【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、眼鏡における付加レンズの簡易着脱機構に関し、さらに詳しくは、常用の眼鏡に簡易迅速に近接作業に必要な短焦点の凸レンズ、 二重焦点レンズ、もしくは累進焦点レンズなどを装着して近接視力強化する機能を付加したり、あるいは紫外線や赤外線などの有害光線を吸収調光レンズを装着して視力保護機能を増強できる新規かつ実用的な付加レンズの着脱機構に関するものである。 【0002】 【従来の技術】例えば、特開平9−105889号公報には、 図16に示すごとき眼鏡3(以下、「公知眼鏡」と略称)のレンズ30・30の前面側に、色付レンズ(付加レンズ)40 ・40を保持させたテンプルレスのサングラス4を、磁石で着脱自在に重ねて取り付ける形式のものが提案されている。 【0003】即ち、公知眼鏡3のレンズフレーム31・31 にはレンズ30・30が嵌着してあり、両側部にブラケット智32が固定されている。 そして、ブラケット智32にはレンズ30の前面側にマグネットから成る第1磁着部34・34 が取り付てある。 一方、これに対し、補助眼鏡4には、 レンズフレーム41・41に前記レンズ31・31とほゞ同じ大きさの色付きレンズ40・40が嵌着してある。 そして、この補助眼鏡4には、前記眼鏡3側の前記第1磁着部34・ 34と対応する位置に支持部42を介して第2磁着部44・44 が取り付せてあり、眼鏡3の前面に補助眼鏡4を取り付けるときには、眼鏡3の第1磁着部34・34に補助眼鏡4 の第2磁着部44・44を重ね合わせて吸着させることにより取り付けることができる。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】前述した特開平9−10 5889号公報の着脱機構では、眼鏡側の磁着部にサングラス側の磁着部を重ね合わせて磁着させることによって眼鏡にサングラスを取り付けるものなので、眼鏡側の磁着部にサングラス側の磁着部を近付ける際に、磁着部相互の磁着面が完全に重り合わない状態であっても、互いの磁力によって磁着してしまうことがある。 したがって、 磁着部相互の磁着面を正確に重ね合わせて磁着させるには双方の磁着部の位置を確認して狂いなく向い合わせねばならず、注意と手間を要するという問題があった。 【0005】そして、双方の磁着部の磁着面が不完全な状態で互いに吸着させた場合には、吸着面積が小さくなった分だけ磁着力が減り、前面に配したサングラスが眼鏡からずれたり、外れたりし易いという問題があった。 【0006】本発明の目的は、常用する眼鏡に付加レンズを簡単かつ確実に装着することができる眼鏡における付加レンズの簡易着脱機構を提供することにある。 【0007】また、本発明の他の目的は、眼鏡における付加レンズの取付け状態を安定化させることができる眼鏡における付加レンズの着脱機構を提供することにある。 【0008】 【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明によれば、 左右一対の標準レンズ10・10を、ブリッジ11の 両端部に一体に連設されたピンカーブ状のガイド突起13 ・13によって接眼側から当該レンズの前面側へ貫通させ て突起端部を突出状態に連結し、さらに、こうして連結 された前記標準レンズ10・10の左右両端部位にもブラケ ット智14a・14aの基部に一体に連設されたピンカーブ 状のガイド突起13・13によって接眼側から当該レンズの 前面側へ貫通させて突起端部を突出状態に連結するとと もに、このブラケット智14a・14aの持出端部の軸受部 12bにはテンプル16を枢支させて成る眼鏡1と;この眼 鏡1における標準レンズ10・10に相応した形状の一対の 付加レンズ20・20と;を重ね組み合せて構成される連結 機構手段であって 、前記標準レンズ10・10と当該標準レンズに重なる前記付加レンズ20・20との外周部において、 何れか一方側には第1磁着片14が設けられ、他方側 には対応する前記第1磁着片14と吸着し合う第2磁着片 24が設けられている一方 、 付加レンズ20・20には、前記 標準レンズ10・10の前面側に突出するブリッジ11の ガイ ド突起13・13およびブラケット智14a・14aのガイド突 起13・13の突出部に対応して、各々、ガイド孔23・23が 形成されており、 前記標準レンズ10・10に付加レンズ20 ・20を重置させる際に、前記第1磁着片14と第2磁着片 24との磁力接合と、前記ブリッジ11のガイド突起13とブ ラケット智14aのガイド突起13とによる挿嵌結合によ り、付加レンズ10・10を安定保持することができる眼鏡における付加レンズの簡易着脱機構が実現される。 