【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明はランプ自体の影を消すための二重反射鏡を備えた平行光の光源装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来の技術において、楕円反射鏡により平行光線を作ると、平行光線の中心部にランプ自体の影による光量減少部分が形成されるという問題点があった。 無論、ランプ自体から直接発散する光が存在するが、集束された形状ではなく照度の大きさと同様に距離が増えるほど弱くなるので、ランプの影部の光量減少を補償することはできない。 【0003】図1は楕円形の反射鏡による従来の平行光線の形成方法を示す図である。 このような平行光線の形成装置は、光源としてメタルハライドランプのようなランプ1、第1焦点にランプ1が位置する楕円形の反射鏡2、ランプ1の前方に位置するストップ7およびレンズ6を含んでなる。 図1において、斜線部分8はランプ1 の影による光量減少部分を示す。 ここで、光線の経路は楕円形の反射鏡2の第1焦点に位置したランプ1から出発して反射鏡2で反射され第2焦点、すなわちストップ7の開口に集束される。 次いで、さらに分散される方向に進んで集束レンズ6により平行光に形成される。 この時に集束レンズ6の焦点は楕円形の反射鏡2の他の焦点と同じ位置にあるようになる。 【0004】このような光量減少部分8は平行光線が用いられる用途により非常に深刻な短所になり得る。 したがって、ランプ1の影による光量の減少部分が補償されなければならない。 本発明により光量減少を補償することに関連して考慮する事項は次の通りである。 2つの反射鏡3,4の面積のうちランプ側に近い一つはランプ1 の影の面積、すなわちランプの断面積と同様にする時に他の一つの面積決めの問題、この面積に関連するランプとの距離問題、2つの反射鏡により形成される焦点と楕円形の反射鏡2の焦点との一致問題およびこのように一致された焦点をレンズの焦点と正確に一致させることによりレンズを通過した光線が平行に進まなければならないという問題などである。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、楕円形の反射鏡を使用してランプ自体の影のない平行光を作るための二重反射鏡を備えた光源装置を提供することにある。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明の二重反射鏡を備えた光源装置は、楕円形の反射鏡と、前記楕円形の反射鏡の2つの焦点のうち反射鏡に近い第1焦点に備えられる光源であるランプと、中央に光線が通過するように形成された開口を有しランプから来る光を反射させる第1 反射鏡と、ランプの前方に位置して第1反射鏡から反射されてくる光を前記第1反射鏡の中央に形成された開口に再び反射する第2反射鏡と、前記開口を通過した光線を集束して平行光線に作るレンズとを含んでなる。 【0007】本発明の二重反射鏡を備えた他の実施例の光源装置は、楕円形の反射鏡と、前記楕円形の反射鏡の2つの焦点のうち反射鏡に近い第1焦点に備えられる光源であるランプと、ランプと楕円形反射鏡の焦点の間の光軸を逸して位置しランプから来る光を反射する第1反射鏡と、ランプ前方に位置し第1反射鏡から反射されてくる光を再び反射する第2反射鏡と、前記楕円形の反射鏡と前記第2反射鏡から反射されてくる光を集束して平行光線に作るレンズとを含んでなる。 【0008】 【発明の実施の形態】以下、添付した図面に基づき本発明の実施例をさらに詳細に説明する。 図2は本発明の二重反射鏡を備えた楕円形の反射鏡による平行光の形成方法を示す。 このような平行光の光源装置において、メタルハライドランプ1は楕円形の反射鏡2の焦点に位置し、ランプ1から出た光は楕円形の反射鏡2により平行光を形成するレンズ6に集束される。 第1反射鏡3はレンズ6に向かう光線が通過するように中央に形成された開口5を有しランプ1から来る光をランプ1の前方の第2反射鏡4に反射する。 第2反射鏡4はランプ1の前方に位置し、第1反射鏡3から反射されてくる集束された光線を前方のレンズ6に向かって反射する。 レンズ6はこれらの光線を集束して平行光に作る役割を果たす。 【0009】このような構成が所望の結果を得るためにはいくつかの条件を満足させる必要がある。 第1に、楕円形の反射鏡2により反射される光線の焦点は開口5の付近でレンズ6の焦点と一致するように形成されなければならない。 すなわち、楕円形の反射鏡2の第2焦点とレンズ6の焦点とが一致しなければならない。 また、第2反射鏡4から来る集束光も同様にレンズ6の焦点に焦点が形成される必要がある。 図2と図5において、第2 反射鏡4が凸鏡に表示されているが、第1反射鏡3と複合的に焦点が形成されるので必要に応じて凹鏡が使用されることもできる。 言い換えれば、第1反射鏡3と第2 反射鏡4による焦点距離を調整するために第2反射鏡の焦点距離を調整することもできる。 【0010】第2に、ランプ1の影による光量の低下を正確に補償するための条件を調べる。 光量の不足も問題ですが、光量の超過も同様に望ましくないので、このような条件は正確に決定されまた充足されなければならない。 これは2つの決定要素、すなわちランプ1と第1反射鏡3までの距離と第1反射鏡3の有効面積とによって決定される。 