光学要素

申请号 JP2017541964 申请日 2016-02-11 公开(公告)号 JP2018506743A 公开(公告)日 2018-03-08
申请人 カール・ツァイス・スマート・オプティクス・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング; Carl Zeiss Smart Optics GmbH; 发明人 ホフマン、イェンス; ピュッツ、ヨルク; ミヘルス、ゲオルク; クラウス、ヴォルフ; ケルヒ、ゲルハルト;
摘要 所定の波長範囲を透過すると共に光学的有効構造が組み込まれる、光学要素を製造する方法が提供される。この方法は、a)所定の波長範囲を透過する第1のシェルを提供することであって、当該シェルは上面に一体的な実施形態及び構造部を有する、提供するステップと、b)所定の波長範囲に対して光学的に有効であるコーティングを構造部に塗布するステップであって、それにより、光学的有効構造を形成する、塗布するステップと、c)所定の波長範囲を透過する第2のシェルを提供するステップであって、当該シェルは一体的な実施形態を有するとともに上面の形と相補的な形を有する平滑な下面を有する、提供するステップと、d)所定の波長範囲を透過する接着層を第1のシェルの上面及び/又は第2のシェルの下面に塗布するステップと、e)光学的有効構造が埋め込まれた2シェル光学要素が製造されるように、接着層によって第1のシェルの上面を第2のシェルの下面に接続するステップとを含む。
权利要求

所定の波長範囲を透過すると共に光学的有効構造が組み込まれる、光学要素を製造する方法であって、 a)前記所定の波長範囲を透過すると共に一体形成されて、上面に構造化セクションを備える第1のシェルを提供するステップと、 b)前記所定の波長範囲に対して光学的に有効であるコーティングを前記構造化セクションに塗布するステップであって、それにより、前記光学的有効構造を形成する、塗布するステップと、 c)前記所定の波長範囲を透過すると共に一体形成されて前記上面の形状と相補的な形状を有する平滑な下面を備える第2のシェルを提供するステップと、 d)前記所定の波長範囲を透過する接着層を前記第1のシェルの上面及び/又は前記第2のシェルの下面に塗布するステップと、 e)前記接着層によって前記第1のシェルの上面を前記第2のシェルの下面に接合するステップであって、その結果、光学的有効構造が埋め込まれた2シェル光学要素が製造される、接合するステップと を含む、方法。前記第1のシェル及び前記第2のシェルは、ステップa)及びc)のそれぞれで、寸法安定シェルとして提供される、請求項1に記載の方法。前記第1のシェル及び前記第2のシェルは、上面及び下面が湾曲して形成されるように、ステップa)及びc)において提供される、請求項1又は2に記載の方法。前記第1のシェルは、上面が前記構造化セクションを除き平滑面として形成されるように、ステップa)において提供される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。ステップb)後、前記構造化セクションによって形成される少なくとも1つの溝は、上面まで材料が充填される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。ステップa)及びb)は、前記光学的有効構造が互いから離間された反射面片を備えるように実行される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。ステップa)及びb)は、前記光学的有効構造が厳密に1つの反射面片を備えるように実行される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。ステップd)において、前記接着層は、前記第1のシェルの上面の全体及び/又は前記第2のシェルの下面の全体に塗布される、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。接着層(31)を介して互いに直接接合される第1のシェル(22)及び第2のシェル(19)を有する2シェル光学要素として形成される光学要素であって、 光学的有効構造(13)は、前記光学要素(3)に組み込まれ、 前記光学要素(3)は、請求項1〜8のいずれか一項を使用して生成される、光学要素。前記光学的有効構造は、厳密に1つの反射面片(14)を備える、請求項9に記載の光学要素。前記反射面片(14)は湾曲して形成される、請求項10に記載の光学要素。請求項9〜11のいずれか一項に記載の光学要素であって、該光学要素は、ユーザの頭部に取り付けることができてイメージを生成することができる表示デバイス(1)の眼鏡レンズとして形成され、 正面(18)及び裏面(15)と、 結合セクション(11)及び該結合セクション(11)から離間された脱結合セクション(13)と、 導光チャネル(12)であって、該導光チャネル(12)は、前記光学要素(3)の前記結合セクション(11)を介して前記光学要素(3)内に入される前記生成されたイメージのピクセルの光束(9)を、前記光学要素(3)内において前記脱結合セクション(13)まで導くのに適しており、前記光束(9)は前記光学要素(3)から脱結合される、導光チャネル(12)と を備え、 前記脱結合セクション(13)は、前記光学的有効構造を備え、 前記光学的有効構造は、前記脱結合に向けて前記光束(9)を偏向させ、 前記正面(18)は、前記第1のシェル(22)の反対側に面する前記第2のシェル(19)の面(20)により形成され、 前記裏面(15)は、前記第2のシェル(19)の反対側に面する前記第1のシェル(22)の面(23)により形成される、光学要素。ユーザの頭部に取り付けることができるホルダ(2)と、 前記ホルダ(2)に固定されて、イメージを生成するイメージ生成モジュール(5)と、 前記ホルダ(2)に固定されて、請求項12に記載の光学要素(3)を備える撮像光学システム(7)であって、前記ホルダ(2)が前記ユーザの頭部に取り付けられると、前記ユーザがイメージをバーチャルイメージとして知覚することができるように、前記生成されたイメージを撮像する、撮像光学システム(7)と を有する、表示デバイス。

