液晶表示装置 |
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申请号 | JP2011530773 | 申请日 | 2010-06-14 | 公开(公告)号 | JPWO2011030596A1 | 公开(公告)日 | 2013-02-04 |
申请人 | シャープ株式会社; | 发明人 | 丈行 芦田; 丈行 芦田; 泰彦 杉原; 泰彦 杉原; | ||||
摘要 | 本発明は、黒付近を表示した状態で優れた階調反転特性を示す 液晶 表示装置の提供を目的とする。本発明は、第1偏 光子 と、第1偏光子に対向配置された第2偏光子と、第1偏光子及び第2偏光子の間に設けられた液晶表示パネルと、第1偏光子又は第2偏光子と、液晶表示パネルとの間に設けられた第1位相差板及び第2位相差板とを備え、液晶表示パネルは、互いに対向配置された一対の 基板 と、一対の基板間に狭持された液晶層とを有し、液晶層は、ホモジニアス 配向 した液晶分子を含み、第1位相差板は液晶フィルムを含み、液晶フィルムはネマチック液晶をハイブリッド配向した状態で固定化することによって形成され、液晶層及び第1位相差板を除く、第1偏光子及び第2偏光子の間にある部材の厚み方向の位相差である特 定位 相差は、120nm以上である液晶表示装置である。 | ||||||
权利要求 | 第1偏光子、第2偏光子、液晶表示パネル、第1位相差板及び第2位相差板を備える液晶表示装置であって、 前記第2偏光子は、前記第1偏光子に対向配置され、 前記液晶表示パネルは、前記第1偏光子及び前記第2偏光子の間に設けられ、 前記第1位相差板及び前記第2位相差板は、それぞれ互いに独立して、前記第1偏光子又は前記第2偏光子と、前記液晶表示パネルとの間に設けられ、 前記液晶表示パネルは、互いに対向配置された一対の基板と、前記一対の基板間に狭持された液晶層とを有し、 前記液晶層は、ホモジニアス配向した液晶分子を含み、 前記第1位相差板は、液晶フィルムを含み、 前記液晶フィルムは、ネマチック液晶をハイブリッド配向した状態で固定化することによって形成され、 前記液晶層及び前記第1位相差板を除く、前記第1偏光子及び前記第2偏光子の間にある部材の厚み方向の位相差である特定位相差は、120nm以上であることを特徴とする液晶表示装置。 前記第1偏光子、前記第1位相差板、前記液晶表示パネル、前記第2位相差板及び前記第2偏光子は、この順に配置され、 前記特定位相差は、120nm以上、300nm以下であることを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。 前記液晶表示装置は、厚み方向の位相差が25nm以上、35nm以下である透明保護層を更に備え、 前記第1偏光子、前記透明保護層、前記第1位相差板、前記液晶表示パネル、前記第2位相差板及び前記第2偏光子は、この順に配置され、 前記特定位相差は、150nm以上、330nm以下であることを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。 前記液晶表示装置は、厚み方向に光学的に負の一軸性を示す第3位相差板を更に備え、 前記第1偏光子、前記第1位相差板、前記液晶表示パネル、前記第2位相差板、前記第3位相差板及び前記第2偏光子は、この順に配置され、 前記特定位相差は、140nm以上、250nm以下であることを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。 前記液晶表示装置は、厚み方向に光学的に負の一軸性を示す第3位相差板を更に備え、 前記第1偏光子、前記第1位相差板、前記液晶表示パネル、前記第3位相差板、前記第2位相差板及び前記第2偏光子は、この順に配置され、 前記特定位相差は、130nm以上、290nm以下であることを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。 前記液晶表示装置は、厚み方向に光学的に負の一軸性を示す第3位相差板を更に備え、 前記第1偏光子、前記第1位相差板、前記第3位相差板、前記液晶表示パネル、前記第2位相差板及び前記第2偏光子は、この順に配置され、 前記特定位相差は、130nm以上、290nm以下であることを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。 前記液晶表示装置は、厚み方向に光学的に負の一軸性を示す第3位相差板を更に備え、 前記第1偏光子、前記第3位相差板、前記第1位相差板、前記液晶表示パネル、前記第2位相差板及び前記第2偏光子は、この順に配置され、 前記特定位相差は、140nm以上、250nm以下であることを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。 前記第1偏光子、前記第2位相差板、前記第1位相差板、前記液晶表示パネル及び前記第2偏光子は、この順に配置され、 前記特定位相差は、120nm以上、260nm以下であることを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。 前記液晶表示装置は、厚み方向の位相差が25nm以上、35nm以下である透明保護層を更に備え、 前記第1偏光子、前記透明保護層、前記第2位相差板、前記第1位相差板、前記液晶表示パネル及び前記第2偏光子は、この順に配置され、 前記特定位相差は、150nm以上、240nm以下であることを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。 前記液晶表示装置は、厚み方向に光学的に負の一軸性を示す第3位相差板を更に備え、 前記第1偏光子、前記第2位相差板、前記第1位相差板、前記液晶表示パネル、前記第3位相差板及び前記第2偏光子は、この順に配置され、 前記特定位相差は、140nm以上、250nm以下であることを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。 前記液晶表示装置は、厚み方向に光学的に負の一軸性を示す第3位相差板を更に備え、 前記第1偏光子、前記第2位相差板、前記第1位相差板、前記第3位相差板、前記液晶表示パネル及び前記第2偏光子は、この順に配置され、 前記特定位相差は、140nm以上、210nm以下であることを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。 前記液晶表示装置は、厚み方向に光学的に負の一軸性を示す第3位相差板を更に備え、 前記第1偏光子、前記第2位相差板、前記第3位相差板、前記第1位相差板、前記液晶表示パネル及び前記第2偏光子は、この順に配置され、 前記特定位相差は、130nm以上、210nm以下であることを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。 前記液晶表示装置は、厚み方向に光学的に負の一軸性を示す第3位相差板を更に備え、 前記第1偏光子、前記第3位相差板、前記第2位相差板、前記第1位相差板、前記液晶表示パネル及び前記第2偏光子は、この順に配置され、 前記特定位相差は、140nm以上、270nm以下であることを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。 前記特定位相差は、330nm以下であることを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載の液晶表示装置。 前記第1偏光子、前記第1位相差板、前記液晶表示パネル、前記第2位相差板及び前記第2偏光子は、この順に配置され、 前記特定位相差は、150nm以上、250nm以下であることを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。 