Heating elements, container heating system and method

申请号 JP2002505559 申请日 2001-06-04 公开(公告)号 JP3863845B2 公开(公告)日 2006-12-27
申请人 バリアン・インコーポレイテッド; 发明人 スウォン,ジェームズ,イー.; ハウ,マイケル,エフ.; フェルナンド,シー.,ジェイ.,アンソニー;
摘要
权利要求
  • (a)第一および第二の透明で柔軟なフィルムと、
    (b)前記第一および第二のフィルムの間に挟まれ、内部接着剤の第一の側に付着し て、第一の交替し蛇行するコースに沿ってヒーターエレメントの表面領域上に延びる細長い温度検知部を含む温度検知エレメントと、
    (c)前記第一および第二のフィルムの間にはさまれ、前記内部接着剤の第二の側に付着し て、前記第一のコースに隣接する第二の交替し蛇行するコースに沿ってヒーターエレメントの表面領域上に延びる細長い熱伝導部を含む熱伝導エレメントと、
    (d)前記熱伝導エレメントと前記温度検知エレメントに接続された電気的接点エレメントとを有してなることを特徴とする、ヒーターエレメント。
  • 前記細長い温度検知 が、前記ヒーターエレメントの表面領域上にほぼ一様に分布した複数の水平および鉛直部分を含む、請求項1記載のヒーターエレメント。
  • 前記細長い熱伝導 が、前記ヒーターエレメントの表面領域上にほぼ一様に分布した複数の水平および鉛直部分を含む、請求項1記載のヒーターエレメント。
  • 前記電気的接点エレメントが複数の接点板を含み、接点板の少なくとも1つが熱伝導エレメントに接続され、少なくとも1つのその他の接点板が温度検知エレメントに接続された、請求項1記載のヒーターエレメント。
  • (a)第一、第二および第三の透明で柔軟なフィルムと、
    (b)前記第一および第二のフィルムの間に挟まれ 、第一の交替し蛇行するコースに沿ってヒーターエレメントの表面領域上に延びる細長い温度検知部を含む温度検知エレメントと、
    (c)前記第二および第三のフィルムの間にはさまれ 、前記第一のコースに隣接する第二の交替し蛇行するコースに沿ってヒーターエレメントの表面領域上に延びる細長い熱伝導部を含む熱伝導エレメントと、
    (d)前記熱伝導エレメントと前記温度検知エレメントに接続された電気的接点エレメントとを有してなることを特徴とする、ヒーターエレメント。
  • 前記細長い温度検知エレメントが、前記ヒーターエレメントの表面領域上にほぼ一様に分布した複数の水平および鉛直部分を含む、請求項5記載のヒーターエレメント。
  • 前記細長い熱伝導エレメントが、前記ヒーターエレメントの表面領域上にほぼ一様に分布した複数の水平および鉛直部分を含む、請求項5記載のヒーターエレメント。
  • 前記電気的接点エレメントが複数の接点板を含み、接点板の少なくとも1つが熱伝導エレメントに接続され、少なくとも1つのその他の接点板が温度検知エレメントに接続された、請求項5記載のヒーターエレメント。
  • (a)外部表面を有する側壁を含む容器と、
    (b)前記側壁の外部表面に取り付けられた柔軟なヒーターエレメントであって、透明な表面領域、前記透明な表面領域上に延びる熱伝導エレメント、前記透明な表面領域上に延びる温度検知エレメント、および前記熱伝導エレメントと前記温度検知エレメントに接続された電気的接点エレメントとを含むヒーターエレ メントとを有してなることを特徴とする、容器加熱システム。
  • 透明な容器断熱チャンバーを有し、前記容器が前記容器断熱チャンバー内に延び、前記ヒーターエレメントが前記容器と前記容器断熱チャンバーの間に挟まれ、前記容器と前記容器断熱チャンバーが 協働して前記ヒーターエレメントに隣接する環状の隙間を規定する、請求項9記載の容器加熱システム。
  • 前記容器が容器プレートに搭載されている、請求項9記載の容器加熱システム。
  • 前記容器プレートに搭載されて前記電気的接点エレメントに接続されている1組のプランジャー接点を有する、請求項11記載の容器加熱システム。
  • 前記電気的接点エレメントが複数の接点板を含み、接点板の少なくとも1つが熱伝導エレメントと少なくとも1つのプランジャー接点の間に接続され、少なくとも1つのその他の接点板が温度検知エレメントと少なくとも1つのプランジャー接点の間に接続された、請求項12記載の容器加熱システム。
  • 透明な容器断熱チャンバーを有し、前記容器が前記容器断熱チャンバー内に延び、前記ヒーターエレメントが前記容器と前記容器断熱チャンバーの間に挟まれ、前記容器と前記容器断熱チャンバーが 協働して前記ヒーターエレメントに隣接する環状の隙間を規定する、請求項11記載の容器加熱システム。
  • 前記容器の内部空間内に延ばすことができる温度プローブを有する、請求項9記載の容器加熱システム。
  • 前記電気的接点エレメントを介して前記熱伝導エレメントおよび前記温度検知エレメントと通信を行うヒーター制御回路を有する、請求項9記載の容器加熱システム。
  • 複数の容器および対応する複数のヒーターエレメントを有し、前記ヒーター制御回路が各ヒーターエレメントの前記熱伝導エレメントおよび各ヒーターエレメントの前記温度検知エレメントとの通信を行う、請求項16記載の容器加熱システム。
  • 前記容器の内部空間内に延ばすことができ、前記ヒーター制御回路と通信を行う温度プローブを有する、請求項16記載の容器加熱システム。
  • 前記ヒーターエレメントに取り付けられて前記ヒーター制御回路と通信を行う保護センサーを有する、請求項18記載の容器加熱システム。
