Real-time clock that is calibrated to get the gps signal between the low-power operation

申请号 JP2003540680 申请日 2002-10-30 公开(公告)号 JP4191605B2 公开(公告)日 2008-12-03
申请人 サーフ テクノロジー インコーポレイテッド; 发明人 エー グロンメイヤー スティーブン;
摘要 Power is conserved in a Global Positioning System (GPS) receiver by shutting down selected components during periods when the GPS receiver is not actively calculating the GPS receiver location. A low power time keeping circuit accurately preserves GPS time when the selected components are deactivated. When the selected components are turned on in response to a wake-up command, time provided from the low power time keeping circuit, corrected for actual operating temperatures, and data from the GPS clock temperature/frequency table, are used to recalibrate time from a GPS oscillator. Positions of the GPS satellites are then estimated such that the real GPS time is quickly determined from the received satellite signals. Once real GPS time is determined from the detected satellite signals, the selected components are deactivated. The process described above is repeated such that accurate GPS time is maintained by the low power time keeping circuit.
权利要求
  • 正確な全地球的測位システム(GPS)時刻を維持するシステムであって、
    GPS発振器信号を供給するように構成され ており、動作 停止 と再開が可能な GPS発振器と、
    GPS発振器が動作を停止している間、GPS時刻と対応付けられている低電力クロック 信号を供給する ように構成されている低電力クロックと、
    GPS発振器信号と低電力クロック信号をカウントしてそれぞれのカウンタ値を生成し、GPS発振器信号のエッジと低電力クロック信号のエッジが所定の許容範囲内で整列したときにそれぞれのカウンタ値をラッチするように構成されたエッジ整列比率カウンタを備え ており、
    GPS発振器が動作を再開した後に、エッジ整列比率カウンタを用いて、GPS発振器信号と低電力クロック信号を対応付けることを特徴とするシステム。
  • 低電力クロックに結合された温度センサと、
    低電力クロックの温度と発振周波数に対応するデータを記憶するように構成された第1のメモリユニットと、
    第1のメモリユニットと温度センサに結合され、
    誤差修正 が決定されるように、温度センサによって感知された温度と、低電力クロックの温度と発振周波数に対応するデータとを比較するように構成され、
    さらに低電力クロックによって供給される低電力クロック 信号を修正するように構成されたプロセッサ さらに備えることを特徴とする請求項1のシステム。
  • GPS発振器に結合されたGPS発振器温度センサと、
    プロセッサに結合された第2のメモリユニットをさらに備え ており
    第2のメモリユニットは、GPS発振器の温度と発振周波数に対応するデータを記憶するように構成され、
    プロセッサはさらに、GPS発振器の誤差修正 が決定されるように、GPS発振器温度センサによって感知されるGPS発振器温度と、GPS発振器の発振周波数と温度に対応するデータを比較するように構成され、さらにGPS発振器によって供給される GPS発振器信号を修正するように構成されてい ることを特徴とする請求項2のシステム。
  • GPS受信機ユニット内にある選択された構成要素の動作を停止させる手段と、
    その選択された構成要素とGPS発振器を作動させるように構成されているアラームユニット さらに備えることを特徴とする請求項1のシステム。
  • アラームユニットは選択された構成要素を定期的に作動させることを特徴とする請求項4のシステム。
  • アラームユニットは位置の問い合わせに応じて選択された構成要素を作動させることを特徴とする請求項4のシステム。
  • 正確な全地球的測位システム(GPS)時刻を維持する方法であって
    め定められた期間の開始時点で、GPS 発振器信号を供給するように構成されているGPS発振器の動作を停止する工程と、
    その予め定められた期間の間、GPS時刻と対応付けられた低電力クロック信号を供給するように構成されている低電力クロックの動作を継続する工程と、
    その予め定められた期間の終了時点で、GPS発振器 の動作を再開する工程と、
    GPS発振器信号と低電力クロック信号をカウントしてそれぞれのカウンタ値を生成し、GPS発振器信号のエッジと低電力クロック信号のエッジが所定の許容範囲内で整列したときにそれぞれのカウンタ値をラッチするように構成されたエッジ整列比率カウンタを用いて、GPS発振器信号と低電力クロック信号を対応付ける工程を備える方法
  • 低電力クロックの温度を検出する工程と、
    低電力クロックの検出された温度に関する誤差修正係数を決定する工程と、
    決定された誤差修正係数に従って低電力クロック信号を修正する工程をさらに備えるこ とを特徴とする請求項7の方法。
  • 低電力クロック内にある発振器の周波数を感知する工程と、
    複数の検出された温度それぞれにおいて感知された発振器の周波数に対応する発振器のデータの表を作成する工程と、
    誤差修正係数が決定されるように、発振器のデータに基づいて周波数対温度の修正係数を決定する工程をさらに備えることを特徴とする請求項8の方法。
  • GPS発振器の温度を検出する工程と、
    検出されたGPS発振器の温度に関するGPS誤差修正係数を決定する工程と、
    決定されたGPS誤差修正係数に従ってGPS発振器信号を修正する工程をさらに備えることを特徴とする請求項8の方法。
  • GPS発振器の周波数を感知する工程と、
    複数の検出された温度のそれぞれにおける感知されたGPS発振器の周波数に対応するGPS発振器のデータの表を作成する工程と、
    GPS誤差修正係数が決定されるように、GPS発振器のデータに基づいて周波数対温度の修正係数を決定する工程をさらに備えることを特徴とする請求項10の方法。
  • 予め定められた期間の終了時点でアラーム信号を生成する工程と、
    GPS発振器信号をGPS時刻と対応付けるためにGPS受信機ユニットの選択された構成要素を作動する工程と、
    GPS発振器信号がGPS時刻と対応付けられた後に選択された構成要素の動作を停止する工程をさらに備えることを特徴とする請求項7の方法。
  • 検出された温度に従って予め定められた期間を変更する工程をさらに備えることを特徴とする請求項12の方法。
  • 说明书全文

    (発明の背景)
    (発明の分野)
    本発明は概して全地球的測位システム(GPS;Global Positioning System)受信機に関する。 特に低電動作期間において正確なGPS受信機クロック回路を維持することに関する。

    (関連技術)
    全地球的測位システム(GPS;Global Positioning System)は、24個の地球軌道を周回する衛星の集まりである。 各GPS衛星は、地表からほぼ11,000マイル上空の正確な軌道上を移動する。 GPS受信機は、正確な位置を決定するために少なくとも3個の衛星を補足する。 各衛星は、独自の擬似雑音(PN;Pseudo Noise)符号を用いて変調された信号を送る。 各PN符号は、1.023メガヘルツ(MHz;Mega Hertz)のチップレートに一致するミリ秒(ms;milli second)毎に繰り返される1023のチップの系列である。 各衛星は、同一の周波数で信号を送信する。 民間利用には、周波数がL1として知られ、その周波数は1575.42MHzである。 GPS受信機は、受信機から見える衛星群からの送信信号が混合した信号を受信する。 受信機は、受信した信号と特定の衛星のPN符号をシフトしたものとの相関をとることで、その特定の衛星の送信信号を検出する。 相関の準が十分に高く、特定のシフトとPN符号で得られる相関の水準にピークがある場合、受信機はその特定のPN符号に対応する衛星からの送信信号を検出する。 そして受信機は、そのシフトされたPN符号を用いてその衛星から順次送られてくる送信信号との同期を獲得する。

    GPSは、独特な時刻保持システムを採用している。 GPS時刻は1980年1月6日からの秒と週の表現で保持されている。 週ごとに604,800秒がある。 従ってGPS時刻は、週内の時刻(TOW; Time Of Week)と週番号という表現で記述される。 TOWの範囲は、0から604800であり、これは1週間内の秒数に対応している。 週番号は1980年1月6日のゼロ週から開始し、現在では1000週を超えている。 特に発振器が1秒の1/32,768の分解能を提供するような場合(32キロヘルツ(kHz; Kilo Hertz)の発振周波数)、あるいはGPS時刻が特定のクロックエポックに関連する範囲の計測から算出される場合、TOWは小数点以下を備えることができ、数十ナノ秒のオーダーの正確さを備えることができる。 GPS時刻は、GPSシステムにとって必要不可欠のものである。

    GPS受信機ユニットが最初に位置を決定するまでの間は、GPS受信機ユニットは、GPS時刻、GPS位置あるいはGPS衛星軌道のエフェメリス(ephemeris)データが未知な状態で衛星信号の取得処理を開始するため、可能性のある広範な範囲の周波数にわたって全ての衛星を捜す「コールドスタート」処理を開始する。 幾つかの状況では、GPS衛星のアルマナック(almanac)データも未知である。 やがて多数秒が経過した後に、少なくとも4個の衛星信号が得られる。 それら衛星のPN符号を付された信号は各衛星を識別し、各衛星はエフェメリスデータとして知られるその衛星の精密な軌道情報(GPS時刻の関数としての軌道上の位置)を送信する。

