快適性が改善された回転的に安定しているコンタクトレンズ及び最適化の方法

申请号 JP2016164385 申请日 2016-08-25 公开(公告)号 JP2017045055A 公开(公告)日 2017-03-02
申请人 ジョンソン・アンド・ジョンソン・ビジョン・ケア・インコーポレイテッド; Johnson & Johnson Vision Care, Inc.; 发明人 ピエール−イーブス・ジェルリガン; フィリップ・エフ・ジュビン; ジェイソン・エム・トカルスキー;
摘要 【課題】 改善された回転的に安定しているコンタクトレンズのデザイン、及びレンズの眼上の快適性を最大化しながら、レンズの安定化時間を最小化する、かかるレンズをデザインする方法を提供する。 【解決手段】 レンズ及びレンズをデザインする方法は、同等の又は最小化された安定化時間、挿入容易性、製造性、及びいずれか一方の態様が独立して実現できるよりもより改善された最大快適性をもたらす非円率及び厚み差の態様を利用し、組み合わせる。 【選択図】 図1A
权利要求

快適性を最大化しながら、眼上のコンタクトレンズの安定を最適化する方法であって、 非円形性の構成要素及び厚み差を有する周囲幾何学的形状のマトリックス化された組を定義する工程であって、該非円形性の構成要素は、真円から95%〜60%の範囲であり、該厚み差は、0.1mm〜0.4mmの範囲であり、該マトリックス化された組は、最低2つの非円形性の値及び最低2つの厚み差の値を含む、工程と、 所与の非円形性の構成要素及び所与の厚み差に対して、該マトリックス化された組における要素毎に、安定するための時間を算出する工程と、 該マトリックス化された組における要素毎に、安定するための該時間を示す等高線図を作成する工程と、 該等高線図を評価し、好ましい領域を3つの変数のうち少なくとも1つに基づいて定義する工程であって、該変数は、快適性を最大化させることと、安定するための時間を最小化させることと、製造難易度を最小化させることと、を含む、工程と、 該好ましい領域内で、安定するための時間を生成する、非円形性の構成要素及び厚み差を有する該周囲幾何学的形状を選択する工程と、を含む、方法。前記快適性を最大化させる変数は、前記厚み差に反比例する、請求項1に記載の方法。前記製造難易度を最小化させる変数は、非円形度に反比例する、請求項1に記載の方法。前記安定するための時間を最小化させる変数は、前記厚み差と前記非円形度の両方の関数である、請求項1に記載の方法。前記周囲幾何学的形状のマトリックス化された組は、既知のデザイン、既存のデザイン、及び商品化されたデザインからなる群から選択される当初の初期デザインに由来している、請求項1に記載の方法。視を矯正するために構成された内側光学ゾーンと、 該内側光学ゾーンを囲み、回転安定性を提供するために構成された、外側周辺ゾーンであって、回転安定性は、非円形性の構成要素及び厚み差の構成要素の組み合わせにより得られる、外側周辺ゾーンと、を含む、回転的に安定している非切頭型コンタクトレンズ。前記非円形性の構成要素は、第1の中心を有する前記周辺ゾーン内の内接直径により定義される第1の有効寸法と、第2の中心を有する前記周辺ゾーンの周囲の外接直径により定義される第2の有効寸法と、を含み、該第2の有効寸法に対する該第1の有効寸法の比は、0.6〜0.95であり、最大厚及び最小厚を有する前記厚み差の構成要素は、該最大厚と該最小厚との間の差異により定義されている、請求項6に記載のコンタクトレンズ。前記内接直径は、13.5mm〜14.5mmである、請求項7に記載のコンタクトレンズ。前記外接直径は、14.0mm〜20.0mmである、請求項7に記載のコンタクトレンズ。前記厚み差は、0.1mm〜0.4mmの範囲である、請求項7に記載のコンタクトレンズ。前記厚み差は、0.1mm〜0.4mmの範囲である、請求項8に記載のコンタクトレンズ。前記厚み差は、0.1mm〜0.4mmの範囲である、請求項9に記載のコンタクトレンズ。前記第2の有効寸法に対する前記第1の有効寸法の比は、0.8〜0.95である、請求項10に記載のコンタクトレンズ。前記周辺ゾーンの形状は、非対称である、請求項11に記載のコンタクトレンズ。前記第1の中心及び第2の中心は、一致する、請求項11に記載のコンタクトレンズ。前記第1の中心及び第2の中心は、不一致である、請求項11に記載のコンタクトレンズ。前記周辺ゾーンの形状は、非対称である、請求項12に記載のコンタクトレンズ。前記第1の中心及び第2の中心は、一致する、請求項12に記載のコンタクトレンズ。前記第1の中心及び第2の中心は、不一致である、請求項12に記載のコンタクトレンズ。前記不一致である中心は、同一の平経線上にある、請求項16に記載のコンタクトレンズ。前記不一致である中心は、同一の垂直経線上にある、請求項16に記載のコンタクトレンズ。前記不一致である中心は、同一の水平経線上にある、請求項19に記載のコンタクトレンズ。前記不一致である中心は、同一の垂直経線上にある、請求項19に記載のコンタクトレンズ。

说明书全文

本発明は、眼用レンズに関し、より具体的には、回転的に安定しているコンタクトレンズに関する。具体的には、本発明は、十分な回転安定性を確保しながら、非円率及び厚み差を最適化して、快適性を改善するデザイン及び方法に関する。

