Consolidated automatic waveform in an electrophoretic display controller

申请号 JP2013552555 申请日 2012-01-25 公开(公告)号 JP2014508964A 公开(公告)日 2014-04-10
申请人 セイコーエプソン株式会社; 发明人 ピーター バン バーセン ジョン; ション ロウ ユン; ジェフリー エリック;
摘要 連結 波形 更新モードにおいては、インパルス駆動型の粒子ベースの電気泳動ディスプレイが、第一波形を用いて更新され、その後、第一波形を用いた更新が終わると、第二駆動スキームを用いて自動的に更新されうる。 第二駆動スキームを用いた更新が終わると、第三駆動スキームを用いてディスプレイが自動的に更新されうる。 当該領域の所望のディスプレイ状態が第一更新の実行後に変化した場合には、後続の駆動スキームを用いた自動更新が中断されうる。 (a)所望のディスプレイ状態が、 指定 の駆動スキームで有効なディスプレイ状態である場合には、画素の所望のディスプレイ状態を用いて、または(b)所望のディスプレイ状態が、当該駆動スキームで無効なディスプレイ状態である場合には、画素のマッピングされたディスプレイ状態を用いて、波形が選択されうる。
权利要求
  • インパルス駆動型の粒子ベースの電気泳動ディスプレイデバイスの画素の一つ以上のディスプレイ状態を変更する方法であり、
    第一ディスプレイ更新コマンドを受け取るステップであり、前記第一ディスプレイ更新コマンドが、前記画素の各々の所望のディスプレイ状態ならびに少なくとも第一および第二駆動スキームを指定する、ステップと;
    前記第一駆動スキームを用いて、前記画素を更新するステップと;
    前記画素の前記所望のディスプレイ状態が、前記第一駆動スキームを用いた前記画素の前記更新のステップの間に変化しなかったかを判断するステップと;
    前記画素の前記所望のディスプレイ状態が、前記第一駆動スキームを用いた前記画素の前記更新のステップの間に変化しなかった場合には、前記第二駆動スキームを用いて前記画素を更新するステップと を含む、方法。
  • 前記画素の前記所望のディスプレイ状態が、前記第一駆動スキームを用いた前記画素の前記更新のステップの間に変化した場合には、前記第二駆動スキームを用いて前記画素を更新するステップを行わずに前記方法を終了するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  • 前記第二駆動スキームが、前記第一駆動スキームと異なる持続時間を有する、請求項1に記載の方法。
  • 前記第二駆動スキームが、前記第一駆動スキームより多くのグレーレベルを有する、請求項1に記載の方法。
  • 前記第一駆動スキームを用いた前記画素の前記更新のステップが、
    前記第一駆動スキームを用いて前記画素の各々を前記更新するステップで用いるための波形を選択するステップであり、各波形が、
    前記所望のディスプレイ状態が、前記第一駆動スキームで有効なディスプレイ状態である場合には、前記画素の前記所望のディスプレイ状態を、または 前記所望のディスプレイ状態が、前記第一駆動スキームで無効なディスプレイ状態である場合には、前記画素のマッピングされたディスプレイ状態 を用いて選択される、ステップ をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  • 前記方法が、ハードウェアにおいて実施される、請求項5に記載の方法。
  • インパルス駆動型の粒子ベースの電気泳動ディスプレイデバイスの一つ以上の画素のディスプレイ状態を変更するためのディスプレイコントローラであり、
    ディスプレイ更新コマンドに応答して第一駆動スキームから波形を選択するための、第一ユニットであり、前記波形が、第一ディスプレイ更新で用いるために選択され、前記第一ユニットが、
    所望のディスプレイ状態が、前記第一駆動スキームで有効なディスプレイ状態である場合には、前記画素の前記所望のディスプレイ状態を、または 前記所望のディスプレイ状態が、前記第一駆動スキームで無効なディスプレイ状態である場合には、前記画素のマッピングされたディスプレイ状態 を用いて波形を選択する、第一ユニット を含む、ディスプレイコントローラ。
  • 前記画素の前記所望のディスプレイ状態が、前記第一ディスプレイ更新の間に変化していない場合には、前記第一ユニットが、前記ディスプレイ更新コマンドに応答して、第二ディスプレイ更新で用いるために第二駆動スキームから波形を選択する、請求項7に記載のディスプレイコントローラ。
  • 前記第二駆動スキームが、前記第一駆動スキームと異なる持続時間を有する、請求項8に記載のディスプレイコントローラ。
  • 前記第二駆動スキームが、前記第一駆動スキームより多くのグレーレベルを含む、請求項8に記載のディスプレイコントローラ。
  • 前記第一駆動スキームから選択された前記波形を、前記第一ディスプレイ更新の間にディスプレイ電源に提供する、第二ユニットをさらに含み、前記ディスプレイ電源が、前記ディスプレイデバイスにインパルスを提供する、請求項7に記載のディスプレイコントローラ。
  • 命令が記憶された機械可読媒体を含む物品であり、前記命令が、機械により実行されると、前記機械に、
    第一駆動スキームを用いて、インパルス駆動型の粒子ベースの電気泳動ディスプレイデバイスの画素の一つ以上のディスプレイ状態を更新させ;
    前記画素の前記所望のディスプレイ状態が、前記第一駆動スキームを用いた前記画素の前記更新のステップの間に変化しなかったかを判断させ;
    前記画素の前記所望のディスプレイ状態が、前記第一駆動スキームを用いた前記画素の前記更新のステップの間に変化しなかった場合には、第二駆動スキームを用いて前記画素を更新させる、
    物品。
  • 前記第二駆動スキームが、前記第一駆動スキームと異なる持続時間を有する、請求項12に記載の物品。
  • 前記第二駆動スキームが、前記第一駆動スキームより多くのグレーレベルを有する、請求項12に記載の物品。
  • 前記第一駆動スキームを用いた前記画素の前記一つ以上の前記ディスプレイ状態の前記更新のステップが、
    前記第一駆動スキームを用いて前記画素の各々の前記ディスプレイ状態を前記更新するステップで用いるために、前記第一駆動スキームから波形を選択するステップであり、各波形が、
    前記所望のディスプレイ状態が、前記第一駆動スキームで有効なディスプレイ状態である場合には、前記画素の前記所望のディスプレイ状態、または 前記所望のディスプレイ状態が、前記第一駆動スキームで無効なディスプレイ状態である場合には、前記画素のマッピングされたディスプレイ状態 を用いて選択される、ステップ をさらに含む、請求項12に記載の物品。
  • 说明书全文

    関連出願の相互参照 本出願は、特許法第119条(e)の下で2011年2月8日に出願の米国特許仮出願第61/440,682号の利益を主張する。 本出願は、仮出願にもとづきその優先権を主張し、仮出願の開示は参照により全体として明示的に本明細書に組み込まれるものとする。

    分野 開示された実施形態は、一般に、インパルス駆動型の粒子ベースの電気泳動ディスプレイデバイスの画素のディスプレイ状態を変更するためのデバイスおよび方法に関する。

    材料は、少なくとも一つの光学的性質が異なる二つ以上のディスプレイ状態を有していればよく、該材料に電界を印加することにより、その第一ディスプレイ状態が第二ディスプレイ状態に変更されうる。 このタイプの材料は、本明細書において「電気光学」材料と称されうる。 ディスプレイデバイスの画素に電気光学材料を取り入れて、画素の外観を変更可能にする方法を提供しうる。 光学的性質は典型的には、人間の眼に知覚可能な色であるが、光透過率、反射率、発光または擬似色等の他の光学的性質でもよい。 擬似色とは、可視域外の電磁波長の反射率をさす。 機械読み取り用のディスプレイにおいて擬似色が用いられうる。

    画素の二つの極端な光学状態の間の光学状態を、「グレー状態」を呼ぶことができる。 加えて、二つの極端な光学状態自体も、グレー状態と呼ぶことができる。 二つの極端な光学状態は、黒と白である必要はない。 例えば、中間のグレー状態が青の色合いであるように、極端な状態は白および濃青でもよい。 しかしながら、本明細書においては便宜上、極端な光学状態を黒および白と称しうる。

