Convergence angle changing unit

申请号 JP2010195125 申请日 2010-08-31 公开(公告)号 JP2012053236A 公开(公告)日 2012-03-15
申请人 Olympus Visual Communications Corp; オリンパスビジュアルコミュニケーションズ株式会社; 发明人 FUJII TORU; KUBO TSUNEYUKI;
摘要 PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a convergence angle changing unit which is attached to a spectacle type member to adjust a convergence angle different in each observer and which changes a convergence angle by changing arrangement positions of a left eye deflecting optical member and a right eye deflecting optical member attached to the convergence angle changing unit for adjusting the convergence angle.SOLUTION: The convergence angle changing unit attached to the spectacle type member to be worn by an observer observing a three-dimensional image to change convergence angles of observer's both eyes includes deflecting optical members arranged in front of both the eyes of the observer observing the three-dimensional image to deflect light from the three-dimensional image so that an incident angle on a base line connecting both the eyes is changed and to guide the deflected light to the both eyes of the observer.
权利要求
  • 3次元画像観察時に観察者に装着される眼鏡型部材に取り付けられ、観察者の両眼のふくそう角を変更するふくそう角変更ユニットであり、
    前記3次元画像の観察者の両眼の前に配設され、前記3次元画像からの光線を、両眼を結ぶ基線に対する入射角が変化するように偏向させて観察者の両眼に導く偏向光学部材を有することを特徴とするふくそう角変更ユニット。
  • 前記ユニットを前記眼鏡型部材に取り付ける取付け部材を、さらに有することを特徴とする請求項1に記載のふくそう角変更ユニット。
  • 前記偏向光学部材は、
    前記3次元画像の観察者の左眼の前に配設され、前記3次元画像からの光線を、両眼を結ぶ基線に対する入射角が変化するように偏向させて観察者の左眼に導く左眼用偏向光学部材と、
    前記3次元画像の観察者の右眼の前に配設され、前記3次元画像からの光線を、両眼を結ぶ基線に対する入射角が変化するように偏向させて観察者の右眼に導く右眼用偏向光学部材と、 を有することを特徴とする請求項1に記載のふくそう角変更ユニット。
  • 前記配設された左眼用偏向光学部材及び右眼用偏向光学部材の向きを変更することにより、両眼を結ぶ基線に対する入射角の変化量を調整する入射角変化量調整機構を、さらに有することを特徴とする請求項3に記載のふくそう角変更ユニット。
  • 前記偏向光学部材は、左眼に導かれる光線及び右眼に導かれる光線の両方とも、両眼を結ぶ基線に対する入射角を広げるよう偏向させることを特徴とする請求項1に記載のふくそう角変更ユニット。
  • 前記偏向光学部材は、左眼に導かれる光線及び右眼に導かれる光線の両方とも、両眼を結ぶ基線に対する入射角を狭めるように偏向させることを特徴とする請求項1に記載のふくそう角変更ユニット。
  • 前記偏向光学部材を観察者の両眼の前で保持する保持部材をさらに有することを特徴とする請求項1に記載のふくそう角変更ユニット。
  • 前記保持部材は、前記偏向光学部材を着脱自在に保持するものであり、
    偏向角度の異なる複数タイプの備向光学部材が用意され、
    前記偏向光学部材を異なるタイプの偏向光学部材に交換することにより、ふくそう角の変更の度合いを異ならすことができるように構成されていることを特徴とする請求項7に記載のふくそう角変更ユニット。
  • 前記取付け部材と前記偏向光学部材の間には、ヒンジ部が設けられ、
    前記ヒンジ部における回動により、前記偏向光学部材の位置を、前記観察者の両眼の前に位置する第1の位置と、前記観察者の両眼の前から退避した第2の位置との間で遷移可能に構成されていることを特徴とする請求項2に記載のふくそう角変更ユニット。
  • 前記偏向光学部材は、プリズムを含むことを特徴とする請求項1に記載のふくそう角変更ユニット。
  • 眼鏡型部材を用いて3次元画像を観察する観察者の両眼のふくそう角を変更するふくそう角変更方法であり、
    入射光を偏向して射出させる左眼用偏向光学部材を、前記3次元画像からの光線を両眼を結ぶ基線に対する入射角が変化するように偏向させて観察者の左眼に導くように、観察者の左眼の前に配設する左眼用偏向光学部材配設ステップと、
    入射光を偏向して射出させる右眼用偏向光学部材を、前記3次元画像からの光線を両眼を結ぶ基線に対する入射角が変化するように偏向させて観察者の右眼に導くように、観察者の右眼の前に配設する右眼用偏向光学部材配設ステップと、を有し、
    前記左眼用偏向光学部材配設ステップで入射角が広がる方向に変化する場合には、右眼用偏向光学部材配設ステップでも入射角が広がる方向に変化させ、
    前記左眼用偏向光学部材配設ステップで入射角が狭まる方向に変化する場合には、右眼用偏向光学部材配設ステップでも入射角が狭まる方向に変化させる、
    ことを特徴とするふくそう角変更方法。
  • 说明书全文

