Light energy switch device and method

申请号 JP2003575140 申请日 2003-03-13 公开(公告)号 JP4376632B2 公开(公告)日 2009-12-02
申请人 キロランダ・テクノロジーズ・リミテッド; 发明人 オロン,モーシェ; オロン,ラム; ドンバル,アリエラ; ネボ,ドロン;
摘要
权利要求
  • 入力 の導波路部分及び出力 の導波路分を有する光導波路であって、二つの前記 導波路部分が 当該両導波路部分の軸を通って横断方向に延在する一対の対向表面を形成する、光導波路と、
    前記対向表面の間に配置さ れ実質上透明な導電材料の層であって、所定の閾値を超える光パワーレベルで前記光導波路内を伝播する光信号に暴露されると、前記導電材料の層がプラズマを形成し、当該プラズマが前記対向表面に損傷を与えて前記光導波路内を伝播する光に対し て前記表面を実質上不透明にすることにより、こうした光の伝送を妨げる、導電材料の層とを備える、 光エネルギースイッチ装置。
  • 前記導電材料の層の少なくとも一方の表面上に、反射防止材料 の実質上透明な被覆部を含む、請求項1に記載の 光エネルギースイッチ装置。
  • 前記導電材料が、ロジウム、アルミニウム、金、銀、クロム、ニッケル を含む金属 と、前記金属の 中からの少なくとも2種 からなる合金 と、を含む群から選択される少なくとも一種類の材料である、請求項1に記載の 光エネルギースイッチ装置。
  • 前記導電材料が、ロジウム、アルミニウム、金、銀、クロム、ニッケル を含む金属 と、前記金属の 中からの少なくとも2種 からなる合金 と、を含む群から選択される少なくとも一種類の材料の少なくとも二つの層を構成し、前記各層は一方が他方の上に積み重ねられる、請求項1に記載の 光エネルギースイッチ装置。
  • 前記エネルギースイッチ装置の状態を検出するために、前記プラズマによって放出される光を受ける検出器を含む、請求項1に記載の 光エネルギースイッチ装置。
  • 前記 導波路が光ファイバである、請求項1に記載の光エネルギースイッチ装置。
  • それぞれが前記入力及び出力の導波路部分の一方に取り付けられた一対のコネクタを含み、それぞれのコネクタが、前記入力又は出力の導波路部分の一部を収容するフェルールと、前記フェルールを取り囲んで前記対向表面を互いに整列させる整列スリーブとを含む、請求項1に記載の光エネルギースイッチ装置。
  • 前記入力及び出力の導波路部分が、前記導波路部分を取り囲んで前記対向表面を互いに整列させる整列スリーブ又は毛細管を含む機械的接合部によって互いに接続されている、請求項1に記載の光エネルギースイッチ装置。
  • 前記入力及び出力の導波路部分が融着接合によって 導電層に接続されている、請求項1に記載の光エネルギースイッチ装置。
  • 前記 導波路がポリマー製の少なくとも一つのファイバである、請求項1に記載の光エネルギースイッチ装置。
  • 前記対向表面が前記 導波路 の光通路に対して直角でないことにより、後方反射を防止する、請求項1に記載の 光エネルギースイッチ装置。
  • 前記スイッチ装置の状態を検出するために、閾値を超えるパワーに暴露された後、(a)前記対向表面から後方反射光と、(b)前記 導波路のコアを横切る金属薄膜の導通と、の少なくとも一方を検出する検出器をさらに備える、請求項1に記載の光エネルギースイッチ装置。
  • SMFファイバに融着接合されたHNAファイバを使用して、前記HNAファイバを外部入力及び外部出力に接続するように、前記スイッチ装置 の前記光導波路が作られている、請求項1に記載の光エネルギースイッチ装置。
  • 「ファイバ融解」の防止装置として使用するために、サーキュレータ、またはコア縮小区域、またはスプリッタを含む、請求項1に記載の光エネルギースイッチ装置。
  • 前記所定の閾値を超える光パワーレベルで前記光導波路内を伝播する光信号に暴露されると、前記導電材料の層が破局的な破壊を受ける、請求項1に記載の光エネルギースイッチ装置。
  • 光信号が所定の閾値を超える光パワーレベルで光の導波路を通って伝播するときに、前記導波路内で光の伝送を阻止する方法であって、
    前記導波路の軸を横切って横断方向に延在 し実質上透明な導電材料の層を設けるステップを含み、前記所定の閾値を超える光パワーレベルを有する光信号に暴露されると、前記導電材料の層がプラズマを形成し、当該プラズマが前記導波路に損傷を与えて、前記導波路内を伝播する光に対し て前記導波路を実質上不透明にすることにより、光の伝送を妨げる、方法。
  • 前記導電層の少なくとも一方の表面上に、反射防止材料 の実質上透明な被覆部を含む、請求項16に記載の方法。
  • 前記導電材料が、ロジウム、アルミニウム、金、銀、クロム、ニッケル を含む金属 と、前記金属の 中からの少なくとも2種 からなる合金 と、を含む群から選択される少なくとも一種類の材料である、請求項16に記載の方法。
  • 前記導電材料が、ロジウム、アルミニウム、金、銀、クロム、ニッケル を含む金属 と、前記金属の 中からの少なくとも2種 からなる合金 と、を含む群から選択される少なくとも一種類の材料の少なくとも二つの層を構成し、前記各層は一方が他方の上に積み重ねられる、請求項16に記載の方法。
  • 前記プラズマによって放出される光を検出することによってエネルギースイッチ装置の状態を検出するステップを含む、請求項16に記載の方法。
  • 前記導波路が光ファイバである、請求項16に記載の方法。
  • 前記導波路の一部を収容するフェルールを有する一対のコネクタを設けるステップと、
    前記フェルールに収容された前記導波路の一部を、前記フェルールを取り囲む整列スリーブを使用して整列するステップとをさらに含む、請求項16に記載の方法。
  • 前記導波路 の入力及び出力の 導波路部分が、機械的接合部によって互いに接続されており、且つ前記導波路部分を取り囲む整列スリーブのV字状溝又は毛細管を備えて、前記導波路部分の対向端部を整列する、請求項16に記載の方法。
  • 前記導波路の入力及び出力 の導波路部分が融着接合によって 導電層に接続されている、請求項16に記載の方法。
  • 前記導波路がポリマー製の少なくとも一つのファイバである、請求項16に記載の方法。
  • 前記導電材料の層が前記導波路の光通路に対して直角でないことにより、後方反射を防止する、請求項16に記載の方法。
  • (a)閾値を超えるパワーに暴露された後の、前記導波路のコアを横切る金属薄膜の導通と、(b)閾値を超えるパワーに暴露された後の後方反射光と、の少なくとも一つを検出することによって、スイッチ装置の状態を検出するステップをさらに含む、請求項16に記載の方法。
  • 前記導波路の入力及び出力 の導波路部分が、融着接合用に調製したファイバを介して接続されている、請求項16に記載の方法。
  • SMFファイバに融着接合されたHNAファイバを使用して、前記HNAファイバを外部入力及び外部出力に接続するように、前記スイッチ装置 の前記導波路が作られている、請求項16に記載の方法。
  • 「ファイバ融解」の防止装置として使用する、サーキュレータ、コア縮小区域、またはスプリッタを含む、請求項16に記載の方法。
  • 前記導波路を取り囲む整列スリーブ又は毛細管を有する機械的接合部を設けるステップと、
    前記導波路の入力及び出力端部を、前記機械的接合部を介して互いに接続するステップと、
    前記入力及び出力端部を、前記整列スリーブを介して互いに整列するステップと、
    前記入力及び出力端部を、前記V字状溝を介して互いに整列するステップとをさらに含む、請求項16に記載の方法。
  • 前記所定の閾値を超える光パワーレベルの光信号に暴露されると、前記導電材料の層が破局的破壊を引き起こす、請求項16に記載の方法。
  • 前記導電材料の層は、当該導電材料のナノ粒子の複数の凝集体からなる、請求項1に記載の光エネルギースイッチ装置。
  • 前記導電材料の層は、当該導電材料のナノ粒子の複数の凝集体からなる、請求項16に記載の方法。
  • 说明书全文

