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申请号 JP29321694 申请日 1994-11-28 公开(公告)号 JP2710916B2 公开(公告)日 1998-02-10
申请人 ミュー株式会社; 发明人 進 小沢; 秀美 岡田;
摘要
权利要求 (57)【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 片手で持てる大きさに形成され、表面に表示部が設けられたケース本体内に、紙幣を長手方向に挿入セットする巾に形成され、束にした紙幣の一部分を長手方向に挿入セットする拡縮可能な挿入口と、 挿入口に一部分がセットされた束の紙幣を最下位の紙幣から数枚ずつ送り出す第1の送り出し装置と、 第1の送り出し装置から送り出される紙幣の送り出し完了を待たずに受け継ぎ、最下位の紙幣を一枚ずつ分離して取出口へ送り出す第2の送り出し装置と、 第2の送り出し装置によって分離された分離直後の最下位の紙幣を識別する識別センサとを設ける一方、 第1,第2の送り出し装置を同時に駆動する駆動部と、
    前記識別センサからの信号に基づいて少なくとも、前記表示部に各紙幣単位別の枚数と合計金額を表示する信号と、偽物を検知した時、前記駆動部の作動を停止させる信号とを出力する制御部とを備えていることを特徴とする紙幣計数器。
  • 【請求項2】 第1の送り出し装置は、外周面が摩擦面に形成されたローラ又はベルトタイプの回転体と、回転体に対し挿入口に挿入された束の紙幣を常時押圧する押圧体とから成ることを特徴とする請求項1記載の紙幣計数器。
  • 【請求項3】 第2の送り出し装置は、外周面が摩擦面に形成された左右一対の回転ローラと、回転ローラに対し、重り合う二枚目以降の紙幣の先端縁を押え、その送り出しを規制する進退可能な規制部材とから成ることを特徴とする請求項1記載の紙幣計数器。
  • 【請求項4】 片手で持てる大きさに形成され、表面に表示部が設けられたケース本体に、紙幣を長手方向にセットする巾に形成されたセット口と、 セット口にセットされた束の紙幣を最下位の紙幣から一枚ずつ分離して送り出す分離・送り出し装置と、 分離・送り出し装置から送り出される最下位の紙幣の送り出し完了を待たずに受け継ぎ、取出口へ送り出す取出装置と、 分離・送り出し装置によって分離された最下位の紙幣を識別する識別センサとを設ける一方、 分離・送り出し装置と取付装置とを同時に駆動する駆動部と、前記識別センサからの信号に基づいて少なくとも、前記表示部に各紙幣単位別の枚数と合計金額を表示する信号と、偽物を検知した時、前記駆動部の作動を停止させる信号とを出力する制御部とを備え、前記分離・
    送り出し装置によって送り出される紙幣の送り出し速度に対し、取出装置によって紙幣を外へ取り出す取出し速度を早くしたことを特徴とする紙幣計数器。
  • 【請求項5】 識別センサによる紙幣の識別位置を検出するエンコーダの取付位置を、分離・送り出し装置から取出装置までの間に設けることを特徴とする請求項1又は4記載の紙幣計数器。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【産業上の利用分野】この発明は、使用場所に制約されることなく、しかも、紙幣単位別の枚数及び合計金額が表示できるようにした紙幣計数器に関する。

    【0002】

    【従来の技術】従来、紙幣を大量に扱う銀行等にあっては、千円札、五千円札、一万円札の紙幣単位別にそれぞれ仕分けられた札束を紙幣計数器にセットすることで、
    紙幣の枚数がカウントできるようになっている。

    【0003】

    【発明が解決しようとする課題】従来の紙幣計数器にあっては、大型で据付けタイプとなっているため、設置スペースが必要になることに加えて、持ち運びできない面があること、また、千円、五千円、一万円がランダムに混合されている束の場合には使用できない不具合があった。

    【0004】そこで、この発明は、使用場所に制約されることなく、しかも、紙幣単位別の枚数と合計金額の表示が同時にできると共に、偽造紙幣発見装置としての機能を併せもつ紙幣計数器を提供することを目的とする。

