Eye mirror

申请号 JP52587597 申请日 1997-04-07 公开(公告)号 JP3156161B2 公开(公告)日 2001-04-16
申请人 ポラリス インター エー ビー; 发明人 スタファン プロイツ;
摘要
权利要求 (57)【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】二つの眼鏡レンズを接続した弾性力を有するブリッジ(14)と、前記眼鏡レンズの夫々から延在する弾性力を有する2本のテンプルアーム(20、20′)とを有する眼鏡であって、更に、 相互に鼻両側を押さえるようにした2つの鼻パッド(1
    8、18′)と、 前記2つのテンプルアーム(20、20′)の夫々取り付けられ、相互に頭部前方両側のこめかみのくぼみ領域を押さえるようにした2つのテンプルパッド(24、24′)とを有し、もって4個のパッド(18、18′、24、24′)で顔に保持されるようにしたことを特徴とする眼鏡。
  • 【請求項2】前記眼鏡は、更に2つのグリップ(16、1
    6′)を有し、 前記グリップ(16、16′)は指で摘むことが可能であって、前記グリップ(16、16′)を押圧することで、前記ブリッジ(14)の中心を支点として前記2つのテンプルアーム(20、20′)間及び前記2つのテンプルパッド(24、24′)間が離間するように前記ブリッジ(14)が屈曲し、前記グリップ(16、16′)への押圧を解放すると、前記ブリッジ(14)の弾性力により元の状態に戻るように前記ブリッジ(14)と関連することを特徴とする請求項1記載の眼鏡。
  • 【請求項3】前記ブリッジ(14)及び前記テンプルアーム(20、20′)は、バネ性の金属材料からなっている、
    請求項1記載の眼鏡。
  • 【請求項4】前記ブリッジ(14)及び前記テンプルアーム(20、20′)は、ニッケルとチタンからなる形状記憶合金である、請求項1記載の眼鏡。
  • 【請求項5】前記ブリッジ(14)及び前記テンプルアーム(20、20′)は、弾力性を有するプラスチック材料からなっている、請求項1記載の眼鏡。
  • 【請求項6】前記ブリッジ(14)及び前記テンプルアーム(20、20′)は、弾力性を有する炭素繊維からなっている、請求項1記載の眼鏡。
  • 【請求項7】前記鼻パッド(18、18′)及び前記テンプルパッド(24、24′)は、シリコン材料からなっている、請求項1記載の眼鏡。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、軽量で克つ取り扱いが容易であると共に、
    装着時における不快感を低減した新たな眼鏡に関する。

    背景技術 眼鏡は、一般に、2枚のレンズと、そのレンズを覆うフレームと、レンズ間を接続するブリッジと、レンズから上部に伸びるテンプルアームと、そのテンプルアームから連続して耳にかかるようにした耳かけ部とから構成されている。

    ここで、眼鏡全体が大きく重いと、装着時に不快感を与えるばかりか、長時間の使用によっては疲労感を及ぼすことともなる。 従って、可能な限りコンパクト且つ軽量であって、その眼鏡を使用する者にとって違和感のない眼鏡が求められている。

    また、眼鏡を装着したり、取り外したりすることが頻繁に行われるため、その取り扱いが簡単であることも求められる。 更には、その取り扱いが多少荒くても、簡単には変形や損傷を受けないことも必要である。

    このような問題を解決するために、特定の形状を維持可能であって容易に変形せず、且つ軽い素材である形状記憶合金をそのブリッジやテンプルアームに使用した眼鏡や、ガラスレンズより軽量なプラスチックレンズを使用した眼鏡も一般的に使用されている。

    例えば、第1図は、US特許番号718,363によって開示された眼鏡である。 この眼鏡によると、レンズ間を接続するブリッジやレンズを支えるリム、顔にかけるために使用するテンプルアームと呼ばれる部分に金属線材を使用して構成することによって、外部から荷重が加わっても、容易にその荷重を吸収し、ブリッジやリム等の部分に局部的に応集中が発生することがなく、破損を防止することが可能となる。

