Charged particle beam drawing apparatus, and method of manufacturing apparatus

申请号 JP2009262074 申请日 2009-11-17 公开(公告)号 JP2010183062A 公开(公告)日 2010-08-19
申请人 Canon Inc; キヤノン株式会社; 发明人 SETO ISAMU; SUZAKI YOSHIO; KUWABARA MASAMICHI;
摘要 PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a charged particle beam drawing apparatus forming a desired pattern while suppressing degradation of throughput even when an element such as a deflector has a defect. SOLUTION: This charged particle beam drawing apparatus includes: an aperture array configured to form a plurality of charged particle beams using a plurality of openings; an element array including a plurality of main elements and a plurality of auxiliary elements different from the main elements; and a control part configured to obtain information associated with a defect of the plurality of main elements and control the element array based on the information. The control part controls the element array such that only the main elements are used when there is no defect, while, when there is a defect, the auxiliary element is used without using the main element having the defect. COPYRIGHT: (C)2010,JPO&INPIT
权利要求
  • 複数の開口を用いて複数の荷電粒子線を形成可能なアパーチャアレイと、
    複数の主素子と、前記主素子と異なる複数の補助素子とを含む素子アレイと、
    前記複数の主素子の欠損に関する情報を取得し、該情報にもとづいて前記素子アレイを制御する制御部とを備え、
    前記制御部は、欠損がない場合には前記主素子のみを用い、欠損がある場合には欠損がある主素子を使用せずに、かつ前記補助素子を使用するように、前記素子アレイを制御することを特徴とする荷電粒子線描画装置。
  • 前記複数の主素子は、前記複数の開口に対向する領域に設けられ、
    前記複数の補助素子は、前記領域とは異なる領域に設けられ、
    前記装置は、
    複数の偏向器を含み、前記複数の荷電粒子の一部を前記補助素子に導くように前記複数の荷電粒子線を偏向可能な第1偏向器アレイを備え、
    前記制御部は、前記情報にもとづいて前記第1偏向器アレイを制御することを特徴とする請求項1に記載の荷電粒子線描画装置。
  • 複数の偏向器を含み、前記補助素子を介した荷電粒子線を偏向可能な第2偏向器アレイをさらに備え、
    前記制御部は、前記情報にもとづいて前記第2偏向器アレイを制御することを特徴とする請求項2に記載の荷電粒子線描画装置。
  • 前記第1または第2偏向器アレイの後段に配置され、前記第1または第2偏向器アレイにより偏向された荷電粒子線を、複数の荷電粒子線の主軸方向に平行になるように、偏向可能な第3偏向器アレイをさらに備えることを特徴とする請求項3に記載の荷電粒子線描画装置。
  • 前記第1偏向器アレイは、1つの偏向器で複数の荷電粒子線を一括に偏向させることを特徴とする請求項2に記載の荷電粒子線描画装置。
  • 複数の開口を用いて複数の荷電粒子線を形成可能なアパーチャアレイと、
    前記複数の開口に対向する領域に設けられた複数の主素子と、前記領域とは異なる領域に設けられた主素子と異なる複数の補助素子とを含む素子アレイと、
    複数の偏向器を含み、前記複数の荷電粒子線の一部を前記補助素子に導くように、前記複数の荷電粒子線を偏向可能な偏向器アレイと、
    前記複数の主素子の欠損に関する情報を取得し、該情報にもとづいて前記素子アレイおよび前記偏向器アレイを制御する制御部と、
    を備えることを特徴とする荷電粒子線描画装置。
  • 複数の開口を用いて複数の荷電粒子線を形成可能なアパーチャアレイと、
    前記複数の開口に対向する領域に設けられた複数の主素子と、前記領域とは異なる領域に設けられた主素子と異なる複数の補助素子とを含む素子アレイと、
    複数の偏向器を含み、前記複数の荷電粒子線の一部を前記補助素子に導くように、前記複数の荷電粒子線を偏向可能な第1偏向器アレイと、
    複数の偏向器を含み、前記補助素子を介した荷電粒子線を偏向可能な第2偏向器アレイと、
    前記複数の主素子の欠損に関する情報を取得し、該情報にもとづいて前記素子アレイおよび前記第1および第2偏向器アレイを制御する制御部と、
    を備えることを特徴とする荷電粒子線描画装置。
  • 請求項1乃至7のいずれか1項に記載の 荷電粒子線描画装置を用いて基板を露光する工程と、
    露光された前記基板を現像する工程とを備えることを特徴とするデバイス製造方法。
  • 说明书全文

