双眼ルーペ

申请号 JP2017526454 申请日 2016-07-01 公开(公告)号 JP6319860B2 公开(公告)日 2018-05-09
申请人 米澤 きく子; 株式会社メディソレーユ; 发明人 米澤 きく子;
摘要
权利要求

手元の対象物を拡大して見るための光学系を有する双眼ルーペであって、 一対のルーペ本体と、 前記ルーペ本体の接眼部に配置される焦点調整部と、 を備え、 前記焦点調整部は、周縁にマグネットに吸引される磁性体を有する焦点調整レンズと、前記焦点調整レンズが嵌め込まれるマグネットリングと、で構成されて、 前記焦点調整レンズは、前記マグネットリングと前記磁性体との吸引により、前記ルーペ本体に着脱自在に保持されることを特徴とする双眼ルーペ。前記マグネットリングは、前記ルーペ本体の接眼部の内側の周縁と接するよう前記ルーペ本体に嵌め込まれて、前記マグネットリングと略同じ径を有する保持リングと前記接眼部とで挟持されて、前記ルーペ本体内に保持されることを特徴とする請求項1に記載の双眼ルーペ。前記焦点調整レンズの外径と略等しい内径を有して前記接眼部の内側の周縁と接するよう配置される保持リングを備えて、 前記マグネットリングは、前記焦点調整レンズの外径と略等しい内径を有するレンズ受部と、前記焦点調整レンズの外径より小さい内径を有する押え部とを具備して、 前記レンズ受部は、前記接眼部の周縁と接するよう前記ルーペ本体に嵌め込まれる前記保持リングと共働して前記焦点調整レンズを保持することを特徴とする請求項1に記載の双眼ルーペ。前記磁性体は、前記焦点調整レンズが嵌め込まれる金属製のリングであることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の双眼ルーペ。前記磁性体は、粒径の小さい磁性材料の微粒子を表面に塗布又は吹き付けて形成されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の双眼ルーペ。前記磁性体は、スパッタリングや蒸着によって形成される磁性材料の薄膜であることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の双眼ルーペ。

说明书全文

本発明は、医療手術や精密工作作業の際に使用される双眼ルーペに関する。

双眼ルーペは、手元の局所的な視覚対象物を拡大して視認する手段として、従来から、医療分野、精密工作、宝石加工等の各分野において広く使用されている。これらの分野では、作業や操作に高い精度が要求されており、双眼ルーペは、優れた解像、広い視野径、所定の焦点距離等に加えて、明るくクリアーな画質を備えている。また、ルーペの倍率調整も、用途に合わせて調整可能なタイプも用意されている。

そして、特に、医療分野において用いられる双眼ルーペには、人命に関わることから、双眼ルーペの視力矯正及び乱視矯正は、施術者の視力に正確に適合させたものであることが求められている。

しかしながら、従来の双眼ルーペにおいては、医療施術者の手作業に高い精度が要求されるにも関わらず、施術者の遠距離或いは近距離の視力を矯正するレンズの焦点距離を、作業中に変化する作業者の視力に合せることができないため、視力の変化に起因して視覚精度にムラが生じるという問題点があった。すなわち、人間の視力は、体調や疲労の程度によって常に変化し、また、同日であっても午前と午後とで変化するにも拘わらず、従来の双眼ルーペは、施術者の変動する視力に適合させることができず、不適正な視力の状態で双眼ルーペを使用して施術せざるを得なかった。

また、施術の種類、例えば、狭い視野範囲の施術又は広い視野範囲の施術に応じて、施術/操作箇所と双眼ルーペの距離を変化させる必要が生じるために、一人の施術者が予め焦点距離の異なる複数種類の双眼ルーペを準備しておく必要があった。

このような問題を解決するため、従来、焦点距離が異なる複数種類の焦点調整部を予め準備しておき、その中の一つを選択して、その接眼部に着脱自在に装着可能にした双眼ルーペが知られている(例えば、特許文献1を参照)。

特許第5032332号公報

特許文献1のように予め複数の焦点調整部を設けておき、その中から度数の合う調整レンズを備えた一つを選択して使用すれば、複数の双眼ルーペを用意しておく場合と比べてコスト的に有利となる。

