ストリームプローブを用いた歯垢検出

申请号 JP2015548865 申请日 2013-12-20 公开(公告)号 JP2016501610A 公开(公告)日 2016-01-21
申请人 コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェKoninklijke Philips N.V.; コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェKoninklijke Philips N.V.; 发明人 ヨハネス ヘンドリクス マリア スプルイト; ヨハネス ヘンドリクス マリア スプルイト; オッケ オーウェルトジェス; オッケ オーウェルトジェス; マーク トーマス ジョンソン; マーク トーマス ジョンソン; メンノ ウィレム ホセ プリンス; メンノ ウィレム ホセ プリンス; ゴール エドガー マルティヌス バン; ゴール エドガー マルティヌス バン;
摘要 遠位プローブ先端112、112’の開口136、2604を介する 流体 30の通過が、開口136、2604を介する流体30の通過を少なくとも部分的に妨害する物質と相関する 信号 の測定に基づく、表面31、33、例えば歯面上に存在し得る物質116の検出を可能にするよう、装置100、100’が構成される。装置100、100’は、近位ポンプ部124と、別の流体11、例えば 水 、歯磨剤の泡に浸漬されるよう構成された少なくとも1つの遠位プローブ部110とを含む。対応するシステム3000は、1つ又は2つのかかる装置3100、3200を含む。表面上の物質の存在を検出する方法は、遠位先端112、112’を介する流体30のフローの少なくとも部分的な妨害に関して相互作用ゾーン17を調査することを含む。遠位プローブ先端112、112’は、開口136、2604の閉塞を防止するための構造的構成を有し得る。また、遠位プローブ先端112、112’は不均一な摩耗プロフィールを有し得る。少なくとも1つの遠位プローブ部110は、性能及び信頼性を向上させるために2つ又は複数のコンポーネントを含み得る。
权利要求

表面上の物質の存在を検出するための装置であって、 前記装置は、第1の流体内に浸漬されるよう構成された遠位プローブ部を含み、 前記遠位プローブ部は、第2の流体の通過を可能にする開口を有する遠位先端を定め、 前記遠位先端を介する前記第2の流体の通過は、前記遠位先端の前記開口を介する流体の通過を少なくとも部分的に妨害する物質と相関する信号の測定に基づく、前記表面上に存在し得る物質の検出を可能にし、前記遠位先端は不均一な摩耗プロフィールを有する、検出装置。前記不均一な摩耗プロフィールは、それぞれが異なる摩耗特性を有する少なくとも2つのゾーンを有する、請求項1に記載の検出装置。前記少なくとも2つのゾーンのうちの少なくとも1つは、第2の材料内に埋め込まれた第1の材料を含む、請求項2に記載の検出装置。前記不均一な摩耗プロフィールは、別の材料の上に配置された材料の層を含む、請求項1に記載の検出装置。前記不均一な摩耗プロフィールは、2つの異なる摩耗特性を呈するよう2つの異なる処理に従って処理された材料を含む、請求項1に記載の検出装置。前記不均一な摩耗プロフィールは、2つの異なる摩耗特性を呈するよう2つの異なる方向に従って方向づけられた材料を含む、請求項1に記載の検出装置。前記不均一な摩耗プロフィールは、丸められた遠位先端を含む、請求項1に記載の検出装置。前記不均一な摩耗プロフィールは、2つの異なる壁厚を有する不均一な壁厚を含む、請求項1に記載の検出装置。前記不均一な摩耗プロフィールは高い地点と低い地点とを含み、前記摩耗特性は前記低い地点より前記高い地点において速い、請求項1に記載の検出装置。表面上の物質の存在を検出するための方法であって、前記方法は、 第2の流体の通過を可能にする開口を有する遠位先端を定める遠位プローブ部を第1の流体内に浸漬させるステップと、 前記遠位先端を介する前記第2の流体の通過により、前記遠位先端の前記開口を介する流体の通過を少なくとも部分的に妨害する物質と相関する信号の測定に基づき、前記表面上に存在し得る物質を検出するステップとを含み、前記遠位先端は不均一な摩耗プロフィールを有する、方法。前記不均一な摩耗プロフィールは、それぞれが異なる摩耗特性を有する少なくとも2つのゾーンを有する、請求項10に記載の方法。前記少なくとも2つのゾーンのうちの少なくとも1つは、第2の材料内に埋め込まれた第1の材料を含む、請求項11に記載の方法。前記不均一な摩耗プロフィールは、別の材料の上に配置された材料の層を含む、請求項10に記載の方法。前記不均一な摩耗プロフィールは、2つの異なる摩耗特性を呈するよう2つの異なる処理に従って処理された材料を含む、請求項10に記載の方法。前記不均一な摩耗プロフィールは、2つの異なる摩耗特性を呈するよう2つの異なる方向に従って方向づけられた材料を含む、請求項10に記載の方法。前記不均一な摩耗プロフィールは、丸められた遠位先端を含む、請求項10に記載の方法。前記不均一な摩耗プロフィールは、2つの異なる壁厚を有する不均一な壁厚を含む、請求項10に記載の方法。前記不均一な摩耗プロフィールは高い地点と低い地点とを含み、前記摩耗特性は前記低い地点より前記高い地点において速い、請求項10に記載の方法。表面上の物質の存在を検出するための検出装置であって、 前記装置は、第1の流体内に浸漬されるよう構成された遠位プローブ部を含み、 前記遠位プローブ部は、第2の流体の通過を可能にする開口を有する遠位先端を定め、前記遠位先端は不均一な摩耗プロフィールを有する、検出装置。前記不均一な摩耗プロフィールは、それぞれが異なる摩耗特性を有する少なくとも2つのゾーンを有する、請求項19に記載の検出装置。前記少なくとも2つのゾーンのうちの少なくとも1つは、第2の材料内に埋め込まれた第1の材料を含む、請求項20に記載の検出装置。前記不均一な摩耗プロフィールは、別の材料の上に配置された材料の層を含む、請求項19に記載の検出装置。前記不均一な摩耗プロフィールは、2つの異なる摩耗特性を呈するよう2つの異なる処理に従って処理された材料を含む、請求項19に記載の検出装置。前記不均一な摩耗プロフィールは、2つの異なる摩耗特性を呈するよう2つの異なる方向に従って方向づけられた材料を含む、請求項19に記載の検出装置。前記不均一な摩耗プロフィールは、丸められた遠位先端を含む、請求項19に記載の検出装置。前記不均一な摩耗プロフィールは、2つの異なる壁厚を有する不均一な壁厚を含む、請求項19に記載の検出装置。前記不均一な摩耗プロフィールは高い地点と低い地点とを含み、前記摩耗特性は前記低い地点より前記高い地点において速い、請求項19に記載の検出装置。

说明书全文

[0002]本開示は、表面の状態を検出するために使用される装置に関する。より具体的には、本開示は、歯面の状態を検出するために使用されるストリームプローブに関する。

[0004]本願は、2012年12月21日に出願された米国仮出願No. 61/740,904、“PLAQUE DETECTION USING A STREAM PROBE”、及び2012年12月27日に出願された米国仮出願No. 61/746,361、“PLAQUE DETECTION USING A STREAM PROBE”の利益及びこれらに基づく優先権を主張し、両出願の全内容が参照により本明細書に組み込まれる。

[0006]虫歯又は歯周病は、歯垢内に存在する細菌によって引き起こされる感染症であると考えられている。歯垢の除去は口腔衛生にとって非常に重要である。しかし、歯垢を肉眼で特定することは容易ではない。歯垢及び/又は虫歯の検出を援助するために、様々な歯垢検出装置が製造されてきた。

[0007]歯垢検出装置のほとんどは、訓練された専門家用に構成され、歯垢(及び/又は齲蝕)と虫歯でない領域からの可視発光スペクトルが大きく異なることを利用する。一部の歯垢検出装置は、消費者が良好な口腔衛生を達成するのを援助するために、(通常、ほとんどが訓練された歯科専門家ではない)消費者による家庭での使用のために構成される。

[0008]例えば、歯垢装置の1つの既知の種類は、照射光を用いて歯材料及び歯肉を照射し、バイオフィルムに感染している領域及び歯垢領域を特定する。この種の歯垢検出装置は、単色励起光を用いて440−470nm(例えば青色光)及び560−640nm(例えば赤色光)の2つの帯域の蛍光を検出するよう構成することができ、強度を差し引くことにより歯垢及び/又は虫歯領域が明らかになる。

[0009]上述の歯垢装置はそれらの使用目的には適しているが、1つ以上の短所を呈する。特に、目の各領域は異なる光の波長を吸収することが知られており、目が余りに多くの光を吸収する場合、目が傷つくおそれがある。理解され得るように、起こり得る目の負傷を防ぐためには、歯垢検出装置が適切に口内に配置されるまで、ユーザーが歯垢検出装置を起動しないことが必要である。しかし、上記装置は、歯垢検出装置が口内に配置されたときを自動的に検出するよう構成されていない。結果として、適切な取扱い上の注意が守られない場合、例えば消費者による誤用の場合、目にさらされるとき、目を傷つけ又は不快なぎらつきを生じる潜在的に有害な放射がもたらされるおそれがある。更に、この技術は特に古い歯垢を検出するのに適しており、歯の蛍光と若い(1日後)歯垢の蛍光とは区別されない。

[0011]本発明の一課題は、表面(例えば歯面(dental surface))上の物質(例えば歯垢)の改良された検出を提供することである。

[0012]したがって、本開示の一側面は、表面上の物質の存在を検出するための装置を含む。装置は、近位ポンプ(例えばシリンジ)部を含む近位ボディ部、及び第1の流体に浸漬されるよう構成された少なくとも1つの遠位プローブ部を含む。近位ポンプ部及び遠位プローブ部は、互いに流体連結する。遠位プローブ部は、第2の流体(例えば気体又は液体)の通過を可能にする開口を有する遠位先端を定める。装置は、遠位先端を介する第2の流体の通過が、遠位先端の開口を介する流体の通過を少なくとも部分的に妨害する物質と相関する信号の測定に基づく、表面上に存在し得る物質の検出を可能にするよう構成される。

[0013]一側面では、信号は圧信号でもよく、検出装置は、圧力信号を検出するよう構成及び配置された圧力センサを更に含む。近位ポンプ部が、圧力センサを含んでもよい。

[0014]一側面では、装置は、近位ポンプ部と遠位プローブ部との間に配置された圧力センシング部を更に含んでもよく、圧力センサは、圧力信号を検出するよう圧力センシング部と流体連結するよう配置される。近位ポンプ部、圧力センシング部、及び遠位プローブ部は、合わせて検出装置の総体積となる内部体積をそれぞれ定め、検出装置はアコースティックローパスフィルタを形成し得る。

[0015]他の側面では、近位ポンプ部は可動プランジャーを含んでもよく、可動プランジャーが近位ポンプ部の近位端から近位ポンプ部の遠位端に向かって往復移動できるよう構成及び配置されてもよい。これにより、プランジャーの移動は遠位プローブ部内に体積又は質量フローを引き起こし、又は近位ポンプ部が可動ダイアフラムを含む場合、これによりダイアフラムの移動が遠位プローブ部内に体積又は質量フロー変化を引き起こす。

[0016]装置は、更にコントローラを含んでもよい。コントローラは圧力センサが感知した圧力値を処理し、圧力値が遠位先端の開口を介する流体の通過を妨害する物質を示すか否かを決定し得る。物質は歯垢でもよい。

[0017]装置の他の側面では、信号はプローブ部の歪みを表す。検出装置は更に、プローブ部の歪みを表す信号を検出及び測定できるよう構成され及び遠位プローブ部上に配置された歪みゲージを含み得る。

[0018]一側面では、開口を有する遠位先端は、遠位先端が表面に触れるとき、第2の流体が遠位先端を通過することが可能であるようになるような度で面取りされてもよい。開口の面の角度は、遠位先端が表面に触れ、物質が遠位先端の開口を介する流体の通過を少なくとも部分的に妨害するとき、遠位先端を介する第2の流体の通過が少なくとも部分的に妨害されるようなものでもよい。本明細書は、遠位先端の開口を介する流体の通過の閉塞又は妨害を防止するための遠位プローブ部の遠位先端の他の構造的構成を考慮する。これらの構造的構成は、平面上でフローが遠位先端から脱出することを保証することにより、偽陽性も防止する。

[0019]本開示の他の側面は、互いに流体連結するポンプ部及び近位プローブ部、並びにコネクタを含む近位ボディ部を含み、近位プローブ部と遠位プローブ部との間の流体連結を確立するために、近位プローブ部はコネクタを介して検出装置の遠位プローブ部に接続され得る。検出装置は、第1の流体内に浸漬されるよう構成された遠位プローブ部を含む。遠位プローブ部は、第2の流体の通過を可能にする開口を有する遠位先端を定める。装置は、遠位先端を介する第2の流体の通過が、遠位先端の開口を介する流体の通過を少なくとも部分的に妨害する物質と相関する信号の測定に基づく、表面上に存在し得る物質の検出を可能にするよう構成される。

