Measuring apparatus and method of the liquid and solute flux in the flow system

申请号 JP2001535010 申请日 2000-10-16 公开(公告)号 JP2003513263A 公开(公告)日 2003-04-08
申请人 ユニヴァーシティ オブ フロリダ; 发明人 マイケル デヴィッド アナブル、; ティモシー ジェイ. キャンベル、; カーク ハットフィールド、; ピー. スレッシュ スィー. ラオ、;
摘要 (57)【要約】 流れ場内で液体流束及び溶解汚染物質流束を同時に監視するための改良された方法及び装置を提供する。 この方法及び装置は、溶解された汚染物質を保持する不溶性吸着材保持体を含む浸透性ユニットを使用する。 保持体には、液体流れによって置き換わることができるトレーサを含めることができる。 この監視方法は、浸透性ユニットを汚染された流れ場と 接触 させておき、汚染物質を浸透性ユニットを通して流し、不溶性吸着材保持体上に吸着させる。 十分な時間に亘って、流れ場内の汚染物質濃度を平衡に到達させる。 次いで、浸透性ユニットを流れ場との接触から除き、分析して、累積汚染物質流束及び累積液体流束を決定する。
权利要求
  • 【特許請求の範囲】 【請求項1】 流れ系内の累積及び時間平均液体流束並びに溶解溶質質量流束の大きさ及び方向を同時に推定する方法において、 少なくとも1種の不溶性吸着材保持体及び前記吸着材に吸着された少なくとも1種の滞留トレーサを含む少なくとも1個の浸透性ユニットを用意するステップと、 前記浸透性ユニットを、汚染物質を含有する液体流束を有する流れ系の中に導入するステップと、 前記液体流束を前記吸着材保持体と接触させるステップと、 前記吸着材保持体が前記液体流束と接触している時間を記録するステップと、 前記浸透性ユニットを前記流れ系から取り出すステップと、 前記吸着材保持体を分析のために前記浸透性ユニットから取り出すステップと、 前記吸着材保持体を分析して、前記吸着材に残留している前記滞留トレーサの質量から累積液体流束を定量し、汚染物質同定、濃度及び流束を決定するステップと、 を有する方法。 【請求項2】 流れ系内の液体流束及び溶解溶質質量流束の大きさ及び方向を同時に推定するシステムにおいて、 汚染物質を含有する液体の経路内の流れ系内における少なくとも1個の監視位置と、 少なくとも1個の不溶性吸着材保持体及び前記吸着材に吸着された少なくとも1種の滞留トレーサを含み、前記汚染物質が諸提示時間に亘って前記保持体に接触するように、前記流束と接触する前記監視位置にある少なくとも1個の浸透性ユニットと、 前記汚染物質と接触させた後、前記浸透性ユニットから取り出した後、前記保持体を分析して、累積液体流束並びに汚染物質同定、濃度及び累積流束を測定及び定量するのに用いられる分析手順と、 を有するシステム。 【請求項3】 流れ系内の液体流束及び溶解溶質質量流束の大きさ及び方向を同時に推定するサンプリング装置において、 少なくとも1種の滞留トレーサが予め搭載された少なくとも1種の不溶性保持体を含む自己充足浸透性ユニットを備え、 前記保持体は、流れ系の流動液体において存在する汚染物質の選択的な吸着、
    吸着又は他の方法で保持する容量を有する サンプリング装置。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】 【0001】 発明の背景発明の分野 本発明は、一般に、有機汚染物質及び無機汚染物質の検出、詳しくは、有機及び無機汚染物質を測定及び特徴付けする系の分析に関する。 特に、本発明は、
    流れ系内の累積溶解溶質流束及び累積液体流束を測定する装置及び方法に関する。 本明細書で使用されるとき、用語「流れ系」には、飽和及び不飽和土壌、堆積物及び帯水層のような飽和した及び変動的に飽和した地質及び非地質媒体が含まれるが、これらに限定されない。 【0002】 関連技術の説明地下水系及びその他の水源中の汚染物質の存在により、顕著な汚染問題が起こり得る。 地表下の水保持地質層群中には、その上部の土地がどのように使われたかに応じて、広範囲の種々の有機及び無機汚染物質が存在するであろう。 例えば、多種類の異なった有機溶媒及び関連する化合物(例えば、非ハロゲン化有機化合物及びハロゲン化有機化合物)は、これらの化学物質の大量の使用が長期間に亘って行われたか又は偶発的な流出又は不適切な廃棄が行われた工場敷地及びその他の場所の直ぐ下の地下水系内に存在し得る。 特に問題になるものは、ペルクロロエテン(PCE)、トリクロロエテン(TCE)、ジクロロエタン(DCA
