シート製造装置

申请号 JP2017029757 申请日 2017-08-21 公开(公告)号 JPWO2018043176A1 公开(公告)日 2018-10-25
申请人 セイコーエプソン株式会社; 发明人 永井 芳之;
摘要 ローラーの表面に付着した付着物を除去して、シートの品質を向上させることを目的とする。 繊維を含む原料を解繊した解繊物からウェブを形成する第2ウェブ形成部(70)と、第2ウェブ形成部(70)で形成されたウェブからシートを形成するシート形成部(80)とを備え、シート形成部(80)は、形成部ローラーユニット(83)と、形成部ローラーユニット(83)のローラー表面をクリーニングするオイル含浸ウェブ(122)を備えたクリーニングユニット(120)とを備える。
权利要求

繊維を含む原料を解繊した解繊物からウェブを形成するウェブ形成部と、 前記ウェブ形成部で形成されたウェブからシートを形成するシート形成部と、を備え、 前記シート形成部は、前記ウェブ形成部で形成されたウェブを加圧加熱してシートを形成する形成部ローラーユニットと、前記形成部ローラーユニットのローラー表面をクリーニングするオイル含浸ウェブを備えたクリーニングユニットとを備えるシート製造装置。前記クリーニングユニットは、前記オイル含浸ウェブを送り出すウェブ送り出しローラーと、前記オイル含浸ウェブを巻き取るウェブ巻き取りローラーと、前記ウェブ送り出しローラーと前記ウェブ巻き取りローラーとの間に配置され前記形成部ローラーユニットのローラー表面に前記オイル含浸ウェブを介して圧接されるウェブ圧接ローラーとを備える請求項1に記載のシート製造装置。前記形成部ローラーユニットは、加圧ローラー対を備え、 前記加圧ローラー対の各ローラーに対してそれぞれ前記クリーニングユニットが設けられる請求項1または請求項2に記載のシート製造装置。前記形成部ローラーユニットは、前記加圧ローラー対のローラー表面の付着物を除去する掻き取りブレードを備え、 前記クリーニングユニットは、前記掻き取りブレードより上流側でクリーニングする請求項3に記載のシート製造装置。前記形成部ローラーユニットは、前記加圧ローラー対のローラー表面の付着物を除去する掻き取りブレードを備え、 前記クリーニングユニットは、前記掻き取りブレードより下流側でクリーニングする請求項3に記載のシート製造装置。前記形成部ローラーユニットは、加熱ローラー対を備え、 前記加熱ローラー対の各ローラーに対してそれぞれ前記クリーニングユニットが設けられる請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のシート製造装置。前記加熱ローラー対の少なくとも一方の加熱ローラーを外部から加熱する外部加熱ローラーを備え、 前記クリーニングユニットは、前記外部加熱ローラーより上流側でクリーニングする請求項6に記載のシート製造装置。前記クリーニングユニットの前記オイル含浸ウェブは、前記形成部ローラーユニットのローラー回転方向と逆方向に搬送される請求項1から請求項7のいずれか一項に記載のシート製造装置。前記クリーニングユニットの前記オイル含浸ウェブは、間欠的に搬送される請求項1から請求項8のいずれか一項に記載のシート製造装置。前記クリーニングユニットは、ユニットで交換可能とされている請求項1から請求項9のいずれか一項に記載のシート製造装置。

说明书全文

本発明は、シート製造装置に関する。

従来から、繊維状の物質を堆積させ、堆積させた繊維の相互間に結合を働かせてシートを製造することが行われている。 この場合に、抄紙機もしくは紙仕上装置のロール面の状態をモニタし、そのロール面に清浄/研磨用ベルトを圧接させ、ロール面を清浄または研磨することが行われている(例えば、特許文献1参照)。

特表2002−509205号公報

近年、従来から広く行われているを用いた抄造法に代わって、水を全くまたはほとんど用いない乾式法と呼ばれる方法でシートを製造する技術が用いられている。 このような乾式法においては、繊維を含む解繊物と樹脂等の添加物とを混合させてなるウェブをローラーにより加圧・加熱することで、添加物により繊維を結着させてシートを製造する。 このとき、ウェブを加圧及び加熱する工程で、ローラーの表面に繊維や樹脂の付着物が付着していると、加圧または加熱する際に、製造するシートに付着物が転写されてしまうおそれがある。付着物が転写されると、シートの表面に凹凸が形成される等、シートの品質の低下を招くおそれがある。 前記課題を解決するために本発明は、ローラーの表面に付着した付着物を除去して、シートの品質を向上させることを目的とする。

前記目的を達成するために、本発明のシート製造装置は、繊維を含む原料を解繊した解繊物からウェブを形成するウェブ形成部と、前記ウェブ形成部で形成されたウェブからシートを形成するシート形成部と、を備え、前記シート形成部は、前記ウェブ形成部で形成されたウェブを加圧加熱してシートを形成する形成部ローラーユニットと、前記形成部ローラーユニットのローラー表面をクリーニングするオイル含浸ウェブを備えたクリーニングユニットとを備える。 本発明によれば、形成部ローラーユニットのローラー表面に付着した付着物をクリーニングユニットのオイル含浸ウェブで除去できるので、形成部ローラーユニットにおいて、シート(ウェブ)に付着物が転写されることを防止できる。その結果、形成されるシートの表面に凹凸が形成されることがなく、シートの品質を向上(均一化)させることができる。

また、本発明は、前記発明において、前記クリーニングユニットは、前記オイル含浸ウェブを送り出すウェブ送り出しローラーと、前記オイル含浸ウェブを巻き取るウェブ巻き取りローラーと、前記ウェブ送り出しローラーと前記ウェブ巻き取りローラーとの間に配置され前記形成部ローラーユニットのローラー表面に前記オイル含浸ウェブを介して圧接されるウェブ圧接ローラーとを備える。 本発明によれば、オイル含浸ウェブを、ウェブ送り出しローラーからウェブ圧接ローラーを介してウェブ巻き取りローラーに巻き取るので、ローラー表面に対して新規な(未使用部分の)オイル含浸ウェブを圧接させることができる。

また、本発明は、前記発明において、前記形成部ローラーユニットは、加圧ローラー対を備え、前記加圧ローラー対の各ローラーに対してそれぞれ前記クリーニングユニットが設けられる。 本発明によれば、加圧ローラー対の各ローラーをクリーニングユニットによりそれぞれ個別にクリーニングすることができる。

また、本発明は、前記発明において、前記形成部ローラーユニットは、前記加圧ローラー対のローラー表面の付着物を除去する掻き取りブレードを備え、前記クリーニングユニットは、前記掻き取りブレードより上流側でクリーニングする。 本発明によれば、クリーニングユニットでクリーニングされた後、掻き取りブレードで付着物を掻き取るので、オイル含浸ウェブにより加圧ローラー対のローラーの表面がオイルで塗布された状態となっている。そのため、掻き取りブレードにより付着物を掻き取りやすくなり、加圧ローラー対の表面に付着した付着物を効率よく掻き取ることができる。

また、本発明は、前記発明において、前記形成部ローラーユニットは、前記加圧ローラー対のローラー表面の付着物を除去する掻き取りブレードを備え、前記クリーニングユニットは、前記掻き取りブレードより下流側でクリーニングする。 本発明によれば、掻き取りブレードで付着物を掻き取った後、クリーニングユニットでクリーニングするので、掻き取りブレードで比較的大きな付着物が除去された後、クリーニングユニットで細かい付着物を除去することができる。

