アイシールド及び装着器

申请号 JP2015154619 申请日 2015-08-04 公开(公告)号 JP2017032877A 公开(公告)日 2017-02-09
申请人 大浦 一成; 发明人 大浦 一成;
摘要 【課題】フレーム装着タイプのアイシールドにおいて、フレームへのシートの着脱の手間を大幅に削減するとともに、シートの表面に汚れを付着させずにフレームに装着できる簡易な装着器を提供する。 【解決手段】弾性を有する透明樹脂板から成るアイシールド用シート2の左右両側の上縁寄りにはそれぞれ2つの貫通孔と両貫通孔に跨るスリットとを設け、弾性を有する棒状体を装用者の頭部に固定可能な略コの字型に形成してなるアイシールド用シート2には装用者の両こめかみの 位置 においてそれぞれ前記2つの貫通孔とスリットに嵌合する内側向きの湾曲部を設け、装用者がシート2全体を湾曲させてフレーム1の内側に位置させた上で、片側づつスリットをフレーム1の湾曲部に押し当てるだけで湾曲部がスリットを押し開いてシート2に貫入し、そのまま2つの貫通孔にフレーム1が嵌合して装着が完了するように構成した。 【選択図】図4
权利要求

アイシールド用フレームに着脱可能に取り付けて装用者の顔面の上部を覆う弾性を有する透明樹脂板から成るアイシールド用シートであって、左右両側の上縁寄りに、それぞれ2つの貫通孔と両貫通孔に跨るスリットとを設けたことを特徴とするアイシールド用シート。弾性を有する棒状体を装用者の頭部に固定可能な略コの字型に形成してなり、装用者の両こめかみの位置においてそれぞれ前記2つの貫通孔とスリットに嵌合する内側向きの湾曲部を設けたことを特徴とするアイシールド用フレームと、請求項1に記載のアイシールド用シートから構成されるアイシールド。請求項1に記載のアイシールド用シートを前記アイシールド用フレームに装着するための装着器であって、上面には装着時における前記アイシールド用シートの形状に対応する湾曲面を有し、両側面には前記2つの貫通孔とスリットに対応する嵌め込み孔を設けた装着台を備えることを特徴とする装着器。

说明书全文

本発明は、医療従事者等が使用する、顔面の上部を覆うアイシールドの技術に関する。

医師や看護師等の医療従事者は、手術等の際に顔面の下部にマスクを着用し、患者の血液や体液等の飛散から眼部を保護する必要がある場合には、マスクの上側に顔面の上部を覆うアイシールドを装用する。

アイシールドは、特許文献1や2に記載のアイシールドのように、弾性を有する透明樹脂板からなるシートを何らかの手段でマスクに固定するものが提案されているが、近年では、図1に示される如く樹脂等の弾性を有する略コの字型のフレームにシートを装着し、図2の如くマスクの上から眼鏡のように頭部に装用するものが普及している。

特開平7−178117号公開公報

実用新案登録第3160039号公報

医療現場では、患者から医療従事者への感染予防対策としてマスクやアイシールドの装用が重要とされ、マスクやアイシールドは一般的に都度新しいものを使用し、使用後は廃棄される。特にアイシールドの場合、シートは一回限りのディスポーザブルであり、フレームは消毒して複数回使用される場合が多い。しかし、手術等一刻を争う多忙な医療現場では、フレームへのシートの着脱の手間は医療従事者にとって余計な負担となり、シートの曇りや汚れは視界を低下させる。特にマスクに装着するタイプは、シートの一部が顔面に触れるため装用者にとって圧迫感が強いだけでなく、位置ズレが生じ易く曇りや汚れも付き易いという問題がある。

その点、図1のようなフレーム装着タイプは圧迫感が少なく、位置ズレを生じにくい。しかし、フレームへのシートの装着の際には、図3に示す如くシートの左右に設けた2つの貫通孔にフレームの端部を順次通していく必要があり、手間がかかる上にシートに汚れが付き易いという問題があった。

