料のカプセル、容器又は貯蔵所を成形し、そして、別のプロセスで、充填及びキャッピング後、穴を含有する領域上に、相対的に可溶性のポリマーで、噴霧するか又は可溶性スリーブを収縮させ若しくは接着剤で付けることによって、その領域を覆おうことである。 この場合に使用できる相対的に少溶解性のポリマーは、当然に射出成形可能であることを条件として不溶性ポリマーでさえ可能である。 【0071】射出成形法を使用することの別の重要性は、成形可能な材料が、使用中のカプセルの振るまい方、例えば、その溶解速度に何らかの影響を及ぼす1種以上の付加物質を容易に含むことができることである。
    従って、さらに別の局面では、本発明は、容器、例えば相対的に大きい射出成形カプセル容器、貯蔵所、カプセル又は容器の蓋であって、該容器の溶解速度を加速するための1種以上の粒状固体を含有する射出成形可能な材料から製造される容器を提供する。 この固体は、容器、
    貯蔵所又はカプセルの内容物中に存在してもよい。 選ばれた媒体内で固体が簡単に溶解することは、容器の分解を有意に加速させるのに十分であり、特にガスも生じる時はそうであり、物理的撹拌が起こると、容器から内容物の実質的に即時型の放出をもたらすだろう。 この目的のための最も明白な固体は、アルカリ及びアルカリ土類金属、典型的にはナトリウム、カリウム、マグネシウム及びカルシウムの炭酸水素塩及び炭酸塩である。 固体は、好ましくは極度に微細であり、典型的には1〜25μ
    m、好ましくは5〜10μmの範囲の粒子サイズである。 【0072】カプセルの溶解速度に影響を及ぼすのに使用できる他の材料は、最も好ましくはカルボン酸又はスルホン酸基を有する固体酸性物質又はその塩である。 この目的に好適な物質は、ケイ皮酸、酒石酸、マンデル酸、フマル酸、マレイン酸、リンゴ酸、pamoic acid、
    クエン酸、及びナフタレンジスルホン酸であり、遊離酸として又はそれらのアルカリ若しくはアルカリ土類金属塩としてであり、特に酸状態の酒石酸、クエン酸、及びケイ皮酸又はそれらのアルカリ金属塩が好ましい。 本発明の容器又はカプセルは、該容器が水性環境内に置かれると放出されることを意図したいずれの組成物をも含むことができる。 本容器を用いて、いずれの組成物をも収容することができる。 望ましくは、組成物は少なくとも
    10g又は15g、例えば10g又は15gから100g、特に10
    g〜15gから40gの量を有する。 容器は、例えば、洗剤、殺虫剤、殺生剤、脱臭剤、染料、顔料又は水−処理化学薬品をも含むことができる。 【0073】製薬又は栄養学的用途のためには、カプセル容器の内容物の典型的な量は、10mg〜15g、好ましくは50mg〜1gの範囲内である。 製薬、栄養学的又は洗浄以外の用途のためには、カプセル容器の内容物の典型的な量は、1g〜100g、好ましくは2g〜50gの範囲内である。 一般的に、特に家庭環境で使用される場合、容器の最大寸法は5cmである。 例えば、立方形容器は、1〜
    5cm、特に3.5〜4.5cmの長さ、1.5〜3.5cm、特に2〜3
    cmの幅、及び1〜2cm、特に1.25〜1.75cmの高さを有してよい。 本カプセルによって収容される組成物は、例えば、指定用途に適するいずれのものでもよい。 それは粉末又は液体でよいが、液体の場合、カプセルの壁の完全性を維持するために低水配合、好ましくは最大の水含量が5wt%であり、又は例えば少なくとも8wt%の水を含有する高水配合でよい。 組成物は、吸入によって又は皮膚接触によっても、使用者が該組成物と接触するようにならないという事実に注意を払って調製することができる。 例えば、該組成物は、酵素含有組成物と、使用者との間の物理的接触に気遣うことなく酵素を含むことができる。 