配置デバイスに関する成形可能なバックボーン

申请号 JP2017544954 申请日 2016-02-19 公开(公告)号 JP2018515151A 公开(公告)日 2018-06-14
申请人 コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ; KONINKLIJKE PHILIPS N.V.; 发明人 フェルステヘン エミール ヨハネス カレル; サッテーレ ヴァネッサ; ファン リースハウト マーヨレイン アイリーン;
摘要 新生児を支持するための支持体10が提供される。支持体10は、成形可能な材料16を含む身体部分12を有する。身体部分12は、使用中に調整するよう構成される。シリコーン層14が身体部分12を取り囲む。身体部分12は、(i)身体部分12に刺激24を加えると、新生児の形状に適合するよう調整を可能にするほど十分に柔軟であり、(ii)刺激24の非存在下において、新生児の支持を提供し、新生児の動きに抵抗するのに十分に堅い。
权利要求

新生児をサポートするための支持体であって、 成形可能な材料を含む身体部分であって、使用中に調節するよう構成される、身体部分と、 前記身体部分を取り囲む容器とを有し、 前記身体部分は、 (i)前記身体部分に刺激を加えると前記新生児の形状に適合するよう調整を可能にするのに十分に柔軟であり、 (ii)前記刺激の非存在下において前記新生児の支持を提供し、前記新生児の動きに抵抗するのに十分に堅い、支持体。前記身体部分の少なくとも一部に配置され、30℃から70℃の間の融点を持つ脂肪族層を更に含む、請求項1に記載の支持体。前記脂肪族層が、前記脂肪族層の融点を超える加熱を含む前記刺激の適用時に成形可能である、請求項2に記載の支持体。前記脂肪族層が、ノナデカン、イコサン、ヘンイコサン、ドコサン、トリコサン、ペンタコサン及びトリアコンタンの少なくとも1つを有する、請求項2又は3に記載の支持体。前記脂肪族層が、イコサン及びドコサンの少なくとも1つを有する、請求項2又は3に記載の支持体。前記成形可能な材料が、1つ又は複数のエラストマー、1つ又は複数の樹脂、1つ又は複数のワックス、1つ又は複数の脂肪、1つ又は複数の乳化剤、及び1つ又は複数の充填剤を含むグループから選択される、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の支持体。前記刺激が、機械的なを有する、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の支持体。前記刺激が、熱エネルギーを有する、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の支持体。前記シリコーン層内に配置されるポッティング材料層を更に含む、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の支持体。前記成形可能材料と前記シリコーン層との間に配置されるバリア層を更に含む、請求項1乃至9のいずれか一項に記載の支持体。新生児を支持するための支持体を作製する方法であって、 シリコーン層の底部を容器に成形するステップと、 身体部分を前記容器内に配置するステップと、 前記身体部分の上に加熱された脂肪族層を注ぐステップと、 前記脂肪族層を冷却するステップと、 前記シリコーン層の上部を前記身体部分の上に加えて前記支持体を密封するステップとを有する、方法。前記脂肪族層を注ぐ前に、前記身体部分に1つ又は複数の穴を形成して、前記上部シリコーン部分の表面と前記底部シリコーン部分の表面とを橋渡しするステップとを更に含む、請求項11に記載の方法。前記脂肪族層の前記底部シリコーン層表面へのアクセスを制限するため、1つ又は複数の分離部材を前記穴に挿入するステップと、 前記脂肪族層が注がれる前に、前記分離部材を除去するステップとを更に含む、請求項12に記載の方法。前記脂肪族層を前記身体部分に注ぐ前に、前記脂肪族層をその溶融温度よりも高い温度に加熱するステップを更に含む、請求項11乃至13のいずれか一項に記載の方法。前記脂肪族層を前記身体部分に注いだ後に、前記脂肪族層をその溶融温度よりも低い温度に冷却するステップを更に含む、請求項11乃至14のいずれか一項に記載の方法。前記シリコーン層の上部を追加するステップが、前記身体部分及び前記脂肪族層をシリコーンポッティング材料でポッティングするステップを有する、請求項11乃至15のいずれか一項に記載の方法。新生児をサポートするための支持体であって、 成形可能な材料を含む身体部分であって、使用中に調節するよう構成される、身体部分と、 前記身体部分の少なくとも一部に配置される脂肪族化合物と、 前記身体部分と前記脂肪族化合物とを含む可撓性容器とを有し、 前記身体部分が、 (i)前記身体部分及び前記脂肪族化合物の少なくとも1つに熱エネルギーを加えると、前記新生児の形状に適合するよう調整を可能にするのに十分な柔軟であり、 (ii)前記熱エネルギーの不在下において、前記新生児の支持を提供し、前記新生児の動きに抵抗するのに十分に堅い、支持体。前記脂肪族化合物が、30℃から70℃の間の融点を持ち、前記熱エネルギーが加えられると成形可能である、請求項17に記載の支持体。前記脂肪族化合物が、ノナデカン、イコサン、ヘンイコサン、ドコサン、トリコサン、ペンタコサン及びトリアコンタンの少なくとも1つを含む、請求項17又は18に記載の支持体。前記脂肪族化合物が、イコサン及びドコサンの少なくとも1つを含む、請求項17又は18に記載の支持体。前記可撓性容器が、シリコーン容器を有する、請求項17乃至20のいずれか一項に記載の支持体。