    本発明は、光パワースイッチ装置及び方法に関し、特に、過剰の光パワー又はエネルギーの透過に応じて光透過を阻止又は低下させるための装置及び方法に関する。

    ファイバレーザ、通信システム用光ファイバ、並びに医療、工業及び遠隔検知用などのその他の光伝達システムでは、高レベルの光パワー、即ち数ワットまでの光パワーを一つのファイバ又は導波管で取り扱うことが多い。 これらの特異的な単位面積当たりの高い強度又はパワーがこれらのシステムに導入されると、多くの薄い被覆部、光学接着剤さらに集合体さえもが、これらの損傷限界を超える光束に暴露されて、最後には損傷する。 こうした高パワーシステムにおける別の考慮すべき問題はレーザの安全性であり、これについてはファイバから放出されるパワーについて明確な上限が確立されている。 これらの二つの問題は、パワーが許容強度を超える場合、ファイバ又は導波管を伝播するパワーを切る受動装置を必要とする。 こうしたスイッチ装置は、損傷を受けやすい光学装置の入側、又はレーザもしくは光増幅器などの高パワー装置の出力側に配置されるか、あるいは光学装置内に内蔵されるべきである。

    以前、主として高パワーレーザ放射及び高パワーパルス放射用の光安全シャッタを実現するための試みが行われている。 光学照準器及び目の安全装置に特別の努力がつぎ込まれた。 これらの従来技術の解決策が基礎を置いた性質は、(1)光学材料の3次の感受率項を介した高電界誘起屈折率変化による自己収束性又は自己発散性、及び(2)望遠鏡のクロスオーバ点に配置した気体又は固体の透明挿入材の光学的特性を、クロスオーバ点に光吸収プラズマを作ることによって低下させることなどであった。 これらは、米国特許第3433555号及び第5017769号に記載されている。 米国特許第3433555号は、気体密度が低く(固体及び液体より低く)、この気体によって作られるプラズマの密度も低い気体中に作られ、その吸収がこの媒体と光スペクトルの遠赤外部とに限定されるプラズマを記載している。 この装置は、可視領域及び近赤外領域では吸収せず、これらの領域のスペクトルでは保護することができない。 米国特許第5017769号は、クロスオーバ点に固体の挿入材を使用することを記載している。 この透明な挿入材は、その表面が炭素粒子で覆われており、光強度が低いときに表面でのプラズマの生成が増大する。 固体材料から出発しているので、プラズマ密度は高い。 高密度のプラズマは可視光及び赤外光を吸収し、この装置は、損傷を与えるパルスの後に毎回新しい未使用の透明部分を露出させる電動回転車輪上にいくつもの挿入材を備えている。 上記の二つの装置、即ち米国特許第3433555号及び第5017769号に記載の装置は、容積が大きく、自由空間で機能し、高パルスパワーを必要とする。

    以前、画像表示システムに受動装置が提案された。 一般に、これらの装置は鏡部材を備えており、この鏡部材は、変形又は蒸着によって当該鏡部材を損傷させる高パワーレーザビームによって一時的又は恒久的に損傷を受けた。 こうした装置の例は、米国特許第6384982号、第6356392号、第6204974号、及び第5886822号に記載されている。 ここで必要なパワーは、パルス又は非常にエネルギーの高いCWレーザ(連続発振レーザ)兵器の範囲であり、通信又は医療装置のパワー範囲ではない。 その上に当たるエネルギーによる鏡部材の変形は非常に遅く、鏡部材の大きな質量の動きと、この動きを与えているエネルギーに左右される。 通常鏡部材はパワーが空間的に集中する焦点には置かれていないので、大きな面積から反射被覆部を剥離するプロセスも遅い。 別の受動装置が米国特許第621658B1号で提案された。 ここでは二つの隣接した材料が使われた。 第1の材料は熱吸収性であり、一方、第2の材料は熱劣化性であった。 これら二つの材料が光線中に挿入されると、第1の材料は加熱されてその熱を第2の材料に伝達し、第2の材料の透明度又は反射率を低下させた。 熱伝達時間が遅いので、このプロセスは比較的遅く、多くの場合、光線方向の物体に損傷が起こる前に光線を遮断するには十分な速さがない。 さらに、温度で誘起される劣化のプロセスは、しばしば、レーザファイバ増幅器で知られた現象である高パワーのスパイク波(棘波)から効率的に損傷を防止するのに十分な不透明性をもたらさない。

    より優れた、より速い、且つより不透明な解決策が必要とされている。 本発明はこうした解決策を提供する。

    本発明の基本的な目的は、光学システムの内部で、光学装置又はシステムの投入口又は取出口で使用される光導波路又は光ファイバ用の改良型の受動的安全スイッチを提供することである。

    本発明の別の目的は、光導波路又は光ファイバシステムで使用する改良型の安全スイッチであって、所定の光パワー透過閾値を有するスイッチを提供することである。
    本発明のさらに別の目的は、導波路又は光ファイバで使用する安全スイッチであって、広範囲の波長によって作動されるスイッチを提供することである。