【0074】容器が、相対的に高水含量を有する水性液体を含む場合、水溶性ポリマーが冷水(20℃)、又は例えば35℃までの温度の水中に溶解性である場合、液体が確実に水溶性ポリマーを攻撃しないようにする工程を取る必要がある。 例えば、容器の内面をPVdc(ポリ塩化ビニリデン)又はPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)のような薬剤で被覆することによって容器の内面を処理するか、又は該ポリマーを確実に溶解しない組成物を適合させる工程を取ることができる。 例えば、高いイオン強度を有するか、又は容器の壁を経る水の損失を最小にする薬剤を含有する組成物を保証すると、該組成物が内部からポリマーを溶解するのを妨げることがわかている。 このことは、EP-A-518,689及びWO 97/27743
    で、さらに詳述されている。 【0075】当然に、容器内に保持される組成物は、組成物の意図した用途によって決まる。 それは、例えば、
    アニオン性、非イオン、カチオン性、両性又は双性イオン界面活性剤又はその混合物のような界面活性剤を含みうる。 組成物は、所望により、増粘剤又はゲル化剤を含んでよい。 好適な増粘剤は、Rohm and Haas社によって商標名CARBOPOL、又は商標名ACUSOLで販売されているもののようなポリアクリレートポリマーである。 他の好適な増粘剤は、キサンタンガムである。 増粘剤が存在する場合、一般的に0.2〜0.4wt%、特に0.2〜2wt%の量で存在する。 【0076】組成物は、任意に1種以上の追加成分を含むこともできる。 これらとしては、変色防止剤及び防食剤、有機溶剤、共−溶剤、相安定剤、乳化剤、保存剤、
    汚れ懸濁剤、汚れ放出剤、殺菌剤、キレート剤、スメクチッククレーのようなクレー、酵素安定剤、anti-limes
    cale剤、着色剤、染料、向水性物質、転染防止剤、光沢剤、及び香料が挙げられる。 使用する場合、このような任意成分は、該組成物の総質量の通常10wt%を超えず、
    例えば1〜6wt%を構成する。 【0077】組成物が液体状態である場合、それは無水物であるか、又は例えば5wt%までの水を含んでよい。
    水性組成物は、一般に、該水性組成物の質量に基づいて8wt%よい多い水を含む。 望ましくは、水性組成物は、
    10wt%、15wt%、20wt%、25wt%又は30wt%より多い水を含むが、望ましくは80wt%未満、さらに望ましくは70
    wt%、60wt%、50wt%又は40wt%未満の水を含む。 それらは、例えば、30〜65wt%の水を含むことができる。 本組成物は、任意に、組成物のpHを最適レベルに調整又は維持する成分を含むことができる。 pH調整剤の例は、NaOH及びクエン酸である。 pHは、例えば8〜
    11のような1〜13でよく、組成物の性質によって決まる。 【0078】容器、カプセル若しくは貯蔵所部分内、又は1つより多くの区画がある場合はその区画内の組成物は、均一である必要はない。 例えば、製造時には、まず、洗浄プロセスで有用な硬化剤、例えばゲルと共に該組成物を供給してから、別の材料を供給することができる。 第1材料は、ゆっくり溶解しうるので、長時間かけてその装入量を送達することができる。 これは、例えば、遅延型又は持続型送達を提供するために有用である。 【0079】組成物には錠剤が含まれる。 好ましくは、
    錠剤は物質を含有し、かつ当該物質の低速放出及び/又はその遅延放出を与えるように調製される。 遅延放出は、ゆっくり溶解するコーティングを錠剤に与えることによって達成できる。 代わりに、錠剤は、成分の急速放出を提供せきる。 錠剤は、例えば、クエン酸とアルカリ金属の炭酸塩又は炭酸水素塩の組合せような、水と接触すると泡立つもののような崩壊剤を含むことができる。