(関連技術の考察) コンタクトレンズは、医療装置とみなされ、視を矯正するために、かつ/又は審美上の若しくは他の治療上の理由で装用され得る。コンタクトレンズは、1950年代以降、視力を向上させるために商業的に利用されてきた。初期のコンタクトレンズは、硬質材料から製造又は製作され、比較的高価で脆弱であった。これらのコンタクトレンズは、現在も利用されているが、最初の着け心地が悪いためにすべての患者に適しているわけではない。この分野における後の開発により、ハイドロゲル系のソフトコンタクトレンズが生み出され、このソフトコンタクトレンズは今日、極めて一般的となり、広く利用されている。ソフトコンタクトレンズが導入され、装用者が体験する快適性が大いに改善された。ある種のコンタクトレンズは、大半は、均一した度数を提供する球面コンタクトレンズであり、これらのレンズは、ほぼ球面であり、回転対称性であるので、眼上の回転的な配置又は位置決めは、大きな懸念事項ではない。乱視矯正が必要な患者に対して、球面度数の矯正に加えて、円柱光学度数の矯正を提供して、視力矯正を行うことができる。これらのレンズは、トーリックレンズと称される場合があり、眼上に装着している間、光学デザインが正しい向きに回転的に安定していることが求められる。乱視の患者において、レンズの相対的な回転の向きは、自身の視力を矯正するために重要である。

乱視は、膜及び/又は晶体の非回転対称の湾曲によって生じる。通常の角膜は、ほぼ回転対称であるが、乱視の患者はそうではない。言い換えると、眼の角膜は、実際には、別の方向よりある方向においてより湾曲しているか、又は勾配が大きくなることによって、画像が単一点に集中せずに焦線に広がる。球面/単焦点レンズではなくトーリックレンズを使用して、これに対処することができる。トーリックレンズは、相互に垂直な2つの向きに2つの異なる目標度数を有する光学素子である。本質的には、トーリックレンズは、近視又は遠視を矯正するための1つの度数を有する球面レンズと、乱視を矯正するための1つの度数を、特定の軸に有する円柱レンズと、を有し、両度数は、単一のレンズに組み込まれている。これらの度数は、好ましくは眼に対して維持される様々な角度で配向された曲率で生成される。したがって、トーリックレンズの適切な回転の向きは、乱視を適切に矯正するために不可欠である。しかしながら、使用において、トーリックコンタクトレンズは、眼上で回転する傾向があるので、準最適な視力矯正を一時的に提供する場合がある。したがって、現在利用されているトーリックコンタクトレンズはまた、正しい視力矯正を維持するために、装用者が瞬きするか、又はきょろきょろすると、コンタクトレンズを眼上で比較的安定させ、かつ適切な向きに保つ機構を備えている。この機構はまた、挿入後、又はレンズが適切な位置及び向きから動くと、レンズを安定的かつ適切な向きに戻す役割を果たしている。レンズの適切な向きを確保するために、バラスト又は選択的に厚いゾーン及び薄いゾーンを設けるなどのレンズを安定させる多様な方法が当該技術分野において利用されてきた。安定化を実現するための多様な方法があるが、方法はすべて、程度の差はあるものの、特に周辺領域において、コンタクトレンズの後方面、眼の前方面、及び瞼の相互作用による影響を受けることとなり、また、視力及び又は装用者の主観的な快適性に悪影響を与える場合がある。

現在、デザイン又は利用されている安定化ゾーンの課題は、コンタクトレンズの安定と快適性との間のトレードオフ、並びに厚さの増大に関連する物理的制約である。安定化ゾーンの表面勾配を増大させるといった、回転速度を改善するためにデザインを変更することにより、コンタクトレンズの厚さが増し、快適性に悪影響を与える場合がある。更に、コンタクトレンズのデザインは、2つの事項、すなわち、挿入時に適切な向きに回転することと、装用期間中、その向きを維持することと、を達成しなければならない。従来のデザインは、これらの複数の検討事項間での性能のトレードオフを要していた。

米国特許第6,406,145号において、厚みの変化が最小である回転的に安定しているコンタクトレンズが開示されている。米国特許第6,491,392号において、安定化機構のデザインは、快適性を改善するために、スプライン又は多項式関数の使用を組み込む一方、米国特許第6,939,005号及び同第7,159,979号は、レンズを安定させるまでの時間を減少させるために、厚み差の変化率を中心に議論している。米国特許第7,201,480号及び同第7,682,019号は、安定化の目的のために、薄いゾーンの使用を採用している。

乱視患者のニーズに対処する最近の試みにおいて、例えば、米国特許第8,827,448号は、前方面の第1の円柱度数及びコンタクトレンズの後方面の第2の円柱度数による屈折矯正に対して、非点収差がないカスタマイズされたレンズの使用を提案している、このようなデザインで視力の向上が実現されると提案されているが、これらの要素は、レンズのオプティカルゾーンに限定されており、これがどのように非対称形状の角膜と相互作用するのだろうか。レンズの他の領域、最も顕著には、周辺領域におけるデザインの変更も、視力の向上を目指すオプティカルゾーンに限定される要素に対して、なお影響力があり、悪影響を及ぼさずに共存可能であり、レンズの性能を更に向上させると思われる。

