保育器アセンブリ

申请号 JP2013546787 申请日 2011-12-16 公开(公告)号 JP5927203B2 公开(公告)日 2016-06-01
申请人 コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ; KONINKLIJKE PHILIPS N.V.; 发明人 バラドワジ,サンジェイ; マイソール サチャスンダラ,テジャスヴィ; エダヴァナ,ローペシュ;
摘要
权利要求

患者支持台; 前記患者支持台の少なくとも一部を囲むよう位置付けられ、且つ、壁装置及び天盤を含むキャノピーであり、前記壁装置が前記患者支持台と前記天盤との間に延在し、前記キャノピーが前記患者支持台と前記天盤との間に内部を有する、キャノピー; 複数の壁を含む前記壁装置であり、それらの少なくともいくつかがそれぞれ、前記天盤と前記患者支持台の周辺領域との間に延在する閉位置と、前記天盤と前記患者支持台の周辺領域とのうちの少なくとも1つから離れた開位置との間で可動である、前記壁装置;及び 前記内部の内で流体を循環させるように構成され、且つ、流体ポンプを含み、且つ、それぞれが前記患者支持台の少なくとも一部に隣接して延在する複数の流体案内装置をさらに含む循環システムであり、前記複数の流体案内装置の少なくともいくつかがそれぞれ、閉位置にある壁にほぼ平行な方向に流体の第1噴流を向けるように構成される第1開口と、閉位置にある前記壁に対して傾斜する方向に流体の第2噴流を向けるよう構成される第2開口とを有する、循環システム;を有し、 前記循環システムは、それぞれが細長く且つ前記患者支持台の両側に沿って延びる一対の流体案内装置を有し、前記天盤は、その内に形成される複数の細長い開口であり、前記一対の流体案内装置にほぼ平行に延びる複数の細長い開口を有する、 保育器アセンブリ。前記壁装置における固定壁は、その内に形成されるチャネルであり、前記キャノピー内から前記流体ポンプに向かって帰還路内で流体を運ぶように構成されるチャネルを有する、 請求項1に記載の保育器アセンブリ。前記複数の細長い開口は、前記天盤に沿ってほぼ中央に延びる第1の細長い開口と、前記第1の細長い開口とほぼ平行に延び且つ前記第1の細長い開口から間隔を空けられる一対の細長い側部開口とを有する、 請求項1に記載の保育器アセンブリ。前記一対の細長い側部開口は、前記第1の細長い開口の両側に位置付けられ、且つ、それぞれが、前記第1の細長い開口と、隣接して位置付けられる閉位置にある壁との間のほぼ中間に配置される、 請求項3に記載の保育器アセンブリ。前記複数の壁のうちの少なくとも第1の壁は、その内に形成されるチャネルであり、その中で流体を運ぶように構成されるチャネルを有し、前記チャネルは、前記少なくとも第1の壁の閉位置において、前記一対の流体案内装置のうちの第1流体案内装置における前記第1開口と流体的に連通する入口を有し、前記第1流体案内装置における前記第1開口は、前記少なくとも第1の壁にほぼ平行な方向に前記第1噴流を向けることに加えて、前記入口内に流体を向けて前記チャネルを通すように構成される、 請求項1に記載の保育器アセンブリ。前記チャネルは、前記天盤に隣接する出口を有し、 前記複数の細長い開口は、前記天盤に沿ってほぼ中央に延びる第1の細長い開口と、前記第1の細長い開口にほぼ平行に延び且つ前記第1の細長い開口と前記少なくとも第1の壁との間に位置付けられる細長い側部開口とを含み、 前記複数の細長い開口は、前記流体ポンプに向かう方向における流体の移動のためにそれらを通じて流体を受け入れるよう構成される、 請求項5に記載の保育器アセンブリ。前記複数の壁は、さらに、それぞれが前記閉位置と前記開位置との間で可動である少なくとも一対の壁を含み、 前記複数の流体案内装置は、前記固定壁に隣接して配置される別の流体案内装置を含み、 前記一対の流体案内装置は、前記少なくとも一対の壁のそれぞれに隣接して配置される、 請求項2に記載の保育器アセンブリ。患者支持台; 前記患者支持台の少なくとも一部を囲むよう位置付けられ、且つ、壁装置及び天盤を含むキャノピーであり、前記壁装置が前記患者支持台と前記天盤との間に延在し、前記キャノピーが前記患者支持台と前記天盤との間に内部を有する、キャノピー; 複数の壁を含む前記壁装置であり、それらの少なくともいくつかがそれぞれ、前記天盤と前記患者支持台の周辺領域との間に延在する閉位置と、前記天盤と前記患者支持台の周辺領域とのうちの少なくとも1つから離れた開位置との間で可動である、前記壁装置;及び 前記内部の内で流体を循環させるように構成され、且つ、流体ポンプを含み、且つ、それぞれが前記患者支持台の少なくとも一部に隣接して延在する複数の流体案内装置をさらに含む循環システムであり、前記複数の流体案内装置の少なくともいくつかがそれぞれ、閉位置にある壁にほぼ平行な方向に流体の第1噴流を向けるように構成される第1開口と、閉位置にある前記壁に対して傾斜する方向に流体の第2噴流を向けるよう構成される第2開口とを有する、循環システム;を有し、 