Automatic operation type directional hearing aid and its method of operation

申请号 JP2011529008 申请日 2009-09-21 公开(公告)号 JP2012503935A 公开(公告)日 2012-02-09
申请人 アルカテル−ルーセント ユーエスエー インコーポレーテッド; 发明人 マルツェッタ,トーマス,エル.;
摘要 A hearing aid and a method of enhancing sound. In one embodiment, the hearing aid includes: (1) a direction sensor configured to produce data for determining a direction in which attention of a user is directed, (2) microphones to provide output signals indicative of sound received at the user from a plurality of directions, (3) a speaker for converting an electrical signal into enhanced sound and (4) an acoustic processor configured to be coupled to the direction sensor, the microphones, and the speaker, the acoustic processor being configured to superpose the output signals based on the determined direction to yield an enhanced signal based on the received sound, the enhanced signal having a higher content of sound received from the direction than sound received at the user.
权利要求
  • 使用者の注意が向けられる方向を決定するためのデータを生成するように構成された方向センサと、
    前記使用者において複数の方向から受音した音を示す出力信号を提供するためのマイクロホンと、
    電気信号を強調された音に変換するためのスピーカと、
    前記方向センサ、前記マイクロホン、および前記スピーカに結合されるように構成された音響プロセッサであって、前記受音した音に基づいて強調された信号を得るために前記決定された方向に基づいて前記出力信号を重ね合わせるように構成された音響プロセッサとを備え、前記強調された信号が、前記方向から受音した音の、前記使用者において受音した音より高い内容を有する、補聴器。
  • 前記方向センサが、前記使用者の注視の方向を示す眼位信号を提供するように構成されたアイ・トラッカーである、請求項1に記載の補聴器。
  • 前記方向センサが、前記使用者の頭部の動きを示す信号を提供するように構成された加速度計を備える、請求項1に記載の補聴器。
  • 前記マイクロホンが略線形の一次元アレイとして配列される、請求項1に記載の補聴器。
  • 前記マイクロホンが略平面状の二次元アレイとして配列される、請求項1に記載の補聴器。
  • 前記音響プロセッサが前記出力信号のそれぞれに遅延の整数倍を適用するように構成され、前記遅延が注視の方向と前記マイクロホンに垂直な線との間の角度に基づく、請求項1に記載の補聴器。
  • 前記方向センサが眼鏡のフレームに組み込まれる、請求項1に記載の補聴器。
  • 前記マイクロホンおよび前記音響プロセッサがさらに前記眼鏡のフレームに組み込まれる、請求項7に記載の補聴器。
  • 前記マイクロホンおよび前記音響プロセッサがある区画内に設置される、請求項1に記載の補聴器。
  • 前記スピーカが、前記音響プロセッサに無線で結合されるイヤホンである、請求項1に記載の補聴器。
  • 说明书全文

    本発明は、一般に補聴器を対象とし、より詳細には自動操作型(self−steering)指向性補聴器およびそれを操作する方法を対象とする。

    補聴器は、周囲の音を増幅するために難聴者によって使用される比較的小さな電子装置である。 人間は補聴器を用いて会話に参加し、聞こえる情報を受け取り楽しむことができる。 したがって、補聴器は、単なる医療装置以上のものであり、むしろ社会的に必要不可欠なものと見なすことが適切である場合がある。

    すべての補聴器は、マイクロホンと、増幅器(典型的には、フィルタを有する)と、スピーカ(典型的にはイヤホン)とを有する。 補聴器は、アナログおよびデジタルという2つの大きなカテゴリに分かれる。 アナログ補聴器の方が古く、アナログ・フィルタを用いて音を成形(shape)して改善する。 デジタル補聴器はアナログ補聴器より新しい装置であり、より最新のデジタル信号処理法を使用して、より優れた音質を提供する。