    しかし、これら従来の眼鏡は、依然として耳かけ部によって眼鏡を両耳と鼻両側部で保持されるため、テンプルアームを手で掴んで広げながら、眼鏡を顔にかけたり外したりする必要がある。 従って、そのテンプルアームは過度の力が加わることによって変形が生じるといった問題点があった。 また、テンプルアームは細い一本の線材であるため、摘んだときに、眼鏡全体が変形したり、
    摘みにくいといった問題点をも有していた。

    一方、耳かけ部で固定せずに、ワイヤーを頭部にかえるようにした眼鏡や、単に鼻にかけるような眼鏡も知られている。 しかし、前者においては、そのワイヤーを頭部にかける際の手間が煩雑であったり、収納の際にそのワイヤーが邪魔となるといった問題点を有し、後者においては、顔への確実な保持ができないといった問題点を有していた。

    本発明は、かかる上記問題点を解決するためになされたものである。

    従って本発明の目的は、従来にも増して軽量且つコンパクトであるとともに、簡易に、しかも確実に顔に保持することが可能な眼鏡を提供することにある。

    更に本発明の目的は、眼鏡を顔にかける際及び外す際に、その取り扱いが容易であって、且つテンプルアーム等の過度な変形を与えることも無い眼鏡を提供することにある。

    発明の開示 本発明は、2つの眼鏡レンズを互いに接続した弾性力を有するブリッジと、その眼鏡レンズの夫々から延在する弾性力を有する2つのテンプルアームとを有している眼鏡であって、更に、相互に鼻両側を押さえるようにした2つの鼻パッドと、前記2つのテンプルアームの夫々に取り付けられ、相互に頭部前方両側のこめかみのくぼみ領域を押さえるようにした2つのテンプルパッドとを有し、もって4個のパッドで眼鏡を顔に保持するようにした。

    このように、4個のパッドを使用し、その2つが鼻の両側面を押さえ、他の2個のパッドが頭の両側にあるこめかみのくぼみ領域を押さえることで、眼鏡を顔に全部で4点で支えられる。 これによって、人間に接触する部分が、従来の眼鏡に比べて極端に減ることとなり、接触による人間への不快感が低減できると共に、くぼみ領域にパッドを押しあてて支えるために、安定した眼鏡の保持が可能となった。

    更に、本発明では、2つのグリップを有した眼鏡も提供する。 このグリップは、指で摘むことが可能であると共に、2つのグリップを指で押圧してその間を挟めると、2つのテンプルアーム間及び2つのテンプルパッド間が離間するように、前記ブリッジの中央を中心としてそのブリッジを屈曲させる。 そして、指の力を緩めてグリップからその押圧を解放すると、前記ブリッジの弾性力によって元の状態に戻るようにした。 これによって、
    使用者は、単にグリップを摘みながら、眼鏡を顔の付近に持っていき、眼鏡が顔に収まる適当な位置、すなわち、鼻パッドが鼻の両側に位置し、テンプルパッドが両こめかみのくぼみ領域に位置したところでそのグリップを手放すだけで、簡単に眼鏡を顔にかけることができる。 眼鏡を外す場合も、その逆の手順で行えばよい。 このように、グリップを摘み押すだけで、簡単に眼鏡をかけたり外したりできるため、従来のようにテンプルアームを不注意にも変形させてしまったりすることから回避できる。

    前記ブリッジ及びテンプルアームは、弾性力のある材料からなっている。 例えばバネ性を有する金属線材、ニッケル及びチタンからなる強度に復元性のある形状記憶合金、あるいは高い弾性、断熱性、耐薬品性を有する炭素を主成分とした炭素繊維である。 これによって、ブリッジやテンプルアームを細い線材とすることができ、軽量で使用者に違和感が与えることが少ない眼鏡を提供することができる。 しかも、鼻両側及び顔両側のこめかみの両くぼみ領域へのパッドの押し当てが十分確保されることから、4点でもしっかりと保持可能な眼鏡を提供することができる。