【0009】請求項2に記載の発明によれば、請求項1 に記載の付加レンズの簡易着脱機構であって、付加レンズ20・20の外周部には、第1磁着片14又は第2磁着片24 との対称位置に眼鏡1に引っ掛けられるフック部25が設けたものが実現される。 【0010】請求項3に記載の発明によれば、請求項1 に記載の付加レンズの簡易着脱機構であって、付加レンズ20・20の外周部には、前記第1磁着片14又は第2磁着片24との対称位置に眼鏡1に押止めされる押止部26が設けられていることを特徴とするものが実現される。 【0011】請求項4に記載の発明によれば、請求項1 〜3の何れかに記載されている付加レンズの簡易着脱機構であって、付加レンズが、ブリッジ部21によって互いに連結されて着脱式の補助眼鏡2を構成しているものが実現される。 【0012】請求項5に記載の発明によれば、請求項4 記載の付加レンズの簡易着脱機構であって、補助眼鏡2 の側部には、前記第1磁着片14又は第2磁着片24との対称位置に眼鏡1に引っ掛け可能なフック部25が設けられていることを特徴とするものが実現される。 【0013】請求項6に記載の発明によれば、請求項4 記載の付加レンズの簡易着脱機構であって、補助眼鏡2 の側部には、第1磁着片14又は第2磁着片24との対称位置に眼鏡1に押止め可能な押止部26が設けられていることを特徴とするものが実現される。 【0014】請求項7に記載の発明によれば、請求項4 〜6の何れかに記載の眼鏡における付加レンズの簡易着脱機構であって、前記ブリッジ部21は対応する眼鏡1のブリッジ部11に引っ掛けられることを特徴とするものが実現される。 【0015】請求項8に記載の発明によれば、請求項1 〜3の何れか記載の眼鏡における付加レンズの簡易着脱機構であって、付加レンズ20・20に設けられている前記第1磁着片14又は第2磁着片24は、対応する前記眼鏡1 の前記レンズ10側へ曲げられた支持片24aを介して取付けられていることを特徴とするものが実現される。 【0016】請求項9に記載の発明によれば、請求項4 〜6の何れかに記載の眼鏡における付加レンズの簡易着脱機構であって、補助眼鏡2に設けられている前記第1 磁着片14又は第2磁着片24は、対応する眼鏡1の前記レンズ10側へ曲げられた支持片24aを介して取付けられていることを特徴とするものが実現される。 【0017】請求項10に記載の発明によれば、請求項 1〜9の何れかに記載の眼鏡における付加レンズの簡易着脱機構であって、付加レンズ20・20が、近用焦点部20 aを有する二重焦点レンズ、又は累進焦点域20bを有する累進焦点レンズであることを特徴とするものが実現される。 【0018】請求項11に記載の発明によれば、請求項 1〜9の何れかに記載の眼鏡における付加レンズの簡易着脱機構であって、付加レンズ20・20が、有害光線を吸収可能な調光レンズ、または所定方向に振動する光線だけを通過せしめる偏光レンズであることを特徴とするものが実現される。 【0019】 請求項12に記載の発明によれば、請求項 1〜11の何れかに記載の眼鏡においける付加レンズの 簡易脱着機構であって、付加レンズ20・20が、標準レン ズ10・10の上部形状または下部形状に相応する形状に成 形されたものが実現される。 【0020】 【発明の実施の形態】以下図面を参照しながら、この発明による眼鏡に対する付加レンズの着脱機構の実施形態を説明する。 【0021】〔第1実施形態〕 図1は、眼鏡に対する付加レンズの着脱機構の第1実施形態を示す斜視図、図2はその着脱機構を分解して示した分解斜視図、図3はその着脱機構を分解して示した分解平面図、図4は図3の状態から各付加レンズを眼鏡の左右の標準レンズに取り付けた状態を示す部分平面図である。 【0022】第1実施形態の眼鏡1において、左右の標準レンズ10・10の前面側には、当該標準レンズ10・10と大略同じ大きさの付加レンズ20・20がピッタリと合せて重置されている。 