脊柱の固定化

申请号 JP2011540221 申请日 2009-12-16 公开(公告)号 JP5806938B2 公开(公告)日 2015-11-10
申请人 ザ ユニバーシティ オブ ウォーウィック; 发明人 クーク,マシュー ウイリアム; ウォード,スチュアート;
摘要
权利要求

人の胴部に非可動に固定するための装着具と、人の頭部の辺りに装架するための襟なし構造の頭部支持体とを備える脊柱の固定化装置であって、前記装着具に関連する取り外し位置と、前記装着具の着用者の肩部および背部に関連する、その中で前記着用者の首部が大幅な運動に逆らって固定化される、前記装着具上の複数の固定位置との間で可動であるように、前記頭部支持体が前記装着具から離れており、かつ、前記装着具上に調節可能に固定されるように適合され、前記装着具が、着用者の肩部の上方を通過するように構成された肩紐を含み、前記頭部支持体が、前記着用者の肩部上の位置で前記肩紐に可撤にかつ調節可能に装架され、前記頭部支持体が、前記着用者の頭部の対向側部との接触のための対向側部支持体と、人の頭部の背部との接触のための後部支持体とを含み、使用中に、前記側部支持体および前記後部支持体が、前記着用者の頭部の運動を3つの運動面内に制限するように組み合う、装置。前記装着具と前記頭部支持体との間に解放可能な接続部を含み、それを用いて、前記着用者の頭部を支持し、前記着用者の首部を大幅な運動に逆らって固定化する目的のために、前記頭部支持体を前記装着具上に固定することができる、請求項1に記載の装置。前記頭部支持体が、前記装着具の肩部分への解放可能な接続に適合された側部分を含む、請求項1または請求項2に記載の装置。前記装着具が、使用者の背部に接して位置付けられるように構成された剛性後板を含む、請求項1乃至3の何れかに記載の装置。前記頭部支持体が、前記装着具の前記後板への解放可能な接続に適合された後部分を含む、請求項4に記載の装置。前記解放可能な接続部が、前記支持体と前記装着具との間に設けられた再閉鎖可能な締結具型の材料を用いて実現される、請求項1乃至5の何れかに記載の装置。前記装着具が、その上に前記頭部支持体を固定する全体に固定した参照点を与えるために、前記装着具が前記胴部上で実質的に非可動であるように、前記装着具を前記着用者の前記胴部上に固定するために締め付けられるように構成された数々の紐を含み、かつ、前記装着具がそうでなければ前記使用者の胴部上に非可動に固定される際に、呼吸の最中に胸部の拡張を可能にするための弾性化部を含む、請求項1乃至6の何れかに記載の装置。前記装着具が、着用者の胴回りまたは胸部の周りを通過するように構成された帯紐を含み、かつ、前記使用者の胸部領域への即座の接近を可能にするために、前記装着具の紐の「開胸」配列を有する、請求項1乃至7の何れかに記載の装置。前記頭部支持体が、着用者の頭部の側部および後部の辺りに装架するために、剛性構造の後壁により分離された剛性構造の対向側壁を有する顔が露出する箱構造体を画定する、請求項1乃至8の何れかに記載の装置。前記頭部支持体が、前記使用者の頭部の頂部への接近を可能にするために、上部が開いた構造をさらに有する、請求項9に記載の装置。前記後部支持体に関連する前記側壁の位置の調節を可能にするために、前記後壁と各側壁との間に蝶番を含む、請求項9または請求項10に記載の装置。前記頭部支持体が、首部の運動を制限するように、前記着用者の頭部を前記側部支持体の間に挟み付ける目的のために、前記後部支持体に関連する前記側部支持体の位置の調節を可能にするように構成される、請求項1乃至11の何れかに記載の装置。前記側部支持体および前記後部支持体が、前記支持体の屈曲を妨げるために剛性構造を有する、請求項1乃至12の何れかに記載の装置。