    本発明は、眼鏡型部材を用いて3次元画像を観察する際の両眼のふくそうを変更するふくそう角変更ユニット、及びふくそう角変更方法に関する。

    従来から、観察者の左眼と右眼に互いに視差がある2次元映像である左眼用映像と右眼用映像を別々に提供して立体視を実現する技術が知られている。 例えば、(1)左右の画像を夫々赤と青の2色で合成し、観察者の装着した眼鏡に各々青と赤のフィルタを取り付け、左眼では青色若しくは赤色の一方の画像のみ、右眼では青色若しくは赤色の他方の画像のみ観察できるようにして、両眼視差により3次元映像を得るアナグリフ、(2)左眼用映像と右眼用映像を交互に表示し、この交互表示と同期して観察者が装着したメガネの左右のシャッタを開閉させ、右眼には右眼用画像のみが見え、左眼には左眼用画像のみが見えるようにする方法、(3)左眼用映像と右眼用映像の偏光方向を異ならせ、観察者が装着したメガネの左右の偏光フィルタにより一方の画像のみが透過するようにし、右眼には右眼用画像のみが見え、左眼には左眼用画像のみが見えるようにする方法、(4)HMD(Head Mounted Display)などの観察者の左右の目に独立して像を提供する光学系を備えた装置を使う方法が知られている。 また、このような技術は特許文献1に記載されている。

    上述のように、観察者の左眼と右眼に互いに視差がある2次元映像である左眼用画像と右眼用画像を別々に堤供することにより、大脳が立体感を認識して3次元の画像と解釈するが、このように、大脳が実際には2次元の画像2枚を融像して3次元の画像と解釈する要因の1つとして両眼のふくそう角がある。

    すなわち、物体を見つめるとき、像が網膜の中心にくるように眼球を回転させる。 この角度がふくそう角であり、ふくそう角は物体までの距離によって変化するので、眼球の回転角から奥行きを知覚できる。

    図11は現実世界でのふくそう角を説明する図である。 現実世界で遠方にある物体51を見つめると、物体51が網膜の中心にくるように左眼球53Lと右眼球53Rが回動して、左眼球53Lの観察光軸54Lと右眼球53Rの観察光軸54Rが、物体51上において角度θ1で交わる。 この角度θ1のことを両眼のふくそう角と呼ぶ。 同様に、より近い物体52に対するふくそう角はθ2である。

    図12は、観察者の左眼と右眼に互いに視差がある2次元映像である左眼用画像と右眼用画像を別々に提供することにより3次元画像を認識させる場合のふくそう角について説明する図である。

    先ず、図12(a)に示すように、観察者は眼の前に置かれたスクリーン55上に表示された、互いに視差がある2次元画像である左眼用画像56Lと右眼用画像56Rを3次元画像観察用メガネ59で観察する。 3次元画像観察用メガネ59は、左眼用画像56Lからの光線を左眼53Lには導くが右眼53Rには導かないように作用し、右眼用画像56Rからの光線を右眼53Rには導くが左眼53Lには導かないように作用する。 その結果、観察者の左眼は図12(b)の左側に示した画像を観察し、右眼は右側に示した画像を観察し、左眼は左側に示した画像を観察し、左眼用画像56Lと右眼用画像56Rは視差あり、観察されるスクリーン55上での位置が異なっている。