    本発明の別の目的は、光導波路又は光ファイバシステムで使用する改良型の安全スイッチであって、所定の光パワー透過閾値を有し、前進方向のパワーを切断することができるだけでなく、逆(レーザ源に向かう)方向に入力ファイバを損傷することから、「ファイバ融解(ファイバヒューズ)」と呼ばれる損傷現象を防止するスイッチを提供することである。

    この「ファイバ融解」は、光ファイバコアの破局的な破壊をもたらす現象である。 これは、コアにおいて3×10 6ワット/cm 2程度のレーザパワーで観察されている。 この現象は、開始点からレーザ源へ向かう明るい可視光の伝播が特徴である。 この用語「ファイバ融解」は、焼ける(過熱される)ヒューズの融解と様相が似ていることからこの現象に適用された。 「ファイバ融解」は、ファイバの端部が汚染している場合に発生することが分かっており、これはまた接続部及びコア内の妨害物からも自然に開始される。 「ファイバ融解」の事象は、数キロメートルの導波路即ちファイバを破壊する恐れがある。

    本発明は、以下の少なくとも4つのバージョンの異なる光パワースイッチ装置を含む。
    1. 一つの間隙によって分離された、同一直線状にある二つの導波路。 ここでは、スイッチは、この間隙に横断的に挿入されている。

    2. 一つの間隙によって分離された、同一直線状にある二つの導波路。 ここでは、スイッチは、この間隙に挿入された、構造及び材料が異なる第3の導波路である。
    3. その経路に沿って力学的に弱められた場所を有する導波路。 この弱い場所は、所定の光パワー伝播量(スループット、処理量)で破壊する。

    4. 上記スイッチ(1又は2又は3)の一つを、前方及び後方の光パワー伝播量において、「ファイバ融解」と呼ばれる損傷現象から保護する追加の光部品と組み合わせた組立体。

    第1バージョン:一つの間隙によって分離された、同一直線状にある二つの導波路。 ここでは、スイッチはこの間隙に横断的に挿入されている。 この第1バージョンは、
    ・入力部分と出力部分とを有する光導波路を備えており、この二つの部分は調心(整列)されて、その間に間隙を形成し、又は導波路部分の軸を通って横断方向に一対の対向表面が延在し、且つ ・この導波路部分の対向表面の間に配置され薄く実質上透明な導電又は半導体材料の層を備えており、この材料は、光導波路内を伝播する、光パワーレベルが所定の閾値を超える光信号に暴露されるとプラズマを形成し又は破壊を起こし、このプラズマ又は破壊は、対向表面に、光導波路内を伝播する光に対してこれらの表面を実質上不透明、即ちこの光を吸収及び/又は散乱して、こうした光の伝送を妨げるのに十分な損傷を与える。

    ・プラズマによって放出される可視光は、これを光検出器によって検出し、スイッチを通過した光の強度がその設計閾値を超えた指標として使用することができる。
    第2バージョン:一つの間隙によって分離された、同一直線状にある二つの導波路。 ここでは、スイッチは、この間隙に挿入された、構造及び材料が異なる第3の導波路である。 この第2バージョンは、
    ・入力部分と出力部分とを有する光導波路を備えており、この二つの部分はその間に間隙を形成し、そこに導波路部分の軸を通って横断方向に一対の対向表面が延在し、且つ ・二つの導波路の間の間隙内に挿入された短い第3の導波路を備えており、この第3の導波路は、閾値を超える光パワーに暴露されると、コアの熔解及び/又は破壊を引き起こして容積を実質上不透明にし、即ち光導波路内を伝播する光を吸収し、回折させ、散乱させ、こうした光の伝達を阻止する。

    第3バージョン:その経路に沿って力学的に弱められた場所を有する導波路。 この弱い場所は、所定の光パワー伝播量で破壊する。 この第3バージョンは、
    ・入力部分と出力部分を有する、部分的に吸収性の光導波路を備え、且つ ・導波路内に力学的に弱められた箇所を備えており、これが、閾値を超える光パワーに暴露されると破壊の原因となる。 部分的に吸収された光パワーが導波路内に熱応力を発生させ、この弱い点で応力が最も高くなる。

    第4バージョン:上記スイッチ(第1又は第2又は第3バージョン)の一つを、スイッチ組立体内の長さの短い犠牲導波路に損傷現象を閉じこめることによって「ファイバ融解」と呼ばれる損傷現象から保護する追加の光部品と組み合わせた組立体。

    このスイッチは、両端部にコネクタを有するか、又は両端部に接合(スプライス)部を有する個別の部品として製作し使用することができる。 あるいは、このスイッチは、コネクタ又は接合部を使用せずに、導波路がこのスイッチに通じており、且つ導波路がこのスイッチから導かれるシステムに組み込むことができる。

    数ミリワットから数ワット程度までの範囲の閾値パワーを有するスイッチが製作され、閾値パワー、挿入損失、リターンロス、閾値以上のパワーに暴露された後に、不透明度の上昇又はパワー降下、タイミング、耐久性、及び損傷前後の目視(顕微鏡)検査について試験した。

    試験には時間領域の実験が含まれており、スイッチは短いパルス(ナノ秒まで)に暴露された。 スイッチは、連続波の場合と同じように反応した。 即ち、閾値を超えるパワーが当たるとその透明度が大きく降下した。 1dB未満の挿入損失及び45dBを超える反射減衰が得られた。 さらに、スイッチの広いスペクトル動作、GHz範囲以上での変調光パワー、及び閾値より数dBだけ低いパワーを数百時間当てたときの耐久性などのパラメータが試験され、満足できることが見いだされた。

    以下、より完全に理解できるように、以下の図面を参照していくつかの好ましい実施形態について本発明を説明する。
    以下、図面を詳細に具体的に参照するが、強調すべきことは、細部は、単に例として、且つ本発明の好ましい実施形態の例示的説明を目的として図示したものであり、本発明の原理及び概念的側面の最も有用で容易に理解できると思われる説明を提供するために提示したものである。 この点に関しては、本発明の基本的理解に必要である以上に詳細に、本発明の構造的詳細を図示する試みは行わない。 図面についてなされた説明が、いかにすれば本発明の種々の形態を実際に具体化することができるかを、当分野の技術者に明らかにしている。

    次に図1を参照すると、横切って切断され二つの導波路部分4'及び4”を形成した光導波路4、例えば固体導波路又はファイバから構成される光パワー即ちエネルギースイッチ装置(光パワー又はエネルギースイッチ装置)2が図示されている。導波路4は、大部分の光が伝播する中心コア6と、外側被覆部(クラッディング)8とから構成される。また、導波路は入力端部10と出力端部12を有する。半透明の導電層14が、二つの導波路部分4'と4”の間に置かれ、入力端部10から出力端部12へ伝播する光エネルギーの経路を横切っている。 層14は非常に薄く(わずか2〜3原子の層、通常1〜20ナノメートル)、導電材料から構成され、好ましくはロジウム、アルミニウム、金、銀、クロム又はニッケルなどの導電性金属、あるいはこうした金属の組合わせ又は合金から作られる。