    【0005】

    【課題を解決するための手段】前記目的を達成するために、この発明の第1の実施例にあっては、片手で持てる大きさに形成され、表面に表示部が設けられたケース本体内に、紙幣を長手方向に挿入セットする巾に形成され、束にした紙幣の一部分を長手方向に挿入セットする拡縮可能な挿入口と、挿入口に一部分がセットされた束の紙幣を最下位の紙幣から数枚ずつ送り出す第1の送り出し装置と、第1の送り出し装置から送り出される紙幣の送り出し完了を待たずに受け継ぎ、最下位の紙幣を一枚ずつ分離して取出口へ送り出す第2の送り出し装置と、第2の送り出し装置によって分離された分離直後の最下位の紙幣を識別する識別センサとを設ける一方、第1,第2の送り出し装置を同時に駆動する駆動部と、前記識別センサからの信号に基づいて少なくとも、前記表示部に各紙幣単位別の枚数と合計金額を表示する信号と、偽物を検知した時、前記駆動部の作動を停止させる信号とを出する制御部とを備えている。

    【0006】第1の送り出し装置としては、外周面が摩擦面に成形されたローラ又はベルトタイプの回転体と、
    回転体に対し挿入口に挿入された束の紙幣を常時押圧する押圧体とを有する。

    【0007】また、第2の送り出し装置としては、外周面が摩擦面に形成された左右一対の回転ローラと、回転ローラに対し、重り合う二枚目以降の紙幣の先端縁を押え、その送り出しを規制する進退可能な規制部材とを有する。

    【0008】第2の実施例にあっては、片手で持てる大きさに形成され、表面に表示部が設けられたケース本体に、紙幣を長手方向にセットする巾に形成されたセット口と、セット口にセットされた束の紙幣を最下位の紙幣から一枚ずつ分離して送り出す分離・送り出し装置と、
    分離・送り出し装置から送り出される最下位の紙幣の送り出し完了を待たずに受け継ぎ、取出口へ送り出す取出装置と、分離・送り出し装置によって分離された最下位の紙幣を識別する識別センサとを設ける一方、分離・送り出し装置と取付装置とを同時に駆動する駆動部と、前記識別センサからの信号に基づいて少なくとも、前記表示部に各紙幣単位別の枚数と合計金額を表示する信号と、偽物を検知した時、前記駆動部の作動を停止させる信号とを出力する制御部とを備え、前記分離・送り出し装置によって送り出される紙幣の送り出し速度に対し、
    取出装置によって紙幣を外へ取り出す取出し速度を早くしてある。

    【0009】また、識別センサによる紙幣の識別位置を検出するエンコーダの取付位置を、分離・送り出し装置から取出装置までの間に設けるようにする。

    【0010】

    【作用】かかる紙幣計数器において、まず第1の実施例によれば、千円札、五千円札、一万円札がランダムに混じっている札束を揃えて、挿入口に挿入すると、挿入口に挿入された紙幣の束は、回転体による外周面の摩擦力で束になった一番下の紙幣から順次一枚ずつ送り出される。

    【0011】第1の送り出し装置によって送り出された紙幣は、第2の送り出し装置に引継がれた後、取出口へ向けて一枚ずつ送り出される。 この場合、先端がづれた状態で重り合う二枚目以降の紙幣の先端縁は、規制部材によって押えられると同時に、一枚目の紙幣は回転ローラによる摩擦力で取出口へ向けて送り出される。 第2の送り出し装置によって送り出された紙幣は、識別センサによって本物、偽物あるいは、紙幣の種類、枚数が識別され、制御部に入力される。 制御部は、識別センサからの信号に基づいて出力し、表示部において千円札、五千円札、一万円札の枚数、合計金額が表示される。

    【0012】また、偽札を識別センサが検知すると、駆動部の作動が停止し、紙幣のカウントを止める。 これにより、偽造紙幣発見装置として機能する。 しかも、小型で携帯が可能となり、使用場所に制約を受けることはない。

    【0013】次に、第2の実施例によれば、千円札、五千円札、一万円札がランダムに混じっている紙幣の束を揃えて、セット口に挿入すると、分離・送り出し装置によって最下位の紙幣から順次一枚ずつ送り出される。 送り出された紙幣は、取出口へ向けて一枚ずつ送り出されると共に、送り出された紙幣は、識別センサによって本物、偽物あるいは、紙幣の種類、枚数が識別され制御部に入力される。 制御部は、識別センサからの信号に基づいて出力し、表示部において千円札、五千円札、一万円札の枚数、合計金額が表示される。

