Colored lens to correct higher-order aberrations

申请号 JP2009501533 申请日 2007-03-20 公开(公告)号 JP2009531719A 公开(公告)日 2009-09-03
申请人 オプトニクス インコーポレイテッド; 发明人 ゴマー アブデルサデック; ジュンハオ ジーイー; ジャグディッシュ エム. ジェマラーニ; アーデム セチン; ショーン マカーティー;
摘要 本明細書で開示するものは、フォトクロミック染料、フォトクロミック青色光遮断染料、永久染料、永久青色遮断染料および/またはそれらの組み合わせを含む光重合性組成物および調合物である。 いくつかの変型例において、これらの調合物は、たとえば、サングラスに有用な着色レンズを形成するために、レンズブランクの間に挟んで半完成品レンズアセンブリを形成するのに適している。 調合物はまた、光学収差を矯正するのに適しており、太陽光に曝露されると、フォトクロミック効果を提供することもできる。
权利要求
  • プレート間に挟まれた硬化ポリマーを有する二つの透明な該プレートのサンドイッチ構造を含む波面収差矯正装置(wavefront aberrator)の黄色度指数を低下させる方法であって、
    該ポリマーを硬化させる前に、黄色度指数を低下させるのに有効な量の紫色または青色染料を該硬化性ポリマーに添加する段階を含み、それにより、染色されたポリマーの黄色度指数が染料なしのポリマーの黄色度指数よりも低くなる方法。
  • 染料がソルベントブルー35である、請求項1記載の方法。
  • 染料が硬化ポリマー中に約0.0007重量%〜約0.0020重量%の量で存在する、請求項2記載の方法。
  • 染料濃度が約0.0012重量%である、請求項3記載の方法。
  • 硬化ポリマーがプレートの間の層であり、該層が厚さ約1mm未満である、請求項1記載の方法。
  • 硬化波面収差矯正装置の黄色度指数が約10未満である、請求項1記載の方法。
  • 低下した黄色度指数を有する波面収差矯正装置を製造する方法であって、
    a. 二つの透明なプレートを設ける段階、
    b. 二つの透明なプレートの間に、一つまたは複数のモノマーおよび黄色度指数を低下させるのに有効な量の紫色または青色染料を含有する硬化性材料の層を被着させる段階、および
    c. 硬化性材料を硬化させて、該染料を有さない該硬化性材料を用いて製造された波面収差矯正装置と比較して低下した黄色度指数を有する波面収差矯正装置を形成する段階を含む方法。
  • 透明なプレートが眼用レンズである、請求項7記載の方法。
  • 眼用レンズが基部およびキャップを含む、請求項8記載の方法。
  • 硬化工程が、可変性の屈折率を有するポリマー層を製造する、請求項7記載の方法。
  • 硬化工程が、一定の屈折率を有するポリマー層を製造する、請求項7記載の方法。
  • 染料がソルベントブルー35である、請求項9記載の方法。
  • 染料が硬化ポリマー中に約0.0007重量%〜約0.0020重量%の量で存在する、請求項12記載の方法。
  • 染料濃度が約0.0012重量%である、請求項13記載の方法。
  • 硬化ポリマーが基部とキャップの間の層であり、該層が厚さ約0.5mm未満である、請求項9記載の方法。
  • 硬化波面収差矯正装置の黄色度指数が約10未満である、請求項15記載の方法。
  • 二つの透明なプレートの間に硬化性材料の層を形成し、該硬化性材料を硬化させることによって波面収差矯正装置を製造する方法であって、
    硬化の前に、黄色度指数を低下させるのに有効な量の紫色または青色染料を該硬化性材料に添加する段階を含む改良された方法。
  • 染料がソルベントブルー35である、請求項17記載の方法。
  • 染料が硬化ポリマー中に約0.0007重量%〜約0.0020重量%の量で存在する、請求項18記載の方法。
  • 染料濃度が約0.0012重量%である、請求項19記載の方法。
  • a. 一定の屈折率を有する前面レンズ、
    b. 一定の屈折率を有する背面レンズ、および
    c. 一つまたは複数のモノマーおよび黄色度指数を低下させるのに有効な量の紫色または青色染料を含有する、該前面レンズと該背面レンズとの間の硬化性材料を含む、眼用レンズ。