安定化のための非円形レンズの初期の頃の使用は、主に安定化の目的のためにレンズを厚くすることを避ける方法として、米国特許第5,760,870号に開示されている。米国特許第5,760,870号の発明者らは、レンズが厚いと、患者の不快感、不要な度数の変動、厚い領域での酸素透過性の減少がもたらされ、代わりに、非円形レンズの使用及びその結果として生じるレンズのアスペクト比の違いにより、厚み差ではなく安定化を実現することができることを示した。更に最近、米国特許第8,668,331号では、セントレーション、回転、及び安定化の目的のために、レンズ−瞼間の相互作用を最大化するための非円形レンズの使用が開示されており、有益である。本発明と同一の譲受人に譲渡された米国特許出願第20140063444号では、安定化ゾーンに伴って、円形及び非円形形状が開示される。しかしながら、形状及び厚さを組み合わせて最適化することは検討されていない。

要約すると、当業界の従前のイノベータらは、選択的にレンズを厚くすること、レンズを薄くすること、プリズムバラスト、及び厚み差デザインとして概ね特徴付けることができる他の方法により、安定化に関する本問題に対処しようと試みてきたが、他のイノベータらは、場合によっては、乱視を完全に覆うことを試みた、円形率/非円率のデザインとして概ね特徴付けることができる、非円形レンズの使用による解決策を追求してきた。しかしながら、どのイノベータも、今日まで、快適性が改善された回転安定性を実現するための単レンズのデザインにおける最適化された様式でこれらの方法を組み合わせることに注目してこなかった。使用する手法は、回転安定性と快適性との間のバランスであるので、使用する手法に応じて、これらの手法から最良のものを組み合わせることにより有利な状況が存在すると考えられる。

したがって、高度の快適性及び視力矯正を維持しながら、眼上の性能を向上させるために、システムとして、非円率及び厚み差を同時に最適化することにより得られる回転安定性を有するコンタクトレンズが必要とされている。

本発明に従うコンタクトレンズは、レンズに存在する厚み差の量を最小化しつつ、適切に配向した非円形の周縁デザインを提供することにより、上記に簡潔に説明した従来技術に関連する欠点を解決する。具体的には、結果として生じるレンズが安定した向き、快適性、取り扱い易さに関して最適化されるように、レンズの周縁部の形状(非円率又は直径アスペクト比)と用いられる厚み差の量との間に好ましい関係が存在することが発見され、非円率又は厚み差のいずれか一方だけの手法では得ることができない性能成果の向上が可能になった。

1つの態様に従って、本発明は、快適性を最大化しながら、眼上のコンタクトレンズの安定を最適化する方法を目的とする。本方法は、複数の工程を含み、第1の工程は、非円形性の構成要素及び厚み差を有する周囲幾何学的形状のマトリックス化された組を定義する工程であって、非円形性の構成要素は、真円から95%〜60%の範囲であり、厚み差は、0.1mm〜0.4mmの範囲であり、マトリックス化された組は、最低2つの非円形性の値及び最低2つの厚み差の値を含む、工程である。その後、所与の非円形性の構成要素及び所与の厚み差に対して、マトリックス化された組における要素毎に安定するための時間を算出する工程が続き、その後、マトリックス化された組における要素毎に安定するための時間を示す等高線図を作成する工程が続く。その後、等高線図を評価し、快適性を最大化させる、安定するための時間を最小化させる、又は製造難易度を最小化させる、3つの変数のうち少なくとも1つに基づいて、好ましい領域を定義し、その後、最終的に、好ましい領域の範囲内で、最適な安定化時間を生成する、非円形性の構成要素及び厚み差の両方を有する周囲幾何学的形状を選択すると考えられる。非円形性の構成要素(すなわち、直径アスペクト比)及び厚み差を有する、結果として生じる周囲幾何学的形状に更に最適化が必要な場合、結果として生じる組み合わせが所望の条件を実現するまで、プロセスを繰り返すことができる。

他の態様に従って、本発明は、視力矯正のための内側光学ゾーンと、回転安定性を提供するために構成された外側ゾーンと、を有する、コンタクトレンズを対象とし、回転安定性は、非円率、すなわち所謂「低減型直径アスペクト比(decreasing diametrical aspect ratio)」と、厚み差の構成要素と、の組み合わせにより実現される。非円率、すなわち低減型直径アスペクト比は、内接及び外接円に比例的に関連及び定義される一対の有効寸法、並びに一群の非円形形状を生成するためのこれらの円の中心の位置決めにより説明することができる。直径アスペクト比、すなわち非円形度は、好ましくは0.6〜0.95である。厚み差の構成要素は、レンズの最大厚と最小厚との間の差異であって、好ましくは、0.1mm〜0.4mmである、差異によって定義することができる。周辺ゾーンは、対称性及び非対称性の両方であってもよい。レンズ形状の有効寸法を定義する外接円及び内接円の中心は、一致してもよく、又は不一致であってもよく、同一又は異なる垂直経線又は水平経線上にあってもよい。