说明书全文

本発明は、脊柱の固定化のための技術および装置に、より具体的には、しかし排他的でなく、脊柱の固定化のための「襟なし」の技術および装置に関する。

脊柱の固定化は、深刻な道路交通事故に巻き込まれた人等の、首部の損傷が疑われる外傷の多くの犠牲者にとって必須である。従来の脊柱の固定化技術は、典型的に首襟(一般的に「頸部襟」と呼ばれている)の使用を伴い、これは人の頭部および首部の運動を制限するように設計される。しかしながら、従来の頸部襟は、着用者の首部の根本上における襟の圧に起因する亢進した頭蓋内圧、および、当該襟により引き起こされる着用者の口の制限された許容可能な運動に起因する嘔吐物の誤嚥の危険等の、いくつかの不利益を被る。他の不利益としては、気道の閉塞および拘束性換気が挙げられる。患者の中には、従来の頸部襟を用いて固定化される際に、著明な閉所恐怖症および不安症を経験する者もいる。そのうえ、磁気共鳴走査を用いる試験により、いくつかの従来の頸部襟が不適切な程度の着用者の首部の運動をなおも可能にすることが示されている。

従来の頸部襟を改善するか、あるいはその代替物を提供する必要がある。

上記で明記されている不利益のうち1つ以上を克服するか実質的に取り除く脊柱の固定化装置を提供することが、本発明の一つの目的である。

本発明の第1の態様によれば、人の胴部に非可動に固定するための装着具と、人の頭部の辺りに装架するための襟なし構造の頭部支持体とを備える、脊柱の固定化装置が提供され、そこで、頭部支持体は、着用者の首部を大幅な運動に逆らって固定化するように、着用者の頭部を支持する目的のために装着具に固定可能である。

「襟なし構造」という用語は、頭部支持体が着用者の首部の周りに位置するように構成された環状の支持構造体を画定しないことを意味することを目的としている。

本装置は、従来の頸部襟の代替物を提供し、そこで、非可動装着具とそれに固定された頭部支持体との間における協働により、着用者の首部を大幅な運動に逆らって固定化することができることにおいて有利である。それ故に、本発明は、首部の固定化が必要とされる外傷症例において、従来の頸部襟の必要性を排除する。

頭部支持体は、好ましくは、装着具に固定された時点で、着用者の頭部の運動を3つの運動面内、すなわち、側側運動、前後運動(逆もまた然り)、および回転運動に制限するために構成される。例えば、頭部支持体は、好ましくは、着用者の頭部の対向側部との接触のための対向側部支持体と、人の頭部の背部との接触のための後部支持体とを含み、そこで、使用中に、側部支持体および後部支持体が、着用者の頭部の運動を上記で言及されている3つの運動面内に制限するように組み合う。

頭部支持体は、好ましくは、襟なしで顔が露出する機器であり、これは閉所恐怖症からの不快感の危険を減らすことと、例えば、緊急気管切開を可能にするために、着用者の喉領域への即座の接近を可能にすることとにおいて有利である。

好適な実施形態では、装着具は着用者の肩部の上方に延在する部分を含み、頭部支持体は好ましくはこうした部分上に装架される。本装置は、従って、頭部支持体を着用者の肩部により効果的に支えることができることにおいて有利であり、着用者の首部の根本に対する圧力の危険を減らす。

頭部支持体が、最も好ましくは、頭部支持体とは独立して装着具を人に適用することを可能にするように、装着具から取り外し可能であることを理解されたい。これは、道路交通事故の出来事でのような閉鎖空間内で格別の利点を有し、その中で、本装置は、例えば、車の座席内で身動きが取れない人に適用される必要がある。

頭部支持体は、好ましくは、着用者の首部が大幅な運動に逆らって非支持である、装着具に関連する(例えば、その中で、頭部支持体が装着具から取り外される)解放位置と、着用者の首部が大幅な運動に逆らって固定化される、(すなわち、その中で、頭部支持体が装着具上に固定可能に装架される)固定位置との間で可動である。

本装置は、好ましくは、本装置が着用者の大きさおよび形状の一範囲に適合可能であるために、装着具に関連する頭部支持体の調節を可能にするように構成される。具体的には、頭部支持体は、好ましくは、装着具上の多数の固定具位置を受け入れる余地がある。固定位置のそれぞれでは、頭部支持体は、好ましくは、着用者の肩部の上方に延在する装着具の複数部分上に装架される。

