リアルタイムで類別を行うシステム及び方法

申请号 JP2014556095 申请日 2013-02-11 公开(公告)号 JP6349580B2 公开(公告)日 2018-07-04
申请人 エシロール・アンテルナシオナル; 发明人 ビョルン・ドローブ; セリーヌ・カリマロ;
摘要
权利要求

汎用眼鏡レンズ設計を更新する方法であって、 汎用眼鏡レンズ設計データベースから汎用眼鏡レンズ設計を選択するステップと、 データ通信ネットワークを介して、少なくとも1名の個人レンズ着用者に関連付けられたレンズ注文データを受信するステップと、 前記汎用眼鏡レンズ設計及び前記レンズ注文データを用いて、前記少なくとも1名の個人レンズ着用者の各々に向けてカスタマイズされた少なくとも1個の特注眼鏡レンズ設計を生成するステップと、 前記少なくとも1個の特注眼鏡レンズ設計を用いて、前記汎用眼鏡レンズ設計データベース内の前記汎用眼鏡レンズ設計を更新するステップとを含み、前記汎用眼鏡レンズ設計が汎用レンズ設計パラメータを含み、 前記少なくとも1個の特注眼鏡レンズ設計が特注レンズ設計パラメータを含み、 前記汎用レンズ設計パラメータが、特注眼鏡レンズ設計の第1のグループの少なくとも1個の特注レンズ設計パラメータに対して実行された統計解析の結果として決定され、 前記汎用眼鏡レンズ設計を更新するステップが更に、 前記少なくとも1個の特注眼鏡レンズ設計を前記特注眼鏡レンズ設計の第1のグループに追加して特注眼鏡レンズ設計の第2のグループを形成するステップと、 前記特注眼鏡レンズ設計の第2のグループの少なくとも1個の特注レンズ設計パラメータに対し統計解析を実行するステップとを含み、前記方法は、 統計解析を実行する前に、前記特注眼鏡レンズ設計の第2のグループから少なくとも1個の特注眼鏡レンズ設計を除外するステップを更に含む、方法。前記特注眼鏡レンズ設計の第2のグループの少なくとも1個の特注レンズ設計パラメータに対し統計解析を実行するステップが、 前記特注眼鏡レンズ設計の第2のグループの異なる特注レンズ設計パラメータに対し異なる種類の統計解析を実行するステップを更に含む、請求項1に記載の方法。前記特注眼鏡レンズ設計の第2のグループが、特定の地域の個人レンズ着用者又は特定のアイケア専門家の顧客である個人向けにカスタマイズされた眼鏡レンズ設計からなる、請求項2に記載の方法。前記レンズ注文データが、暗号化されたデータ通信チャネルを介して複数の遠隔位置から受信される請求項1ないし3のいずれか1項に記載の方法。汎用眼鏡レンズ設計を更新する眼鏡レンズ設計システムであって、 汎用眼鏡レンズ設計データベースから汎用眼鏡レンズ設計を選択し、 データ通信ネットワークを介して、少なくとも1名の個人レンズ着用者に関連付けられたレンズ注文データを受信し、 前記汎用眼鏡レンズ設計及び前記レンズ注文データを用いて、少なくとも1名の個人レンズ着用者の各々に向けてカスタマイズされた少なくとも1個の特注眼鏡レンズ設計を生成し、 前記少なくとも1個の特注眼鏡レンズ設計を用いて、前記汎用眼鏡レンズ設計データベース内の前記汎用眼鏡レンズ設計を更新すべく構成された処理手段を含み、前記汎用眼鏡レンズ設計が汎用レンズ設計パラメータを含み、 前記少なくとも1個の特注眼鏡レンズ設計が特注レンズ設計パラメータを含み、 前記汎用レンズ設計パラメータが、特注眼鏡レンズ設計の第1のグループの少なくとも1個の特注レンズ設計パラメータに対して実行された統計解析の結果として決定され、 前記眼鏡レンズ設計システムが更に、 前記少なくとも1個の特注眼鏡レンズ設計を前記特注眼鏡レンズ設計の第1のグループに追加して特注眼鏡レンズ設計の第2のグループを形成すると共に、 前記特注眼鏡レンズ設計の第2のグループの少なくとも1個の特注レンズ設計パラメータに対し統計解析を実行することにより前記汎用眼鏡レンズ設計を更新すべく構成された処理手段を含み、 前記統計解析を実行する前に、前記特注眼鏡レンズ設計の第2のグループから少なくとも1個の特注眼鏡レンズ設計を除外すべく構成された処理手段を更に含む、眼鏡レンズ設計システム。前記特注眼鏡レンズ設計の第2のグループの異なる特注レンズ設計パラメータに対し異なる種類の統計解析を実行すべく構成された処理手段を更に含む、請求項5に記載の眼鏡レンズ設計システム。前記特注眼鏡レンズ設計の第1及び第2のグループが、特定の地域の個人レンズ着用者又は特定のアイケア専門家の顧客である個人レンズ着用者向けにカスタマイズされた眼鏡レンズ設計から形成される、請求項5または6に記載の眼鏡レンズ設計システム。異なる地理的位置に配置された複数の測定装置であって、各測定装置が特定の着用者に関する少なくとも1個のパラメータを測定すべく構成された複数の測定装置と、 異なる地理的位置に配置された複数のレンズ注文データ生成装置であって、各レンズ注文データ生成装置が少なくとも1個のパラメータを処理し、少なくとも1名の個人レンズ着用者に関連付けられたレンズ注文データを生成して、データ通信ネットワークを介してレンズ注文データを送信すべく構成された複数のレンズ注文データ生成装置とを更に含む、請求項5ないし7のいずれか1項に記載の眼鏡レンズ設計システム。前記データ通信ネットワークを介した前記レンズ注文データの通信が暗号化されたデータ通信チャネルを用いて実行される、請求項5ないし8のいずれか1項に記載の眼鏡レンズ設計システム。汎用眼鏡レンズ設計を更新するネットワーク化されたデータ処理装置であって、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の方法のステップを実行する処理手段を含むネットワーク化されたデータ処理装置。データ処理装置用のコンピュータプログラムであって、前記データ処理装置にロードされた際に、前記データ処理装置に請求項1ないし4のいずれか1項に記載の方法のステップを実行させる命令の組を含むコンピュータプログラム。