安定の最適性は、レンズがどの程度速くレンズの所望の回転位置に安定するかを評価することにより測定することができる。一方、レンズの快適性は、幾分主観的であるとは言え、臨床研究により評価及び確認することができる。非円率及び厚み差の両方とも、独立して異なる方法で安定化時間の減少を実現できるが、その2つを組み合わせると、いずれか一方の要素単独より、安定化時間を大幅に改善できるだけでなく、本発明に従うより快適な様式で実現できる。厚み差を減少させることにより、快適性が改善される一方、安定化の効果に悪影響を及ぼす場合がある。非円率の増大により、安定化の効果を改善することができるが、快適性の喪失、製造上の困難、費用の増大、並びに取り扱いの難しさを引き起こすこととなる。本発明に従って、1つの目的は、どちらか1つだけの手法を使用するよりも良好である最適化されたデザインを産み出すために、これら2つの手法を用いる方法を提供することである。別の目的は、本手法が用いられた場合の結果として得られるレンズデザインである。更に別の目的は、本発明に従って開示された方法論を使用して、既存のデザインを改善することである。本発明のコンタクトレンズは、追加の費用なしで任意のタイプのコンタクトレンズの光学素子と共に利用され、臨床的快適性及び/又は生理学機能を改善するように最適化することができる。

本発明の前述並びに他の特徴及び利点は、添付図面に図示されるように、本発明の好ましい実施形態の、以下のより詳細な説明から明らかとなるであろう。

本発明に従う、レンズ及び非円形レンズ自体越しに見るレンズの領域の代表的な図である。

本発明に従う、図1Aに示す非円形レンズの断面図である。

本発明に従う、様々な円形レンズ形状(従来型)及び非円形レンズ形状、並びに非円形度又は直径アスペクト比の定義方法を示す概略図である。

本発明に従う、様々な円形レンズ形状(従来型)及び非円形レンズ形状、並びに非円形度又は直径アスペクト比の定義方法を示す概略図である。

本発明に従う、様々な円形レンズ形状(従来型)及び非円形レンズ形状、並びに非円形度又は直径アスペクト比の定義方法を示す概略図である。

本発明に従う、様々な円形レンズ形状(従来型)及び非円形レンズ形状、並びに非円形度又は直径アスペクト比の定義方法を示す概略図である。

本発明に従う、様々な円形レンズ形状(従来型)及び非円形レンズ形状、並びに非円形度又は直径アスペクト比の定義方法を示す概略図である。

円形レンズの直径及びレンズの厚み差の両方の様々な条件に対する臨床快適指数の等高線図であり、臨床快適スコアの値が高いほど、より快適な状態を表している。

本発明に従う、様々な直径アスペクト比(非円率)及び様々な厚み差に対する、安定するための閾値時間の実験に基づく等高線図であり、所与の非円率すなわち直径アスペクト比及び厚み差に対して、所望のレンズの機能性を得るために、この情報を活用する方法が提供される。

本発明に従う、様々な直径アスペクト比(非円率)及び様々な厚み差に対する、安定するための閾値時間の実験に基づく等高線図であり、所与の非円率すなわち直径アスペクト比及び厚み差に対して、所望のレンズの機能性を得るために、この情報を活用する方法が提供される。

本発明に従う、様々な直径アスペクト比(非円率)及び様々な厚み差に対する、安定するための閾値時間の実験に基づく等高線図であり、所与の非円率すなわち直径アスペクト比及び厚み差に対して、所望のレンズの機能性を得るために、この情報を活用する方法が提供される。

本発明に従う、様々な直径アスペクト比(非円率)及び様々な厚み差に対する、安定するための閾値時間の実験に基づく等高線図であり、所与の非円率すなわち直径アスペクト比及び厚み差に対して、所望のレンズの機能性を得るために、この情報を活用する方法が提供される。

本発明に従って用いられる方法論の代表的なフローチャートである。

本発明の目的のために、図1Aに示されるように、コンタクトレンズ10は、少なくとも2つのはっきりと異なる領域によって画定される。視覚矯正が得られる内側領域11と、眼上のコンタクトレンズ10の機械的安定性をもたらす、コンタクトレンズ10の外側周辺領域13と、である。内側領域11と外側領域13との間に位置する第3の任意の中間領域12は、非連続性が突然発生しないように上記の2つの領域を円滑に融合するために利用することができる。いくつかの例示的な実施形態では、中間領域12は必要なくてもよい。

内側領域11、すなわちオプティカルゾーンは、視力矯正を提供し、単焦点の矯正、乱視の視力矯正、二焦点の視力矯正、多焦点の視力矯正、カスタム矯正等の特定のニーズ、又は視力矯正を提供し得る任意の他のデザインのためにデザインされている。外側周辺部、すなわち周辺ゾーン13は、セントレーション及び向きを含む、眼上のコンタクトレンズの基本的なフィット感及び安定性を提供する。回転安定性は、オプティカルゾーンが乱視矯正及び/又はより高次の収差矯正などの非回転対称特性を含むとき不可欠ある。光学中間領域又はゾーン12により、オプティカルゾーン及び周辺ゾーンは確実に円滑に融合することができる。オプティカルゾーン11及び周辺ゾーン13の両方は、特定の要件が必要である場合、それらのデザインが強く関係する場合があるが、これらのデザインは、独立してデザインされてもよいことに留意することは重要である。例えば、乱視用のオプティカルゾーンを有するトーリックレンズのデザインは、眼上の所定の向きにコンタクトレンズを維持するための特定の周辺ゾーンを要すると考えられる。

