ニアアイディスプレイのための装置および方法

申请号 JP2017563352 申请日 2016-05-31 公开(公告)号 JP2018520380A 公开(公告)日 2018-07-26
申请人 ノキア テクノロジーズ オーユー; 发明人 ベルグクイスト ヨハン ラーズ;
摘要 開示される例は、ニアアイディスプレイのための装置および方法に関する。一部の例では、ニアアイディスプレイに使用される装置が提供され、装置は、stenopeic視を提供する手段と、画像をユーザの眼へ反射する手段とを備える。 【選択図】図1
权利要求

ニアアイディスプレイに使用される装置であって、 stenopeic視を提供するstenopeic視手段と、 ユーザの眼へ画像を反射する反射手段と、 を備える、装置。前記反射手段は、複数の反射体を備え、前記stenopeic視手段は、複数の開口部を備え、前記反射体は、前記開口部同士の間に配される、請求項1に記載の装置。前記反射手段および/または前記stenopeic視手段は平坦でない、請求項1または2に記載の装置。前記反射手段は、複数の反射体を備え、前記複数の反射体は、平坦であるかまたは平坦でないかいずれかの反射面を備える、請求項1から3のいずれか1項に記載の装置。前記反射手段は、複数の反射体を備え、前記複数の反射体は、互いに異なる度で配置される、請求項1から4のいずれか1項に記載の装置。前記反射手段は、 前記ユーザの視野の90°以上、 前記ユーザの視野の120°以上、 前記ユーザの視野の150°以上、および 前記ユーザの視野のほぼ180° のうちの少なくとも1つまたはそれ以上にわたり前記ユーザの眼に前記画像を反射するよう構成される、請求項1から5のいずれか1項に記載の装置。前記反射手段は、複数の反射体を備え、前記複数の反射体は、前記反射体のブルースター角と等しい入射角で前記画像を受け取るように構成される、請求項1から6のいずれか1項に記載の装置。前記画像を生成する手段をさらに備える、請求項1から7のいずれか1項に記載の装置。前記反射手段に前記画像を誘導する手段をさらに備える、請求項1から8のいずれか1項に記載の装置。請求項1から9のいずれか1項に記載の装置を備えるモジュール。請求項1から9のいずれかに記載の装置または請求項10のモジュールを備えるニアアイディスプレイデバイス。前記反射手段およびstenopeic視手段は、前記ユーザの眼の一方で使用されるよう構成され、前記装置は、前記ユーザの他方の眼に入射する光をフィルタリングする光フィルタ手段をさらに備える、請求項11に記載のニアアイディスプレイデバイス。前記デバイスは、携帯用途、着用用途、およびワイヤレス通信のうちの少なくとも1つまたはそれ以上のために構成される、請求項11または12に記載のニアアイディスプレイデバイス。ニアアイディスプレイに使用される装置を準備することであって、前記装置は、 stenopeic視を提供するstenopeic視手段と、 入射する画像をユーザの眼へ反射する反射手段と、 を備える、前記準備することと、 前記反射手段を介してユーザの眼へ画像を反射することと、 をもたらす動作を少なくとも部分的に生じさせることを含む方法。前記画像を生成することと、 前記反射手段に前記画像を案内すること のうちの1つ以上をもたらす動作を少なくとも部分的に生じさせることをさらに含む、請求項14に記載の方法。ニアアイディスプレイに使用される装置であって、画像をユーザの眼へ反射するよう構成された複数の反射体を備える基板を備える、装置。

说明书全文

本開示の例は、ニアアイディスプレイのための装置および方法に関する。前記を損なうことなく、一部の例は、拡張/複合現実ディスプレイデバイスを提供するために、装置を通して実世界の光景を観察するための「透視」機能性を実現するとともに、生成された仮想画像を装置を介して観察可能にする、ニアアイディスプレイのための装置および方法に関する。さらに、装置は特殊構成で仮想現実を可能にする。

背景

スマートグラスなどの既存のニアアイディスプレイ(NED:near eye display)デバイスは常に最適とはいえない。従来のNEDデバイスには、画像を提供するため平坦な光学表示面/部品を必要としてかさばること、光学効率が低いこと、提供される視野が限られることのうち、1つ以上の難点があり得る。色分解光学素子および回折光学要素を含むNEDデバイスには、クロストーク、位置ずれ、および不完全な色収束、ならびにユーザを不快にさせる他の問題があり得る。さらに、NEDデバイスと従来の視矯正レンズとを組み合わせるのは一般に難しい。

