Automatic winding wrist watch

申请号 JP26196396 申请日 1996-10-02 公开(公告)号 JPH10104364A 公开(公告)日 1998-04-24
申请人 Seiko Instr Inc; セイコーインスツルメンツ株式会社; 发明人 TAKAHASHI MASAAKI; ISHII MITSURU;
摘要 PROBLEM TO BE SOLVED: To suppress enlarging of movement size and thickening of the movement and attain a small and thin size by arranging a calendar device on the dial side of a ground plate.
SOLUTION: In this wrist watch, a barrel wheel 30 is arranged on the back side of dial plate of ground plate 22, that is, the front side so as to have the rotational center in the first region 310 or the fourth region 340 of the ground plate 22. An escape wheel 50, an uncle 60 and a wind ring 70 have respective rotational centers in the third region 330 or the fourth region 340. A stopper 120 and a latch 130 are arranged on the front side of the ground plate 22 and have there swing center in the second region 320. A latch pusher 140 pushes a part of the stopper 120 and a part of the latch 130.
COPYRIGHT: (C)1998,JPO
权利要求 【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 ムーブメント(20)の基板を構成する地板(22)と、時刻情報を表示するために前記地板(22)のほぼ中心部を回転中心(300)として回転する二番車(24)と、ぜんまいを有しかつ前記二番車(24)を回転させるように回転する香箱車(30)
    と、前記二番車(24)の回転速度を制御するためのがんぎ車(50)、アンクル(60)、てんぷ(70)を含む脱進調速装置と、前記時刻情報を修正するための巻真(110)及びつづみ車(162)と、おしどり(1
    20)及びかんぬき(130)を含む切換装置と、時刻情報を表示するための文字板(82)と、前記地板(2
    2)の文字板と反対側に配置された、前記香箱車(3
    0)のぜいまいを自動巻機構を介して巻くための回転錘(100)とを有する自動巻腕時計であって、 前記地板(22)に、前記二番車(24)の回転中心(300)を通り前記巻真(110)の中心軸線とほぼ平行な地板基準垂直軸線(112)、及び、前記二番車(24)の回転中心(300)を通り前記地板基準垂直軸線(112)と垂直な地板基準水平軸線(114)を定義したとき、 前記地板(22)には、前記地板基準垂直軸線(11
    2)の一方の側に位置しかつ前記地板基準水平軸線(1
    14)より前記巻真(110)に近い方の側の第1領域(310)と、前記地板基準垂直軸線(112)の他方の側に位置しかつ前記地板基準水平軸線(114)より前記巻真(110)に近い方の側の第2領域(320)
    と、前記地板基準垂直軸線(112)の前記第2領域(320)のある前記他方の側に位置しかつ前記地板基準水平軸線(114)より前記巻真(110)から遠い方の側の第3領域(330)と、前記地板基準垂直軸線(112)の前記第1領域(310)のある前記一方の側に位置しかつ前記地板基準水平軸線(114)より前記巻真(110)から遠い方の側の第4領域(340)
    とが設けられており、 前記地板(22)の前記文字板と反対側に配置され、かつ、前記第1領域(310)内、又は、前記第4領域(340)内に回転中心を有する香箱車(30)と、 前記地板(22)の前記文字板と反対側に配置され、かつ、前記第3領域(330)内、又は、前記第4領域(340)内に回転中心を有するがんぎ車(50)と、 前記地板(22)の前記文字板と反対側に配置され、かつ、前記第3領域(330)内、又は、前記第4領域(340)に揺動中心を有するアンクル(60)と、 前記地板(22)の前記文字板と反対側に配置され、かつ、前記第3領域(330)内、又は、前記第4領域(340)内に回転中心を有するてんぷ(70)と、 前記地板(22)の前記文字板と反対側に配置され、かつ、前記第2領域(320)内に揺動中心(124)を有するおしどり(120)と、 前記地板(22)の前記文字板と反対側に配置され、かつ、前記第2領域(320)内に揺動中心(134)を有するかんぬき(130)と、 前記おしどり(120)の一部分及び前記かんぬき(1