  • 前記柔軟なヒーターエレメントが、感圧接着剤によって前記容器の側壁の外部表面に取り付けられている、請求項9記載の容器加熱システム。
  • 前記柔軟なヒーターエレメントが、前記容器の側壁の外部表面に焼き付けられている、請求項9記載の容器加熱システム。
  • 前記容器を前記容器プレートに関して常に変わらない再現性のある位置に取り付ける手段を有する、請求項9記載の容器加熱システム。
  • (a)容器プレートと、
    (b)前記容器プレートに取り付けられており、各々外部表面を有する側壁を含む複数の容器と、
    (c)各ヒーターエレメントが前記容器の対応する1つの側壁の外部表面に取り付けられ、各ヒーターエレメントが透明な表面領域と、前記透明な表面領域に 沿って延びる熱伝導エレメントと、前記透明な表面領域に沿って延びる温度検知エレメントと、前記熱伝導エレメントおよび前記温度検知エレメントに接続され た電気的接点エレメントとを有する複数の柔軟なヒーターエレメントと、
    (d)前記電気的接点エレメントの対応する1つを介して各熱伝導エレメントおよび各温度検知エレメントとの通信を行うヒーター制御システムとを有してなることを特徴とする、溶解試験システム。
  • 前記容器プレートに搭載された複数の透明な容器断熱チャンバーを有し、各容器が前記容器断熱チャンバーの対応する1つの中に延び、各ヒーターエレメント がその対応する容器と容器断熱チャンバーの間に挟まれ、各々の対応する容器と容器断熱チャンバーが協同して前記ヒーターエレメントに隣接する環状の隙間を 規定する、請求項23記載の溶解試験システム。
  • 複数の温度プローブを有し、各温度プローブを対応する1つの容器内に延ばすことができ、かつ前記ヒーター制御システムと通信を行う、請求項23記載の溶解試験システム。
  • 各容器をそれぞれ容器プレートに関して常に変わらない再現性のある位置に取り付ける手段を有する、請求項23記載の溶解試験システム。
  • 前記容器プレートに搭載されて前記電気的接点エレメントに接続されている1組のプランジャー接点を有する、請求項23記載の溶解試験システム。
  • 前記電気的接点エレメントが複数の接点板を含み、その接点板の少なくとも一つが、前記熱伝導エレメントと少なくとも一つのプランジャー接点との間に接続され、その接点板の他の少なくとも一つが、前記温度検知エレメントと他の少なくとも一つのプランジャー接点との間に接続されている、請求項27記載の溶解試験システム。
  • 流体加熱媒体を使用せずに容器を加熱する方法であって、
    (a)柔軟なヒーターエレメントを容器の外周の回りに備える工程において、前記ヒーターエレメントが透明な表面領域と、前記透明な表面領域に沿って延び る熱伝導エレメントと、前記透明な表面領域に沿って延びる温度検知エレメントと、前記熱伝導エレメントおよび前記温度検知エレメントに接続された電気的接 点エレメントを含んでいる工程と、
    (b)物質を前記容器内に投入する工程と、
    (c)温度プローブを前記物質内に延ばす工程と、
    (d)前記熱伝導エレメントに電力を供給して熱エネルギーを前記物質内に伝達する工程と、
    (e)前記温度検知エレメントに電力を供給する工程と、
    (f)前記物質が前記熱伝導エレメントによって加熱される際に前記物質の温度をモニターして、前記物質が所定の設定温度に達した時を判定するために、前記温度プローブを使用する工程と、
    (g)前記設定温度に対応する温度検知エレメントの測定値を読みとる工程と、
    (h)前記温度検知エレメントが測定した値を利用して前記設定温度を維持する工程とを有してなることを特徴とする、方法。
  • 前記容器を容器断熱チャンバー内に延ばして外部の熱的影響を軽減する工程を含む、請求項29記載の方法。
  • 容器プレートを準備し、前記容器プレートに接点ブロックを取り付け、前記電気的接点エレメントを前記接点ブロックに接続して、前記容器が前記容器プレートに関して常に変わらない再現性のある位置に配置されることを保証する各工程を含む、請求項29記載の方法。
  • 说明书全文

    【0001】
    【発明の分野】
    本発明は容器内に収納された加熱サンプル媒体の調製または試験に関し、より具体的には浴糟を使用せずに容器内のサンプル媒体に対して制御された加熱を行うことに関する。
    【0002】
    【発明の背景】
    薬品業界では、容器内のサンプル媒体を制御された仕方で加熱することは、サンプルを調製する工程の中で重要な工程である。 かかる工程の例としては、錠剤、薬品を充填したカプセルあるいは経皮投薬パッチ等の医薬品から薬品が放出される割合を試験および分析する目的で行われるものがある。 薬品は制御された条件下で溶液の形で放出されるが、その条件は人間の消化プロセス、皮膚との接触あるいは人体内への移植を表すものであっても良い。 任意の溶解試験で採用される工程の各工程、試験時間、溶解媒体および装置は、試験される特定の薬品または分与システムに有効であると認められるためには、米国薬局方(USP)の指針に適合しなければならない。
    【0003】
    例えば、USP 23−NF18、1998年11月15日の第9回補足の711節(溶解)の一般的要求事項に、「装置1」と呼ばれる特定の装置が指定されているが、これは試験対象の試料、モーター、金属製の駆動シャフトおよび円筒形バスケットに対して吸収、反応または干渉をしないプラスティック、ガラスまたはその他の不活性で透明な材料で出来た、カバーをした容器を含む。 試験工程の間に分与システムを撹拌、混合または保持するために、随時他の装置を指定することができる。