しかしながら、このような従来技術の場合であっても、度数の異なる調整レンズ毎に焦点調整部を用意しなければならず、コスト低減の面での効果は限定的なものとなっている。しかも、焦点調整部は独立したユニットで構成されているため、これを双眼ルーペに装着するには、両方のユニットを接続するには連結部材を用いなければならず、装着には手間を要する。

本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、焦点調整レンズを着脱するだけの簡単な操作により、着用者にとっての最適な焦点距離を確保することができる双眼ルーペを提供することを目的とするものである。

上記課題を解決するために、本発明は、手元の対象物を拡大して見るための光学系を有する双眼ルーペであって、一対のルーペ本体と、前記ルーペ本体の接眼部に配置される焦点調整部と、を備え、前記焦点調整部は、周縁にマグネットに吸引される磁性体を有する焦点調整レンズと、前記焦点調整レンズが嵌め込まれるマグネットリングと、で構成されて、前記焦点調整レンズは、前記マグネットリングと前記磁性体との吸引により、前記ルーペ本体に着脱自在に保持されることを特徴とする。

一つの実施形態においては、前記マグネットリングは、前記ルーペ本体の接眼部の内側の周縁と接するよう前記ルーペ本体に嵌め込まれて、前記マグネットリングと略同じ径を有する保持リングと前記接眼部とで挟持されて、前記ルーペ本体内に保持される。

他の実施形態では、前記焦点調整レンズの外径と略等しい内径を有して前記接眼部の内側の周縁と接するよう配置される保持リングを備えて、前記マグネットリングは、前記焦点調整レンズの外径と略等しい内径を有するレンズ受部と、前記焦点調整レンズの外径より小さい内径を有する押え部とを具備して、前記レンズ受部は、前記接眼部の周縁と接するよう前記ルーペ本体に嵌め込まれる前記保持リングと共働して前記焦点調整レンズを保持することを特徴とする。

前記磁性体は、前記焦点調整レンズが嵌め込まれる金属製のリングで構成することができる。

または、前記磁性体は、粒径の小さい磁性材料の微粒子を表面に塗布又は吹き付けて形成される薄膜、或いはスパッタリングや蒸着によって形成される磁性材料の薄膜によって構成することもできる。

本発明の双眼ルーペによれば、焦点調整レンズをルーペ本体に挿し込む簡単な操作により、その時の着用者に合った焦点距離を容易に確保することができる。よって、焦点距離に応じて複数の焦点調整部を備える必要がなく、安価な双眼ルーペが提供される。

本発明の実施形態に係る双眼ルーペの全体の構成図を示す。

本発明の実施形態に係る双眼ルーペの光学系の構成を模式図で示す。

双眼ルーペを着用した作業を行う状態の説明図を示す。

ルーペをキャリアレンズに取り付ける際の下方装着度rについての説明図を示す。

ルーペをキャリアレンズに取り付ける際の内側装着角度p,qについての説明図を示す。

キャリアレンズに装着したルーペを接眼側から見た説明図を示す。

ルーペ本体の接眼側の一部と一つの実施形態の焦点調整部とを断面側面図で示し、(a)は焦点調整部を分解した状態で示し、(b)は焦点調整部をルーペ本体の接眼側に組込んだ状態を示す。

ルーペ本体の接眼側の一部と別の実施形態の焦点調整部とを断面側面図で示し、(a)は焦点調整部を分解した状態で示し、(b)は焦点調整部をルーペ本体の接眼側に組込んだ状態を示す。

本発明を適用する別のタイプの双眼ルーペの全体構成図を示す。

双眼ルーペは、左右両眼のルーペ本体を眼鏡フレームやヘッドバンドにそれぞれ取り付けて構成される。そして、眼鏡フレームにルーペ本体を取り付ける双眼ルーペにも、眼鏡フレームに直接支持するタイプと、眼鏡レンズ(キャリアレンズ)に刳り抜いた孔に嵌め込み取り付けるタイプとの2通りがある。

本発明は、上記の何れの双眼ルーペにも適用可能であるが、以下、キャリアレンズにルーペを取り付けて構成される双眼ルーペについて、図面を参照しながら詳細に説明する。

図1に示されている双眼ルーペ10は、眼鏡フレーム1と、作業対象の像を拡大するための左右両眼に対応するルーペ本体2と、ルーペ本体2を取り付けるための左右のキャリアレンズ5と、を備える。