    十分な強度および適切な方向の電界が電気光学画素を横断して配置されると、当該画素のディスプレイ状態が変化する。 ディスプレイデバイスにおいては、一対の電極により電界が生成されうる。 特に、画素のユーザにより見られる側の透明な共通電極と、画素の反対側のアドレス可能電極との間に各画素が配置されうる。 一実施形態においては、ディスプレイの電気光学画素の状態を変化させるために必要な電界は、トランジスタまたはダイオード等の非線形素子の「アクティブマトリクス」により提供されうる。 アクティブマトリクスにおいては、各画素が少なくとも一つの非線形素子を伴う。 画素は行および列に配置され、各画素はその行および列の位置にしたがってアドレス可能である。 例示的なアクティブマトリクスディスプレイにおいては、一度に一行ずつ画像が更新されうる。 共通電極に第一電圧が印加される。 特定の行の全ての非線形素子を活性化するために、活性化電圧が印加される。 所望の画素の列電極に第二電圧が印加される。 第一電圧と第二電圧との間の差が、選択された行の特定の画素を新しいディスプレイ状態に駆動する電界を確立する。 一般的に、第二電圧の大きさおよび方向は、所望の新しいディスプレイ状態に依存する。 「ラインアドレス時間」として知られる間隔の後、列電圧が除去され、選択された列が選択解除され、次の行にプロセスが繰り返されうる。 第一電圧と第二電圧との間の差は、以下で説明するように、「インパルス」と呼ばれうる。 以下でさらに説明するように、あるディスプレイデバイスでは、画素を新しいディスプレイ状態に変化させる際に、画素に二つ以上のインパルスを印加することが望ましい。

    画素が新しいディスプレイ状態に駆動されると、電界が除去された後に新しい状態を維持できる、すなわちディスプレイ状態が持続しうる。 持続性は、電界(また電界のシーケンス)が除去された後に画素が新しいディスプレイ状態を維持する長さをさす。 持続性は、ラインアドレス時間、電界のシーケンスに伴う時間すなわち複数のラインアドレス時間、インパルス、インパルスのシーケンス、ディスプレイリフレッシュ時間に関して定義され、または他の適切な方法で定義されうる。 電気光学画素のディスプレイ状態が持続する場合、当該画素は本明細書において「双安定」と称されうる。 一例として、新しいディスプレイ状態に変更された後に典型的な液晶ディスプレイ(LCD:liquid crystal display)画素よりも少なくとも一桁長く新しいディスプレイ状態が持続する電気光学画素は、双安定であるとみなされうる。 別の例としては、新しいディスプレイ状態に変更された後に典型的な液晶ディスプレイ(LCD)画素よりも数倍長く新しいディスプレイ状態が持続する電気光学画素は、双安定であるとみなされうる。 本明細書において用いられるところの双安定という用語は、便宜上、二つのディスプレイ状態を有する画素と、二つ以上のディスプレイ状態を有する画素の両方をさすが、後者は厳密には多安定である。

    「インパルス」という用語は、本明細書において、電圧の時間積分という意味で用いられうる。 しかし、一部の双安定電気光学媒体は電荷変換器として働き、このような媒体では、インパルスの代替的な定義、すなわち電流の時間積分(印加される全電荷に等しい)が用いられうる。 媒体が電圧時間インパルス変換器として働くか電荷インパルス変換器として働くかによって、インパルスの適切な定義が使用されねばならない。

    インパルス駆動型電気光学ディスプレイの画素は、初期ディスプレイ状態から最終ディスプレイ状態に直接に駆動されうるが(「一般グレースケール画像フロー」)、この技術は誤差を生じうる。 例えば、実際に生じる誤差には、以下のものが含まれる。
    (a)以前の状態への依存性。 少なくとも一部の電気光学媒体では、画素を新しいディスプレイ状態に切り替えるのに必要なインパルスは、現在および所望のディスプレイ状態だけでなく、画素の以前のディスプレイ状態にも依存する。
    (b)ドウェル時間への依存性。 少なくとも一部の電気光学媒体では、画素を新しいディスプレイ状態に切り替えるのに必要なインパルスは、画素がその様々なディスプレイ状態で費やした時間に依存する。 この依存性の正確な性質は良く分かっていないが、一般に、画素がより長く現在のディスプレイ状態にあるほど高いインパルスが必要とされる。
    (c)温度への依存性。 画素を新しいディスプレイ状態に切り替えるのに必要なインパルスは、温度に強く依存する。
    (d)湿度への依存性。 画素を新しいディスプレイ状態に切り替えるのに必要なインパルスは、少なくとも一部のタイプの電気光学媒体では、周囲湿度に依存する。
    (e)機械的均一性。 画素を新しいディスプレイ状態に切り替えるのに必要なインパルスは、ディスプレイの機械的変動、例えば電気光学媒体または関連の積層接着剤の厚みの変動により影響されうる。 媒体製造バッチ間の不可避的な変動、製造公差および材料の変動により、他のタイプの機械的不均一性が生じうる。
    (f)電圧誤差。 画素に印加される実際のインパルスは、ドライバにより送達される電圧の不可避的な僅かな誤差のため、理論的に印加されるインパルスと必然的に僅かに異なる。

    一般グレースケール画像フローには、「誤差蓄積」現象の問題もある。 例えば、温度依存性により、各遷移で正の方向に0.2L * (L *は通常のCIE定義:
    * =116(R/R0)1/3−16
    を有し、式中Rは反射率であり、R0は標準反射率値である)の誤差が生じると仮定せよ。 五十回の遷移後、この誤差は10L *まで蓄積する。 第二の例として、ディスプレイの理論的反射率と実際の反射率との間の差に関して表された各遷移の平均誤差が、±0.2L *であると仮定せよ。 100回の連続的遷移の後には、画素の期待値からの平均偏差は2L *となる。 誤差の蓄積による偏差は、観察者に明白でありうる。

    数タイプの電気光学ディスプレイが公知である。 一つのタイプの電気光学ディスプレイは、例えば米国特許第5,808,783号、5,777,782号;5,760,761号;6,054,071号;6,055,091号;6,097,531号;6,128,124号;6,137,467号;および6,147,791に記載の、回転二色部材タイプである。 回転二色部材タイプのディスプレイは、光学特性の異なる二つ以上のセクションを有する多数の小体(典型的には球状または円筒状)と内部双極子とを使用する。 これらの小体は、マトリックス内の液体で満たされた小胞に懸濁され、小体が自由に回転できるように小胞は液体で満たされている。 電界を印加し、小体を様々な位置に回転させ、小体のどのセクションが画面を通して見られるかを変化させることにより、ディスプレイの外観が変更される。 このタイプのディスプレイは、双安定でありうる。

    別のタイプの電気光学ディスプレイは、エレクトロクロミック媒体を使用する。 例えば、少なくとも部分的に半導体金属酸化物から形成された電極と、当該電極に取り付けられた可逆的に変色可能な二つ以上の色素分子とを含む、ナノクロミックフィルム。 このタイプのナノクロミックフィルムは、例えば米国特許第6,301,038号、6,870.657号;および6,950,220号に記載されている。 このタイプのディスプレイは、双安定でありうる。

    別のタイプの電気光学ディスプレイは、エレクトロウェッティングディスプレイである。 2004年10月6日に出願の出願番号第10/711,802号(公開番号2005/0151709号)を参照。 このタイプのディスプレイは、双安定でありうる。

    別のタイプの電気光学ディスプレイは、粒子ベースの電気泳動ディスプレイである。 電気泳動ディスプレイは、電界の影響下で流体中を移動させられうる、流体に懸濁された二つ以上の荷電粒子を含む。 流体は典型的には液体であるが、ガス状流体を使用して電気泳動媒体を生産することもできる。 このタイプのディスプレイは、双安定でありうる。 一つの商用例は、E Ink Holdings,Inc. ,Taiwanの子会社であるE Ink Corp,Cambridge,Massachusettsから入手可能な「電子インク」である。