この眼鏡1の標準レンズ10・10の左右の両側端には、テンプル16をヒンジ連結しているブラケット智14aが差込挟持状態に取り付けらてあり、このブラケット智14aを介して磁石の第1磁着片14・14が設けられている。 そして、前記標準レンズ10・10の前面側には、両側上部に各々ガイド突起13・13が設けられている。 【0023】他方、付加レンズ20・20の外周部には、上記第1磁着片14・14に対応する位置に磁石からなる第2 磁着片24・24が設けられると共に、上記各々のガイド突起13・13に対応する位置に当該ガイド突起13・13が案内されるガイド孔23・23が設けられている。 【0024】この実施形態においては、眼鏡1は、所謂「リムレス眼鏡」として構成されており、付加レンズ20 ・20は色付きレンズが採用されている。 それゆえ、付加レンズ20・20を付加することによりリムレス眼鏡1はサングラスレンズとしての機能が付加されることになる。 なお、本実施形態におけるリムレス眼鏡1の各レンズ10 ・10は、金属線材からなるブリッジ部11により互いに連結されている。 ブリッジ部11は接眼側に対して凹円弧状に曲げられており、その両端部にはガイド突起13・13が一体に形成されている。 このガイド突起13・13は、標準レンズ10・10の接眼側から前面側へ貫通・突出しており、このような構成によってブリッジ部11は左右の標準レンズ10・10を相互に連結している。 【0025】本実施形態におけるリムレス眼鏡1の左右の標準レンズ10・10には、ブリッジ部11の両端部における対称位置に金属線材からなるクリップ部12・12が設けられている。 このクリップ部12・12は、ガイド突起13・ 13とピンカーブ状に一体に連設されている。 【0026】上記ブラケット智14a・14aは、クリップ部12・12が標準レンズ10・10の外周面に当接しており、 このクリップ部12・12と一体にピンカーブ状のガイド突起13・13が形成されている。 このガイド突起13・13は、 前記ブリッジ部11の両端部と同様に、標準レンズ10・10 の接眼側から前面側に貫通・突出している。 なお、前述したようにブラケット智12の持出端部には軸受部12b が形成され、この軸受部12bにはテンプル16が枢支されている。 【0027】ちなみに、付加レンズ20・20の両端部には、眼鏡1の各々のガイド突起13・13に各々対応する位置に切欠き部(符号なし)が設けられ、当該切欠き部にプラスチック製のベースプレート22が嵌め込まれており、このベースプレート22に前述のガイド孔23・23が形成されている。 【0028】また、第2磁着片24は、前記第1磁着片14 と対応する側のベースプレート22へ標準レンズ10側へ持出状に湾曲状に延設された支持片24aに固定されている。 【0029】本実施形態の付加レンズ着脱機構にあっては、上述の如く構成してあるので、第1にリムレス眼鏡1側における標準レンズ10・10のガイド突起13・13を各付加レンズ20・20のガイド孔23・23に会合案内して挿入し、第1磁着片14と第2磁着片24とを互いに磁着させることにより、眼鏡1の標準レンズ10・10に対して付加レンズ20・20を極めて簡単に、しかも迅速かつ安定状態に確実に取付けられる。 【0030】第2に、リムレス眼鏡1の標準レンズ10・ 10と各付加レンズ20・20は、相互の磁着片14・24を互いに吸着させているのみならず、ガイド突起13・13も各々対応する各ガイド孔23・23へ案内挿入されているので、 各付加レンズ20・20が眼鏡1の標準レンズ10・10から不用意に動かず、また、外れ難い。 【0031】第3に、第2磁着片24は支持片24aを介して付加レンズ20・20の側部に取付けられているので、第2磁着片24を第1磁着片14に吸着させた状態では、磁着片14・24の存在によって視野が妨げられることは殆どない。 【0032】第4に、本実施形態のリムレス眼鏡1は、 レンズフレームがなく、各付加レンズ20・20もレンズフレームを使っていないので、レンズフレームがあるものと比べて格段に軽量で、かつ、視野も広い。 【0033】さらに、上記第1実施形態は、使用する付加レンズ20・20を色付きに代えて、近接作業用の短焦点凸レンズ、あるいは図14に示す二重焦点レンズや、図15 に示す累進焦点レンズに置換すると、高齢者の読書や近接作業を支援するうえに大変有用である。 【0034】図14において、付加レンズ20・20中に符号 20aで指示する部分は短焦点部分であり、近接作業を行う際に視線を合わせると細かな部分が明瞭に見える。 