    【0004】
    前記容器は半球状または平坦な底と、頂部でフランジ状になった側面を有する円筒形であってよい。 容器の寸法は容器の公称内容積に応じて指定される。 容器からの蒸発を抑制するために嵌合したカバーを使用することができるが、それを使用する場合は温度計の挿入と試料の取り出しを容易にするために、十分な開口部を供えなければならない。 寸法、構成材料、容器との位置関係およびシャフトおよびその他の作動要素の性能に対する要求も含まれる。 重要なことは、容器を水浴糟内に部分的に浸漬するかまたは加熱ジャケット内に載置して、容器の内部温度を37±05℃または他の所定温度に維持しなければならないということである。 水浴糟を使用する場合は、糟内の流体は一定のなめらかな運動状態に維持しなければならない。
    【0005】
    図1は、参照符号10で表される通常の溶解試験装置を図示する。 装置10は、プログラム可能なシステム制御モジュールを含むメインハウジングまたはヘッド12を含む。 ヘッド12は容器プレート14および水浴糟16の上方に位置し、典型的にはモーターで駆動されて容器プレート14に向かい、またそれから離れるように鉛直運動を行う。 ヘッド12上に位置する付属エレメントとしては、メニュー、状態およびその他の情報を表示するLCDディスプレー18、スピンドルスピード、温度、試験開始時刻、試験時間その他のユーザーによる操作および制御を行うためのキーパッド21、およびRPM(毎分回転数)、温度、試験経過時間等の情報を表示する表示装置23が含まれる。 外部のヒーターおよびポンプモジュール(図示せず)のような手段で、水浴糟16を通して水を加熱しまた循環させなければならないが、これらは単独のヒーター/循環モジュールに合体しても良い。 このため水浴糟16には、排水管27および弁29の他に配管25のような流体輸送手段も必要となる。
    【0006】
    容器プレート14は、水浴糟16の内部に延びる複数の容器31を支持する。 典型的には3個、4個、6個または8個の容器を支持できる。 各容器31は側方の円筒形部分31A、底部の半球状(または平たい)部分31Bおよび容器31の口の周囲のフランジ部分31Cによって特徴づけられる標準的な形状を有する。 容器31はリング状のロック装置またはクランプ(図示せず)によって、容器プレート14上の所定位置に中心を合わせてロックされる。 モーター駆動のスピンドル37Aとパドル37Bを含む撹拌エレメントが各容器内で作動する。 各スピンドル37Aへの動の接続と切り放しを交互に行うために、個別にクラッチ39を備えることができる。 薬品分与モジュール41を使用して、投薬単位(例えば錠剤)を装填し、また所定の時間に所定の水浴(または容器)温度で各容器31内に投下する。 自動化されたサンプリングマニホールド45が、サンプリングカニューレ47を上下に移動してそれぞれの容器31への出し入れを行う。 サンプリングマニホールド45はまた、ヘッド12と容器プレート14の間で鉛直方向に移動することもできる。 サンプリングカニューレ47は双方向のぜん動ポンプ(図示せず)と関連して作動し、溶解試験中にサンプルを分析のために定期的に容器媒体から取り出すために使用される。 サンプルはまた、ピペットおよび/またはサンプリングカニューレ/注射器アセンブリーを使用して手動で取り出すこともできる。 各容器31に付属する極小温度プローブ49を、サンプリングマニホールド45上に載置してもよい。
    【0007】
    典型的な使用においては、溶液を収納した各容器31の底に投薬単位が投下され、各パドル37Bが試験溶液内で所定の早さで所定の期間回転し、投薬単位が溶解する。 別のタイプの試験では、各パドル37Bの代わりに投薬単位が装填された円筒形のバスケット(図示せず)が試験溶液内で回転する。 どの容器31についても、試験溶液の温度は所定の温度(例えば37℃)に維持しなければならない。 溶液の温度は、水浴糟16の水浴中に容器31を浸漬することによって維持される。 そのため、試験溶液の温度は水浴糟の温度に依存し、従って間接的にそれによって制御され、一方試験溶液の温度は使用する外部の加熱手段によって決められる。 温度プローブ49は試験溶液の温度をモニターするために使用されるもので、サーミスタなどの任意の適切なタイプのトランスデューサであってよい。
    【0008】
    当業者であればわかるように、溶解試験装置10のような装置と組み合わせて水浴を使用することにはいくつかの欠点がある。 まず第一に、水浴糟16はいくつかの容器31を浸漬できるためには大きくなければならず、そのため容器31内の媒体または溶液に熱エネルギーを伝達する媒体として大量の水を必要とする。 その結果、最初にそれだけの量の加熱された湯を水浴糟16内に入れて、各容器31を所望の設定温度にするために、多大な時間とエネルギーを必要とする。 この量の水はまた、装置10の全体の重量を増やす。 第二に、外部のヒーターおよび水循環システムが必要である。 外部の抵抗性加熱プレートまたはコイルを使用して水浴槽を加熱すれば、水循環システムを省略することはできるであろう。 しかしかかる抵抗性加熱エレメントは水浴糟の全体積を加熱するためにはかなり大きくなければならず、作動に大量の電気エネルギーを必要とし、各容器31を所望の設定温度にするために必要な立ち上げ時間を大幅に短縮することにはならないであろう。 第三に、水浴システムでは各容器31を個別に制御することはできない。 ある容器31または複数の容器31のグループを加熱するときの温度プロフィールを、溶解試験装置10の他の容器31とは独立に、別個に制御することができれば、多くのタイプの工程において非常に有用であろう。 第四に、水浴糟中には生物の成長、水垢その他の不純物がたまりやすく、そのため水浴糟を使用する場合は清掃などの保守作業と保存剤または添加剤の添加を伴い、これらすべてが水浴糟システムのコストを増大させる。