说明书全文

本発明は、所定の波長範囲を透過すると共に光学的有効構造が組み込まれる、光学要素を製造する方法に関する。

そのような光学要素は、例えば、ユーザの頭部に取り付けることができてイメージを生成することができる、表示デバイス用の眼鏡レンズとして使用することができる。この場合、光学要素は、表示デバイス及び撮像光学システムの撮像光学システムの一部であることができる。表示デバイスがユーザの頭部に取り付けられると、ユーザがイメージをバーチャルイメージとして知覚することができるように、生成イメージを撮像する。

埋め込まれた光学的有効構造を有するそのような光学要素を大量に高精度で製造可能であることが、ますます必要とされている。

したがって、本発明の目的は、所定の波長範囲を透過すると共に光学的有効構造が組み込まれる、光学要素を製造する方法を提供することであり、この方法は高品質の光学要素を大量に製造することを可能にする。

この目的は、本発明によれば、所定の波長範囲を透過すると共に光学的有効構造が組み込まれる、光学要素を製造する方法により達成される。この方法は、 a)所定の波長範囲を透過すると共に一体形成されて、上面に構造化セクションを備える第1のシェルを提供するステップと、 b)所定の波長範囲に対して有効であるコーティングを構造化セクションに塗布するステップであって、それにより、光学的有効構造を形成する、塗布するステップと、 c)所定の波長範囲を透過すると共に一体形成されて、上面の形状と相補的な形状を有する平滑な下面を備える第2のシェルを提供するステップと、 d)所定の波長範囲を透過する接着層を第1のシェルの上面及び/又は第2のシェルの下面に塗布するステップと、 e)接着層によって第1のシェルの上面を第2のシェルの下面に接合するステップであって、その結果、光学的有効構造が埋め込まれるか又は組み込まれる、2シェル光学要素が製造される、接合するステップと を含む。

本発明によるこの方法を用いる場合、2つのシェル(特に厳密に2つのシェル)のみを有する光学要素は、所望の精度で大量に製造することができる。

特に、第1のシェル及び第2のシェルは、ステップa)及びc)のそれぞれで、寸法安定シェルとして提供することができる。寸法安定シェルとは、特に、重以外の力がシェルに作用しないとき、形状を維持するシェルであることを意味する。

さらに、第1のシェル及び第2のシェルは、上面及び下面が湾曲して形成されるように、ステップa)及びc)において提供することができる。加えて、第1のシェル及び第2のシェルは、上面又は下面の反対側に面する面がそれぞれ、湾曲して形成されるように提供することができる。曲率は、球面曲率、非球面曲率、又は別の曲率であることができる。

第1のシェルは、上面が構造化セクションを除き平滑面として形成されるように、ステップa)において提供することができる。

加えて、ステップb)の後、構造化セクションによって形成される少なくとも1つの溝は、上面まで材料を充填することができる。好ましくは、第1のシェルが形成される材料と同じ材料がここでも使用される。

充填は、1ステップで実行することもでき、又は幾つかの充填ステップで実行することもできる。特に、充填は、平滑で連続した上面があるように実行される。したがって、充填された構造化セクションは、上面の残りの部分と一緒に連続面を形成する。

本発明による方法では、ステップd)において、接着層を第1のシェルの上面全体及び/又は第2のシェルの下面全体に塗布することができる。特に、構造化セクション(好ましくは、構造化セクションが上面まで材料で充填される場合)に接着層を提供することもできる。

接着層は、例えば、光学接着剤又は光学セメントであることができる。特に、接着層は、接着性又は結合性が活性化により生成される接着層であることができる。接着層は、例えば、UV接着剤であることができる。