说明书全文

本発明は眼鏡レンズ設計の分野に関する。より具体的には、本発明は汎用(又は類別された)レンズ設計をリアルタイムで更新するシステム及び方法に関する。

現代の眼鏡レンズ設計は、広範な種類のレンズを製造する多くの工程を含む。これらの種類のレンズには、個々の着用者向けにカスタマイズされた個人向けレンズ、及び着用者の集団(当該集団に属する人々が特定の数の生理的及び行動的類似性を共有する)に適した多くの特徴を有するレンズに関する類別又は汎用レンズが含まれる。特定の集団向けに設計された類別レンズは典型的に、個人の特定のニーズに応えるべく特注を必要とする。

場合により、類別レンズは、インド人、韓国人又はアジア系中国人等の平均的な民族毎の着用者集団の解剖学及び人間工学的なニーズに応えるべく設計されている。例えば、眼球解剖学的観点から、典型的なアジア人の目の長さは比較的長い。更に、アジア人の目の回転中心は晶体から遠く離れていて、アジア人の目の光軸はより広い領域を覆う傾向がある。顔面解剖学的観点から、アジア人の着用者は、より平板な顔面輪郭及び鼻橋を有する傾向があり、それら両者の特徴は眼鏡フレームの顔面への収まり具合に直接的な影響を及ぼす。眼鏡フレームの位置は、目に対するレンズの相対位置に影響を及ぼすため、レンズの光学的機能に直接的な影響を及ぼす。

更に、人間工学的観点から、アジア人の着用者は読書に際して本に近づけて頭を動かす傾向があるため、より高次の収束を要し、従ってより高い内寄せ値が必要である。

これらの類別レンズの特性は多くの場合、関連する着用者集団のサンプルに対してなされた長期間にわたる研究の結果得られたものである。従って、類別レンズを設計する現行方法には重大な短所がある。

そのような短所の一つは、サンプルデータは、それらが集められた場所での特性しか表していないことである。例えば、シンガポールで得られたアジア系中国人のデータは、カナダのバンクーバー在住の中国人レンズ使用者に関するデータを表すものではない場合がある。更に、これらのデータセットは、ある期間しか有効でないため、時間経過に伴う測定パラメータの変化(例えば、広傾斜がより低い、より小さい眼鏡フレームを着用するような人々の流行の変化)に対応できない。

