Emitting device or signal

申请号 JP2009527879 申请日 2007-09-11 公开(公告)号 JP2010503844A 公开(公告)日 2010-02-04
申请人 ザ メドウェイ エヌエイチエス トラスト; 发明人 ラクシャム シルヴァ ロナルド;
摘要 波長λの放射を距離bにおけるフォーカスへ収束する帯放射デバイスであって、デバイスは、第1の帯集合および第2の帯集合を備え、第1の帯集合は第2の集合とは異なる特性を有し、帯の面積は、所定の点からの帯の距離が増加するにつれて減少し、第1の特性を有する第1の集合の帯が第2の特性を有する第2の帯へ切り替わるときの1つまたは複数の帯距離は、フレネル帯構築へ構成された帯によって生成される自動相関/点像分布関数よりも鋭い自動相関/点像分布関数を用いて、波長λを有する放射を距離bに集束できるように構成される。
权利要求
  • 波長λの放射を距離bのフォーカスへ収束する帯放射デバイスであって、該デバイスは第1の帯集合および第2の帯集合を備え、前記第1の帯集合は第2の集合とは異なる特性を有し、帯の面積は、所定の点からの帯距離が増加するにつれて減少し、第1の特性を有する第1の集合の帯が第2の特性を有する第2の帯へ切り替わるときの1つまたは複数の帯距離は、前記デバイスが、フレネル帯構築へ構成された帯によって生成される自動相関/点像分布関数よりも鋭い自動相関/点像分布関数を用いて、波長λを有する前記放射を距離bに集束できるように構成される帯放射デバイス。
  • 前記帯距離は半径である、請求項1に記載の帯放射デバイス。
  • 前記半径は前記所定の点からの半径である、請求項2に記載の帯放射デバイス。
  • 所定の距離は、前記デバイスおよび/または前記帯の中心である、先行する請求項のいずれか一項に記載の帯放射デバイス。
  • 前記第1および/または前記第2の帯集合は、1つまたは複数の帯、および好ましくは複数の帯を備える、先行する請求項のいずれか一項に記載の帯放射デバイス。
  • 前記帯の面積は、nの関数として点から減少し、ここでnは各帯について1だけ増加する整数である、先行する請求項のいずれか一項に記載の帯放射デバイス。
  • 前記帯の面積は、{log (n)−log (n−1)}にほぼ比例して変動する、請求項6に記載の帯放射デバイス。
  • 前記1つまたは複数の帯距離は、前記帯の中心から測定された方程式{bλlog (n)} 1/2または{bλlog (n)+(λ/2log (n)) 1/2の当て嵌めへ実施的に近く、前記デバイスは、(nbλ) 1/2または(nbλ+(n λ )/4) 1/2のフレネル構築へ構成された半径によって生成される自動相関関数よりも著しく鋭い自動相関関数を用いて、波長λを有する前記放射をbに集束することができる、先行する請求項のいずれか一項に記載の帯放射デバイス。
  • 前記帯は、組み込みオブリクィティ補償ファクタを生成するように構成され、該オブリクィティ補償ファクタは、好ましくは{log (n)−log (n−1)}にほぼ比例する、先行する請求項のいずれか一項に記載の帯放射デバイス。
  • 前記第1の特性は、前記第2の帯集合に対して高い透明度を備え、前記第2の特性は、前記第1の帯集合に対して低い透明度を備え、好ましくは前記第2の帯集合は波長λの前記放射に対して不透明である、先行する請求項のいずれか一項に記載の帯放射デバイス。
  • 前記第2の帯集合は屈折物質を備え、該屈折物質は通過する放射に移相を課し、好ましくは放射に対して著しく透明である、先行する請求項のいずれか一項に記載の帯放射デバイス。
  • 波長λの放射に課された移相は±π{log (n)−log (n−1)}であり、好ましくは全て正の符号、全て負の符号、またはnと共に+と−で交替する、請求項11に記載の帯放射デバイス。
  • 前記第2の帯集合の少なくとも幾つかは屈折物質を備え、該屈折物質は、波長λの放射が、前記屈折物質によって動作的に収束されて、正しい位相で前記フォーカスに到着するように構成される、請求項11に記載の帯放射デバイス。
  • 前記デバイスは、屈折率ηおよび約τの厚さを有する物質を備え、ここでτ=(λ/2η){log (n)−log (n−1)}である、請求項13に記載の帯放射デバイス。
  • 熱中性子、音響放射、地震波、または電磁放射、例えば、ガンマまたはx線を収束する、先行する請求項のいずれか一項に記載の帯放射デバイス。
  • 前記帯は、前記フレネル構築へ構成された帯によって生成される像収差よりも像収差が小さいように構成される、先行する請求項のいずれか一項に記載の帯放射デバイス。
  • 前記帯の構成は、位相および非定常振幅を含む波動方程式への解から引き出せる、先行する請求項のいずれか一項に記載の帯放射デバイス。
  • 放射をコリメートまたは集束するため、先行する請求項のいずれか一項に記載のデバイスを備えるコリメータまたは眼鏡レンズ。
  • 請求項1から15のいずれか一項に記載のデバイスおよび更なる開口を備え、該更なる開口は前記デバイスから約bの距離だけ離され、放射の望まれない波長を動作的に除去する単色化器。
  • 好ましくは請求項13または14に依存するときの請求項16に記載の放射デバイスを備える小型ディジタルカメラ用のテレコンバータレンズ。
  • 請求項1から17のいずれか一項に記載のデバイスの1つまたは複数を備え、好ましくは音響インク印刷に使用するための開口またはレンズの2次元アレイ。
  • λよりも小さい波長の放射から平面内に影を投じ、好ましくは放射を著しく回折しない、先行する請求項のいずれか一項に記載のデバイスを備える符号化開口。
  • 請求項22に記載の開口および1つまたは複数の外部放射源、色および/または偏光を感知できる検出器、データプロセッサ、および再構築された像を表示する像ディスプレイを備える、物体結像用の符号化開口結像装置。
  • 像は振幅に基づく情報を符号化する、請求項15に依存するときの請求項23に記載の符号化開口結像装置。
  • 前記プロセッサは復号関数を使用することによって物体の像を再構築するようにプログラムされ、前記復号関数は、好ましくは符号化開口の自動相関/点像分布関数のサイドローブを低減するように設計される、請求項23または24に記載の符号化開口結像装置。
  • 前記復号関数は、3次元物体の2次元スライスの再構築像を動作的に取得するようにスケールされる、請求項25に記載の符号化開口結像装置。
  • 前記検出器は、放射を符号化像へ直接変換するように構成されたフラットパネル検出器である、請求項23から26のいずれか一項に記載の装置。
  • 前記検出器はフラットパネル検出器であり、該フラットパネル検出器は、間接的に、好ましくは光ダイオードと連係する蛍光物質によって、放射を変換して符号化像を形成するように構成される、請求項23から26のいずれか一項に記載の装置。
  • 物体の観察画を逐次に捕捉するように構成され、および/または請求項20に記載の符号化開口の複数を備えて、前記物体の異なる観察画を捕捉する、請求項23から28のいずれか一項に記載の装置。
  • 前記プロセッサは、好ましくは符号化像のディジタル版の中で符号化像の値を−1で乗じることによって、または、例えば、符号化像を記録する写真方法で使用されるように、符号化像の密着印刷を作ることによって、符号化像を置換像で置換するようにプログラムされる、請求項23から29のいずれか一項に記載の装置。
  • 照明錐体の中の物体から放射を受け取るように前記検出器が前記物体に対して配置され、前記錐体の基底は数1式によって近似的に与えられ、
    この錐体の高さはa によって与えられ、ここでa +a =a caは前記物体から前記符号化開口までの総距離であり、d maxは前記物体の最大直径であり、S ciは前記検出器における前記符号化像の直径である、請求項23から30のいずれか一項に記載の装置および物体を備える符号化開口システム。
  • 請求項1から31のいずれか一項に記載の帯デバイスまたは結像システムの使用であって、天文学、核医学、分子結像、輸出入禁止品検出、地雷検出、小動物結像、簡易爆発物の検出、および慣性核融合標的、および/または解剖および/または放射性物体の結像における使用。
  • 先行する請求項のいずれか一項に記載のデバイスの使用であって、無線応用、音響顕微鏡法、および/またはスタジオで記録された音楽へのコンサートホールの音響応答を解析および応用するためのコンサートホールにおける使用。
  • 請求項22から31のいずれか一項に記載の開口または装置を使用することによって生成された再構築像を評価するステップを備える、腫瘍の存在を決定する方法。
  • 請求項22から31のいずれか一項に記載の符号化開口または装置を使用する、符号化像の単一投影からの3次元結像方法。
  • 請求項22から31のいずれか一項に記載の開口または装置を使用することによって生成された再構築像を評価するステップを備える、輸出入禁止品物品の存在を決定する方法。
  • 前記帯がオフアクシスであり、前記デバイスの中心が前記所定の点から離れている、請求項1から31のいずれか一項に記載のデバイスを備えるオフアクシス帯放射デバイス。
  • 前記帯は環状または円形である、請求項1から31のいずれか一項に記載の帯放射デバイス。
  • 前記所定の点を通る線からの帯距離が、各帯に沿って実質的に一定である、請求項1から31のいずれか一項に記載のデバイスを備える1次元または線形帯放射デバイス。
  • データを搬送、収集、または決定する非線形チャープ信号であって、チャープ信号は時間と共に増加または減少する周波数を有し、チャープの周波数の増加または減少率は、線形チャープ信号によって生成される自動相関/インパルス応答関数よりも鋭い自動相関/インパルス応答関数を信号が有するように構成される非線形チャープ信号。
  • 周波数の増加率の構成は、位相および非定常振幅を含む波動方程式への解から引き出せる、請求項40に記載の非線形チャープ信号。
  • 像は、符号化振幅項に基づく情報/符号化振幅項を含む情報を搬送、収集、または決定する、請求項40または41に記載の非線形チャープ信号。
  • chが振幅項であり、b chがチャープ率であり、φ(0)が時間ゼロにおける位相であるとき、実質的に数2式に近い形式であり、
    小さいサイドローブを有する鋭い自動相関関数を算出する、請求項40から42のいずれか一項に記載の非線形チャープ信号。
  • パルスは相互に異なる初期位相φ(0)を有する、請求項40から43のいずれか一項に記載のチャープパルスのサイクル。
  • 前記パルスは第1のサイクルのパルスとは異なる初期位相φ(0)を有する、請求項44に記載のサイクルおよび請求項30から33のいずれか一項に記載のチャープパルスの第2のサイクルを備える信号。
  • 請求項44に記載のサイクルおよび請求項45に記載の第2のサイクルより成るスーパーサイクルを備え、例えば、NMR応用の試料における長手方向磁化を反転し、および/または長手方向磁化の反転に応答して試料から放出された信号を検出するためのパルスを生成する信号。
  • 請求項22から31のいずれか一項に記載の符号化開口または装置を使用する、物体の符号化開口結像方法。
  • 前記物体の位置を前記符号化開口マスクおよび前記検出器に対して変更し、3次元物体の断面スライスの像を取得するステップを備える、請求項38に記載の物体の符号化開口結像方法。
  • チャープ信号またはサイクルを生成する方法であって、請求項40から46のいずれか一項に記載の信号またはサイクルを生成するステップ、および/または{bλlog (n)} 1/2または{bλlog (n)+(λ/2log (n)) 1/2にほぼ等しい半径を有する円を構築するステップ、n=2,3,4,5であるとき、隣接する半径の間の距離ΔR =(R −R n−1 )を評価するステップ、半径R に対してΔR の逆数を作図するステップ、この関数形式f(r)は瞬間空間周波数変動を距離の関数として定義するので、この空間周波数に対する半径の変動へ曲線を当て嵌めるステップ、曲線の当て嵌めから振幅項aおよびチャープ率bを決定するステップ、量子チャープ信号の位相φ(r)と数3式によって与えられる瞬間空間周波数変動との関係を使用して、
    近似的に形式x(r)=cos(φ(r))の空間信号を構築するステップ、および最後に、距離変数を時間で置換し、空間周波数を時間周波数で置換することによって時間チャープ信号を構築するステップ、好ましくは数4式の時間チャープを生成するステップ、
    ここでa chは振幅項であり、b chはチャープ率であり、φ(0)は時間ゼロにおける位相であることを備える方法。
  • 前記帯距離が、円の弧を備える、請求項1から31のいずれか一項に記載のデバイスを備える1次元または線形帯放射デバイス。
  • 说明书全文