また、図15において、付加レンズ20・20中に符号20bで指示する部分は累進焦点域であり、下側沿って逓次的に焦点距離が短くなるように設計されている。 図15の累進焦点レンズを付加レンズ20として採用する場合には、遠距離でも、中距離でも、そして近接距離でも自由自在に十分な視力を得ることができ、頗る有用である。 【0035】〔第2実施形態〕 図5は本発明における第2実施形態の眼鏡における付加レンズの簡易着脱機構分解して示した分解平面図である。 付加レンズ20・20には、眼鏡1のブリッジ部11の両端部に形成されたガイド突起13に対応する位置に、第1 実施形態と同様なベースプレート22が嵌め込まれている。 ベースプレート22には、対応する眼鏡1の標準レンズ10側へ引っ掛け状に曲げられた金属線材からなるフック部25が固定されている。 第2実施形態における眼鏡1 も、第1実施形態の眼鏡1と同一形式のリムレス眼鏡であり、付加レンズ20・20の他の部分の構成も第1実施形態と同様である。 【0036】第2実施形態の着脱機構によれば、前述のように構成されているので、各付加レンズ20・20のフック部25を各々対応するリムレス眼鏡1の左右の標準レンズ10・10に引っ掛け、ガイド突起13・13を各々対応するガイド孔23・23へ案内会合させて挿入する一方、第1磁着片14を対応する第2磁着片24に吸着させることにより、眼鏡1の標準レンズ10・10に対し各付加レンズ20・ 20をより簡単に、しかも迅速かつ安定状態に確実に取り付けることができる。 また、第2実施形態の簡易着脱機構によれば、各付加レンズ20・20のフック部25を眼鏡1 の標準レンズ10・10へ引っ掛けるように構成しているので、各付加レンズ20・20の取付け状態がより安定かつ確実になり、各付加レンズ20・20が標準レンズ10・10から外れ難くなる。 本実施形態におけるその他の構成や作用効果は第1実施形態の場合と概ね同様であるので、詳細説明は省略する。 【0037】〔第3実施形態〕 図6は、本発明における第3実施形態の付加レンズの簡易着脱機構を分解して示した分解平面図である。 各付加レンズ20・20には、眼鏡1のブリッジ部11の両端部に形成されたガイド突起13と対応する位置に、第2実施形態と同様なベースプレート22が嵌め込まれている。 ベースプレート22には、対応する眼鏡1のレンズ10側へ押止め状に曲げられた針金からなる押止部26が固定されている。 この押止部26の先端部は、偏平状に成形されている。 なお、前記付加レンズ20・20の他の部分の構成は第2実施形態と同様である。 【0038】第3実施形態の着脱機構によれば、各付加レンズ20・20の押止部26を対応する眼鏡1の標準レンズ 10・10の外周縁部に押止めし、ガイド突起13・13を各々対応するガイド孔23・23へ案内会合させて挿入する一方、第1磁着片14を対応する第2磁着片24に吸着させることにより、眼鏡1の標準レンズ10・10に対し付加レンズ20・20をより簡単に、しかも迅速かつ安定な状態に確実に取付け可能である。 【0039】また、第3実施形態の着脱機構によれば、 付加レンズ20・20の押止部26を眼鏡1の標準レンズ10・ 10の外周縁部へ押止めするように構成しているので、付加レンズ20・20の取付け状態がより安定かつ確実になり、付加レンズ20・20がレンズ10・10から外れ難くなる。 本実施形態の他の構成や作用、効果は、第2実施形態の場合と大略同様であるので、それらの説明は省略する。 【0040】〔第4実施形態〕 図7は、本発明における第4実施形態の付加レンズの簡易着脱機構を分解して示した分解斜視図である。 眼鏡1 はリムレス眼鏡であり、眼鏡1の両側上部には、第1実施形態と同様な状態に、ガイド突起13・13が設けられている。 本実施形態におけるリムレス眼鏡1の両側上部には、第1実施形態と同じクリップ部12が取り付けられており、このクリップ部12の先端部に形成されたガイド突起13が標準レンズ10・10を貫通して、その表側に突出している。 各々のクリップ部12の一方側には図1におけるような第1磁着片14が設けられているが、他方側では当該第1磁着片14は省略されて配設していない。 【0041】リムレス眼鏡1の標準レンズ10・10の前面側に重なるように設けられたサングラスレンズからなる一対の付加レンズ20・20は、ブリッジ部21で連結されてリムレス形式の補助眼鏡2を構成している。 