また、本発明は、前記発明において、前記形成部ローラーユニットは、加熱ローラー対を備え、前記加熱ローラー対の各ローラーに対してそれぞれ前記クリーニングユニットが設けられる。 本発明によれば、加熱ローラー対の各ローラーをクリーニングユニットによりそれぞれ個別にクリーニングすることができる。

また、本発明は、前記発明において、前記加熱ローラー対の少なくとも一方の加熱ローラーを外部から加熱する外部加熱ローラーを備え、前記クリーニングユニットは、前記外部加熱ローラーより上流側でクリーニングする。 本発明によれば、外部加熱ローラーに至るまでに、加熱ローラーの表面に付着した付着物を除去することができる。これにより、加熱ローラーの表面を外部加熱ローラーで加熱する際に、加熱ローラーと外部加熱ローラーとの間に付着物が介在することを防止でき、加熱ローラーの表面を均一に加熱することができる。

また、本発明は、前記発明において、前記クリーニングユニットの前記オイル含浸ウェブは、前記形成部ローラーユニットのローラー回転方向と逆方向に搬送される。 本発明によれば、オイル含浸ウェブを形成部ローラーユニットのローラー回転方向と逆方向に搬送するので、オイル含浸ウェブでローラーの表面の付着物を堰き止めながら除去することができる。その結果、ローラーの表面付着物を効率的に除去することができる。

また、本発明は、前記発明において、前記クリーニングユニットの前記オイル含浸ウェブは、間欠的に搬送される。 本発明によれば、オイル含浸ウェブを間欠的に搬送するので、オイル含浸ウェブの搬送が停止しているときに、オイル含浸ウェブでローラーの表面の付着物を堰き止める。そして、次にオイル含浸ウェブが搬送された際に、堰き止めた付着物をオイル含浸ウェブに付着させて取り除くことができ、ローラーの表面付着物を効率的に除去することができる。

また、本発明は、前記発明において、前記クリーニングユニットは、ユニットで交換可能とされている。 本発明によれば、クリーニングユニットのオイル含浸ウェブは、消耗品であるため、ユニット毎に交換可能とすることで、メンテナンスが容易となる。

本発明を適用したシート製造装置の正面図。

図1の正面パネルを取り外した状態を示す概略正面図。

シート製造装置の構成及び動作を示す模式図。

加圧ユニットを示す概略構成図。

加熱ユニットを示す概略構成図。

以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。 図1は本発明を適用したシート製造装置の概略正面図である。図2は、図1の正面パネルを取り外した状態を示す概略正面図である。 本実施形態に記載のシート製造装置100は、例えば、原料としての機密紙などの使用済みの古紙を乾式で解繊して繊維化した後、加圧、加熱、切断することによって、新しい紙を製造するのに好適な装置である。繊維化された原料に、さまざまな添加物を混合することによって、用途に合わせて、紙製品の結合強度や白色度を向上したり、色、香り、難燃などの機能を付加したりしてもよい。また、紙の密度や厚さ、形状をコントロールして成形することで、A4やA3のオフィス用紙、名刺用紙など、用途に合わせて、さまざまな厚さ・サイズの紙を製造することができる。

図1および図2に示すように、シート製造装置100は、略直方体の筐体300を備える。筐体300の正面の中央上部には、正面上部に設けられた開口を開閉する開閉扉301が設けられる。開閉扉301は取っ手を用いて開閉することができる。 開閉扉301が開状態となると、筐体300の内部に設けられた樹脂カートリッジ収納部302が露出する。樹脂カートリッジ収納部302には、複数の色の樹脂を含む添加物が貯留されたカートリッジ303が着脱自在に収納される。 開閉扉301は、透明の素材で構成されており、使用者は、開閉扉301を開状態とすることなく、樹脂カートリッジ収納部302に収納されたカートリッジ303の状態を視認できる。

図1に示すように、筐体300の正面において、開閉扉301の右方には、タッチパネル304が設けられる。タッチパネル304は、シート製造装置100に関する各種情報が表示される表示部としても機能する。 図1に示すように、筐体300の正面において、タッチパネル304の上方には、非常停止ボタン305が設けられる。非常停止ボタン305は、シート製造装置100がシートを製造する処理を実行中の場合において、当該処理を緊急で停止することを指示するボタンである。 図1に示すように、筐体300の正面において、タッチパネル304の下方には、押下式の電源スイッチ306が設けられる。

図1に示すように、筐体300の正面において、開閉扉301の下方には、前カバー307が設けられる。前カバー307は、例えば、取っ手を用いて開閉することができる。前カバー307が開状態となると、筐体300の内部に設けられた機内タンク308、コンプレッサー309、集塵タンク310が露出する。前カバー307は、ロック機構(図示略)によるロックが解除された状態の場合にのみ開状態とすることが可能である。

図1に示すように、筐体300の正面の下部には、正面から突出した状態で、給紙スタッカー311が設けられる。給紙スタッカー311は、原料となる古紙が収容される装置である。古紙に基づくシートの製造に際し、給紙スタッカー311に収容された古紙が所定の手段により筐体300の内部に供給される。給紙スタッカーの上方には、手差しされた古紙を1枚ずつ又は複数枚セットされた古紙を1枚ずつ筐体の内部に供給するための給紙トレイ312が装着される。

図1に示すように、筐体300の正面の左端部には、筐体300が後方に向かって凹むことによって空間が形成されており、当該空間には、排紙トレイ313が設けられる。排紙トレイ313は、シート製造装置100により製造されたシートが、順次、排紙され、貯留される装置である。排紙トレイ313には、オプションとして、排紙スタッカーを装着することができる。

図3は、実施形態に係るシート製造装置の構成及び動作を示す模式図である。 シート製造装置100は、図3に示すように、供給部10、粗砕部12、解繊部20、選別部40、第1ウェブ形成部45、回転体49、混合部50、堆積部60、第2ウェブ形成部70、搬送部79、シート形成部80、及び、切断部90を備える。

また、シート製造装置100は、原料に対する加湿、及び/または原料が移動する空間を加湿する目的で、加湿部202、204、206、208、210、212を備える。これら加湿部202、204、206、208、210、212の具体的な構成は任意であり、スチーム式、気化式、温風気化式、超音波式等が挙げられる。

本実施形態では、加湿部202、204、206、208を、気化式または温風気化式の加湿器で構成する。すなわち、加湿部202、204、206、208は、水を浸潤させるフィルター(図示略)を有し、フィルターに空気を通過させることにより、湿度を高めた加湿空気を供給する。

また、本実施形態では、加湿部210及び加湿部212を、超音波式加湿器で構成する。すなわち、加湿部210、212は、水を霧化する振動部(図示略)を有し、振動部により発生するミストを供給する。

供給部10は、粗砕部12に原料を供給する。シート製造装置100がシートを製造する原料は繊維を含むものであればよく、例えば、紙、パルプ、パルプシート、不織布を含む布、或いは織物等が挙げられる。本実施形態ではシート製造装置100が古紙を原料とする構成を例示する。本実施形態では、供給部10が古紙を重ねて蓄積する給紙スタッカー311を備え、給紙モーター(図示略)の動作によって、給紙スタッカー311から古紙を粗砕部12に送り出す構成とする。

