参拝設備

申请号 JP2017055643 申请日 2017-03-22 公开(公告)号 JP2018159186A 公开(公告)日 2018-10-11
申请人 株式会社ダイフク; 发明人 新中 秀信; 古屋 春仁; 清川 渉; 佐藤 英紀; 亀田 幸則; 有馬 寿哉;
摘要 【課題】搬送装置の複雑化を抑えつつ、参拝部における参拝対象物と参拝者との距離の短縮を図ることが可能な参拝設備を実現する。 【解決手段】参拝用支持 位置 30に、搬送装置20により搬送された参拝対象物10が載置される参拝用支持部31が設けられる。参拝対象物10に対して第一側X1から当接して当該参拝対象物10の第一側X1への移動を規制する規制体32と、参拝対象物10が規制体32に当接する位置又はそれよりも第二側X2の位置まで参拝対象物10を第一側X1に移動させる案内部33とが、参拝用支持部31に設けられる。参拝対象物10の底部11における第二側X2の端部を対象端部11aとして、案内部33は、搬送装置20から参拝用支持部31に載置される参拝対象物10の対象端部11aに当接する位置に、第一側X1に向かうに従って下方に向かう傾斜案内面34を備える。 【選択図】図4
权利要求

参拝対象物を保管する複数の保管部と、参拝者による参拝が行われる参拝部と、前記保管部と前記参拝部に設けられた参拝用支持位置との間で前記参拝対象物を搬送する搬送装置と、を備えた参拝設備であって、 前記参拝部に、上下方向に延びる仕切壁が設けられ、 前記仕切壁は、前記参拝者と前記参拝用支持位置とを、平面に沿う第一方向における仕切位置で仕切るように配置され、 前記仕切壁における前記参拝用支持位置に支持された前記参拝対象物が前記第一方向に対向する部分に、前記参拝者が当該参拝対象物を視認するための参拝窓が形成され、 前記参拝用支持位置に、前記搬送装置により搬送された前記参拝対象物が載置される参拝用支持部が設けられ、 前記第一方向における前記参拝用支持部に対して前記参拝窓が位置する側を第一側とし、前記第一側とは反対側を第二側として、前記参拝対象物に対して前記第一側から当接して当該参拝対象物の前記第一側への移動を規制する規制体と、前記参拝対象物が前記規制体に当接する位置又はそれよりも前記第二側の位置まで前記参拝対象物を前記第一側に移動させる案内部とが、前記参拝用支持部に設けられ、 前記参拝対象物の底部における前記第二側の端部を対象端部として、前記案内部は、前記搬送装置から前記参拝用支持部に載置される前記参拝対象物の前記対象端部に当接する位置に、前記第一側に向かうに従って下方に向かう傾斜案内面を備えている参拝設備。前記搬送装置は、前記参拝対象物を保持する保持部材を前記第一方向に沿って出退移動させる出退機構を備え、前記参拝用支持部に前記参拝対象物を載置する場合に、前記出退機構により前記保持部材を前記第一方向における前記第一側へ向けて移動させるように構成され、 前記搬送装置から前記参拝用支持部に前記参拝対象物を載置する際の前記保持部材の前記第一側への突出量が、前記参拝対象物の前記対象端部が前記傾斜案内面に当接する大きさに設定されている請求項1に記載の参拝設備。前記搬送装置は、前記参拝対象物を水平方向に位置決めする第一位置決め部を備え、 前記第一位置決め部は、前記搬送装置における第一設定位置から水平方向にずれている前記参拝対象物に対して接触作用して、当該参拝対象物を前記第一設定位置に矯正するように構成されている請求項1又は2に記載の参拝設備。

说明书全文

本発明は、参拝対象物を保管する複数の保管部と、参拝者による参拝が行われる参拝部と、保管部と参拝部に設けられた参拝用支持位置との間で参拝対象物を搬送する搬送装置と、を備えた参拝設備に関する。

参拝設備の一例が、特開平9−108055号公報(特許文献1)に記載されている。特許文献1に記載の参拝設備は、位牌や骨壺等が収納される容器(10)が参拝対象物とされる立体祭壇装置であり、容器(10)を保管する複数の収納室(23)と、礼拝者による礼拝が行われる礼拝堂(27)と、収納室(23)と礼拝堂(27)との間で容器(10)を搬送する搬送装置(30)と、を備えている。そして、礼拝者が礼拝に訪れた際には、搬送装置(30)によって所望の容器(10)が収納室(23)から取り出されて礼拝堂(27)に搬送される。容器(10)の前面(16)は戒名や俗名或いは写真等を表示する表示面とされ、容器(10)が礼拝堂(27)に載置された際に、礼拝堂(27)の前方から当該表示面を礼拝者が視認可能とされている。

特開平9−108055号公報(段落0008,0010等)

ところで、参拝部における参拝対象物の視認性の向上や、参拝部における演出効果(荘厳さや高級感等)の向上の観点から、参拝部における参拝対象物と参拝者との距離は、搬送装置の複雑化を抑えつつ、できるだけ短く抑えられることが望ましい。しかしながら、特許文献1にはこの点についての記載はない。

そこで、搬送装置の複雑化を抑えつつ、参拝部における参拝対象物と参拝者との距離の短縮を図ることが可能な参拝設備の実現が望まれる。

上記に鑑みた、参拝対象物を保管する複数の保管部と、参拝者による参拝が行われる参拝部と、前記保管部と前記参拝部に設けられた参拝用支持位置との間で前記参拝対象物を搬送する搬送装置と、を備えた参拝設備の特徴構成は、前記参拝部に、上下方向に延びる仕切壁が設けられ、前記仕切壁は、前記参拝者と前記参拝用支持位置とを、平面に沿う第一方向における仕切位置で仕切るように配置され、前記仕切壁における前記参拝用支持位置に支持された前記参拝対象物が前記第一方向に対向する部分に、前記参拝者が当該参拝対象物を視認するための参拝窓が形成され、前記参拝用支持位置に、前記搬送装置により搬送された前記参拝対象物が載置される参拝用支持部が設けられ、前記第一方向における前記参拝用支持部に対して前記参拝窓が位置する側を第一側とし、前記第一側とは反対側を第二側として、前記参拝対象物に対して前記第一側から当接して当該参拝対象物の前記第一側への移動を規制する規制体と、前記参拝対象物が前記規制体に当接する位置又はそれよりも前記第二側の位置まで前記参拝対象物を前記第一側に移動させる案内部とが、前記参拝用支持部に設けられ、前記参拝対象物の底部における前記第二側の端部を対象端部として、前記案内部は、前記搬送装置から前記参拝用支持部に載置される前記参拝対象物の前記対象端部に当接する位置に、前記第一側に向かうに従って下方に向かう傾斜案内面を備えている点にある。