    本発明は、複数の荷電粒子線を用いて、ウエハ、若しくはマスク及びレチクル等の基板にパターンを描画する荷電粒子線描画装置に関する。

    近年の半導体製造技術の進展に伴い、回路パターンの微細化・高集積度化が著しく進み、且つ、生産性向上のため高スループット化の要求も強く求められてきている。

    一方、次世代リソグラフィ技術の一つの候補である荷電粒子線を用いて基板上に直接描画を行う直描方式においても高スループット化が求められている。

    そのため、荷電粒子線描画装置は、一度に照射できる荷電粒子線の面積を大きくする方向に進んで来ている。 例えば、荷電粒子線をポイント状に形成し使用するポイントビーム方式、サイズを可変矩形として使用する可変矩形形成方式などが開発されている。 しかし、これらの方式では、集積度の高い微細パターン群を描画する際には、スループットにおいて量産性には向いていないことが明白である。 また、使用頻度の高い特定パターンをセルマスクと呼ばれるものを用いて、描画する荷電粒子線を所定の形状に成形して描画するセルプロジェクション方式などが考案されている。 しかし、この方式では、メモリ回路等の繰り返しパターンの多い半導体回路に対して有効ではあるが、ロジック回路のような繰り返しパターンの少ない半導体回路に対してはセルマスクとして用意すべきパターン数が多く必要であり、実現が困難な場合が多い。

    これらの課題を解決すべく、マルチビーム型の荷電粒子線描画装置が考案されている(特許文献1、特許文献2、特許文献3)。 この荷電粒子線描画装置は、複数の荷電粒子線を基板上に照射するものである。 その複数の荷電粒子線を一斉に偏向させ、基板上を走査させる。 また走査と同時に、描画すべきパターンに応じて複数の荷電粒子線を個別に制御することによりパターンを形成するものである。 この荷電粒子線描画装置は、マスクを用いず任意の描画パターンを形成でき、且つ描画範囲が大画を構成できるのでスループットが改善できるという特徴を持つ。

    図7を参照して、マルチビーム型の荷電粒子線描画装置を説明する。

    不図示の電子銃が放射する荷電粒子線は、クロスオーバー像101として結像され、コンデンサレンズ102により略平行な荷電粒子線101aにされる。 アパーチャアレイ103は、二次元に配列された複数の開口103aを有し、レンズアレイ104は、二次元に配列された複数の電子レンズを有する。 偏向器アレイ105、106、107は、それぞれ二次元に配列された複数の偏向器を有し、各偏向器は個別に制御可能である。

    荷電粒子線101aは、アパーチャアレイ103の開口103aにより複数の荷電粒子線101bに分割される。 分割された複数の荷電粒子線101bは、レンズアレイ104の対応する電子レンズにより偏向器アレイ107の高さにクロスオーバー像101の中間像101cを形成する。 このとき偏向器アレイ105、106の各偏向器は、各荷電粒子線101bの中間像101cが偏向器アレイ107の各偏向器の所定の位置を通過するように、個別に制御される。

    偏向器アレイ107は対応する荷電粒子線101bを基板115上に照射するか遮蔽するかを個別に制御する。 即ち、偏向器アレイ107により偏向された荷電粒子線101bはブランキングアパーチャ(遮蔽板)109により遮蔽され、基板115上には到達しない。 他方、偏向器アレイ107により偏向されない荷電粒子線は電子レンズ110を介してブランキングアパーチャ109の開口109aを通過し、電子レンズ111、112、113を介して基板115上に到達するものである。 偏向器114は、ステージ116の走査方向と直交する方向に荷電粒子線を偏向させる。

