調節自在なアイウェア

申请号 JP2014509518 申请日 2012-05-07 公开(公告)号 JP6023793B2 公开(公告)日 2016-11-09
申请人 ジバ ラブズ エルエルシー; 发明人 ヴォッソギ,アリア; ヴォッソギ,アヴァ; ヴォッソギ,ソラブ;
摘要
权利要求

第1及び第2のテンプルがそれぞれ取り付けられた第1及び第2の辺を有するフレーム前部を含み、該フレーム前部が、前記第1及び第2のテンプルに枢動自在に結合され、アイウェアを着用した人が前見調節位置と近見調節位置との間で前記フレーム前部を回転させられるようにする複数の傾斜調節位置を提供する、アイウェアであって、 上側長辺と第1及び第2のテンプルがそれぞれ取り付けられた第1及び第2の短辺とを有するフレーム前部と、 枢動軸を画定する第1及び第2の枢動継手であって、前記第1の枢動継手が、前記フレーム前部の前記第1の短辺と前記第1のテンプルとに動作自在に連結されて相互に対して枢動させ、前記第2の枢動継手が、前記フレーム前部の前記第2の短辺と前記第2のテンプルとに動作自在に連結されて相互に対して枢動させる、第1及び第2の枢動継手と、 アイウェアを着用した人の鼻梁上の第1及び第2の接触点にそれぞれ載置された第1及び第2の鼻梁接触面をそれぞれ有する第1及び第2の鼻当てを前記フレーム前部にそれぞれ結合する第1及び第2の鼻当てアームであって、前記第1及び第2の鼻梁接触面と前記フレーム前部との間に離隔距離を設定する方向に前記フレーム前部から延在して垂直降下距離を確立し、該垂直降下距離により、アイウェアを着用した人が前記フレーム前部を前記枢動軸の周りで前記近見調節位置まで回転させて前記フレーム前部の前記上側長辺越しに見ることができ、前記フレーム前部を前記枢動軸の周りで前記近見調節位置まで回転させる間、前記第1及び第2の接触点をアイウェアを着用した人の鼻梁上の実質的に安定した位置に維持することができる、第1及び第2の鼻当てアームと、を備えているアイウェア。前記第1のテンプルが、前記第1の枢動継手によって接合された第1の前方部分及び第1の後方部分を含み、前記第2のテンプルが、前記第2の枢動継手によって接合された第2の前方部分及び第2の後方部分を含み、前記アイウェアが、前記フレーム前部の前記第1の短辺と前記第1のテンプルの前記第1の前方部分との間に位置決めされて第1の折り畳み軸を画定する第1の蝶番継手と、前記フレーム前部の前記第2の短辺と前記第2のテンプルの前記第2の前方部分との間に位置決めされて第2の折り畳み軸を画定する第2の蝶番継手とをさらに備えている、請求項1に記載のアイウェア。前記第1及び第2の折り畳み軸が、相互に平行であり且つ前記枢動軸に対して直である、請求項2に記載のアイウェア。前記第1の鼻当てアーム及び前記第1の鼻当てが一体構造であり、前記第2の鼻当てアーム及び前記第2の鼻当てが一体構造である、請求項1に記載のアイウェア。前記第1の鼻当てアーム及び前記第1の鼻当てが、相互に接合された別個の構成部品であり、前記第2の鼻当てアーム及び前記第2の鼻当てが、相互に接合された別個の構成部品である、請求項1に記載のアイウェア。前記第1のテンプルが、前記第1の枢動継手によって接合された第1の前方部分及び第1の後方部分を含み、前記第2のテンプルが、前記第2の枢動継手によって接合された第2の前方部分及び第2の後方部分を含み、アイウェアを着用した人が前記フレーム前部を前記枢動軸の周りで回転させたときに前記第1及び第2の前方部分が前記フレーム前部と共に回転するように、前記第1及び第2の前方部分が前記フレーム前部の前記第1及び第2の短辺にそれぞれ動作自在に連結されている、請求項1に記載のアイウェア。前記枢動軸の周りでの前記第1及び第2のテンプルに対する前記フレーム前部の枢動の範囲を制限する、前記第1及び第2の枢動継手にそれぞれ関連付けられた第1及び第2のストップ部材をさらに備えている、請求項1に記載のアイウェア。