上記の特徴構成によれば、搬送装置により参拝対象物を参拝用支持位置に搬送する際に、対象端部が案内部の傾斜案内面に当接するように参拝対象物が搬送装置から参拝用支持部に載置される。そして、傾斜案内面は第一側に向かうに従って下方に向かうように形成されるため、傾斜案内面上の対象端部は、重の作用を受けて、傾斜案内面を滑り降りるように第一側に移動する。よって、搬送装置から参拝用支持部に載置された参拝対象物を、規制体に当接する第一方向の位置を限度として、重力を利用した案内部の作用により参拝用支持部上で第一側に(すなわち、参拝窓側に)移動させることができる。すなわち、このような案内部が設けられない場合には、参拝部における参拝対象物の位置は、搬送装置による参拝対象物の適切な搬送が可能な範囲(仕切壁等の存在により制限される範囲)内でのみ第一側に寄せることができるが、上記のような案内部を設けることで、案内部の作用による参拝対象物の第一側への移動距離の分、参拝部における参拝対象物の位置を更に第一側に寄せることができる。よって、上記の特徴構成によれば、搬送装置の複雑化を抑えつつ、参拝部における参拝対象物と参拝者との距離の短縮を図ることが可能な参拝設備を実現することができる。 なお、上記の特徴構成によれば、搬送装置から参拝用支持部に載置される参拝対象物の、対象端部が傾斜案内面に当接する範囲内での第一方向の位置ずれを、案内部の作用により吸収することができるという利点もある。

参拝設備の平面図

参拝設備の側面図

参拝対象物の対象保管部及び参拝用支持位置への搬送を示す説明図

参拝対象物の参拝用支持位置への搬送を示す説明図

搬送装置の一部の斜視図

制御ブロック図

その他の実施形態に係る保管部の斜視図

参拝設備の実施形態について、図面を参照して説明する。図1及び図2に示すように、参拝設備1は、参拝対象物10を保管する複数の保管部65と、参拝者Pによる参拝が行われる参拝部6と、保管部65と参拝部6に設けられた参拝用支持位置30との間で参拝対象物10を搬送する搬送装置20と、を備えた設備である。参拝設備1は、搬送装置20の作動を制御する制御装置5(図6参照)を備えており、搬送装置20は、制御装置5による制御を受けて、参拝者Pが参拝しようとする参拝対象物10を保管部65から参拝用支持位置30に搬送すると共に、参拝が終了した参拝対象物10を参拝用支持位置30から保管部65に搬送する。

図2に1つの参拝対象物10の側壁部を切り欠いてその内部を示すように、参拝対象物10は、遺骨が納められた骨壺を収納物2とする収納容器(厨子)であり、収納物2の収容空間を形成する箱状(本例では直方体状)に形成されている。収納物2としての骨壺には、故人又はペットの遺骨(以下、単に「遺骨」という。)が納められる。収納物2は、骨袋等の骨壺以外の入れ物とすることもできる。また、収納物2(又は収納物2に納められるもの)は、故人又はペットの遺灰(以下、単に「遺灰」という。)、遺骨及び遺灰の少なくとも一方を含有する製造物(例えば、位牌や仏像等)、遺骨も遺灰も含有しない製造物(例えば、位牌や仏像等)、故人やペットの遺品等の、遺骨以外のものであっても良い。

図4に示すように、参拝対象物10は、収納物2に関係のある情報が記された板状体3を有している。なお、図4以外の図面では、板状体3を省略して参拝対象物10を簡略化して示している。板状体3は、参拝対象物10における収納物2の収容空間を形成する本体部(箱状部)の側面(側壁部の外面)に取り付けられている。参拝対象物10の本体部は、例えば金属材料(ステンレス等)により形成され、板状体3は、例えば石材により形成される。収納物2に関係のある情報は、文字、図形、記号、又はこれらの組み合わせ等によって表され、板状体3の表面(参拝対象物10の本体部に取り付けられた状態で外側を向く面)に彫刻や印刷等により記される。収納物2に関係のある情報として、故人の家名(名字)、故人の家紋、故人の好きな言葉を例示することができる。

図2及び図4に示すように、参拝部6には、上下方向Zに延びる仕切壁50が設けられている。仕切壁50は、参拝者Pと参拝用支持位置30とを、水平面に沿う第一方向Xにおける仕切位置51(図2、図3参照)で仕切るように配置されている。そして、仕切壁50における参拝用支持位置30に支持された参拝対象物10が第一方向Xに対向する部分に、参拝者Pが当該参拝対象物10を視認するための参拝窓52(参拝用の開口部)が形成されている。よって、参拝者Pは、参拝を行う際に、参拝窓52を通して参拝用支持位置30に支持された参拝対象物10を目視することができる。参拝窓52は、板状体3の形状及び寸法に合わせて形成され、ここでは矩形状に形成されている。図3及び図4に示すように、参拝窓52は窓板8(板状部材)で塞がれている。窓板8として、透明ガラス板や、通電状態の切替によって透明状態と非透明状態とに切替可能な調光ガラスを用いることができる。