  • 前面レンズがキャップであり、背面レンズが基部レンズである、請求項21記載の眼用レンズ。
  • 染料がソルベントブルー35である、請求項22記載の眼用レンズ。
  • 染料が硬化ポリマー中に約0.0007重量%〜約0.0020重量%の量で存在する、請求項23記載の眼用レンズ。
  • 染料濃度が約0.0012重量%である、請求項24記載の眼用レンズ。
  • a. 一定の屈折率を有する前面レンズ、
    b. 一定の屈折率を有する背面レンズ、および
    c. 黄色度指数を低下させるのに有効な量の紫色または青色染料を含有する、該前面レンズと該背面レンズとの間の硬化ポリマーを含む、眼用レンズ。
  • 前面レンズがキャップであり、背面レンズが基部レンズである、請求項26記載の眼用レンズ。
  • 染料がソルベントブルー35である、請求項27記載の眼用レンズ。
  • 染料が硬化ポリマー中に約0.0007重量%〜約0.0020重量%の量で存在する、請求項28記載の眼用レンズ。
  • 染料濃度が約0.0012重量%である、請求項29記載の眼用レンズ。
  • プログラム可能なポリマーの層を含み、
    該プログラム可能なポリマー層が染料で着色されており、
    該ポリマーの硬化の程度に基づいて該ポリマー層の屈折率を調節することができる、
    光学要素。
  • プログラム可能なポリマー層が眼用キャップレンズと眼用基部レンズとの間に挟まれて着色眼用レンズを形成している、請求項31記載の光学要素。
  • 染料がフォトクロミック染料または永久染料である、請求項32記載の光学要素。
  • a. 一定の屈折率を有する前面レンズ、
    b. 一定の屈折率を有する背面レンズ、および
    c. 一つまたは複数のモノマーおよび該レンズを着色するのに有効な量の染料を含有する、該前面レンズと該背面レンズとの間の硬化性材料を含む、眼用サングラスレンズ。
  • 染料がフォトクロミック染料または永久染料である、請求項34記載のサングラスレンズ。
  • a. 一定の屈折率を有する前面レンズ、
    b. 一定の屈折率を有する背面レンズ、および
    c. 該レンズを着色するのに有効な量の染料を含有する、該前面レンズと該背面レンズとの間の硬化ポリマーを含む、眼用サングラスレンズ。
  • 染料がフォトクロミック染料または永久染料である、請求項35記載のサングラスレンズ。
  • プレート間に挟まれた硬化ポリマーを有する二つの透明な該プレートのサンドイッチ構造を含む波面収差矯正装置を着色する方法であって、
    該ポリマーを硬化させる前に、有効量の染料を該硬化性ポリマーに添加する段階を含み、それにより、該波面収差矯正装置を着色する方法。
  • 染料がフォトクロミック染料または永久染料である、請求項38記載の方法。
  • 波面収差矯正装置がサングラスレンズである、請求項39記載の方法。
  • 硬化ポリマーが厚さ約1mm未満の層である、請求項40記載の方法。
  • 着色された波面収差矯正装置を製造する方法であって、
    a. 二つの透明なプレートを設ける段階、
    b. 二つの透明なプレートの間に、一つまたは複数のモノマーおよび有効量の染料を含有する硬化性材料の層を被着させる段階、および
    c. 硬化性材料を硬化させて、着色された波面収差矯正装置を形成する段階を含む方法。
  • 透明なプレートが眼用レンズである、請求項42記載の方法。
  • 眼用レンズが基部およびキャップを含む、請求項43記載の方法。
  • 硬化工程が、可変性の屈折率を有するポリマー層を製造する、請求項42記載の方法。
  • 硬化工程が、一定の屈折率を有するポリマー層を製造する、請求項42記載の方法。
  • 染料がソルベントブルー35である、請求項43記載の方法。
  • 染料が硬化ポリマー中に約0.0007重量%〜約0.0020重量%の量で存在する、請求項47記載の方法。
  • 染料濃度が約0.0012重量%である、請求項48記載の方法。
  • 硬化ポリマーが基部とキャップとの間の層であり、該層が厚さ約0.5mm未満である、請求項44記載の方法。
  • 二つの透明なプレートの間に硬化性材料の層を形成し、該硬化性材料を硬化させることによって波面収差矯正装置を製造する方法であって、
    硬化の前に、有効量の染料を該硬化性材料に添加する段階を含む改良された方法。
  • 说明书全文