    【0014】また、偽札を識別センサが検知すると、駆動部の作動が停止し、紙幣のカウントを止めることで、
    偽造紙幣発見装置として機能する。 これら一連の動作において、コンパクトでありながら取出し速度の速い取出装置によって内部で滞留することなく紙幣を一枚ずつ確実に取出せると共に、エンコーダによって正確な識別が可能となる。

    【0015】

    【実施例】以下、図1乃至図11の図面を参照しながらこの発明の第1の実施例について具体的に説明する。

    【0016】図8において、1は紙幣計数器3のケース本体を示しており、片手で、持てるタバコ大の大きさの形状となっている。

    【0017】ケース本体1の表面には表示部5と、設定釦7と、開始釦9及び電源スイッチ釦11がそれぞれ設けられている。

    【0018】表示部5は液晶表示となっていて、上側が合計金額表示欄5aとなっている。 合計金額表示欄5a
    の下側は、一万円札の枚数表示欄5bと、五千円札の枚数表示欄5cと千円札の枚数表示欄5dとなっている。

    【0019】設定釦7は、上面に数字が印刷され、設定釦7を押すことで、紙幣の取出し枚数を指定するものである。

    【0020】一方、ケース本体1の一方(図2,下側)
    は拡縮可能な挿入口13となっており、他方(同図上側)は取出口15となっている。 挿入口13と取出口1
    5は、搬送通路面17aを形成するガイドプレート17
    によって連通し、ガイドプレート17はケース本体1内に固定支持されている。

    【0021】挿入口13は、取付ヒンジ19を支点として開閉可能な開閉蓋21を開けることで、束にした紙幣の挿入が可能となっており、開閉蓋21の開閉により、
    挿入口13の拡縮が可能となる。

    【0022】なお、開閉蓋21は、図10、図11に示すように、ヒンジPを支点として常に閉塞矢印方向へ回動するよう開閉自在に支持される一方、引出し本体22
    の両把手部22a,22aを持って手前に引出すことで、仮想線のように開くことができる引出し式開閉タイプとしてもよい。

    【0023】取出口15は、紙幣が一枚ずつ通過可能な口径に設定されている。

    【0024】ケース本体1内の挿入口13側には紙幣の有無を検知する紙幣検知スイッチ23と、第1の送り出し装置25が、取出口15側には第2の送り出し装置2
    7と識別センサ29がそれぞれ配置されている。

    【0025】紙幣検知スイッチ23は、ガイドプレート17aの搬送通路面17aから突出し、挿入口13に挿入される紙幣によって押圧されることで紙幣の有無を検知し、紙幣がないことを検知すると、開始釦9を操作しても後述する制御部31を介して開始釦9の操作が空振りに終るようになっている。

    【0026】第1の送り出し装置25は、ローラ軸33
    に回転自在に軸装された左右の回転ローラ35,35
    と、左右の回転ローラ35と対向し合う位置に配置された押圧体37とから成っている。 回転ローラ35の外周面はゴム等の材質によって摩擦面が確保されると共に、
    切欠窓を介してガイドプレート17の搬送通路面17a
    から一部外周面が突出する形状となっている。 この場合、回転ローラ35は、ベルトタイプであってもよい。
    また、数については中央部位に一箇所設けることでも良く、左右に特定されない。

    【0027】押圧体37は、図4に示す如く開閉蓋21
    に装着された支持ブラケット39に対して、回転自在に支持されたローラタイプとなっており、開閉蓋21を、
    常時閉める方向(図4矢印)へ付勢する付勢ばね41によって回転ローラ35側へ向かう押圧作用が確保されている。 なお、付勢ばね41の一端は、開閉蓋21の側方プレートに、他端はケース本体1側にそれぞれ係止されている。

    【0028】これにより、押圧体37は、回転ローラ3
    5の外周面に対して強く接触し、紙幣を回転ローラ35
    側へ押えつける作用が働らくようになっている。

