通信システム、通信装置、通信プログラム及び通信方法 |
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申请号 | JP2012001422 | 申请日 | 2012-01-06 | 公开(公告)号 | JP5883293B2 | 公开(公告)日 | 2016-03-09 |
申请人 | 任天堂株式会社; | 发明人 | 中山 悟志; | ||||
摘要 | |||||||
权利要求 | 他の通信装置を探索する探索通信装置と、当該探索通信装置から探索される複数の被探索通信装置とを含む通信システムであって、 前記探索通信装置は、 探索要求信号を送信する探索要求送信手段を備え、 前記被探索通信装置は、それぞれ 前記探索通信装置から送信された前記探索要求信号を受信する探索要求受信手段と、 前記探索要求受信手段によって受信された前記探索要求信号に対する応答である探索応答信号を、前記探索通信装置へ送信する探索応答送信手段と、 他の前記被探索通信装置から前記探索通信装置へ送信された前記探索応答信号を傍受する探索応答傍受手段とを備え、 前記探索通信装置はさらに、 前記被探索通信装置から送信された探索応答信号を受信する探索応答受信手段を備え、 前記探索応答送信手段は、自装置の前記探索応答傍受手段が傍受した他の前記被探索通信装置から送信された前記探索応答信号を、代理応答信号として前記探索通信装置へ送信し、 前記探索応答受信手段は、前記探索応答信号に加え、前記代理応答信号を受信し、 前記代理応答信号は、自装置から前記探索通信装置へ送信される前記探索応答信号と、自装置の前記探索応答傍受手段が傍受した他の前記被探索通信装置から送信された前記探索応答信号とをまとめた1つの信号である、通信システム。前記探索応答傍受手段は、他の前記被探索通信装置から送信される前記代理応答信号を傍受し、 前記探索応答送信手段は、自装置の前記探索応答傍受手段によって傍受された前記代理応答信号に、自装置からの前記探索応答信号が含まれているときは、当該探索応答信号を送信しない、請求項1に記載の通信システム。他の通信装置を探索する探索通信装置と、当該探索通信装置から探索される複数の被探索通信装置とを含む通信システムであって、 前記探索通信装置は、 探索要求信号を送信する探索要求送信手段を備え、 前記被探索通信装置は、それぞれ 前記探索通信装置から送信された前記探索要求信号を受信する探索要求受信手段と、 前記探索要求受信手段によって受信された前記探索要求信号に対する応答である探索応答信号を、前記探索通信装置へ送信する探索応答送信手段と、 他の前記被探索通信装置から前記探索通信装置へ送信された前記探索応答信号を傍受する探索応答傍受手段とを備え、 前記探索通信装置はさらに、 前記被探索通信装置から送信された探索応答信号を受信する探索応答受信手段を備え、 前記探索応答送信手段は、自装置の前記探索応答傍受手段が傍受した他の前記被探索通信装置から送信された前記探索応答信号を、代理応答信号として前記探索通信装置へ送信し、 前記探索応答受信手段は、前記探索応答信号に加え、前記代理応答信号を受信し、 前記被探索通信装置はさらに、 それぞれ前記探索応答信号の送信の優先度を設定する優先度設定手段を備え、 前記優先度設定手段は、自装置から前記探索通信装置へ、前記探索応答信号が少なくとも一度送信されていたら、一度も送信されていない場合よりも前記優先度を低く設定し、 前記被探索通信装置のそれぞれの前記探索応答送信手段は、設定された前記優先度に応じた順序で前記探索応答信号を送信する、通信システム。他の通信装置を探索する探索通信装置と、当該探索通信装置から探索される複数の被探索通信装置とを含む通信システムであって、 前記探索通信装置は、 探索要求信号を送信する探索要求送信手段を備え、 前記被探索通信装置は、それぞれ 前記探索通信装置から送信された前記探索要求信号を受信する探索要求受信手段と、 前記探索要求受信手段によって受信された前記探索要求信号に対する応答である探索応答信号を、前記探索通信装置へ送信する探索応答送信手段と、 他の前記被探索通信装置から前記探索通信装置へ送信された前記探索応答信号を傍受する探索応答傍受手段とを備え、 前記探索通信装置はさらに、 前記被探索通信装置から送信された探索応答信号を受信する探索応答受信手段を備え、 前記探索応答送信手段は、自装置の前記探索応答傍受手段が傍受した他の前記被探索通信装置から送信された前記探索応答信号を、代理応答信号として前記探索通信装置へ送信し、 前記探索応答受信手段は、前記探索応答信号に加え、前記代理応答信号を受信し、 前記被探索通信装置はさらに、 それぞれ前記探索応答信号の送信の優先度を設定する優先度設定手段を備え、 前記優先度設定手段は、前記代理応答信号に含まれる、前記探索応答傍受手段によって傍受された前記探索応答信号の送信元である前記被探索通信装置の数が多いほど、前記優先度を高く設定し、 前記被探索通信装置のそれぞれの前記探索応答送信手段は、設定された前記優先度に応じた順序で前記探索応答信号を送信する、通信システム。前記被探索通信装置は、それぞれ自装置の前記探索応答傍受手段が傍受した前記探索応答信号の送信元である他の前記被探索通信装置に関する情報を、自装置の記憶部に登録する代理登録手段と、 前記代理登録手段が登録した他の前記被探索通信装置に関する情報を、前記記憶部から削除する代理削除手段とをさらに備え、 前記探索応答送信手段は、自装置の前記記憶部に登録されている他の前記被探索通信装置に関する情報に基づいて、前記代理応答信号を送信する、請求項1から4のいずれかに記載の通信システム。前記代理削除手段は、自装置の前記代理登録手段が、前記記憶部に他の前記被探索通信装置に関する情報を登録してから、所定時間の経過後に当該被探索通信装置に関する情報を当該記憶部から削除する、請求項5に記載の通信システム。前記代理削除手段は、自装置の前記探索応答送信手段が、自装置の前記探索応答傍受手段が傍受した前記探索応答信号を代理応答信号として所定回数送信した後、当該探索応答信号の送信元である他の前記被探索通信装置に関する情報を前記記憶部から削除する、請求項5に記載の通信システム。前記探索応答傍受手段は、自装置の前記探索要求受信手段によって、前記探索要求信号が受信されると、他の前記被探索通信装置から送信される前記探索応答信号の傍受を開始する、請求項1から7のいずれかに記載の通信システム。他の第1通信装置から送信された探索要求信号を受信する探索要求受信手段と、 前記探索要求受信手段によって受信された前記探索要求信号に対する応答である探索応答信号を、前記第1通信装置へ送信する探索応答送信手段と、 他の第2通信装置から前記第1通信装置へ送信された前記探索応答信号を傍受する探索応答傍受手段とを備え、 前記探索応答送信手段は、前記探索応答傍受手段が傍受した前記第2通信装置から送信された前記探索応答信号を、代理応答信号として前記第1通信装置へ送信し、 前記代理応答信号は、自装置から前記第1通信装置へ送信される前記探索応答信号と、自装置の前記探索応答傍受手段が傍受した前記第2通信装置から送信された前記探索応答信号とをまとめた1つの信号である、通信装置。他の通信装置を探索する探索通信装置と、当該探索通信装置から探索される複数の被探索通信装置とを含む通信システムのコンピュータにおいて実行される通信プログラムであって、 前記探索通信装置のコンピュータを、 探索要求信号を送信する探索要求送信手段として機能させ、 前記被探索通信装置のそれぞれのコンピュータを、 前記探索通信装置から送信された前記探索要求信号を受信する探索要求受信手段と、 前記探索要求受信手段によって受信された前記探索要求信号に対する応答である探索応答信号を、前記探索通信装置へ送信する探索応答送信手段と、 他の前記被探索通信装置から前記探索通信装置へ送信された前記探索応答信号を傍受する探索応答傍受手段として機能させ、 前記探索通信装置のコンピュータをさらに、 前記被探索通信装置から送信された探索応答信号を受信する探索応答受信手段として機能させ、 前記探索応答送信手段は、自装置の前記探索応答傍受手段が傍受した他の前記被探索通信装置から送信された前記探索応答信号を、代理応答信号として前記探索通信装置へ送信し、 前記探索応答受信手段は、前記探索応答信号に加え、前記代理応答信号を受信し、 前記代理応答信号は、自装置から前記探索通信装置へ送信される前記探索応答信号と、自装置の前記探索応答傍受手段が傍受した他の前記被探索通信装置から送信された前記探索応答信号とをまとめた1つの信号である、通信プログラム。