従来技術に付随する課題を解決すべく、本発明は汎用眼鏡レンズ設計を更新する方法を提供するものであり、本方法は、汎用眼鏡レンズ設計データベースから汎用眼鏡レンズ設計を選択するステップと、データ通信ネットワークを介して、少なくとも1名の個人レンズ着用者に関連付けられたレンズ注文データを受信するステップと、汎用眼鏡レンズ設計及びレンズ注文データを用いて、少なくとも1名の個人レンズ着用者の各々に向けてカスタマイズされた少なくとも1個の特注眼鏡レンズ設計を生成するステップと、少なくとも1個の特注眼鏡レンズ設計を用いて、汎用眼鏡レンズ設計データベース内の汎用眼鏡レンズ設計を更新するステップとを含む。

好適には、汎用眼鏡レンズ設計は汎用レンズ設計パラメータを含み、少なくとも1個の特注眼鏡レンズ設計は特注レンズ設計パラメータを含み、汎用レンズ設計パラメータは、特注眼鏡レンズ設計の第1のグループの少なくとも1個の特注レンズ設計パラメータに対して実行された統計解析の結果として決定され、汎用眼鏡レンズ設計を更新するステップは更に、少なくとも1個の特注眼鏡レンズ設計を特注眼鏡レンズ設計の第1のグループに追加して特注眼鏡レンズ設計の第2のグループを形成するステップと、特注眼鏡レンズ設計の第2のグループの少なくとも1個の特注レンズ設計パラメータに対し統計解析を実行するステップとを含む。

好適には、本方法は更に、統計解析を実行する前に、特注眼鏡レンズ設計の第2のグループから少なくとも1個の特注眼鏡レンズ設計を除外するステップを含む。

好適には、特注眼鏡レンズ設計の第2のグループの少なくとも1個の特注レンズ設計パラメータに対し統計解析を実行するステップは、特注眼鏡レンズ設計の第2のグループの異なる特注レンズ設計パラメータに対し異なる種類の統計解析を実行するステップを更に含む。

好適には、特注眼鏡レンズ設計の第2のグループは、特定の地域の個人レンズ着用者又は特定のアイケア専門家の顧客である個人向けにカスタマイズされた眼鏡レンズ設計からなる。

好適には、レンズ注文データは、暗号化されたデータ通信チャネルを介して複数の遠隔位置から受信される。

本発明は更に、汎用眼鏡レンズ設計を更新する眼鏡レンズ設計システムを提供するものであり、本システムは、汎用眼鏡レンズ設計データベースから汎用眼鏡レンズ設計を選択し、データ通信ネットワークを介して、少なくとも1名の個人レンズ着用者に関連付けられたレンズ注文データを受信し、汎用眼鏡レンズ設計及びレンズ注文データを用いて、少なくとも1名の個人レンズ着用者の各々に向けてカスタマイズされた少なくとも1個の特注眼鏡レンズ設計を生成し、少なくとも1個の特注眼鏡レンズ設計を用いて、汎用眼鏡レンズ設計データベース内の汎用眼鏡レンズ設計を更新すべく構成された処理手段を含む。

好適には、汎用眼鏡レンズ設計は汎用レンズ設計パラメータを含み、少なくとも1個の特注眼鏡レンズ設計は特注レンズ設計パラメータを含み、汎用レンズ設計パラメータは、特注眼鏡レンズ設計の第1のグループの少なくとも1個の特注レンズ設計パラメータに対して実行された統計解析の結果として決定され、眼鏡レンズ設計システムは更に、少なくとも1個の特注眼鏡レンズ設計を特注眼鏡レンズ設計の第1のグループに追加して特注眼鏡レンズ設計の第2のグループを形成すると共に、特注眼鏡レンズ設計の第2のグループの少なくとも1個の特注レンズ設計パラメータに対し統計解析を実行することにより汎用眼鏡レンズ設計を更新すべく構成された処理手段を含む。

好適には、眼鏡レンズ設計システムは更に、統計解析を実行する前に、特注眼鏡レンズ設計の第2のグループから少なくとも1個の特注眼鏡レンズ設計を除外すべく構成された処理手段を含む。