    関連出願の相互参照
    本出願は、2004年9月7日に出願された同時係属出願第10/936,030号の一部係属出願である。 本出願はまた、2006年3月20日に出願された米国特許仮出願第60/784,394号の恩典を主張する。 これら前記両出願は参照により全体として本明細書に組み入れられる。

    発明の背景
    本発明は、高次収差を矯正する、プログラム可能なポリマー層を有する着色された眼用レンズに関する。 特に、当該レンズは、染料をポリマー層に添加することによって着色される。 ポリマー層は、外見上の目的のためにポリマー固有の色を隠蔽するために、またはサングラスレンズのようなカラーレンズを形成するために染色することができる。 または、レンズは、レンズを染料でコートすることによって着色することもできる。

    低次収差および高次収差の両方を矯正する波面収差矯正装置(wavefront aberrator)が公知である。 このような収差矯正装置(aberrator)はポリマー層を含み、そのポリマー層は、硬化により、収差矯正装置全体を通じて可変性の屈折率プロファイルまたは一定の屈折率を有するようにプログラムすることができる。 たとえば、いずれも参照により全体として本明細書に組み入れられる米国特許第6,813,082号(特許文献1)、第6,989,938号(特許文献2)、第6,712,466号(特許文献3)、第6,840,619号(特許文献4)、第6,942,339号(特許文献5)および第7,021,764号(特許文献6)を参照すること。 ポリマーは、硬化し、エージングする場合、くすんだ色、通常は淡黄色を帯びることがある。 このようなくすんだ色(off-color)は、収差矯正装置の性能に悪影響を及ぼさない。 このようなくすんだ色を帯びた眼鏡である収差矯正装置は、外見上の理由で望ましくない場合がある。

    当技術分野において、プラスチック光学レンズ、たとえばCR-39 (商標)、ポリカーボネートレンズおよび1.6高屈折率レンズのハードコーティングを着色する場合、ハードコートの性質のせいで問題が存在する。 参照により本明細書に組み入れられる米国特許出願公開第2006/0148952号(特許文献7)を参照すること。 着色可能なハードコートが利用可能であるが、一般に、着色不可能なハードコートよりも軟質である。

    本明細書を通じて、本発明の背景を説明するために、または本発明の局面を説明するために、文献を参照することがある。 しかし、本明細書で引用される、特許または特許文献をはじめとする任意の参考文献が従来技術を構成するものとは認められない。 特に、断りない限り、本明細書における任意の文献の参照が、そのような文献のいずれかがオーストラリアまたは他国における当技術分野の一般常識の一部を形成するという承認を構成しないということが理解されよう。 参照文献の記載はそれらの著者が主張するものを述べるものであり、本出願人は、本明細書で引用される文献のいずれかの内容の正確さおよび関連性に異議を唱える権利を留保する。

    米国特許第6,813,082号

    米国特許第6,989,938号

    米国特許第6,712,466号

    米国特許第6,840,619号

    米国特許第6,942,339号

    米国特許第7,021,764号

    米国特許出願公開第2006/0148952号

    発明の概要
    本明細書で開示するものは、フォトクロミック染料、フォトクロミック青色光遮断染料、永久染料、永久青色遮断染料および/またはそれらの組み合わせを含む光重合性組成物および調合物である。 いくつかの変型例において、これらの調合物は、たとえば、サングラスに有用な着色レンズを形成するために、レンズブランクの間に挟んで半完成品レンズアセンブリを形成するのに適している。 調合物はまた、光学収差を矯正するのに適しており、太陽光に曝露されると、フォトクロミック効果を提供することもできる。

    本発明にしたがって、該プレート間に挟まれた硬化ポリマーを有する二つの透明なプレートのサンドイッチ構造を含む波面収差矯正装置の黄色度指数(YI)が、硬化性ポリマーを硬化させる前に、黄色度指数を低下させるのに有効な量の紫色または青色染料を該硬化性ポリマーに添加することによって扱われ、それにより、染色されたポリマーの黄色度指数は染料なしのポリマーの黄色度指数よりも低くなる。 好ましくは、硬化した波面収差矯正装置の黄色度指数は10未満である。

    低下したYIを有する本波面収差矯正装置は、二つの透明なプレートを設け、それら二つの透明なプレートの間に、一つまたは複数のモノマーおよび黄色度指数を低下させるのに有効な量の紫色または青色染料を含有する硬化性材料の層を被着させ、その硬化性材料を硬化させて、該染料を有さない硬化性材料を用いて製造された波面収差矯正装置と比較して低下した黄色度指数を有する波面収差矯正装置を形成することによって、製造される。 硬化性材料の層は、均一な屈折率プロファイルを形成するように硬化させることもできるし、または可変性の屈折率プロファイルを形成するように硬化させることもできる。

    本発明はまた、二つの透明なプレートの間に硬化性材料の層を形成し、該硬化性材料を硬化させることによって波面収差矯正装置を製造する改良された方法であり、硬化の前に、有効量の紫色または青色染料を該硬化性材料に添加する段階を含み、それにより、硬化ポリマーのYIが、硬化ポリマーが染料を含有しない場合によりも低くなる改良された方法とみなすこともできる。