他の通信装置を探索する探索通信装置と、当該探索通信装置から探索される複数の被探索通信装置とを含む通信システムにおける通信方法であって、 前記探索通信装置が、探索要求信号を送信する探索要求送信ステップと、 前記被探索通信装置のそれぞれが、前記探索通信装置から送信された前記探索要求信号を受信する探索要求受信ステップと、 前記被探索通信装置のそれぞれが、前記探索要求受信ステップで受信した前記探索要求信号に対する応答である探索応答信号を、前記探索通信装置へ送信する探索応答送信ステップと、 前記被探索通信装置のそれぞれが、他の前記被探索通信装置から前記探索通信装置へ送信された前記探索応答信号を傍受する探索応答傍受ステップと、 前記探索通信装置が、前記被探索通信装置から送信された探索応答信号を受信する探索応答受信ステップとを備え、 前記探索応答送信ステップでは、自装置の前記探索応答傍受ステップで傍受した他の前記被探索通信装置から送信された前記探索応答信号を、代理応答信号として前記探索通信装置へ送信し、 前記探索応答受信ステップでは、前記探索応答信号に加え、前記代理応答信号を受信し、 前記代理応答信号は、自装置から前記探索通信装置へ送信される前記探索応答信号と、自装置の前記探索応答傍受ステップで傍受した他の前記被探索通信装置から送信された前記探索応答信号とをまとめた1つの信号である、通信方法。 |
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说明书全文 | 本発明は、通信システム、通信装置、通信プログラム及び通信方法に関する。 従来、通信システムにおいて、無線通信を行う通信装置は、接続先を探索するためにスキャンを実行することがある。例えば、特許文献1に記載の通信システムでは、自装置の周辺に存在する他の通信装置を探索(スキャン)する際に、自装置(以下、探索を行う通信装置のことを探索通信装置と称する)は、探索要求信号(プローブ要求)を他の通信装置(以下、探索対象となる他の通信装置のことを被探索通信装置と称する)に対してブロード送信する。そして、この探索要求信号を受信した被探索通信装置は、当該探索要求信号に対する応答として、自装置の存在を知らせる探索応答信号(プローブ応答)を、探索要求信号の送信元である探索通信装置に対して送信する。そして、探索通信装置は、当該探索応答信号を受信することにより被探索通信装置の存在を知ることができる。 特表2007−519293号公報
しかし、特許文献1に記載の通信システムにおいて、探索通信装置が、多数の他の通信装置を発見するためには、多数の被探索通信装置から個別に送信される探索応答信号を順次受信しなければならず、探索に要する時間が長くなる。すなわち、探索通信装置は、短期間に多数の他の通信装置を探索することができないため、探索効率を向上させることができない。 それゆえに、本発明の主たる目的は、或る通信装置が他の通信装置を探索する際に、探索効率を向上させることのできる通信システム、通信装置、通信プログラム、通信方法を提供することである。 本発明は、上述の課題を解決するために、以下の構成を採用した。 本発明に係る通信システムは、他の通信装置を探索する探索通信装置と、当該探索通信装置から探索される複数の被探索通信装置とを含む。探索通信装置は、探索要求信号を送信する探索要求送信手段を備える。被探索通信装置は、それぞれ、探索通信装置から送信された探索要求信号を受信する探索要求受信手段と、探索要求受信手段によって受信された探索要求信号に対する応答である探索応答信号を、探索通信装置へ送信する探索応答送信手段と、他の被探索通信装置から探索通信装置へ送信された探索応答信号を傍受する探索応答傍受手段とを備える。さらに、探索通信装置は、被探索通信装置から送信された探索応答信号を受信する探索応答受信手段を備える。そして、探索応答送信手段は、自装置の探索応答傍受手段が傍受した他の被探索通信装置から送信された探索応答信号を、代理応答信号として探索通信装置へ送信し、探索応答受信手段は、探索応答信号に加え、代理応答信号を受信する。 本構成によれば、被探索通信装置は、他の被探索通信装置から探索通信装置へ送信された探索応答信号を傍受して、当該探索応答信号を代理応答信号として探索通信装置へ送信する。このことにより、探索通信装置は、1つの被探索通信装置から送信された代理応答信号を受信することで、複数の被探索通信装置の存在を知ることができるので、探索効率が向上する。 代理応答信号は、自装置から探索通信装置へ送信される探索応答信号と、自装置の探索応答傍受手段が傍受した他の被探索通信装置から送信された探索応答信号とをまとめた1つの信号であってもよい。 本構成によれば、代理応答信号は、まとめられて1つの信号として送信されるので、探索通信装置は、この1つの代理応答信号を受信するだけで、複数の被探索通信装置の存在を知ることができる。すなわち、探索通信装置は、各被探索通信装置から送信される探索応答信号を順次受信する場合の総受信時間よりも短い受信時間で、複数の被探索通信装置の存在を知ることができる。このことにより、探索通信装置は、短期間に複数の被探索通信装置の存在を知ることができ、探索効率が向上する。 探索応答傍受手段は、他の被探索装置から送信される代理応答信号を傍受してもよい。この場合、探索応答送信手段は、自装置の探索応答傍受手段によって傍受された代理応答信号に、自装置からの探索応答信号が含まれているときは、当該探索応答信号を送信しない。 本構成によれば、他の被探索通信装置から送信される代理応答信号に自装置からの探索応答信号が含まれていれば、自装置は探索応答信号を送信しない。このことにより、探索通信装置は、重複した探索応答信号を受信することが回避されるので、探索効率が向上する。 被探索通信装置は、それぞれ探索応答信号の送信の優先度を設定する優先度設定手段を備え、優先度設定手段は、以下のように優先度を設定してもよい。すなわち、優先度設定手段は、自装置から探索通信装置へ、探索応答信号が少なくとも一度送信されていたら、一度も送信されていない場合よりも優先度を低く設定する。この場合、被探索通信装置のそれぞれの探索応答送信手段は、設定された優先度に応じた順序で探索応答信号を送信する。 本構成によれば、少なくとも一度、探索応答信号を送信した被探索通信装置の探索応答信号の送信の優先度は、一度も探索応答信号を送信していない被探索通信装置よりも低く設定される。このことにより、まだ存在を知られていない被探索通信装置の探索応答信号の送信が優先されるので、探索通信装置の探索効率が向上する。 被探索通信装置は、それぞれ探索応答信号の送信の優先度を設定する優先度設定手段を備え、優先度設定手段は、以下のように優先度を設定してもよい。すなわち、優先度設定手段は、代理応答信号に含まれる、探索応答傍受手段によって傍受された探索応答信号の送信元である被探索通信装置の数が多いほど、優先度を高く設定する。この場合、被探索通信装置のそれぞれの探索応答送信手段は、設定された優先度に応じた順序で探索応答信号を送信する。 本構成によれば、代理応答信号に含まれる探索応答信号の送信元である被探索通信装置の数が多いほど(すなわち、多くの被探索通信装置の探索応答信号を代理して送信する被探索通信装置であるほど)探索応答信号(代理応答信号)の送信が優先される。このことにより、探索通信装置は、短期間で多くの被探索通信装置の存在を知ることができ、探索効率が向上する。 被探索通信装置は、それぞれ代理登録手段と、代理削除手段とをさらに備えてもよい。ここで、代理登録手段は、自装置の探索応答傍受手段が傍受した探索応答信号の送信元である他の被探索通信装置に関する情報を、自装置の記憶部に登録する。代理削除手段は、代理登録手段が登録した他の被探索通信装置に関する情報を、記憶部から削除する。この場合、探索応答送信手段は、自装置の記憶部に登録されている他の被探索通信装置に関する情報に基づいて、代理応答信号を送信する。 本構成によれば、被探索通信装置は、傍受した探索応答信号の送信元である他の被探索通信装置の情報を適切に管理することができ、現在記憶している他の被探索通信装置に関する情報に基づいて、代理応答信号を送信することができる。 