第1のシェルは、第1の部分体又は第1の半完成品と呼ぶこともでき、第1のポリマー材料から製造することができる。第2のシェルは、第2の部分体又は第2の半完成品と呼ぶこともでき、第2のポリマー材料から製造することができる。第1のポリマー材料及び第2のポリマー材料はそれぞれ、熱可塑性材料及び/又は熱硬化性材料であることができる。熱可塑性材料としては、例えば、PMMA(ポリメチルメタクリレート、例えばPlexiglas)、PA(ポリアミド、例えばTrogamid CX)、COP(シクロオレフィンポリマー、例えばZeonex)、PC(ポリカーボネート、ポリ(ビスフェノールAカーボネート)、例えば、Makrolon、特にLQ2647)、LSR(液体シリコーンゴム、例えば、Silopren、Elastosil)、PSU(ポリスルホン、例えば、Ultrason)、PES(ポリエーテルスルホン)、及び/又は、PAS(ポリ(アリレンスルホン))が使用可能である。熱硬化性材料としては、例えば、ADC(アリルジグリコールカーボネート、例えばCR−39)、アクリル酸塩(例えばSpectralite)、PUR(ポリウレタン、例えばRAVolution)、PU/PUR(ポリ尿素、ポリウレタン、例えばTrivex)、PTU(ポリチオウレタン、例えば、MR−8、MR−7)、及び/又は、エピスルフィド/ポリチオール(例えばMR−174)をベースとするポリマーが使用可能である。

特に、光学的有効構造は、光学要素内に完全に組み込むことができ、その結果、光学的有効要素は、光学要素のいかなる外側境界面まで及ばない。光学的有効構造の寸法は、好ましくは光学要素の寸法よりも小さい。光学的有効構造が、光学要素の部分のみに形成されると言うこともできる。組み込まれる光学的有効構造は、光学要素の最大横寸法よりも小さな最大横寸法を有することができる。特に、光学的有効構造の横寸法は、光学要素の横寸法の50%未満であるか、又は光学要素の横寸法の40%未満、30%未満、若しくは20%未満であることができる。したがって、光学的有効構造は、好ましくは、光学要素に組み込まれるが、部分的にのみ提供される。

本発明による方法では、ステップb)の後かつステップd)の前、熱硬化性材料で作られる保護層を注入によって、光学的有効コーティングに塗布することができる。このために、特にRIMプロセス(反応射出成形プロセス)を使用することができる。ここで、例えば、金型への射出直前、2つの構成要素を混合することができ、その結果、構成要素は互いと反応し、所望の化学的に架橋されたポリマーを形成することができる。第1のシェルは、好ましくは、対応する金型に位置決めされ、その結果、所望の保護層を形成することができる。

光学的有効構造は、例えば、反射構造及び/又は回折構造として形成することができる。特に、光学的有効構造は、部分的反射構造及び/又は波長依存反射構造として形成することができる。

第1のシェル及び/又は第2のシェルの形成はそれぞれ、特に、少なくとも2つの連続した部分ステップで実行することができる。これは、第1のシェル又は第2のシェルの製造中の収縮の低減に繋がる。

本発明による方法では、少なくとも1つの波長での屈折率における、所定の波長範囲からの差が0.005又は0.001以下である材料を第1及び第2のポリマー材料として使用することができる。特に、屈折率の差は0.0005以下であることができる。屈折率の差がそのように小さい場合、2つのポリマー材料間の境界面は、所定の波長範囲で光学的にほぼ消失する。特に、ポリマー材料は、所定の波長範囲で同じ分散を有するように選ぶことができる。

所定の波長範囲は、可視波長範囲、近赤外線範囲、赤外線範囲、及び/又はUV範囲であることができる。

ステップa)によって第1のシェルを提供し、ステップc)によって第2のシェルを提供するために、それぞれで、成形プロセス(例えば、射出成形、射出圧縮成形、RIM、鋳造等)、形成プロセス(例えば、熱成形、熱エンボス加工等)、取り出し及び/又は切断プロセス(例えば、ダイアモンド切削、イオン爆射、エッチング等)を使用することができる。当然ながら、第1のシェル又は第2のシェルに互いを提供するために、これらのプロセスを組み合わせることも可能である。