    一つのタイプの電気泳動ディスプレイは、カプセル型電気泳動媒体を利用する。 カプセル型電気泳動媒体は、多数の小型カプセルを含む。 各カプセルが、液体媒体中に懸濁された電気泳動可能な粒子を含む内相を含む。 カプセル壁が内相を囲む。 典型的には、カプセル自体が高分子接着剤中に保持されて、二つの電極間に配置されうる密着層を形成する。

    別のタイプの電気光学ディスプレイは、高分子分散電気泳動ディスプレイである。 高分子分散電気泳動媒体は、カプセル型電気泳動媒体の亜種とみなしうる。 高分子分散電気泳動ディスプレイでは、カプセル型電気泳動媒体の離散したマイクロカプセルを囲む壁が、高分子材料の連続相に代えられる。 電気泳動媒体は、電気泳動流体の二つ以上の離散した液滴を含む。 電気泳動流体の離散した液滴は、個々の液滴に伴う離散したカプセル膜はないが、カプセルまたはマイクロカプセルとみなしうる。 例えば米国特許第6,866,760号を参照。

    関連のタイプの電気泳動ディスプレイは、いわゆる「マイクロセル電気泳動ディスプレイ」である。 マイクロセル電気泳動ディスプレイでは、荷電粒子および懸濁流体はマイクロカプセル内に封入されずに、担体媒体内、典型的には高分子フィルム内に形成された複数の空洞内に保持される。 例えば国際公開第02/01281号および米国特許出願公開第2002/0075556号を参照。

    電気泳動媒体は不透明で反射モードで作動することが多いが、多くの電気泳動ディスプレイは、一つのディスプレイ状態が実質的に不透明であり、一つは光透過性である、いわゆる「シャッタモード」で作動するように製造されうる。 例えば、米国特許第6,130,774号;6,172,798号;5,872,552号;6,144,361号;6,271,823号;6,225,971号;および6,184,856号を参照。 電気泳動ディスプレイと類似するが電界強度の変動に依存する誘電泳動ディスプレイも、同様のモードで作動しうる。 米国特許第4,418,346号参照。

    粒子ベースの電気泳動ディスプレイの双安定または多安定挙動および同様の挙動を呈する他の電気光学ディスプレイ(そのようなディスプレイは「インパルス駆動型ディスプレイ」と呼ばれうる)は、従来のLCDの挙動と好対照である。 ねじれネマチック液晶は双安定または多安定ではないが電圧変換器として働くため、そのようなディスプレイの画素に所与の電界を印加することにより、画素に以前に存在していたグレーレベルにかかわらず、画素に特定のグレーレベルが生じる。 さらに、LCDは、一つの方向(非透過性または「暗」から透過性または「明」)にのみ駆動される。 より明るい状態からより暗い状態への逆遷移は、電界を低減または除去することによりもたらされる。 一般に、電界が印加されている間だけグレーレベルが持続する。 加えて、LCDの画素のグレーレベルは、電界の極性ではなくその大きさに対してのみ反応し、実際に技術的理由からLCDは通常駆動場の極性を頻繁な間隔で逆転させる。 対照的に、双安定電気光学ディスプレイは概ねインパルス変換器として働くため、画素の最終状態は、印加される電界およびこの電界の印加時間だけでなく、電界が印加される前の画素の状態にも依存する。

    インパルス駆動型の粒子ベースの電気泳動ディスプレイにスクロール操作が実行されると、ディスプレイの領域が繰り返し更新され、それぞれのディスプレイ更新が前の更新のすぐ後に起こりうる。 そのため、スクロール操作の実行時に迅速な更新を提供する駆動スキームを用いることが所望されうる。 スクロール操作が停止、休止された場合、または減速された場合であっても、迅速な更新を提供する駆動スキームにより領域が更新されている。 迅速な更新を提供する駆動スキームは、高速であるという利点はあるが、ディスプレイ更新の完了に長時間かかる駆動スキームよりも望ましくない外観を生成するという欠点ももちうる。 外観がより望ましくない一つの理由は、迅速な駆動スキームは遅い駆動スキームよりも少ないグレー状態を提供しうることである。

    迅速な更新を提供する駆動スキームを用いて更新された画素の外観がより望ましくないという欠点は、連結波形更新モードを提供する連結波形方法またはディスプレイコントローラを用いることにより緩和されうる。 連結波形更新モードにおいては、ディスプレイの一領域の画素が、第一駆動スキームを用いて更新される。 第一駆動スキームは迅速な更新を提供しうるが、これは必須ではない。 第一駆動スキームを用いたディスプレイ更新が終了すると、ディスプレイの当該領域が第二駆動スキームを用いて自動的に更新される。 第二駆動スキームは、例えば、第一駆動スキームよりも多くのグレー状態を提供する駆動スキームでありうる。 第二更新が終了すると、第一更新の終了時に描画された画像に存在したよりも高い詳細度と精細度をもって当該領域が描画されうる。 第二駆動スキームを用いた更新が終了すると、第三駆動スキームにより当該領域の三回目の自動更新が行われ、第三駆動スキームが第二駆動スキームよりさらに多くのグレー状態を提供しうる。

    連結波形更新方法またはモードは、第一ディスプレイ更新コマンドにより開始されうる。 第一ディスプレイ更新コマンドは、各画素の所望のディスプレイ状態ならびに少なくとも第一および第二駆動スキームを指定する。 このコマンドに応答して、第一駆動スキームを用いて画素が更新される。 第一駆動スキームを用いた更新中に画素の所望のディスプレイ状態が変化しなかったかが判断される。 第一駆動スキームを用いた更新中に画素の所望のディスプレイ状態が変化しなかった場合には、第二駆動スキームを用いて画素が更新されうる。

    第一駆動スキームを用いた画素の更新には、各画素の所望のディスプレイ状態を評価して、所望のディスプレイ状態が第一駆動スキームで有効なディスプレイ状態であるかを判断するステップと、第一駆動スキームから波形を選択するステップとが含まれる。 第一駆動スキームを用いた各画素の更新に用いるための波形が選択される。 各波形が、(a)所望のディスプレイ状態が第一駆動スキームで有効なディスプレイ状態である場合には画素の所望のディスプレイ状態を用いて、または(b)所望のディスプレイ状態が第一駆動スキームで無効なディスプレイ状態である場合には、画素のマッピングされたディスプレイ状態を用いて、選択されうる。

    例示的波形および画素合成操作のタイミングを示した図である。

    一実施形態による、例示的ディスプレイシステムを示した図である。

    一実施形態による、図2のシステムにおける例示的データパスを示した図である。

    スクロールダウン操作の例を示した図である。

    一実施形態による、連結波形更新モードを実行する方法を示した図である。

    二つの例示的駆動スキームのグループを示した図である。

    一実施形態による、例示的波形および画素合成操作のタイミングを示した図である。

    一実施形態による、図2のシステムにおける例示的データパスを示した図である。

    第一の代替的実施形態による、例示的ディスプレイシステムを示した図である。

    第二の代替的実施形態による、例示的ディスプレイシステムを示した図である。

    上述の通り、一つ以上の透明な共通電極とアドレス可能電極との間に、ディスプレイの画素が行および列に配置され、各画素がアドレス可能電極を伴いうる。 インパルス駆動型の粒子ベースの電気泳動ディスプレイの画素のディスプレイ状態は、画素を横断して電界をかけることにより変更され、インパルスにより電界が生成されうる。 画素を新しいディスプレイ状態に変更する際に、インパルス駆動型の粒子ベースの電気泳動ディスプレイの画素に二つ以上の一連のインパルスを印加することが所望されうる。 一連のインパルスは、正電圧、負電圧、または0電圧でありうる。 一連のインパルスの各々は持続時間が等しくてよいが、これは必須ではない。 連続した時間的期間に画素に印加される二つ以上の一連のインパルスを、「波形」と呼ぶことができる。