代理削除手段は、自装置の代理登録手段が、記憶部に他の被探索通信装置に関する情報を登録してから、所定時間の経過後に当該被探索通信装置に関する情報を当該記憶部から削除してもよい。 本構成によれば、被探索通信装置が傍受した探索応答信号の送信元である他の被探索通信装置に関する情報は、所定時間の経過後に記憶部から削除される。このことにより、被探索通信装置は、現在記憶している他の被探索通信装置に関する情報に基づいて代理応答信号を送信する際に、代理応答信号に含まれる代理対象の数(代理で応答する他の被探索通信装置の探索応答信号の数)を累積的に増やし続けるということがない。 代理削除手段は、自装置の探索応答送信手段が、自装置の探索応答傍受手段が傍受した探索応答信号を代理応答信号として所定回数送信した後、当該探索応答信号の送信元である他の被探索通信装置に関する情報を記憶部から削除してもよい。 本構成によれば、代理応答信号として所定回数送信された探索応答信号の送信元である被探索通信装置に関する情報は、記憶部から削除される。このことにより、被探索通信装置は、現在記憶している他の被探索通信装置に関する情報に基づいて代理応答信号を送信する際に、代理応答信号として所定回数送信した他の被探索通信装置の探索応答信号を、所定回数を超えて送信し続けるということがない。 探索応答傍受手段は、自装置の探索要求受信手段によって、探索要求信号が受信されると、他の被探索通信装置から送信される探索応答信号の傍受を開始してもよい。 本構成によれば、被探索通信装置は、探索通信装置が探索を行っていることを知ると、他の被探索通信装置が探索応答信号を送信することを傍受するので、不要な傍受を行うことなく、適切なタイミングで傍受を開始することができる。なお、本明細書において、傍受の開始とは、被探索通信装置からの信号を受信して、当該信号が代理応答信号として送信すべき信号か否かの判定を開始することを意味する。 以上では、通信システムとして本発明を構成する場合について記載した。しかし、本発明は、通信装置、通信プログラム、又は通信方法として構成されてもよい。更には、本発明は、上記通信プログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な記録媒体として構成されてもよい。 本発明によれば、或る通信装置が他の通信装置を探索する際に、探索効率を向上させることのできる通信システム等を提供することができる。 ゲーム装置10の構成の一例を示すブロック図 複数のゲーム装置10からなる通信システムにおける無線通信を示す概念図 複数のゲーム装置10からなる通信システムにおける無線通信を示す概念図 複数のゲーム装置10からなる通信システムにおける無線通信を示す概念図 メインメモリ13のメモリマップの一例を示す図 代理対象管理テーブルの一例を示す図 各フレームの一例を示す図 探索応答信号及び代理応答信号の送受信処理フローの一例 探索応答信号及び代理応答信号の送受信処理フローの一例
(一実施形態) 以下、図面を参照して、本発明の一実施形態について説明する。ここでは、本発明を通信システムに適用した例について説明するが、本発明は、このような通信システムに限定されるものではなく、このような通信システムの機能を実現する通信装置であってもよく、このような通信システムにおける通信方法であってもよく、このような通信システムにおいて実行される通信プログラムであってもよい。更には、本発明は、このような通信プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であってもよい。 (ゲーム装置のハードウェア構成) 本実施形態の通信システムは、無線通信可能な複数の通信装置によって構成される。本実施形態では、通信装置の一例として、無線通信機能を有する携帯型のゲーム装置10を利用している。 図1は、ゲーム装置10のブロック図である。図1に示すように、ゲーム装置10は、プロセッサ11、記憶装置12、メインメモリ13、無線通信モジュール14を備えている。 記憶装置12には、プロセッサ11によって実行されるコンピュータプログラムが記憶されている。記憶装置12は、典型的には、ハードディスクやROM(Read Only Memory)である。メインメモリ13は、コンピュータプログラムやその他のデータを一時的に記憶し、またプロセッサ11の作業領域としても機能する。なお、メインメモリ13や記憶装置12には、外部の記憶装置に記憶されたコンピュータプログラムやデータ等が、通信回線等を通じて提供されて記憶されてもよい。 また、メインメモリ13には、他のゲーム装置10等へ送信するためのデータが記述された送信フレーム等が記憶される。そして、メインメモリ13に記憶された送信フレームが、プロセッサ11の指示に基づいて無線通信モジュール14へ出力され、無線通信モジュール14を介して他のゲーム装置10等へ送信される。また、他のゲーム装置10等から無線通信モジュール14を介して受け取ったデータが記述された受信フレームは、プロセッサ11で処理されて、メインメモリ13に適時記憶される。また、ゲーム装置10の記憶装置12には、自装置の識別情報である自機情報(自機ID)等が不揮発的に記憶されている。この自機IDは、他のゲーム装置10等へ上記送信フレームを送信する際、送信元IDとして記述される。 無線通信モジュール14は、無線LANに接続する機能を有し、同種のゲーム装置10との間で無線通信を行ったり、インターネットを介して他の機器との間でデータを送受信したりする。そして、無線通信モジュール14は、受信した受信フレーム等をプロセッサ11に出力する。また、無線通信モジュール14は、プロセッサ11から指示された送信フレーム等を他のゲーム装置10等へ送信する。なお、無線通信モジュール14による無線通信は、プロセッサ11によって周囲の通信状況に応じて指定されたチャネル(周波数帯域)を用いて行われる。 なお、上記のようなハードウェア構成は単なる一例に過ぎず、本発明は任意の通信装置、及び任意の通信装置で構成される任意の通信システムに適用可能である。 (通信システム概要) 最初に、本実施形態の通信システムの概要について説明する。図2は、複数のゲーム装置10(ゲーム装置X,A〜I)で構成される通信システムにおける無線通信を示す概念図である。 図2に示すように、ゲーム装置Xの無線通信可能な範囲には、他のゲーム装置A〜Iが存在している。ゲーム装置Xは、周囲に通信可能な他のゲーム装置10が存在しないかを探索するときに、自装置の存在と探索要求の内容を通知する送信フレーム(探索要求信号)をブロードキャスト送信する。すなわち、ゲーム装置Xは、本実施形態において探索通信装置として機能する。なお、各ゲーム装置10が無線通信に用いるチャネル(使用チャネル)は、通信システムにおいて予め定められた所定の複数のチャネル(例えば、1Ch、2Ch、3Ch)の中から、周囲の通信状況に応じて(例えば、チャネルの電波使用率に基づいて)選択される。以下では、ゲーム装置Xが上記した探索要求信号の送信に用いるチャネルは、2Chであるものとし、他のゲーム装置A〜I(本実施形態における被探索通信装置)の使用チャネルも同一の2Chであるものとする。また、以下の説明において、或るゲーム装置が、他のゲーム装置を探索するために探索要求信号を送信する際に用いるチャネル(2Ch)を探索用チャネルと称する。 ここで、ゲーム装置Xが、他のゲーム装置10の存在を知るためには、自装置が送信した探索要求信号に対する応答である探索応答信号を受信する必要がある。すなわち、ゲーム装置A〜I全ての存在を知るためには、各ゲーム装置A〜Iから順次送信されてくる探索応答信号を全て受信する必要がある。このため、探索するゲーム装置10の数が多いほど(被探索通信装置の数が多いほど)、全てのゲーム装置10からの探索応答信号を受信し終わるまでに要する時間が長くなる。一方、ゲーム装置Xは、例えば、他の通信処理を行うために、探索に費やすことのできる時間が短時間に限られる場合がある。このような場合には、短時間で多数のゲーム装置を探索できることが求められる(すなわち、探索効率の向上が求められる)。そこで、本実施形態の通信システムでは、1つの被探索通信装置が、他の被探索通信装置の探索応答信号を代理で送信することにより探索効率を向上させる。以下、図面を参照して、本実施形態の通信システムの特徴について説明する。 