粗砕部12は、供給部10によって供給された原料を粗砕刃14によって裁断(粗砕)して、粗砕片にする。粗砕刃14は、大気中(空気中)等の気中で原料を裁断する。粗砕部12は、例えば、原料を挟んで裁断する一対の粗砕刃14と、粗砕刃14を回転させる駆動部とを備え、いわゆるシュレッダーと同様の構成とすることができる。粗砕片の形状や大きさは任意であり、解繊部20における解繊処理に適していればよい。例えば、粗砕部12は、原料を、1〜数cm四方またはそれ以下のサイズの紙片に裁断する。

粗砕部12は、粗砕刃14により裁断されて落下する粗砕片を受けるシュート(ホッパー)16を有する。シュート16は、例えば、粗砕片が流れる方向(進行する方向)において、徐々に幅が狭くなるテーパー形状を有する。そのため、シュート16は、多くの粗砕片を受けとめることができる。シュート16には、解繊部20に連通する管2が連結され、管2は粗砕刃14によって裁断された原料(粗砕片)を、解繊部20に搬送させるための搬送路を形成する。粗砕片はシュート16により集められ、管2を通って解繊部20に移送(搬送)される。

粗砕部12が有するシュート16、或いはシュート16の近傍には、加湿部202により加湿空気が供給される。これにより、粗砕刃14により裁断された粗砕物が、静電気によってシュート16や管2の内面に吸着する現象を抑制できる。また、粗砕刃14が裁断した粗砕物は、加湿された(高湿度の)空気とともに解繊部20に移送されるので、解繊部20の内部における解繊物の付着を抑制する効果も期待できる。また、加湿部202は、粗砕刃14に加湿空気を供給して、供給部10が供給する原料を除電する構成としてもよい。また、加湿部202とともにイオナイザーを用いて除電してもよい。

解繊部20は、粗砕部12によって裁断された原料(粗砕片)を解繊処理し、解繊物を生成する。ここで、「解繊する」とは、複数の繊維が結着されてなる原料(被解繊物)を、繊維1本1本に解きほぐすことをいう。解繊部20は、原料に付着した樹脂粒やインク、トナー、にじみ防止剤等の物質を、繊維から分離させる機能をも有する。

解繊部20を通過したものを「解繊物」という。「解繊物」には、解きほぐされた解繊物繊維の他に、繊維を解きほぐす際に繊維から分離した樹脂(複数の繊維同士を結着させるための樹脂)粒や、インク、トナーなどの色剤や、にじみ防止剤、紙力増強剤等の添加剤を含んでいる場合もある。解きほぐされた解繊物の形状は、ひも(string)状や平ひも(ribbon)状である。解きほぐされた解繊物は、他の解きほぐされた繊維と絡み合っていない状態(独立した状態)で存在してもよいし、他の解きほぐされた解繊物と絡み合って塊状となった状態(いわゆる「ダマ」を形成している状態)で存在してもよい。

解繊部20は、乾式で解繊を行う。ここで、液体中ではなく、大気中(空気中)等の気中において、解繊等の処理を行うことを乾式と称する。本実施形態では、解繊部20がインペラーミルを用いる構成とする。具体的には、解繊部20は、高速回転するローター(図示略)、及び、ローラーの外周に位置するライナー(図示略)を備える。粗砕部12で粗砕された粗砕片は、解繊部20のローターとライナーとの間に挟まれて解繊される。解繊部20は、ローターの回転により気流を発生させる。この気流により、解繊部20は、原料である粗砕片を管2から吸引し、解繊物を排出口24へと搬送できる。解繊物は排出口24から管3に送り出され、管3を介して選別部40に移送される。

このように、解繊部20で生成される解繊物は、解繊部20が発生する気流により解繊部20から選別部40に搬送される。さらに、本実施形態では、シート製造装置100が気流発生装置である解繊部ブロアー26を備え、解繊部ブロアー26が発生する気流により解繊物が選別部40に搬送される。図2に示すように、解繊部ブロアー26は管3に取り付けられ、解繊部20から解繊物とともに空気を吸引し、選別部40に送風する。

選別部40は、管3から解繊部20により解繊された解繊物が気流とともに流入する導入口42を有する。選別部40は、導入口42に導入する解繊物を、繊維の長さによって選別する。詳細には、選別部40は、解繊部20により解繊された解繊物のうち、予め定められたサイズ以下の解繊物を第1選別物とし、第1選別物より大きい解繊物を第2選別物として、選別する。第1選別物は繊維または粒子等を含み、第2選別物は、例えば、大きい繊維、未解繊片(十分に解繊されていない粗砕片)、解繊された繊維が凝集し、或いは絡まったダマ等を含む。

本実施形態で、選別部40は、ドラム部(篩部)41と、ドラム部41を収容するハウジング部(覆い部)43と、を有する。 ドラム部41は、モーターによって回転駆動される円筒の篩である。ドラム部41は、網(フィルター、スクリーン)を有し、篩(ふるい)として機能する。この網の目により、ドラム部41は、網の目開き(開口)の大きさより小さい第1選別物と、網の目開きより大きい第2選別物とを選別する。ドラム部41の網としては、例えば、金網、切れ目が入った金属板を引き延ばしたエキスパンドメタル、金属板にプレス機等で穴を形成したパンチングメタルを用いる。

導入口42に導入された解繊物は気流とともにドラム部41の内部に送り込まれ、ドラム部41の回転によって第1選別物がドラム部41の網の目から下方に落下する。ドラム部41の網の目を通過できない第2選別物は、導入口42からドラム部41に流入する気流により流されて排出口44に導かれ、管8に送り出される。 管8は、ドラム部41の内部と管2とを連結する。管8を通って流される第2選別物は、粗砕部12により粗砕された粗砕片とともに管2を流れ、解繊部20の導入口22に導かれる。これにより、第2選別物は解繊部20に戻されて、解繊処理される。

また、ドラム部41により選別される第1選別物は、ドラム部41の網の目を通って空気中に分散し、ドラム部41の下方に位置する第1ウェブ形成部45のメッシュベルト46に向けて降下する。

第1ウェブ形成部45(分離部)は、メッシュベルト46(分離ベルト)と、張架ローラー47と、吸引部(サクション機構)48と、を含む。メッシュベルト46は無端形状のベルトであって、3つの張架ローラー47に懸架され、張架ローラー47の動きにより、図中矢印で示す方向に搬送される。メッシュベルト46の表面は所定サイズの開口が並ぶ網で構成される。選別部40から降下する第1選別物のうち、網の目を通過するサイズの微粒子はメッシュベルト46の下方に落下し、網の目を通過できないサイズの繊維がメッシュベルト46に堆積し、メッシュベルト46とともに矢印方向に搬送される。メッシュベルト46から落下する微粒子は、解繊物の中で比較的小さいものや密度の低いもの(樹脂粒や色剤や添加剤など)を含み、シート製造装置100がシートSの製造に使用しない除去物である。 メッシュベルト46は、シートSを製造する通常動作中には、一定の速度V1で移動する。ここで、通常動作中とは、後述するシート製造装置100の始動制御、及び、停止制御の実行中を除く動作中であり、より詳細には、シート製造装置100が望ましい品質のシートSを製造している間を指す。

従って、解繊部20で解繊処理された解繊物は、選別部40で第1選別物と第2選別物とに選別され、第2選別物が解繊部20に戻される。また、第1選別物から、第1ウェブ形成部45によって除去物が除かれる。第1選別物から除去物を除いた残りは、シートSの製造に適した材料であり、この材料はメッシュベルト46に堆積して第1ウェブW1を形成する。