したがって、ランプ1と第1反射鏡3までの距離を予め定めて面積を変化させる方法により定めることもでき、その反対の方法も成立され得る。 ここでは前者の方法を使用するのが他の要素との相関関係を考慮する時さらに容易である。 照度は光源の光度の大きさに比例し距離の自乗に反比例する。 したがって、基準になる条件はランプ1から楕円形の反射鏡2までの距離とランプの影の面積により決定される補償するべき光量となる。 すなわち、関係式 S 1 /d 1 2 =S 2 /d 2 2で第1反射鏡3の面積を計算することができる。 但し、 ここでS 1はランプ1の影の面積、d 1はランプ1から楕円形の反射鏡2までの距離、S 2は第1反射鏡3の面積、そしてd 2はランプ1から第1反射鏡3までの距離をそれぞれ示す。 無論、前記式は概念的な説明のためのものであり、面積計算が容易であり、距離が均等な場合に直接適用することができる。 【0011】第3に、第2反射鏡を正確にかつ安定的に設けなければならない。 すなわち、他の光路に最小限の影響を及ぼしながら設置される必要がある。 また、第1 反射鏡もそうですが、第2反射鏡4は正確な位置と方向を安定的に維持しなければならない。 第2反射鏡4の方向が少し捩じれる場合にも平行光線に光量不足部分と光量超過部分を作るために、スクリ−ン上に像を形成すると明暗をつけるようになる。 図3(A)および図3 (B)に示したように、第2反射鏡4を3〜4個の輻(spoke)で楕円形の反射鏡2に固定させる方法があり得るが、輻は細いながらランプの加熱による高温状態でも安定的な材料を選ばなければならない。 大体反射鏡の骨組みをなす材料を選ぶことができ、必要な場合はハステロイ(hastelloy)、インコネル(inconel)のようなスパ−合金(super alloy)を使用することもできる。 また、 これを固定する方法としては溶接が最も確実で安定的であるが、反射鏡の骨組みをなす材料と異なる材料を使用して溶接が容易でなかったり溶接による変形が精密度に影響を及ぼす場合にはリベットを使用した結合も考慮することができる。 【0012】第4に、第1反射鏡と第2反射鏡の合致性の問題である。 ここで、合致性とは光量が均一に形成され伝達されることと焦点が2つの反射鏡により正位置に形成されることを意味する。 すなわち、2つの反射鏡は相互連関して設計されなければならない。 無論、第1反射鏡3の反射面上の点はランプ1から出来る限り同一の距離にあるのが望ましい。 また、第1反射鏡3には接続される光線の通過する開口が形成されているために、第1反射鏡3と第2反射鏡4は1対1の対応形式を持つようになると中央部に光量減少部分が形成され得る。 したがって、図4のような反射がなされるように第1反射鏡3を形成し、第2反射鏡4には第1反射鏡3から来る光が重畳され照らされる。 図4(A)は第1反射鏡3から投射される光線を成分a,b,cおよびdで示した。 図4(B)〜図4(E)でも第2反射鏡4に投射される光線の成分をそれぞれa,b,cおよびdで示した。 成分の方向性を区分するために、それぞれの成分は矢印で表示され、結果として第1反射鏡3の2つの成分、例えばaとcが第2反射鏡4で重畳するようになる。 無論、このような重畳は意図されたものなので光量はこれを考慮して設定されているものであり、これにより第1反射鏡3の中央部に形成された開口による光量減少部分の問題は解決される。 【0013】図5には本発明のランプ1の影による光量減少を補償するための光源装置の他の実施例を示した。 ここで、第1反射鏡3は中央の光路上に位置することなく光路の上下または左右の適切な位置に設けられ得る。 このように偏向して設ける場合には中央の開口なく設けることができ、第1反射鏡3を装置の空間の具合によりどの位置でも設けることができるという長所がある。 この実施例の選択はランプ1の断面積の大きさと関連して選ばれることができる。 すなわち、前記ランプ1の断面積が小さいものを選ぶことが望ましい。 また、第2反射鏡4とは異なり第1反射鏡3は設置のための手段、すなわちフレ−ムや輻などが主光路に影響を与えることなく割合に設けやすいので、必要に応じては複数の反射鏡を設けることもできる。 【0014】 【発明の効果】以上で説明したように、本発明はランプの影による光量減少を補償できることにより、均一な平行光を得ることができる。 このような平行光は光学機器の光源として用いられ、映像機器のように均一な光源が求められる光学機器に光学要素として結合され用いられることができる。 【図面の簡単な説明】 【図1】楕円形の反射鏡による従来の平行光の光源装置を示し、ランプの影による光量減少部分が表示されている図である。 【図2】本発明による光源装置であり、ランプの影による光量減少を補償するための二重反射鏡を備えた光源装置を示す図である。 【図3】第2反射鏡を楕円形の反射鏡に設ける方式を示す図である。 【図4】第1反射鏡と第2反射鏡の光学的な対応関係を示す図である。 【図5】本発明の他の実施例を示す図である。 【符号の説明】 1 ランプ 2 楕円形の反射鏡 3 第1反射鏡 4 第2反射鏡 5 開口 6 レンズ 【手続補正書】 【提出日】平成7年8月28日 【手続補正1】 【補正対象書類名】図面 【補正対象項目名】図4 【補正方法】変更 【補正内容】 【図4】 |