前記第1偏光子、前記第2位相差板、前記第1位相差板、前記液晶表示パネル及び前記第2偏光子は、この順に配置され、 前記特定位相差は、150nm以上、210nm以下であることを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。 前記液晶表示装置の非階調反転占有率は、60%以上であることを特徴とする請求項1〜16のいずれかに記載の液晶表示装置。 第1偏光子、第2偏光子、液晶表示パネル、第1位相差板及び第2位相差板を備える液晶表示装置であって、 前記第2偏光子は、前記第1偏光子に対向配置され、 前記液晶表示パネルは、前記第1偏光子及び前記第2偏光子の間に設けられ、 前記第1位相差板は、前記第1偏光子及び前記液晶表示パネルの間に設けられ、 前記第2位相差板は、前記第2偏光子及び前記液晶表示パネルの間に設けられ、 前記液晶表示パネルは、互いに対向配置された一対の基板と、前記一対の基板間に狭持された液晶層とを有し、 前記液晶層は、ホモジニアス配向した液晶分子を含み、 前記液晶表示パネルの位相差は、210〜310nmであり、 前記第1位相差板は、液晶フィルムを含み、 前記液晶フィルムは、ネマチック液晶をハイブリッド配向した状態で固定化することによって形成され、 前記ネマチック液晶の平均傾斜角は、34〜40°であり、 前記第2位相差板の面内の位相差は、130〜150nmであり、 前記第2位相差板のNz係数は、1.35〜1.75であることを特徴とする液晶表示装置。 前記液晶表示装置の非階調反転占有率は、60%以上であることを特徴とする請求項18記載の液晶表示装置。 |
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说明书全文 | 本発明は、液晶表示装置に関する。 より詳しくは、ECB(Electrically Controlled Birefringence)方式の液晶表示装置に好適な液晶表示装置に関するものである。 液晶表示装置は、通常、一対の偏光子と、両偏光子の間に狭持された液晶表示パネル(液晶セル)と、液晶表示パネル及び一対の偏光子の少なくとも一方の間に配置された一枚又は複数枚の位相差板とを備える。 液晶表示パネルは、互いに対向配置された一対の基板と、両基板間に狭持された液晶層とを有する。 液晶表示パネルの方式としては、TN(Twisted Nematic)方式、STN(Super Twisted Nematic)方式、ECB方式、IPS(In−Plane Switching)方式、VA(Vertical Alignment)方式、OCB(Optically Compensated Birefringence)方式、HAN(Hybrid Aligned Nematic)方式、ASM(Axially Symmetric Aligned Microcell)方式、ハーフトーングレイスケール方式、ドメイン分割方式、強誘電性液晶又は反強誘電性液晶を利用した表示方式等が挙げられる。 ECB方式に関して、ネマチック液晶がハイブリッド配向した状態で固定化された液晶フィルムを利用する技術が開示されている(例えば、特許文献1〜4参照。)。 しかしながら、特許文献1〜4に記載のECB方式の液晶表示装置では、黒付近を表示した時に広い視角範囲で階調が反転することがあった。 本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、黒付近を表示した状態で優れた階調反転特性を示す液晶表示装置を提供することを目的とするものである。 本発明者らは、黒付近を表示した状態で優れた階調反転特性を示す液晶表示装置について種々検討したところ、液晶層と液晶フィルムを含む位相差板(第1位相差板)とを除く、一対の偏光子の間にある部材の厚み方向の位相差が130nm以上である形態、及び/又は、液晶表示パネルの位相差が210〜310nmであり、液晶フィルムに含まれるネマチック液晶の平均傾斜角が34〜40°であり、第2位相差板の面内の位相差が130〜150nmであり、第2位相差板のNz係数が1.35〜1.75である形態を採用することにより、黒付近を表示した時に階調反転が発生する視野角領域を狭くできることを見いだし、上記課題をみごとに解決することができることに想到し、本発明に到達したものである。 すなわち、本発明は、第1偏光子、第2偏光子、液晶表示パネル、第1位相差板及び第2位相差板を備える液晶表示装置であって、前記第2偏光子は、前記第1偏光子に対向配置され、前記液晶表示パネルは、前記第1偏光子及び前記第2偏光子の間に設けられ、前記第1位相差板及び前記第2位相差板は、それぞれ互いに独立して、前記第1偏光子又は前記第2偏光子と、前記液晶表示パネルとの間に設けられ、前記液晶表示パネルは、互いに対向配置された一対の基板と、前記一対の基板間に狭持された液晶層とを有し、前記液晶層は、ホモジニアス配向した液晶分子を含み、前記第1位相差板は、液晶フィルムを含み、前記液晶フィルムは、ネマチック液晶をハイブリッド配向した状態で固定化することによって形成され、前記液晶層� ��び前記第1位相差板を除く、前記第1偏光子及び前記第2偏光子の間にある部材の厚み方向の位相差である特定位相差は、120nm以上である液晶表示装置(以下、「本発明の第1の液晶表示装置」とも言う。)である。 特定位相差が120nm未満であると、黒付近を表示した時に階調反転を充分に抑制できないことがある。 本発明の第1の液晶表示装置の構成としては、このような構成要素を必須として形成されるものである限り、その他の構成要素により特に限定されるものではない。 前記特定位相差の上限は特に限定されないが、好適には330nmである。 通常、この程度までで階調反転特性はピークを迎える。 前記第1偏光子、前記第1位相差板、前記液晶表示パネル、前記第2位相差板及び前記第2偏光子は、この順に配置され、前記特定位相差は、120nm以上、300nm以下であってもよい。 これにより、黒付近を表示した状態で更に優れた階調反転特性を示すことができる。 前記液晶表示装置は、厚み方向の位相差が25nm以上、35nm以下である透明保護層を更に備え、前記第1偏光子、前記透明保護層、前記第1位相差板、前記液晶表示パネル、前記第2位相差板及び前記第2偏光子は、この順に配置され、前記特定位相差は、150nm以上、330nm以下であってもよい。 これにより、黒付近を表示した状態で更に優れた階調反転特性を示すことができる。 前記液晶表示装置は、厚み方向に光学的に負の一軸性を示す第3位相差板を更に備え、前記第1偏光子、前記第1位相差板、前記液晶表示パネル、前記第2位相差板、前記第3位相差板及び前記第2偏光子は、この順に配置され、前記特定位相差は、140nm以上、250nm以下であってもよい。 これにより、イソコントラスト特性を悪化させることなく、黒付近を表示した状態で更に優れた階調反転特性を示すことができる。 前記液晶表示装置は、厚み方向に光学的に負の一軸性を示す第3位相差板を更に備え、前記第1偏光子、前記第1位相差板、前記液晶表示パネル、前記第3位相差板、前記第2位相差板及び前記第2偏光子は、この順に配置され、前記特定位相差は、130nm以上、290nm以下であってもよい。 これにより、イソコントラスト特性を悪化させることなく、黒付近を表示した状態で更に優れた階調反転特性を示すことができる。 前記液晶表示装置は、厚み方向に光学的に負の一軸性を示す第3位相差板を更に備え、前記第1偏光子、前記第1位相差板、前記第3位相差板、前記液晶表示パネル、前記第2位相差板及び前記第2偏光子は、この順に配置され、前記特定位相差は、130nm以上、290nm以下であってもよい。 これにより、イソコントラスト特性を悪化させることなく、黒付近を表示した状態で更に優れた階調反転特性を示すことができる。 