眼鏡フレーム1は通常の眼鏡と略同じ構造を有するもので、キャリアレンズ5が嵌め込まれるリム1Aと、観察者のに掛けられる蔓部6とから構成される。眼鏡フレーム1及び蔓部6を構成する素材には、錆び難く可撓性を有するチタン等の金属や合成樹脂等が使用される。

また、両眼のリム1Aにそれぞれ嵌め込まれるキャリアレンズ5を構成する素材は、必ずしも透明である必要はないが、観察者の手元方向の視野を広げるためには透明であることが好ましく、さらに視力の矯正を必要とする場合には矯正レンズを使用するが、視力の矯正が不要の場合は単なる透明ガラスであっても良い。この場合のレンズの材質は、ガラス又はプラスチックである。

ルーペ本体2は、図2に示すように、鏡筒の中に対物レンズ群41と、接眼レンズ群42とが筒の中心軸(光軸)に沿って配置されている。対物レンズ群41には、拡大倍率を上げても像質を低下することがないよう、入射する光を屈折させるためのプリズム40a,40bが配置されている。そして、ルーペ本体2の接眼側の端部には、双眼ルーペ10の使用者の視力を矯正するための矯正レンズ(度付レンズ)45が配置されるが、視力を矯正する必要がなければ矯正レンズ45に代えて単なるガラスレンズを配置することで、ルーペ本体2内のこれら光学系を保護している。

詳細には図示しないが、ルーペ本体2の外周に設けたリング3(図1)を回動して、対物レンズ群41のレンズ43と接眼レンズ群42のレンズ44をそれぞれ光軸方向に移動させることで、ルーペ本体2の画角を例えば3.3乃至4.8倍の範囲内で調整可能なよう構成されている。尚、ルーペ本体2には、レンズどうしの間隔が全て固定されて、画角が一定倍率のものも使用することができる。

このような双眼ルーペ10は、蔓部6が使用者の耳に掛けられて顔に着用される。図3に示すように、外科医師が手術を行うときに使用する場合には、左右のルーペ本体2を通して、手にしている手術器具の先端の執刀箇所Pにある対象物を拡大して観察するが、このとき医師は、左右のルーペ本体2を覗き込むように視線を落として執刀箇所Pを凝視している。

したがって、図4で示すように、左右のルーペ本体2はキャリアレンズ5の平面に垂直な直立線Vに対し傾斜させて取り付けられることになる。この傾斜の角度は、直立線Vに対して下向きの角度r(下方装着角度)で傾斜するように取り付けられている。また、左右のルーペ本体2は、平方向では図5で示すように、眼鏡フレーム1の中心Oと執刀箇所Pとを結ぶ中心線Lに向けて、それぞれ角度p及び角度q(内側装着角度)で傾斜するように取り付けられている。

このように、ルーペ本体2は、キャリアレンズ5に刳り抜かれた孔に嵌め込まれて装着されるとき、下方装着角度r及び内側装着角度p,qの傾斜を保った状態でキャリアレンズ5に固定される。こうして、双眼ルーペ10は個々の使用者に応じて下方装着角度r及び内側装着角度p,qが処方されて製作されて、使用者はルーペ本体2の倍率を調整することで観察対象部を拡大することで見やすくしている。

下方装着角度rや内側装着角度p,qは、双眼ルーペ10の使用者が作業で執る姿勢や瞳孔間距離(PD)等の顔の造作によって異なっており、事前に測定される。この場合の測定方法としては、使用者に実際に作業姿勢を再現してもらい、それをメジャーで実測する等の種々の方法があるが、特許第5652973号や特許第5311601号には作業者の作業姿勢を撮像した画像に基づいた測定する方法が開示されている。

双眼ルーペ10には矯正レンズ45を配置することで、使用者の遠距離或いは近距離の視力を矯正しているが、視力は体調或いは環境に応じて変動するため矯正レンズ45が合わなくなることがある。よって、使用者は、矯正レンズ45が一時的に合わなくなったとき、図6に示すように、焦点調整レンズ11をルーペ本体2の接眼側に装着することで、変動した視力に焦点距離を合せる。一方、普段は視力の矯正を必要とせずレンズ45をガラスレンズで構成している使用者であっても、視力が変動したときには、焦点調整レンズ11を用いて焦点距離を合せることになる。

