Recession determination method and vehicle control apparatus for a vehicle

申请号 JP33789798 申请日 1998-11-27 公开(公告)号 JP3649007B2 公开(公告)日 2005-05-18
申请人 トヨタ自動車株式会社; 发明人 裕 川口; 伸芳 杉谷;
摘要
权利要求
  • 車両の後退走行を判定する車両の後退判定方法であって、
    車両に作用する横加速度とヨー角速度とを検出し、車両に対して作用する横加速度の方向とヨー角速度の方向とをもとに、車両の後退走行を判定する車両の後退判定方法。
  • 検出されたヨー角速度を用いて所定の車両制御を行う車両制御装置において、
    車両に作用する横加速度を検出する横加速度検出手段と、
    車両に作用するヨー角速度を検出するヨー角速度検出手段と、
    車両に対して作用する横加速度の方向とヨー角速度の方向とをもとに、車両の後退走行を判定する判定手段とを備える車両制御装置。
  • 前記判定手段によって後退走行と判定された場合に、ヨー角速度に基づく制御量の符号を反転させる反転手段をさらに備えることを特徴とする請求項2記載の車両制御装置。
  • 说明书全文

    【0001】
    【発明の属する技術分野】
    本発明は、車両の後退走行を判定する車両の後退判定方法、及び、この方法を用いた車両制御装置に関する。
    【0002】
    【従来の技術】
    従来から、シフトレバーのシフト位置をもとに車両の後退走行を判定する手法の他、車両の挙動状態をもとに車両の後退走行を判定する手法が提案されている。 例えば、特開平6−167508号では、操ハンドルの舵と車速から推定したヨー角速度と、実際に検出した実ヨー角速度とをもとに、車両の後退走行を判定している。
    【0003】
    【発明が解決しようとする課題】
    しかし、実際に検出される実ヨー角速度は、検出される舵角、すなわち実際のハンドル操作に対して位相遅れを有するため、操舵初期においては、推定ヨー角速度の方向と実ヨー角速度の方向が逆になる場合があり、このような場合には、車両の後退走行を誤って判定する可能性があった。
    【0004】
    そこで本発明は、より確実に車両の後退走行を判定することができる車両の後退判定方法、及び、この方法を用いた車両制御装置を提供することを目的とする。
    【0005】
    【課題を解決するための手段】
    請求項1にかかる車両の後退判定方法は、車両の後退走行を判定する車両の後退判定方法であって、車両に作用する横加速度とヨー角速度とを検出し、車両に対して作用する横加速度の方向とヨー角速度の方向とをもとに、車両の後退走行を判定する。
    【0006】
    操舵ハンドルを中立位置から所定舵角操作した状態で、車両が前進した場合と後退した場合を想定する。 この場合、車両に作用する横加速度の方向は、前進・後退とも同じ方向となるが、車両に作用するヨー角速度の方向は、前進と後退では逆方向となる。 従って、車両に作用する横加速度の方向とヨー角速度の方向をもとに、車両の後退走行を判定することができる。
    【0007】
    請求項2にかかる車両制御装置は、検出されたヨー角速度を用いて所定の車両制御を行う車両制御装置において、車両に作用する横加速度を検出する横加速度検出手段と、車両に作用するヨー角速度を検出するヨー角速度検出手段と、車両に対して作用する横加速度の方向とヨー角速度の方向とをもとに、車両の後退走行を判定する判定手段とを備えて構成する。
    【0008】
    車両に作用する横加速度の方向は、前進・後退とも同じ方向となるが、車両に作用するヨー角速度の方向は、前進と後退では逆方向となる。 そこで、判定手段において、車両に作用する横加速度の方向とヨー角速度の方向をもとに、車両の後退走行を判定する。
    【0009】
    請求項3にかかる車両制御装置は、請求項2における車両制御装置において、判定手段によって後退走行と判定された場合に、ヨー角速度に基づく制御量の符号を反転させる反転手段をさらに備えて構成する。
    【0010】
    車両制御として、例えば、検出されたヨー角速度に応じて操舵反を調整する制御を実施する場合、検出されたヨー角速度をそのまま用いてヨー角速度に基づく制御量を設定すると、車両が後退する状況では、本来設定すべき制御量に対し、逆方向の制御量が設定されてしまうことになる。 そこで、反転手段において、後退走行の場合には、ヨー角速度に基づく制御量の符号を反転させ、制御量を適正化する。