    30)の一部分をそれぞれ押さえるかんぬき押さえ(1
    40)と、を備えることを特徴とする自動巻腕時計。
  • 【請求項2】 秒を表示するために作動する四番車(40)と、 前記二番車(24)の回転を前記四番車(40)に伝達させる三番車(34)とを更に備え、 前記三番車(34)の回転中心が、前記第2領域(32
    0)内、又は、前記第3領域(330)内に位置することを特徴とする、請求項1に記載の自動巻腕時計。
  • 【請求項3】 ムーブメント(20)の基板を構成する地板(22)と、時刻情報を表示するために前記地板(22)のほぼ中心部を回転中心(300)として回転する二番車(24)と、ぜんまいを有しかつ前記二番車(24)を回転させるように回転する香箱車(30)
    と、がんぎ車(50)、アンクル(60)、てんぷ(7
    0)を含む脱進調速装置と、前記時刻情報を修正するための巻真(110)及びつづみ車(162)と、おしどり(120)及びかんぬき(130)を含む切換装置と、時刻情報を表示するための文字板(82)と、前記地板(22)の文字板と反対側に配置された、前記香箱車(30)のぜいまいを自動巻機構を介して巻くための回転錘(100)とを有する自動巻腕時計であって、前記地板(22)に、前記二番車(24)の回転中心(3
    00)を通り前記巻真(110)の中心軸線とほぼ平行な地板基準垂直軸線(112)、及び、前記二番車(2
    4)の回転中心(300)を通り前記地板基準垂直軸線(112)と垂直な地板基準水平軸線(114)を定義したとき、 前記地板基準垂直軸線(112)を基準として前記二番車(24)の周囲に時計回り方向又は反時計回り方向に、前記地板(22)の前記文字板と反対側に、前記香箱車(30)、前記アンクル(60)、前記がんぎ車(50)、前記てんぷ(70)、前記かんぬき(13
    0)、前記おしどり(120)がこの順序で配置され、 前記おしどり(120)の一部分及び前記かんぬき(1
    30)の一部分をそれぞれ押さえるかんぬき押さえ(1
    40)を備え、 前記アンクル(60)の回転中心及び前記がんぎ車(5
    0)の回転中心が、前記てんぷ(70)の回転中心より前記二番車(24)の回転中心(300)に近い位置に配置され、 前記巻真(110)の一部分と前記てんぷ(70)の一部分が、前記地板基準水平軸線(114)に対してほぼ反対の位置にあり、 前記香箱車(30)の一部分と前記かんぬき(130)
    の一部分が、前記地板基準垂直軸線(112)に対してほぼ反対の位置にあることを特徴とする自動巻腕時計。
  • 【請求項4】 秒を表示するために作動する四番車(40)と、 前記二番車(24)の回転を前記四番車(40)に伝達させる三番車(34)とを更に備え、 前記香箱車(30)の一部分と前記三番車(34)の一部分が、前記地板基準垂直軸線(112)に対してほぼ反対の位置にあり、 前記がんぎ車(50)の回転中心と前記三番車(34)
    の回転中心が、前記地板基準水平軸線(114)に対してほぼ反対の位置にあることを特徴とする、請求項3に記載の自動巻腕時計。
  • 【請求項5】 前記かんぬき押さえ(140)が、前記おしどり(120)の揺動中心(124)の付近の部分を前記地板(22)に付勢する第1押さえ部分(14
    4)と、前記おしどり(120)の前記揺動中心(12
    4)の付近の部分とおしどり(120)のかんぬきとの接触部(126)との間の部分を前記地板(22)に付勢する第2押さえ部分(146)とを備えることを特徴とする、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の自動巻腕時計。
  • 【請求項6】 前記文字板と反対側に前記つづみ車(162)と隣接して配置されたつづみ車組込案内部材(160)を備えることを特徴とする、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の自動巻腕時計。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【発明の属する技術分野】本発明は、一般的には、回転錘により香箱車のぜんまいを巻き上げる自動巻腕時計に関するもので、特に、表輪列装置及び切換装置を地板の文字板と反対側に配置することにより、ムーブメントの自動巻腕時計の小型化及び薄型化を可能にした自動巻腕時計に関する。