    図8を参照して、偏向器アレイ107について説明する。 図8において、簡略化のため、図7の電子レンズ110の図示を省略している。 偏向器アレイ107の偏向器251、252、253により、荷電粒子線201、202、203はそれぞれ次のように制御される。 偏向器251、253は偏向を行わないように制御することで、荷電粒子線201、203はブランキングアパーチャ109の開口部109aを通過し、基板115に到達する。

    他方、偏向器252は偏向を行うように制御することで、荷電粒子線202は軌道を変え、ブランキングアパーチャ109の開口109a以外の所に照射され、基板115には到達しない。 偏向器251、252、253は、偏向器252のみ偏向を行うが、全て偏向を行うことも可能であり、また、全て偏向を行わないことも可能である。 基板上の位置に応じて、各偏向器が偏向を行うか行わないかを切り替えることによって、基板115に所望のパターンを形成する。

    特開2001−267221号公報

    特開2002−319532号公報

    特開2005−116743号公報

    従来のマルチビーム型の荷電粒子描画装置において、偏向器等の素子に欠損が生じた場合、下記の問題が生じる。
    (1)特定の荷電粒子線を基板115上に到達できなくなる(照射不能)。
    (2)特定の荷電粒子線が基板115上に照射し続ける(遮蔽不能)。
    (3)特定の荷電粒子線が予想しない位置へ移動してしまう(位置制御不能)。

    これに対して、偏向器アレイの上方(光源側)において複数の荷電粒子線を共通ブランカーで一括に偏向させ、偏向器アレイの正常な偏向器を用いて個別に荷電粒子線を偏向させブランキングアパーチャの開口を通過させる構成が特許文献3に記載されている。 これによれば、偏向器アレイのうち欠損がある偏向器を通過した荷電粒子線はブランキングアパーチャの開口がない部分で遮蔽されるため、正常な偏向器のみを用いて基板にパターンを形成することができる。

    しかしながら、上述の構成において、欠損がある偏向器に対応する荷電粒子線をパターン形成に使用していないため、所望のパターンを得るためにはさらに描画工程を追加する必要がある。 すなわち、合計で2回の描画工程を経てパターンを形成するため、スループットの面で不利となる。

    本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、偏向器等の素子に欠損がある場合においても、スループットの低下を抑えつつ、所望のパターンを形成可能な荷電粒子線描画装置を提供することを目的とする。

    上記目的を達成するために、本発明の荷電粒子線描画装置は、複数の開口を用いて複数の荷電粒子線を形成可能なアパーチャアレイと、複数の主素子と、前記主素子と異なる複数の補助素子とを含む素子アレイと、前記複数の主素子の欠損に関する情報を取得し、該情報にもとづいて前記素子アレイを制御する制御部とを備え、前記制御部は、欠損がない場合には前記主素子のみを用い、欠損がある場合には欠損がある主素子を使用せずに、かつ前記補助素子を使用するように、前記素子アレイを制御することを特徴としている。

    本発明の荷電粒子線描画装置によれば、素子に欠損がある場合においても、スループットの低下を抑えつつ、所望のパターンを形成可能である。

    実施例1のマルチビーム型荷電粒子線描画装置の概略を示す図

    偏向器アレイを示す上面図

    実施例2における偏向器アレイを示す上面図

    実施例3における偏向器アレイの動作を示す図

    実施例3における偏向器アレイを示す上面図

    実施例4におけるマルチビーム型荷電粒子線描画装置の概略を示す図

    従来のマルチビーム型荷電粒子線描画装置の概略を示す図

    従来の偏向器アレイの動作を示す図

    (実施例1)
    図1を参照して、本発明の実施例1のマルチビーム型荷電粒子線描画装置を説明する。 図1において、複数の荷電粒子線の主軸(基板表面に垂直な軸)をAXとして示し、主軸方向をZ方向、Z方向に直交する方向をX方向、Y方向とする。