[0020]本開示の他の側面は、表面上の物質の存在を検出するためのシステムを含む。システムは、上記の第1の検出装置と、上記の第1の検出装置と同様に構成された少なくとも第2の検出装置とを含む。

[0021]本開示の他の側面は、表面上の物質の存在を検出する方法を含み、方法は、近位端及び流体媒体の通過を可能にする開口を有する遠位プローブ先端を含む内部チャネルを定めるストリームプローブ管状部材又はストリームプローブにより、プローブ先端を表面の近くに且つストリームプローブ管状部材が第1の流体媒体内に浸漬されるよう配置するステップと、第2の流体媒体を内部チャネル及び遠位プローブ先端を通過させるステップと、第1の流体媒体内に生じる相互作用ゾーンにおいて、遠位プローブ先端を表面に触れさせるステップと、内部チャネル若しくは遠位プローブ先端又はこれらの結合を介する第2の流体媒体のフローの少なくとも部分的な妨害の検出により、相互作用ゾーンの特性を調べるステップとを含む。

[0022]本開示の他の側面は、表面上の物質の存在を検出する方法を含み、方法は、それぞれが近位端及び流体媒体の通過を可能にする開口を有する遠位プローブ先端を含む内部チャネルを定める少なくとも2つのストリームプローブ管状部材又はストリームプローブにより、2つのプローブ先端を表面の近くに且つ2つのストリームプローブ管状部材又はストリームプローブが第1の流体媒体内に浸漬されるよう配置するステップと、第2の流体媒体を内部チャネル及び遠位プローブ先端を通過させるステップと、第1の流体媒体内に生じる相互作用ゾーンにおいて、遠位プローブ先端を表面に触れさせるステップと、内部チャネル若しくは遠位プローブ先端又はこれらの結合を介する第2の流体媒体のフローの少なくとも部分的な妨害の検出により相互作用ゾーンの特性を調べるステップとを含む。

[0023]一側面では、内部チャネル及び遠位プローブ先端を介する第2の流体媒体のフローの少なくとも部分的な妨害の検出は、2つのストリームプローブ管状部材のうちの一方及び2つのストリームプローブ管状部材のうちの他方で検出された圧力信号間の差の検出を含み得る。

[0024]他の側面では、内部チャネル及び遠位プローブ先端を介する第2の流体のフローの少なくとも部分的な妨害の検出は、2つのストリームプローブ管状部材のうちの一方及び2つのストリームプローブ管状部材のうちの他方で検出された歪み信号間の差の検出を含み得る。

[0025]他の側面では、遠位先端は、遠位先端が表面に触れ、第2の流体媒体が面取りされた開口を通過することが可能になるとき、第2の流体媒体を内部チャネル及び遠位プローブ先端を通過させるステップが可能になるような角度で面取りされ得る開口を有する。本明細書は、遠位先端の開口を介する流体の通過の閉塞又は妨害を防止するための遠位プローブ部の遠位先端のための他の構造的構成を考慮する。これらの構造的構成は、平面上でフローが遠位先端から脱出することを保証することにより、偽陽性も防止する。

[0026]他の側面では、内部チャネル及び遠位プローブ先端のうちの少なくとも1つを介する第2の流体媒体のフローの少なくとも部分的な妨害を検出するステップは、開口の面の角度が、遠位先端が表面に触れ、物質が遠位先端の開口を介する第2の流体媒体の通過を少なくとも部分的に妨害するとき、遠位先端を介する第2の流体の通過が少なくとも部分的に妨害されるような角度であることにより可能にされる。

[0027]一側面では、相互作用ゾーンの特性の調査は、相互作用ゾーン内の表面に由来する歯垢の特性の測定を含み得る。

[0028]他の側面では、第2の流体媒体を内部チャネル及び遠位プローブ先端を通過させるステップは、第2の流体媒体を少なくとも2つのストリームプローブ管状部材の近位端から遠位プローブ先端を介して遠位に流させること、又は、第2の流体媒体を遠位プローブ先端から内部チャネルを介してストリームプローブ管状部材の近位端に向けて近位に流させることによって実行され得る。

[0029]本開示は、プローブ先端を介する流体媒体のアウトフロー特性を記録することにより歯面を調査する方法について述べる。プローブ先端から流出する流体の特性は、例えば、時間の関数として流体媒体の圧力を記録することによって測定され得る。先端−表面領域からの気泡を含む流体の放出特性は、プローブ先端に存在する歯面又は歯科物質(dental material)の粘弾性特性を特徴付け得る。気泡を含む流体は、歯ブラシの歯垢除去率も高め得る。

[0030]本開示の例示的な実施形態の新規の特徴は以下の通りである。

[0031](a)プローブ先端において流体媒体が表面と接触させられ、先端と表面との間に相互作用ゾーンを生成する。

[0032](b)相互作用ゾーン内の媒体の形状及び/又は動態は、表面及び/又は表面に由来する物質の特性に依存する。

[0033]相互作用ゾーン内の媒体の圧力、形状、及び/又は動態が検出される。

[0034]コントローラにより、特定の歯の歯面において、歯垢の所定の最大容認可能又は許容可能レベルを上回る歯垢レベルが検出されたか否かが決定される。

[0035]陰性の決定がなされた場合、ブラシを隣の歯又は他の歯に進めるよう、組み込みストリームプローブ歯垢検出システムを有する電気歯ブラシのユーザーに信号が送られる。

[0036]あるいは、陽性の検出がなされた場合、その特定の歯のブラッシングを続けるよう、組み込みストリームプローブ歯垢検出システムを有する電気歯ブラシのユーザーに信号が送られる。

[0037]したがって、本開示の実施形態は、遠位先端の開口を介する流体の通過が、開口を介する流体の通過を少なくとも部分的に妨害する物質と相関する信号の測定に基づく、表面、例えば歯面上に存在し得る物質の検出を可能にするよう構成された装置に関連する。装置は近位ポンプ部と、他の流体内に浸漬されるよう構成された少なくとも1つの遠位プローブ部とを含む。装置は、少なくとも2つの装置を含む対応するシステム内に含まれてもよい。方法は、フローの少なくとも部分的な妨害に関する相互作用ゾーンの調査を含む。

[0038]例示的な一実施形態では、例えば遠位プローブ部内の圧力が周囲圧力以下のとき、第1の流体も遠位プローブ部の遠位先端の開口を通過し得る。

[0039]本開示の側面によれば、遠位プローブ部の遠位先端は、開口の周囲で不均一な摩耗プロフィールを有する構造的構成を含み得る。不均一な摩耗プロフィールは、遠位先端がより長い期間にわたり、その形状を十分な程度に維持することを保証する。本開示の一側面では、遠位先端の構造的構成は、異なるブラッシング中の摩耗特性を有する少なくとも2つのゾーンを含む。異なる摩耗特性を有するゾーンは遠位プローブ部の周囲にわたり交互に配置され、例えば、交互の摩耗特性は、比較的高い摩耗、低い摩耗、高い摩耗、そして低い摩耗をもたらす。

[0040]本開示の更なる側面によれば、本明細書に記載される様々な実施形態のストリームプローブの遠位プローブ部は、性能及び信頼性を向上させるために2つの又は複数のセグメント又はコンポーネントを含む構造的構成を有する。

[0041]本開示の上記及び他の側面は、後述される実施形態を参照して説明され、明らかになるであろう。

[0043]本開示の側面は、下記の図面を参照してより良く理解され得る。図中の構成要素は必ずしも縮尺通りではなく、開示の原理を明確に説明することに重点が置かれる。更に、図面において、同様の参照符号は異なる図面を通して対応する部品又は部分を示す。

[0045]図1は、本開示に係る歯面に作用するストリームプローブの一般的な原理を示す。

[0046]図2は、本開示の例示的な一実施形態に係る、歯面に作用するストリームプローブに関する、親性がより低い表面及び親水性がより高い表面上の表面張力の影響を示す。

[0047]図3は、本開示の例示的な一実施形態に係る水中の針からの気泡の左右の図を示し、左では歯垢表面に触れ、右ではエナメル質表面に触れている。

[0048]図4Aは、管内圧の測定中にプローブ先端に管を介して連続的な気体流を供給するポンプ部を有するストリームプローブの本開示の例示的な一実施形態を示す。

[0049]図4Bは、ポンプ内圧の測定中にプローブ先端に管を介して連続的な気体流を供給するポンプ部の例示的な一実施形態を有する図4Aのストリームプローブの他の例示的な実施形態を示す。

[0050]図4Cは、ポンプ内圧の測定中にプローブ先端に管を介して略連続的な気体流を供給するポンプ部の他の例示的な実施形態を有する図4A及び図4Bのストリームプローブの他の例示的な実施形態を示す。

[0051]図5は、時間の関数として図4Aのストリームプローブのサンプル圧力測定を示す。

[0052]図6は、様々な歯面までの図4Aのプローブ先端の距離の関数としてサンプル圧力信号振幅を示す。

[0053]図7は、本開示の例示的な一実施形態に係る表面上の物質の存在を検出するためのシステムを示し、左は、歯垢等の歯面物質による部分的な妨害を有するストリームプローブの一実施形態を示し、一方、右は、妨害されていないストリームプローブの一実施形態を示す。

[0054]図8は、左に、図7の妨害されていないストリームプローブのサンプル圧力測定対時間を示し、右に、図7の部分的に妨害されているストリームプローブのサンプル圧力測定対時間を示す。

[0055]図9は、本開示の例示的な一実施形態に係るテフロン(登録商標)先端を有するストリームプローブの圧力信号対時間を示す。

[0056]図10は、本開示の例示的な一実施形態に係る電気歯ブラシ等の歯科用装置に組み込まれたストリームプローブシステムを示す。

[0057]図11は、ブラシの毛の中に配置されたストリームプローブ先端を有する図10の線211−211沿いに取られた歯科用装置のブラシの図を示す。

[0058]図12は、ストリームプローブ先端がブラシの毛から遠位に延びる、図11のブラシの図の他の例示的な実施形態を示す。

[0059]図13は、第1のストリームプローブ先端への入り口における管内圧及び第2のストリームプローブ先端への入り口における内圧を測定する間、2つのプローブ先端に管を介して連続的な気体流を供給するポンプ部を有する図4Aのストリームプローブの他の例示的な実施形態を示す。

[0060]図14は、図13に係るストリームプローブの実施形態に係るようなブラシの基部を含むブラシ上に複数のストリームプローブを含む図10のブラシの他の例示的な実施形態を示す。

[0061]図15は、図14のブラシの他の図を示す。

[0062]図16は、図14のブラシの他の図を示す。

[0063]図17は、ブラシの基部を含むブラシ上に複数のストリームプローブを含む図10のブラシの他の例示的な実施形態を示す。

[0064]図18は、図17のブラシの他の図を示す。

[0065]図19は、図17のブラシの他の図を示す。

[0066]図20は、ストリームプローブ作動装置が第1のストリームプローブを含む、表面上の物質の存在を検出するためのシステム本開示の例示的な一実施形態を示す。

[0067]図21は、他のストリームプローブ作動装置が第2のストリームプローブを含む図20のシステムを示す。

[0068]図22は、モーターが図20及び図21のストリームプローブ作動装置を作動する共通のシャフトに動作可能に接続された図20及び図21のシステムを示す。

[0069]図23は、圧力対距離を示すグラフであり、偽陽性測定を示す。

[0070]図24A及び図24Bは、本開示に係るストリームプローブ先端又は遠位先端の構造的構成の実施形態を示し、図24Aは城形状実施形態を示し、図24Bは丸みをおびた形状実施形態を示す。

[0071]図25は、本開示に係る圧力対PMMA面までの成形された先端プローブの距離を示すグラフであり、負の値は接触無しを意味し、ゼロは丁度接触を意味し、正の値はストリームプローブに増加した接触力が加えられることを意味する。

[0072]図26は、本開示に係る開口から近位の位置における複数の孔を含むストリームプローブ先端又は遠位先端の構造的構成の一実施形態を示す。

[0073]図27Aは、トランペット形状の本開示に係る遠位先端の他の構造的構成の一実施形態を示す。

[0074]図27Bは、逆トランペット形状の本開示に係る遠位先端の他の構造的構成の一実施形態を示す。

[0075]図28は、丸められた壁を含む本開示に係る遠位先端の他の構造的構成の一実施形態を示す。

[0076]図29は、遠位先端から延びる少なくとも1つのバンパー要素を含む本開示に係る遠位先端の他の構造的構成の一実施形態を示す。

[0077]図30は、不均一な摩耗特性を有するストリームプローブ先端又は遠位先端を示す。

[0078]図31は、第1の材料が第2の材料に埋め込まれ、本開示の一実施形態に係る不均一摩耗プロフィールを有するストリームプローブのための遠位先端が作成される、ストリームプローブの断面を示す。

[0079]図32は、材料の層が別の材料の管のまわりの戦略的な位置に配置されて不均一な摩耗プロフィールを作成する、図31に示される実施形態の構成を示す。

[0080]図33は、材料の層が別の材料の管のまわり全体に配置されて不均一な摩耗プロフィールを作成する、図31に示される実施形態の他の構成を示す。

[0081]図34は、本開示の他の実施形態に係るストリームプローブ先端又は遠位先端の断面を示し、材料が遠位先端の周囲に異なるように配列され又は方向づけられて、遠位先端の不均一な摩耗プロフィールを提供する。