    衛星信号の取得に先立って幾つかの情報が既知であれば、GPS衛星から航行のために十分な情報を取得する時間は短縮され得る。 例えば、アルマナックデータと、おおよそのGPS時刻と、おおよその受信機位置によって、おおよその衛星位置とドップラーシフトの算出が可能となる場合、「ウォームスタート」処理を使用することができる。 エフェメリスデータと、おおよそのGPS時刻と、おおよその受信機位置が既知であり、おおよその衛星位置とドップラーシフトの算出が可能な場合、「ホットスタート」処理を使用することができる。 それによってエフェメリスデータを収集する時間を回避することができる。 しかしながら、航行解(位置)を算出するために十分な正確さで時刻を確立するためには、少なくとも1の衛星からの完全な6秒間のデータサブフレームが要求される。

    GPS受信機ユニットは、各衛星からの送信信号の符号位相を決定することで、各衛星からの距離を決定する。 符号位相(CP;Code Phase)はチップか、チップの分数で表現される遅延であり、その遅延は、衛星の送信信号が衛星から受信機までの約11,000マイルの距離を伝わるにつれて経験するものである。 各衛星において、各PNチップの送信時刻は数ナノ秒の範囲で制御される。 従って精密なGPS時刻が分かれば、GPS受信機ユニットは任意の時刻において衛星の波形のどのチップが送られて来ているのかを正確に知ることができる。 受信機ユニットへの任意のチップの到達がローカルタイミングエポック、例えばT20に関連して計測される場合、そのチップの衛星からGPS受信機ユニットまでの伝播時間は、既知のT20エポックにおけるGPS時刻と同程度に正確に計測することができる。 4個の衛星のそれぞれからの伝播時間が同じT20エポックに関連して計測されると、GPS受信機ユニットは3次元空間内での受信機の位置を演算することが可能となる。 その演算には、参照したT20のGPS時刻の誤差が含まれている。

    GPS受信機ユニットは、衛星からの送信信号の速度をその時間遅れに掛け合わせることによって、衛星までの距離を精密に決定する。 GPS受信機ユニットにとって各衛星の精密な軌道も既知である。 衛星位置の更新情報は各衛星から受信機に送信される。 これは低周波数(50Hz)データ信号を、衛星からのPN符合送信信号に変調することで成し遂げられる。 データ信号は、時間に依存する衛星の位置情報と、その衛星に搭載されたクロックの時間誤差を、エフェメリスデータサブフレームに符号化する。 各衛星の精密な送信時刻は、次のサブフレームの開始時において参照するチップに関連する6秒間の各データサブフレームで与えられる。

    概念的には、受信機ユニットは衛星からの推定距離を使用して、受信機ユニットが位置しているはずの衛星を中心とする球面を決定する。 その球面の半径は、受信機ユニットが符号位相から決定した衛星までの距離に等しい。 受信機ユニットは、この処理を少なくとも3つの衛星について実施する。 受信機は、少なくとも3つの決定された球面の交点からその正確な位置を得る。 受信機ユニットにとってその位置の高度が既知であれば、3個の衛星からの計測で十分である。 高度が未知の場合、緯度と、経度と、ローカルクロック計測エポックの誤差(T20エポックでのGPS時刻)とともに高度を決定できるようにするために、4個の衛星からの計測が要求される。

    各衛星からの信号の検出は、GPS信号検出器によって成し遂げることができる。 GPS信号検出器は、例えば、ただしこれに限定はされないが、“Signal Detector Employing Coherent Integration”と題され、出願番号 09/281,566 を持ち、1999年3月30日に出願された、アメリカ合衆国特許出願に開示されている。 その特許出願は、本出願において引用することによって本出願の明細書に組み込まれる。 そこに開示された信号検出器は、例えばマッチドフィルタといった相関メカニズムと、適切な衛星信号を検出するコヒーレント統合スキームを使用してもよい。

    一度衛星が検出されると、その衛星から受信されるPN符号信号に変調された低周波数の50Hzのデータは復号化され、GPS受信機ユニットの精密な位置が特定される。 過去には、この位置特定処理を完了するまでにしばしば数秒を要していた。 あいにく、この従来のスキームは絶え間なく稼動し、従って貴重なプロセッサ資源を、特にGPS受信機ユニットが携帯用である場合には限られた電源を浪費していた。 ユーザーがGPS受信機ユニットに位置情報の問い合わせをしない期間、携帯用GPS受信機ユニットは、選択された構成要素の電源を切るか、あるいは電力を低減するように設計してもよい。 ユーザー(あるいは自動化された処理)がGPS受信機ユニットに問い合わせると、GPS受信機ユニットは消費電力が低減されている構成要素を再起動し、現在の位置を特定するために衛星データを再取得する。 ユーザーがほとんど移動していなければ、および/または電源を切っていた期間が十分に短いものであったなら、以前の衛星信号を再取得し、ほとんど即座に(ホット、ウォームあるいはコールドスタートの手順に係る数秒から数分よりも即座に)符号位相データの相関を得ることが可能であろう。 符号位相データの相関をほとんど即座に得ることによって数秒が節約され、従って携帯用GPS受信機ユニットで利用可能である、限られた電源のかなりの量が節約される。

    しかしながら、そのようにほとんど即座に符号位相データの相関をとり、衛星信号を再取得するためには、受信機がオフの期間においても、精密に時刻を保持し続けることを必要とする。 とりわけ、受信機が再取得時に受信するであろうGPS信号構造の全体に渡ってPN符号周期の捕捉を失うことが回避されるように、GPS発振器とタイミングシステムはGPS受信機ユニット内の様々なクロック信号の正確さを 0.5 msより良好に維持しなければならない。 この 0.5 msの基準は、1 msの符号周期の半分に相当する。 加えてGPS受信機ユニットの移動は、PN符号信号のタイミングと同等な誤差をもたらす。 GPS受信機ユニットの移動によりもたらされる誤差が加えられたクロック信号パルスの正確さを、送られてくるPN符号信号のおおよそ±0.5 msの範囲に維持することができれば、GPS受信機ユニットのマッチングフィルターは即座に4個の取得された衛星のPN符号信号を追尾し、信号構造のどのPN符号周期が取得されているのかを知ることができるため、ホット、ウォームあるいはコールドスタート手順を使用して位置を特定する、時間を浪費しかつ電力を浪費する処理は回避されるだろう。 そうでない場合、受信機がオフであった間も保存されている以前の情報(すなわち、アルマナック、エフェメリス、GPS時刻、受信機位置)によって、ホット、ウォームあるいはコールドスタート手順が使用されなければならない。

    一般に、従来の実時間クロック(RTC;Real Time Clock)回路は、残りのGPS電気回路構成要素がオフとなっている間も、おおよそのGPS時刻を維持するために使用されるだろう。 典型的なRTC電気回路は、延長された期間のうち僅かな数秒間だけは正確さを維持し得る。 そのような正確さであれば、ホットおよびウォームスタートには十分である。 しかしながら、従来の実時間クロックの正確さは、典型的な低コスト低消費電力型のRTC電気回路に見られる不十分な安定性と温度特性に起因して、急速に劣化していく。 それゆえ、非常に短い時間の後ですら、しばしばコールドスタートが要求される。

    航行データが更新される間にGPS発振器の電力を低減させる場合、GPS受信機ユニット内の様々なクロック信号の正確さを、± 0.5 ms( 1 ms符号周期の半分)の範囲に維持することは、従来のGPS発振器とタイミングシステムを用いていては不可能である。 しかしながら、GPS発振器および関連するタイミングシステムはかなりの電力を消費するため、携帯用GPS受信機ユニットにおいて、これらの構成要素の電力を低減し、電力資源を節約することが強く望まれている。

    従って、上記で引用したシリアル番号 09/281,566 のアメリカ合衆国特許出願に含まれる衛星信号取得回路を使用して、GPS発振器および関連するタイミングシステムを含むGPS受信機ユニットの選択された構成要素の電力を低減することで、プロセッサ資源を節約して運用することができる、電力消費を低減するスキームを備えることが望ましい。 特に、電力を低減している期間を通じて± 0.5 msの正確さを維持できるように正確なクロック情報を保持しつつ、GPS発振器および関連するクロック回路の電力を低減することが望ましい。

    (発明の要旨)
    GPS受信機ユニットの位置を計算するために使用される衛星情報をGPS受信機ユニットが積極的に取得しない期間は、選択された構成要素の動作を停止することで、全地球的測位システム(GPS;Global Positioning System)受信機ユニットの電力が節約される。 低電力時刻保持回路に搭載されたK32(典型的には通常 32,768 Hz)発振器は、選択された構成要素が動作を停止している間も、GPS時刻を正確に保持する。

    ローカルGPS発振水晶は、M11クロック信号を生成する。 M11クロック信号は、複数の衛星から検出される信号に基づいてGPS時刻を正確に決定するために使用される。 エッジ整列比率カウンタはフリーランニングカウンタを用いてK32およびM11クロック信号を継続的に監視し、予め定められた許容誤差の範囲内でK32クロック信号のエッジがM11信号のエッジに整列したときに、K32およびM11カウンタの値がラッチされる。 ラッチの時に、エッジ整列比率カウンタはローカルGPSクロック生成器に信号を供給して、特定のT20タイミングエポックはK23およびM11カウンタ値に関連付けられる。 従ってGPS受信機ユニット100はK32クロック信号とGPSのM11クロック信号のタイミングとレートを、T20タイミングエポックに相互に関連付けることができる。 相互に関連付けられたK32クロック信号とGPSのM11クロック信号のタイミングとレートおよびT20エポックは航行プロセッサに供給され、T20エポックにおける十分に正確なGPS時刻の推定値が算出され、取得された衛星PN符号信号の信号構造におけるPN符号周期の決定を可能とする。