焦点調整レンズ11は、焦点調整部12によってルーペ本体2の接眼部に装着される。図7は、ルーペ本体2と焦点調整部12の構成を示しており、焦点調整部12は、焦点調整レンズ11と、保持リング14と、焦点調整レンズ11が嵌め込まれるマグネットリング16とを備える。

焦点調整レンズ11は、周縁に磁性体11aが形成されている。磁性体11aは、マグネットリング16の周縁の表面に粒径の小さい磁性材料の微粒子を表面に塗布又は吹き付け磁気化して形成される。或いは、スパッタリングや蒸着などによって表面に磁性材料の薄膜を形成してもよい。この磁性材料には、不純物を含まない酸化鉄・酸化クロム・コバルト・フェライト・ネオジウムなどが使用される。

磁性体11aは、ステンレス等の磁性体のリングによって構成したものであってもよい。この場合、焦点調整レンズ11は、リングの磁性体11aの円環内に嵌め込み固定される。尚、磁性体11aの外側表面を保護するために、エポキシコート等による表面処理を施しておくのが好ましい。

マグネットリング16は、周縁に磁性体11aを具備した焦点調整レンズ11の外径と略等しい内径を有するリングであり、その外径はルーペ本体2の鏡筒の内径に略等しい。よって、マグネットリング16は、ルーペ本体2の鏡筒内に挿入される。

保持リング14は金属で構成されて、マグネットリング16によって吸引される。そして、マグネットリング16と同様に、焦点調整レンズ11の外径と略等しい内径を有するリングで構成されている。また、保持リング14の周縁には、ルーペ本体2の鏡筒の開口側の内周壁に切られためねじ30と係合するおねじ31が形成されている。

よって、焦点調整部12をルーペ本体2の接眼部に配置する際には、図7(a)に示すように、先ずマグネットリング16をルーペ本体2の接眼側の開口から矯正レンズ45に接するまで挿入し、続いて、保持リング14を開口からねじを回しながら挿入する。これにより、マグネットリング16は矯正レンズ45と接した状態で固定される。

次に、焦点調整レンズ11をルーペ本体2の鏡筒内に挿入するが、この場合、マグネットリング16及び保持リング14の各内径は焦点調整レンズ11の外径と一致しており、使用者は、図7(b)に示すように矯正レンズ45に接するまで、焦点調整レンズ11をこれらリング14、16の円環内を移動させることができる。そして、焦点調整レンズ11は、マグネットリング16と磁性体11aとの吸引により、ルーペ本体2内に保持される。よって、使用者は、焦点調整レンズ11を覗き込むことでルーペ本体2の光学系を透した観察対象物の像を観察できる。

保持リング14は、マグネットリング16に吸引される金属で構成されているために、焦点調整部12とルーペ本体2との接続が確実となる。

上記のごとく、焦点調整部12は、マグネットリング16と保持リング14とはルーペ本体2内に固定で取り付けられて、焦点調整レンズ11だけマグネットリング16と保持リング14の円環内を移動して、ルーペ本体2から着脱自在となっている。したがって、視力の変化を補うための度数の異なる焦点調整レンズ11を双眼ルーペ10の付属アクセサリーとして複数用意しておき、使用者は、ルーペ本体2の焦点距離が合わなくなったとき、そのときの視力に応じた近視や遠視に最適な焦点調整レンズ11を選択して、ルーペ本体2内に挿し込むことで、使用者は視力の矯正を簡単に行うことができる。

焦点調整部の他の実施形態を説明する。図8の焦点調整部12Aは、焦点調整部12と同じ焦点調整レンズ11と保持リング14とを備える。したがって、焦点調整レンズ11は、周縁にマグネットに吸引される磁性体11aを有し、保持リング14の周縁にはルーペ本体2の鏡筒の開口側の内周壁に切られためねじ30と係合するおねじ31が形成されている。

しかし、焦点調整部12Aの場合、マグネットリング16Aは、焦点調整部12のマグネットリング16とは形状が異なり、焦点調整レンズ11の外径と略等しい内径を有するレンズ受部22と、焦点調整レンズ11の外径より小さい内径を有する押え部23とを有する二段構成となっている。