第一方向Xにおける参拝用支持位置30に対して参拝窓52が位置する側(言い換えれば、第一方向Xにおける後述する参拝用支持部31に対して参拝窓52が位置する側)を第一側X1とし、第一側X1とは反対側を第二側X2とすると、図4に示すように、参拝対象物10は、板状体3が第一側X1となる向きで参拝用支持位置30に支持される。よって、参拝者Pは、参拝窓52を通して、参拝用支持位置30に支持された参拝対象物10の板状体3を目視することができる。

図1及び図2に示すように、第一方向Xの同じ位置に配置された複数の保管部65によって保管棚60が形成されている。1つの保管棚60を形成する複数の保管部65は、上下方向Zに複数段且つ第二方向Y(水平面において第一方向Xに直交する方向)に複数列配置されている。すなわち、保管棚60は、棚奥行方向が第一方向Xとなり且つ棚横幅方向が第二方向Yとなる向きで設置されている。保管棚60は、上下方向Zに延びる複数の支柱64と、第一方向Xに延びる複数の腕木63(板状部材)とを備えている。腕木63のそれぞれは、第一方向Xに並ぶ一対の支柱64のそれぞれに固定されている。保管部65は、支柱64によって第二方向Yに区画されると共に、腕木63によって上下方向Zに区画されている。図1に示すように、参拝対象物10は、第二方向Yに離間して配置された一対の腕木63によって下方から支持された状態で、保管部65に保管される。1つの保管部65には1つの参拝対象物10が保管される。保管棚60は、第一方向Xに互いに対向するように一対設けられている。以下では、一対の保管棚60のうち、第一側X1に配置される保管棚60を第一保管棚61とし、第二側X2に配置される保管棚60を第二保管棚62とする。

参拝設備1は、一対の保管棚60の側周囲(上下方向視での周囲)を囲む壁体7を備えており、搬送装置20は、壁体7によって囲まれた領域の内部において参拝対象物10を搬送する。図3及び図4に示すように、壁体7における参拝部6に配置される壁部(参拝者Pと参拝用支持位置30とを仕切る部分)は、仕切壁50に対して第一側X1に配置されており、当該壁部における参拝窓52が第一方向Xに対向する部分に開口部7aが形成されている。開口部7aは、第一方向Xに見て参拝窓52の全体を含むように形成されており、参拝者Pは、開口部7a及び参拝窓52を通して、参拝用支持位置30に支持された参拝対象物10を目視する。壁体7における開口部7aの下側を区画する部分には、線香や供え物等が置かれる祭壇9が形成されている。また、開口部7aの周囲の壁体7の表面(第一側X1を向く面)には、墓地の装飾(例えば、墓石を模した御影石の模様等)が施されている。

図1及び図2に示すように、参拝用支持位置30は、第一保管棚61において一部の保管部65に代えて設けられている。具体的には、第一保管棚61には、保管部65を形成するための単位空間(腕木63及び支柱64によって区画される空間)が上下方向Zに複数段且つ第二方向Yに複数列配置されており、そのうちの一部の単位空間が参拝用支持位置30を形成するための空間として用いられている。そして、図1及び図3に示すように、参拝対象物10は、参拝用支持位置30において、第二方向Yに離間して配置された一対の腕木63によって下方から支持される。すなわち、参拝用支持位置30に設けられた一対の腕木63により、参拝用支持位置30において参拝対象物10を支持する参拝用支持部31が構成されている。このように、参拝用支持位置30には、搬送装置20により搬送された参拝対象物10が載置される参拝用支持部31が設けられている。

上記のように参拝用支持位置30が第一保管棚61において一部の保管部65に代えて設けられるため、参拝用支持位置30は、第一保管棚61の保管部65と第一方向Xの占有領域(配置領域)が重複するように設けられる。具体的には、参拝用支持位置30に支持された状態の参拝対象物10における第一側X1の端部を除く部分と、第一保管棚61の保管部65に保管された状態の参拝対象物10における第二側X2の端部を除く部分とが、第一方向Xの同じ領域に配置される。ここで、参拝用支持位置30と第一方向Xの占有領域が重複する保管部65を対象保管部65aとすると、第一保管棚61の複数の保管部65のそれぞれが対象保管部65aとされ、第二保管棚62の複数の保管部65のそれぞれが非対象保管部(対象保管部65aではない保管部65)とされる。このように、参拝設備1が備える複数の保管部65には、複数の対象保管部65aと、複数の非対象保管部とが含まれる。

図1及び図2に示すように、搬送装置20はスタッカークレーンである。具体的には、搬送装置20は、床面部に設置されたレール49に案内されて走行する走行体41と、走行体41に立設されたマスト42と、マスト42に案内されて昇降(上下方向Zに沿って移動)する昇降体43と、昇降体43に支持された移載装置45と、を備えている。また、図6に示すように、搬送装置20は、制御装置5により制御されるモータとして、走行用モータ90、昇降用モータ91、出退用モータ92、及び位置決め用モータ93を備えている。制御装置5は、各種センサ(例えば、ロータリエンコーダ等)の検出情報に基づきこれらのモータの駆動を制御することで、搬送装置20の作動を制御する。具体的には、制御装置5は、走行用モータ90の駆動を制御することで走行体41を走行させ、昇降用モータ91の駆動を制御することで昇降体43を昇降させ、出退用モータ92の駆動を制御することで後述する保持部材21を第一方向Xに沿って出退移動させ、位置決め用モータ93の駆動を制御することで後述する第一位置決め部70の当接部74を昇降させる(図5参照)。

制御装置5は、マイクロコンピュータ等のプロセッサを備えると共にメモリ等の周辺回路を備え、これらのハードウェアと、プロセッサ等のハードウェア上で実行されるプログラムとの協働により、制御装置5の各機能が実現される。制御装置5は、搬送装置20に設けられても、搬送装置20とは独立に設けられても良い。また、制御装置5が互いに通信可能に分離された複数のハードウェアを備える場合、一部のハードウェアが搬送装置20に設けられ、残りのハードウェアが搬送装置20とは独立に設けられても良い。