    【0009】
    水浴糟を不要にして各容器の温度を個別に制御し、同時にUSPの溶解に関する要求を満たす1つの方法が、Brinkerらの米国特許第5589649号に開示されている。 そこに開示された実施形態は、各容器の外壁の円筒形部分に取り付けられてその周囲に巻かれた、個別の柔軟性がある抵抗性ヒーターエレメントを提供する。 各ヒーターエレメントは異なる電気的な定格(例えば100W、200W等)を有する水平方向の加熱領域に分割されている。 各加熱領域はリード線を介して、対応する溶解試験装置によって制御される。 各ヒーターエレメントは、バネ付勢されたステンレス鋼製のジャケットでその容器上の所定位置に保持する必要がある。 ジャケットは、当該ジャケットとヒーターエレメントの間に隙間を確保するような形状とされる。 容器は熱を供給する水浴中に浸漬されるわけではないので、容器からの熱の損失を軽減し、試験溶液を所望の溶液温度にするために要する時間を短縮するために、容器の半球状部分には反射性の皮膜が施される。
    【0010】
    Brinkerらにおいて開示された温度制御システムは、各容器ごとに改造された撹拌エレメントを使用することを必要とする。 改造された撹拌エレメントのシャフトは中空である。 抵抗性熱素子(RTD)、熱電対またはサーミスタのような温度センサーが、撹拌エレメントのシャフトの中空の内部の底部近くに、それと物理的な熱接触を維持するように配置され、容器内で測定された温度を表す信号を発生する。 この温度センサーへの電力とそれによって発生された信号は、撹拌エレメントのシャフトの中空の内部を通るケーブルを介して、シャフトの頂部にある信号伝達装置を介して、また溶解試験装置の制御回路に接続された第二のケーブルを介して伝達される。
    【0011】
    ここで必要とされるジャケットは、容器の内容物とその中で動作する撹拌エレメントを見ることを阻害し、場合によっては完全に妨げるという点で不利である。 この問題は、試験中は試料と撹拌エレメントが観察できる溶解装置が望ましいとUSPの第711節に明確に示されていることを考慮すると、特に重大な問題である。 しかもジャケットは、部屋の空調、暖房、換気およびドアの開放のような外部の熱的な影響から、容器を完全には遮断しない。 更に、特製の撹拌エレメントとそれに必要な電気部品、また反射性皮膜を追加することが必要だということは、現在の容器加熱システムが抱える問題の解決策としては不当に複雑で高い費用を要するものであると考えられる。
    【0012】
    そのため、水浴糟を必要とせず、また溶解試験装置のような容器を収納するシステムにおいて、個々の容器を独立に制御できる容器加熱システムを提供するための、より実際的で効果的かつエネルギー効率の良い解決法が依然として求められている。 本発明は、容器加熱システムに関わるこれらおよびその他の問題に鑑みてなされたものである。
    本発明の目的は、水浴糟によらずに容器中の試験溶液の温度を制御および維持する容器加熱システムを提供することである。
    【0013】
    本発明の別の目的は、容器収納装置の個々の容器を独立に制御することができる容器加熱システムを提供することである。
    本発明の更に別の目的は、1つまたは複数の容器内の液体または媒体を所定の安定した設定温度にするのに要する立ち上げ時間を短縮する容器加熱システムを提供することである。
    【0014】
    【発明の概要】
    本発明の1つの態様においては、ヒーターエレメントは複数の透明で柔軟性のあるフィルムと、温度検知エレメントと、熱伝導エレメントとからなる。 温度検知エレメントはフィルムの間にはさまれており、第一の交替し蛇行するコースに沿ってヒーターエレメントの表面領域の上に延びる細長い温度検知部を含む。 熱伝導エレメントもまたフィルムの間にはさまれており、第一のコースに隣接する第二の交替し蛇行するコースに沿ってヒーターエレメントの表面領域の上に延びる細長い熱伝導部を含む。 温度検知エレメントと熱伝導エレメントには電気的接点エレメントが接続されている。
    【0015】
    1つの実施形態では、ヒーターエレメントは内部の接着剤を含む。 温度検知部エレメントは内部接着剤の第一の側に接着しており、熱伝導エレメントは内部接着剤の第二の側に接着している。
    別の実施形態では、ヒーターエレメントは3枚のフィルムを含む。 温度検知エレメントは第一および第二のフィルムの間に挟まれ、熱伝導エレメントは第二および第三のフィルムの間にはさまれている。
    【0016】
    本発明の別の態様によれば、ヒーターエレメントは複数の透明で柔軟性のあるフィルムと、温度検知エレメントと、熱伝導エレメントと、熱伝導エレメントおよび温度検知エレメントに接続された電気的接点エレメントとからなる。 温度検知エレメントと熱伝導エレメントはそれぞれフィルムの間にはさまれている。 温度検知エレメントは、ヒーターエレメントの表面領域の上に延びておりかつ埋め込まれた導線のパターンを規定する細長い温度検知部を含む。