本発明は、以上のような従来技術の問題を解決しようとするものであり、具体的には、フレーム装着タイプのアイシールドにおいて、フレームへのシートの着脱の手間を大幅に削減するとともに、シートの表面に汚れを付着させずにフレームに装着できる簡易な装着器を提供することを課題とする。

上記課題の解決のために、請求項1に記載した発明は、アイシールド用フレームに着脱可能に取り付けて装用者の顔面の上部を覆う弾性を有する透明樹脂板から成るアイシールド用シートであって、左右両側の上縁寄りに、それぞれ2つの貫通孔と両貫通孔に跨るスリットとを設けたことを特徴とする。

また、請求項2に記載したアイシールドは、弾性を有する棒状体を装用者の頭部に固定可能な略コの字型に形成してなり、装用者の両こめかみの位置においてそれぞれ前記2つの貫通孔とスリットに嵌合する内側向きの湾曲部を設けたことを特徴とするアイシールド用フレーム(以下、単に「フレーム」と記す。)と、請求項1に記載のアイシールド用シート(以下、単に「シート」と記す。)から構成される。

かかる構成により、本発明に係るアイシールドにおけるフレームへのシートの装着方法は、前記従来のフレーム装着型アイシールド(以下、「従来技術」と記す。)の装着方法とは根本的に異なる。すなわち、従来技術では、フレームの端部をまずシートの2つの貫通孔のうち内側の貫通孔に表面から通し、次に外側の貫通孔に裏面から通すことでシートにフレームを挿通させる。装用者は、片手で2つの貫通孔が裏面で対面するようにシート湾曲させて保持し、もう一方の手でフレームを保持してその端部を2つの貫通孔に挿通させるという作業を左右それぞれについて行い、さらにシートをフレームの前面まで引き寄せるという合計3工程の作業を行うことになる。かかる作業は、特に緊急を要する手術等の際には医療従事者にとって少なからざる負担となるだけでなく、装着作業中にシートの表面に何度も指先で触れることになり、シートが汚れて視界を妨げるおそれも高い。

これに対し、本発明の構成では、装用者がシート全体を湾曲させてフレームの内側に位置させた上で、片側づつスリットをフレームの湾曲部に押し当てるだけで湾曲部がスリットを押し開いてシートに貫入し、そのまま2つの貫通孔にフレームが嵌合して装着が完了する。先行技術のようにフレームの端部を2つの貫通孔に順次挿通させたりシートをフレーム前面まで引き寄せる手間が不要なため、装着作業の効率が大幅に向上するだけでなく、指先で触れる箇所を最小限とできるためシートへの汚れの付着も少なくなる。

請求項3に記載した発明は、請求項1に記載のシートを前記フレームに装着するための装着器であって、上面には装着時における前記シートの形状に対応する湾曲面を有し、両側面には前記2つの貫通孔とスリットに対応する嵌め込み孔を設けた装着台を備えることを特徴とする。

装着時には、装用者は平面状態のシートを装着台の上にセットし、次にフレームの両端を両手で保持してシートの上方から装着台に被せる。フレームに押下されたシートは装着台の湾曲面に密着し、フレームの湾曲部がシートのスリットを押し開きつつ嵌め込み孔に貫入することによりシートのフレームへの装着が完了するので、後はフレームを装着器から取り外せば、そのままアイシールドを装用することができる。

かかる構成によれば、装着台にシートをセットした後は、シングルアクションでフレームへのシートの装着が可能となるので極めて効率的であり、また、装用者はシートの表面に手を触れることなくフレームに装着できるので、シートにはほとんど汚れが付着しない。

また、前述の通り、医療現場ではシートは使い捨てであるため、アイシールドを使用する場所の手の届きやすい位置に保管しておくことが望ましいが、かかる装着器に多数のシートとフレームをストックしておけば、アイシールドのディスペンサーとして使用可能となり便利である。