前記複数の壁は固定壁を含み、さらに、それぞれが前記閉位置と前記開位置との間で可動である少なくとも一対の壁を含み、 前記複数の流体案内装置は、前記固定壁に隣接して配置される流体案内装置と、前記少なくとも一対の壁のそれぞれに隣接して配置される流体案内装置とを含み、 前記天盤はマニホールドを含み、 前記天盤は、その内に形成される複数の細長い開口であり、前記マニホールドと流体的に連通する複数の細長い開口を有し、 前記複数の細長い開口は、前記天盤に沿ってほぼ中央に延びる第1の細長い開口と、前記第1の細長い開口にほぼ平行に延び且つ前記第1の細長い開口から間隔を空けられる一対の細長い側部開口とを含み、 前記固定壁は、その内に形成されるチャネルであり、前記マニホールドと流体的に連通し、且つ、前記キャノピー内から前記流体ポンプに向けて帰還路内で流体を運ぶよう構成されるチャネルを有する、 保育器アセンブリ。前記患者支持台は、4つの側部を含み、 前記少なくとも一対の壁は、三つの壁を含み、 前記複数の流体案内装置はそれぞれ、前記患者支持台の側部と前記複数の壁のうちの1つの壁との間に配置され、 前記複数の流体案内装置における複数の第2開口はそれぞれ、ほぼ前記患者支持台に向かう方向に前記流体の第2噴流を向けるよう構成される、 請求項7に記載の保育器アセンブリ。前記患者支持台は、ほぼ平面的な支持表面を含み、 前記複数の流体案内装置における複数の第2開口はそれぞれ、ほぼ前記患者支持台に向かう方向に、前記支持表面に対して約15度〜約45度の範囲の度で、前記流体の第2噴流を向けるよう構成される、 請求項9に記載の保育器アセンブリ。患者支持台; 前記患者支持台の少なくとも一部を囲むよう位置付けられ、且つ、壁装置及び天盤を含むキャノピーであり、前記壁装置が前記患者支持台と前記天盤との間に延在し、前記キャノピーが前記患者支持台と前記天盤との間に内部を有する、キャノピー; 複数の壁を含む前記壁装置であり、それらの少なくともいくつかがそれぞれ、前記天盤と前記患者支持台の周辺領域との間に延在する閉位置と、前記天盤と前記患者支持台の周辺領域とのうちの少なくとも1つから離れた開位置との間で可動である、前記壁装置;及び 前記内部の内で流体を循環させるように構成され、且つ、流体ポンプを含み、且つ、それぞれが前記患者支持台の少なくとも一部に隣接して延在する複数の流体案内装置をさらに含む循環システムであり、前記複数の流体案内装置の少なくともいくつかがそれぞれ、閉位置にある壁にほぼ平行な方向に流体の第1噴流を向けるように構成される第1開口と、閉位置にある前記壁に対して傾斜する方向に流体の第2噴流を向けるよう構成される第2開口とを有する、循環システム;を有し、 前記複数の壁は固定壁を含み、さらに、それぞれが前記閉位置と前記開位置との間で可動である少なくとも一対の壁を含み、 前記複数の流体案内装置は、前記固定壁に隣接して配置される流体案内装置と、前記少なくとも一対の壁のそれぞれに隣接して配置される流体案内装置とを含み、 前記患者支持台は、4つの側部を含み、 前記少なくとも一対の壁は、三つの壁を含み、 前記複数の流体案内装置はそれぞれ、前記患者支持台の側部と前記複数の壁のうちの1つの壁との間に配置され、 前記複数の流体案内装置における複数の第2開口はそれぞれ、ほぼ前記患者支持台に向かう方向に前記流体の第2噴流を向けるよう構成され、 前記3つの壁における各壁は、その内に形成されるチャネルであり、それを通じて流体を運ぶように構成されるチャネルを有し、 前記チャネルは、前記壁の閉位置において、前記壁に隣接して配置される前記流体案内装置の前記第1開口と流体的に連通する入口を有し、 前記第1開口は、前記壁にほぼ平行な方向に前記第1噴流を向けることに加えて、前記入口内に流体を向けて前記チャネルを通すように構成され、 前記天盤はマニホールドを含み、 前記天盤は、その内に形成される複数の細長い開口であり、前記マニホールドと流体的に連通する複数の細長い開口を有し、 前記複数の細長い開口は、前記天盤に沿ってほぼ中央に延びる第1の細長い開口と、前記第1の細長い開口にほぼ平行に延び且つ前記第1の細長い開口から間隔を空けられる一対の細長い側部開口とを含み、 前記固定壁は、その内に形成されるチャネルであり、前記マニホールドと流体的に連通し、且つ、前記キャノピー内から前記流体ポンプに向けて帰還路内で流体を運ぶよう構成されるチャネルを有する、 保育器アセンブリ。各チャネルは、前記天盤に隣接する出口を有し、 前記一対の細長い側部開口は、前記3つの壁のうちの一対の平行な壁における出口にほぼ平行であり、且つ、それら出口から間隔を空けられる、 請求項11に記載の保育器アセンブリ。前記流体ポンプは、前記複数の壁のうちの全ての壁が閉位置にある場合に所与の速度で動作し、 前記流体ポンプは、前記複数の壁のうちの1又は複数の壁が開位置にある場合に同じ所与の速度で動作する、 請求項1に記載の保育器アセンブリ。