    )、塩化ビニル(VC)、塩化メチレン(MC)及びその他のものを含むハロゲン化(例えば、塩素化)溶媒である。 しかしながら、ハロゲン化溶媒に加えて、
    広範囲の種々の他の有機化合物が、下記のように用語「有機汚染物質」内に包含されるものとする。 種々の輸送関連施設の下にある廃棄物保持地質層群中のベンゼン、トルエン、キシレン及び石油系燃料(例えば、ジェット燃料、ガソリン、
    ディーゼル燃料等々)の他の構成成分の存在は、同じくらい問題になる。 このような施設の例には、ガソリンスタンド、空港、軍事基地等々が含まれる。 種々の殺虫剤及び栄養剤の他の汚染物質が、農産物生産又は郊外の芝地及び庭又はゴルフコースで使用されており、砒素及びクロム等々のような微量金属が工業的運転で使用されている。 多くの場所で、有機汚染物質及び無機汚染物質の両方が混合物として見出される。 ナフタレン、フェナントレン、アントラセン、ベンゾ−a
    −ピレン等々のような多芳香族炭化水素(PAH)と称される汚染物質群は、石炭及び/又はタール並びに前者のガス製造場所及び木材処理施設で見出されるクレオソートの構成成分である。 問題になる特定の汚染物質に関係なく、表面下又は表面水系での又はその付近でのこれらの化学物質の存在は、国民の健康問題に対する重大な問題であり、環境保護についても重要である。 従って、本発明は、
    所定の有機化合物又は無機化合物の監視に限定されるものではない。 【0003】 水質を分析するための幾つかの方法が利用されてきた。 特に重要なものは、帯水層内に存在する地下水の有機廃棄物の濃度についての分析である。 本明細書で使用されるとき、用語「帯水層」は、特別の要求(例えば、飲料水又は工業的使用又は灌漑用途)を満足させるために十分な水を供給することができるような大規模な水保持地質層群を意味するものとする。 先行技術の試験方法には、帯水層の中に直接井戸を掘り、続いてこの井戸の中にスクリーニング物質を入れる方法が含まれている。 深い帯水層に対しては、専用の水中用ポンプをそれぞれの井戸内に配置して、井戸の先端へ送られる多数の水サンプルを取り出す。 浅い帯水層に対しては、サンプリングには、地上からの水の汲み出し又はポンプを使用することができる。 その後、サンプルを分析して、集めた水サンプル中の有機汚染物質の種類及び濃度を決定する。 井戸の組織中の水レベル(又は圧)の測定によって、帯水層の水力学的伝導度が既知である場合、平均液体流束の推定が可能である。 【0004】 先行技術の方法は、問題の水系内の汚染のレベルに関する重要な情報を提供したけれども、汚染物質流束及び液体流れ流束を推定することはできなかった。 先行技術の方法及び装置は、瞬間液体流束を測定することが可能であったが、飽和した又は変動的に飽和した流れ系における水平累積溶質質量流束及び累積液体流束の同時測定をするような直接の方法は存在しなかった。 パン浸漏計(自由排水サンプル)及び吸引浸漏計は、共に、流れの方向が垂直であるとき、累積液体流束及び溶解溶質流束を測定するために使用されてきた。 しかしながら、これらの技術は、水平流束を測定するために適していない。 それで、流れ系における1個又は2個以上の液体流れに付随する多方向での累積液体流束又は累積溶解溶質流束を同時に測定するために、新たな方法が求められている。 【0005】 帯水層中の汚染物質質量流束(J)を推定するための現在の方法は、間隙水中に於ける流束(q)及び溶質濃度(C)の独立の瞬間測定からなる。 飽和及び不飽和地質層群中のq及びCを測定するためには幾つかの方法がある。 全ての現存する方法は、垂直又は水平サンプリング長さに亘って特徴付けられた推定値を与えることに限定されている。 例えば、水平飽和流れの場合に、q及びCは、井戸の孤立した垂直区画に亘って推定され、他方、垂直浸潤又は浸出に付随する溶質質量及び液体流束を推定する際に、適切なサンプリング長さは、浸潤の水平又は面積である。 qの連続した一時的測定は、飽和流れ系について行うことができる。 垂直不飽和流れの測定方法では、直接の体積測定及び化学分析のために、流れが捉えて留めておくことが必要である。 それで、垂直累積水流束を推定するための方法が存在する。 【0006】 溶質濃度(C)は、通常、飽和及び不飽和流れ系の両方において異なった時点で測定される。 飽和流れ系について累積溶質流束を測定するための方法は存在しない。 しかしながら、垂直不飽和流れを捉えるための装置は存在する。 この装置によって捉えられた水の化学的分析は、垂直液体流れの結果として輸送された累積溶解溶質を推定するために使用することができる。 測定されたq及びCは、下記の式で示されるように、瞬間汚染物質流束Jを推定するために使用される。 【0007】 【数1】