    こうした導電材料の薄層は、その表面の局所的凹凸のためにその近傍の電界強度を高めることが知られている。 表面の凹凸が電界集中を引き起こす結果、電気的破壊及び損傷を発生させるのに必要なパワーが低くなる。 こうした薄いナノメートルの層は、ナノ粒子の複数の凝集体として模式化することができる(例えば、M. Quinten、「Local Fields Close to the Surface of Nanoparticles and Aggregates of Nanoparticles」、 Appl. Phys. B 73、245〜255 (2001) 及びCF Bohren 及び DR Huffmannの著書「Absorption and Scattering of Light by Small Particles」、Wiley-Interscience (1998)、第12章を参照されたい[数ナノメートルの粒子での(10 5までの)強い電界増大因子、並びに種々の材料と形状での広い吸光スペクトルを示す]。

    追加のプロセスがファイバの破壊的で非線形の自己収束及び崩(アバランシェ)をさらに増大する可能性がある(例えば、NB Blombergen、「Laser Induced Electric Breakdown in Solids」、IEEE-JQE、Vol.QE-10、No.3(1974)、375〜386頁を参照されたい)。 所定の閾値を超える光パワーが導電材料の薄層に当たると、金属表面近傍の一定の部位(「ホットスポット」)で局所的な電気的破壊を引き起こす可能性のある強い電界が発生する。 これが可視光発光アーク放電を引き起こし、プラズマが発生する。 発生したプラズマは伝播する光の吸収を著しく増加し、エネルギーの放出が金属表面又はその近くに破局的な損傷を引き起こす。 この損傷としては、導電金属層の両側の導波路部分の端部表面でのクレータ発生領域が挙げられる。 したがって、導波路は、恒久的に散乱が著しくなる、言い換えれば、伝播する光に対して著しく不透明になる。 これは、光パワーの伝送を著しく低下させる。 したがって、この装置は、パワーの伝播を遮断する速いスイッチとして機能する。 この遮断は、この破壊が発生すると直ちに行われる。 このスイッチは、エネルギーによる破壊によって引き起こされた損傷のために恒久的に開(切断状態)のままである。

    このスイッチ装置は以下の利益を提供する。
    1. これは広帯域であり、光通信システムに使用される全ての光帯域、例えば、0.8、1.3、及び1.5μmの波長に適用することができる。

    2. クレータなどの生成した損傷が、過度のパワーを受けた通信路を恒久的に遮断する。
    3. 装置の応答はナノ秒の領域までであり非常に速い。

    4. 損傷が発生した場合に放出される可視光を監視装置で検出して、スイッチが閾値を超える大きさの光パワーに暴露された時に信号を送ることができる。
    このスイッチの最も重要な性質の一つは、その挿入(又は伝送)損失である。 パワー損失を避けるためには、動作パワーでの挿入損失が低いことが望ましい。 しかし、導電層は一般に光を吸収し反射する。 以下に述べるように、反射は、導電層14の両側に反射防止層16及び18を加えることによって最小化することができる。 しかし、導電層の吸収は固有特性であり、これを完全に取り除くことはできない(導電層は、パワーの3%〜30%を吸収する)。 したがって、動作パワーでの挿入損失は無視できず、ほぼ1dBあるいはそれ以上になる可能性がある。 (閾値より低い)動作パワーで挿入損失は低いことが望ましいのとは対照的に、このスイッチは、(閾値より高い)高パワーでは挿入損失が高いこと(低透過率)が必要である。 これは、導電層14に隣接する表面に対する著しく且つ恒久的な損傷によって得られる。 この損傷は、損失を著しく上昇させる(透過率を低下させる)。 損傷が発生した後の挿入損失の代表的な値は、10〜20dBの範囲である(即ち、残りの透過率はわずかに1%〜10%である)。

    スイッチが開く閾値パワーを制御するためには、いくつかの方法を使用することができる。 初めに、導電層14の厚みを変えて閾値を調整することができる。 一般に、閾値パワーは導電層の厚みが増加するにつれて低下する。 しかし、動作パワーでの挿入損失も厚みとともに変化する(厚みが大きくなると、損失も増大する)。 したがって、閾値の調整に厚みを使用するのが有用なのは、ある限られた範囲の動作パワーだけである。 第2に、閾値はコア6又はモードフィールド径の異なるファイバを使って調整することができる。 光通信システムで通常使用されるファイバはSMF−28シングルモードファイバである。 このファイバは、波長1550nmで約10μmのモードフィールド径を有する。 他のファイバはこれより小さいか大きい径を有する。 例えば、高開口数(HNA)ファイバは一般に4μmもの小さいモードフィールド径を有する。 したがって、HNAファイバでは、光強度(単位面積当たりのパワー)が同じパワーで動作するSMF−28ファイバより大きい。 したがって、HNAファイバにおけるパワー閾値は、同じ一般構造2を有するSMF−28ファイバより低い。 モードフィールド径の異なるいくつかのHNAファイバが可能なので、異なる種類の光ファイバを用いて閾値パワーを調節することができる。 さらに、入力及び出力ファイバは標準SMF−28ファイバのままとすることができる。 これらはHNAファイバ又は他の種類のファイバに効率的に融着接合することができる(挿入損失は一つの接合当たり約0.1dBである)。 したがって、同じ構造2でモードフィールド径の異なる各種のファイバを使用することにより、動作パワーで閾値が異なり挿入損失がほぼ同じスイッチを得ることができる。 同じ原理が、種々のモードフィールド径を有するマルチモードファイバで使われる。 閾値変化の別の方法は、パワー破壊レベルを下げると思われる誘電体層、例えば高分子接着剤層を選ぶことである。

    大部分の光ファイバ部品と同じように、本発明のスイッチ装置においても後方反射ができるだけ少ないことが望ましい。 二つの方法を組み合わせて、この後方反射をできるだけ少なくすることができる。 第1に、導電層14を、ある度、即ち光の伝播方向に対して直角でない角度で、光導波路を横切って延在している表面上に付着させることができる。 したがって、図2に示したように(以下に記載のように)、後方反射があっても導波路コアに戻ることはない。 導電層は、単層でもよく、片面又は両面を透明層で覆った層としてもよい。 この透明層は、光反射を少なくする反射防止被覆部としての役割を果たすことができる。 被覆部層16及び18は反射ができるだけ少ないように設計される。 反射防止層(被覆部層)16及び18は、同一の誘電体材料から構成してもよく、2種類の材料から構成してもよい。 一般に、同一材料を使用する場合は、反射をできるだけ少なくするために層16と18の厚みを異なるものとする。 入口側の層16と出口側の層18の厚みを変えるのは、ファイバのシリカなどの誘電体材料からの反射は相変化がないのに対して、導電性表面からの反射は相変化するためである。 次いで、被覆部は非対称の被覆部であり、あらかじめ指定された入力方向を有する(装置の性質は後方で異なる)。 反射防止の被覆部層16、18のそれぞれの厚みは、約0.1〜約1.5μmの範囲であることが好ましい。 ある用途には、二つの反射防止の被覆部層16及び18の内、一方のみが望ましい。