本発明の目的のために、コンタクトレンズはまた、図1Aのレンズの断面である図1Bに示す前面14と、後面、すなわちベースカーブ15と、縁部16と、により画定される。コンタクトレンズの前後面は、視力矯正が得られる内側領域11、及び眼上のコンタクトレンズの機械的安定性を提供するコンタクトレンズの外側領域13、すなわち周辺部の、少なくとも2つの領域により説明される。前述のように、内側領域11と外側領域13との間に位置する任意の中間領域12は、上記のように非連続性が発生しないように上記2つの領域を連続的かつ/又は円滑に結合及び/又は融合するために使用することができる。非円形デザインを有するある状況では、中間領域12により、ユーザは、非連続性を避けながら円形光学ゾーンから非円形周辺部へ簡単に移行でき、レンズ10の径方向の寸法に沿う厚さ変化が円滑になる。

レンズの厚さは、最適化可能である重要な変数であり、3つの領域のうちいずれかの領域であるが、好ましくは、外側、すなわち周辺領域13で、前面14と後面15との間の、ベースカーブに対して垂直な方向に沿う相対的距離を単に測定することにより求めることができる。厚み差は、レンズの公称上の厚い部分とレンズの公称上の薄い部分との間の差として定義される。公称上の厚い部分は、レンズの最大周辺厚を表す。レンズの公称上の薄い部分は、最小周辺厚の経線に沿って存在するが、レンズの最大厚と、比例的に等しい径方向の距離にある厚さとして規定される。これは、安定化の効果及び快適性の両方の目的のために重要な変数である。概して、厚み差が大きいほど安定化の効果は効果的になるが、また、残念なことに、厚み差が大きいほど、装用者にとって気になる傾向があり、特に、敏感なレンズ装用者には、更に不快性をもたらす場合がある。本発明に従って、所与の厚み差の減少、すなわち所与の厚み差の割合を使用する効果を算出でき、所与のレンズデザインが安定するために要する時間、並びに快適性への影響を有するこの減少、すなわち厚み差の割合の効果を算出できる。所望の厚み差を直接目標としてもよい。発明者らのこれまでの研究及び経験によると、本発明に従う、効果的な安定化をなお実現しつつ、快適性を改善するためには、厚み差は、0.1mm〜0.4mmの範囲内がより好ましいことを示している。

縁部16は、コンタクトレンズ10の周縁部であり、最適化スキームにおいて検討すべき他の有用な変数である。本発明の目的のために、縁部16の形状は、非円形であることが好ましく、同様に非対称性であってもよい。現在の目的のために、円率/非円率は、レンズの周辺部の形状に嵌合する最小外接直径により除される、レンズの周辺部の形状内に収まり得る最大内接直径の比として定義される。よって、従来の円形コンタクトレンズでは、これらの2つの直径は、等しいだけではなく、内接直径及び外接直径の両方の中心が一致するであろう。本発明に従って、非円率は、卵型レンズをもたらし得る。これは、最大内接直径の中心及び最小外接直径の中心は一致するが、各々の直径は等しくない場合に発生する。非円率、すなわち所謂直径アスペクト比はまた、水平経線又は垂直経線のどちらか一方に対して非対称なレンズを含んでもよい。この非対称レンズ型は、内接直径及び外接直径の中心が垂直経線又は水平経線に沿ってそれぞれ整列しているが、中心が一致していない場合に発生する。最後に、本発明に従う別の非円形の例として、不一致である中心が水平にも垂直にもどちらにも整列していない非対称の外形が挙げられ得る。

円形レンズ(円形は、直径アスペクト比が100%と等しいとして定義される)に対して、厚み差の減少だけを考えた場合、影響としては、安定するための時間が元の厚み差の割合が減少するに伴って増加することである。所与の最初の厚み差に対して、非円率の増加、あるいは直径アスペクト比の減少を評価すると、安定するための時間が若干減少した後、変化がなくなり、その後、安定するための時間の増加が観察される。よって、厚み差95%に対して、円形レンズ(直径アスペクト比は100%と等しい)から開始するとした場合、直径アスペクト比が100%から減少すると、安定するための時間は減少し、最小のおよそ85%の直径アスペクト比に到達し、85%のレベルの後、直径アスペクト比が更に減少した結果、逆行し、その後、直径アスペクト比が更に減少しながら安定化時間は増加する。しかしながら、この傾向及び変化率は、厚み差が異なると変化する。本発明でのように、厚み差を同時に減少させながら、非円率を増加、すなわち直径アスペクト比を減少させて、組み合わせを調査し、安定するまでの時間が最小となる局所領域が判定でき、非円率又は厚み差だけで達成可能な製品を上回る改善された製品を定義できる。