    【0002】

    【従来の技術】従来の自動巻腕時計は、ムーブメントの基板を構成する地板を有し、おしどり、かんぬき等の切換装置を地板の文字板側に配置し、そして、もし必要ならばカレンダ装置を地板の文字板側に配置していた。 ここで、ムーブメントとは、腕時計の機械的な構造部分及び作動部分を含む機械体を意味する。 自動巻腕時計は、
    一般的には、この機械体と外装部品とにより構成されている。 また、表輪列装置、脱進調速装置及び自動巻装置等を、地板の文字板側とは反対側即ち表側に配置していた。 また、おしどりを押さえるためのおしどり押さえ部材は、おしどりの揺動中心部分の付近だけを地板に弾性をもって押しつけ、即ち、付勢していた。

    【0003】更に、つづみ車の組み込みの案内をするための組込案内部材は設けられていなかった。

    【0004】

    【発明が解決しようとする課題】従って、下記の課題が従来の自動巻腕時計にあった。 (1)地板の文字板側にカレンダ装置を配置しているので、切換装置とカレンダ装置が重なり、ムーブメントのサイズが大きくなり、或いは、ムーブメントの厚さが厚くなる。 (2)巻真を押し込むとき、おしどりとかんぬきの接触部において、おしどり又はかんぬきの一方が他方に乗り上げるおそれがあった。 (3)つづみ車を組み込むときに、つづみ車が組み込みにくい。 また、巻真を抜いて自動巻腕時計を分解するときに、つづみ車が傾いて、再度巻真を組むときに容易に組み込めない。

    【0005】そこで、従来のこのような課題を解決するため、本発明は下記の項目を目的とする。 (1)小型薄型の自動巻腕時計を提供する。 (2)おしどりとかんぬきが、それら相互の接触部において外れにくい構造の自動巻腕時計を提供する。 (3)つづみ車を組み込むのが容易な自動巻腕時計を提供する。

    【0006】

    【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために、本発明の自動巻腕時計は、地板と、地板のほぼ中心部を回転中心として回転する二番車と、ぜんまいを有する香箱車と、脱進調速装置と、巻真及びつづみ車と、切換装置と、文字板と、自動巻機構を介して巻くための回転錘とを有する。 地板に、二番車の回転中心を通り巻真の中心軸線とほぼ平行な地板基準垂直軸線、及び、二番車の回転中心を通り地板基準垂直軸線と垂直な地板基準平軸線を定義するとき、地板には、地板基準垂直軸線の一方の側に位置しかつ地板基準水平軸線より巻真に近い方の側の第1領域と、地板基準垂直軸線の他方の側に位置しかつ地板基準水平軸線より巻真に近い方の側の第2領域と、地板基準垂直軸線の第2領域のある上記他方の側に位置しかつ地板基準水平軸線より巻真から遠い方の側の第3領域と、地板基準垂直軸線の第1領域のある上記一方の側に位置しかつ地板基準水平軸線より巻真から遠い方の側の第4領域とが設けられている。

    【0007】本発明の自動巻腕時計は、地板の文字板と反対側に配置されかつ第1領域内、又は、第4領域内に回転中心を有する香箱車と、地板の文字板と反対側に配置されかつ第3領域内、又は、第4領域内に回転中心を有するがんぎ車と、地板の文字板と反対側に配置されかつ第3領域内、又は、第4領域内に揺動中心を有するアンクルと、地板の文字板と反対側に配置されかつ第3領域内、又は、第4領域内に回転中心を有するてんぷと、
    地板の文字板と反対側に配置されかつ第2領域内に揺動中心を有するおしどりと、地板の文字板と反対側に配置されかつ第2領域内に揺動中心を有するかんぬきと、おしどりの一部分及びかんぬきの一部分をそれぞれ押さえるかんぬき押さえとを備える。 また、本発明の自動巻腕時計は、秒を表示するために作動する四番車と、二番車の回転を前記四番車に伝達させる三番車とを更に備え、
    三番車の回転中心が、第2領域内、又は、第3領域内に位置するのが好ましい。

    【0008】また、本発明の自動巻腕時計では、地板基準垂直軸線を基準として二番車の周囲に時計回り方向又は反時計回り方向に、地板の前記文字板と反対側に、香箱車、アンクル、がんぎ車、てんぷ、かんぬき、おしどりがこの順序で配置されている。 そして、本発明の自動巻腕時計では、アンクルの回転中心及びがんぎ車の回転中心が、てんぷの回転中心より二番車の回転中心に近い位置に配置され、巻真の一部分とてんぷの一部分が、地板基準水平軸線に対してほぼ反対の位置にあり、香箱車の一部分とかんぬきの一部分が、地板基準垂直軸線に対してほぼ反対の位置にある。 また、香箱車の一部分と三番車の一部分が、地板基準垂直軸線に対してほぼ反対の位置にあるのが好ましく、がんぎ車の回転中心と三番車の回転中心が、地板基準水平軸線に対してほぼ反対の位置にあるのが好ましい。

    【0009】更に、かんぬき押さえがおしどりの揺動中心の付近の部分を地板に付勢する第1押さえ部分と、おしどりの揺動中心の付近の部分とおしどりのかんぬきとの接触部との間の部分を地板に付勢する第2押さえ部分とを備えるのが好ましい。 更に、文字板と反対側につづみ車と隣接して配置されたつづみ車組込案内部材を備えるのが好ましい。

