Soft contact lens

申请号 JP2011531692 申请日 2010-10-06 公开(公告)号 JP4828000B2 公开(公告)日 2011-11-30
申请人 株式会社ユニバーサルビュー; 发明人 宏幸 荒井; 素脩 見川;
摘要
权利要求
  • 角膜に装着されるソフトコンタクトレンズであって、
    前記角膜に入射する入射光を遮光する遮光部と、
    前記遮光部の径よりも大きい径を有して前記遮光部の前面および後面を被覆し、かつ、前記入射光を透過させる光透過材料からなるレンズ本体とを備え、
    前記遮光部は、
    遮光材料からなる遮光部本体と、
    前記角膜と網膜の中心を結ぶ光軸を含む前記遮光部本体の位置に設けられ、前記入射光を透過させる開口部と、
    前記遮光部本体における前記開口部の周囲に設けられ、前記開口部の径よりも小さい径からなる暗所および夜間視力を確保するための複数の孔と を有することを特徴とするソフトコンタクトレンズ。
  • 前記孔の径は、0.17mm以上0.18mm以下である ことを特徴とする請求項1に記載のソフトコンタクトレンズ。
  • 前記孔の径は、当該孔の径をφとし、前記入射光の波長をλとし、前記角膜から網膜までの距離を焦点距離fとしたとき、下記式により求められる ことを特徴とする請求項2に記載のソフトコンタクトレンズ。
  • 前記開口部の径を1.0mm以上1.6mm以下に選定することにより、多焦点レンズの加入度数に相当する近見視力を得ると共に、近視、遠視による遠方視力の向上および乱視矯正の効果を得る ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のソフトコンタクトレンズ。
  • 前記遮光部の径は前記レンズ本体の径未満に選定され、
    前記遮光部の周辺部における前記レンズ本体は、前記入射光を前記角膜に取り入れることで周辺視野を確保する透過部として機能する ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のソフトコンタクトレンズ。
  • 前記遮光部の径は、4.0mm以上9.0mm以下であり、
    前記レンズ本体の径は、14.0mm前後である ことを特徴とする請求項5に記載のソフトコンタクトレンズ。
  • 前記レンズ本体は、前面部と後面部とから構成され、
    前記遮光部は、前記レンズ本体の前面部と後面部との間に挟持された ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載のソフトコンタクトレンズ。
  • 说明书全文

    本発明は、膜に装着して使用されるソフトコンタクトレンズに関する。 詳しくは、光を遮光する遮光部の中心にピンホールを穿設することで、ピンホールによる焦点深度を利用して、近視や遠視、乱視、老眼の何れの矯正にも対応可能とすると共に、ピンホールの周囲に複数の微細孔を穿設することで、像周辺における夜間視を確保したものである。

    人が視認する被写体像は、角膜から入射された被写体光が角膜と晶体で屈折されて硝子体に入り、硝子体の裏面側の網膜で結像され、結像された視覚情報が視神経経由で大脳に送られることにより視覚として認識される。 このとき、被写体光が網膜より前方や後方で結像すると、近視や遠視となる。 また、角膜や水晶体にゆがみが生じると、網膜に焦点が合わず乱視となる。

    このような近視や遠視、乱視等を矯正する手段として、めがねによる矯正や、コンタクトレンズによる矯正などが広く行われている。 また、老眼の矯正では、1枚のレンズに遠用部と近用部とを備えた遠近両用めがね(バイフォーカルレンズ)等が利用されている。

    さらに、老眼等を確実に矯正する技術として、患者の角膜に植え込むように構成されたマスクにおいて、第1角膜層に近接して存在する前面と、第2角膜層に近接して存在する後面との間に少なくとも部分的に延在する複数の孔と、光軸線に沿って実質的に全ての入射光を伝送するように構成された開口部と、この開口部の少なくとも一部を囲む実質的に不透明な部分とを備えたマスクが提案されている(特許文献1参照)。

    特表2007−516019号公報

    しかしながら、上記特許文献1に記載されるマスクでは、患者の角膜に植え込むように構成されているため、外科的な手術が必要となり、角膜に装着するような一般的なコンタクトレンズのように、ユーザが簡易かつ安全に使用することが困難であるという問題がある。 また、マスクの複数の孔は、角膜層への実質的な栄養素の枯渇を防止するために設けられたものであるため、開口部以外が不透明な部材により構成されたマスクでは、栄養素伝達用の孔を介して若干の光は入射するものの、像周辺の十分な明るさ(夜間視力)までは確保できないという問題がある。