说明书全文

本願は一般的に、新生児を支援及び保持することに関し、及び新生児インキュベータ技術といった関連技術に関する。

本願は一般的に、新生児を支援及び保持することに関し、及び新生児インキュベータ技術といった関連技術に関する。しかしながら、それは、他の使用シナリオにおける用途も見出し、上述した用途に必ずしも限定されるものではない点を理解されたい。

早産の新生児は、未発達の固有受容及び筋のため、自分自身を快適な位置に配置する能力を持たない。新生児が苦痛を経験するとき、彼らは、反射的に背中を伸ばして腕を広げ、これにより不快感が加えられる。一度このストレスの多いポジションになると、新生児は、自分自身を快適な位置に戻すことができない。

更に、新生児は、快適性を高めるため(即ち、子宮を模倣することによって)包み込み(containment)を発見し、斯かる包み込みは、筋肉及び骨の形成を助けるために手足に対して持続的な圧力を提供する。他方、多くの新生児はが発達しておらず、機械換気に依存する可能性があるので、肺が適切に膨張及び収縮することが重要であり、従って、包み込みは、新生児の呼吸に悪影響を与えてはならない。

適切な肺の膨張は、快適な横姿勢及び包み込みと同様、適切な配置からすべて始まる。現在、新生児は、手が顔の近くにあり、肘が互いに触れ合っており、背中が丸くなり、膝が顎の方に持ち上げられている胎児の姿勢において適切に配置される。この姿勢は、側臥位、腹臥位、仰臥位でエミュレートされる必要がある。

本願は、上述の問題及び他の問題を克服する、新規かつ改良された方法及びシステムを提供する。

新生児を位置決めする既知のシステム及び方法には欠点があることが認識されている。従来、インキュベータ内の新生児は、適切に配置された枕型支持体によって収容され、及びクッションが提供される。しかしながら、新生児の動きは、これらの支持体を正しい位置からずらす可能性があり、新生児を不快にさせる。更に、新生児の比較的近い包み込みは、有益であることが分かっている。なぜなら、それは、子宮の状態をシミュレートし、新生児を快適にする傾向があるからである。他方、多くの新生児は肺が発達していないので、呼吸のために十分な余地が与えられなければならない。インキュベータの外で新生児を搬送するためのキャリアの文脈においても同様の考察が生じる。

様々な改善が本書に開示される。

いくつかの例示的な実施形態では、開示された新生児配置デバイスは、新生児を支持し及び新生児の運動に抵抗するのに十分な剛性を有する材料で作られたバックボーンを使用することができるが、それでもなお、ユーザ(即ち、看護師)が、特定の新生児に適合するようバックボーンを調整することを可能にするよう十分柔軟である。

いくつかの実施形態では、バックボーンは、剛性と柔軟性との間の必要なバランスを持つエラストマー材料から作られることが想定される。他の実施形態では、バックボーンは、わずかな加熱を適用すると可撓性になる材料で作られる。この性質を持つ開示された材料の中には、脂肪族化合物、特に約37から42℃付近の融点を備えるものが含まれる。斯かる化合物は、バックボーンを保持する看護師によって生成されるような、わずかな暖かさの適用により柔らかくなる。斯かる場合、バックボーンは、新生児と接触している間でさえ、手で形作られることができる。他の開示された実施形態では、より高い融点(例えば、46から65℃)を持つ脂肪族化合物が使用されることができる。この場合、新生児と接触している間にバックボーンを成形することは不可能であり得るが、成形は、ヘアドライヤー又は他の適度な熱源で加熱した後に行われることができる。