好適な実施形態では、本装置は、装着具と頭部支持体との間に解放可能な接続部を含み、それを用いて、着用者の首部を大幅な運動に逆らって固定化するように着用者の頭部を支持する目的のために、頭部支持体を装着具上に固定することができる。解放可能な接続部は、好ましくは、従来の「フック・アンド・アイ」の締結材料(Velcroという商標の下で市販されているもののような、「フック・アンド・ループ」の締結具材料としても知られる)を用いて実現され、装着具と頭部支持体との間に設けられ、それを用いて、頭部支持体を装着具上に解放可能に固定することができる。しかしながら、他の従来の再閉鎖可能または解放可能な固定具系を、解放可能な接続部、例えば、数々の押し鋲、磁気テープ、(例えば、「Duotec」という商標の下で市販されているような)茸型の再閉鎖可能な締結材料、「軌跡」または「軌条」およびジンバルの配列、「クリスマスツリー」のクリップおよび穴型の配列、および高摩擦挟み付け配列に用いることができる。均等の系および材料は本発明の範囲内にあり、かつここでは記載されない。

各場合において、解放可能な接続部は、好ましくは、着用者の首部を大幅な運動に逆らって固定化するように着用者の頭部を支持する目的のために、頭部支持体を装着具上に調節可能に固定することを可能にするように構成される。より具体的には、本装置が着用者の異なる大きさおよび形状に適合可能であるように、解放可能な接続部が、装着具上の第1の固定位置から装着具上の少なくとも1つのさらなる固定位置への、頭部支持体の運動を可能にする場合に好適である。

装着具は、好ましくは、その上に頭部支持体を固定する固定した参照点を与えるために、装着具が胴部上で実質的に非可動であるように、装着具を着用者の胴部上に固定するために締め付けられるように構成された数々の紐を含む。装着具は、好ましくは、着用者の胴部上における締め付け位置からの装着具の容易な解放を可能にするために、1つ以上の迅速な解放締結具、例えば迅速な解放尾錠を含む。

好適な実施形態では、装着具は、着用者の胴回りまたは胸部の周りを通過するように構成された帯紐と、着用者の肩部の上方を通過するように構成された肩紐とを含み、そこで、肩紐は帯紐と連結され、装着具を着用者の胴部に非可動に固定するために、当該紐が引張されるように構成される。

装着具は、好ましくは、帯紐用の迅速な解放手段を含む。

好適な実施形態では、例えば、装着具がそうでなければ着用者の胴部上に非可動に固定される際に、帯紐が長さにおいて増加することを可能にし、呼吸の最中に着用者の胸部の拡張を容易にするために、当該紐は弾力的に伸長可能である。例えば、帯紐は、弾性切片またはそうでなければ弾力的に伸長可能な切片を含むか、あるいは、当該部分に連結されることがある。

装着具は、使用者の背部に接して位置付けられるように構成された、好ましくは後板を、より好ましくは剛性後板を含む。後板は、道路交通事故でのような多数の用途において有利であり、例えば、そこで、装着具が着用者の胴部の辺りに固定される前に、車両の座席内で身動きが取れない着用者の後ろに後板を摺動させることができる。

後板は、着用者の快適さを改善するために、着用者の背部に接して位置付けられることを目的とする(例えば、発泡体の)緩衝層を含むことがある。後板の外側表面は、好ましくは、例えば、車両の座席内で身動きが取れない人の後ろでの後板の適用を支援するための低摩擦被覆物を含み、そこで、後板は座席材料の全域における位置に滑り込むことができる。

帯紐および肩紐は、好ましくは、例えば、後板を着用者上の位置内に使用中に固定するために、後板内の開口部を介して通過する後板により支えられる。

好適な一実施形態では、頭部支持体は、着用者の頭部の側部および後部の辺りに装架するための壁を有する、顔が露出する箱構造体を画定する。箱構造体の後壁および側壁は、広範囲の頭部の大きさを伴う使用に適するように、好ましくは高さが少なくとも200mm、かつ好ましくは幅が少なくとも140mmである。例えば、首部の運動を制限するように、着用者の頭部を側壁の間に挟み付ける目的のために、側壁の相対位置の調節を可能にするように、当該壁を蝶番付けして接続することができる。

頭部支持体は、好ましくは後部接続具部分を、より好ましくは頭部支持体の後部に従属する可動跳ね蓋の形態で含み、これは、装着具への、より好ましくは装着具の剛性後板への解放可能な接続に、例えば、頭部支持体と装着具または後板との間で適用される、従来のフック・アンド・アイ型締結材料(または均等の解放可能な締結系)を介して適合される。

頭部支持体は、好ましくは側部接続具部分を、より好ましくは頭部支持体の各側部に従属する可動跳ね蓋の形態にあり、装着具への、より好ましくは装着具の肩紐への解放可能な接続に、例えば、頭部支持体と装着具または肩紐との間で適用される、従来のフック・アンド・アイ型締結材料(または均等の解放可能な締結系)を介して適合される、側部接続具部分を含む。