好適には、眼鏡レンズ設計システムは更に、特注眼鏡レンズ設計の第2のグループの異なる特注レンズ設計パラメータに対し異なる種類の統計解析を実行すべく構成された処理手段を含む。

好適には、特注眼鏡レンズ設計の第1及び第2のグループは、特定の地域の個人レンズ着用者又は特定のアイケア専門家の顧客である個人レンズ着用者向けにカスタマイズされた眼鏡レンズ設計から形成される。

好適には、眼鏡レンズ設計システムは更に、異なる地理的位置に配置された複数の測定装置、すなわち各々が特定の着用者に関する少なくとも1個のパラメータを測定すべく構成された複数の測定装置と、異なる地理的位置に配置された複数のレンズ注文データ生成装置、すなわち各々が少なくとも1個のパラメータを処理し、少なくとも1名の個人レンズ着用者に関連付けられたレンズ注文データを生成して、データ通信ネットワークを介してレンズ注文データを送信すべく構成された複数のレンズ注文データ生成装置とを含む。

好適には、データ通信ネットワークを介したレンズデータの通信は、暗号化されたデータ通信チャネルを用いて実行される。

本発明はまた、汎用眼鏡レンズ設計を更新するネットワーク化されたデータ処理装置を提供するものであり、当該ネットワーク化されたデータ処理装置は上述の方法のステップを実行する処理手段を含む。

本発明は更に、データ処理装置用のコンピュータプログラムを提供するものであり、当該コンピュータプログラムは、データ処理装置にロードされた際に、当該装置に上述の方法のステップを実行させる命令の組を含む。

以下で明らかになるように、本発明は従来技術よりもいくつかの点で有利である。例えば、本発明のシステムが類別レンズ設計を更新する多くのデータソースを用いることができるため、従来技術のシステムよりも柔軟性が向上している。このような柔軟性の向上により、本発明によるシステムによれば、着用者集団がグローバルな地域(例:アジア)の市民、ある特定の国(例:中国)の居住者、又はアイケア専門家の顧客、あるいはアイケア専門家の集団のいずれを代表するかに拘わらず、当該集団により適した類別レンズを製造することができる。更に、リアルタイムに汎用レンズ設計を更新する(すなわち新規のレンズ注文に関して新規のレンズ設計が生成される)能により、本システムは応答性が向上するため、ある人間集団の生理的及び/又は行動的変化により効果的に追随することができる。

本発明の更なる利点は、添付の図面を参照しながら、以下に開示する詳細な説明を精査すれば明らかになろう。

本発明の一実施形態に従い利用可能なシステムの機能ブロック図である。

本発明の一実施形態による方法の機能ブロック図である。

本発明の一例による複数の特定のレンズ設計の簡略図である。

本発明のいくつかの実施形態に関する以下の詳細な説明において、「眼鏡レンズ」という用語は目に関する任意の種類のレンズを記述するために用いられ、眼鏡レンズ、コンタクトレンズ、及び眼内レンズを含むが、これらに限定されない。

「眼鏡レンズ設計」という語句は、物理的な眼鏡レンズの製造を可能にするデータの記述に用いる。眼鏡レンズ設計は、レンズの物理的特徴及び/又はレンズの光学的機能に関するパラメータの組である「レンズ設計パラメータ」を含んでもよい。

「汎用眼鏡レンズ設計」という語句は、物理的な汎用眼鏡レンズの製造を可能にするデータの記述に用いられ、類別レンズとしても知られる汎用眼鏡レンズは着用者に適した多くの特徴を有し、当該集団に属する個人は特定の数の生理的及び行動的類似性を共有している。典型的に、類別レンズは、比較的小さい集団(又はより大きい集団の「部分」)向けに設計された眼鏡レンズに関するのに対し、汎用レンズは比較的大きな集団での使用に適した眼鏡レンズに関する。汎用眼鏡レンズ設計は、汎用レンズの物理的特徴及び/又は汎用レンズの光学的機能に関するパラメータの組である「汎用レンズ設計パラメータ」を含んでもよい。

「特注眼鏡レンズ設計」という語句は、個々の着用者向けにカスタマイズされた物理的な眼鏡レンズの製造を可能にするデータの記述に用いる。特注眼鏡レンズ設計は、特注レンズの物理的特徴及び/又は特注レンズの光学的機能に関するパラメータの組である「特注レンズ設計パラメータ」を含んでもよい。

