パワーリザーブ検出機能付きの機械式計時器用ムーブメント

申请号 JP2017184573 申请日 2017-09-26 公开(公告)号 JP2018059920A 公开(公告)日 2018-04-12
申请人 ウーテーアー・エス・アー・マニファクチュール・オロロジェール・スイス; 发明人 ジュリアン・サグリーニ;
摘要 【課題】 パワーリザーブがゼロ近くになるとムーブメントを止めることができるパワーリザーブ検出手段を備える機械式計時器用ムーブメントを提供する。 【解決手段】 パワーリザーブ指示を行う機械式計時器用ムーブメント(1)は、差動ギヤ(2)の巻き車(2c)及び差動ギヤ(2)の巻き緩め車(2d)に接続された少なくとも1つのバレルシステムを有する。差動ギヤ(2)の中間車(2i)がカム車セット(4)に接続しており、これを低減ステージ(3)を介して回転駆動する。ラック(5)は、パワーリザーブインジケーター(7)としてはたらき、カム車セット(4)に接している。パワーリザーブがゼロであると、ラック(5)のロック部がロックメンバー(10)と 接触 して、バレルシステムの巻き緩め出 力 において又は差動ギヤ(2)の巻き緩め車(2d)に接して、ムーブメントをロックする。 【選択図】 図1b
权利要求

パワーリザーブ指示を行う機械式計時器用ムーブメント(1)であって、 差動ギヤ(2)の巻き車(2c)及び前記差動ギヤ(2)の巻き緩め車(2d)に接続される少なくとも1つのバレルシステムを有し、 前記差動ギヤ(2)の中間車(2i)は、この中間車(2i)を回転駆動する少なくとも1つのカム車セット(4)に接続されており、 前記カム車セット(4)に接する可動要素(5)は、パワーリザーブインジケーター(7)が表示されるように作用し、 前記可動要素(5)は、前記パワーリザーブインジケーターがゼロを指示するときに、ロックメンバー(10)を動かしてアクチュエートして、これによって、前記バレルシステムの巻き緩め出において又は前記差動ギヤの前記巻き緩め車(2d)と接触するように、前記ムーブメントをロックし、 前記カム車セット(4)は、前記差動ギヤ(2)の前記中間車(2i)に接続する車と、及びこの車の上に、前記可動要素(5)の部(15)と接触するカム(4’)とを有する ことを特徴とする機械式計時器用ムーブメント(1)。前記カム車セット(4)は、前記中間車(2i)と前記カム車セット(4)の車の間に配置された回転速度低減ステージ(3)を介して回転駆動される ことを特徴とする請求項1に記載の機械式計時器用ムーブメント(1)。前記回転速度低減ステージ(3)は、前記差動ギヤ(2)の前記中間車(2i)に接する駆動車(3)を有し、前記カム車セット(4)の前記車に、前記駆動車(3)の中央ピニオン(3')が接している ことを特徴とする請求項2に記載の機械式計時器用ムーブメント(1)。前記カム車セット(4)の前記カム(4')は、前記カム車セット(4)の前記車の前記回転軸に配置されたディスクないし角度区画であり、 前記回転軸から前記可動要素(5)の前記角部(15)に接する前記ディスクないし前記角度区画(4')の周部への距離は、前記ディスクないし前記角度区画の第1の端と第2の端の間で減少しており、これによって、完全な巻きの位置と前記ムーブメントをロックするロック位置の間で前記可動要素(5)を動かす ことを特徴とする請求項1に記載の機械式計時器用ムーブメント(1)。前記カム(4')は、前記回転軸への距離が最も大きい位置である前記第1の端において止め(14)を有し、前記バレルシステムの完全に巻かれた位置において、前記止め(14)を前記可動要素(5)の前記角部(15)が押す ことを特徴とする請求項4に記載の機械式計時器用ムーブメント(1)。ディスク状の前記カム(4’)の周部は、前記回転軸への距離が、ディスクの第1の端からディスクの第2の端までにおいて変化するような曲がりを定める ことを特徴とする請求項4に記載の機械式計時器用ムーブメント(1)。前記可動要素(5)は、回転軸のまわりを回転するようにマウントされたラックである ことを特徴とする請求項4に記載の機械式計時器用ムーブメント(1)。前記ラック(5)は、ばね(6)を介して前記カム車セット(4)に押しつけられる ことを特徴とする請求項7に記載の機械式計時器用ムーブメント(1)。前記ラック(5)には、細長い形の開口(17)があり、この開口(17)の中に、前記パワーリザーブインジケーターのインジケーター車(7)が配置され、 前記インジケーター車(7)は、前記開口(17)の内側面と接触しており、これによって、前記カム車セット(4)によって押される前記ラック(5)の運動によって回転駆動される ことを特徴とする請求項7に記載の機械式計時器用ムーブメント(1)。前記ラック(5)は、前記ラック(5)の前記角部(15)が前記カム(4')の前記ディスクないし前記角度区画の第2の端にあるときのロック位置において前記ロックメンバー(10)と接触するロック部にキャッチ(15’)がある平坦な形状である ことを特徴とする請求項7に記載の機械式計時器用ムーブメント(1)。前記ロックメンバー(10)は、回転するようにマウントされたアーバー(11)を有し、このアーバー(11)には、前記バレルシステムの巻き緩め出力車(2d)又は前記差動ギヤ(2)の前記巻き緩め車に接する車状の部分があり、 前記ロックメンバー(10)は、前記アーバー(11)に固定された少なくとも1つのロック用歯(12')を備える星形車(12)を有し、この星形車(12)は、パワーリザーブがゼロであるときに、前記可動要素(5)のキャッチ(15’)によって前記ムーブメントのロック位置にフックされる ことを特徴とする請求項1に記載の機械式計時器用ムーブメント(1)。