頭部支持体の後部および側部の接続具部分は、好ましくは、着用者の大きさおよび形状の一範囲にわたり装着具に対する頭部支持体の調節を可能にする大きさおよび寸法を有する。

側部接続具部分は、好ましくは長さが少なくとも40mmであり、より好ましくは長さが40〜200mmの領域内にある。後部接続具部分は、好ましくは長さが少なくとも75mmであり、より好ましくは長さが75〜200mmの領域内にある。

頭部支持体は、好ましくは、人の前頭部の上方に延在するように構成され、かつ、後壁および側壁を着用者の頭部に接して締め付けるように適合された、調節可能な紐を含む。

頭部支持体は、頤紐を、好ましくは、着用者の下顎部の運動を制限するように、人の頤部との係合のために調節可能な頤紐を含むことがある。

本発明の別の態様によれば、人の胴部に非可動に固定される装着具と、前記人の頭部の辺りに装架される襟なし構造の頭部支持体とを伴う脊柱の固定化技術が提供されており、そこで、頭部支持体は、その後、着用者の首部を大幅な運動に逆らって固定化するように、例えば、側側運動、点頭運動、および回転における着用者の頭部の運動を制限するように、着用者の頭部を支持する目的のために装着具に固定される。

頭部支持体は、好ましくは着用者の肩部上で支えられる。より具体的には、頭部支持体は、好ましくは、着用者の頭部を運動に逆らって支持するように、装着具の肩部分に解放可能に接続される側部分を含む。加えて、頭部支持体は、好ましくは、着用者の頭を運動に逆らってさらに支持するように、例えば、側側運動、点頭運動、および回転における着用者の頭部の運動を制限するように、装着具の剛性後板に解放可能に接続される後部分を含む。

本技術は、好ましくは、顔が露出する箱構造体を画定し、着用者の頭部の対向側部との接触のための対向側部支持体と、人の頭部の背部との接触のための後部支持体とを含む、可撤性の頭部支持体の使用を伴い、そこで、側部支持体および後部支持体は、着用者上に位置付けられかつ装着具に適切に接続される際に、側側運動、点頭運動、および回転における着用者の頭部の運動を制限するように配列される。

上に記載されている装着具および頭部支持体の特徴は、脊柱の固定化の分野の外にある用途において利点を有することがあることを理解されたい。それ故に、本出願人は、頭部支持体とは独立して装着具に対する保護のために出願する権利を留保し、逆もまた然りである。

本発明のさらなる一態様によれば、人の胴部に非可動に固定するための装着具が提供されており、装着具は下記の特徴のうち1つ以上を有する: −装着具が胴部上で実質的に非可動であるように、装着具を着用者の胴部上に固定するために締め付けられるように構成された数々の紐、 −頭部支持体が、例えば、着用者の大きさおよび形状の一範囲に適合可能であるように、装着具に関連する頭部支持体の調節を可能にする、装着具上の多数の固定位置を受け入れる余地があり得るような、頭部支持体用の多数の固定具位置、 −着用者の肩部の上方に延在し、かつ、頭部支持体をそれに解放可能に固定する、例えば、それとの使用を目的とする頭部支持体上に設けられた相補的で解放可能な締結具の機器または材料との協働のために配列された、解放可能な締結具の機器または材料を含むのに適した部分、 −着用者の胴部上における締め付け位置からの装着具の容易な解放を可能にする、1つ以上の迅速な解放締結具、例えば迅速な解放尾錠、 −着用者の胴回りまたは胸部の周りを通過するように構成された帯紐および着用者の肩部の上方を通過するように構成された肩紐であって、そこで、肩紐は帯紐と連結され、装着具を着用者の胴部に非可動に固定するために、当該紐は引張されるように構成される、帯紐および肩紐、 −装着具がそうでなければ着用者の胴部上に非可動に固定される際に、呼吸の最中に着用者の胴部の拡張を容易にする、弾力性の伸長可能な帯紐、 −使用者の背部に接して位置付けられるように構成された後板、より好ましくは剛性後板。

装着具は、例えば本発明の第1の態様に従う、着用者の脊柱を固定化する際の使用のための装置の一部としての使用に特に適している。

本発明のなおさらなる一態様によれば、人の頭部の辺りに装架するための襟なし構造の頭部支持体が提供されており、そこで、頭部支持体は、使用中に、着用者の頭部の運動を3つの運動面内、例えば、側側運動、前後運動(逆もまた然り)、および回転運動に制限するために構成される。