前記液晶表示装置は、厚み方向に光学的に負の一軸性を示す第3位相差板を更に備え、前記第1偏光子、前記第3位相差板、前記第1位相差板、前記液晶表示パネル、前記第2位相差板及び前記第2偏光子は、この順に配置され、前記特定位相差は、140nm以上、250nm以下であってもよい。 これにより、イソコントラスト特性を悪化させることなく、黒付近を表示した状態で更に優れた階調反転特性を示すことができる。 このように、前記第1偏光子、前記第1位相差板、前記液晶表示パネル、前記第2位相差板及び前記第2偏光子がこの順に配置された形態(以下、「第一形態」とも言う。)においては、前記特定位相差は、150nm以上、250nm以下であることが好ましい。 これにより、第一形態において、黒付近を表示した状態で更に優れた階調反転特性をより確実に示すことができる。 前記第1偏光子、前記第2位相差板、前記第1位相差板、前記液晶表示パネル及び前記第2偏光子は、この順に配置され、前記特定位相差は、120nm以上、260nm以下であってもよい。 これにより、黒付近を表示した状態で更に優れた階調反転特性を示すことができる。 前記液晶表示装置は、厚み方向の位相差が25nm以上、35nm以下である透明保護層を更に備え、前記第1偏光子、前記透明保護層、前記第2位相差板、前記第1位相差板、前記液晶表示パネル及び前記第2偏光子は、この順に配置され、前記特定位相差は、150nm以上、240nm以下であってもよい。 これにより、黒付近を表示した状態で更に優れた階調反転特性を示すことができる。 前記液晶表示装置は、厚み方向に光学的に負の一軸性を示す第3位相差板を更に備え、前記第1偏光子、前記第2位相差板、前記第1位相差板、前記液晶表示パネル、前記第3位相差板及び前記第2偏光子は、この順に配置され、前記特定位相差は、140nm以上、250nm以下であってもよい。 これにより、イソコントラスト特性を悪化させることなく、黒付近を表示した状態で更に優れた階調反転特性を示すことができる。 前記液晶表示装置は、厚み方向に光学的に負の一軸性を示す第3位相差板を更に備え、前記第1偏光子、前記第2位相差板、前記第1位相差板、前記第3位相差板、前記液晶表示パネル及び前記第2偏光子は、この順に配置され、前記特定位相差は、140nm以上、210nm以下であってもよい。 これにより、イソコントラスト特性を悪化させることなく、黒付近を表示した状態で更に優れた階調反転特性を示すことができる。 前記液晶表示装置は、厚み方向に光学的に負の一軸性を示す第3位相差板を更に備え、前記第1偏光子、前記第2位相差板、前記第3位相差板、前記第1位相差板、前記液晶表示パネル及び前記第2偏光子は、この順に配置され、前記特定位相差は、130nm以上、210nm以下であってもよい。 これにより、イソコントラスト特性を悪化させることなく、黒付近を表示した状態で更に優れた階調反転特性を示すことができる。 前記液晶表示装置は、厚み方向に光学的に負の一軸性を示す第3位相差板を更に備え、前記第1偏光子、前記第3位相差板、前記第2位相差板、前記第1位相差板、前記液晶表示パネル及び前記第2偏光子は、この順に配置され、前記特定位相差は、140nm以上、270nm以下であってもよい。 これにより、イソコントラスト特性を悪化させることなく、黒付近を表示した状態で更に優れた階調反転特性を示すことができる。 このように、前記第1偏光子、前記第2位相差板、前記第1位相差板、前記液晶表示パネル及び前記第2偏光子がこの順に配置された形態(以下、「第二形態」とも言う。)においては、前記特定位相差は、150nm以上、210nm以下であることが好ましい。 これにより、第二形態において、黒付近を表示した状態で更に優れた階調反転特性を示すことができる。 本発明の第1の液晶表示装置によれば、好適には、60%以上の非階調反転占有率を達成することができる。 本発明はまた、第1偏光子、第2偏光子、液晶表示パネル、第1位相差板及び第2位相差板を備える液晶表示装置であって、前記第2偏光子は、前記第1偏光子に対向配置され、前記液晶表示パネルは、前記第1偏光子及び前記第2偏光子の間に設けられ、前記第1位相差板は、前記第1偏光子及び前記液晶表示パネルの間に設けられ、前記第2位相差板は、前記第2偏光子及び前記液晶表示パネルの間に設けられ、前記液晶表示パネルは、互いに対向配置された一対の基板と、前記一対の基板間に狭持された液晶層とを有し、前記液晶層は、ホモジニアス配向した液晶分子を含み、前記液晶表示パネルの位相差は、210〜310nmであり、前記第1位相差板は、液晶フィルムを含み、前記液晶フィルムは、ネマチック液晶をハイブリッ� ��配向した状態で固定化することによって形成され、前記ネマチック液晶の平均傾斜角は、34〜40°であり、前記第2位相差板の面内の位相差は、130〜150nmであり、前記第2位相差板のNz係数は、1.35〜1.75である液晶表示装置(以下、「本発明の第2の液晶表示装置」とも言う。)でもある。 本発明の第2の液晶表示装置の構成としては、このような構成要素を必須として形成されるものである限り、その他の構成要素により特に限定されるものではない。 本発明の第2の液晶表示装置によれば、好適には、60%以上の非階調反転占有率を達成することができる。 本発明の第1及び第2の液晶表示装置によれば、黒付近を表示した状態で優れた階調反転特性を示すことができる。 本明細書において、非階調反転占有率とは、全視野角領域に対する階調反転が発生しない領域の百分率である。 また、階調反転の有無は、0階調(黒表示)から63階調(白表示)までの64階調表示において、0階調及び7階調の間の輝度比を比較することによって判定する。 また、本明細書において、視野角占有率とは、全視野角領域に対するコントラスト比50:1以上の領域の百分率である。 なお、全視野角領域とは、全方位かつ極角0〜80°の領域を意味する。 本明細書において、液晶フィルムは、低分子液晶、高分子液晶等の液晶物質をフィルム化することによって得られたフィルムを意味する。 液晶フィルム自体の液晶性の有無は特に限定されないが、液晶フィルムは、通常、液晶性を呈さない。 また、本明細書において、平均傾斜角とは、液晶フィルムの厚み方向におけるネマチック液晶のダイレクターと液晶フィルム平面とのなす角度の平均値を意味する。 平均傾斜角は、クリスタルローテーション法を応用して求めることができる。 その他、本明細書における用語及び記号の定義は、特に断りのない限り、下記の通りである。 また、光学異方性層の位相差値は、大塚電子社製のRets−200PT−Rfを用いて測定した。 また、光学異方性層のNz係数は、大塚電子社製のRets−200PT−Rfを用いて測定した。 また、Nz係数は、正面方向(画面の法線方向)の位相差値と、光学異方性層の遅相軸を回転軸として該法線方向から45°回転した方向からの位相差値と、光学異方性層の屈折率と、光学異方性層の厚みと、を基に算出した。 また、階調反転特性の測定には、ELDIM社製のEZcontrastを用いた。 なお、本明細書において、屈折率、位相差値及びNz係数は全て、特に断りのない限り、25℃、波長550nmの単色光における値である。 以下に実施形態を掲げ、本発明を図面を参照して更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施形態のみに限定されるものではない。 (実施形態1) 本実施形態の液晶表示装置は、必要に応じて、更に第3位相差板を備える。 第3位相差板は、第1偏光子5、液晶表示パネル10、第2偏光子6、第1位相差板11及び第2位相差板12のうちの隣接する2つの部材間に配置される。 液晶表示パネル10は、図2に示すように、互いに対向配置された一対の透明基板1及び2を有し、基板1及び2の間には液晶層3が挟持されている。 そして、液晶層3及び第1位相差板11を除く、第1偏光子5及び第2偏光子6の間にある部材(例えば、第2位相差板12、第3位相差板等)の厚み方向の位相差である特定位相差(以下、「トータルRth」とも言う。)