    【0010】

    【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。 (1)表輪列、脱進調速装置及び切換装置の構造図1及び図2において、本発明の自動巻腕時計は、ムーブメント20の基板を構成する地板22を備える。 この実施の形態では、地板22の外形形状は、ほぼ円形である。 なお、地板22の外形形状は四形、多角形、長円形等の他の形状であってもよい。 本発明の実施の形態では、香箱車、二番車、三番車、四番車等の表輪列、回転錘、つめレバー等の自動巻装置、おしどり、かんぬき等の切換装置は、それぞれムーブメント20の文字板側と反対側、すなわち、表側に組み込まれる。

    【0011】一般的には、「ムーブメントの文字板側と反対側」を「ムーブメントの表側」と称する。 なぜなら、裏蓋(図示せず)を有する外装構造を用いた場合、
    通常、裏蓋を外したときに表側に見えるのがムーブメント20のこの表側であるからである。 もちろん、本発明の自動巻腕時計は、裏蓋の無い外装構造に用いることもできる。 従って、本発明は、自動巻腕時計の外装構造を、裏蓋を有するものに限定することを意図するものではない。 二番車24が地板22のほぼ中心に回転可能に組み込まれる。 二番車24は地板22と二番受26との間に組み込まれる。 筒かな28が二番車24の針取付け部に近い方の先端に隣接した外周部分にスリップ可能に、地板22の文字板側に組み込まれる。 筒かな28は二番車24と一体に回転する。

    【0012】香箱車30が地板22と一番受32との間に回転可能に組み込まれる。 香箱車30の香箱歯車は筒かな28に噛み合う。 三番車34が地板22と一番受3
    2との間に回転可能に組み込まれる。 二番車24の二番歯車は三番かなに噛み合う。 四番車40が地板22と一番受32との間に回転可能に組み込まれる。 三番車34
    の三番歯車は四番車40の四番かなに噛み合う。 図1及び図3において、がんぎ車50が地板22と一番受32
    との間に回転可能に組み込まれる。 四番車40の四番歯車はがんぎ車50のがんぎかなに噛み合う。 アンクル6
    0が地板22とアンクル受62との間に揺動可能に組み込まれる。 アンクル60は2つの爪石63及びけん先6
    4を有する。 がんぎ車50のがんぎ歯車は爪石63と係合する。 てんぷ70が地板22とてんぷ受72との間に回転可能に組み込まれる。 てんぷ70はひげぜんまい7
    4及び振り石76を有する。 けん先64は振り石76と係合する。

    【0013】図2及び図5において、筒車80が地板2
    2の文字板82のある側に回転可能に組み込まれる。 日の裏車90が地板22の文字板82のある側に回転可能に組み込まれる。 日の裏車90の日の裏歯車が筒かな2
    8に噛み合う。 日の裏車90の日の裏かなが筒車80に噛み合う。 図1及び図2において、回転錘100が一番受32に回転可能に組み込まれる。 回転錘100はボールベアリング(図示せず)を介して一番受32に組み込まれる。 一番伝え車(図示せず)が回転錘100のかな(図示せず)に噛み合うように回転可能に組み込まれる。 つめレバー(図示せず)が、一番伝え車の偏心カム部分(図示せず)に回転可能に組み込まれる。 二番伝え車(図示せず)がつめレバーにつめ部分(図示せず)に係合するように回転可能に組み込まれる。 二番伝え車のラチェット歯(図示せず)がつめレバーのつめ部分に係合する。 回転錘100の回転に基づいて一番伝え車(図示せず)が回転し、つめレバーの作動に基づいて、二番伝え車は所定の方向にのみ回転するように構成される。
    二番巻伝え車(図示せず)の回転に基づいて、ぜんまいを巻くように構成されている。

    【0014】図1及び図7において、地板22に、二番車24の回転中心300を通り、巻真110の中心軸線とほぼ平行な地板基準垂直軸線112、及び、二番車2
    4の回転中心300を通り地板基準垂直軸線112と垂直な地板基準水平軸線114を定義する。 地板22には、地板基準垂直軸線112の一方の側に位置しかつ地板基準水平軸線114より巻真110に近い方の側に第1領域310が設けられる。 地板22には、地板基準垂直軸線112の他方の側に位置しかつ地板基準水平軸線114より巻真110に近い方の側に第2領域320が設けられる。 地板22には、地板基準垂直軸線112の上記第2領域320のある上記他方の側に位置しかつ地板基準水平軸線114より巻真110から遠い方の側に第3領域330が設けられる。 地板22には、地板基準垂直軸線112の上記第1領域のある上記一方の側に位置しかつ地板基準水平軸線114より巻真110から遠い方の側に第4領域340が設けられている。