    【0029】第2の送り出し装置27は、左右一対の回転ローラ43,43と規制部材45とを有し、回転ローラ43は、中央部位に歯付プーリ47を有するダブルローラとなっていて、ローラ軸49に対して回転自在に軸装されている。

    【0030】回転ローラ43の外周面は、ゴム等の材質によって摩擦面に形成されると共に、切欠窓を介してガイプレート17の搬送通路面17aから一部分外周面が突出する形状となっている。

    【0031】第1の送り出し装置25の回転ローラ35
    と、第2の送り出し装置27の回転ローラ43は、図1
    に示す如く第1,第2,第3伝達系V1,V2,V3介して駆動モータ51からの回転動力が与えられるようになっている。

    【0032】駆動モータ51は、乾電池蓋52の開閉により交換可能な乾電池53,又は、交流を直流に変換するアダプター(図示していない)からの直流を、電源とする直流用モータとなっていて、後述する制御部31からの信号に基づいて作動制御される。

    【0033】第1伝達系V1は、駆動モータ51のモータ軸に装着された歯付の第1プーリ55と、中間に配置されたダブルの歯付の第2,第3プーリ56,57と、
    第2の送り出し装置27の右側の回転プーリ43のプーリ軸49に装着された歯付の第4プーリ59とに掛廻されたタイミングベルト61とから成っている。

    【0034】中間に配置されたダブルの第2,第3プーリ56,57は、第1,第4プーリ55,59に対してプーリ比が異なる減速用のプーリとなっている。

    【0035】第2伝達系V2は、減速用のプーリとなる第2,第3プーリ56,57の反対側、左側に配置された歯付の第5プーリ63と、第2の送り出し装置27の左側の回転プーリ43のプーリ軸49に装着された歯付の第6プーリ65とに掛回されたタイミングベルト67
    とから成っている。 第5プーリ63は、ダブルの第2,
    第3プーリ56,57と伝達軸69を介して一体に装着されている。

    【0036】第3伝達系V3は、第1の送り出し装置2
    5の左側の回転ローラ35と並んで設けられた歯付の第7プーリ71と、第2の送り出し装置27の左側の回転ローラ43の中央部位に設けられた歯付プーリ47とに掛回されたタイミングベルト73とから成っている。 第7プーリ71と歯付プーリ47のプーリ比は異なり、これにより、第1の送り出し装置25の回転ローラ35に対し、第2の送り出し装置27の回転ローラ43の回転数が速くなる設定となっている。

    【0037】第1の送り出し装置25の左右の回転ローラ35,35は、該ローラ35,35から送り出された紙幣が、第2送り出し装置27の回転ローラ43と同時に噛み合うことで、各ローラ35,43の回転差による負荷の発生時に、左右の滑りクラッチ75,77によって送り速度の遅い回転ローラ35,35側が空転するようになっている。

    【0038】左側の滑りクラッチ75は、図6に示す如くローラ軸33に対しフリーの回転状態に装着された回転ローラ35のローラディスク面35aと、ローラ軸3
    3と一体に装着された第7プーリ71のプーリディスク面71aとの間にクラッチ部材79が介装され、ローラディスク面35a、クラッチ部材79、プーリディスク面71aの三者は、回転ローラ35側に設けられた付勢ばね81によるばる圧で圧着し、この圧着力を越える負荷が作用した時にクラッチ部材79を挟んで滑るようになる。

    【0039】また、右側の滑りクラッチ77は、ローラ軸33に対しフリーの回転状態に装着された回転ローラ35のローラディスク面35aと、ローラ軸33から立上がるフランジ部83との間にクラッチ部材85が介装され、ローラディスク面35a、クラッチ部材85、フランジ部材83の三者は、回転ローラ35側に設けられた付勢ばね87によるばね圧で圧着し、この圧着力を越える負荷が作用した時にクラッチ部材85を挟んで滑るようになる。 但し、回転トルクの弱い駆動モータを用いる場合には、滑りクラッチ75,77の構成は必ずしも必要としない。

    【0040】規制部材45は、ゴムパッドとなっていて、図5に示す如く、ケース本体1内に固定支持された支持プレート89に形成された左右の支持片90,91
    に固着されている。