    式(1)は、特定されたサンプリング寸法(即ち、監視井戸の孤立した垂直区画)に亘り且つ報告されたサンプリング時間についての汚染物質質量流束を特徴付けるとされる。 地質媒体について、汚染物質流束を特徴付けるこのアプローチは、顕著な実験的及び概念的誤差に支配される。 第一に、特定の流出q(大きさ及び方向)及び溶質濃度(C)が、共に、位置及び時間の関数であることを考える。 これは、質量流束Jの大きさ及び方向が、また、位置及び時間と共に変化することを示唆している。 それで、孤立した垂直又は水平長さに亘るq及びCの全てのサンプリングは、液体流束及び汚染物質流束の両方の大きさ及び方向の正確な局地的推定を妨げる。 第二に、C及びqを得るためにしばしば使用される短期間サンプリング手順は、液体流束及び汚染物質流束についての時間積分(即ち、累積)値の推定を妨げる。 このような時間積分汚染物質流束は、地下水汚染に伴う健康への影響を評価するために、コンプライアンス境界を離れる汚染の方向及び質量流れを評価するために、1個又は2個以上の源泉により寄与される場所外汚染の全量を評価するために、並びに表面下汚染の源泉を除去又は改善することの利益を評価するために有用である。 最後に、前記の式は、q及びCの空間的平均値を使用するので、これは、典型的に不均一帯水層又はベイドス帯流れ系内の汚染物質流束の有効な推定をもたらさない。 長さ平均汚染物質流束の正確な推定は、測定した局地的汚染物質流束、Jについての直接の空間積分からのみ得られる。 従って、q及びCを測定するための現存する方法は、飽和した又は変動的に飽和した地質層群内の適切な離散的な又は時間積分した推定を与えない。 【0008】 従来の試験方法は、また、大量の高価な装置を必要とし、労働集約型であり、


    複雑な運転手順を含む。 更に、個々の試験のためにおびただしい液体サンプルの廃棄を必要とする従来の監視技術は、典型的には、大量の廃棄物(例えば、残留サンプル物質)を生じ、この廃棄物は、十分に汚染されていると、顕著な廃棄物処理問題を起こし得る。 それで、本発明の開発の前に、これらの欠点を回避し、


    地下水系(並びに、表面水系)を正確で、迅速で且つ有効な方法で試験することを可能にする効率的な試験システムが求められていた。 【0009】 特許請求の範囲に記載の発明は、上記の方法に対する独特で高い効率の代替方法を提供する。 これは、大規模の装置(例えば、水中用ポンプ)及び複雑な運転手順を必要としない。 本発明の装置は、如何なる汚染された液体サンプル物質も抽出することなく大きい水系を分析するのに使用することができ、生じた廃液の処理のような問題点は回避されている。 本発明の装置は、特定されたサンプリング長さに亘って(即ち、監視井戸の孤立した区画に亘って)、液体流束及び溶解溶質流束の両方の大きさ及び方向の連続した推定値を得るために使用することができる。 最後に、下記の方法及び装置は、関心のある水系を多数の場所で同時に分析することを可能にし、汚染を「地図化」して、問題の領域の空間的記述を可能にする。 次いで、水源の汚染除去が、一層場所特異的で、正確な方法で起こり得る。 それで、本発明には、下記に更に説明するような、汚染物質検出及び改善の技術における実質的な進歩を表す高度に有効な試験システムが含まれる。 【0010】 発明の概要 本発明の目的は、流れ系内の汚染物質の定量的及び定性的分析を可能にする、