说明书全文

本発明は、パワーリザーブ検出手段を備える機械式計時器用ムーブメントに関する。

機械式計時器用ムーブメントは、一般的に、巻き出において少なくとも1つの車と、及び巻き緩め出力において1つの車とを駆動するバレルシステムを有しており、これらの車はそれぞれ、差動ギヤの巻き車及び巻き緩め車に接続されている。差動ギヤの中間車に接続された車セットは、パワーリザーブ表示を制御するが、パワーリザーブがゼロであるときにムーブメントを止めるために設けられるムーブメントの要素はない。

欧州特許EP0568499B1は、機械式腕時計用のパワーリザーブインジケーターデバイスについて記載している。このインジケーターデバイスは、インジケーターメンバーを備える少なくとも1つの星形車を有し、これは、バレルの巻き又は巻き緩め時に回転駆動される。このインジケーターメンバーによって、腕時計のパワーリザーブを表示することができる。しかし、パワーリザーブがゼロに近づいたときにムーブメントを止めることを確実にするために何も設けられていない。

スイス特許CH698752B1は、パワーリザーブインジケーター機構を有する計時器について記載している。これは、対面している2つのバレルを有し、これらのバレルどうしは、パワーリザーブ表示機構を制御する共通のアーバーによって接続している。しかし、パワーリザーブがゼロに近づいたときにムーブメントを止めることを確実にするために何も設けられていない。

スイス特許出願CH710320A2は、バレルのような機械的エネルギー源と、及び腕時計ケース内の制御デバイスに接続された制御要素とを有する計時器について記載している。制御デバイスは、フレーム上でピボット運動するようにマウントされ差動ギヤによってバレルに接続されるパワーリザーブ車を有する。これによって、バレルの巻きの度合いに応じてパワーリザーブ車の位置が定まる。パワーリザーブ車と同じ軸に対してピボット運動するように制御カムがマウントされる。この制御カムには、円弧状の穴があり、この穴の中に、パワーリザーブ車と一体化されたピンが収容される。パワーリザーブ車とカムの間でらせん状のばねがマウントされる。さらに、制御デバイスには、パワーリザーブがゼロ近くになるとムーブメントを止める止めレバーを有する止めデバイスが接続される。

したがって、本発明の主な目的は、パワーリザーブ検出手段を備える機械式計時器用ムーブメントであって、パワーリザーブがゼロ近くになるとムーブメントの止め動作を行うことができるものを提案することによって、従来技術の課題を克服することである。