第1のシェル及び第2のシェルはそれぞれ、特に、接着層によって互いに接合される寸法安定半完成品として形成される。

特に、第1のシェルは平均厚範囲2mm〜5mm(例えば、3.5mm)を有することができ、第2のシェルは平均厚範囲0.15mm〜2mm又は0.15mm〜0.25mm(例えば、0.17mm)を有することができる。第1のシェルの平均厚と第2のシェルの平均厚との比率は、5〜40、10〜35、15〜25、又は18〜22(例えば、20、20.5、又は21)の範囲内にあることができる。

第1のシェルは、縁部(又は辺縁エリア)において、第1のシェルの平均厚よりも大きい厚さを有するエリアを備えることができる。辺縁エリアは、好ましくは、第1のシェルの平均厚を特定するに当たり考慮されない。加えて、辺縁エリアは、第1のシェルと一体形成されてもよく、又は第1のシェルに接合される別個の要素であってもよい。例えば、辺縁エリアは、第1のシェルに接着剤又はセメントによって取り付けることができる。辺縁エリアは、少なくとも1つの更なる光学機能を提供するように形成することができる。これは、特に、回折光学機能及び/又は反射光学機能であることができる。特に、第1のシェルは、辺縁エリアと共に、L字形であるように形成することができる。

ステップb)による光学的有効コーティングの塗布は、例えば、蒸着、スパッタリング、CVD(化学蒸着)、液状塗料等によって行うことができる。コーティングは、単層であることができる。しかしながら、幾つかの層を塗布することも可能である。特に、界面層システムを塗布することもできる。さらに、接着促進用の少なくとも1つの層、機械的補償用の1層、及び保護層(拡散/移動、熱保護、化学的保護、UV保護等)を更に塗布することができる。光学的有効コーティングは、特定の波長又はスペクトル範囲に向けて設計することができる。さらに、光学的有効コーティングの機能は、追加又は代替として、入射、偏光、及び/又は更なる光学特性に依存することができる。光学的有効構造は、反射性、特に高度に反射性(ミラー様)、部分的に透明/部分的に反射性であってもよく、及び/又はフィルタリング効果を提供してもよい。さらに、光学的有効コーティングは、回折光学要素であることができる。

光学的有効コーティングは、構造化セクションのみに塗布することができる。代替的には、光学的有効コーティングを全表面に塗布し、それから、必要ない表面セクションで光学的有効コーティングを除去することが可能である。例えば、化学エッチング又はイオンエッチングが、そのような除去に使用可能である。

少なくとも1つの金属、少なくとも1つの金属酸化物、又は少なくとも1つの金属窒化物が、光学的有効コーティングに使用可能である。有機材料及び/又はポリマー材料も使用可能である。さらに、例えば、有機−無機ハイブリッドシステム又は有機修飾したシラン/ポリシロキサン等のいわゆるハイブリッド材料が使用可能である。

本発明による方法では、ステップa)〜e)は、光学的有効構造が透明体内に完全に組み込まれるように実行することができる。したがって、光学的有効構造は、透明体の任意の材料境界面に及ばない。

さらに、ステップa)〜e)は、光学的有効構造が、所望の光学機能を提供する、互いから離間された表面を備えるように実行することができる。表面は、例えば、反射面片であることができる。反射面片は、完全反射(略100%)を生じさせることもでき、又は部分的反射(部分反射面片)のみを生じさせることもできる。特に、反射面は共通平面にない。反射面片は、互いと平行にオフセットすることができる。

一緒に、反射面片は偏向効果を提供することができ、任意選択的に、反射面はさらに、別の撮像効果を提供することもできる。

表面はそれぞれ、平面として、又は湾曲形成される表面としても、別個に形成することができる。

ステップa)〜e)、特にステップa)及びb)は、光学的有効構造が、所望の光学機能を提供する厳密に1つの表面を備えるように実行することもできる。表面は、例えば、反射面であることができる。反射面片は、完全反射(略100%)を生じさせることもでき、又は部分反射(部分反射面片)を生じさせることもできる。表面は、平面又は曲面として形成することができる。特に、表面は、その形成(好ましくはその湾曲形成)により、偏向効果に加えて別の撮像効果を有することもできる。

光学的有効構造が厳密に1つの表面を備える場合、ステップa)における構造化セクションは、第1のシェルにおいて厳密に1つの溝を備えることができる。この溝は、上面まで材料で充填することができる。好ましくは、第1のシェルが形成される材料と同じ材料がここでも使用される。

充填は、1つのステップで実行してもよく、又は幾つかの充填ステップで実行してもよい。特に、充填は、平滑で連続した上面があるように実行される。したがって、充填された構造化セクションは、上面の残りの部分と一緒に連続面を形成する。