    また、夫々のパッドは、使用者に対してより違和感をなくすために、幾分厚さを有することによって弾力を備えるような円盤状のシリコン部材であることが好ましい。 そしてその扁平部分が鼻及びこめかみのくぼみ域に接触することで、皮膚とパッド間の摩擦が強くなり、容易にずれることが無い。

    尚、その用途とコストの関係を考慮して、ブリッジやテンプルアームにプラスチック材料を使用しても良い。
    そして、レンズから伸びたテンプルパッドの端部をそのままテンプルパッドとして使用して、こめかみのくぼみ領域を押すようにしても良い。

    図面の簡単な説明 第1図は、従来の眼鏡の一例を示す斜視図である。

    第2図は、本発明による眼鏡の一具体例の斜視図である。

    第3A図は、第2図で示した本発明の一具体例である眼鏡の正面図である。

    第3B図は、第2図で示した本発明の一具体例である眼鏡の側面図である。

    第3C図は、第2図で示した本発明の一具体例である眼鏡の上面図である。

    第4A図は、第2図で示したブリッジ及びそれに取り付けられた鼻パッドの側面図である。

    第4B図は、第2図で示したブリッジ及びそれに取り付けられた鼻パッドの上面図である。

    第5図は、第2図で示したテンプルアーム及びそれに取り付けられたテンプルパッドの側面図である。

    第6図は、ブリッジの一部に形成されたグリップを摘んだ際のブリッジの変形した状態を示す図である。

    第7図は、第2図で示した本発明の一具体例である眼鏡を顔にかけた状態の斜視図である。

    第8図は、第2図で示した本発明による眼鏡を収納ケースに収納した状態を示す全体図である。

    発明を実施するための最良の形態 第2図は、本発明の実施の一形態である眼鏡(10)の全体図を示している。 両眼用の二つの対称的な眼鏡レンズ(12、12′)は、ブリッジ(14)を中心として対称的となるように、ブリッジ(14)によって端部が夫々接続されている。 ブリッジ(14)の両端付近には、2つの鼻パッド(18、18′)が設けられている。 眼鏡レンズ(1
    2、12′)の外側両端には、夫々テンプルアーム(20、2
    0′)が取り付けられ、その先端には、テンプルパッド(24、24′)が取り付けられている。

    ブリッジ(14)及びテンプルアーム(20、20′)は、
    この例では、夫々一本の弾力性のある金属線であって、
    これによって、眼鏡(10)全体の軽量化を図っている。
    尚、ブリッジ(14)及びテンプルアーム(20、20′)の構造の詳細については別途詳述する。

    ここで重要なことは、眼鏡(10)が、4つのパッド、
    すなわち2つの鼻パッド(18、18′)と二つのテンプルパッド(24、24′)で顔に保持されることである。 この4点で眼鏡を顔に支えることにより、容易に顔への装着が可能となるほか、顔への接触面積が低減されるため、
    ユーザにとって接触による不愉快さが低減される等、これから述べるようないくつかの利点を有することとなる。

    更にここで重要なことは、テンプルパッド(24、2
    4′)が、ちょうど使用者の頭部両端のこめかみのくぼみ領域に位置するように設けられていることである。 こめかみは、まゆげ後方でくぼみを形成しているため、テンプルパッド(24、24′)は、このくぼみの領域におさまり、更にはテンプルアーム(20、20′)による内方向への適度な弾力がそのテンプルパッド(24、24′)に与えられることによって、その位置で眼鏡(10)が顔に保持される。 このように、鼻パッド(18、18′)が鼻の両側面を押し、テンプルパッド(24、24′)がこめかみのくぼみ領域に収まりながらその部分を押すことで、眼鏡(10)が顔から容易にずれ落ちることがない。