    【0017】
    本発明の更に別の態様によれば、容器加熱システムは容器と柔軟なヒーターエレメントからなる。 容器はヒーターエレメントが取り付けられた外部表面を有する側壁を含む。 ヒーターエレメントは透明な表面領域と、該透明表面領域に沿って延びる熱伝導エレメントと、該透明表面領域に沿って延びる温度検知エレメントと、該温度検知エレメントおよび該熱伝導エレメントに接続された電気的接点エレメントとを含む。
    【0018】
    1つの実施形態では、ヒーターエレメントは感圧接着剤を使用して容器に接着されている。
    別の実施形態では、ヒーターエレメントは適切な接着剤を使用して容器に直接焼き付けられている。
    更に別の実施形態では、容器は透明の容器断熱チャンバー内に延びて、ヒーターエレメントが容器と容器断熱チャンバーの間にはさまれ、またヒーターエレメントに隣接する環状の隙間が容器と容器断熱チャンバーの間に規定されるようになされる。
    【0019】
    更にまた別の実施形態では、容器は容器プレートに取り付けられる。 やはり容器プレートに取り付けられた1組のプランジャー接点が電気接点エレメントに接続されている。
    本発明の更に別の態様によれば、溶解試験システムは容器プレートと、容器プレートに取り付けられた複数の容器と、複数のヒーターエレメントと、ヒーター制御システムとからなる。 各容器は、対応するヒーターエレメントが取り付けられた外部表面を有する側壁を含む。 各ヒーターエレメントは透明な表面領域、該透明な表面領域に沿って延びる熱伝導エレメント、該透明な表面領域に沿って延びる温度検知エレメントと、該温度検知エレメントおよび該熱伝導エレメントに接続された電気的接点エレメントとを含む。 ヒーター制御システムは、電気接点エレメントのうちの対応する1つを通じて、各熱伝導エレメントおよび各温度検知エレメントとの通信を行う。
    【0020】
    本発明はまた、流体加熱媒体を使用せずに容器を加熱する方法も提供する。 容器の外周面の回りには、柔軟性のあるヒーターエレメントが備えられている。 ヒーターエレメントは透明の表面領域と、該透明表面領域に沿って延びる熱伝導エレメントと、該透明表面領域に沿って延びる温度検知エレメントと、該温度検知エレメントおよび該熱伝導エレメントに接続された電気的接点エレメントとを含む。 容器内に物質が分与され、温度プローブが当該物質内に延設される。 熱伝導エレメントに電力が供給され、物質内に熱エネルギーを伝達する。 温度検知エレメントにも電力が供給される。 物質が熱伝導エレメントによって加熱される際に物質の温度をモニターし、また物質が所定の設定温度に達したことを判定するために、温度プローブが使用される。 当該温度検知エレメントで測定され、設定温度に対応する値が読みとられる。 この値を使用して、温度が設定点に維持される。
    【0021】
    本発明の目的のいくつかを上に述べたが、添付の図面を参照して下記の説明を読めば他の目的は明らかになるであろう。
    【0022】
    【発明の実施の形態】
    図2を参照して、本発明による水不要容器加熱システムの一部として一般に60で示される容器が提供される。 容器60の設計は多くのタイプの溶解試験装置、例えば図1に示される装置10と組み合わせて使用するのに特に適している。 容器60は側方の円筒形部分60A、底部の半球状部分60Bおよびフランジ部60Cを有する標準的なUSP容器を改造したものである。 円筒形部分60Aの外部表面には、一般に70で示される柔軟なヒーターエレメントが取り付けられている。 ヒーターエレメント70は円筒形部分60Aの全外周の回りに延びる。 容器60に本発明のヒーターエレメント70を備える場合、半球状部分60Bは加熱する必要がないことが、本発明者が収集した試験データによって示された。 これは部分的には、溶解試験装置の主要な動作は容器60内に収納された媒体を撹拌することだからである。 この撹拌は主に半球状部分60Bに隣接する容器60の内側部分で起きる。 ヒーターエレメント70によって容器の媒体の中に熱エネルギーが伝達される割合は十分に高く、そのため撹拌エレメントによって追加されるエネルギーと合わせれば、半球状部分60Bから失われる熱損失は問題とならない。
    【0023】
    また本発明では、透明なプラスティックまたはガラス製の容器断熱チャンバー62が、改造された容器プレート64の下側に取り付けられる。 容器断熱チャンバー62は、容器60のそれぞれの壁と容器断熱チャンバー62の間に断熱空気層すなわち空気バリア66が形成されるように、容器60を取り囲む。 試験データによれば、容器の媒体温度を維持して容器60とその中の媒体を外部からの熱的な影響から断熱する上で、空気ギャップ66はプラスの効果がある。
    【0024】
    図3に、取り付けてられていない平面状のヒーターエレメント70を示す。 ヒーターエレメント70は、ヒーターエレメント70の側方の縁70Aおよび70Bと、上部の縁70Cと、底部の縁70Dで区切られるヒーター領域72を含む。 ヒーターエレメント70はまた、ヒーター領域72の作動部品と後で述べる本発明で提供される制御システムの間の電気的な通信を行う1組の接点74を含む。 この実施形態では、接点の組74は平坦または円筒形の板または細片の形状で提供することのできる4個の電導性の接点エレメント74A〜74Dを含む。 以下に述べるように、ヒーター領域72は熱伝導エレメントと温度検知エレメントの両方を含む。 更にヒーター領域はサーミスタのような保護センサー81を含むが、これはヒーター領域72内に埋め込まれており、制御システムが誤動作をした場合には保護装置として機能する。