本発明による方法では、光学要素は、ステップe)が実行された後、仕上げることができる。しかしながら、例えば、第1のシェルの反対側に面する第2のシェルの境界面を機械加工又は刻み出すために、更に少なくとも1つの材料除去処理ステップを実行することも可能である。同じ事が、第2のシェルの反対側に面する第1のシェルの境界面に対しても施される。

当然ながら、例えば、反射防止コーティング、ハードコーティング等の塗布等の更に少なくとも1つの表面仕上げ方法ステップを実行することもできる。特に、眼鏡レンズの製造から既知の仕上げプロセスを実行することができる。

したがって、仕上げられた光学要素は、本発明による方法を使用して提供することができる。しかしながら、意図される用途に使用することができるように光学要素を仕上げるために、更に多くの方法ステップが必要なこともあり得る。

さらに、所定の波長範囲を透過すると共に光学的有効構造が組み込まれる、光学要素が提供される。光学要素は、本発明による方法のステップ(その更なる展開を含め)を使用して製造される。

特に、光学要素は、ユーザの頭部に取り付けることができてイメージを生成することができる表示デバイスの眼鏡レンズとして形成することができる。光学要素は、正面及び裏面と、結合セクション及び結合セクションから離間された脱結合セクションと、導光チャネル(12)であって、当該導光チャネル(12)は、光学要素(3)の結合セクション(11)を介して光学要素(3)内に入力される生成されたイメージのピクセルの光束(9)を、光学要素(3)内において脱結合セクション(13)まで導くのに適しており、脱結合セクションによって、光束は眼鏡レンズから脱結合され、脱結合セクションは、脱結合するように光束を偏向させる光学的有効構造を備え、正面は、第1のシェルの反対側に面する第2のシェルの面により形成され、裏面は、第2のシェルの反対側に面する第1のシェルの面により形成される、導光チャネルとを備えることができる。

導光チャネルでの光束の導きは、特に、1つ若しくは複数の反射又は全内反射によって生じさせることができる。反射又は全内反射は、眼鏡レンズの正面及び裏面で生じさせることができる。しかしながら、1つ、幾つか、又は全ての反射を眼鏡レンズ内部で生じさせることも可能である。このために、1つ又は2つの対応する反射層を提供することができる。

光学要素では、光学的有効構造は、厳密に1つの反射面片を備えることができる。反射面片は、完全反射(略100%)を生じさせることもでき、又は部分反射のみを生じさせることもできる。

単一の反射面片は、好ましくは湾曲形成される。したがって、単一の反射面片は、偏向光学特性に加えて、別の撮像光学特性を有することもできる。

当然ながら、光学的有効構造が、幾つかの反射面片を備えることも可能である。これらは、好ましくは、互いから離間される。幾つかの反射面片は、別個に平坦に及び/又は湾曲して形成することができる。さらに、幾つかの反射面片は一緒になって撮像特性を提供することができる。幾つかの反射面片はそれぞれ、完全反射(略100%)を生じさせることもでき、又は部分反射のみ(部分反射面片)を生じさせてもよい。

さらに、ユーザの頭部に取り付けることができるホルダと、ホルダに固定されて、イメージを生成するイメージ生成モジュールと、ホルダに固定されて、本発明による光学要素を備える撮像光学システムであって、ホルダがユーザの頭部に取り付けられると、ユーザがイメージをバーチャルイメージとして知覚することができるように、生成されたイメージを撮像する撮像光学システムとを有する表示デバイスが提供される。

撮像光学システムは、唯一の光学要素として上記光学要素を備えることができる。しかしながら、撮像光学システムが、上記光学要素に加えて、少なくとも1つの更なる光学要素を備えることも可能である。

表示デバイスは、イメージ生成モジュールを作動させる制御ユニットを備えることができる。

イメージ生成モジュールは、特に2次元撮像システム、例えば、LCDモジュール、LCoSモジュール、OLEDモジュール、又は傾斜ミラーマトリックス等を備えることができる。撮像システムは複数のピクセルを備えることができ、複数のピクセルは、例えば、行及び列に配置することができる。撮像システムは、自発光であってもよく、又は自発光でなくてもよい。

イメージ生成モジュールは、特に、モノクロイメージ又はマルチカラーイメージを生成するように形成することができる。

本発明による表示デバイスは、動作に必要な、当業者に既知の更なる要素を備えることができる。

さらに、記載した表示デバイスを製造する方法が提供される。本発明による光学要素は、本発明による製造方法により製造され、本発明によるそうして製造された光学要素は、本発明による表示デバイス(その更なる展開を含む)が製造されるように、表示デバイスの更なる要素と組み合せられる(又は組み付けられる)。