適切に低い融解温度を備える脂肪族化合物は、油又は脂肪物質の形態であるなど、新生児支持バックボーンにおいて望ましくない特性を持つ場合がある。これに対処するため、所望のクッション性を提供する綿又は他の充填材料で満たされ、脂肪族オイルが浸漬及び/又は毛管作用により中に分散される包み込みバッグ、ブラダー、ライナーなど(例えば、シリコーン及び/又はポリエチレン製)をバックボーンが持つ構造が開発された。結果として生じるバックボーンは、枕のように比較的柔軟であるが、脂肪族化合物のため、室温で所望の剛性を持つ一方、十分な加熱の適用により成形可能である。

一態様によれば、新生児を支持する支持体が提供される。支持体は、成形可能な材料を含む身体部分を有する。身体部分は、使用中に調整するよう構成される。シリコーン層が、身体部分を取り囲む。身体部分は、(i)上記身体部分に刺激を加えると上記新生児の形状に適合するよう調整を可能にするのに十分に柔軟であり、(ii)上記刺激の非存在下において上記新生児の支持を提供し、上記新生児の動きに抵抗するのに十分に堅い。

別の態様によれば、新生児を支持する支持体を作製する方法が提供される。シリコーン層の底部が、容器状に成形される。身体部分は、シリコーン層の容器状の形状に配置される。加熱された脂肪族層が、身体部分の上に注がれる。脂肪族層が、冷却される。シリコーン層の上部が、身体部分の上に加えられ支持体を密封する。

別の態様によれば、新生児を支持する支持体が提供される。支持体は、成形可能な材料を含む身体部分を有する。身体部分は、使用中に調整するよう構成される。脂肪族層が、身体部分の少なくとも一部に配置される。シリコーン層が、脂肪族層の上に配置される。身体部分は、(i)身体部分及び脂肪族層の少なくとも一方に熱エネルギーを加えると、新生児の形状に適合するよう調節を可能にするのに十分柔軟であり、(ii)上記熱エネルギーの不在下において、上記新生児の支持を提供し、上記新生児の動きに抵抗するのに十分に堅い。

1つの利点は、単一のユニットから作られる新生児のための支持体を提供することにある。

別の利点は、支持体に適用された外部刺激によって操作されることができる新生児のための支持体を提供することにある。

別の利点は、健康な新生児の骨及び筋肉の成長を促進する新生児のための支持体を提供することにある。

本開示の更に別の利点が、以下の詳細な説明を読み及び理解することにより、当業者には理解されるであろう。

本開示の一実施形態における新生児のための支持体を示す図である。

図1の支持体の成形されたバージョンを示す図である。

図1及び図2の支持体を製造する例示的な使用フローチャートを示す図である。

図1及び図2の支持体を製造するための図3のプロセスの例示的なステップを示す図である。

図1及び図2の支持体を製造するための図3のプロセスの例示的なステップを示す図である。

図1及び図2の支持体を製造するための図3のプロセスの例示的なステップを示す図である。

図1及び図2の支持体を製造するための図3のプロセスの例示的なステップを示す図である。

図1及び図2の支持体を製造するための図3のプロセスの例示的なステップを示す図である。

図1及び図2の支持体を製造するための図3のプロセスの例示的なステップを示す図である。

本発明は、様々な要素及び要素の配列の形式並びに様々なステップ及びステップの配列の形式を取ることができる。図面は、好ましい実施形態を説明するためだけにあり、本発明を限定するものとして解釈されるべきものではない。

理想的には、新生児の配置は、多数のポジショニングニーズを解決できる1つの支持体で行われるべきである。例えば、支持体は、新生児のサイズ及びニーズに基づき様々な形状をとることができるべきである。支持体は、新生児の動き(例えば、手や足を蹴るなど)によってもたらされる変形に対する抵抗力を提供しなければならない。いくつかの例示的な実施形態では、支持体は、使用の間に容易な態様で成形され、次いで所望の形状に凍結され得る1つ又は複数の材料から作製される。これは、新生児のニーズに適合する。支持体は、適切には、斯かる材料で作られたスケルトンを有する。外層は綿又は他の肌に優しい材料であってもよい。