    【0015】なお、図7において、第1領域310及び第4領域340は地板基準垂直軸線112より右側にあるが、これらの領域は地板基準垂直軸線112より左側にあるように定義してもよい。 もちろんこのときには、
    第2領域320及び第3領域330は、地板基準垂直軸線112より右側にあるように定義する。 図1及び図7
    において、香箱車30の回転中心は第1領域310内にある。 このように構成することにより、大きなトルクを有し長時間の持続が可能なぜんまいを、ムーブメントの表側に効果的に配置することができる。 香箱車30の回転中心は第4領域340内にあってもよい。 がんぎ車の回転中心は第3領域330内にある。 アンクル60の揺動中心は第3領域330内にある。 てんぷ70の回転中心は第3領域330内にある。 このように構成することにより、大きい香箱車を用いることができる。 そして、
    この構成により、更に、時間精度の良い大きい慣性モーメントを持ったてんぷを、ムーブメントの表側に効果的に配置することができる。

    【0016】てんぷ70の回転中心は、第4領域340
    内にあってもよい。 アンクル60の揺動中心、及び、てんぷ70の回転中心は、第4領域340内にあってもよい。 がんぎ車の回転中心、アンクル60の揺動中心、及び、てんぷ70の回転中心は、第4領域340内にあってもよい。 このように構成することにより、大きい三番車34を、ムーブメントの表側に効果的に配置することができる。 おしどり120の揺動中心124は第2領域320内にある。 かんぬき130の揺動中心136は第2領域内にある。 おしどり120及びかんぬき130
    は、地板22の表側に組み込まれる。 かんぬき押さえ1
    40がおしどり120及びかんぬき130のそれぞれの一部を地板22に押さえている。

    【0017】かんぬき押さえ140は弾性変形可能な材料で製造され、例えば、ステンレス鋼で製造されるのが好ましい。 かんぬき130は弾性変形可能な材料で製造され、例えば、ステンレス鋼で製造されるのが好ましい。 かんぬき130のばね部分132は、第2領域32
    0内、及び、第3領域330内にある。 このように構成することにより、長いばねをムーブメントの表側に効果的に配置することができる。 かんぬき130のばね部分132は、第2領域320内だけにあってもよい。 かんぬきのばね部分132は、直線状の形状、湾曲形状、U
    字形状等のいずれの形状であってもよい。 かんぬき押さえ140の山形部分142がおしどり120の位置きめピン122に係合して、おしどり120の位置を決め、
    かつ、巻真110の切換重さを設定する。 本発明の自動巻腕時計では、巻真110を1段目、及び、2段目に引き出すことができるように、かんぬき押さえ140の山形部分142を構成している。 かんぬき130のばね部分132のばね力により、かんぬきの案内谷部138がおしどりの先端部分の側面に押しつけられる。

    【0018】秒を表示するために作動する四番車40の回転中心は、二番車24の回転中心300と同一である。 すなわち、本発明の自動巻腕時計の実施の形態は、
    中三針腕時計を示す。 四番車40の回転中心は、二番車24の回転中心300と別個の位置にあってもよい。 三番車34が二番車24の回転を四番車40に伝達させる。 三番車34の回転中心は、第2領域320内位置する。 このように構成することにより、大きい三番車34
    を、ムーブメントの表側に効果的に配置することができる。 三番車34の回転中心は、第3領域330内に位置してもよい。 ここで、輪列の数は上記のものだけに制限されず、更に、1つ以上の伝達車を追加してもよい。

    【0019】なお、上記の各部品は、図1に示す構造になるように配置されるのが好ましいが、地板基準垂直軸線112に対して図1に示される構造とは鏡面対称の構造になるように配置されてもよい。 例えば、香箱車30
    の回転中心が第2領域320内にあり、がんぎ車の回転中心が第4領域340内にあり、アンクル60の揺動中心が第4領域340内にあり、てんぷ70の回転中心が第4領域340内にあるように構成してもよい。 そして、おしどり120の揺動中心124が第1領域310
    内にあり、かんぬき130の揺動中心が第2領域内にあるように構成してもよい。 このように構成しても図1の構成と同様に、小型で薄型の自動巻腕時計を実現することができる。 また、本発明の自動巻腕時計では、図1に示すように、地板基準垂直軸線112を基準として二番車24の周囲に時計回り方向に、地板22の表側に、香箱車30、アンクル60、がんぎ車50、てんぷ70、
    おしどり120、かんぬき130がこの順序で配置される。 そして、アンクル60の回転中心及びがんぎ車50
    の回転中心が、てんぷ70の回転中心より二番車24の回転中心300に近い位置に配置される。