    そこで、本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、像周辺の明かりを十分に確保しつつ、近視や遠視、乱視、老眼などの矯正に対応可能なソフトコンタクトレンズを提供することを目的とする。

    上記課題を解決するために、本発明に係るコンタクトレンズは、角膜に装着されるソフトコンタクトレンズであって、角膜に入射する入射光を遮光する遮光部と、遮光部の径よりも大きい径を有して遮光部の前面および後面を被覆し、かつ、入射光を透過させる光透過材料からなるレンズ本体とを備え、遮光部は、遮光材料からなる遮光部本体と、角膜と網膜の中心を結ぶ光軸を含む遮光部本体の位置に設けられ、入射光を透過させる開口部と、遮光部本体における開口部の周囲に設けられ、開口部の径よりも小さい径からなる暗所および夜間視力を確保するための複数の孔とを有するものである。

    本発明に係るソフトコンタクトレンズを角膜に装着すると、像(光)は、レンズ前面部、ピンホールおよびレンズ後面部を通過して角膜に入射される。 角膜に入射した像は、角膜、瞳孔を経て眼球内部の水晶体および硝子体に入り、硝子体の後側の網膜上に結像される。 このとき、遮光部に形成されたピンホールにより光束が一定に制限されるので、遠方を見る場合や近方を見る場合においても網膜上で常に像が結像されることになる。

    また、ピンホールの周辺光は、ピンホールの周囲に穿設された複数の微細な孔から入射され、角膜、硝子体等を経て網膜上に結像される。 これにより、像周辺の明るさが確保される。 さらに、ピンホールおよび遮光部周辺の像は、遮光部の周辺に設けられた透過部(レンズ本体)を透過して角膜に入射され、瞳孔を経て眼球内部の硝子体に入り、硝子体の裏面側の網膜上に結像される。 これにより、像周辺の周辺視野を確保することができ、裸眼時と同等の視野を得ることができる。

    本発明によれば、入射光を遮光する遮光部の中心にピンホールを穿設することで、ピンホールによる焦点深度を利用して、近視や遠視、乱視、老眼の何れの矯正にも対応可能なソフトコンタクトレンズを提供することができる。 また、本発明によれば、ピンホールの周囲に複数の微細な孔を穿設するので、遮光機能を確保しつつ、像周辺の十分な夜間視力(明るさ)を確保することができる。

    本発明の一実施形態に係るソフトコンタクトレンズの構成例を示す斜視図である。

    ソフトコンタクトレンズの構成例を示す平面図である。

    ソフトコンタクトレンズの構成例を示す側面図である。

    図2に示すソフトコンタクトレンズのA−A線に沿った断面図である。

    図4Aに示すソフトコンタクトレンズの破線部で囲まれた要部Bの拡大図である。

    ソフトコンタクトレンズを角膜に装着した状態を示す図である(その1)。

    ソフトコンタクトレンズを角膜に装着した状態を示す図である(その2)。

    遠見時の焦点深度を説明するための図である。

    近見時の焦点深度を説明するための図である。

    遠見時および近見時の焦点深度を説明するための図である。

    以下、発明を実施するための最良の形態(以下実施の形態とする)について説明する。
    [ソフトコンタクトレンズの構成例]
    本発明に係るソフトコンタクトレンズ100は、遮光部10の中央に穿設したピンホール12による焦点深度を利用することで軽い近視や遠視、乱視、老眼の何れの矯正にも対応可能とすると共に、ピンホール12の周囲に多数の微細な孔14を穿設することで像周辺の夜間視力(明るさ)を確保したものである。 このソフトコンタクトレンズ100は、図1〜図4Aに示すように、角膜20への入射光を遮光する遮光部10とこの遮光部10を支持するレンズ本体16とを備えている。

    遮光部10は、遮光部本体18とピンホール12と複数(多数)の孔14とを有している。 遮光部本体18は、角膜20(図6参照)の表面形状に沿うような曲面を有した平面視円形状の部材であって、角膜20に入射する入射光を遮光する遮光材料からなる。 遮光部本体18の材質としては、すでに安全が確立され実際の虹彩付きソフトコンタクトレンズに使用されている材料が好適に用いられ、例えば、アゾ系着色剤(赤系)やフタロシアニン系着色剤(青系)を用いることができる。 遮光部本体18の厚みは、レンズ周囲(後述する透過部16C等)の光線が遮られるのを防ぐため、極力薄くすることが好ましい。