    GPS受信機の動作中、ローカルGPS発振水晶とK32発振器の周波数は種々の動作温度で検出され、双方の発振器について温度/周波数表が決定される。 双方の温度/周波数表のデータはメモリに記憶される。

    GPS発振器を含むGPS受信機ユニット内の選択された構成要素は、電力を浪費しないように電力を切られる(休眠させられる)。 低電力時刻保持回路はオンのままである。 定期的に、予め定められた時間が経過すると、アラームユニットで生成される起動コマンドに応じてシステムは再度電力を供給される(起動させられる)。 低電力時刻保持回路からのK32クロック信号は、K32発振器の実際の動作温度とK32クロックの温度/周波数表のデータに基づいて再校正される。 従って、K32クロックレートは定期的に更新され、より正確にGPS時刻を捕捉する。

    ある特定の時刻に、航行の更新が特定のシステムアプリケーションの要求に従って実施される。 定期的に再校正されたK32クロック信号とGPSクロック温度/周波数表からのデータはM11クロック信号レートとGPS時刻を設定するために用いられる。 GPS衛星の位置は推定され、受信した衛星信号から現実のGPS時刻が迅速に決定される。 検出された衛星信号から一度正確なGPS時刻が決定されると、M11およびK32信号は互いにラッチされ、上述したように、T20エポックにおける現実のGPS時刻と相互に関連付けられ、温度校正表はさらに改善されて更新される。 選択された構成要素は、電力を節約するために、もう一度電力を切られる。

    上述した処理は、低電力時刻保持回路によって正確なGPS時刻を維持するために、必要に応じて繰り返される。 それゆえ、GPS受信機ユニットのユーザーが位置情報を要求すると、GPS衛星の位置および距離はより正確な時刻保持に基づいて高度の正確さで推定されるため、GPS受信機ユニットはより迅速にGPS衛星からの位置を決定する。 すなわち、サブフレームデータを検出し、サブフレームタイミングを決定して、従来の処理を用いてGPS衛星までの距離を推定するのに十分正確にGPS時刻を設定する、電力を消費し時間を浪費する処理が回避される。

    本発明による他のシステム、方法、特徴および利点は、以下の図面および詳細な記述を吟味することによって、その技術分野における通常の技量を有する者には明らかであるか、明らかになるであろう。 それらすべての付加的なシステム、方法、特徴および利点は、この記述の中に含まれており、本発明の範囲に含まれており、添付の特許請求の範囲によって保護されることを意図する。

    (詳細な説明)
    1. GPS環境の概要 図1は全地球的測位システム(GPS;Global Positioning System)受信機の動作環境の例を示す。 図1はGPS受信機ユニット100と4つのGPS衛星102、104、106および108を示す。 衛星102、104、106および108はいずれも、GPS受信機ユニット100に信号を送信している。 衛星102はGPS受信機ユニット100へ向かう方向に視線(LOS;line of site)110に沿って速度ν a で移動している;衛星104はGPS受信機ユニット100から離れる方向にLOS112に沿って速度ν b で移動している;衛星106はGPS受信機ユニット100から離れる方向にLOS106に沿って速度ν c で移動している。 その結果として、搬送波周波数をλと仮定すると、衛星102からの送信信号は正のドップラーシフトν a /λを経験する;衛星104からの送信信号は負のドップラーシフトν b /λを経験する;衛星106からの送信信号は負のドップラーシフトν c /λを経験する。

    衛星108は同様にGPS受信機ユニット100から離れる方向にLOS116に沿って速度ν d で移動している。 4番目の衛星116によってもたらされる情報は、受信機の高度の誤差が予め分からない場合には、その誤差を決定する幾つかのアプリケーションで使用されてもよい。 4つの衛星が、緯度、経度、高度および時刻の誤差の演算を可能とする計測結果を提供するためには、適切な幾何学的関係を備えなければならない。 衛星の幾何学的な関係が不十分な場合、視認可能な衛星の最小数である4つ以上の距離の計測が、4つの未知の量を演算するために必要とされるだろう。

    2. 本発明に係るGPS受信機ユニットの概要 図2は低電力時刻保持回路200を備えるGPS受信機ユニット100の選択された構成要素を図示するブロック図である。 GPS受信機ユニット100は少なくとも無線202、ローカルGPS発振器204、温度センサ206、複数のGPS信号プロセッサチャネル208(1からNまで)、航行プロセッサ210、マッチドフィルタ212、A/D変換機214、ローカルGPSクロック生成器216、エッジ整列比率カウンタ218、メモリ220および低電力時刻保持回路200を備える。 メモリ220はさらに起動アラームロジック222とGPSクロック低電力時刻保持(LPTK;Low Power Time Keeping)回路誤差の温度/周波数誤差表224の割り当て位置を備える。 図2は一般的に本発明の動作および機能に関連するこれら構成要素を図示することに限定される。 図示されない他の構成要素はGPS受信機ユニット100に含まれる。 これら省略された構成要素の動作および機能は、必ずしも本発明に関連のあるものではないため、これらの省略された構成要素は図2にも図示されないし、詳細についても記述されない。

    無線202は、例えば、ただしこれに限定されないが、衛星102、104、106および108(図1)といった複数の衛星から、複数のGPS信号を検出する。 一つの実施形態では、無線202はGPSのL1帯( 1575.42 MHz)を選択する。 しかしながら、他の実施形態では他の適切な信号を選択してもよい。 無線202はローカルGPS発振器204から接続226を経由してタイミング信号も受信する。 タイミング信号は一つの実施形態では、実質的に 10.949 メガヘルツ(MHz;Mega Hertz)で発振するローカルGPS発振器204内にある水晶(図示されない)によって生成され、M11クロック信号と呼ばれる。 他の実施形態では、本発明の動作および機能から実質的に離れることなく、種々の周波数クロック信号で動作するローカルGPS発振器が利用される。

    受信されたGPS信号とM11タイミング信号は複数のGPS信号プロセッサ208とマッチドフィルタ212に供給される。 複数のGPS信号プロセッサ208はいずれも特定の信号チャネルに対応している。 図2はN個のGPS信号プロセッサがある場合を示している。 例えば、GPS受信機ユニット100の代表的な実施形態は、並列に12の信号チャネルを処理するように構成されている12のGPS信号プロセッサ(N=12)を利用する。

    信号プロセッサ208とマッチドフィルタ212は、航行プロセッサ210から接続230を経由して予備位置特定コマンドを受信する。 予備位置特定コマンドは各信号プロセッサが探索している特定のGPSのPN符号を推定する。 航行プロセッサ210によって提供される情報はドップラー補正値、GPS発振器誤差修正値、PN符号位相情報、および/または衛星信号に関する他の適切な情報を含んでいてもよい。

    一つの実施形態では、マッチドフィルタ212は検出された信号の現在のPN符号位相を決定し、信号プロセッサ208へ情報を提供して、信号プロセッサチャネルがより迅速に信号を取得することを可能にする。 信号プロセッサ208の一つがチャネル上で信号を検出して、PN符号、符号位相および周波数補正が、入力されるGPS信号の一つと一致すると、GPS信号プロセッサは入力される衛星信号と同期を確立し、衛星信号を捕捉する。 他の一つの実施形態では、(マッチドフィルタ212は信号の現在の符号位相をある特定の時刻で決定し、継続的には捕捉しないため、正確さの度合いは劣るけれども、)位置を決定するためにマッチドフィルタ212のみが利用される。

    マッチドフィルタ212および/またはGPS信号プロセッサ208は、取得された信号に関する符号位相情報を、航行プロセッサ210に接続234および/又は232を経由して、それぞれ提供する。 少なくとも4つのGPS衛星信号からの十分な情報がマッチドフィルタ212および/またはGPS信号プロセッサ208によって提供された後に、航行プロセッサ210はGPS受信機ユニット100の位置を算出する。 インターフェースシステム(図示されない)に位置の情報が出力され、ユーザーはGPS受信機ユニット100の位置を取得可能になる。

    ローカルなGPS発振器204は予め定められた発振周波数の信号を供給する。 例えば、ただしこれに限定されないが、ローカルGPS発振器204の一つの実施形態における水晶(図示されない)の発振周波数は、10.949296.875 メガヘルツ(MHz;Mega Hertz)に等しくなるように構成されている。 ここで、発振周波数の正確なノミナル値は 137 F /128 に等しい。 F はGPSシステムの基本パラメータであり、10.23 MHzに等しい。 受信されるGPS信号のGPS L1周波数は154 F である。 商業用のシステムで利用されるC/A GPS PN符号のチップレートはF /10である。 GPS発振器204の一つの実施形態は、M11クロック信号の出力と呼ばれる。 ここで「M11」という言葉は10.949296.875 MHzの 137 F /128 周波数に対応する。 軍事用の受信機によって使用される周波数と符号を含む、GPSシステムの他の信号もまた、F に関連する。