    【0011】
    【発明の実施の形態】
    以下、本発明の実施形態につき、添付図面を参照して説明する。
    【0012】
    まず、本実施形態にかかる車両の後退走行を判定する判定方法について説明する。 図1(a)では、車両1にヨーレート(ヨー角速度)センサ2及び横加速度センサ3が搭載され、操舵ハンドル4を舵角中立位置から右方向に操舵角θnだけ操舵した状態を示している。 このような状態から、車両1が前進した場合、横加速度センサ3によって車両1に対して矢印aで示す方向の横加速度が検出され、また、ヨーレートセンサ2によって車両に対して矢印bで示す方向にヨーレートが作用したものとして検出される。 これに対し、図1(b)に示すように、同様に操舵ハンドル4を舵角中立位置から右方向に操舵角θnだけ操舵した状態で、車両1が後退した場合、横加速度センサ3によって車両1に対して矢印aで示す方向の横加速度が検出され、また、ヨーレートセンサ2によって車両に対して矢印dで示す方向にヨーレートが作用したものとして検出される。
    【0013】
    また、図示は省略するが、操舵ハンドル4を舵角中立位置から左方向に操舵した状態で車両が前進・後退すると、前進時及び後退時とも、図1(a)、図1(b)で示した各矢印と反対方向に作用するヨーレート及び横加速度が検出される。
    【0014】
    このような関係を図2のマップに示す。 このマップでは、図1(a)で示した矢印a、bの方向を「+」符号で示している。 すなわち、車両1に対して矢印a方向(図1(a))に作用する横加速度に「+」符号を付し、矢印a方向とは反対の方向に作用する横加速度に「−」符号を付し、また、車両1に対して矢印b方向(図1(a))に作用するヨーレートに「+」符号を付し、反対の矢印d方向(図1(b))に作用するヨーレートに「−」符号を付している。
    【0015】
    このマップより、検出されたヨーレートと横加速度との符号関係をもとに車両の前進・後退を確実に判定することができる。 この場合、例えば、検出された横加速度とヨーレートの符号を比較し、符号が一致している場合には前進走行であり、反転している場合には後退走行であるとして判定することも可能である。
    【0016】
    ここで、このような車両の後退判定方法を実際の車両制御に適用した場合について説明する。
    【0017】
    まず、操舵機構と転舵機構とが機械的に分離した操舵制御機構における反力制御に対し、前述した車両の後退判定方法を適用した場合について説明する。
    【0018】
    図3に操舵制御機構の構成を概略的に示す。 この操舵制御機構は、運転者が操作する操舵機構10、車輪21を転舵させる転舵機構20、これら操舵機構10と転舵機構20との連動制御を電気的に行う制御装置30を備えて構成する。
    【0019】
    操舵機構10は、操舵反力を付与する反力モータ11を備えており、反力モータ11の出力軸には、操舵軸12を介して操舵ハンドル13を連結している。 また、駆動回路15は制御装置30から与えられた制御量Thに応じて反力モータ11を駆動させる。 転舵機構20は、車輪21を転舵させる転舵モータ22を備えており、転舵モータ22によって、ラック軸23をその軸線方向に沿って変位駆動させ、その両側に連結された車輪21を転舵させる機構となっている。 また、駆動回路27は制御装置30から与えられた制御量Twに応じて転舵モータ22を駆動させる。 制御装置30には、操舵ハンドル13の操舵角を検出する操舵角センサ14、ラック軸23のストローク位置を検出する位置センサ26の他、車速センサ41、ヨーレートセンサ42、横加速度センサ43の検出結果が与えられ、制御装置30は、各センサの検出結果をもとに、転舵モータ22に対する制御量Twと反力モータ11に対する制御量Thとを設定する。
    【0020】
    まず、転舵モータ22に対する制御量Twの設定処理を概略的に説明すると、操舵角θと車速Vとをもとにラック軸23の目標ストローク位置Xtを設定すると共に、設定した目標ストローク位置Xtと現在のストローク位置Xrとを用いて、下記(1)式によって制御量Twを設定する。 なお、(1)式中、C1、C2、C3はそれぞれ該当する演算項のゲインを示すゲイン係数である。
    【0021】