    本発明の好ましい態様では、一定の屈折率を有する前面レンズ、一定の屈折率を有する背面レンズおよび該前面レンズと該背面レンズとの間の硬化性材料を有し、該硬化性材料が、一つまたは複数のモノマーおよび該レンズを着色するのに有効な量の染料を含有する眼用サングラスレンズが製造される。 硬化性材料を前面レンズと背面レンズとの間に挟んだのち、硬化性材料を部分硬化させてポリマーマトリックスを形成することができる。 その後、この部分硬化眼用レンズは、最終的な着色レンズを調製する際の将来の使用に備えて貯蔵または出荷することができる。 これに関して、本発明は、硬化材料が実際に硬化している程度にかかわらず、二つのレンズの間に挟まれた硬化性材料を有するレンズアセンブリに関する。 未硬化または部分硬化レンズアセンブリは、製造過程で、将来の使用に備えて貯蔵または出荷することができる中間レンズアセンブリとして有用である。 完全硬化レンズアセンブリは、所望の着色を有する眼用サングラスレンズとなる。

    もう一つの好ましい態様で、低下した黄色度指数を有する眼用レンズは、一定の屈折率を有する前面レンズ、一定の屈折率を有する背面レンズおよび該前面レンズと該背面レンズとの間の硬化性材料で構成され、該硬化性材料が、一つまたは複数のモノマーおよび黄色度指数を低下させるのに有効な量の紫色または青色染料を含有する。 硬化ポリマーは、非染色ポリマーよりも低いYIを有し、好ましくは、10未満のYIを有する。 硬化性材料を前面レンズと背面レンズとの間に挟んだのち、硬化性材料を部分硬化させてポリマーマトリックスを形成することができる。 その後、この部分硬化眼用レンズは、低下したYIを有する最終的な着色レンズを調製する際の将来の使用に備えて貯蔵または出荷することができる。 これに関して、本発明は、硬化材料が実際に硬化している程度にかかわらず、二つのレンズの間に挟まれた硬化性材料を有するレンズアセンブリに関する。 未硬化または部分硬化レンズアセンブリは、製造過程で、将来の使用に備えて貯蔵または出荷することができる中間レンズアセンブリとして有用である。 完全硬化レンズアセンブリは、低下したYIを有する眼用レンズとなる。

    態様の詳細な説明
    本発明を実施する際、硬化性材料が波面収差矯正装置、好ましくは眼用レンズの成分として使用される前に、染料が硬化性材料に加えられる。 染料は、二つの目的の一つに働くことができる。 第一に、青色または紫色染料は、硬化性材料(ポリマー)が完全硬化したのち、収差矯正装置の黄色度指数を低下させるために少量で硬化性材料に添加される。 好ましくは、染料は、非染色硬化ポリマーの黄色味を隠蔽しながらも青色をレンズに付与しない量で加えられる。 完成品収差矯正装置において10未満かつ5を超える、好ましくは8を超えるYIを得るための染料を加えることが好ましい。 第二に、一つまたは複数の染料は、サングラスレンズとして使用されるレンズを着色するために、硬化性材料が眼用レンズの成分として使用される前に硬化性材料に加えることができる。

    本発明の硬化性材料は、波面収差矯正装置、特に眼用レンズの調製において光学要素として使用される。 硬化性材料は、異なる速度で硬化して硬化ポリマー層中で可変性の屈折率プロファイルを形成することができる。 この可変性の屈折率は、眼の高次収差を矯正するために使用される。 眼用レンズを製造するためには硬化ポリマーの屈折率が機能的に重要であるため、染料が硬化ポリマーの最終的な屈折率に対して及ぼす影響を考慮に入れることが必要である。 以下の実施例、特に、様々な染料が硬化ポリマーの屈折率に対して及ぼす影響を示す表1を参照すること。

    硬化性材料を着色するのに有用な染料は、任意の永久染料またはフォトクロミック染料であることができる。 好ましくは、染料は、モノマー、ポリマー、開始剤、安定剤、増感剤、溶媒等を含有する硬化性材料に可溶性である。 染料は、波面収差矯正装置上で層を形成する前に、また、眼用レンズの場合には、前面レンズと背面レンズとの間に層を形成する前に、硬化性材料と混合する。 標準的な混合技術が使用される。 硬化性材料が二つまたはそれ以上の部分に分けられるならば、染料は、最終的な混合の前にいずれかの部分に加えることができる。