各付加レンズ20・20の隣接した対向部分には、この付加レンズ20・ 20を部分的に欠き取った切欠き部(符号なし)にプラスチック製のベースプレート22が各々嵌め込まれている。 ベースプレート22には、眼鏡1のブリッジ部11と一体に構成されたガイド突起13を案内挿入させるガイド孔23が形成されている。 ベースプレート22の相対する部分には各々ジョイント部22aが形成され、ジョイント部22aには後方へ屈曲せしめた金属線材のブリッジ部21の両下端が挿嵌してある。 補助眼鏡2の両側上部には、前述のようなベースプレート22が各々嵌め込まれている。 このベースプレート22には、眼鏡1のクリップ部12と一体に連成されたガイド突起13が案内挿入されるガイド孔23が形成してある。 各ベースプレート22の前記第1磁着片14と対応する側には、図1の場合と同様に第2磁着片24が設けられているが、他方側には第2磁着片は省略して採用していない。 【0042】第4実施形態の着脱機構によれば、補助眼鏡2のブリッジ部21を眼鏡1のブリッジ部11の上に引っ掛け、各ガイド突起13・13を各々対応する各ガイド孔23 ・23へ案内挿入せしめに一方、第1磁着片14を対応する第2磁着片24と磁着させることにより、眼鏡1の各レンズ10・10に対し付加レンズ20・20をさらに簡単に、しかも迅速かつ安定的に確実に取付けることができる。 第4 実施形態では、各付加レンズ20・20をブリッジ部21によって連繋し、補助眼鏡2を構成しているので、眼鏡1の各レンズ10・10に対する取付けが一層簡単になる。 この実施形態の他の構成や作用効果は、第1実施形態の場合と概ね同様であるので、それらの説明は省略する。 【0043】〔第5実施形態〕 図8は、本発明における第5実施形態の付加レンズの簡易着脱機構を分解して示した分解平面図である。 補助眼鏡2の両側上部には、第4実施形態と同様なベースプレート22が各々嵌め込まれている。 各ベースプレート22の一方側には第4実施形態と同様な第2磁着片24が設けられており、他方側には対応する眼鏡1のレンズ10側へ引っ掛け状に曲げられた金属線材からなるフック部25が固定されている。 付加レンズ20・20の他の部分の構成は第4実施形態と同様である。 【0044】第5実施形態の着脱機構によれば、前述のように構成されているので、補助眼鏡2のフック部25を眼鏡1の標準レンズ10に引っ掛け、補助眼鏡2のブリッジ部21を眼鏡1のブリッジ部11の上に引っ掛けて、ガイド突起13・13を各々対応するガイド孔23・23へ案内挿入せしめる一方、第1磁着片14を対応する第2磁着片24に吸着させれば、眼鏡1における左右の標準レンズ10・10 に対して付加レンズ20・20を更に一層簡単に、しかも迅速かつ安定的に確実に取付けることができる。 この実施形態におけるその他の構成や作用・効果は、第4実施形態の場合とほぼ同様であるので、それらの説明は省略する。 【0045】〔第6実施形態〕 図9は、本発明における第6実施形態の付加レンズの簡易着脱機構を分解して示した分解平面図である。 補助眼鏡2の両側上部には、第4実施形態と同じベースプレート22が各々嵌め込まれている。 各ベースプレート22の一方側には第4実施形態と同じ第2磁着片24が設けられており、他方側には対応する眼鏡1のレンズ10側へ押止め状に曲げられた針金からなる押止部26が固定されている。 その押止部26の先端部は、偏平状に成形されている。 なお、眼鏡1の構成、および付加レンズ20・20の他の部分の構成は第4実施形態と同じである。 【0046】第6実施形態の着脱機構によれば、補助眼鏡2の押止部26を眼鏡1の標準レンズ10の外周縁部に押止めし、補助眼鏡2のブリッジ部21を眼鏡1のブリッジ部11の上に引っ掛け、ガイド突起13・13を各々対応するガイド孔23・23へ案内挿入す一方、第1磁着片14を対応する第2磁着片24に吸着させることにより、眼鏡1の左右の標準レンズ10・10に対し付加レンズ20・20を簡単に、しかも迅速かつ安定的に確実に取り付けることができる。 この実施形態におけるその他の構成や作用効果は、第4実施形態の場合とほぼ同様であるので、それらの説明は省略する。 