まず、図2に示すように、ゲーム装置A〜Iに対して、ゲーム装置Xから1度目の探索要求信号が送信される。そして、各ゲーム装置A〜Iは、それぞれ、ゲーム装置Xからの探索要求信号を受信すると、ゲーム装置Xに対して探索応答信号を送信するとともに、探索応答信号を送信していないときには、自装置の周辺の信号を傍受する。ここで、ゲーム装置A、C、D、F、G、Iは、1度目の探索要求信号を受信するが、ゲーム装置B、E、Hは、探索要求信号を正常に受信できなかったものとする。このとき、ゲーム装置A、C、D、F、G、Iからの探索応答信号は、同一のゲーム装置Xに対して送信されるため、探索応答信号の送信の順序は、複数の探索応答信号が衝突しないように、後述する優先度に基づいて決定される。また、同一の優先度である場合には、バックオフの時間(送信の待機時間)がランダムに決定されて、その待機時間の短い順に各探索応答信号が送信される。したがって、例えば、ゲーム装置A、C、D、F、G、Iの順に待機時間が短いとすると、まず、ゲーム装置Aが、探索応答信号を送信する。このとき、他のゲーム装置B〜Iは、自装置の周辺の信号を傍受し、例えば、ゲーム装置B、C、I、Hが、ゲーム装置Aからの探索応答信号を傍受する。次に、ゲーム装置Cが、探索応答信号を送信する。このとき、他のゲーム装置A、B、D〜Iは、自装置の周辺の信号を傍受し、例えば、ゲーム装置A、B、Dが、ゲーム装置Cからの探索応答信号を傍受する。このようにして、各ゲーム装置A〜Iは、探索要求信号を受信すると送信の待機時間に基づいて、探索応答信号を順次送信し、探索応答信号を送信しないときは、自装置の周辺(傍受範囲)の探索応答信号を傍受することにより、自装置の周辺に他のゲーム装置が存在することを知ることができる。 ところで、ゲーム装置B、E、Hは、ゲーム装置Xからの探索要求信号を正常に受信できなかったので、探索応答信号を送信しない。したがって、図3に示すように、ゲーム装置A、C、D、F、G、Iまでの探索応答信号が送信されたときには、ゲーム装置Bは、自装置の傍受範囲にあるゲーム装置A、C、Dからの探索応答信号を傍受しており、ゲーム装置Eは、自装置の傍受範囲にあるゲーム装置D、Fからの探索応答信号を傍受しており、ゲーム装置Hは、自装置の傍受範囲にあるゲーム装置A、I、G、Fからの探索応答信号を傍受している。 なお、ゲーム装置A、C、D、F、G、Iから送信された探索応答信号は、ゲーム装置Xに受信されていなくてもよい。例えば、ゲーム装置Xは、その探索に費やすことのできる時間が短いために、送信した探索要求に対する探索応答信号を受信する受信可能期間が限られることがある。具体的には、受信可能期間を経過すると、探索用チャネルが他の通信のために占有されたり、或いは、探索用チャネルとは異なるチャネルに切り替えられたりすることにより、探索通信装置(ゲーム装置X)は、探索応答信号を受信できなくなることがある。このような場合であっても、ゲーム装置Xにおいて受信されなかった探索応答信号を、他のゲーム装置10が傍受できていれば、当該他のゲーム装置10が、次に探索要求信号を受信したときに、後述する代理応答信号を送信することで、ゲーム装置Xにおいて受信されなかった探索応答信号をゲーム装置Xに受信させることができる。 次に、ゲーム装置A〜Iに対して、ゲーム装置Xからの2度目の探索要求信号が送信される。そして、ゲーム装置A〜Iは、2度目の探索要求信号を受信する。このとき、ゲーム装置Xからの1度目の探索要求信号に対する探索応答信号を送信したゲーム装置A、C、D、F、G、Iの優先度は基準値よりも低く設定されるため、ゲーム装置B、E、Hの優先度が相対的に高くなる。ここで、図4に示すように、他のゲーム装置10からの探索応答信号を傍受したゲーム装置B、E、Hは、傍受した探索応答信号と、自装置からの探索応答信号とを、代理応答信号としてゲーム装置Xに対して送信する。具体的には、例えば、ゲーム装置Bは、自装置からの探索応答信号と、ゲーム装置A、C、Dからの探索応答信号とを、一連の代理応答信号として送信する。したがって、ゲーム装置A、B、C、Dからの探索応答信号が個別に順次送信される場合に各探索応答信号が衝突しないように調整されるバックオフの時間(送信の待機時間)が必要なくなるので、探索応答信号の送信に要する時間が短くなる。このことにより、ゲーム装置Xは、ゲーム装置Bからの代理応答信号を受信することで、より短時間でゲーム装置A、B、C、Dの存在を知ることができ、探索効率が向上する。また、このように、複数の探索応答信号が代理応答信号として送信されることにより、ゲーム装置A〜Iからの探索応答信号がゲーム装置Xに正常に受信される率(ゲーム装置Xへの到達率)が向上する。したがって、各ゲーム装置A〜Iは、探索応答信号をゲーム装置Xへ到達させるために再送することが不要となり、無駄な送信の発生を抑制できるため、ゲーム装置Xが探索に費やす時間をより短時間にすることができる。 なお、上記した代理応答信号は、自装置からの探索応答信号と、傍受した探索応答信号とを1つにまとめた信号であってもよい。具体的には、代理応答信号は、各探索応答信号の本体部を1つにまとめ、共通するヘッダ部を付与した信号であってもよい。この場合には、送信される全体の情報量が少なくなるため、送受信に要する時間がさらに短縮され、探索効率がさらに向上する。以下では、代理応答信号は、自装置からの探索応答信号と、傍受した探索応答信号とを1つにまとめた信号である形態について説明する。 また、図4に示すように、ゲーム装置A、C、D、F、G、Iは、2度目に受信した探索要求信号に対して、探索応答信号を送信しない。これは、以下の理由による。すなわち、ゲーム装置A、C、D、F、G、Iは、1度目の探索要求信号に対して探索応答信号を既に送信しているため(図3参照)、1度目の探索要求信号に対して探索応答信号を送信していない他のゲーム装置(ゲーム装置B、E、Hや、ゲーム装置Xの通信可能範囲に新規に現れたゲーム装置10)よりも、探索応答信号の送信の優先度が低く設定される。このため、送信の優先度が低いゲーム装置A、C、D、F、G、Iは、探索応答信号を送信しない間に、自装置周辺の信号を傍受する。このとき、傍受する信号には、探索応答信号のみならず、代理応答信号も含まれる。したがって、例えば、ゲーム装置Aは、ゲーム装置Bが送信した代理応答信号を傍受し、その中に、自装置(ゲーム装置A)からの探索応答信号が含まれていることを確認する。この場合、ゲーム装置Aは、ゲーム装置Bからの代理応答信号がゲーム装置Xに受信されることにより、自装置の存在を知らせることができるので、自装置からの探索応答信号を送信しない。このことにより、ゲーム装置Xが探索応答信号を受信できる短時間の間に、同一のゲーム装置からの探索応答信号が重複して送信されることを回避することができ、探索効率を向上させることができる。なお、ゲーム装置Aが、ゲーム装置Bの代理応答信号を傍受して、その中に自装置からの探索応答信号が含まれていなかった場合には、代理で応答されることがないので、設定された優先度に基づいて、送信タイミングが到来したときにゲーム装置Aから探索応答信号が送信されればよい。また、ゲーム装置Aが、ゲーム装置Bの代理応答信号を傍受して、その中に自装置からの探索応答信号が含まれている場合には、探索応答信号を送信しないのではなく、優先度をさらに下げるものとしてもよい。 なお、ゲーム装置B、E、Hからの代理応答信号も、設定された優先度に応じた順序で送信される。ここで、代理応答信号の優先度は、代理応答信号に含まれる探索応答信号の送信元のゲーム装置の数が多いほど高く設定される。具体的には、ゲーム装置Bは、ゲーム装置A、C、Dの3つの探索応答信号を代理しており、ゲーム装置Eは、ゲーム装置F,Dの2つの探索応答信号を代理しており、ゲーム装置Hは、ゲーム装置A、F、G、Iの4つの探索応答信号を代理しているので、優先度は、ゲーム装置Hが最も高く設定され、次いで、ゲーム装置B、ゲーム装置Eの順に低くなる。したがって、代理応答信号は、ゲーム装置H、B、Eの順に送信される。このことにより、ゲーム装置Xが受信できる期間が短時間で終了したとしても、ゲーム装置Xは、できる限り多くの通信装置からの探索応答信号を受信することができ、探索効率が向上する。 また、各ゲーム装置A〜Iは、自装置が傍受した探索応答信号を所定の条件でクリアする。