Remote-readable data storage device and equipment

申请号 JP50254992 申请日 1992-01-03 公开(公告)号 JP3314873B2 公开(公告)日 2002-08-19
申请人 サイエンティフィック ジェネリックス リミテッド; 发明人 アンドリュー ニコラス デイムズ,; ピーター ジョン ハイド,;
摘要
权利要求 (57)【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】データ記憶デバイスであって、 磁歪性素子と、 前記素子が所定周波数の交番磁界に呼応して前記所定周波数で共振を起こさせるため、前記素子にバイアスをかける磁気バイアスフィールド生成手段とを備え、 前記磁気バイアスフィールド生成手段は、前記素子が前記所定周波数の交番磁界に呼応して、複数の異なる所定の周波数で共振するように、前記素子にして磁気パターンを供給することを特徴とするデータ記憶デバイス。
  • 【請求項2】前記磁気パターンにおける前記所定周波数の少なくとも1つは、前記素子の基本周波数の高調波であることを特徴とする請求項1に記載のデータ記憶デバイス。
  • 【請求項3】前記磁気パターンにおける前記所定周波数は、前記素子の基本周波数と、少なくとも1つの当該基本周波数の高調波の周波数を有することを特徴とする請求項第1項に記載のデータ記憶デバイス。
  • 【請求項4】前記磁歪性素子は細長形状であって、前記磁気パターンは少なくとも2つの成分を有する; ここで前記成分のうち少なくとも1つは、前記素子の基本周波数の高調波で共振を引き起こすようにするため、
    前記ストリップの長手方向に向いており、前記成分の方向は連続するセグメントについて逆転しており、それぞれのセグメントはほぼ等しい長さになっている; ことを特徴とする請求項1に記載のデータ記憶デバイス。
  • 【請求項5】前記素子は磁歪性材質で構成される矩形のストリップであって、前記バイアスフィールドパターンは、前記素子の長手方向に沿う複数の成分を有する、 ここで少なくとも1つの成分は、前記ストリップの基本周波数の高調波で共振させるため、前記素子が有するセグメントの数に従い、当該連続するセグメントについて逆転しており、それぞれがほぼ等しい長さになっている; ことを特徴とする請求項1に記載のデータ記憶デバイス。
  • 【請求項6】前記磁歪性素子は、固有周波数を低減するために十分な質量の磁歪性材質で構成される矩形形状のストリップとすることを特徴とする請求項1に記載のデータ記憶デバイス。
  • 【請求項7】前記磁歪性素子は、両端における側方向に伸びる突出部を備えることを特徴とする請求項1に記載のデータ記憶デバイス。
  • 【請求項8】前記バイアスフィールドパターンは複数の成分を有し、少なくとも1つは他の成分の1つによって生じる共振とは異なるモードで磁歪性素子に共振を発生させることを特徴とする請求項1に記載のデータ記憶デバイス。
  • 【請求項9】前記磁歪性素子は矩形形状のストリップであって、前記バイアスフィールドは、長手方向に振動を発生させる第1の成分と、その素子面においてたわみ振動を発生させる第2成分とを備えることを特徴とする請求項1に記載のデータ記憶デバイス。
  • 【請求項10】前記磁歪性素子は矩形形状のストリップであって、前記バイアスフィールドパターンは少なくとも2つの成分を有する、 ここで1つは前記ストリップに縦方向の振動を発生させ、もう1つは前記ストリップの少なくとも或る部分を、横方向に伸長及び縮小せる、 ことを特徴とする請求項1に記載のデータ記憶デバイス。
  • 【請求項11】前記バイアスフィールド供給手段は硬質の磁性材質で構成される部材、或いは、それを含む部材であり、前記硬質磁性体上に記録されている磁気パターンが前記バイアスフィールドパターンを供給することを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1つに記載のデータ記憶デバイス。
  • 【請求項12】前記磁歪性素子の領域内の呼びかけフィールドによって生成される磁束を収束させる手段を、当該素子の領域に配置することを特徴とする請求項1乃至
    11のいずれか1つに記載のデータ記憶デバイス。
  • 【請求項13】識別装置として構成される請求項1乃至
    12のいずれかに記載のデータ記憶デバイスであって、前記フィールドパターンは前記識別装置が識別できるよう符号化されることを特徴とするデータ記憶デバイス。
  • 【請求項14】少なくとも請求項第13項のデバイスと、 呼びかけ領域内に前記所定の周波数で前記呼びかけ交番磁界を生成する手段と、 前記所定周波数で前記デバイスの共振を電磁的に検出することで、前記呼びかけ領域内における前記デバイスの存在を検出する手段と を備えることを特徴とする識別システム。
  • 【請求項15】M個の周波数より選択されたN個の周波数で共振するために符号化された複数の前記デバイスを備える、 ここで、NはMより少なく、 前記呼びかけフィールド生成手段と検出手段は前記M個の周波数に対して動作可能となっている、 ことを特徴とする請求項14に記載のシステム。
  • 【請求項16】前記デバイスにおける前記磁歪性素子は互いにすべて同じであり、前記M個の周波数は前記素子の基本周波数の高調波であることを特徴とする請求項15
    に記載のシステム。
  • 【請求項17】前記M個の周波数には前記基本周波数が含まれることを特徴とする請求項15に記載のシステム。
  • 【請求項18】磁歪性素子と、磁気フィールド生成手段を備えるデータ記憶デバイス或いは装置であって、 前記磁気フィールド生成手段は、 前記磁歪性素子が、印加された所定周波数の呼びかけ交番磁界に呼応してその固有周波数よりも高い所定周波数で共振させるように、フィールドパターンを前記素子に供給する ことを特徴とするデータ記憶デバイス或いは装置。
  • 【請求項19】磁歪性素子と、磁気フィールド生成手段を備えるデータ記憶デバイス或いは装置であって、 前記素子が、与えられた所定周波数の呼びかけ交番磁界に呼応して所定周波数で振動を発生させるため、前記磁気フィールド生成手段は前記素子にフィールドパターンを与え、 前記フィールドパターンは、前記素子の長さに渡ってなだらかな曲線関数のように変化する強さを有することを特徴とするデータ記憶デバイス或いは装置。
  • 【請求項20】前記関数は正弦関数又は2つ以上の正弦関数の合成であることを特徴とする請求項19に記載のデバイス或いは装置。
  • 【請求項21】磁歪性素子と、磁気フィールド生成手段とを備えるデータ記憶デバイス又は装置であって、 前記素子が、所定周波数の呼びかけ磁界に呼応して前記所定周波数で共振するように、前記磁気フィールド生成手段は、前記素子にフィールドパターンを与え、 前記フィールドパターンは、その強度が前記素子のエッジもしくは端部で徐々に実質的なゼロに減衰するようになっていることを特徴とするデータ記憶デバイス又は装置。
  • 【請求項22】磁歪性素子と、 前記素子に磁界フィールドパターンを供給する磁界フィールド生成手段とを備え、 前記フィールドパターンは、前記素子が適度の周波数の呼びかけフィールドに呼応して非縦モードで共振させるようなパターンであることを特徴とするデータ記憶デバイス。
  • 【請求項23】前記素子は矩形の磁歪性材質の矩形のストリップであって、前記非縦モードは前記ストリップの面における、たわみモードであることを特徴とする請求項22に記載のデバイス。
  • 【請求項24】前記素子は磁歪性材質の矩形のストリップであって、 前記非縦モードは、前記ストリップの端部における横方向の伸縮と収縮を伴うものであり、両端部の略中央部においては略無圧力であることを特徴とする請求項22に記載のデバイス。
  • 【請求項25】請求項1乃至13又は請求項18乃至24のいずれか1つに記載のデータ記憶デバイス或いは装置の製造方法であって、 記録デバイスと硬質磁性素子が、互いに重ならない初期位置から、重なる位置を経て、そして再び重ならない位置になるように移動する工程によって、前記フィールドパターンはその硬質磁性素子に記憶され、 記録は、なだらかな曲線関数を有する信号を前記記録デバイスに印加することによってなされ、前記記録デバイスと前記硬質磁性素子の最終位置で終了する ことを特徴とする製造方法。
  • 【請求項26】前記磁歪性素子と前記磁気バイアスフィールド生成手段は1個の物として形成されることを特徴とする請求項1乃至13又は請求項18乃至24のいずれか1
    つに記載のデバイス。
  • 【請求項27】前記関数のゼロクロス点は、前記素子の両端に略一致することを特徴とする請求項19又は20のいずれかに記載のデバイス又は装置。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】 本発明は遠隔読取可能データ記憶装置に関し、特に、
    交番磁気フィールド等の外部のフィールドに呼掛られるデータ記憶器及び装置に関する。