本明細書における、従前に公開されたいかなる文書または背景の列挙または説明も、必ずしも、その文書または背景が最新技術の一部または広く知られた一般常識であることを認めたものと理解されるべきではない。本開示の1つ以上の側面/例は、背景の課題の1つ以上に対処する場合もしない場合もある。

摘要

本開示の様々な、ただし必ずしもすべてではない例によれば、ニアアイディスプレイに使用される装置が提供され、装置は、 stenopeic視(stenopeic vision;細孔視)を提供する手段と、 ユーザの眼へ画像を反射する手段と、 を備える。

本開示の様々な、ただし必ずしもすべてではない例によれば、方法が提供され、本方法は、 ニアアイディスプレイに使用される装置を準備することであって、装置は、 stenopeic視を提供する手段と、 入射する画像をユーザの眼へ反射する手段と、 を備える、前記準備することと、 反射手段を介してユーザの眼へ画像を反射することと、 をもたらす動作を少なくとも部分的に生じさせることを含む。

本開示の様々な、ただし必ずしもすべてではない例によれば、ニアアイディスプレイに使用される装置を備える装置が提供され、装置は、 複数の開口部を通したstenopeic視を可能にする開口部を備える基板と、 ユーザの眼へ画像を反射する複数の反射体と、 を備える。

本開示の様々な、ただし必ずしもすべてではない例によれば、ニアアイディスプレイに使用される装置が提供され、装置は、 画像をユーザの眼へ反射する複数の反射体を備える基板 を備える。

本開示の様々な、ただし必ずしもすべてではない例によれば、上述の装置を備えるモジュールまたはニアアイディスプレイデバイスが提供される。

本発明の詳細な説明および特定の実施形態を理解するのに役立つ本開示の様々な例をより深く理解できるように、以下、単なる例として添付の図面を参照する。

本開示による装置の例を概略的に示す。

本開示による装置を組み入れたニアアイディスプレイデバイスの例を概略的に示す。

図3A−3Dは、本開示による装置のさらなる例を概略的に示す。

本開示によるニアアイディスプレイデバイスのさらなる例を概略的に示す。

本開示による方法を概略的に示す。

本開示による装置のまたさらなる例を概略的に示す。

詳細説明

本開示によるニアアイディスプレイのための装置および方法の例を、以下、図面を参照して記載する。以下の例および添付の特許請求の範囲は、当業者に明らかな任意の形で適切に組み合わせてよい。

図面は必ずしも正確な縮尺ではない。図面の一部の特徴および表示は、明確さおよび簡潔さのために比率の点で簡略にまたは誇張して示されることもある。図面中、類似の参照符号を使用して同様の特徴を指示する。明確さのために、必ずしもすべての参照符号がすべての図面で表示されてはいない。

図面は、ニアアイディスプレイ210に使用される装置100を示す。装置は、 stenopeic視(マックスウェル視としても知られる)を提供する手段101と、 ユーザの眼108に画像106を反射する手段102と、 を備える。

図1は、装置100の動作を説明するのに必要な機能部品に焦点を合わせたものである。図1は、例えば図2のNED210などのニアアイディスプレイ(NED)に使用される装置100の断面平面図を概略的に示す。装置は、ユーザの実世界の光景/環境のstenopeic視を提供する手段101を備える。

stenopeic視手段101は、複数の開口部103を備えてもよく、開口部103は、ユーザが使用するときにそれを通したstenopeic視を可能にするように寸法を決められて配列/パターンに配置される。開口部は、stenopeic/ピンホール眼鏡の製作に似たプロセスを使用して形成されてもよい。stenopeic視手段101は、不透明/光学的に非透過性、すなわち光105"が通過できない材料製の層または基板107を備えてもよい。光105"は複数の度からきてもよい。基板は、光105'が通過できる複数の開口部103を備えてもよい。光105'は複数の角度からきてもよい。かかる開口部は、例えばそれらの大きさ、離間距離/間隔/ピッチ、ならびに配列/マトリックスにおけるそれらの配置などによってstenopeic視を提供するよう構成される。例えば開口部は、0.1〜2mmのオーダの寸法を有するピンホールであってもよい。意図される使用事例、照明環境、したがって瞳孔の大きさによっては、開口部は2〜10mmのオーダの離間距離を有して、例えば六角パターン/配列に配置されてもよい。なお、当然のことながら、stenopeic視を提供する他の寸法、ピッチ、およびパターンが実装されてもよい。