说明书全文

開示され且つ特許請求されるコンセプトは、全般的に乳幼児保育器に関し、より詳細には、改良型空気分配システムを有する乳幼児保育器アセンブリに関する。

病院又は他の医療機関での乳幼児用保育器のような保育器が一般的に知られている。保育器は、典型的にはキャノピー(天蓋)を含み、その内部は、乳幼児の成長を促進するために、所望の温度及び湿度レベルに維持される。一般的に理解されているように、新生児が体温を維持し且つ調節する能は、生存及び成長に直接的に関連している。早産若しくは低出生体重で生まれた乳幼児、或いは、衣服を脱がせる必要のある医療処置を必要とする乳幼児は、必死で体温を維持しようとする。好ましくないことには、体温を維持する際に消費されるカロリーが乳幼児の体重増加のために使われることはない。通常、乳幼児保育器は、概して、その使用目的にとって効果的ではあったが、制限がないわけではない。

乳幼児保育器の設計は、通常、多数のトレードオフを相互にバランスさせることを伴う。例えば、任意の乳幼児保育器で達成が望まれる目標のうちのいくつかは、キャノピーの内部における温度及び湿度の均一な環境を確保すること、乳幼児の近くの気流速度を極めて低いものに維持すること、局所的な再循環区域すなわち“デッドゾーン”を極小化すること、及び、ポート又は壁が開かれたときに乳幼児の近くにおける加熱され且つ加湿された環境の完全性を維持することを含む。上述の検討事項は、包括的なリストを構成することを意図しておらず、むしろ、乳幼児保育器の設計で競合する検討事項における困難性のいくつかと必要なバランスとを説明することを意図している。

