分析フィルタリングおよび分離用DCイオンガイド

申请号 JP2013557171 申请日 2012-03-07 公开(公告)号 JP5922156B2 公开(公告)日 2016-05-24
申请人 マイクロマス ユーケー リミテッド; 发明人 ジャイルズ、ケビン; グリーン、マーティン、レイモンド; ケニー、ダニエル、ジェームス; ラングリッジ、デイヴィッド ジェイ.; ワイルドグース、ジェイソン、リー;
摘要
权利要求

イオンガイドであって、 電極のプラーナアレイを含む複数の電極と、 使用時に前記イオンガイド内で第1(y)方向にイオンを閉じ込める役割を果たす擬ポテンシャル井戸を形成する目的で、前記電極の少なくとも幾つかにRF電圧を印加するために配置および適用される第1素子と、 使用時に前記イオンガイド内で第2(z)方向にイオンを閉じ込める役割を果たすDCポテンシャル井戸を形成する目的で、前記電極の少なくとも幾つかにDC電圧を印加するために配置および適用される第2素子と、 望ましいまたは望ましくない質量電荷比を持つイオンを、前記イオンガイドから前記第2(z)方向に選択的に排出するよう配置および適用される第3素子とを備え、 イオンが第3(x)方向に沿って前記イオンガイドに入るよう配置され、 前記DCポテンシャル井戸が二次のポテンシャル井戸を含むイオンガイド。前記DCポテンシャル井戸が、第3(x)方向に沿っておよび/または時間の関数として形態(form)および/または形状(shape)および/または振幅および/またはアキシアル位において変化する、請求項1に記載のイオンガイド。前記第1(y)方向および/または前記第2(z)方向および/または前記第3(x)方向が実質的に直交している、請求項1または2に記載のイオンガイド。前記イオンガイドがイオンガイドとして動作するよう配置される第1動作モードと、前記イオンガイドが質量フィルタ、飛行時間分離器、イオン移動度分離器または微分イオン移動度分離器として動作するよう配置される第2動作モードとの間で切り替えられるように前記イオンガイドが配置および適用される、請求項1、2または3に記載のイオンガイド。前記第3素子が、前記第2(z)方向にAC励起場を印加することによる共鳴排出によって、望ましいまたは望ましくない質量電荷比を持つイオンを排出するために配置および適用される、請求項1〜4のいずれかに記載のイオンガイド。前記第3素子が、前記第2(z)方向にAC励起場を印加することによる質量電荷比不安定性排出によって、前記イオンガイドから望ましいまたは望ましくない質量電荷比を持つイオンを排出するために配置および適用される、請求項1〜5のいずれかに記載のイオンガイド。前記第3素子が、前記第2(z)方向にAC励起場を印加することによるパラメトリック励振によって、前記イオンガイドから望ましいまたは望ましくない質量電荷比を持つイオンを排出するために配置および適用される、請求項1〜6のいずれかに記載のイオンガイド。前記第3素子が、前記第2(z)方向に励起場を印加することによる非線形または非調和共鳴排出によって、前記イオンガイドから望ましいまたは望ましくない質量電荷比を持つイオンを排出するために配置および適用される、請求項1〜7のいずれかに記載のイオンガイド。前記第2動作モードにおいて、イオンが、自身の飛行時間に基づく自身の質量電荷比にしたがって前記第3(x)方向に分離される、請求項4に記載のイオンガイド。