吸引部48は、メッシュベルト46の下方から空気を吸引する。吸引部48は、管23を介して集塵部27に連結される。集塵部27はフィルター式或いはサイクロン式の集塵装置であり、微粒子を気流から分離する。集塵部27の下流には捕集ブロアー28(分離吸引部)が設置され、捕集ブロアー28は、集塵部27から空気を吸引する。また、捕集ブロアー28が排出する空気は管29によりシート製造装置100の外に排出される。

この構成では、捕集ブロアー28により、集塵部27を通じて吸引部48から空気が吸引される。吸引部48では、メッシュベルト46の網の目を通過する微粒子が、空気とともに吸引され、管23を通って集塵部27に送られる。集塵部27は、メッシュベルト46を通過した微粒子を気流から分離して蓄積する。

従って、メッシュベルト46の上には第1選別物から除去物を除去した繊維が堆積して第1ウェブW1が形成される。捕集ブロアー28が吸引を行うことで、メッシュベルト46上における第1ウェブW1の形成が促進され、かつ、除去物が速やかに除去される。

ドラム部41を含む空間には、加湿部204により加湿空気が供給される。この加湿空気によって、選別部40の内部で第1選別物を加湿する。これにより、静電力による第1選別物のメッシュベルト46への付着を弱め、第1選別物をメッシュベルト46から剥離し易くすることができる。さらに、静電力により第1選別物が回転体49やハウジング部43の内壁に付着することを抑制できる。また、吸引部48によって除去物を効率よく吸引できる。

なお、シート製造装置100において、第1解繊物と第2解繊物とを選別し、分離する構成は、ドラム部41を備える選別部40に限定されない。例えば、解繊部20で解繊処理された解繊物を、分級機によって分級する構成を採用してもよい。分級機としては、例えば、サイクロン分級機、エルボージェット分級機、エディクラシファイヤーを用いることができる。これらの分級機を用いれば、第1選別物と第2選別物とを選別し、分離することが可能である。さらに、上記の分級機により、解繊物の中で比較的小さいものや密度の低いもの(樹脂粒や色剤や添加剤など)を含む除去物を、分離して除去する構成を実現できる。例えば、第1選別物に含まれる微粒子を、分級機によって、第1選別物から除去する構成としてもよい。この場合、第2選別物は、例えば解繊部20に戻され、除去物は集塵部27により集塵され、除去物を除く第1選別物が管54に送られる構成とすることができる。

メッシュベルト46の搬送経路において、選別部40の下流側には、加湿部210によって、ミストを含む空気が供給される。加湿部210が生成する水の微粒子であるミストは、第1ウェブW1に向けて降下し、第1ウェブW1に水分を供給する。これにより、第1ウェブW1が含む水分量が調整され、静電気によるメッシュベルト46への繊維の吸着等を抑制できる。

シート製造装置100は、メッシュベルト46に堆積した第1ウェブW1を分断する回転体49を備える。第1ウェブW1は、メッシュベルト46が張架ローラー47により折り返す位置で、メッシュベルト46から剥離して、回転体49により分断される。

第1ウェブW1は繊維が堆積してウェブ形状となった柔らかい材料であり、回転体49は、第1ウェブW1の繊維をほぐして、後述する混合部50で樹脂を混合しやすい状態に加工する。

回転体49の構成は任意であるが、本実施形態では、板状の羽根を有し回転する回転羽形状とすることができる。回転体49は、メッシュベルト46から剥離する第1ウェブW1と羽根とが接触する位置に配置される。回転体49の回転(例えば図中矢印Rで示す方向への回転)により、メッシュベルト46から剥離して搬送される第1ウェブW1に羽根が衝突して分断し、細分体Pを生成する。 なお、回転体49は、回転体49の羽根がメッシュベルト46に衝突しない位置に設置されることが好ましい。例えば、回転体49の羽根の先端とメッシュベルト46との間隔を、0.05mm以上0.5mm以下とすることができ、この場合、回転体49によって、メッシュベルト46に損傷を与えることなく第1ウェブW1を効率よく分断できる。

回転体49によって分断された細分体Pは、管7の内部を下降して、管7の内部を流れる気流によって混合部50へ移送(搬送)される。 また、回転体49を含む空間には、加湿部206により加湿空気が供給される。これにより、管7の内部や、回転体49の羽根に対し、静電気により繊維が吸着する現象を抑制できる。また、管7を通って、湿度の高い空気が混合部50に供給されるので、混合部50においても静電気による影響を抑制できる。

混合部50は、樹脂を含む添加物を供給する添加物供給部52、管7に連通し、細分体Pを含む気流が流れる管54、及び、混合ブロアー56(移送ブロアー)を備える。

細分体Pは、上述のように選別部40を通過した第1選別物から除去物を除去した繊維である。混合部50は、細分体Pを構成する繊維に、樹脂を含む添加物を混合する。

混合部50では、混合ブロアー56によって気流を発生させ、管54中において、細分体Pと添加物とを混合させながら、搬送する。また、細分体Pは、管7及び管54の内部を流れる過程でほぐされて、より細かい繊維状となる。

添加物供給部52(樹脂供給部)は、添加物を蓄積するカートリッジ303に接続され、カートリッジ303内部の添加物を管54に供給する。添加物供給部52は、カートリッジ303内部の微粉または微粒子からなる添加物を一時貯留する。添加物供給部52は、一時貯留した添加物を管54に送る排出部52a(樹脂供給部)を有する。排出部52aは、添加物供給部52に貯留された添加物を管54に送出するフィーダー(図示略)、及び、フィーダーと管54とを接続する管路を開閉するシャッター(図示略)を備える。このシャッターを閉じると、排出部52aと管54とを連結する管路或いは開口が閉鎖され、添加物供給部52から管54への添加物の供給が絶たれる。

添加物供給部52のフィーダーが動作していない状態では、添加物供給部52から管54に添加物が供給されないが、管54内に負圧が発生した場合等には、添加物供給部52が停止していても添加物が管54に流れる可能性がある。このような添加物の流れは、排出部52aを閉じた状態では起こらない。従って、排出部52aを閉じることにより添加物の流れを確実に遮断できる。

添加物供給部52が供給する添加物は、複数の繊維を結着させるための樹脂を含む。熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂であり、例えば、AS樹脂、ABS樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリフェニレンエーテル、ポリブチレンテレフタレート、ナイロン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、などである。これらの樹脂は、単独または適宜混合して用いてもよい。すなわち、添加物は、単一の物質を含んでもよいし、混合物であってもよく、それぞれ単一または複数の物質で構成される、複数種類の粒子を含んでもよい。また、添加物は、繊維状であってもよく、粉末状であってもよい。 添加物に含まれる樹脂は、加熱により溶融して複数の繊維同士を結着させる。従って、樹脂を繊維と混合させた状態で、樹脂が溶融する温度まで加熱されていない状態では、繊維同士は結着されない。

また、添加物供給部52が供給する添加物は、繊維を結着させる樹脂の他、製造されるシートの種類に応じて、繊維を着色するための着色剤や、繊維の凝集や樹脂の凝集を抑制するための凝集抑制剤、繊維等を燃えにくくするための難燃剤を含んでもよい。また、着色剤を含まない添加物は、無色、或いは無色と見なせる程度に薄い色であってもよいし、白色であってもよい。

混合ブロアー56が発生する気流により、管7を降下する細分体P、及び、添加物供給部52により供給される添加物は、管54の内部に吸引され、混合ブロアー56内部を通過する。混合ブロアー56が発生する気流及び/または混合ブロアー56が有する羽根等の回転部の作用により、細分体Pを構成した繊維と添加物とが混合され、この混合物(第1選別物と添加物との混合物)は管54を通って堆積部60に移送される。