    【0041】左右の支持片90,91は、支持プレート89に逆U字状の切欠溝93を入れることで形成され、
    支持片90と支持片91の上端は連結部93によって一体に連続している。 左右の支持片90と支持片91の間には、独立した舌片状の弾性片94が形成され、この弾性片94には、合成樹脂製の磁気センサパッド95が設けられている。

    【0042】ゴムパッドに形成された前記規制部材45
    は、図3鎖線で示すようにダブルに形成された回転ローラ43と回転ローラ43の間に配置される位置に位置決めされ紙幣の一部をU字状に窪ませるように作用すると共に、調整ねじ96により各支持片90,91が基部を支点として回動(図2矢印)することで、回転ローラ4
    3に対して進退調節が可能となる。 調整ねじ96は、支持プレート89に螺合され、調整ねじ96の先端は、前記連結部93から立上がる立上り壁97に当接している。 したがって、調整ねじ96の伸縮により、立上り壁97に対して先端が強く、又は弱く当接し合うことで規制部材45は、回転ローラ43に対して近ずく前進状態と離れる後退状態が得られるようになり、重り合う2枚目の紙幣の先端縁を押える最適な規制位置の調整が可能となる。

    【0043】識別センサ29は、回転ローラ43の左右外側に配置された上下に対向し合う発光素子98aと受光素子98bとから成る光センサ98と、回転ローラ4
    3と回転ローラ43の間に配置された磁気センサ99の組合せから成っている。

    【0044】光センサ98は、エンコーダ100によって各位置における紙幣の図形読み取り、パターン認識、
    透過パターン等を検出するよう機能し、その検出信号は制御部31に入力される。

    【0045】磁気センサ99は紙幣が磁気センサパッド95によって上から押えつけられることで、インキ内に含まれる各紙幣単位別の磁気を検知し、その検知信号は制御部31に入力される。

    【0046】エンコーダ100は、第1プーリ55に取付けられた回転板101の回転数を、回転板101に設けられた等間隔の透孔103の数を光素子105によってカウントすることで、回転ローラ43の送り量を検知するよう機能し、その検知信号は制御部31に入力される。

    【0047】制御部31は、例えば各紙幣単位別の図形や磁気量等の情報が予め入力されていて、各センサからの信号に基づいて演算処理し、各紙幣単位別の枚数、合計金額の信号を表示部5へ出力する一方、偽札が検知されると駆動モータ51の作動を停止させるよう機能する。 なお、識別センサ29を、その国の海外仕様にすることにより、国外仕様となる。 この場合、制御部31
    は、国外仕様に対応する情報を入力する必要がある。

    【0048】このように構成された紙幣計数器3によれば、千円札、五千円札、一万円札がランダムに混じっている紙幣の束を、挿入口13に挿入し、開始釦9を操作すると、第1,第2送り出し装置25,27の作動により、紙幣は一枚ずつ送り出され、取出口15から取出せるようになる。

    【0049】この動作時において、先端がづれた状態で、重り合う二枚目以降の紙幣は、規制部材45によって先端縁が押えられると同時に、一枚目の紙幣は、回転ローラ43による摩擦力で取出口15へ向けて順次送り出される。 この時に、紙幣は、識別センサ29によって、本物、偽物あるいは、紙幣の種類、枚数が識別され、制御部31に入力される。 制御部31は、識別センサ29からの信号に基づいて信号を出力する。 これにより図8の如く表示部5において、千円札、五千円札、一万円札の枚数、合計金額が表示される。

    【0050】また、偽札を識別センサ29が検知すると、駆動モータ51の作動が停止するようになる。 これにより、偽造紙幣の発見が可能となる。

    【0051】次に、別の使い方として、例えば、一万円札の束の中から必要枚数を取り出したい場合には、一万円札の束を挿入し、図9に示す如く合計金額表示欄5a
    に設定釦7を押して枚数をセットする。 次に、開始釦7
    を操作し、取出口15から紙幣が順次送り出されセットした枚数を識別センサ29が検知すると、その検知信号は制御部31に入力される。 制御部31は、検知信号に基づいて、駆動モータ51の作動を停止させる。 これにより、例えば、一万円札の枚数表示欄5bに枚数が表示されると共に取出口15から必要枚数の紙幣が取出せるようになる。