それ故に、上述の検討事項のうちの1又は複数のものによる改善された性能をもたらす改良型保育器アセンブリを提供することが望ましい。

したがって、改良型保育器アセンブリは、多数の可動壁と、各可動壁に隣接する流体案内装置を有する循環システムとを含む。流体案内装置は、閉位置にある壁にほぼ平行な方向に空気の第1噴流を生成し、且つ、閉位置にある壁に対して傾斜する方向に空気の第2噴流を生成する。流体案内装置は、患者が配置される患者支持台の周縁に配置され、且つ、キャノピーの天盤は、そこに形成される多数の細長い開口を有する。多数の細長い開口には、循環システムへの帰還のために、空気が流入する。可動壁の1つが閉位置から開位置に動かされたときであっても、それらの壁に平行に流れていた空気の噴流は流れ続け、その結果、キャノピーの内部と外部環境との間にエアカーテンを形成する。そのような状況において、傾斜噴流は、エアカーテンの内側の所望の温度及び湿度条件を維持するために、空気をその内部に向かわせ続ける。

したがって、開示され且つ特許請求されるコンセプトの一態様は、改善された空気の流れを有する改良型保育器アセンブリを提供することである。

開示され且つ特許請求されるコンセプトの別の態様は、閉位置にある隣接する可動壁に平行に空気を吹き付け、且つ、その可動壁が開位置に動かされたときにエアカーテンを形成する噴流を有する改良型保育器アセンブリを提供することである。

開示され且つ特許請求されるコンセプトの別の態様は、可動壁が開かれたときにエアカーテンを形成し、且つ、概してキャノピーの内部に空気を吹き付ける別の噴流を含む噴流を有する改良型保育器アセンブリを提供することである。

開示され且つ特許請求されるコンセプトの別の態様は、キャノピーの内部を通過した空気のための帰還流チャネルとしての機能を果たすチャネルを内に持つ固定壁を有する改良型保育器アセンブリを提供することである。

開示され且つ特許請求されるコンセプトのこれらの及び他の態様は、改良型保育器アセンブリによってもたらされ、その一般的性質は、患者支持台、キャノピー、及び循環システムを含むものとして記載され得る。キャノピーは、患者支持台の少なくとも一部を取り囲むために位置付けられ、壁装置及び天盤を含む。壁装置は、患者支持台と天盤との間に延在し、キャノピーは、患者支持台と天盤との間に内部を有する。壁装置は、複数の壁を含み、それらのうちの少なくともいくつかはそれぞれ、天盤と患者支持台の周辺領域との間に延在する閉位置と、天盤と患者支持台の周辺領域とのうちの少なくとも1つから離される開位置との間で移動可能である。循環システムは、その内部で流体を循環させるよう構成され、流体ポンプを含み、さらに、それぞれ患者支持台の少なくとも一部に隣接して延在する多数の流体案内装置を含む。流体案内装置の少なくともいくつかはそれぞれ、閉位置にある壁にほぼ平行な方向に流体の第1噴流を向けるよう構成される第1開口と、閉位置にある壁に対して傾斜する方向に流体の第2噴流を向けるよう構成される構成される第2開口とを含む。

開示され且つ特許請求されるコンセプトのさらなる理解は、以下の典型的な実施例の詳細な説明を添付図面とともに読むことで得られる。

閉位置にある壁を有する、開示され且つ特許請求されるコンセプトの実施例にしたがった改良型保育器アセンブリの図である。

3つの壁が開位置にある、図1Aの保育器アセンブリの別の図である。

図1の保育器アセンブリにおける患者支持アセンブリの分解図である。

非分解状態にある図2の患者支持アセンブリの、図2の3−3線に沿った断面図である。

図1Aの保育器アセンブリにおける循環システムの分解図である。

図1Aの5−5線に沿った断面図である。

図1Aの6−6線に沿った断面図である。

図1Aの6−6線に沿った別の断面図である。

開位置にある壁を描画することを除き、図7と同じ図である。

明細書を通じて、同様の数表示は、同様の部品を参照する。

本書で用いられるように、“1の”、“1つの”、及び“その”の単数形は、文脈が明確に決定づけない限り、複数の参照を含む。本書で用いられるように、2以上の部品又は構成要素が“結合される”という記述は、それらの部品が、直接的に若しくは間接的に、すなわちリンクが存在する限りは1以上の中間部品若しくは中間構成要素を通じて、一緒に合わされ或いは一緒に操作されることを意味する。本書で用いられるように、“直接的に結合される”は、2つの要素が互いに直接的に接触していることを意味する。本書で用いられるように、“固定的に結合される”又は“固定される”は、2つの構成要素が、互いに対する一定の位置付けを維持しながら、1つのものとして動くように結合されることを意味する。