    本発明は、例えば、電磁放射、音響放射、および熱中性子を含む放射を結像、収束、集束、コリメート、収集、単色化するため、または、例えば、レーダ、ソナー、移動無線で使用するか、複数送信、複数受信アンテナ音響器と一緒に使用するための帯放射デバイスおよびチャープまたはパルス信号に関する。

    フレネル帯構築を使用して輪帯板を構築し、いわゆる「フレネル輪帯板」を形成することは公知である。 フレネル輪帯板はフレネル帯として公知である、円を取り巻く半径方向に対称な環の集合から成る。 これらの帯は、研究される放射に関して不透明と透明とに交替し、帯の各々はほぼ同じ面積である。

    輪帯板に当たる或る波長の放射は、不透明帯の周りを回折する。 フレネル構築に従って、帯は、回折された放射が所望のフォーカスで構築的に干渉し、このフォーカスで像を作り出すように間隔を取られている。 したがって、フレネル輪帯板はレンズ形態として使用され得る。 帯が相対的透明度で交替する限り、中心帯が不透明であっても透明であっても、板は像を生成することができる。 実際上、各々の帯はフォーカスを生成し、それ故に、このフォーカスで像を生成する。 言い換えれば、各々の帯に対応して、一連のフォーカスおよび像が生成される。

    フレネル帯の構築において、所望のフォーカスにおけるこの構築的干渉は、回折された放射の位相のみによって達成される。 このことは、もし輪帯板が放射によって均一に照明され、放射が平面的であれば満足される。 各帯はほぼ等しい面積であるから、平面光源からの回折波はほぼ等しい振幅である。

    そのようなフレネル輪帯板は、リソグラフィを含む多くの従来の方法で製造され得る。
    フレネル輪帯板は、屈折レンズによっては容易に集束され得ない放射、例えば、ガンマ線または音/音響放射を集束するのに特に適している。 そのようなデバイスを使用する応用は、無線波からガンマ線までの範囲に及ぶ完全な電磁スペクトル分野で見出され得る。

    標準のフレネル輪帯板と同じように、いわゆるフレネル位相輪帯板を生成することは公知である。 フレネル位相輪帯板では、入射放射の通過を許すが±πの移相を課する屈折物質から構築される帯によって、不透明帯が置換される。 更に、屈折物質を有するフレネル位相レンズを提供することは公知である。 屈折物質の輪郭は、レンズ内の各帯の各半径で移相を与え、放射はπの最も近い倍数ではなく正確に正しい位相で焦点Pに到着するようになっている。 これらのフレネル位相レンズは、灯台で使用するためフレネルによって発明されたフレネルレンズの原初の概念とは異なり、環状帯は同心の円プリズムによって置換される。 円プリズムの平坦縁は球面ガラスレンズの曲率と相似であり、回折によって、要求されるフォーカスを或る点Pで生成するように更に修正される。

    したがって、結像は、電磁スペクトルの全体にわたって、フレネルデバイスの屈折または回折を使用し、またはホログラフィ手段により、またはこれらの或る組み合わせにより達成されることが可能であり、音響放射および中性子、例えば、熱中性子へも応用されることが可能である。 実際、それは認知可能な波長を有する任意の放射へ応用可能であろう。 これらの理由のため、フレネル輪帯板は、顕微鏡法、ビームモニタリング、硬X線範囲の導波管実験におけるフラックス増加コンデンサ、近視野結像、生物医療診断、小包検査、熱中性子結像、および音響放射フォーカスのような応用に使用され得る。

    音響フレネルレンズは、音響顕微鏡法のような応用で音波を集束するため、従来の球面メンズの代替として近年に出現した。 音響フレネル輪帯板は、超音波を集束するために使用されてきた。 超音波は試料の表面に生成され、試料内で伝搬されて或る深度の位置へ収束し、この位置で高強度超音波源を誘導する。 音響フレネル輪帯板およびフレネル帯位相レンズアレイは、音響インク印刷および経済的音響集束レンズを要求する他の応用に使用されてきた。

    フレネル輪帯板は多くの問題点を抱えている。 第1に、フレネル輪帯板は、より高い空間解像を達成するため、多数の帯を要求する。 フレネル輪帯板は、25nmよりも高い空間解像力を達成するため、数百または数千の帯を要求する。 多数の帯の必要性に起因して、フレネル輪帯板は製造するのに困難であり、有限数の帯への製造制約に起因して、或る解像力を超えて製造することは実際上不可能である。

    第2に、適切に集束されるため、輪帯板は、入射放射が平面的、単色、およびコヒーレントであることも要求する(この放射が平面的、単色、およびコヒーレントであっても、輪帯板は入射放射を点で正確に集束しない)。 更に、もし放射が単色でなければ、放射の中に含まれる各々の波長は、異なる点に集束される。 更に、輪帯板は、限定された帯域幅の上でしか補正され得ない高率の色収差を作り出す。

    例えば、フォーカスによって取得された点光源の像は、フレネル輪帯板の自動相関関数によって与えられる。 この関数は、結像システムの点像分布関数またはインパルス応答関数とも呼ばれる。 フレネル輪帯板の自動相関関数は、比較的高いサイドローブを有し、このサイドローブは、像の中のアーチファクトまたは放射のフォーカスを取り巻く領域の中の歪みを生じさせる。 したがって、生成された像は、自動相関関数が理想的デルタ関数であったとした場合よりも著しく悪い。

    フレネル輪帯板は、例えば、所望される波長の焦点にピンホール開口を位置決めし、異なる点で集束される他の波長を阻止することによって、光を単色化するために使用され得る。 しかしながら、放射が単色である必要性のほかに、このような使用は、依然として上記の問題点を抱えている。

    更に、フレネル輪帯板は、回折効果を無視できるような相対寸法を有する波長および帯と共に使用され得る。 放射源からの点は、図9で示されるように、フレネル輪帯板の影を平面上に投じることができる。 こうして、フレネル輪帯板は符号化開口結像に使用されてきた。

    結像は、符号化開口結像によって、または回折によって、または屈折によって、またはホログラフィ手段によって、またはこれらの或る組み合わせによって達成可能であり、電磁スペクトルの全体で応用を有し、音響放射または熱中性子へも応用され得る。

    G. L. Rogersは、一連のセミナー論文(非特許文献1)の中で、FZPとホログラフィの結合を公式化した。 この結合は、コヒーレント電磁放射を要求する2段階像形成プロセスである。 Rogersは、点光源のホログラムが一般化(フレネル)輪帯板であることを論証し、もし影を投じる開口として一般化(フレネル)輪帯板を使用することにより影が形成されるならば、シャドウグラフ形成のプロセスによって非コヒーレント光でホログラフィが達成され得ることも提案し、非コヒーレントホログラフィおよび符号化開口結像の概念を生じさせた。

    Rogers, G. L. , " Gabor diffraction microscopy: the hologram as a generalised zone plate", Nature (GB)116, 237, 1950; Rogers, G. L. , "The black and white hologram", Nature (GB), 116, 1027, 1950; Rogers, G. L. ,"Experiments in diffraction microscopy", Proc. Roy. Soc. (Edinburgh) A63, 193−221, 1952; Rogers, G. L. , "Artificial holograms and astigmatism ", Proc. Roy. Soc. (Edinburgh) A63, 313−325, 1952