    【0052】なお、この実施例では、紙幣について説明したが、例えば、図7に示す如く「札」と「他」の機能を備えた切換えスイッチ107を設けることで、切換えスイッチ107の「他」の切換操作で、図書券、宝くじ、商品券の使用範囲の拡大も図れる。

    【0053】また、この実施例では、手に持った状態での使用が可能となっているが、図12、図13に示す如く札受け部106と電源部108とを有する卓上セット台109の装着部111に装着セットすることで、卓上タイプとして使用できる。 したがって、取出口15から取出された紙幣は、札受け部106に整理されて載るようになる。

    【0054】図14から図20は、紙幣計数器115の第2の実施例を示したものである。 図において、113
    は紙幣計数器115のケース本体を示しており、簡単に持ち運べる大きさに作られている。

    【0055】ケース本体113は、札受け部114と結合部116を介して着脱可能な結合構造となっているが、ケース本体113と札受け部114とを一体に連続成形された形状であってもよい。

    【0056】ケース本体113の表面には表示部117
    と、設定釦119と、開始釦120がそれぞれ設けられている。

    【0057】表示部117は液晶表示となっていて、上側が合計金額表示欄117aとなっている。 合計金額表示欄117aの下側(図面左側)は、一万円札の枚数表示欄117bと、五千円札の枚数表示欄117cと千円札の枚数表示欄117dとなっている。

    【0058】設定釦119は、上面に数字が印刷され、
    設定釦119を押すことで、紙幣の取出し枚数を指定するものである。

    【0059】一方、ケース本体113の一方(図17,
    右側)はセット口121となっており、他方(同図左側)は取出口123となっている。 セット口121と取出口123は、搬送通路面を形成する第1のガイドプレート125と第2のガイドプレート127とによって連通し、第2のガイドプレート127はほぼ平に固定支持されている。 セット口121側に配置された第1のガイドプレート125は、外から内部へ向かって下降傾斜する傾斜姿勢で固定支持されると共に、補助ガイドプレート129が設けられている。

    【0060】補助ガイドプレート129は、傾斜姿勢の第1のガイドプレート125に沿って斜め上方へ伸縮自在に支持されている。

    【0061】取出口123は、紙幣が一枚ずつ通過可能な口径に設定されている。

    【0062】セット口121側には、送りローラ131
    と、分離・送り出し装置133が、取出口123側には取出装置135と識別センサ137がそれぞれ配置されている。

    【0063】送りローラ131は、左右に配置され、ローラ軸139に回転自在に軸装されている。 送りローラ131の外周面は、ゴム等の材質によって摩擦面が確保されると共に、切欠窓を介して第1のガイドプレート1
    25の搬送通路面125aから一部外周面が突出する形状となっている。

    【0064】分離・送り出し装置133は、第1ローラ141、第2ローラ143、押えローラ145とから成り、第1ローラ141は、ローラ軸147の左右に回転自在に軸装され、中央に周溝149を有する歯付きのダブルのゴムローラとなっていて、歯付きのローラ面15
    1,151は、第2のガイドプレート127の切欠窓から一部突出する形状となっている。 押えローラ145
    は、偏心軸153に固着され、左右の第1ローラ141
    の周溝149内に臨み、紙幣Wの表面を周溝149内へ押え込むよう機能し、歯付きのローラ面151による摩擦力によって紙幣を送り出す送り作用接触面圧が確保されている。 送り作用接触面圧は、偏心軸153の軸端に設けられた回転ハンドル155を、調節窓157から右又は左に回すことで、偏心軸153の偏心量分、押えローラ145が上下動することで調節されるようになっている。 第2ローラ143は、第1ローラ141の内側の歯付きローラ面151と接触し合うよう下向きに付勢されると共に、押えローラ145の偏心軸153から延長された支持アーム159により上下動自在に支持されている。

    【0065】取出装置135は、左右一対の回転ローラ161,161と回転ローラ161と対向し合う押圧ローラ163とを有し、押圧ローラ163は、回転ローラ161と接触し、回転自在に軸架されている。 回転ローラ161は、ローラ軸165に対して回転自在に軸装され、外周面は、ゴム等の材質によって摩擦面に形成されると共に、切欠窓を介して第2のガイドプレート127
    の搬送通路面127aから一部分外周面が突出する形状となっている。