[0082]図35は、本開示の他の実施形態に係るストリームプローブ先端又は遠位先端の断面を示し、周囲の異なる壁厚寸法が不均一摩耗プロフィールを提供する。

[0083]図36は、本開示に係る例示的なマルチコンポーネント管システムの断面図を示す。

[0084]図37は、本開示の一実施形態に係る2コンポーネント管システムを示す。

[0085]図38は、本開示に係るマルチコンポーネントを有する管の他の例示的な実施形態の断面図を示す。

[0086]図39は、本開示に係る3つの管材料を有するプローブの例示的な実施形態の断面図を示す。

[0087]図40は、本開示に係るプローブの他の例示的な実施形態の断面図を示す。

[0088]図41は、本開示に係るプローブの他の例示的な実施形態の断面図を示す。




[0090]本開示は、特に、ユーザーが実際に歯から歯垢を除去しているのか及び歯垢を完全に除去し終えたかをユーザーに知らせ、安心、及び良い習慣への指導の両方を提供することによって、ユーザーが歯を清掃するのを援助することに関するシステム、装置、及び方法の様々な実施形態を説明する。例示的な一実施形態では、さもなければ消費者受容が低い可能性が高いため、情報はブラッシング中にリアルタイムで提供される。例えば、磨いている位置がきれいで、次の歯に移ることができるとき、歯ブラシがユーザーに合図を与えれば有用である。これは歯磨きの時間を短くするだけでなく、より優れた、より意識的なブラッシングルーチンをもたらし得る。


[0091]本開示の例示的な実施形態の1つの特定の使用目標は、歯磨剤の泡によって包囲された振動歯ブラシシステム、例えばPhilips Sonicare(登録商標)歯ブラシ内で歯垢を検出できるようにすることである。検出システムは、より厚い、除去可能な歯垢層を有する表面と、よりきれいなペリクル/歯石/薄い歯垢/歯面との間のコントラストを提供すべきである。


[0092]図1は、本開示の例示的な一実施形態に係るストリームプローブ10を使用して、表面上の物質、例えばエナメル質等の表面上の歯垢等の物質の存在を検出する方法を示す。円筒状の管部材として例示的に示されるストリームプローブ10は、近位端16、内部チャネル15、及び遠位プローブ先端12を定める。内部チャネル15は、例えば気体又は液体等の流体媒体14を収容する。プローブ先端12は、表面13、例えば歯面の近傍に配置される。プローブ10は、例えば歯科洗浄液などの水溶液等の流体媒体11内に浸漬される。プローブ流体媒体14はプローブチャネル15中を流れ、相互作用ゾーン17において表面13に触れる。プローブ媒体14のアウトフローを介して、相互作用ゾーン17の特性が調べられる。


[0093]図10に関して後により詳細に述べられるように、表面上の物質の存在を検出するための装置又は器具、例えば組み込みストリームプローブ歯垢検出システムを備えた電気歯ブラシを含むデンタルクリーニング器具等は、流体媒体14がプローブ先端12において表面13、例えば歯面と接触し、遠位先端12と表面13との間に相互作用ゾーン17を生成するよう構成される。


[0094]図10に関して後により詳細に述べられるように、相互作用ゾーン17内の媒体14の形状及び/又は動態は、表面13の特性及び/又は表面13に由来する物質に依存し、相互作用ゾーン17内の媒体14の圧力、形状、及び/又は動態が検出され、特定の歯面13において歯垢の所定の最大許容可能レベルが検出されるか否かに関して、コントローラが決定を行う。


[0095]より具体的には、媒体14が気体30の場合(図2参照)、先端12に気体のメニスカスが現れ、表面13と接触する。先端における気体の形状及び動態は、先端12の特性(例えば、先端材料、表面エネルギー、形状、直径、粗度)、溶液11の特性(例えば材料組成)、媒体14の特性(例えば圧力、流速)、及び表面13の特性(例えば粘弾性特性、表面張力)、並びに/又は表面13に由来する物質(粘弾性特性、表面への付着、テクスチャー等)に依存する。


[0096]図2は、表面張力の影響を示す。高い表面エネルギーを有する表面又は強く水和している表面の場合、例えば左の図に示される歯垢の表面等の親水性の表面31の場合、気体30は、相互作用ゾーン17付近の表面31から水系媒体11を容易には置換しない。


[0097]低い表面エネルギーを有する表面又はあまり水和していない表面、例えば右の図に示されるエナメル質表面等の親水性がより低い表面33の場合、気体30は表面33から水系媒体11をより容易に置換する。気泡32及び34の特性(形状、圧力、放出レート等)は、歯面31又は33の表面張力に依存する。これは気泡法と呼ばれる。つまり、ストリームプローブ又は遠位プローブ部10は、気体30等の第2の流体の遠位先端12を介する通過が、表面31又は33の近傍において、気体30等の第2の流体によって水系媒体11等の第1の流体内に生成された1つ以上の気泡32又は34と相関する信号の測定に基づく、表面31又は33上に存在し得る物質の検出を可能にするよう構成される。


[0098]図3は、例えば水等の水溶液11下のストリームプローブ10からのこのような種類の気泡32及び34の図を示す。左の図中に示されるように、気泡32は濡れた歯垢層31上に付着しないが、右の図中に示されるように、気泡34はエナメル質表面33上に付着し、これは、エナメル質表面33と比較して歯垢層31がより親水性であることを示す。


[0099]図4A、図4B、及び図4Cは、本開示の例示的な実施形態に係る表面上の物質の存在を検出するための検出装置又は器具をそれぞれ示し、検出装置は、パラメータセンシング及び測定による歯垢検出の原理を説明するために、パラメータセンサを含むストリームプローブによって例示されている。本明細書で定められるように、パラメータセンサは、ストリームプローブ内の流れの妨害を示し、よって歯垢又はストリームプローブ内の流れを妨げる他の物質を示し得る信号によって表される物理的指標を感知する圧力センサ、歪みセンサ、フローセンサ、又はこれらの組み合わせを含む。周囲温度以上に加熱されたワイヤーから差圧又は熱フローを測定するフローセンサはフローセンサであり、又は圧力、歪み、若しくはフロー、又は化学的若しくは生物学的指標を含む他の指標に関して知られている又は考えられる他の手段は、ストリームプローブ内のフローを妨げる歯垢又は他の物質を示し得るストリームプローブ内のフローの妨害を示す信号によって表される物理的指標を感知するパラメータセンサの定義内に含まれる。単純さのため、説明を目的として、1つ以上のパラメータセンサは1つ以上の圧力センサによって例示される。図中に示されるパラメータセンサの位置は、異なる種類のパラメータに一般的に適用されるよう意図されるが、当業者は、必要であれば、採用される1つ以上のパラメータセンサの具体的な種類に応じて、パラメータセンサの位置が図中に示される1つ以上の位置から調整され得ることを認識するであろう。実施形態はこのコンテキストに限定されない。


[00100]より具体的には、図4Aでは、ストリームプローブ100は、図示される管状シリンジ部等の近位ポンプ部124、例示的には図示されるような管状の構成を有する中央パラメータセンシング部120、及び同様に例示的には図示されるような管状の構成を有し、遠位プローブ先端112を定める遠位プローブ部110を含む。遠位管状プローブ部110は、第1の長さL1及び第1の断面積A1を定め、中央パラメータセンシング部120は第2の長さL2及び第2の断面積A2を定め、一方、近位管状シリンジ部124は第3の長さL3及び第3の断面積A3を定める。近位管状シリンジ部124は、例えば図4Aの例示的実施形態では、最初は近位端124’の近傍に配置される往復運動可能なプランジャー126を含む。


[00101]プランジャー126が縦方向に長さL3に沿って一定の速度で且つ近位端124’から離れるように移動するとき、プランジャー126により、空気の連続的な流体ストリーム130が中央パラメータセンシング管状部120を介してプローブ先端112に供給される。流体ストリーム130が気体の場合、気体の連続ストリーム130がプランジャー126を介して(例えばプランジャー126内のアパーチャ128を介して(図4Bのプランジャー126’参照))又は中央パラメータセンシング管状部120に接続するブランチ接続122からプローブ先端112に供給される。例示的な一実施形態では、ブランチ接続122の上流の位置において、中央パラメータセンシング管状部120内に制限オリフィス140が配置され得る。


[00102]近位管状シリンジ部124の遠位端124”に向かって長さL3に沿ってプランジャー126が移動するのに伴い、ブランチ接続122を介して中央圧力センシング部管状部120及び遠位管状プローブ部110と流体連結する圧力計Pを使用して、中央圧力センシング部管状部120内の圧力が測定される(制限オリフィス140が存在する場合、制限オリフィス140の下流)。


[00103]プランジャー126の移動時、圧力計Pにおける圧力対時間は、プローブ110の先端112における気体メニスカスの表面(図1の表面13、並びに図2及び図3の表面31及び33参照)との相互作用を特徴付ける。制限オリフィス140の下流のストリームプローブ100の体積のみが関係し、ストリームプローブ100が圧力源ではなくフロー源としてより近く又は近似的に振る舞うため、制限オリフィス140の存在は、圧力計Pの応答時間を向上させる。制限オリフィス140の上流の体積は、より無関係になる。


[00104]気泡法に関して、差圧は略一定であり、これは、システム内の体積が変化するため、一定のプランジャー速度で気泡サイズが変化し、よって気泡レートが変化することを意味する。固定の気泡レートを得るために、往復運動可能なプランジャーが使用され得る。上記したように、例示的な一実施形態では、圧力センサPは代替的に又は追加でフローセンサとして、例えば差圧センサとして機能し得る。当業者は、遠位プローブ先端112を介する流体ストリーム又は第2の流体130のフローは、圧力センサP等の圧力センサ以外の手段によって、例えば音響的に又は熱的に検出され得ることを認識するであろう。実施形態はこのコンテキストに限定されない。したがって、プランジャー126の移動は、遠位プローブ先端112を介する圧力、体積又は質量フローの変化を引き起こす。


[00105]図5は、図4Aのストリームプローブ100を用いた、時間の関数として(1区画が1秒に対応する)の圧力信号(ニュートン/平方メートル、N/m2で測定)の例を示す。信号の定期的な変化は、プローブ先端112における気泡の定期的な放出に起因する。


[00106]構成要素の寸法を注意して選択することにより、圧力読み取りの感度が向上され得る。プローブ110と合わせて、管120及びシリンジ124の両方からの総体積V1(=A1×L1)+体積V2(=A2×L2)+体積V3(=A3×L3)は、アコースティックローパスフィルタを形成する。図4Aの例示的なストリームプローブ100では、断面積A3は断面積A2より大きく、断面積A2は断面積A1よりも大きい。システム内の気体流れ抵抗は、良好なシステム応答時間を有するのに十分小さく設計されるべきである。気泡による差圧が記録される場合、気泡の体積と全システムの体積との間の比は、プローブ先端112における気泡放出に起因する十分な差圧信号が得られるのに十分大きくあるべきである。また、信号の損失をもたらす可能性があるため、管120及びプローブ110の壁と相互作用する圧力波の熱−粘性損失も考慮に入れなければならない。


[00107]図4Aに示されるストリームプローブ100では、一例として、3つの体積はそれぞれ異なる。しかし、3つの体積は互いに等しくてもよく、又は、ポンプ体積がプローブ体積より小さくてもよい。


[00108]図4Bは、本開示に係るストリームプローブの他の例示的な実施形態を示す。より具体的には、ストリームプローブ100’では、図4Aのストリームプローブ100の中央パラメータセンシング部120が省かれており、ストリームプローブ100’は、近位ポンプ部124及び遠位プローブ部110のみを含む。圧力センサP1は、今度は、プランジャー126’に例示的に配置されており、プランジャー126’内のアパーチャ128を介して近位ポンプ部124内の圧力を感知する。


[00109]代わりに、圧力センサP2が遠位プローブ部110内の機械的接続230に配置されてもよい。図4A及び制限オリフィス140に関して上述した態様と同様に、例示的な一実施形態では、機械的接続230の上流に、よって圧力センサP2の上流、遠位プローブ部110内に制限オリフィス240が配置され得る。同様に、制限オリフィス240の下流のストリームプローブ100’の体積のみが関係し、ストリームプローブ100’が圧力源ではなくフロー源としてより近く又は近似的に振る舞うため、制限オリフィス240の存在は、圧力計P2の応答時間を向上させる。制限オリフィス240の上流の体積は、より無関係になる。


[00110]しかし、圧力センサP1の場合、制限オリフィス240はオプションであり、遠位プローブ部110内の圧力の適切な感知のために必要ではないことに留意されたい。


[00111]例示的な一実施形態では、圧力センサP2は、代替的に又は追加でフローセンサとして、例えば差圧センサとして機能し得る。当業者は、遠位プローブ先端112を介する第2の流体のフローは、圧力センサP2等の圧力センサ以外の手段によって、例えば音響的に又は熱的に検出され得ることを認識するであろう。実施形態はこのコンテキストに限定されない。したがって、プランジャー126の移動は、遠位プローブ先端112を介する圧力、体積又は質量フローの変化を引き起こす。