前記第2動作モードにおいて、イオンが、自身のイオン移動度にしたがって、または自身の微分イオン移動度に基づいて、前記第3(x)方向に分離される、請求項4に記載のイオンガイド。前記イオンガイドから排出されるイオンおよび/または前記イオンガイドを通じて送出されるイオンが、検出またはさらなる分析にかけられるために配置される、請求項1〜10のいずれかに記載のイオンガイド。イオンが前記第3(x)方向に集まるように、前記DCポテンシャル井戸の高さおよび/または深さおよび/または幅が、前記第3(x)方向に沿って変化、減少、漸減、増加、または漸増するよう設定される、請求項1〜11のいずれかに記載のイオンガイド。前記イオンガイドが、気体セルまたは反応セルの役割を果たすための動作モードで配置および適用される、請求項1〜12のいずれかに記載のイオンガイド。前記第3(x)方向に沿って、前記イオンガイドに軸方向電場を印加する素子をさらに備える、請求項1〜13のいずれかに記載のイオンガイド。1つもしくは複数の進行波または1つもしくは複数の過渡DC電圧を、前記(x)方向に沿って前記イオンガイドに印加する装置をさらに備える、請求項1〜14のいずれかに記載のイオンガイド。前記イオンガイドが、イオン貯蔵または集積素子の役割を果たすための動作モードで配置および適用される、請求項1〜15のいずれかに記載のイオンガイド。イオンガイド内で形成されたDCポテンシャル井戸の最小値が、前記第3(x)方向に直線状、曲線状または螺旋状の経路を形成する、請求項1〜16のいずれかに記載のイオンガイド。1つまたは複数のDCポテンシャル井戸が、イオンが前記イオンガイドを通じて異なる経路間で切り替えられるように、前記イオンガイド内の異なる位置に形成される、および/または異なる時間に形成される、請求項1〜17のいずれかに記載のイオンガイド。イオンが、前記イオンガイド内の異なるDCポテンシャル井戸間で、質量選択的にまたは非質量選択的に伝達され前方に送出される、請求項1〜18のいずれかに記載のイオンガイド。請求項1〜19のいずれかに記載のイオンガイドを備える質量分析計。前記イオンガイドが上流および/または下流の質量電荷比分析器またはイオン移動度分析器に結合される、請求項20に記載の質量分析計。イオンガイドが下流の直交加速度飛行時間分析器に結合され、抽出前イオンビーム状態または位相空間を改善するために第2(z)方向が直交加速度飛行時間分離軸に整合されることにより、解像度および/または感度が改善される、請求項20または21に記載の質量分析計。前記イオンガイドがイオンを蓄積または前方に送出するために構成され、前記イオンガイドが、前記第3(x)方向または前記第2(y)方向に分析的または非分析的に排出されるイオンを用いて他の分析素子用のソースの役割を果たすよう配置される、請求項20、21または22に記載の質量分析計。イオンを誘導する方法であって、 電極のプラーナアレイを含む複数の電極を設け、 前記イオンガイド内で第1(y)方向にイオンを閉じ込める役割を果たす擬ポテンシャル井戸を形成する目的で、前記電極の少なくとも幾つかにRF電圧を印加し、 前記イオンガイド内の第2(z)方向にイオンを閉じ込める役割を果たすDCポテンシャル井戸を形成する目的で、前記電極の少なくとも幾つかにDC電圧を印加し、前記DCポテンシャル井戸は二次ポテンシャル井戸を含み、 イオンが第3(x)方向に沿って前記イオンガイドに入るようにし、 望ましいまたは望ましくない質量電荷比を持つイオンを、前記イオンガイドから前記第2(z)方向に選択的に排出する方法。