は、120nm以上である。 これにより、黒付近を表示時に優れた階調反転特性を示すことができる。 トータルRthの上限は特に限定されないが、通常330nm程度である。 通常、この程度までで階調反転特性はピークを迎える。 また、実施形態1の液晶表示装置によれば、好ましくは60%以上(より好ましくは65%以上、更に好ましくは、70%以上)の非階調反転占有率を達成することができる。 非階調反転占有率が60%未満であると、黒付近を表示した時に階調反転が充分に抑制されていないと感じられることがある。 なお、各部材の厚みは特に限定されず、一般的な液晶表示装置の場合と同様に設定してもよい。 液晶層3は、一般的な各種の低分子液晶、高分子液晶等を含む液晶組成物から形成され、図3に示すように、電圧無印加時にホモジニアス配向している液晶分子4(以下、「ホモジニアス液晶」とも言う。)を含む。 液晶分子4は、正の誘電率異方性を有するネマチック液晶である。 液晶分子4のツイスト角度は、0°以上、5°以下である。 電圧印加時、液晶分子4は、図4に示すように、液晶層3の厚み方向にチルトする。 後述するように、第1偏光子5及び第2偏光子6は、クロスニコル配置され、液晶表示パネル10は、ノーマリホワイトモードを示す。 液晶表示パネル10の位相差(Δnd)は、210〜310nmであることが好ましく、より好ましくは240〜280nmであり、特に好ましくは、260nmである。 Δndが310nmを超えると、駆動電圧が上昇したり、階調反転特性が悪化したりすることがある。 Δndが210nm未満であると、輝度が低下することがある。 液晶表示パネル10の黒表示時の正面方向における位相差(残留位相差)Reは、40〜60nmであることが好ましく、より好ましくは45〜55nmであり、特に好ましくは、50nmである。 残留位相差Reが60nmを超えると、視野角が悪化する傾向になる。 電圧と残留位相差Reとの関係は、図116に示すように、線形ではなく、残留位相差Reが小さくなればなるほど電圧の変化に対する残留位相差Reの変化は小さくなっていく。 そのため、残留位相差Reを小さくしすぎると、具体的には残留位相差Reが40nm未満であると、低消費電力化に対する弊害が大きくなることがある。 液晶表示パネル10の駆動方式は特に限定されず、例えば、パッシブマトリクス方式、アクティブマトリクス方式、プラズマアドレス方式等が挙げられる。 なかでも、TFT(Thin Film Transistor)等の能動素子を用いるアクティブマトリクス方式が好適である。 基板1及び2は、液晶分子4を特定の方向に配向させる。 基板1及び2自体が液晶材料を配向させる性質を有してもよいが、通常、基板1及び2上にはそれぞれ、液晶分子4を配向させる性質を有する配向部材(例えば、配向膜等)が設けられる。 液晶層3側の基板1及び2上にはそれぞれ、液晶層3に電圧を印加するための電極が設けられる。 該電極材料としては、酸化インジウム・スズ(ITO)等の透明導電膜が挙げられる。 配向膜が設けられた透明基板を使用する場合、電極は通常、透明基板と配向膜との間に設けられる。 なお、液晶層3側の基板1又は2上には、カラーフィルタが設けられてもよい。 第1偏光子5及び第2偏光子6は、自然光を直線偏光に変える機能を有する。 第1偏光子5及び第2偏光子6としては、液晶表示装置に用いられる通常の偏光子を適宜使用することができる。 一般的な偏光子は、基材であるポリビニルアルコール(PVA)フィルムをヨウ素又は染料で染色し、そして4〜6倍に延伸することによって形成される。 第1偏光子5及び第2偏光子6は、いわゆるOタイプ偏光子である。 第1偏光子5及び/又は第2偏光子6は単独で使用されてもよいが、強度、耐湿性及び耐熱性を向上する観点からは、図5に示すように、第1偏光子5及び第2偏光子6の両面にはそれぞれ、透明保護層7が設けられることが好ましい。 透明保護層7としては、一般的な偏光板に用いられる透明保護層を適宜使用することができ、通常、トリアセチルセルロース(TAC)フィルムが用いられる。 TACフィルムとしては、例えば、コニカミノルタオプト社製の液晶偏光板用TACフィルムや富士フイルム社製のフジタックが挙げられる。 膜厚40μmのTACフィルムのRthは、通常30nm程度である。 したがって、透明保護層7として一般的なTACフィルムを利用する観点からは、透明保護層7のRthは、25〜35nmであることが好ましく、30nmであることが特に好ましい。 他方、透明保護層7として、アクリル系高分子からなるRth=0nmの保護フィルムを用いてもよい。 また、第1偏光子5及び/又は第2偏光子6の液晶表示パネル10側に設けられる透明保護層として、第1位相差板11、第2位相差板12又は第3位相差板を代用してもよい。 透明保護層のRthは、IPS方式ではゼロが好ましいが、その他のモードではRthがあった方がよい。 したがって、透明保護層7のRthも特に限定されず、上記トータルRthの範囲を満たす範囲内であれば適宜設定することができる。 第2位相差板12は、正面方向の光学補償に用いられる。 第2位相差板12の厚み方向の位相差値は、視野角特性へ影響を及ぼし、該位相差値が調整されることで視野角特性も変化する。 第2位相差板12の材料としては特に限定されず、例えば、ポリカーボネート、ポリスルホン、酢酸セルロース、ポリ塩化ビニル、ポリオレフィン等が挙げられる。 第2位相差板12は、例えば、上記材料からなる高分子フィルム(原反フィルム)を、縦(長さ)若しくは横(幅)方向に一軸延伸する方法、又は、縦及び横方向に二軸延伸する方法を用いて作製することができる。 また、第2位相差板12は、特開2007−203556号公報又は特開2007−90532号公報に記載のように、上記材料からなる高分子フィルムを縦又は横方向に対して斜め方向に延伸することによって作製されてもよい。 第2位相差板12のReは、特に好ましくは140nmであるが、製品のバラツキにより、130〜150nm(好ましくは135〜145nm)であってもよい。 また、第2位相差板12のReは、(液晶表示パネル10の残留位相差Re)=(第2位相差板12のRe)−(液晶フィルムの位相差Re,h)の関係を実質的に満たすことが好ましい。 Re=140nmの位相差板は、円偏光を利用したVA方式の液晶表示装置に大量に生産されており、本実施形態への流用が可能であることから、コスト的に有利である。 また、Re=140nmの位相差板と偏光子との積層体は、円偏光板としても機能するので、パネル内の電極での反射が視認されるのを抑制することができる。 第2位相差板12のRthは、第3位相差板や透明保護層等の他の光学部材の有無を考慮して、上記トータルRthの範囲を満たすように設定されれば特に限定されない。 第2位相差板12のNz係数は、Re及びRthが所望の範囲を満たすように設定されれば特に限定されない。 第3位相差板は、主にトータルRthを調整するために用いられる。 第3位相差板は、厚み方向に光学的に負の一軸性を示し、nx=ny>nz又はnx≒ny>nzの関係を満たす。 第3位相差板は、いわゆるネガティブCプレートとして機能する。 第3位相差板の材料としては特に限定されず、例えば、上述の第2位相差板12と同じ材料が挙げられる。 第3位相差板は、例えば、上記材料からなる高分子フィルム(原反フィルム)を縦及び横方向に二軸延伸する方法を用いて作製することができる。 また、第3位相差板の材料としては、液晶性組成物を用いてもよい。 具体的には、例えば、プレーナ配向させた液晶化合物を含む液晶性組成物の固化層又は硬化層、カラムナー配向させたディスコチック液晶化合物を含む液晶性組成物の固化層又は硬化層等が挙げられる。 なお、本明細書において、「プレーナ配向」とは、液晶のヘリカル軸が両方の層界面に対し垂直になるように液晶化合物(液晶分子)が配列している状態をいう。 