    補聴器は、かけ形(BTE)、耳あな形(ITE)、および耳あな形(カナルタイプ)(ITC)という3つの異なる構成に分かれる。 BTE補聴器は最も古く、最も目立つ。 BTE補聴器は耳の後ろに巻き付き、非常に人目を引く。 しかし、このタイプの補聴器は他のタイプほど小型化の必要がなく、したがって比較的安価であるため、今なお広く使用されている。 また、そのサイズが大きいため、他のタイプより大型で強な回路を収容可能で、特に重度の聴力損失を補うことができる。 ITE補聴器は完全に耳の中に嵌入するが、耳道から突き出し、したがって依然として視認できる。 ITE補聴器はBTE補聴器より高価であるが、おそらく現在処方される最も一般的な構成であろう。 ITC補聴器は補聴器の構成のうち最も高度に小型化されたものである。 ITC補聴器は耳道内に完全に嵌入する。 ITC補聴器は最も目立たないが、最も高価でもある。 小型化はITC補聴器の非常に重大な課題であるので、最新モデルを除いたすべてのモデルは、音を捕え、フィルタリングして増幅する機能に関して制限される傾向がある。

    補聴器は、音源が単一の静かな「無響」室で最も良く機能する。 ただし、これは現実の世界をほとんど反映しない。 難聴者がレストラン、競技場、都市の歩道、および自動車などの、注意を引くために多数の音源が競合し、反響が多い混雑したうるさい場所にいることに気付くことの方がはるかに多い。 人間の脳は競合する複数の音源を識別する驚くべき機能を有するが、従来の補聴器では、複数の音源の識別は非常に困難である。 したがって、難聴者は、補聴器が生成する不協和音の処理を委ねられる。

    従来技術の上述の欠陥に対処するために、本発明の一態様は補聴器を提供する。 一実施形態では、この補聴器は、(1)使用者の注意が向けられる方向を決定するためのデータを生成するように構成された方向センサと、(2)使用者において複数の方向から受音した音を示す出力信号を提供するためのマイクロホンと、(3)電気信号を強調された音に変換するためのスピーカと、(4)方向センサ、マイクロホン、およびスピーカに結合されるように構成された音響プロセッサ(acoustic processor)であって、受音した音に基づいて強調された信号を得るために決定された方向に基づいて出力信号を重ね合わせるように構成された音響プロセッサとを含み、強調された信号は、その方向から受音した音の、使用者において受音した音より高い内容を有する。

    別の実施形態では、補聴器は、(1)眼鏡のフレームと、(2)眼鏡のフレーム上にあり、眼鏡のフレームを装着する使用者の視覚的注意の方向を示すデータを提供するように構成された方向センサと、(3)アレイとして配列され、使用者において複数の方向から受音した音を示す出力信号を提供するように構成されたマイクロホンと、(4)強調された信号を強調された音に変換するためのイヤホンと、(5)方向センサ、イヤホン、およびマイクロホンに結合されるように構成された音響プロセッサであって、強調された信号を生成するために出力信号を重ね合わせるように構成されたプロセッサとを含み、強調された音は、視覚的注意の方向から使用者に入射する音の、使用者において受音した音に比べて増加された内容を有する。

    本発明の別の態様は、音を強調する方法を提供する。 一実施形態では、この方法は、(1)使用者の視覚的注意の方向を決定するステップと、(2)互いに対しておよび使用者に対して固定された位置を有するマイクロホンによって使用者において複数の方向から受音した音を示す出力信号を提供するステップと、(3)強調された音響信号を得るために視覚的注意の方向に基づいて出力信号を重ね合わせるステップと、(4)強調された音響信号を強調された音に変換するステップとを含み、強調された音は、決定された方向からの音の、使用者において受音した音に比べて増加された内容を有する。