说明书全文

本開示は、アイウェアに関し、より詳細には、調節自在な主レンズ面を有するアイウェアに関するものである。

非補正アイウェアには、保護眼鏡、サングラス、又は3-D眼鏡などの他の非補正装飾用眼鏡が含まれる。補正アイウェアには、以下の視覚異常、即ち乱視、近視、遠視、及び老視のうちのいずれかを補償するために着用される補正レンズを有するアイウェアが含まれる。

乱視は、眼の屈折面における不均一な曲率によって生じ、結果として近くの対象物も遠くの対象物も歪むことになる。乱視は、円筒形レンズで補正され得る。

近視又は近眼は、光が網膜に達する前に集束されるほど眼の前面と後面との間隔が長い場合に生じ、結果として遠くの対象物がぼけることになる。近視は、凹面形補正レンズで補正され得る。

遠視又は遠眼は、光が網膜の後ろで集束されるほど眼の前面と後面との間隔が短い場合に生じ、結果として近接視域(又は近見)がぼけることになる。遠視は、読書用眼鏡又は遠近両用眼鏡に典型的に見られる凸面形レンズで補償され得る。

老視は、加齢から生じ、結果として近接視域で焦点を合わせるのが困難になる。老視は、遠視と同様、凸面形レンズで補償され得る。しかし、老視は、最初の三つの形態の視覚異常とは異なり、眼の前面反射面と網膜との間隔に直接関わるものではないため、現在のところ外科手術で治療することはできない。したがって、多くの高齢者が最終的には読書用眼鏡を必要とする。

読書用眼鏡は一般に、二つの形式、即ち、全フレーム形と半フレーム形(半眼鏡又はハーフアイ(half-eyes))で使用される。全フレーム形が標準型の補正レンズを有するのに対し、半フレーム形は、使用者の鼻のより低い位置への装着に適した、より小型の半レンズを有する。標準型レンズは、対象物を拡大して見るために、より広い視(又は視野)を提供する。しかし、標準型レンズはまた、遠くの対象物を遮り且つぼけさせる。全フレーム形の読書用眼鏡を着用した人は、まず眼鏡を外してからでないと、遠くの対象物をすぐに観察することができない。対照的に、半フレーム形におけるより小さい半レンズは、使用者の通常の視野、即ち前見又は平方向の視野への干渉を減少させるが、こうした半フレーム形は、依然として周辺視界を妨げ、さらに、より広い視角の利点を提供することはない。したがって、半フレーム形は、対象物を拡大して見るためにより広い近見視界を求める人々にはあまり適していない。さらに、半フレーム形又は「ベン・フランクリン(Ben Franklin)」形は、典型的には鼻の下方に着用されるので、見た目の美しさに欠けるか又は快適さに欠ける恐れがある。

アイウェアが、第1及び第2のテンプルがそれぞれ取り付けられた第1及び第2の辺を有するフレーム前部を含む。フレーム前部は、第1及び第2のテンプルに枢動自在に結合され、アイウェアを着用した人が前見調節位置と近見調節位置との間でフレーム前部を回転させられるようにする複数の傾斜調節位置を提供する。フレーム前部は、上側長辺と第1及び第2のテンプルがそれぞれ取り付けられた第1及び第2の短辺とを有する。第1及び第2の枢動継手が枢動軸を画定し、第1の枢動継手は、フレーム前部の第1の短辺と第1のテンプルとを動作自在に連結してそれらを相互に対して枢動させる。第2の枢動継手は、フレーム前部の第2の短辺と第2のレンズアームとを動作自在に連結してそれらを相互に対して枢動させる。第1及び第2の鼻当てアームは、第1及び第2の鼻当てをフレーム前部にそれぞれ連結する。第1及び第2の鼻当ては第1及び第2の鼻梁接触面をそれぞれ有し、第1及び第2の鼻当てアームは、第1及び第2の鼻梁接触面とフレーム前部との間に離隔距離を設定する方向にフレーム前部から延在する。この離隔距離は、垂直降下距離を確立し、この垂直降下距離により、フレーム前部を枢動軸の周りで近見調節位置まで回転させる使用者がフレーム前部の上側長辺越しに見ることができる。