このために、本発明は、独立請求項1に記載の特徴を有するパワーリザーブ検出手段を備える機械式計時器用ムーブメントに関する。

従属請求項2〜11にて、当該機械式計時器用ムーブメントの特定の態様が定められている。

当該機械式計時器用ムーブメントの1つの利点は、カム車セットを介して運動可能な同じ要素によって、パワーリザーブ指示を制御し、かつ、パワーリザーブがゼロであるときにムーブメントのロックメンバーを介してロックを達成することができることに基づいている。パワーリザーブ指示がゼロであっても、バレルシステムのバレルは、計時器用ムーブメントを動作させるほどには十分に巻かれている。しかし、好ましいことに、パワーリザーブ指示がゼロであると、機械式計時器用ムーブメントは確実な動作を担保するためにロックされる。

図面を参照しながら以下の説明(これに限定されない)を読むことによって、パワーリザーブ検出手段を備える機械式計時器用ムーブメントの目的、利点及び特徴をより明確に理解できるであろう。

図1aは、本発明に係るパワーリザーブ検出手段を備える機械式計時器用ムーブメントの1つの実施形態についての上方からの斜視図である。

図1bは、本発明に係るパワーリザーブ検出手段を備える機械式計時器用ムーブメントの1つの実施形態についての上方からの斜視図である。

本発明に係る機械式計時器用ムーブメントのカム車セットの平面図を示している。

本発明にしたがってパワーリザーブがゼロであるときに機械式計時器用ムーブメントをロックするために可動要素に接するロックメンバーを示している。

以下の説明において、当業者に周知なパワー又はランニングリザーブ検出手段を備える機械式計時器用ムーブメントの部品はすべて、単純化した形態でしか説明しない。

図1a及び1bは、機械式計時器用ムーブメント1の構成要素の上方からの斜視図を示しており、図1aには、通常の動作位置、図1bには、ムーブメントをロックするロック位置にあるものを示している。機械式計時器用ムーブメント1は、少なくとも1つのバレルシステム(図示せず)を有し、これは、例えば、腕時計用ムーブメントのプレート又は別の支持プレートの1つの面上に配置される。このバレルシステムは、単一のバレル又は2つのバレル又は2つを超えた数のバレルを備えタイムベースのギヤ列を駆動するための巻き出力及び巻き緩め出力を有するような周知なシステムであることができる。

機械式計時器用ムーブメント1は、例えば、回転軸のまわりを回転するようにマウントされた差動ギヤ2を有し、これは、バレルシステムの巻き出力と巻き緩め出力に接続される。差動ギヤ2は、バレルシステムの巻き出力と巻き緩め出力に、直接又は回転速度低減又は増加ステージを介して接続している。好ましくは、差動ギヤ2は、下で説明するように、バレルシステムの巻き出力と巻き緩め出力に、パワーリザーブを検出するために回転を遅くする回転速度低減ステージを介して接続している。

差動ギヤ2は、第1の巻き車2cと、及び好ましくは、この第1の巻き車2cと同じ回転軸上に配置される、第2の巻き緩め車2dとを有する。差動ギヤ2は、さらに、巻き車2cと巻き緩め車2dの間に中間車2iを有し、この中間車2iは、特に、ボール又はローラーベアリング構成を介して、巻き車及び巻き緩め車に接している。

バレルシステムを巻く動作の後の計時器用ムーブメントの通常の動作にて、巻き車2cは回転せずに不動状態を維持するが、巻き緩め車2dは回転する。このように、中間車2iは、巻き緩め車2dと同じ向きであるが巻き緩め車2dの回転速度よりも低い回転速度にて回転駆動される。

差動ギヤ2の中間車2iは、例えば、回転速度低減ステージ3を介して、カム車セット4に接続している。この低減ステージは、駆動車3であって、その歯付きの外周が中間車2iの外側歯列と噛み合うことができるものであることができ、他方で、より小さな直径の中央ピニオン3’がカム車セット4と接触する。また、このカム車セット4は、車4であって、その上に回転軸上にて、可動要素5を駆動してパワーリザーブインジケーターをアクチュエートさせるカムとしてはたらくディスクが、又は少なくとも角度区画4’が、固定配置されている。このディスクないし角度区画は、駆動車3の中央ピニオン3’に接する車セット4の車と、一体化されていたり又はこれと一緒になるように作ることができる。車セット4の車及び中央ピニオン3’には、互いに噛み合うための歯列を設けることができる。