    本発明をより完全に理解するために、添付の図面と併せて以下の説明を参照する。

    本発明の原理に従って作成された補聴器の種々の構成要素が設置できる種々の場所を示す、使用者の非常に概略的な図である。

    本発明の原理に従って作成された補聴器の一実施形態のハイレベル・ブロック図(high−level block diagram)である。

    図1Aの使用者、注視点、およびマイクロホンのアレイの間の関係を概略的に示す図である。

    図1Aの補聴器の方向センサを構成可能な非接触型光学式アイ・トラッカー(eye tracker)の一実施形態を概略的に示す図である。

    加速度計を有し、本発明の原理に従って作成された補聴器の一実施形態を概略的に示す図である。

    マイクロホンの略平面状の二次元アレイを概略的に示す図である。

    3つの対応するマイクロホンの3つの出力信号およびその整数倍の遅延およびそれらに対して実施された遅延和ビームフォーミング(delay−and−sum beamforming)を示す図である。

    本発明の原理に従って行われる、音を強調する方法の一実施形態の流れ図である。

    図1Aは、本発明の原理に従って作成された補聴器の種々の構成要素が設置できる種々の場所を示す、使用者100の非常に概略的な図である。 一般に、このような補聴器は、方向センサと、マイクロホンと、音響プロセッサと、1つまたは複数のスピーカとを含む。

    一実施形態では、方向センサは、ブロック110aが示す使用者100の頭部の任意の部分に関連する。 これにより、方向センサは、使用者100の頭部が向いている方向に基づく頭位信号(head position signal)を生成することができる。 より具体的な実施形態では、方向センサは、ブロック110bが示す使用者100の一方または両方の眼に隣接する。 これにより、方向センサは、使用者100の注視方向に基づいて眼位信号(eye position signal)を生成することができる。 代替実施形態では、使用者100の頭部または一方もしくは両方の眼が向けられる方向に基づいて方向センサが信号を生成することが依然として可能な他の場所に方向センサを設置する。

    一実施形態では、マイクロホンは、ブロック120aが示す使用者100のシャツのポケットに配置できるようなサイズを有する区画内に設置される。 代替実施形態では、マイクロホンは、ブロック120bが示す使用者100のズボンのポケットに配置できるようなサイズを有する区画内に設置される。 別の代替実施形態では、マイクロホンは、ブロック110aまたはブロック110bによって示される方向センサに隣接して設置される。 上述の実施形態は、特にアレイとして配列されたマイクロホンに適する。 ただし、マイクロホンはそのように配列される必要はない。 したがって、さらに別の代替実施形態では、マイクロホンは、ブロック110a、110b、120a、120bによって示される場所を含むがこれらに限定されない、使用者100の2つ以上の場所に分散される。 さらに別の代替実施形態では、マイクロホンの1つまたは複数が使用者100の上ではなく、使用者100の周囲に、おそらく使用者100がいる部屋の固定の場所に設置される。

    一実施形態では、音響プロセッサは、ブロック120aが示す使用者100のシャツのポケットに配置できるようなサイズを有する区画内に設置される。 代替実施形態では、音響プロセッサは、ブロック120bが示す使用者100のズボンのポケットに配置できるようなサイズを有する区画内に設置される。 別の代替実施形態では、音響プロセッサは、ブロック110aまたはブロック110bによって示される方向センサに隣接して設置される。 さらに別の代替実施形態では、音響プロセッサの構成要素は、ブロック110a、110b、120a、120bによって示される場所を含むがこれらに限定されない、使用者100の2つ以上の場所に分散される。 さらに別の実施形態では、音響プロセッサは、方向センサまたはマイクロホンの1つもしくは複数と同じ場所に設置される。