本発明の構成によれば、医療従事者がアイシールドを使用する際に、フレームへのシートの着脱を効率良く、かつシートの表面を汚さずに行うことができる。これにより、多忙な医療現場でのアイシールド使用の徹底が促進され、医療従事者と医療行為の安全性の向上に資するものである。

以下、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。図4は本発明に係るシート2をフレーム1に装着した使用状態のアイシールドの外観を示す斜視図であり、図5はこれを上方から見た平面図である。

図6はフレーム1の斜視図である。フレーム1は、装用者の前額部に位置する前部10とテンプル部11から成る略コの字型の棒状体とし、前部10から屈曲してテンプル部11に至る装用者の両こめかみの位置に内側向きの湾曲部12を設けている。フレーム1の材質は弾性と可撓性を有する素材であれば特に限定されないが、使い捨て用としてはプラスティック等の合成樹脂の一体成型がコスト面で好適であり、反復使用の場合は抗菌加工を施した合成樹脂、あるいは熱湯殺菌に耐え得るアルミ、チタン合金等の軽量の金属が好適である。

なお、従来技術のフレーム装着型アイシールド用のフレームは加工コストの観点から断面形状を円形としたものが一般的であるが、装用者の頭部への密着性や装用感の向上、及び装着したシートの安定性の観点から、断面形状を楕円形あるいは略長方形としても良い。

図7は、本実施形態に係るアイシールド用シート2の平面図である。シート2は透明樹脂板20の一枚板であり、下方中央に鼻梁が当接するブリッジ部の切り込み21を設け、左右両端の上縁寄りにそれぞれ2つの貫通孔23と両貫通孔に跨るスリット24とを設けている。シート2の材質は弾性と可撓性を有する透明樹脂であれば特に限定されないが、コスト面の観点からはPET(ポリエチレンテレフタレート)が好適である。なお、シート2の両側部に設けた凹部22は、後述の眼鏡装着時の装用を想定し、眼鏡のフレームのシート2への干渉を防ぐために設けたものである。

なお、アイシールドはマスクの上から装用される場合が多く、手術室は医療上の理由から比較的高温に維持されており、装用者の息や汗によるシートの曇りが問題となるため、少なくとも顔側となる表面には防曇加工を施すことが望ましい。また、原則として使い捨てであるシートは多数枚を重ねてストックされることが多く相互の摩擦で表面に傷がつきやすいが、1枚づつ個別包装することはコスト高となる。そのため、シートの製造工程において材料シートの段階で両面に薄い樹脂フィルムを貼付したものをトムソン打ち抜きで1枚づつのシートに成形し、フレームへの装着直前に樹脂フィルムを剥がして使用することが好適である。

図8は本実施形態に係るアイシールドのフレーム1にシート2を装着する過程を示す連続図である。(イ)当初、シート2は平面である。(ロ)装着時には、これを湾曲させてフレーム1の内側に入れ、フレーム1の湾曲部12にシート2のスリット24を当接させる。(ハ)左右いずれかのスリット24に湾曲部12を押し込む。(ニ)湾曲部12がスリット24に貫入し、さらに湾曲部12の両側が2つの貫通孔23に嵌合してフレーム1にシート2が固定される。反対側も同じ工程でフレーム1にシート2が固定し、装着を完了する。

ところで、アイシールドは眼鏡を常用する医療従事者も使用するため、シート2と眼鏡との干渉が問題となる。図9は眼鏡着用時の装用を考慮したフレーム1の一実施例の平面図である。シート2を装着する左右の湾曲部12をやや外側に開き気味とすることでシート2の湾曲の度合いを小さ目とするとともに、湾曲部12の直後方のテンプル部11には、逆に外側向きの第二の湾曲部13を設けることにより、シート2の顔側面が眼鏡のヒンジ部と干渉しないようにしている。