上記で挙げた特徴及び以下に説明される特徴が、述べられた組合せで使用可能であるのみならず、本発明の範囲から逸脱せずに、他の組合せ又は単独でも使用可能なことが理解される。

本発明について、本発明にとって重要な特徴も開示する添付図面を参照して、例として以下により詳細に説明する。より明確にするために、一定の縮尺及び比例した表現及び陰影付けは、図において少なくとも時折省かれる。

本発明による表示デバイスの実施形態である。

画像生成モジュールの概略表現を含む、本発明による光学要素1の拡大部分断面図である。

本発明による光学要素の製造を説明する部分断面図である。

本発明による光学要素の製造を説明する部分断面図である。

本発明による光学要素の製造を説明する部分断面図である。

本発明による光学要素の製造を説明する部分断面図である。

本発明による光学要素の製造を説明する部分断面図である。

本発明による光学要素を製造する代替の様式を説明するための部分断面図である。

図1に示される実施形態では、本発明による表示デバイス1は、ユーザの頭部に取り付けることができ、例えば従来の眼鏡フレームのように形成することができるホルダ2と、ホルダ2に固定された第1の眼鏡レンズ3及び第2の眼鏡レンズ4とを備える。眼鏡レンズ3、4を有するホルダ2は、例えば、スポーツ用眼鏡、サングラス、及び/又は、視覚異常を矯正する眼鏡として形成することができる。後述するように、第1の眼鏡レンズ3を介してユーザの視野にバーチャルイメージを反射することができる。

このために、表示デバイス1は、イメージ生成モジュール5を備える。イメージ生成モジュール5は、図1に概略的に表されるように、ホルダ2の左右テンプルステムのエリアに配置することができる。イメージ生成モジュール5は、例えば、OLED、LCD若しくはLCoSチップ、又は傾斜ミラーマトリックス等の2次元イメージ生成要素6(図2)を備えることができ、複数のピクセルは、例えば列及び行に配置される。

単なる例示として、眼鏡レンズ3及び4、特に第1の眼鏡レンズ3について、本発明による表示デバイス1と一緒に説明する。眼鏡レンズ3、4のそれぞれ、又は少なくとも第1の眼鏡レンズ3は、本発明による眼鏡レンズ3、4として、又は本発明による光学要素として、別個に形成される。本発明による光学要素は、本明細書に記載される表示デバイス1以外と組み合わせて使用することもできる。したがって、光学要素は、眼鏡レンズとして形成される場合、当然ながら、第2の眼鏡レンズ4として形成することもできる。

図2の拡大概略部分断面図から最もよく分かるように、表示デバイス1は撮像光学システム7を備え、撮像光学システム7は、イメージ生成要素6又は撮像システム6と第1の眼鏡レンズ3との間に配置される光学要素8を含む。加えて、第1の眼鏡レンズ3それ自体は、撮像光学システム7の一部としても機能する。

光束9が、撮像システム6の各ピクセルから現れることができる。所望のイメージは、イメージ生成モジュール5の一部であることができる制御ユニット10により、対応する撮像システム6のピクセルを作動させることによって生成することができる。図2では、光ビームのビーム路は、光束9を表すように描かれている。そのため、光ビーム9についても、以下で考察する。

撮像システム6から現れた光ビーム9は、光学要素8を通り、結合セクション11(ここでは、第1の眼鏡レンズの端面)を介して第1の眼鏡レンズ3内に入り、眼鏡レンズ3内において、導光チャネル12に沿って脱結合セクション13まで導かれる。脱結合セクション13は、互いに隣接して配置される幾つかの反射偏向面14(反射ファセットと呼ぶこともできる)を備える。この反射偏向面14において、第1の眼鏡レンズ3の裏面15の方向への光ビーム9の反射が行われ、その結果、光ビーム9は、裏面15を介して第1の眼鏡レンズ3を出る。代替的には、脱結合セクション13は、厳密に1つの反射偏向面14を備えることもできる。

したがって、ユーザは、意図されるように本発明による表示デバイス1を頭部に装着し、脱結合セクション13を見ると、撮像システム6によって生成されたイメージをバーチャルイメージとして知覚することができる。ここで説明される実施形態では、ユーザは、前方視のビュー方向Gに関して右約40度を見なければならない。図2では、例示のために、ユーザの目の回転中心16及び撮像光学システム7のアイボックス17又は射出瞳17が描かれている。アイボックス17とは、ユーザの目が動くことができて、それでもなお生成されたイメージをバーチャルイメージとして常に見ることができる、表示デバイス1によって提供されるエリアである。