    錠剤は、貯蔵所部分の主要量に供給されるか、又は前述したように、外向きの開口若しくは窪み内に供給される。 本発明はカプセル、すなわち関連成分用の容器をも提供し、その容器は、密接に、好ましくは密封かつ分離不能に適合して一緒に、送達すべき成分が貯蔵される区画を形成する少なくとも2つの部分(本体部分とキャップ部分)がある。 一例では(添付の図11A参照)、カプセルは、ぞれぞれ中心軸に平行分割して備えられた本体とキャップを有するので、カプセルは、全体として2
    つの別個の区画を有する。 別の実施例では、カプセルは3つの部分、本体、第1キャップ、及び第2キャップを有するが、第2キャップは本体又は第1キャップのどちらかの閉端上に適合するので、この場合もやはり2つの別個の区画を有するカプセルとなる。 そして、このような2又は3個の部分がある場合(又はそれより多く;4
    部分−本体と3つのキャップ−は、3つの区画を作る等)、もちろん各区画内の成分は同一でも異なってもよい。 【0080】本発明のカプセルは、所定の水性媒体内で溶解して、その内容物をそこで放出するカプセルである。 用語“溶解”は、本明細書では完全に一般的な意味で使用され、カプセルが崩壊し、分解し、壊変し或いは分散することを指し;それは実際に溶解する必要はないが、大部分は溶解するだろう。 以下、例示のため、添付図面を参照して本発明をさらに説明する。 図1は、2カラムと4列として配置された8個の貯蔵所部分2の配列を示す。 各貯蔵所部分は、窪み又は凹所のない平らな底壁と、4つの直立側壁4とを有し、上部壁はない。 従って、各貯蔵所部分は、上方に開口している。 その開口の周りに、側壁4の上部に、外向きのフランジ6があり、
    開口全体に沿って伸長している。 貯蔵所部分は、隣接の貯蔵所部分とフランジ6間のウェブ8によって連結されている。 すべての貯蔵所部分のフランジ6は、一平面内に位置する。 すべての貯蔵所部分の底壁も、フランジが位置する平面と平行な一平面内に位置する。 【0081】この図に示される配列は、射出成形によって作られる。 この実施形態で使用する熱可塑性ポリマーは、ポリビニルアルコールであり、半透明である。 壁厚は、約0.7mmである。 結果の成形配列は自立する。 射出成形後、フランジ間のウェブ8内切り目を入れて、使用のために洗浄カプセルの切り離しを助ける。 成形配列は充填ゾーンに供給され、そこで貯蔵所部分が8個のノズルを介して充填される。 そして、半透明のカバーフィルムが配列上に置かれ、各貯蔵所部分が、その上に蓋部分を有するように、フランジ6に対してヒートシールされる。 蓋部分もポリビニルアルコールであるが、より薄く、この実施形態では約80μmである。 【0082】蓋部分を構成するフィルムは強靱であるが、それは一般的に貯蔵所部分よりは頑丈でないことが理解されるだろう。 この場合、製品を包装する前に、カプセルを向かい合わせに接触して詰めることができる。
    図の配列と同一の洗浄カプセルの配列が、向かい合わせて接触して置かれる。 代わりに、かつ便利には、図に示される配列は、図1に示されるA−A線に沿って折り曲げることができる。 図面は、本発明を例示するが、実際には貯蔵所部分の配列はかなり大きいだろう。 それでも、製造方法は述べた通りである。 【0083】図2及び3は、貯蔵所部分の別の実施形態を示す。 図2及び3に示される貯蔵所部分は、図1と同様の形状及び大きさであるが、各貯蔵所部分の底壁と側壁とで画定される主チャンバー内の中心位置に、一般的には円柱状の立上がり10を有する。 各立上がりは、その上端で開口しており、その上端はフランジ6と同一平面内にある。 図3に示されるように、各貯蔵所部分は、
    その底壁の中心位置に窪み12をも有する。 この窪みは比較的浅く、その他面の底壁によって保有される立上がり10と一直線に整列されている。 各窪みは、その中に錠剤14を収容する。 各錠剤は、急速放出、低速放出及び/又は遅延放出用に調製されている物質を含有する。