    フレネル輪帯板を符号化開口結像に使用することは、輪帯板をレンズとして使用する場合と同じ不利点の幾つかを抱えている。 更に、輪帯板を符号化開口結像に使用することは、遠視野応用でのみ適切であり、近視野では適切でない。

    瞬間時間周波数が時間と共に線形に増加する線形チャープ信号を使用することも公知である。 これは、多くの応用、例えば、レーダ、ソナー、磁気共鳴映像(MRI)、核磁気共鳴(NMR)分光法、および地震応用で使用され得る。

    これらのチャープ信号に伴う1つの問題点は、自動相関関数が理想的デルタ関数応答への貧弱な近似であること。 即ち、サイドローブ、チャープの有効性を低減するアーチファクトを有することである。

    本発明の目的は、上記の同定された問題点の幾つかを緩和する帯放射デバイスおよびチャープ信号を提供することである。

    具体的には、従来の輪帯板およびチャープ信号の双方に伴う問題点は、それらがスカラー波動方程式に依存する振幅および位相因子を符号化しないことであることが現在理解されている。 例えば、線形チャープ信号が使用されて物体を照明し、その反射または散乱が適切な検出器によって検出されるとき、パルス内で符号化される位相情報のみが、反射または散乱されたパルスによって検出器へ戻される。 線形チャープ内の振幅項は単位元である。 例えば、正確に物体を位置決めするか結像するためには、位相および振幅の双方が要求されるべきである。 この位相および振幅は、恣意的に定義され得ない。 使用されるべき波形またはチャープ信号は、波動伝搬を支配するスカラー波動方程式への解でなければならないことが理解されている。

    本発明の第1の様相によれば、波長λの放射を距離bにおけるフォーカスへ収束する帯放射デバイスが提供される。 このデバイスは、第1の帯集合および第2の帯集合を備え、第1の帯集合は第2の集合とは異なる特性を有し、帯の面積は、デバイスの中心からの帯の距離が増加するにつれて減少し、第1の特性を有する第1の集合の帯が、第2の特性を有する第2の帯へ切り替わる1つまたは複数の半径は、デバイスが、フレネル帯構築へ構成された半径(帯の中心からの(nbλ) 1/2または(nbλ+(n λ )/4) 1/2 、ここでn=1,2,3..であり、中心からの各半径について連続整数で増加する)によって生成された自動相関/点像分布関数よりも鋭い自動相関/点像分布関数を用いて、波長λを有する放射を距離bで集束できるように構成される。

    本発明の第2の様相によれば、データを搬送、収集、または決定する非線形チャープ信号が提供される。 チャープ信号は、時間と共に増加または減少する周波数を有し、チャープ周波数の増加または減少率は、線形チャープ信号によって生成される自動相関/インパルス応答関数よりも鋭い自動相関/インパルス応答関数を信号が有するように構成される。

    好ましくは、帯距離は半径であり、更に好ましくは所定の点からの半径であり、および/または所定の距離はデバイスおよび/または帯の中心である。

    好ましくは、第1および/または第2の帯集合は、1つまたは複数の帯を備え、好ましくは複数の帯および/または帯面積は、nの関数として点から減少する。 ここで、nは各帯について1だけ増加する整数である。 更に好ましくは、帯面積は、{log (n)−log (n−1)}にほぼ比例して変動する。

    好ましくは、1つまたは複数の帯距離/半径は、帯の中心から測定された方程式{bλlog (n)} 1/2または{bλlog (n)+(λ/2log (n)) 1/2の当て嵌めに実質的に近く、デバイスは、(nbλ) 1/2または(nbλ+(n λ )/4) 1/2のフレネル構築へ構成された半径によって生成された自動相関関数よりも著しく鋭い自動相関関数を用いて、波長λを有する放射をbで集束することができる。

    好ましくは、帯は、好ましくは{log (n)−log (n−1)}にほぼ比例する組み込みオブリクィティ補償ファクタを生成するように構成される。

    好ましくは、第1の特性は、第2の帯集合に対して高い透明度を備え、第2の特性は、第1の帯集合に対して低い透明度を備え、好ましくは第2の帯集合は波長λの放射に対して不透明であり、および/または第2の帯集合は屈折物質を備え、この屈折物質は、これを通過する放射に移相を課し、および好ましくは、放射に対して著しく透明である。

    好ましくは、波長λの放射に課される移相は±π{log (n)−log (n−1)}であり、好ましくは、符号は全て正、全て負、またはnと共に+および−で交替し、および/または第2の帯集合の少なくとも幾つかは屈折物質を備え、この屈折物質は、波長λの放射がこの屈折物質によって動作的に収束されて正しい位相でフォーカスへ到着するように構成される。 好ましくは、なお、デバイスは、屈折率ηおよび約τの厚さを有する物質を備える。 ここでτ=(λ/2η){log (n)−log (n−1)}である。

    デバイスは、したがって、テレコンバータレンズ、単色化器、コリメータ、またはオフタルミックレンズとして熱中性子、音響放射、地震波、または電磁放射、例えば、ガンマまたはx線を収束してよい。

    好ましくは、帯は、フレネル構築へ構成された帯によって生成される像収差よりも像収差が小さいように構成され、および/または帯の構成は、位相および非定常振幅を含む波動方程式への解から引き出せる。

    好ましくは、音響インク印刷で使用するため、本発明の第1の様相に従った1つまたは複数のデバイスを備える開口またはレンズより成る2次元アレイが提供されてよい。

    本発明の第1の様相に従ったデバイスを備え、λよりも小さい波長の放射から平面内に影を投じ、および好ましくは前記放射を著しく回折しない符号化開口が提供されてよい。

    好ましくは、1つまたは複数の外部放射源、色および/または偏光を感知できる検出器、データプロセッサ、および再構築された像を表示するための像ディスプレイ。

    好ましくは、像は振幅に基づく情報を符号化してよい。

    好ましくは、プロセッサは、符号解読関数を使用することによって物体像を再構築するようにプログラムされる。 符号解読関数は、好ましくは、符号化開口の自動相関/点像分布関数のサイドローブを低減するように設計される。 より好ましくは、符号解読関数は、3次元物体の2次元スライスの再構築像を動作的に取得するようにスケールされる。

    好ましくは、検出器は、放射を符号化像へ直接変換するように構成されたフラットパネル検出器であり、および/または検出器は、好ましくは光ダイオードと連係した蛍光物質によって間接的に放射を変換して符号化像を形成するように構成され、および/または物体の観察画を逐次に捕捉するように構成されたフラットパネル検出器であり、および/または複数の符号化開口を備えて物体の異なる観察画を捕捉し、および/またはプロセッサは、好ましくは符号化像のディジタル版の中で符号化像の値を−1で乗じるか、例えば、符号化像を記録する写真法で使用されるように、符号化像の密着印刷を作ることによって、符号化像を置換像によって置換するようにプログラムされる。

    検出器が物体に対して配置され、照明錐体の中で物体から放射を受け取るように、
    符号化開口システムは物体を提供され得る。 錐体の基底は近似的に以下の数1式によって与えられ、錐体の高さはa によって与えられる。

    ここでa +a =a caは物体から符号化開口への総距離であり、d maxは物体の最大直径であり、S ciは検出器における符号化像の直径である。

    本発明の第1の様相に従った帯デバイスまたは結像システムは、天文学、核医学、分子結像、輸出入禁止品検出、地雷検出、小動物結像、簡易爆発物の検出、慣性核融合標的、および/または解剖および/または放射性物体の結像、および/または無線応用、音響顕微鏡法、および/またはスタジオで記録された音楽へのコンサートホールの音響応答を解析および応用するためのコンサートホールにおいて、または生成された再構築像を評価するステップを備える腫瘍存在の決定、および/または生成された再構築像を評価するステップを備える輸出入禁止品物品の存在の決定に使用されてよい。

    デバイスはオフアクシスであってよい。 ここで、帯はオフアクシスであり、デバイスの中心は所定の点から離れている。

    帯は環状、円形であってよく、帯の距離は円の弧を備え、および/または所定の点を通る線からの帯の距離は、各帯に沿って実質的に一定である。

    好ましくは、周波数の増加率の構成は、位相および非定常振幅を含む波動方程式への解から引き出せる。

    好ましくは、像は、符号化振幅項に基づく情報および/または符号化振幅項を含む情報を搬送または収集または決定してよい。

    信号は、好ましくは、数2式へ実施的に近い形式であり、小さいサイドローブを有する鋭い自動相関関数を生成する。

    ここで、a chは振幅項であり、b chはチャープ率であり、φ(0)は時間ゼロにおける位相である。

    好ましくは、パルスは相互とは異なる初期位相φ(0)を有する。 より好ましくは、チャープパルスの第2のサイクルは、第1のサイクルのパルスとは異なる初期位相φ(0)を有する。

    例えば、NMR応用における試料内の長手方向磁化を反転するため、および/または長手方向磁化の反転に応答して試料から放出された信号を検出するため、本発明の第2の様相に従ったパルスのサイクルから成るスーパーサイクルを備える信号が提供されてよい。

    本発明の第3の様相によれば、本発明の第1の様相に従った符号化開口または装置を使用する物体の符号化開口結像方法が提供される。

    本発明の第3の様相によれば、チャープ信号またはサイクルを生成する方法が提供される。 この方法は、請求項40から46のいずれか一項および/または{bλlog (n)} 1/2または{bλ/log (n)+(λ/2log (n)) 1/2にほぼ等しい半径を有する円を構築するステップに従って信号またはサイクルを生成すること、隣接する半径の間の距離ΔR =(R −R n−1 )、ここでn=2,3,4,5を評価すること、半径R に対してΔR の逆数を作図すること、この関数形式f(r)は瞬間空間周波数変動を距離関数として定義するので、曲線をこの空間周波数対半径変動へ当て嵌めること、曲線当て嵌めから振幅項aおよびチャープ率bを決定すること、量子チャープ信号の位相φ(r)と、以下の数3式