一部の例では、開口部は、円錐形または円錐台形の断面形状を有することができるであろう。例えば101の厚さによっては、開口部103は、多数の角度から光を取り込むために円錐形であってもよい。図1には、基板101の平面に垂直な主軸を有する開口部が示されている。しかしながら、一部の例では開口部の主軸はこのように整列していなくてもよい。装置は、ユーザによる使用中にstenopeic視手段がユーザの眼の付近に保持されて眼を実質的に覆うように構成されてもよい。これにより、回折によって制限される可能な限り小さな開口部が可能となる。

stenopeic視手段101は、ユーザが装置を通して実世界の光景/環境を見られるようにする「透視」機能性を提供する(矢印105および105'により比喩的に表現されている)。

装置100はさらに、入射する画像106をユーザの眼108に反射する手段102を備える。画像は、例えば画像ビームを発生させるピコプロジェクタなどの画像生成手段により生成されてもよい。画像106を反射する手段102は、複数の反射体104を備えてもよい。複数の反射体104は、0.01〜1mmのオーダの寸法で六角パターン/配列に配置されたミラーなどの複数の反射面または微小反射体を備えてもよい。単純にするために、図1は、反射体が基板と同一平面上にあることを示しているが、反射体は、基板に対して角度をなしてもよく、反射体は、さらに後述するように互いに異なる角度で設けられてもよい。さらに、互いに異なる角度は、反射体配列中で一定でなくてもよい。

複数の反射体104は、或る配列/パターンに配置されて、0.01〜1mmのオーダの離間距離/ピッチを有してもよい。反射体は、開口部103同士の間に配されてもよい。例えば反射体は、基板上の開口部同士の間の区域に、例えばナノインプリントリソグラフィ法を用い、または真空マイクロインプリントにより形成されてもよい。開口部および反射体の間隔は必ずしも同じではなく、反射体同士の間の距離はミラーの配列中で必ずしも一定ではない。

stenopeic視手段101が設けられ反射手段102が配される基板107は、平坦である必要はなく、湾曲していることも可能であろう。それによって、平坦でない光学表示面、すなわち平坦でないまたは例えば2つの直交方向に湾曲した1つ以上の主面(例えば外向きの表面および内(眼)向きの表面)を有する光学表示面が設けられる。例えば、凸状の外面および凹状の内面を有してもよい。反射体104の配列は、凹状の内面に、すなわち、各微小反射体が装置のユーザの眼に対向する側に配されるように設けられてもよい。反射体の光軸と、それらの基板に対する傾斜角とは、反射体が配された基板の湾曲を考慮に入れるようしかるべく構成できよう。そのような平坦でない光学表示面を使用できることで、装置を組み込んだデバイスの設計自由度が増し、嵩張りにくく、より小型で審美的訴求力と形状の向上したNEDデバイスが設計可能になり得る。

装置はモジュールとして設けられてもよい。本願明細書で使用される「モジュール」とは、完成品製造業者またはユーザにより追加されることになる一定のパーツ/部品以外のユニットまたは装置をいう。

画像106、ひいては反射される画像106'は、別個の画像生成手段(図2の211参照)により生成された仮想画像であってもよい。ユーザにより観察される反射画像は、反射手段102を介してユーザに提示される仮想画像106とstenopeic視手段101を介して観察されるユーザの実世界の光景/視点105とを様々に組み合わせることにより拡張現実表示、複合現実表示、または仮想現実表示のうちの1つ以上をユーザ/視認者に提供するために使用されてもよい。したがって、本開示の様々な例は、「スマート」stenopeicアイウェアを提供する。

装置の特定の例は、特に明るい戸外/日中環境において高い表示効率を提供する。開口部/ピンホールを通過する光のみがユーザの眼(の片方又は両方)108に入射するので、stenopeic視手段101は、ユーザにより観察される実世界の光景の明るさを軽減する。よって、観察される実世界光景の明るさがstenopeic視手段により軽減されることから、生成されて反射手段102からの反射により視認者に提示される仮想画像は、観察対象の戸外/日中の実世界の光景の明るさを考慮に入れて明るく/高明度にする必要はない。これは、背景の実世界光景に対する仮想画像のより優れたコントラスト比を可能にし得る。これはさらに、明るさを軽減した仮想画像の生成を可能にしてもよく、エネルギー消費要件を低減し、ひいては電池寿命を延長し得る。