[00112]図4Aのストリームプローブ100に関して説明した態様と同様に、図示されるように、図4Bのストリームプローブ100’において、近位ポンプ部124の体積V3が遠位プローブ部110の体積V1より大きくてもよい。あるいは、2つの体積が互いに等しく、又は体積V3が体積V1より小さくてもよい。


[00113]図4Aに示されるストリームプローブ100内に制限オリフィス140が存在する場合、制限オリフィス140の下流の体積V2の部分内の体積及び体積V1と比較して、体積V3及び制限オリフィス140の上流の体積V2の部分は圧力応答についてより無関係になることに留意されたい。


[00114]同様に、図4Bに示されるストリームプローブ100’内に制限オリフィス240が存在する場合、制限オリフィス240の下流の体積V1と比較して、体積V3及び制限オリフィス240の上流の体積V1は圧力応答により無関係になる。


[00115]更に、当業者は、制限オリフィス140及び240によるフローの制限が、制限オリフィスを取り付ける代わりに、中央パラメータセンシング管状部120又は遠位プローブ部110を波形に(crimping)することにより実現され得ることを認識するであろう。本明細書で定められるように、制限オリフィスは管の波形にされた部分を含む。


[00116]あるいは、歪みゲージ132によって表されるパラメータセンサが遠位プローブ110の外面上に配置されてもよい。歪みゲージ132は近位ポンプ部124の外面上に配置されてもよい(図示無し)。遠位端112における気泡の放出を求めるための代替的な方法として、歪みゲージ132によって感知された歪み値は時間の関数として直接読み取られ又は圧力値に変換されて、図5と同様な読み出しを生成してもよい。


[00117]図4Cは、ストリームプローブ内のフローの妨害を示し、よって歯垢又はストリームプローブ内のフローを妨げる他の物質を示し得るパラメータを感知しつつ、管を介してプローブ先端に略連続的な気体ストリームを供給するポンプ部の他の例示的な実施形態を有するストリームプローブの、より具体的には図4A及び図4Bの他の例示的な実施形態を示す。より具体的には、ストリームプローブ100”は、動作中は一般的に好ましい略連続的なフローを供給するよう設計された流体ポンプを例示する。ストリームプローブ100”は図4Aのストリームプローブ100と概して同様であり、遠位プローブ部110、遠位プローブ先端112、及び中央パラメータセンシング部120’を含み、中央パラメータセンシング部120’は、圧力センサによって表されるパラメータセンサPを更に含み、更に圧力センサPの上流に制限オリフィス140を含み得る。


[00118]ストリームプローブ100”は、近位ポンプ部124の中心線軸X1−X1’沿いに往復運動する往復プランジャー126に代わり、近位ポンプ部124の長軸X2−X2’を横断する方向にダイアフラムポンプ150が往復運動する近位ポンプ部142によって近位ポンプ部124が置き換えられる点で、ストリームプローブ100と異なる。ダイアフラムポンプ150の往復運動の方向は両方向矢印Y1−Y2によって示されている。ダイアフラムポンプ150は、(シャフトによって表されている)モーター152と、フレキシブル又は圧縮可能ダイアフラム158に動作的に接続される接続ロッド又はシャフト156に動作的に接続されるエキセントリック機構154とを含む。


[00119]エアインテーク供給経路160は近位ポンプ部142と流体連結し、周囲から近位ポンプ部142に空気を供給する。エアインテーク供給経路160は、大気からの吸引口162aと近位ポンプ部142への下流接続162bとを有するインテーク導管部材162を含み、これにより、吸引口162aを介する近位ポンプ部142と大気との間の流体連結を提供する。吸引フロー遮断デバイス164、例えばチェックバルブがインテーク導管部材162内の吸引口162aと下流接続162bとの間に配置される。吸引フィルタ166、例えば(W.L.Gore&Associates,Inc.,Elkton,Maryland,USAによりGore−Tex(登録商標)の商品名で販売されている)拡張ポリテトラフルオロエチレンePTFE等の多孔質な材料からつくられる薄膜が、エアインテーク供給経路160のインテーク導管部材162内に、吸引フロー遮断デバイス164の上流、且つ定期交換を容易にするために一般的には吸引口162aの近傍に配置されてもよい。


[00120]中央パラメータセンシング部120’は、近位ポンプ部142の吐出流路としての役割も果たす。近位ポンプ部吐出流路フロー遮断デバイス168、例えばチェックバルブが中央パラメータセンシング部120’内のパラメータセンサP及び存在する場合は制限オリフィス140の上流に配置される。


[00121]したがって、遠位先端112は、遠位プローブ部110、中央パラメータセンシング部120’、及び近位ポンプ部142を介して、エアインテーク供給経路160のエアインテーク導管部材162の吸引口162aと流体連結する。


[00122]モーター152の動作中、モーター152は矢印Zによって示される方向に回転し、エキセントリック機構154は、これにより接続ロッド又はシャフト156に往復運動を与える。接続ロッド又はシャフト156がモーター152に向かって矢印Y1の方向に動くとき、フレキシブル又は圧縮可能ダイアフラム158もモーター152に向かって矢印Y1の方向に動き、これにより近位ポンプ部142の内部体積V’内の圧力を低下させる。圧力低下によりポンプ部吐出流路フロー遮断デバイス168は閉じて吸引フロー遮断デバイス164が開き、これにより吸引口162aを通じて空気が引き込まれる。


[00123]接続ロッド又はシャフト156がモーター152から離れ且つフレキシブル又は圧縮可能ダイアフラム158に向かって矢印Y2の方向に動き、フレキシブル又は圧縮可能ダイアフラム158が同様に内部体積V’に向かって矢印Y2の方向に動き、これにより近位ポンプ部142の内部体積V’内の圧力上昇を引き起こすまで、エキセントリック機構154は矢印Zの方向に回転し続ける。圧力上昇により吸引フロー遮断デバイス164が閉じてポンプ部吐出流路フロー遮断デバイス168が開き、これにより、空気が中央パラメータセンシング部120’及び遠位プローブ部110中を流れ、遠位先端112を通過する。


[00124]制限オリフィス140が配備され、上記したように近位ポンプ部142の吐出流路としての役割も果たす中央パラメータセンシング部120’内に配置される場合、ポンプ部吐出流路フロー遮断デバイス168と制限オリフィス140との間の体積V”によって、ローパスフィルタ機能が果たされる。したがって、制限オリフィス140が配備される場合、ポンプ部吐出流路フロー遮断デバイス168は制限オリフィス140の上流でなければならない。結果として、遠位先端112への空気流から高周波数パルセーションが除去される。


[00125]図6は、異なる表面に関して測定された圧力振幅データを、プローブ先端112と図1の表面13又は図2の表面31及び33との間の距離d1又はd2の関数として示す。内径0.42mmのプラスチック針が使用された。0.6mmまでの距離で明確な違いが見られ、最も疎水性の表面(テフロン(登録商標))が最大の圧力信号を与える一方、最も親水性の表面(歯垢)が最も低い信号を与える。


[00126]図5及び図6に示されるデータは、制限オリフィスを含まずに取得されたことに留意されたい。


[00127]図1乃至図6は、例えばプローブ先端112における歯垢の検出方法として、(圧力、圧力変動、気泡サイズ、及び/又は気泡放出レートによる)先端からの気泡放出の測定を含む、表面上の物質の存在を検出する第1の方法を表した。図1、図2、及び図6に関して上記したように、プローブ先端112は、図1の表面13又は図2の表面31及び33等の表面から距離d1又はd2離れて配置される。


[00128]気泡生成及び検出方法を空気等の気体である第2の流体に関して説明してきたが、方法は、第2の流体が液体であり、気泡の代わりに水滴が生成される場合にも有効であり得ることに留意されたい。


[00129]更に、方法は定圧及び変化する流体アウトフローの測定によって作用されてもよい。装置は、第2の流体の変化する圧力及び/又は変化するフローを記録し得る。例示的な一実施形態では圧力が記録されて第2の流体のフローが制御され、例えばフローは一定に保たれる。他の例示的な実施形態ではフローが記録されて第2の流体の圧力が制御され、例えば圧力は一定に保たれる。


[00130]本開示の例示的な実施形態に係る表面上の物質の存在を検出する第2の方法において、図7は、図4A、図4B、又は図4Cのプローブ110のプローブ先端112の閉塞の影響を示す。図7に示されるプローブ、ストリームプローブ管状部材、又はストリームプローブ110’は、近位端138及び内部チャネル134を含む。ストリームプローブ又はストリームプローブ管状部材110’は、ストリームプローブ110’が、遠位先端112’から出たために第2の流体30’と示される、遠位先端112を介する第2の流体媒体の通過が遠位先端112’が表面31又は33に触れると可能になり、また、第2の流体媒体30’も面取りされた開口136を通過可能になるような角度αで水平面31又は33に対して面取りされた開口136を有する面取りされた又は斜めに切られた遠位先端112’を含む点で、図4A、図4B、又は図4C及び図6のストリームプローブ110と異なる。開口136の面の角度αは、遠位先端112’が表面31又は33に触れ、粘弾性の物質116等の物質116が遠位先端112’の開口136を介する流体の通過を少なくとも部分的に妨害する場合に、遠位先端112’を介する第2の流体媒体30’の通過が少なくとも部分的に妨害されるような角度である。流体の通過の妨害を検出するためには単一のプローブ110’しか要求されないが、例示的な一実施形態では、流体の通過の妨害を検出するために、システム3000として少なくとも2つのプローブ110’が配備されることが望ましい場合がある(図13乃至図17及び図19乃至図21に関する後の説明を参照されたい)。


[00131]本明細書は、遠位先端の開口を介する流体の通過の閉塞又は妨害を防止するための様々な実施形態の遠位プローブ部の遠位先端に関する他の形状を考慮する。これらの形状は、平面上でフローが遠位先端から脱出することを保証することにより、偽陽性も防止する。遠位先端の様々な形状及びそれらの利点については、図23乃至図29を参照して後述される。


[00132]代替的に、図1、図2、図4A、又は図4Bのプローブ先端112は、面取りされた又は斜めに切られた端部を有さず、表面31又は33に対してある角度(例えば角度α)で保持される。例示的な一実施形態では、物質は水とゼロでは無い接触角を有する。例示的な一実施形態では、水とゼロでは無い接触角を有する物質はエナメル質である。


[00133]図7の左側に示されるように、プローブ先端112’が歯面31からの粘弾性の物質116によって塞がれると、図7の右側に示されるように、プローブ先端112’が塞がれておらず(第2の流体媒体30’)、先端112’又は歯面33に歯科物質を有さない場合と比較すると、気体30等の流体は先端112’から流れ出にくくなる。


[00134]図8は、左側に示される、歯垢が存在しないエナメル質上、及び、右側に示される、歯垢層が存在するサンプル上を移動するベベルを有する金属針等のプローブ先端の圧力信号を示す。歯垢が存在するか否かを検出するために、歯垢による針開口の閉塞に起因する、右側で見られる圧力上昇を感知することができる。


[00135]図9は、水領域1、PMMA(ポリメチルメチルアクリレート)領域2、歯垢が存在するPMMA領域3、及び水領域4の上を移動するテフロン(登録商標)先端からのエアフローの圧力信号を示す。先端は(左から右に)水領域1、PMMA領域2、歯垢が存在するPMMA領域3、及び再び水領域4の上を移動する。テフロン(登録商標)先端は図示されていない。


[00136]本明細書で差圧に言及するとき、次の考察を考慮すべきである。図8において、流体ストリーム30は、左のパネル上で圧力が上昇する場合、妨害される。したがって、関心パラメータは平均圧力、又は平均若しくは瞬間ピーク圧力である。


[00137]対照的に、図9はより小さいプローブ先端に関する同じ信号を示し、この場合、はるかに滑らかな信号が得られる。


[00138]図8及び図9に示されるデータは、制限オリフィスを含まずに取得された。


[00139]図2に係る予備実験では、以下が認められた。


[00140]図3に示されるように、(濡れた状態の)歯垢はきれいなエナメル質よりも親水性である。


[00141]先端からの気泡の放出は、圧力変化によって測定することができる。一定の変位速度を有するシリンジは、時間の関数として圧力の鋸歯状信号を与える。これは、図5のオシロスコープ図に示されている。


[00142]先端と表面とが近接する場合、鋸歯状信号の振幅は、探査される表面の親水性が低い場合よりも表面の親水性が高い場合の方が小さい。したがって、親水性が高い表面上ではより小さい気泡が放出される。これは、異なる表面に関して先端から表面までの距離d1又はd2(図1及び図2参照)の関数として圧力信号振幅が与えられる図6の測定結果によっても示される。


[00143]図7に係る予備実験では、以下が認められた。


[00144]シリンジが一定の変位速度で使用される場合、塞がれていない先端は、気泡の定期的な放出及び圧力対時間の鋸歯状パターンを与える。図8の左側のパネルを参照されたい。


[00145]歯垢材料を通過する金属先端による実験では、歯垢材料による先端の閉塞及び空気による先端の開放のため、圧力上昇及び圧力対時間の不規則な鋸歯状パターンが認められた。図8の右側のパネルを参照されたい。