移載装置45は、搬送装置20における参拝対象物10の支持部(後述する第一フォーク部44a)と、移載対象箇所(保管部65又は参拝用支持位置30)における参拝対象物10の支持部(本例では一対の腕木63)との間で、参拝対象物10を移載する装置である。移載装置45は、参拝対象物10を保持する保持部材21を第一方向Xに沿って出退移動させる出退機構44を備えている。本実施形態では、保持部材21は、参拝対象物10の底部11を下方から支持する下方支持部としての第一フォーク部44aであり、出退機構44は、昇降体43側に引退させた引退位置(図1、図2、及び図5に示す第一フォーク部44aの位置)と、この引退位置から移載対象箇所側に突出させた突出位置(図3及び図4に示す第一フォーク部44aの位置)との間で、第一フォーク部44aを第一方向Xに沿って出退移動させる。第一フォーク部44aの第二方向Yの幅は、一対の腕木63の第二方向Yの間隔よりも狭く形成されている。出退機構44は、引退位置に対して第一方向Xの両側の突出位置に、第一フォーク部44aを移動させることができるように構成されている。

図3及び図4に示すように、出退機構44は、三段式のフォーク機構であり、第一フォーク部44aに加えて、第一フォーク部44aを第一方向Xにスライド移動自在に支持する第二フォーク部44bと、第二フォーク部44bを第一方向Xにスライド移動自在に支持すると共に昇降体43に固定された第三フォーク部44cとを備えている。そして、出退機構44は、第三フォーク部44cに対する第二フォーク部44bの移動と、第二フォーク部44bに対する第一フォーク部44aの移動とを連動させる連動機構を備えており、第二フォーク部44bの第三フォーク部44cに対する第一側X1への移動に連動して第一フォーク部44aが第二フォーク部44bに対して第一側X1に移動し、第二フォーク部44bの第三フォーク部44cに対する第二側X2への移動に連動して第一フォーク部44aが第二フォーク部44bに対して第二側X2に移動するように構成されている。なお、出退機構44を構成するフォーク機構の段数は適宜変更可能である。

移載装置45による第一フォーク部44aから保管部65への参拝対象物10の移載動作について説明すると、搬送装置20は、まず、走行体41の走行作動及び昇降体43の昇降作動により、参拝対象物10を支持した状態で引退位置に位置する第一フォーク部44aを、移載対象の保管部65に対して設定された上側目標位置に移動させる。次に、搬送装置20は、出退機構44により第一フォーク部44aを引退位置から突出位置に移動させる。この際、移載対象の保管部65が第一保管棚61の保管部65(すなわち、対象保管部65a)である場合には、第一フォーク部44aは引退位置に対して第一側X1の突出位置まで第一側X1に向けて移動され、移載対象の保管部65が第二保管棚62の保管部65である場合には、第一フォーク部44aは引退位置に対して第二側X2の突出位置まで第二側X2に向けて移動される。その後、搬送装置20は、昇降体43の昇降作動により第一フォーク部44aを下降させて参拝対象物10を保管部65に降ろした後、出退機構44により第一フォーク部44aを突出位置から引退位置に移動させる。

移載装置45による第一フォーク部44aから参拝用支持部31への参拝対象物10の移載動作については、上側目標位置が参拝用支持部31に対して設定された上側目標位置に置き換わる点を除いて、上述した第一フォーク部44aから対象保管部65aへの参拝対象物10の移載動作と同様であるため、詳細な説明は省略する。なお、参拝用支持部31に対して設定される上側目標位置は、後述する案内部33(図4参照)よりも高い位置に設定される。また、後述するように、参拝用支持部31に参拝対象物10を移載する場合の突出位置(参拝用突出位置L1)は、対象保管部65aに参拝対象物10を移載する場合の突出位置(保管用突出位置L2)よりも第一側X1に設定される(図3参照)。移載装置45による対象保管部65aへの参拝対象物10の移載動作により参拝対象物10は対象保管部65aに移動され、移載装置45による参拝用支持部31への参拝対象物10の移載動作により参拝対象物10は参拝用支持位置30に移動されるが、これらのいずれの移動の際にも、第一フォーク部44a(保持部材21)が引退位置から突出位置まで第一側X1に移動される。このように、搬送装置20は出退機構44を備え、対象保管部65a又は参拝用支持位置30に参拝対象物10を移動させる場合に、出退機構44により保持部材21を第一側X1(第一方向Xにおける仕切壁50側)へ向けて移動させるように構成されている。

移載装置45による保管部65から第一フォーク部44aへの参拝対象物10の移載動作について説明すると、搬送装置20は、まず、走行体41の走行作動及び昇降体43の昇降作動により、引退位置の第一フォーク部44aを、移載対象の保管部65に対して設定された下側目標位置に移動させる。次に、搬送装置20は、出退機構44により第一フォーク部44aを引退位置から突出位置に移動させた後、昇降体43の昇降作動により第一フォーク部44aを上昇させて参拝対象物10を第一フォーク部44aにて保管部65から掬い、その後、出退機構44により第一フォーク部44aを突出位置から引退位置に移動させる。ここでの突出位置は、移載装置45による第一フォーク部44aから保管部65への参拝対象物10の移載動作と同様に、移載対象の保管部65が対象保管部65aであるか否かに応じて、引退位置に対して第一側X1又は第二側X2の突出位置とされる。なお、同一の保管部65に対して設定される上側目標位置及び下側目標位置について、下側目標位置は、第二方向Yについては上側目標位置と同じ位置に設定され、上下方向Zについては上側目標位置よりも設定距離だけ下側に設定される。

移載装置45による参拝用支持部31から第一フォーク部44aへの参拝対象物10の移載動作については、下側目標位置が参拝用支持部31に対して設定された下側目標位置に置き換わる点を除いて、上述した対象保管部65aから第一フォーク部44aへの参拝対象物10の移載動作と同様であるため、詳細な説明は省略する。なお、同一の参拝用支持部31に対して設定される上側目標位置及び下側目標位置について、下側目標位置は、第二方向Yについては上側目標位置と同じ位置に設定され、上下方向Zについては上側目標位置よりも設定距離だけ下側に設定される。