    によって与えられる瞬間空間周波数変動と間の関係を使用して、近似的に形式x(r)=cos(φ(r))の空間信号を構築すること、最後に距離変数を時間で置換し、空間周波数を時間周波数で置換することによって時間チャープ信号を構築すること、好ましくは数4式の時間チャープを生成する。

    ここでa chは振幅項であり、b chはチャープ率であり、φ(0)は時間ゼロにおける位相であることとを備える。

    本発明によれば、サイドローブ、チャープの有効性を低減するアーチファクトを有する問題点を緩和する。

    先行技術で公知のフレネル輪帯板の図である。

    本発明に従って構築され、以下「量子輪帯板」と呼ばれる場合がある輪帯板の図である。

    フォーカスPから、フレネル帯構築に従った帯への、パスレングスの3次元描写である。

    フォーカスPと、本発明に従って構築され、以下「量子帯構築」と呼ばれる場合がある帯との間の、パスレングスの3次元描写である。

    先行技術で公知のフレネル輪帯板の点像分布関数および本発明に従った輪帯板の点像分布関数を示す。

    本発明に従った結像に使用される符号化開口の点像分布関数である。

    近視野および遠視野応用における球面波面を描写する。

    先行技術(フレネル型)および本発明の輪帯板の双方について、或る数(n)の帯を有するときのフォーカスの間隔のグラフである。

    本発明に従った符号化開口によって生成される影の略図である。

    図9の開口を組み入れた本発明の符号化開口結像装置の略図である。

    先行技術で公知の線形チャープを示す。

    フレネル帯構築の半径と空間周波数との関係をグラフ形式で描写する。

    量子帯構築を使用する本発明のチャープの説明図である。

    本発明に従って量子帯構築と名付けられた帯構築の半径の変動を空間周波数に対して描写したグラフである。

    例えば、図10の装置を使用して、本発明に従った符号化開口結像を得るため、物体を置くことのできる「照明錐体」を描写する。

    図1を参照すると、フレネル輪帯板FZPが示される。 FZPは背景板Bによって支持され、背景板Bは集束される放射に対して不透明である。 この場合、この図および本発明の双方について集束されるべき放射は、可視光である例を使用する。 したがって、背景Bは可視光に対して不透明である。

    輪帯板FZPの中心Cから、多数の帯Zが発散する。 第1の帯TZ1は円の形態であり、残りのO1〜TZ5などはリングまたは環の形態である。 帯Zの間にギャップは存在しない。 各半径が次の継続帯について増加する量は、中心から離れるにつれて減少するので、増加する半径に依存する各帯Zの面積はほぼ等しい。 したがって、帯は中心から継続的に狭くなる一連の帯域と見ることができ、これらの帯域は本質的に等しい面積である。

    帯O1、O2、O3などは背景Bと同じように不透明である。 帯TZ1、TZ2、TZ3などは光(または集束されることを望まれる放射)に対して透明であり、例えば、リソグラフィまたはエッチングによって形成されていてよい。 帯は不透明と透明との間を交替し、透明帯TZ1の次に不透明帯O1が続き、次に透明帯TZ2が続き、次に不透明帯O2が続き、以下同様である。 フレネル帯構築の鍵は、この交替およびほぼ同一サイズの面積を有することである。

    帯の各々は、半径R を有すると言える。 半径R は、どこで帯が終了して次の帯がスタートするかを定義する。 図1において、R は、円である第1の帯TZ1の半径を描写する。

    フレネル輪帯板FZPは、光の波長が点Pへ向かって集束されるように正しく構成される。 半径Rは、所望の焦点Pへの垂直距離である距離bによって乗ぜられた放射波長(λ)の平方根にほぼ等しい。 O1の半径は、λbの平方根にほぼ等しく、半径の全般的公式は以下の数5式となる。

    ここでnは、各々の後続する帯について1だけ増加する整数である(1、2、3など)。 したがって、9番目の帯であるTZ5の半径は、以下の数6式となる。

    フレネル輪帯板FZPは、構築されるときbが各半径について同じ数字となり、波長当たり1つの(近似的)フォーカスが点Pに存在するように構成される。

    もし板FZPへ送られた放射が、異なる波長λを有するならば、これは異なる焦点を有するが、これが単色であって輪帯板FZPを横切って均一に照明されるならば、依然として各帯Zについて同じ単一の焦点を有するであろう。

    図2は、本発明に従った輪帯板10を示す。 輪帯板10は量子輪帯板と呼ばれ得る。 量子輪帯板10は、背景11の上に帯13を備える。 背景は、図1の背景Bと実質的に同じである。 帯13は、第1の円形透明帯12、次に不透明環状帯15、次に透明環状帯14を含み、フレネル輪帯板FZPと同じように透明および不透明の環状帯が交替する。 しかしながら、各々の継続する帯の半径が増加する量は、輪帯板FZPよりもずっと急速に減少することが分かる。 継続する帯についての半径R は、輪帯板FZPよりも輪帯板10において、nと共に急速に減少する。

    重要なことに、各帯の面積は一定ではなく、nと共に変動し、半径が増加するにつれて著しく減少することが分かる。 帯13に含まれる総面積は、同じ焦点距離および同数の帯の場合、先行技術の輪帯板FZPよりも相当に小さい。

    帯13の場合、円形帯12の半径34は{bλlog (2)} 1/2に等しい。 半径の一般形式は、R ={bλlog (n)} 1/2である。 ここで、nは2からスタートし、各帯について1だけ増加する整数として増加する。 したがって、例えば、帯18の半径は次のようになる。

    {bλlog (9)} 1/2

    下記で分かるように、事実として、上記で与えられた2つの半径R は、先行技術のFZPに従った輪帯板を構築するか量子帯13を生成する公式の近似である。 各場合の正しい公式は、板FZPではR =(nλb+n λ /4) 1/2であり、帯13ではR =[bλlog (n)+{(λ /4)(log (n)) }] 1/2である。 しかしながら、近似形式がしばしば許容される。 というのは、bは一般的に輪帯板の半径よりもずっと大きく、および/または波長はかなり小さく、λ に比例してbを有しない項は、一般的にbλ項と比較して全く無視できるからである。 λ を含む項を無視することは、事実として下記で検討される或るレベルの「像収差」を導入する。

    図3は、フォーカスPからのパスレングスを有するフレネル帯構築の3次元描写である。 板FZPの帯は、示された帯の平坦投影に等しい。

    示されるように、パスレングスPL1は、点Pから帯Z1の中心までである。 パスレングスPL2、PL3、PL4の各パスレングスは、点Pから各々の後続帯Z2、Z3、および示されない第4の帯Z4(半径Z3の端に対応する)のスタートまでである。

    示されるように、経路PL1はbであり、PL2ではb+λ/2であり、PL3ではb+λであり、PL4ではb+3λ/2である。 したがって、パスレングスは継続する帯についてλ/2だけ増加することが分かる。

    フレネル構築は、距離を測定するために波動関数から引き出されることが分かる。

    距離l(λ)をl(λ)=∫|ψ|drで定義し、ψ=e{ ik(r−ct)}で与えられる波動方程式への解を使用することは、n=1からスタートするフレネル構築l(λ)=nλ/2+bを与える。 これは、点Pから各帯の外側境界までの距離を与える。 これは、図3で示されるパスレングスと同じであることが分かる。

    波動方程式へのこの解から、フレネル構築およびフレネル輪帯板は、位相のみを組み入れ、振幅を組み入れないことが分かる。 隣接する帯を通過する放射は、位相において±πだけ異なる。

    振幅は、フレネル帯の場合にほぼ一定である帯面積にも依存する。 フレネル帯の半径についての方程式から、面積A =πbλ+λ π(2n−1)/4であり、上記で述べた理由によって、bによって乗じられないλ 項を無視することができ、残りの面積はnから独立したπbλであることを推論できる。

    前に述べたように、フレネル帯の半径R n(FZP)は、次の数7式によって与えられる。

    (i)

    ここで、bは開口/レンズ平面から焦点Pへの軸上距離であり、λは入射放射の波長であり、nは帯の数である。

    lおよびl'が、それぞれ物体からレンズまでの距離およびレンズから像までの距離であるとき、

    この数8式によって与えられるガウスレンズ公式として書き直せるレンズメーカ公式とも呼ばれるいわゆる薄肉レンズ方程式を使用すると、フレネル輪帯板/レンズの焦点距離f FZPは次の数9式ように書くことができる。

    (ii)

    ここで、n=1,2,3,4,. . . . であり、R =0である。

    フレネル輪帯板/レンズ型開口に関連づけられた幾つかのフォーカスが存在し、各フォーカスは帯要素(R −R n−1 )から発散する。 例えば、二値(透明および不透明)フレネル輪帯板において、フォーカスは透明(フレネル)帯TZ1などから形成され、f 、f 、f 、f . . . . のようなフォーカスが形成される。

    フレネル輪帯板/レンズの主焦点f は、n=1であるとき、次の数10式ように与えられる。

    (iii)

    (R −R n−1 )は、(ΔR の中の項を無視することによって、(2R n(FZP) ΔR n(FZP) )によって近似され得ることに注意されたい。 したがって、フォーカスf n(FZP)は次の数11式によって近似され得る。

    (iv)

    n(FZP)が最大フレネル帯Nの半径であり、ΔR n(FZP)が最小フレネル帯の幅であるとき、方程式(iv)はフレネル輪帯板/レンズの直径D FZPに関して書くことができ、次の数12式ようになる。

    (v)

    フレネル輪帯板/レンズのフォーカスも、f、λ、およびnに関して書くことができ、次の数13式のようになる。

    (vi)

    ここで、n=1,2,3,4. . . である。

    もしλ を含む項を無視するならば、方程式(i)からR n(FZP) ≒bnλが得られ、方程式(vi)からf n(FZP) ≒bが得られる。

    式(vi)は、bにおける主焦点に加えて、各々の帯nについて1つの、多くのフォーカスが存在することを示す。 方程式(vi)内の第2の項は、複数の像に起因する像収差の尺度を提供し、各々の寄与する帯から1つの像がある。 この像収差は、本発明で使用される量子帯構築を用いて低減される。