    【0025】
    図4Aおよび4Bを参照して、接点の組74との電気的接触を実現するために接点ブロック75が使用される。 図2に示すように、接点ブロック75は容器プレート64内に搭載される。 バネ付勢された金メッキをしたステンレス鋼製の4個1組のプランジャー接点77A〜77Dが、接点ブロック75の上面75Aから突出する。 接点の組74は好ましくは、容器60のフランジ部60Cの下側に位置する。 その結果、容器60を容器プレート64内に取り付けると、接点エレメント74A〜74Dが押されて対応するプランジャー接点77A〜77Dと接触する。 接点ブロック75の下面75Bは接触形状79A〜79Dを含み、本発明に関わる制御システムとの電気的通信を可能にする。
    【0026】
    図2から、容器プレート64内の固定した位置に接点ブロック75が取り付けられることがわかる。 容器60がそこを通って取り付けられる容器プレート64の開口に関して、接点ブロック75の位置は半径方向および円周方向に固定されている。 その結果、容器60は取り外した後で再度取り付けられても、常に容器プレート64内で同じ位置と向きに取り付けられる。 それはこの実施形態では、ヒーターエレメント70の接点エレメント74A〜74Dが接点ブロック75のプランジャー接点77A〜77Dと位置合わせされることが、取り付けの条件となるからである。 そのため、接点ブロック75を使用することにより容器60の向きの一貫性と再現性が改善される。
    【0027】
    図5の詳細図を参照して、熱伝導エレメント83および85と温度検知エレメント87が、接点エレメント74A〜74Dに接続されておりヒーター領域72の長さと高さの大部分に沿って互い違いに蛇行する配線パターンの形態で、ヒーター領域72内に備えられている。 そのためヒーターエレメント70を図3および5に示された平面形状で見ると、熱伝導エレメント83および85が通る道筋は、温度検知エレメント87が通る道筋と隣接する。 熱伝導エレメント83および85は好適には熱伝導性のワイヤであり、温度検知エレメント87は好適には温度検知ワイヤである。 更に熱伝導エレメント83および85は、好適には銅のような抵抗性熱放出効果の高い材料で作られており、温度検知エレメント87は好適にはワイヤの形状のRTDである。
    【0028】
    熱伝導エレメント83および85は、それぞれ第一の接点エレメント74Aから互い違いの道筋をたどってヒーターエレメント70の側方の縁70A(図3参照)に向かい、それから第四の接点エレメント74Dに戻ってヒーター回路を完結させる。 同様に温度検知エレメント87は第二の接点エレメント74Bから熱伝導エレメント83および85の間の交替する道筋を通って側方の縁70Aに向かい、それから第三の接点エレメント74Cに戻って温度検知回路を完結させる。 熱伝導エレメント83及85と温度検知エレメント87の各々は、それぞれいくつかの水平方向の部分83A、85Aおよび87Aと、鉛直方向の部分83B、85Bおよび87Bを有すしていることがわかる。 この設計により、熱伝導エレメント83および85はヒーター領域72上で一様に分布して、ヒーターエレメント70から容器60内の媒体への一様な熱の伝達を実現し、また温度検知エレメント87はヒーター領域72上で一様に分布して、ヒーターエレメント70と容器60の平均温度を効果的に検知する。 図5に示す実施形態では鉛直方向の部分83B、85Bおよび87Bが支配的な長さとなるが、水平方向の部分83A、85Aおよび87Aが支配的な長さとなるような形状にワイヤパターンを構成することも可能であることが理解されるであろう。 更にまた、熱伝導エレメント83および85と温度検知エレメント87には、水平および鉛直方向に関して度をなす部分を含んでもよい。 かかる互い違いのワイヤパターンによっても、ヒーター領域72上での一様な分布を実現できる。
    【0029】
    好適には、熱伝導エレメント83および85と温度検知エレメント87はそれぞれヒーター領域72全体にわたって連続する。 しかし熱伝導エレメント83および85と温度検知エレメント87の数と接点エレメント74A〜74Dの数は、本発明では図示の実施形態によって限定されない。
    1つの実施形態では、ヒーターエレメント70は長さ13.1インチであり高さ3.875インチである。 動作中に供給されるヒーターの全出力は、電圧がDC48V、電流が3.0Aの条件で120Wである。 熱伝導エレメント83および85は25℃で17.6Ωの抵抗を有する。 温度検知エレメント87はヒーター領域72にわたって平均1000Ωとなっている。 サーミスタ81の定格は2.252kΩである。
    【0030】
    図6において、一般に90で示される別のヒーターエレメントはピグテール形状の接点の組94を含み、この場合図3に示した接点エレメント74A〜74Dの代わりにリード線94A〜94Dが使用される。 図5に示したものと同様の熱伝導エレメント83および85と温度検知エレメント87によって規定される互い違いの蛇行するワイヤパターンを設計することができる。
    本発明で提供されるヒーターエレメント70(または90)は、柔軟性があり薄いことを特徴とする。 更に容器媒体や試験物質、また撹拌エレメント、温度プローブ、サンプルカニューレ等、容器60内で作動する様々な要素を観察する上で邪魔にならないように、ヒーターエレメント70は高い透明性を有する。 そのため、ヒーターエレメント70は図7および8の横断面図に示すような透明の積層構造に構成される。