    フォトクロミック染料としては、スピロナフトキサジン系、ナフトピラン系、アントラキノン系、フタロシアニン系、スピロオキサジン系、クロメン系、ピラン系、フルギシド(fulgicide)系およびそれらの混合物がある。 Reversacolフォトクロミック染料がJames Robinson Ltd. (UK)から市販されており、これらの染料のいくつかが以下の実施例で挙げられている。 永久染料は、いかなる永久染料であることもできる。 好ましい永久染料は、硬化性材料に可溶性である永久染料である。 永久染料としては、Brain Power, Inc. (USA)からのBPI染料、たとえばBPIグレーおよびBPIブラックがある。 Sigma Aldrichは、一連の永久染料、たとえばソルベントブルー、ソルベントブラック、ソルベントイエロー、ソルベントレッドおよびソルベントオレンジ染料を提供している。 好ましい染料としては、ソルベントブラック3、ソルベントブラック5、ソルベントブラック7、ソルベントブルー43、ソルベントブルー35、ソルベントブルー59、ソルベントブルー14、ソルベントブルー37、ソルベントグリーン3およびソルベントレッド24がある。 特に好ましい染料はソルベントブルー35である。

    一部のポリマーが示す淡黄色を隠蔽するために染料を硬化性材料に添加する場合、紫色または青色染料が、黄色味を隠蔽しながらもポリマーを著しく青くしない量で硬化性材料に添加される。 ニュートラル色が望ましい。 ソルベントブルー35染料の場合、硬化性材料中の染料の適当な量は、約0.0007重量%〜約0.0020重量%、好ましくは約0.0010重量%〜約0.0015重量%である。 硬化性材料中のソルベントブルー35の特に好ましい量は約0.0012重量%である。 サングラスとして使用するための着色のために染料を添加する場合、染料は、美観的または外見的に望ましい量で加えられる。 以下の実施例を参照すること。

    本明細書で参照または引用されるすべての特許、特許出願、仮出願および公開公報は、すべての図面および表を含め、本明細書の明示的な教示と相反しない程度に、参照により全体として本明細書に組み入れられる。

    以下の実施例が本発明の実施を説明するが、本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。

    実施例1
    二つのパートを有するレンズ調合キットを次のように製造した。

    パートI
    500mLの丸底フラスコにDEN 438 100.03gmおよびジアリルエーテルビスフェノールA 49.42gmを入れた。 この材料を浴上で約75℃に加熱し、ロータリーエバポレータ上で均質になるまで混合した。

    パートII
    500mLの丸底フラスコにトリメチロールプロパントリス(3-メルカプトプロピオネート) 149.98gm、臭化テトラブチルアンモニウム3.2714gm、Irgacure 184 0.3274gmおよびN-PAL 0.0654gmを入れた。 この材料を水浴上で約50℃に加熱し、ロータリーエバポレータ上で混合して固形分を溶解させた。

    実施例2
    パートI 8.1796gmおよびパートII 7.1055gm (実施例1からのパートIおよびパートII)の混合物をビーカに入れて混合し、均質になるまでガラス棒で撹拌してレンズ調合物(LF)を製造した。 その後、該材料を真空下で約10分間ガス抜きして溶解ガスの大部分を除去した。

    実施例3
    Reversacolラッシュイエロー3.35mgを20mLシンチレーションバイアルに入れた。 これに実施例2の混合物1.0584gmを加えた。 塩化メチレン約2〜3mLを加え、すべての染料が溶解するまで混合物をガラス棒で撹拌した。 その後、混合物を真空下で数分間ガス抜きして気泡の大部分を除去した。 その後、材料の表面にアルゴン気流をやさしく吹き付けることによって混合物から溶媒をパージした。 その後、材料を再び真空下に配して溶媒の最後の痕跡を除去した。

    実施例4
    実施例3の混合物を、ワイヤスペーサを含むガラスプレートに移した。 第二のガラスプレートを混合物の上に配置してサンドイッチを形成した。 サンドイッチアセンブリ中の混合物を75℃で5.5時間硬化(部分硬化)させた。 その後、85℃に加熱しながら、320〜390nmの範囲のUV光を10mW/cm2で各側10分間当てることによって混合物を硬化させた。 元のサンドイッチと硬化したサンドイッチとの間の屈折率の差は0.0058であった。

    実施例5
    Reversacolコーンイエロー5.18mgを20mLシンチレーションバイアルに入れた。 これに実施例2の混合物1.0186gmを加えた。 塩化メチレン約2〜3mLを加え、すべての染料が溶解するまで混合物をガラス棒で撹拌した。 その後、混合物を真空下で数分間ガス抜きして気泡の大部分を除去した。 その後、材料の表面にアルゴン気流をやさしく吹き付けることによって混合物から溶媒をパージした。 その後、材料を再び真空下に配して溶媒の最後の痕跡を除去した。

    実施例6
    実施例5の混合物を、ワイヤスペーサを含むガラスプレートに移した。 第二のガラスプレートを混合物の上に配置してサンドイッチを形成した。 サンドイッチアセンブリ中の混合物を75℃で5.5時間硬化(部分硬化)させた。 その後、85℃に加熱しながら、320〜390nmの範囲のUV光を10mW/cm2で各側10分間当てることによって混合物を硬化させた。 元のサンドイッチと硬化したサンドイッチとの間の屈折率の差は0.0062であった。