本書で用いられるように、単語“単一の”は、構成要素が単一の要素又はユニットとして作られることを意味する。すなわち、別々に作られた後で1つのユニットとして一緒に結合される複数の要素を含む構成要素は、“単一の”構成要素又はボディではない。本書で採用されるように、2以上の部品又は構成要素が互いに“係合される”という記述は、それらの部品が互いに対して直接的に或いは1以上の中間部品若しくは中間構成要素を通じて力を及ぼすことを意味する。本書で採用されるように、用語“数”は、1又は1より大きい整数(すなわち複数)を意味する。

本書で用いられる、例えば、頂部、底、左、右、上、下、前、後、及びそれらの派生語であり、それらに限定されない方向を示す表現は、図に示す複数の要素の位置決めに関するものであり、請求項に明示的に記載されない限り、請求項を限定するものではない。

開示され且つ特許請求されるコンセプトの実施例にしたがった改良型保育器アセンブリが、図1A及び図1Bに概略的に描かれている。保育器アセンブリ4は、転動可能なキャスタを有するベース8の上に置かれるものとして描かれるが、保育器アセンブリ4は、本コンセプトから逸脱することなく、別の態様でも位置付けられ得る。

保育器アセンブリ4は、図1Bに見られるような患者支持台12、キャノピー16、及び循環システム20を含む。キャノピー16は、患者支持台12を、その側部と上部とで取り囲む。循環システム20は、キャノピー16内で流体を循環させるように構成され、また、図1A及び図1Bから分かるように、患者支持台12及びキャノピー16は、循環システム20の上に配置される。ほとんどの用途では、循環システム20によって循環させられるその流体は空気であるが、本コンセプトから逸脱することなく、他の気体又は気体混合物がキャノピー16内で循環システム20によって循環させられ得る。

キャノピー16は、壁装置24及び天盤28を含む。壁装置24は、固定壁36、一対の可動側壁40、及び可動端壁44を含む複数の壁を含む。側壁40及び端壁44は、図1Aで概略的に描かれるような閉位置と図1Bで概略的に描かれるような開位置との間で可動である。固定壁36は、患者支持台12の上に天盤28を支持し、且つ、本書の他の部分でより詳細に説明されるいくつかの他の目的を果たす。キャノピー16は、患者支持台12と天盤28との間の領域である内部46であり、固定壁36によって囲まれているといえ、且つ、側壁40及び端壁44が閉位置にある場合に、側壁40及び端壁44によって囲まれているといえる内部46を含んでいるといえる。

図2から分かるように、患者支持台12は、ほぼ平面的な中央板48と、内側案内羽根装置52とを含む。内側案内羽根装置52は、中央板48の外縁の周囲に延在し、中央板48は、本書で描画される典型的な実施例では長方形でありそれ故に4辺を含む。患者支持台12は、それぞれが各コーナに配置される4つの支え要素(bracing element)56をさらに含む。乳幼児等の患者は、典型的には、中央板48におけるほぼ平面的な支持表面58上で横になり、最も典型的には、内側案内羽根装置52を超えて延びることなく中央板48に合うようにサイズが決められたマットレス又は他のタイプのクッション装置上で横になる。単語“乳幼児”及び“患者”は、本書では、事実上同じ意味で用いられるが、そのような使用は限定を意図したものではない点に留意すべきである。支持表面58は、天盤28に面し、そして、内部46に面する。

上述のように、循環システム20は、空気又は他の流体を保育器アセンブリ4全体に亘って循環させるように構成される。保育器アセンブリ4における特定の要素は、本書では、循環システム20の一部として説明されるが、実際には、本書では循環システム20の一部として明示的に示されていない他の多くの構造がそのような循環を促進し、或いは別の方法で支援し得る。それ故に、循環システム20の一部である要素、又は、循環システム20の一部でない要素の本書における表示は、限定を意図したものではない点に留意すべきである。