    これを図12(a)で示す位置関係で観察すると、左眼球53Lと左眼用画像56Lを結ぶ左眼観察光軸58Lと、右眼球53Rと右眼用画像56Rを結ぶ右眼観察光軸58Rは、空間の点57において、角度θ3で交差する。 その結果、あたかも、観察者には空間の点57にある物体をふくそう角θ3で観察しているように認識される。 この場合、実際に観察者の左眼球53Lと右眼球53Rはふくそう角θ3に応じて回転しており、この回転によってあたかも点57に実際に物体があるような感覚が生成される。

    特開2004−104742号公報

    このような左眼用映像と右眼用映像に基づく3次元映像データで知覚されるふくそう角は、基本的に左右の画像の視差量(画像の位置のずれ)によるが、観察者の眼球間の距離や、表示スクリーンの大きさ、表示スクリーンと観察者の間の距離などによって変化する。 したがって、従来の3D映画館などでは表示スクリーンの大きさを考慮した視差量となるように3次元映像データの調整が行われている。

    しかしながら、眼に負担が少なく、かつ十分な立体感を得られるふくそう角は、個人によって差異がある。 また、3Dテレビや3Dパソコンなどでは表示するディスプレイのサイズが大小様々であり、かつ観察者が必ずしも適切な拒離で視聴するとは限らないため、眼に対する負担が大きくなることが問題となっている。

    しかし、従来技術においては、ふくそう角を観察者個々に適切に調整して3次元画像をより快適に観察させる技術は知られていなかった。 そこで、本発明はこの課題に対応することを目的とする。

    本発明は、眼鏡型部材に取り付けて観察者によって異なるふくそう角の調整を行なうふくそう角変更ユニットであり、ふくそう角の調整をふくそう角変更ユニットに設けられている左眼用偏向光学部材と右眼用偏向光学部材の配設位置を変更することによって、容易に行なうことを特徴とする。

    より詳細に構成を述べると、本発明のふくそう角変更ユニットは、3次元画像観察時に観察者に装着される眼鏡型部材に取り付け、観察者の両眼のふくそう角を変更するふくそう角変更ユニットであり、3次元画像の観察者の両眼の前に配設され、上記3次元画像からの光線を、両眼を結ぶ基線に対する入射角が変化するように偏向させて観察者の両眼に導く偏向光学部材を有することを特徴とする。

    例えば、上記左眼用偏向光学部材及び右眼用偏向光学部材の向きを変更することにより、両眼を結ぶ基線に対する入射角の変化量を調整する、入射角変化量調整機構を有することを特徴とする。

    本発明のふくそう角変更方法は、眼鏡型部材を用いて3次元画像を観察する観察者の両眼のふくそう角を変更する方法であり、入射光を偏向して射出させる左眼用偏向光学部材を、上記3次元画像からの光線を両眼を結ぶ基線に対する入射角が変化するように偏向させて観察者の左眼に導くように、観察者の左眼の前に配設する左眼用偏向光学部材配設ステップと、入射光を偏向して射出させる右眼用偏向光学部材を、前記3次元画像からの光線を両眼を結ぶ基線に対する入射角が変化するように偏向させて観察者の右眼に導くように、観察者の右眼の前に配設する右眼用偏向光学部材配設ステップとを有し、上記左眼用偏向光学部材配設ステップで入射角が広がる方向に変化する場合には、上記右眼用偏向光学部材配設ステップでも入射角が広がる方向に変化させ、上記左眼用偏向光学部材配設ステップで入射角が狭まる方向に変化する場合には、上記右眼用偏向光学部材配設ステップでも入射角が狭まる方向に変化させることを特徴とする。

    本発明によれば、以下の実施形態で説明するように、眼鏡型部材に本発明のふくそう角変更ユニットを取り付け、ふくそう角変更ユニットに設けられた左眼用偏向光学部材と右眼用偏向光学部材の配設位置を調整することにより、観察者によって相違するふくそう角の変更を容易に行なうことができる。