    遮光部本体18の径D1は、年齢に応じて変化する散瞳時(暗所での瞳の大きさ)の瞳孔径を考慮して、例えば4.0mm〜9.0mmの範囲に選定される。 遮光部本体18の径D1が4.0mm未満の場合、遮光部本体18周辺の後述する透過部16C(図2参照)の面積が大きくなり、周辺視野は広くなるが、夜間等において瞳孔径が遮光部10より大きくなった場合、遮光部10以外の周辺光が網膜26の中心部に入る事で、ハロー現象やグレアが生じてしまう場合があるからである。 また、遮光部本体18の径D1が9.0mm超の場合、レンズ本体16の入射光を透過させる透過部16Cの面積が小さくなり、周辺視野を確保することができないからである。 つまり、裸眼と同等の視野(視覚)を確保できないからである。

    ピンホール12は、開口部の一例であり、図2および図6に示すように、遮光部本体18(レンズ本体16)の中心Cであって、かつ、角膜20と網膜26とを結んだ光軸(眼軸)Oを含む位置に穿設される。 ピンホール12の孔形状は、入射光の回折を防止するため、正円であることが好ましい。 また、ピンホール12は、角膜20に入射する入射光の光束を一定量に制限して網膜26に像を結像させる機能を有すると共に、ピンホール12の径D2の大きさに応じて多重点レンズの加入度数に相当する効果を奏するものである。

    ピンホール12の径D2としては、例えば1.0mm〜1.6mmの範囲に選定される。 ピンホール12の径D2を1.0mm〜1.6mmの範囲で変化させた際に、その径の大きさの変化によりおおよそ1.00〜3.00Dの加入度数に相当する近方視力が得られることが分かった。 また、ピンホール12の径D2を1.0mm未満または1.6mm超に選定した場合には、最適な近方視力を得ることが出来なかった。 その理由としては、図に示すように、無調節のレンズでも光束を変化させることで焦点深度が深くなるためと考えられる。

    複数の孔14は、図2等に示すように、ピンホール12の孔周縁と遮光部本体18の外周縁との間にランダムまたは規則的に穿設され、外部からの光を角膜20に入射させることで明るさ(夜間視力)を確保する機能を有している。 特に、夜間や暗所でソフトコンタクトレンズ100を使用する場合に、光量を確保するのに効果的となる。 孔14のピッチ(間隔)は、狭くするほど、十分な明かりを確保することができる。 一方で、孔14のピッチを広くするほど像のコントラストの向上を図ることができる。

    また、孔14の孔形状は、入射光の回折を防止するため、正円であることが好ましい。 孔14の深さ方向(貫通方向)は、図4Aに示すように、網膜26に向かうようにして(一点鎖線に沿って)傾斜され、効果的に入射する光を網膜26に集光できるようになっている。

    孔14の径D3は、ピンホール12の径よりも小さく選定され、例えば0.17mm〜0.18mmの範囲に選定される。 これは、孔14の径を0.17mm未満とした場合、孔径が小さ過ぎて入射光を十分に取り入れることができず、夜間視力(明るさ)を確保できないからである。 また、孔14の径を0.18mm超とした場合、孔径が大き過ぎて、光の回折によりハローやグレア現象が生じてしまうからである。

    ここで、孔14の最適な径D3は、角膜20から網膜26までの焦点距離と光の波長との関係により求めることができる。 図6に示すように、孔14の径をφとし、入射光の波長をλとし、角膜20から網膜26までの距離(眼軸長)を焦点距離fとすると、孔14の径φは下記式(1)により求められる。

    ここで、焦点距離fは、一般的に23mm〜24mmであるので、例えば23mmの数値を上記式(1)に代入すると、孔14の最適な径φとして0.176mmが得られる。 また、焦点距離fとして24mmの数値を上記式(1)に代入すると、孔14の最適な径φとして0.180mmが得られる。