この調節自在な特徴により、アイウェアを着用した使用者は、近見視界において広い視角を維持しながら、前見視界で遠くの対象物を見るために前見調節位置から近見調節位置に容易に切り換えることができる。使用者が選択した調節位置までフレーム前部を回転させるときにも、テンプルは使用者の頭部で安定して水平位置に留まる。

一つの好ましい実施形態では、調節自在なアイウェアの主レンズ面及びフレーム前部は、複数の別個の角度位置に調節自在である。複数の別個の角度位置は、主レンズ面及びフレーム前部のための2以上の別個の近見視界傾斜位置を提供する。

幾つかの好ましい実施形態では、複数の別個の近見傾斜位置を確立するために、複数の戻り止めが含まれる。一つの好ましい実施形態では、一般にテンプルの長さに沿って画定される基準線に対して或る中間傾斜度を有する角度位置を確立するために、より浅い戻り止めが、第1及び第2のより深い戻り止めの間に配置されるように、フレーム前部の智の曲り座面(elbow bearing surface)に刻まれる場合もある。他の好ましい実施形態では、別個の角度位置調節を容易にするために、同様の調節機構が、主レンズ面を傾斜又は枢動させるように設計される場合もある。

さらなる態様及び利点は、添付の図面を参照して進められる好ましい実施形態に関する以下の詳細な説明から明らかになるであろう。

通常視のために使用者により前見調節位置に設定された調節自在なアイウェアの好ましい一実施形態を着用した使用者の頭部の斜視図である。

図1Aに示すアイウェアの斜視図である。

使用者により前見調節位置に設定された図1A及び図1Bの調節自在なアイウェアを着用した使用者の頭部の側面図を示す簡易図である。

バイパス視(bypass viewing)のために使用者により近見調節位置に設定された図1A及び図1Bの調節自在なアイウェアを着用した使用者の頭部の側面図を示す簡易図である。

突出した鼻当てが無く且つ通常視のために傾斜角度を有しない状態の調節自在なレンズを着用した使用者の側面図を示す簡易図である。

突出した鼻当てが無く且つバイパス視のために或る傾斜角度を有する状態の調節自在なレンズを着用した使用者の側面図を示す簡易図である。

突出した鼻当てを有し且つ通常視のために傾斜角度を有しない状態の調節自在なレンズを着用した使用者の側面図を示す簡易図である。

突出した鼻当てを有し且つバイパス視のために或る傾斜角度を有する状態の調節自在なレンズを着用した使用者の側面図を示す簡易図である。

突出した鼻当ての無い、図4A及び図4Bにおける調節自在なレンズの上辺の垂直降下を示す三角法モデル(trigonometric model)である。

突出した鼻当てを有する、図5A及び図5Bにおける調節自在なレンズの上辺の垂直降下を示す三角法モデルである。

使用者の操作による前見調節位置から近見調節位置への回転を達成するための機構を示すために一部を切り欠いた、前見調節位置に位置決めされた調節自在なアイウェアの側面図である。

使用者の操作による前見調節位置から近見調節位置への回転を達成するための機構を示すために一部を切り欠いた、中間調節位置に位置決めされた調節自在なアイウェアの側面図である。

使用者の操作による前見調節位置から近見調節位置への回転を達成するための機構を示すために一部を切り欠いた、近見調節位置に位置決めされた調節自在なアイウェアの側面図である。

「前見」又は「前見視界」という用語は、アイウェア使用者の水平視線と観察対象物との間の角度がごく僅かであることを特徴とする視界を表す。「近見」又は「近見視界」という用語は、アイウェア使用者の前見視界と観察対象物との間の俯角を特徴とする視界を表す。「垂直」及び「水平」は恣意的なものであって、基準系を容易にすることを目的としている。即ち、前見視界は水平方向にある。さらに、明瞭さのために、アイウェアの対称な特徴(例えば、向かい合った鼻当て又はテンプル)は、複数形ではなく単数形で表現される場合もある。したがって、例えば隠れた鼻当て(並びに種々の他の隠れた構成要素)は、対称性によって暗示され、明確には説明されない。