    第1の実施形態のふくそう角変更ユニットの斜視図である。

    (a)は、片側面のみが斜面であり、その対向面は垂直面のウエッジプリズムの例を示す図であり、(b)は、両側面が斜面のウエッジプリズムの例を示す図である。

    (a)は、観察者の両眼の前に、ウエッジプリズムをベースアウト配設した模式図であり、(b)は、観察者の両眼の前に、ウエッジプリズムをベースイン配設した模式図である。

    両眼を結ぶ基線に対する入射角が偏向光学部材によりどのように変化するかを説明する図である。

    (a)は、片側面のみが斜面の左眼用偏向光学部材及び右眼用偏向光学部材をベースアウトで配設した偏向光学部材の例を示す図であり、(b)は、両側面が斜面の左眼用偏向光学部材及び右眼用偏向光学部材をベースアウトで配設した偏向光学部材の例を示す図であり、(c)は、片側面のみが斜面の左眼用偏向光学部材及び右眼用偏向光学部材をベースインで配設した偏向光学部材の例を示す図である。

    (a)は、片側面のみが斜面の左眼用偏向光学部材及び右眼用偏向光学部材を夫々ベースアウトで配設する例を示す図であり、(b)は、両側面が斜面の左眼用偏向光学部材及び右眼用偏向光学部材を夫々ベースアウトで配設する例を示す図であり、(c)は、片側面のみが斜面の左眼用偏向光学部材及び右眼用偏向光学部材をベースインで配設する例を示す図である。

    (a)は、第2実施形態のふくそう角変更ユニットの斜視図であり、(b)は、第2実施形態のふくそう角変更ユニットが取り付けられる眼鏡の斜視図である。

    第3の実施形態のふくそう角変更ユニットの組立図である。

    第3の実施形態のふくそう角変更ユニットを眼鏡に装着する状態を示す図である。

    眼鏡型部材を用いて3次元画像を観察する観察者の両眼のふくそう角を変更するふくそう角変更方法を説明するフローチャートである。

    ふくそう角を説明する模式図である。

    ふくそう角を説明する模式図である。

    以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
    (第1の実施形態)
    図1は本実施形態のふくそう角変更ユニットの斜視図である。 本実施形態のふくそう角変更ユニット1は、基本的に偏向光学部材2と、この偏向光学部材2を保持する保持部材3で構成されている。 尚、眼鏡型部材4を使用して不図示の3次元画像を観察する際には、偏向光学部材2が保持部材3に保持された状態のふくそう角変更ユニット1を眼鏡型部材(以下、眼鏡で示す)4に装着して使用する。

    偏向光学部材2は左眼用偏向光学部材5と右眼用偏向光学部材6、及び両部材を連結するブリッジ部7で構成されている。 また、左眼用偏向光学部材5にはプレート8が立設されている。 上記左眼用偏向光学部材5、右眼用偏向光学部材6、ブリッジ部7等で構成される偏向光学部材2は、例えばポリカーボネート等の材料で一体成型加工によって製作される。 したがって、ブリッジ部7は一定の弾性を有し、屈曲可能である。
    尚、プレート8には、使用する左眼用偏向光学部材5及び右眼用偏向光学部材6の度数等が記述される。 また、プレート8は偏向光学部材2を保持部材3に装着する際の取手としても機能する。

    一方、保持部材3は左右のホルダ部10Lと10R、及び左右のホルダ部10Lと10Rを結合するヒンジ部11で構成されている。 左右のホルダ部10Lと10Rは、上記左眼用偏向光学部材5と右眼用偏向光学部材6を収納する保持部であり、左ホルダ部10Lに左眼用偏向光学部材5が保持され、右ホルダ部10Rに右眼用偏向光学部材6が保持される。

    左右のホルダ部10Lと10Rには、夫々バネ部材12L、12R、及び取付部材13L、13Rが設けられている。 例えば、図1に示すように、左ホルダ部10Lにはバネ部材12Lと取付部材13Lが配設され、右ホルダ部10Rにはバネ部材12Rと取付部材13Rが配設されている。

    ヒンジ部11はヒンジ11a、11b、及びヒンジ11a、11bを連結する連結部材11cで構成され、連結部材11cを軸に所定の負荷を有して回動可能に構成されている。 すなわち、左右のホルダ部10Lと10Rはヒンジ部11によって互いの角度が変更可能である。