    高度に有効な試験方法及び装置を提供することである。 【0011】 本発明の他の目的は、広範囲の種々の異なった有機物質及び無機物質の分析を変化するレベルで可能にする、流れ系における汚染物質の代表的濃度を獲得するための方法及び装置を提供することである。 【0012】 本発明の他の目的は、最小の複雑さの運転システム及び手順を使用する、流れ系における汚染物質を監視するための方法及び装置を提供することである。 【0013】 本発明の他の目的は、ポンプシステムの必要性を回避する、流れ系における汚染物質を監視するための方法及び装置を提供することである。 【0014】 本発明の別の目的は、試験領域から如何なる水サンプルも物理的に除去することなく試験を行うことを可能にする、流れ系に於ける汚染物質を監視するための方法及び装置を提供することである。 【0015】 本発明のなお別の目的は、廃棄物(例えば、残留サンプル物質)の発生を回避し、同様にそれに付随する廃棄物処理問題を除く、水系における汚染物質を監視するための方法及び装置を提供することである。 【0016】 本発明の他の目的は、労働力必要量及び処理時間を低減させることによって特徴付けられる、流れ系における汚染物質を監視するための方法及び装置を提供することである。 【0017】 本発明のなお別の目的は、汚染物質の空間分布(例えば、垂直又は水平分析)


    を得ることを可能にする、水系に於ける汚染物質を監視するための方法及び装置を提供することである。 【0018】 本発明のなお別の目的は、汚染帯域の地図化を高効率の方法で容易にして、場所特異的で高効率の改善手順を開始できるようにする、水系における液体及び汚染物質並びにそれらに付随する局地流束を監視するための方法及び装置を提供することである。 【0019】 本発明のなお別の目的は、コンプライアンス境界を離れる汚染の方向及び質量流れの評価を容易にする、水系における液体及び汚染物質並びにそれらに付随する局地流束を監視するための方法及び装置を提供することである。 【0020】 本発明のなお別の目的は、1個又は2個以上の源泉により寄与される場所外汚染の全量の評価を容易にする、水系に於ける液体及び汚染物質並びにそれらの付随する局地流束を監視するための方法及び装置を提供することである。 【0021】 本発明の他の目的は、液体流れ系における特定の場所で、下記のもの、即ち、 1)多液体流れの局地累積流束の方向及び大きさ、並びに 2)これらの液体流れに付随する局地累積溶質質量流束の方向及び大きさを測定するための装置及び方法を提供することである。 【0022】 最後に、本発明の他の目的は、流れ系における特定の場所で、下記のもの、即ち、 1)局地累積水流束の方向及び大きさ、並びに 2)液体流れに付随する溶質について局地累積溶質質量流束の方向及び大きさを測定する装置及び方法を提供することである。 【0023】 前記のことに従って、本発明には、液体流れ系の中に置かれたとき、局地累積溶解溶質流束及び液体流束を同時に測定するように設計された浸透性ユニットを使用するシステム及び方法の両方が含まれる。 本明細書で使用されるとき、「液体流れ」は、地質層群(岩、土壌、粘土等の物質)のような多孔質媒体中に流れる地下水又は他の液体であり得るが、これらに限定されない。 典型的には、流れ系内の液体には、問題の有機汚染物質及び/又は無機汚染物質を含む溶解した構成成分が含まれる。 【0024】 本発明の監視装置には、液体を捉え、液体をユニットを通して流すが、これらの液体を留めない、自己含有浸透性ユニットが含まれている。 浸透性ユニットの内部には、浸透性ユニットによって捉えられた液体中に存在する溶解した有機及び/又は無機溶質を保持することができる、疎水性及び親水性浸透性及び不溶性収の少なくとも1個の保持体が含まれている。 この吸着材保持体には、また、既知量の液体可溶性トレーサを含浸させることができ、これらのトレーサは、浸透性ユニットを通過する全液体流束を推定するために使用することができる。 この装置で使用すべき吸着材保持体の選択は、多孔質ペレット、繊維又は安定化液体若しくはゲルが可能であるが、これらに限定される必要はない。 浸透性ユニット内に充填される吸着材保持体又は保持体群は、液体流れから汚染物質を選択的に収着するための固有の容量を有していてよく又はその代わりに、この保持体は、