    ローカルGPS発振器204はM11クロック信号を接続234を経由してローカルGPSクロック生成器216へ提供する。 ローカルGPSクロック生成器216はM11クロック信号から複数のクロック信号を得る。 これらのクロック信号はローカルGPS時刻基準に対応する。 特に興味深いことに、複数のクロックのうちの一つはローカルタイミングエポックT20クロックとして知られている。 T20クロックの名前はクロックを刻む間隔が 20 msである事に由来している。 GPS信号プロセッサ208およびマッチドフィルタ212で計測される符号位相の多くは共通のT20エポックに参照をつけられる。 ローカルGPSクロック生成器216によって生成される選択されたクロック信号は、GPS信号プロセッサ208とマッチドフィルタ212に接続236を通じて供給される。

    後に詳述する低電力時刻保持回路200は、クロック信号をエッジ整列比率カウンタ218に接続252を経由して供給する。 一つの実施形態では、クロック信号レートは水晶発振によって実質的に32.768 キロヘルツ(kHz;kilohertz)で供給され、K32クロック信号として参照される。 また、低電力時刻保持回路200は情報を航行プロセッサ210に提供する(接続は図示されない)。 通常、低電力時刻保持回路200によって航行プロセッサ210に提供される情報は、T20エポックにおけるGPS時刻の推定値である。 他の実施形態では、種々の周波数のクロック信号が本発明の動作および機能から実質的に離れることなく利用される。

    エッジ整列比率カウンタ218は(接続244を経由して)ローカルGPSクロック生成器216へ、(接続246を経由して)マッチドフィルタ212へ、および(接続248を経由して)低電力時刻保持回路200へ、入力を供給する。 図示の都合から、接続244、246および248は分離した接続として図示されている。 しかしながら、1つまたはそれ以上のこれらの接続は、単一の接続として実装され得る。 エッジ整列比率カウンタ218はまた、接続250を経由して航行プロセッサ210へ情報を供給する。 エッジ整列比率カウンタ218は継続的にK32およびM11クロック信号を数えかつ監視し、予め定められた小さな許容誤差の範囲内でK32クロック信号のエッジがM11クロック信号のエッジに整列する時に、K32およびM11カウンタ値をラッチする。 ラッチをする時に、エッジ整列比率カウンタ218はローカルGPSクロック生成器216へ信号を供給し、現在のT20クロックカウントがラッチされ、K32およびM11カウントがT20エポックに関連付けられる。 同様にして、エッジ整列比率カウンタ218は接続248を経由して低電力時刻保持回路200へ信号を供給し、低電力時刻保持回路200のGPS時刻推定値がラッチされる。 それゆえ、GPS受信機ユニット100は、K32クロック信号とGPSM11クロック信号のタイミングとレートを、T20エポックと現在の低電力時刻保持回路200のGPS時刻に相互に関連付ける。 相互に関連付けられたK32クロック信号、GPSM11クロック信号のタイミングとレート、低電力時刻保持200GPS時刻およびT20エポックカウントが、航行プロセッサ210へ供給されると、低電力時刻保持回路200のT20エポックにおけるGPS時刻の推定値を算出することが可能であり、これらの2つのクロックの相対的なレートは、エッジ整列比率カウンタ218の2つのクロックのカウンタ比から推定することができる。 相対的なクロック周波数を推定するために、連続したエッジ整列イベントからの二組のカウンタ値が識別され、差分の比率が算出される。

    当該技術分野の技量を有する者は、上述したGPS受信機ユニット100の動作は、GPS受信機ユニットのある実施形態によって使用される一つのシステムの一般的な記述として意図されたものであることが分かるだろう。 全ての構成要素が必ずしも本発明に関連してはいないため、全てのGPS受信機ユニット構成要素が記述または図示されている訳ではない。 従って、上述したGPS受信機ユニット100の構成要素の記述は、通常は本発明を理解するために必要な範囲のこれら構成要素の動作と機能の記述に限定されている。 さらに、本発明を用いるGPS受信機ユニットあるいは他のプロセッサシステムは図2に示すものとは異なる様式や方法で接続された図2に示す構成要素を備えてもよいし、図2に示す全ての構成要素を備えなくてもよいし、図2に示す構成要素に何らかの方法で接続された付加的な構成要素を備えてもよい。 本発明を利用するGPS受信機ユニットあるいはプロセッサシステムのそのような変形例は、この開示の範囲内にあり、添付の特許請求の範囲によって保護されることを意図する。

    3. GPS発振器信号の周波数/温度修正 接続238を経由して、温度センサ206はローカルGPS発振器204の動作温度を検出する。 感知された温度情報は接続240を通じてA/D変換器214へ供給される。 A/D変換器214は動作温度情報を適切な形式に変換し、接続242を経由してその情報を航行プロセッサ210へ供給する。 温度センサ206およびA/D変換器214は温度検出の技術分野で良く知られた構成要素および技術を用いることで実装されるだろう。 温度センサ206および/またはA/D変換器214によって実施される温度感知機能は、温度感知の技術分野において通常用いられるどのような種類の電気的な、電子部品を用いた、および/またはファームウェアの類の温度センサあるいは手段を用いても実装されるだろう。 本発明において用いられるそのような温度センサは、温度感知の技術分野で通常用いられる構成要素および技術を用いたソフトウェアおよびファームウェアの組み合わせによって実装される。 個別の構成要素を含む温度センサ206およびA/D214の詳細な動作は、発明の動作および機能を理解するために必要な程度以上には詳細に記述されない。 当該技術分野の技量を有する者は、本発明の機能および動作から実質的に離れることなく、温度センサ206およびA/D変換器214は良く知られた種々のデバイスを用いて実装されるだろうことに気付くだろう。

    航行プロセッサ210が受信した温度情報を処理し、ローカルGPS発振器204の動作温度に起因するGPS発振器信号の周波数誤差が決定される。 周波数誤差を決定する代表的な処理では、動作温度範囲における温度と周波数誤差の情報を備える表を用いる。 一つの実施形態では、GPSクロック温度/周波数誤差表224は不揮発性メモリ220上に存在する。 最初は、温度に関する周波数誤差を近似するために、例えば典型的な発振水晶の温度の関数である周波数誤差の多項式表現といった、周波数/温度誤差アルゴリズムが用いられる。 GPS受信機ユニット100が徐々に動作すると、GPSクロックデータの温度/周波数誤差表224の一部は、種々の動作温度におけるGPS衛星距離および距離レートの計測に基づく周波数誤差の計測結果に基づいて、ローカルGPS発振器204の特定の動作温度における周波数誤差のより正確な情報で埋められる。 GPS航行式の解より、空間的な位置とGPS時刻誤差と同じように、受信機の空間的な速度とローカル発振器の周波数誤差(GPS時刻誤差の変化レート)の決定が可能となる。 そのように決定された発振器周波数誤差は、温度/周波数誤差表224の新たな更新箇所として、現在の発振器温度と一組にされる。

    航行モードに入る前に、衛星信号取得処理を補助するために受信機は温度/周波数誤差表224を使用する。 現在の動作温度を受信すると、航行プロセッサ210は温度/周波数誤差表224内にあるGPSクロックの表の情報を調べる。 ローカルGPS発振器204の実際の動作温度は温度/周波数誤差表224のデータと相互に関連付けられ、ローカルGPS発振器204によって生成される信号の周波数誤差が推定される。 このGPSクロック周波数誤差情報は、接続230を経由して、GPS信号プロセッサ208とマッチドフィルタ212へ供給される。 あるいは、温度/周波数誤差表224が部分的にしか埋められておらず、正確な現在の動作温度に対する十分なデータを含まない場合は、周波数/温度誤差の外挿あるいは内挿アルゴリズムを使用して、ローカルGPS発振器204の動作温度に起因するGPS発振器信号の誤差を推定してもよい。 このアルゴリズムは、使用している種類のGPSクロック発振水晶のノミナル温度対周波数曲線の形状に沿って、現在の動作温度に最も近い温度における表内の点を使用する。

    4. 低電力時刻保持回路 図3は低電力時刻保持回路200を備えるGPS受信機ユニット100の詳細を付加的に図示したブロック図である。 低電力時刻保持回路200は、少なくともK32発振器302、信号ラッチ304、温度センサ308および低電力クロック306をさらに備えている。

    K32発振器302は、接続310を経由して、32.768 kHzに実質的に等しい周波数を備えるK32クロック信号を出力する。 K32発振器302は、32768 Hzの時間分解能を備えるK32クロック信号を供給するため、K32発振器302は単一PN符号周期の± 0.5 msの分解能の範囲内に十分に収まる周波数を備えるクロック信号を供給する。 32768 Hzの時間分解能はおおよそ 30 マイクロ秒に等しい。