最後に、「レンズ注文データ」という語句は、レンズ注文に関する情報の記述に用いられ、当該情報は、他の情報のうち、レンズ着用者の名前、レンズ着用者の処方、レンズの種類、レンズ着用者に関連付けられたアイケア専門家の名前、及びレンズの物理的特徴及び/又はレンズの光学的機能の少なくとも一方を含んでもよい。レンズ注文データに含まれ得る他の情報には、フィッティングパラメータ、眼鏡フレーム寸法、屈折率、コーティング、個人化パラメータ(例:着用条件、眼球中心又は回転、頭部/眼球運動)が含まれる。

図1は、本発明の実施形態によるシステム100の機能ブロック図である。特に、本システムは、レンズの製造を求める注文を受信する多くの注文管理システム(OMS)101a、101b、101cを含み、各注文にはレンズ注文データが関連付けられている。本発明のいくつかの実施形態において、OMS101a、101b、101cは、眼鏡技師及び/又は眼科医等のアイケア専門家からの注文情報を集める中央コンピュータシステムの一部を形成することができる。これらの実施形態において、アイケア専門家は中央OMSシステムにログオンして特定のレンズ注文に関する情報をアップロードすることができる。代替的な実施形態において、各々のOMS101a、101b、101cは特定のアイケア専門家の所在地に配置されていてよい。これらの代替的な実施形態において、アイケア専門家はOMS101a、101b、101cに直接情報を入力することができる。以下で明らかになるように、ネットワークサーバにOMSサーバソフトウェアを実装して、個々のアイケア専門家が用いるコンピュータシステムにOMSクライアントソフトウェアをインストールするような他のOMS構成も可能である。上述の実施形態において、OMS101a、101b、101cは、所与のレンズ着用者向けのレンズ注文に関するレンズ注文データを生成すべく本システムに入力された情報を用いる。OMSに入力された情報は、任意の数の検眼装置により自動的に集められても、及び/又は、アイケア専門家により手動で入力されてもよい。各OMS101a、101b、101cは、異なる物理的位置(すなわち異なる近隣、都市、国、又は大陸)に配置されていてよい。

図1のOMS101a、101b、101cは、データ通信ネットワークを介して研究室管理システム(LMS)102に接続されていて、当該LMS102はレンズの製造に関する情報転送を管理する。公知の研究室管理システムは、レンズの各種製造ステップの実行を管理、又はこれらの一部を管理できる。

OMS101a、101b、101c及びLMS102は、インターネット104を介して接続されていてよい。好適には、OMS101a、101b、101cとLMS102との間の通信は、レンズ注文データのセキュリティを保証すべく暗号化されている。OMS101a、101b、101cとLMS102はまた、データ通信ネットワークを介して類別レンズデータベース(SLD)103に接続されている。SLD103は、汎用レンズの物理的特徴及び/又は汎用レンズの光学的機能に関する複数の汎用レンズ設計パラメータを各々が含む多くの汎用眼鏡レンズ設計を格納するメモリ106を含む。SLD103はまた、インターネット104を介してLMS102に汎用レンズ設計を提供するためにメモリ106にアクセスすべく配置されたサーバ105を含む。最後に、SLD103はまた、サーバ105及びメモリ106に接続されたプロセッサ107を含み、当該プロセッサ107は後述するようにサーバ105から新規の特注レンズ設計を受信し、統計解析を用いてメモリ内の汎用レンズ設計を更新すべく構成される。

図1、2を参照しながら、本発明のシステム及び方法に従いレンズを製造する方法について後述する。検眼及びレンズ注文生成ステップS201において、例えば、アイケア専門家により多くの検眼が行われて、OMS101aでレンズ注文を生成することができる。レンズ注文は一般に、複数のレンズ注文データを含み、これらは他の情報のうち、レンズ着用者の名前、レンズ着用者の処方、レンズの種類、レンズ着用者に関連付けられたアイケア専門家の名前、及びレンズの物理的特徴及び/又はレンズの光学的機能の少なくとも一方を含んでもよい。

特注製品製造ステップS202において、レンズ注文データはLMS102へ送信され、LMS102は特定のレンズ注文に適した類別レンズを選択すべくSLD103にアクセスする。本実施形態が類別レンズの選択に関して記述されているが、SLD103は代替的に、上述のように着用者のより大きい集団に適したレンズに過ぎない汎用レンズを選択することができる。