図2及び図3から分かるように、循環システム20は、患者支持台12上に配置される中間案内羽根装置60及び外側案内羽根装置64を含む。中間案内羽根装置は、中央板48における対応する複数のレセプタクル66内に受け入れられる複数の支え要素62を含む。一旦、中間案内羽根装置60が患者支持台12に取り付けられると、外側案内羽根装置64は、支え要素56において対応するように形成されたレセプタクル74内に、外側案内羽根装置64における4つの支え要素70を受け入れられることによって、患者支持台12に取り付けられる。患者支持台12、中間案内羽根装置60、及び、外側案内羽根装置64は、一緒になって、分解された状態で図2に描かれ且つ断面状態で図3に描かれる患者支持アセンブリ68を形成する。また図3から分かるように、循環システム20は、支持表面58の反対側にある、中央板48の表面に配置されるダイバータ72であり、潜在的に患者支持台12と一緒に形成され得るダイバータ72を含む。とはいえ、ダイバータ72の個別形成が本コンセプトの範囲外となることはない。

図4から分かるように、循環システム20は、患者支持アセンブリ68、ファン76、ヒータ80、及び加湿器アセンブリ84を含んでいるといえる。ファン76は、ヒータ80及び加湿器アセンブリ84を通り過ぎ、そして、内部46内まで空気を循環させる流体ポンプとして機能するといえる。より具体的には、ヒータ80を出る空気は、加湿器アセンブリ84によって空気が加湿されるところである循環システム20の混合室88を通過し、その後、循環システム20の入口タブ92とダイバータ72との間の空間を通って、ダイバータ72が配置されるところである患者支持台12の表面の他の部分に沿って流れる。

循環システム20は、入口タブ92が配置されるところである一対のレール98を有するフレーム96をさらに含む。患者支持台12の支え要素56は、フレーム96における4つのコーナ上に位置付けられる。完全を期すため、加湿器アセンブリ84が貯槽100及び超音波加湿器106を含む点に留意すべきである。とはいえ、本コンセプトから逸脱することなく、他のタイプの加湿装置も採用され得る。

さらに図4から分かるように、混合室88は、ファン76の中心領域と流体的に連通する穴104を有するプレナム102を追加的に含む。図7から分かるように、プレナム102は、固定壁36に形成されるチャネル108であり、内部46を既に通過した空気を循環システム20に戻すチャネル108の下に、チャネル108と流体的に連通するように位置付けられる。

図5及び図6を参照すると、側壁40のそれぞれがその中に形成されるチャネル110を有し、同様に、端壁44がその中に形成されるチャネル114を有することが見て取れる。チャネル110はそれぞれ、入口タブ92に隣接する入口122と、天盤28に隣接する、入口122の反対側にある出口134とを有する。同様に、チャネル114は、入口タブ92に隣接する入口126と、天盤28に隣接する出口138とを含む。側壁40及び端壁44が閉位置にある場合、図5〜図7で概略的に示すように、ファン76によって押し出される空気は、入口タブ92の周辺領域にある開口を出て、入口122及び126に流入し、チャネル110及び114を通って、出口134及び138を出ることができる。チャネル110及び114はオプションであるが、それらは、側壁40及び端壁44を加熱する傾向を有するので有利であり、同様に、内部46内に配置される乳幼児による放射熱損失を有利的に減らすことができる。

固定壁36のチャネル108は、天盤28に隣接する入口130を有し、且つ、プレナム102に隣接する出口142を有する。この点に関し、チャネル108が帰還路において内部46からプレナム102に、そして循環システム20に空気を運ぶことが繰り返される。より具体的には、天盤28は、マニホールド146及び分配板150を含む。分配板150は、その中に複数の細長い開口を有する。マニホールド146は、分配板150の上に配置されるカバーの役割を果たす。また、入口130は、マニホールド146に隣接し、且つ、マニホールド146と流体的に連通して配置される。分配板150に形成されるそれら細長い開口は、細長い中央開口158と、中央開口158の両側に配置され且つ中央開口158と閉位置にある側壁40との間のほぼ中間に位置付けられる一対の細長い側部開口162とを含む。中央開口158及び側部開口162は、互いに平行に且つ側壁40に平行に配置される。