    レンズ本体16は、角膜20の表面形状に沿うような曲面(曲率)を有した平面視円形状の部材であって、入射光を透過させる光透過材料により構成されている。 レンズ本体16の材質としては、含水性ソフトコンタクトレンズに使用される、ハイドロキシエチルメタクリレート(HEMA)、N−ビニルピロリドン(N−VP)、ジメチルアクリルアミド(DMAA)、グリセロールメタクリレート(GMA)、シリコンハイドロゲル(SH)等が好適に用いられる。 また、レンズ本体16の材質として、非含水性ソフトコンタクトレンズ含水性ソフトコンタクトレンズに使用される、シリコンラバー、ブチルアクリレート、ジメチルシロキサンレンズも好適に用いられる。 なお、光を透過させることが可能であれば、透明でなくても、青や赤等の色付きの材質を利用しても良い。

    レンズ本体16は、交換型や使い捨て型のソフトコンタクトレンズとして用いられる。 近視や遠視、乱視の度数の軽い人の場合には、度数を加えなくても遠方または近方両方の視力を得られると考えられる。 それ以外の場合には、ユーザの近視や遠視の状態に応じた度数をレンズ本体16に加えることもできる。 遮光部本体18の周辺部に位置するレンズ本体16は、図2に示すように、入射光を角膜20に取り入れることで周辺視野を確保するための透過部16Cとして機能する。

    レンズ本体16の径D4は、遮光部本体18の径D1よりも大きく、かつ、図5に示すように、少なくとも角膜20のS1径(例えば12mm)よりも大きく選定され、例えば14mm程度に選定される。 これは、レンズ本体16の径D4を角膜径未満とした場合、レンズが角膜20上で大きく動き、角膜20上の中心と遮光部本体18の中心Cとが大きくずれて、安定した視力を確保できないからである。 また、レンズ本体16の径D4を14mm超とした場合、レンズ本体16を角膜20に装着することが困難となるからである。 このような径を有するレンズ本体16は、レンズ本体16を構成する前面部と後面部とにより、遮光部本体18の前面および後面を挟持(被覆)するようにして遮光部本体18と一体に成形される。

    次に、本発明のソフトコンタクトレンズ100を構成する遮光部10の配置位置について既存の虹彩付きソフトコンタクトレンズと比較して説明する。 まず、既存の虹彩付きソフトコンタクトレンズについて説明する。 既存の虹彩付きソフトコンタクトレンズの着色部(本発明の遮光部10に相当)は、レンズ前面またはレンズ後面に露出するようにして配置(着色)されているものもある。 しかし、着色部をレンズ前面に配置した場合、レンズ本体とは異なる材質からなる着色部表面の凹凸が眼瞼結膜(瞼の裏側)と接触することになるので、レンズ後面に比べてレンズ前面の摩擦が大きくなってしまう。 そのため、瞬きの際に、眼瞼結膜と着色部との摩擦によりレンズ本体が大きく動き、ソフトコンタクトレンズの中心軸が角膜中心(光軸)から大きく外れてしまい、安定した状態でソフトコンタクトレンズを使用できないという問題がある。 逆に、着色部をレンズ後面に配置した場合、レンズ前面に比べてレンズ後面の摩擦が大きくなるため、レンズ本体の着色部が角膜に固着し易くなり、安全性の面で問題が生じる可能性がある。

    そこで、本発明に係るソフトコンタクトレンズ100では、図4Aおよび図4Bに示すように、遮光部10をレンズ本体16の前面部と後面部との間に挟み込むことにより、遮光部10をレンズ本体16の内部に埋め込んだ状態としている。 つまり、レンズ本体16の厚み方向における略中心に遮光部10を配置させることで、遮光部10を外部に露出させない構造としている。 これにより、レンズ本体16の前面部や後面部に余計な摩擦が生じることを防止できるので、ソフトコンタクトレンズ100が光軸からずれることを回避することができ、安定した視力を確保できる。 さらに、レンズ本体16が角膜に固着することを防止できるので、安全性を確保できる。
    [ソフトコンタクトレンズの機能例]
    次に、本実施の形態に係るソフトコンタクトレンズ100を眼球に装着したときの機能例について説明する。 まず、近視の人が遠くを見る場合と老眼の人が近くを見る場合の一般的な焦点深度について説明する。 図7Aに示すように、近視の人が遠くを見る場合には、眼球内に入ってきた光が、網膜26上の正しい位置ではなく、網膜26よりも手前で結像する。 また、焦点深度も浅いため、網膜26よりも前方となる。 また、図7Bに示すように、老眼の人が近くを見る場合、水晶体22が弾性を失い硬くなるので、網膜26上の正しい位置ではなく、網膜26よりも後方で結像する。