    この場合、即ち、λ を含む項を無視する場合、フレネル帯の半径R n(FZP)を次の数14式又は数15式ように書くことができる。

    (vii)

    (viii)

    結果として幾つかの周知の式が続き、最も外側の帯n=Nであるとき、方程式(v)および(viii)を使用して、フレネル輪帯板/レンズの直径D FZPの式が次の数16式ように得られる。

    (ix)

    方程式(ix)を方程式(v)へ代入すると、フォーカスf N(FZP)の式の数17式が得られる。

    (x)

    フレネル輪帯板/レンズの開口数(NA)は以下の数18式によって与えられ、

    方程式(v)を使用して書くことができ、次の数19式ようになる。

    (xi)

    で表されるフレネル輪帯板/レンズのFナンバーは、以下の数20式によって与えられ、次のように表される。

    (xii)

    フレネル輪帯板/レンズの空間解像力Δlは、次の数22式によって与えられる。

    (xiii)

    コヒーレント放射の場合、しばしば次の数23式及び数24式ように簡約される。

    (xiv)

    (xv)

    この式は、符号化開口結像の場合である。
    焦点深度(DOF)Δzは、以下の数25式によって与えられるか、数26式と同値である。

    (xvi)

    主焦点f に対応する焦平面において、深度zはz=f によって与えられ、深度軸zに沿った二次像の位置はz=f ±mΔzによって与えられる。 例えば、主焦点から離れた2焦点深度における空間位置は、m=2であるときに与えられ、同様に、主焦点から離れた4焦点深度の場合は、m=4であるときに与えられる。 以下同様である。
    下記の表は、フレネル輪帯板/レンズについての上記のパラメータの例を含み、軟x線像の形成に使用される。

    図4を参照すると、本発明に従った帯構築の対応する3次元描写が示される。 これを「量子帯構築」と名付ける。
    ψ=e{ ik(r−ct)}を使用する代わりに数27式が使用される。

    それ故に振幅も組み入れられる。 これは、n=2でスタートするl(λ)=λ/2 log (n)+bを与える。 これは、点Pから各帯の外側境界への距離を与える。 中心円形帯の外側境界は、n=2のときに与えられる。 これは量子帯構築である。

    図4において、パスレングス60はbに等しく、パスレングス61(第2の帯72の始まりに対応する)はb+log (2)λ/2であり、以下同様である。 したがって、位相はπ{log (n)−log (n−1)}に従って変動し、振幅はψの選択によって帯構築の中へ組み入れられることが推論され得る。

    それ故に、継続する帯の境界と点Pとの間の距離は、次のように変動する。
    n=2,3,. . . . のとき、b, b+log (2)λ/2, b+log (3)λ/2,. . . . . b+log (n)λ/2

    したがって、継続する帯の間の境界は{log (n)−log (n−1)}λ/2であって、点Pから遠くなり、二次光源の位相はπ{log (n)−log (n−1)}に従って点Pから変動する。 帯からの二次光源の振幅も、n番目の量子帯の面積A に比例する。 面積A は、項{log (n)−log (n−1)}を含む式によって与えられる。 量子帯構築において、二次光源の振幅および位相の双方は、帯の数nの関数として変動する。 面積(したがって、振幅および位相)は、最初は極めて急速に減少し、次いでnが増加するにつれて、ゆっくりと減少し、組み込みオブリクィティ補償ファクタを提供する。

    したがって、フレネル輪帯板構築とは異なり、量子帯構築は、振幅および位相の双方を組み入れる。 位相、振幅、および帯の面積は、nの関数として変動する。

    量子帯の半径R n(QZP)は、次の数28式で与えられる。

    (xvii)


    ここで、bは開口/レンズ平面から焦点Pまでの軸上距離であり、λは入射放射の波長であり、nは帯の数である。

    lおよびl'が、それぞれ物体からレンズまでの距離およびレンズから像までの距離であるとき、以下の数29式によって与えられるガウスレンズ公式として書き直せるレンズメーカ公式とも呼ばれる、いわゆる薄肉レンズ方程式を使用して、量子輪帯板/レンズの焦点距離f n(QZP)は、次の数30式ように書くことができる。

    (xviii)

    ここで、n=2,3,4,. . . であり、R は量子帯の半径であり、R =0である。

    FZPを用いる場合と同じく、量子輪帯板/レンズ型開口に関連づけられた幾つかのフォーカスが存在し、各フォーカスは帯要素(R −R n−1 )/{log (n)−log (n−1)}から発散することが観察される。 例えば、二値QZPにおいて、フォーカスは透明(量子)帯から形成され、f ,f ,f ,f . . . . のようなフォーカスが形成される。

    量子輪帯板/レンズの主焦点f は、n=2であるとき、次の数31式のように与えられる。

    (xix)

    (R −R n−1 )は、(ΔR の中の項を無視することによって(2R n(QZP) ΔR n(QZP) )で近似され、フォーカスf n(QZP)は次の数32式によって近似され得ることに注意されたい。

    (xx)

    n(QZP)が最大量子帯Nの半径であり、ΔR n(QZP)が最小量子帯の幅であるとき、式(xx)は量子輪帯板/レンズの直径D QZPに関して書くことができ、次の33式ようになる。

    (xxi)

    量子輪帯板/レンズのフォーカスもf、λ、およびnに関して書くことができ、次の数34式のようになる。

    (xxii)


    ここで、n=2,3,4,. . . . である。

    もしλ を含む項を無視するならば、方程式(xvii)からR ≒bλlog e (n)が得られ、方程式(xxii)から数35式が得られる。

    λ を含む方程式(i)および(xvii)の中の項は、λを含む項と比較すると極めて小さく、それらの項を無視しても輪帯板の構築に微小な誤差を生じるにすぎない。 一連の像は、フレネル輪帯板からの像とは違って、ほとんど合致する。 この像収差は、数36式に示す、項を使用して量子化され得る。

    この場合、即ち、λ を含む項を無視する場合、量子帯の半径R n(QZP)を次の数37式又は数38式のように書くことができる。

    (xxiii)

    (xxiv)

    ここで、FZPの場合と類似した式を引き出す。 最も外側の量子帯n=Nであるとき、量子輪帯板/レンズの直径の式が次の数39式のように得られる。

    (xxv)

    方程式(xxv)を方程式(xxi)へ代入すると、フォーカスf N(QZP)の式が次の数40式のように得られる。

    (xxvi)

    量子輪帯板/レンズの開口数(NA)は数41式によって与えられ、数42式(方程式(xxi))を使用して次のように書かれ得る。

    (xxvii)

    で表される量子輪帯板/レンズのFナンバーは、数43式によって与えられ、次の数44式ように表される。

    (xxviii)

    量子輪帯板/レンズの空間解像力Δlは、次の数45式によって与えられる。

    (xxix)

    コヒーレント放射の場合、しばしば次の数46式及び数47式のように簡約される。

    (xxx)

    (xxxi)

    この式は、符号化開口結像の場合である。
    焦点深度(DOF)Δzは式48式によって与えられるか、数49式と同値である。

    下記の表は、軟x線像形成に使用される本発明に従った輪帯板の表である。

    軟x線像形成における量子輪帯板/レンズ1


    前に与えられたフレネルの例と同数の帯の場合、解像力は従来の板FZPよりもずっと優れていることは明らかである。

    更なる例


    は、上記のFZPに匹敵する解像力が、618の代わりに16だけの帯を有する量子輪帯板を使用して、達成され得ることを示す。

    更に、量子輪帯板13の自動相関関数は、従来のフレネル輪帯板FZPの自動相関関数よりも、デルタ関数へずっと近い。 それは、より鋭く、より小さいサイドローブを有する。 光学系において、自動相関関数は、しばしば点像分布関数と呼ばれる。 というのは、それは点光源からの放射の伝搬を定義するからである。

    板10と同じような量子輪帯板および板FZPと同じようなフレネル輪帯板の点像分布関数であって、フォーカスで受け取られた放射の強度の平方根である振幅に関して描写された点像分布関数が、図5および図6で示される。
    図5は、9帯フレネル輪帯板の点像分布関数PSFおよび9帯量子輪帯板の点像分布関数118を示す。 平軸は像の中心からの距離を描写し、垂直軸は振幅を描写する。

    フレネル点像分布関数PSFは、像の中心に中心スパイクCSを有する。 中心から移動して対称ディップ(dip)Dが存在し、次いで2つの横部分SP、次いでサイドローブSL1およびSL2が存在する。 横部分SPは約0.4の振幅でスタートし、中心から約20単位の距離で0の近くへ減少する。 サイドローブSL1およびSL2は、中心から30単位で横部分SPの端から約0.25の振幅まで増加する。

    9帯量子輪帯板の点像分布関数118は、中心スパイク120、ディップ122、および横部分124を備える。 スパイク120およびディップ122は、中心スパイクCSおよびディップDと類似するが、スパイク120はスパイクCSよりも鋭くて/狭く、ディップ122は振幅の高さほどに戻らないことが異なる。 横部分124は、より低い振幅でスタートし、横部分SPよりもずっと急速に減少して、約6単位の距離だけで0の振幅へ到達する。 サイドローブSL1およびSL2に均等のサイドローブは存在しない。 量子輪帯板の点像分布関数118は、比較的小さい振幅の小さい横部分124を有するが、関数PSFと比較して、相対的にデルタ関数に類似している。

    図7は、近視野および遠視野の双方の状態における球面波の曲率の描写である。 初期物体214からずっと離れた遠視野の球面波SPW2は、物体214に近い球面波SPW1よりも、かなり小さい曲率を有することが分かる。 したがって、球面波SPW2は、輪帯板10へ到着する時間には、ほとんど平面である。 したがって、この点で、従来のフレネル輪帯板FZPは或る範囲まで有効であろう。 というのは、フレネル輪帯板FZPは平面波と一緒に働くからである。