[00146]テフロン(登録商標)先端による実験において、先端開口における異なる材料(左から右に、先端が水中、先端がPMMAの上、歯垢が存在するPMMAの上、そして再び先端が水中)に関して、明確な信号の違いが見られた。


[00147]これらの予備実験は、(圧力、圧力変化、気泡サイズ、及び/又は気泡放出レートによる)先端からの気泡放出の測定が、先端における歯垢を検出する適切な方法となり得ることを示す。したがって、上記に照らして、少なくとも、本開示の例示的な実施形態の新規な特徴は以下の通りである。


[00148](a)流体媒体14がプローブ先端12において表面13と接触させられ、先端12と表面13との間に相互作用ゾーン17を生成し(図1参照);(b)相互作用ゾーン17内の媒体14の形状及び/又は動態が表面13の特性及び/又は表面13に由来する材料に依存し;(c)相互作用ゾーン17内の媒体14の圧力、形状、及び/又は動態が検出されるという点で特徴付けられる。


[00149]表面上の物質の存在を検出する2つの異なる方法の先の記載に関して、図4A及び図4Bの近位ポンプ部124は実効的にはシリンジとして機能する。プランジャー126又は126’の遠位への押し込み中、図4A及び図4Bの先端112又は図7の先端112’における気体若しくはエアフロー又は液体フローは、先端から外側に押し出され得る(プランジャーが押されるとき)。


[00150]プランジャー126又は126’の後退又は後進中、気体若しくはエアフロー又は液体フローが先端112又は112’において内側に且つプローブ管110又は110’の方向に吸引され得る。例示的な一実施形態では、プランジャー126又は126’は、電動歯ブラシの毛の振動と共に自動的に作動され、又は、毛が振動していない状態で作動される(例えば、デンタルフロスデバイスと同じ原理を使用して)。


[00151]したがって、シリンジ又はポンプ124は、気体又は空気のフローが先端112から遠く且つエナメル質の方向に注入されて気泡32又は34を生成するストリーム方法のために使用することができる。気泡及び位置は光学的に検出され、表面が歯垢のように親水性が高いか又はエナメル質のように親水性が低いかに基づき、気泡の位置は歯垢が存在するか否かを決定する。すなわち、表面は、検出対象の物質の親水性とは異なる親水性を有し、例えばエナメル質は歯垢より低い親水性を有する。歯垢が存在するか否かに関わらず、先端はエナメル質から特定の距離d2(図2参照)離れた位置に配置される。


[00152]あるいは、気泡法のために圧力センシングを使用することもできる。同様に図2及び図4Aを参照して、シリンジとして機能する同じポンプ部124は、次のように圧力センシング方法のために使用することができる。エナメル質表面31又は33に向けて流体が注入される。プローブ先端112は、例えば図2のd2のように、始めはエナメル質表面から特定の距離離れて配置される。図5及び図6に示され及び上記に記載されるように、圧力信号が観測される。気泡放出測定は、上記したように圧力及び/又は圧力変化によって実行される。


[00153]本開示の例示的な実施形態に係る表面上の物質の存在を検出する第2の方法では、図7に示されるように、遠位先端112を介する気体30等の第2の流体の通過は、遠位先端112’の開口からの流体の通過を少なくとも部分的に妨害する物質と相関する信号の測定に基づく、表面31上に存在し得る物質116の検出を可能にする。上記したように、信号は圧力上昇若しくは減少、又は他の変数における変化を含み得る。


[00154]例示的な一実施形態では少なくとも2つのプローブ110’が使用されるため、図7は、表面上の物質の存在を検出するためのシステム300を示す。例示的な一実施形態では、上記のように、プローブ110’は表面31又は33と接触する。表面33に歯垢が存在しない場合、すなわちフローが妨害されない場合、圧力信号は図8の左側のパネルに示されるようである。表面に歯垢、例えば粘弾性の材料116が存在する場合、圧力信号は図8の右側のパネルに示されるようである。


[00155]実践的なアプリケーションに関して、1つ以上のプローブ110’は非常に小さい、例えば0.5mm未満の直径を有し、プローブ先端112’がばね機能により歯面33と接触すると考えられる。したがって、歯垢に到達すると、管はこの歯垢層内に押し込まれる。図8に示される圧力信号は、単一のプローブが接触した状態で得られた。


[00156]再び図7を参照して、表面上の物質の存在を検出する第2の方法の代替的な例示的実施形態では、図4A及び図4Bの近位ポンプ部の近位端124’に向かう近位方向のプランジャー126又は126’の後進によってエナメル質表面から離れるように流体が吸引される。流体又は気体インフロー30は、今度は(単純さのために内部チャネル134の外部に示される)点線の矢印によって示される流体又は気体アウトフロー35になる。歯垢116が存在する場合、歯垢はプローブ先端における開口を塞ぐ程度に十分大きいか、又はプローブチャネル内に吸引される程度に十分小さい。圧力信号は図8の反転バージョンになる。低い方の圧力は、歯垢が存在する場合に得られる。


[00157]本明細書で定められるように、プローブ先端を介する第2の流体の流れの方向に関わらず、閉塞又は妨害は、先端自体を、完全に塞ぐ場合を含み、少なくとも部分的に塞ぐ物質による直接の妨害を意味し、又は、閉塞又は妨害は、プローブ先端の近傍における物質の存在による第2の流体の流れ場の乱れによる間接的な妨害を意味し得る。


[00158]プランジャーの定速を保つことによる第1及び第2の方法の実行に加えて、方法は、近位ポンプ部内の圧力を一定に保ち、プローブ先端からの第2の流体の変化するアウトフローを測定することにより実行することができる。読み出し及び制御は、様々な態様で構成することができる。例えば、装置は第2の流体の変化する圧力及び/又は変化するフローを記録してもよい。例示的な一実施形態では、圧力が記録され、第2の流体のフローが制御され、例えば、フローが一定に保たれる。他の例示的な実施形態では、フローが記録されて第2の流体の圧力が制御され、例えば、圧力が一定に保たれる。


[00159]更に、システム300のために2つ以上のプローブ110’が配備される場合、プローブ110’のうちの1つは、遠位プローブ先端112’を介する第2の流体のフローの圧力センシングを含み、一方、別のプローブ110’は歪みセンシング又はフローセンシングを含み得る。


[00160]更に、第1の気泡検出の方法又は第2の妨害の方法の両方に関して、第2の流体のフローは一般的に層流であるが、第2の流体の乱流も本開示の範囲に含まれる。


[00161]図10は、本開示の例示的な一実施形態に係る表面上の物質の存在を検出するための検出装置又は器具を示し、検出装置は、ストリームプローブを歯ブラシ等の歯科用器具に組み込むことにより、表面上の物質の存在を検出するための検出装置を形成することによって例示される。


[00162]慣習的に、例えば上述したPhilips Sonicare(登録商標)歯ブラシ等の電気歯ブラシシステムは、ボディ要素とブラシ要素とを含む。通常、電子部品(モーター、ユーザーインターフェイスUI、ディスプレイ、バッテリー等)はボディ内に収容され、一方、ブラシ要素は電子部品を含まない。このため、ブラシ要素は手頃なコストで容易に交換及び取替可能である。


[00163]例示的な一実施形態では、検出装置又は器具200、例えば電気歯ブラシ等のデンタルクリーニング器具は、近位ボディ部210及び遠位口腔挿入部250によって構成される。近位ボディ部210は、近位端212及び遠位端214を定める。遠位口腔挿入部250は、近位端260及び遠位端262を定める。遠位端262は、ブラシ基部256及び毛254を含む振動ブラシ252と、図4Aに関して上記した空気ストリームプローブ100又は図4Bに関する100’等の空気ストリームプローブ又は液体ストリームプローブの遠位部分とを含む。図4A、図4B、及び図4Cと併せて、検出装置200は、能動部品、例えば機械、電気、又は電子部品が近位ボディ部210内に組み込まれ又はその外面上に配置される一方、遠位プローブ部110等の受動部品が、限定はされないが遠位口腔挿入部250によって例示される遠位部分内に組み込まれ又はその上に配置されるよう構成される。より具体的には、プローブ110のプローブ先端112は、毛254と混ざり合うように毛254の近くに又は毛254内に組み込まれ、一方、中央パラメータセンシング管状部120及び近位管状シリンジ部124は、近位ボディ部210内に組み込まれ又はその外面上に配置される。したがって、遠位プローブ部110は少なくとも部分的に遠位口腔挿入部250と接触する。遠位プローブ先端110の一部111は近位ボディ部210上に配置され、よって近位プローブ部である。


[00164]例示的な一実施形態では、ブラシ基部256及び毛254を含むブラシ252を含む遠位口腔挿入部250は、交換可能又は取替可能である。すなわち、近位ボディ部210は遠位口腔挿入部250に取り外し可能に取り付け可能である。


[00165]能動部品を備える近位ボディ部210への遠位口腔挿入部250の接触は、近位ボディ部210上の機械的接続230によって提供され、機械的接続230は、近位ボディ部210の遠位端214と遠位口腔挿入部250の近位端260とを接続し、よって、空気流が生成され、例えば図4BのパラメータセンサP2又は図4A若しくは図4CのパラメータセンサPの位置で圧力が感知されるよう、遠位プローブ先端110の一部111を遠位口腔挿入部250上に配置された遠位プローブ先端110に接続するよう配置される。圧力センサ信号に基づき、プローブ先端112の領域に歯垢が存在するか否かが判断される。したがって、近位ボディ部210は、機械的接続230を介して、図10では遠位口腔挿入部250として示される遠位プローブ部に取り外し可能に取り付け可能である。図10では、検出装置又は器具200は、遠位口腔挿入部250と近位ボディ部210とが互いに取り外し可能に取り付け可能であり、よってどちらも取替可能なように示されているが、検出装置又は器具200は、遠位口腔挿入部250及び近位ボディ部210が互いから容易に分離することができない単一の統合複合装置又は器具として構成又は形成されても良いことを当業者は認識するであろう。


[00166]更に、図4A、図4B、及び図4Cに示されるように、ブラシ252、ブラシ基部256、又は毛254を有さずに独立してストリームプローブ100、100’、又は100”を使用してもよい。検出装置又は器具200は、表面上の物質の存在を検出するために、ブラシ252、ブラシ基部256、又は毛254を有して又は有さずに、歯科及び非歯科用途のいずれにも適用することができる。


[00167]検出装置又は器具200がデンタルクリーニング器具として設計される場合、プローブ110は、ユーザーへの一切の潜在的な不快感を低減するために、毛254の回転剛性と略等しい回転剛性をもたらし、動作中、プローブ110が毛の動作のスイープ領域及びタイミングと略等しい領域をスイープするよう、寸法設定され及び材料が選択され得る。剛性の設計に寄与する変数は、選択される材料の寸法、質量、及び弾性係数を含む。


[00168]例示的な一実施形態では、能動部品は上記したような圧力センサPを含む。図1に関して、センサPは相互作用ゾーン17内の媒体14の形状及び/又は動態を感知するために使用される。このようなセンサは使用上ロバスト且つ単純であるという利点を有する。センサPは、それらと電気通信するコントローラ225を含む検出電子機器220と電気通信する。


[00169]他の例示的な一実施形態では、能動部品は、相互作用ゾーン17内の媒体14の形状及び/又は動態を感知するために、光学的、電気的、又はアコースティックセンサ、例えばマイクロフォン等を含み得る。


[00170]コントローラ225はプロセッサ、マイクロコントローラ、SOC(system on chip)、FPGA(field programmable gate array)等であり得る。本明細書に記載される様々な機能及び動作を実行するためのプロセッサ、マイクロコントローラ、SOC、及び/又はFPGAを含み得る1つ以上の要素は、まとめて、例えば特許請求の範囲に記載されるようなコントローラの一部である。コントローラ225は、単一のプリント基板(PCB)上に取り付けられ得る単一の集積回路(IC)チップとして提供されてもよい。あるいは、例えばプロセッサ、マイクロコントローラ等を含むコントローラの様々な回路部品は、1つ以上の集積回路チップとして提供される。すなわち、様々な回路部品は1つ以上の集積回路チップ上に配置される。


[00171]更に、能動部品は、空気又は液体ストリームを生成する方法を可能にする。空気及び液体の複合ストリームも可能である。方法は電気的又は機械的ポンピング方法を含み、機械的方法は機械的に作動されるばね部品を含み、例えば、図4のプランジャー126が機械的に作動される。例示的な一実施形態では、空気流の生成方法は電気的ポンピング原理であり、これは上記の圧力センシング要素と良好に結びつく。他の例示的な実施形態では、空気が他のガス、例えば窒素又は二酸化炭素等の他の気体によって置き換かえられ得る。このような例示的な実施形態では、近位ボディ部210は流体の一定圧力又は一定フローを生成するために、近位ポンプ部124及びプランジャー126又は他の種類のポンプを含み得るが、近位ボディ部210は、近位ボディ部210内に取り付けられ得るようサイズ設計され、弁制御システム(図示無し)によって一定圧力又は一定フローを提供可能な圧縮ガスの容器(図示無し)を含んでもよい。