    【0066】送りローラ131と、分離・送り出し装置133の第1ローラ141と、取出装置135の回転ローラ161は、図14に示す如く第1,第2,第3伝達系V1,V2,V3を介して駆動モータ167からの回転動力が与えられるようになっている。

    【0067】駆動モータ167は、乾電池又は、交流を直流に変換するアダプター(いずれも図示していない)
    からの直流を、電源とする直流用モータとなっていて、
    後述する制御部241からの信号に基づいて作動制御される。

    【0068】第1伝達系V1は、駆動モータ167のモータ軸に装着された第1プーリ169と、分離・送り出し装置133の第1ローラ141のローラ軸147に設けられた第2プーリ171とに掛廻された伝達ベルト1
    73とから成っている。

    【0069】第2伝達系V2は、分離・送り出し装置1
    33の第1ローラ141のローラ軸147に設けられ、
    内部に滑りクラッチ175を有する左右の第3プーリ1
    77と、取出装置135の各回転ローラ161のローラ軸165に設けられた第4プーリ179とに掛回されたタイミングベルト181とから成っている。 第4プーリ179は、第3プーリ177よりプーリ比が小さく設定され、回転ローラ161の周速は、第1ローラ141の周速より速くなっている。 これにより、第1ローラ14
    1による紙幣Wの送り出し速度より、回転ローラ161
    による紙幣Wの取出し速度が速くなることで、滞留が起きることなく、確実な取出状態を確保している。

    【0070】第3伝達系V3は、分離・送り出し装置1
    33の第1ローラ141のローラ軸147に設けられた第5プーリ183と、送りローラ131のローラ軸13
    9に設けられた第6プーリ185とに掛回された伝達ベルト189とから成っている。

    【0071】第3プーリ177に設けられた滑りクラッチ175は、図20に示す如くローラ軸147に対しフリーの回転状態に装着され、突起部191を介して第2、第5プーリ171,183とそれぞれ一体に結合された第3プーリ177のローラディスク部193と、ローラディスク部193と回転自在に装着され、タイミングベルト181、伝達ベルト189が掛回されたプーリディスク部195との間にクラッチ部材197が介装されている。 ローラディスク部193、クラッチ部材19
    7、プーリディスク部195の三者は、付勢ばね199
    によるばる圧で圧着し、この圧着力を越える負荷が作用した時にクラッチ部材197を挟んで滑るようになり、
    タイミングベルト181又は伝達ベルト189への動力伝達が遮断されるようになる。

    【0072】識別センサ137は、取出装置135の回転ローラ161の左右外側に配置された上下に対向し合う発光素子221と受光素子223とから成る光センサ235と、回転ローラ161と回転ローラ161の間に配置された磁気センサ237の組合せから成っている。

    【0073】光センサ235は、エンコーダ239によって各位置における紙幣Wの図形読み取り、パターン認識、透過パターン等を検出するよう機能し、その検出信号は制御部241に入力される。

    【0074】磁気センサ237は紙幣Wが舌片状に形成された磁気センサパッド243によって上から押えつけられることで、インキ内に含まれる各紙幣単位別の磁気を検知し、その検知信号は制御部241に入力される。
    なお、磁気センサパッド243は、制御部241、表示部117が設けられた制御部ケース238のケース床部240を切り起すことで形成される。

    【0075】エンコーダ239は、回転ローラ161のローラ軸165からの回転数が、ギヤ245によるギヤ伝達により回転板247に伝達されると共に、回転板2
    47に設けられた等間隔の透孔249の数を光素子25
    1によってカウントすることで、回転ローラ161の送り量を検知するよう機能し、その検知信号は制御部24
    1に入力される。 なお、エンコーダ239の取付位置は、分離・送り出し装置133から取出装置135の間であればいずれの場所であってもよい。

    【0076】制御部241は、例えば各紙幣単位別の図形や磁気量等の情報が予め入力されていて、各センサからの信号に基づいて演算処理し、各紙幣単位別の枚数、
    合計金額の信号を表示部117へ出力する一方、偽札が検知されると駆動モータ167の作動を停止させるよう機能する。