    【0020】また、本発明の自動巻腕時計では、図1に示す構成と鏡面対称になるように、地板基準垂直軸線1
    12を基準として二番車24の周囲に反時計回り方向に、地板22の表側に、香箱車30、アンクル60、がんぎ車50、てんぷ70、おしどり120、かんぬき1
    30をこの順序で配置してもよい。 そしてこの構成においても、アンクル60の回転中心及びがんぎ車50の回転中心が、てんぷ70の回転中心より二番車24の回転中心300に近い位置に配置される。 巻真110の一部分とてんぷ70の一部分が、地板基準水平軸線114に対してほぼ反対の位置にある。 香箱車30の一部分とかんぬき130の一部分が、地板基準垂直軸線112に対してほぼ反対の位置にある。 香箱車110の一部分と三番車34の一部分が、地板基準垂直軸線112に対してほぼ反対の位置にある。 がんぎ車50の回転中心と三番車34の回転中心が、地板基準水平軸線114に対してほぼ反対の位置にある。

    【0021】次に、本発明の自動巻腕時計の作動について、図1から図3を参照して説明する。 ぜんまい(図示せず)の力により、香箱車30が回転する。 香箱車30
    の回転により二番車24が回転する。 二番車24の回転により三番車34が回転する。 三番車34の回転により四番車40が回転する。 また、二番車24の回転により筒かな28が同時に回転する。 筒かな28の回転により日の裏車90が回転する。 日の裏車90の回転により筒車80が回転する。 これらの各輪列の回転速度は、てんぷ70、アンクル60及びがんぎ車50の動作により制御される。 その結果、四番車40は1分間に1回転する。 筒かな28及び二番車24は1時間に1回転する。
    筒車80は12時間に1回転する。

    【0022】四番車40に取り付けた秒針(図示せず)
    で「秒」を表示する。 筒かな28に取り付けた分針(図示せず)で「分」を表示する。 筒車80に取り付けた時針(図示せず)で「時」を表示する。 すなわち、四番車40、筒かな28及び二番車24、筒車80は、時刻情報を表示するための指示車を構成する。 文字板82の目盛等により、時刻を読み取る。 次に、自動巻装置によるぜんまい巻きについて説明する。 自動巻腕時計を腕に携帯して腕を前後に振る。 回転錘100の回転に基づいてつめレバーが偏心カムの作動のように作動し、ラチェット歯を有する自動巻伝え車(図示せず)等の回転によりぜんまいを巻く。 (2)かんぬき押さえの構造 図4において、かんぬき押さえ140は、おしどり12
    0の揺動中心124の付近部分を地板に付勢する第1押さえ部分144を備える。 また、かんぬき押さえ140
    は、おしどり120の揺動中心124の付近の部分と、
    おしどり120のかんぬき130との接触部126との間の部分を地板に付勢する第2押さえ部分146を備える。

    【0023】かんぬき押さえ140がおしどり120を押さえる力は、巻真110を0段目から更に押し込んだときにおしどり120とかんぬき130との噛み合いがはずれないのに十分な強さであるように決定する。 この力は、力学的な計算で求めることもできるし、或いは、
    実験によって求めても良い。 このようなかんぬき押さえ140の押さえ力は、約150グラム程度であるのが好ましい。 このようなかんぬき押さえ140による押さえ構造により、おしどり120とかんぬき130との噛み合いが外れるおそれは極めて少ない。 次に、本発明の切換装置の作動について、図4及び図5を参照して説明する。 通常、自動巻腕時計を腕に携帯しているとき、巻真110は0段目にある。 次に、カレンダの修正を行うとき、巻真110を引き出して1段目にする。 このとき、
    おしどり120は回転する。 かんぬき130は、かんぬきのばね力により回転して、つづみ車162の乙歯16
    2bを第1カレンダ修正伝え車170とかみ合わせる。
    この状態で巻真110を回転させると、つづみ車162
    が回転し、第1カレンダ修正伝え車170の回転により日車172或いは曜車174を修正する。

    【0024】次に、時刻の修正を行うとき、巻真110
    を更に引き出して2段目にする。 このとき、おしどり1
    20は更に回転する。 かんぬき130は、かんぬきのばね力により、上記の回転とは逆方向に回転して、つづみ車162の甲歯162aを日の裏車90とかみ合わせる。 この状態で巻真110を回転させると、つづみ車1
    62が回転し、日の裏車90の回転により筒かな28及び筒車80を回転させて時刻表示を修正する。 (3)つづみ車案内部材の構造 図4において、つづみ車組込案内部材160が一番受3
    2の巻真110のある側に固定される。 つづみ車組込案内部材160は、黄銅のような金属で製造されてもよいし、プラスチックで製造されてもよい。