    K32発振器302は出力のK32クロック信号を低電力クロック306のカウンタとエッジ整列比率カウンタ21 へ供給する。 エッジ整列比率カウンタ21 が、K32クロック信号のエッジとM11信号のエッジとが予め定められた小さい誤差の範囲内で整列していると判断すると、接続248を経由して、信号ラッチ304へラッチ信号が供給される。 接続248を経由してエッジ整列信号が受信されると、低電力クロックカウンタ306の現在の値が信号ラッチ304にラッチされる。 接続316を経由して、信号ラッチ304にラッチされた値は航行プロセッサ2 10に供給される。 エッジ整列比率カウンタ21 は整列イベントエポックにおけるエッジ整列比率カウンタ内のM11およびK32カウンタのラッチされた値を航行プロセッサ210へ供給する。 T20エポックをGPS発振器M11クロック(図示されない)に直接関連付けることが可能なため、エッジ整列比率カウンタ21 内のM11カウンタ値を、低電力クロック306内のK32カウンタ値に、M11クロック刻みの特定の整数のオフセットとして関連付けることが可能である。 K32およびM11クロックエッジが小さい(無視できる程度の)誤差の範囲内で整列する場合、カウンタ値は全て取得されるため、クロック刻みの数は整数である(小数点以下のクロック刻み要素を持たない)。 低電力クロック306はGPSシステム時刻の時刻とレートに精密に校正されているため、低電力クロック306の値とローカルGPS時系列内の特定のT20エポックのオフセットを知ることで、低電力時刻保持回路200のGPS時刻を正確にT20エポックへ移行することができる。 全てのGPS計測信号処理はT20エポックに関連付けられているため、計測結果は正確なローカルGPS時刻推定値に関連付けることができる。

    K32発振器302および低電力クロック306は、特にGPS受信機ユニット100内にあり、後述する手法で電力を低減する選択された構成要素と比較する場合、それぞれ非常に電力消費量が低いデバイスである。 さらに、K32発振器302および低電力クロック306は市販品を使用可能であり、比較的安価である。 あるいは、かつ好ましくは、K32発振器302および低電力クロック306は、より低いコスト、より小さいサイズ、より正確な時刻伝送特性を提供するように、GPSデバイスに集積されていてもよい。

    図3に示されているように、接続318を経由して、温度センサ308はK32発振器302の動作温度を検出する。 感知された温度情報は、接続320を経由して、A/D変換器214へ供給される。 A/D変換器214は感知された温度情報を適切な形式に変換し、接続242を経由して、K32動作温度情報を航行プロセッサ210へ供給する。 温度センサ308は、検出技術の分野で用いられる良く知られた構成要素および技術を用いて実装されてもよい。 温度センサ308によって実施される温度感知機能は、温度感知の技術分野において通常用いられるどのような種類の電気的な、電子部品を用いた、および/またはファームウェアの類の温度センサあるいは手段を用いて実装されてもよい。 本発明において用いられるそのような温度センサ308は、温度感知の技術分野で通常用いられる構成要素および技術を用いたソフトウェアおよびファームウェアの組み合わせによって実装される。 温度センサ308の詳細な動作は、発明の動作および機能を理解するために必要な程度以上には詳細に記述されない。 当該技術分野の技量を有する者は、本発明の機能および動作から実質的に離れることなく、温度センサ308は良く知られた種々のデバイスを用いて実装されるだろうことに気付くだろう。 本発明の一部として用いられる温度センサ308のそのようなどの実施形態も、本開示の範囲内にあり、添付の特許請求の範囲によって保護されることを意図する。

    メモリ220に含まれる温度/周波数誤差表224の一部は、K32発振器302の温度/周波数データを記憶するために使用される。 上述したローカルGPS発振器204の周波数誤差とほとんど同様にして、航行プロセッサ210は、K32発振器の現在の動作温度に基づいて、K32発振器302からの信号に関する周波数誤差を算出する。 GPS受信機ユニット100が徐々に動作するに従い、温度/周波数誤差表224は種々の動作温度における周波数誤差の計測結果に基づくK32発振器302に対する特定の動作温度における周波数誤差のより正確な情報で埋められていく。 M11GPS発振器の場合とは異なり、航行プロセッサ210はK32発振器の誤差を計測する直接的な手段を備えていない。 しかしながら、航行している間、航行プロセッサ210は正確にGPS発振器204からのM11信号の誤差を推定して、エッジ整列比率カウンタ21 を使用してT20エポックからのGPS時刻をT20エポックからのM11刻みの整数に近い数である既知のオフセットを備えるK32刻みにおける低電力クロック値に移行する。 GPS距離計測はT20エポックに関して行われるため、T20エポックはGPS計測結果から航行解が得られる場合には正確に分かるGPS時刻誤差を備える。 航行の間に、T20エポックのGPS時刻の正確さを低電力クロック306に移行することは、現在のK32発振器302の温度におけるK32クロック信号を校正する。

    あるいは、温度/周波数誤差表224におけるK32発振器302のデータが部分的にしか埋められていない場合、本発明のある実施形態は、例えば典型的なK32発振水晶302の温度の関数である周波数誤差の多項式表現といった、周波数/温度誤差アルゴリズムを用いて、最近接温度値あるいは表内に有効な値をもつ温度値からの外挿あるいは内挿に基づいてK32クロック信号の周波数誤差に関する温度を概算する。 そのようなアルゴリズムは数学的に周波数誤差と動作温度を相互に関連付ける。

    5. 起動コマンド 電力を節約するために、多くのGPS受信機ユニット100の構成要素、およびGPSデバイスの他の構成要素は、電力を切られる。 スリープ期間あるいはスリープモードと呼ばれる、電力を節約するために構成要素の電力が切られている期間の間、後述するように本発明は正確にGPS時刻を捕捉し続ける。 それゆえ、例えば「起動イベント」に応じて、あるいは特定された位置を示す他の信号に応じて、GPS受信機ユニット100がスリープモードを脱するとき、GPS時刻は正確に維持されており、GPS衛星を捕捉してGPS受信機ユニット100の位置を特定するために要求される時間は最短となる。

    例えば、ただしこれに限定されないが、ローカルGPS発振器204、無線202、ローカルGPSクロック生成器216および/またはGPS信号プロセッサ208は、航行プロセッサ210によって電力消費を抑えるように電力を低減されているだろう。 選択された構成要素の電力低減は、入力されるGPS衛星信号を構成要素が積極的に処理することを要求されない場合に、GPS受信機ユニット100による全消費電力を低減し、それによって携帯型のGPS受信機ユニット100の限られた電源寿命を延長する。 通常は、動作中に比較的大きな電力量を消費する構成要素が、選択され電力を低減される。 GPS受信機ユニット100の設計者は、電力低減処理の間に電力を切る構成要素を選択するべきと理解される。 GPS受信機ユニット100の中には電力を低減してもよい非常に多くの構成要素があるため、それらの多くについては記述されないが、当該技術分野の技量を有する者は、電力を低減してもよい構成要素の詳細な記述と目録は、一覧にしたり詳細に記述したりするには数が多すぎることが分かるだろう。 本発明に従って電力を低減される構成要素のどのような組み合わせも、本開示の範囲内にあり、添付の特許請求の範囲によって保護されることを意図する。

    従来のGPS受信機の選択された構成要素の電力低減は、結果としてGPS衛星信号の捕捉を失うことになる。 GPS衛星信号を見失った後にそのようなGPS受信機の電力を増加する場合、GPS衛星信号の再取得および/またはこれらの信号を使用して航行するうえで十分な正確さのGPS時刻の確立のために、数秒を必要とする。 従来のGPS受信機で衛星信号と時刻の再取得に要される時間は、それに相当する電力の使用を生じる。 それゆえ、スリープ期間の間もGPS時刻を正確に維持する低電力時刻保持回路200は、GPS受信機ユニット100がより迅速にGPS衛星信号を再取得することを可能にし、それによって電力資源を節約する。

    起動コマンドは定期的にGPS受信機ユニット100に供給される。 定期的な起動コマンドの時間間隔は低電力時刻保持回路200が実装されたGPS受信機ユニット100の特定のアーキテクチャあるいはアプリケーションに基づいて決定される。 電力低減期間の後に航行プロセッサ210によって推定されるローカルレプリカPN符号位相と、入力されるPN符号との間の蓄積された時間誤差が、入力されるGPS衛星信号の実際のPN符号位相の± 0.5 ms以下となるように、起動コマンドの時間間隔は選択される。 航行プロセッサ210によって推定されるPN符号が± 0.5 ms基準を超えるイベントが生じると、航行プロセッサ210は従来の処理を開始してGPS衛星情報を取得する。 通常は、受信機100は適当な誤差の蓄積を推定し、それに応じて適切なアルゴリズムを選択しなければならない。 (従来の取得にくらべ高速な取得を用いる)選択されたアルゴリズムは楽観的すぎるため、結果として生じる位置および時刻の誤差の解と、前もって仮定した値とを比較することによって、航行プロセッサ210は時刻の正確さの前提を確認しなければならない。 組み合わされた時刻と時刻に等価な位置の誤差が実際に± 0.5 msを超える場合は、結果として生じる解は通常前もって仮定した値から明らかに大きな誤差で異なる。 誤差が± 0.5 msを超えない場合、GPS時刻は低電力時刻保持回路200によって十分な正確さで維持されている。