    上記構成の保持部材3に偏向光学部材2を上方から装着してふくそう角変更ユニット1となる。 具体的には、保持部材3の上方より偏向光学部材2を保持部材3に装着する。 その際、左眼用偏向光学部材5を左ホルダ部10Lに形成された溝14Lに沿って嵌入し、右眼用偏向光学部材6を右ホルダ部10Rに形成された溝14Rに沿って嵌入し、左眼用偏向光学部材5及び右眼用偏向光学部材6を対応する左右のホルダ部10Lと10Rに装着する。

    また、左ホルダ部10Lに装着された左眼用偏向光学部材5はバネ部材12Lによって左ホルダ部10Lに付勢され、右ホルダ部10Rに装着された右眼用偏向光学部材6はバネ部材12Rによって右ホルダ部10Rに付勢される。 したがって、両バネ部材12Lと12Rによって偏向光学部材2は保持部材3に確実に保持される。

    一方、左右のホルダ部10Lと10Rは、前述のようにヒンジ部11によって結合されており、互いの角度が変更可能である。 したがって、保持部材3に偏向光学部材2を装着した後、ヒンジ部11の角度を調整することによって左右のホルダ部10Lと10Rに装着された左眼用偏向光学部材5と右眼用偏向光学部材6の角度を変更することができる。 つまり、入射角変化量調整機構として機能する。

    すなわち、取付部材13L、13Rを使用して上記構成のふくそう角変更ユニット1を眼鏡4に取り付け、3次元画像を観察する際、個人差によるふくそう角の相違を調整することができる。 例えば、3次元画像がぶれて見える場合、プレート8を持ち、ヒンジ部11を回動させ、観察者のふくそう角に好適な角度の左眼用偏向光学部材5及び右眼用偏向光学部材6の配設位置に変更することができる。 このような調整を行なうことによって、左眼用偏向光学部材5と右眼用偏向光学部材6の配設角度が変化し、前述の両眼を結ぶ基線に対する入射角の変化量を調整することができる。

    また、調整は容易であり、例えばプレート8を持ち、ヒンジ部11を回動させることによって個人差のあるふくそう角の調整を簡単に行なうことができる。
    さらに、例えば3Dテレビや3Dパソコンに表示される3次元画像を観察する際にも、上記のように左眼用偏向光学部材5及び右眼用偏向光学部材6の位置調整を行なうことによって、3Dテレビや3Dパソコン等の機器からの距離を気にすることなく、3次元画像を観察することができる。 したがって、眼に対する負担も軽減される。

    図2及び図3は、上記実施形態で使用する偏向光学部材(左眼用偏向光学部材5及び右眼用偏向光学部材6)としてプリズム、より詳細にはウエッジプリズムを使用した場合のふくそう角の調整例を説明する。

    図2(a)は片側面のみが斜面であり、その対向面は垂直面のウエッジプリズム15の例を示す。 また、図2(b)は両側面が斜面のウエッジプリズム16の例を示す。 何れのウエッジプリズム15、16とも、入射した光線を偏向する作用がある。 尚、ウエッジプリズム15、16の上面と下面において幅の広い方の面をベース15a、16aと呼び、入射した光はこのベース15a、16aに近づくよう偏向する。

    図3(a)は、観察者の両眼23L、23Rの前に、上記ウエッジプリズム15、16をベース同士が外側に来るように(ベースアウト)配設した模式図である。 すなわち、観察者の両眼23L、23Rの前に、前述の左眼用偏向光学部材5及び右眼用偏向光学部材6をベース同士が外側に来るように配設した模式図である。

    上記のようにベースアウトの配設の場合、位置20にある物体は左眼用偏向光学部材5、及び右眼用偏向光学部材6の作用により、観察者があたかもより近い位置21に存在するように両眼をふくそうする。 したがって、本例のふくそう角変更ユニット1を使用しない場合のふくそう角θ1は、本例のふくそう角変更ユニット1(左眼用偏向光学部材5及び右眼用偏向光学部材6)を使用することによって、より大きなふくそう角θ2に調整できる。

    また、前述のように左眼用偏向光学部材5と右眼用偏向光学部材6の配設角度を調整することによって、両眼を結ぶ基線に対する入射角の変化量を調整し、観察者のふくそう角に好適な角度に偏向光学部材を調整することができる。 尚、上記ベースアウトの場合、偏向光学部材により遠近感が強調され、より迫のある観察が可能となる。