    また、反力モータ11に対する制御量Thは、操舵角θと車速Vとに応じた制御量Tmap(θ、V)と、検出されたヨーレートγに比例する制御量Ky・γ(「Ky」は比例係数)との和として設定され、このようにして制御量Thを設定することで、車両の状態を操舵反力に反映させることができる。 そして、この制御量Thの設定に際し、前述した車両の後退判定を採用する。


    【0022】


    ここで、反力モータ11に対する制御処理の一例を、図4のフローチャートに示す。 まずステップ(以下、ステップを「S」と記す。)102に進み、検出された操舵角θ、車速V、ヨーレートγ及び横加速度Gyの値を読み込む。 続くS104では、読み込まれたヨーレートγ及び横加速度Gyが作用する方向をもとに、図2のマップより車両の進行方向を判定する。 続くS106では、S104で判定された車両の進行方向が前進か否かを判断し、車両の進行方向が前進の場合(S106で「Yes」)には、S108に進み、下記(2)式に示すように、操舵角θと車速Vに応じた制御量Tmap(θ、V)とヨーレートγに比例する制御量Ky・γとの和として、反力モータ11に対する制御量Thを設定する。 これに対し、車両の進行方向が後退の場合(S106で「No」)には、作用するヨーレートγの方向が逆方向になるため、S110に進み、(2)式における右辺第2項の符号を反転させた下記(3)式をもとに反力モータ11に対する制御量Thを設定する。


    【0023】


    Th=Tmap(θ、V)+Ky・γ …(2)


    Th=Tmap(θ、V)−Ky・γ …(3)


    そして、続くS112では、S108又はS110で設定された制御量Thを駆動回路15へ出力し、駆動回路15は制御量Thに応じて反力モータ11を駆動させる。


    【0024】


    このように車両が後退と判定された場合に、ヨーレートγに基づく制御量(演算項)の符号を反転させることで、車両の後退時にも好適な反力制御を継続して実行することができる。


    【0025】


    次に、操舵のアシスト力を発生するパワーステアリング機構の駆動制御に対し、前述した車両の後退判定方法を適用した場合について説明する。 この場合、アシスト力を減少させることで操舵反力は増加し、アシスト力を増加させることで操舵反力は減少することになる。


    【0026】


    図5に、パワーステアリング機構を搭載した操舵制御機構の一例を概略的に示す。 操舵軸51と転舵軸52とがギヤボックス53を介して機械的に連結されており、アシストモータ54の駆動力によって操舵のアシスト力を付与する機構となっている。 制御装置60には、車速センサ55、ヨーレートセンサ56、横加速度センサ57の他、操舵トルクMtを検出するトルクセンサ58、アシストモータ54に流れる電流値Irを検出する電流センサ59の各検出結果が与えられる。 そして、制御装置60は、これらの検出結果を基に、アシストモータ54を駆動する目標電流値Ipsを設定し、駆動回路61はアシストモータ54に目標電流値Ipsが供給されるように駆動電流の制御を行う。


    【0027】


    制御装置60で実行される処理を図6のフローチャートに沿って説明する。 まずS202に進み、各センサで検出された車速V、ヨーレートγ、横加速度Gy、電流値Ir、操舵トルクMtをそれぞれ読み込む。 続くS204では、操舵ハンドル50に作用する全操舵負荷を、下記(4)式より演算しその結果をトータル負荷(全操舵負荷)Mttとして設定する。 なお、(4)式中、「Kps」はアシストモータ54に流れる電流値Irが操舵トルクMtに及ぼす係数である。


    【0028】


    Mtt=Kps・Ir+Mt …(4)


    続くS206では、S204で設定したトータル負荷Mttと車速Vとをもとに、アシストモータ54に対する制御電流値Map(Mtt、V)を設定する。 この場合、例えば図7に示すように、トータル負荷Mtt及び車速Vに対する制御電流値Map(Mtt、V)の関係が予めマップ化されており、トータル負荷Mttと車速Vとに応じてマップ検索し、対応する制御電流値Map(Mtt、V)を設定する。