そして、焦点調整部12Aは、ルーペ本体2の接眼部に配置する際には、図8(a)に示すように、先ず、保持リング14をルーペ本体2の接眼側の開口からねじを回しながら挿入し、続いて、焦点調整レンズ11を保持リング14の円環内に嵌め込み移動させながら矯正レンズ45と接触させる。これにより、焦点調整レンズ11はねじ止めで固定されている保持リング14に保持される。

次に、マグネットリング16Aを焦点調整レンズ11がレンズ受部22内に収まるように、ルーペ本体2の接眼部に接触させる。よって、焦点調整レンズ11は、磁性体11aがマグネットリング16A及び保持リング14に吸引されて、マグネットリング16Aの押え部23によって保持リング14に向けて押し付けらてルーペ本体2内に保持される。使用者は、マグネットリング16Aの開口から焦点調整レンズ11を覗き込み、ルーペ本体2の光学系を通して観察対象物の像を観察する。

したがって、焦点調整部12Aでは、予め視力の変化を補うために用意された度数の異なる焦点調整レンズ11の中から最適な焦点調整レンズ11を選択してルーペ本体2内に挿し込み、挿し込んだ焦点調整レンズ11をレンズ受部22内に収まるようマグネットリング16A装着することで、使用者は視力の矯正を行うことができる。

そして、焦点調整部12Aも焦点調整部12の場合と同様に、保持リング14は、マグネットリング16に吸引される金属で構成されているために、焦点調整部12Aとルーペ本体2との接続が確実となる。

以上、詳述したように、本発明に係わる焦点調整部12,12Aは、遠距離或いは近距離の視力を矯正するため焦点距離が異なる種々の焦点矯正レンズ11を準備しておけば、双眼ルーペ10の装着者は、そのときの視力の状態や周囲の明るさの状態に応じて、又は作業を座位又は立ち位で行うかに応じて、適切な焦点深度に変更したいとき、そのときの視力に合った焦点調整レンズ11を選択して、ルーペ本体2の接眼部に装着する。よって、焦点調整レンズ11を装着するだけで、最適な焦点距離に調整することができる双眼ルーペ10が提供される。

本発明は、前述したごとくキャリアレンズを有さない双眼ルーペにも適用でき、図9は、このタイプの双眼ルーペの一例を示している。この双眼ルーペ10Aでは、眼鏡フレーム21に左右一対のルーペ本体25を有するルーペ本体20を回動自在な軸23によって吊り下げる構造となっている。そして、ルーペ本体20はビス24を調整することにより、ルーペ本体25の上下方向の位置や観察者の瞳孔間距離に応じたスリット26内の左右への移動を可能にしている。さらに、ルーペ本体25はビス24の垂直方向の軸に回動自在に支持されて、内側装着角度も調整可能である。そして、ルーペ本体25の下方装着角度は、軸23を支点に回動させることで調整可能となっている。

そして、ルーペ本体25は、焦点調整レンズ11を含む何れの焦点調整部12,12Aが接眼部に配置可能となっている。尚、このタイプの双眼ルーペでは、図2で示すような矯正レンズ45を設けずに、眼鏡フレームに矯正レンズ27を取り付けるタイプがあり、この場合には、観察者は矯正レンズ27越しに焦点調整レンズ11を通してルーペ本体25を覗くことになる。

このようにルーペをキャリアレンズに装着しないタイプの双眼ルーペ10Aでは、瞳孔間距離及び内側装着角度や下方装着角度は固定されず任意に調整することが可能となる。また、ルーペ本体20を眼鏡フレーム21でなくヘッドバンドに吊り下げて支持して構成してもよい。

本発明は、医療手術や精密作業の際に使用される双眼ルーペであって、使用者の変動する視力に応じた焦点距離に簡単に調整可能な双眼ルーペに関するものであり、産業上の利用可能性を有する。

1 眼鏡フレーム 2 ルーペ本体 10 双眼ルーペ 10A 双眼ルーペ 11 焦点調整レンズ 12 焦点調整部 12A 焦点調整部 14 保持リング 16 マグネットリング 21 眼鏡フレーム

QQ群二维码
意见反馈