例えば、各ゲーム装置A〜Iは、所定回数の代理応答を行うと(すなわち、傍受した探索応答信号を代理応答信号として送信すると)クリアするとしてもよいし、所定期間経過するとクリアするとしてもよいし、傍受を続けていて電波受信強度が弱くなったらクリアするとしてもよい。 (メモリマップ) 次に、図5を参照してメインメモリ13に記憶される各種プログラムや各種データ(メモリマップ)について説明する。図5に示すように、メインメモリ13には、記憶装置12から読み出されたプログラムや、外部の記憶装置から通信回線等を通じて取得したプログラム等が記憶されるプログラム記憶領域13aと、ゲーム処理や通信処理において生成される一時的なデータ等が記憶されるデータ記憶領域13bとが含まれる。 プログラム記憶領域13aには、無線通信プログラムP1及びゲームプログラムP2等が記憶される。無線通信プログラムP1は、無線通信処理全体を定義するプログラムである。この無線通信プログラムP1の実行開始によって、無線通信処理が開始される。ゲームプログラムP2は、ゲーム装置10で実行するゲーム処理全体を定義するプログラムである。 データ記憶領域13bには、送信フレームバッファ領域D1、受信フレームバッファ領域D2が設定され、また、自機情報D3、使用チャネル情報D4、探索情報D5、優先度情報D6、ネットワーク情報D7、代理対象管理テーブルD8等が記憶される。 送信フレームバッファ領域D1には、探索要求フレームD1a、探索応答フレームD1b、代理応答フレームD1c等の各種送信フレームが記憶される。そして、ゲーム装置10が他のゲーム装置10へデータを送信する場合、送信フレームバッファ領域D1に用意された送信フレームが用いられる。また、受信フレームバッファ領域D2は、他のゲーム装置10から送信された送信フレームを受信して一時的に記憶するためのバッファ領域である。 自機情報D3は、ゲーム装置10の識別情報(ID情報)であり、使用チャネル情報D4は、他のゲーム装置10と通信を行う際に使用しているチャネルを示す情報であり、探索情報D5は、ゲーム装置10が実行する通信ゲーム(アプリケーションの一例)の識別情報であり、優先度情報D6は、他のゲーム装置10へ送信フレーム等を送信する際の送信の順序を決める優先度を示す情報であり、ネットワーク情報D7は、ゲーム装置10が他のゲーム装置10と形成しているネットワークの情報(例えば、同一ネットワークを形成しているゲーム装置10の総数の情報)である。 また、代理対象管理テーブルD8は、ゲーム装置10が、他のゲーム装置10を代理して、探索通信装置に対して代理応答信号を送信する際に用いられるテーブルであり、送信先の探索通信装置ごとに設定される。図6は、ゲーム装置Bのゲーム装置X(探索通信装置)に対する代理対象管理テーブルを示す図である。図6に示すように、代理対象管理テーブルには、代理対象(他のゲーム装置A、C、D、…)と、当該代理対象の応答を代理する代理回数が記録されている。ゲーム装置Bは、当該代理対象管理テーブルに基づいて、他のゲーム装置の探索応答信号を所定回数代理して送信する。 (送信フレームの構造) 次に、図7を参照して各送信フレームの構造について説明する。図7の(A)は、探索要求フレームD1aの構造を示し、図7の(B)は、探索応答フレームD1bの構造を示し、図7の(C)は、代理応答フレームD1cの構造を示す。 探索要求フレームD1aは、他のゲーム装置10を探索する際に、探索要求信号としてブロードキャスト送信される。図7の(A)に示すように、探索要求フレームD1aは、フレームタイプ、宛先ID、送信元IDを含んでいる。フレームタイプは、当該送信フレームの種別を示しており、この場合、探索要求フレームD1aを示す情報が記述される。宛先IDは、送信されるゲーム装置10の識別情報が記述されるものであるが、探索要求フレームD1aはブロード送信されるので、この宛先IDには、全てのゲーム装置10が受け取ることのできる識別情報が記述される。送信元IDは、データ記憶領域13bに記憶された自機情報D3に基づいて、探索要求フレームD1aの送信元のゲーム装置10を示す識別情報が記述される。 探索応答フレームD1bは、上記探索要求フレームD1aを受信したゲーム装置10によって、当該探索要求フレームD1aを送信したゲーム装置10に対して送信される。図7の(B)に示すように、探索応答フレームD1bは、フレームタイプ、宛先ID、送信元ID、ネットワーク情報を含んでいる。フレームタイプは、この場合、探索応答フレームを示す情報が記述される。宛先IDは、上記探索要求フレームを送信したゲーム装置10を示す識別情報が記述される。送信元IDは、探索応答フレームD1bの送信元のゲーム装置10を示す識別情報が記述される。ネットワーク情報には、データ記憶領域13bに記憶されたネットワーク情報D7に基づいて、ゲーム装置10が他のゲーム装置10と形成しているネットワークの情報が記述される。このことにより、探索応答フレームD1bを受信したゲーム装置10は、他のゲーム装置10がどのようなネットワークを形成しているかを知ることができ、この情報に基づいて、どのゲーム装置10と通信接続するかを選択することができる。なお、以下の説明において、送信元IDとネットワーク情報を合わせて本体情報と称することがある。 代理応答フレームD1cは、上記探索応答フレームD1bを傍受したゲーム装置10によって、当該探索応答フレームD1bの送信先であるゲーム装置10に対して送信される。図7の(C)に示すように、代理応答フレームD1cは、フレームタイプ、宛先ID、代理応答情報を含んでいる。フレームタイプは、この場合、代理応答フレームを示す情報が記述される。宛先IDは、傍受した上記探索応答フレームD1bの送信先であるゲーム装置10を示す識別情報が記述される。代理応答情報には、傍受した探索応答フレームD1bに含まれる本体情報、及び自装置から送信する探索応答信号に含まれる本体情報が記述される。図7の(C)に示す代理応答フレームD1cの構造によれば、送信フレームのサイズを小さくすることができる。 次に、図面を参照して、ゲーム装置10が、他のゲーム装置10から送信された探索応答信号及び代理応答信号を傍受する処理、及びこれらの信号を送信する処理について説明する。 (探索応答信号及び代理応答信号の送受信処理フロー) 図8、図9を参照して、ゲーム装置10のプロセッサ11が実行する探索応答信号及び代理応答信号の送受信処理について説明する。図8、図9に示す探索応答信号及び代理応答信号の送受信処理は、ゲーム装置10のプロセッサ11が無線通信プログラムP1を実行することによって行われる。なお、以下では、図2に示すように、ゲーム装置X(探索通信装置)から、探索要求信号を受信したゲーム装置10(被探索通信装置;各ゲーム装置A〜I)を例にして説明する。 はじめに、ゲーム装置10は、電源がONにされた後、それぞれのプロセッサ11によって指示された使用チャネル(2Ch)を用いて、自装置の通信可能範囲内における信号の受信を待機中であるものとする。そして、ステップS11において、ゲーム装置10のプロセッサ11は、他のゲーム装置10からの送信フレームを受信したか否かを判定する。この判定の結果がYESの場合、処理はステップS12に移り、NOの場合、処理はステップS11に戻り、他のゲーム装置10からの送信フレームを受信するまでステップS11の処理を繰り返す。 ステップS12において、ゲーム装置10のプロセッサ11は、受信した送信フレームが、探索要求信号であるか否かを判定する。具体的には、ゲーム装置10のプロセッサ11は、受信した送信フレームに含まれるフレームタイプに基づいて、当該送信フレームが、探索要求フレームD1aであるか否かを判定する。この判定の結果がYESの場合、処理はステップS13の応答処理の開始に移り、NOの場合、処理はステップS14に移る。 次に、図9を参照して、ステップS13の応答処理の開始について説明する。なお、図9に示す処理フローは、ステップS13によって開始されるものであり、図8に示す処理フローと並行して実行される。 ステップS31において、ゲーム装置10のプロセッサ11は、自装置が探索応答信号又は代理応答信号を優先度に応じて送信するタイミングであるか否かを判定する。具体的には、メインメモリ13に記憶された優先度情報D6に基づいて、探索応答信号又は代理応答信号を送信するタイミングであるか否かを判定する。