図1Aは、調節自在なアイウェア12を着用した使用者10の頭部を示す図であり、図1Bは、アイウェア12の斜視図である。アイウェア12は、レンズ16を所定の位置に保持するフレーム前部14と、使用者の鼻に架かるブリッジ20とを含む。フレーム前部14は、長い上辺24と、第1の又は左の短辺26と、第2の又は右の短辺28とを有する。左智30が左短辺26から側方に延在し、右智32が右短辺28から側方に延在する。フレーム前部14の左右それぞれの智30及び32に取り付けられた、第1の又は左のテンプル40及び第2の又は右のテンプル42は、使用者のを越えて、又は使用者の耳を越えて耳の裏側まで延在し、それによりフレーム前部14を所定の位置に保持するのに貢献する。蝶番継手44は、テンプル40及び42をそれぞれの智30及び32に枢動自在に連結する。使用者は、平行な折り畳み軸44l及び44rを画定する蝶番継手44の周りでテンプル40及び42を枢動させ、保管するためにテンプル40及び42をフレーム前部14の使用者に面する側に向けて折り畳むか、又は、着用するためにテンプル40及び42をフレーム前部14に対して直角に広げる。

左テンプル40は、枢動接合部46lによって接合された前方部分40f及び後方部分40rから構成される。前方部分40fの遠位端は左智30に連結される。同様に、右テンプル42は、枢動接合部46rによって接合された前方部分42f及び後方部分42rから構成される。前方部分42fの遠位端は右智32に連結される。枢動接合部46lと46rとを結ぶ直線が枢動軸48を画定し、前方部分40f及び後方部分40rは、この枢動軸48の周りで枢動され、また、前方部分42f及び後方部分42rは、この枢動軸48の周りで枢動される。したがって、前部フレーム14は、テンプル40及び42に枢動自在に結合されて複数の傾斜調節位置を提供する。

好ましい一実施形態では、アイウェア12は、アイウェア12を着用した使用者10が前部フレーム14及び前部フレーム14に保持されたレンズ16を通常視のための前見調節位置とバイパス視のための近見調節位置との間で回転させられるように構成される。図2及び図3はそれぞれ、前見調節位置52(位置52)によって確立された前見視界50及び近見調節位置56(位置56)によって確立された近見視界54を示す図である。図3はまた、レンズ16による前見視界の閉塞に関する問題を示し、この問題については、図4A、図4B、図5A、図5B、図6、及び図7を参照して以下で述べられる。図2は、前見視界50及び近見視界54を包含する比較的広い視角58を提供する位置52を示している。図3は、近見調節位置56に設定された調節自在なアイウェア12を着用した使用者10を示しており、近見調節位置56もまた、比較的広い視角58を提供するが、レンズ16を前見視界50から完全に排除するわけではない。

アイウェア12は、遠くの対象物を見るために、前見視界50から離れるようにレンズ16を移動させることにより使用者10が位置52から位置56に容易に切り換えられるように構成されるが、依然として近見視界54で見る(例えば、読書する)ためにレンズ16の一部分を比較的広い視角58の範囲内に維持する。したがって、使用者10は、前部フレーム14を水平な枢動軸48の周りで回転させ、それにより、一般にテンプル40及び42の長さに沿って画定される基準線62に対して下方に主レンズ面60を移動させる。

図1A及び図1Bは、突出したノーズピース68l及び68r付きで構成されたアイウェア12を示し、これらのノーズピースは、図3に示された前見視界50の閉塞を補正し、且つ、近見調節位置56においてフレーム前部14によって妨げられることのない近見視界54を使用者10に提供する。左鼻当てアーム70l及び右鼻当てアーム70rが、ブリッジ20の左右それぞれの側方に位置決めされ、フレーム前部14の使用者に面する側から延在する。左鼻当てアーム70lは、鼻梁接触面74lを有する左鼻当て72lで終端し、右鼻当てアーム70rは、右の鼻梁接触面74rで終端する。鼻梁接触面74l及び74rは、使用者10の鼻の左右それぞれの側部に支持される。図1A及び図1Bは、ノーズピース68l及び68rのそれぞれに対して、鼻当てアーム及び鼻当てが一体構造のものであることを示している。図8、図9、及び図10に示すような他のタイプのノーズピース構造も使用可能であり、この構造では、鼻当てアーム及び鼻当ては、相互に接合された別個の構成部品である。フレーム前部14から延在している突出したノーズピース68l及び68rを位置決めすることにより、フレーム前部14を枢動軸48の周りで近見調節位置56まで回転させる使用者10は、上側長辺24越しに見ることができる。図4A、図4B、図5A、及び図5Bは、この結果を得るアイウェア12の構成を説明するのに役立つ図である。便宜のために、各図では右の眼鏡レンズ80のみを示している。