    一方、図3(b)は、ウエッジプリズム15、16(左眼用偏向光学部材5及び右眼用偏向光学部材6)のベースが夫々内側に来るように(ベースイン)配設した例であり、この場合、位置20にある物体は左眼用偏向光学部材5、及び右眼用偏向光学部材6の作用により、観察者からあたかもより遠い位置24にあるように両眼をふくそうする。 したがって、この場合も左眼用偏向光学部材5と右眼用偏向光学部材6の配設角度を調整することによって、両眼を結ぶ基線に対する入射角の変化量を調整し、観察者のふくそう角に対応した角度に偏向光学部材5を調整することができる。 尚、ベースインの場合は、偏向光学部材により、遠近感が弱められ、ソフト感のある観察が可能となる。

    図4は両眼を結ぶ基線に対する入射角が偏向光学部材によりどのように変化するかを示す図である。 図4(a)は、上記図3(a)で説明したベースアウトに対応する場合であり、左眼用偏向光学部材5及び右眼用偏向光学部材6は、光線を両眼23L、23Rを結ぶ基線27に対する入射角θ /2を、入射角θ /2に変化させ、両目に導く。
    一方、図4(b)は、上記図3(b)で説明したベースインに対応し、左眼用偏向光学部材5及び右眼用偏向光学部材6は、光線を両眼23L、23Rを結ぶ基線27に対する入射角θ /2を、入射角はθ /2に変化させて、両眼導く。

    次に、本実施形態で使用する偏向光学部材2の具体例を説明する。
    例えば、図5(a)は、片側面のみが斜面で構成された左眼用偏向光学部材5aと右眼用偏向光学部材6aをベースアウトで配設した偏向光学部材2aを示す。 また、図5(b)は、両側面が斜面で構成された左眼用偏向光学部材5bと右眼用偏向光学部材6bをベースアウトで配設した偏向光学部材2bを示す。 さらに、図5(c)は、片側面のみが斜面で構成された左眼用偏向光学部材5cと右眼用偏向光学部材6cをベースインで配設した偏向光学部材2cを示す。

    上記各偏向光学部材2a〜2cから適切な偏向光学部材を選択し、保持部材3に収容することによって、以後観察者に好適なふくそう角の調整を行なうことができる。
    一方、図6は左眼用偏向光学部材5と右眼用偏向光学部材6を別体で形成した場合の例である。 例えば、図6(a)は、片側面のみが斜面の左眼用偏向光学部材5d及び右眼用偏向光学部材6dを夫々ベースアウトで配設する例である。 また、図6(b)は、両側面が斜面の左眼用偏向光学部材5e及び右眼用偏向光学部材6eを夫々ベースアウトで配設する例である。 さらに、また、図6(c)は、片側面のみが斜面の左眼用偏向光学部材5f及び右眼用偏向光学部材6fをベースインで配設する例である。

    夫々適切な左眼用偏向光学部材5d〜5f、及び右眼用偏向光学部材6d〜6fを選択し、保持部材3に収容することによって、観察者に好適なふくそう角の調整を行なうことができる。
    (第2の実施形態)

    次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
    本実施形態は、偏向光学部材2と保持部材3が一体で構成され、上部のギヤを回動させることによって偏向光学部材の角度を調整するふくそう角変更ユニットである。 以下、具体的に説明する。
    図7(a)は、本実施形態のふくそう角変更ユニットの斜視図である。 ふくそう角変更ユニット28は筐体29に取り付けられたダイヤル式の調整部30と、左右の偏向光学部材5g、6gで構成されている。 また、左右の偏向光学部材5g、6gは支軸35L、35Rに固設されている。 また、筐体29には眼鏡4に本例のふくそう角変更ユニット28を取り付けるための取付部材36L、36Rが設けられている。

    左眼用偏向光学部材5g及び右眼用偏向光学部材6gは、例えばベースアウトの偏向光学部材を使用しており、左眼用偏向光学部材5gは上記支軸35Lに固設され、右眼用偏向光学部材6gは上記支軸35Rに固設されている。 また、支軸35L、35Rは回転自在に構成されており、支軸35L、35Rの回転に従って、左眼用偏向光学部材5g及び右眼用偏向光学部材6gも矢印方向に回動する。