    第3A図、第3B図、及び第3C図は、第2図で示した眼鏡(10)の正面図、側面図及び上面図である。

    第3A図及び第3B図から明らかなように、テンプルアーム(20、20′)は、鼻パッド(18、18′)が鼻両側面に押し当てられたときに、テンプルパッド(24、24′)がちょうど人間のこめかみのくぼみ領域へ位置するように、レンズ後方で上方に傾斜して伸びている。 そして、
    その先端には夫々テンプルパッド(24、24′)が取り付けられている。 一方、鼻パッド(18、18′)は、鼻両側面と接触してそこで眼鏡(10)を支持するように、互いに傾斜してブリッジ(14)に取り付けられている。

    ここで、眼鏡レンズ(12、12′)からそのくぼみ領域に伸びるテンプルアーム(20、20′)が必要とする長さ及び傾斜は、実際にはその眼鏡(10)を使用する使用者の顔の大きさや形によって異なる。 従って、その使用者毎のテンプルアーム(20、20′)を作成し使用するようにしてもよい。 また、そのサイズが異なるいくつかの種類のテンプルアーム(20、20′)を予め用意し、その使用者に最適なテンプルアーム(20、20′)をその中から選んで使用するようにしてもよい。 尚、使用者が成人の場合、目からこめかみのくぼみ領域までの距離と位置の平均値から得られた平均的なテンプルアーム(20、2
    0′)を使用することで一般には十分である。 この理由は、目からこめかみのくぼみ領域までの距離は小さいため、使用者の違いによる距離や位置のばらつきは小さく、しかも、くぼみ領域は多少の広がりを有しているからである。

    鼻パッド(18、18′)及びテンプルパッド(24、2
    4′)は、この例では、シリコンからできた弾力性のある、多少の厚さをもった円盤状の形を有している。 夫々の鼻パッド(18、18′)の片側は、第4B図で示すようにブリッジ(14)から分岐して伸びた鼻アーム(17、1
    7′)及びテンプルアーム(20、20′)の端部に取り付けられ、その反対側は、鼻側面及びこめかみのくぼみ領域と接触する底部を有している。 テンプルのくぼみ領域あるいは鼻の側面部分と、パッドの底部の面とが容易に接触するように、アーム端部でそのパッドが幾分自由に動くような取り付け機構であることが好ましいが、この例では、アームに直接固定して取り付けられたパッドを示している。 鼻パッド(18、18′)とテンプルパッド(24、24′)の形状や材料、アームに取り付ける機構については、特に請求の範囲で限定する場合を除くほか、
    上記例にとらわれず、人間にとって害とならない限り、
    どのような方法、手段であっても良い。

    眼鏡をかける前にあっては、テンプルパッド(24、2
    4′)間は、使用者の頭部こめかみ両端部間の距離よりも小さい距離を保つような状態となっている。 そして、
    使用者が眼鏡をかけたときに、ブリッジ(14)及びテンプルアーム(20、20′)は、外側に広がったテンプルパッド(24、24′)を元の位置に戻そうとする応力を発生し、テンプルパッド(24、24′)が外側からこめかみのくぼみ領域に押さえられることによって、眼鏡が顔に保持される。 従って、第3C図のテンプルパッド(24、2
    4′)で示すように、眼鏡をかけたときに、ちょうど頭のこめかみのくぼみ領域と平行になるように、通常の状態では、その底部(24a、24a′)がやや内側に向いており、テンプルアーム(20、20′)も、テンプルパッド(24、24′)に向かう途中でやや内側にカーブを描いている。

    鼻パッド(18、18′)間は、口方向に向かって広がる鼻の両側面の一部とパッド底部で接触して押すことで支えられ、それ以上、下に落ちないように、お互い傾斜を持って一定の距離に離間している。