    低速放出のためには、それは長時間にわたって溶解する錠剤でよい。 遅延放出のためには、それはゆっくり溶解するポリマーコーティングで被覆される錠剤でよい。 【0084】図2の実施形態と、図1の実施形態とのもう一つの相異は、図2の実施形態では、隣接する貯蔵所部分のフランジ間に伸長しているポリマー材料の多数の破壊できるウェブ16があることである。 図2及び3に示される配列は、この場合もやはり、HPMCポリマーを用いて射出成形によって製造され、約0.8mmの壁厚を有するが、例えば、PVOHも使用できる。 錠剤14
    は、底壁の下側の窪み内に圧入される。 そして、充填するために配列は逆さにされる。 立上がり10が1つの物質で充填され、立上がりとそれぞれの貯蔵所部分の側壁との間の残りの容積が別の物質で充填される。 そして、
    配列の上にカバーフィルムが置かれ、フランジ6及び立上がり10の端部に対してヒートシールされて、各貯蔵所部分が、その上に蓋部分を有する。 蓋部分は、HPM
    Cで、約70ミクロンの厚さである。 この場合もやはり、
    例えばPVOHも使用できる。 【0085】図4及び5に示される実施形態は、立上がりを有する点で図2及び3の実施形態と同様である。 しかし、貯蔵所部分の残りの容積は、立上がりから反対方向に伸長し、かつ貯蔵所部分のそれぞれの側壁とそれぞれ連結している壁18、20によって二分割されている。 貯蔵所部分が3つの主チャンバーを含むことは明かであり、それらチャンバーの内容物は、蓋部分が溶解すると洗浄水中に放出される。 1つのチャンバー22は、
    立上がり内に画定され、他のチャンバー24、26は、
    相互に同一サイズであり、立上がりと側壁との間に画定される。 貯蔵所部分の下側は、図2及び3の実施形態と同様に、中に錠剤が圧入される中心の窪みを構成しうる。 貯蔵所部分は、射出成形によって配列して形成される。 図5は、図4に示される貯蔵所部分を用いるカプセルを示す。 貯蔵所部分は、3つの異なる物質で充填されており、かつ適所にカバーフィルムが示される。 【0086】図6及び7の実施形態は、図2〜5の実施形態よりも単純である。 示される貯蔵所部分には、中心の立上がりがない。 1つの主容積がある。 しかし、底壁の下側は窪みを有して成形され、かつこの窪み内に錠剤が圧入される。 図6及び7の実施形態では、例えば並行して、又は一方がもう一方の中に、又は別々の縞の形態で分離したままである2種以上のゲルで、貯蔵所部分の主チャンバーを充填することができる。 図6及び7の貯蔵所部分は、真空成形によって配列して形成されうる。 【0087】図4〜7の実施形態において、貯蔵所部分及び蓋部分用に選択される材料、及びその厚さは、図1
    の実施形態で述べた通りである。 図8は、本発明の二部分、一区画カプセル容器を示し、その開いた状態と閉じた状態である。 本体(111)とキャップ(112)が一緒に溶接されて、容易な組立を可能にするために実用的に達成できる最小の間隙を有して、一方の開口端(111a)が他方の開口端(112a)の中に通るように作られる。 “止め”、すなわちキャップ112の内側の全周に走っている溝(112b)と協働する本体111の外側の全周を走っているリッジ(111b)があるので、一方が他方の中に入り過ぎてしまうことがなく、かつ各場合に同一の固定位置で停止する。 2つのハーフ又はシェル111、112が閉じた位置にあり、本体111の開口端111aの全周がキャップ112の開口端112aの周囲によって重なっている場合(図8Bに示されるように)、カプセル容器は溶接の用意ができている。 溶接装置(図示せず)は、容器の全周の2層間に溶接ライン(113)を形成する。 【0088】図10及び11は、本発明の異なった種類の多区画カプセル容器を示す。 