[00172]他の例示的な実施形態では、受動部品は、例えばプローブ110及び遠位先端112等(図10参照)、端部に開口を有する管のみを含む。


[00173]他の例示的な実施形態では、能動部品と受動部品との接続は、圧力センサの出力への管の機械的カップリング230によって実現される。このようなカップリングは、理想的には実質的に圧密である。圧力値は比較的低い(<<1bar)。


[00174]動作中、センシングは歯磨きプロセス中に繰り返し実行される。好ましい例示的な実施形態では、センシングは>1Hz、より好ましくは>5Hz、一層好ましくは>10Hzの周波数で実行される。このような高周波数実施形態は、個別の歯の上で複数回の測定が行われ得るため(所与の歯の上での滞在時間は、通常1〜2秒程度)、歯ブラシが次々に歯を移動するのに伴う、歯垢除去の動的且つリアルタイム測定を容易化する。


[00175]図1に関して、上記したように、相互作用ゾーン17内の媒体14の形状及び/又は動態は、表面13の特性及び/又は表面13に由来する物質に依存し、相互作用ゾーン17内の媒体14の圧力、形状、及び/又は動態が検出され、コントローラ225により、特定の歯面13において、歯垢の所定の最大許容可能レベルを上回る歯垢のレベルが検出されるか否かに関して決定がされる。


[00176]陽性の検出がされた場合、その特定の歯面13における継続されたクリーニングにより当該歯面13において所定の最大許容可能歯垢レベルが達成されるまで、電気歯ブラシのユーザーに進行又は前進信号は送られない。


[00177]歯垢のレベルが最大許容可能歯垢レベル以下に下がると、すなわち、陰性の検出がされると、ユーザーに進行信号又は前進信号が送られ、歯科用装置の振動ブラシ及びプローブ先端を移動させることにより隣の歯又は他の歯に進むことの許可がユーザーに通知される。


[00178]あるいは、陽性の検出がされた場合、組み込みストリームプローブ歯垢検出システムを備える電気歯ブラシのユーザーに、その特定の歯を磨き続けるよう信号が送られる。


[00179]更に、ブラシ内の受動部品の複数の好ましい動作モードが存在する。


[00180]第1のモード動作では、管の先端が(Philips Sonicare(登録商標)歯ブラシでは約265Hzで振動する)ブラシの振動から音響的に分離されるよう、管が構成される。これは、管をブラシヘッドに弱くのみ結合することによって達成され得る。


[00181]更なる動作モードでは、管は、管の先端が静的であるよう構成される。これは、駆動周波数でプローブの先端が静的な振動ノードにあるよう、管の機械的特性(剛性、質量、長さ)を選択することにより達成され得る。このような状況は、開口に近い管の端部に追加の重りを付加することにより援助され得る。


[00182]図10の遠位口腔挿入部250の部分断面図である図11に示されるように、他の例示的な一実施形態では、センシング機能に対する歯ブラシの毛の動きの影響は、管の周囲に毛が除去された空間258を組み込むことにより低減される。より具体的には、図11のプローブ110は、基部256及び基部256から略垂直に突出する毛254を含むブラシヘッド252を示す。空間258は、プローブ先端1121の周囲の除去された毛ワイヤーによって位置決めされる。プローブ先端1121は、表面31又は33に向けて流体がプローブ110を通過することを可能にするために、プローブ先端1121が直角エルボ1122を含む点で、プローブ先端112及び112’と異なる。


[00183]例示的な一実施形態では、空間258は、毛254の振動の振幅と同程度であるべきである。実践では、毛は約1〜2mmの振幅で振動する。これはセンシングをよりロバストにする。


[00184]更なる例示的な実施形態では、図12に示されるように、プローブ先端1121は毛254によって覆われる領域を遠方に越えて配置される。これは、ブラシの現在位置の向こうに存在する歯垢、例えば、不完全なブラッシング動作によって取りそこなった歯垢を検出することを可能にする。


[00185]更なる詳細として、理想的には、ブラッシング中のブラシ252の歯面31又は33に対する角度は45°である。理想的には、プローブ先端1121の歯面31又は33に対する角度は約0°である。歯面31又は33に対して45°の先端1121を有する少なくとも2つのプローブ110、並びに対応する少なくとも2つの圧力センサ及び2つのポンプがあり、常に1つのプローブが表面31又は33に最適に面する直線運動である。


[00186]他の例示的な実施形態では、ブラシ内に複数のプローブが組み込まれる。これらのプローブは代替的に、少なくとも以下のように配置又は使用され得る。


[00187](a)(取りそこなった)歯垢をより効果的に感知するために、ブラシのあちこちの複数の位置に配置される、又は


[00188](b)歯垢除去の程度及び有効性を決定するための差測定のために使用される。


[00189]例示的な一実施形態では、単一の能動的センシング要素及び複数の受動要素によって、例えば単一の圧力センサに取り付けられた管等によって複数のプローブが実現され得る。あるいは、複数の能動及び受動センシング要素が使用されてもよい。


[00190]上記したように、管の端部は多様な寸法を有し得る。代替的な例示的実施形態では、管の先端は、機械的なスペーサを使用して歯面から離される。一部の例示的な実施形態では、開口は管に対して角度をつけられてもよい。


[00191]図13乃至図22は、複数のストリームプローブにより表面上の物質の存在を検出するための上記原理を採用する、表面上の物質の存在を検出するための検出システム3000の例を示す。より具体的には、本開示の例示的な一実施形態では、システム3000は、図4A及び図10に関して上記したような近位ポンプ部124及びプランジャー126を有する空気ストリームプローブのような、表面上の物質の存在を検出するための検出装置1100を含む。しかし、近位ポンプ部124及びプランジャー126の代わりに、図4Cに関して上記した近位ポンプ部142及びダイアフラムポンプ150を配備して、近位ポンプ部124及びプランジャー126に関して後述される態様と同様にして表面上の物質の存在を検出するための略連続的なフロー1100を供給してもよいことに留意されたい。


[00192]近位ポンプ部124は、第1の脚1011及び第2の脚1022を定める遠位T字接続101によって構成される中央パラメータセンシング管状部120’を含む。遠位プローブ先端3112を有する第1のストリームプローブ301は第1の脚1011と流体連結し、遠位プローブ先端3122を有する第2のストリームプローブ302は第2の脚1012と流体連結する。


[00193]第1のストリームプローブ301の近傍のブランチ接続312を介して、圧力センサP3が第1の脚1011に接続され、第2のストリームプローブ302の近傍の分岐接続322を介して、圧力センサP4が第2の脚1012に接続される。図4Aに関して上記したストリームプローブ100、図4Bに関して上記したストリームプローブ100’、及び図4Cに関して上記したストリームプローブ100”についてと同様に、ストリームプローブ1100は、第1の脚1011内、中央パラメータセンシング管状部120’と第1の脚1011との間のジャンクション314の下流且つ第1のストリームプローブ301及び圧力センサP3の上流に配置される制限オリフィス3114を含んでもよい。同様に、第2の脚1012内、中央パラメータセンシング部管状部120’と第2の脚1012との間のジャンクション324の下流且つ第2のストリームプローブ302及び圧力センサP4の上流に、制限オリフィス3124が配置されてもよい。制限オリフィス3114及び3124の下流のストリームプローブ1100の体積しか関係しないため、ここでも、制限オリフィス3114及び3124の存在は圧力計P3及びP4の応答時間を向上させる。圧力降下は主に制限オリフィス3114及び3124にかけて起こり、ストリームプローブ1100は圧力源ではなくフロー源としてより近く又は近似的に振る舞うため、各圧力センサP3及びP4へのエアフローは略独立になる。制限オリフィス240の上流の体積はより無関係になる。単一のプランジャー126によって駆動される一方、圧力センサP3及びP4は圧力上昇をそれぞれ概して別々に感知することができる。


[00194]更に、当業者は、オリフィス3114及び3124によるフローの制限が、制限オリフィスを設ける代わりに、ジャンクション314及び324の近傍で遠位T字接続101を波形にすることにより実現され得ることを認識するであろう。上記と同様に、本明細書で定められるように、制限オリフィスは管の波形にされた部分を含む。


[00195]図10に示される検出装置200に関して上記したのと同様に、センサP3及びP4は、それらと電気通信するコントローラ225を含む検出電子機器220等の検出電子機器及びコントローラと電気通信する(図10参照)。


[00196]検出電子機器220による歯垢の検出時、コントローラ225は信号又はアクションステップを生成する。図10を参照して、例示的な一実施形態では、コントローラ225は、その特定の位置で自身の歯又は対象の歯を磨き続けるようユーザーに伝えるための、ブザー等の間欠的な音、及び/又は、一定の又は間欠的な光等に基づく聴覚又は視覚アラーム226と電気通信する。


[00197]例示的な一実施形態では、検出電子機器220によって検出された信号に基づき、コントローラ225は、歯の上に存在する歯垢の量の推定を生成するために、データを記録してもよい。データは、検出電子機器220及びコントローラ225と電気通信する画面125上に表示される数量の形式であってもよい。画面125は、図10に示されるように、近位ボディ部210上に配置され、又は近位ボディ部210から延びてもよい。当業者は、ユーザーが画面上に表示されたデータをモニタするのに適した他の位置に画面125が配置され得ることを認識するであろう。


[00198]ユーザーへの伝達は、ベースステーション228と無線信号228’を送受信するための送受信機として更に構成されたコントローラ225を含み、ベースステーション上には、聴覚又は視覚アラーム226をトリガーするための、又は、画面125上に数量若しくはアニメーション等の他の表示メッセージを記録するための信号を生成する様々なインジケータが備えられる。


[00199]あるいは、コントローラ225は、歯垢が認識されたことを知らせ、その位置でブラッシングを続けるようユーザーに命令するアニメーションを画面231上に生成するアプリケーションソフトウェアを実行するスマートフォン229と無線信号229’を送受信するための送受信機として更に構成されてもよい。あるいは、アプリケーションソフトウェアは、検出された歯垢の量に関する量的データを示してもよい。


[00200]図14乃至図16は、毛354がブラシ基部356上に取り付けられたブラシ352を含む他の遠位口腔挿入部分350を示し、ブラシ基部356及び毛354の上端に向かって見ると、図14に示されるようである。図15及び図16で最も良く示されるように、図2及び図7の表面31及び33のような関心表面に向けて複数の流体のフローが方向変換されることを可能にする、遠位プローブ先端3112及び3122がブラシ基部356の水平な上面356’から略垂直に延びている。遠位プローブ先端3112及び3122の代替的な又は追加の位置が、図14のブラシ基部356の近位端の近傍の点線によって示されている。


[00201]同様に、図17乃至図19は、毛354がブラシ基部356上に取り付けられたブラシ352を含む別の遠位口腔挿入部360を含むという点でシステム3000と異なる、表面上の物質の存在を検出するためのシステム3010を示し、ブラシ基部356及び毛354の上端に向かって見ると、図17に示されるようである。図19に最も良く示されるように、ブラシ基部356の水平な上面356’に対して角度βで遠位プローブ先端3212及び3222がそれぞれ延び、これらは、複数の流体のフローが、図2及び図7の表面31及び33のような関心表面に向けて角度βで方向づけられることを可能にする。同様に、遠位プローブ先端3212及び3222のための代替的な又は追加の位置が、図17のブラシ基部356の近位端の近傍に点線によって示されている。


[00202]図14乃至図16及び図17乃至図19に示される遠位口腔挿入部350及び360は、(a)(圧力、圧力変動、気泡サイズ、及び/又は気泡放出レートによる)先端からの気泡放出の測定を含む、表面上の物質の存在を検出する第1の方法のために、又は(b)遠位先端を介する気体又は液体等の第2の流体の通過を含む、遠位先端の開口を介する流体の通過を妨害する物質と相関する信号の測定に基づき表面上の物質の存在を検出する第2の方法のためのいずれにも使用され得る。


[00203]図20乃至図22は、複数のストリームプローブと、共通の回転シャフト及びモーターによって作動され得る対応する近位ポンプ部とを含むシステム3000又はシステム3010の例示的な実施形態を示す。より具体的には、図20は、第1のストリームプローブ3100’を含む第1のストリームプローブ作動装置3100を示す。第1のストリームプローブ3100’は、図4Bに関して上記したストリームプローブ100’と同一であり、近位ポンプ部124及びプランジャー126、並びに遠位プローブ先端3112(図14乃至図16参照)又は遠位プローブ先端3212(図17乃至図19参照)を含み得る。図示されるようなカム機構であり得る回転−直動作動部材3102は、往復シャフト3106及びシャフト3106の近位端に配置されたローラー機構3108を介してプランジャー126と動作可能に連絡する。