本書に開示される支持体は、刺激を加えると成形可能である。図1を参照すると、新生児を支持する支持体10が形成される。支持体10は、新生児の標的組織、身体部分、若しくは解剖学的部分(例えば、頭部、頸部、胴体など)、又は新生児の複数の標的組織、身体部分、若しくは解剖学的部分(例えば、頭部、頸部、胴部、腕部、脚部など)を支持するのに使用されることができる点を理解されたい。更に、本書で使用する「標的組織」という用語は、新生児の任意の所望の標的組織、身体部分、又は解剖学的部分(例えば、頭部、頸部、胴体、腕、脚など)を指す。図1に示されるように、支持体10は、身体部分12とシリコーン層又は容器14とを含む。新生児(図示省略)が、支持体10上に配置されることができる。身体部分12は、任意の形状(例えば、円形、長方形、正方形など)を持つことができ、新生児を保持及び支持する(即ち、「ディボット」のような)所望の形状に成形されることができる。例示的な支持体10は、ディスク形状を持ち、図1は、平坦(又は平面)形状のディスクを示す。有利なことに、身体部分12は、以下により詳細に記載されるように、使用中に調整するよう構成される(例えば、ディスクが湾曲した形状に成形される図2を参照)。

いくつかの例示的な実施形態では、身体部分12は、成形可能な材料16から作製される。いくつかの実施形態では、成形可能な材料は、脂肪族化合物(非芳香族化合物としても知られる)を含む。当業者に理解されるように、脂肪族化合物は、芳香族環を含まない有機化合物である。脂肪族化合物では、炭素原子は通常、芳香環と比較して、直鎖若しくは分枝鎖、又は「緩い」環構造を形成する。従って、脂肪族固体は、成形可能である傾向があり、典型的には比較的低い融点を示す。いくつかの例示的な比較的軟質の脂肪族固体は、特定のエラストマー、樹脂、ワックス、脂肪、及び乳化剤を含む。エラストマーは、身体部分12に対する弾性又はバウンスを提供し、例えばクーママクロカーファ(即ち、レシカスピ又はソルバラテックス)、ビワ(即ち、ニスペロ)、チューヌー、ジェルトン、チクル又は合成ゴム(例えばスチレンブタジエンゴム、ブチルゴム、ポリイソブチレン)といった天然ラテックスとすることができる。樹脂は、身体部分12のための凝集体又は強度を提供するために組み込まれることができる。いくつかの適切な樹脂は、ガムのグリセロールエステル、テルペン樹脂、及び/又はポリ酢酸ビニルを含む。身体部分12は、身体部分12のための軟化剤として作用するワックスを更に含むことができる。いくつかの適切なワックスは、パラフィン又はマイクロクリスタリンワックスを含む。脂肪が含まれてもよく、脂肪は、身体部分12の可塑剤として挙動し、硬化植物油とすることができる。身体部分12の和を助けるために乳化剤が添加されることができ、レシチン又はグリセロールモノステアレートとすることができる。所望の特性を持つ複合材を提供するのに、エラストマー、樹脂、ワックス、脂肪、又は乳化剤の1つ又は複数の様々な組み合わせが使用されることができる。身体部分12に質感を付与するため、フィラーが提供されることもでき、例えば、炭酸カルシウム又はタルクとすることができる。身体部分12の成形可能な材料16は、(i)身体部分12に刺激を加えると、新生児の形状に適合するよう調節可能な十分な柔軟性;(ii)刺激の非存在下で新生児の支持を提供し、新生児の動きに抵抗するのに十分な堅さを備えるようデザインされる。更に、身体部分12は、新生児に対して圧力を提供する剛性を持ち、これにより、新生児の骨及び筋肉の成長が促進される。

いくつかの実施形態では、シリコーン層14は、身体部分12の一部を部分的に取り囲む。他の例では、シリコーン層14は、身体部分12を完全に取り囲む容器である。いくつかの実施形態では、シリコーン層14は、(典型的には軟質又は半固体の)成形可能材料16の漏出を防ぐため、身体部分12を封入する容器である。そのため、シリコーン層14は、低い硬度(例えば、0から10ショア硬度)を持つシリコーン材料(例えば、医療グレードのシリコーン、ホウ酸で硬化されたヒドロキシル末端シリコーンなど)から作られる。言い換えると、シリコーン層14は柔らかい。シリコーン層14は、その内部を露出するよう透明又は半透明である。いくつかの例では、シリコーン層14は、上部14'及び底部14"を含む。例えば、底部14"は、容器状(例えば、箱状、椀状など)に形成されることができる。身体部分12は、底部14"の容器状の形状に挿入され、上部14'は、身体部分12上に位置し、「容器を閉鎖」して支持体10を密封する。シリコーン層14が身体部分12の周りに配置されると、支持体10は硬化される。硬化の程度は、シリコーン層14の剛性を決定する。