    しかしながら、フレネル輪帯板FZPは、近視野の応用では適当でない。 なぜなら、球面波SPW1は著しく曲がっており、平面波として取り扱えないからである。 したがって、フレネル輪帯板FZPは適当ではない。 更に、大部分の公知の符号化開口は、開口を横切る均一照明の平面波を要求するという同じ問題点を抱えている。 本発明に従って、例えば、量子帯構築を使用することによって構築された開口およびデバイスは、近視野で使用可能である。 なぜなら、オブリクィティ補償ファクタが、SPW1のような球面波での使用を可能にするからである。 量子帯を用いて構築された符号化開口を近視野の応用で使用することの利点は、この後で更に詳細に解明される。

    図8では、フォーカスの分布および位置が示される。 フレネル帯構築を表現する線は160でマークされ、量子帯構築を表現する線は170でマークされる。 この図は、フレネル型デバイスのフォーカスは、nが増加するにつれて線形に増加し、量子帯に基づくデバイスおよび開口の場合、これらのフォーカスは徐々に増加するが、nが増加するにつれて急速にプラトーへ到達することを示す。 比較の用語では、これらのフォーカスは、フレネル帯型デバイス/開口よりも主焦点に近い。 フォーカスが、なぜ完全に合致しないかの理由(および、図8の線170が、水平軸と合致しない理由)は、ガウスレンズ公式の近似に大きく起因する。

    量子帯構築およびフレネル帯構築に基づくデバイスまたは開口の著しい相違は、波長の性質および位置を指定する波長依存項、およびフォーカスの帯数依存項である。 本発明の量子帯構築に基づくデバイスの場合、これは次の数50式に示す項によって与えられる。

    フレネル帯構築に基づくデバイスでは、それは次の数51式に示す項によって与えられる。

    フレネルまたは量子の環状帯構築に起因するこれらの複数フォーカスの分布および範囲は、結像で使用されるときの、そのようなデバイスまたは開口の像収差の尺度を提供する。

    波長λ=0.1nmの軟X線および量子またはフレネル帯の所与の数N、ここでN=101の場合、数52式及び数53式である。

    量子帯構築に基づくデバイスまたは開口は、フレネル帯構築に基づくデバイスまたは開口よりも、ずっと低い像収差を有する。

    それ故に総合的には、従来のフレネル帯構築ではなく量子帯構築を使用して板10を作ることは、近視野結像を含む組み込みオブリクィティ補償ファクタを引き出し、より小さい像収差を生成し、より鋭いインパルス応答、自動相関関数、または点像分布関数を有し、位相および振幅を組み入れ、同じ空間解像力に対して少ない帯を必要とし、それ故に製造するのに容易であり、過去に可能であったよりも、ずっと大きい解像力を有するように製造され得る。

    本発明に従った位相レンズおよび位相輪帯板を作ることも可能である。 これらは、従来のフレネルレンズおよびフレネル位相輪帯板と類似した方法によって構築されるが、上記で説明された帯構築、即ち、いわゆる量子帯構築を使用して構築される。 したがって、この方途で構築されたデバイスは、全ての帯が透過して、交替する帯が負の移相を有する「量子位相輪帯板」、および全ての帯が透過して、本明細書で説明される適切な移相を有する「量子位相レンズ」と名付けられてよい。

    結像および応用で使用される量子輪帯板、量子位相輪帯板、および量子位相レンズの線形1次元同等物またはオフアクシス同等物を、フレネル輪帯板のそのような同等物を同じ方途で作るが上記の方程式を使用して、作ることも可能である。 オフアクシス同等物は、例えば、不透明背景の中で通常のオンアクシス輪帯板の上に円形開口を置き、帯の中心から離れるように開口の中心を移動することによって作り出されてよい。 線形の1次元同等物は、不透明背景の中で通常のオンアクシス輪帯板の上に長方形開口を置くか、環状ではなく真っ直ぐに帯を作り、各々の帯と帯の中心を通る線との間の距離が、上記で計算された半径に等しくなるようにすることによって、作り出され得る。

    図9では、符号化開口を使用して符号化像を作る原理の概略表現が示される。 符号化開口218は、物体214と、符号化像が記録される平面との間に存在する。 物体219の中の各々の放射放出点は、検出器の上に符号化開口の影Sを投じる。 この例において、3つの重なる影像が存在することが分かる。 現実には、物体上の多数の点219、および多数の重なる影像が存在するであろう。

    図6を参照すると、9帯量子帯符号化開口の点像分布関数101が示される。 水平軸は像の中心からの距離を描写し、垂直軸は振幅を描写する。 関数101は中心スパイク102、ディップ104、および横部分106を備える。

    関数101は関数118と類似するが、より低い振幅へディップが減少することが異なる。 横部分106は、より低い振幅からスタートする。 再び、サイドローブSL1およびSL2に同等のサイドローブは存在せず、関数PSFと比較して、関数101は相対的にデルタ関数に類似する。

    図10を参照すると、本発明に従って物体214を結像するシステム210が示される。 システム210は任意的な外部放射源212、物体214、結像カメラ216、データプロセッサ222、および再構築像ディスプレイ224を備える。 結像カメラ216は所定の視野を有し、量子帯構築を使用して帯を構築された符号化開口218および検出器220を備える。 外部放射源212の代わりに、物体214が自己放射してよい。

    動作において、結像されるべき物体214または物体の一部分は、結像カメラ216の視野の中に配置される。 ここで、カメラは物体214からの選択された距離にある。 代案として、物体214は静止したままで、関心事の物体214または物体の一部分がカメラの視野の中にあるように、カメラが配置され得る。

    医療の応用において、マスク/マスキングケープ15を物体214の上に置くことによって、物体214がカメラ216の視野とマッチされ、放射を放出する全てのマスクされない区域が、完全な影を形成するようにされる。 このことは、検出器220で生成された符号化像が、カメラの視野の外側からの不完全な影によって崩壊されず、それ故に復号画像内に存在する再構築アーチファクトを最小化できることを確実にする。

    光源212(または物体214)は、例えば、地雷の検出で、放射213、例えば、非限定的にx線および/またはγ線放射を放出する。 放射213(212からの放射と異なってよい)は、符号化開口218の透明部分を通過して、符号化開口218の影を形成する。 この影は検出器220によって検出される

    もし物体214が拡大されるならば、それは一般的に複数の点光源を備えるものとして取り扱われることができ、点光源の各々は放射を放出する。 これらの点光源の各々は、符号化開口218の影を検出器220の上に投じる。 こうして、放射放出物体を備える異なる点光源に対応する多数の異なる影が、検出器220の上に重畳される。 検出器220は、放出された放射のエネルギーおよびパターンに対応する検出信号を提供し、プロセッサ222は、続いて、検出器220によって検出された符号化開口の影に基づいて物体214の像を形成する。 プロセッサ222は、物体214の可視像を再構築することによって物体を特徴づけることができる。 この実施形態において、結像システムは、再構築された物体像をユーザへ図解するディスプレイ224を追加的に備える。

    検出器220は位置感知検出器を備える。 位置感知検出器は物体214からの放出/発散放射を検出し、透過された放射を記録して符号化像を形成することができる。 単一検出器またはライン検出器を使用し、平面内の全投影区域にわたって動かすことにより、透過された放出信号の空間分布を記録することができる。 好ましくは、検出器は2次元検出器アレイを備える。 この場合、検出平面素子は連続検出器の画定領域に対応するか、符号化開口218が影を投じる全区域にわたる個々の検出器ユニットに対応する。

    物体214および(マスク215およびカメラ216)を相互に対して動かし、格子パターンの中で隣接する像または僅少に重複する像を取って合成像を形成することにより、所与のサイズの符号化開口218およびカメラ216のために、より大きい視野を達成することができる。 このプロセスは「タイル張り」として知られる。

    3次元像を生成するためには、複数のカメラ216の相対移動および同時使用が、公知のやり方で使用される。

    数多くの適切な検出器が存在し、符号化開口から符号化像を検出および記録することができる。 本発明において、大面積高解像力検出器220、例えば、ディジタル放射線写真法で通常使用されるフラットパネルX線検出器が、特に適している。 この検出器220は、十分および適正な標本化を用いて符号化像を記録することができ、符号化像の空間エイリアシングに起因する再構築アーチファクトは、ディジタル再構築プロセスで最小にされる。

    好ましくは、物体の最小解像可能要素が、ナイキスト標本化区間(即ち、波長当たり2つの標本)に従って検出器220により標本化され、物体のこの所望の最小解像力に関係する情報を含む符号化像が、空間的にエイリアシングされたデータとして記録されないことを確実にするように、検出器の解像力が選ばれる。 このことは、再構築手順が、この要素の少なくとも再構築において、エイリアシングアーチファクトを像の中へ導入しないことを確実にするであろう。 一般的に、記録される像は、前もってフィルタリングされず、実際上、記録される前に前もってフィルタリングされ得ず、カメラ216の最小解像力よりも小さい要素から生じる再構築像の中に、幾つかのエイリアシングアーチファクトが存在するであろう。

    符号化開口結像システム210の性能に関しては、幾つかの因子が存在し、これらの因子は、好ましくは、成功した結像を得るために符号化開口結像カメラ216の設計および使用で考慮される。 これらの因子は矛盾するかも知れず、それ故に妥協がなされてよい。 因子は、物体214と符号化開口218との間の距離、符号化開口218と検出器220との間の距離、量子輪帯板(符号化開口218)の中の最も狭い帯、検出器220の固有解像力、光源からのγ(ガンマ)線または入射放射の波長、輪帯板(符号化開口)の中の帯の数、符号化開口の厚さおよび検出器220の使用可能面積を含む。

    符号化開口218が構築される物質は、コスト、利用可能性、組み立て制約、および結像されるべき放射のエネルギーに依存する。 コリメーションを回避するため、所与の減衰について最小の厚さを有する符号化開口組み立て物質を有することが有利である。 好ましくは、符号化開口218の不透明領域は、γ(ガンマ)放射に対して完全に不透明であるが(もしそのような放射と一緒に使用されるならば)、不透明度と厚さとの間では妥協が行われてよく、符号化開口218の物質の厚さは、入射放射213の約99%の減衰を提供するようにされる。