    米国特許出願第4,510,490号(Anderson III他)には物品識別に使用される取付タグ型のデータ記憶装置が開示されている。 このタグは長さの異なる複数の磁歪ストリップを備え、各ストリップは異なる固有周波数、つまり、基本周波数を有する。 これらのストリップは自由に振動できるように緩くケース(casing)に内臓されている。 ケースには磁歪ストリップに平行して一本の硬質の磁気ストリップが備えられており、この磁歪ストリップにバイアスフィールドを掛けるように磁化されている。
    ある磁歪ストリップと同じ固有周波数を有する外部の交番磁気フィールドがバイアス(負荷)されると、その磁歪ストリップは機械的に共振して、その固有周波数で検出可能な交番フィールドを生ぜしめる。 種類の異なるタッグは長さの異なる磁歪ストリップの組み合わせにより識別され、異なる周波数の組み合わせを有する再生磁気フィールドを生成する。 タッグへの呼び掛けはストリップの固有周波数領域を介して呼掛磁気フィールドをスイーピング、またはステッピングすること、或は同時にすべての周波数を含むバーストとして交番磁気フィールドを生成することによって行われ、そして再生フィールドを検出する。 上述の装置は例えば空港での荷物コントロール等の物品制御システムに適用できることが米国特許出願第4,567,917号(Anderson III他)に開示されている。

    しかしながら、上述の技術には数々の問題がある。 第1に、各タグは情報を記憶するのに必要なビット数と同数の磁歪ストリップを収容しなければならず、従って、
    数多くの異なる種類のタッグをそれぞれ識別する場合には、タグは比較的高価なものとなることである。 第2
    に、タグの識別は、内臓された磁歪ストリップの長さ定義されるので、製造時にその形態を決定しなければならないことである。 これは不都合なだけでなく、製造コストを上げる要因でもある。

    それ故、本発明はこれらの困難を解決することを目的とする。 本発明の更なる目的は、上述した米国特許に開示されたものより幅広い応用が可能な遠隔読取データ記憶システム及び装置を提供することにある。

    一例として、本発明は、磁歪性部材とバイアス磁気フィールドパターンを前記磁歪性部材に作用させる手段を備えるデータ記憶器及び装置を提供する。 ここで、バイアス磁気フィールドパターンは、磁歪性部材が所定周波数の交番フィールドに呼応し、固有周波数以上の前記所定周波数で共振させるものである。 好適な実施例では、
    バイアスフィールドパターンは、所定の周波数の呼び掛け磁気フィールドの呼び掛けに応じ、1本のストリップが少なくとも2つ以上の所定周波数で共振させるものである。 ただし、その共振の内1つもしくはそれ以上はその固有周波数より大きいものである。

    また、本発明を遠隔読取表示器、例えば、ガスメータ、あるいは電気メータ等の装置に適用することも考慮されている。 例えば、本発明のこれに対する実施例は、
    回転ダイヤルなどの可動表示部材と、それら取り付けられ、かつ表示部材の位置によって異なる周波数で呼掛フィールドに呼応し、表す数字の位置に応じて異なる周波数で共振するよう構成された磁歪手段とを備える。 このような装置は、メータや他の表示器において、遠隔読取手段に電流を供給する必要がないという点で有益である。 さらに、そのような手段は検出構成を変更したり、
    表示可視性を妨害することなく、容易にメータに内臓できる。

    また、発明の他の実施例における遠隔読取表示器は、
    磁歪手段と、前記磁歪手段にバイアスを掛ける磁気フィールドを生成する手段と、磁歪手段とバイアスフィールド間の関係を変化させ、かつ/或は、計測或は表示しようとする変数あるいは量の関数としてバイアスフィールドを変化させ、これによって磁歪手段が前記変数或は量の値に従って異なる周波数の呼掛交番フィールドに応答するようにさせる手段とを備える。