    【0025】また、つづみ車組込案内部材160は、一番受32に一体に形成されてもよい。 一番受32を金属で形成すているときは、つづみ車組込案内部を切削加工若しくは塑性加工で形成するのがよい。 一番受32をプラスチックで形成するときは、つづみ車組込案内部を射出成形等により一体に形成するのがよい。 つづみ車組込案内部材160の文字板82のある方の側の表面は、つづみ車162とわずかな隙間168を有するように、隣接して配置される。 つづみ車組込案内部材160の文字板82のある方の側の表面は、かんぬき130に作動を妨げないような寸法及び形状に構成される。 この構造により、例えば文字板82を上に向けた状態で巻真110
    を抜いて自動巻腕時計を分解するとき、つづみ車162
    はつづみ車組込案内部材160の表面に載る。 従って、
    つづみ車162が傾くことによって自動巻腕時計の組立が困難になるおそれは少ない。

    【0026】

    【発明の効果】本発明は、以上説明したように、自動巻腕時計において上記の構造としたので下記の効果を有する。 (1)小型で薄型の自動巻腕時計を実現することができる。 (2)輪列装置、脱進調速装置及び切換装置をスペースの無駄無く配置したので、小型の自動巻腕時計を実現することができる。 (3)つづみ車の組み込みが容易である。 (4)おしどりとかんぬきの両者の接触部における外れが起こりにくい。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】明瞭に示すために、自動巻装置、受け部材等を省略して表す、本発明の自動巻腕時計のムーブメントの表側から見た概略構造を示す平面図である。

    【図2】本発明の自動巻腕時計のムーブメントの香箱及び表輪列の部分の概略構造を示す断面図である。

    【図3】本発明の自動巻腕時計のムーブメントのてんぷ、アンクル、てんぷの部分の概略構造を示す断面図である。

    【図4】本発明の自動巻腕時計のムーブメントのおしどり及びかんぬきの部分の概略構造を示す平面図である。

    【図5】本発明の自動巻腕時計のムーブメントの巻真の部分の概略構造を示す断面図である。

    【図6】本発明の自動巻腕時計のムーブメントのおしどり及びかんぬきの部分の概略構造を示す断面図である。

    【図7】本発明の自動巻腕時計の地板の4つの領域の区分を示す概略平面図である。

    【符号の説明】

    20 ムーブメント 22 地板 24 二番車 26 二番受 28 筒かな 30 香箱車 32 一番受 34 三番車 40 四番車 50 がんぎ車 60 アンクル 62 アンクル受 70 てんぷ 72 てんぷ受 74 ひげぜんまい 80 筒車 90 日の裏車 82 文字板 100 回転錘 110 巻真 112 地板基準垂直軸線 114 地板基準水平軸線 120 おしどり 124 おしどりの揺動中心 126 おしどりとかんぬきの接触部 130 かんぬき 132 かんぬきのかんぬきばね部分 140 かんぬき押さえ 142 かんぬき押さえの山形部分 144 第1押さえ部分 146 第2押さえ部分 160 つづみ車組込案内部材 162 つづみ車 170 第1カレンダ修正伝え車 172 日車 174 曜車 300 二番車の回転中心 310 第1領域 320 第2領域 330 第3領域 340 第4領域

    ─────────────────────────────────────────────────────

    【手続補正書】

    【提出日】平成9年5月16日

    【手続補正1】

    【補正対象書類名】明細書

    【補正対象項目名】請求項1

    【補正方法】変更

    【補正内容】

    【手続補正2】

    【補正対象書類名】明細書

    【補正対象項目名】0012

    【補正方法】変更

    【補正内容】

    【0012】香箱車30が地板22と一番受32との間に回転可能に組み込まれる。 香箱車30の香箱歯車は二番車24の二番かなに噛み合う。 三番車34が地板22
    と一番受32との間に回転可能に組み込まれる。 二番車24の二番歯車は三番かなに噛み合う。 四番車40が二番受26と一番受32との間に回転可能に組み込まれる。 三番車34の三番歯車は四番車40の四番かなに噛み合う。 図1及び図3において、がんぎ車50が地板2
    2と一番受32との間に回転可能に組み込まれる。 四番車40の四番歯車はがんぎ車50のがんぎかなに噛み合う。 アンクル60が地板22とアンクル受62との間に揺動可能に組み込まれる。 アンクル60は2つの爪石6
    3及びけん先64を有する。 がんぎ車50のがんぎ歯車は爪石63と係合する。 てんぷ70が地板22とてんぷ受72との間に回転可能に組み込まれる。 てんぷ70はひげぜんまい74及び振り石76を有する。 けん先64
    は振り石76と係合する。