    一実施形態では、1つまたは複数のスピーカは、ブロック130が示す使用者100の一方または両方の耳に隣接して配置される。 この実施形態では、スピーカはイヤホンであってよい。 代替実施形態では、スピーカはイヤホンではなく、使用者100の身体上の他の場所にある区画内に配置される。 ただし、使用者100がスピーカの音響出力を受け取ることが重要である。 したがって、使用者100の一方または両方の耳に隣接することによってであれ、骨伝導によってであれ、または純粋な(sheer)出力量によってであれ、スピーカは一方または両方の耳と情報を伝達するべきである。 一実施形態では、複数のスピーカのそれぞれに同じ信号が供給される。 別の実施形態では、関連する耳の聴覚特性に基づいて複数のスピーカのそれぞれに異なる信号が供給される。 さらに別の実施形態では、立体音響効果をもたらすために複数のスピーカのそれぞれに異なる信号が供給される。

    図1Bは、本発明の原理に従って作成された補聴器140の一実施形態のハイレベル・ブロック図である。 補聴器140は方向センサ150を含む。 方向センサ150は、使用者の注意が向けられる方向を決定するように構成される。 したがって、方向センサ150は、図1Bが示すように、頭部の方向の指標(indication)、眼の方向の指標、または両方を受け取ることができる。 補聴器140は、互いに対して既知の位置を有するマイクロホン160を含む。 マイクロホン160は、図1Bで「未処理の音」と呼ばれる受け取った音響信号に基づいて出力信号を提供するように構成される。 補聴器140は、音響プロセッサ170を含む。 音響プロセッサ170は、方向センサ150およびマイクロホン160に有線または無線で結合される。 音響プロセッサ170は、強調された音響信号を得るために、方向センサ150から受け取った方向に基づいてマイクロホン160から受け取った出力信号を重ね合わせるように構成される。 補聴器140はスピーカ180を含む。 スピーカ180は、音響プロセッサ170に有線または無線で結合される。 スピーカ180は、図1Bが示すように、強調された音響信号を強調された音に変換するように構成される。

    図2は、図1Aの使用者100、注視点220、およびマイクロホンのアレイ160の間の関係を概略的に示し、図2は周期的なアレイ(ほぼ一定のピッチによって、マイクロホン160が分離されるアレイ)として示す。 図2は、図1Aの使用者100の頭部210の上面図を示す。 頭部210は、参照符号のない眼および耳を有する。 参照符号のない矢印が頭部210から注視点220に至る。 注視点220は、たとえば、使用者が会話を交わす人であってもよいし、使用者が視聴しているテレビ受像機であってもよいし、または使用者の注意の他の任意の対象であってもよい。 放射される音響エネルギーの波面(音)を表す、参照符号のない円弧が注視点220から放射される。 この音響エネルギーは、他の外部源(extraneous source)からの音響エネルギーと共に、マイクロホンのアレイ160に衝突する。 マイクロホンのアレイ160は、マイクロホン230a、230b、230c、230d、…、230nを含む。 このアレイは、一次元(略線形の)アレイであってもよいし、二次元(略平面状の)アレイであってもよいし、三次元(体積(volume))アレイであってもよいし、または他の任意の構成であってもよい。 参照符号のない破線矢印は、マイクロホン230a、230b、230c、230d、…、230n上への注視点220からの音響エネルギーの衝突を示す。 度θおよびφ(図4を参照)は、マイクロホンのアレイ230a、230b、230c、230d、…、230nの線または面に垂直な線240と、注視点220とマイクロホンのアレイ230a、230b、230c、230d、…、230nの間の方向を示す線250を離隔する。 マイクロホンのアレイ230a、230b、230c、230d、…、230nの方位は(おそらく、図1Bの方向センサ150に対してマイクロホンを固定することによって)既知であると仮定する。 図1Bの方向センサ150は線250の方向を決定する。 したがって、線250が既知である。 したがって、角度θおよびφを決定することができる。 後で示されるように、マイクロホン230a、230b、230c、230d、…、230nからの出力信号は、強調された音を得るために角度θおよびφに基づいて重ね合わせることができる。