说明书全文

関連出願のクロスレファレンス 本願は、2011年3月15日に出願された米国暫定出願第61/452,776号および2011年3月7日に出願された英国特許出願第1103858.5号の優先権および利益を主張する。これらの出願の全内容は、参照により本明細書に援用される。

本発明は、質量分析計および質量分析法に関する。好ましい実施形態は、イオンガイドおよびイオン誘導法に関する。

RF閉じ込め型四重極電場イオンガイドは、多くの用途において非常に有効なツールであることが証明されている。RF四重極イオンガイドの利点は、該イオンガイドが質量フィルタまたは広質量電荷比範囲イオンガイドという2つの動作モード間で切り替わる必要のある多くの用途について、質量フィルタまたは広質量電荷比範囲イオンガイドのいずれかの役割を果たすという自身の能と関連する。従来の設計によるRF四重極イオンガイドでは、質量電荷比濾過能力(解像モード)は、イオンが受けるRFおよびDC電場の四重極性に起因する。

大きい質量電荷比範囲を送出するのが望ましいとされるとき(すなわち、非解像動作モード)でさえ、質量電荷比依存型閉じ込めおよび送出を生じる擬ポテンシャル放射バリアが、このような設計にはつきものである。この結果は、低質量電荷比(または質量)カットオフとされるものであり、低質量電荷比カットオフは走査を必要とするため、広質量電荷比範囲実験の結果は、システムデューティサイクルの損失となる。それに加え、擬ポテンシャル井戸から排出されたイオンは比較的大きなエネルギー拡散を持つ傾向があるため、そのような素子を第2の分析器と結合しようとする際に問題が発生する。

したがって、改良型素子の提供が望まれる。

本発明の一局面によると、複数の電極と、使用時にイオンガイド内で第1(y)方向にイオンを閉じ込める役割を果たす擬ポテンシャル井戸を形成する目的で、電極の少なくとも幾つかにRF電圧を印加するために配置および適用される第1素子と、使用時にイオンガイド内で第2(z)方向にイオンを閉じ込める役割を果たすDCポテンシャル井戸を形成する目的で、電極の少なくとも幾つかにDC電圧を印加するために配置および適用される第2素子と、望ましいまたは望ましくない質量電荷比を持つイオンを、前記イオンガイドから前記第2(z)方向に選択的に排出するよう配置および適用される第3素子とを備えるイオンガイドが提供される。

複数の電極が複数のセグメント型棒状電極を備えるのが好ましい。

好ましい実施形態によると、DCポテンシャル井戸が二次のポテンシャル井戸を含むのが好ましい。しかしながら、別の実施形態によると、DCポテンシャル井戸は非二次ポテンシャル井戸を含む。

一実施形態によると、DCポテンシャル井戸が、第3(x)方向に沿っておよび/または時間の関数として形態(form)および/または形状(shape)および/または振幅および/またはアキシアル位において変化してもよい。

イオンが第3(x)方向に沿ってイオンガイドに入るよう配置されるのが好ましい。

第1(y)方向および/または第2(z)方向および/または第3(x)方向が実質的に直交しているのが好ましい。

イオンガイドがイオンガイドとして動作するよう配置される第1動作モードと、イオンガイドが質量フィルタ、飛行時間分離器、イオン移動度分離器または微分イオン移動度分離器として動作するよう配置される第2動作モードとの間で切り替えられるように、イオンガイドが配置および適用されるのが好ましい。

一実施形態によると、第3素子が、第2(z)方向にAC励起場を印加することによる共鳴排出によって、イオンガイドから望ましいまたは望ましくない質量電荷比を持つイオンを排出するために配置および適用されてもよい。

一実施形態によると、第3素子が、第2(z)方向にAC励起場を印加することによる質量電荷比不安定性排出によって、イオンガイドから望ましいまたは望ましくない質量電荷比を持つイオンを排出するために配置および適用されてもよい。

一実施形態によると、第3素子が、第2(z)方向にAC励起場を印加することによるパラメトリック励振によって、イオンガイドから望ましいまたは望ましくない質量電荷比を持つイオンを排出するために配置および適用されてもよい。

一実施形態によると、第3素子が、第2(z)方向に励起場を印加することによる非線形または非調和共鳴排出によって、イオンガイドから望ましいまたは望ましくない質量電荷比を持つイオンを排出するために配置および適用されてもよい。

第2動作モードにおいて、イオンが、自身の飛行時間に基づく自身の質量電荷比にしたがって第3(x)方向に分離されてもよい。

第2動作モードにおいて、イオンが、自身のイオン移動度にしたがって、または自身の微分イオン移動度に基づいて、第3(x)方向に分離されてもよい。

イオンガイドから排出されたイオンおよび/またはイオンガイドを通じて送出されたイオンが、検出またはさらなる分析にかけられるために配置されてもよい。

イオンが第3(x)方向に集められるように、DCポテンシャル井戸の高さおよび/または深さおよび/または幅が、別のまたは第3(x)方向に沿って変化、減少、漸減、増加、または漸増するために配置されてもよい。

イオンガイドが、気体セルまたは反応セルの役割を果たすための動作モードで配置および適用されてもよい。

イオンガイドが、別のまたは第3(x)方向に沿って、イオンガイドに軸方向電場を印加する素子をさらに備えるのが好ましい。

イオンガイドが、1つもしくは複数の進行波または1つもしくは複数の過渡DC電圧を、別のまたは(x)方向に沿ってイオンガイドに印加する装置をさらに備えるのが好ましい。