    不図示の電子銃が放射する荷電粒子線は、クロスオーバー像101として結像され、コンデンサレンズ(電子レンズ)102により略平行な荷電粒子線101aにされる。 アパーチャアレイ103は、二次元に配列された複数の開口103aを有し、レンズアレイ104は、二次元に配列された複数の電子レンズを有する。 偏向器アレイ105、106、107は、二次元に配列された複数の偏向器を有し、各偏向器は個別に制御可能である。

    アパーチャアレイ103は、複数の開口103aを用いて複数の荷電粒子線101bを形成可能である。 形成された複数の荷電粒子線101bの各々は、レンズアレイ104の対応する電子レンズにより偏向器アレイ107の高さにクロスオーバー像101の中間像101cを形成する。 このとき偏向器アレイ105、106は、荷電粒子線101bの中間像101cが偏向器アレイ107の所定の位置を通過するように制御される。

    偏向器アレイ107は荷電粒子線101bを基板115上に照射するか遮蔽板により遮蔽するかを個別に制御する。 即ち、偏向器アレイ107により偏向された荷電粒子線101bは遮蔽板109により遮蔽され、基板115上には到達しない。 他方、偏向器アレイ107により偏向されない荷電粒子線は電子レンズ110を介して遮蔽板109に形成された開口109aを通過し、電子レンズ111、112、113を介して基板115上に到達する。 偏向器アレイ114は、基板115を搭載したステージ116の走査方向に直交する方向に荷電粒子線を偏向させるのが望ましい。 しかしながら、直交に限定するものでは無く、他の角度に偏向するでも良い。 ステージ116上には照射される荷電粒子線を検出する検出器420が配置される。

    また、本実施例において、偏向器アレイ105、106、107の上方(前段)かつアパーチャアレイ103の下方(後段)に、偏向器アレイ301(第1偏向器アレイ)、302(第3偏向器アレイ)が設けられる。 さらに、偏向器アレイ105、106、107の下方かつ遮蔽板109の上方に偏向器アレイ303(第2偏向器アレイ)、304(第3偏向器アレイ)が設けられる。 これらの偏向器アレイの偏向器は、複数の荷電粒子線のうち対応する荷電粒子線を偏向可能である。

    なお、上述の偏向器や電子レンズは、好適には、開口を介して互いに対向する一対の電極を含み、公知のものを適用できる。 しかしながら、電極に限るものではなく、磁極などでもよい。

    制御部500は、レンズアレイ104を制御する制御部402、偏向器アレイ105、106を制御する制御部403、偏向器アレイ107を制御する制御部404、電子レンズ102、110、111、112、113を制御する制御部406を備える。 さらに、偏向器アレイ114を制御する制御部407、ステージの駆動を制御する制御部408、偏向器アレイ301、302、303、304を制御する制御部405を備える。 これらの制御部は主制御部401と通信可能になっている。

    偏向器アレイ(素子アレイ)105、106、107は、アパーチャアレイ103の複数の開口103aに対向する領域に設けられた複数の主偏向器311(主素子)と、この領域とは異なる領域に設けられた複数の補助偏向器312(補助素子)とを備える。

    図2は、図1の偏向器アレイ105を上方(光源側)から見た図である。 本実施例では開口103aにより5×5本の荷電粒子線が形成される。 主偏向器311は、この荷電粒子線に対応する位置に配列され、図中の○で示される。 また、補助偏向器312は、図中の□で示される。

    本実施例では、主偏向器311は開口103aと同じ数だけ2次元に配列され、補助偏向器312はこの2次元の平面上において主偏向器311を囲むように配列される。 ただし、補助偏向器312はこの配列に限られず、少なくとも1つ設けられていればよい。