記載される実施形態では、結合(coupling-in)は第1の眼鏡レンズ3の端面を介して実行され、したがって、結合セクション11が第1の眼鏡レンズ3の端面に形成されるが、第1の眼鏡レンズの裏面15を介して結合を実行することも可能である。

図2の概略表現に示されるように、第1の眼鏡レンズ3の裏面15及び正面18は、 両方とも湾曲して形成される。

第1の眼鏡レンズ3は、特に図2の表現から分かるように、二重シェルとして更に形成され、第1の面20及び第2の面21を有する外側シェル19と、第1の面23及び第2の面24を有する内側シェル22とを備える。

外側シェル19の第1の面20は、第1の眼鏡レンズ3の正面18を形成し、内側シェル22の第1の面23は、第1の眼鏡レンズ3の裏面15を形成する。外側シェル18の第2の面21と内側シェル22の第2の面24とは互いに面し、相補的な曲率を有し、接着層31を介してそれぞれの表面にわたって互いに接合される。

導光チャネル12は、光ビーム9の所望の導きが結合セクション11から脱結合セクション13まで行われるように形成される。これは例えば、正面18(=外側シェル19の第1の面20)及び裏面15(=内側シェル22の第1の面23)における全内反射によって行うことができる。当然ながら、光ビーム9の所望の反射を生じさせる反射コーティングを、導光チャネル12のエリアの正面18及び/又は裏面15に形成することも可能である。反射コーティングの反射率は、例えば、可能な限り大きい反射率(約100%)又は可能な限り小さい反射率であることができる。したがって、反射コーティングは、ミラー層又は部分反射層として形成することができる。

ここで説明される実施形態では、外側シェル19の両面20、21は球面湾曲し、外側シェル19の第1の面20は曲率半径94mmを有し、外側シェル19の第2の面21は曲率半径92mmを有する。したがって、外側シェルの厚さは2mmである。しかしながら、外側シェル19は、小さな厚さで形成することもできる。したがって、外側シェル19の厚さは、0.15mmから2mm未満の範囲内にある。特に、外側シェル19は、寸法安定膜(dimensionally stable film)として形成することができる。ここで、寸法安定(dimensionally stable)が意味することとは、膜が少なくとも重力に耐え、したがって、他の力が作用してない場合、形状を維持することを意味する。

内側シェル22の第2の面24は球面湾曲し、外側シェル19の第2の面21の半径に対応する曲率半径を有する。したがって、ここでは、これは半径92mmである。内側シェル22の第1の面23は球面湾曲し、ユーザの視覚の矯正に必要な曲率半径を有する(例えば、PMMAが内側シェル22の材料として使用される場合、150mm)。当然ながら、内側シェルの第1の面23は、非球面湾曲することもできる。外側シェル19の材料は、好ましくは内側シェル22の材料と同じである。内側シェル22の厚さは実質的に、内側シェル22の第2の面24の半径と内側シェル22の第1の面23の半径との差に依存し、ここに記載される例では、約3mmである。

既に述べたように、内側シェル22及び外側シェル19の材料は、好ましくは同じであり、その結果、これらのシェルは同一の屈折率を有する。内側シェル22及び外側シェル19は、好ましくは接着層を介して一緒に全面が接着され、その結果、コンパクトな第1の眼鏡レンズ3が提供される。

ここで説明される実施形態の第1の眼鏡レンズ3は、+2ジオプタの矯正を提供する。

本発明による光学要素は、以下のように製造することができる。

第1のステップにおいて、第1の半仕上げ品25が、熱可塑性ポリマーの射出成形によって製造される。図3の拡大部分断面図に示されるように、第1の半仕上げ品25は、第1の面23と第2の面24を備える。第2の面24には、所望の反射ファセット14の形状を予め画定する微細構造26が形成される。

次に、第1の半仕上げ品25は、微細構造26のエリアが光学的有効層27によってコーティングされる。光学的有効層27は、破線で表されている(表現を簡潔にするために、図2では層27は描かれていない)。このために、既知のコーティング方法、例えば、化学蒸着(CVD)又は物理蒸着(PVD)等が使用可能である。光学的有効層27は、図4では破線で表され、記載された相対ファセット14が提供されるように選ばれる。