イオンガイドが、イオン貯蔵または集積素子の役割を果たす動作モードで配置および適用されるのが好ましい。

イオンガイド内で形成されたDCポテンシャル井戸の最小値が、別のまたは第3(x)方向に直線状、曲線状または螺旋状の経路を形成してもよい。

1つまたは複数のDCポテンシャル井戸が、イオンがイオンガイドを通じて異なる経路間で切り替えられるように、イオンガイド内の異なる位置に形成され、および/または異なる時間に形成されてもよい。

一実施形態によると、イオンが、イオンガイド内の異なるDCポテンシャル井戸間で、質量選択的にまたは非質量選択的に伝達され前方に送出されてもよい。

本発明の別の局面によると、上記のイオンガイドを備える質量分析計が提供される。

イオンガイドが上流および/または下流の質量電荷比分析器または移動度分析器に結合されてもよい。

イオンガイドが下流の直交加速度飛行時間分析器に結合されてもよく、抽出前イオンビーム状態または位相空間を改善するために第2(z)方向が直交加速度飛行時間分離軸に整合されてもよい。それにより、解像度および/または感度が改善される。

イオンガイドが、イオンを蓄積または前方に送出するために構成されてもよく、その場合そのイオンガイドは、第3(x)方向または第2(z)方向に分析的または非分析的に排出されるイオンを用いて他の分析素子用のソースの役割を果たすよう配置される。

本発明の他の局面によると、イオンを誘導する方法が提供され、その方法では、複数の電極を設け、イオンガイド内で第1(y)方向にイオンを閉じ込める役割を果たす擬ポテンシャル井戸を形成する目的で、電極の少なくとも幾つかにRF電圧を印加し、イオンガイド内の第2(z)方向にイオンを閉じ込める役割を果たすDCポテンシャル井戸を形成する目的で、電極の少なくとも幾つかにDC電圧を印加し、望ましいまたは望ましくない質量電荷比を持つイオンが選択的に第2(z)方向にイオンガイドから排出された質量電荷比になるようにする。

好ましい実施形態によると、電極のプレーナアレイが、1軸に沿った実質的にRF閉じ込めと第2の軸に沿った実質的に二次または非二次DC閉じ込めとをイオン誘導素子に提供するために配置されている。DC閉じ込めまたはDCポテンシャル井戸の特性は、質量電荷比ベースの分離を容易にするという点でも好ましい。

本発明の一局面によると、イオンビームに直交する1軸に沿って実質的に二次または非二次のDCポテンシャルを、またイオンビームとDCポテンシャルに直交する第2の軸に沿って実質的にRF閉じ込め型ポテンシャルを付与するよう構成されている電極の3Dアレイで構成されたイオンガイドを備える質量分析計が提供されている。広質量電荷比送出範囲の動作モードと分析フィルタリング/分離の動作モードとの間でイオンガイドを切り替える手段が提供されるのが好ましい。分析フィルタリング/分離が、z方向のAC励起場の印加を介した単一または多数の質量電荷比範囲の二次DC方向の共鳴排出によるものであってもよい。

分析フィルタリング/分離は、z方向のAC励起場の印加を介した二次DC方向の質量電荷比不安定性排出を介するものであってもよい。

分析フィルタリング/分離は、質量電荷比飛行時間分離を介するものであってもよい。

排出されたイオンまたは送出されたイオンが、検出またはさらなる分析にかけられてもよい。分析フィルタリング/分離が、イオン移動度または微分イオン移動度分離を介するものであってもよい。

z方向の軸方向依存性DCポテンシャル(例えばファンネル(funnel))が提供されてもよい。

好ましい素子が、気体セルまたは反応セルの役割を果たしてもよい。

好ましい素子が、上流または下流の質量荷電比分析器またはイオン移動度分析器に結合されてもよい。

抽出前イオンビーム状況(位相空間)が改善され、結果的に解像度/感度特性が改善されるように、好ましい素子が下流の直交加速度飛行時間分析器に結合されてもよく、また、二次DC軸(z軸)が直交加速度飛行時間分離軸に整合されてもよい。