また、「カラムナー配向」とは、ディスコチック液晶化合物が、柱状につみ重なるように配列している状態をいう。 また、「固化層」とは、軟化、溶融又は溶液状態の液晶性組成物が冷却されて、固まった状態のものをいう。 更に、「硬化層」とは、上記液晶性組成物の一部又は全部が、熱、触媒、光及び放射線の少なくとも一つにより架橋されて、不溶不融又は難溶難融の安定した状態となったものをいう。 なお、上記硬化層は、液晶性組成物の固化層を経由して、硬化層となったものも包含する。 また、「液晶性組成物」とは、液晶相を呈し液晶性を示すものをいう。 上記液晶相としては、ネマチック液晶相、スメクチック液晶相、コレステリック液晶相、カラムナー液晶相等が挙げられる。 第3位相差板に用いられる液晶性組成物として好ましくは、ネマチック液晶相を呈するものである。 透明性の高い位相差フィルムが得られるからである。 第3位相差板のRthは、第2位相差板12や透明保護層等の他の光学部材の有無を考慮して、上記トータルRthの範囲を満たすように設定されれば特に限定されない。 第3位相差板のNz係数は、Rthが所望の範囲を満たすように設定されれば特に限定されない。 膜厚40μmのTACフィルムのRthは、通常30nm程度であり、このTACフィルムは、ネガティブCプレートとも言える。 このように、上述の透明保護層7を第3位相差板として利用してもよい。 第1位相差板11は、傾斜配向位相差板であり、主に視野角特性を向上するために用いられる。 第1位相差板11は、液晶フィルムを少なくとも含み、液晶フィルムは、光学的に正の一軸性を示す液晶材料からなる。 この材料は、少なくとも一種の光学的に正の一軸性を示すネマチック液晶を含む。 なお、この材料は、該ネマチック液晶のみを含んでもよいし、該ネマチック液晶を含む組成物であってもよい。 液晶フィルムは、該ネマチック液晶を液晶状態において法線方向(すなわち第1位相差板11の厚み方向)でハイブリッド配向した状態で固定化させることによって形成される。 第1位相差板11は、液晶フィルムの他、アクリル系コーティング材等からなるオーバーコート層を含んでもよい。 上記ネマチック液晶がハイブリッド配向した状態では、該液晶のダイレクターと液晶フィルム平面とのなす角がフィルム上面と下面とで異なる。 したがって、フィルム上面界面近傍とフィルム下面界面近傍とで該ダイレクターとフィルム平面とのなす角度が異なり、フィルムの上面と下面との間では該角度が連続的に変化している。 また、液晶フィルムでは、ネマチック液晶のダイレクターは、フィルムの厚み方向の全ての場所において異なる角度で傾斜している。 したがってフィルムという構造体として液晶フィルムを見た場合、液晶フィルムには光軸は存在しない。 液晶フィルムは、特定の平均傾斜角を有する。 液晶フィルムの平均傾斜角は、特に好ましくは37°であるが、製品のバラツキにより、34〜40°(好ましくは35〜39°)であってもよい。 液晶フィルムの一方の界面付近において、上記ネマチック液晶のダイレクターとフィルム平面とのなす角度は、絶対値として、通常20〜90°であり、好ましくは40〜90°であり、より好ましくは50〜80°である。 該界面の反対側の界面においては、該なす角度は、絶対値として、通常0〜20°であり、好ましくは0〜10°である。 なかでも、本実施形態では、液晶フィルムの一方の界面付近において上記ネマチック液晶のダイレクターとフィルム平面とのなす角度が70°であり、該界面の反対側の界面において該なす角度が2°であり、両界面の間で該なす角度が連続的に変化している液晶フィルムが特に好ましい。 液晶フィルムは、該なす角度の絶対値が大きいほうの界面が液晶表示パネル10側に位置するように配置される。 すなわち、上記ネマチック液晶が立っている側の界面が、上記ネマチック液晶が寝ている側の界面よりも液晶表示パネル10側に配置されている。 液晶フィルムの材料は特に限定されず、例えば、ネマチック相の低分子液晶を液晶状態においてハイブリッド配向させた後、光や熱等により架橋して固定化させることによって形成されてもよい。 液晶フィルムの具体例としては、例えば、新日本石油社製のNRフィルムが挙げられる。 ネマチック液晶がハイブリッド配向したフィルムでは、ネマチック液晶のダイレクターに平行な方向の屈折率neと、該ダイレクターに垂直な方向の屈折率noとが異なっている。 このneからnoを引いた値(ne−no)を見かけの複屈折率とすると、液晶フィルムの法線方向から見た場合の面内の見かけの位相差Re,hは、見かけの複屈折率(ne−no)と液晶フィルムの膜厚との積で与えられる。 位相差Re,hは、70〜110nmであることが好ましく、80〜100nmであることがより好ましく、90nmであることが特に好ましい。 110nmを超えると、駆動電圧が上昇したり、階調反転特性が悪化したりすることがある。 70nm未満であると、視野角特性が悪化するとともに輝度が低下することがある。 なお、位相差Re,hは、液晶フィルムの厚みを変更することによって制御可能である。 また、位相差Re,hは、エリプソメトリー等の偏光光学測定を用いて容易に求めることができる。 液晶フィルムの膜厚は特に限定されず、材料の物性等に応じて適宜設定することができ、通常0.2〜10μm、好ましくは0.3〜5μm、より好ましくは0.5〜2μmである。 膜厚が0.2μm未満であると、充分な補償効果が得られないことがある。 膜厚が10μmを越えると、表示装置の表示が不必要に色づくおそれがある。 第1位相差板11の上下、第1位相差板11の配向方向、液晶層3のホモジニアス液晶の配向方向をそれぞれ以下のように定義する。 第1位相差板11の上下は、液晶フィルムのフィルム界面近傍におけるネマチック液晶のダイレクターとフィルム平面とのなす角度によってそれぞれ定義する。 具体的には、図6及び7に示すように、ネマチック液晶8のダイレクターとフィルム平面とのなす角度が鋭角側で20〜90°である面をb面とし、該角度が鋭角側で0〜20°である面をc面とする。 また、このb面から液晶フィルムを通してc面を見た場合、ネマチック液晶のダイレクターと該ダイレクターのc面への投影成分とがなす角度が鋭角となる方向で、かつ該投影成分と平行な方向を第1位相差板の配向方向11dと定義する。 通常、液晶層3の界面では、ホモジニアス液晶4は該界面に対して平行ではなくある角度をもって傾いており、一般にこの角度をプレチルト角と言う。 図3に示すように、液晶層3の界面のホモジニアス液晶4のダイレクターと該ダイレクターの界面への投影成分とがなす角度が鋭角である方向で、かつ該投影成分と平行な方向をホモジニアス液晶の配向方向4dと定義する。 第1位相差板11、第2位相差板12、第1偏光子5及び第2偏光子6は、それぞれ接着剤層又は粘着剤層を介して互いに貼り合わせられてもよい。 接着剤層又は粘着剤層材料としては、例えば、アクリル樹脂が挙げられる。 具体的には、例えば、綜研化学社製のSK−2057、SK−1478(耐熱タイプ)等が挙げられる。 また、例えば、湿気及び熱による白化対策用の接着剤層又は粘着剤層、再剥離が可能な低接着力の接着層、UV吸収剤が配合されたUVカットタイプの接着剤層又は粘着剤層、蒸着面の剥がれを防止するためのアルミ蒸着面用の接着剤層又は粘着剤層、光拡散粒子が配合された光拡散タイプの接着剤層又は粘着剤層等を用いてもよい。 図8〜19に本実施形態の好適な構成を示す。 本実施形態の好適な構成としては、各部材が以下に示す順に積層された構成が挙げられる。 <構成1> <構成1+透明保護層> <構成1−1> <構成1−2> <構成1−3> <構成1−4> <構成2> <構成2+透明保護層> <構成2−1> <構成2−2> <構成2−3> <構成2−4> なお、各構成において、第1位相差板11は、液晶フィルムのみから構成される。 