    【0031】
    図7において、ヒーターエレメント70(または90)は、温度検知エレメント87を透明のポリマーフィルム101に付着させ、熱伝導エレメント83および85を透明のポリマーフィルム103に付着させ、そして更に別の透明ポリマーフィルム105を熱伝導エレメント83および85に付着させることにより構成される。 その結果、温度検知エレメント87はフィルム101と103の間に挟まれ、熱伝導エレメント83および85はフィルム103および105の間に挟まれることになる。 これによって得られる積層物は次に、3M社が販売する高性能タイプのもののような適切な感圧接着剤107で、容器60の壁に固定される。
    【0032】
    図8および8Aに、ヒーターエレメント70(または90)のより好適な構成を示す。 2枚のポリエステルフィルム114と116の間に複合構成物110が挟まれる。 図8Aに示すように、複合構成物110は温度検知エレメント87と熱伝導エレメント83および85を3M社の高性能タイプのもののような内部接着剤112のそれぞれの側に付着させて構成される。 それにより得られる積層物は、3M社の高性能タイプのもののようなポリエチレン接着剤118を使用して、容器60の壁に直接焼き付けられる。
    【0033】
    図9に、本発明により提供される一般に130で示される溶解試験装置を示す。 ヒーターエレメント70(または90)と容器断熱チャンバーを備えた複数の改造された容器60が、改造された容器プレート64内に取り付けられる。 サンプリングマニホールド45は好適には、総ての温度プローブ49をそれぞれの容器60内に同時に下降させることができるか、または個々の温度プローブ49を他の温度プローブ49とは独立に容器60内に下降させることができる。 改造された容器60を使用すれば、図1に示された水浴システムは不要となる。 溶解試験装置130のその他の機能と要素は図1を参照して説明したものと一般に同様とすることができる。
    【0034】
    図10は、1つまたは複数の容器60を備えた溶解試験装置130の様な装置と組み合わされて動作する、本発明による一般に150で示される水不要容器加熱制御システムの模式図である。 加熱システムの制御回路すなわちコントローラー155が、専用の通信リンク162を介して溶解試験装置130のメイン制御回路160と通信を行うようになされ、従ってかかる装置130のメインヘッド12内に収納可能である。 好適には当業者であれば理解できるように、コントローラー155はシステムのソフトウェアによって与えられる1組の命令に従って作動し、そのためコントローラー155および/またはメイン制御回路160は適切なメモリ、論理素子およびインターフェース素子を含む。 コントローラー155は各容器の熱伝導エレメント83および85に供給される電力を制御することにより、それらを独立に操作する。 コントローラー155はまた、各ヒーターエレメント70に備えられた温度検知エレメント87と保護センサー81に電力を供給し、またそれらから信号を受け取る。 コントローラー155は更に各容器60に付属する各温度プローブ49と通信を行う。 エレメント164は、ユーザーが各容器60について容器媒体の設定温度およびその他の適切なシステムパラメータを入力するためのキーパッドのような手段を表す。 エレメント166は容器加熱プロセスに関する温度その他の情報を表示する装置を表す。
    【0035】
    従って制御システム150は与えられた温度において、±0.1℃という観察精度で各容器60を同時にまた個別に制御および維持し、必要であれば各容器60を異なる温度に設定することができることが分かるであろう。 更に制御システム150は、各々の加熱された容器60の初期立ち上げ時間を最小にするように設定される。 例えば、900mlの容器内の媒体の温度を室温から約37または38℃の設定温度に安定させるのに要する立ち上げ時間は、約9分未満であることが観察されており、これは水浴糟システムに対して大幅に改善されていることを示す。 制御システム150は更に容器60ごとに3つの温度センサーを使用することで特徴づけられる。 特に温度プローブ49は立ち上げ条件のモニターと、安定した後の容器媒体の温度の瞬間的なモニターに使用される。 温度検知エレメント87は、ヒーターエレメント/容器温度を制御し、それにより最終的には容器媒体の温度の制御に使用される。 保護センサー81は好適には、誤動作の際にヒーターエレメント70が自分自身を破壊するのを防止する安全手段として使用されるサーミスタである。
    【0036】
    使用の際は、制御システム150のソフトウェアが立ち上げ時に容器の自己診断ルーチンを起動し、このルーチンが容器プレート64内で各容器60が正しく電気的な接触をして取り付けられているかチェックする。 これは好適には、各ヒーターエレメント83および85に非常に短時間だけ電圧を供給して、直列に接続された抵抗の両端での電圧降下を測定することで行われる。 容器の自己診断ルーチンが完了すると、各容器の状態が表示される(例えば「OK」または「不良」)。 この容器の自己診断ルーチンは使用中に診断を行うために、溶解試験装置130のユーザーがいつでも利用できることが望ましい。 各容器60ごと、または容器60の各グループごとにユーザーが異なる動作温度を設定することを選択できるようにするために、ソフトウェアは好適には容器温度の「全設定」または「個別設定」を選択するように促す。 全設定オプションを選択すると、ユーザーは1つの設定温度の値を入力するように求められ、そしてその値は容器プレート64内に取り付けられた全ての容器60をコントローラー155が制御するために使用される。 個別設定オプションが選択されると、ユーザーは装置130内で作動する個々の容器60に対する設定温度を入力するように求められる。