    代替実施形態では、マイクロホンのアレイ230a、230b、230c、230d、…、230nの方位は、補助方位センサ(図示せず)によって決定される。 補助方位センサは、位置センサ、加速度計、または別の従来のもしくは後に発見される方位検知機構の形を取ってよい。

    図3Aは、図1Aの補聴器の方向センサ150を構成できる非接触型光学式アイ・トラッカーの一実施形態を概略的に示す。 このアイ・トラッカーは、眼310の角膜320に対して生じる角膜反射を利用する。 光源330は低出力レーザであってよく、光を生成し、この光は角膜320に反射し、光センサ340上の、眼310の注視(角度位置)の関数である場所に衝突する。 光センサ340は電荷結合素子(CCD)のアレイであってよく、注視の関数である出力信号を生成する。 もちろん、他の視標追跡技術が存在し、本発明の広範な範囲に含まれる。 このような技術としては、埋め込まれた鏡もしくは磁場センサを有する特別なコンタクト・レンズを用いる技術を含む接触型(contact)技術、または眼の近傍に配置された接触電極を使用して電位を測定する技術を含む他の非接触型(noncontact)技術が挙げられる。 非接触型技術のうちで最も一般的なのは、眼電図(EGG)である。

    図3Bは、加速度計350を有し、本発明の原理に従って作成された補聴器の一実施形態を概略的に示す。 頭部の位置の検出は、視標追跡の代わりに、またはこれに加えて使用することができる。 頭部の位置の追跡は、たとえば従来のまたは後に開発される角度位置センサまたは加速度計によって行うことができる。 図3Bでは、加速度計350は眼鏡のフレーム360に組み込まれるか、またはこれに結合される。 同様に、マイクロホン160は眼鏡のフレーム360に組み込まれるか、またはこれに結合される。 眼鏡のフレーム360に埋め込まれたかまたはこの上にある導体(conductor)(図示せず)は、加速度計350をマイクロホン160に結合させる。 図3Bに示されていないが、図1の音響プロセッサ170は同様に、眼鏡のフレーム360に組み込まれるか、またはこれに結合されることができ、加速度計350およびマイクロホン160に有線で結合される。 図3Bの実施形態では、導線が眼鏡のフレーム360からスピーカ370に至る。 スピーカ370はイヤホンであってよく、一方または両方の耳に隣接して設置され、これによりスピーカ370は、音響プロセッサによって生成された強調された音響信号を強調された音に変換し、使用者の耳に伝達することができる。 代替実施形態では、スピーカ370は音響プロセッサに無線で結合される。

    図3Bを参照すると、本発明の原理に従って作成された補聴器の一実施形態は、眼鏡のフレームと、この眼鏡のフレームに結合され、使用者の注意が向けられる方向を決定するように構成された方向センサと、眼鏡のフレームに結合され、(たとえば、周期的)アレイとして配列され、受け取った音響信号に基づいて出力信号を提供するように構成されたマイクロホンと、眼鏡のフレーム、方向センサ、およびマイクロホンに結合され、強調された音響信号を得るために、その方向に基づいて出力信号を重ね合わせるように構成された音響プロセッサと、眼鏡のフレームに結合され、強調された音響信号を強調された音に変換するように構成されたイヤホンとを含む。

    図4は、マイクロホン160の略平面状のm×nの規則的な二次元アレイを概略的に示す。 アレイ内の個々のマイクロホンは230a−1、…、230m−nと呼ばれ、中心上で平ピッチhおよび垂直ピッチvだけ離隔されている。 図4の実施形態では、hとvは等しくない。 代替実施形態では、h=vである。 次に、図2の注視点220を含む種々の源からの音響エネルギーがマイクロホン160のアレイに衝突すると仮定して、他の源から放射される音響エネルギーに対して注視点220から放射される音響エネルギーを強調するために出力信号を重ね合わせる技法の一実施形態について説明する。 この技法を使用して任意の数の出力信号を重ね合わせることができるという理解の下で、この技法について、マイクロホン230a−1、230a−2、230a−3によって生成される3つの出力信号に関して説明する。