画像をユーザに提示するために反射手段を使用することは、有利なことに、嵩張りにくく小型化されたより薄い装置がNEDデバイスに設けられることを可能にして(すなわち、導波路、表面格子または体積格子、および回折光学素子の複雑な構成と比較して)、それによって、審美的訴求力と形状の向上したデバイスの設計を可能にし得る。さらに、画像が、回折または色分解光学素子を介するのではなく反射によって眼に提示されるので、クロストーク、位置ずれ、および不完全な色収束などの問題が緩和/回避され、ユーザの視認快適性が向上するであろう。

最後に、本発明の例は、特にstenopeic視であることを考えると、装置を介して視認するユーザに対し視力の向上をもたらし得る。

図2は、NEDデバイス210の例を断面平面図から概略的に示し、さらにNEDデバイスの装置200の前面図を示す。明確さと簡潔さのために、NEDデバイスの右側の部品の細部のみが示され説明されるが、当然のことながら、部品200aおよび211aの等価な構成がNEDデバイスの左側に設けられることが可能であろう。

本例では、NEDデバイスは、図1の装置100を参照して記載したものと似た機能性を提供する装置200、すなわち、開口部203の配列(stenopeic視を可能にするよう構成されている)および反射体/微小ミラー204の配列(画像を反射して視認者に提示するよう構成されている)により従来の各レンズが置き換えられているが、従来の眼鏡に似た外形寸法を有する。

複数の開口部203は、例えば任意の曲率半径rの湾曲した基板207の主面に2次元配列で形成される。同じく、複数の反射体が基板の主面に2次元配列で形成される。複数の反射体は、開口部の配列との、交錯/混交/編成/散在/または重畳、のうちの1つ以上がなされるように配置されてもよい。例えば反射体は、それらが開口部同士の間に入るように、すなわち反射体が基板のうち開口部同士の間の部分に配されるように、基板上に位置づけられてもよい。

NEDデバイスは、ユーザの眼へ反射されるように反射体を目標とする/反射体に誘導される画像/画像ビームを生成する画像生成手段211を備えてもよい。画像生成手段は、マイクロディスプレイ、プロジェクタ、またはレーザスキャナを組み込んだ光学エンジンを備えてもよい。マイクロディスプレイは、反射型液晶(LCOS:Liquid Crystal on Silicon)、有機発光ダイオード(OLED:Organic Light Emitting Diode)、またはその他任意の発光ディスプレイ技術に基づいてもよい。

迷光をなくすために、LASERベースの画像生成手段などの画像生成器211は、光が反射体にのみ当たり、各反射体204の位置での振幅および/または照射の持続期間/重なりが反射体の濃淡レベル値(ディスプレイの画素と同じであると考えることができる)に対応するような形で、空間的および/または時間的に変調されてもよい。画像ビームウェストが十分に細くない場合、追加の集束光学素子が必要かもしれないが、その場合、反射体が湾曲されて、コリメーションが強化/最大化されることが可能である(例えば図3D参照)。反射体の傾斜角の不均一な空間的分布が反射体の不均一な空間的分布を補い、それによって、網膜に投影される画素の分布を均一にしてもよい。

画像の生成に投影光学素子が使用される場合、光を反射体にのみ投影することにより迷光を回避するためにマスクが設けられてもよい。これは、対応するマスクを画像生成器(例えばLCOS、OLED、またはその他の表示技術に基づいてもよい)の結像面に追加することで行われてもよい。

画像生成手段はさらに、反射体204からの反射(反射した画像ビーム206'で示されている)のために反射体204に(一つ又は複数の)画像ビーム206を分配/誘導してもよい。画像生成手段211は、NEDデバイス210のアームに示されているが、当然のことながら、光および/または画像生成手段は、他の場所、特に例えばNEDデバイスの中央ブリッジ部分に設けられることも可能である。生成された光および/または画像は、次に、例えば光ファイバを介して、反射手段に画像を誘導するよう構成された別個の手段に案内でき、そこで画像が、ユーザの眼への画像の反射のために反射体に分配される。そのような別個の画像誘導手段は、遠隔光源および211の位置にある走査ミラー、または他の画像分配手段(例えばアームに位置することができるであろう)を備えてもよい。有利なことに、画像および/または光生成器と画像誘導/分配手段との分離は、画像生成手段の位置に関する設計自由度を増大させ、分離された部品それぞれのより小さな占有面積を保証することができ、NEDのより簡素化した魅力的な設計を可能にし得るであろう。

画像生成器が偏光を使用する場合、ミラーの傾斜角およびその(表面)屈折率は、反射がブルースター角(特定の偏光のビームの反射だけがあり透過がない)で発生するように選択できるであろう。