次に、図10以降は本実施形態に係るアイシールド用の装着器3の一実施例を示す図である。図10は装着器3の正面、図11はは背面をそれぞれ示す斜視図である。

装着器3は卓上に設置することを想定したもので、基台31に垂直に取り付けた正面側の基板30と背面側の支柱32とを介して装着台33を設置している。装着台33は、上面に装着時における前記アイシールド用シートの形状に対応する湾曲面を有し、両側面には前記2つの貫通孔23とスリット24に対応する嵌め込み孔35を設け、基板30の正面側には複数のフレーム1とシート2をそれぞれ引っ掛けて保持可能な一対のフック36、37を備える。また、装着台33の上面の背面側にはシート2のブリッジ部の切り込み21に対応する形状の突起34を設けている。

図12は、該装着器3を使用してフレーム1にシート2を装着する過程を示す連続図であり、図13は、装着台33の嵌め込み孔35において、フレーム1の湾曲部12がシート2のスリット24及び貫通孔23に嵌合する状態を拡大表示した拡大図である。(イ)装用者は装着器3の正面側に立って、フック37からシート2を1枚取得し、装着台33の上面に上端を手前側として平面のまま載せる。この際、前記ブリッジ部の切り込み21を前記突起34に嵌め込むことにより、シート2は所定の位置にセットされる。(ロ)次に、装用者は、フック36からフレーム1を1本取得し、そのテンプル部11の末端を両手で開きながらシート2の上方から装着台33に被せる。(ハ)その状態でテンプル部11の弾性反発に従い末端を閉じさせていくと、フレーム1に押下されたシート2は装着台33の湾曲面に密着する。この際、フレーム1の湾曲部12がシート2のスリット24を押し開きつつ装着台33の嵌め込み孔35に貫入し、さらに湾曲部12の両側が2つの貫通孔23に嵌合してフレーム1にシート2が固定される、装着が完了する。(ニ)最後に、テンプル部11の末端を持ってシート2を装着済みのアイシールドを装着台33から取り外せば、そのままの挙動でアイシールドを頭部に装用することができる。なお、シート2の両面の保護フィルム(図示せず。)はセットする直前に剥がしておく。

装着器3を使用すれば、装用者はシート2を装着台33にセットしてからフレーム1を手にした後は、一度もシート2に手を触れることなくシングルアクションでフレーム1への装着を完了でき、かつ、そのままの挙動でアイシールドを装用することができる。そのため、医療従事者は手術中等の多忙な状況でも、最小限の動作で迅速にアイシールドの装用やシート2の交換が可能となり、しかも、シート2を汚す可能性が小さいため視界を最良の状態に維持できるのである。

以上、本発明に係るアイシールド用のシート及びフレーム、アイシールド用フレーム、並びに装着器の具体的な構成について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内において改良または改変が可能であり、それらは本発明の技術的範囲に属するものである。

本発明は、主に医療従事者が医療現場で使用する感染防止対策用のアイシールドへの適用を想定したものであるが、有害な化学物質や粉塵等から眼や顔面を守る必要のある各種作業用のアイシールドにも利用可能である。また、シートにUVカット素材を用いることで、顔面を紫外線から守る簡易な日焼け防止用フェイスガードにも利用可能である。

従来のアイシールドの例

従来のアイシールドのシート装用状態

本発明に係るアイシールドの装着方法

実施形態に係るアイシールドの斜視図

実施形態に係るアイシールドの平面図

実施形態に係るフレームの斜視図

実施形態に係るシートの平面図

実施形態に係るシートのフレームへの装着過程を示す連続図

眼鏡装着時用のフレームの平面図

実施形態に係る装着器の正面斜視図

実施形態に係る装着器の背面斜視図

実施形態に係る装着器によるシートのフレームへの装着過程を示す連続図

実施形態に係る装着器によるシートのフレームへの装着過程を示す拡大図

1 フレーム 10 前部 11 テンプル部 12 湾曲部 13 第二の湾曲部 2 シート 20 透明樹脂板 21 ブリッジ部の切り込み 22 凹部 23 貫通孔 24 スリット 3 装着器 30 基板 31 基台 32 支柱 33 装着台 34 突起 35 嵌め込み孔 36 フック(フレーム保持用) 37 フック(シート保持用

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