図5から分かるように、外側羽根装置64は、一組の上部羽根160及び一組の下部羽根164を含む。ファン76から流れて入口タブ92を出る空気は、下部羽根164の両側を流れ、流体案内装置と呼ばれるものにおける開口を出る。より具体的には、一対の細長い流体案内装置166は、側壁40に隣接して且つ側壁40に平行に延び、流体案内装置170は、端壁44に隣接して且つ端壁44に平行に延び、そして、流体案内装置174は、固定壁36に隣接して且つ固定壁36に平行に延びる。流体案内装置166、170、及び174は、キャノピー16と流体的に連通し、そして、その空気又は他の流体を循環システム20から内部46に移動させる。より具体的には、下部羽根164と入口タブ92との間の空間における開口を通って流れる空気は、多くの垂直噴流178を形成する。それら垂直噴流178は、入口122及び126に流入し、そしてさらに、固定壁36、側壁40、及び端壁44に平行に、内部46に隣接するそれらの壁の表面に沿って流れる。側壁40に隣接して配置される流体案内装置166によって形成される垂直噴流178からの空気は、入口122に入り、チャネル110を通って流れ、そして、出口134を出る。出口134の後、その空気は、循環システム20への帰還のために、側部開口162に流入する。同様に、入口122に入らず、その代わりに、閉位置にある側壁40に沿って天盤28の方に流れる垂直噴流178の一部は、循環システム20への帰還のために、側部開口162に流入する。

流体案内装置170から出て来てチャネル114を通って流れる垂直噴流178内を流れる空気は、内部46に隣接して配置される端壁44の表面を通って流れる垂直噴流178からの空気と同様に、出口138を通って出て、循環システム20への帰還のために、中央開口158及び側部開口162に入る。流体案内装置174から出てくる垂直噴流178からの空気は、内部46に隣接して配置される固定壁36の表面を通って流れ、循環システム20への帰還のために、中央開口158及び2つの側部開口162に入る。

図8から分かるように、可動壁が閉位置から開位置に動かされると、開かれた壁に隣接して配置される流体案内装置の何れからの垂直噴流178も、天盤28に向かって上方に流れ続けるが、有利的にエアカーテンを形成する。その典型的なエアカーテンは、端壁44が開位置に動かされた結果として形成され、数表示180で示される。同様のエアカーテンは、側壁40が開位置に動かされたときに流体案内装置166からの垂直噴流178によって形成される。とはいえ、これらは、本書では、明確化及び単純化のため、明示的に描画されてはいない。有利的には、側壁40及び端壁44が閉位置にあるときに垂直噴流178は既に側壁40及び端壁44を流れ去っており、同様に、側壁40及び端壁44内にチャネル110及び114を備える場合にはチャネル110及び114を通って流れているので、エアカーテン180のようなエアカーテンを形成するために、ファン96の速度における変化が必要とされることはなく、気流速度又は空気量における変化が必要とされることもない。すなわち、側壁40及び端壁44が閉位置にある場合、垂直噴流178は、図5〜図7の視点から垂直上方に既に流れているので、それらの壁の1又は複数の任意のものが開位置に動かされると、エアカーテン180のようなエアカーテンが垂直噴流178から自然発生的に形成される。それ故に、側壁40及び端壁44のうちの1又は複数の任意のものが開かれたとしても、追加的な流体の流れが必要とされることはなく、同様に、そのような状態を検出するためのセンサが必要とされることもない。

さらに有利的には、流体案内装置166、170、及び174における開口はそれぞれ、閉位置にある隣接する壁に対して傾斜するように向けられる空気の傾斜噴流182を形成する。本書で採用されるような“傾斜”という表現及びその変化形は、基準に対して平行でも垂直でもない方向付けを大まかに参照する。本書に記載される典型的な実施例では、傾斜噴流182は、患者支持台12の支持表面58に対して約15度〜45度の範囲内にある度で、流体案内装置166、170、及び174における開口から流出するように方向付けられる。本書に記載される典型的な実施例では、傾斜噴流182は、支持表面58から約30度の角度に方向付けられ、且つ、大まかには中央板48及び内部46に向けて方向付けられる。すなわち、傾斜噴流182は、支持表面58に対して斜角を形成するように方向付けられるが、大まかには固定壁36、側壁40、及び端壁44から遠ざかる方向で、且つ、大まかには内部46及び中央板48に向けて空気を吹く。