    特別の汚染物質を吸収又は吸着するように選択された特別の吸着材で被覆するか又は吸着材を含浸させることができる。 【0025】 詳細な説明 本発明の浸透性ユニットには、少なくとも1個の、装置を貫通する液体中に存在する有機溶質及び無機溶質(即ち、汚染物質)を選択的に吸着又は吸収するための特性を有する、種々の疎水性及び親水性吸着材の不溶性保持体が含まれる。 【0026】 本明細書で使用されるとき、「飽和流れ」は、相互連結した多孔又は固体保持体の空隙がすべてその液体で満たされた多孔質の固体媒質を通過する、関心のある移動する液体の流れを意味するものとする。 【0027】 同様に、「不飽和流れ」は、相互連結した多孔又は固体保持体の空隙の一部がその液体で満たされ、残りの部分は他の液体又は期待で満たされた、多孔質の固体媒質を通過する、関心のある移動する液体の流れを意味するものとする。 【0028】 最後に、「変動的飽和流れ」は、飽和の極大から不飽和流れまで、空間及び時間において変動するような、多孔質固体媒体を通過する関心のある移動性液体の流れを意味するものとする。 【0029】 この保持体には、少なくとも1種の吸着された滞留トレーサが含まれている。


    浸透性ユニットは、不溶性保持体を保持するために適した、浸透性壁又は類似構造を有する中空チューブから成っていてよい。 前記のように、不溶性保持体は、


    ペレット、凝集体、球又は他の幾何学的形状のような、粒子の形状をとり得る。


    浸透性ユニットは、それを、アクセス鑿井又は監視井戸のような、流れ場に導入するか又は流れ場から除去することができるように設計される。 表面水流れ系については、アクセス井などについての必要性が存在しないことは明らかである。


    この保持体は、関心のある液体の流れの中に置いたとき不溶性でなくてはならず、好ましくは、吸着材又はイオン交換媒体を含む。 吸着材は、アルミナ、ケイ酸塩、アルミノケイ酸塩(モレキュラーシーブス(分子篩)を含む)、シリカゲル、ケイ酸マグネシウム又はカルシウム、粘土、炭素及び有機ポリマーから選択することができる。 保持体がイオン交換媒体を含む場合、これには、カチオン及びアニオン交換体、ゲル樹脂、フェノール樹脂、スルホン化フェノール樹脂、ポリマーセルロース合成物並びにゼオライトが含まれてよい。 【0030】 時間の経過に亘る不溶性吸着材保持体上の溶質の蓄積は、浸透性ユニットによって捉えられた累積質量M

    を表す。 質量流束は、下記のように得られる。 【0031】 【数2】 式中、t

    は、サンプリング時間又はユニットが流れ場内に存在している全時間であり、そしてA

    は、ユニットの中に液体流束を規定するために使用される、


    液体流れの方向に対して垂直である面積である。 例えば、ユニットを帯水層の監視井戸内で使用する場合、A

    は、垂直サンプリング深さとユニットの直径との積をとることによって推定することができる。 有効な「サンプリング」直径を得るために、流れを装置から分岐させ又は装置の中に集中させるための補正を行うことができる。 【0032】 ユニット内に含まれる吸着材保持体上に保持される溶質質量は、浸透性ユニットの中への累積溶質流束及び時間平均溶質流束を推定するために使用することができる。 これらの流束は、ユニットの中に流れを与える浸透性ユニットの大きさに亘って有効である。 例えば、帯水層の全垂直深さをサンプリングするように設計された浸透性ユニットは、帯水層の垂直広がりに亘って連続的に水平溶質又は地下水汚染物質流束を特徴付けするために使用することができるであろう。 下記のように、浸透性ユニットの中への液体流れの水平大きさ及び方向を得ることができる。 【0033】 前記のように、このユニットの中に含有された不溶性吸着材保持体は、また、


    既知の量の1種又は2種以上の滞留液体可溶性トレーサで含浸されている。 好ましくは、これらの滞留トレーサには、ある範囲の分配特性を有する有機化合物及び無機化合物が含まれる。 トレーサとして使用することができる疎水性種の例には、分枝鎖及び直鎖脂肪族炭化水素、脂肪族アルコール、芳香族及び多芳香族炭化水素(PAH)並びに非イオン性界面活性剤が含まれる。 アニオン性トレーサには、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、フェネート、脂肪族カルボン酸並びにハロゲン化物、硝酸塩、亜硝酸塩、硫酸塩、亜硫酸塩、リン酸塩及び金属酸化物のような無機物質が含まれてよい。 カチオン性トレーサには、アンモニウム、