[00204]ローラー機構3108は、カム機構3102の周縁上の経路を定めるチャネル3110と噛み合う。チャネル3110は経路沿いに延び、カムピーク3102a及びカムトラフ3102bを含む。カム機構3102はカムシャフト3104上に取り付けられ、カムシャフト3104により、例えば矢印3120が示すような反時計方向に回転させられる。カム機構3102の回転に伴い、ローラー機構3108が間欠的にピーク3102aによって押され又はトラフ3102bに引き込まれるため、シャフト3106に往復直動モーションが付与される。これにより、プランジャー126に往復直動モーションが付与され、ストリームプローブ3100’内に圧力が生成され、流体が遠位先端3112又は3212を通過する。当業者は、チャネル3110によって定められる経路がプランジャー126に略一定の速度を付与するよう設計され得ることを理解するであろう。あるいは、チャネル3110によって定められる経路は、近位ポンプ部124内に略一定の圧力を与えるよう設計され得る。ローラー機構3108がピーク3102aにあるため、プランジャー126は近位プランジャー部124の近位端124’から離れた位置にある。


[00205]図21は、第2のストリームプローブ3200’を含む第2のストリームプローブ作動装置3200を示す。第2のストリームプローブ3200’も、図4Bに関して上記したストリームプローブ100’と同一であり、近位ポンプ部124及びプランジャー126、並びに遠位プローブ先端3122(図14乃至図16参照)又は遠位プローブ先端3222(図17乃至図19参照)を含み得る。上記と同様に、図示されるようにカム機構であり得る回転−直動作動部材3202が、往復シャフト3206、及びシャフト3206の近位端に配置されたローラー機構3208を介してプランジャー126と動作可能に連絡する。


[00206]同様に、ローラー機構3208は、カム機構3202の周縁の経路を定めるチャネル3210と噛み合う。チャネル3210は経路沿いに延び、カムピーク3202a及びカムトラフ3202bを含む。カム機構3202は共通のシャフト3204に取り付けられ、シャフト3204によって、例えば矢印3220が示す反時計方向に回転させられる。カム機構3202の回転に伴い、回転機構3208が間欠的にピーク3202aによって押し出され又はトラフ3202bに引き込まれるため、シャフト3206に往復直動モーションが付与される。これにより、プランジャー126にも往復直動モーションが付与され、ストリームプローブ3200’内に圧力が生成され、遠位先端3122又は3222を介して流体フローが通過する。上記と同様に、当業者は、チャネル3210によって定められる経路が、略一定の速度をプランジャー126に付与するよう設計され得ることを理解するであろう。上記と同様に、代替的に、チャネル3110によって定められる経路は、近位ポンプ部124内に略一定の圧力を与えるよう設計され得る。第1のストリームプローブ作動装置3100とは異なり、ローラー機構3208が今度はトラフ3202bにあるため、プランジャー126は近位プランジャー部124の近位端124’の位置にある。


[00207]図22は、ストリームプローブ作動装置3100の第1の回転−直動作動部材3102がモーター3300に対して共通のシャフト3104の近位に設置され、一方、ストリームプローブ作動装置3200の第2の回転−直動作動部材3202がモーター3300に対して共通の3104の遠位に設置されるよう、共通のシャフト3104に動作可能に接続されたモーター3300を示す。当業者は、モーター3300による共通のシャフト3104の回転が、図20及び図21に関して上記したような複数のストリームプローブの動作を引き起こすことを認識するであろう。バッテリー又はウルトラキャパシタ等の近位ボディ部210(図10参照)上に設けられた電源270、あるいは外部電源への接続、又は他の適切な手段(図示無し)により、モーター3300に電力が供給される。


[00208]当業者は、ストリームプローブ作動装置3100又はストリームプローブ作動装置3200のいずれもが、図13に関して上記した複数の遠位プローブ先端3112及び3122、又は図17乃至図19に関して上記した複数の遠位プローブ先端3212及び3222を備える単一の空気ストリームプローブ1100を作動し得ることを認識するであろう。


[00209]当業者は、図20乃至図22に関して述べたストリーム作動装置3100及び3200が、所望の動作を実現するために採用され得る装置の例に過ぎないことを認識するであろう。例えば、当業者は、ストリームプローブ100”及び関連付けられたコンポーネントが、プランジャー126及び回転−直動作動部材3102若しくは回転−直動作動部材3202又は両方を置換し、モーター3300が、図4Cに関して上記したようなフレキシブル又は圧縮可能ダイアフラム158を含むダイアフラムポンプ150によって置換され得ることを認識するであろう。


[00210]モーター3300は、検出器電子機器220によって受け取られる信号に基づきモーター動作を制御するコントローラ225と電気通信する。図10に関して上記したアラーム226、画面125、ベースステーション228、及びスマートフォン229に加えて、図10に関連して、歯垢が検出されたことのユーザーへの伝達は、歯垢が検出された場合にブラッシング強度を周波数、振幅、又は両方において上昇させるようモーター3300の動作を変化させることにより歯ブラシ駆動モードを変化させるようプログラミングされたコントローラ225を含み得る。振幅及び/又は周波数の上昇は、いずれも、その領域内でブラッシングを続けることをユーザーに知らせ、除去の有効性を向上させる。あるいは、コントローラ225は、例えば歯垢が確認されたことを知らせるためにドライブトレーンを変更することにより、ユーザーが通常のブラッシングから区別することができる異なる感覚を口内に生成するようプログラミングされてもよい。


[00211]次に、図23乃至図29を参照して、上記の様々な実施形態のストリームプローブ先端又は遠位プローブ部の遠位先端に、遠位先端112、112’等の遠位先端の開口を介する流体の通過の妨害又は閉塞を防止するための構造的構成を与えることについて述べる。また、様々な構造的構成は、平面上で遠位先端からフローが脱出することを保証することにより、偽陽性も防止する。


[00212]偽陽性はいくつかの状況下で起こり得る。例えば、本開示に係るストリームプローブによって歯面に接近し、表面と接触すると、特にきれいな表面に対するプローブの垂直配置において、ストリームプローブに力が加えられ、圧力上昇が引き起こされる。表面がきれいであるにも関わらず、この圧力上昇はこの位置に歯垢が存在すると解釈され得る。これは偽陽性が生成されることを意味する。


[00213]かかる偽陽性測定の例が図23に示されており、歯面に対して垂直なストリームプローブの距離が変更されている。図23の負の距離は、ストリームプローブがPMMA面と接触しないことを意味する。正の距離は、距離が更に減らされ、したがって管内のフレキシビリティにより、ストリームプローブに加えられる力が増加することを意味する。プローブがPMMA面と接触しているとき、圧力上昇がはっきりと認められる。この圧力上昇は、歯垢層からの圧力上昇と同程度又はそれ以上であり得る。したがって、偽陽性が生成される。更に、距離の減少はストリームプローブの屈曲をもたらし、結果として、空気が再びより自由に脱出することができる。


[00214]本開示によれば、構造的構成は、偽陽性を克服し且つ/又は開口の閉塞を防止する所定の形状をストリームプローブの遠位先端に与えることを含む。偽陽性は、平面上でフローが常に遠位先端から脱出することを保証することにより防止される。後述される実施形態によれば、遠位先端の様々な形状により、フローは遠位先端から常に脱出し、これは表面上の遠位先端の角度方向とは無関係である。歯磨き中、ユーザーは遠位先端の方向を大きく変化させるため、これは好適である。


[00215]また、上述したように、遠位先端の形状は、遠位先端の開口を介する流体の通過の閉塞又は妨害も防止する。遠位先端の形状は、遠位先端の開口に詰まった又は開口を塞いでいる粒子が容易に放出されることを可能にし、よって永続的な閉塞が生じない。本開示のこれらの及び他の利点は、ストリームプローブの遠位先端のプロフィール又は形状を変更することによって実現される。


[00216]図24A及び図24Bを参照して、本開示の第1の実施形態に係る、偽の陽性信号を防止するための城形状2404及び丸みをおびた形状2406遠位先端を有するプローブ2400、2402の例が示されている(すなわち、遠位先端のこれらの形状は構造的構成である)。これらの先端形状は偽陽性の防止に適するが、同時に歯垢層からの信号レベルが下がるおそれがある。したがって、開口領域の寸法を制限することが好ましい。好適な一実施形態では、PMMA面上の歯垢層からの十分に大きな信号を達成するために、開口の高さは100ミクロン以下であるべきである。図24Bが示す先端形状を使用し、圧力対PMMA面までの距離を測定すると、図25には、成形されていない先端に対して、成形された先端プローブ2400の圧力対距離における明らかな改善が示されている(負の値はPMMA面との接触が無いことを意味し、ゼロはPMMA面と丁度接触していることを意味し、正の値はストリームプローブに対する増加した接触力を意味する)。


[00217]図26を参照して、本開示の第2の実施形態によれば、プローブ2600の遠位先端付近に又は開口2604から近位の位置に小孔2602を含む構造的構成をストリームプローブ2600に与えることにより、偽の陽性信号が防止される。孔2602は、好ましくはプローブ2600の遠位先端の100ミクロン内である。この実施形態の利点は、摩耗問題の場合に有益であり得る、より強固なプローブ先端をもたらすことである。


[00218]図27Aが示す断面図を参照して、本開示の第3の実施形態によれば、プローブ2700の遠位先端はトランペット形状2702(すなわち、構造的構成)を有する。つまり、プローブ2700の内径は、端部から離れた位置と比較して、管の端部(遠位先端)でより大きい。管は遠位先端において発散するように見える。この形状は、歯垢又は歯磨剤によるプローブ2700の遠位先端の閉塞を防ぐ。


[00219]歯面に対して非垂直管方向の場合において大きい信号を得るために、小さい管径を有することが有利である。したがって、図27Aに示される実施形態に関して、管の内側にのみトランペット状の形状を適用し、管の外側はプローブの長さにわたり一定の直径を有することが好ましい。


[00220]他の実施形態は、プローブ2706の遠位先端が発散ではなく集束する逆トランペット形状2710(すなわち、構造的構成)を有する管であり得る。この実施形態では、図27Bの断面図に示されるように、プローブ2706は遠位先端から遠くにより大きい直径を有する。逆トランペット形状2710は圧力降下を引き起こし、低い圧力降下/大きい直径の管と共に小さい先端寸法を達成する。様々な実施形態の遠位先端は、例えばテフロン(登録商標)材料を加熱して局所的に延ばし、トランペット形状又は逆トランペット形状等の所望の先端形状を得ることによって形成することができる。


[00221]図28を参照して、プローブ管2800の遠位先端又は端部に丸められた壁2802(すなわち、構造的構成)を含む本開示の第4の実施形態の断面が示されている。


[00222]図29を参照して、プローブ管2900が、外側に延びる1つ以上のバンパー要素2902(すなわち、構造的構成)を含み、これにより遠位先端が垂直に歯面に触れる場合の流体出口又は遠位口の完全な閉塞を防ぐ、本開示の第5の実施形態の断面が示されている。図29に示されるように、バンパー要素2902はプローブ管2900の中央に配置することができる。


[00223]本明細書は、上記された5つの実施形態のうちの2つ以上を組み合わせることを含む、構造的構成の他の実施形態を考慮する。例えば、最初の2つの実施形態の先端形状と第3及び第4の実施形態の組み合わせを作成することができる。新しい組み合わされた実施形態は、偽陽性及び遠位先端の閉塞の両方の防止に適するであろう。


[00224]図30を参照して、上記の様々な実施形態の遠位プローブ部の遠位先端に、遠位先端112、112’等の遠位先端の摩耗を防止するための構造的構成を与えることについて述べる。様々な構造的構成は、平面上でフローが遠位先端から脱出することを保証することにより、偽陽性も防ぐ。


[00225]本開示によれば、ストリームプローブ先端又は遠位プローブ部(110)等の遠位プローブ部の遠位先端は、開口の周囲に不均一な摩耗プロフィールを有する構造的構成を含み得る。不均一摩耗プロフィールは、遠位先端がより長い期間その形状を十分な程度に保つことを保証する。


[00226]図30に示されるように、本開示によれば、ストリームプローブ3002の遠位先端3000は、ブラッシング中に異なる摩耗特性を有する少なくとも2つのゾーン3006、3008を有する不均一摩耗プロフィール3004を含む。異なる摩耗は、管3010のより長い寿命を保証する。また、先端プロフィールが十分な程度にその形状を維持することにより、その異なる摩耗設計は、歯垢検出プローブ3002を有するブラシヘッドの通常の使用中のきれいな歯の上でのプローブ3002の偽陽性閉塞を克服する。


[00227]本開示によれば、異なる摩耗特性を有するゾーン3006、3008は管3010の周囲上に交互に配置され、例えば高い摩耗、低い摩耗、高い摩耗、そして低い摩耗が与えられる。この設計によれば、図30に示されるような先端形状を、管3010の寿命にわたって維持することができる。


[00228]不均一な摩耗プロフィール3004はいくつかの方法で達成される。本開示に係る第1の実施形態では、少なくとも2つのゾーン3006、3008のそれぞれが他方のゾーンとは異なる材料を含み、2つの材料は異なる摩耗特性を有する。本開示に係る第2の実施形態では、少なくとも2つのゾーン3006、3008は同じ材料を有するが、遠位先端の周囲の摩耗特性が不均一になるよう材料が処理される。また、本開示の第3の実施形態によれば、少なくとも2つのゾーン3006、3008は同じ材料で形成されるが、図34に示されるように、材料は遠位先端の周囲で異なるように配列され又は方向づけられる。これは、ブラッシング中の管3010の直線運動に関する材料の配列(ordering)に起因する先端周囲の非対称摩耗を材料に与える。第4の実施形態は、図35に示されるように、周囲に異なる壁厚寸法を有する管を使用することを含む。