好ましい素子が軸方向電場を含んでいてもよい。

好ましい素子が進行波を含んでいてもよく、その場合、イオンガイドの長さに沿ってイオンを刺激(urge)する目的で、1つまたは複数の過渡DC電圧がその好ましい素子の電極に印加される。

好ましい素子が、イオン貯蔵または蓄積素子の役割を果たしてもよい。

さほど好ましくない実施形態によると、DCポテンシャルが二次的でなくてもよく、アキシアル位の関数または時間の関数として、形態または振幅が変化してもよい。

好ましい素子は、イオンを蓄積または前方に送出するよう構成された場合、軸方向またはDCポテンシャル(z)方向のいずれかに分析的または非分析的に排出されるイオンをもって別の分析素子用ソースの役割も果たしてもよい。好ましい素子内の二次DCポテンシャル井戸の最小値が、直線状、曲線状または蛇行経路をとってもよい。

1つまたは複数のDC井戸を、好ましい素子内の異なる位置または時間に形成してもよい。そうすることにより、印加されたDCポテンシャルの構成次第で、イオンが好ましい素子内の異なる経路を通って進むことができる。

イオンが、好ましい素子内の異なるDC井戸間で質量選択的にまたは非質量選択的に伝達され前方に送出されてもよい。

一実施形態によると、質量分析計がさらに、以下の要素を含んでいてもよい。すなわち、 (a)以下の群から選択されるイオン源、すなわち(i)エレクトロスプレーイオン化(「ESI」)イオン源、(ii)大気圧光イオン化(「APPI」)イオン源、(iii)大気圧化学イオン化 (「APCI」)イオン源、(iv)マトリックス支援レーザ脱離イオン化(「MALDI」)イオン源、(v)レーザ脱離イオン化(「LDI」)イオン源、(vi)大気圧イオン化(「API」)イオン源、(vii)脱離イオン化オンシリコン(desorption ionization on silicon)(「DIOS」)イオン源、(viii)電子衝撃(「EI」)イオン源、(ix)化学イオン化(「CI」)イオン源、(x)フィールドイオン化(「FI」)イオン源、(xi)フィールド脱離(「FD」)イオン源、(xii)誘導結合プラズマ(「ICP」)イオン源、(xiii)高速原子衝撃(「FAB」)イオン源、(xiv)液体二次イオン質量分析法(「LSIMS」)イオン源、(xv)脱離エレクトロスプレーイオン化(「DESI」)イオン源、(xvi)放射性ニッケル−63イオン源、(xvii)大気圧マトリックス支援レーザ脱離イオン化イオン源、(xviii)サーモスプレーイオン源、(xix)大気圧サンプリンググロー放電イオン化(「ASGDI」)イオン源、および、(xx)グロー放電(「GD」)イオン源、ならびに/または、 (b)1つもしくは複数の連続型もしくはパルス型イオン源、ならびに/または (c)1つもしくは複数のイオンガイド、ならびに/または (d)1つもしくは複数のイオン移動度分離素子および/もしくは1つもしくは複数のフィールド非対称イオン移動度分析計素子、ならびに/または (e)1つもしくは複数のイオントラップおよび/もしくは1つもしくは複数のイオントラッピング領域、ならびに/または (f)以下の群から選択される1つもしくは複数の衝突、フラグメンテーション、もしくは反応セルであり、すなわち、(i)衝突誘導解離(「CID」)フラグメンテーション素子、(ii)表面誘導解離(「SID」)フラグメンテーション素子、(iii)電子移動解離(「ETD」)フラグメンテーション素子、(iv)電子捕獲解離(「ECD」)フラグメンテーション素子、(v)電子衝突または衝撃解離フラグメンテーション素子、(vi)光誘導解離(「PID」)フラグメンテーション素子、(vii)レーザ誘導解離フラグメンテーション素子、(viii)赤外線誘導解離素子、(ix)紫外線誘導解離素子、(x)ノズル−スキマーインターフェイスフラグメンテーション素子、(xi)インソースフラグメンテーション素子、(xii)インソース衝突誘導解離フラグメンテーション素子、(xiii)熱源もしくは温源フラグメンテーション素子、(xiv)電場誘起フラグメンテーション素子、(xv)磁場誘起フラグメンテーション素子、(xvi)酵素消化または酵素分解フラグメンテーション素子、(xvii)イオン−イオン反応フラグメンテーション素子、(xviii)イオン−分子反応フラグメンテーション素子、(xix)イオン−原子反応フラグメンテーション素子、(xx)イオン−準安定イオン反応フラグメンテーション素子、(xxi)イオン−準安定分子反応フラグメンテーション素子、(xxii)イオン−準安定原子反応フラグメンテーション素子、(xxiii)イオンを反応させて付加もしくは生成物イオンを形成するイオン−イオン反応素子、(xxiv)イオンを反応させて付加もしくは生成物イオンを形成するイオン−分子反応素子、(xxv)イオンを反応させて付加もしくは生成物イオンを形成するイオン−原子反応素子、(xxvi)イオンを反応させて付加もしくは生成物イオンを形成するイオン−準安定イオン反応素子、(xxvii)イオンを反応させて付加もしくは生成物イオンを形成するイオン−準安定分子反応素子、(xxviii)イオンを反応させて付加もしくは生成物イオンを形成するイオン−準安定原子反応素子、および、(xxix)電子イオン化解離(「EID」)フラグメンテーション素子、ならびに/または (g)以下の群から選択される質量分析器であり、すなわち、(i)四重極質量分析器、(ii)2Dまたは直線四重極質量分析器、(iii)ポール(Paul)もしくは3D四重極質量分析器、(iv)ペニングトラップ質量分析器、(v)イオントラップ質量分析器、(vi)磁気セクター質量分析器、(vii)イオンサイクロトロン共鳴(「ICR」)質量分析器、(viii)フーリエ変換イオンサイクロトロン共鳴(「FTICR」)質量分析器、(ix)静電もしくはオービトラップ質量分析器、(x)フーリエ変換静電またはオービトラップ質量分析器、(xi)フーリエ変換質量分析器、(xii)飛行時間質量分析器、(xiii)直交加速度飛行時間質量分析器、および、(xiv)直線加速度飛行時間質量分析器、ならびに/または (h)1つまたは複数のエネルギー分析器または静電エネルギー分析器、ならびに/または (i)1つもしくは複数のイオン検出器、ならびに/または (j)1つもしくは複数の質量フィルタであり、以下の群から選択される、すなわち、(i)四重極質量フィルタ、(ii)2Dもしくは直線四重極イオントラップ、(iii)ポールもしくは3D四重極イオントラップ、(iv)ペニングイオントラップ、(v)イオントラップ、(vi)磁気セクター質量フィルタ、(vii)飛行時間質量フィルタ、および、(viii)ウィーンフィルタ、ならびに/または (k)イオンをパルス化するための素子もしくはイオンゲート、ならびに/または (l)実質的に連続するイオンビームをパルスイオンビームに転換するための素子、である。