ところで、参拝部6における参拝対象物10或いは板状体3の視認性の向上や、参拝部6における演出効果(荘厳さや高級感等)の向上の観点から、参拝部6における参拝対象物10と参拝者Pとの距離は、できるだけ短く抑えられることが望ましい。以下、本実施形態に係る参拝設備1における上記距離を短く抑えるための特徴構成について説明する。

上述したように、搬送装置20は、対象保管部65a又は参拝用支持位置30に参拝対象物10を移動させる場合に、出退機構44により第一フォーク部44a(保持部材21)を第一側X1へ向けて移動させるように構成されている。そして、図3に示すように、参拝用支持位置30に参拝対象物10を移動させる場合の第一フォーク部44aの第一側X1への突出量(引退位置からの突出量、以下同様。)が、対象保管部65aに参拝対象物10を移動させる場合の第一フォーク部44aの第一側へX1の突出量よりも大きく設定されている。なお、図3では、このように突出量を異ならせていることの理解を容易にするために、参拝用支持位置30に参拝対象物10を移動させるために突出位置(以下、「参拝用突出位置L1」という。)まで突出している状態の第一フォーク部44aに並べて、対象保管部65aに参拝対象物10を移動させるために突出位置(以下、「保管用突出位置L2」という。)まで突出している状態の第一フォーク部44aを示している。

図3に示すように、参拝用突出位置L1は、保管用突出位置L2よりも突出量差Dだけ第一側X1に設定され、対象保管部65aに参拝対象物10を移動させる場合には第一フォーク部44aが保管用突出位置L2に位置するように第一フォーク部44aの突出量が制御装置5により制御され、参拝用支持位置30に参拝対象物10を移動させる場合には第一フォーク部44aが参拝用突出位置L1に位置するように第一フォーク部44aの突出量が制御装置5により制御される。なお、対象保管部65aではない保管部65に参拝対象物10を移動させる場合の第一フォーク部44aの第二側X2への突出量は、対象保管部65aに参拝対象物10を移動させる場合の第一フォーク部44aの第一側X1への突出量と同じ大きさに設定されている。

このように、参拝用支持位置30に参拝対象物10を移動させる場合の第一フォーク部44aの第一側X1への突出量を、対象保管部65aに参拝対象物10を移動させる場合の第一フォーク部44aの第一側X1への突出量よりも大きく設定することで、これらの突出量が互いに同一の値に設定される場合に比べて、参拝用支持位置30に移動される参拝対象物10を、仕切壁50に形成される参拝窓52に近づけること(すなわち、参拝窓52を通して参拝対象物10を視認する参拝者Pに近づけること)が可能となっている。

搬送装置20によって参拝用支持位置30に移動された参拝対象物10を更に第一側X1に移動させて参拝窓52に近づけるために、参拝用支持部31には案内部33が設けられている。具体的には、図4に示すように、参拝用支持部31には、参拝対象物10に対して第一側X1から当接して当該参拝対象物10の第一側X1への移動を規制する規制体32と、参拝対象物10が規制体32に当接する位置又はそれよりも第二側X2の位置(好適には、参拝対象物10が規制体32に当接する位置)まで参拝対象物10を第一側X1に移動させる案内部33とが設けられている。そして、参拝対象物10の底部11における第二側X2の端部を対象端部11aとして、案内部33は、搬送装置20から参拝用支持部31に載置される参拝対象物10の対象端部11aに当接する位置に、第一側X1に向かうに従って下方に向かう傾斜案内面34を備えている。また、規制体32は、第二側X2を向く鉛直面を、参拝対象物10の第一側X1の側面の下部に当接する位置に備えている。規制体32や案内部33は、例えば、腕木63を構成する板状部材を折り曲げて形成することができる。

搬送装置20は、参拝用支持部31に参拝対象物10を載置する場合に、出退機構44により第一フォーク部44aを第一側X1へ向けて移動させるように構成されており、搬送装置20から参拝用支持部31に参拝対象物10を載置する際の第一フォーク部44aの第一側X1への突出量が、参拝対象物10の対象端部11aが傾斜案内面34に当接する大きさに設定されている。すなわち、図3に示すように参拝対象物10を支持した状態の第一フォーク部44aが参拝用支持部31の上方の参拝用突出位置L1に位置する状態で、参拝対象物10の対象端部11aが、傾斜案内面34よりも上側であって上下方向Zに見て傾斜案内面34と重複する位置に配置される。よって、この状態から第一フォーク部44aを下降させることで、対象端部11aが傾斜案内面34に当接するように参拝対象物10を搬送装置20から参拝用支持部31に載置することができる。

そして、傾斜案内面34は第一側X1に向かうに従って下方に向かうように形成されるため、図4に示すように、傾斜案内面34上の対象端部11aは、重力の作用を受けて、傾斜案内面34を滑り降りるように第一側X1に移動する。よって、搬送装置20から参拝用支持部31に載置された参拝対象物10を、規制体32に当接する第一方向Xの位置を限度として、重力を利用した案内部33の作用により参拝用支持部31上で第一側X1に移動させることができ、その移動距離の分、参拝部6における参拝対象物10の位置を更に第一側X1に(すなわち、参拝窓52側に)寄せることが可能となっている。

ところで、参拝窓52の近くに設定される参拝用支持位置30に搬送装置20によって参拝対象物10を適切に移動させるためには、参拝対象物10を参拝用支持位置30に移動させる際に、第一フォーク部44aが参拝対象物10の底部11に対して第一側X1に突出しない状態で参拝対象物10が第一フォーク部44aに保持されていることが望ましい。この点に関して、本実施形態では、図4に示すように、第一フォーク部44aの第一方向Xの長さを、参拝対象物10の底部11の第一方向Xの長さよりも短くしている。そのため、第一フォーク部44aの第一方向Xの中央部と参拝対象物10の底部11の第一方向Xの中央部とが合う状態で、第一フォーク部44aは、参拝対象物10の底部11に対して第一方向Xのいずれの側にも突出しない。よって、保管部65から参拝対象物10を取り出す際に第一フォーク部44aの第一側X1の端部と参拝対象物10の底部11の第一側X1の端部とを合わせるような制御を行うことなく、第一フォーク部44aが参拝対象物10の底部11に対して第一側X1に突出しない状態で参拝対象物10を第一フォーク部44aによって保持することができ、この結果、保管部65から参拝対象物10を取り出す際の第一フォーク部44aの突出量の制御構成の簡素化を図ることが可能となっている。