    図4の実施形態では、マイクロホン230a−1、…、230m−nは中心上で既知の水平ピッチおよび垂直ピッチだけ離隔されているので、それらの相対位置は既知である。 代替実施形態では、マイクロホンの相対位置は、音響エネルギーに既知の場所から放射させるかまたは音響エネルギーを放射する場所を(おそらくカメラを用いて)決定し、音響エネルギーをマイクロホンで捕捉して、(おそらく、口唇の動きを、捕捉した音と関連させることによって)音響エネルギーが各マイクロホンに対して遅延する量を決定することによって決定されることができる。 したがって、適切な相対遅延が決定され得る。 この実施形態は、マイクロホンの位置が非周期的(すなわち不規則)、任意、変化する、または不明なときに特に有利である。 追加の実施形態では、ワイヤレス・マイクロホンを、マイクロホン230a−1、…、230m−nの代わりに、またはこれらに加えて用いることができる。

    図5は、3つの対応するマイクロホン230a−1、230a−2、230a−3の3つの出力信号およびその整数倍の遅延およびそれらに対して実施された遅延和ビームフォーミングを示す。 説明を簡単にするため、出力信号の特定の過渡現象(transient)のみが示されており、これらは固定幅および単位高さの長方形に理想化されている。 3つの出力信号はグループ化される。 マイクロホン230a−1、230a−2、230a−3から受け取られる信号はグループ510に包含され、510a、510b、510cと呼ばれる。 時間遅延の後かつ重ね合わせの前の信号はグループ520に包含され、520a、520b、520cと呼ばれる。 単一の強調された音響信号を得るために重ね合わされた後の信号は530と呼ばれる。

    信号510aは、第1の源から受け取った音響エネルギーを表す過渡現象540aと、第2の源から受け取った音響エネルギーを表す過渡現象540bと、第3の源から受け取った音響エネルギーを表す過渡現象540cと、第4の源から受け取った音響エネルギーを表す過渡現象540dと、第5の源から受け取った音響エネルギーを表す過渡現象540eとを包含する。

    信号510bも、第1の源、第2の源、第3の源、第4の源、および第5の源から放射する音響エネルギーを表す過渡現象を包含する(このうち最後のものは、発生が遅すぎて図5の時間的範囲内に含まれない)。 同様に、信号510cは、第1の源、第2の源、第3の源、第4の源、および第5の源から放射する音響エネルギーを表す過渡現象を包含する(やはり、最後のものは図5の外にある)。

    図5には示されていないが、たとえば一定の遅延によって、第1の出力信号510a、第2の出力信号510b、および第3の出力信号510cで発生する過渡現象540aが分離されることが理解されよう。 同様に、異なるが一定の遅延によって、第1の出力信号510a、第2の出力信号510b、および第3の出力信号510cで発生する過渡現象540bが分離される。 同じことが、残りの過渡現象540c、540d、540eに当てはまる。 図2に戻ると、これは、異なる源からの音響エネルギーが、音響エネルギーを受け取る方向の関数である、異なるが関連する時刻においてマイクロホンに衝突するという事実の結果である。

    音響プロセッサの一実施形態では、大幅に高い(強調された)過渡現象を得るために特定の源から放射する過渡現象が構成的に(constructively)互いに増強するように互いに対して出力信号を遅延することによって、この現象を利用する。 この遅延は検出センサから受け取った出力信号に基づくものであり、すなわち遅延は角度θの指標に基づいている。

    次式は、遅延をマイクロホン形中継器(microphone relay)の水平ピッチおよび垂直ピッチと関連付ける。

    式中、dは遅延であり、それを整数倍したものを、音響プロセッサがアレイ内の各マイクロホンの出力信号に適用する。 φは、アレイの面上への図2の線250の射影(たとえば、球座標の表現(representation))とアレイの軸の間の角度であり、V