レンズ設計は典型的に、特定の所定フォーマットの電子ファイルにされる。拡張マークアップ言語(XML)ファイル等、多くの公知のファイル種類が本発明での使用に適している。本発明によるレンズ設計ファイルは、上で定義したように多くのレンズ設計パラメータを含んでもよい。代替的に、レンズ設計ファイルは、物理的なレンズ(例:特定の類別レンズ)に関する多くのレンズ設計パラメータを、特定の個人向けに最適化すべく物理的なレンズに施す必要がある多くの変更と共に含んでもよい。

類別レンズ設計(すなわち類別レンズ設計ファイル)がメモリ106から選択されると、LMS102へ送信される。LMS102は、類別レンズ設計及びレンズ注文データを用いて、物理的な類別レンズの変更に用いる特注レンズ設計を生成する。当業者には、当該工程では多くの可能な特注ステップが可能であることが理解されよう。例えば、製品の特注には、注文データ及び特注レンズ設計を用いて、レンズ注文データが生成されたレンズ着用者向けに類別レンズをカスタマイズするために必要な変更の組を計算するステップが含まれていてよい。この種の計算は当業者には明らかであり、簡潔さのため本明細書では記述しない。

特注レンズ設計パラメータの完全な組を含む特注レンズ設計を製造するか、又は、単に類別レンズ設計に必要な変更を追加することにより、特注レンズ設計が生成されると、実際の特注レンズを製造することができる。

特注レンズは、LMS102の一部を形成するか又はLMS102に接続された(又は接触する)レンズ製造機械により製造することができる。一実施形態において、LMS102は、特注レンズ設計(すなわち特注レンズ設計ファイルの内容)を、類別レンズを変更する機械命令の組に変換すべく構成されていて、当該類別レンズは、ステップS201で生成されたレンズ注文データに関して選択された類別レンズ設計に対応している。

別の実施形態において、LMS102は、類別レンズ設計(すなわち類別レンズ設計ファイルの内容)を、(上述のように)計算された任意の変更と共に、類別レンズ(類別レンズ設計に対応する)を特注レンズに変更する機械命令の組に変換すべく構成される。当該機械命令は次いで、類別レンズを用いて特注レンズを製造すべくレンズ製造機械により用いられる。製造された特注レンズはアイケア専門家へ送られ、特注レンズの生成に用いられた特注レンズ設計はSLD103へ送られる。

ステップS203において、SLD103は、特注レンズ設計を受信して、後述するように特注レンズ設計の関連する組に追加する。ステップS204において、SLD103は、ステップS203で実行された統計解析の結果を用いて、同様に後述するように、関連する汎用(又は類別)レンズ設計を最適化する。

最後に、ステップS205で、汎用レンズ設計データベースS205が更新される。データベースの更新された内容は次いで、後続の特注製品製造ステップS202で利用できる。本発明のいくつかの実施形態において、所与の数の新規レンズ注文が受信されると、ステップS203、S204及びS205を実行することができる。例えば、本発明の一実施形態において、ステップS203、S204及びS205は、1000個の新規レンズ注文が受信される毎に1回実行される。以下で明らかになるように、ステップS203、S204及びS205が起動される前に出される新規のレンズ注文の数は変動する。

図2、3を参照し、ステップS203、S204及びS205の実行に関するSLD103の動作の詳細な例について以下で述べる。本例において、SLD103は、自身の顧客に特注PALを提供する単一のアイケア専門家に、一意な汎用累進多焦点レンズ(PAL)設計を提供する。

図3の簡素化された実施形態において、特注レンズ設計300は、複数のレンズ設計パラメータ、すなわち広角傾斜P、ラップ角W、及び頂点間距離Vを含む。以下で明らかになるように、典型的なレンズ設計は、より多くのパラメータを含む。しかし簡潔のため、及び本発明の技術的特徴を示す非限定的な例を開示する観点から、図3の例のレンズ設計は上述の3個の変数だけを含むものとする。