    図1は、カプセル型電気泳動媒体を用いたインパルス駆動型の粒子ベースの電気泳動ディスプレイの画素のディスプレイ状態を変更するために用いられうる例示的波形100を示す。 インパルスが印加されうる時間的期間は、フレーム期間P fである。 特定の画素のインパルスが、フレーム期間全体に印加される必要はない。 例えば、フレーム期間T1では、期間の持続時間全体にわたり特定の画素にインパルスが印加されなくてもよい。 そうではなく、T1フレーム期間内に、ディスプレイの何百または何千の画素にインパルスが印加されうる。 これらのインパルスは一般に、ディスプレイの更新領域の全画素に同時には印加されない。 代わりに、ディスプレイの一行の画素にインパルスが同時に印加されうる。 インパルスを一行に印加した後、フレーム期間中に連続した行にインパルスが順に印加されうる。 画素のディスプレイ状態を変更するために用いられるフレーム期間のシーケンス全体に伴う時間が、波形期間P Wである。 電圧が印加されない期間、例えばフレーム期間T12およびT13は、「休止」期間と呼ばれうる。 加えて、図1に示すように、画素合成操作が実行されうる、波形100に先行する期間P Sとして表された時間的期間がありうる。

    特定の波形の長さおよびインパルスのタイプは、初期ディスプレイ状態、所望の新規ディスプレイ状態、画素の温度、および特定のディスプレイの特性を含むがこれに限られないいくつかの要因に依存しうる。 ディスプレイ状態の遷移は、初期および新規または最終状態に関して定義されうる。 画素を表すために用いられるビット数は、特定の画素の実行可能なディスプレイ状態遷移の数に対応する。 例えば0から0などの初期ディスプレイ状態と新規ディスプレイ状態が同じ場合を無視すれば、1ビットの画素は、実行可能なディスプレイ状態遷移が0から1および1から0の二つしかない。 2ビットの画素は、最終ディスプレイ状態が初期ディスプレイ状態と異なる実行可能なディスプレイ状態遷移を十二有する。

    一般に、他の要因が同じであれば、ディスプレイ状態遷移ごとに異なる波形が必要である。 例えば、1ビットの画素では、0から1および1から0のディスプレイ状態遷移にそれぞれ異なる波形が必要である。 「駆動スキーム」が、初期グレーレベルから最終グレーレベルへの実行可能な全ての遷移で画素のディスプレイ状態を変更するために用いられうる波形組を表現する。 駆動スキームは、作動温度範囲内のいくつかの異なる温度での固有の波形組を含みうる。 例えば、駆動スキームは、特定の温度範囲でそれぞれ用いられる十組の波形を含みうる。 特定の温度範囲での様々な波形の波形期間は、同じ長さでありうる。 高速の遷移、特定数の初期および最終グレー状態、またはその他の要因を提供するために、駆動スキームが調整されうる。 様々な駆動スキームが提供されうる。 駆動スキームの概念をさらに説明するために、いくつかの例示的駆動スキームを記載する。 しかし、当然のことながら、本発明の原理にしたがって実施される実施形態は、現在公知であるか今後開発される任意の所望の波形または駆動スキームに用いられうる。

    第一の例示的駆動スキームは、画素のディスプレイ状態を任意の初期ディスプレイ状態から白の新規ディスプレイ状態に変更するために用いられうる波形を提供する。 第一駆動スキームは、初期化または「INIT」駆動スキームと呼ばれうる。

    第二の例示的駆動スキームは、画素のディスプレイ状態を任意の初期ディスプレイ状態から白または黒の新規ディスプレイ状態に変更するために用いられうる波形を提供する。 第二駆動スキームは、「DU」駆動スキームと呼ばれうる。

    第三の例示的駆動スキームは、画素のディスプレイ状態を任意の初期ディスプレイ状態から新規ディスプレイ状態に変更するために用いられうる波形を提供する。 初期状態は、任意の4ビット(十六のグレー状態)値でありうる。 新規ディスプレイ状態は、任意の2ビット(四つのグレー状態)値でありうる。 第三駆動スキームは、「GC4」駆動スキームと呼ばれうる。

    第四の例示的駆動スキームは、画素のディスプレイ状態を任意の初期ディスプレイ状態から新規ディスプレイ状態に変更するために用いられうる波形を提供する。 初期状態は、任意の4ビット(十六のグレー状態)値でありうる。 新規ディスプレイ状態は、任意の4ビット(十六のグレー状態)値でありうる。 第四駆動スキームは、「GC16」駆動スキームと呼ばれうる。

    第五の例示的駆動スキームは、画素のディスプレイ状態を初期ディスプレイ状態から新規ディスプレイ状態に変更するために用いられうる波形を提供する。 初期状態は、白または黒でなければならない。 新規ディスプレイ状態は、黒または白でありうる。 第五駆動スキームは、「A2」駆動スキームと呼ばれうる。 A2波形の利点は、一般に短い波形期間を有し、迅速なディスプレイ更新が提供されることである。 A2波形の欠点は、その使用の結果ゴーストアーチファクトが生じうることである。

    例示的駆動スキームが例示的なおよその波形期間ともに表1にまとめられている。

    図2は、一実施形態による例示的ディスプレイシステム200を示す。 システム200は、ホスト202と、双安定のディスプレイデバイス204と、ディスプレイコントローラ206と、システムバス208と、揮発性メモリ210とを含みうる。 システム200は、不揮発性メモリ212と、温度センサ214と、ディスプレイ電源216も含みうる。 システム200は、揮発性および不揮発性メモリ210、212のためのメモリインタフェース218、220をそれぞれ含みうる。 ホスト202は、CPU、DSP、またはディスプレイコントローラ206とインタフェースするための他のデバイスでありうる。 ディスプレイデバイス204は、インパルス駆動型の電気光学ディスプレイでありうる。 ディスプレイデバイス204は、双安定ディスプレイでありうる。 ディスプレイデバイス204は、カプセル型電気泳動媒体、高分子分散電気泳動媒体、またはマイクロセル電気泳動媒体を取り入れた、インパルス駆動型の電気光学式の粒子ベースのディスプレイデバイスでありうる。 システムバス208は、シリアルまたはパラレルバスでありうる。 一実施形態では、システムバス208は、I 2 Cシリアルバスである。 温度センサ214は、統合バスインタフェースを含みうる(または別個のバスインタフェースが提供されうる)。 ディスプレイコントローラ206は、画素プロセッサ222と、更新パイプシーケンサ223と、一つ以上の更新パイプ224と、ディスプレイインタフェース226と、任意にディスプレイメモリ228とを含みうる。 ディスプレイコントローラ206は別個の集積回路(「IC」)でもよいし、System−On−A−Chip(「SOC」)ICに一つ以上の他の部品とともに含まれてもよい。 システム200は、実施形態が実装されうる一つの環境にすぎない。 当然のことながら、システム200は、例示的環境に関連しうる部品を伴って示されている。 明確のため、他の部品は省略されている。 当然のことながら、本発明の原則にしたがった実施形態および実施態様には、追加の部品または図に示されるものとは異なる部品を含みうる。 一部の実施形態においては、図のシステム200は、汎用コンピューティングデバイス、電子リーダ、タブレット型コンピューティングデバイス、携帯電話、または「インテリジェント」消費者向け機器等の電子デバイスに含まれうる。

    図3は、一実施形態によるシステム200内の例示的データパスを示す。 ディスプレイメモリ300が、図3に示される。 ディスプレイメモリ300は、揮発性メモリ210の専用領域でありうる。 あるいは、ディスプレイメモリ300は、例えばディスプレイメモリ228のように、ディスプレイコントローラ206と一体でありうる。 ディスプレイメモリ300は、画像バッファ302および更新バッファ304を含みうる。 更新バッファ304は、現在状態バッファ306と、最終状態バッファ308と、次状態バッファ310とを含みうる。 ホスト202またはカメラもしくはDMAユニット等の他の画像データ源が、画像または画像の一部の画素の所望の新規ディスプレイ状態を画像バッファ302に記憶しうる。 バッファ302、306、308、および310の各々は、ディスプレイデバイスの各画素位置のメモリ位置を含みうる。