例えば、頭部支持体は、好ましくは、着用者の頭部の対向側部との接触のための対向側部支持体と、人の頭部の背部との接触のための後部支持体とを含み、そこで、使用中に、側部支持体および後部支持体は、着用者の頭部の運動を上記で言及されている3つの運動面内に制限するように組み合う。

「襟なし構造」という用語は、頭部支持体が着用者の首部の周りに位置するように構成された環状の支持構造体を画定しないことを意味することを目的としている。

頭部支持体は、好ましくは、襟なしで顔が露出する機器であり、これは閉所恐怖症からの不快感の危険を減らすことと、例えば、緊急気管切開を可能にするために、着用者の喉領域への即座の接近を可能にすることとにおいて有利である。

頭部支持体は、例えば本発明の第1の態様に従う、着用者の首部を固定化する際の使用のための装置の一部としての使用に特に適している。

頭部支持体は、下記のうち1つ以上を備えることがある: −着用者の頭部の側部および後部の辺りに装架するための壁を有する、顔が露出する箱構造体であって、そこで、箱構造体の後壁および側壁は、好ましくは高さが少なくとも200mm、かつ好ましくは幅が少なくとも140mmである、箱構造体。 −後部分であって、より好ましくは頭部支持体の後部に従属する可動跳ね蓋の形態にあり、これは、装着具への、より好ましくは装着具の剛性後板への解放可能な接続に、例えば、頭部支持体と装着具または後板との間で適用される、従来のフック・アンド・アイ型締結材料(または均等の解放可能な締結系)を介して適合される、後部分。 −側部分であって、より好ましくは頭部支持体の各側部に従属する可動跳ね蓋の形態にあり、装着具への、より好ましくは装着具の肩紐への解放可能な接続に、例えば、頭部支持体と装着具または肩紐との間で適用される、従来のフック・アンド・アイ型締結材料(または均等の解放可能な締結系)を介して適合される、側部分。 −人の前頭部の上方に延在するように構成され、かつ、後壁および側壁を着用者の頭部に接して締め付けるように適合された、調節可能な紐。 −頤紐であって、好ましくは、着用者の下顎部の運動を制限するように、人の頤部との係合のために調節可能な、頤紐。

本発明の他の態様および好適な特徴は、例としてのみ作成されている好適な実施形態の下記の記載から、以下の添付図を参照して、容易に明白であるものである。

着用者上の動作位置内に固定された、本発明の好適な一実施形態に従う脊柱の固定化装置を示す概略斜視図である。

図1と同様であり、後方からの脊柱の固定化装置を示す図である。

解放位置内での、図1および図2における胸部装着具の前方からの概略図である。

解放位置内での、図1および図2における胸部装着具の後方からの概略図である。

解放されかつ開いた位置内での、好適な頭部支持体の前方からの概略図である。

解放されかつ開いた位置内での、図5における頭部支持体の後方からの概略図である。

初めに図1を参照すると、脊柱の固定化装置が概して100にて示され、着用者110(輪郭でのみ示される)上に装架されている。装置100は、着用者110の胴部114の辺りに装架するための胸部装着具102と、着用者110の頭部112の辺りに装架するための頭部支持体104とを含む。

下記でより詳細に記載されることになるように、頭部支持体は、着用者の首部を大幅な運動に逆らって固定化するように、着用者の頭部を支持する目的のために胸部装着具に固定可能である。頭部支持体104は、胸部装着具102に連結された時点で、着用者の頭部112の運動を3つの運動面内、すなわち、側側運動、前後運動(逆もまた然り)、および回転運動に制限することを目的とする。

本装置は、従来の頸部襟の代替物を提供し、そこで、非可動装着具とそれに固定された頭部支持体との間における協働により、着用者の首部を大幅な運動に逆らって固定化することができることにおいて有利である。本発明は、従って、深刻な道路交通事故に巻き込まれた人等の、首部の損傷が疑われる外傷の犠牲者用の、従来の頸部襟の必要性を排除する。