また、各構成における前後は特に限定されない。 各構成において、第1偏光子5を観察者側に配置した場合とバックライト側に配置した場合とは、光学的に同等であり、同様の表示特性を示す。 具体的には、階調反転特性、イソコントラスト特性等の表示特性が、正面方向を中心に180°回転するだけである。 図20を用いて、各部材の光軸の方位について説明する。 ここで、液晶表示パネル10を構成する透明基板1又は2の主面に平行な平面内において、便宜上、互いに直交するX軸及びY軸を定義する。 面内とは、X軸及びY軸で規定される平面内に相当する。 また、X軸は画面の水平方向に対応し、Y軸は画面の垂直方向に対応するものとする。 更に、X軸の正(+)の方向(0°方位)が画面の右側に対応し、X軸の負(−)の方向(180°方位)が画面の左側に対応するものとする。 そして、Y軸の正(+)の方向(90°方位)が画面の上側に対応し、Y軸の負(−)の方向(270°方位)が画面の下側に対応するものとする。 第1偏光子5の吸収軸5aの方位は、90°±2°の範囲であることが好ましく、より好ましくは90°±1°の範囲であり、特に好ましくは、90°である。 90°±2°の範囲を外れると、コントラストが低下することがある。 第2偏光子6の吸収軸6aの方位は、0°±2°の範囲であることが好ましく、より好ましくは0°±1°の範囲であり、特に好ましくは、0°である。 0°±2°の範囲を外れると、コントラストが低下することがある。 第2位相差板12の遅相軸12aの方位は、135°±2°の範囲であることが好ましく、より好ましくは135°±1°の範囲であり、特に好ましくは、135°である。 135°±2°の範囲を外れると、コントラストが低下することがある。 ホモジニアス液晶の配向方向4dは、45°±2°の範囲であることが好ましく、より好ましくは45°±1°の範囲であり、特に好ましくは、45°である。 45°±2°の範囲を外れると、コントラストが低下することがある。 第1位相差板11の配向方向11dは、225°±2°の範囲であることが好ましく、より好ましくは225°±1°の範囲であり、特に好ましくは、225°である。 225°±2°の範囲を外れると、コントラストが低下することがある。 なお、これら光軸の方位は、絶対的なものではなく、各光軸間の相対的な角度が上述の範囲内にあればよい。 すなわち、吸収軸5a及び吸収軸6aは、互いに直交することが好ましく、具体的には、吸収軸5a及び吸収軸6aのなす角は、90°±2°の範囲であることが好ましく、より好ましくは90°±1°の範囲であり、特に好ましくは、90°である。 吸収軸5a及び吸収軸6aのなす角を2等分する方位をφ1とすると、遅相軸12aの方位は、φ1±2°の範囲であることが好ましく、より好ましくはφ1±1°の範囲であり、特に好ましくは、φ1である。 ホモジニアス液晶の配向方向4dと、第1位相差板の配向方向11dとは、互いに、逆向きであり、かつ、平行であることが好ましく、具体的には、互いに逆向きであり、かつ、互いの方向がなす角が0°±2°の範囲(より好ましくは0°±1°の範囲、特に好ましくは0°)であることが好ましい。 以下に、各構成についてトータルRthを変化させてイソコントラスト特性及び階調反転特性をシミュレーションした結果を示す。 なお、階調反転特性の図では、階調が反転した領域(0階調より7階調が暗い領域)を濃いグレーで示し、階調が反転しない領域(0階調より7階調が明るい領域)を明るいグレーで示した。 また、イソコントラスト特性の図では、最も内側の等高線がコントラスト比50:1を示す。 シミュレーション条件は以下に示す通りであり、シミュレーションにはシンテック社製のLCDマスターを使用した。 実際のパネルでの階調反転の目視評価を行ったところ、トータルRthの基準値の時よりも階調反転占有率が20%向上した場合に、特に効果的に階調反転が抑制されていることが視認できた。 また、トータルRthの基準値は、70nmとした。 これは、第2位相差板12の最も好ましいRe(=140nm)と、第2位相差板12の原反フィルムを最も簡便な方法である縦一軸延伸した場合に発現されるNz係数(=1)とから決定した。 そこで、以下の評価では、各構成において、トータルRthとして第2位相差板12の最も一般的なRthのみが考慮される場合、すなわちトータルRth=70nmの時の非階調反転占有率の1.2倍を判定基準値とした。 この判定基準値以上であれば非常に優れた階調反転特性を実現することができる。 ただし、構成1+透明保護層と、構成2+透明保護層とについては、透明保護層のRthを30nmに固定していることから、透明保護層を除外した構成、すなわち構成1又は2における判定基準値を基準とした。 また、構成1−1〜1−4と、構成2−1〜2−4とでは、第3位相差板のRthを0nmにした場合の非階調反転占有率の1.2倍を判定基準値とした。 なお、トータルRth=70nmの時よりも非階調反転占有率が13%向上した場合は、階調反転が抑制されていることが若干視認でき、トータルRth=70nmの時よりも非階調反転占有率が15%向上した場合は、20%向上した場合ほどではないが、階調反転が抑制されていることが視認できた。 また、イソコントラスト特性については、トータルRthの基準値(=70nm)の時の視野角占有率を判定基準値とした。 この基準値以上であれば階調反転特性を向上させたとしてもイソコントラスト特性が犠牲になることはない。 構成1及び2について、第2位相差板12のNz係数を1、1.4、1.6、1.8、2、2.3又は2.6に設定することで、第2位相差板12のRthを70nm、126nm、154nm、182nm、210nm、252nm又は294nmに設定して計算した結果を図21〜28に示す。 また、構成1及び2について、非階調反転占有率を算出した結果を図29及び表1に示す。 なお、構成1及び2では、第2位相差板12のRthがそのままトータルRthになる。 この結果、構成1では、トータルRthが120nm以上、300nm以下の範囲で判定基準値以上の非階調反転占有率を示し、非常に優れた階調反転特性を実現できることが分かった。 また、構成1では、トータルRthが180nm以上であってもよいし、250nm以上であってもよい。 これらにより、階調反転特性を大幅に向上することができる。 また、構成2では、トータルRthが120nm以上、260nm以下の範囲で判定基準値以上の非階調反転占有率を示し、非常に優れた階調反転特性を実現できることが分かった。 また、構成2では、トータルRthが180nm以上であってもよい。 これにより、階調反転特性を大幅に向上することができる。 構成1+透明保護層と構成2+透明保護層とについて、第2位相差板12のNz係数を1、1.4、1.6、1.8、2、2.3又は2.6に設定することで、第2位相差板12のRthを70nm、126nm、154nm、182nm、210nm、252nm又は294nmに設定して計算した結果を図30〜37に示す。 また、構成1+透明保護層と構成2+透明保護層とについて、非階調反転占有率を算出した結果を図38及び表2に示す。 なお、構成1+透明保護層と構成2+透明保護層とでは、トータルRthは、第2位相差板12の各Rthと透明保護層のRth(30nm)との和になる。 この結果、構成1+透明保護層では、トータルRthが150nm以上、330nm以下の範囲で判定基準値以上の非階調反転占有率を示し、非常に優れた階調反転特性を実現できることが分かった。 また、構成1+透明保護層では、トータルRthが210nm以上であってもよい。 これにより、階調反転特性を大幅に向上することができる。 また、構成2+透明保護層では、トータルRthが150nm以上、240nm以下の範囲で判定基準値以上の非階調反転占有率を示し、非常に優れた階調反転特性を実現できることが分かった。 