    以下、偏向器アレイ105、106,107の主偏向器311の一部に欠損がある場合の動作について説明する。 偏向器アレイ105、106の一部が欠損により制御不能となると、前述の位置調整が正しく行われず、微細なパターンを形成することができない。 また、偏向器アレイ107の一部が欠損により制御不能となると、基板上の不要な位置にパターンを形成したり、必要な位置にパターンが形成されない問題が生じる。 そこで、本発明では、欠損がある偏向器の代わりに補助偏向器を用いてパターンを形成する。

    制御部500は、主偏向器311の欠損に関する情報を取得可能である。 具体的には、複数の主偏向器311のうち欠損がある偏向器をユーザがインターフェイスを介して入する、もしくは、装置が自動で検知することによって特定する。 そして制御部500は、複数の荷電粒子線の一部が複数の主偏向器のうち欠損を有する偏向器を避け、かつ、複数の荷電粒子線の一部が補助偏向器を通過するように、偏向器アレイ301、302を制御する。 本実施例では、偏向器アレイ105の偏向器が配列される平面に垂直に荷電粒子線を入射させるために偏向器アレイ302を偏向器アレイ301の下方に設けている。 いいかえると、偏向器アレイ302は、偏向器アレイ301を通過した荷電粒子線を偏向させて、複数の荷電粒子線の主軸AXに平行(実質平行を含む)にする。 しかしながら、偏向器アレイ301と偏向器アレイ105との間の距離が十分に大きくて偏向器アレイ105に入射する荷電粒子線が実質平行とみなせる場合には、偏向器301のみ設けてもよい。

    さらに、制御部500は、補助偏向器312を通過した荷電粒子線が遮光板109の開口を通過するように偏向器アレイ303、304を制御する。 本実施例では、電子レンズ110の表面に垂直に荷電粒子線を入射させるために偏向器アレイ304を偏向器アレイ303の下方に設けている。 いいかえると、偏向器アレイ304は、偏向器アレイ303を通過した荷電粒子線を偏向させて、複数の荷電粒子線の主軸AXに平行(実質平行を含む)にする。 しかしながら、偏向器アレイ303と偏向器アレイ107との間の距離が十分に大きくて電子レンズ110に入射する荷電粒子線が実質平行とみなせる場合には偏向器303のみ設けてもよい。 また、この場合に、偏向器303の機能を偏向器107にもたせることによって偏向器303、304を設けない構成も可能である。

    図2において、欠損を有する偏向器311aに対応する開口103aを通過した荷電粒子線は、偏向器アレイ301、302により偏向され、欠損を有する偏向器311aのひとつ外側の偏向器311bに導かれる。 また、偏向器311bに対応する開口103aを通過した荷電粒子線は、偏向器301、302により偏向され、偏向器311bのひとつ外側の補助偏向器312aに導かれる。 すなわち、使用する偏向器をひとつ外側にずらす作業を、補助偏向器に至るまで繰り返す。 そして、各偏向器を通過した荷電粒子線は、偏向器303、304により偏向され、元の位置に戻される。 ここで、元の位置とは、偏向器301、302により偏向しないときの荷電粒子線の位置である。 なお、本実施例において偏向器アレイ105の偏向器に欠損がある場合のみではなく、偏向器アレイ106、107の偏向器に欠損がある場合にも同様に欠損のある偏向器を回避可能である。

    また、制御部500は、制御信号入換回路410、411を備える。 制御信号入換回路により各偏向器への制御信号を入れ換えることによって、欠損がない場合において偏向器アレイ301、302、303、304を使用しないときと同様に基板にパターンを形成することができる。 図2において補助偏向器への制御信号を413、主偏向器への制御信号を414、それ以外の制御信号を415として示す。

    なお、本実施例においては、偏向器アレイ301、302を偏向器アレイ105の上方に設けて、偏向器アレイ303、304を偏向器アレイ107の下方に設けている。 このように配置することで、偏向器アレイ105、106、107のいずれかの偏向器で欠損がある場合においても欠損を避けて基板にパターンを描画することができる。 しかしながら、本発明はこれにかぎられるものではなく、例えば、偏向器アレイ105、106、107のいずれかの偏向器アレイの上方に偏向器アレイ301、302を設けて、その偏向器アレイの下方に偏向器アレイ303、304を設けてもよい。