頭部支持体104は襟なし構造を有する。それ故に、頭部支持体104は、着用者110の首部の周りに位置するように構成された環または他の環状の支持構造体を画定しないことにおいて、従来の頸部襟と異なる。この実施形態では、頭部支持体104は、着用者の頭部112の側部および後部の辺りに装架するために、顔が露出する箱型の構造体を画定する。箱構造体は、後壁により分離された対向側壁を有し、各壁は、頭部の大きさの広範囲にわたる使用に適するように、好ましくは高さが少なくとも200mm、かつ好ましくは幅が少なくとも140mmである。

襟なしで顔が露出する構造体の使用は、首部の根本への圧力の印加を避けることにおいて、ならびに、閉所恐怖症からの不快感の危険を減らすことにおいて、および、例えば、緊急気管切開を可能にするために、着用者の喉領域への即座の接近を可能にすることにおいて有利であることを理解されたい。そのうえ、首部の固定化を維持しつつ着用者の口を開くことが可能であり、その一方で、これは従来の襟型の頭部支持体を用いて可能でない。

下記でより詳細に記載されることになるように、頭部支持体104は胸部装着具102に解放可能に連結される。頭部支持体104の解放可能な性質により、胸部装着具102を頭部支持体104とは独立して着用者110に取り付けることが可能になる。そのようなものとして、頭部支持体104は、解放位置、例えば、その中で着用者の首部が大幅な運動に逆らって非支持である、胸部装着具102から取り外される位置と、固定位置、すなわち、その中で着用者の首部が大幅な運動に逆らって支持される、装着具102上に固定可能に装架される位置との間で可動である。

頭部支持体104の固定位置は、好ましくは、装置100が着用者110の大きさおよび形状の一範囲に適合可能であることを可能にするように、胸部装着具102に関連して調節可能である。

胸部装着具102は、胸部装着具102を着用者110の胴部114上に固定するために締め付けられるように構成された数々の紐を含む。それ故に、使用中に、胸部装着具102は、その上に頭部支持体104を装架する固定した参照点を与えるために、着用者110の胴部114上で概して非可動であることになる。

この実施形態では、胸部装着具102は、着用者110の胴回りまたは胸部116の周りを通過するように構成された帯紐106と、着用者の肩部118の上方を通過するように構成された肩紐108とを含む。肩紐108は帯紐106と連結される。装着具102を着用者の胴部114に非可動に固定するために、両方とも引張されるように構成される。

例解されているように、帯紐106および肩紐108は、従来の迅速解放爪型の尾錠締結具と、例えば、他の種類の人体装着具に、あるいは従来の荷物の品目に一般に用いられる種類の、(紐における張力を増加または減少させるための)従来の長さ調節配列とを含む。それらの構成および操作は当業者に十分に知られているものであり、そのため、さらなる記載は不要である。本発明の範囲内における適切な均等物は、当業者にとって容易に明白であるものである。

図2および図3を参照すると、胸部装着具102は、好ましくは剛性構造の後板120を含み、これは着用者の背部に接して位置付けられることを目的とする。帯紐106および肩紐108は後板120に連結される。

剛性後板の使用は特に有利である。例えば、それは、胸部装着具102が着用者110の胴部114の辺りに固定される前に、車両の座席内で身動きが取れない着用者110の後ろの位置に滑り込むのに適切である。そのうえ、胴部114上に適切に締め付けられた時点で、剛性後板120は、その上に頭部支持体104を固定することができる可撓性の参照点を与える。

図4を参照する際に、肩紐108用の解放可能な締結具の一部を形成するクリップ134(他部136は肩紐108の遠位端に設けられる)が、着用者110の快適さのために所望される通りに、帯紐106に沿って可動であるように、帯紐106上に138で示した浮動接続部を介して装架されることを理解されたい。

図4から明らかなさらなる一つの特徴は、帯紐106の弾力的な態様であり、これは、胸部装着具102がそうでなければ着用者の胴部114に非可動に固定される際に、通常の呼吸の最中に着用者が彼/彼女の胴部を拡張することを可能にする。帯紐106は、従来のクリップまたは尾錠型の接続部140を介して、互いに解放可能に接続されうる2つの端部分を有する。帯紐106は、後板120により支えられかつ当該後板を介して通過し、かつ、通常の呼吸の最中に運動を可能にするように、それぞれの帯紐部分106のある程度の伸長を可能にする弾性切片144を含む。加えて、第2の弾性切片146は、後板120により支えられかつ当該後板を介して通過する。第2の弾性切片146は2つの自由端を有し、それらのそれぞれは、通常の呼吸の最中に帯紐106の許容可能な程度の伸長を制限するように、(この実施形態では、装置100上の他のところで用いられる種類の従来のクリップまたは尾錠型の締結具148を介して)それぞれの帯紐部分106に解放可能に連結される。第2の弾性切片146は従来の方法で長さが調節可能であり、帯紐部分106も同様である。