    図2は、図1に示されたものと類似の装置を示す。 しかし、ここでは層14、16及び18は、導波路を光が伝播する方向に対して直角ではなく、角度20をなしている。 例えば、SMF−28などのシングルモード光ファイバでは、この角度20は通常8度である。 したがって、層14からの光の反射22が導波路内を後方へ伝播することはない。

    図3は、コネクタ状の構成に装着された図1のスイッチを示す。 この装置はいくつかの方法で装着することができる。 最初は光ファイバコネクタ34を使う。 この装置は、コネクタ34で接続された2本のピグテール付き(pigtailed)のファイバに(少なくとも外から見ると)類似している。 こうした装置は入力ファイバ、アダプタ35で接続された二つのコネクタ34、調心スリーブ(整列スリーブ)32、及び入力及び出力ファイバを含む。 但し、このスイッチ装置と標準コネクタとの違いは、一方又は両方のファイバが、その整合面に追加の層14、16、18を有することである。

    図示の例では、それぞれ一体のフェルール(はばき具)30を有する、二つの市販PC(Physical Contact:物理接触又は球面研磨)コネクタ34(例えば、スイス、Diamond SA製のHPC−SO.66コネクタ)が、入力導波路部分4'と出力導波路部分4”を接続するように組み立てられる。二つの導波路部分4'と4”は、アダプタ35によって互いに位置合わせされる。 このアダプタ35は調心スリーブ32を有し、この調心スリーブ32は両フェルール30の上に嵌ってこれらを互いに調心(整列)させる。 導電層14並びに必要に応じて反射防止層16及び18が、上記の開閉動作(スイッチング動作、切替動作)を行うように一方又は両方のフェルール30に付着される。

    図4は、コネクタ様の構成に装着された図2のスイッチを示す。 ここでは、二つの市販APC(斜め球面研磨)コネクタ34(例えば、スイス、Diamond SA製のHPC−S8.66コネクタ)が、入力導波路部分4'と出力導波路部分4”を接続するように組み立てられる。この場合も、調心スリーブ32を有するアダプタ35を使用して二つの導波路部分4'と4”を位置合わせする。 ここでは、導電層14並びに必要に応じて反射防止層16及び18が、開閉動作を行うように一方又は両方の斜めフェルール38(コネクタ34と一体の部品)に付着される。 この8°の角度をなす配置は、反射が導波路部分4'及び4”のコア区域に入るのを防止する。

    図5はフェルールスイッチの内部組立体を示す。 ここでは、入力導波路部分4'を出力導波路部分4”と接続するように、調心スリーブ32によって調心されて、二つのPCフェルール30が組み立てられる。導電層14並びに必要に応じて反射防止層16及び18が、開閉動作を行うように一方又は両方のフェルール30に付着される。ファイバ付きのフェルール30は例えばジルコニアから構成され、調心スリーブ32とともに市販品を購入することができ、直径1.5mmと2.5mmのものが入手できる。内部組立体は、例えば、これらの軸方向の接触を保持する外部のスプリング式ケーシングを使って一体に保持される。

    図6は、斜め構成を有するフェルールスイッチの内部組立体を示す。 ここでは、入力ファイバ4'を出力ファイバ4”と接続するように、調心スリーブ32によって調心されて、二つのAPC(斜め)フェルール38が組み立てられる。導電層14並びに必要に応じて反射防止層16及び18が、開閉動作を行うように一方又は両方のフェルール38に斜めに付着される。ここでも、斜めの配置は、反射がファイバコア区域に入るのを防止する。ファイバ付きのフェルール38は例えばジルコニアから構成され、調心スリーブ32とともに市販品を購入することができ、直径1.5mmと2.5mmのものが入手できる。内部組立体は、例えば、これらの軸方向の接触を保持する外部のスプリング式ケーシングを使って一体に保持される。

    図7は裸ファイバ型スイッチ組立体を示す。 これは、直角に切断された2本の裸ファイバ(例えば、直径125μmのSMF−28)長手部分4'及び4”から構成される。この2本のファイバ長手部分4'及び4”は、調心管即ち毛細管24を使って調心され組み立てられる。 ここでは、導電層14並びに必要に応じて反射防止層16及び18が、入力ファイバ4'と出力ファイバ4”の向かい合った端部表面の一方又は両方に付着される。この組立体は、例えば、米国Siemon Company製の「ウルトラスプライス(ultra splice)」などの市販の機械的な外被、あるいはイスラエル、テルアビブのOrgil Optical Connector製の市販のシリコンV字状溝を使用して所定の位置に固定される。

    図8は、斜め構成の裸ファイバ型スイッチ組立体を示す。 ここでは、2本の斜め切断ファイバ4'及び4” は、直線アラインメントと角度アラインメントの両方に注意して、調心管即ち毛細管24を使って調心され組み立てられる。導電層14並びに必要に応じて反射防止層16及び18が、入力ファイバ4'と出力ファイバ4”の斜めの端部表面の一方又は両方に付着される。 この斜めの配置は、反射がコア区域に入るのを防止する。 この組立体は、例えば、米国Siemon Company製の「ウルトラ・スプライス(ultra splice)」などの市販の機械的な外被、あるいはイスラエル、テルアビブのOrgil Optical Connector製の市販のシリコン製V字状溝を使用して所定の位置に固定される。

    図9は、2本の導波路(又はファイバ)6の間にある唯一の層であり、且つ開閉動作を行う、薄い導電層14を示す。 また、この層14は、図に示されるように、光の伝播方向に対して直角又は斜めに付着することができる。 この場合は、融着接合部が組立体を一体に保持する。 接合の後、この接合部を、市販の収縮性ポリマースリーブで再被覆又は覆う。

    図10は、二つの反射防止層16(入口)及び18(出口)の間に配置された薄い導電層14を示す。 ここでは、3つの層は全て2本の導波路(又はファイバ)の間に配置され、開閉動作を行う。 ここでもまた、これらの層14、16及び18は、図に示されるように、光の伝播方向に対して直角又は斜めに付着することができる。 この場合は、融着接合部が組立体を一体に保持する。 接合の後、この接合部を、市販の収縮性ポリマースリーブで再被覆又は覆う。