    有機アミン、複素環式化合物及び無機金属イオンが含まれてよい。 トレーサは、


    監視し、測定すべき予想される又は既知の汚染物質に基づいて選択される。 例えば、ペルクロロエチレンが汚染物質であることが知られている場合、メタノール、2−メチル−2−ペンタノール及び4,2−ジメチル−3−ペンタノールのようなメチル置換アルコールからなる群から選択されたトレーサが使用されるであろう。 同様に、クロム酸塩が汚染物質であることが知られている場合、無機又は有機アニオン性トレーサからなる群から選択されたトレーサが使用される。 また、硝酸塩が汚染物質であることが知られている場合、アニオン交換樹脂媒体上で使用されるトレーサとして臭化物が選択されるであろう。 これらのトレーサは、


    全液体流束及び流れの主方向を推定するために使用される。 汚染物質を含有する水のような液体流れが浸透性ユニットを貫流するとき、汚染物質は、可溶性トレーサを吸着材保持体から浸出させ、浸透性ユニットから失わせるであろう。 図1


    は、(監視井戸内に設置できるもののような)円形カラムとして形作られたユニットの2個の仮想断面を示す。 この図において、断面図Aは、全ての液体がユニットを貫流する前の、保持体の断面に亘って均一に分布された単一トレーサを明示する。 断面図Bは、液体流れ場に曝露された後の、トレーサの続く空間分布を反映している。 ここで、トレーサは、液体流れの方向と一致するように右の方に移動され、断面から浸出した。 断面図B内に残留するトレーサの質量は、曝露の期間、浸透性ユニットのこの断面によって捉えられた累積液体体積を推定するために使用することができる。 【0034】 装置の断面を通る液体流れの方向は、少なくとも3種の液体可溶性トレーサを使用し、断面内のそれらの付随する質量を、装置を流れ場に曝露した後に決定する場合に得ることができる。 図2は、装置の2個の仮想円形断面を示す。 全ての適用の前に、トレーサ1、2及び3の初期空間分布は図示される通りであり、それぞれは吸着材保持体の1/3を占めている(断面図A参照)。 図2、断面図B


    に示されるような流れによって、トレーサ2が1及び3よりも一層容易に失われる。 同様に、流れ方向が、トレーサ1と2との初期分布の間の界面を規定する境界に対して平行であった場合には、トレーサ1と2とは同じ速度で浸出するであろう。 このような観察は、トレーサの何れかに付随する遅延係数R

    が、一方よりも大きかった場合には、変化するであろう。 装置を液体流れ場に曝露した後に保持される各滞留トレーサの質量は、装置によって捉えられた時間平均又は累積液体流束及び流束の方向を計算するために使用される。 【0035】 浸透性ユニットの一つの重要な潜在的応用は、帯水層内の累積汚染物質流束の測定であろう。 この応用において、その上に含浸された1種又は2種以上のトレーサを有する不溶性吸着材保持体が充填された浸透性ユニットが、帯水層中に配置された監視井戸の中に降下される。 井戸を貫流する地下水からの溶質は、自然及び誘導水圧勾配下で吸着材保持体上に保持される。 浸透性ユニットを、耐水層内の所望の位置で固定された時間滞留させ、次いで、吸着された汚染物質及び上記のトレーサの実験室分析のために取り出し、累積水流束及び累積汚染物質流束の特徴付け(大きさ及び方向)を可能にする。 【0036】 地下水がある時間浸透性ユニットを貫流した結果として、累積流れ及び累積水平溶質流束を測定することができる。 帯水層の全垂直深さを調査するように設計されたユニットについて、種々の深さでの装置内に残留するトレーサ質量の垂直分布によって、水平累積液体流れ分布の垂直特徴付けが得られるであろう。 更に、この装置は、汚染物質流束の垂直分布を与えるであろう。 図3は、種々の深さで液体流れプリュームを捉える装置を示す。 浸透性ユニットは、監視する流れシステムに依存して全ての方向(即ち、垂直、水平など)で、監視位置に置かれる。 但し、ユニットは、流れ系内に置かれ、特定の時間液体流束に付され、次いで監視位置から取り除かれる。 次いで、保持体が、分析のためにユニットから取り出される。 分析には、保持体を分割すること、保有されている汚染物質及び残留するトレーサ(群)を抽出すること、抽出した物質の分析を実施すること並びに累積又は時間平均液体流束及び溶解溶質流束の大きさ及び方向の計算が含まれる。 吸着材保持体の分析によって、水平地下水汚染物質流束に於ける垂直変動が定量されるであろう。 【0037】 一般の地下水流れ方向(この流れは垂直又は水平であってよい)に対して垂直に位置している制御面に沿って数個の装置を設置することによって、制御面を横切る累積汚染物質質量流束の局地推定値を得ることが可能である。 地下水流れが一般的に水平である飽和流れ系の場合に、この流れ及び汚染物質流束の垂直特徴付け(累積及び時間平均大きさ及び方向)が、特定の深さで数個の浸透性ユニットを設置するか又は垂直に分割できる、より大きいユニットを設置することによって可能である。 【0038】 最も簡単な浸透性ユニット形状の一つは、(地下水監視井戸内に設置されるもののような)円形カラムである。 最低限で、このユニットは、少なくとも1個の不溶性吸着材保持体を含み、設置の前に、図1(断面図A参照)に示されるように、吸着材保持体の上に均一に分布された、その上に吸着された少なくとも1種のトレーサを有する。 この装置を流れる地下水に期間t