    ディスプレイ204が更新またはリフレッシュされるときには、画像バッファ302に記憶された所望の新規ディスプレイ状態により更新される。 したがって、ディスプレイ204上の画像を更新したいときには、一般に所望の新規ディスプレイ状態がまず画像バッファ302に記憶される。 しかし、画像データを画像バッファ302に記憶しただけでは、ディスプレイ更新は起きない。 ホスト202または他の画像データ源が、さらに、ディスプレイ更新コマンドを出さなければならない。 ディスプレイ更新コマンドは、ディスプレイ全体またはディスプレイの一つ以上の更新領域を指定しうる。 ディスプレイ更新コマンドは、当該更新に用いられる駆動スキームも指定しうる。 一実施形態によれば、以下でさらに説明するように、ディスプレイ更新コマンドは、二つ以上の駆動スキームおよび駆動スキームが用いられる順序を指定しうる。 一般に、ディスプレイ更新コマンドに応答して二つの操作が実行される。 第一の操作は、画素合成操作である。 第二の操作は、ディスプレイ出操作である。 ディスプレイ出力操作は、画素合成操作の結果を用いて駆動スキームの具体的波形を特定する。 特定された波形のインパルスが、波形期間の各フレーム期間中にディスプレイ204に提供され、それにより、指定領域の画素のディスプレイ状態が変更される。

    本発明の原理によれば、ディスプレイデバイス204上に描画された画像を更新するために、(a)単一波形更新モードと(b)連結波形更新モードの、二つのモードが提供されうる。 どちらのモードも、ディスプレイ全体またはディスプレイの一つ以上の領域を更新するために用いられうる。 どちらのモードも、ディスプレイ更新コマンドにより起動されうる。

    図3を参照しながら、単一波形更新モードをまず説明する。 単一波形更新における第一操作は、画素合成操作である。 画素合成操作の第一ステップは、次状態バッファ310に記憶されたディスプレイ状態の値を現在状態バッファ306にコピーし、以前に記憶された値を上書きするステップでありうる。 このステップを行う理由は、以下のようなものである。 ディスプレイ更新コマンドが出される時には、現在および次状態バッファ306、310は一般に、対象領域の過去の値を保持している。 現在および次の状態の値は、以前の更新で使用されたものである。 以前の更新の駆動スキームは終了しているため、次状態バッファ310は、画素合成操作の開始時には、画素の実際のディスプレイ状態を保持する。 現在状態バッファ306の値にはもはや意味はないため、上書きされうる。

    単一波形更新モードにおいては、画素合成操作の第二ステップは、画像バッファ302から次状態バッファ310に画素の所望の新規ディスプレイ状態をコピーするステップである。 これが行われると、現在状態バッファ306および次状態バッファ310に記憶された各ディスプレイ状態対が、本明細書において「合成画素」と呼ばれうるものを表す。 ディスプレイ更新コマンドに指定された駆動スキームは、各合成画素に関連付けられうる。 あるいは、指定の駆動スキームが、ディスプレイの更新領域に関連付けられうる。

    単一波形更新における第二操作は、ディスプレイ出力操作である。 ディスプレイ出力操作は、フェッチング操作を含みうる。 フェッチング操作においては、更新パイプシーケンサ223が、更新バッファ304から合成画素をフェッチし、フェッチした合成画素を更新パイプ224に提供しうる。 一実施形態においては、更新パイプシーケンサ223は、画素合成操作が完了した後に、フェッチング操作を開始しうる。 しかし、更新パイプシーケンサ223が更新バッファ304から合成画素をフェッチし始める前に画素合成操作が完了していることは、必須ではない。

    更新パイプ224は、更新パイプシーケンサ223から合成画素を受け取ると、現在のフレーム期間にディスプレイ204の対応する画素に印加されるインパルスを特定する。 インパルスを特定するためには、更新パイプ224は、指定の駆動スキームの具体的波形を最初に特定しなければならない。 不揮発性メモリ212等のメモリに、ディスプレイ204の全ての実行可能な駆動スキームが記憶されうる。 ディスプレイ更新コマンドは駆動スキームを指定しうるが、使用される具体的な波形組は温度に依存しうる。 更新パイプ224は、温度センサ214により提供される温度信号にもとづいて波形組を選択しうる。 組が選択されたら、波形組の全部または一部が、不揮発性メモリ212からコピーされ、更新パイプ224に関連付けられたルックアップテーブル(「LUT」)メモリに記憶されうる。 更新パイプ224が合成画素を受け取ると、合成画素を用いて、LUTに記憶された波形組から適切な波形が選択されうる。 加えて、現在のフレーム期間のインパルスデータが選択されうる。 選択されたインパルスデータは、更新パイプ224に関連付けられた先入先出方式メモリ(「FIFO」)メモリに記憶されうる。 インパルスデータが選択され、ディスプレイインタフェース226により必要とされる時に先立ってバッファリングされうるように、FIFOメモリ(図示せず)が提供されうる。

    ディスプレイインタフェース226は、一つ以上の更新パイプ224から、インパルスデータをフェッチしうる。 ディスプレイインタフェース226は、インパルスデータをディスプレイ電源216に提供し、次いでディスプレイ電源216が実際のインパルスをディスプレイデバイス204に提供する。 ディスプレイインタフェース226は、ディスプレイデバイス204に制御信号を直接提供しうる。 実際のインパルスおよび制御信号は、ディスプレイデバイス204のタイミング要件にしたがって提供される。

    波形のフレーム期間ごとに、更新パイプシーケンサ223が更新バッファ304から同じ合成画素をフェッチし、更新パイプ224に合成画素を提供しうる。 各フレーム期間に、更新パイプ224が、現在周期の対応する画素に印加されるインパルスを特定する。 ディスプレイインタフェース226は、波形のフレーム期間ごとに、更新パイプ224からインパルスデータをフェッチする。 波形の最終フレーム期間のインパルスデータがフェッチされ、ディスプレイ電源216およびディスプレイ204にインパルスが供給されると、ディスプレイ出力操作(および単一波形更新モード更新処理)が完了する。

    連結波形更新モードを説明する前に、スクロールダウン操作をまず説明する。 スクロール操作の過程では二つ以上の駆動スキームを用いることが有益でありうるため、ユーザがディスプレイ画像をスクロールしたときには連結波形更新モードが有益でありうる。

    図4は、スクロールダウン操作の例を示す。 スクロールダウン操作中の連続時間でのディスプレイスクリーンの領域Rの複数の段階が示される。 初期には、時間t0にライン1〜8が描画される。 図4は、スクロール操作によりディスプレイの領域が複数回更新されうることを示す。 第一スクロールコマンドに応答して、時間t1では領域Rにライン2〜9が描画される。 同様に、第二、第三および第四の連続スクロールコマンドに応答して、時間t2、t3、およびt4で領域Rにライン3〜10、4〜11、および5〜12がそれぞれ描画される。 四つのスクロールコマンドが出される時間が近い場合が多いため、迅速な更新を提供する駆動スキームを用いることが所望されうる。

    しかし、迅速な更新を提供する駆動スキームは、遅い更新を提供する駆動スキームよりも少ないグレーレベルの画像を生じうる。 例えば高速駆動スキームは、例えば画素を白および黒の最終状態に駆動するA2のように、画素を二つだけのディスプレイ状態の一つに駆動しうる。 より高速の駆動スキームにより生成される画像は、詳細度および画像精細度を欠きうるが、高速駆動スキームにより生成される画像のグレースケール深度の不足は、スクロール操作に当てはまりうるように画像が一時的に表示されるだけである場合には、許容可能でありうる。 ユーザがディスプレイ画像をスクロールすると、画像が一連の新規画像で素早く連続して置き換えられうる。 図4に示される例では、領域Rのライン1〜8がライン2〜9で素早く置き換えられ、ライン2〜9がライン3〜10で素早く置き換えられ、ライン3〜10がライン4〜11で素早く置き換えられるなどすればよい。 より高速の駆動スキームの使用は、スクロールが遅いというユーザの一切の認識が最小化される方法でスクロール操作が実行されることを可能にする。