更に、本実施形態では、参拝対象物10を水平方向に位置決めする第一位置決め部70を搬送装置20に設けることによって、参拝窓52の近くに設定される参拝用支持位置30に参拝対象物10を精度良く移動させることを可能としている。第一位置決め部70は、搬送装置20における第一設定位置から水平方向にずれている参拝対象物10に対して接触作用して、当該参拝対象物10を第一設定位置に矯正するように構成される。これにより、参拝対象物10の第一フォーク部44a上の位置を、第一設定位置に応じた適正位置に矯正することができる。例えば、参拝対象物10を支持している第一フォーク部44aが引退位置に位置し、且つ、第一方向X及び第二方向Yのそれぞれについて当該参拝対象物10の底部11の中心と第一フォーク部44aの中心とが一致する状態での参拝対象物10の位置を、第一設定位置に設定することができる。

図5に示すように、第一位置決め部70は、参拝対象物10の第一方向Xの位置ずれを矯正するための第一案内面71と、参拝対象物10の第二方向Yの位置ずれを矯正するための第二案内面72とを備えている。第一案内面71は、第一方向Xの内側(引退位置に位置する第一フォーク部44aの第一方向Xの中心に近づく側)に向かうに従って下方に向かうように形成されており、参拝対象物10の第一方向Xの位置が第一設定位置からずれている場合に参拝対象物10の底部11における第一方向Xの端部に当接する位置に設けられている。また、第二案内面72は、第二方向Yの内側(引退位置に位置する第一フォーク部44aの第二方向Yの中心に近づく側)に向かうに従って下方に向かうように形成されており、参拝対象物10の第二方向Yの位置が第一設定位置からずれている場合に参拝対象物10の底部11における第二方向Yの端部に当接する位置に設けられている。

上記のように第一案内面71及び第二案内面72を設けることで、参拝対象物10が第一設定位置から第一方向Xにずれている場合には、第一案内面71によって当該参拝対象物10を第一方向Xに沿って第一設定位置側に移動させることができ、参拝対象物10が第一設定位置から第二方向Yにずれている場合には、第二案内面72によって当該参拝対象物10を第二方向Yに沿って第一設定位置側に移動させることができる。そして、第一案内面71は、第一方向Xの両側のそれぞれに設けられており、第二案内面72は、第二方向Yの両側のそれぞれに設けられているため、参拝対象物10が第一設定位置から水平面においていずれの方向にずれている場合でも、第一案内面71及び第二案内面72の少なくとも一方により参拝対象物10を第一設定位置側に移動させて、参拝対象物10を第一設定位置に矯正することが可能となっている。

図5に示す例では、第一位置決め部70は、第一案内面71及び第二案内面72の双方が形成された当接部74を、参拝対象物10の底部11の4隅に対応して4つ備えている。そして、これら4つの当接部74を支持する支持部75を位置決め用モータ93(図6参照)の駆動により昇降させることで、4つの当接部74が、第一フォーク部44aに支持された参拝対象物10の底部11よりも案内面(第一案内面71及び第二案内面72)が下方に位置する下降位置と、第一フォーク部44aに支持された参拝対象物10の底部11よりも案内面(第一案内面71及び第二案内面72)が上方に位置する上昇位置とに、一体的に昇降するように構成されている。よって、例えば移載装置45による搬送装置20から保管部65又は参拝用支持部31への参拝対象物10の移載動作を開始する直前の状態等の、参拝対象物10を支持する第一フォーク部44aが引退位置に位置する状態で、4つの当接部74を下降位置から上昇位置に上昇させることで、第一設定位置から水平方向にずれている参拝対象物10を第一設定位置に矯正することができる。なお、移載装置45による搬送装置20から保管部65又は参拝用支持部31への参拝対象物10の移載動作は、4つの当接部74が下降位置に下降した状態で行われる。

図5に示すように、当接部74のそれぞれは、参拝対象物10の底部11を下方から支持する載置面73を案内面(第一案内面71及び第二案内面72)よりも下方に備えている。そのため、4つの当接部74を下降位置から上昇位置に上昇させることで、第一フォーク部44aに載置された参拝対象物10は当該4つの当接部74により持ち上げられ、4つの当接部74を上昇位置から下降位置に下降させることで、第一設定位置に矯正された状態の参拝対象物10が第一フォーク部44aに載置される。また、案内面(第一案内面71及び第二案内面72)における下側部分(載置面73との境界部分)は参拝対象物10の水平方向の移動を規制する鉛直面とされており、当該鉛直面にて参拝対象物10を第一設定位置に保持することが可能となっている。なお、案内面(第一案内面71及び第二案内面72)にこのような鉛直面が形成されない構成や、当接部74が載置面73を備えない構成とすることもできる。

〔その他の実施形態〕 次に、参拝設備のその他の実施形態について説明する。

(1)上記の実施形態では、保管部65が参拝対象物10を水平方向に位置決めする位置決め部を備えない構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、図7に示す例のように、複数の保管部65のそれぞれが、参拝対象物10を水平方向に位置決めする第二位置決め部80を備える構成とすることもできる。第二位置決め部80は、各保管部65における第二設定位置から水平方向にずれている参拝対象物10に対して接触作用して、当該参拝対象物10を第二設定位置に矯正するように構成される。このような第二位置決め部80を保管部65に設けることで、保管部65から取り出された参拝対象物10の第一フォーク部44a上の位置を、第二設定位置に応じた適正な範囲内に収めることが可能となり、この結果、参拝窓52の近くに設定される参拝用支持位置30に参拝対象物10を精度良く移動させることが可能となる。