質量分析計は、さらに、以下の(i)または(ii)を備えていてもよい。すなわち、 (i)外部バレル形電極および共軸内部紡錘形電極を備えるC−トラップおよびオービトラップ(RTM)質量分析器であり、そこでは、第1動作モードでイオンがC−トラップに送出された後にオービトラップ(RTM)質量分析器に投入され、第2動作モードでイオンがC−トラップおよびその後衝突セルまたは電子移動解離素子に送出され、そこでは、少なくとも幾つかのイオンがフラグメント化されてフラグメントイオンとなり、フラグメントイオンがその後、オービトラップ(RTM)質量分析器に投入される前にC−トラップに送出される、ならびに/または (ii)複数の電極を備え、各電極がアパーチャを有し、使用時にイオンが該アパーチャを通って送出される積層型リングイオンガイドであり、そこでは、電極の間隔(spacing)がイオン経路の長さに沿って増加し、イオンガイドの上流セクションの電極のアパーチャが第1の直径を有し、イオンガイドの下流セクションの電極のアパーチャが第1の直径より小さい第2の直径を有し、使用時にACまたはRF電圧の逆の位相が次に続く電極に印加される。

好ましい実施形態によると、1つもしくは複数の過渡DC電圧もしくはポテンシャル、または1つもしくは複数のDC電圧もしくはポテンシャル波形は、(i)1つのポテンシャルヒルもしくはバリア、(ii)1つのポテンシャル井戸、(iii)多数のポテンシャルヒルもしくはバリア、(iv)多数のポテンシャル井戸、(v)1つのポテンシャルヒルもしくはバリアと1つのポテンシャル井戸との組み合わせ、または、(vi)多数のポテンシャルヒルもしくはバリアと多数のポテンシャル井戸との組み合わせ、を生じる。

1つまたは複数の過渡DC電圧またはポテンシャル波形が繰り返し波形または方形波を備えるのが好ましい。

RF電圧は好ましい素子の電極に印加されるのが好ましく、以下の群から選択される振幅を有するのが好ましい。すなわち、(i)<50Vピーク・トゥ・ピーク、(ii)50〜100Vピーク・トゥ・ピーク、(iii)100〜150Vピーク・トゥ・ピーク、(iv)150〜200Vピーク・トゥ・ピーク、(v)200〜250Vピーク・トゥ・ピーク、(vi)250〜300Vピーク・トゥ・ピーク、(vii)300〜350Vピーク・トゥ・ピーク、(viii)350〜400Vピーク・トゥ・ピーク、(ix)400〜450Vピーク・トゥ・ピーク、(x)450〜500Vピーク・トゥ・ピーク、(xi)500〜550Vピーク・トゥ・ピーク、(xxii)550〜600Vピーク・トゥ・ピーク、(xxiii)600〜650Vピーク・トゥ・ピーク、(xxiv)650〜700Vピーク・トゥ・ピーク、(xxv)700〜750Vピーク・トゥ・ピーク、(xxvi)750〜800Vピーク・トゥ・ピーク、(xxvii)800〜850Vピーク・トゥ・ピーク、(xxviii)850〜900Vピーク・トゥ・ピーク、(xxix)900〜950Vピーク・トゥ・ピーク、(xxx)950〜1000Vピーク・トゥ・ピーク、および、(xxxi)>1000Vピーク・トゥ・ピーク、である。

RF電圧は以下の群から選択される周波数を有するのが好ましい。すなわち、(i)<100kHz、(ii)100〜200kHz、(iii)200〜300kHz、(iv)300〜400kHz、(v)400〜500kHz、(vi)0.5〜1.0MHz、(vii)1.0〜1.5MHz、(viii)1.5〜2.0MHz、(ix)2.0〜2.5MHz、(x)2.5〜3.0MHz、(xi)3.0〜3.5MHz、(xii)3.5〜4.0MHz、(xiii)4.0〜4.5MHz、(xiv)4.5〜5.0MHz、(xv)5.0〜5.5MHz、(xvi)5.5〜6.0MHz、(xvii)6.0〜6.5MHz、(xviii)6.5〜7.0MHz、(xix)7.0〜7.5MHz、(xx)7.5〜8.0MHz、(xxi)8.0〜8.5MHz、(xxii)8.5〜9.0MHz、(xxiii)9.0〜9.5MHz、(xxiv)9.5〜10.0MHz、および、(xxv)>10.0MHz、である。

イオンガイドは以下の群から選択される圧力で維持されるのが好ましい。すなわち、(i)>0.001mbar、(ii)>0.01mbar、(iii)>0.1mbar、(iv)>1mbar、(v)>10mbar、(vi)>100mbar、(vii)0.001〜0.01mbar、(viii)0.01〜0.1mbar、(ix)0.1〜1mbar、(x)1〜10mbar、および、(xi)10〜100mbar、である。

ここで、本発明の様々な好適な実施形態を、単なる例示として添付の図面を参照しながら説明する。

図1Aは本発明の一実施形態に係るイオンガイドを示し、図1Bは好ましいイオンガイドの端面図であり、図1Cは好ましいイオンガイドの側面図であり、図1Dはz方向に維持されている二次DCポテンシャル分布を示す。

図2Aは本発明の別の実施形態に係るイオンガイドを示し、図2Bはイオンガイドの端面図であり、図2Cはz方向に維持されている二次DCポテンシャル分布を示す。

本発明の好ましい実施形態を以下に記載する。

図1A〜図1Cは、本発明の好ましい実施形態の概略図である。好ましい実施形態によると、図1Aに示すような電極の拡張三次元アレイ101を含むイオンガイドが提供される。イオンはx方向にイオンガイドに入り、長方形体積102として示されるようなイオンガイド内の体積を占める。