この実施形態では、各肩紐108が、装置100の頭部分104上の相補的で解放可能な締結具材料の切片との協働のために、後板120の上方領域152上に延在もする、解放可能な締結具材料150(例えば、フック・アンド・アイ型の材料)の包被を含むことを見ることができる。

図5および図6を参照すると、頭部支持体104(図1および図2からの頭部支持体と構造が同様)は、胸部装着具102に連結された時点で、着用者の首部を固定化するように、着用者の頭部の運動を3つの運動面内、すなわち、側側運動、前後運動(逆もまた然り)、および回転運動に制限するために構成される。この実施形態では、頭部支持体104は、着用者の頭部112の対向側部との接触のための対向側部支持体122と、着用者の頭部112の背部との接触のための後部支持体124とを含む。

使用中に、頭部支持体104が全体に固定された胸部装着具102上の場所内に固定される際に、側部支持体122および後部支持体124は、着用者の頭部112の運動を上記で言及されている3つの運動面内に制限するように互いに協働する。

側部支持体122および後部支持体124が、頭部支持体104の側壁および後壁により設けられ、これが、図1および2に示される方法で、患者の頭部の辺りに装架するための顔が露出する襟なしの箱型の構造体を画定することを見ることができる。頭部支持体104は、着用者の頭蓋骨の頂部への接近を可能にするために、上部が開いた構造も有する。

側壁と後壁との間に蝶番付けされた接続部は、例えば、着用者の頭部112を側部支持体の壁の間に挟み付ける目的のために、側壁の相対位置の調節を可能にする。側壁および後壁は、好ましくは平坦かつ剛性の構造を有する。しかしながら、着用者の頭部のそれぞれの側部の形状に合致するために、頭部支持体の内壁上に成形を与えることができる。

頭部支持体104が、着用者110の肩部118の上方に延在する装着具102の複数部分上に装架されることは、直ちに明白であるはずである。

例解されている実施形態では、頭部支持体104は、頭部支持体104の両側から延在する可動の突出部つまり跳ね蓋128から成る側部分を含む。これらの跳ね蓋128は、胸部装着具102への解放可能な接続を目的とする。具体的には、跳ね蓋128は、胸部装着具102の肩紐108に解放可能に固定されることを目的とする。これは、好ましくは、跳ね蓋128と肩紐108との間で適用される、従来のフック・アンド・アイ型締結材料(または均等の解放可能な締結系)の使用を介する。

さらに、頭部支持体104は、頭部支持体104の後部から延在する可動の突出部つまり跳ね蓋126の形態にある後部分を含み、これも胸部装着具102への解放可能な接続を目的とする。具体的には、跳ね蓋126は、胸部装着具の剛性後板120に解放可能に固定されることを目的とする(図2を参照されたい)。重ねて、これは、跳ね蓋126と後板120との間で適用される、従来のフック・アンド・アイ型締結材料(または均等の解放可能な締結系)の使用を介することがある。

跳ね蓋126、128は、好ましくは、着用者の大きさおよび形状の一範囲にわたり胸部装着具102に対する頭部支持体104の調節を可能にする大きさおよび寸法を有する。跳ね蓋126、128の下側部は、好ましくは、胸部装着具102上に装架された相補的で解放可能な締結具材料との協働のために、解放可能な締結具材料(例えば、フック・アンド・アイ型の材料)の包被を含む。

それ故に、頭部支持体104が胸部装着具102上の多数の固定位置を受け入れる余地があり、それらのそれぞれにおいて、頭部支持体104が着用者の肩部の上方に延在する装着具の複数部分上に固定可能に装架されることを理解されたい。追加の支持体は、頭部支持体104と装着具102の後板との間における接続により設けられる。

肩紐108上における側部跳ね蓋128の取り付け位置を調節することにより、装置100を取り付けられる人は、頭部の運動を制限するために、側部支持体122を押し込んで着用者の頭部112と挟み付け係合させることができる。

側部跳ね蓋128は、好ましくは長さが少なくとも40mmであり、より好ましくは長さが40〜200mmの領域内にある。後部跳ね蓋126は、好ましくは長さが少なくとも75mmであり、より好ましくは長さが75〜200mmの領域内にある。