なお、第1選別物と添加物とを混合させる機構は、特に限定されず、高速回転する羽根により攪拌するものであってもよいし、V型ミキサーのように容器の回転を利用するものであってもよく、これらの機構を混合ブロアー56の前または後に設置してもよい。

堆積部60は、混合部50を通過した混合物を導入口62から導入し、絡み合った解繊物(繊維)をほぐして、空気中で分散させながら降らせる。さらに、堆積部60は、添加物供給部52から供給される添加物の樹脂が繊維状である場合、絡み合った樹脂をほぐす。これにより、堆積部60は、第2ウェブ形成部70に、混合物を均一性よく堆積させることができる。

堆積部60は、ドラム部61(ドラム)と、ドラム部61を収容するハウジング部(覆い部)63と、を有する。ドラム部61は、モーターによって回転駆動される円筒の篩である。ドラム部61は、網(フィルター、スクリーン)を有し、篩(ふるい)として機能する。この網の目により、ドラム部61は、網の目開き(開口)のより小さい繊維や粒子を通過させ、ドラム部61から下降させる。ドラム部61の構成は、例えば、ドラム部41の構成と同じである。

なお、ドラム部61の「篩」は、特定の対象物を選別する機能を有していなくてもよい。すなわち、ドラム部61として用いられる「篩」とは、網を備えたもの、という意味であり、ドラム部61は、ドラム部61に導入された混合物の全てを降らしてもよい。

ドラム部61の下方には第2ウェブ形成部70が配置される。第2ウェブ形成部70(ウェブ形成部)は、堆積部60を通過した通過物を堆積して、第2ウェブW2(堆積物)を形成する。第2ウェブ形成部70は、例えば、メッシュベルト72(ベルト)と、張架ローラー74と、サクション機構76と、を有する。

メッシュベルト72は無端形状のベルトであって、複数の張架ローラー74に懸架され、張架ローラー74の動きにより、図中矢印で示す方向に搬送される。メッシュベルト72は、例えば、金属製、樹脂製、布製、あるいは不織布等である。メッシュベルト72の表面は所定サイズの開口が並ぶ網で構成される。ドラム部61から降下する繊維や粒子のうち、網の目を通過するサイズの微粒子はメッシュベルト72の下方に落下し、網の目を通過できないサイズの繊維がメッシュベルト72に堆積し、メッシュベルト72とともに矢印方向に搬送される。メッシュベルト72は、シートSを製造する通常動作中には、一定の速度V2で移動する。通常動作中とは、上述した通りである。

メッシュベルト72の網の目は微細であり、ドラム部61から降下する繊維や粒子の大半を通過させないサイズとすることができる。 サクション機構76は、メッシュベルト72の下方(堆積部60側とは反対側)に設けられる。サクション機構76は、サクションブロアー(図示略)を備え、サクションブロアーの吸引力によって、サクション機構76に下方に向く気流(堆積部60からメッシュベルト72に向く気流)を発生させることができる。

サクション機構76によって、堆積部60により空気中に分散された混合物をメッシュベルト72上に吸引する。これにより、メッシュベルト72上における第2ウェブW2の形成を促進し、堆積部60からの排出速度を大きくすることができる。さらに、サクション機構76によって、混合物の落下経路にダウンフローを形成することができ、落下中に解繊物や添加物が絡み合うことを防ぐことができる。 サクションブロアー(堆積吸引部)は、サクション機構76から吸引した空気を、図示しない捕集フィルターを通じて、シート製造装置100の外に排出してもよい。或いは、サクションブロアーが吸引した空気を集塵部27に送り込み、サクション機構76が吸引した空気に含まれる除去物を捕集してもよい。

ドラム部61を含む空間には、加湿部208により加湿空気が供給される。この加湿空気によって、堆積部60の内部を加湿することができ、静電力によるハウジング部63への繊維や粒子の付着を抑え、繊維や粒子をメッシュベルト72に速やかに降下させ、好ましい形状の第2ウェブW2を形成させることができる。

以上のように、堆積部60および第2ウェブ形成部70(ウェブ形成工程)を経ることにより、空気を多く含み柔らかくふくらんだ状態の第2ウェブW2が形成される。メッシュベルト72に堆積された第2ウェブW2は、シート形成部80へと搬送される。

メッシュベルト72の搬送経路において、堆積部60の下流側には、加湿部212によって、ミストを含む空気が供給される。これにより、加湿部212が生成するミストが第2ウェブW2に供給され、第2ウェブW2が含む水分量が調整される。これにより、静電気によるメッシュベルト72への繊維の吸着等を抑制できる。

シート製造装置100は、メッシュベルト72上の第2ウェブW2を、シート形成部80に搬送する搬送部79が設けられる。搬送部79は、例えば、メッシュベルト79aと、張架ローラー79bと、サクション機構79cと、を有する。

サクション機構79cは、ブロアー(図示略)を備え、ブロアーの吸引力によってメッシュベルト79aに上向きの気流を発生させる。この気流は第2ウェブW2を吸引し、第2ウェブW2は、メッシュベルト72から離れてメッシュベルト79aに吸着される。メッシュベルト79aは、張架ローラー79bの自転により移動し、第2ウェブW2をシート形成部80に搬送する。メッシュベルト72の移動速度と、メッシュベルト79aの移動速度とは、例えば、同じである。 このように、搬送部79は、メッシュベルト72に形成された第2ウェブW2を、メッシュベルト72から剥がして搬送する。

シート形成部80は、メッシュベルト72に堆積し搬送部79により搬送された第2ウェブW2を、加圧加熱してシートSを成形する。シート形成部80では、第2ウェブW2が含む解繊物の繊維、および添加物に対して熱を加えることにより、混合物中の複数の繊維を、互いに添加物(樹脂)を介して結着させる。

シート形成部80は、第2ウェブW2を加圧する加圧ユニット82と、加圧ユニット82により加圧された第2ウェブW2を加熱する加熱ユニット84とを備える。加圧ユニット82と、加熱ユニット84とにより、形成部ローラーユニット83が構成される。 加圧ユニット82は、加圧ローラー対85で構成され、第2ウェブW2を所定のニップ圧で挟んで加圧する。第2ウェブW2は、加圧されることによりその厚さが小さくなり、第2ウェブW2の密度が高められる。 加圧ローラー対85は、モーター(図示略)の駆動力により回転して、加圧により高密度になった第2ウェブW2を、加熱ユニット84に向けて搬送する。

加熱ユニット84は、例えば、加熱ローラー(ヒーターローラー)、熱プレス成形機、ホットプレート、温風ブロアー、赤外線加熱器、フラッシュ定着器を用いて構成できる。本実施形態では、加熱ユニット84は、加熱ローラー対86で構成され、加熱ローラー対86は、外部に設置される外部加熱ローラーによって、予め設定された温度に加温される。加熱ローラー対86は、加圧ローラー対85によって加圧された第2ウェブW2を挟んで熱を与え、シートSを形成する。 また、加熱ローラー対86は、加熱したシートSを、切断部90に向けて搬送する。

切断部90(カッター部)は、シート形成部80によって成形されたシートSを切断する。本実施形態では、切断部90は、シートSの搬送方向と交差する方向にシートSを切断する第1切断部92と、搬送方向に平行な方向にシートSを切断する第2切断部94と、を有する。第2切断部94は、例えば、第1切断部92を通過したシートSを切断する。