    しかし、スクロール操作が停止、休止された場合、または減速された場合、高速駆動スキームにより生成された画像のグレースケール深度の不足は、許容不能または所望以下となりうる。 スクロールが減速または停止したときのより望ましくない外観を克服するために、より大きなグレースケール深度を提供する駆動スキームを用いて、スクロール操作中に高速駆動スキームにより最後に更新された領域の二度目の更新が行われうる。 例えば、領域Rのライン4〜11が第四スクロールコマンドに応答してライン5〜12で更新されたと仮定せよ。 第四スクロールコマンドに応答して、二つのグレー状態だけを提供する高速駆動スキームを用いて、領域Rがライン5〜12で更新された。 第五スクロールコマンドは、第四スクロールコマンドの後、少なくとも直ちには発せられない。 高速駆動スキームを用いたディスプレイ更新が終了したときに、第五スクロールコマンドが発せられていないと判断された場合には、ライン5〜12の画像データによる領域Rの二度目の更新が行われうる。 この第二更新は、二つより多いグレー状態を提供する駆動スキームを用いうる。 第二更新が終わると、領域Rは、第一更新の終了時に描画された画像に存在したよりも高い詳細度および精細度で描画される。 さらに、第五スクロールコマンドが発せられていなければ、第二駆動スキームよりもさらに大きなグレースケール深度を提供する駆動スキームにより、スクロール操作中に高速駆動スキームにより最後に更新された領域の三度目の更新が行われうる。 実際、第五スクロールコマンドが発せられていない限り、最後に更新された領域が所望の回数だけ追加更新されうる。

    ユーザが第一更新中に追加のスクロールコマンドを発していないという条件で、まず高速駆動スキームで領域を更新してから第一駆動スキームで利用可能だったよりも多くのグレー状態を提供する駆動スキームを用いて同じ領域を更新する上述の方法を実施するためには、ホスト202がいくつかの操作を実行することが必要である。 まず、ホスト202は、特定の駆動スキームを用いた更新の完了時を特定することが必要となる。 それぞれ異なる波形期間を有する二つ、三つまたはそれ以上の駆動スキームが、更新のシーケンスに用いられうる。 ホスト202は、様々な波形期間を記録し、またはディスプレイコントローラに連続的にポーリングして、特定の駆動スキームの完了時を知ることが必要になりうる。 さらに、ホスト202は、ユーザが追加のスクロール操作を要請したか、もししていなければ、次の更新でどの駆動スキームが用いられるべきかを判断することが必要となるだろう。 さらに、ホスト202は、前の駆動スキームで利用可能であったよりも多くのグレー状態を提供する駆動スキームにより同じ領域が更新されることになるたびに、新規ディスプレイ更新コマンドを発することが必要になるだろう。 したがって、上述の方法を実施するためには、多数のタイムクリティカルな作業が、ホスト202に課されることが必要になるだろう。 大抵の場合のように、ホスト202が他の作業で手一杯の場合には、この方法を実施するために必要な操作は大きなデメリットになりうる。 しかし、連結波形更新モードを提供するディスプレイコントローラを用いることによりこのデメリットを克服できる。

    次に図3および5を参照しながら連結波形更新モードを説明する。 単一波形更新モードと同様に、一般にまずホスト202または他の画像データ源により、画素の所望の新規ディスプレイ状態が画像バッファ302に記憶される。 さらに、単一波形更新モードと同様に、連結波形更新モードは、画素合成操作およびディスプレイ出力操作を含む。 両モードのディスプレイ出力操作は基本的に同じであるが、連結波形更新モードの画素合成操作は、単一波形更新モードの画素合成操作と異なる。

    図5は、一実施形態による連結波形更新モードの実行方法500を示す。 連結波形ディスプレイ更新コマンドは、二つ以上の駆動スキームと駆動スキームを使用する順序とを指定する。 操作504では、画像バッファ302から所望の新規ディスプレイ状態(「D.S.」)がコピーされ、最終状態バッファ308に記憶されうる。 操作506では、次状態バッファ310から次のディスプレイ状態の値がコピーされ、現在状態バッファ306に記憶され、バッファ306に以前に記憶された値が上書きされうる。

    操作508では、最終状態バッファ308から各画素の最終状態が読み取られ、評価されて、当該最終状態が現在駆動スキームで有効なディスプレイ状態であるかが判断されうる。 初期には、現在駆動スキームは、連結波形ディスプレイ更新コマンドに指定された第一駆動スキームである。 後にある条件が満たされた場合には、現在駆動スキームがシーケンスの次の駆動スキーム、例えば第二、第三駆動スキームなどにセットされる。 最終状態が現在駆動スキームで有効なディスプレイ状態であるかを判断するステップの例として、最終ディスプレイ状態の値が4であり、現在駆動スキームがGC4であると仮定する。 この例では、最終状態は無効である。 GC4で有効な次のディスプレイ状態は0、5、A、およびFのみであるため、最終状態は無効である。 最終状態が無効である場合には、最終ディスプレイ状態が有効なディスプレイ状態の値にマッピングされ(操作510)、例えば所望値4が、GC4の有効値5にマッピングされうる。 そして、マッピングされた値が次状態バッファ310に記憶される(操作512)。 他方で、最終ディスプレイ状態が例えば5など有効である場合には、最終ディスプレイ状態が次状態バッファ310に記憶される(操作514)。 一実施形態においては、所定値のルックアップテーブルを使用して、無効の最終ディスプレイ状態が有効なディスプレイ状態にマッピングされうる。 一実施形態によれば、無効の最終ディスプレイ状態は最も近い有効値にマッピングされうる。

    操作504〜514は、連結波形ディスプレイ更新コマンドに指定された第一駆動スキームの画素合成操作を表す。 操作506〜514は、連結波形ディスプレイ更新コマンドに指定された第二駆動スキームおよび後続の駆動スキームの画素合成操作を表す。

    操作516においては、現在駆動スキームを用いてディスプレイ出力操作が実行されうる。 上述の通り、ディスプレイ出力操作は、更新パイプシーケンサ223により更新バッファ304から合成画素をフェッチするステップと、フェッチされた合成画素を更新パイプ224に提供するステップとを含みうる。 ディスプレイ出力操作は、フレーム期間ごとにディスプレイ204の画素に印加すべきインパルスを特定するステップも含みうる。 前述したように、更新パイプ224が、適切なインパルスを特定するために、指定の駆動スキームの具体的波形を特定しうる。 更新パイプ224は、温度センサ214により提供される温度信号にもとづいて、駆動スキームから特定の波形組も選択しうる。 加えて、ディスプレイ出力操作は、更新パイプ224からインパルスデータをフェッチするステップと、フェッチされたインパルスデータを各フレーム期間にディスプレイ電源216に提供するステップも含みうる。 インパルスデータは、ディスプレイインタフェース226によりフェッチされうる。 ディスプレイインタフェース226は、上述のようにディスプレイデバイス204に制御信号も直接提供しうる。 さらに、ディスプレイ電源216が、ディスプレイデバイス204に実際のインパルスを提供しうる。 これらの操作は、波形のフレーム期間ごとに実行される。 波形の最終フレーム期間のインパルスデータがフェッチされ、インパルスがディスプレイ204に供給されると、現在駆動スキームを用いたディスプレイ出力操作は完了し、ディスプレイ204の目的の領域の画素が更新される。

    ディスプレイ出力操作516が完了すると、操作518において、更新領域の画素の所望の新規ディスプレイ状態が最後の画像合成操作の時から変化しなかったかが判断されうる。 ディスプレイ出力操作516が開始した後にホスト202または他の画像データ源が画像バッファ302にデータを記憶し、画像更新コマンドを発した場合には、画像データは変化したことになる。 例えば、ホスト202は、ユーザから受け取ったスクロールリクエストに応答して、ディスプレイ出力操作中に画像バッファ302に目的の領域の新規ディスプレイ状態を記憶しうる。 当該領域の新規ディスプレイ状態が変化した場合には、連結波形更新方法500が操作516のディスプレイ出力の終わりに中断およびキャンセルされ、方法は操作504に戻り、新たなディスプレイ更新が開始される。 他方で、当該領域の新規ディスプレイ状態が最後の画像合成操作または画像更新操作から変化していない場合には、操作520が実行されうる。