    本発明は例として以下の図面を参照して説明される。

    図1は、本発明の実施例によるタグ型のデータ記憶装置を一部分り切って示す図である。

    図2は、図1の線II−IIの断面図である。

    図3は、図1、図2のタグにデータを記憶、あるいはプログラムする工程を示す図である。

    図4は、図3に示された工程により生成される信号波形の例を示す図である。

    図5は、図4の信号波形が図3の工程で用いられるときに、図1、図2のタグに記憶される磁界(magnetic f
    ield)パターンを示す図である。

    図6から図9は、タグが異なる周波数の呼掛フィールドに呼応するさせる磁界パターンを生成するために用いられる更なる波形を示す図である。

    図10は、図1、図2のタグに用いる呼掛システムを示す図である。

    図11は前述までの図を参照して説明してきたタグを用いて実験的に得られた4つのオシログラフである。

    図12は、図1、図2のタグを用いた他の呼掛システムを図解的に示す図である。

    図13は、図1、図2で使用される磁歪材質の特性を示すグラフィカルに示す図である。

    図14は本発明の実施例による遠隔読取メータ、例えば、6つのダイヤルからなるガスメータを示す図である。

    図15は、図14に示すメータのダイヤル部分の遠近法的に詳細を示す図である。

    図16は本発明の例に従って図14のダイヤルに与えられる磁化パターンの例を示す図である。

    図17は、ダイヤルが異なる連続した位置に回転した場合に図14のおダイヤルから得られる応答をグラフィカルに示す図である。

    図18は、図14に示すメータの各異なるダイヤルに対応する異なる共振ストリップの大きさ関係を示す図である。

    図19は、図14から図18までに示すメータを遠隔的に読み取るための構成を示す図である。

    図20はダイヤル構成の他の例を示す図ある。

    図21は、図20のダイヤルに備えられた磁化パターンの一部を示す図である。

    図22及び図23は、図21と図21に対応する図であって、
    ダイヤル構成の他の例を示す図ある。

    図24及び図25は、図21と図21に対応する図であって、
    ダイヤル構成の他の例を示す図ある。

    図26は精度を向上させるさらなる実施例を示す図である。

    図27は本発明の他の構成に適用される円形の磁歪共振素子を示す図である。

    図28から図30は、本発明で用いられる磁歪共振素子の更なる形状を示す図である。

    図31は交番フィールドに対する磁歪共振素子の反応を高める応用例を示す平面図である。

    図32は図31の例の側面図である。

    図33は交番フィールドに対する磁歪共振素子の反応を高める他の応用例を示す平面図である。

    図34は図33の例の側面図である。

    図35から図40は、磁歪要素における振動の各モードの生成を説明する図である。

    IDタッグ等 図1、図2に示すデータ記憶装置はタッグ2の形状を示している。 タッグ2は底部6を有する長方形のトレイ4、側縁壁8から構成される。 側縁壁8は空洞部10を形成し、中には磁歪材質のストリップ、すなわち、磁歪素子12が備えられている。 空洞部10は硬質の磁性体からなる長方形のプレート14で密閉されている。 このプレート
    14は磁歪ストリップ12に対して磁気バイアス素子として作用するよう磁化される。 プレート14はトレイ4上に配置され、エンベロプ16でしっかりと包囲され、且つ/或は、トレイ4に接着されている。

    磁歪素子12の縦及び横の長さは、空洞部10の縦横の長さよりわずかに短くなっており、且つ、磁歪素子12の厚さは空洞10の深さより薄い。 このようにして、磁歪素子
    12は空洞10内で自在に振動できるようになっているが、
    縦横方向にはわずかに動くのみである。 トレイ4とエンベロープ16は磁界透過材質からなる。 例えば、トレイ4
    は“DELRIN"のトレードマークで販売されているような比較的剛性の高い合成プラスチックからなる。 また、エンベロープ16は接着テープ等を形成する薄くて可撓性のある合成プラスチックからなる。 周知の磁歪材が磁歪素子12に用いられる。 例えば、“METGLAS 2605"のトレードマークで販売されている非晶質のスピンメルトリボン、あるいは結晶質のシリコントランスフォーマースティール(grain−oriented silicon transformaer stee
    l)等である。 好適な材質は高い磁歪結合で透磁率が高いことである。 プレート14は磁気ステンレス鋼、ニッケル、フェライト、軟鋼等の硬質磁気材料からなる。 あるいは、プレート14を非磁気基板で構成し、それに磁気テープや磁気ディスクなどに用いられているようにスラリーのフェライト等の磁気コーティングしても良い。 バイアス素子14に要求される特性は、選択された磁気パターンで磁化されうることで、これらの磁気パターンは実質的には永久的に、あるいは少なくとも本願の特定の適用に十分な期間保たれなければならないことである。

    前述の米国特許からわかるように、バイアス素子14が一個の棒磁石のように、一端を北(N)極、他端を南(S)極として磁化された場合であって、磁歪素子12の固有周波数と等しい周波数の呼掛交番磁界にタグ2がさらされると、磁歪素子12にはその磁界によってストレスがかけられる。 この結果、その素子は機械的に振動し、
    そして、検出可能な同一周波数の再生交番磁気フィールドが生成される。 しかしながら、本発明の例に従えば、
    異なる磁化パターンがバイアス素子14に形成されているので、磁歪素子12が固有周波数、または、基本周波数の高調波である周波数で機械的に呼応振動する。

    図3に示すように、必要な磁化パターンは、図示の矢印で示される如く、タグ2を通常の磁気記録ヘッド18を近接させて通過させることにより、記録される。 タグ2
    が記録ヘッド18を通過するにつれて、信号生成器20は、
    制御部22の制御に従い、記録ヘッドを付勢する。 このとき、信号生成器20は、バイアス素子14に対し、要求されている磁気パターンを生成するために選択された信号波形に従うことになる。 図4は、素子14に記憶する磁気パターンの好適な波形の一例である。 ここで、素子14は、
    磁歪素子12の固有或は基本周波数の2倍の周波数の呼掛交番磁界を与えた場合、素子12がそれに応答してその固有或は基本周波数の2倍の周波数で共振させるものである。 図4からわかるように、その波形は正弦波15である。 その周波数及び位相は、記録ヘッドを通過するタグ2の移動に関連しており、素子14に記録される正弦波の1サイクルが磁歪素子12の長さに一致するよう選択されている。 すなわち、正弦波のゼロクロスポイント17,19
    が磁歪素子12の端部12a、12bに実質的に一致する。 記録工程では、素子14に瞬間的な生成及び記録をさけるため、信号源20はタグが記録ヘッド18の真下に到達する以前にオンされ、記録ヘッド18を通過した後にオフにされる。 もし、信号源20がゼロクロスポイント17及び19でオン・オフされると、素子14に瞬間的な生成及び記録がなされてしますことが起こる。 この工程は図4に示される正弦波15の点線部21、23により示される。

    図5のように、素子14における磁気パターンはストリップ14の中央近くの南極領域24とストリップ14の両端部に位置する北極領域26を備える。 図5の矢印28、30は、
    上述した素子14に記録されている磁気パターンから生じる磁線を示す。 図示の如く、これらの矢印は異なって示されている。 磁歪素子12にバイアスされた磁界は、ストリップ12の左半分では右方向に、右半分では左方向である。 従って、タグ2がストリップ12の固有周波数の2
    倍の周波数を有する呼掛交番フィールドにさらされたとき、その2分の1が互いに相反する位相で固有周波数の2倍の周波数で共振する。 固有集ナス鵜の2倍の検出可能な再生フィールドはこのようにして生成される。