    曝露することによって、保持体及びユニットからトレーサが浸出し、図1(断面図B参照)に示されるようなトレーサの残留分布が作られる。 保持体の円形断面内の、残留するトレーサの残留する初期質量の部分として定義される、無次元の相対的質量M

    は、下記の式によって与えられる。 【0039】 【数3】 但し、 【数4】 【数5】 【数6】 ここで、Rは、吸着材保持体の半径であり、Θは、吸着材保持体の液体含有量であり、t

    は、サンプリング期間又は浸透性ユニットで流束を測定するために使用された時間であり、ξは、ユニットを通して運ばれた液体の無次元の累積体積であり、ユニットを通して運ばれた液体細孔体積の数に密接に関係しており、R

    は、ユニット内に使用された収着媒(群)についてのトレーサ遅延係数であり、ρ=収着媒の嵩密度であり、K

    =トレーサ吸着材/水分配係数であり、そして全ての他のパラメータは、前記定義された通りである。 式(3)は、0≦t

    ≦2RΘR

    /qの間隔内に入る全てのサンプリング期間のために有効である。 【0040】 図4は、ユニットを通して配布される無次元の累積液体体積であるξの関数としての、円形装置内の収着媒上に保持される相対的トレーサ質量M

    の一般化したプロットを示す。 このプロットは、式(3)を使用して一般化した。 図4は、


    明らかに、式(3)が、0.6より小さい無次元液体体積について直線であることを示している。 この観察を使用して、保持されたトレーサの相対的質量は、下記のように表すことができる。 【0041】 【数7】 それで、式(7)と式(5)とを一緒にして、不溶性吸着材保持体上に保持された相対的トレーサ質量の分析に基づいて、ユニットを通る液体流れについて、時間平均比流出量qを推定するための下記の単純な式を得ることができる。 【0042】 【数8】 式(1)は、M

    に無関係に常に使用することができる。 しかしながら、式(7


    )及び(8)は、M

    ≧0.3である状況又はトレーサの70パーセント未満が装置から浸出されたときに本質的に有効である。 【0043】 液体流れの水平方法の決定は、図2に示すように3種又は4種以上のトレーサを使用して推定される。 ここで、吸着材保持体上に保持される各トレーサの相対的質量は、液体流れの平均化された時間又は累積水平ベクトルを同定するために使用される。 【0044】 不飽和流れ系への本発明の適用は、目的が、浸透を推定すること又は見かけの垂直汚染物質(即ち、栄養物、殺虫剤及び金属)輸送速度及び流束を推定することである場合に特に適切である。 浸透性ユニットを使用する目的は、水平表面下コンプライアンス面に亘って垂直浸透及び溶質流束の変動を特徴付けすることである。 大きな面積に亘った、浸透又は汚染物質流束を特徴付けするために、複数個の装置を、地面の下の1個又は2個以上の深さに位置する水平面に亘って設置する。 【0045】 前記のように、本発明は、(1)液体及び溶質累積流束の両方の同時測定、(