図2A〜図2Eは、5つの代表的な状況の例を提供する。最初の例では(図2A参照)、内接円及び外接円(図示せず)は、等しい直径を有し、レンズの直径が等しい従来の円形コンタクトレンズ20が示されている。更に、3つすべて(内接、外接、及びレンズ自体)の中心は、一致し、上−下軸線26と鼻側−側頭側軸線28との交点に位置付けられている。よって、両円及び中心の位置付けは、レンズ20の周縁のものと何の違いもない。楕円形状の第1の非円形の例(図2B)では、内接円22及び外接円24は、直径は等しくないが、中心は一致している。これにより、上−下軸線(垂直経線)26及び鼻側−側頭側軸線(水平経線)28の両方に対して対称な非円形レンズの幾何学的形状20がもたらされる。図2Cでは、内接円22の中心は、鼻側−側頭側軸線(水平経線)28に沿って、外接円24の中心に対して距離27だけずれている。これにより、上−下の対称性を維持しながら、鼻側−側頭側は非対称となる。同様に、図2Dでは、内接円22の中心は、上−下軸線(垂直経線)26に沿って、外接円24の中心に対して距離29だけずれている。これにより、鼻側−側頭側の対称性を維持しながら、上−下は非対称となる。このシリーズにおける最後の代表的な例は、内接円22が、外接円24に対して、上−下軸線26及び鼻側−側頭側軸線28の両方に沿ってずれている図2Eにおいて示される。これにより、非対称レンズ形状20がもたらされる。図2C〜図2Eに示すように、中心位置の水平方向のオフセット27及び垂直方向のオフセット29の程度、並びに内接円22及び外接円24の直径は、これらの代表的な5つの例に示されるもの以外に、多数の非円形レンズ形状を生成するために関連しているだけでなく、変更されてもよく、異なっていてもよい。

図3は、厚み差と円形レンズの複数の垂直距離/直径との間の関係を検討する場合の快適等高線を示す。このプロットでは、快適指数48は、48より高い快適指数より快適性が劣る。図から分かるように、厚み差が減少する場合の全体的な傾向は、快適性がなおも改善されているが、厚み差が減少すると、快適性が改善する速度はまた、直径/寸法に依存している。また、厚み差が大きい場合(>75%)、円直径が14.0から14.5に増大すると、75%超の所与の厚み差に対して、快適性が増大することが分かる。これは、所与の厚み差に対して、円直径が14.0から14.5に増大すると、55%を下回る所与の厚み差に対して、快適性が減少する小さい厚み差(<55%)の場合とは対照的である。この例では、14mmの寸法/直径を厚み差の最小割合と組み合わせることにより、値66以上の最高レベルの快適性がもたらされている。垂直直径は、14.00mmより大きくても小さくても両方とも選択可能であるが、以下の例は、14.00mmの垂直直径の状況を中心に議論することとする。

厚み差と非円率との間の関係、及び両者を利用することにより得られるシナジーが重要である一方、直径の影響も検討する必要がある。後続の例では、直径アスペクト比の割合の変化に基づいて、対応する水平直径を有する14.00mmの垂直直径のレンズを検討することとする。図4A〜図4Dは、本発明に従う好ましい領域49における厚み差と非円率との関係を示す。この領域は、快適性、並びに安定化時間及び製造容易性など他の検討事項を最適化する領域である。図4A〜図4Dに示す等高線図は、14.0mmの一定の垂直距離/直径を有するレンズと、90秒超から−50秒未満まで目盛りが付いた/正規化した安定するまでの閾値時間を示す等高帯又は等高領域に基づく。閾値時間は、モデルの論理的な予測に従って、最終静止位置の10度以内にレンズが安定するまでにかかる時間として定義される。予測時間の正規化は、初期デザインの安定化にかかる時間に対するものである。

図4Aは、14.0mmの垂直直径レンズが安定するまでの閾値時間の代表的な等高線図40を示す。対応する水平直径は、14.0mmの垂直直径を直径アスペクト比で除することにより求められる。よって、残りの直径アスペクト比に関しては、例えば、94%の直径アスペクト比のグループは、14.89mmの水平直径に相当すると言え、88%の直径アスペクト比のグループは、15.91mmの水平直径に相当すると言える。一定の水平直径を有する直径アスペクト比のグループ毎に、それぞれの厚み差が評価された。このプロットは、示される直径アスペクト比と厚み差との組み合わせ毎に、(等高線図40上に黒点として示される)データ点の組から作図された。各データ点は、特定の直径アスペクト比と厚み差との組み合わせに対する、3つの眼上で安定するまでの閾値時間の平均である。閾値時間は、所与の初期デザインに対して得られた閾値時間に正規化される(0未満の値は、初期デザインより安定化時間が速いことを示す)。このプロットは、厚み差の変化(水平軸線)42の影響、並びにレンズの周辺部の直径アスペクト比、すなわち非円率の変化の影響(垂直軸線)44の両方を示す。図示のように、この等高線図40は、単調ではないので、結果として、両方の変数を同時に検討した場合、他よりもより望ましい非円率−厚み差の組み合わせがもたらされる。

図4Bが示すように、非円形度を増加させ、すなわち直径アスペクト比を減少させながら、どの厚み差の減少を使用するかによって、結果として生じる安定化時間の反応は、選択された組み合わせに応じて異なることとなる。例えば、所与のパス(等高線46)上の3つの位置、およそ97%の厚み差に対応するロケーションパス41、およそ75%の厚み差に対応するロケーションパス43、及びおよそ59%の厚み差に対応するロケーションパス45が等高線図40上で強調されている。明らかなように、等高線46により示される同一レベルの安定化時間を実現するために、必要な非円形度は、特定のロケーションパス毎に異なる。(図4Bでは46として記される)この特定の等高線は、臨床研究により裏付けられるように、所望の最長安定化時間に対応し、初期デザインの安定までの時間より長い閾値時間とより短い閾値時間との間の分割線である。等高線を下回る値が安定化時間にとればより望ましい反面、快適性及び製造容易性などの他の検討事項又はトレードオフも存在する。