図7に示す第二位置決め部80について説明すると、この第二位置決め部80は、参拝対象物10の第一方向Xの位置ずれを矯正するための第一案内面81と、参拝対象物10の第二方向Yの位置ずれを矯正するための第二案内面82とを備えている。これらの第一案内面81及び第二案内面82は、参拝対象物10の底部11を下方から支持する載置面83を有する腕木63に設けられている。第一案内面81の構成及び機能は、上述した第一位置決め部70の第一案内面71と同様であり、第二案内面82の構成及び機能は、上述した第一位置決め部70の第二案内面72と同様であるため詳細な説明は省略するが、これらの第一案内面81及び第二案内面82を設けることで、参拝対象物10を下降させて一対の腕木63に参拝対象物10を載置する際に、第二設定位置から水平方向にずれている参拝対象物10を第一案内面81及び第二案内面82の少なくとも一方により第二設定位置側に移動させて、参拝対象物10を第二設定位置に矯正することができる。

(2)上記の実施形態では、第一位置決め部70が第一案内面71及び第二案内面72の双方を備える構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、第一位置決め部70が第一案内面71及び第二案内面72の一方のみを備える構成とすることもできる。搬送装置20から参拝用支持部31に載置される参拝対象物10の第一方向Xの位置ずれは、案内部33の作用により吸収することができるため、例えば、第一位置決め部70が、第二方向Yにおける第一設定位置からの位置ずれを矯正する第二案内面72のみを備える構成とすることができる。同様に、上記図7の例等において、第二位置決め部80が第一案内面81及び第二案内面82の一方のみを備える構成とすることもできる。

(3)上記の実施形態では、第一位置決め部70が備える当接部74を昇降させることで、参拝対象物10を第一設定位置に矯正する構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、第一フォーク部44a(保持部材21)を昇降体43に対して昇降させることで、参拝対象物10を第一設定位置に矯正する構成とすることもできる。

(4)上記の実施形態では、搬送装置20が第一位置決め部70を備える構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、搬送装置20が第一位置決め部70を備えない構成とすることもできる。例えば、参拝用支持部31に、図7に示す第二案内面82のような参拝対象物10の第二方向Yの位置を適正位置に矯正する位置決め部が設けられる場合に、搬送装置20が第一位置決め部70を備えない構成とすることができる。

(5)上記の実施形態では、第一フォーク部44aの第一方向Xの長さが、参拝対象物10の底部11の第一方向Xの長さよりも短い構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、第一フォーク部44aの第一方向Xの長さが、参拝対象物10の底部11の第一方向Xの長さと同じ或いはそれ以上の長さである構成とすることもできる。

(6)上記の実施形態では、参拝対象物10を保持する保持部材21が、参拝対象物10の底部を下方から支持する下方支持部(第一フォーク部44a)である構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、例えば、保持部材21が参拝対象物10を第二方向Yの両側から挟む一対のクランプ部である構成や、保持部材21が参拝対象物10の上部に設けられた突起部(フランジ部等)を把持する把持部である構成とすることができる。また、このように保持部材21が下方支持部でない場合には、保管部65及び参拝用支持位置30の一方又は双方において、参拝対象物10の底部11の全体が下方から支持される構成とすることもできる。

(7)上記の実施形態では、参拝設備1が備える複数の保管部65に複数の対象保管部65aが含まれる構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、参拝設備1が備える複数の保管部65に単数の対象保管部65aのみが含まれる構成とすることもできる。また、上記の実施形態では、参拝設備1が備える複数の保管部65が、対象保管部65aと非対象保管部(対象保管部65aではない保管部65)との双方を含む構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、例えば参拝設備1が第二保管棚62を備えない構成等、参拝設備1が備える複数の保管部65の全てが対象保管部65aとされる構成とすることもできる。

(8)上記の実施形態では、仕切壁50が壁体7とは別部材である構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、仕切壁50が壁体7と一体的に形成される構成としても良い。すなわち、壁体7における参拝部6に配置される部分が仕切壁50を構成しても良い。

(9)上記の実施形態では、搬送装置20がスタッカークレーンである構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、搬送装置20が、天井側に形成された走行レール(走行経路)に沿って走行して物品を搬送する天井搬送車や、自身の現在位置を認識しながら床面部を自律走行する物品搬送車等の、スタッカークレーン以外の搬送装置であっても良い。

(10)上記の実施形態では、参拝対象物10が、外形が直方体状の収納容器(厨子)である構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、参拝対象物10が、遺骨や骨壺等の収納物2を収納する容器であって、外形が直方体状ではない収納容器であっても良い。例えば、御堂等の建築物の外形を有する収納容器や、仏や菩薩(地蔵菩薩等)等の信仰対象物の外形を有する収納容器を、参拝対象物10とすることができる。なお、収納容器には、収納物2に対して上側から被せられる形態のもの(収納物2を上方及び側方から覆う形態のもの)も含まれる。また、参拝対象物10が収納容器ではない構成とすることもできる。例えば、参拝対象物10を、上述した位牌や仏像等とすることができる。

(11)上記の実施形態では、参拝用支持位置30に参拝対象物10を移動させる場合の第一フォーク部44aの第一側X1への突出量が、対象保管部65aに参拝対象物10を移動させる場合の第一フォーク部44aの第一側へX1の突出量よりも大きく設定される構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、これらの突出量が互いに同一の値に設定される構成とすることもできる。

(12)上記の実施形態では、搬送装置20が、参拝対象物10を保持する保持部材21を第一方向Xに沿って出退移動させる出退機構44を備える構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、搬送装置20が、出退機構44に代えて、フック式の移載機構を備える構成とすることもできる。フック式の移載機構は、参拝対象物10に設けられた被係合部(取っ手等)に係脱自在なフック(係合部)を、第一方向Xに出退移動可能に備え、被係合部に係合した状態のフックを出退移動させて参拝対象物10を押し引きすることで、搬送装置20と移載対象箇所との間で参拝対象物10を移載する。この場合、搬送装置20から参拝用支持部31に参拝対象物10を載置する際のフックの第一側X1への突出量を、参拝対象物10の対象端部11aが傾斜案内面34に当接する大きさに設定すると好適である。