    は公称の空中音速である。 一次元(線形)のマイクロホン・アレイの場合は、hまたはvのどちらかをゼロと見なすことができる。

    図5では、第1の出力信号510a、第2の出力信号510b、および第3の出力信号510cで発生する過渡現象540aは注視点(図2の220)から放射する音響エネルギーを表すと仮定し、他のすべての過渡現象は他の外部源から放射する音響エネルギーを表すと仮定する。 したがって、行うのが適切なことは、過渡現象540aが構成的に増強するように出力信号510a、510b、510cを遅延することであり、ビームフォーミングが達成される。 したがって、グループ520は、そのグループ510の対応する信号に対して時間2dだけ遅延された出力信号520aを示し、グループ520は、そのグループ510の対応する信号に対して時間dだけ遅延された出力信号520bを示す。

    重ね合わせに続いて、強調された音響信号530内の過渡信号540aは、(理想的には)3単位の高さであり、したがって他の過渡現象540b、540c、540dと比較して大幅に強調される。 括弧550は強調の余地を示す。 他の過渡現象の何らかの偶発的な強調(すなわち括弧560)が生じ得るが、偶発的な強調は、振幅または持続期間のどちらかにおいて括弧550ほど大きくない可能性が高いことに留意されたい。

    図5の例は、それに含まれるマイクロホンが規則的なピッチを有するアレイとして配列されない補聴器に適合されることができる。 dは、出力信号ごとに異なってよい。 また、補聴器のいくつかの実施形態では、特定の使用者に適合させるために何らかの較正を必要とする場合があることが予想される。 この較正は、補聴器がアイ・トラッカーを用いる場合のアイ・トラッカーの調整、スピーカの音量調整、およびマイクロホンが規則的な1つまたは複数のピッチを有するアレイとして配列されない場合に互いに対するマイクロホンの位置の決定を伴うことがある。

    図5の例では、注視点は、アレイの「フラウンホーファー帯」(Fraunhofer zone)にあり、したがってそこから放射される音響エネルギーの波面が実質的に平らと見なし得るように、マイクロホンのアレイから十分に離れていると仮定される。 しかし、注視点がアレイの「フレネル帯」にある場合、そこから放射される音響エネルギーの波面はかなりの湾曲を示す。 このため、マイクロホンに適用されるべき時間遅延は、単一の遅延dの複数倍ではない。 同様に、注視点が「フレネル帯」にある場合、使用者に対するマイクロホン・アレイの位置が既知であることが必要なことがある。 補聴器が眼鏡のフレーム内で実施される場合、その位置は既知であり、固定されている。 もちろん、補助方位センサなどの他の機構を使用することができる。

    図5に示される実施形態の代替実施形態では、遅延和ビームフォーミングの代わりに、フィルタリング遅延和処理(filter,delay and sum processing)を用いる。 フィルタリング遅延和処理では、フィルタは、フィルタの周波数応答が加算されると統合されて所望の焦点の方向になるように各マイクロホンに適用される。 この制約を受けて、フィルタは他のすべての音を拒否しようとするように選択される。

    図6は、本発明の原理に従って行われる、音を強調する方法の一実施形態の流れ図を示す。 方法は開始ステップ610で始まる。 ステップ620では、使用者の注意が向けられる方向が決定される。 ステップ630では、受け取った音響信号に基づく出力信号が、互いに対して既知の位置を有するマイクロホンを使用して提供される。 ステップ640では、出力信号は、強調された音響信号を得るために方向に基づいて重ね合わされる。 ステップ650では、この強調された音響信号が強調された音に変換される。 方法は、終了ステップ660で終了する。

    本発明の範囲から逸脱することなく、説明した実施形態に対して他のおよびさらなる追加、削除、置換、および変更を加えることができることが本発明の関連する当業者には理解されよう。

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