装置200(ならびにある場合は画像生成手段211および別個の画像誘導手段)は一方の眼に提供されてもよく、第2の同様の装置(ならびに場合によって、ある場合は第2の画像生成手段および第2の画像誘導手段)が他方の眼に提供されてもよい。あるいは、1つ以上の画像誘導手段であって、装置からユーザの眼へ反射される画像を2つの装置それぞれに誘導するために提供される該画像誘導手段とともに、単一の画像生成手段が提供されてもよい。

装置の特殊な事例は、開口部を一切有しない(例えば図6を参照して後述するとおり)。そのような装置は、仮想現実のために使用可能なNEDデバイスを提供するために使用されてもよい。

NEDデバイスは、携帯用途、着用用途、およびワイヤレス通信のうちの少なくとも1つまたはそれ以上のために構成されてもよい。

眼鏡/サングラス形状の外形寸法が示されているが、当然のことながら、特に例えばアイピース、ゴーグル、バイザー、ヘルメット、またはその他アイウェアもしくはヘッドウェアなど、頭部装着可能ディスプレイの他の外形寸法および設計が実装可能であると考えられる。

図3A〜3Dは、NEDデバイスにおいて使用可能であり、例えば図2のNEDデバイスの領域Aの拡大表示を表現し得る、装置300の例の様々な断面平面図を概略的に示す。各装置は、開口部/ピンホール303および反射体/ミラー304を備え、これらは組み合わせ配列に、すなわち、ピンホール303が鏡304の間に位置するように配置される。

ピンホール303の大きさは、意図される表示解像度、望まれる視力の改善、および実世界での意図される視認距離のうちの1つ以上に従って選ばれてもよい。最適なピンホール離間距離は、瞳孔の大きさ、従って実世界環境の照明量に依存してもよい。薄暗い環境に対して瞳孔の大きさが拡大することの影響に対処するために、追加の光源が利用され、NEDデバイスに設けられてもよいであろう。さらに、または代わりに、反射された画像自体を使用して、人為的な順応により瞳孔の大きさを縮小させることが可能であろう。

ピンホールがミラーピッチよりも大きい場合、観察される反射画像に不連続性があり得る。ピンホールの間隔および空間的配置は、ミラー配列のそれと同じである必要はない。孔が小さいほど、ユーザの視覚は鋭くなり、すなわちユーザの視力が改善し得る。しかしながら、小さな孔は、小さすぎると、望ましくない回折効果が発生し得る。

例には、傾斜角cおよびd、ピッチb、離間距離a、および開口率a/(a+b)をもつ隣り合った/連続した2つのミラー304a、304bが示されている。各ミラー304a、304bは、基板の平面などの基準面に対し異なる光軸角/反射角/傾斜角を有することができる。そのような角度は、反射された画像306'を必要な位置に分布させるように、例えば反射された画像がユーザの視野全体にわたって知覚され得るよう且つ/またはミラーの任意の不均一な空間的分布を補正するよう決定され(例えばユーザの眼と入射する画像ビーム306との相対位置および方向に基づき)、しかるべく設定されてもよい。

人間の観測されている視野は、約180°である。広い視野を提供するべく、反射体は、広い視野、例えば90°超、120°超、150°超、およびほぼ180°にわたって画像がユーザの眼へ反射され得るように、異なる光軸角度を提供するために互いに異なる角度、すなわち異なる傾斜角を有するよう構成されてもよい。ユーザの視野のほぼいずれの点においても仮想画像を知覚できるので、有利なことにこれは、ユーザの拡張現実の没入体験の改善を支援することができる。

一部の例では、複数の開口部103の配置は様々で、すなわち基板107の表面にわたって不均一であってもよい。同じく、複数の反射体104の配置も様々/不均一とすることができるであろう。一部の例では、部分的なFOVを提供するよう構成されたミラーの配列を提供可能であろう。ミラーの配列は、複数の開口部間に均一に散在しなくてもよく、代わりに、開口部の間にミラーが一切散在していない区域が基板にあり得るように基板の特定領域に集中させることができるであろう。かかる区域では、開口部の密度を、ミラーが開口部の間に散在する領域における開口部の密度と異なるものとすることができるであろう。