    図11は、このスイッチの一例における、入力パワーに対する出力パワー実験の曲線である。 ここに示した例では、薄層はクロム(Cr)で作られたものである。 このCr層の両側の二つの非対称な反射防止層は、反射防止層としての役割を果たした。 これらの層は、2本のシリカSMF−28ファイバ間の界面に配置されて試験された。 実験結果は、約30dBm(1ワット)のパワー閾値を示した。 この場合、損傷が発生する直前の出力パワーは約28dBmであった。 また、損傷が発生したとき出力パワーは約25dBだけ降下し、出力パワーを、閾値パワーレベルを超えたときの元のパワーの約0.3%に低下させた。

    図12は、このスイッチの一つでの、入力パワーに対する出力パワー実験の曲線である。 ここに示した例では、薄層はクロム(Cr)で作られたものである。 このCr層の両側の二つの非対称な反射防止層は、反射防止層としての役割を果たした。 これらの層は、2本のシリカ製HNAファイバ間の界面に配置されて試験された。 ここでは、実験結果は、約24dBm(250mW)のパワー閾値を示した。 この場合、損傷が発生する直前の出力パワーは約23dBmであった。 また、損傷が発生したとき出力パワーは約20dBだけ降下し、出力パワーを、閾値パワーレベルを超えたときの元のパワーの約1%に低下させた。

    図13は、上記図12に記載のスイッチについて、時間に対する出力パワー実験の曲線である(ここではパワーは相対値で与えられている)。 閾値パワーに到達するまでは、入力パワーが増大している間、スイッチを透過したパワーは増加したことが明らかに分かる。 この時点でスイッチは不透明になり、マイクロ秒の範囲の時間でパワーは降下した。 スイッチは閾値を超えるパワーに対して不透明のままである。

    図14は、損傷した(不透明な)スイッチの顕微鏡実験の図である。 損傷が発生し出力エネルギーが降下した瞬間、損傷箇所のコアから全方向に可視光が放出される。 これは主として、1個又は複数のクレータが発生した被覆部近くのイオン化した多量のコアにおけるイオンや電子の再結合によるものである。 損傷後の目視(顕微鏡)検査により、クレータの発生したコアには数ミクロンの深さのクレータがあり、これらのクレータは(光パワーが通る)コアの断面積の実質上全部を覆っていることが明らかになった。 クレータはコアに対して同様の寸法を有しており、大きな被覆部区域にはクレータの発生はないことが分かる。 被覆部の外径は125μmであり、コアの直径は約10μmであって、光導波路の全断面積の約1%である。

    図15は、スイッチ故障を検出するために、放電発光を検出するためのフォトダイオードなどの光検出器を含む、本発明の別の実施形態の概略図である。
    スイッチのオンライン検査及び状態伝達は、多くのシステムにおいてシステム状態設計の一部である。 上記スイッチの状態監視にはいくつかの方法がある。 第1に、スプリッタとパワー検出器とを使って入力パワー及び出力パワーを測定し、これを挿入損失パラメータの制御に用いることができる。 挿入損失が所定のレベルにまで上昇すると、スイッチは不透明になり、不具合な通信路を是正した後交換される。 この方法には二つの検出器及び制御ループが必要であり、比較的費用がかかる。 第2に、光検出器、例えば市販のフォトダイオードを使って、スイッチが発生した可視光の爆発(バースト)を検出することができる。 爆発が発生した後、スイッチは不透明になる。 これが図15に示されている。

    スイッチが不透明になると、層14の中心付近(コア6の入射光が層14に当たる場所)から全方向に光が放出される。 方向46に放出された光は被覆部8を横切って光検出器44、例えばフォトダイオードに入る。 プラズマからの光爆発(及びその後、損傷後の層14からの散乱光)に応答して検出器44がパルス信号を発した場合、この信号は、スイッチが閾値パワーレベルより高いパワーに暴露されたこと、不具合な通信路を是正した後これを交換するべきことを示唆する。 二つの別の状態監視技術が下記の図18及び図23に示されている。

    図16は、複数のスイッチを含む一実施形態の概略図である。 このスイッチは寸法が小さいので、複数の光ファイバ又は導波路に使うための複数のスイッチを集団にまとめて作ることができる。 このようにして、この集団に予備品又は交換部品を含め、これらを遠隔操作で交換することができる。 ここでは、複数(例えば3個)のスイッチ68が、共通の基板上に製作された複数のシリカ導波路66の積重ね体60(シリコン基板上にシリカ製導波路を製作することは十分に確立された方法であり、多くのメーカー、例えばイスラエル、カエサレアのLambda−Crossingによって提供されている)に作られており、それぞれの導波路には入力光62と出力光64がある。 スイッチ68を形成する導電層は入力と出力の間に位置し、単層又は3層のスイッチとしてそこに配置される。 これらのスイッチ68は、動作スイッチとして、及び/又は過度のパワーを受けて不透明になったスイッチに代わる予備部品としての役割を果たす。

    図17は、それぞれが入力パワー62と出力パワー64を有する個別ファイバの積重ね体72における複数のスイッチ70から構成される一実施形態の概略図である。 スイッチ70を形成する犠牲被覆部は、複数のリード線の役割を果たすとともに、素早く交換するための予備部品を近くに持っている。 入力ファイバ62や出力ファイバ64は、市販のファイバリボン(細長片)であって、そのリボン内に複数のファイバを有するものでもよく、一枚のウェハ上の複数のV字状溝内に配置された接続構成でもよい。

    図18は、戻り(後方反射)パワーを検出する一実施形態の概略図である。 一般に戻りパワーはスイッチが不透明になった後変化する。 後方反射光48は、入力ファイバ長手部分4'のコア6内を入力光とは反対方向に伝播し、市販のファイバカプラ、ビームスプリッタ、サーキュレータなどの光スプリッタ素子49又はその他の装置によって分割される。 スプリッタ素子49は、後方反射光の一部を光検出器44に向けて送る。 後方反射光48は、スイッチ2が不透明になると著しく変化するので、この切り換えを検出器44によって検出することができる。

    図19は、光スイッチ組立用の異なる端部(外部)接続を含む一実施形態の概略図である。 これは本特許出願に記載の全てのスイッチに当てはまり、外部(スイッチ自体ではなく)への接続だけを示す。 ここでは、スイッチ80は、光ファイバ84(例えば、SMF)を介して入力コネクタ82及び出力コネクタ83に接続される。 入力光86はコネクタ82を介してファイバ84に供給され、一方出力光88は別のコネクタ82を介してファイバから取り出される。 この構成は手作業による交換が容易なので好ましい。