    また、本発明は偏向器を有するアレイではなく、他の素子を有する素子アレイにおいても適用できる。 例えば、レンズアレイ104に補助電子レンズを設けて、その前段に偏向器アレイ301、302を設けて、後段に偏向器アレイ303、304を設けてもよい。

    つぎに複数の主偏向器311のうち欠損がある偏向器を装置が自動で特定する方法について説明する。

    まず、所定のタイミングで、ステージ116とともに検出器420を荷電粒子線101dが照射される位置に移動させる。 所定のタイミングは、基板毎であってもよいし、ロット毎であってもよく、ユーザがこのタイミングを適宜、設定可能にしてもよい。 そして、主偏向器311を介して検出器420に荷電粒子線を照射し、検出器により荷電粒子線を検出する。 検出器420として、例えば、ファラデーカップと電流計が用いられる。

    なお、ファラデーカップは1つに限られず、複数のファラデーカップをアレイ状に並べたものでもよい。 この場合、複数の荷電粒子線を同時に検出することができるため、検出時間が短縮できる。

    制御部421は記憶部を含み、描画に必要な電流値が予め記憶部に記憶される。 制御部421は、検出器420により検出された電流値と予め記憶される電流値を比較し、電流値が正常であるかどうかを判断する。 また、荷電粒子線を照射しない状態での電流値が予め記憶部に記憶される。 荷電粒子線を偏向器アレイで偏向させて遮蔽板109により遮蔽させ、このときに検出器420により検出された電流値と、照射しない状態での電流値を比較し、正常に偏向されているかどうかを判断する。 このようにして、偏向器アレイ105、106、107のいずれかの偏向器に欠損があるかどうかを判断する。

    欠損があると判断された場合には、制御信号入換部410、411は、欠損のある偏向器を避けるように、制御部403、404からの制御信号を入れ換える。 また、制御部412は、欠損のある偏向器を避けるように偏向器301、302、303、304を制御する。 このように、制御信号を入れ換えるようにすることで、制御系を簡易化することができる。

    以上、本実施例によれば、複数の素子を有するアレイにおいて、一部の素子に欠損がある場合においても、継続して基板への描画を行うことが可能である。 これにより、メンテナンス時といった装置が稼働していないときに欠損がある素子を交換できるため、装置のスループット(稼働率)を向上させることができる。

    また、主偏向器の一部に欠損がある場合であっても代わりに補助偏向器を用いるため、複数の荷電粒子線を無駄なく使用することができる。 従来例においては、欠損を有する偏向器を通過する荷電粒子線は、遮蔽板で遮蔽する必要があり、遮蔽された荷電粒子線は不要な熱源になる。 本実施例によれば、本来必要の無い所での熱源を生み出すことも無く、熱変動等に敏感な場所への対策等も少なくて済む。 また、従来において所望のパターンを形成するために2回以上の描画工程を必要としていたのに対して、本実施例によれば1回の描画工程で所望のパターンを形成できるため、スループットの面で有利である。

    (実施例2)
    実施例2について説明をする。 特に言及しない箇所については実施例1と同様であるとする。 実施例2では、主偏向器の欠損が複数あった場合について図3を用いて説明する。

    図3は、図1の偏向器アレイ105を上方(光源側)から見た図である。 主偏向器311は、この荷電粒子線に対応する位置に配列され、図中の○で示される。 また、補助偏向器312は、図中の□で示される。 また、欠損がある主偏向器に×で示す。 このように、複数の欠損がある場合であっても、矢印の方向に各荷電粒子線を偏向させることによって、欠損を回避して補助偏向器に導くことが可能である。