有利的には、傾斜噴流182は、大まかには患者支持台12の上に配置される患者に向けられ、そして、内部46を通って上方に流れ、中央開口158を通り、チャネル108を通じた循環システム20への帰還のためにマニホールド146に流入する。それ故に、傾斜噴流182は、患者の苛立ちを避けるため、患者の近くでは十分に低い気流速度を有するように構成される。傾斜噴流182は、内部46から中央開口158に流れるものとして特徴付けられるが、このことは、単に、傾斜噴流182における空気の全体的な流れに言及しているのみであり、傾斜噴流182における空気の少なくともいくらかの部分は、側部開口162を通って流れることに留意すべきである。同様に、本書では、流体案内装置166からの空気は側部開口162を通って流れ、循環システム20への帰還のためにマニホールド146に流入するものとして記載されているが、その垂直噴流178から空気の少なくともいくらかの部分は、中央開口158を通って流れることが見込まれる。

前述の記載から分かるように、垂直噴流178及び傾斜噴流182は、有利的には、側壁40及び端壁44のうちの1又は複数のものが開位置にあるか閉位置にあるかにかかわらず制御される温度及び湿度を有する内部46内の環境を創出するために協働し、それらの壁が開位置又は閉位置の何れにあるかを検出し或いは補正するための制御システムが必要とされることはない。これは、側壁40及び端壁44が開位置にあろうと閉位置にあろうと常に流れる垂直噴流178が、隣接する側壁40又は端壁44が開位置に動かされたときに、エアカーテン180のようなエアカーテンを自然に形成するためである。エアカーテン180のようなエアカーテンは、保育器アセンブリ4の外部から内部46を隔絶し、内部46内の所望の温度及び湿度を維持するのに役立つ。さらに有利的には、内部46が1又は複数の側壁40及び端壁44によって囲まれようと、側壁40及び端壁44のうちの1又は複数の任意のものがその開位置に動かされたときにそれに応じて形成されるエアカーテンによって囲まれようと、傾斜噴流182は、側壁40及び端壁44の位置にかかわらず、独立して、空気を内部46へ向かわせ、そして、内部46内の空気を循環させる働きをする。それ故に、傾斜噴流182による内部46内の空気のそのような循環は、著しく局所的な再循環区域が形成されるのを防止する点で有利である。また、それらは、有利的には、患者の近くの温度、湿度、及び、空気の流れの均一性を維持しながら、患者支持台12上の患者の近くでの極めて低い気流速度を得るために構成される。チャネル110及び114は、存在する場合には、側壁40及び端壁44を温かい温度で維持するのに役立ち、その結果、患者の放射熱損失を低減するのに役立つ。

特許請求の範囲において、括弧内の参照符号は、請求項を限定するものとして解釈されてはならない。単語“有する”又は“含む”は、請求項にリストアップされた要素又はステップ以外の要素又はステップの存在を排除するものではない。複数の手段を列挙する装置クレームにおいて、それら手段のいくつかは、同じ1つのハードウェアアイテムで具体化されてもよい。要素に先行する単語“1の”又は“1つの”は、その要素が複数存在することを排除するものではない。複数の手段を列挙する任意の装置クレームにおいて、それらの手段のいくつかは、同じ1つのハードウェアアイテムによって具体化されてもよい。複数の特定の要素が互いに異なる従属項に記載されているという単なる事実は、それらの要素を組み合わせて用いることができないことを示すものではない。

本発明は、現時点で最も現実的で且つ好適な実施例であると考えられるものに基づき、説明を目的として詳細に説明されたが、そのような詳細は、説明のみを目的とするものであり、本発明がそれらの開示された実施例に限定されることはない。むしろ、本発明は、添付の請求項の精神及び範囲の内にある変形例及び均等物を含むことを意図している。例えば、本発明は、可能な限りにおいて、任意の実施例における1又は複数の特徴が、他の任意の実施例における1又は複数の特徴と組み合わせ可能であることを予期する。

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