    図20は、入力及び出力ファイバ84(例えば、SMF)の両方が今後接続されるようになっている、接続対応組立体としての外部接続を示す。 これは本特許出願に記載の全てのスイッチに当てはまり、外部(スイッチ自体ではなく)への接続だけを示す。

    図21は、高開口数(HNA)ファイバに基づくスイッチ90を示す。 ここでは、入力光86は、コネクタ82を介して標準ファイバ84(例えば、SMF)に接続され、次いでファイバ接合部98を介してHNAファイバ92に接続される。 このHNAファイバはスイッチ90でも使用される。 スイッチ90を通過した後、光はHNAファイバ92から別のファイバ接合部98を通って標準ファイバ84に伝播し、次いで出力コネクタ82に伝播し、そこから出力光88が放出される。 これは本特許出願に記載の全てのスイッチに当てはまり、外部(スイッチ自体ではなく)への接続だけを説明する。 この構成は手作業による交換が容易なので好ましい。

    図22は、接合対応構成のHNAファイバに基づく同様のスイッチ90を示す。 この構成は図21に示したものに類似しているが、外部コネクタがなく接合対応の標準(例えば、SMF)ファイバを持っている。 ここでは、入力光86と出力光88は、接合部を使用して標準(例えば、SMF)ファイバ84と接続される。 これは本特許出願に記載の全てのスイッチに当てはまり、外部(スイッチ自体ではなく)への接続だけを示す。

    図23は、状態を監視するための直接的な電気的方法の概略図である。 ここでは、薄い犠牲導電層52が、光ファイバコア56とほぼ同じ幅の導電性細長片として配置される。 この層は、導波路又は光ファイバ50の端から端までファイバコアを通過して配置される。 閾値パワーを超える光パワーがコアを通って伝送されると、この層52はコア区域56で遮断されて開回路になるか、又は一部だけ破壊された場合は層52の電気抵抗が著しく上昇する。 この開回路又は抵抗の上昇は検出することができ、したがって閾値を超える高いパワーの信号としての役割を果たす。 導電層52は、ファイバ50の中心に矩形状に配置され、シングルモードファイバでは幅がコアの寸法とほぼ同じ、例えば約10μmの金属犠牲層とすることができる。 この層52は、閾値パワーより高い光パワーに暴露されるとコア区域56で遮断され、この遮断は、導通又は抵抗検出器58を有する回路54によって検出される。 この遮断は不透明スイッチを意味する。

    図24は、吸収性導波路から構成される、本発明によるスイッチ装置の別の実施形態の概略図である。 入力端部10と出力端部12を有する導波路4,例えば固体導波路又はファイバから構成された光パワー即ちエネルギースイッチ装置60が示されている。 導波路4の二つの部分4'、4”の間に挟まれ、入力端部10から出力端部12への光エネルギーの伝播路を横切って、光エネルギーを吸収するファイバ又は導波路30が取り付けられている。ファイバ64のコア62は、ポリマー又はドープガラス又は他のどんな部分吸収性材料からも作ることができる。このファイバ又は導波路は、一方又は両側を屈折率適合層66で覆うことができる。ファイバ64に所定の閾値を超える光エネルギーを当てると、ファイバ66が損傷、例えば溶融、収縮又は破壊し、したがって伝送される光エネルギーを著しく低下させて、エネルギー伝播を遮断するスイッチとしての役割を果たす。

    図25は、吸収性導波路70と切欠き部を有するスイッチ装置68の概略図である。 スイッチ装置68は、コア72と被覆部74を有する光導波路70から構成される。 導波路70は、例えば、ドープシリカ又はポリマーから構成することができる。 導波路は入力端部10と出力端部12を有し、例えば、これを任意の所望の形状に曲げることによってこれに事前に応力を加える。 最高応力の領域又はその隣接領域で、被覆部74は、例えば溝又は切欠き部78によって弱くなる。 光エネルギーがファイバに導入されると、コアは熱くなる。 ファイバ中を伝播する光エネルギーが所定の限界を超えると、コア72及び被覆部74は切欠き部78又はその近くで破壊する。 こうした破壊が入力コア部分を出力コア部分から分離して、光エネルギーが出力端部12へ伝播するのを阻止する。

    図26は、高い閾値パワーで装置又は検出器を保護することができるスイッチ組立体116を示す。 (コア内で約3×10 6ワット/cm 2の)高いパワーを運ぶファイバで発生する代表的な現象は「ファイバ融解」効果である。 この効果では、高パワーの入射光とファイバの乱れによる後方反射光との相互作用のために、この乱れから出発して入力源まで戻って拡大し、ファイバが破壊される。 「ファイバ融解」が通り抜けた後、ファイバは破局的に損傷して役に立たなくなる。 この現象は高パワーファイバの破壊の原因であるが、スイッチ組立体116によってこれを防止することができる。 光パワーはファイバ106、例えばシリカ製のシングルモードファイバを通って光アイソレータ108(市販の一方向光スイッチ)に入る。 光アイソレータ108を出てファイバ110を通って、光は安全スイッチ112に当たる。 正常な動作中は、スイッチ112は以下のように動作する。 パワーがスイッチ112の閾値より低い場合は、光は遮断されずにファイバ114に進む。 パワーが閾値を超える場合は、スイッチ112は不透明になり散乱して光がファイバ114に進むのを阻止する。 パワーが「ファイバ融解」の発生を可能にするほど高い場合は、スイッチ112は「ファイバ融解」の最小パワーの直ぐ下にパワー閾値を持つように設計されており、「ファイバ融解」パワーまでに不透明になり散乱してファイバ114を損傷から救う。 「ファイバ融解」がファイバ110上の点Aで始まり点Bへ向かう黒矢印の方向へ進む場合は、これはアイソレータ108によって止められてファイバ106を損傷から救う。 スイッチ組立体116全体はこの出来事の後で交換されるが、伝送ファイバ114及びファイバ106の先の供給源は安全である。 安全スイッチ112は、本明細書に記載のものを含めて任意の知られた安全スイッチとすることができる。