    第4A図は第2図で示したブリッジ(14)及びそれに取り付けられた鼻パッド(18)の側面図であり、第4B図はその上面図である。

    ブリッジ(14)は全体が一本の金属線材料からなっている。 その金属線の先端は、眼鏡レンズ(12)に設けられた穴(15)に通される。 その穴(15)から後方、すなわち鼻パッド(18)が在る方向、に伸びた金属線は、途中で最初のU字(14a)を描いて折り返し、眼鏡レンズ(12)の側端と接触して眼鏡レンズ(12)が向いている前方に進む。 そして更に次のU字(14b)を描いて折り返し、眼鏡レンズ(12)の側端と接触して後方に向かう。 ここで、ブリッジ(14)の金属線は、その弾力によって、穴と2つのレンズ側端の接触部分の3点でレンズを挟む込むことで、ブリッジ(14)と眼鏡レンズ(12)
    が固定して接続される。

    眼鏡レンズ(12)の後方に伸びた金属線は、更にその途中でU字(14c)を描いて、鼻との接触をさけるように上方に折られた後、他方の眼鏡レンズ(12′)の方向に向かい、最初の眼鏡レンズ(12)から伸びた構造と対称的な構造を有しながら、他方の眼鏡レンズ(12′)の穴(15′)に通されて固定接続される。

    最初のU字(14a、14a′)の一部から鼻アーム(17、
    17′)が分岐して延び、その先端に鼻パッド(18、1
    8′)が取り付けられている。 二つの鼻パッド(18、1
    8′)は、鼻の両側面と鼻パッド(18、18′)のパッド底部(18a、18a′)とがほぼ平行となるように傾きながらお互いが向き合っている。 さらに、鼻パッド(18、1
    8′)間の距離は、鼻の両側面と互いに接触するような距離に保たれている。 尚、鼻アーム(17、17′)とブリッジ(14)とは、同一の材料が好ましい。

    鼻アーム(17、17′)とブリッジ(14)とを接続する方法は、本発明にとっては特に重要ではなく、どのような方法を使用しても良い。 第4A図、第4B図では、鼻アーム(17、17′)がブリッジ(14)から分岐した例を示したが、これに限定されず、鼻アーム(17、17′)が眼鏡レンズ(12、12′)と接続して伸びるようにしてもよい。

    第5図は、第2図で示したテンプルアーム(20)及びそれに取り付けられたテンプルパッド(24)の側面図を示している。 他方のテンプルアーム(20′)及びテンプルパッド(24′)は、ここで説明するテンプルアーム(20)及びテンプルパッド(24)と対称的な形を有している以外は同じであるため説明を省略する。

    眼鏡レンズ(12)の外側の端部に設けられた穴(22)
    には、弾力性のある一本の金属線材料からなるテンプルアーム(20)が通される。

    その穴(22)から後方、すなわちテンプルパッド(2
    4)が在る方向、に伸びた金属線は、途中で最初のU字(20a)を描いて折り返し、眼鏡レンズ(12)の外側の側端と接触して眼鏡レンズ(12)が向いている前方に進む。 そして更に次のU字(20b)を描いて折り返し、眼鏡レンズ(12)の外側の側端と接触して後方に向かう。
    ここで、金属線は、その弾力によって、穴(22)と2つのレンズ側端の接触部分の3点でレンズを挟む込むことで、テンプルアーム(20)と眼鏡レンズ(12)が固定して接続される。

    眼鏡レンズ(12)の外側の側端を通って後方に伸びた金属線は、その途中で、第2図で示したように、側頭部との接触を避けるように外側に折れた後、第5A図に示したように緩やかな上昇カーブを描きながら、頭部のこめかみのくぼみ領域へと伸びる。 また、第2図で示すように、平方向においては、眼鏡(10)をかけた際に、側頭部との接触をさけるように、内方向にカーブを描きながら伸びる。 伸びた先端には、ちょうどこめかみのくぼみ領域の所でテンプルパッド(24)が取り付けられている。

    このように、テンプルアーム(20、20′)は従来のように耳元に伸びる必要がなく短縮できるため、眼鏡(1
    0)全体の軽量化を図ることが可能となる。

    第7図は、眼鏡(10)を顔にかけた状態の一例であって、眼鏡(10)のテンプルパッドが丁度、こめかみのくぼみ領域にあたり、そこで固定され、鼻パッドが、鼻の上部両側で支えられている状態を示す。