以上により、所定のサイズの単票のシートSが成形される。切断された単票のシートSは、排出部96へと排出される。排出部96は、所定サイズのシートSを載せる排紙トレイ313或いはスタッカーを備える。

上記構成において、加湿部202、204、206、208を1台の気化式加湿器で構成してもよい。この場合、1台の加湿器が生成する加湿空気が、粗砕部12、ハウジング部43、管7、及びハウジング部63に分岐して供給される構成とすればよい。この構成は、加湿空気を供給するダクト(図示略)を分岐して設置することにより、容易に実現できる。また、2台、或いは3台の気化式加湿器によって加湿部202、204、206、208を構成することも勿論可能である。本実施形態では後述するように、気化式加湿器(図示略)から加湿部202、204、206、208に加湿空気を供給する。

また、上記構成において、加湿部210、212を1台の超音波式加湿器で構成してもよいし、2台の超音波式加湿器で構成してもよい。例えば、1台の加湿器が生成するミストを含む空気が、加湿部210、及び加湿部212に分岐して供給される構成とすることができる。本実施形態では、ミスト式加湿器(図示略)により、加湿部210、212にミストを含む空気を供給する。

また、上述したシート製造装置100が備えるブロアーは、解繊部ブロアー26、捕集ブロアー28、混合ブロアー56、サクション機構76のブロアー及びサクション機構79cのブロアーに限定されない。例えば、上述した各ブロアーを補助する送風機をダクトに設けることも、勿論可能である。

また、上記構成では、最初に粗砕部12が原料を粗砕し、粗砕された原料からシートSを製造するものとしたが、例えば、原料として繊維を用いてシートSを製造する構成とすることも可能である。 例えば、解繊部20が解繊処理した解繊物と同等の繊維を原料として、ドラム部41に投入可能な構成であってもよい。また、解繊物から分離された第1選別物と同等の繊維を原料として、管54に投入可能な構成であってもよい。これらの場合、古紙やパルプ等を加工した繊維をシート製造装置100に供給することで、シートSを製造できる。

次に、シート形成部80について詳細に説明する。 図4は、加圧ユニット82の概略構成図である。図5は、加熱ユニット84の概略構成図である。

まず、シート形成部80の加圧ユニット82について図4を参照して説明する。 加圧ユニット82の加圧ローラー対85は、モーター(図示略)により回転駆動される加圧駆動ローラー110と、加圧駆動ローラー110に圧接される加圧従動ローラー111とで構成される。加圧駆動ローラー110と加圧従動ローラー111とは、加圧駆動ローラー110の表面温度が低く表面が硬いため、強い圧接力で圧接される。 加圧駆動ローラー110の外周であって、加圧駆動ローラー110の回転方向の上流側及び下流側には、それぞれ掻き取りブレード112a,112bが配置される。 掻き取りブレード112a,112bは、加圧駆動ローラー110の周面に対して傾斜して配置され、掻き取りブレード112a,112bは、加圧駆動ローラー110の外周面に付着した第2ウェブW2の付着物を掻き取るように構成される。

加圧駆動ローラー110の各掻き取りブレード112a,112bの間には、クリーニングユニット120が配置される。 クリーニングユニット120は、フレーム121を備える。フレーム121には、長尺状のオイル含浸ウェブ122が巻き付けられたウェブ送り出しローラー123が回転自在に取付けられる。 オイル含浸ウェブ122は、例えば、PET繊維とアラミド繊維とから構成され、厚さが40μmに形成された薄膜の長尺シートである。オイル含浸ウェブ122には、例えば、シリコンオイル等のオイルが含浸される。オイルの含浸量は、例えば、15g/m2とされる。 オイル含浸ウェブ122は、加圧ユニット82に送られる第2ウェブW2の幅寸法(搬送方向に交差する方向の長さ)より大きい幅寸法を有している。

フレーム121には、ウェブ送り出しローラー123から送出されたオイル含浸ウェブ122を加圧駆動ローラー110に圧接するウェブ圧接ローラー124が回転自在に取付けられる。 フレーム121には、ウェブ圧接ローラー124から送られるオイル含浸ウェブ122を巻き取るウェブ巻き取りローラー125が取付けられる。 フレーム121のウェブ圧接ローラー124とウェブ巻き取りローラー125との間には、ウェブ送りローラー126が配置され、ウェブ送りローラー126は、モーター(図示略)により回転駆動される。ウェブ送りローラー126には、ウェブ従動ローラー127が圧接され、ウェブ送りローラー126とウェブ従動ローラー127との間にオイル含浸ウェブ122を挟持する。 ウェブ送り出しローラー123とウェブ圧接ローラー124との間、及びウェブ圧接ローラー124とウェブ送りローラー126との間には、それぞれオイル含浸ウェブ122を案内するガイドピン128が配置される。

ウェブ送りローラー126を回転駆動することで、ウェブ従動ローラー127との間に挟持されたオイル含浸ウェブ122を搬送する。 オイル含浸ウェブ122の搬送方向は、加圧駆動ローラー110の回転方向に対して反対方向に搬送される。また、ウェブ送りローラー126を間欠的に回転駆動させることで、オイル含浸ウェブ122は、間欠的に搬送される。オイル含浸ウェブ122の間欠搬送は、例えば、6秒毎に1mm搬送される。 このように第2ウェブW2の搬送方向反対方向にかつ間欠的にオイル含浸ウェブ122を搬送することで、オイル含浸ウェブ122の搬送が停止しているときに、オイル含浸ウェブ122で加圧駆動ローラー110の表面の付着物を堰き止める。そして、次にオイル含浸ウェブ122が搬送された際に、堰き止めた付着物をオイル含浸ウェブ122に付着させて取り除く。 このように搬送することで、加圧駆動ローラー110の表面の付着物を効率的に除去することが可能となる。

また、ウェブ送り出しローラー123には、トルクリミッター(図示略)が内蔵され、所定以上の力が加わった場合にのみ、オイル含浸ウェブ122が送り出されるように構成される。 これにより、オイル含浸ウェブ122の搬送が停止している状態で、送り出しローラーのトルクリミッターにより、オイル含浸ウェブ122に一定のテンションが付与されることになる。そのため、加圧駆動ローラー110の回転に伴ってオイル含浸ウェブ122が搬送されてしまうことがない。 また、ウェブ巻き取りローラー125には、トルクリミッター(図示略)が内蔵され、ウェブ巻き取りローラー125には、モーター(図示略)により常時回転力が付与される。そのため、ウェブ巻き取りローラー125の回転力はトルクリミッターにより逃がされ、ウェブ送りローラー126でオイル含浸ウェブ122が搬送された場合に、搬送された分だけの巻き取りが行われる。

ウェブ送り出しローラー123には、例えば、光学センサー等からなる終端検出センサー(図示略)が内蔵される。終端検出センサーは、例えば、発光素子と受光素子とから構成され、発光素子からの光をオイル含浸ウェブ122に向けて発光し、オイル含浸ウェブ122を透過した光を受光素子で受光する。 ウェブ送り出しローラー123にオイル含浸ウェブ122が大量に巻き付けられている場合には、発光素子からの光がオイル含浸ウェブ122を透過せず、受光素子で受光できない。ウェブ送り出しローラー123に巻き付けられたオイル含浸ウェブ122が少量になると、発光素子からの光がオイル含浸ウェブ122を透過できるようになり、受光素子での受光が可能となる。 このように受光素子で受光した場合には、ウェブ送り出しローラー123に巻き付けられたオイル含浸ウェブ122の量が少量になっていると判断することができる。