    2)液体及び溶質累積流束の両方の同時長期測定、(3)水中用ポンプを含む複雑な手順を除いて、最小量のエネルギー、装置及び処理ステップを使用する水系の迅速で効率のよい試験、(4)広範囲の種々の水サンプルを試験する能力を有し、多数の異なった汚染物質について本来の場所で供給され、(5)廃棄物蓄積及び処理問題を排除する、試験場所で複数の水サンプルを物理的に取り出す必要性の排除、(6)大量の装置を輸送することなく離れた場所で試験を行うことを可能にする高度の可搬性、(7)従来の手順に比較して、装置、材料及び人件費の低減、並びに(8)垂直及び/又は水平汚染物質プロフィールの作成を容易にして、場所特異的改善を達成できる、系内の複数の場所で水系を試験する能力を含む、多数の利益及び有利性を提供する。 【0046】 これらの理由のために、特許請求の範囲の発明は、液体流れ系における汚染検出及び制御の技術分野において顕著な進歩が見られる。 本明細書中に本発明の好ましい態様を記載したが、当業者は本発明の範囲内で適切な修正を施すことができると予想される。 例えば、本発明は、如何なる寸法又は形状パラメータ、分析装置、ハードウエア及び他の同様の項目にも限定されるものではない。 これに関して、本発明は特許請求の範囲に従ってのみ解釈されるものである。 【図面の簡単な説明】 【図1】 図1は、汚染物質を含有する液体流れとの接触の前及び後の、トレーサを含有する吸着材保持体の2個の断面図を示す。 【図2】 図2は、汚染物質を含有する液体流れとの接触の前及び後の、3種のトレーサを含有する吸着材保持体の2個の断面図を示す。 【図3】 図3は、地下水流れの経路内に浸透性ユニットを含む監視井戸の断面図である。 【図4】 図4は、浸透性ユニットを通過する累積液体流れの関数としての、円形状吸着材保持体上に保有された相対的トレーサ質量の一般化したグラフである。

    【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書【提出日】平成14年2月11日(2002.2.11) 【手続補正1】 【補正対象書類名】明細書【補正対象項目名】特許請求の範囲【補正方法】変更【補正の内容】 【特許請求の範囲】 【請求項1】 多孔質固体媒体内の累積及び時間平均液体流束並びに溶解溶質質量流束の大きさ及び方向を同時に推定する方法において、 少なくとも1種の不溶性吸着材保持体及び前記吸着材に吸着された少なくとも3種の滞留トレーサを含む少なくとも1個の浸透性ユニットを用意するステップと、 前記浸透性ユニットを、汚染物質を含有する液体流束を有する多孔質固体媒体の中に導入するステップと、 前記液体流束を前記吸着材保持体と接触させるステップと、 前記吸着材保持体が前記液体流束と接触している時間を記録するステップと、 前記浸透性ユニットを前記多孔質固体媒体から取り出すステップと、 前記吸着材保持体を分析のために前記浸透性ユニットから取り出すステップと、 前記吸着材保持体を分析して、前記吸着材に残留している前記滞留トレーサの質量から累積液体流束を定量し、汚染物質同定、濃度及び流束を決定するステップと、 を有する方法。 【請求項2】 多孔質固体媒体内の液体流束及び溶解溶質質量流束の大きさ及び方向を同時に推定する自己充足監視プローブであって、 少なくとも3種の滞留トレーサが予め搭載された少なくとも1種の不溶性保持体を含む自己充足浸透性ユニットを備え、 前記保持体は、多孔質固体媒体の流動液体中に存在する汚染物質を、選択的な吸着、吸着又は他の方法で保持する容量を有する 自己充足監視プローブ。

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG ,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD, RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT, AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,BZ,C A,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK,DM ,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH, GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,K E,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS ,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK,MN, MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,RO,R U,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM ,TR,TT,TZ,UA,UG,UZ,VN,YU, ZA,ZW (72)発明者 アナブル、 マイケル デヴィッド アメリカ合衆国 フロリダ州 32607 ゲ インズヴィル エヌダブリュー トゥエン ティエイス テラス 244 (72)発明者 キャンベル、 ティモシー ジェイ. アメリカ合衆国 フロリダ州 32404 パ ーカー ウッド アヴェニュー 29−ビー

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