【0047】〔その外の実施形態〕 上記第1〜第3実施形態における第1磁着片14と第2磁着片24は、標準レンズ10の側部と付加レンズ20の側部に設けられているけれども、これらの磁着片14・24は眼鏡1の標準レンズ10・10および付加レンズ20・20における外周部の他の部分に設けられていても差し支えない。 【0048】上記第1〜第6実施形態における第1磁着片14は標準レンズ10側に設けられ、第2磁着片24は付加レンズ20側に設けられているが、第1磁着片14は付加レンズ20側に設けられ、第2磁着片24はレンズ10側に設けられていても差し支えない。 前記第1〜第6実施形態における各ガイド突起13・13は眼鏡1の標準レンズ10・10 側に設けられ、ガイド孔23・23は付加レンズ20・20側に設けられているが、ガイド突起13・13は付加レンズ20・ 20側に設けられ、ガイド孔23・23は標準レンズ10・10側に設けても差し支えない。 【0049】上記第1〜第6実施形態におけるガイド突起13・13とガイド孔23・23は標準レンズ10と付加レンズ 20に各々二箇所設けられているが、ガイド突起13・13とガイド孔23・23は標準レンズ10と付加レンズ20とに各々一箇所又は二箇所以上設けても差し支えない。 【0050】また、上記第1〜第6実施形態における第1磁着片14と第2磁着片24としては共に永久磁石を用いたが、これらは、何れか一方が磁石で、他方が磁性体であっても差し支えない。 【0051】上記第2又は第5実施形態におけるフック部25は、対応する眼鏡1の標準レンズ10側へ引っ掛け可能に曲げられた金属線材を以て構成されているが、例えば、図12又は図13のように、対応するブリッジ部11の両端部又はクリップ部12に対して引っ掛け状に曲げられた金属線材で構成してもよい。 【0052】さらに、前述した実施形態に挙げた付加レンズ20・20の形状は、何れも標準レンズ10・10と大略同形状を成しているが、本発明の本旨からすれば、必ずしも付加レンズ20・20の形状を標準レンズ10・10と同じにしなければならないわけではなく、例えば図14に示すように、付加レンズ20・20を標準レンズ10・10の上部形状に相応する形状にしたり、図15に示すように、付加レンズ20・20を標準レンズ10・10の下部形状に相応する形状にしたりして、対応部分に必要な機能を付加することも可能であり、かゝる設計変更は本発明の技術的範囲に属することは言うまでもない。 【0053】 【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、第1 に、眼鏡の標準レンズ10・10と付加レンズ20・20には、 ガイド突起13・13とガイド孔23・23が設けられ,第1磁着片14と第2磁着片24が設けられているので、ガイド突起13・13をガイド孔23・23に案内挿入させ、第1磁着片 14と第2磁着片24とを互いに吸着させることにより、眼鏡1の標準レンズ10・10に付加レンズ20・20を極めて簡単に、しかも迅速かつ安定状態に確実に取付けることができる。 【0054】第2に、眼鏡1の標準レンズ10・10と付加レンズ20・20は、相互の磁着片14・24を吸着させているのみならず、ガイド突起13・13が各々対応するガイド孔 23・23へ案内挿入された状態になるので、各付加レンズ 20・20が眼鏡1の標準レンズ10・10からずれ難く、外れ難い。 【0055】請求項2に記載の発明によれば、各付加レンズ20・20には、眼鏡1に引っ掛けられるフック部25が設けられているので、請求項1に記載の着脱機構よりも各付加レンズ20・20の取付け状態が更に安定かつ確実になり、各付加レンズ20・20が眼鏡の標準レンズ10・10から外れ難い。 【0056】請求項3に記載の発明によれば、付加レンズ20・20には、眼鏡1に押止めされる押止部26が設けられているので、請求項2に記載の着脱機構と同様に付加レンズ20・20の取付け状態が安定かつ確実になり、各付加レンズ20・20が眼鏡1の標準レンズ10・10から外れ難い。 【0057】請求項4に記載の発明によれば、各付加レンズ20・20は、ブリッジ部21により互いに連結されて補助眼鏡2を構成しているので、請求項1〜3に記載の着脱機構よりも各付加レンズ20・20の取付け状態が更に安定かつ確実になり、付加レンズ20・20が眼鏡の標準レンズ10・10から外れ難い。 