図2に示すように、ディスクないし角度区画4’の周部は、回転軸との距離が、ディスクないし角度区画4’の第1の端からディスクないし角度区画4’の第2の端まで変化するような曲がりを定める。ディスクないし角度区画の周部から回転軸への半径ないし距離は、第1の端から第2の端までにて変化する。好ましくは、この回転軸への距離は、第1の端と第2の端の間にてディスクないし角度区画の少なくとも一部分にわたって規則的な形態で減少する。ディスクないし角度区画の第1の端から回転軸への距離d1は、このディスクないし角度区画4’の第2の端から回転軸への距離d2よりも大きく、これによって、ムーブメントのロックを制御する。

可動要素5には、図1a及び1bに示すように、ばね6によってディスクないし角度区画4’の周部に押しつけられるように、ディスクないし角度区画4’の周部と接触するように構成している角部15がある。このばね6は、可動要素5を側方の面に対してディスクないし角度区画4’の周部の方に押しつける。この可動要素5は、回転軸のまわりを回転するようにマウントされることができる。図1a及び1bに示すように、可動要素5は、平坦な形状のラックの形態であることができるが、この可動要素のために他の形も思い描くことができる。

バレルシステムの一又は複数のバレルが完全に巻かれると、ラック5の角部15は、回転中心に対する半径又は距離が最も大きい位置であるディスクないし角度区画4’の第1の端の止め14と接触する。このように、完全な巻きの指示を表示するようにパワーリザーブインジケーター7が設けられる。このパワーリザーブインジケーターは、表示車7を有し、これは、表示車7の回転軸に固定された針(図示せず)を備えることができる。表示車7は、例えば、ラック5の回転軸から離れた位置にてラック5に形成された細長い開口の内側面に接するように回転駆動される。表示車8は、ラック5に形成された細長い開口17の内側歯列と噛み合うように歯を有することができる。

パワーリザーブがゼロに近づいていると、回転中心に接触しているラック5の角部15からの半径又は距離は、ディスクないし角度区画の第2の端にて最も小さい。この場合、ラック5は、ロックメンバー10と接触するロック部15’を有する。このロックメンバー10は、バレルシステムの巻き緩め出力又は差動ギヤ2の巻き緩め車2dに直接接続しており、これによって、パワーリザーブ(RDM)がゼロであるときに、腕時計用ムーブメントをロックする。

このロックメンバー10は、バレルシステムの巻き緩め出力車と、差動ギヤの巻き緩め車2dとの間の中間車セットであり、低減ステージとしてもはたらくことができる。また、ロックメンバー10を、バレルシステムの巻き緩め出力から差動ギヤ2の巻き緩め車2dまでの低減ステージの他の車に接続することも想到することができる。ロックメンバー10は、回転するようにマウントされたアーバー11の形態であり、これは、歯付き部分を備えることができ、また、歯付き部分を備えないことができる。アーバー11に接するこの車状の部分11’は、バレルシステムの出力車と接触することができ、又は好ましくは、差動ギヤ2の巻き緩め車2dと接触することができる。回転可能にマウントされたロックメンバー10に接する少なくとも1つの歯12’は、パワーリザーブがゼロであるときに、ラック5のロック部のキャッチ15’によってフックされるように構成している。

図1a、1b及び4において、このように、ロックメンバー10は、星形車12を有する。この星形車12には、例えば、3つの歯12’があり、車状の部分11’の上にてアーバー11に固定されており、差動ギヤ2の巻き緩め車2dに接するようにアーバー11にマウントされる。しかし、ラック5のロック部のキャッチ15’と歯の1つが接触することを前提に、設けられるロック用の歯の数は重要ではない。

上記の説明から、請求の範囲によって定められる本発明の範囲から逸脱せずに、当業者によって、パワーリザーブ検出手段を備えた機械式計時器用ムーブメントのいくつかの変形態様を想到することができるであろう。パワーリザーブがゼロであるときにパワーリザーブインジケーターをアクチュエートしてロックメンバーと接触する可動要素を、カム車セットによる回転的な形態ではなく、直線的な形態で動かすことができる。計時器用ムーブメントは、すべての要素が内部に配置されるようなモジュールの形態であることができる。

1 計時器用ムーブメント 2 差動ギヤ 2c 巻き車 2d 巻き緩め車 2i 中間車 3 回転速度低減ステージ 3’ 中央ピニオン 4 カム車セット 4’ カム 5 ラック 6 ばね 7 パワーリザーブインジケーター 10 ロックメンバー 11 アーバー 12 星形車 12’ ロック用歯 14 止め 15 角部 15’ キャッチ 17 開口

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