    【0077】このように構成された紙幣計数器115によれば、千円札、五千円札、一万円札がランダムに混じっている紙幣の束を、セット口121に挿入し、開始釦120を操作すると、自重又は送りローラ131の作動により、分離・送り出し装置133へ向けて送り出される。 分離・送り出し装置133では、図19に示す如く、一番下側の紙幣Wは一枚に分離されると共に二枚目以降は押えローラ145によって待機状態におかれると同時に、一枚目の紙幣Wは、歯付きのローラ面151による摩擦力で送り出され、取出装置135の回転ローラ161によって取出口123から外へ順次送り出される。 この時、分離・送り出し装置133の送り出し速度より取出装置135の取出し速度の方が速いため、一枚、一枚確実に札受け部114に取出せるようになると共に、識別センサ137によって、本物、偽物あるいは、紙幣の種類、枚数が識別され、制御部241に入力される。 この場合、エンコーダ239によって安定した検出が可能となり識別センサ137の正確な識別位置が得られると共に制御部241は、識別センサ137からの信号に基づいて信号を出力する。 これにより図17の如く表示部117において、千円札、五千円札、一万円札の枚数、合計金額が表示される。

    【0078】また、偽札を識別センサ137が検知すると、駆動モータ167の作動が停止するようになる。 この結果、偽造紙幣発見装置としての機能が得られる。

    【0079】次に別の使い方として、例えば、一万円札の束の中から必要枚数を取り出したい場合には、一万円札の束をセット口121にセットし、図17に示す如く合計金額表示欄117aに設定釦119を押して枚数をセットする。 次に、開始釦120を操作し、取出口12
    3から紙幣が順次送り出されセットした枚数を識別センサ137が検知すると、その検知信号は制御部241に入力される。 制御部241は、検知信号に基づいて、駆動モータ167の作動を停止させる。 これにより、例えば、一万円札の枚数表示欄117bに枚数が表示されると共に取出口123から必要枚数の紙幣Wが札受け部1
    14に取出せるようになる。

    【0080】

    【発明の効果】以上、説明したように、この発明の紙幣計数器によれば、次のような効果を奏する。

    【0081】(1) 持ち運びが自由となるため、使用場所に制約されることがない。

    【0082】(2) 千円札、五千円札、一万円札を一緒にしてセットすれば各札ごとの枚数、合計金額の表示ができると共に偽札発見装置としての機能が得られる。

    【0083】(3) コンパクトでありながら、紙幣を一枚、一枚確実に取出すことができる。 (4) エンコーダによって識別センサによる紙幣の正確な識別ができる。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】この発明にかかる紙幣計数器の内部構造を示した概要正面図。

    【図2】紙幣計数器の概要切断側面図。

    【図3】ガイドプレートから支持プレートを外した分解斜視図。

    【図4】紙幣計数器の開閉蓋を開いた斜視図。

    【図5】支持プレートの正面図。

    【図6】滑りクラッチを示した一部切断面図。

    【図7】紙幣計数器の平面図。

    【図8】表示部の通電状態を示した説明図。

    【図9】表示部の通電状態を示した説明図。

    【図10】開閉扉の変形例を示した紙幣計数器の正面図。

    【図11】開閉扉を開けた図10の側面図。

    【図12】紙幣計数器を卓上セット台にセットした状態の平面図。

    【図13】図12の側面図。

    【図14】第2実施例を示した紙幣計数器の概要平面図。

    【図15】第2実施例を示した紙幣計数器の切断面図。

    【図16】分離・送り出し装置の説明図。

    【図17】札受け部にセットした紙幣計数器全体の平面図。

    【図18】図17の側面図。

    【図19】分離・送り出し装置の拡大説明図。

    【図20】第3ローラ内に設けた滑りクラックの切断面図。

    【符号の説明】

    1 ケース本体 5 表示部 13 挿入口 15 取出口 25 第1の送り出し装置 27 第2の送り出し装置 29 識別センサ 31 制御部 51 駆動モータ(駆動部)

    フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−176133(JP,A) 特開 平2−12587(JP,A) 特開 平4−357575(JP,A) 特開 平4−195492(JP,A) 特開 昭62−169297(JP,A) 特開 昭62−157990(JP,A) 実開 平3−113475(JP,U) 実開 昭63−188777(JP,U)

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