ステップS201において、レンズ注文データは、上述のように、特定の顧客に関して生成される。レンズ注文は一般に、複数のレンズ注文データを含み、当該データは他の情報のうち、レンズ着用者の名前、レンズ着用者の処方、レンズの種類、レンズ着用者に関連付けられたアイケア専門家の名前、及びレンズの物理的特徴及び/又はレンズの光学的機能の少なくとも一方を含んでもよい。

ステップS202において、レンズ注文データが解析されて類別レンズ設計をSLD103から選択することができる。レンズ注文データの内容は、レンズ注文データが生成された特定の着用者が、特定の類別レンズに良く適しているか否かを判定する。類別レンズ設計が選択されると、レンズ注文データと共に用いられて特注レンズ設計300を生成する。上述のように、特注レンズ設計は、特注レンズ設計に至るべく類別レンズ設計に施す必要がある多くの変更と共に、特定の類別レンズ設計を含んでもよい。

しかし、図3の実施形態において、特注レンズ設計300は、特注レンズ設計パラメータの完全な組、すなわち広角傾斜P、ラップ角W、及び頂点間距離Vを含む。本例の特注レンズ設計300は、Pの値として5°、Wの値として9°、Vの値として8mmを含む。

ステップS203を開始するために、特注レンズ設計がLMS102からSLD103に送信される。プロセッサ107は、各々がメモリ106に保存された多くの特注レンズ設計CLに対し統計解析を実行すべく構成される。

任意の数の公知の技術を用いて特注レンズ設計CLの組の初期値を選択することができる。例えば、初期値は、注文を出すアイケア専門家から販売される汎用設計の利用に基づいていてよい。代替的に、初期値の組は、人間集団のサンプルに対して実行される研究の結果に依存する従来技術の方法を用いて生成されてもよい。しかし本例では、メモリ106は多くの特注レンズ設計CL2〜CLN+2を含み、以後CL1と呼ぶ特注レンズ設計300を当該組に追加する。

本例において、ステップS203は、所与の数Nの直近の特注レンズ設計(すなわちCL1〜CLN)に対して実行される。各々の新規レンズ設計が当該組に追加されるに従い、N番目の特注レンズ設計が除外されて、N−1番目の特注レンズ設計がN番目のレンズ設計になる。このように、ステップS203で実行される統計解析は、LMS102から受信した直近N個の特注レンズに対して実行される。この例は、レンズ着用者の集団の要件の変化に追随する観点から特に有利な効果を提供するが、当業者には他の変形形態も明らかであろう。例えば、メモリ106内で充分な記憶空間が利用できる場合、統計解析が実行される都度全ての特注レンズ設計を用いてもよい。

本発明の一実施形態において、統計的妥当性の境界外にある特注レンズ設計パラメータを含む特注レンズ設計を除外すべくデータの事前解析ステップが実行される。図3の例において、特注レンズ設計CLN−2は、Pの値として5°、及びWの値として8°を含み、これらは平均値から+/−3標準偏差分外れている。このような異常値は、誤ったレンズ注文データの結果生じたか、又は単に特定のレンズ着用者が極端なパラメータを含む特注レンズ設計を求めているに過ぎない。

いずれにせよ、図3の例では、CLN−2を事前解析ステップで除外することができるため、残りのデータに対して解析を実行することにより統計解析ステップの統計的妥当性が向上する。事前解析ステップの他の例もまた本発明の範囲内である。

図3の例において、どのような事前解析が実行された後でも統計学的に妥当な集団に残る特注レンズ設計は次いで、少なくとも一つの統計方法を用いて解析される。いくつかの異なる統計解析を用いることもまた本発明の範囲内である。例えば、図3に示す例によれば、各々の特注レンズ設計パラメータ、すなわち広角傾斜P、ラップ角W、及び頂点間距離Vに対して異なる種類の統計解析を実行することが有利であろう。従って、N人のメンバーが属する統計的集団の広角傾斜Pの値のモード(すなわちデータセット内で最頻繁に生じる値)を計算することが有利であろう。また、例えば、ラップ角Wの値の最頻値ではなく、中央値(すなわちサンプルの上半分を下半分から分離する数値)を計算することが有利であろう。同様に、単に頂点間距離Vの最も統計学的に妥当な解析を行うことでその平均値を見出すことできるであろう。上記は、本発明の解析手段の柔軟性及び多用性の非限定的な例である。統計解析の他の例もまた、本発明の範囲内に含まれることが理解されよう。