図10では、容器は2つ以上の部分に形成され(図10Aでは3つ、図10Bでは4つであるが、それより多くもできる)、各場合に単一のキャップ部分(132)と、複数の本体部分(131のような)がある。 本体部分131の外側は“普通の”本体部分とほぼ同一であるが(図8におけるように)、各内側の本体部分は、その“外側の”端部(131c)で、次の本体部分の開口内に密接してフィットするように、図8で本体111がキャップ112の内側にフィットするのとほぼ同様に形作られる。 図10Aに示されるように、第1の(外側の)本体部分131が製品Aで充填されると、その中の第2(内側の)本体部分131によって閉じられる。
    そして、当該第2本体部分131が製品Bで充填され、キャップ132が適所に置かれ、この3つの部分が一緒に同時に溶接される。 【0089】図11は、本体(141)とキャップ(142)
    を有する二区画並行カプセル容器を示す(図11Bは、
    図11AのA−A線についての横断面を示す)。 当然に、この2区画は、異なる製品(A及びB)を保持することができる。 理論的には、本体部分内で直線状か(図10におけるように)又は並行して(図11におけるように)生成されうる個別チャンバーの数に制限はない。
    当然、製造の実際上の問題によって制限が設けられるだろう。 図12には、本発明の固体充填ポリマーカプセル容器の壁を貫く断面が示されている。 成形前に、ポリマー製剤に粉末状の不活性固体が添加されている。 これは、より硬いシェルを与える。 それは、特に口又は食堂の水含量によってあまり即座には影響されない表面を有する硬質カプセルシェルを与え、それによって初期嚥下時の表面の粘着性を低減する。 カプセル表面は、有意範囲に、粒状不溶性固体成分で穴埋めされ(154のように);可溶性ポリマー(155)が部分的に接触面(156)
    の下に隠される。 【0090】図13等は、本発明のカプセル容器の表面に成形する種々の異なる形態を示し、いくつかは断面の形態である。 これらは明白に売れており、注釈はほとんど必要ない。 例えば、図13A、Fは、縦方向の隆起リブを有するカプセル容器を示し、図13Bは側方(つまり円周方向)の隆起リブを有する容器を示し、かつ図1
    3Eは螺旋状リブを有する容器を示す。 図13C、H
    は、隆起した小突起を有する容器を示し、図13D、I
    は、隆起した識別コードパターンを有する容器を示す。
    図13G、J、K、L及びMは、他のいくつかと類似の変形を示すが、隆起部分というよりはインクースを有する。 【0091】以下の実施例で本発明をさらに説明する。 (実施例) 実施例1: 射出成形及びレーザー溶接によるカプセルの製造成形段階Arborg 220D(35トン)射出成形機を用いて、射出成形法により本発明のカプセルを製造した。 射出キャビティは、二窪み型(キャップ/本体)複合水冷ステンレススチール金型内にあった。 PVOHは、10分当たり10〜20
    gの物質メルトフローインデックスを有していた(DIN
    53735)。 射出温度は、供給、ゾーン2と3、及びノズル領域内で175℃、180℃、180℃及び185℃だった。 第1
    段階の射出圧力は2.76×106Pa(400psi)、保持段階の圧力は1.86×106Pa (270psi)だった。 圧力の妥当時間は第1段階で3秒、保持段階で5秒だった。 金型温度は、周囲温度と40℃の間だった。 【0092】成形圧力は、第1加圧段階でキャビティを充填するのにちょうど十分であり、かつ第2段階で保持するのに十分な充填圧力だった。 開型及び閉型速度はできる限り速くした。 言及されるように、金型のレイアウトは2つのハーフに分割し、1つはハーフ成形カプセルベースで、もう1つはハーフカプセルキャップだった。