    ここで、テンプルアーム(20、20′)を構成する金属線材は、ブリッジ(14)で使用したのと同じ弾力性を有する金属線材でよい。 また、軽量で且つ強度な復元力を有して、そのパッドの顔への押しつけが可能である形状記憶合金を使用しても良い。 この形状記憶合金は、ニッケルとチタンがほぼ同じ割合を有する合金が周知であり、これを使用しても良い。

    尚、金属線材料の代わりに弾性特性を有する炭素材料、例えば炭素繊維をブリッジ(14)及びテンプルアーム(20)に使用しても良い。 また、眼鏡(10)を4つのパッドで顔に保持できるような弾性力を有するものであるならば、プラスチック材料やその他のバネ性を有する材料を使用しても良い。

    パッドについては、先に示したようにその形状や材料については請求の範囲で限定する場合を除くほか、すなわち、鼻の両側面とこめかみの両くぼみ領域を押さえることができるものならば、どのような形状や材料を使用しても良い。

    ここで、本願にとって更にもう一つの重要な点は、第
    4A図及び第4B図で明らかであるが、第2のU字(14b)
    によって形成された突起した部分をグリップ(16、1
    6′)として点にある。 このグリップ(16、16′)は、
    容易に眼鏡を顔にかけ、あるいは取り外すことができるようにするとともに、その際の眼鏡の、特にテンプルアームの過度の変形を防止するものである。 その構成について説明すると、グリップ(16、16′)は、第1のU字(14a、14a′)部分から眼鏡レンズ(12、12′)を越えて伸びるとともに、外側にややカーブしながらU字(14
    b、14b′)を形成し、元の方向に戻る。 このようにU字形をした形で眼鏡レンズ(12、12′)を越えて突き出るようにしたのは、指で摘むことができる領域を確保するようにしたためである。 従ってU字(14b、14b′)の大きさは、指先に丁度フィットする位の大きさが好ましい。 また、第4B図で明らかなようにグリップ(16、1
    6′)の先端部でお互いが広がるようにややカーブを持たせたのは、指で摘んだときに、その先端部が指先の腹に当たってしっかりとグリップを押すことができるようにするためである。

    グリップ(16、16′)の作用について第6図を用いて説明する。 第6図は、グリップ(16、16′)を指で内方向に摘んだときのブリッジ(14)全体、鼻パッド(18、
    18′)及び眼鏡レンズ(12、12′)の位置の変化を表したものである。 グリップ(16、16′)に内方向(矢印A、A′)の力が加えられると、その力は第三のU字部分(14c、14c′)を介してブリッジ中央付近(14d)に伝えられる。 このとき両側からそのブリッジ中央付近(14d)に集まった力は互いに反発しあい、ブリッジ中央(14d)付近を支点として互いに逆方向への力のモーメントがブリッジ(14)の両側に発生し、一方のグリップ(16)を反時計回りに、他方のグリップ(16′)を時計回りに回転させるようにブリッジ(14)が屈曲する。
    従って、グリップ(16、16′)とは反対方向の位置に形成されたU字(14c,14aと、14c′,14a′)は、互いに外側方向に広がるように変形する。 この変形に伴って、鼻パッド(18、18′)も、矢印で示すように互いに外側方向に開くこととなる。 更には、その変化が、一方の眼鏡レンズ(12)を反時計回りに、そして他方の眼鏡レンズ(12′)を時計回りに回転させる。 これによって、第2
    図及び第3図で示した眼鏡レンズ(12、12′)の他端に取り付けられているテンプルアーム(20、20′)も、その回転移動に応じて移動し、相互のテンプルパッド(2
    4、24′)間の距離が広がることとなる。 テンプルアーム(20、20′)の長さは、グリップ(16、16′)の長さに比較すると非常に長いため、わずかなグリップ(16、
    16′)の変化に対しても、テンプルパッド(24、24′)
    間がそのテンプルアーム(20、24′)の長さにおおよそ比例して大きくなる。