このように構成されたクリーニングユニット120は、各部材を含む1つのユニットとして構成される。クリーニングユニット120は、ユニット毎に交換可能とされる。クリーニングユニット120のオイル含浸ウェブ122は、消耗品であるため、ユニット単位で交換可能とすることで、メンテナンスが容易となる。

また、加圧従動ローラー111の外周であって、加圧従動ローラー111の回転方向の上流側及び下流側には、それぞれ掻き取りブレード112c,112dが配置される。 掻き取りブレード112c,112dは、加圧駆動ローラー110の周面に対して傾斜して配置され、掻き取りブレード112c,112dは、加圧駆動ローラー110の外周面に付着した第2ウェブW2の付着物を掻き取るように構成される。 クリーニングユニット120は、加圧従動ローラー111の外周であって加圧従動ローラー111の各掻き取りブレード112c,112dの間に配置される。 なお、クリーニングユニット120の構成は、前述の加圧駆動ローラー110の外周に配置されたものと同様の構成であるため、同一部分には同一部号を付してその説明を省略する。

次に、加熱ユニット84について図5を参照して説明する。 加熱ユニット84の加熱ローラー対86は、モーター(図示略)により回転駆動される加熱駆動ローラー131と、加熱駆動ローラー131に圧接される加熱従動ローラー130とで構成される。 加熱駆動ローラー131と加熱従動ローラー130とは、加圧駆動ローラー110と加圧従動ローラー111とが圧接される圧接力より弱い圧接力で圧接される。加熱駆動ローラー131と加熱従動ローラー130との間に搬送される第2ウェブW2は、加熱駆動ローラー131及び加熱従動ローラー130の熱が与えられ、第2ウェブW2中の樹脂を溶融してシートSが形成される。

加熱駆動ローラー131は、内部(内周側)にヒーター等の熱源(図示略)を有する。 加熱従動ローラー130の外周には、加熱従動ローラー130を外部から加熱するための外部加熱ローラー132が配置される。外部加熱ローラー132は、加熱従動ローラー130の外周に当接する2つの外部加熱ローラー132と、この2つの外部加熱ローラー132より加熱従動ローラー130の回転方向下流側に位置する1つの外部加熱ローラー132とから構成される。なお、外部加熱ローラー132の数及び配置は任意に設定することが可能である。 外部加熱ローラー132より加熱従動ローラー130の回転方向下流側には、加熱従動ローラー130の表面温度を検出する温度センサー133が配置される。温度センサー133は、例えば、加熱従動ローラー130の表面からの輻射熱を検出する赤外線センサー等の非接触センサーである。

加熱従動ローラー130の外周側であって、外部加熱ローラー132より加熱従動ローラー130の回転方向上流側には、クリーニングユニット120が配置される。 なお、クリーニングユニット120の構成は、前述の加圧駆動ローラー110の外周に配置されたものと同様の構成であるため、同一部分には同一部号を付してその説明を省略する。

外部加熱ローラー132より上流側にクリーニングユニット120のウェブ圧接ローラー124を配置することで、外部加熱ローラー132に至るまでに、加熱従動ローラー130の表面に付着した付着物を除去することができる。これにより、加熱従動ローラー130の表面を外部加熱ローラー132で加熱する際に、加熱従動ローラー130と外部加熱ローラー132との間に付着物が介在することを防止でき、加熱従動ローラー130の表面を均一に加熱することが可能となる。 また、温度センサー133に至るまでに、加熱従動ローラー130の表面に付着した付着物を除去することができるので、温度センサー133による温度検出値に付着物による誤差が生じることがない。

加熱駆動ローラー131の外周には、例えば、加熱駆動ローラー131の表面温度を検出する赤外線センサー等の温度センサー134が配置される。 加熱駆動ローラー131の外周側であって、温度センサー134より加熱駆動ローラー131の回転方向上流側には、クリーニングユニット120が配置される。 なお、クリーニングユニット120の構成は、前述の加圧駆動ローラー110の外周に配置されたものと同様の構成であるため、同一部分には同一部号を付してその説明を省略する。 温度センサー134より上流側にクリーニングユニット120のウェブ圧接ローラー124を配置することで、温度センサー134に至るまでに、加熱駆動ローラー131の表面に付着した付着物を除去することができるので、温度センサー134による温度検出値に付着物による誤差が生じることがない。

次に、本実施形態のシート形成部80における動作について説明する。 メッシュベルト72に堆積した第2ウェブW2が、加圧駆動ローラー110と加圧従動ローラー111との間に搬送されると、加圧駆動ローラー110と加圧従動ローラー111との間に第2ウェブW2を挟持して加圧させながら搬送する。 第2ウェブW2は、加圧されることによりその厚さが小さくなり、第2ウェブW2の密度が高められる。 加圧駆動ローラー110及び加圧従動ローラー111は、モーター(図示略)の駆動力により回転して、加圧により高密度になった第2ウェブW2を、加熱ユニット84に向けて搬送する。

そして、加圧駆動ローラー110及び加圧従動ローラー111の表面に付着した第2ウェブW2の付着物は、掻き取りブレード112a,112cによりそれぞれ掻き取られる。 掻き取りブレード112a,112cにより掻き取られた後、加圧駆動ローラー110及び加圧従動ローラー111の表面には、クリーニングユニット120のウェブ圧接ローラー124によりオイル含浸ウェブ122が押し当てられる。オイル含浸ウェブ122は、間欠的に搬送されるため、オイル含浸ウェブ122の搬送が停止しているときに、オイル含浸ウェブ122で加圧駆動ローラー110及び加圧従動ローラー111の表面の堆積物を堰き止める。そして、次にオイル含浸ウェブ122が搬送された際に、堰き止めた堆積物は、オイル含浸ウェブ122に付着させて取り除かれる。

加圧駆動ローラー110及び加圧従動ローラー111がさらに回転されると、回転方向下流側の掻き取りブレード112b,112dにより、表面に付着した第2ウェブW2の付着物がそれぞれ掻き取られる。このとき、オイル含浸ウェブ122により加圧駆動ローラー110及び加圧従動ローラー111の表面がオイルで塗布された状態となっているため、下流側の掻き取りブレード112b,112dにより付着物を掻き取りやすくなる。そのため、加圧駆動ローラー110及び加圧従動ローラー111の表面に付着した付着物を効率よく掻き取ることができる。 このように上流側の掻き取りブレード112a,112c、クリーニングユニット120及び下流側の掻き取りブレード112b,112dにより、順次、付着物を除去する。これにより、加圧駆動ローラー110及び加圧従動ローラー111により第2ウェブW2を挟持する挟持部において、第2ウェブW2に付着物が転写されることを防止できる。

次に、加圧ユニット82から加熱ユニット84に第2ウェブW2が搬送されると、所定温度に加熱された加熱駆動ローラー131と加熱従動ローラー130との間に、第2ウェブW2を挟持して加熱する。これにより、第2ウェブW2に含まれる添加物(樹脂)を溶融し、混合物中の複数の繊維を、互いに添加物(樹脂)を介して結着させ、シートが形成される。