構成1−1〜1−4について、第2位相差板12のNz係数を1、第2位相差板12のRthを70nmに固定し、第3位相差板のRthを0nm、60nm、70nm、80nm、90nm、100nm、120nm、140nm、160nm、180nm、200nm又は220nmに設定して計算した結果を図39〜62に示す。 また、構成1−1〜1−4について、非階調反転占有率及び視野角占有率を算出した結果を図63〜67及び表3に示す。 なお、構成1−1〜1−4では、トータルRthは、第2位相差板12のRth(70nm)と第3位相差板の各Rthとの和になる。 この結果、構成1−1では、トータルRthが140nm以上、250nm以下の範囲で、視野角占有率を犠牲にすることなく判定基準値以上の非階調反転非占有率を示し、イソコントラスト特性を悪化させることなく非常に優れた階調反転特性を実現できることが分かった。 同様の観点から、構成1−2では、トータルRthが130nm以上、290nm以下の範囲が好ましいことが分かった。 また、構成1−3では、トータルRthが130nm以上、290nm以下の範囲が好ましいことが分かった。 また、構成1−4では、トータルRthが140nm以上、250nm以下の範囲が好ましいことが分かった。 また、構成1−2及び構成1−3では、トータルRthが170nm以上であってもよい。 これにより、階調反転特性を大幅に向上することができる。 構成2−1〜2−4について、第2位相差板12のNz係数を1、第2位相差板12のRthを70nmに固定し、第3位相差板のRthを0nm、60nm、70nm、80nm、90nm、100nm、120nm、140nm、160nm、180nm、200nm又は220nmに設定して計算した結果を図68〜91に示す。 また、構成2−1〜2−4について、非階調反転占有率及び視野角占有率を算出した結果を図92〜96及び表4に示す。 なお、構成2−1〜2−4では、トータルRthは、第2位相差板12のRth(70nm)と第3位相差板の各Rthとの和になる。 この結果、構成2−1では、トータルRthが140nm以上、250nm以下の範囲で、視野角占有率を犠牲にすることなく判定基準値以上の非階調反転非占有率を示し、イソコントラスト特性を悪化させることなく非常に優れた階調反転特性を実現できることが分かった。 同様の観点から、構成1−2では、トータルRthが140nm以上、210nm以下の範囲が好ましいことが分かった。 また、構成1−3では、トータルRthが130nm以上、210nm以下の範囲が好ましいことが分かった。 また、構成1−4では、トータルRthが140nm以上、270nm以下の範囲が好ましいことが分かった。 また、構成2−1では、トータルRthが170nm以上であってもよいし、230nm以上であってもよい。 また、構成2−2及び構成2−4では、トータルRthが170nm以上であってもよい。 これらにより、階調反転特性を大幅に向上することができる。 図97及び表5に、構成1と、構成1+透明保護層と、構成1−1〜1−4との結果をまとめて示す。 この結果、トータルRthが150nm以上、250nm以下の範囲であれば、構成1と、構成1+透明保護層と、構成1−1〜1−4とのいずれにでも、判定基準値以上の非階調反転占有率を示すことが分かった。 すなわち、第1偏光子5/第1位相差板11/液晶表示パネル10/第2位相差板12/第2偏光子6がこの順に積層される形態では、トータルRthを150nm以上、250nm以下の範囲に設定することにより、非常に優れた階調反転特性を確実に実現できることが分かった。 図98及び表6に、構成2と、構成2+透明保護層と、構成2−1〜2−4との結果をまとめて示す。 この結果、トータルRthが150nm以上、210nm以下の範囲であれば、構成2と、構成2+透明保護層と、構成2−1〜2−4とのいずれにでも、判定基準値以上の非階調反転占有率を示すことが分かった。 すなわち、第1偏光子5/第2位相差板12/第1位相差板11/液晶表示パネル10/第2偏光子6がこの順に積層される形態では、トータルRthを150nm以上、210nm以下の範囲に設定することにより、非常に優れた階調反転特性を確実に実現できることが分かった。 次に、実施形態1に係る液晶表示装置の実施例について説明する。 なお、以下の各実施例において、各位相差板の遅相軸の方位及び偏光子の吸収軸の方位は、図20に示したように、X軸とのなす角度で規定している。 (実施例1) 透明保護層7と、第1位相差板11とは、厚み5μmのアクリル系の粘着剤層14を介して貼り合わせた。 また、第1位相差板11及び液晶表示パネル10は、厚み25μmのアクリル系の粘着剤層14を介して貼り合わせた。 また、液晶表示パネル10と、第2位相差板12とは、厚み20μmのアクリル系の粘着剤層14を介して貼り合わせた。 液晶表示パネル10において、液晶層は、ホモジニアス配向した液晶分子を含む液晶組成物で構成されており、液晶組成物としてメルク社製の液晶材料(Δn=0.65)を適用した。 このとき、ホモジニアス液晶のダイレクター(液晶分子の長軸方向)は、配向膜のラビング方向によって規制され、ホモジニアス液晶の配向方向は、45°に設定した。 また、ホモジニアス液晶のプレチルト角は、3°に設定した。 また、液晶層におけるギャップ(セルギャップ)は、4μmに設定した。 黒表示時、液晶表示パネル10の残留位相差Reは50nmであった。 ホモジニアス液晶に起因する複屈折を補償するために、第1位相差板11の配向方向を逐次補償の関係になるようにラビング方向とほぼ逆平行な方位(225°の方位)に設定した。 なお、液晶フィルムの位相差Re,hは、90nmに設定した。 また、液晶フィルムの平均傾斜角は、37°に設定し、液晶フィルムの膜厚(ただし、オーバーコート層を含む)は、7μmとした。 このような第1位相差板11としては、新日本石油社製のNHフィルムを適用した。 第2位相差板12の遅相軸は、ホモジニアス液晶及び第1位相差板11の配向方向とほぼ垂直な方位(135°の方位)に設定した。 なお、第2位相差板12のReは、液晶表示パネル10の残留位相差Reと液晶フィルムの位相差Re,hとの和に相当するように、140nmに設定した。 また、第2位相差板12のNz係数は、1.6に設定した。 その結果、第2位相差板12のRthは、154nmであった。 また、第2位相差板12の膜厚は、32μmとした。 このような第2位相差板12としては、オプテス社製のゼオノアを適用した。 第1偏光子5を通過した直線偏光を所望の楕円偏光あるいは直線偏光に変換し、液晶層へ入射させるために、第1偏光子5の吸収軸は、第1位相差板11の配向方向及び第2位相差板12の遅相軸とほぼ45°で交差するような方位(90°の方位)に設定した。 一方、第2偏光子6の吸収軸は、第1偏光子5の吸収軸とほぼ直交するような方位(0°の方位)に設定した。 第1偏光子5及び第2偏光子6の膜厚はそれぞれ、28μmとした。 このような第1偏光子5及び第2偏光子6としては、クラレ社製のPVAフィルムをヨウ素で染色した後、延伸することによって作製された偏光フィルムを適用した。 TACフィルムの膜厚は、40μmとし、TACフィルムのRthは、30nmとした。 このようなTACフィルムとしては、コニカミノルタオプト社製の液晶偏光板用TACフィルムを適用した。 実施例1の液晶表示装置におけるトータルRthは、透明保護層7のRth(30nm)と第2位相差板12のRth(154nm)との和であり、略184nmであった。 (実施例2) (実施例3) (実施例4) なお、第2位相差板12と、第1位相差板11とは、厚み5μmのアクリル系の粘着剤層14を介して貼り合わせた。 また、第1位相差板11及び液晶表示パネル10は、厚み25μmのアクリル系の粘着剤層14を介して貼り合わせた。 また、液晶表示パネル10と、透明保護層7とは、厚み20μmのアクリル系の粘着剤層14を介して貼り合わせた。 (実施例5) (実施例6) (比較例1) 実施例1〜6及び比較例1の液晶表示装置について実際に階調反転特性を測定した結果と、実施例1〜6及び比較例1の液晶表示装置の作製条件を用いて階調反転特性をシミュレーションした結果とを比較した。 なお、シミュレーションは、上述の構成1+透明保護層又は構成2+透明保護層のシミュレーション結果と同様である。 それらの結果を図101及び表7に示す。 図101及び表7より明らかなように、実測値とシミュレーションにより求めた値との差は3%程度内に収まっており、シミュレーションを用いて実際の非階調反転占有率を高精度に評価できることが分かる。 次に、階調反転特性とイソコントラスト特性との相関関係の有無について説明する。 図104及び105のECB方式の液晶表示装置は、偏光板、位相差板(Re=270nm)、液晶フィルム(位相差Re,h=90nm)、ECB方式の液晶表示パネル、位相差板(Re=270nm、Nz係数=1.4)、位相差板(Re=270nm)及び偏光板がバックライト側からこの順に設けられた構成を有する。 図106及び107のECB方式の液晶表示装置は、偏光板、位相差板(Re=270nm)、液晶フィルム(位相差Re,h=90nm)、ECB方式の液晶表示パネル、位相差板(Re=270nm、Nz係数=1.0)、位相差板(Re=270nm)及び偏光板がバックライト側からこの順に設けられた構成を有する。 図108及び109は、上述の構成2の液晶表示装置の評価結果であり、図110及び111は、上述の構成1の液晶表示装置の評価結果である。 これらの図から、階調反転特性とイソコントラスト特性との間には相関が認められないことが分かる。 すなわち、液晶モードが違うと両特性の様相は大きく変化する。 また、ECB方式の液晶表示装置同士でも階調反転特性に差が見られる。 例えば、図104及び105の液晶表示装置と図106及び107の液晶表示装置とを比較すると、図106及び107の液晶表示装置の方が明らかにイソコントラスト特性の視野角は広いが、階調反転特性は明らかに悪い。 このように、イソコントラスト特性が良いからといって、必ずしも階調反転特性も良いとは言い切れない。 図114に示すように、ECB方式の液晶表示パネルに電圧を印加すると、位相差は、正面方向(極角0°)では階調電圧通りに変化する。 しかしながら、斜め方向では、ラグビーボール状の液晶分子が立ち上がっていくため、電圧の大きさによってラグビーボールの頭の部分(変極点部分)の傾斜角度が変わり、位相差が階調電圧通りに変化しない現象が発生する。 イソコントラスト特性の視野角を広げるだけであれば、63階調及び0階調だけを補償できるシステムで良いが、階調反転を改善するというのは、この逆転部分を改善していくということであり、違う操作を行う必要がある。 逆転部分がなければ階調反転は発生しない。 ASV方式等のVA方式では、液晶分子の頭の部分(変極点部分)があらゆる方向に倒れるように液晶分子を規制する。 したがって、絵素を平均的に見ると、各液晶分子の変極点部分はそれぞれ、他の液晶分子の変極点部分によってキャンセルされ、変極点部分がなくなったように見なすことができる。 また、IPS方式では、変極点部分が表示面から見えないように液晶分子が配向している。 他方、TN方式やECB方式では、どうしても変極点部分が現れるため、階調反転が発生しやすい。 本発明によれば、このように階調反転が発生しやすいECB方式に対して好適な液晶表示装置を実現することができる。 (実施形態2) 本実施形態の液晶表示装置は、透過型の液晶表示装置であり、図115で示すように、TACフィルムからなる透明保護層7、第1偏光子5、TACフィルムからなる透明保護層7、液晶フィルムからなる第1位相差板11、液晶表示パネル10、第2位相差板212、第2偏光子6及びTACフィルムからなる透明保護層7がバックライト側からこの順に設けられている。 本実施形態においては、透明保護層7として、膜厚40μmのTACフィルムを用いる。 このTACフィルムのRthは、特に好ましくは30nmであるが、製品のバラツキにより、25〜35nmであってもよい。 他方、透明保護層7として、アクリル系高分子からなるRth=0nmの保護フィルムを用いてもよい。 透明保護層7、第1偏光子5及び透明保護層7の積層体としては、一般的な偏光板を利用することができる。 第2位相差板212は、正面方向の光学補償に用いられる。 第2位相差板212の厚み方向の位相差値は、視野角特性へ影響を及ぼし、該位相差値が調整されることにより視野角特性も変化する。 第2位相差板212は、実施形態1の第2位相差板12と同様の材料及び方法を用いて作製される。 第2位相差板212のReは、特に好ましくは140nmであるが、製品のバラツキにより、130〜150nm(好ましくは135〜145nm)であってもよい。 また、第2位相差板212のReは、(液晶表示パネル10の残留位相差Re)=(第2位相差板212のRe)−(液晶フィルムの位相差Re,h)の関係を実質的に満たすことが好ましい。 Re=140nmの位相差板は、円偏光を利用したVA方式の液晶表示装置に大量に生産されており、本実施形態への流用が可能であることから、コスト的に有利である。 また、Re=140nmの位相差板と偏光子との積層体は、円偏光板としても機能するので、パネル内の電極での反射が視認されるのを抑制することができる。 このように、第2位相差板212、第2偏光子6及び透明保護層7の積層体として、一般的な円偏光板を好適に利用することができる。 第2位相差板212のNz係数は、特に好ましくは1.55であるが、製品のバラツキにより、1.35〜1.75(好ましくは1.4〜1.7)であってもよい。 上記Re及びNz係数を満たす第2位相差板212のRthは、特に好ましくは147nmであるが、製品のバラツキにより、140〜155nmであってもよい。 また、本実施形態では、トータルRthは、第2位相差板212のRthと透明保護層7のRth(30nm)との和であり、120nm以上となる。 透明保護層7、第1偏光子5及び透明保護層7の積層体(偏光板)と、第1位相差板11とは、接着剤層又は粘着剤層(例えば、厚み5μmのアクリル系粘着剤層)を介して貼り合わされている。 また、第1位相差板11及び液晶表示パネル10は、接着剤層又は粘着剤層(例えば、厚み25μmのアクリル系粘着剤層)を介して貼り合わされている。 また、液晶表示パネル10と、第2位相差板212、第2偏光子6及び透明保護層7の積層体(円偏光板)とは、接着剤層又は粘着剤層(例えば、厚み25μmのアクリル系粘着剤層)を介して貼り合わされている。 なお、接着剤層及び粘着剤層としては、実施形態1で例示したものを使用してもよい。 また、実施形態2において、各部材の光軸の方位及び配向方向は、実施形態1における場合と同様に設定される。 以上、本実施形態によれば、実施形態1と同様に、黒付近を表示時に優れた階調反転特性を示すことができる。 実施形態2の液晶表示装置の非階調反転占有率は、具体的には、好ましくは60%以上である。 非階調反転占有率が60%未満であると、黒付近を表示した時に階調反転が充分に抑制されていないと感じられることがある。 本願は、2009年9月8日に出願された日本国特許出願2009−207543号を基礎として、パリ条約ないし移行する国における法規に基づく優先権を主張するものである。 該出願の内容は、その全体が本願中に参照として組み込まれている。 1、2:透明基板3:液晶層4:ホモジニアス液晶4d:ホモジニアス液晶の配向方向5:第1偏光子5a:第1偏光子の吸収軸6:第2偏光子6a:第2偏光子の吸収軸7:透明保護層8:ネマチック液晶10:液晶表示パネル11:第1位相差板11d:第1位相差板の配向方向12:第2位相差板12a:第2位相差板の遅相軸13:第3位相差板14:粘着剤層 |