いくつかの実施形態では、バリア層15が、成形可能材料16とシリコーン層14との間に配置される。バリア層15は、シリコーン層14への成形可能材料16の拡散を防止するために設けられる。バリア15は、ポリエチレンテレフタレート(PET)などの適切な包装材料で構成される。いくつかの例では、バリア層15を作製するのに、ポリエチレンテレフタレートのバッグが使用されることができる。このバッグは、成形可能な材料16で充填され、密封されることができる。結果として生じるバッグは、シリコーン層14に浸漬され、これは、金型内の定位置に保持され、続いてシリコーン層14が硬化される。

図2を参照すると、支持体10の成形性が示される。前述したように、図1は、平坦な平面形状の例示的な支持体10を示す。図2は、凹面(図2では全体的に上を向いている)及び反対の凹面(図2の視界からは見えない)を持つように成形された支持体10を示す。成形可能な材料16は、身体部分12の少なくとも一部に配置された脂肪族層18を含む。いくつかの例では、脂肪族層18は、身体部分12の選択された部分に配置される。他の例では、脂肪族層18は、身体部分12を完全に取り囲む。好都合なことに、脂肪族層18は、以下でより詳細に説明するように、外部刺激を加えると成形可能である。

脂肪族層18は、脂肪族化合物20から作られる。当業者に知られるように、脂肪族化合物は、力又は刺激(例えば、温かさ)が加えられるとき、成形可能になる。従って、脂肪族化合物20は、加温され、所望の形状に成形され、次いで所望の形状を維持するために冷却されることができる。いくつかの実施形態では、脂肪族化合物20は、ノナデカン、イコサン、ヘンイコサン、ドコサン、トリコサン、ペンタコサン、及びトリアコンタンを含む一群の化合物から選択される。表1は、これらの例示的な脂肪族化合物20の化学式及び融点を示す。これらは単に例示的な例であり、他の脂肪族化合物、又は所望の成形性を備える他の材料もまた意図される。

表1から分かるように、脂肪族化合物20の溶融温度は典型的には、分子の長さが増加するにつれて増加する。一例では、イコサンは37℃の融点を持ち、これにより、新生児が支持体10に配置される間であっても、ユーザが、手(即ち周囲の身体の熱)でアイコサン脂肪族層18を暖め、新生児を保持するため身体部分12を所望の形状に成形することが可能にされる。別の例では、ドコサンは42℃のより高い融点を持ち、これにより、新生児が支持体10に配置される間であっても、ユーザが、小型の容易に利用可能な加熱ユニット(例えば、ブロードライヤー、スペースヒーターなど)で脂肪族層18を暖め、新生児を保持するため身体部分12を所望の形状に成形することが可能にされる。より一般的には、いくつかの実施形態では、脂肪族化合物は、30℃から70℃の範囲の融点を持ち、その結果室温で形状を保持し(包括的には20℃から27℃、より一般的には20℃から25℃)、熱エネルギーを加えると成形可能となる。適用される熱エネルギーは、脂肪族化合物をその融点以上に加熱する必要は必ずしもない点に留意されたい。なぜなら、脂肪族化合物は、その融点に近いが融点以下の温度で軟化して変形し得るからである。

脂肪族化合物20は、油又は脂肪物質の形態であるなど、望ましくない特性を持つ場合もある。これに対処するため、シリコーン層14が、格納バッグ、ブラダー、ライナーなどとして構成される。脂肪族層18は、シリコーン層14の内部に埋め込まれるか、又はシリコーン層14の内部に含まれる。言い換えると、シリコーン層14は、脂肪族層18の上に配置される(即ち、取り囲む)。いくつかの実施形態では、身体部分12は、(例えば、浸漬、毛細管作用などによって)脂肪族層18の油性/脂肪副産物を吸収するよう構成される。

いくつかの実施形態では、ポッティング材料層22が支持体10の一部に挿入されることができる。図2に示されるように、ポッティング材料層22は、シリコーン層14内に配置される。ポッティング材料層22は、支持体10の任意の適切な部分(例えば、身体部分12内、身体部分12とシリコーン層14との間、脂肪族層18と身体部分12との間、脂肪族層18とシリコーン層14との間など)に配置されることができる。ポッティング材料層22は、所望のクッション性を提供するため綿(又は別の充填材料)であってよく、この中へと、脂肪族層18の油/脂肪副産物が、浸漬及び/又は毛細管作用によって分散される。