図4Aは、使用者10の鼻梁84上の接触点82に直接載置されたレンズ80を通して通常視している使用者10を示す図である。この配置では、レンズ80の上辺86は、接触点82の真上に、即ち接触点82に対して垂直な位置合わせで位置決めされる。図4Bは、突出したノーズピースの無い傾いたレンズ80でバイパス視している使用者10を示す図である。レンズ80は接触点82に載置されているので、この配置では、レンズ80は、使用者10の鼻梁84上の接触点82を中心として角度θだけ傾く。レンズ80は、前見調節位置52での通常視から近見調節位置56でのバイパス視が可能になるまで傾けられるが、上辺86の垂直降下距離88は、真っ直ぐな視線、即ち前見視界50をクリアにするには不十分なままである。したがって、調節自在な右の眼鏡レンズ80の使用者10は、前見視界50に対してより狭い視角を有する(近見視界54に対してはこれといった恩恵がない)か、又は、レンズ80の上辺86越しに見るために、接触点82を鼻梁84上のより低い位置に再位置決めする必要がある。

図5Aは、突出したノーズピース68r付きで構成されたアイウェア(図示せず)によって保持されたレンズ80を通して通常視している使用者10を示す図である。使用者10に向かって延在しているノーズピース68rの鼻当てアーム70rは、鼻梁84上の接触点96からレンズ80の上辺86までで測定されるレンズ-鼻間離隔距離(lens-to-nose offset distance)92を確立する。典型的な離隔距離92は8mm〜10mmであるが、それはアイウェア12の形式及び使用者10の顔面形状に依存する。図5Bは、突出したノーズピース68r付きで構成されたアイウェアによって保持された傾いたレンズ80でのバイパス視を行っている使用者10を示す図である。レンズ80は接触点96に載置されているので、この配置では、レンズ80は、使用者10の鼻梁84上の接触点96を中心として角度θだけ傾く。使用者10は、レンズ80を接触点96上に載せたまま角度θだけ傾けるため、レンズ-鼻間離隔距離92は、図4Bに示した垂直降下距離88と比較して垂直降下距離98を増大させる。増大した垂直降下距離98により、使用者10は、位置52から位置56への主レンズ面60の移転の前後で、接触点96を実質的に安定した位置に維持することができるが、使用者10はまた、アイウェア12が位置56にあるときに、バイパス視のためにレンズ80の上辺86越しに見ることができる。この増大した垂直降下距離98は、三角法モデルを示す図6及び図7の注釈付き図から容易に明らかになる。

図6は、図4A及び図4Bに示したレンズ80に対応する三角法モデル100を示したものである。即ち、レンズ80は、突出した鼻当ての無いアイウェアによって保持されており、上辺86と接触点82との実質的に垂直な位置合わせにより、レンズ-鼻間離隔はごく僅かである。したがって、レンズ80が角度θだけ回転された場合、垂直降下距離88は最小限である。対照的に、図7は、図5A及び図5Bに示したレンズ80に対応する三角法モデル102を示したものである。即ち、レンズ80は、突出した鼻当て72rを含むアイウェアによって保持され、同じ角度θだけ傾けられた場合により大きな垂直降下距離98を促すレンズ-鼻間離隔距離92を確立する。