ミラー304a、304bは、真空マイクロインプリントにより形成されてもよい。ミラーの高反射率は、金属をマイクロインプリントステップにおいて直接転写することによるか、またはフォトレジストがマイクロインプリントプロセスで転写されるフォトリソグラフィおよび金属蒸着によるかのいずれかで達成可能である。ナノインプリントされたワイヤグリッド偏光子(WGP:wire-grid polarizer)の突出構造体の上に金属を形成するのに似たプロセスも使用され得るであろう。蒸着される誘電体ミラーの間の区域にマスクがかけられる誘電体ミラー蒸着プロセスも可能である。

基板307は、特に例えばガラスまたはプラスチックなど、任意の適切な材料製であってもよい。基板307およびその主面は、平坦である必要はなく、平坦でない基板を代わりに使用可能であろう。平坦でない表面は、有利なことに、装置およびそれを組み入れるデバイスの設計自由度を増大させる。これは、デバイスが、例えば平坦な光学表面を必要とする従来のNEDデバイスと比較して、その視覚的な訴求力/審美性の増した設計にされることを可能にする。サングラスのような設計によりよく似せることができる、より薄く、嵩張りにくく、湾曲したアイウェアNEDデバイスなど、より審美的訴求力のある形状/外形寸法が採用されてもよい。

図3Aおよび3Bの装置は、光学的に透過な樹脂などの透明媒質310を基板層307の凹状の内面にコーティングすることにより形成されてもよい。内面は、装置のユーザによる使用時、ユーザの眼に対向する表面に対応する。例えば基板層307に対して垂直に見たときなどにデバイスの不透明な領域の部分に対応する、複数のライトトラップ311が設けられてもよい。ライトトラップ311は、光照射野を無制御な形で乱し得る「余分な」または広がった開口部/ピンホールがないことを保証することもできる。ミラーの後ろの領域がライトトラップ311の一部を形成してもよい。媒質310のうち開口部の前にない領域も不透明であってもよい。一部の例では、開口部は円錐形または円錐台形の断面形状を有し、開口部の円錐の軸線を、例えば両方傾斜角cで、隣りのライトトラップの軸と平行とすることができるであろう。

図3Aでは、ミラー304a、304bは、ミラーが形成される透明媒質の表面に対して後退している。そのような「消極的」構成の代わりに、ミラーは別の形として、積極的、すなわち図3B(さらに図3C〜3D)に示されているように、ミラーの形成される媒質の表面に対して突出するように構成されてもよいであろう。

図3Cおよび3Dの装置では、不透明/吸収層307が透明基板311に塗布されている。開口部は、不透明層のみを貫通してもよい(図示のように)し、不透明層とその下にある基板との両方を、それらに孔ができるように貫通してもよい。

図3Dの装置では、湾曲したミラーが使用される。ミラーの光軸312a、312bは異なるように調節されてもよく、すなわち、画像をユーザの眼の異なる部分に反射でき、ユーザの広い視野にわたって反射画像を提供するとともに、ミラーの任意の不均一な空間的分布を補正するように、各ミラーの光軸の角度は様々であってもよい。

図4は、装置400および画像生成手段411がユーザの眼の一方に提供され、光フィルタ手段412が他方の眼に提供される、単眼ニアアイディスプレイデバイス410のさらなる例を概略的に示す。光フィルタ手段は、ユーザの他方の眼に入射する光の量を軽減するよう構成されている。光フィルタ手段412、例えば中性フィルタなどは、装置400を通る空間的に平均化された透過率とほぼ同等の透過率を提供するよう準備されてもよい。装置は、ユーザによる使用中に光フィルタ手段がユーザの眼の付近に保持されて眼を実質的に覆うように構成されてもよい。さらに、両眼に同じ視力矯正を提供するために、フィルタは、ピンホールの配列により、ただしミラーはなしで実現されてもよい。

ピンホールのピッチ、大きさ、および視認距離の一部の組み合わせについては、実像において調節/輻輳の不一致が生じ得る。ピンホールを片眼の前にのみ使用して、他方の眼を対応する場の透過率をもつ中性フィルタで覆うことによって、調節/輻輳の不一致を軽減または除去することが可能となり得る。

図5は、本開示の例による方法500のフローチャートを概略的に示す。

ブロック501において、例えば上述したような、反射手段およびstenopeic視手段を備える装置が準備される。ブロック502において、例えば上述の画像生成器を用いて画像が生成される。ブロック503において、画像が、例えば上述の画像分配手段(画像/光生成手段と組み合わせても別個であってもよいであろう)を介して、反射手段の方へ誘導される。ブロック504において、反射手段を介してユーザの眼に画像が反射される。