    実施例7
    Reversacolアクアグリーン1.95mgおよびReversacolコーンイエロー2.00mgを20mLシンチレーションバイアルに入れた。 これに実施例2の混合物1.1292gmを加えた。 塩化メチレン約2〜3mLを加え、すべての染料が溶解するまで混合物をガラス棒で撹拌した。 その後、混合物を真空下で数分間ガス抜きして気泡の大部分を除去した。 その後、材料の表面にアルゴン気流をやさしく吹き付けることによって混合物から溶媒をパージした。 その後、材料を再び真空下に配して溶媒の最後の痕跡を除去した。

    実施例8
    実施例7の混合物を、ワイヤスペーサを含むガラスプレートに移した。 第二のガラスプレートを混合物の上に配置してサンドイッチを形成した。 サンドイッチアセンブリ中の混合物を75℃で5.5時間硬化(部分硬化)させた。 その後、85℃に加熱しながら、320〜390nmの範囲のUV光を10mW/cm2で各側10分間当てることによって混合物を硬化させた。 元のサンドイッチと硬化したサンドイッチとの間の屈折率の差は0.0051であった。

    実施例9
    Reversacolベリーレッド2.24mgおよびReversacolコーンイエロー2.10mgを20mLシンチレーションバイアルに入れた。 これに実施例2の混合物1.0261gmを加えた。 塩化メチレン約2〜3mLを加え、すべての染料が溶解するまで混合物をガラス棒で撹拌した。 その後、混合物を真空下で数分間ガス抜きして気泡の大部分を除去した。 その後、材料の表面にアルゴン気流をやさしく吹き付けることによって混合物から溶媒をパージした。 その後、材料を再び真空下に配して溶媒の最後の痕跡を除去した。

    実施例10
    実施例9の混合物を、ワイヤスペーサを含むガラスプレートに移した。 第二のガラスプレートを混合物の上に配置してサンドイッチを形成した。 サンドイッチアセンブリ中の混合物を75℃で5.5時間硬化(部分硬化)させた。 その後、85℃に加熱しながら、320〜390nmの範囲のUV光を10mW/cm2で各側10分間当てることによって混合物を硬化させた。 元のサンドイッチと硬化したサンドイッチとの間の屈折率の差は0.0024であった。

    実施例11
    Reversacolグラファイト1.07mgおよびReversacolコーンイエロー1.78mgを20mLシンチレーションバイアルに入れた。 これに実施例2の混合物1.0243gmを加えた。 塩化メチレン約2〜3mLを加え、すべての染料が溶解するまで混合物をガラス棒で撹拌した。 その後、混合物を真空下で数分間ガス抜きして気泡の大部分を除去した。 その後、材料の表面にアルゴン気流をやさしく吹き付けることによって混合物から溶媒をパージした。 その後、材料を再び真空下に配して溶媒の最後の痕跡を除去した。

    実施例12
    実施例11の混合物を、ワイヤスペーサを含むガラスプレートに移した。 第二のガラスプレートを混合物の上に配置してサンドイッチを形成した。 サンドイッチアセンブリ中の混合物を75℃で5.5時間硬化(部分硬化)させた。 その後、85℃に加熱しながら、320〜390nmの範囲のUV光を10mW/cm2で各側10分間当てることによって混合物を硬化させた。 元のサンドイッチと硬化したサンドイッチとの間の屈折率の差は0.0045であった。

    種々の染料を使用して、実施例1で開示したキットのパートIおよびパートIIを混合することによって製造したモノマー/ポリマー混合物を着色した。 着色した混合物をサンドイッチアセンブリにして、元の未硬化サンドイッチアセンブリと完全硬化サンドイッチとの間の屈折率の差(Δn)を測定した。 結果を以下の表1に示す。

    (表1)

    実施例13-光学レンズの黄色度指数の低下
    A. 染料 ソルベントブルー35染料をSigma-Aldrichから購入した。 この染料を少量の塩化メチレンに溶解し、色をBPIグレーの色と比較した。 色合わせ、コストおよびモノマー/ポリマーレンズ調合物(「LF」)への溶解度に基づいて、以下の式1のソルベントブルー35をさらなる研究のために選択した。