前述のように、厚み差を増加させると、概して安定化時間は減少する反面、快適性も減少してしまう。出願人が実施した臨床研究は、厚み差の関係に対する、許容可能な快適性の関係を示している。これらの内部臨床研究に基づいて、厚み差の減少が当初の厚み差の70%を超える場合より70%を下回る場合において、より許容可能な快適性を提供するようであるので、本例で図4Bに示すように、70%の厚み差における垂直境界線47の左の値が好ましいと判定した。

図4Cに関して、非円形度はまた、安定するための時間を加速させることに寄与する一方、同様にトレードオフも存在する。非円率の増加、すなわち直径アスペクト比の減少により、円形デザインから逸脱すると、製造上の煩雑性が増加し、加えて、非円率があるレベルを超えると、取り扱い容易性に関する困難さが増大する。そのため、図4Cに示すような水平境界線48として、等高線図40に表わされる、80%超の非円形度、すなわち直径アスペクト比を維持することが好ましいと判定される。したがって、本発明に従って、垂直境界線47の左、水平方向の下限48の上方、かつ上方の等高線帯46の対応する部分の下方にあり続けながら、互いに関連する検討事項である、安定するための時間と、装用者の快適性と、挿入/取り扱い容易性と、本発明に従う、このケースでは、14.00mmの垂直直径のレンズに対して示される、レンズの厚み差及びレンズの非円率を用いて最適な安定化機構を生成するための製造上の煩雑性と、を最適化する(斜線で示される)好ましい領域49を定義する。

本発明の好ましい態様では、前述の好ましい領域49の境界内にありながら、他方より一方を中心に議論することにより、レンズの性能が更に向上するように選択してもよい。例えば、安定化時間が減少することが他の検討事項より重要である場合、好ましい領域49の右下のコーナーにある非円率及び厚み差を有するデザインを生成すると考えられる。最も重要な検討事項として快適性の増大をより中心に議論する場合、厚み差を減らすことで、好ましい領域の左部分にどちらかを配置する非円率及び厚み差を選択することにより、快適性を増大させることができる。最後に、デザインの検討事項について、挿入の容易性及び/又は製造上の懸念点をより問題とする場合、好ましい領域の上部を目標とし、好ましい領域内に収まる最小非円形度及び対応する厚み差を有するレンズデザインを生成するだろう。

前記のように、非円形及び厚み差の組み合わせの組に対して選択された垂直直径により、独自の応答曲面が生成されることとなる。垂直直径を増大又は減少させると(それにより、非円形及び厚み差の組み合わせの新しい組となる)、この応答曲面の変化、及び図4Dに示されるような好ましい領域49の、主に、垂直方向の移行の形態での好ましい領域49の移動がもたらされることとなる。例示的な実施形態に従って、垂直直径が増大すると、安定化時間が速くなることによって、好ましい領域の対応する上方向の移行50をもたらすこととなる。したがって、垂直直径が減少すると、安定化時間が増加し、好ましい領域の下方向の移行51がもたらされることとなる。

任意の当初の初期デザインを用い、本発明に従って説明された方法論を使用して、更に改善することができる一方、既知のデザインを開始点として開始し、その非円率に対する改変及び厚み差を減少させることにより、機能性を改善し、更に快適で、効果的に安定したデザインを実現することが好ましい。既知のデザインは、製造過程の製品、以前に商用化されたデザイン、又は以前の既存のデザインであってもよい。

図5に示すように、フローチャート500は、工程501で開始し、まず、当初の初期レンズデザインのパラメータを定義し、又は既存のデザインの所定のレンズデザインのパラメータを使用する。所与のデザインに対して、まず、初期の厚み差を算出する(工程502)。これが、開始点並びに厚み差の最大値となり、したがって、100%の厚み差として指定される。所与の初期レンズデザイン(円形又は非円形)に対して、アスペクト比を変更することにより縁部の外形を再デザインして、初期レンズの幾何学的形状の非円形の型を徐々に実現することができる。つまり、所与の垂直直径寸法で開始し、直径アスペクト比を使用して、50〜95%の円形デザイン、好ましくは60〜95%の円形デザイン、最も好ましくは80〜95%の円形デザインの一群の値毎に水平直径寸法を定義すると考えられる(工程503)。このプロセスは、厚み差の適切な段階又は増分を使用して、初期値の50%〜100%の厚み差毎に、かつ適切な非円率の増分で最大50%の非円率に至るまで直径アスペクト比のオプション毎に、繰り返される(工程504)。直径アスペクト比及び厚み差の順列がすべて定義されると、順列毎の安定化時間が算出される(工程505)。その後、値でマトリックスを埋め、対応する等高線図を作成する(工程506及び工程507)。それぞれの初期デザインは、安定化時間の等高線図に関して、同一群のデザインに対して、異なる結果をもたらすこととなり、同一ではなくても、同様の形状及び傾向を期待することができる。次の工程は、50〜100%の垂直方向の厚み差の境界線を特定することによって、最大化される快適性の度合いに応じて、結果として生じる等高線図上に好ましい領域を特定し、取り扱い容易性及び製造容易性に応じて、好ましい領域の水平方向の下限として非円率の下限を特定し、正規化した初期デザインに対して、安定化時間に対する等高線以下の安定化時間に対する結果として生じる最大の等高線を最後に特定して、同等の、又は所望の場合、安定性の改善を確実にして、最適な幾何学的形状を最終的に選択する(工程508及び工程509)。工程508において、領域が適切ではないと判定した場合、初期の直径以下の直径に対してプロセスを繰り返し、工程502に戻って、これらの代替的な直径が快適性、取り扱い性、製造容易性を改善するかどうかを確かめてもよい。このプロセスは、所望の結果を得るために、反復的に繰り返すことができる。