    例えば、140keVのエネルギーを有する99m Tcからのγ(ガンマ)放射の場合、1.5mmのタングステンまたは2mmの鉛が99%の減衰を提供するであろう。

    先行技術は、γ(ガンマ)線結像で使用される符号化開口マスクを組み立てるための適切な実用物質を説明する。 これは、物質の密度ρと、放射の所与のエネルギーにおけるこの物質の減衰係数μとの積の最大値を有する物質の使用を要求する。 こうして、例えば、ウランのρμは48.97cm −1であり、プラチナでは38.4cm −1であり、金では35.9cm −1であり、タングステンでは30.5cm −1であり、鉛では22.96cm −1である。

    タングステンは、最小厚における高減衰によって特徴づけられる符号化開口218の組み立てを許容する。 しかしながら、タングステンは特殊の機械加工工具および厳しい条件を要求する。 量子輪帯板符号化開口218は、支持構造体、例えば、板を設けられる。

    符号化開口218を組み立てるための他の適切な物質は、タングステンを基礎とする合金(例えば、90%よりも多いタングステンから合成される)を含む。 これらの物質は純粋タングステンよりも機械加工が容易であり、市販されている。

    符号化開口の厚さは、符号化開口218の透明領域に関してオフアクシス度からの放射213が、減衰または本質的に阻止されて、ぼやけて不完全な影を導く点で重要である。 この特質は「ビネット」と呼ばれ、もし防御されなければ、符号化開口が完全な影を検出器平面上に投じることを限定する。 この因子は、近視野結像で特に重要である。 近視野結像では、オフアクシス光線が、符号化開口の透明領域への入口で、より大きな角度を張る。 符号化開口の上で入射する放射の垂直からの最大角度θは、所与の符号化開口物質の厚さ(t ca )および最小開口要素幅(w)について、θ=tan −1 (w/t ca )である。

    製造の制約は、輪帯板型開口で組み立てられ得る要素の最小幅に制限を置く。 この制限は、先行技術で公知の符号化開口の他の型にも適用してよい。 この実際の制限は、経験法則による関係、例えば、w≧0.25t caによって与えられ得る。 安全範囲を許すために、θ maxよりも小さい角度が選択されるべきである。 符号化開口218に要求される支持板の厚さに対処するため、補償が行われてよい。

    一度、最も狭い帯の幅w minが知られると、全体の直径D zpと共に適切な数の帯を用いて、符号化開口218が選択され得る。

    符号化像が幾何学的光学系によって形成され、符号化開口の適切な影が符号化像平面上に投じられることを確実にするため、最も狭い帯は入射放射を回折してはならない。 これを達成するため、w minはλよりもずっと大きくなければならない。

    符号化開口218の不透明要素の最も狭い幅は、γ(ガンマ)放射の5%より小さい貫通を確保するのに十分でなければならない。 これは、通常のコリメータ設計における隔膜貫通として知られる現象を回避するためである。 これは、最小不透明要素の厚さt opqが以下の数54式である場合に満足される。

    ここで、μはγ(ガンマ)放射の適切なエネルギーについての物質の線形減衰係数である。

    所与の物体直径、量子輪帯板直径、および検出器サイズについて、適切な使用可能符号化像直径が決定され、符号化像を正確に配置/整列する必要なしに、符号化像が検出器の検出可能面積内で捕捉されることを可能にする。 符号化像のこの直径は、もしタイル張りが使用されなければS ciで表される。

    幾何学的考察から、符号化像直径S dDzpは次の数55式によって与えられる。

    ここで、a ca 、b ca 、およびdは、それぞれ物体214と符号化開口218との間の距離、符号化開口と符号化像との間の距離、および物体の直径である。 上記の方程式の最初の項は、符号化開口から距離a caにおける点光源による符号化開口の投影であり、2番目の項は、符号化像平面における物体直径の倍率である。 好ましくは、S dDzp ≦S ciである。

    物体および開口の影は、この実施形態において、等しいサイズである。 結果として、物体214は符号化開口へ「マッチ」される。 このマッチングは数56式が成り立つときに起こる。

    上記の条件は、マッチング条件に基づいて結像され得る物体の最大直径d maxに限定を課する。 この直径は、物体214の視野として考えることができ、次の数57式によって与えられる。

    maxによって与えられる物体視野の端にある点光源は、符号化開口218の完全な影を符号化像平面に投じるように設計される。 ビネットを防止し、使用可能検出器面積によって影が捕捉されることを確実にするため、物体空間は図15で示される錐体へ限定される。 この錐体は、符号化開口平面250からの頂点a を有し、錐体の基底は数58式によって与えられ、錐体の高さはa によって与えられる。

    ここで、a +a =a caであり、物体から符号化開口218までの総距離である。

    符号化開口結像で使用される像形成理論は、大部分が良好に確立されている。 像形成理論の短い要約が提示される。

    もし3次元物体O(x,y,z)が考察され、符号化開口218はA(p,q)によって表され、システムは空間不変および線形であると仮定すれば、距離z におけるz方向に沿った物体のn番目の層の符号化像G(u,v)は、物体のコンボリューションによって与えられ、適切にスケールされ、符号化開口の強度点像分布関数(PSF)を有する。 これは次の数59式によって表される。

    ここで、数60は2次元コンボリューションを表し、kは比b ca /a caである。 ここで、a caおよびb caは、それぞれ物体から符号化開口までの距離、および符号化開口から検出器(または符号化像平面)までの距離である。

    この公式化において、物体のn番目の層O (x,y)は、定義によって平面であり、平面波は3次元物体のこの平面から発散して、コンボリューション表現を有効にすることが、暗黙的に仮定される。

    これは、先行技術で知られた全ての符号化開口が、なぜ遠視野物体、即ち、符号化開口の寸法と比較して非常に大きい距離にある物体を結像することに成功するかを解明する。 ここで、物体から発散する平面波は物理的に実現可能であり、それ故に符号化像形成のコンボリューション表現は満足されると仮定される。

    この不完全なコンボリューションから生じるアーチファクトは、先行技術における全ての既存の符号化開口に存在する。

    設計のおかげで、本発明の符号化開口218は、対照的に、遠視野または近視野の物体から発散する平面波および球面波の双方を符号化し、それぞれ符号化像形成のコンボリューション表現を満足することができる。 近視野では、これはスカラー回折理論に従って球面波を平坦面へ投影することによって達成される。

    平坦面への球面波の投影は、オブリクィティファクタを組み入れる。 オブリクィティファクタは、そのような理論を防御可能にするため、スカラー回折理論によって要求される。

    物体O(x,y,z)の再構築はI(x,y,z)によって表されることができ、符号化像G(u,v)を符号化開口A(p,q)に相関させることによって遂行されてよい。 これは、次の数61式によって表される。

    ここで、**は2次元相関を表し、G(u,v)は物体の深度情報を含む。 実際には、符号化開口A(p,q)を適切な倍率因子でスケールすることによって、像I(x,y,z)が平面ごとに再構築され、全ての2次元像平面I (x,y)の総和によって、像I(x,y,z)が与えられる。 これは次の数62式によって表すことができる。

    (x,y)によって与えられる距離z における物体平面の像の再構築は、次の数63式又は数64式によって与えられる。

    もし{A(p,q)**A(p,q)}=δ(x,y)、即ち、デルタ関数であれば、

    n番目の層の符号化開口が全ての他の層のPSFと相関されなければ、再構築された物体平面像は、焦点外れから起こるアーチファクトを有することが理解される。

    即ち、上記した数65式は、は、ディジタル相関でゼロの均一背景または均一場を生成する。 もし{A(p,q)**A(p,q)}≠δ(x,y)、即ち、デルタ関数でなければ、再構築は、符号化開口のこの非理想自動相関と物体とのコンボリューションであり、この効果から生じるアーチファクトを像が含むであろう。

    注意すべきことは、影形成のプロセス(コンボリューション)が、符号化開口218の極性を反転できることである。 言い換えれば、強度を記録している検出器220は、符号化開口の透明区域を不透明にし、不透明区域を透明にすることができる。

    上記の結像要件を満足させるため、上記のG(u,v)は−G(u,v)によって置換され得る。

    これはディジタル結像で容易に達成され、先行技術で使用される再構築プロセスで{A(p,q)**−A(p,q)}を使用することから生じる再構築アーチファクトを低減する。

    もし写真フィルムを記録メディアとして使用し、再構築が非コヒーレント光学的相関計の中で遂行されるならば、G(u,v)の密着印刷が所望の成果を生成することができる(Silva & Rogers, 1975を参照)。

    {A(p,q)**B(p,q)}=δ(x,y)となるように、復号開口B(p,q)を選択することも可能である。 獲得符号化開口は、好ましくは二値、即ち、入射放射213に対して透明領域および不透明領域を含むべきである。 量子輪帯板の場合、ディジタル像再構築プロセスにおいて、ゼロ(不透明領域)を−1で置換し、デュアル極性量子輪帯板を構築することが可能である。 このデュアル極性量子輪帯板は、量子輪帯板の実用的実現で有限数の帯が使用される事実に起因して生じるクロス相関アーチファクトを更に低減する。

    本発明の符号化開口結像システム210および方法は、核医学における高解像力高感度結像に特に有用であり、本明細書で説明されるように、照明錐体の中で物体を位置決めすることができるとき、小さい視野を結像するのに有利である。

    本発明の符号化開口結像システム210および方法は、高エネルギー同位体、例えば、511keVのエネルギーを有する18 F、および他のPET同位体、例えば、 11 C(511keV)、 13 N(511keV)、 15 O(511keV)、または82 Rb(511keV)、ならびに従来の高エネルギー同位体、例えば、 131 I(364keV)、 67 Ga(300keV)、ならびに中エネルギー同位体、例えば、 111 In(171, 245keV)、および低エネルギー同位体、例えば、 99m Tc(140keV)、 123 I(159keV)、および125 I(27keV)を使用する核医学の結像に使用され得る。