なお、優先度情報D6には、初期値として基準の優先度(例えば5)が記述されており、この優先度情報D6は、後述するステップS16で更新される。また、同一の優先度の場合には、複数の送信フレームが衝突することを回避するために設定されるランダムな待機時間に基づいて、送信フレームを送信するタイミングであるか否かが判定される。この判定の結果がYESの場合、処理はステップS32に移り、NOの場合、ステップS31の処理を繰り返す(すなわち、優先度に応じた送信タイミングになるまで待機する)。 ステップS32において、ゲーム装置10のプロセッサ11は、メインメモリ13に記憶された応答禁止フラグ(不図示)がONであるか否かを判定する。なお、応答禁止フラグ(不図示)は、ONであるとき、応答信号(探索応答信号及び代理応答信号)の送信が禁止されるフラグである。この判定の結果がYESの場合、応答処理は終了し、NOの場合、処理はステップS33に移る。 ステップS33において、ゲーム装置10のプロセッサ11は、メインメモリ13に記憶されたゲーム装置Xに対する代理対象管理テーブルD8に基づいて、探索応答信号又は代理応答信号をゲーム装置Xへ送信する。具体的には、ゲーム装置10のプロセッサ11は、代理対象管理テーブルD8を参照して、エントリが含まれている(代理対象のゲーム装置10が存在する)場合には、代理応答信号をゲーム装置Xへ送信する。より詳細には、ゲーム装置10のプロセッサ11は、傍受して受信フレームバッファ領域D2に記憶した、ゲーム装置10(代理対象)からのゲーム装置Xに対する探索応答フレームD1bに基づいて、代理応答フレームD1cを作成し、当該代理応答フレームD1cをゲーム装置Xへ送信する。一方、ゲーム装置10のプロセッサ11は、代理対象管理テーブルD8を参照して、エントリが含まれていない場合、又は全てのエントリの残り代理回数が0回である場合には、探索応答信号をゲーム装置Xへ送信する。より詳細には、ゲーム装置10のプロセッサ11は、自装置の送信フレームバッファ領域D1に記憶された探索応答フレームD1bをゲーム装置Xへ送信する。その後、処理はステップS34に移る。 ステップS34において、ゲーム装置10のプロセッサ11は、メインメモリ13に記憶された、ゲーム装置Xに対する代理対象管理テーブルD8を更新する。具体的には、ゲーム装置10のプロセッサ11は、ステップS33において代理応答信号を送信した場合、探索応答信号の送信を代理した代理対象のゲーム装置10の残りの代理回数を減算する処理を行う。なお、代理応答信号を送信していない場合には、代理対象テーブルD8の更新は行われない。その後、処理はステップS35に移る。 ステップS35において、ゲーム装置10のプロセッサ11は、メインメモリ13に記憶された優先度情報D6を送信済みの場合の優先度に設定する。具体的には、ゲーム装置10のプロセッサ11は、優先度情報D6を、基準値(基準の優先度;例えば5)よりも低い値(例えば3)に設定する。なお、この値は、一定の値であってもよいし、探索応答信号又は代理応答信号を送信した時が最近であるほど低い値に設定してもよい。 再び、図8の説明に戻り、ステップS14において、ゲーム装置10のプロセッサ11は、受信した送信フレームが、探索応答信号であるか否かを判定する。具体的には、ゲーム装置10のプロセッサ11は、受信した送信フレームに含まれるフレームタイプに基づいて、当該送信フレームが、探索応答フレームD1bであるか否かを判定する。この判定の結果がYESの場合、処理はステップS15に移り、NOの場合、処理はステップS17に移る。 ステップS15において、ゲーム装置10のプロセッサ11は、メインメモリ13に記憶された、ゲーム装置Xに対する代理対象管理テーブルD8を更新する。具体的には、ゲーム装置10のプロセッサ11は、受信した探索要求信フレームD1aに含まれる送信元IDと、代理対象管理テーブルD8に含まれる代理対象のゲーム装置10のIDとを比較して、当該送信元IDが代理対象のゲーム装置10のIDに含まれていなければ、当該送信元のゲーム装置10を代理対象として新たに登録する。その後、処理はステップS16に移る。 ステップS16において、ゲーム装置10のプロセッサ11は、メインメモリ13に記憶された優先度情報D6を、代理対象管理テーブルD8に含まれる代理対象のゲーム装置10の数が増えると現在の優先度よりも高く設定する。具体的には、ゲーム装置10のプロセッサ11は、優先度情報D6を、代理対象管理テーブルD8に含まれる代理対象のゲーム装置10の数が増えるほど、現在の優先度(例えば基準値の5)よりも高い値(例えば7)に設定する。したがって、例えば3つのゲーム装置を代理対象とするゲーム装置10の優先度情報D6(例えば8)は、1つのゲーム装置を代理対象とするゲーム装置10の優先度情報D6(例えば6)よりも高い値となる。その後、処理はステップS11に戻る。 なお、ステップS16において、上記した現在の優先度が、基準値(5)よりも低い値(例えば3)の場合(すなわち、送信済みの優先度である場合)には、代理対象の数が増えると、優先度情報D6には、現在の優先度よりも大きな値(例えば3.5)が優先度として設定されるが、基準値(5)を超えない値が設定される。このことにより、自装置からの探索応答信号を送信済みであり、探索応答信号を傍受しているゲーム装置10の優先度(3.5)は、探索応答信号を未送信のゲーム装置10の優先度(少なくとも基準値の5以上)よりも小さいが、探索応答信号を送信済みであり、探索応答信号を傍受していないゲーム装置10の優先度(例えば3)よりも大きな値となる。 ステップS17において、ゲーム装置10のプロセッサ11は、受信した送信フレームが、代理応答信号であるか否かを判定する。具体的には、ゲーム装置10のプロセッサ11は、受信した送信フレームに含まれるフレームタイプに基づいて、当該送信フレームが、代理応答フレームD1cであるか否かを判定する。この判定の結果がYESの場合、処理はステップS18に移り、NOの場合、処理はステップS11に戻る。 ステップS18において、ゲーム装置10のプロセッサ11は、傍受した代理応答信号に、自装置からの探索応答信号が含まれているか否かを判定する。具体的には、ゲーム装置10のプロセッサ11は、受信した代理応答フレームD1bに、自装置の本体情報が含まれているか否かを判定する。この判定の結果がYESの場合、処理はステップS19に移り、NOの場合、処理はステップS11に戻る。 ステップS19において、ゲーム装置10のプロセッサ11は、メインメモリ13に記憶される応答禁止フラグ(不図示)をONにする。その後、処理はステップS11に戻る。 なお、上記したように、図8に示す処理フローと、図9に示す処理フローは並行して実行されるため、ゲーム装置10は、送信タイミングが到来する(図9のステップS31でYESと判定される)までの間、他のゲーム装置10の信号を傍受(図8のステップS11を実行)することができる。 また、ゲーム装置10のプロセッサ11は、上記した探索応答信号及び代理応答信号の送受信処理とは異なる処理で(例えば、割り込み処理で)、代理対象管理テーブルD8のエントリをクリア(削除)する処理を所定の条件で行う。例えば、ゲーム装置10のプロセッサ11は、代理対象管理テーブルD8の残りの代理回数が0回である(すなわち、所定回数の代理応答が行われた)代理対象を削除する。また、例えば、ゲーム装置10のプロセッサ11は、代理対象管理テーブルD8に登録された代理対象であって、登録されてから所定期間経過した代理対象を削除する。さらに、例えば、ゲーム装置10のプロセッサ11は、代理対象を削除する判定基準となる、代理応答が行われた上記所定回数、或いは代理対象が登録されてから経過した上記所定期間を、電波受信強度やその変化から算出する。具体的には、ゲーム装置10のプロセッサ11は、電波受信強度が強いほど、或いは電波受信強度の変化が少ないほど、上記所定回数が増えるように算出し、或いは上記所定期間が長くなるように算出する。なお、代理対象管理テーブルD8のエントリのクリアに応じて、優先度情報D6も更新される。 また、ゲーム装置10のプロセッサ11は、メインメモリ13に記憶された応答禁止フラグを所定のルールでリセットする。例えば、図9に示す処理フローが1回実行されるごとに、上記フラグのデータがリセットされてもよいし、当該フローが所定回数実行されるごとに上記フラグのデータがリセットされるものとしてもよい。