図1Bの端面図から明らかなように、x方向に隣接する行(row)の電極にRF電圧103の逆位相を印加することによって、イオンはy(垂直)方向に閉じ込められる。

図1Cは、電極位置の側面図である。

好ましい実施形態によると、DC二次ポテンシャルが電極の平面に印加されたRF電圧に重畳されることにより、図1Dに示すように軸方向DCポテンシャル井戸がz方向に形成される。

イオンの分散雲102が、x方向のいずれかの開口端(y−z平面)を通じてイオンガイドの体積に入るのが好ましい。イオンは、DC電場の影響下でDC最小ポテンシャルに向かって移動する。バックグラウンドガスをフラグメンテーション誘起および/またはイオン雲の衝突冷却(そうすることにより、またRF電圧をy(垂直)方向に閉じ込めることによって、イオンがz方向にDC最小ポテンシャルで閉じ込められる)目的で、ガイド体積に導入してもしなくてもよい。

z方向閉じ込めにおけるイオンの閉じ込めは、二次DCポテンシャルによるイオンの質量電荷比に依存しないという利点がある。一方で、y(垂直)方向に閉じ込められた質量電荷比範囲は、標準的な四重極の場合と比べかなり大きい。その理由は、y方向RF電場の高位非四重極性のおかげで、素子が全体として、従来の四重極イオンガイドよりも広い質量電荷比範囲のイオンを送出することが可能になるからである。

好ましい実施形態に係るイオンガイドは、したがって、従来の四重極イオンガイドと比較して特に好都合である。

動作モードでは、z方向(x−y平面)に素子の開口端を通じて質量電荷比選択励起およびイオンビームの排出を生じるような方法で、軸方向DC二次ポテンシャルをz方向に変調してもよい。この方法によって、単一の質量電荷比範囲を排出してもよいし、あるいは多数の質量電荷比範囲を同時に排出してもよい。排出方向の二次ポテンシャルが独立した質量電荷比であるという事実は、多数の質量電荷比範囲が同時に排出される状況において、質量電荷比対解像度特性が二次擬ポテンシャル系排出と比較して改善されるであろうということを意味する。

変調周波数の二次DC振幅は、質量電荷比スペクトルを生成する目的で変化させることができる。z方向に排出されるイオンもx方向に前方に送出されるイオンも、低エネルギー拡散故に容易にさらに分析することができる。

あるいは、DC二次ポテンシャルを、z方向に静電DC二次ポテンシャルと組み合わせたときに質量電荷比依存不安定性を引き起こすような方法で、z方向に変調してもよい。この不安定性は、イオンをz方向に質量電荷比依存方式で排出するのに使用できる。二次DC振幅および/または変調振幅を、質量電荷比スペクトルを生成するために変化させることができる。z方向に排出されたイオンおよびx方向に前方送出されたイオンは、いずれもさらに分析可能である。

あるいは、イオンビームを素子中にパルシングしてもよく、x方向の飛行時間を、イオンの質量電荷比を判断するのに用いてもよい。この場合、入ってくるイオンビームの度を、飛行路を最大化し集束性を改善する目的でz方向に配向してもよい。

あるいは、高圧で動作する際に、イオンビームをイオンガイドに投入してもよく、その結果、イオン移動度に基づく分離または微分イオン移動度に基づく分離が生じる。

図2Aは、本発明のさらなる実施形態を示すものであり、それによると、複数の棒状電極がx方向に対し平行に配置されている。その配置の端面図が図2Bに示されている。図2Cに示されるような二次DCポテンシャル井戸がz方向に形成されるように、棒状電極を微分DCポテンシャルで維持してもよい。この実施形態によると、棒状電極は軸方向にセグメント化されない。

本発明を好ましい実施形態を参照して説明してきたが、形態及び詳細において種々の変更が添付の特許請求の範囲に記載されるような発明の範囲から逸脱せずになされ得ることが当業者には理解される。

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