    一方、調整部30は4つのギヤ31〜34で構成され、ギヤ31〜34は夫々所定の歯数を有し、ギヤ31と32、ギヤ31と33、及びギヤ33と34が歯合している。 したがって、例えば図7(a)に示すように、ギヤ31を矢印方向にダイヤルする(回転させる)ことによって、ギヤ31と歯合するギヤ32と33が回転する。 また、ギヤ33の回転によってギヤ34も対応する方向に回転する。

    ここで、前述の左眼用偏向光学部材5gに固設された支軸35Lは上記ギヤ34に取り付けられており、右眼用偏向光学部材6gに固設された支軸35Rはギヤ32に取り付けられている。 したがって、ギヤ31を何れかの方向に回転させることによってギヤ32及び34も対応する方向に回転し、支軸35L又は35Rを介して左眼用偏向光学部材5g及び右眼用偏向光学部材6gを回動することができる。

    したがって、前述の第1の実施形態と同様、観察者は3次元画像を観察する際、個人差によるふくそう角の相違を調整することができる。 例えば、3次元画像がぶれて見える場合、ギヤ31を矢印方向に回転させ、3次元画像が鮮明に観察できる位置に調整する。 この調整により、左眼用偏向光学部材5gと右眼用偏向光学部材6gの配設角度が変化し、前述の両眼を結ぶ基線に対する入射角の変化量を調整することができる。 その結果、ふくそう角の変化量を調整することができる。

    また、調整は容易であり、ギヤ31を回転させて3次元画像が鮮明に観察できる位置を探すだけでよい。 例えば3Dテレビや3Dパソコンに表示される3次元画像を観察する際にも、簡単な調整を行なうことによって、3Dテレビや3Dパソコンの機器からの観賞距離を気にすることなく、3次元画像の観察を行なうことができる。
    (第3の実施形態)

    次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
    本実施形態は、左右の偏向光学部材を使用する第1の位置と退避した第2の位置との間で、左右の偏向光学部材を移動可能に構成したふくそう角変更ユニットに関する。 以下、具体的に説明する。
    図8及び図9は本実施形態を説明する図であり、図8は本例のふくそう角変更ユニットの組立図であり、図9は組み立てたふくそう角変更ユニットを眼鏡4に装着する状態を示す図である。 本例のふくそう角変更ユニットは左右の偏向光学部材に対応して設けられている。 すなわち、左眼用偏向光学部材5hを含む左ふくそう角変更ユニット1Lと、右眼用偏向光学部材6hを含む右ふくそう角変更ユニット1Rで構成されている。

    左ふくそう角変更ユニット1Lは、左眼用偏向光学部材5h、2つの取付部材43L、及びヒンジ棒44Lで構成されている。 左眼用偏向光学部材5hの下部にはヒンジ貫入部45Lが形成され、このヒンジ貫入部45Lを挟んで2つの取付部材43Lを位置させた状態で、上記ヒンジ棒44Lをヒンジ貫入部45L及び2つの取付部材43Lに設けられた穴に貫入させて構成されている。 ここで、ヒンジ棒44Lはヒンジ貫入部45に固定されており、2つの取付部材43Lに対しては回転自在である。 したがって、ヒンジ棒44Lが貫通した2つの取付部材43Lに対し、左眼用偏向光学部材5hは回動自在に構成されている。

    同様に、右ふくそう角変更ユニット1Rについても、右眼用偏向光学部材6h、2つの取付部材43R、及びヒンジ棒44Rで構成され、右眼用偏向光学部材6hの下部にはヒンジ貫入部45Rが形成され、このヒンジ貫入部45Rを挟んで2つの取付部材43Rを位置させた状態で、上記ヒンジ棒44Rをヒンジ貫入部45R及び2つの取付部材43Rに設けられた穴に貫入させて構成されている。 また、ヒンジ棒44Rはヒンジ貫入部45Rに固定されており、2つの取付部材43Rに対しては回転自在である。 したがって、ヒンジ棒44Rが貫通した2つの取付部材43Rに対し、右眼用偏向光学部材6hは回動自在に構成されている。