従って、プロセッサ107が解析対象の統計的集団を識別すると、単一の解析法を用いて特注レンズ設計パラメータ(P、W又はV)を解析することができるか、又は代替的に、独立解析法を用いて各々の特注レンズ設計パラメータを解析することができる。更に、図3に示す例において、同じ方法を用いて2個の特注レンズ設計パラメータを解析することができ、また第2の方法を用いて第3のパラメータを解析することができる。当業者には、特注レンズ設計が潜在的に数百個の特注レンズ設計パラメータを含み得て、且つ各種の方法を用いてこれらの任意の組合せを解析できるという事実から、本発明の柔軟性及び多用性により特注レンズの複雑な統計解析が可能になることが理解されよう。

ステップS203で統計解析が実行されると、その結果をプロセッサ107が用いて、その結果のある側面を反映するように、類別(又は汎用)レンズ設計を変更する。例えば、図3に示す特注レンズ設計に関連付けられた類別レンズ設計は、単に統計学的に妥当な集団の特注レンズ設計の広角傾斜Pパラメータの最頻値、統計学的に妥当な集団の特注レンズ設計のラップ角Wパラメータの中央値、及び統計学的に妥当な集団の特注レンズ設計の頂点間距離Vパラメータの平均値を用いることにより変更することができる。

代替的に、未変更の類別レンズ設計のパラメータ値、及び統計解析から得られたパラメータ値は、特注レンズ設計の解析により得られた結果に重みを加減すべく重み付け機能を用いて組み合せることができる。本発明のこの特徴により、所与の着用者の集団の要件に対する類別レンズ設計の追随度合がある程度制御可能になる。

ステップS204で汎用レンズが最適化されると、最適化された類別レンズ設計を用いて汎用レンズ設計データベースS205が更新される。この更新された類別レンズ設計をレンズ製造業者が利用して、自身が製造する類別レンズを変更することができ、その時点以降、将来の特注製品製造ステップS202でLMS102が利用すべく、最適化された類別レンズ設計はSLD103のサーバ105上で利用可能になる。

代替的に、最適化された類別レンズ設計をデータベースに保存して、顧客の集団の眼科的ニーズ(すなわち類別レンズ設計)の変化に追随すべくレンズ製造業者により利用できる。これにより、レンズ製造業者は、自身が現在製造している類別レンズのパラメータと、自身がデータベースに保存している最適な類別レンズのパラメータとの差異が所定の閾値に達すると、新規の類別レンズを製造することができる。閾値に達すると、レンズ製造業者は、本発明を用いて生成された最適な類別レンズ設計に従い新規の類別レンズを製造することを決定できる。最適な類別レンズ設計は次いで、更なる特注製品製造ステップS202で用いることができる。

従って、本発明のシステム及び方法の、柔軟性、多用性、及び応答性は、着用者集団がグローバルな地域(例:アジア)の市民、ある国(例:中国)の居住者、又は特定のアイケア専門家の顧客、あるいはアイケア専門家の集団のいずれを代表するかに拘わらず、当該集団により適した類別レンズの製造につながる。更に、リアルタイムに汎用レンズ設計を更新する(すなわち新規のレンズ注文に関して新規のレンズ設計が生成される)能力により、本システムは応答性が向上するため、ある人間集団の生理的及び/又は行動的変化により効果的に追随することができる。

当業者には、上述の各種方法のステップがプログラムされたコンピュータにより実行できることが理解されよう。従って、上述の実施形態は、上述の方法のステップの一部又は全部を実行する機械実行可能又はコンピュータ実行可能な命令を含んだ記憶装置を包含していることを理解されたい。上述の実施形態はまた、上述の方法のステップを実行すべくプログラムされるコンピュータを包含することを意図している。

図面に示す要素の機能は、専用ハードウェア及び/又はソフトウェアのいずれかを用いて実現することができる。「処理」、「処理手段」及び「処理モジュール」という語句は、任意のデジタル信号プロセッサ(DSP)ハードウェア、ネットワークプロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、ソフトウェア保存用の読出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、及び不揮発性記憶装置を含むが、これらに限定されない。

100 システム 101a,101b,101c 注文管理システム(OMS) 102 研究室管理システム(LMS) 103 類別レンズデータベース(SLD) 104 インターネット 105 サーバ 106 メモリ 107 プロセッサ

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