より具体的には、この所定回数は、ゲーム装置10の通信状況が頻繁に変化する場合には、頻繁に変化しない場合よりも、小さな値が設定されるものとしてもよい。 また、ゲーム装置Xのプロセッサ11は、自装置が送信した探索要求信号に対する代理応答信号及び探索応答信号を受信して、メインメモリ13に記憶する。このことにより、ゲーム装置Xは、他のゲーム装置10の存在を知ることができる。 上記した探索応答信号及び代理応答信号の傍受・送信処理フローによれば、図2に示す 通信システムにおいて、ゲーム装置A〜Iは、例えば、以下のような通信処理を実行する。 例えば、ゲーム装置Aは、ゲーム装置Xから1度目の探索要求信号を受信すると(図8のステップS12でYES)、優先度(この場合、初期値の優先度)に応じて、探索応答信号を送信可能な送信タイミングであるか否かが判定される(図9のステップS31)。ここでは、全てのゲーム装置A〜Iの優先度は、同一の優先度(例えば初期値5)であるので、ランダムに設定される待機時間に応じて、送信タイミングであるか否かが判定される。そして、ゲーム装置Aの待機時間が最も短く、最初に送信タイミングになった(図9のステップS31でYES)とすると、応答禁止フラグがONではない(図9のステップS32でNO)ので、ゲーム装置Aは、代理対象管理テーブルD8を参照するが、未だ代理対象のエントリがないので、探索応答信号を送信し(図9のステップS33)、優先度を基準値(初期値5)よりも低く(例えば3に)設定する(ステップS35)。 一方、ゲーム装置Bは、探索要求信号を正常に受信できなかったとする(図8のステップS12でNO)と、他のゲーム装置10(例えば、ゲーム装置A)から送信される探索応答信号を傍受し(図8のステップS14でYES)、傍受した探索応答信号に基づいて、代理対象管理テーブルD8に代理対象(ゲーム装置A)を登録する(図8のステップS15)。そして、ゲーム装置Bは、探索応答信号を傍受しているので、次に送信する際の優先度を上げるために、優先度を現在の優先度(基準値)よりも高く(例えば6に)設定する(図8のステップS16)。 その後、ゲーム装置Bは、例えば、ゲーム装置Cの探索応答信号を傍受し(図8のステップS12でNO、ステップS14でYES)、傍受した探索応答信号に基づいて、代理対象管理テーブルD8に代理対象(ゲーム装置C)を登録する(図8のステップS15)。そして、ゲーム装置Bは、代理対象の数が増えたので、優先度を現在の優先度(6)よりも高く(例えば7に)設定する(図8のステップS16)。このことにより、多くのゲーム装置10の探索応答信号を傍受するほど、次に代理応答信号を送信する際に、その送信が優先され、当該代理応答信号を受信したゲーム装置Xは、短期間で多くの被探索通信装置の存在を知ることができ、探索効率が向上する。 一方、ゲーム装置Aは、探索応答信号を送信した後、例えば、ゲーム装置Cの探索応答信号を傍受し(図8のステップS12でNO、ステップS14でYES)、傍受した探索応答信号に基づいて、代理対象管理テーブルD8に代理対象(ゲーム装置C)を登録する(図8のステップS15)。そして、ゲーム装置Aは、優先度を現在の優先度(3)よりも高く(例えば3.5に)設定する(図8のステップS16)。したがって、次に、ゲーム装置Aが探索応答信号を送信する際には、優先度が基準値(5)よりも小さいので、未だ探索応答信号を送信していない(未だ存在を知られていない)他のゲーム装置10の探索応答信号が優先して送信される。このことにより、探索通信装置(ゲーム装置X)の探索効率が向上する。 次に、ゲーム装置A、Bは、ゲーム装置Xから2度目の探索要求信号を受信する(図8のステップS12でYES)。このとき、ゲーム装置Bは、優先度(この場合、7)に応じて、探索応答信号を送信可能な送信タイミングであるか否かが判定される(図9のステップS31)。ここで、ゲーム装置Bの優先度(7)は、他のゲーム装置の優先度(例えば、ゲーム装置Aの3.5や、基準値の優先度5)よりも高いので、優先されて最初に送信タイミングとなる(図9のステップS31でYES)。そして、応答禁止フラグがONではない(図9のステップS32でNO)ので、ゲーム装置Bは、代理対象管理テーブルD8を参照して、代理対象のゲーム装置A、Cの探索応答信号と自己の探索応答信号とを、代理応答信号としてゲーム装置Xへ送信する(図9のステップS33)。このことにより、ゲーム装置Xは、探索要求信号に対する応答を受信できる期間(受信期間)が限られた期間しかない場合であっても、ゲーム装置Bからの代理応答信号を受信することで、ゲーム装置A、B、Cの存在を知ることができる。 一方、ゲーム装置Aは、優先度(この場合、3.5)に応じて、探索応答信号を送信可能な送信タイミングであるか否かが判定される(図9のステップS31)が、優先度が3.5であるため、すぐに送信タイミングとはならない(図9のステップS31でNO)。したがって、未だ探索応答信号を送信していない、優先度が基準値(5)である他のゲーム装置10(例えば、ゲーム装置Xの通信可能範囲に新規に現れたゲーム装置10)からの探索応答信号が優先して送信されるので、ゲーム装置Xの探索効率が向上する。 一方、ゲーム装置Cは、上記したゲーム装置Bからの代理応答信号を傍受したとする(図8のステップS12でNO、ステップS14でNO、ステップS17でYES)。このとき、ゲーム装置Bからの代理応答信号には、ゲーム装置Cからの探索応答信号が含まれている(図8のステップS18でYES)ので、ゲーム装置Cの応答禁止フラグがONになる(図8のステップS19)。したがって、ゲーム装置Cは、応答処理において、自装置の探索応答信号の送信を試みることがない(図9のステップS32でYESのため、ステップS33を実行することがない)。このことにより、ゲーム装置Xは、重複した探索応答信号を受信することを回避できるので、探索効率が向上する。なお、ゲーム装置Cからの探索応答信号の送信が再び試みられるのは、応答禁止フラグが所定のルールでリセットされた後になる。 以上のように、図8、図9に示す探索応答信号・代理応答信号の送受信処理によれば、ゲーム装置X(探索通信装置)は、代理応答信号を受信することにより、短期間に効率的に多数のゲーム装置を探索することができ、ゲーム装置A〜I(被探索通信装置)は、探索応答信号及び代理応答信号を、重複を回避しながら効率的に送信することができる。このことにより、探索通信装置の探索効率が向上する。 なお、上記実施形態における探索応答信号・代理応答信号の送受信処理は、種種の変形が可能である。例えば、上記実施形態では、応答禁止フラグがONであれば、探索応答信号及び代理応答信号を送信しないものとしたが、代理対象管理テーブルD8に代理対象のエントリがある場合には、代理応答信号を送信するものとしてもよい。 また、上記実施形態において、代理対象管理テーブルD8は、代理対象毎に残りの代理回数が記録されているものとしたが、残りの代理回数は記録されておらず、代理対象のみが登録されており、一定期間の経過とともに当該代理対象が全てクリアされるものとしてもよい。 また、上記実施形態の図8に示す送受信処理において、ゲーム装置10は、ゲーム装置Xからの探索要求信号を受信しない(或いは、正常に受信できない)場合でも、他のゲーム装置10からの信号を傍受して、当該信号を代理応答信号として送信すべきか否かの判定が行われる(ステップS14等)ものとした。しかし、ゲーム装置10は、探索通信装置(ゲーム装置X)からの探索要求信号を受信して初めて、他のゲーム装置10から傍受した信号を代理応答信号として送信すべきか否かの判定を行うものとしてもよい。 また、他の実施形態(変形例)では、探索通信装置(ゲーム装置X)が行う他の通信装置の探索は、目的の異なる2つのステップで構成されてもよい。すなわち、変形例では、探索通信装置は、1ステップ目において、被探索通信装置(ゲーム装置A〜I)が代理関係を構築するために、探索要求信号を送信し、2ステップ目において、代理関係を構築した被探索通信装置からの代理応答信号を受信するために、探索要求信号を送信する。具体的には、1ステップ目において、各被探索通信装置は、ゲーム装置Xからの探索要求信号を受信し、当該探索要求信号に対する応答を示す探索応答信号を発信する。そして、各被探索通信装置は、他の被探索通信装置が発信した探索応答信号を傍受することで、当該他の被探索通信装置の探索応答信号を代理で送信できる状態となる(代理関係を構築する)。