    磁歪素子12が、対応する周波数を有する呼掛フィールドに呼応して、その固有周波数の3倍の周波数で共振させる場合、図6に示される波形が図3のプログラムを実行するときに使用すれば良い。 図6のように、タグ2が移動するときに記録ヘッド18に与えられた正弦信号25
    は、タグ2の移動の関連する周波数と位相において、その記録ヘッド18に与えられる正弦波の1.5サイクルがストリップ12の長さに実質的に対応している。 すなわち、
    ゼロクロスポイント27がストリップ12の端部に実質的に一致する。 図4の実施例においては、正弦信号25が記録ヘッド18の真下にタグが到達する以前にオンされ、同様の理由により、記録ヘッド18の真下から離脱されるとオフされる。

    信号25が記録された素子14によりストリップ12に与えられた磁界は、3つの構成部32、34、36よりなる。 素子
    12の3分の1にあたる左側の構成部32の磁力は右方向で、他の3分の1にあたる中央の構成部34は左方向、そして、他の3分の1にあたる右側の構成部36は右方向である。 このようなストリップは固有周波数の3倍の周波数を有する交番磁気フィールドに呼応して、その固有周波数の3倍の周波数で共振する。 そのような共振、すなわち、機械的な振動は、固有周波数の3倍の検出可能な再生磁気フィールドを生成する。

    図6同様に、図7はその符号40で記録ヘッド18がタッグに与える正弦波を示しており、磁歪素子12の固有周波数の4倍で共振することになる。 記録ヘッド18に作用する信号の周波数は、正弦波の2サイクルに相当し、素子
    14に記録される。 このとき、上述した様に、ゼロクロスで記録され、過渡記録をさけるようになされる。 42、4
    4、46及び48で示すように、ストリップ12に作用するバイアス磁気フィールドは4つのゾーンを有し、或ゾーンから隣のゾーンへの磁界方向は反対になっている。 このようにストリップはその固有周波数の4倍の周波数を有する呼掛磁気フィールドに呼応し、機械的に共振する。
    この場合、共振周波数はストリップの固有周波数の4倍となる。 こうして、ストリップの4倍の固有周波数で検出可能なフィールドが生成される。

    タグは記録ヘッド18により記録さる信号を一致調整することで、磁歪素子12が高調波で共振するようにプログラムされる。 ここまでは、磁歪素子12が基本周波数の高調波である、ただ一つの周波数で共振するよう、タグを符号化する方法について説明してきたが、発明の範囲内において、磁歪素子12が多数の各呼掛周波数に呼応して共振するようにタグをプログラムすることも可能である。 このような周波数は基本周波数と、1或はそれより多い高調波からなり、要求に応じて省略されてもよい。
    これは単に、ストリップ14上に記録することによってなされる。 ストリップが個々の周波数に必要な磁気パターンを重ね合わせをあらわすことになる。 この例として例えば図8の50は、磁歪素子12がその基本周波数の2倍と4倍で共振を起こすようにストリップ14に記録される波形を示している。 波形50は図4及び図7にそれぞれ示された同じ波形15と40を単に加算することで得られる。

    図8は2つの高調波で共振するタグの符号化を示しているが、本発明によれば、要求された高調波の波形を単に足し合わせることで2つ以上の高調波で共振させたり、固有周波と1つ以上の高調波(正弦波の二分の一サイクルで、ゼロクロスポイントがストリップ12の両端12
    a、12bにほぼ一致する)及び所望とする高調波で共振させるよう符号化することも可能である。 異なる周波数で生成された共振の振幅は、中でも共振を生成するために、共振を発生するタグに記録される信号の振幅の関数として表される。 従って、より高い高調波での共振振幅はそれより低い高調波のそれに比べ小さくなる傾向にあるシステムにおいては、異なる共振を起こさせるために記録された信号は、他の要素を補うために異なる振幅を有するようにする。 このようにして補われる要素としては、例えば、ノイズ、異なる周波数での受信機の感度、
    異なる周波数における呼掛フィールドの強度等である。

    数多くの異なる周波数で共振を得るために波形を足し合わせるとき、足し合わせようとするそれらの信号間の振幅や位相関係は、磁歪素子12の飽和状態を避けるように選択されなければならない。 いかにしてこれを達成するかは図9で示される。 図9の波形15(前述の波形と同じものである)は、図9の考察から理解できるように、
    ストリップ12の固有周波数の6倍の共振を作り出す波形
    57と合成される。 波形57の好適な位相は図9の実線で示され、そのピーク59、61は波形15のピークと一致し、それらは波形15と反対の正弦のピークとなっているのがわかる。 このようにして、2つの波形のピークが重ね合わさることを避けるのである。 図9の点線57aは波形57の反転波形であり、その位相は、ピークが波形15のピークに加わるような位相である。 こうした状況で、2つの波の振幅は、磁歪ストリップ12の飽和を避けるならば、波形57の使用される場合より低いレベルに保たれなければならない 図1から図9を参照して説明したデータ記憶装置は図
    10に示されるシステムに適用される。 このシステムではデータ記憶装置がカード60と一体化されている。 呼掛の場合、カードは送信コイル62と受信コイル64の間を通り抜ける。 送信コイルは制御ユニット68に制御される電源
    66により駆動され、コイル62に交番呼掛磁界を生成させる。 この交番呼掛磁界はシステムで使用されるタグやカードの磁歪素子が共振するようにプログラムされている選択されたすべての周波数を介して掃引される。 このタグがないとき、図8の構成において、受信コイル64の出力は実質的にヌルとなる。 しかしながら、ある特定のカードやタグ60がコイル62と64の間にある場合には、上述の交番フィールドが生成され、プログラムされた磁歪素子12がその周波数で共振するのがコイル64で検出され、
    検出された信号はデコーダ70でデコードされる。 タグが受信コイル64の図8の構成に対して対称に配置されるということはおそらくないので、通常、タグで再生された信号がヌルでありえない。

    図11は、図10に示すようなシステムで経験的に得られる反応を示している。 図11の波形Aは、呼掛フィールドの周波数が掃引されたとき、ストリップ12の固有周波数の4倍で共振するようにプログラムされたタグから得られる反応である。 図11の波形Bは固有周波数の5倍で共振するようプログラムされたタグから得られる反応であり、波形Cは固有周波数の8倍で共振するようプログラムされたタグから得られる反応である。 波形Dはストリップ12の固有周波数の4倍、5倍、8倍でそれぞれ共振するようプログラムされたタグから得られる反応である。 図11の波形からわかるように、コイル64からの出力の振幅のピークは、呼掛フィールドの周波数がストリップが共振するようプログラムされた周波数を通り抜けるとき上昇する。