[00229]次に、本開示に係る上記4つの実施形態を詳述する。第1の実施形態では、歯と接触する遠位先端3000に異なる摩耗特性を有する少なくとも2つの材料を提供することによって、遠位先端3000の周囲の不均一な摩耗プロフィール3004が実現される。


[00230]一例として、図30に示されるような適切な先端プロフィールを有する遠位先端3000は、先端プロフィールが最も高い先端周囲の2つの位置により遅く摩耗する材料を使用し、先端プロフィールが最も低い先端周囲の2つの位置により速く摩耗する材料を使用して実現される。このようにすることで、(局所的により高い接触圧力によって引き起される)先端プロフィールの高い部分における過剰な摩耗が、(局所的により低い接触圧力にも関わらず)先端プロフィールのより低い部分におけるより速い摩耗速度によって相殺される。結果として、管3010の寿命の間、所望の先端プロフィールが少なくともある程度は維持される。


[00231]摩耗の差は、2つの材料の硬度の差を選択することによって達成することができる。また、脆性の差も摩耗の差をもたらす。異なる摩耗は、例えば、異なる結晶度、分子量、分子組成、及び架橋を有する材料の使用を伴い得る。


[00232]更に、異なる摩耗は異なる添加物、例えば繊維状物質、ナノ粒子、ミクロ粒子等によって生成され得る。図31に示されるように、遠位先端3012内、第2の材料3016内に第1の材料3014を埋め込むことによって異なる摩耗が生成されてもよい。例えば、第1の材料は、管材料又は第2の材料の基質内に直線的に配列された線状の材料(filamentous material)であってもよい。


[00233]当業者は、例えば、先端周囲に異なる摩耗特性を有する3つ以上の領域、異なる摩耗特性を有する3つ以上の異なる材料を有する、単一の材料3021の管3020のまわりの少なくとも1つの戦略的な位置に少なくとも一層の第2の材料3018を追加(単一の材料3021の特定の部分の上に第2の材料3018が配置される)(図32参照)、単一の材料3025の管3024のまわり全体に配置される第2の材料3022の層の追加(単一の材料3025の全体上に第2の材料3022が配置される)(図33参照)等、ストリームプローブ先端又は遠位先端のための不均一摩耗プロフィールを作成する、第1の実施形態に関する他の構成が存在し得ることを理解できる。


[00234]本開示に係る第2の実施形態では、図30によって示される少なくとも2つのゾーン3006、3008は同じ材料を有するが、摩耗特性又は特徴が遠位先端周囲で不均一又は異なるように材料が処理される。


[00235]例えば、図30のゾーン3006は、摩耗特性がゾーン3008より遅いように処理された第1の材料を使用して実現することができる。第1の材料は、第1の材料をドーピング無しよりも遅く摩耗させることが知られている別の材料でドープされてもよい。ゾーン3008は、摩耗特性がより速いように処理された第2の材料を使用して実現することができる。第2の材料は、第2の材料をドーピング無しよりも速く摩耗させることが知られている別の材料でドープされてもよい。また、第1及び第2の材料が同じ材料であるが、それらの強度又は硬度に影響を与えるために異なる材料/物質でドープされることも考えられる。


[00236]歯磨き時のより遅い摩耗特性を有する材料をもたらす別の適切な処理方法は、イオン注入により材料の表面硬度を上昇させることである。また、異なる摩耗は、遠位先端及び管材料を非回転対称に変化させる放射線処理によって生成されてもよく、例えば、放射線を用いて材料に光物理的又は光化学的効果を与え、放射線処理無しよりも速く摩耗するようにしてもよい。また、異なる摩耗は、図32及び図33を参照して上記した管のまわりの戦略的な位置に別の材料の1つ以上の追加層を加えることによって生成されてもよい。本開示の第2の実施形態によれば、(局所的により高い接触圧力によって引き起こされる)先端プロフィールの高い部分又は高い地点(図30のゾーン3006)における過剰の摩耗は、(局所的により低い接触圧力にも関わらず)先端プロフィールのより低い部分又は低い地点(図30のゾーン3008)におけるより速い摩耗速度によって相殺される。結果として、所望の先端プロフィールがより長い期間、少なくともある程度は維持される。


[00237]本開示に係る第3の実施形態では、図30に示される少なくとも2つのゾーン3006、3008は同じ材料で形成されるが、不均一な摩耗プロフィールを作成するために、図34に示されるように、材料は管3036の開口3034の遠位先端の周囲で異なるように配列され又は方向づけられる。配列は、ブラッシング中の管3010の直線運動に関して先端周囲で非対称な摩耗を材料に与える。図34は、ハッシュ線の2つの異なる向きにより、管3036の開口3034の遠位先端周囲の材料の配列が異なることを示す。ハッシュ線の第1のセット3030は、ハッシュ線の第2のセット3032とは異なる向きに方向づけられている。


[00238]材料は、ブラッシング中の管3036の直線運動に関する材料の配列に起因する開口3034の先端周囲の非対称な摩耗を有する結晶性セラミック、規則性又は延伸ポリマー等であってもよい。


[00239]一例として、図34に示されるような適切な先端プロフィールを有する先端は、自身の向き及びブラッシング方向のためにより遅い摩耗特性を有する配列された材料を、図30に示されるような先端周囲の先端プロフィールが最も高い2つの位置に使用し、自身の向き及びブラッシング方向のためにより速い摩耗特性を呈する材料を、図30に示されるような先端プロフィールが最も低い先端周囲の2つの位置に使用して実現される。


[00240]このようにすることで、(局所的により高い接触圧力によって引き起こされる)先端プロフィールの高い部分又は高い地点(図30のゾーン3006)における過剰な摩耗が、(局所的なより低い接触圧力にも関わらず)先端プロフィールのより低い部分又は低い地点(図30のゾーン3008)におけるより速い摩耗速度によって相殺される。結果として、所望の先端プロフィールがより長い期間、少なくともある程度は維持される。


[00241]第3の実施形態について、不均一摩耗プロフィールを作成するために、3つ以上の異なる材料を使用して遠位先端周囲に異なるように配列し又は方向づけできることが考慮される。


[00242]本開示に係る第4の実施形態は、不均一摩耗プロフィールを作成するために、図35に示される管3042の開口3040の周囲にわたり異なる壁厚寸法(すなわち、不均一な壁厚)を有する管3042を使用することを含む。薄い壁の位置又はゾーン3044において、先端は厚い壁の位置又はゾーン3046よりも容易に摩耗し、結果として、遠位先端及び管3042の形状は実質的により長い期間にわたって維持される。


[00243]厚さプロフィールは、例えば射出成形、機械的変形、薄い壁のゾーン3044を生成するための材料の機械的除去、及び/又は厚い壁のゾーン3046を生成するための材料の追加等によって生成されてもよい。


[00244]本開示の更なる側面によれば、本明細書に記載される様々な実施形態のストリームプローブの遠位プローブ部(110)は、性能又は信頼性を向上させるために、2つ以上のコンポーネント又はセグメントを含む構造的構成を有する。下の表1は、例えばストリームプローブ10等のストリームプローブの全ての要件のための硬さ、鉛直剛性、曲げ剛性、及び直径の最適化のための方向性を示す。


[00245]表1


[00246]表1から、ストリームプローブ10の様々な要件に関して、硬さ、鉛直剛性、曲げ剛性、及び直径の異なる最適化が存在することが明らかである。したがって、単一管システムはストリームプローブ10の全要件に関して最適ではない可能性がある。


[00247]本開示によれば、歯垢検出ストリームプローブ10の先端における比較的小さい寸法を有する硬い耐摩耗材料を、歯垢検出ストリームプローブ10の底における又はから離れたより大きい直径を有し、よりフレキシブルな管と組み合わせることにより、歯垢検出システム及び装置の性能が最適化される。


[00248]図36は、参照符号3050によって一般的に示される本開示に係る例示的なマルチコンポーネント管システムの断面図である。図36に示される管システム3050は、遠位プローブ部の異なる管材料の2...n層3052(半径又は「R」方向)を、管3052の層ごとの軸方向(軸又は「A」方向)の1...m個の管又はコンポーネント3054と組み合わせて有する。材料がこの軸方向でも互いに異なり、異なる特性を有してもよい。管システム3050全体のフレキシビリティを最適化するために、図36に示されるように、隣り合う管3054の間に何らかの分離距離が存在してもよい。


[00249]図37は、図36のようなマルチコンポーネント管システムを有するプローブを最適化するための第1の実施形態を示す。図37は、先端3058及びより大きい直径を有する第2の管3060を有する2コンポーネント管システム3056を示す。先端材料は、摩耗に関して良い特性を有する硬い材料であるべきである(しかし象牙質より硬くはない)。例えば、PEEK材料を使用することができる。寸法は、外径に関しては500ミクロン以下であり、好ましくは外径は350ミクロン以下である。先端長さの一例は4mmであり、例えば2.5mmがより大きい管に挿し込まれる。


[00250]先端3058の下方の管材料はフレキシブルであり且つ低い圧力降下を保証するために、先端と比較してより大きい内径を有するべきである。先端3058の下方の管材料のための適切な材料は、例えばテフロン(登録商標)、ポリウレタン、及びSilastic(登録商標)である。管の長さは例えば7mmでもよい。したがって、本開示によれば、管の直径、壁厚、及び材料特性を調節することにより、所望の剛性(鉛直及び水平両方)を調整することができる。このようにすることで、カスタマイズされたソリューションを作成し、高信頼、ユーザーフレンドリー、且つ耐摩耗性の歯垢検出プローブ/アセンブリを得ることができる。


[00251]図38は、フレキシビリティを調整するために複数のコンポーネントを有する管の他の例示的な実施形態の断面図である。図38に示される実施形態では、構造のプローブ摩耗、歯垢検出、及び剛性の要件に対処する硬い耐摩耗性の管材料R1が存在する。例えば表1に示される他の要件に必要とされるフレキシビリティに対処するために、材料R2は材料R1よりもフレキシブルであってもよい。


[00252]図39は、3つの管材料を有するプローブ3060の他の例示的な実施形態の断面図である。プローブ3060は硬い材料の先端3062、より大きな直径を有するフレキシブルな管3064、及び更に大きな直径を有する非剛性材料を有する他の管3066を含む。管3064、3066の長さを制御することにより、プローブ3060の剛性を所望の値に調整することができる。


[00253]図40は、連続するセグメント又はコンポーネント3070、3072の外径及び内径が変化又は変調し得るプローブ3068の他の例示的な実施形態の断面図である。図40は、管セグメント3072の長さに沿う外径の変化を示す。


[00254]図41は、プローブ3074の他の例示的な実施形態の断面図である。管3076、3078、3080のセグメント又はコンポーネントが非同軸配置で組み立てられる。図41に示されるように、同様な直径を有する2つの管3076、3078がより大きな直径を有する管3080に挿入される。


[00255]本明細書で述べられるマルチコンポーネント実施形態において、コンポーネントは非円形断面、例えば楕円形断面又は長方形断面を有してもよい。本明細書に記載される構成とは異なる構成を有する他のマルチコンポーネント実施形態が本開示の教示に従って実現され得る。


[00256]本開示によれば、歯ブラシへの気泡の供給は、ブラッシングの歯垢除去率も向上し得る。1つの可能な機構は、(i)気泡がきれいなエナメル質の箇所に付着し、(ii)ブラッシングが気泡を動かし、よって気泡の空気/水界面を動かし、(iii)歯垢材料は非常に親水性であり、よって水溶液中に留まることを好むため、気泡の端部が歯垢材料に接触すると、端部が歯垢材料をエナメル質からはがす傾向にある。別の可能な機構は、気泡の存在が流体内の局所的な混合及びせん断力を高め、よって歯垢除去率を高め得ることである。本明細書に記載される表面上の物質を検出する方法の他の例示的な実施形態は、信号の一次導関数のモニタリング、AC(交流)変調、及び歯肉検出のためのセンサの使用を含み得る。


[00257]本開示のいくつかの実施形態を図面に示したが、本開示をこれらに限定することは意図されず、本開示は当該技術分野が許容する範囲の広さを有し、明細書も同様に読まれることが意図される。したがって、上記は限定ではなく、あくまで特定の実施形態の例示として解されるべきである。当業者は、添付の特許請求の範囲に含まれる他の変形例を想像する。


[00258]請求項において、括弧内の如何なる参照符号も特許請求の範囲を制限すると解されるべきではない。「含む(又は備える若しくは有する)」との用語は、請求項に列挙される以外の要素又はステップの存在を除外しない。要素は複数を除外しない。本発明は、複数の異なる要素を含むハードウェアによって、及び/又は、適切にプログラミングされたプロセッサによって実現され得る。複数の手段を列挙する装置クレームにおいて、これらの手段のうちのいくつかは、単一のハードウェアアイテムによって具現化され得る。単に特定の手段が互いに異なる独立請求項に記載されているからといって、これらの手段の組み合わせを好適に使用することができないとは限らない。



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