(13)なお、上述した各実施形態で開示された構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示された構成と組み合わせて適用すること(その他の実施形態として説明した実施形態同士の組み合わせを含む)も可能である。その他の構成に関しても、本明細書において開示された実施形態は全ての点で単なる例示に過ぎない。従って、本開示の趣旨を逸脱しない範囲内で、適宜、種々の改変を行うことが可能である。

〔上記実施形態の概要〕 以下、上記において説明した参拝設備の概要について説明する。

参拝対象物を保管する複数の保管部と、参拝者による参拝が行われる参拝部と、前記保管部と前記参拝部に設けられた参拝用支持位置との間で前記参拝対象物を搬送する搬送装置と、を備えた参拝設備であって、前記参拝部に、上下方向に延びる仕切壁が設けられ、前記仕切壁は、前記参拝者と前記参拝用支持位置とを、水平面に沿う第一方向における仕切位置で仕切るように配置され、前記仕切壁における前記参拝用支持位置に支持された前記参拝対象物が前記第一方向に対向する部分に、前記参拝者が当該参拝対象物を視認するための参拝窓が形成され、前記参拝用支持位置に、前記搬送装置により搬送された前記参拝対象物が載置される参拝用支持部が設けられ、前記第一方向における前記参拝用支持部に対して前記参拝窓が位置する側を第一側とし、前記第一側とは反対側を第二側として、前記参拝対象物に対して前記第一側から当接して当該参拝対象物の前記第一側への移動を規制する規制体と、前記参拝対象物が前記規制体に当接する位置又はそれよりも前記第二側の位置まで前記参拝対象物を前記第一側に移動させる案内部とが、前記参拝用支持部に設けられ、前記参拝対象物の底部における前記第二側の端部を対象端部として、前記案内部は、前記搬送装置から前記参拝用支持部に載置される前記参拝対象物の前記対象端部に当接する位置に、前記第一側に向かうに従って下方に向かう傾斜案内面を備えている。

この構成によれば、搬送装置により参拝対象物を参拝用支持位置に搬送する際に、対象端部が案内部の傾斜案内面に当接するように参拝対象物が搬送装置から参拝用支持部に載置される。そして、傾斜案内面は第一側に向かうに従って下方に向かうように形成されるため、傾斜案内面上の対象端部は、重力の作用を受けて、傾斜案内面を滑り降りるように第一側に移動する。よって、搬送装置から参拝用支持部に載置された参拝対象物を、規制体に当接する第一方向の位置を限度として、重力を利用した案内部の作用により参拝用支持部上で第一側に(すなわち、参拝窓側に)移動させることができる。すなわち、このような案内部が設けられない場合には、参拝部における参拝対象物の位置は、搬送装置による参拝対象物の適切な搬送が可能な範囲(仕切壁等の存在により制限される範囲)内でのみ第一側に寄せることができるが、上記のような案内部を設けることで、案内部の作用による参拝対象物の第一側への移動距離の分、参拝部における参拝対象物の位置を更に第一側に寄せることができる。よって、上記の構成によれば、搬送装置の複雑化を抑えつつ、参拝部における参拝対象物と参拝者との距離の短縮を図ることが可能な参拝設備を実現することができる。 なお、上記の構成によれば、搬送装置から参拝用支持部に載置される参拝対象物の、対象端部が傾斜案内面に当接する範囲内での第一方向の位置ずれを、案内部の作用により吸収することができるという利点もある。

ここで、前記搬送装置は、前記参拝対象物を保持する保持部材を前記第一方向に沿って出退移動させる出退機構を備え、前記参拝用支持部に前記参拝対象物を載置する場合に、前記出退機構により前記保持部材を前記第一方向における前記第一側へ向けて移動させるように構成され、前記搬送装置から前記参拝用支持部に前記参拝対象物を載置する際の前記保持部材の前記第一側への突出量が、前記参拝対象物の前記対象端部が前記傾斜案内面に当接する大きさに設定されていると好適である。

この構成によれば、搬送装置が出退機構を備える場合に、搬送装置から参拝用支持部に参拝対象物を載置する際の保持部材の第一側への突出量を、対象端部が傾斜案内面に当接する値に適切に設定することができる。よって、搬送装置から参拝用支持部に載置された参拝対象物を、案内部の作用により参拝用支持部上で適切に第一側に移動させることができる。

また、前記搬送装置は、前記参拝対象物を水平方向に位置決めする第一位置決め部を備え、前記第一位置決め部は、前記搬送装置における第一設定位置から水平方向にずれている前記参拝対象物に対して接触作用して、当該参拝対象物を前記第一設定位置に矯正するように構成されていると好適である。

この構成によれば、搬送装置における参拝対象物の位置が第一設定位置から水平方向にずれている場合であっても、参拝対象物を参拝用支持部に載置する前に第一位置決め部によって当該参拝対象物を第一設定位置に矯正することができる。よって、搬送装置から参拝用支持部に参拝対象物を精度良く載置することができる。なお、上述したように、搬送装置から参拝用支持部に載置される参拝対象物の第一方向の位置ずれは、案内部の作用により吸収することができるため、水平面において第一方向に直交する方向を第二方向として、第一位置決め部が少なくとも第二方向における第一設定位置からの位置ずれを矯正可能な構成とすると更に好適である。

本開示に係る参拝設備は、上述した各効果のうち、少なくとも1つを奏することができれば良い。

1:参拝設備 6:参拝部 10:参拝対象物 11:底部 11a:対象端部 20:搬送装置 21:保持部材 30:参拝用支持位置 31:参拝用支持部 32:規制体 33:案内部 34:傾斜案内面 44:出退機構 50:仕切壁 51:仕切位置 52:参拝窓 65:保管部 70:第一位置決め部 P:参拝者 X:第一方向 X1:第一側 X2:第二側

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