    (実施例3)
    次に、図4を参照して、本発明の実施例3を説明する。 特に言及しない箇所については実施例1と同様であるとする。 本実施例において、偏向器アレイ301、302、303、304の各偏向器が複数の荷電粒子線を偏向可能に構成されている。 本実施例では、2×2本の荷電粒子線を偏向させる例について説明するが、1つの偏向器で一括で偏向する荷電粒子線の本数はこれに限定されない。 また、実施例1では偏向器アレイ105の前段に偏向器アレイ301、302を配置していたが、本実施例では偏向器アレイ107の前段に偏向器アレイ301、302を配置している。 ただし、偏向器アレイ301、302の配置はこれにかぎられず、実施例1と同様の位置に配置されていてもよい。

    図5は、偏向器アレイ107を上方(光源側)から見た図である。 主偏向器311は、この荷電粒子線に対応する位置に配列され、図中の○で示される。 また、補助偏向器312は、図中の□で示される。 また、欠損がある主偏向器に×で示す。 ここで、偏向器301、302は324で囲まれた領域を通過する複数の荷電粒子線を一括で偏向させる。

    アパーチャアレイ103の各開口を通過した荷電粒子線211、212、213は、偏向器アレイ301により欠損を有する偏向器321を回避するように偏向される。 つまり、荷電粒子線211、212、213は図5の矢印321cの方向に偏向される。 この偏向により荷電粒子線211は、偏向器アレイ301の補助偏向器に導かれる。 これに対して、荷電粒子線214、215は偏向器アレイ301により偏向されない。

    そして、偏向器アレイ303により、荷電粒子線211、212、213を偏向させて、偏向器アレイ301により偏向される前の位置にもどされる。

    本実施例によれば、偏向器アレイ301、302、303、304の各偏向器を大きくすることができる。 すなわち、各偏向器の電極間の開口を大きくすることができ、偏向器アレイ301、302、303、304の製造プロセスを簡易化し、製造コストや製造に要する時間を低減させることが可能となる。 また、偏向器の電極間の開口を大きくすることで、偏向器アレイ301、302、303、304の偏向器に欠損が生じる可能性を低減させることができる。

    (実施例4)
    次に、図6を参照して、本発明の実施例3を説明する。 特に言及しない箇所については実施例1と同様であるとする。 本実施例の構成では、実施例1の偏向器アレイ303、304を有さず、アパーチャアレイ103が補助偏向器312に対向する位置に開口を有している。

    また、本実施例の荷電粒子線描画装置は、開口を開閉可能なシャッター117を備える。 これにより、欠損がない場合には補助偏向器312に対向する開口を閉じて描画を行い、欠損がある場合には欠損がある主偏向器に対向する開口を閉じて、代わりに補助偏向器312に対向する開いて描画を行う。 図6においては、主偏向器311の左から2番目の偏向器に欠損がある場合を示している。

    本実施例の構成では、実施例1の場合に比べて、欠損がない場合にも冗長に荷電粒子線を形成するため、エネルギー消費や不要な熱の発生という観点では不利ではある。 しかしながら、偏向器アレイ301、302を備えないため、コスト低減や、偏向器アレイ301、302の故障によるトラブルを回避することが可能となる。

    なお、シャッターを設けずに、欠損がある偏向器を介した荷電粒子線をその後段で偏向させることによって遮蔽板で遮蔽させる構成も可能である。 この応用として、特開2005−116743号公報に記載される技術と組み合わせることも可能である。

    (デバイス製造方法の実施例)
    デバイス(半導体集積回路素子、液晶表示素子等)は、前述のいずれかの実施例の露光装置を使用して、感光剤を塗布した基板(ウェハ、ガラスプレート等)を露光する工程と、その露光された基板を現像する工程と、を経ることにより形成、製造される。 現像された基板を加工する工程には、エッチング、レジスト剥離、ダイシング、ボンディング、パッケージング等を含む。

    103 アパーチャアレイ 103a 開口 104 レンズアレイ 105,106,107,301,302,303,304 偏向器アレイ 500 制御部 105 基板

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