    図12は図10の構成の他の例で、1本のコイル63が送信と受信の両方に用いられている。 図12はそのカードを持っている人物の識別を目的として使用されるカード60を示している。 本実施例では交番フィールドはバースト状でかけられ、検出はバースト後の落ち着いた期間に行なわれる。 この期間中、タグ内の共振ストリップは、呼応する周波数で検出可能な再生フィールド周波数を生成するようリング(ring)する。

    図13のグラフは2つの曲線からなる。 この曲線は交番フィールドが作用した装置の感度が、バイアス素子14の磁化によってストリップ12中に生成されたバイアスフィールドの強度の関数として変化することを表している。
    図13の曲線Aは、磁歪素子12にかけられたフィールドH
    に対し、その素子1に生じたひずみを表す曲線である。
    原点では、フィールドHはゼロでひずみはない。 フィールドHの値がS、または−Sに増加すると、磁歪素子は飽和するが、さらにフィールド内で(両方向に)さらに増加しても、更なるひずみは生じない。 曲線BはバイアスフィールドHの強度を増加させ与えられたフィールドが直線的に増加する場合のデバイスの感度を示しており、素子14に作用する磁気の強度が感度曲線の上端部に向かうようなバイアスフィールドを与えるように選択される。 例えば、図5の矢印28と30で表わされるフィールドは図13に示すH1と−H1の値をもつ。

    データを表すには様々な方法がある。 例えば、バイナリ数の異なる数字を異なる高調波での共振で表すこともできる。 例えば、4ビットのバイナリ数の数字ははそれぞれ磁歪素子の固有周波数の2倍、3倍、4倍、8倍での共振で表すことができる。 すなわち、共振していれば1、共振していなければ0であらわす。 この符号化構成は比較的少ない数字を有する2進数には適するが、この符号化を使用する場合に数字の数が桁数が増えるとS/N
    比は減少する。 また、0から219までの番号を付した他の符号化構成が、各タグにつき最高12の高調波のうち(基本周波数は励磁する危険性が高いので除かれる)3
    つの高調波のみを記録するようにする。 このように、12
    の高調波のうち、3つの高調波で220の組み合わせが可能である。 この符号化システムは、8ビットの2進数(256通り)にほぼ一致するが、より高いS/N比で且つより高い信頼性で最高8つの高調波が同時に各タグに記録させることができる。 このシステムの有利性は、3つより多く、或は少なく共振が検出された場合、1つより多くのタグが存在するか、システムが故障していることを示唆している。 このように、データをあらわすシステムに用いられるデコーダは、正しくない数の共振の検出に応じてアラームを発生するようプログラムすることもできる。

    遠隔読み取り表示器とメータ 図14〜図19は本発明の実施例である遠隔読取メータ10
    1を示している。 図14に示す通り、メータはガスの流れを感知するための通常のセンサ機構100(詳細は図示せず)と、図示はされないが破線114で表される従来のリンクを通じてセンサ機構に駆動される、6つのダイヤル
    102、104、106、108、110、112を備えている。 図14にあるように、ダイヤル102〜112の上面にはそれぞれ0から9までの数字が記され、ケーシング(casing)116が各ダイヤルと隣接して配されている。 ケーシング116にはマーク118が記されていて、このマークで示されるダイヤルの回転位置の数字が電流値となる。 従来のように、
    6つのダイヤルは6桁の数字を表す。

    図15はダイヤル102とケーシング116を示す斜視図であり、図示のように、ケーシング116は矩形をしており、
    ダイヤルの回転軸120に平行である。 さらに、ケーシング116はダイヤルの軸長とほぼ一致して延長可能である。 ケーシング116は図1及び図2の素子12と同様の、
    矩形の磁歪ストリップ素子122を有している。 素子122
    は、機械的に振動するように余裕を持ってケーシング11
    6の矩形の空所内に収納されている。 ケーシング116は合成プラスチック等磁気透過性素材からできている。

    図14及び図15から明らかなように、各ダイヤル102〜1
    12はドラム型をしている。 硬質磁気素材のストリップ12
    4がドラムの周囲に取付けられ、縦方向に伸びている。
    各ストリップ124はダイヤル上面の数字と対応しており、それぞれに磁気パターンが記録されている。 磁気パターンはケーシング116と隣接した時に、特定の周波数で共振するストリップにバイアスを掛ける磁界パターンである。 図16は、それぞれの異なるストリップ124で生成される磁界パターンの例を示している。 このように、
    ダイヤル上の数字「1」に隣接するストリップ124は、
    磁歪素子122を基本または固有周波数fで共振させるが、この共振はその周波数fを持つ呼掛磁界に呼応したものである。 同様に、ダイヤル上の数字「2」から「5」に隣接したストリップ124には、磁歪素子122がそれぞれ周波数2fから5fの呼掛磁界に応じて2fから5fの周波数で共振するような磁気パターンが記録されている。
    図16に示すように、6〜9及び0の数字と関連した磁界パターンはfから5fまでの範囲で共振を起こす。 しかし、図16に表されるように、磁歪素子122の幅は各ストリップ124の幅より大きいので、磁歪素子122は常に2つあるいは3つのストリップ124に影響を受ける。 例えば磁歪素子122はダイヤル位置番号4及び番号7の所で4f
    で共振するが、番号4の所では3f、5fの周波数でも共振し、番号7の所では2f、fでも共振する。 こうして、4
    の位置と7の位置を互いに区別することができる。 図17
    はダイヤルが3の位置から4の位置へ動く時に起こる共振を示している。 図17の曲線Aは3の位置で起きた共振を表している。 そこでは高振幅の周波数3fと比較的低い振幅の周波数2f、4fの共振が起こっている。 図17の曲線Bはダイヤルが3と4のほぼ中間の位置にある時に起きた共振を表しており、具体的には、等しい振幅の3f、4f
    と、低振幅の2f、5fの共振が起こっている。 図17の曲線Cはダイヤルが4の位置にある時の共振を表し、4fで高振幅の共振が起こり、ほぼ等しく低振幅の共振が3f、5f
    で起こっている。 以下に明らかになるように、ダイヤル上の数字の符号化は次の通りである。

    数字 共振周波数 0 3f、5f、f 1 5f、f、2f 2 f、2f、3f 3 2f、3f、4f 4 3f、4f、5f 5 4f、5f、2f 6 5f、2f、4f 7 2f、4f、f 8 4f、f、3f 9 f、3f、5f 表中、fは磁歪ストリップの固有周波数である。 このタイプの符号化には各ダイヤルにおける周波数の数を少なくできるという利点がある。