    開型シーケンス後、2つのロボット制御された装填プレートが、各金型表面から各カプセルハーフを含気性に持ち上げた。 同一キャビティピッチ中心を有するこれら装填プレートが一緒にもたらされたので、各カプセルハーフは、自動充填の用意ができたその一対の通常の一時的な場所となるところに位置決めされた。 【0093】充填段階試験目的のため、手動で種々の試験物質(以下参照)によってカプセルを充填した。 溶接段階閉じたカプセルを、カプセルの外径より20%以下大きい内径を有する透明チューブ内に導入する。 双極子の配列を、チューブの外側の外周方向に定める。 カプセルが双極子配列の近くを通過すると、溶接が形成される。 カプセルの速度と、双極子配列によって放射されるIRの力が、溶融プロセスの間中必要な制御を与える。 IR放射は、連続的又は非連続的である。 非連続的放射の場合、
    これは、要求される溶接の形状及びカプセルの内容物のIRに対する感度によって決まるスイッチングの同期化によって達成される。 カプセル内に収容されている物質の性質が、IRを吸収するような場合、IRへの暴露が接合の領域に限定されるように、レーザーのスイッチングが必要である。 これは、電気的スイッチングの手段によって、又はさらに別の実施形態では、レンズ/プリズム配置を用いた光学スイッチングの形態によって達成される。 同期化の難しさを克服するため、この場合もやはりIRの光ファイバー送達を用いて暴露領域を制限する。 【0094】実施例2: レーザー溶接によるカプセルの製造代替的なレーザー溶接段階では、レーザー又は他のIR
    源を配置して、接合の領域上に焦点を合わせる。 これは、全円周方向の溶接を起こさないが、スポット溶接を生成する。 この場合もやはり、レーザーは連続的に放射している。 充填されたカプセルに焦点を合わせて回転させ(機械的手段によって)同時にレーザーにさらされることによって、結果として全円周方向の溶接となる。 代わりに、光ファイバーを用いてIRを接合面に送達する。 【0095】試験結果上記実施例1の方法で製造されるPVOHカプセルを、
    砂糖又は茶葉のどちらかで充填した。 本体よりも早く熔解するキャップ部分を有し、そしてカプセルを次第に開くようにそれらカプセルを設計した。 同様に、多くの従来のゼラチンカプセルも調製して充填した。 この試験では、カプセルを各被験者の口(頬側口腔)内に入れ、被験者に、彼/彼女が内容物の味に気づいた時、すなわちカプセルが“開いた”時、それからカプセルが完全に溶解してしまった時を書き留めるように頼んだ。 2人の被験者がいて、各試験を12回行った(各充填について) 従来のゼラチンカプセルは3〜4分で開き、かつ5〜8
    分で完全に溶解した。 砂糖を充填した本発明のPVOH
    カプセルは8〜12分で開き、茶充填カプセルは、より長く、14〜18分かかった。 各場合に、完全な溶解には30〜
    40分かかった。

    【図面の簡単な説明】 【図1】貯蔵所部分の配列の一般的に上方からの斜視図である。 【図2】貯蔵所部分の代替的な配列の一般的に上方からの斜視図である。 【図3】図2に示されるいくつかの部分の斜視図であるが、一般的に下方から見た図である。 【図4】貯蔵所部分の第3実施形態の一般的に上方からの斜視図である。 【図5】図4の実施形態の一般的に上方からの斜視図であるが、洗浄組成物で充填され、蓋部分によって覆われて、本発明の洗浄カプセルを形成している。 【図6】貯蔵所部分の第4実施形態の上方からの斜視図である。 【図7】図6に示されるタイプの貯蔵所部分の下方からの斜視図である。 【図8A】本発明のカプセル容器の縦断面図であり、その開いた状態を示す。 【図8B】本発明のカプセル容器の縦断面図であり、その閉じた状態を示す。 【図9】図8Bの閉じたカプセル容器を示すが、透視斜視図である。 【図10A】本発明のカプセル容器の縦断面図であり、