    【0029】


    続く208では、前述と同様に、S202で読み込まれたヨーレートγ及び横加速度Gyが作用する方向をもとに、図2のマップより車両の進行方向を判定する。 続くS210では、S208で判定された車両の進行方向が前進か否かを判断し、車両の進行方向が前進の場合(S210で「Yes」)には、S212に進み、下記(5)式に示すように、S206で設定した制御電流値Map(Mtt、V)と、ヨーレートγに基づく制御量Ky・γとをもとに、アシストモータ54に供給すべき目標電流値Ipsを設定する。 この場合、ヨーレートγが増加した場合に操舵反力を大きくするので、アシストモータ54によるアシスト力を低下させればよく、このため、右辺第2項の符号は「−」となっている。 これに対し、車両の進行方向が後退の場合(S210で「No」)には、作用するヨーレートγの方向が逆方向になるため、S214に進み、(5)式における右辺第2項の符号を反転させた下記(6)式をもとに、アシストモータ54に供給すべき目標電流値Ipsを設定する。


    【0030】


    Ips=Map(Mtt、V)−Ky・γ …(5)


    Ips=Map(Mtt、V)+Ky・γ …(6)


    そして、続くS216では、S212又はS214で設定された目標電流値Ipsを駆動回路61へ出力し、駆動回路61はアシストモータ54に目標電流値Ipsが供給されるように駆動電流の制御を行う。


    【0031】


    このように電気式パワーステアリング機構における操舵反力制御にも、前述した車両の後退判定方法を採用することができる。


    【0032】


    以上説明した各実施形態では、先に説明した車両の後退判定方法を操舵反力の制御に用いる場合を例示したが、他の車両制御に用いることも勿論可能である。


    【0033】


    また、車両が後退と判定された場合に、ヨーレートに基づく制御量(演算項)の符号を反転させる処理を例示したが、例えば車両が後退と判定された場合には、ヨーレートの検出値の符号を反転させる処理を実行し、反転させた後、制御装置に入力するように構成しても良い。


    【0034】


    【発明の効果】


    以上説明したように請求項1にかかる車両の後退判定方法では、車両に対して作用する横加速度の方向とヨー角速度の方向とをもとに、車両の後退走行を判定するので、シフトレバーのシフト位置や運転者の運転操作によらず、実際の車両運動状態から車両の後退状態を判定することができ、誤判定を防止してより確実に車両の後退走行を判定することができる。


    【0035】


    また、請求項2にかかる車両制御装置によれば、このような判定方法を採用した判定手段を備えるので確実に車両の後退走行を判定することができる。 また、請求項3にかかる車両制御装置では、車両が後退走行の場合に、反転手段において、ヨー角速度に基づく制御量の符号を反転させるので、後退時にヨー角速度に基づく制御量が逆方向に設定される事態を防止でき、後退走行時にも好適な制御量を設定することが可能となる。


    【図面の簡単な説明】


    【図1】(a)は舵角中立位置から右方向に操舵角θnだけ操舵した状態で前進走行した際に、車両に作用するヨーレートと横加速度の方向を示す説明図、(b)は同じ状態で後退走行した際に、車両に作用するヨーレートと横加速度の方向を示す説明図である。


    【図2】車両の前進時と後退時において、操舵位置に対しヨーレート及び横加速度が作用する方向を示すマップである。 なお、図1(a)で示した矢印a、bの方向を「+」符号で示す。


    【図3】操舵制御機構の構成を示すブロック図である。


    【図4】反力モータに対する制御処理を示すフローチャートである。


    【図5】パワーステアリング機構を搭載した操舵制御機構を示すブロック図である。


    【図6】アシストモータに対する制御処理を示すフローチャートである。


    【図7】トータル負荷Mtt及び車速Vに対する制御電流値Map(Mtt、V)の関係を規定したマップである。


    【符号の説明】


    1…車両、2…ヨーレートセンサ、3…横加速度センサ、4…操舵ハンドル、10…操舵機構、11…反力モータ、20…転舵機構、22…転舵モータ、30…制御装置、54…アシストモータ。

    QQ群二维码
    意见反馈