    本発明の符号化開口結像システム210および方法は、3次元結像応用、例えば、コンピュータ支援トモグラフィまたは単光子放出計算機トモグラフィ(SPECT)にも有用である。

    上記で説明された核医学応用に加えて、本発明の符号化開口結像システム210は、標的物体の核質問から生じる放射の検出および結像にも使用され得る。 例えば、本明細書で説明される開口を使用する符号化開口結像は、貨物専用コンテナ、スーツケース、小包、または他の物体の中に隠された輸出入禁止品(例えば、爆発物、麻薬、およびアルコール)の検出に有用である。

    核医学結像応用および輸出入禁止品検出に加えて、本発明の原理は、電磁スペクトルの任意の部分からの放射を使用し、物質分析、散乱放射検出を含む多くの更なる符号化開口結像応用、および放射放出物体または物質の、時間経過に伴う移動または流れに関連する応用に有用であることを証明するであろう。

    図11では、瞬間時間周波数が時間と共に線形に変動する線形チャープ信号300が示される。 そのようなパルス信号は、当技術分野で公知である。 図11において、線形チャープ信号300は一連のピークPを備え、これらのピークは時間を表す水平軸の上で累進的に近くなることが示される。 これは、もちろん、増加する周波数の結果である。

    線形時間チャープ信号300は、フレネル帯構築から引き出され得ることを示すことができる。 実際、フレネル輪帯板は閾値化された線形空間チャープ信号と見ることができる。 その場合、負の振幅はゼロへ設定され、交替する帯は入射放射に関して不透明にされる。 この理由は、空間線形チャープ信号の瞬間空間周波数変動が距離と共に線形に変動するからである。

    図12を参照すると、フレネル輪帯板の半径に対する空間周波数が示される。 水平軸は半径をmで描写し、垂直軸は空間周波数をl/mで描写する。 線304は、関係が全く線形であり、それ故に、フレネル輪帯板およびチャープ信号は、同一構築の顕現と見られ得る。 チャープ信号が時間的であるとき、(時間)周波数は時間と共に変化する。 空間周波数は、フレネル輪帯板FZPの帯の幅ΔRの逆数である。 ここで、ΔR =R −R n−1であり、R はフレネル輪帯板FZPにおける帯の半径である。

    先行技術は、線形チャープ300の瞬間(時間)周波数f(t)を説明する。 その場合、(時間)周波数は時間の関数として線形に変動し、f(t)=f +αtによって与えられる。 ここで、f はスタート周波数であり、αはチャープ率または周波数の増加率である。 チャープ信号は、時間に伴う周波数の増加または減少を有することができる。 これは、時には、それぞれ「アップチャープ」または「ダウンチャープ」として知られる。

    もし要求されるチャープ信号x(t)が形式x(t)=cos(φ(t))によって定義され、ここでφ(t)がチャープ信号の位相である場合、この位相は瞬間周波数の定義から決定され得る。 瞬間周波数の定義は、瞬間周波数f(t)が数66式によって与えられることを述べている。

    チャープ信号x(t)は、数67式によって、瞬間周波数に関して表され得る。

    φ(0)は時間ゼロにおける位相である。
    線形(フレネル)チャープ300の場合、信号x(t)の時間定義域形式は数68式によって与えられる。

    線形チャープ信号は二次位相変動を有することが観察される。

    従来技術で公知の瞬間周波数f(t)の変動の他の形式は、それぞれ次の公式、即ち、f(t)=f +αt およびf(t)=f α によって与えられる二次チャープおよび対数チャープである。 対応する時間定義域チャープ信号x(t)は、それぞれ数69式及び数70式によって与えられる。

    線形チャープ信号を使用する場合には、フレネル輪帯板を使用する場合と同じように、問題が起こる。 というのは、線形チャープ信号は、波動方程式依存振幅ならびに位相因子を信号全体へ符号化しないからである。 したがって、例えば、もし物体を照明するために線形チャープ信号300が使用され、この反射散乱が適切な検出器によって検出されるならば、反射されたパルスによって検出器へ戻されたパルスを用いて位相情報のみが符号化される。 振幅項は、フレネル帯と同じように、単位元である。 正確に物体を位置決めするか物体の像を作るため、位相および振幅の双方が使用されなければならない。

    空間像形成の場合と類似したやり方で、物体の各点は入射チャープ信号を散乱または反射し、各点光源からの個々の信号の総和(コンボリューション)によって像が形成されると考えることができる。 理想的には、光源からの点は像の中の点として結像されるが、実際には、像の中の点は、いわゆる像の点像分布関数または入射チャープ信号x(t)の自動相関関数の中へ拡散される。 線形チャープ信号300は、高いサイドローブを有する自動相関関数を有する。 こうして、この自動相関関数を使用して形成された像はアーチファクトを有するであろう。

    上記の時間対応物からの空間定義域チャープ信号の直接類似物が公式化され、距離の関数としての空間周波数f(r)の変動についての関係、即ち、f(r)=f +βrを与えることができる。 ここで、f はスタート周波数であり、βはチャープ率または空間周波数の増加率である。 要求される線形チャープ信号、例えば、図11の300は、数71式のように書かれてよい。

    もし初期位相φ(0)=0であれば、信号は余弦チャープと呼ばれ、もしφ(0)=−π/2であれば、正弦チャープと呼ばれてよい。 更に注意されることは、上記の空間チャープ関数は、垂直軸について対称であることである。

    フレネル輪帯板は、以下の数72式によって与えられる閾値化チャープ信号であり、信号の負の振幅はゼロへ設定され、交替する帯は入射放射に関して不透明にされる。

    量子チャープ信号は、量子輪帯板の半径を用いて関数関係を空間周波数の変動へ当て嵌めることによって生成される(図14参照)。 この関数形式は、距離の関数としての瞬間空間周波数変動を表す。 量子チャープ信号の位相φ(r)と、数73式によって与えられる瞬間空間周波数変動との関係を使用して、形式x(r)=cos(φ(r))の量子空間信号が構築され得る。 最後に、距離変数を時間で置換し、空間周波数を時間周波数で置換することによって、時間量子チャープ信号が構築され得る。

    この変動は、幾つかの関数によって近似され得る。 例えば、数74式である。

    ここで、a chは振幅項であり、b chは曲線当て嵌め手順によって決定されたチャープ率である。

    例えば、f(r)=a ch exp(b ch r)によって与えられる距離関数曲線としての空間周波数変動内の係数a chおよびb chは、log (f)を距離(量子帯の半径r)に対して作図することによって決定され得る。 このグラフの勾配は、チャープ率である係数b chを決定し、振幅項a chはa ch =exp(c)によって与えられる。 ここで、cは上記のグラフの切片である。 b chは、比
    log (空間周波数)
    半径 であり、a ch =exp{log (空間周波数)} r=0であることに注意されたい。

    例えば、上記で与えられた方程式のリストからの1つの例として、関数f(r)=a ch exp(b ch r)を使用して空間周波数の変動を距離の関数として記述し、φ(r)がチャープ信号の位相であるときのチャープ信号を形式x(r)=cos(φ(r))によって定義すると、この位相は瞬間周波数の定義から決定され得る。 瞬間周波数の定義は、瞬間周波数f(r)が数75式によって与えられることを述べている。

    チャープ信号x(r)は、数76式によって瞬間周波数の項で表され得る。

    φ(0)は距離ゼロにおける位相である。 空間定義域における量子チャープは、垂直軸についての対称を仮定して、数77式の方程式によって表され得る。

    量子輪帯板は、数78式によって与えられる閾値化チャープ信号であり、信号の負の振幅はゼロへ設定され、交替する帯は入射放射に関して不透明にされる。

    量子チャープ信号またはパルス信号、即ち、時間信号は、上記で提示された量子空間信号についての上記の解析から、距離を時間で、および空間周波数を時間周波数で、直接置換することによって生成され得る。 したがって、時間定義域信号は、例えば、数79式の信号によって生成され得る。

    ここで、a chは振幅項であり、b chはチャープ率であり、φ(0)は時間ゼロにおける位相である。

    したがって、量子輪帯板に類似し、上記の方程式を使用するチャープ信号を代わりに使用することの利点が存在する。

    チャープ信号は、アナログ回路の電圧制御発振器(VCO)および線形または指数的に立ち上がる制御電圧を用いて生成され得る。 チャープ信号は、ディジタル信号処理(DSP)デバイスおよびディジタル/アナログ変換器(DAC)によって、ディジタルでも生成され得る。 これは、おそらく正弦曲線生成関数で位相角係数を変動させることによる。

    図13には、本発明に従ったピーク312を有するチャープ信号310が示される。 この信号は、量子チャープ信号310と呼ばれ得る。 量子チャープ信号310の周波数増加率は、線形チャープ信号300よりも大きい。 したがって、図11と図13との比較から分かるように、ピーク312は、時間方向で線形チャープ信号300のピークPよりも急速に相互に近づく。 これは期待されることであり、図2および図1で示される帯の直接の相似である。 この場合、量子帯13は半径方向でフレネル帯Zよりも急速に近づく。 上記で説明されたように、半径とn、したがってピーク距離とnとの間の関係は、対数的である。

    図14は図12の同等物であるが、量子帯13の量子帯構築について空間周波数に対する半径を作図する。 示されるように、この場合、線314は対数関係に従っており、方程式y=2088.4E 465896rに等しい。

    そのような量子チャープ信号310は、振幅および位相因子を符号化することができ、それ故に、物体を一層正確に位置決めおよび結像するために使用され得る。

    量子チャープ信号310の自動相関関数は、線形チャープ信号300よりも低いサイドローブを有する。 物体の像または空間位置は、それ故に、線形チャープ信号300からの像よりも少ないアーチファクトを有し、量子チャープ信号310による一層高い周波数成分の保存は、物体の一層良好な位置決めおよび一層鮮鋭および良好な分解像を可能にする。

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