    【0037】
    次に容器加熱システムの電源がONになると、コントローラー155は該当する容器60に対して入力された設定値に応じて、各ヒーターエレメント70の熱伝導エレメント83と85に適切な量の電力を供給する。 溶解試験装置130のヘッド12は容器プレート64に向かって降下し、サンプリングマニホールド45は各温度プローブ49を各容器60内の媒体内に降下させる。 この段階で、コントローラー155は各温度プローブ49を主要なセンサーとして、またそれぞれの温度プローブ49が投入された容器60を制御するための初期信号源として使用する。 温度プローブ49はそれぞれ容器60内で測定された媒体温度を表す信号をコントローラー155に送り、それに応じてコントローラー155は各容器60内の媒体温度の上昇をモニターする。
    【0038】
    コントローラー155はソフトウェアに書き込まれた該当する条件に基づいて、所定の容器60内の媒体温度が事前に入力された設定点で安定したことを判定する。 好適には、所定の温度プローブ49からの媒体温度の一連の値が10秒間にわたってその容器60に対して事前に設定された設定点から±0.05℃未満のズレに収まっていることをコントローラー155がデータから読みとった場合に、コントローラー155は温度が安定したと判定する。
    【0039】
    特定の容器60内の媒体温度がプログラムされた設定値で安定したとコントローラー155が判定すると、コントローラー155は検知機能をその容器60に付属した温度プローブ49から、その容器60に対応するヒーターエレメント70の温度検知エレメント87に引き渡す。 温度検知エレメント87が読んだ温度の値は、容器またはヒーターエレメントの温度として特徴づけられるもので、これは容器60内に収納された媒体の実際の温度よりも多少高いがそれに直接比例するものである。 例えば媒体の設定点が37℃であれば、温度検知エレメント87が測定する値は39℃かもしれない。 この時点で、コントローラー155は温度検知エレメント87が測定した値をロックして、ヒーターエレメント70の対応する熱伝導エレメント83および85に配分される電力のレベルにこの値を関連させ、そして温度検知エレメント87を主要な制御用センサーとして使用する。 全ての容器がそれぞれの設定温度に安定し、温度検知エレメント87に制御が切り替えられると、サンプリングマニホールド45は上方に移動して温度プローブ49を容器60から取り出し、そして全容器60がそれらの設定温度に達したことを示すメッセージが表示される。
    【0040】
    各温度検知エレメント87が測定した値は次に、特定の容器60に対する媒体温度を制御する媒体サンプリングプロセスの間にコントローラー155によって利用される。 媒体のサンプリング中、温度プローブ49を定期的に使用して実際の媒体温度を測定し、それを検証することができる。 与えられた60の媒体温度が所定の許容誤差(例えば±0.05℃)範囲からはずれていると判断されると、コントローラー155は媒体温度を所定の限界内に戻すのに必要な温度検知エレメントの調整を行う。 温度が暴走するような誤動作を検出すると、保護センサー81はコントローラー155に信号を送ってシステムを停止させる。
    【0041】
    本発明は溶解試験装置の特定の使用方法に限定されず、1つまたは複数の容器の内容物が制御された温度プロフィールを経過するような任意の装置または工程で利用することができる。
    本発明の範囲を逸脱することなく、本発明の様々な詳細部分を変更できることも理解される。 更に、これまでの説明は例示のために過ぎず、限定する目的ではなく、本発明は請求項によって規定されるものである。
    【図面の簡単な説明】
    【図1】 水浴糟加熱システムを備えた従来の溶解試験装置の斜視図である。
    【図2】 本発明により提供される容器の鉛直方向の横断面図である。
    【図3】 本発明により提供されるヒーターエレメントの正面からの立面図である。
    【図4】 図4Aは、本発明により提供されるプランジャー接点エレメントの斜視図である。 図4Bは、図4Aに示したプランジャー接点エレメントの別の斜視図である。
    【図5】 図3に示したヒーターエレメントの一部の詳細な正面からの立面図である。
    【図6】 本発明により提供される別のヒーターエレメントの正面からの立面図である。
    【図7】 本発明により提供されるヒーターエレメントの鉛直横断面図である。
    【図8】 図8は、本発明により提供される別のヒーターエレメントの鉛直横断面図である。 図8Aは、図8に示したヒーターエレメントの作動部の詳細な鉛直横断面図である。
    【図9】 本発明による容器加熱システムを備えた溶解試験装置の斜視図である。
    【図10】 本発明による容器加熱システムに含まれる作動エレメントの模式図である。
    【符号の説明】
    10 溶解試験装置
    12 ヘッド
    14 容器プレート
    18 LCDディスプレー

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