    B. ゲルの黄色度指数 ソルベントブルー35は、BPIグレーよりも可溶性であり、LF中でより強い色を発した。 LFパートII (実施例1)中0.0108%ソルベントブルー35の保存溶液を調製した。 その後、保存溶液を染料なしのLFパートIIで希釈したのち、LFパートI (実施例1)と混合し、75℃で5.5時間熱硬化させて部分硬化ゲルを製造することによってスライドを調製した。 ソルベントブルー35の重量%は0.0002、0.0003、0.0004および00005であった。 全スライド上の黄色度指数(YI)をゲルで計測した。 結果を表2に示す。

    (表2)淡青色ゲルのYI

    C. 完全硬化膜の黄色度指数および屈折率 各セットから一つのスライド(A)を取り出し、40mW/cm2で各側を15分間、合計曝露量72J/cm2で硬化させて膜を形成した。 黄色度指数を再び計測し、ゲルの元の数値と比較した。

    (表3)ゲルと膜との間のYI比較

    青色はスライドから完全に消滅し、浸水(flooding)中に染料が部分的に破壊されたことを暗示した。

    2でゲルを調製するために使用した保存溶液を使用して、より高濃度の染料でスライドを調製した(表1)。 スライドを、85℃、40mW/cm2で各側15分間光硬化させ、屈折率を計測した(表5)。 その後、これらのスライドを試験し、0.001%が適当な濃度であると判定した。

    (表4)染色されたZLF IIIの組成

    (表5)淡青色のRIデータ

    D. 光開始剤に対する染料の影響
    0.001%ソルベントブルー35を含むLFを光硬化性に関して試験した。 0.1%Irgacure 184または0.1%Irgacure 651のいずれかでスライドを製造した。 スライドを40mW/cm2で硬化させ、屈折率を計測した(表1および表2)。

    (表1)Irgacure 184 (いずれも320〜390nm)

    (表2)Irgacure 651 (いずれも各側において15分)

    E. 引張り試験(付着)
    屈折率1.6の材料から作られた基部およびキャップを約0.5mmのLFとともに挟んだ二つの光学レンズを製造した。 一方のLFはIrgacure 184光開始剤を用いて製造し、他方はIrgacure 651を用いて製造した。 LFと基部およびキャップとの間の付着に対して染料が悪影響を及ぼすかどうかを見るために引張り試験を実施した(表3)。 レンズを標準条件下で浸水してLFを完全硬化させた。

    (表3)引張り試験結果

    F. 安定性
    LFパートI中ソルベントブルー35の濃度0.00187%の溶液(混合LF中で0.0010%を与えるのに十分)を調製することにより、レンズ製造中の染料の安定性を評価した。 LFパートI中の染料の溶液を、シミュレーションの1、2、3、6および12ヶ月間、75℃で熱エージングさせた。 これが、染料を含有するZLF IIIパートIにとって、もしあるならばどのような貯蔵寿命が適切であるのかを決定した。

    (表4)ソルベントブルー35を用いたパートIの貯蔵寿命

    最初のシミュレーション月の間、屈折率はわずかに変化したが、その後、ほとんど一定であった。 LFの非着色ロットに対する比較実験は、3ヶ月のわたって一定の屈折率を示す。 LFを調合し、光学レンズを作る場合にはこれを考慮に入れるべきである。

    (表5)パートIの貯蔵寿命

    ZLF IIIパートIの色度座標は、ソルベントブルー35の有無を問わず一定のままであり、色がシフトしていないことを示す。 目視検査によって色の変化を認めることはできない。

    G. 黄色比較
    0.0010重量%がレンズをわずかに黄色くする可能性があるという心配を緩和するため、0.0015重量%および0.0020重量%ソルベントブルー35で作られたLFのスライドおよびレンズを調製した。 8個のレンズを未浸水段階(完全には硬化していないLF)で黄色度指数に関して計測した。 レンズのうち4個を浸水してLFを完全硬化させた。 レンズのうち2個をホットボックスで普通に浸水した。 他2個のレンズはMISTRALで37分間浸水した。 浸水後、浸水したレンズのYIを読みとり、ハードコートおよび反射防止コートの塗布ののち、再びYIを読みとった。 結果に関しては表6および7を参照すること。

    (表6)より高濃度のソルベントブルー35の黄色度指数

    (表7)より高濃度のソルベントブルー35の黄色度指数Δ

    これらは、通常の光学レンズには青すぎると判定された。 0.0012%ソルベントブルー35で作られた第二のセットのスライド(表8)は、通常の光学レンズに許容可能であると判定された。

    (表8)0.0012%パートIの組成

    LF中0.0010%および0.0012%ソルベントブルー35の間で最終測定を実施した。 これらのレンズをMISTRALで浸水した。 浸水後の黄色度指数は従来のレンズの黄色度指数よりもわずかに良好であった(表9)。