    アラームユニット324は、定期的航行更新とも呼ばれる、定期的な起動コマンドを実装する機能を実現する。 アラームユニット324は少なくともアラームレジスタ326およびコンパレータ32 8を備える。 一つの実施形態では、シャットダウンに先立って、航行プロセッサ210は起動アラームロジック222を実行してアラームユニット324がGPS受信機ユニット100を起動する期間を決定する。 他の一つの実施形態では、その期間は予め定められている。

    いつ起動コマンドを出すかを決定するこれらの期間は、アラームレジスタ326へ接続330を経由して供給される。 一つの実施形態では、その期間はGPS時間単位(TOWと週番号)で特定される。 他の一つの実施形態では、その期間を特定するために、たとえば実時間といった他の適切な期間が使用される。

    一度GPS受信機ユニット100がスリープモードに置かれると、アラームユニット324は低電力クロック306(スリープモードの間も動作を停止されない)から供給されるK32クロック信号を監視して、現在のスリープモード時間を決定する。 コンパレータ328は現在のスリープモード時間とアラームユニット324がGPS受信機ユニット100を起動する期間とを比較する。 現在のスリープモード時間とその期間が一致するときに、アラームユニット324は定期的な起動コマンドを生成する。 この定期的な起動コマンドはスリープ期間の間電力を低減されていた構成要素の電力を増加し始める。

    一つの実施形態では、定期的な起動コマンドは特別な目的のための専用ハードウェアを使用して開始される。 例えば、起動コマンドは1またはそれ以上の電力スイッチを駆動し、スリープ期間の間電力を低減されていた構成要素に電力が供給される。 他の一つの実施形態では、起動コマンドは航行プロセッサ210に供給され、起動アラームロジック 22が実行されて、スリープ期間の間電力を低減されていた構成要素が起動される。

    アラームユニット324およびその関連する構成要素は、起動コマンドを生成する分野で良く知られた構成要素と技術を用いて実装されるだろう。 アラームユニット324およびその関連する構成要素の詳細な動作は、発明の動作と機能を理解するために必要な程度以外には詳細に記述されない。 当該技術分野の技量を有する者は、アラームユニット324およびその関連する構成要素は、本発明の機能および動作から実質的に離れることなく、種々の良く知られたデバイスを用いて実装されることに気付くだろう。 本発明の一部として用いられる、そのようなアラームユニット324およびその関連する構成要素の実施形態は、本開示の範囲内にあり、添付の特許請求の範囲によって保護されることを意図する。

    他の実施形態では、電力の低減および増加機能を実施する、他の一つの適切なプロセッサ(図示されない)を用いることができる。 そのようなプロセッサおよびその関連する構成要素は、スリープ期間の間も電力を落とされることはない。 そのような他のプロセッサは定期的な起動コマンドを生成するように構成されている。 プロセッサはGPS受信機ユニット100に存在する他のシステム(図2や3には示されていない)の構成要素であってもよいし、あるいはGPS受信機ユニット100に存在する独立した専用プロセッサであってもよい。 GPS受信機ユニット100内に実装され、定期的な起動コマンドを生成する機能を実施する、そのような他の実施形態は、本開示の範囲内にあり、添付の特許請求の範囲によって保護されることを意図する。

    また、ユーザーはGPS受信機ユニット100に、位置の問い合わせに対応して手動で開始される起動コマンドを受信したら構成要素の電力を増加させるよう、命令してもよい。 例えば、GPS受信機ユニット100のユーザーが、GPS受信機ユニット100の現在の位置を教えてほしい場合、ユーザーは手動で起動コマンドを開始する。 ユーザーがGPS受信機ユニット100に問い合わせをする適切な手段が提供されている。 手動で起動コマンドを開始する手段は、デバイスを起動する分野で用いられる良く知られた構成要素と技術を用いて実装されるだろう。 起動コマンドを手動で開始する手段の詳細な動作は、発明の動作と機能を理解するために必要な程度以外には詳細に記述されない。 当該技術分野の技量を有する者は、起動コマンドを手動で開始する手段は、本発明の機能および動作から実質的に離れることなく、種々の良く知られたデバイスを用いて実装されることに気付くだろう。 本発明の一部として用いられる、そのような起動コマンドを手動で開始する手段の実施形態は、本開示の範囲内にあり、添付の特許請求の範囲によって保護されることを意図する。

    6. 起動後のK32クロックとM11クロックとの相互の関連付け 起動コマンドが起ち上げを開始するとき、ローカルGPSクロック生成器216(図2)によって供給されるクロック信号(例えばT20エポック)は、GPS受信機ユニット100(図1)が、GPS衛星の距離を計測する目的で共通のGPS時刻フレームを再推定するために、最初の衛星信号を再取得して6秒間のデータサブフレームを収集することなく、位置を更新することが可能な正確さの範囲には存在しないだろう。 しかしながら、低電力時刻保持回路200によって保持された時刻に基づいて、電力低減期間の終了以降に航行プロセッサ210(図2)によって推定されたPN符号および入力されるPN符号が、入力されるGPS衛星信号の実際のPN符号時刻の± 0.5 ms以下の精度に維持され得る場合、GPS衛星信号は迅速に再取得され、共通のローカルGPS時刻フレームに関する計測は、GPS衛星信号を取得して共通の時刻フレームを推定する従来の処理を実施することなく、実行され航行に使用されるだろう。

    電力低減に先立って、K32、M11、およびGPSクロック信号の時刻とレートの関係は既知である。 K32クロック信号の正確さを維持することによって、K32クロック信号はエッジ整列比率カウンタ218(図 )によって使用され、K32クロック信号とM11信号はラッチされる。 それゆえ、M11信号とT20エポックの再校正はそれによってなされる。 従って、GPS発振器204(図2)は再校正される。 航行プロセッサ210はマッチドフィルタあるいは信号プロセッサチャネルを準備して、視認可能と計算された衛星のPN符号位相を取得する。 マッチドフィルタあるいは信号プロセッサチャネルの準備は、GPS発振器の周波数誤差を補償するために先に記憶された温度データに対するGPS発振器の利点を利用する。 符号位相の計測結果が得られると、これらの数値は受信されているGPS信号構造の全体の中のどのチップが、PN符号周期内で現在受信されているかの知見に基づいて変換される。 この変換は仮定した現在のGPS時刻と受信機位置を使用して信号構造の全体の中のどのPNチップが受信機に到達しているかを計算することと、実際に到達するそのチップが、到達すべきもののうち最も近いPN符号周期のこのチップの実例であると仮定すること、によってなされる。 結合されたローカルGPS時刻の推定と、時刻に等価な受信機位置の誤差が修正されるならば、GPS信号構造全体の翻訳は修正されるだろうし、GPS距離計測の矛盾のない組が特定されるだろう。 言い換ると、電力低減期間が終了した後に(スリープモードを脱した後に)航行プロセッサ210によって推定されるPN符号と入力されるPN符号の誤差が、入力されるGPS衛星信号の実際のPN符号時刻の± 0.5 ms以下の場合は、位置情報は正確に更新される。 算出される位置と時刻は前もって設定された推定値と比較され、誤差が実際に± 0.5 ms以下であったか、実証されなければならない。 実証ができない場合、6 秒間のサブフレームが収集され、計測のための共通の時刻フレームを推定しなければならない。

    GPS受信機ユニット100によって取得される位置と時刻の誤差情報はM11とK32クロック誤差を更新するために使用される。 GPS発振器204とK32発振器302の双方が周波数誤差のために更新される。 K32低電力クロック306は正しいGPS時刻のために更新される。 GPS受信機ユニット100は電力を節約するように再びスリープモードに置かれる。 次の起動コマンドを受信する場合は、上述の処理が繰り返される。 それゆえこの定期的な更新は、クロック信号の正確さを維持し、従来の処理を用いてGPSユニットが衛星位置を再取得する必要がないものとしながら、電力を節約する。

    7. 温度/周波数誤差の修正 起動コマンドが受信されるといつでも、K32クロック信号はM11クロック信号の更新に使用される。 しかしながら、K32発振器302(図3)から得られるK32クロック信号は、K32発振器302の周波数が温度に依存することによる幾らかの誤差をこうむる。 すなわち、動作温度が異なると、K32発振器302の周波数も異なる。 一つの実施形態では、温度センサ308はK32発振器302の動作温度を感知する。 航行プロセッサ210は検出されるK32発振器302の動作温度と、低電力クロック温度/周波数誤差表224 (図3)を比較する。 定期的な起動コマンドの時間間隔とK32発振器302の検出される動作温度に基づいて、誤差修正係数が決定され、K32の時刻とレートはK32発振器302の動作温度を補償するよう修正される。 すなわち、K32クロック信号は誤差係数によってK32発振器302の実際の動作温度を補償するよう修正される。 上述のように、一つの実施形態では、低電力クロック温度/周波数誤差表224のデータは実際の動作中に修正されるデータ履歴に基づいており、それゆえ高度に正確である。