    このように、ダイヤルに呼び掛けるために、呼掛交番磁界が与えられ、周波数の必要な範囲が掃引できる。 あるダイヤルを別のダイヤルと区別するため、それぞれのダイヤルに隣接する磁歪ストリップの長さは図18に示すように異なっている。 このため、ダイヤル102〜112に対応するストリップ122A〜122Fは各々異なる基本周波数を持ち、従って異なる高調波のセットを持っている。

    図19はメータ101の呼掛図式を示すもので、メータに隣接する第1コイル130と、メータからは離れているが単純導電体134によりコイル130に接続された第2コイル
    132と、メータを読む係の人が持ち歩く携帯読取装置13
    からなっている。 装置13は送受信コイル136、電源138
    と、コイル136に交番磁界を生成させるように電源を駆動する制御部140を備えている。 コイル136の交番磁界の周波数は、磁歪素子122が共振する周波数(高調波を含む)範囲を掃引(swept)或はステップされる。 装置13
    はさらに、検出された再生磁界を復号するデコーダ142
    と、制御部140の制御により、各メータからメータ識別子と共に読み取ったデータを格納するデータ格納部144
    を備えている。

    図20はメータの変形例を示している。 ダイヤル102'〜
    112'は共通軸160上に配置され、ダイヤルの番号は底面ではなく周囲に記されて、測定用プレート162を通して見えるようになっている。 図21に示すように、ダイヤル表面の数字は硬質磁気ストリップ124上に記されているが、ストリップ124に記録されている磁気パターンは図1
    6と同様である。 磁歪共振素子122'A〜122'Fは、図14のように、ダイヤルの周囲に隣接している。 しかし、この例では、ダイヤルの軸長と磁歪ストリップの長さ及び硬質磁気ストリップの長さは図14より短いものとなっている。

    図22、23の実施例は図20、21の実施例と同様であるが、図23に示すように、硬質磁気ストリップ124''がダイヤルの周囲ではなく側面に配されている点が異なっている。 そして、図22に示すように、磁歪共振器122''が側面に隣接している。 図22、23では、共振器122''とストリップ124''は放射状に伸びている。

    図24、25の構成は図22、図23のものと同様であるが、
    磁歪ストリップ素子122'''はダイヤル102'''〜112'''の側面の弦に沿って伸びており、硬質磁気ディスクが各ダイヤルの側面に設けられている。 図25に示すように、磁気パターンはこれらの磁気ディスクに記録される。 図示では、斜線部分は磁界方向が時計回りであることを示し、その他の部分は磁界方向が反時計回りであることを示している。 このように、隣接するストリップ122'''はバイアスを受けて前述の実施例のように特定の周波数で共振するということが理解できる。

    図26は図14のダイヤル構成に、より正確さを求めた変形例である。 図26の構成は、ダイヤルがケーシング117
    内に収容された、別の磁歪共振器123と関連しているという点を除いては、図14と同様である。 ダイヤル102と関係した共振器122、123の配置は、ダイヤル上の番号の1つとそのストリップ124が一方の共振器と合う位置に来た(aligned)時、もう一方の共振器が隣接する2つのストリップ124のほぼ中間に来るようになっている。
    ストリップの長さが都合よく異なっているので、2つのストリップ122、123による共振を区別することができる。 これら2つのストリップに再生された信号の適当な復号化によって、ダイヤル位置を正確に決定することができる。 図26は単一のダイヤルのみを示しているが、同じ構成を、異なるストリップで異なる周波数の、メータの他のダイヤルにも適用できる。

    上述の実施例では磁歪共振器はすべて矩形である場合につい説明してきた。 しかしながら、それらは異なる形状であっても良い。 図27は、磁歪共振子が円形である例を示している。 図27の構成Aは円形磁歪素子80を基本周波数で共振させるため近傍の硬質ディスク素子によって生成されるバイアスフィールドを示している。 構成Bは第1高調波、すなわち、この場合、基本周波数の2倍、
    ただし正確に2倍ではない高調波で共振させる磁気フィールドパターンを示す。 構成Cは基本周波数の正確ではないが約3倍の高調波でディスク80を共振させるためにバイアスをかける磁気フィールドパターンを示す。 これらのフィールドパターンは図3から図9までを参照して説明したような方法において、近傍の硬質磁気ディスク(不図示)の直径に沿って、信号を記録することによって生成される。

    図28は本発明の様々な実施例で利用される磁歪素子21
    2を示している。 素子212は、磁歪素材シートから打出しまたはエッチングにより形成されたもので、各端部に横の4つの突部(projection)216のある長さlのストリップ214を有している。 突部216は、長さlのストリップ
    214が持っている固有周波数を減少させることができる。 この固有周波数の減少は、ストリップ214に対する突部216の加えによる質量(mass)の増加から起こる。
    必要な固有周波数のために、寸法(dimension)lを縮小してもよい。 前述の実施例のように、適当な磁気パターンを記録した硬質磁気バイアス部材が、素子212と提携している。 硬質磁気バイアス部材の大きさと形は、例えば図28の点線220で表すようにストリップ214と同じでもよいし、あるいは、同図の点線222で表すように素子2
    12の外形と同じ大きさの長方形であってもよい。 さらに、硬質磁気バイアス部材の大きさは、線220、222で表した大きさの中間であってもよい。 特に、磁気バイアス部材が点線222で示された大きさのとき(あるいは、ストリップ214に関して大きい場合)、適当な周波数の交番フィールドに呼応して、突部を選択された方向、例えば素子214に対して横方向に振動させるような磁気パターンが硬質の磁気部材に記録される。 このように、図28
    に示す構成をもって、選択された周波数で様々な方向に振動させることができる。 突部216の振動はストリップ2
    14の振動に調和する必要はない。

    図28の素子は図1から図12を参照して説明したような方法で用いられる。 また、符号器には図14から図25を参照して説明してきた種類を用いてもよい。

    図29は図28の素子と同様の素子212を示しているが、
    この素子は矩形突部216の代わりに台形の突部218を有している。 もし突部218の領域が突部216の領域より小さく、図28、図29の素子が同一だとすると、図29のストリップ214の固有または基本周波数は、突部516と比較して質量の少ない突部518のために、図28のストリップ214の周波数よりいくらか高くなる。 図28に基づき説明したような硬質磁気バイアス部材は図29に示す素子212にも使用されるため、図29の要素で図28と共通するものには同じ符号を付している。