そして、加熱駆動ローラー131及び加熱従動ローラー130の表面には、クリーニングユニット120のウェブ圧接ローラー124によりオイル含浸ウェブ122が押し当てられる。オイル含浸ウェブ122は、間欠的に搬送されるため、オイル含浸ウェブ122の搬送が停止しているときに、オイル含浸ウェブ122で加熱駆動ローラー131及び加熱従動ローラー130の表面の堆積物を堰き止める。そして、次にオイル含浸ウェブ122が搬送された際に、堰き止めた堆積物は、オイル含浸ウェブ122に付着させて取り除かれる。

加熱従動ローラー130の表面に付着した付着物がクリーニングユニット120により除去された後、加熱従動ローラー130の表面に外部加熱ローラー132が当接される。 これにより、加熱従動ローラー130の表面を外部加熱ローラー132で加熱する際に、加熱従動ローラー130と外部加熱ローラー132との間に付着物が介在することを防止でき、加熱従動ローラー130の表面を均一に加熱することができる。 外部加熱ローラー132により加熱された後、加熱従動ローラー130の表面の温度を温度センサー133で検出する。温度センサー133に至るまでに、加熱従動ローラー130の表面に付着した付着物は除去されているので、温度センサー133による温度検出値に付着物による誤差が生じることを防止できる。 加熱駆動ローラー131についても、温度センサー133に至るまでに、加熱駆動ローラー131の表面に付着した付着物を除去されているので、温度センサー133による温度検出値に付着物による誤差が生じることを防止できる。

以上説明したように、本発明を適用した実施形態によれば、シート形成部80は、形成部ローラーユニット83と、形成部ローラーユニット83のローラー表面をクリーニングするオイル含浸ウェブ122を備えたクリーニングユニット120とを備える。 これによれば、形成部ローラーユニット83のローラー表面の付着物をクリーニングユニット120のオイル含浸ウェブ122で除去できるので、形成部ローラーユニット83において、第2ウェブW2(ウェブ)に付着物が転写されることを防止できる。その結果、形成されるシートの表面に凹凸が形成されることがなく、シートの品質を向上(均一化)させることができる。

また、本実施形態によれば、クリーニングユニット120は、ウェブ送り出しローラー123と、ウェブ巻き取りローラー125と、ローラー表面にオイル含浸ウェブ122を介して圧接されるウェブ圧接ローラー124とを備える。 これによれば、オイル含浸ウェブ122を、ウェブ送り出しローラー123からウェブ圧接ローラー124を介してウェブ巻き取りローラー125に巻き取るので、ローラー表面に対して新規なオイル含浸ウェブ122を圧接させることができる。

また、本実施形態によれば、形成部ローラーユニット83は、加圧駆動ローラー110及び加圧従動ローラー111(加圧ローラー対85)を備える。また、加圧駆動ローラー110及び加圧従動ローラー111の各ローラーに対してそれぞれクリーニングユニット120が設けられる。 これによれば、加圧駆動ローラー110及び加圧従動ローラー111をクリーニングユニット120によりそれぞれ個別にクリーニングすることができる。

また、本実施形態によれば、形成部ローラーユニット83は、加圧駆動ローラー110及び加圧従動ローラー111(加圧ローラー対85)のローラー表面の付着物を除去する掻き取りブレード112b,112dを備える。また、クリーニングユニット120は、掻き取りブレード112b,112dより上流側でクリーニングする。 これによれば、掻き取りブレード112b,112dで付着物を掻き取る際に、オイル含浸ウェブ122により加圧駆動ローラー110及び加圧従動ローラー111の表面にオイルが塗布された状態となっている。そのため、掻き取りブレード112b,112dにより付着物を掻き取りやすくなり、加圧駆動ローラー110及び加圧従動ローラー111の表面に付着した付着物を効率よく掻き取ることができる。

また、本実施形態によれば、形成部ローラーユニット83は、加圧駆動ローラー110及び加圧従動ローラー111(加圧ローラー対85)のローラー表面の付着物を除去する掻き取りブレード112a,112cを備える。クリーニングユニット120は、掻き取りブレード112a,112cより下流側でクリーニングする。 これによれば、掻き取りブレード112a,112cで付着物を掻き取った後、クリーニングユニット120でクリーニングする。そのため、掻き取りブレード112a,112cで比較的大きな付着物が除去された後、クリーニングユニット120で細かい付着物を除去することができる。

また、本実施形態によれば、形成部ローラーユニット83は、加熱駆動ローラー131及び加熱従動ローラー130(加熱ローラー対86)を備える。また、加熱駆動ローラー131及び加熱従動ローラー130の各ローラーに対してそれぞれクリーニングユニット120が設けられる。 これによれば、加熱駆動ローラー131及び加熱従動ローラー130をクリーニングユニット120によりそれぞれ個別にクリーニングすることができる。

また、本実施形態によれば、加熱駆動ローラー131及び加熱従動ローラー130(加熱ローラー対)の少なくとも一方の加熱従動ローラー130を外部から加熱する外部加熱ローラー132を備える。また、クリーニングユニット120は、外部加熱ローラー132より上流側でクリーニングする。 これによれば、外部加熱ローラー132に至るまでに、加熱従動ローラー130の表面に付着した付着物を除去することができる。これにより、加熱従動ローラー130の表面を外部加熱ローラー132で加熱する際に、加熱従動ローラー130と外部加熱ローラー132との間に付着物が介在することを防止でき、加熱従動ローラー130の表面を均一に加熱することができる。

また、本実施形態によれば、クリーニングユニット120のオイル含浸ウェブ122は、形成部ローラーユニット83のローラー回転方向と逆方向に搬送される。 これによれば、オイル含浸ウェブ122を形成部ローラーユニット83のローラー回転方向と逆方向に搬送するので、オイル含浸ウェブ122でローラーの表面の付着物を堰き止めながら除去することができる。その結果、ローラーの表面付着物を効率的に除去することができる。

また、本実施形態によれば、クリーニングユニット120のオイル含浸ウェブ122は、間欠的に搬送される。 これによれば、オイル含浸ウェブ122を間欠的に搬送するので、オイル含浸ウェブ122の搬送が停止しているときに、オイル含浸ウェブ122でローラーの表面の付着物を堰き止める。そして、次にオイル含浸ウェブ122が搬送された際に、堰き止めた付着物をオイル含浸ウェブ122に付着させて取り除くことができ、ローラーの表面付着物を効率的に除去することができる。

また、本実施形態によれば、クリーニングユニット120は、ユニットで交換可能とされている。 これによれば、クリーニングユニット120のオイル含浸ウェブ122は、消耗品であるため、ユニット毎に交換可能とすることで、メンテナンスが容易となる。

以上、本発明の一実施の形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、必要に応じて種々変更が可能である。 例えば、前述の実施形態においては、本発明を乾式のシート製造装置に適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、例えば、本発明を湿式のシート製造装置にも適用することも可能である。

10…供給部、20…解繊部、40…選別部、50…混合部、60…堆積部、70…第2ウェブ形成部、80…シート形成部、82…加圧ユニット、83…形成部ローラーユニット、84…加熱ユニット、85…加圧ローラー対、86…加熱ローラー対、90…切断部、100…シート製造装置、110…加圧駆動ローラー、111…加圧従動ローラー、112…掻き取りブレード、120…クリーニングユニット、121…フレーム、122…オイル含浸ウェブ、123…ウェブ送り出しローラー、124…ウェブ圧接ローラー、125…ウェブ巻き取りローラー、126…ウェブ送りローラー、127…ウェブ従動ローラー、128…ガイドピン、130…加熱従動ローラー、131…加熱駆動ローラー、132…外部加熱ローラー、133,134…温度センサー、S…シート、W2…第2ウェブ。

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