図8、図9、及び図10は、調節自在なアイウェア12の左テンプル40(右側は対称性により暗示される)の側面図であり、二つの別個の角度位置52と56との間で移行される主レンズ面60及びフレーム前部14を示したものである。これら二つの別個の角度位置は、輪郭が形成されたプランジャ面112を有するばね仕掛けのプランジャ110によって維持され、そのプランジャ面112は、テンプル40の近位端においてテンプル40内に形成されたばね空洞114から長手方向に外側へ突出する。フレーム前部14が枢動軸48の周りで枢動すると、プランジャ面112が、対応する調節位置52及び56に掛かる位置においてテンプル部分40f内に刻まれた第1及び第2の戻り止め点116及び118に摺動自在に係合する。フレーム前部14が位置52から位置56に(又は位置56から位置52に)調節されるにつれて、プランジャ110の尾部122を取り囲む、ばね空洞114内に保持されたコイルばね120が、プランジャ110の内側肩部124と空洞114の背面側壁126との間で伸縮し、対向するテンプル部分40fの周囲に沿ってプランジャ面112を摺動させて戻り止め116及び118にぴったり合うようにプランジャ面112を係合させる。したがって、プランジャ面112は事実上、アイウェア12が枢動軸48の周りで調節される(即ち、傾けられる)につれて、テンプル部分40fの輪郭をたどる。

例えば、位置52(図8)から開始すると、プランジャ面112は、主レンズ面60が基準線62に対して基本的に傾きを持たないように第1の戻り止め点116内に係合される。アイウェア12が位置52にある間、ばね120は完全に伸長している。次に、使用者10がフレーム前部14を枢動軸48の周りで中間位置130(図9)へと下方に(即ち、反時計方向に)回転させるにつれて、プランジャ面112は、戻り止め116から滑り出て、第1の戻り止め点116と第2の戻り止め点118との間に配置されたテンプル部分40fの曲り座面132に沿って摺動する。したがって、ばね120は、尾部122が背面側壁126に接近している間に収縮する。使用者10が枢動軸48の周りで前部フレーム14を回転させ続けるにつれ、ばね120は、プランジャ面112を空洞114から外方に、戻り止め点118内へと摺動させて係合させ、それにより、基準線62に対して約45度の傾きを持つ位置56(図10)を確立する。

枢動接合部46l及び46rに関連付けられた戻り止め点116及び118は、枢動軸48の周りでのフレーム前部14の360度回転を防止するストップ部材を構成する。戻り止め点116及び118は、枢動軸48の周りでのフレーム前部14の枢動の範囲を約60度の好ましい最大調節値に限定するように設定される。この構成により、使用者10は、フレーム前部14をテンプル40及び42のそれぞれで正確な傾斜位置にロックすることができ、それにより、前見調節位置52又は近見調節位置56のいずれでも、アイウェア12を着用した使用者10の頭部でテンプル40及び42を安定した水平位置に保持することができる。

他の実施形態では、複数の別個の角度の近見傾斜位置を確立するために、複数の戻り止めが含まれる場合がある。例えば、基準線62に対して約22.5度の傾きを持つ角度位置を確立するために、追加的なより浅い戻り止め(図示せず)が曲り座面132に刻まれる場合がある。さらに、枢動接合部46l及び46rは、その代わりとして、曲げられる接合部、ラチェット式接合部(ratcheting joint)、又は他の調節機構とすることができる。

枢動軸48は、折り畳み軸44l及び44rの近位にあるが、枢動接合部46l及び46rをテンプル40及び42に沿った他の位置にすることもできる。図1A及び図1Bは、智30及び32と枢動軸48との間の蝶番継手44を図示している。別の実施形態では、枢動軸48は、智30及び32と蝶番継手44との間に配置される。さらに、折り畳み軸44l及び44rと枢動軸48は、通常は直交するが、蝶番継手44及び枢動軸48の様々な配置構成のため、或る程度の許容差が本開示の範囲に含まれる。折り畳み軸44l及び44r、並びに枢動軸48は、通常、アイウェア12が位置52にあるときに、主レンズ面60に対して平行な面(不図示)を形成する。

上記した実施形態の基本的な原理から逸脱することなく、上記した実施形態の詳細に多くの変更を行うことができることは、当業者には明らかであろう。したがって、本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲によってのみ決定されるべきである。

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