    当該領域の新規ディスプレイ状態が、最後の画像合成操作の時から変化していないか否かを判断する一つの方法は、画像更新コマンドが、画素合成操作の間に発せられたのか画像更新操作516の間に発せられたのかを判断することである。 いくつかの実施形態では、画素合成操作または画像更新操作516が終わったときに画像更新コマンドが保留中である場合には、連結波形更新方法500が中断およびキャンセルされるべきと考えられうる。

    更新領域の新規ディスプレイ状態が変化していない場合には、操作520が実行されうる。 上述のごとく、二つ以上の駆動スキームと駆動スキームを用いる順序とが、連結波形ディスプレイ更新コマンドで指定されうる。 操作520が、現在駆動スキームを用いて終了したばかりのディスプレイ出力操作516の後にさらなる指定駆動スキームがあるかを判断する。 さらなる駆動スキームがある場合には、操作520が現在駆動スキームを駆動スキームのシーケンスの次の駆動スキームにセットする。 それから、操作520が、新たな現在駆動スキームを用いて次のディスプレイ更新を開始する、すなわち方法500が操作506から反復される。 反復操作は、最終状態バッファ308に以前にコピーされた所望の新規ディスプレイ状態を用いる(操作504が省略されうる)。 完了したばかりのディスプレイ出力操作の後に使用すべきさらなる駆動スキームがない場合には、方法500は終了する(操作522)。

    図6は、二つの例示的駆動スキームのグループを示す。 グループ0は、(1)DU、(2)GC4、および(3)GC16の三つの駆動スキームを順に指定する。 グループ1は、(1)GC16、(2)DU、(3)GC4、および(4)GC16の四つの駆動スキームを順に指定する。 図6Aは、グループ0を用いて連結波形更新モードで間断なく更新されるディスプレイ204の領域Rを示す。 図6Bは、グループ1を用いて連結波形更新モードで間断なく更新されるディスプレイ204の領域Rを示す。 連結波形更新モードは、各後続の駆動スキームが先行する駆動スキームより多くのグレーレベルを含む文脈で説明されているが、後続の駆動スキームのグレーレベルの数は重要ではない。 図のように、図6Bでは後続の駆動スキームが先行する駆動スキームより少ないグレーレベルを含みうる。 さらに、連結波形更新モードは、スクロール操作の文脈で説明されているが、連結波形更新モードがスクロール操作でのみ用いられることは必須ではない。 同じ合成画素を用いて画像を二回以上連続更新することが所望されるときはいつでも、連結波形更新モードが用いられうる。

    上述のように、ディスプレイ204を更新するためには、一般に(a)画素合成および(b)ディスプレイ出力の二つの操作が必要である。 この二つの操作は、単一波形モードおよび連結波形モードの両方で必要であるが、二つのモードの画素合成操作は同一ではない。 図1に示される例示的波形100を再び参照すると、波形100が開始する前に時間的期間P Sがあることが分かる。 この時間的期間P Sは、画素合成操作を実行するのに必要な時間を表す。 波形期間P Wは、ディスプレイ出力操作を実行するのに必要な時間である。 駆動スキームのタイプおよび他の要因に応じて、例示的ディスプレイ出力操作には760msかかりうる。 これと比較して、例示的画素合成操作は、利用可能な処理パワーおよび利用可能なメモリ帯域幅に応じて、完了に5ms〜40msかかりうる。 ディスプレイ204の更新に必要な時間は、二つの時間の合計であり、例えば例示的なディスプレイ更新には765〜800msかかりうる。

    上述のように、ディスプレイ出力操作は、各フレーム期間のフェッチ操作を含む。 図1に示される波形では、画素合成操作の完了後に、第一フレームのフェッチ操作が開始する。 上述のように、更新パイプシーケンサ223が更新バッファ304から合成画素をフェッチし始める前に画素合成操作が完全に完了していることは必須ではない。

    図7は、一実施形態による、画素合成操作が完了する前に開始するフェッチ操作を示す。 単一波形更新においては、ディスプレイ更新コマンドが受け取られると、画素合成操作が実行される。 画素合成は、次のディスプレイ状態の値を次状態バッファ310から現在状態バッファ306にコピーするステップと、所望の新規ディスプレイ状態を画像バッファ302から次状態バッファ310にコピーするステップとを含む。 これらのコピー操作は、更新領域の画素ごとに実行される。 一実施形態では、これらのコピー操作がディスプレイ204の「第一量」の画素位置に実行されると、ディスプレイ出力操作が開始しうる。 例えば、次のディスプレイ状態の値および所望のディスプレイ状態の値が現在状態バッファ306および次状態バッファ310にそれぞれコピーされると、更新パイプシーケンサによる合成画素をフェッチするステップが開始しうる。

    連結波形更新モードにおいては、ディスプレイ更新コマンドが受け取られると、次のディスプレイ状態の値が次状態バッファ310から現在状態バッファ306にコピーされ、所望の新規ディスプレイ状態が最終状態バッファ308にコピーされる。 さらに、マッピングされたディスプレイ状態または所望のディスプレイ状態が、次状態バッファ310にコピーされる。 これらのコピー操作は、更新領域の画素ごとに実行される。 一実施形態では、これらのコピー操作がディスプレイ204の第一量の画素位置に実行されると、ディスプレイ出力操作が開始しうる。

    一実施形態では、第一量は、ディスプレイ204の一つ以上の画素位置である。 代替的実施形態では、第一量は、ディスプレイ204の更新領域の一列の画素位置である。 第一量は、画素合成操作にディスプレイ出力操作に対するヘッドスタートを提供する。 画素合成操作は、ディスプレイ出力操作より高速でなければ少なくとも同じ速さで個々の画素を処理するため、ヘッドスタートの長さは重要ではない。 図7から分かるように、ディスプレイ出力操作の第一フレームは、画素合成操作とほぼ同時間に実行される。

    図8は、代替的実施形態によるシステム200の例示的データパスを示す。 システム200は、バッファ「B」800を含みうる。 バッファ800は、ディスプレイコントローラ206内のレジスタ組でありうる。 一つの変化形においては、バッファ800は、ディスプレイコントローラ206内の専用メモリであり、例えばディスプレイメモリ228の一部でありうる。 あるいは、バッファ800は、揮発性メモリ210の専用領域でありうる。 バッファ800は、ディスプレイ204の第一量の画素位置の現在のディスプレイ状態の値、最終ディスプレイ状態の値および次のディスプレイ状態の値を記憶するためにサイズが設定されうる。 一実施形態では、バッファ800はFIFOでありうる。

    動作時には、画素合成操作においてバッファ800が使用されうる。 単一波形更新においては、更新領域の画素ごとに、次のディスプレイ状態の値が次状態バッファ310から現在状態バッファ306およびバッファ800の両方にコピーされる。 加えて、所望の新規ディスプレイ状態が、画像バッファ302から次状態バッファ310およびバッファ800の両方にコピーされる。 連結波形更新モードにおいては、次のディスプレイ状態の値が次状態バッファ310から現在状態バッファ306およびバッファ800の両方にコピーされる。 加えて、所望の新規ディスプレイ状態が画像バッファ302から最終状態バッファ308およびバッファ800の両方にコピーされる。 さらに、有効なディスプレイ状態(上述のようにマッピングされたディスプレイ状態または所望のディスプレイ状態)が、次状態バッファ310およびバッファ800の両方にコピーされる。 波形の第一フレームでは、更新パイプシーケンサ223が、バッファ800から現在および次の状態の値を入手しうる。 第二フレームおよび後続のフレームでは、更新パイプシーケンサ223が、更新バッファ304から現在および次の状態の値を入手しうる。

    第一フレームのデータがメモリ210ではなくバッファから読み取られるため、バッファ800の使用はメモリ帯域幅を都合よく節約しうる。 更新バッファ800は、単一または連結波形モードに用いられうる。

    図9は、第一の代替的実施形態による例示的ディスプレイシステムを示す。 システム900は、ホスト902およびメモリバス904を含む。 ホスト902は、64ビットARM Cortex−A9プロセッサなど、比較的高性能のCPUでありうる。 メモリバス904は、比較的高性能のバスでありうる。 システム900は、メモリインタフェース908を介してバス904に結合されうる外部メモリ906を含む。 加えて、ディスプレイ出力インタフェース910、グラフィックスアクセラレータ912、ベクタグラフィックスアクセラレータ914、およびDMAエンジン916が、バス904に結合されうる。 システム900は、インパルス駆動型の電気泳動ディスプレイ(図示せず)も含みうる。