【0058】請求項5に記載の発明によれば、補助眼鏡2には、眼鏡1に引っ掛けられるフック部25が設けられているので、請求項4に記載の着脱機構よりも補助眼鏡2の取付け状態が更に安定かつ確実になり、補助眼鏡2 の付加レンズ20・20が眼鏡1の標準レンズ10・10から外れ難い。 【0059】請求項6に記載の発明によれば、補助眼鏡2には、眼鏡1に押止めされる押止部26が設けられているので、請求項5に記載の着脱機構と同様に補助眼鏡2 の取付け状態が安定かつ確実になり、補助眼鏡2の各付加レンズ20・20が眼鏡1の標準レンズ10・10から外れ難い。 【0060】請求項7に記載の発明によれば、補助眼鏡2のブリッジ部21を眼鏡1のブリッジ部11へ引っ掛けるように構成しているので、眼鏡1の標準レンズ10・10との取り付けがより一層簡単になる。 【0061】請求項8又は9に記載の発明によれば、第1磁着片14又は第2磁着片24は、対応する眼鏡1のレンズ10側へ曲げられた支持片24aを介して取付けられているので、第2磁着片24を第1磁着片14と吸着させた状態において、これらの第1・第2磁着片14・24によって視野が妨げられる惧れはない。 【0062】請求項10に記載の発明によれば、第1磁着片14と第2磁着片24とにおいて、何れか一方はガイド突起13を有し、他方はガイド孔23を有しているので、ガイド突起13を対応するガイド孔23へ案内すると同時に第1磁着片14と第2磁着片24とを吸着させることにより、 眼鏡1の標準レンズ10・10に対する付加レンズ20・20の取り付けは更に一層簡単になる。 また、磁着片14又は24 とガイド孔23又はガイド突起13とが一体であるので、部品数も少なく、組立工程もより簡略化できる。 【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の付加レンズ簡易着脱機構の第1実施形態を示す斜視図である。 【図2】図1における付加レンズの着脱機構部分を分解して示した分解斜視図である。 【図3】図1における付加レンズの着脱機構を分解して示した分解平面図である。 【図4】図3の状態から付加レンズを眼鏡の標準レンズに取り付けた状態を示す部分平面図である。 【図5】本発明の第2実施形態における付加レンズの着脱機構部分を分解して示した分解平面図である。 【図6】本発明の第3実施形態における付加レンズの着脱機構部分を分解して示した分解平面図である。 【図7】本発明の第4実施形態における付加レンズの着脱機構部分を分解して示した分解斜視図である。 【図8】本発明の第5実施形態における付加レンズの着脱機構部分を分解して示した分解平面図である。 【図9】本発明の第6実施形態における付加レンズの着脱機構部分を分解して示した分解平面図である。 【図10】本発明のその他の実施形態における付加レンズの着脱機構部分を分解して示した分解平面図である。 【図11】本発明のその他の実施形態における付加レンズの着脱機構部分を分解して示した分解平面図である。 【図12】第1実施形態の変形例であって、付加レンズに二重焦点レンズを採用した場合の付加レンズの簡易着脱機構を示した分解斜視図である。 【図13】第1実施例の更に別の変形例であって、付加レンズに累進焦点レンズを採用した場合の付加レンズの簡易着脱機構を示した分解斜視図である。 【図14】付加レンズ20・20を標準レンズ10・10の上部形状に相応する形状に構成した場合の本発明の変更実施形態の分解斜視図である。 【図15】付加レンズ20・20を標準レンズ10・10の下部形状に相応する形状に構成した場合の本発明の変更実施形態を示した分解斜視図である。 【図16】従来の公知眼鏡に対する付加レンズの取付構造を示す図である。 【符号の説明】 1 眼鏡 10 標準レンズ 11 ブリッジ部 11a レンズフレーム 12 クリップ部 12b 軸受部 13 ガイド突起 14 第1磁着片 14a ブラケット智 16 テンプル 2 補助眼鏡 20 付加レンズ 21 ブリッジ部 22 ベースプレート 22a ジョイント部 23 ガイド孔 24 第2磁着片 24a 支持片 25 フック部 26 押止部 3 公知眼鏡 30 レンズ 31 レンズフレーム 32 ブラケット智 34 第1磁着部 4 サングラス 40 色付きレンズ 41 レンズフレーム 42 支持部 42 第2磁着部 フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl. 7 ,DB名) G02C 9/00 G02C 1/02 |