    図27は、「ファイバ融解」を防止する代替方法を示す。 ここでは、光パワーはシステムに入り、ファイバ106(例えば、コア又はMFD−モードフィールド径が約10μmのシングルモードファイバSMF−28)を通って、この図で拡大して示したコア直径縮小箱状領域118に至る。 ここで、コア122を有するファイバ106はコア128を有するファイバ120に接続される。 コア128はコア122(例えば、コア又はMFDが約5μmのHNAファイバ)より小さく、接続は、大きなコアと小さなコアを接続する円錐形の移行部124を含む。 光は、コア直径縮小箱状領域118を出て、小さなコア直径のファイバ120を経て安全スイッチ112に入る。 正常な動作中は、スイッチ112は以下のように動作する。 パワーがスイッチ112の閾値より低い場合は、光は乱されずにファイバ132に進む。 パワーが閾値を超える場合は、スイッチ112は不透明になり散乱して光がファイバ132に進むのを阻止する。 パワーが「ファイバ融解」の発生を可能にするほど高い場合は、スイッチ112は「ファイバ融解」の最小パワーの直ぐ下にパワー閾値を持つように設計されており、「ファイバ融解」パワーの直ぐ下で不透明になり散乱してファイバ132を損傷から救う。 「ファイバ融解」がファイバ120上の点Aで始まり点Bへ向かう黒矢印の方向へ進む場合は、これは点124で止められる。 ここでコアは大きくなり、1cm 2当たりのパワーが低くなり、ファイバ融解はこれ以上進むことができない。 したがって、ファイバ106を損傷から救う。 スイッチ組立体130全体はこの出来事の後で交換されるが、伝送ファイバ132及びファイバ106の先の供給源は安全である。 安全スイッチ112は、本明細書に記載のものを含めて任意の知られた安全スイッチとすることができる。

    図28は、「ファイバ融解」を防止する別の方法を示す。 ここでは、光パワーはシステムに入り、ファイバ106(例えば、コア又はMFDが約10μmのシングルモードファイバSMF−28)を通って、スプリッタ又はカプラー箱状領域134に至る。 スプリッタ箱状領域134は、図面に示したように、被覆部を介してコア間の接続でファイバ136に接続された入口ファイバ106を含む。 ファイバ106を通ってファイバ106とファイバ136から構成されるスプリッタに当たった光は、パワーの一部(例えば、1〜10%)がファイバ136に流れてビーム用の減衰具(ダンプ)又は終端具(ターミネータ)138で吸収されるので、スプリッタを出るときはパワーが低下している。 スプリッタ箱状領域134を出た後ファイバ110を通って、光は安全スイッチ112に当たる。 正常な動作中は、スイッチ112は以下のように動作する。 パワーがスイッチ112の閾値より低い場合は、光は遮断されずにファイバ114に進む。 パワーが閾値を超える場合は、スイッチ112は不透明になり散乱して光がファイバ114に進むのを阻止する。 パワーが「ファイバ融解」の発生を可能にするほど高い場合は、スイッチ112は「ファイバ融解」の最小パワーの直ぐ下にパワー閾値を持つように設計されており、ファイバ融解パワーの直ぐ下で不透明になり散乱してファイバ114を損傷から救う。 「ファイバ融解」がファイバ110上の点Aで始まり点Bへ向かう黒矢印の方向へ進む場合は、これはスプリッタ箱状領域134によって止められる。 ここで、分割ファイバ136の面積が加わるためにコアは大きくなり、パワーの一部はビーム用減衰具138に入ってそこで吸収され、1cm 2当たりのパワーは分割点で低くなり、ファイバ融解はこれ以上進むことができない。 したがって、ファイバ106を損傷から救う。 スイッチ組立体140全体はこの出来事の後で交換されるが、伝送ファイバ114及びファイバ106の先の供給源は安全である。 安全スイッチ112は、本明細書に記載のものを含めて任意の知られた安全スイッチとすることができる。

    本発明は前述の実施形態の詳細に限らないこと、並びに、その精神又は本質的属性を逸脱することなく本発明を別の特定の形態で具現化できることは、当分野の技術者には明らかである。 したがって、本実施形態は、全ての点で例示的であり限定的ではないと見なすべきであり、本発明の範囲は、前述の説明によってではなく特許請求の範囲によって示されるものである。 即ち、特許請求の範囲の均等物の意義及び範囲内に入る全ての変更は、その中に包含されることを意味する。

    本発明を具体化した光パワースイッチ装置の概略断面図である。

    本発明を具体化した、改変された光パワースイッチ装置の概略断面図である。

    コネクタ状組立体に本発明を具体化した光パワースイッチ装置の概略断面図である。

    コネクタ状組立体に本発明を具体化した、改変された光パワースイッチ装置の概略断面図である。

    フェルール組立体に本発明を具体化した光パワースイッチ装置の概略断面図である。

    フェルール組立体に本発明を具体化した、改変された光パワースイッチ装置の概略断面図である。

    裸ファイバ組立体に本発明を具体化した光パワースイッチ装置の概略断面図である。

    裸ファイバ組立体に本発明を具体化した、改変された光パワースイッチ装置の概略断面図である。

    接続された組立体の斜に横断する構成において、薄層と導体だけのバージョンの概略断面図である。

    接続された組立体の斜に横断する構成において、薄層と導体と反射防止層とのバージョンの概略断面図である。

    入力パワー閾値30dBmのスイッチについて、入力パワーに対する出力パワー実験の曲線である。

    入力パワー閾値24dBmのスイッチについて、入力パワーに対する出力パワー実験の曲線である。

    上記のスイッチについて、時間に対する出力パワー実験の曲線である。

    導波路のコアに1個又は複数のクレータがある損傷した(不透明な)スイッチの顕微鏡実験の図である。

    スイッチ故障を検出するために、放電発光を検出する光検出器を含む、本発明の別の実施形態の概略図である。

    一つの積重ね体の対応する導波路について、一つの積重ね体に複数のスイッチを含む、本発明の一実施形態の概略図である。

    一つの積重ね体の対応する光ファイバについて、一つの積重ね体に複数のスイッチを含む、本発明の別の実施形態の概略図である。

    スイッチ故障を検出するための後方反射光の検出器を含む、本発明の別の実施形態の概略図である。

    光スイッチ用のPC又はAPCコネクタ端部の接続を含む、本発明の別の実施形態の概略図である。

    光スイッチ用に接続される端部の接続を含む、本発明の別の実施形態の概略図である。

    開口数の大きいファイバから構成される光スイッチ用のPC又はAPCコネクタ端部の接続を含む、本発明の別の実施形態の概略図である。

    開口数の大きいファイバから構成される光スイッチ用のSMF接続される端部の接続を含む、本発明の別の実施形態の概略図である。

    スイッチ故障を検出するために、コア区域で電気導線を遮断することを含む、本発明の別の実施形態の概略図である。

    吸収性導波路から構成される、本発明によるスイッチ装置の別の実施形態の概略図である。

    吸収性導波路と切欠き部とを有するスイッチ装置の概略図である。

    装置内にサーキュレータを使用した「ファイバ融解」の防止装置の概略図である。

    装置内にコア断面積縮小部を使用した「ファイバ融解」の防止装置の概略図である。

    装置内にスプリッタを使用した「ファイバ融解」の防止装置の概略図である。

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