    【手続補正3】

    【補正対象書類名】明細書

    【補正対象項目名】0015

    【補正方法】変更

    【補正内容】

    【0015】なお、図7において、第1領域310及び第4領域340は地板基準垂直軸線112より右側にあるが、これらの領域は地板基準垂直軸線112より左側にあるように定義してもよい。 もちろんこのときには、
    第2領域320及び第3領域330は、地板基準垂直軸線112より右側にあるように定義する。 図1及び図7
    において、香箱車30の回転中心は第1領域310内にある。 このように構成することにより、大きなトルクを有し長時間の持続が可能なぜんまいを、ムーブメントの表側に効果的に配置することができる。 香箱車30の回転中心は第4領域340内にあってもよい。 がんぎ車5
    0の回転中心は第3領域330内にある。 アンクル60
    の揺動中心は第3領域330内にある。 てんぷ70の回転中心は第3領域330内にある。 このように構成することにより、大きい香箱車を用いることができる。 そして、この構成により、更に、時間精度の良い大きい慣性モーメントを持ったてんぷを、ムーブメントの表側に効果的に配置することができる。

    【手続補正4】

    【補正対象書類名】明細書

    【補正対象項目名】0016

    【補正方法】変更

    【補正内容】

    【0016】てんぷ70の回転中心は、第4領域340
    内にあってもよい。 アンクル60の揺動中心、及び、てんぷ70の回転中心は、第4領域340内にあってもよい。 がんぎ車50の回転中心、アンクル60の揺動中心、及び、てんぷ70の回転中心は、第4領域340内にあってもよい。 このように構成することにより、大きい三番車34を、ムーブメントの表側に効果的に配置することができる。 おしどり120の揺動中心124は第2領域320内にある。 かんぬき130の揺動中心13
    6は第2領域内にある。 おしどり120及びかんぬき1
    30は、地板22の表側に組み込まれる。 かんぬき押さえ140がおしどり120及びかんぬき130のそれぞれの一部を地板22に押さえている。

    【手続補正5】

    【補正対象書類名】明細書

    【補正対象項目名】0019

    【補正方法】変更

    【補正内容】

    【0019】なお、上記の各部品は、図1に示す構造になるように配置されるのが好ましいが、地板基準垂直軸線112に対して図1に示される構造とは鏡面対称の構造になるように配置されてもよい。 例えば、香箱車30
    の回転中心が第2領域320内にあり、がんぎ車50の回転中心が第4領域340内にあり、アンクル60の揺動中心が第4領域340内にあり、てんぷ70の回転中心が第4領域340内にあるように構成してもよい。 そして、おしどり120の揺動中心124が第1領域31
    0内にあり、かんぬき130の揺動中心136が第1領域310内にあるように構成してもよい。 このように構成しても図1の構成と同様に、小型で薄型の自動巻腕時計を実現することができる。 また、本発明の自動巻腕時計では、図1に示すように、地板基準垂直軸線112を基準として二番車24の周囲に時計回り方向に、地板2
    2の表側に、香箱車30、アンクル60、がんぎ車5
    0、てんぷ70、おしどり120、かんぬき130がこの順序で配置される。 そして、アンクル60の回転中心及びがんぎ車50の回転中心が、てんぷ70の回転中心より二番車24の回転中心300に近い位置に配置される。

    【手続補正6】

    【補正対象書類名】明細書

    【補正対象項目名】0020

    【補正方法】変更

    【補正内容】

    【0020】また、本発明の自動巻腕時計では、図1に示す構成と鏡面対称になるように、地板基準垂直軸線1
    12を基準として二番車24の周囲に反時計回り方向に、地板22の表側に、香箱車30、アンクル60、がんぎ車50、てんぷ70、おしどり120、かんぬき1
    30をこの順序で配置してもよい。 そしてこの構成においても、アンクル60の回転中心及びがんぎ車50の回転中心が、てんぷ70の回転中心より二番車24の回転中心300に近い位置に配置される。 巻真110の一部分とてんぷ70の一部分が、地板基準水平軸線114に対してほぼ反対の位置にある。 香箱車30の一部分とかんぬき130の一部分が、地板基準垂直軸線112に対してほぼ反対の位置にある。 香箱車30の一部分と三番車34の一部分が、地板基準垂直軸線112に対してほぼ反対の位置にある。 がんぎ車50の回転中心と三番車34の回転中心が、地板基準水平軸線114に対してほぼ反対の位置にある。

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