頭部支持体104は、着用者の前頭部の全域に延在するように構成され、かつ、側部支持体122および後部支持体124を着用者の頭部112に接して締め付けるように適合された調節可能な紐130を含む。

頭部支持体104は、着用者の下顎部の運動を制限するように構成された、調節可能な頤紐132も含む。

装置100は、患者を救急車または他の場所に運ぶより前に(最も高い危険の期間)、患者の首部が大幅な運動に逆らって固定化されるように、その場で、例えば、道路交通事故の後の車両内で患者に取り付けることができることにおいて有利である。装置100は、従来の頸部襟を用いて以前には可能でなかった、患者の首部へのある度合いの接近も可能にする。

帯紐に接続する肩紐の使用は、装着具の紐の「開胸」配列を提供し、これは、例えば虚脱したなどを支援するために、使用者の胸部への接近を可能にする。さらに、当該紐の配列は、従来の胸部紐の構成より小さい胸部の運動の制限を可能にする。これは、弾性化部を帯紐の構成に組み込む、そうした実施形態において強化される。

最も好適な実施形態では、頭部支持体は装着具の肩部分上に可撤にかつ調節可能に装架され、その場合では、それは、使用中に、着用者の頭部および首部を固定化するために、頭支持体が肩部分から堅く突出するように構成される場合に好適である。

例解されていないが、後板は、着用者の快適さを改善するために、着用者の背部に接して位置付けられることを目的とする(例えば、発泡体の)緩衝層を含むことがある。後板の外側表面は、例えば、車両の座席内で身動きが取れない人の後ろでの後板の適用を支援するための低摩擦被覆物を含むことがあり、そこで、後板は座席材料の全域における位置に滑り込むことができる。

実施形態のそれぞれにおいて、頭部支持体102と胸部装着具104との間における解放可能な接続、例えば、フック・アンド・アイ型の締結具材料の間における協働は、好ましくは、例えば、事故現場から救急車または空中ヘリコプターへの患者の移送の最中に、患者の運動の最中に非可動に固定した状態を維持するのに適切である。

それを用いて、着用者の首部を大幅な運動に逆らって固定化するように着用者の頭部を支持する目的のために、頭部支持体を胸部装着具上に固定することができる、胸部装着具と頭部支持体との間における解放可能な接続部は、好ましくは、従来の「フック・アンド・アイ」の締結材料(Velcroという商標の下で市販されているもののような、「フック・アンド・ループ」の締結具材料としても知られる)を用いて実現され、胸部装着具と頭部支持体との間に設けられる。しかしながら、他の従来の再閉鎖可能または解放可能な固定具系を、解放可能な接続部、例えば、数々の押し鋲、磁気テープ、(例えば、「Duotec」という商標の下で市販されているような)茸型の再閉鎖可能な締結材料、「軌跡」または「軌条」およびジンバルの配列、「クリスマスツリー」のクリップおよび穴型の配列、および高摩擦挟み付け配列に用いることができる。均等の系および材料は本発明の範囲内にあり、かつここでは記載されない。各場合において、解放可能な接続部は、好ましくは、着用者の首部を大幅な運動に逆らって固定化するように着用者の頭部を支持する目的のために、頭部支持体を胸部装着具上に調節可能に固定することを可能にするように構成される。より具体的には、着用者の異なる大きさおよび形状に適合可能であるように、解放可能な接続部が、第1の固定位置から胸部装着具上の少なくとも1つのさらなる固定位置への、頭部支持体の運動を可能にする場合に好適である。

本装置は、好ましくは、(本装置を着用する際に、患者のX線走査およびCT走査を可能にするために)放射線透過性で、(本装置を着用する際に、MR走査を可能にするために)磁気的に不活性で、(使用後に、殺菌および血液の除染を可能にするために)清浄可能であり、かつ/または、(感染伝播の危険を減らすために)静菌性材料で作られることがある。本装置は、好ましくは第一鉄化合物を欠いている。

上記に記載されている胸部装着具および頭部支持体の特徴は、脊柱の固定化の分野の外にある用途において利点を有することがあることを理解されたい。例えば、本明細書に記載されている胸部装着具を、子供を運ぶために、または、背嚢などを支持する際の使用に適合することができる装着具として、独立して用いることができるだろうということが想定される。それ故に、本出願人は、頭部支持体とは独立して胸部装着具の態様に対する保護のために出願する権利を留保し、逆もまた然りである。

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