    これに対し、本実施の形態に係るソフトコンタクトレンズ100を角膜20に装着すると、像(光)は、図8に示すように、レンズ前面部16a、ピンホール12およびレンズ後面部16bを通過して角膜20に入射される。 角膜20に入射した像は、角膜20、瞳孔および水晶体22を経て眼球内部の硝子体24に入り、硝子体24の裏面側の網膜26上に結像される。 このとき、ピンホール12により眼球内部に入射する光量(光速)は拡散されずに一定に制限されるので、遠方を見る場合や近方を見る場合においても網膜26上の同じ位置で常に像が結像される。 そのため、ソフトコンタクトレンズ100を使用することで、軽い近視や遠視、乱視、老眼の何れの人に対しても焦点位置を網膜26上に合わせることができるようになるので、軽い近視や遠視、乱視、老眼の何れの矯正にも対応することが可能となる。

    また、図8に示すように、ピンホール12の周囲に穿設された複数の微細な孔14からも光が入射され、角膜20および水晶体22、硝子体24等を経て、網膜26上のピンホール12による像の周辺に対応した位置に結像され、像周辺部の夜間視力(明るさ)が確保される。 さらに、ピンホール12および遮光部10の周辺像は、遮光部10の周辺に設けられた透過部16Cを透過して角膜20に入射され、瞳孔を経て眼球内部の硝子体24に入り、硝子体24の裏面側の網膜26上に結像される。 そのため、ピンホール12により得られた像周辺の周辺視野を確保することができ、裸眼時と同等の視野が得られる。

    以上説明したように、本実施の形態によれば、ピンホール12による焦点深度を利用するソフトコンタクトレンズ100であるため、必要最低限の水晶体22の調節力で近点を見ることができる。 また、レンズ本体16に近視度数を加えない場合には、近点作業時でも負担を軽減することができる。 さらに、近点だけでなく、水晶体22の調整力を必要とする遠視にも効果的である。

    また、本実施の形態によれば、ピンホール12を採用することで、視力として角膜20の極めて狭い範囲のみの使用となるため、角膜乱視および角膜不正乱視でもソフトコンタクトレンズ100を利用することができるので、乱視にも効果的に適用することができる。 さらに、ピンホール12の孔径D2を1.0mm〜1.6mmに選定することにより、老眼の加入度数に匹敵する効果を得ることができると共に、多焦点レンズの加入度数に相当する近見視力も得られる。

    また、本実施の形態に係るソフトコンタクトレンズ100によれば、必要に応じて、レンズ本体16に近視または遠視力度数を加えることも可能であるし、レンズ本体16に度数を加えないことも可能である。 レンズ本体16に度数を加えない場合には、バイフォーカルレンズのように遠方の見え方を犠牲にせずに近くを見ることが可能な画期的なソフトコンタクトレンズ100を提供できる。

    また、本実施の形態によれば、ピンホール12の周囲に複数の微細な孔14を穿設するので、遮光機能(像のコントラスト)を確保しつつ、像周辺の十分な夜間視力(明るさ)を確保することができる。 また、遮光部10の周辺が光を透過する透過部16Cにより構成されるため、裸眼時と同等の周辺視野を確保することができる。

    さらに、本実施の形態に係るソフトコンタクトレンズ100によれば、一般的なコンタクトレンズのように、角膜20に装着することで老眼等を矯正できる。 そのため、特許文献1のマスクのように角膜に植え込む必要がないので、より簡易かつ安全に老眼等の矯正を行うことができる。

    なお、本発明の技術範囲は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した実施形態に種々の変更を加えたものを含む。 例えば、上述した例では、ピンホール12および孔14の形状を光の回折を回避するために正円としたが、これに限定されることない。 例えば、楕円や矩形等の形状を採用することもできる。

    100・・・ソフトコンタクトレンズ、10・・・遮光部、12・・・ピンホール、14・・・孔、16・・・レンズ本体、16C・・・透過部、18・・・遮光部本体、20・・・角膜、26・・・網膜、O・・・光軸

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