ここで図示及び説明した実施形態は、最も実用的で好ましい実施形態と考えられるが、当業者であれば、ここに図示及び説明した特定の設計及び方法からの逸脱は、それ自体当業者にとって自明であり、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく使用できることは明らかである。本発明は、説明及び図示された特定の構成に限定されず、添付の特許請求の範囲内に含まれ得るすべての変形例と首尾一貫すると解釈されるべきである。

〔実施の態様〕 (1) 快適性を最大化しながら、眼上のコンタクトレンズの安定を最適化する方法であって、 非円形性の構成要素及び厚み差を有する周囲幾何学的形状のマトリックス化された組を定義する工程であって、該非円形性の構成要素は、真円から95%〜60%の範囲であり、該厚み差は、0.1mm〜0.4mmの範囲であり、該マトリックス化された組は、最低2つの非円形性の値及び最低2つの厚み差の値を含む、工程と、 所与の非円形性の構成要素及び所与の厚み差に対して、該マトリックス化された組における要素毎に、安定するための時間を算出する工程と、 該マトリックス化された組における要素毎に、安定するための該時間を示す等高線図を作成する工程と、 該等高線図を評価し、好ましい領域を3つの変数のうち少なくとも1つに基づいて定義する工程であって、該変数は、快適性を最大化させることと、安定するための時間を最小化させることと、製造難易度を最小化させることと、を含む、工程と、 該好ましい領域内で、安定するための時間を生成する、非円形性の構成要素及び厚み差を有する該周囲幾何学的形状を選択する工程と、を含む、方法。 (2) 前記快適性を最大化させる変数は、前記厚み差に反比例する、実施態様1に記載の方法。 (3) 前記製造難易度を最小化させる変数は、非円形度に反比例する、実施態様1に記載の方法。 (4) 前記安定するための時間を最小化させる変数は、前記厚み差と前記非円形度の両方の関数である、実施態様1に記載の方法。 (5) 前記周囲幾何学的形状のマトリックス化された組は、既知のデザイン、既存のデザイン、及び商品化されたデザインからなる群から選択される当初の初期デザインに由来している、実施態様1に記載の方法。

(6) 視力を矯正するために構成された内側光学ゾーンと、 該内側光学ゾーンを囲み、回転安定性を提供するために構成された、外側周辺ゾーンであって、回転安定性は、非円形性の構成要素及び厚み差の構成要素の組み合わせにより得られる、外側周辺ゾーンと、を含む、回転的に安定している非切頭型コンタクトレンズ。 (7) 前記非円形性の構成要素は、第1の中心を有する前記周辺ゾーン内の内接直径により定義される第1の有効寸法と、第2の中心を有する前記周辺ゾーンの周囲の外接直径により定義される第2の有効寸法と、を含み、該第2の有効寸法に対する該第1の有効寸法の比は、0.6〜0.95であり、最大厚及び最小厚を有する前記厚み差の構成要素は、該最大厚と該最小厚との間の差異により定義されている、実施態様6に記載のコンタクトレンズ。 (8) 前記内接直径は、13.5mm〜14.5mmである、実施態様7に記載のコンタクトレンズ。 (9) 前記外接直径は、14.0mm〜20.0mmである、実施態様7に記載のコンタクトレンズ。 (10) 前記厚み差は、0.1mm〜0.4mmの範囲である、実施態様7に記載のコンタクトレンズ。

(11) 前記厚み差は、0.1mm〜0.4mmの範囲である、実施態様8に記載のコンタクトレンズ。 (12) 前記厚み差は、0.1mm〜0.4mmの範囲である、実施態様9に記載のコンタクトレンズ。 (13) 前記第2の有効寸法に対する前記第1の有効寸法の比は、0.8〜0.95である、実施態様10に記載のコンタクトレンズ。 (14) 前記周辺ゾーンの形状は、非対称である、実施態様11に記載のコンタクトレンズ。 (15) 前記第1の中心及び第2の中心は、一致する、実施態様11に記載のコンタクトレンズ。

(16) 前記第1の中心及び第2の中心は、不一致である、実施態様11に記載のコンタクトレンズ。 (17) 前記周辺ゾーンの形状は、非対称である、実施態様12に記載のコンタクトレンズ。 (18) 前記第1の中心及び第2の中心は、一致する、実施態様12に記載のコンタクトレンズ。 (19) 前記第1の中心及び第2の中心は、不一致である、実施態様12に記載のコンタクトレンズ。 (20) 前記不一致である中心は、同一の水平経線上にある、実施態様16に記載のコンタクトレンズ。

(21) 前記不一致である中心は、同一の垂直経線上にある、実施態様16に記載のコンタクトレンズ。 (22) 前記不一致である中心は、同一の水平経線上にある、実施態様19に記載のコンタクトレンズ。 (23) 前記不一致である中心は、同一の垂直経線上にある、実施態様19に記載のコンタクトレンズ。

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