    一度K32クロック信号が再校正されると、M11信号に関連する時刻が再校正される。 一つの実施形態では、温度センサ206はGPS発振器20 (図2)の温度を検出する。 航行プロセッサ210は検出されるGPS発振器20 の動作温度とGPSクロック温度/周波数誤差表224(図2)内にある情報を比較する。 ソフトウェアはこのレート修正を時間経過として使用し、M11クロックに基づいてT20エポックの時間間隔を計り、各エポックについて正しいGPS時刻推定を維持する。 さらに、起動直後のT20エポックでのGPS時刻の初期値は、上述したようにエッジ整列比率カウンタ206を使用して、K32低電力クロック306からM11基準のT20エポックへGPS時刻を移行することによって決定される。 M11発振器はスリープ期間の間オフであるため、K32低電力クロック30 の経過時間と同じようには、その経過時間を計ることができない。 上述したように、一つの実施形態では、温度/周波数誤差表224のデータは、実際の動作中に修正されるデータ履歴に基づいており、それゆえ高度に正確である。 従って、K32クロック信号がM11クロック信号(そのうえ修正された温度)の更新に使用されると、電力低減期間の後に航行プロセッサ210によって推定されるPN符号は、入力されるGPS衛星信号の実際のPN符号時刻の± 0.5 ms以下である。

    他の実施形態では、起動イベントが航行更新に要するよりも頻繁に発生するようプログラムされていてもよい。 そのような起動イベントは、K32発振器の現在の温度をサンプリングする目的にのみ、役立てばよい。 現在および以前の起動イベントの温度の平均値に基づいて、2つの起動イベントの間の経過時間が測定され、温度の変化に対する修正がなされる。 結果的な修正は低電力クロック306に適用されるか、あるいは将来的な計算が修正の使用を要求するまで不揮発性メモリに記憶される。 さらに、この代替例は動的な起動時間間隔を供給するように改良されてもよい。 すなわち、起動コマンドの間隔は直面する特定の動作状況に依存して変化してもよい。 電力を低減している間のK32発振器302の全温度変化が予め定められたしきい値を超える場合、起動コマンドの時間間隔は適切な時間だけ短縮される。 他方、全温度変化が予め定められた温度しきい値に満たない場合、起動コマンド間の時間間隔は適切な時間だけ延長される。 従って、正確な温度を維持するために消費される電力は、温度変動の現在の状況からの要求に対し最小化される。

    上述の代替例を改善すると、航行プロセッサ210は最後の定期的な起動コマンドと現在の定期的な起動コマンドからのK32発振器の動作温度の全変化量を考慮してもよい。 温度変化が予め定められたしきい値を超える場合、航行プロセッサ210は直ちに航行更新処理を開始して、GPS衛星信号を再取得し、低電力クロック306の完全性が許容される範囲内で維持されていることを保証する。

    8. 航行の更新 図4、5および6はK32クロック信号を使用してM11クロック信号を更新する処理と、推定されるGPS時刻がGPS受信機ユニット100(図1、2および3)の位置を取得するうえで十分に正確か否かの決定のフローチャートを図示している。 電力低減期間の間に航行プロセッサ210(図2)によって推定されるPN符号と入力されるPN符号の時刻誤差が、入力されるGPS衛星信号の実際のPN符号時刻の± 0.5 ms以下である場合、K32クロック信号とM11クロック信号は更新される。 図4から図6の処理が完了するころには、GPS受信機ユニット(図1)は、検出されたGPS衛星情報を用いて、例えばGPS発振器204(図2)に関連するM11クロック信号や、K32発振器302(図3)に関連するK32クロック信号といった、クロック信号の更新を既にしているだろう。 更新の後、GPS受信機ユニット100はスリープモードに戻る。

    図4,5および6のフローチャート400は、起動アラームロジック222(図2および3)を実装するソフトウェアの可能な実装状態におけるアーキテクチャ、機能および動作を示している。 この点について、各ブロックは特定のロジカルな機能を実装する1またはそれ以上の実行可能な命令を備えるモジュール、セグメント、あるいはコードの部分で表現される。 他の幾つかの実装では、ブロックに記述された機能は図4から図6の記述と異なる順序で発生してもよいし、本発明の機能から大きく離れなければ付加的な機能を含んでもよい。 以下でさらに明らかにされるように、関連する機能によっては、例えば図4から図6に連続する2つのブロックは実際には実質的に同時に実行されてもよく、ブロックは時々逆の順序で実行されてもよく、全ての例において幾つかのブロックは実行されなくてもよい。 そのような全ての変更および変形は、本開示の範囲内にあり、添付の特許請求の範囲によって保護されることを意図する。

    アラームユニット324(図3)によって起動コマンドが生成されると、ブロック402で処理が開始される。 あるいは、ユーザーがGPS受信機ユニット100(図1〜3)に位置情報(航行の更新)を問い合わせることによっても、処理が開始される。

    ブロック404では、電力増加の理由が起動コマンドによるものか、ユーザーからの位置の問い合わせによるものか、特定される。 電力増加の理由がアラームユニット324(図3)による起動コマンドの生成であり、GPS受信機ユニット100が低電力時刻保持回路200(図2および3)によって維持されているK32基準時刻を更新する場合、処理はブロック406へ進む。 しかしながら、電力増加の理由がユーザーからの問い合わせに応じて位置情報を供給することの場合、GPS受信機ユニット100はブロック422へ進み航行の更新を開始する。

    ブロック406では、後述するように、K32クロック信号の再校正に用いられる選択された構成要素が電力を増加される。 GPS受信機ユニット100の他の構成要素は、電力を節約するためにブロック406では電力を増加されない。 例えば、GPS受信機ユニット100はユーザーに少なくとも特定された位置情報を示すディスプレイ(図示されない)を備えてもよい。 GPS受信機ユニット100が定期的な航行更新を実施する場合、ユーザーはデバイスが航行の更新を実施していることを知ったり、位置情報を知ったりすることに興味がないであろう。 従って、ディスプレイ(図示されない)はブロック406で電力を増加されず、それゆえ電力が節約される。

    ブロック408では、温度センサ308はK32発振器302(図3)の温度を計測する。 ブロック410では、GPS受信機ユニット100がスリープモードであった期間のK32発振器302の平均温度が決定される。 ブロック412では、低電力時刻保持回路200によって維持されているK32基準時刻がアクセスされる。 ブロック414では、温度/周波数誤差表224(図2および3)の情報に基づく時刻の誤差に基づいて、上述した修正係数が特定されたK32基準時刻に適用される。 この修正係数はブロック416で低電力時刻保持回路200によって維持されるK32基準時刻を修正するために使用される。

    一つの実施形態では、次の起動コマンドの時刻はブロック418で決定される。 それに応じて、起動コマンドはアラームレジスタ326(図3)で更新される。 あるいは他の実施形態では、定期的な起動コマンド間の予め定められた時間間隔が用いられる、および/または他の構成要素からの定期的な起動コマンドが供給される。

    ブロック420では、(ブロック406で)電力を増加された選択された構成要素の電力が低減される。 低電力時刻保持回路200によって維持されるK32基準時刻が更新されるため、これらの構成要素は電源を節約するために電力を低減される。 この処理はブロック402へ進み、次の起動コマンドまたはユーザーからの位置の問い合わせを待つ。

    ブロック404で位置の問い合わせが受信されると、GPS受信機ユニット100(図1〜3)はGPS受信機ユニット100の位置を正確に特定しユーザーに位置を示さなければならないことを認識して、処理はブロック422へ進む。 すなわち、ユーザーは航行の更新を望んでいる。

    それに応じて、以下に記述するGPS受信機ユニット100の構成要素はブロック422で電力を増加される。 M11基準時刻の更新に関する構成要素はブロック422で電力を増加される。 例えば、無線202、GPS発振器204、温度センサ206、航行プロセッサ210、マッチドフィルタ212、A/D変換器214、ローカルGPSクロック生成器216、エッジ整列比率カウンタ218、および/またはメモリ220(図2)は再度電力を与えられる。

    さらにGPS受信機ユニット100は、ブロック422で電力を増加される、M11基準時刻の更新に関連しない付加的な構成要素を備えてもよい。 例えば、ディスプレイ(図示されない)および関連する回路は、ユーザーに特定された位置情報を示すために使用されるだろう。 それゆえ、ディスプレイは電力を増加されなければならない。 (対照的に、上述したようにK32基準時刻を更新している間は位置情報を表示する必要がないため、ディスプレイはブロック406で電力を増加する必要はない(ブロック406〜416)。)一つの実施形態では、これらの付加的な構成要素はブロック406で上述した構成要素と同時に電力を増加される。

    他の一つの実施形態では、これらの付加的な構成要素の電力増加は、航行の更新が完了するまで遅延させられる。 (それに応じてブロック422は、フローチャート400の最後の点に挿入された新しいブロックとともに示される付加的な構成要素の電力増加とともに、2つの分離したブロックとして示される)GPS受信機ユニット100が更新された位置を特定した後、これらの付加的に選択された構成要素は電力増加され、更新された位置はユーザーに示される。 例えば、GPS受信機ユニット100はユーザーに少なくとも特定された位置情報を示すディスプレイ(図示されない)と関連する回路を備えてもよい。 位置の更新が要求された場合にのみ、これらの付加的に選択された構成要素の再度の電力増加を遅らせる、そのような他の実施形態は、電力を節約する上で特に有利である。 すなわち、選択された付加的な構成要素がクロックの再校正と関連する航行の更新に必要でない場合、起動コマンドを受信したときに選択された構成要素をスリープモードで維持することで、さらに電力が節約される。