    図9は、組み立てたふくそう角変更ユニットを眼鏡4に装着する図であり、左ふくそう角変更ユニット1Lの取付部材43Lを眼鏡4の左側のレンズを囲むフレーム4Lの上部に取り付け、右ふくそう角変更ユニット1Rの取付部材43Rを眼鏡4の右側のレンズを囲むフレーム4Rの上部に取り付けることによって、本例のふくそう角変更ユニット1L及び1Rを眼鏡4に取り付けることができる。

    この状態で、左眼用偏向光学部材5hを左眼の前の位置に移動し、右眼用偏向光学部材6hを右眼の前の位置に移動し、この第1の位置において、不図示の3次元画像を観察しながら、ふくそう角の変更操作を行なうことができる。 一方、左眼用偏向光学部材5hを左眼の前から上方に退避させ、右眼用偏向光学部材6hを右眼の前のから上方に退避させ、左眼用偏向光学部材5h及び右眼用偏向光学部材6hをふくそう角を変更しない位置である第2の位置に移動することができる。

    以上のように、上記第1乃至第3の実施形態のふくそう角変更ユニットは、眼鏡型部材に取り付ける方式であり、例え観察者が多数の場所で、様々な方式の3次元画像を観察する機会がある場合でも、個々の観察者の眼にあったふくそう角変更ユニットを持参するだけで、常にふくそう角が改善された状態で3次元画像を観察することができる。
    尚、上記左眼用偏向光学部材5及び右眼用偏向光学部材6として、ウエッジプリズム15、16を必ずしも使用する必要はなく、例えばグレーティングや、回折格子、ミラー等を使用することも可能である。

    また、眼鏡型部材としては、通常の眼鏡のみならず、ゴーグルタイプ等の各種眼鏡を含むものである。 また、眼鏡型部材に設けられたレンズの周辺部分が、ふくそう角変更ユニットの取付部材として機能する眼鏡についても、本実施形態のふくそう角変更ユニットを同様に適用することができる。

    また、図10は眼鏡型部材を用いて3次元画像を観察する観察者の両眼のふくそう角を変更するふくそう角変更方法を説明するフローチャートである。
    先ず、入射光を偏向して射出させる左眼用偏向光学部材を、3次元画像からの光線を両眼を結ぶ基線に対する入射角が変化するように偏向させて観察者の左眼に導くように、観察者の左眼の前に配設する左眼用偏向光学部材配設処理を行なう(ステップ(以下、Sで示す)1)。
    次に、入射光を偏向して射出させる右眼用偏向光学部材を、上記3次元画像からの光線を両眼を結ぶ基線に対する入射角が変化するように偏向させて観察者の右眼に導くように、観察者の右眼の前に配設する右眼用偏向光学部材配設処理を行なう(S2)。

    次に、上記左眼用偏向光学部材配設処理によって入射角が広がる方向に変化する場合には、右眼用偏向光学部材配設処理でも入射角が広がる方向に変化させる(S3、S4)。
    一方、上記左眼用偏向光学部材配設処理で入射角が狭まる方向に変化する場合には、右眼用偏向光学部材配設処理でも入射角が狭まる方向に変化させる(S3、S5)。
    上記処理を行なうことによって観察者のふくそう角に好適な偏向光学部材の位置調整を行なうことができる。

    1、1L,1R、28・・ふくそう角変更ユニット2、2a〜2c・・・偏向光学部材3・・・保持部材4・・・3次元画像観察用眼鏡5、5a〜5h・・左眼用偏向光学部材6、6a〜6h・・・右眼用偏向光学部材7・・・ブリッジ部8・・・プレート10L、10R・・ホルダ部11・・ヒンジ部11a、11b・・ヒンジ11c・・連結部材12L、12L・・バネ部材13L、13R・・取付部材15、16・・ウエッジプリズム15a、16a・・ベース20、21、24・・位置23L、23R・・両眼29・・筐体30・・調整部31〜34・・ギヤ35L、35R・・支軸36L、36R・・取付部材43L、43R・・取付部材44L、44R・・ヒンジ棒45L、45R・・ヒンジ貫入部

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