    取り扱いについて説明すると、グリップ(16、16′)
    を指で摘んで、使用者の顔の直前に眼鏡(10)を持っていく。 このとき、グリップ(16、16′)に摘む力を更に加えると、鼻パッド(18、18′)間及びテンプルパッド(24、24′)間の距離が開く。 その開いた状態のまま、
    鼻パッド(18、18′)及びテンプルパッド(24、24′)
    を、夫々鼻の両側及びこめかみのくぼみ領域の位置にもっていき、その地点で、グリップ(16、16′)から指を離す。 上記で説明したように、ブリッジ(14)及びテンプルアーム(20、20′)は、その応力によって、元の位置に回復しようとするため、鼻パッド(18、18′)及びテンプルパッド(24、24′)は、両側から顔を押し、その位置で顔に固定される。

    眼鏡を外す場合には、その逆の手順を辿るだけで、容易に行うことができる。 すなわち、グリップ(16、1
    6′)を指で摘んで押すことによって、鼻パッド(18、1
    8′)及びテンプルパッド(24、24′)が顔から離れるため、眼鏡(10)を顔から外すことが可能となる。

    以上のように、眼鏡(10)の装着及び脱着において、
    テンプルアームをつかみながら広げる必要が無いため、
    テンプルアームへの不注意な過度の力によって、テンプルアールを変形させることがない。 また、U字形に突き出たグリップを片手の指で摘むことが可能となるため、
    その取り扱いが極めて簡単となるとともに、指の力は限界があるため、そのグリップが極端に変形することもない。

    第8図は、眼鏡(10)を眼鏡ケース(30)に収納した状態を示す。 眼鏡(10)は、眼鏡レンズ及びテンプルアームが、一つの円弧を描くように、ブリッジ中央付近で曲げられる。 更には、第3B図の眼鏡(10)の側面図を使用して説明したように、テンプルアーム(20、20′)
    は、上方に傾斜をしているため、ケース(30)の底面に対して眼鏡レンズを斜めに傾ける状態で収納することができ、より収納をコンパクトにすることが可能となる。

    産業上の利用可能性 本発明による眼鏡は、激しく運動をする人、あるいは強風等の激しい環境にある人以外、眼鏡を必要とするあらゆる人にとって利用可能である。

    本発明による眼鏡は、4つのパッドで顔に保持されるため、皮膚との接触面積が低減し、その結果、装着時の不快感を緩和することができた。 また、その4つのパッドのうちの2つを顔両側面にあるこめかみのくぼみ領域に当てるようにしたため、簡単ではあるが確実に眼鏡を顔に保持することができるようになった。 更には、テンプルアームの長さを極端に短くすることができたため、
    従来と比較して、より軽くてコンパクトな眼鏡を提供できるようになった。 従って、人間に与える不快感や疲労感をも低減できるようになったため、長時間にわたるデスクワークや、テレビや映画等の鑑賞において、特に効果を有するものである。

    更には、両眼鏡レンズの中央付近にグリップを有することによって、そのグリップを指で摘んで、眼鏡を持つことができるとともに、そのグリップへ指の力を加えたり解放したりすることによって、テンプルアーム及びテンプルパッドを開かせたり閉じたりできるようにした。
    従って、従来のように眼鏡をケースから取り出し、両テンプルアームを開き、そのテンプルアームを摘みながら、耳かけ部を耳の上方に持っていくといった手間を必要としない。 本発明による眼鏡では、グリップを単に指で摘むだけでよい。 すなわち、その眼鏡ケースからグリップを指で摘みながら眼鏡を取り出し、単に摘んだグリップに力を加えるだけで、眼鏡をかけることができるため、片手が不自由な状態にある人にとっても、何ら煩わしくなく、極めて簡単に眼鏡をかけることができるのである。

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