このとき、1ステップ目では、探索通信装置は、探索結果を得る(すなわち、探索応答信号を受信する)ことを目的としないため、探索要求信号を送信しさえすればよく、探索に要する時間を短時間にすることができる。そして、探索通信装置は、2ステップ目において、被探索通信装置からの探索応答信号(具体的には、代理応答信号)を受信するために、探索要求信号を送信する。このとき、当該探索要求信号を受信した被探索通信装置は、すでに代理関係を構築しているので、代理対象の数に応じた優先度で代理応答信号を送信する。したがって、探索通信装置は、この代理応答信号を受信することで、複数の通信装置の存在を知ることができ、このため、探索に要する時間を短時間にすることができる。このように、探索通信装置は、1ステップ目と2ステップ目で異なる目的の探索を行うことで、さらに、探索に要する時間を短時間にすることができ、探索効率を向上させることができる。 また、上記実施形態では、上記した探索応答信号及び代理応答信号の傍受・送信処理フローは、1つの探索通信装置(ゲーム装置X)に対して実行されるものとしたが、複数の探索通信装置から探索要求信号が送信されている場合には、各探索通信装置ごとに、上記処理フローが実行される。 また、上記実施形態における優先度(優先度情報D6)は、他の任意の方法により設定されてもよい。例えば、探索応答信号を送信してからの経過時間、及び代理対象管理テーブルD8に記録されている代理対象数との複合条件により、優先度が決定されるものとしてもよい。また、上記実施形態では優先度情報D6は、送信済みか否かの情報と、代理対象数とに基づいて設定されるものとした。しかし、送信済みか否かの情報に基づく第1優先度情報と、代理対象数の情報に基づく第2優先度情報とに基づいて、信号の送信順序が決定されるものとしてもよい。具体的には、第1優先度情報に基づいて、信号の送信順序が決定され、第1優先度情報が同一の場合にのみ第2優先度情報が用いられるものとしてもよい。 また、上記実施形態にいて、図2に示すゲーム装置Xが使用する探索用チャネルは、1つのチャネル(2Ch)であるとし、2Chを使用チャネルとする他のゲーム装置A〜Iを探索する場合について説明した。しかし、ゲーム装置10からなる通信システムにおいて、各ゲーム装置10が使用するチャネルは、予め定められた所定の複数のチャネルの中から、各ゲーム装置10の周辺の通信状況に応じて設定されるため、ゲーム装置Xの周辺にある複数の他のゲーム装置10は、ゲーム装置A〜Iのように同じチャネルを使用しているとは限らず、異なるチャネルを使用していることがある。このような場合、ゲーム装置Xが、周辺の他のゲーム装置10を探索するために、複数の探索用チャネルを使用し、それぞれのチャネルを使用チャネルとする他のゲーム装置10を探索するものとしてもよい。このようにすれば、ゲーム装置Xの周辺に、異なるチャネル(例えば、2Chと3Ch)を使用する複数のゲーム装置10が存在しても、それぞれのチャネルを用いた探索要求信号が送信される。したがって、各ゲーム装置10は、自装置の使用するチャネルを用いて探索要求信号を受信し、これに応じた探索応答信号を送信することができる。また、各ゲーム装置10は、自装置と同じチャネルを用いる他のゲーム装置10の探索応答信号を傍受して、代理応答信号を送信することもできる。このことにより、ゲーム装置Xは、自装置の周辺に存在する様々なチャネルを使用する他のゲーム装置10を効率的に探索することができる。 また、上記実施形態では、探索応答フレームD1bには、ネットワーク情報が記述され、すなわち、探索応答信号には、当該探索応答信号の送信元のゲーム装置10が形成しているネットワークの情報が含まれるものとした。しかし、このような情報に限らず、他の任意の情報が含まれていてもよい。例えば、ゲーム装置10が過去にゲーム装置Xと通信を行った回数のような、固有の情報が含まれ、この情報を取得したゲーム装置Xが、当該情報に基づいて、ゲーム装置10との通信を選択するものとしてもよい。また、これらの情報をゲーム装置10が有する表示部(不図示)に表示させ、当該情報に基づいてユーザが選択した他のゲーム装置10との通信を確立させるものとしてもよい。 また、上記実施形態においては、探索要求信号の送信処理や、探索応答信号の送信処理は、ゲーム装置10のプロセッサ11が無線通信プログラムP1を実行することによって実行されるものとしたが、このような機能を実現する回路によって実行されてもよい。 また、上記実施形態における通信システムでは、各ゲーム装置10が同一の構成を備えるものとした。しかしながら、探索要求を送信する探索通信装置(図2に示すゲーム装置X)と、探索要求を受信する被探索通信装置(図2に示すゲーム装置A〜I)とは互いに同等の構成を備えていなくてもよい。具体的には、探索通信装置は、少なくとも探索要求信号を送信する構成を備えていればよく、被探索通信装置は、少なくとも探索要求信号を受信する構成と、当該探索要求信号に対する応答である探索応答信号を送信する構成と、自装置の周囲の信号を傍受する構成とを備えていればよい。このような構成は、例えば、探索通信装置であるサーバから、被探索通信装置である各端末通信装置に対して探索要求信号が送信され、探索結果に基づいて、サーバから各端末通信装置にデータが配信される通信システム等に適用可能である。このように、上記実施形態における通信システムは、複数のゲーム装置10のみで構成されることに限らず、ゲーム装置10とゲーム装置10以外の装置(例えば、配信サーバ、情報処理装置、電波中継機等)とによって構成されてもよい。 また、上記実施形態における通信システムでは、被探索通信装置(図2に示すゲーム装置A〜I)は、同一の構成を備えるものとした。しかしながら、全ての被探索通信装置が、他の被探索通信装置から送信された探索応答信号を傍受して、代理応答信号を送信する構成を備えていなくてもよい。例えば、自装置からの探索応答信号の送信の優先度が予め低く設定された被探索通信装置だけが、被探索通信装置から送信された探索応答信号を傍受して、代理応答信号を送信する構成を備えてもよい。 また、上記実施形態では、1つのゲーム装置10において、上述した探索要求信号の送信処理や、探索応答信号の送信処理等が実行されているが、有線又は無線で通信可能な1以上の他の装置(例えば、集中管理装置)において、上記処理の一部又は全部が行われてもよい。 また、上記実施形態において、ゲーム装置10の構成は、単なる一例に過ぎず他の構成を有していても、本発明を実現できることは言うまでもない。また、上述したゲーム装置10で用いられる設定値、判定に用いられる値、ゲーム装置10で実行される処理順序等は、単なる一例に過ぎず、本発明の範囲を逸脱しなければ他の順序や値であっても、本発明を実現できることは言うまでもない。 また、上記実施形態のゲーム装置10において実行される無線通信プログラムは、記憶装置12等の記憶媒体を通じてゲーム装置10に供給されるだけでなく、通信回線を通じてゲーム装置10に供給されてもよい。なお、上記プログラムを記憶する情報記憶媒体としては、不揮発性メモリの他に、CD−ROM、DVD、或いはそれらに類する光学式ディスク状記憶媒体、フレキシブルディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、磁気テープ等であってもよい。また、上記プログラムを記憶する情報記憶媒体としては、上記プログラムを一時的に記憶する揮発性メモリでもよい。 以上、本発明を詳細に説明してきたが、上述の説明はあらゆる点において本発明の例示に過ぎず、その範囲を限定しようとするものではない。本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができることは言うまでもない。 10 ゲーム装置 11 プロセッサ 12 記憶装置 13 メインメモリ 13a プログラム記憶領域 13b データ記憶領域 14 無線通信モジュール P1 無線通信プログラム P2 ゲームプログラム D1 送信フレームバッファ領域 D1a 探索要求フレーム D1b 探索応答フレーム D1c 代理応答フレーム D2 受信フレームバッファ領域 D3 自機情報 D4 使用チャネル情報 D5 探索情報 D6 優先度情報 D7 ネットワーク情報 D8 代理対象管理テーブル |