    図30は磁歪素子212を示している。 これは図28、図29
    に基づき説明したものと同様の磁歪エレメンの変形例であるので、共通要素には共通符号を付してある。 図30において、ストリップ214には、図28、図29の突部216、21
    8の代わりに横方向の突部224が備えられている。 各突部
    224はほぼL字型をしており、こうして突部はストリップ214と共にEの字を形成している。 突部224の形を別にすると、図28、図29の説明は図30にも当てはまる。 図30
    に示すような装置で得られる周波数の特別な例としては、lとして5ミリの長さを持たせ、突部224を欠く場合には、ストリップ214が440KHzの基本周波数を持つ。
    そして素子224の質量が、この周波数を例えば113KHzに低くする。 また、実験によれば、点線220で表すよりも大きい幅を持ち、ストリップ214をその基本周波数で共振を誘導するバイアス磁界を持つ硬質磁気素子は、適切な周波数の呼掛磁界に応じても、より高い周波数(実験では223KHz)の派生不要共振を起こすことが判明している。 この不要共振はどの実際的なシステムにおいては配慮することになろう。

    このように、簡単な同一方向のバイアスフィールドによりバイアスをかけられた磁歪素子212では、素子212の異なる部分は、同一の周波数のバイアスフィールドに呼応し、それぞれ異なる周波数で共振する。

    図31、図32では、図1から図9を参照して説明してきた硬質磁気バイアス素子14をもつ共振素子12が5本一組となって透磁率の高い平面軟磁性シート230と台形232の間に配置されてる。 図32からわかるように、シート23
    0、232は素子12と同じ平面板上にある。 シート230、232
    の狭端部(narrow ends)234、236はそれぞれ素子12の端部と隣接しており、従って、シート230、232の広端部(wide ends)238、249はそれぞれの素子12とは間隔があいている。 図31からわかるように、シート230、232
    は、素子12端部と隣接する端部ができるだけ近接できるようなっているため、互いに異なる形をしている。 これにより、呼掛磁界の磁束が、シート230、232の狭端部23
    4、236間の領域で、言い換えると、磁歪素子12を含む領域で集中するようになっている。 この効果は図31では、
    呼掛磁界の磁束線を表す点線242で示している。 この結果、磁界に対する磁歪素子の感度が向上する。 このように、図31、図32の構成を図10あるいは図12を参照して説明してきたシステムのタグに作用させたとき、例えば、
    作用範囲がパワーレベルに対して増加する。 このように、範囲を維持するのであれば、低いパワーレベルも呼掛磁界に使用することができる。 さらには、作用範囲とパワーレベルの両方を維持するのであれば、信号/ノイズ比(signal to noise ratio)を高める。

    シート830、832に適切な磁気素材は、Vacuumschmelze
    6025である。

    図33、図34は磁歪素子12を含む領域における交番フィールドの磁束を収束する他の構成を示す。 図33、図34において、アルミニュウム等の非磁気素子の矩形シート24
    4は、単一または複数の素子12、14が位置する間隙部246
    を有し、シート244はシートの約中央に位置する素子1
    2、14に対して垂直に伸びている。 間隙部246から部材24
    4の端部へ伸びる狭間隙部243は、確実に間隙部246周辺で閉回路(short circuit path)とならないようにしている。 図34の破線248で表すように、呼掛磁界の磁束線はシート244付近及び間隙部246を通るが、図示のように間隙部246を集中して通るので、磁歪素子12が位置する間隙部246における呼掛磁界力が高められる。 効果を上げるためには、シート244は少なくとも磁気表面部の深さ(electromagnetic skin depth)と同じだけの厚さを持つ必要がある。 従って、材料を無駄にせずに必要な結果を得るためには、その厚さが磁気表面部の深さよりわずかに厚ければ最適である。

    図35では、磁歪素子312は、硬質磁気バイアス素子(図示せず)に、矢印314、316で示すように、ストリップ912の磁界の上下部が反対の縦方向になるようにバイアスを掛けられる。 図36において、符号Aa、Bbはそれぞれ図35の線a−a、b−bに沿ってバイアス素子に記録される信号である。 この磁気パターンの効果として、図
    35のストリップ312の上下部は、適当な周波数の呼掛磁界に応じて、互いに反対の位相で伸縮し、図37の一点鎖線で表されるようなストリップ自身の面内で歪んだ振動を起こす。 これらの発振が起こる場合の周波数は素子31
    2の基本周波数とは異なる。 他の周波数の他の振動モータを生み出すため、実際は、例えば、素子312を、基本周波数の高調波で図4〜図9で説明したように縦方向に振動させるために、図36に示すような信号上に他の信号パターンが重ね合わせても良い。

    図38の実施例では、磁歪ストリップ素子412は硬質磁気素子(図示せず)によりバイアスを掛けられ、矢印41
    6で表されるようなストリップの長さに対して横に並んだ磁界を生成する。 矢印416の磁界の強さはストリップ端部で最も強く、ストリップ中央に向けて弱くなり、中央部では、磁界は実質的にゼロになる。 図39の符号Ba、
    Bb、Bcは図38にそれぞれ記された線aa、bb、ccに沿って磁気バイアス素子に記録される信号である。 図39のグラフの平軸は、ストリップ416の縦の長さに対し横に並んだ方向に記録された信号を表している。 この磁界パターンの効果は、図40に示すように、ストリップの横の振動歪曲を起こすことにある。 ここでは、ストリップの両端部は適当な周波数の呼掛交番磁界に応じ横に広がっている。 図40からわかるように、ストリップの中間ゾーン
    bb及びccではストリップ幅がいくらか収縮している。 これは図38、図29のパターンによって起きる振動をコンピュータシミュレーションすることで予測されている。 図
    40の発振を起こすのに必要な信号の周波数はストリップの基本周波数とは異なっている。 他の実施例のように、
    他の磁界パターンを図38、図39に示すような信号上に重ね合わせて、基本周波数及び/または高調波など他の周波数の共振を起こすようにしてもよい。

    このように、図35〜図40の実施例は、本発明に従って、ストリップが応答する付加的な周波数を提供するために、異なるモードの振動がストリップ内で誘導される原理を明らかにしている。

    本発明の範囲内でさらに更に多くの変形例が可能である。 例えば、図15の構成に代えて、メータ近くに読取装置を置くことによってもメータ読み取りを行なうことができる。 しかし、図15のようなコイル130、132により、
    例えば、メータを屋内または地下に配置して数メートル離れた所で読み取りを行なうようにすることもできる。