図5のフローチャートは、数ある考えられるシナリオの中の1つを表す。各ブロックに対する特定の順序の図示は、各ブロックに要求されるまたは好ましい順序があることを必ずしも示唆するものではなく、ブロックの順序および配列は変更されてもよい。さらに、一部のブロックは省略可能かもしれない。例えば一部の方法は、画像生成手段および画像分配手段の、それぞれステップ502および503を含まなくてもよい。これは、これらの部品が装置と別個であってもよいからである。

図5に示されたブロックは方法の中の動作を表し得る。ブロックの様々な部分は、コンピュータプログラム内の命令/コードの各部分を表し得る(特に例えばブロック502)。当然のことながら、かかるブロックおよび複数ブロックの組み合わせは、ハードウェア、ファームウェア、および/または1つ以上のコンピュータプログラム命令を含むソフトウェアなどの様々な手段により実装可能である。例えば、上述した手順の1つ以上がコンピュータプログラム命令により具現化されてもよい。この点、上述した手順を具現化するコンピュータプログラム命令は、メモリストレージデバイスに記憶されてプロセッサにより実行されてもよい。

当然のことながら、そのような任意のコンピュータプログラム命令は、コンピュータまたはその他プログラム可能な装置(すなわちハードウェア)にロードされて、マシンをもたらし、プログラム可能な装置上で実行された命令が、各ブロックで規定された機能を実装する手段を生じるようにすることができる。プログラム可能な装置に特定の形で機能するよう命令できるこうしたコンピュータプログラム命令はさらに、コンピュータ可読媒体に記憶されて、コンピュータ可読メモリに記憶された命令が、各ブロックで規定された機能を実装する命令手段を含む製品をもたらすようにしてもよい。コンピュータプログラム命令はさらに、プログラム可能な装置にロードされてプログラム可能な装置において一連の演算動作を実行させてコンピュータに実装されたプロセスをもたらし、プログラム可能な装置で実行される命令が各ブロックに規定される機能を実装する動作を提供するようにしてもよい。

図6は、ニアアイディスプレイにおいて使用するために構成された装置600のさらなる例を概略的に示す。装置600は、複数の反射体604を備える基板607を備え、反射体604は、ユーザの眼608に画像606を反射するよう構成される。

装置600は、stenopeic手段/ピンホールが設けられないことを除いて、上述した装置およびデバイスに似ていると考えられてよい。複数の反射体604を備える反射手段602が基板607上に配され、そこに配置および構成(すなわちしかるべく位置決めおよび方向付け)されて、受け取った画像606(例えば図2の211などの画像生成手段から)を、反射画像606'がユーザの眼に誘導されそれにより知覚されるように反射してもよい。一部の例では、基板は湾曲し/平坦でなくてもよい。一部の例では、複数の反射体は湾曲し/平坦でなくてもよい。一部の例では、複数の反射体は互いにおよび/または基板に対して異なる角度に方向付けられてもよい。一部の例では、基板は不透明で、「透視機能性」が提供されなくてもよい。そのような装置は、仮想現実NEDデバイスを提供するために使用されてもよい。一部の例では、基板は透明で、それにより「透視機能性」を実現してもよい。そのような装置は、拡張、複合、および仮想現実NEDデバイスを提供するために使用されてもよい。一部の例では、基板は例えば、1つの眼鏡/サングラスなど、アイウェアなどのレンズに対応してもよい。

装置の様々な例が様々な部品を含むという点から上述されたが、当然のことながら各部品は、1つ以上の処理要素またはプロセッサなどの対応するコントローラまたは回路として具現化されまたは他の形でそれにより制御され得ることを理解されたい。この点、上述した部品はそれぞれ、上述した個々の部品の対応する機能を実行するよう構成されたハードウェア、ソフトウェア、またはハードウェアとソフトウェアとの組み合わせにおいて具現化されたデバイス、手段、または回路のうちの1つ以上であってもよい。

一例では、装置100は、1つ以上のオーディオ/テキスト/ビデオ通信機能(例えば電気通信、ビデオ通信、および/またはテキスト送信(ショートメッセージサービス(SMS:Short Message Service)/マルチメディアメッセージサービス(MMS:Multimedia Message Service)/電子メール)機能)、インタラクティブ/非インタラクティブな閲覧機能(例えばウェブブラウジング、ナビゲーション、TV/プログラム閲覧機能)、音楽録音/再生機能(例えばMoving Picture Experts Group-1 Audio Layer 3(MP3:動画専門家集団1オーディオレイヤ3)またはその他のフォーマットおよび/または(周波数変調/振幅変調)無線ブロードキャスト記録/再生)、データダウンロード/送信機能、画像捕捉機能(例えば(例えば組み込み型の)デジタルカメラを使用)、およびゲーム機能を追加提供できるNEDデバイスにおいて具現化される。