有利には、支持体10は、外部刺激24を印加すると所望の形状に成形される。刺激24の例は、機械エネルギー(即ち、運動)、熱エネルギー(例えば、結晶化、溶融現象など)、光、及び電気エネルギーであり得る。使用される刺激24のタイプは、様々な要因に依存する。例えば、選択されたタイプの刺激24は、(1)支持体10を製造するために選択された材料;(2)新生児が保持される保育器へのアクセス、(3)電気ケーブル又はチューブの任意の存在;(4)X線装置の使用による金属の不在、又は(5)一般的な複雑さに依存する。

いくつかの例では、機械的な外部刺激24が、支持体10に加えられる。この例では、成形可能な材料16及び脂肪族層18は、限定された努力で変形されるが、依然として新生児の体重及び新生児の動きに耐えるのに十分な剛性を示す。他の例では、熱(以後、「暖かさ」)の外部刺激24が、支持体10に加えられる。例えば、成形可能な材料16は、脂肪族層18でコーティングされ、脂肪族層18が脂肪族化合物20の融点のわずかに下、融点、又は融点より上になるまで(例えば、身体の熱又は外部の熱源からの)暖かさで所望の形状に成形されることができ、次に、「凍結」させるため室温で放置される(即ち、脂肪族化合物20の融点よりも低く冷却される)。これにより、身体部分12が所望の形状に固まることが可能にされる。

他の実施形態では、1つ又は複数の穴26が、身体部分12に形成されることができる。有利には、穴26は、シリコーン層14の上部(即ち、上面)とシリコーン層14の底部(即ち、底面)とを架橋し、これにより、脂肪族層18が身体部分12の中に浸透することが可能にされる。シリコーン層14の上部及び底部を分離するため、1つ又は複数の分離部材28が穴26に配置される。分離部材28は、シリコーン層14の上部及び底部部分のそれぞれと接触してそれらの間に分離を提供する。いくつかの例では、分離部材28はロッドであってもよい。しかしながら、分離部材28は、シリコーン層14の上部及び底部を分離するための任意の適切な構成を持つことができる点を理解されたい。有利には、分離部材28は、脂肪族層18のシリコーン層14の底部へのアクセスを制限する。

図3及び図4A〜図4Fを参照すると、支持体10を作製する例示的な方法30が概略的に示される。方法30は、図4Aに示されるように、シリコーン層14の底部14"を容器状形状に成形するステップ(ステップ32)と、図4Bに示されるように、身体部分12をシリコーン層底部分14"の容器状形状に配置するステップ(ステップ34)と、シリコーン層14の上部14'とシリコーン層14の底部14"との間を橋渡しするため、身体部分12に1つ又は複数の穴26を形成するステップ(ステップ36)と、図4Cに示されるように、脂肪族層18の底部シリコーン層14表面へのアクセスを制限するため、1つ又は複数の分離部材28を穴26に挿入するステップ(ステップ38)と、図4Dに示されるように、加熱された脂肪族層18を身体部分12の上に注ぐステップ(ステップ40)と、図4Eに示されるように分離部材28を取り外すステップ(ステップ42)と、脂肪族層18を冷却するステップ(ステップ44)と、図4Fに示されるように、開口26を充填してシリコーン容器14の上部14'を形成するポッティング材料22を加えるステップ(ステップ46)とを含む。

上記は単なる例示であり、多数の変形例が考えられる点を理解されたい。容器は、シリコーン以外の他の可撓性材料、例えば別の硬化性ポリマーから作製されてもよい。様々なメッシュ、粒状材料などが身体部分として使用されることができ、又はいくつかの実施形態では、身体部分は完全に省略されることができる。例示的な例は、ディスク形状の一般的に平坦な支持体であるが、他の実施形態では、支持体は他の形状であってもよい。新生児との接触時の快適性を改善するため、外側布ジャケット又は他の適切な外側層を追加することが考えられる。例示的な製造プロセスでは、上部14'をポッティングすることによって容器が密閉されるが、接着剤、熱接着などによって底部に付けられる予め成形された上部を提供するといった他のアプローチも考えられる。

本発明が、好ましい実施形態を参照して説明されてきた。上記の詳細な説明を読み及び理解すると、第三者は、修正及び変更を思いつくことができる。本発明は、修正及び変更が添付の特許請求の範囲又はその均等の範囲内に入る限り、斯かる修正及び変更の全てを含むものとして構成されることが意図される。

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