    2−区画カプセル容器を示す。 【図10B】本発明のカプセル容器の縦断面図であり、
    3−区画カプセル容器を示す。 【図11A】本発明の別の2−区画カプセル容器を示し、縦断面図である。 【図11B】本発明の別の2−区画カプセル容器を示し、横断面図である。 【図12】本発明の固体充填ポリマーカプセルの壁を貫く断面図を示す。 【図13A】本発明のカプセル容器の表面上及び表面内の異なった成形形態の例を示す。 【図13B】本発明のカプセル容器の表面上及び表面内の異なった成形形態の例を示す。 【図13C】本発明のカプセル容器の表面上及び表面内の異なった成形形態の例を示す。 【図13D】本発明のカプセル容器の表面上及び表面内の異なった成形形態の例を示す。 【図13E】本発明のカプセル容器の表面上及び表面内の異なった成形形態の例を示す。 【図13F】本発明のカプセル容器の表面上及び表面内の異なった成形形態の例を示す。 【図13G】本発明のカプセル容器の表面上及び表面内の異なった成形形態の例を示す。 【図13H】本発明のカプセル容器の表面上及び表面内の異なった成形形態の例を示す。 【図13I】本発明のカプセル容器の表面上及び表面内の異なった成形形態の例を示す。 【図13J】本発明のカプセル容器の表面上及び表面内の異なった成形形態の例を示す。 【図13K】本発明のカプセル容器の表面上及び表面内の異なった成形形態の例を示す。 【図13L】本発明のカプセル容器の表面上及び表面内の異なった成形形態の例を示す。 【図13M】本発明のカプセル容器の表面上及び表面内の異なった成形形態の例を示す。

    フロントページの続き (51)Int.Cl. 7識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29C 65/16 B29C 65/16 B65D 1/26 B65D 1/26 B // B29L 22:00 B29L 22:00 (31)優先権主張番号 0021242.3 (32)優先日 平成12年8月30日(2000.8.30) (33)優先権主張国 イギリス(GB) (72)発明者 ダフィールド ポール ジョン イギリス チェリー バートン エイチユ ー17 7アールエイチ カナダ ドライヴ 128 (72)発明者 ハモンド ジョフリー ロバート イギリス イースト ヨークシャー エイ チユー8 0エルジー ハル ジェイムズ レキット アベニュー 574 (72)発明者 エドワーズ ディヴィッド ブライアン イギリス ハートフォードシャー エスジ ー2 7ジェイアール スティーヴニッジ シェルズ マナー ヘイフィールド 88 (72)発明者 マッカーシー ウィリアム ジョン イギリス ドーセット エスピー7 9デ ィエル シャフトスバリー ドンヘッド セント メアリー サニーバンク コテー ジーズ 1 (72)発明者 ベキット アーノルド ヘイワース イギリス ロンドン エスイー19 2ユー エヌ アッパー ノーウッド フォックス ヒル ブレイブルック ガーデンズ 20 (72)発明者 ジャックマン アンソニー ダグラス イギリス サリー ジーユー22 8ユーエ ル ウォーキング ピーフォード ソーリ ー ガーデンズ 14 Fターム(参考) 2B150 AA02 DJ30 3E033 AA08 AA20 BA13 CA20 DA06 DA08 DD01 FA02 3E086 AA22 AB01 AD06 AD30 BA02 BA15 BB72 CA28 4C076 AA54 BB01 FF31 FF36 GG37 4F211 AD05 AG07 AH56 TA01 TC14 TH27 TN27

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