本開示の例は、方法と、方法の動作を実行するための機能性を提供する様々なモジュール、手段、または回路を備える対応する装置との両方を提供する。モジュール、手段、もしくは回路は、ハードウェアとして実装されてもよく、またはコンピュータプロセッサにより実行されるソフトウェアもしくはファームウェアとして実装されてもよい。ファームウェアまたはソフトウェアの場合、本開示の例は、コンピュータプロセッサによる実行のためにコンピュータプログラム命令(すなわちソフトウェアまたはファームウェア)を具現化するコンピュータ可読ストレージ構造を含むコンピュータプログラム製品として提供可能である。

本開示の例示的な実施形態によれば、装置は、例えばスマートグラスなどの電子デバイスに設けられてもよい。なお、当然のことながら、スマートグラスは、本開示の実装形態の例の利益を享受し得るであろう電子デバイスの例示にすぎず、したがって、これに本開示の範囲を制限するものと理解されてはならない。一部の実装形態例では装置はスマートグラスとして提供され得るが、手で持ち運びできる電子デバイス、ウェアラブルコンピューティングデバイス、携帯型情報端末(PDA:portable digital assistant)、モバイルコンピュータ、ゲーム機、カメラ、ビデオレコーダ、およびその他のタイプの電子システムなど、これらに限定されない他のタイプの電子デバイスが本開示の例を容易に採用でき、特にビューファインダ機能を搭載できるものが、拡張現実表示の機能性を提供する能力の利益を享受し得る。さらにデバイスは、それらが移動性を提供することを目的としているかどうかにかかわらず本開示の例を容易に採用できる。

前述の説明に記載された特徴は、明示的に記載された組み合わせ以外の組み合わせで使用されてもよい。

各機能は特定の特徴を参照して記載されたが、それら機能は、記載の有無にかかわらず他の特徴により実行可能なこともある。各特徴は特定の例を参照して記載されたが、それらの特徴は、記載の有無にかかわらず他の例にも存在し得る。本開示の様々な例が上記の各段落に記載されたが、当然のことながら、特許請求の範囲に記載された本発明の範囲から逸脱することなく、与えられた例に対して変更が加えられ得る。

「備える」という用語は、本文書では排他的意味ではなく包含の意味で使用される。すなわち、XがYを備えるとの言及は、Xが1つのみのYを備えても、1つを超えるYを備えてもよいことを示す。

本記載では、様々な例が参照された。或る例に関連しての特徴または機能の説明は、それら特徴または機能がその例に存在することを示す。文章中、「例(example)」または「例えば(for example)」または「てもよい(may)」という用語の使用は、当該の特徴または機能が、例として記載されたか否かにかかわらず少なくともその記載の例においては存在することと、それらが他の例の一部または全てにおいては必ずしも存在しないが存在できることとを表し、これは、明示的にそう述べられるか否かを問わない。したがって、「例」、「例えば」、または「てもよい」は、例の集合の中の特定の事例に言及するものである。事例の特性は、その事例のみの特性、または集合の特性、または集合内の全部ではなく一部の事例を含む集合の部分集合の特性とすることができる。

本記載において、「或る、この」[特徴、要素、部品、手段・・・]への言及は、別段の明示的な記載がない限り、「少なくとも1つの」[特徴、要素、部品、手段・・・]と解釈されるべきである。

上記記載は、本開示のいくつかの例を説明するが、当業者であれば、可能な代わりの構造および方法の特徴であって、本願明細書で上述された構造および特徴の特定例と等価な機能性を提供し、簡潔さおよび明確さのために上記説明から省略されたかかる構造および方法の特徴に気づくであろう。それでもなお、上記記載は、等価な機能性を提供するかかる代わりの構造または方法の特徴が本開示の例の上記記載において明示的に除外されていない限り、かかる代わりの構造および方法の特徴への言及を黙示的に含むものと理解されるべきである。

上記明細書の中では、本開示の例の特に重要と考えられる特徴に注意を引くよう努めたが、当然のことながら出願人は、上記で言及し、且つ/または図面に示した特許性のある任意の特徴または複数の特徴の組み合わせに関して、それが特に強調されたか否かにかかわらず保護を請求する。

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