    一実施形態によれば、システム900は、低電力マイクロコントローラ918、周辺バス920、および周辺バス922を含む。 低電力マイクロコントローラ918は、例えば16ビットのプロセッサでありうる。 低電力マイクロコントローラ918は、ブリッジ924を介してバス904およびバス920に結合されうる。 加えて、低電力マイクロコントローラ918は、ブリッジ926を介してバス922に結合されうる。 ホスト902およびマイクロコントローラ918は、ブリッジ924を介して周辺機器928、930、932、および934にアクセスしうる。 同様に、ホスト902およびマイクロコントローラ918は、ブリッジ926を介してバス922と結合された周辺機器にアクセスしうる。

    システム900は、電力を節約するために都合よく使用されうる。 例えば、ホスト902は、インパルス駆動型の電気泳動ディスプレイのディスプレイ更新中に、「割込み待ち」(「WFI/WFE」)モードでありうる。 上述のように、駆動スキームおよびディスプレイのタイプに応じて、ディスプレイ更新には120〜4,000ms程度かかりうる。 マイクロコントローラ918があれば、ホスト902はディスプレイ更新中にシャットダウンされ、または休止モードに置かれうる。 ディスプレイ更新中には、マイクロコントローラ918が、ディスプレイ更新作業を実行することに加え、WFI/WFE作業を引き継ぐ。

    図10は、第二の代替的実施形態による例示的ディスプレイシステムを示す。 システム1000は、ホスト1002およびメモリバス1004を含む。 ホスト1002は、ARM Cortex−A9プロセッサなど、比較的高性能のCPUでありうる。 メモリバス1004は、比較的高性能のバスでありうる。 システム1000は、メモリインタフェース1008を介してバス1004に結合されうる外部メモリ1006を含む。 加えて、ベクタグラフィックスアクセラレータ1008およびDMAエンジン1010が、バス1004に結合されうる。 周辺デバイス1012、1014、1016、および1018が、周辺バス1020に結合されうる。 ホスト1002およびメモリバス1004と結合された他のデバイスは、ブリッジ1022を介して周辺バス1020と結合されたデバイスにアクセスしうる。

    一実施形態によれば、システム1000は、電気泳動ディスプレイメモリバス1024に結合されたディスプレイ出力インタフェース1026およびグラフィックスアクセラレータ1028も含む。 メモリインタフェース1008は、ディスプレイメモリバス1024と結合され、ディスプレイ出力インタフェース1026およびグラフィックスアクセラレータ1028が外部メモリ1006にアクセスするのを可能にする。 システム1000は、インパルス駆動型の電気泳動ディスプレイ(図示せず)も含みうる。

    システム1000は、電力を節約するために都合よく使用されうる。 例えば、図10の破線の中に含まれるデバイスが、第一パワードメイン1030と考えられうる。 インパルス駆動型の電気泳動ディスプレイのディスプレイ更新中には、ホスト1002、バス1004、および第一パワードメイン1030内の他の全てのデバイスがシャットダウンされ、またはスリープモードにされうる。

    eBookリーダの問題の一つは、ポータブルドキュメントフォーマットまたはPDFファイルの復号が遅いことである。 第三の代替的実施形態によれば、PDFファイルの復号を加速するためのハードウェアモジュールが提供される。 加えて、ePubフォーマットなどの他のドキュメントフォーマットのファイルの復号を加速するためのハードウェア加速モジュールが提供されうる。 構文解析およびレイアウトのためにハードウェア加速モジュールが提供されうる。 加えて、描画に用いられうるOpen Vector Graphics(OVG)コアとともにハードウェア加速モジュールが提供されうる。

    例示的eBookリーダシステムにおいては、ディスプレイコントローラ、一つ以上の専用IC、またはSOC ICなど、IC内にハードウェア加速モジュールが提供されうる。 ハードウェア加速モジュールは、一つ以上のプロセッサコアからの一組のソフトウェア関数呼出しによって制御されうる。 別個のハードウェア加速モジュールを提供する一つの利点は、各モジュールが他から独立して機能することである。 これにより、ユーザが、選択された加速方法またはドキュメントの特定のタイプに応じて様々なレベルの加速を選択することが可能になる。 ドキュメント復号の一部または全ての態様が、ハードウェアにおいて加速されうる。

    PDF復号は、(a)読み取りおよび解析、(b)レイアウト、および(c)描画の三つの層に分割されうる。 読み取りおよび解析、ならびにレイアウト層にハードウェア加速モジュールが提供されうる。 描画は、ビットマップ描画およびベクタグラフィックス描画など、いくつかの方法により達成されうる。 ベクタグラフィックス描画方法を用いた描画は、OVGコアを用いて実行されうる。 PDFおよび他の類似のドキュメントフォーマットのファイルを復号するのにかかる時間の減少という利点に加えて、もう一つの利点は、ソフトウェアの復号を実行する一つ以上のプロセッサコアにより用いられる電力の減少である。

    ハードウェアエレメント、ソフトウェアエレメント、またはハードウェアおよびソフトウェアエレメントの組み合わせを使用して様々な実施形態が実施されうる。 ハードウェアエレメントの例には、プロセッサ、マイクロプロセッサ、回路、回路素子、集積回路、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、論理ゲート、レジスタ、半導体デバイス、チップ、マイクロチップ、チップセットなどを含みうる。

    ソフトウェアの例には、ソフトウェアコンポーネント、プログラム、アプリケーション、コンピュータプログラム、アプリケーションプログラム、システムプログラム、機械プログラム、オペレーティングシステムソフトウェア、ミドルウェア、ファームウェア、ソフトウェアモジュール、ルーチン、サブルーチン、機能、方法、手順、ソフトウェアインタフェース、アプリケーションプログラムインタフェース(API)、命令セット、コンピューティングコード、コンピュータコード、ハードウェア記述コード、コードセグメント、コンピュータコードセグメント、語、値、記号、またはその任意の組み合わせを含みうる。

    いくつかの実施形態は、例えば、機械により実行されると本発明の実施形態による方法または操作を機械に実行させ、または機械にPLD、FPGA、もしくは類似のデバイスをプログラムさせる命令または命令組を記憶しうる、有形機械可読媒体(記憶媒体)または物品を用いて実施されうる。 このような機械には、例えば、任意の適切な処理プラットホーム、コンピューティングプラットホーム、コンピューティングデバイス、処理デバイス、コンピューティングシステム、処理システム、コンピュータ、プロセッサ、PLDまたはFPGAプログラマなどを含むことができ、ハードウェアおよびソフトウェアの任意の適切な組み合わせを使用して実施されうる。

    機械可読媒体(記憶媒体)または物品には、例えば、任意の適切なタイプのメモリユニット、メモリデバイス、メモリ物品、メモリ媒体、記憶デバイス、記憶物品、記憶媒体または記憶ユニット、例えばメモリ、取り外し可能または取り外し不能媒体、消去可能または消去不能媒体、書き込み可能または書き換え可能媒体、デジタルまたはアナログ媒体、ハードディスク、フレキシブル磁気ディスク、読み取り専用コンパクトディスク(CD−ROM)、記録可能コンパクトディスク(CD−R)、書き換え可能コンパクトディスク(CD−RW)、光ディスク、磁気媒体、光磁気媒体、取り外し可能メモリカードまたはディスク、様々なタイプのデジタル多用途ディスク(DVD)、テープ、カセットなどを含みうる。 命令には、任意の適切な高レベル、低レベル、オブジェクト指向、視覚、コンパイル、または解釈プログラム言語を使用して実施される任意の適切なタイプのコード、例えばソースコード、コンパイルドコード、解釈コード、実行可能コード、静的コード、動的コード、暗号化コードなどを含みうる。 コードの例には、C、C++、Verilog、およびVHDLが含まれるがこれに限られない。

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