    (表9)浸水された青色レンズの黄色度指数

    ハードコートおよびARをレンズに塗布しても黄色度指数には有意に影響しなかった(表10)。 レンズが両方の表で必ずしも同じ順序で掲載されていないことに注意すること。

    (表10)コートされた青色レンズの黄色度指数

    レンズの目視検査に基づき、LF中の0.0012%ソルベントブルー35が好ましい濃度であると判定された。 非着色LFで作られた標準レンズと比較した場合、色の差は顕著である(図1Aおよび1B)。

    H. 熱エージング 両濃度(0.0010重量%および0.0012重量%)のLFで作られた完成品光学レンズに対して75℃で熱エージング実験を実施した。 結果は色が安定であることを示す(表18を参照)。

    (表18)完成品レンズの熱エージング

    I. 屋外/UVエージング また、屋外での装用をシミュレーションするため、両濃度(0.0010重量%および0.0012重量%)のLFで作られた完成品光学レンズをUV曝露に付した。 各濃度からの一つのレンズを5日間曝露し、各濃度の二つのレンズを10日間曝露した。 これらの曝露は1年間および2年間のシミュレーション屋外曝露とおおむね相関する。 結果を表19および表20にまとめる。

    (表19)完成品レンズのUVエージング

    (表20)完成品レンズのUVエージング

    J. LFパートII中の染料の熱安定性 また、染料を、パートIではなくLFのパートII (実施例1を参照)に添加することもできる。 LFパートII中0.0012%ソルベントブルー35で、75℃でのエージング実験を実施した。 結果を表21に示す。

    (表21)パートIIのエージング実験

    実施例14-サングラス
    A. グレー着色レンズ ソルベントブラック7およびソルベントブルー35を使用してグレーのサングラスレンズを作った。 実施例2に記載されたレンズ調合物(LF)を作り、ソルベントブラック7およびソルベントブルー35を、LF中の染料の最終濃度をソルベントブラック7に関しては0.09重量%にし、ソルベントブルー35に関しては0.009重量%にするための量で、パートIIに溶解した(パートIと混合する前)。 染料を含有するパートIIのシミュレーションエージング実験を75℃で実施した(表22)。

    (表22)

    また、パートIとパートIIとを混合することによって作ったゲル(熱で部分硬化させたのもの)および膜(UV光によって完全硬化させたもの)のシミュレーションエージング実験を実施した。 結果に関しては表23および24を参照すること。

    (表23)75℃でのグレーゲルのエージング

    (表24)75℃でのグレー膜のエージング

    B. グレー着色レンズ#2
    Irgacure 184に代えてIrgacure 651開始剤を使用したことを除き実施例1および2に記載したキットおよびLFと同一であるもう一つのレンズ調合キットおよびレンズ調合物(LF)を作った。 実施例14Aに記載したソルベントブラック7およびソルベントブルー35の同じ濃度を有するパートII成分を用いて新たなエージング実験を実施した(表25)。

    (表25)

    生産目的の場合、表25に示す結果に基づき、1ヶ月後にはグレーパートIIを捨てるべきである。 色強さ試験(データ示さず)では、レンズの色変化を避けるため、サングラスレンズ中のLFの厚さができるだけ均一であるべきであると判定された。 好ましくは、レンズの厚さは、±0.5mm、好ましくは±0.02mmに制御されるべきである。 着色されたLFは、レンズへのLFの付着に対して悪影響を及ぼさなかった。 着色されたレンズはまた、促進安定性試験で最長2年間は安定であると試験された。

    実施例15-緑着色サングラスレンズ
    実施例14の手法を実施して緑着色サングラスレンズを作った。 0.05重量%ソルベントブラック7、0.02重量%ソルベントグリーン2および0.009重量%ソルベントブラウン1 (LFの重量に基づく)の染料混合物を使用してLFを着色した。 この実施例15では、茶および緑染料をLFのパートIに溶解し、黒染料をLFのパートIIに溶解した。 混合LFは1ヶ月の安定性を有し、硬化および付着に悪影響を及ぼさなかった。 レンズの色もまた安定であった。

    実施例16-茶着色サングラスレンズ
    実施例14の手法を実施して茶着色サングラスレンズを製造した。 0.04重量%ソルベントグリーン2および0.14重量%ソルベントブラウン1 (LFの重量に基づく)の染料混合物を使用してLFを着色した。 Irgacure 651 (0.3%)を光開始剤として使用し、LFを硬化させるために使用した硬化条件は85℃で45J/cm 2であった。 混合LFは1ヶ月の安定性を有し、硬化および付着に悪影響を及ぼさなかった。 レンズの色もまた安定であった。

    淡青色のレンズ(左)と非着色レンズとの比較を示す。

    淡青色のレンズ(上)と非着色レンズとの比較を示す。

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