微細構造26によって存在する、第2の面24から半仕上げ品25まで延在する溝は、続くステップにおいて平滑で連続した第2の面24が生じる(図5)ように充填される。この溝を充填するために、半仕上げ品25を製造する材料と同じ材料28を使用してもよいし、又は光学セメント若しくは光学接着剤28を使用してもよい。

次に、外側シェル19が、第1の面20及び第2の面21を備えるように、熱可塑性ポリマーからの射出成形により、第2の半仕上げ品30として製造される。第2の半仕上げ品30は、代替的には、第1の半仕上げ品25の製造前又は第1の半仕上げ品25と同時に製造することもできる。次に、この第2の半仕上げ品28は、第1の半仕上げ品25の全面に接着される。このために、第2の半仕上げ品30の第2の面21、及び/又は、半仕上げ品25の第2の面24は、光学接着剤又は光学セメントによってコーティングされ、接着層31を形成することができる。図6には、第1の半仕上げ品25の第2の面24が接着層31でコーティングされる事例が示される。次に、2つの半仕上げ品は、図6の矢印P1で示されるように、接着層31を介して表面21及び24で互いと接触し、接着層31が硬化することにより、図7に示されるように、本発明による光学要素3が製造される。こうして、本発明による光学要素3が存在することになり、光学要素3は二重シェルで構築される。ここで、2つのシェル19及び22の外面23及び20は、第1の眼鏡レンズ3の裏面15及び正面18を形成する。

2つの半仕上げ品25及び30の材料として、異なる材料も使用可能である。しかしながら、好ましくは、同じ材料が半仕上げ品25及び30の両方に使用される。特に、熱可塑性ポリマー及び/又は熱硬化性ポリマーが使用される。

熱可塑性ポリマー、例えば、PMMA(ポリメチルメタクリレート、例えばPlexiglas)、PA(ポリアミド、例えばTrogamid CX)、COP(シクロオレフィンポリマー、例えばZeonex)、PC(ポリカーボネート、ポリ(ビスフェノールAカーボネート)、例えばMakrolon)、LSR(液体シリコーンゴム、例えば、Silopren、Elastosil)、PSU(ポリスルホン、例えばUltrason)、PES(ポリエーテルスルホン)、及び/又は、PAS(ポリ(アリレンスルホン))が使用可能である。熱硬化性ポリマーとしては、例えば、ADC(アリルジグリコールカーボネート、例えばCR−39)、アクリル酸塩(例えばSpectralite)、PUR(ポリウレタン、例えばRAVolution)、PU/PUR(ポリ尿素、ポリウレタン、例えばTrivex)、PTU(ポリチオウレタン、例えば、MR−8、MR−7)、及び/又は、エピスルフィド/ポリチオール(例えばMR−174)をベースとするポリマーが使用可能である。

図8では、微細構造26及び光学的有効層27を有する第1の半仕上げ品25が、拡大断面表現で示されている。微細構造26の上述した1ステップでの充填とは異なり、図8による変形において、これは2ステップで実行される。そうして、充填層281、282(充填層281、次に充填層282)の材料の硬化中に生じ得る望ましくない収縮を低減することができる。当然ながら、充填は、3つ以上のステップ、例えば、3ステップ、4ステップ、5ステップ、又は6ステップで実行することもできる。

本発明による表示デバイス1では、ユーザの視野へのバーチャルイメージの反射は、第1の眼鏡レンズ3を介して行われる。当然ながら、第2の眼鏡レンズ4を介する反射も可能である。加えて、表示デバイス1は、情報項目又はバーチャルイメージが、眼鏡レンズ3、4の両方を介して反射されるように形成することもできる。ここで、反射は、3次元イメージの印象が形成されるように行うことができる。しかしながら、これは必ずしも必要なことではない。

眼鏡レンズ3、4は、屈折力0又はゼロ以外の屈折力(特に、視覚異常を矯正する場合)を有することができる。図に示されるように、眼鏡レンズ3の正面11及び裏面12は湾曲して形成される。正面11は、特に球面湾曲することができる。視覚異常を矯正するために、眼鏡レンズがゼロ以外の屈折力を有する場合、規則として、裏面15の曲率はそれに対応して選ばれて対応する矯正を達成する。裏面15は、球形からずれた曲率を有することもできる。

ホルダ2は、眼鏡型ホルダとして形成される必要はない。表示デバイスを取り付けることのできるホルダ、又はユーザの頭部に装着できる任意の他のタイプのホルダも可能である。

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