    図14から図25において、付随する単一磁歪ストリップがダイヤル位置に従って異なる周波数で共振するように、各ダイヤルに磁気パターンは与えたが、逆の構成でも構わない。 このように、単一磁気バイアス部材は、ダイヤルの磁気パターンのかわりにダイヤルの隣に配置されることができる。 また、磁歪素子は、数字に対応する位置のダイヤル上に配置させることができ、バイアス素子の隣に位置したときに固有周波数で共振させることができる。 異なる固有周波数をもつ磁歪ストリップは、数字が互いに識別されるように異なる数に関連付けられる。 さらに、実施例でダイヤルは回転式であったが、リニア式、あるいは他の変動を検出するものであってもよい。 また、本発明に従えば、どの部品も動かさずに変数値を表示するように装置を構成することも可能である。
    変数値の関数として、磁歪コイルのセットを付勢する等して、異なる磁気パターンを生み出すための電気的手段を設け、その磁気パターンにバイアスを受ける単数または複数の磁歪素子を、生成される磁気バイアスパターンに基づく異なる周波数で共振を起こすようにすることができる。 このように、異なる周波数あるいは周波数の組み合わせで、変数値の表示ができる。

    図14の実施例における部材124は別々の硬質磁気ストリップとして説明されたが、その代わりに、各ドラムに単一の硬質磁気コーティングを施すことで、「ストリップ」が物理的には別々ではないが磁気パターンが記録されるゾーンは別々となるようにすることも可能である。
    これは、他の実施例の素子124'、124''にも適用できる。

    図1、図2を参照して説明してきたように、本発明のタグの優位性は、すばやくプログラムすることができることであるが、これを適用するのが適切でない場合もあるかもしれない。 タグが製造された後、再びプログラムされることを避けるため、タグを厚いケーシングの中に取付けて、記録ヘッドを以前に記録されたパターンに影響を与えるほど硬質磁気素子14に近付けないようにすることもできる。

    更なる変形例として、ビットの密度を上げるため同一タグ中に2つ或はそれ以上の長さの異なるスリップを備えることもできる。 そのような素子は少なくても2つの周波数で共振するようプログラムすることが望ましい。

    図19に示すように「従属」コイルに関する遠隔読取構成は図14のメータの遠隔読取に関してのみ示されたが、
    従属コイルとの構成は図1、図2を参照して説明してきたタグの呼び掛け用いられる。

    図面を参照した説明では、磁歪ストリップは1方向にのみ、即ちストリップ長方向にのみバイアスを掛けられていたが、適当な磁界パターンで横方向にバイアスを掛けて、縦方向の共振の代わりに、または縦方向共振に加えて、横方向で共振させることもできる。

    硬質磁性体の磁気パターンは正弦波、あるいは正弦波の組み合わせとして記録されるのが望ましいが、他の波形を用いても構わない。 しかしながら、正弦波が望ましいのは他の高調波での不必要な共振を避けることができるからである。 例えば、短形波を用いるとすると、必要な周波数だけでなく、不必要な周波数でも共振が生じるので(フーリエ解析からも明らかになる)、低s/n比が起こる。

    図1の実施例では、バイアス素子14は磁歪ストリップ
    12から分離したものとして説明したが、2つの素子を一体化させることもできる。 例えば、磁歪材質のストリップを硬質磁性材質でコートすることもできる。

    上記の説明では、呼掛磁界を掃引したり必要な周波数の範囲を段階掃引(step ped)するのに様々な記述があったが、他の方法も可能である。 例えば、呼掛磁界は同時に生成された複数の必要な呼掛磁界のバーストを備えていてもよいし、ある状況では、共振を起こすために必要な周波数に加えて、多数の周波数を含む白ノイズ等のノイズのバーストの形を取ってもよい。

    図28〜図30を参照して、ストリップ端部に突部を設けることによりストリップの基本周波数を減少できることを説明した。 基本周波数を減少する他の方法として、特に、適当な位置で質量のある物質を使用する等他の方法で質量を増すことでも可能である。

    数々の実施例、特に、図28から図30、及び、図35から図40を参照して説明してきた実施例では、磁歪素子は異なるモードまたは方向で共振するということが説明されたが、多くの適用例では縦方向モードのみで共振が得られることが望ましい。 そうした場合、高い縦横比(aspe
    ct ratio)の単純な矩形ストリップ、つまり縦方向の振動が最大になり横方向の振動が最小となるように、長くて薄いストリップを使用すればよい。 一定のストリップ長の場合は、ストリップ幅を少なくすることによりトータルの信号を縮小することができる。 ストリップの質量は減るが、生みだされる共振は実質的に狭い周波数帯域を持つため、狭信号/ノイズ比は向上するからである。
    また、共振器の長さがその幅の整数倍である時、ある高調波を使用すると問題が起きる。 例えば、3:1のアスペクト比を持たせた装置の実験段階では、3番目の高調波(即ち基本周波数の3倍の周波数)はダブレット(doub
    let)に分れてしまうため使用できない。 同様なことが9番目の高調波でも起こる。 さらに、共振周波数は、低いアスペクト比が使用された所では、基本周波数の正確な倍数とはならず、これはストリップに対して横方向の共振の励振によるものと考えられている。 こうした問題は例えば15:1以上の高いアスペクト比のストリップを使用することで避けることができる。 というのは、こうした問題は、使用される周波数の範囲外の、非常に高い高調波(あるいはアスペクト比が15:1で、基本周波数の15
    倍以上の周波数)でしか起こらないためである。

    図3〜図9を参照して、信号源20が、好ましくはタグ2が変換器18に到着するまえにオンされて、過渡現象を避けるためにタグ2が変換器を去った後にオフされることを説明した。 しかし、多くの場合では、システムを注意深く設計することによって、不要な過渡現象の発生を避けることができる。

    本発明は識別タグやメータ読み取りシステムに加えて、様々な異なるシステムに適用することができる。 例えば、商品のラベリング、在庫管理、空港での荷物分類、販売、製造の自動化、セキュリティとアクセスコントロール、発券、クレジットカード、そして、リニアあるいはダイアル式の符号器やコンパスなどの表示器等幅広い応用が可能である。

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 9109897.0 (32)優先日 平成3年5月8日(1991.5.8) (33)優先権主張国 イギリス(GB) (31)優先権主張番号 9117310.4 (32)優先日 平成3年8月9日(1991.8.9) (33)優先権主張国 イギリス(GB) (31)優先権主張番号 9118722.9 (32)優先日 平成3年9月2日(1991.9.2) (33)優先権主張国 イギリス(GB) (31)優先権主張番号 9121779.4 (32)優先日 平成3年10月14日(1991.10.14) (33)優先権主張国 イギリス(GB) (72)発明者 ハイド, ピーター ジョン イギリス国 シィービー8 9エイチピ ー サフォーク, ニューマーケット カウリンジ, ケイターズ ファーム (番地なし) (56)参考文献 特開 昭60−211598(JP,A) 特開 平2−47908(JP,A) 特開 昭63−83899(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl. 7 ,DB名) G06M 1/274 G01B 17/00 G06F 17/40 G06K 7/08 G08C 19/00 301

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