    ブロック424では、温度センサ308はK32発振器302(図3)の温度を計測し、ブロック408から416で記述した処理を用いて温度/周波数誤差表224(図2および3)から決定される修正係数を用いて時刻を修正することにより、低電力時刻保持回路200によって維持されるK32基準時刻を修正する。 すなわち、K32基準時刻はスリープ期間の間に生じるどのような温度/周波数の偏差に対しても修正される。

    ブロック426では、エッジ整列比率カウンタ21 (図2および3)によって、更新されたK32基準時刻がM11基準時刻へ移行される。 従って、GPS受信機ユニット100はその構成要素を電力増加しており、低電力時刻保持回路200からの修正されたK32基準時刻を使用して、GPS発振器204(図2および3)によって供給されるM11クロック信号からのGPS時刻を正確に更新している。 しかしながら、一つの実施形態では、M11クロック信号の誤差はGPS発振器204の温度変化に起因して起こりうる。 それに応じて、ブロック428では、温度センサ206(図2)はGPS発振器204の温度を計測する。 ブロック430では、GPS発振器204の温度の平均値が決定される。 ブロック432において、温度/周波数誤差表224(図2および3)からM11クロック信号の誤差修正係数が決定される。 ブロック434では、T20エポックのGPS時刻がM11クロック信号に基づいて更新される。

    ブロック436では、更新されたT20エポックを使用して、視認可能なGPS衛星102、104、106、および/または108の位置とドップラーが推定される。 ブロック438で、視認可能な衛星102、104、106および/または108の推定される位置に基づいて、GPS受信機ユニット100はマッチドフィルタ212あるいはGPS信号プロセッサ208(図2)を用いて、視認可能な衛星102、104、106および/または108のPN符号位相(モジュロ 1 ms)を計測する。 ブロック440では、推定されたT20エポックを使用して、各衛星102、104、106および/または108に対して、予期される現在の完全なPN符号位相を週内時刻(TOW;Time Of Week)として算出する。 すなわち、GPS受信機ユニット100は、GPS発振器204からの更新されたM11クロック信号を使用して、1 ms単位のPN符号位相を正確に推定し、予期される完全なPN符号位相を週内時刻として算出する。

    ブロック44 では、完全な符号位相が計測されたPN符号に一致するように修正される(モジュロ 1 ms)。 ブロック444では、推定される修正された完全なPN符号位相に基づいて航行解が計算される。 次に、ブロック 46では、計算された航行解は時刻単位で以前の航行解と比較される。

    ブロック448では、GPS受信機ユニット100の算出された位置の変化が、以前の航行解の時刻から± 0.5 msに満たない(1PN符号に満たない)かどうかを決定する。 決定された変化が± 0.5 msを超える場合(NOの場合)、処理はブロック450へ進み、GPS受信機ユニット100は各GPS衛星102、104、106および/または108からの入力される 6 秒間のサブフレームを収集し、GPS時刻を推定する。 ブロック452では、GPS受信機ユニット100は従来の方法を用いて航行解を更新し、それゆえ正確にGPS受信機ユニット100の位置を特定する。

    しかしながら、ブロック448で位置の変化が±0.5 ms以下と決定される場合(YESの場合)、GPS受信機ユニット100は低電力時刻保持回路200を用いてGPS時刻を正確に維持する。 それに応じて処理はブロック454へ進み、修正されたT20エポック時刻が、低電力時刻保持回路200のM11時刻の上述した手法でのエッジ整列比率カウンタ218を使用した更新に使用される。 従って、K32クロック信号は、次の電力低減期間に対する準備として、正確に決定されたGPSのT20時刻と相互に関連付けられる。

    一つの実施形態では、温度/周波数誤差表224(図2および3)に存在するデータは、上記で収集された温度および周波数の情報を用いて更新される。 すなわち、この実施形態は取得された温度と周波数の情報を用いて、継続的に温度/周波数誤差表224のデータを更新し、それゆえ温度/周波数誤差表224から決定される、その後の修正係数の正確さを改善する。

    ブロック458では、GPS受信機ユニット100がオンを継続するか否かを決定する。 GPS受信機ユニット100がオンを継続する場合(YESの場合)、処理はブロック460へ進み、GPS受信機ユニット100は他の機能を実施する。 それらの他の機能は、電力を低減した期間に時刻を正確に維持することに必ずしも関連していないため、ここでは詳細に記述されない。 これらの他の機能が実施された後、処理はブロック418へ進み、上述したように起動コマンドの次の時刻が決定される。

    ブロック458でGPS受信機ユニット100がオンを継続する根拠が無いと判断されると(NOの場合)、処理は直接ブロック418へ進む。 すなわち、処理はブロック418へ進み、GPS受信機ユニットは低電力時刻保持回路200が正確にGPS時刻を維持している間、エネルギーを節約するために電力を低減される。

    9. 他の実施形態 GPS受信機ユニット100(図1〜3)の上述の実施形態は、GPS発振器204(図2)が電力を低減している間にも正確なGPS時刻が維持されるように、K32発振器302(図3)から得られるK32クロック信号と、GPS発振器204から得られるM11クロック信号を更新するように、一般的に記述されている。 他の実施形態は、GPS衛星からの位置の特定に関連する種々の他のクロック信号を更新する。 さらにGPS発振器204は、実質的に 11 MHzに等しい発振周波数を備える信号を供給するように記述されている。 同様にK32発振器302は、実質的に 32 kHzの発振周波数を備える信号を生成するように記述されている。 GPS受信機ユニットの他の実施形態は、GPS発振器204およびK32発振器302の発振周波数とは異なる発振周波数を備えるGPS発振器および/または低電力時刻保持回路の発振器で実装されてもよい。 さらに、低電力時刻保持回路は、構成要素の電力がオフの期間にもGPS時刻の正確さを維持するために使用される、実質的に32kHzのクロック信号を供給するように記述されている。 他の実施形態では、低電力時刻保持回路200から供給されるクロック信号は、クロック信号をGPS受信機ユニットに存在する他の構成要素に供給するために使用される。 しかしながらそれらの構成要素は、本発明の動作および機能を理解するために必要な範囲以上には詳細に記述されない

    他の実施形態では、温度センサ206および308が、適切に配置された単一の温度センサに置き代えられ、あるいは組み込まれて、GPS発振器204とK32発振器302の動作温度が検出される。 そのような温度センサはさらに航行プロセッサ210に直接信号を供給するよう構成されていてもよい。 この実施形態は、構成要素の点数を低減させ、対応するコスト、サイズ、電力消費の低減をもたらすだろう。

    図2および3における図示の都合から、および本発明の動作と機能の説明の都合から、検出された温度の処理とK32発振器302(図3)およびGPS発振器204(図2)からの信号の全周波数誤差の算出は、航行プロセッサ210によるロジックの実行によって実装され、そのようなロジックは起動アラームロジック222の一部に存在しているように記述され図示されている。 その代わりに、その処理は異なるプロセッサによって実装されてもよい。 さらに、感知された温度の処理のロジックおよびK32発振器302からの信号の全周波数誤差の算出のロジックは、メモリ222や他の適切なメモリ上に存在する専用のロジックモジュール(図示されない)に存在してもよい。 加えて、低電力クロック温度/周波数誤差表224 (図3)および/またはGPSクロック温度/周波数誤差表224(図2)は、都合によりメモリ220上に存在するように図示されている。 感知された温度表508は、他の位置および/または適切な他の記憶メディアに存在してもよい。 それらのどのような他の実装も、本開示の範囲内にあり、添付の特許請求の範囲によって保護されることを意図する。

    本発明の種々の実施形態が記述されたが、当該技術分野の通常の技量を備える者にとって、本発明の範囲内でより多くの実施形態や実装が可能であることは明白であろう。

    (図面の簡単な説明)
    図面の構成要素は必ずしも一定の縮尺ではなく、代わりに本発明の原理を明示するために強調が用いられている。 さらに、図面中では、同一参照番号は異なる図面を通して対応する部分を示す。

    図1は全地球的測位システム(GPS; Global Positioning System)受信機の動作環境の例を示す図である。

    図2は低電力時刻保持回路を備えるGPS受信機ユニットの選択された構成要素を説明するブロック図である。

    図3は図2の低電力時刻保持回路を備えるGPS受信機ユニットの付加的な詳細を説明するブロック図である。

    図4、図5、図6はK32クロック信号を用いてM11クロック信号を更新して、推定されるGPS時刻が図1および図2のGPS受信機の位置を取得するために十分に正確かどうかを決定する処理のフローチャートを示す図である。

    図4、図5、図6はK32クロック信号を用いてM11クロック信号を更新して、推定されるGPS時刻が図1および図2のGPS受信機の位置を取得するために十分に正確かどうかを決定する処理のフローチャートを示す図である。

    図4、図5、図6はK32クロック信号を用いてM11クロック信号を更新して、推定されるGPS時刻が図1および図2のGPS受信機の位置を取得するために十分に正確かどうかを決定する処理のフローチャートを示す図である。

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