溶接プロセス中に不活性ガスをモニタリングする方法及び装置

申请号 JP2015511860 申请日 2013-11-11 公开(公告)号 JP2015516304A 公开(公告)日 2015-06-11
申请人 フロニウス・インテルナツィオナール・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツングFronius International Gmbh; フロニウス・インテルナツィオナール・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツングFronius International Gmbh; 发明人 ヨハネス・ツィマー; ダビド・シャリンガー; マヌエル・グラーダウアー; ヘルムート・プフリュゲルマイアー;
摘要 本発明は、溶接トーチ(7)を用いて行われる溶接プロセス中に不活性ガス(5)をモニタリングする方法及び装置(30)に関する。不活性ガス(5)のタイプに依存する少なくとも1つの測定変数(Pi)が少なくとも1つのセンサ(Si)によって測定される。本発明によれば、上記不活性ガス(5)の少なくとも2つの測定変数(Pi)を測定し、上記不活性ガス(5)の上記少なくとも2つの測定変数(Pi)の測定された値(Mi)を、上記少なくとも2つの測定変数(Pi)の複数の格納された値(Mi’)であって、複数の不活性ガスタイプ(Gi)に関連付けられた値と比較し、上記不活性ガス(5)の上記少なくとも2つの測定変数(Pi)の測定された値(Mi)に最も近接する、上記少なくとも2つの測定変数(Pi)の割り当てられた値(Mi’)に係る不活性ガスタイプ(Gi)を表示する。
权利要求

溶接トーチ(7)を用いて行われる溶接プロセス中に不活性ガス(5)をモニタリングする方法であって、 不活性ガス(5)のタイプに依存する少なくとも1つの測定変数(Pi)が少なくとも1つのセンサ(Si)によって測定され、 上記方法は、 上記不活性ガス(5)の少なくとも2つの測定変数(Pi)を測定し、 上記不活性ガス(5)の上記少なくとも2つの測定変数(Pi)の測定された値(Mi)を、上記少なくとも2つの測定変数(Pi)の格納された値(Mi’)であって、複数の不活性ガスタイプ(Gi)に関連付けられた値と比較し、 上記不活性ガス(5)の上記少なくとも2つの測定変数(Pi)の測定された値(Mi)に最も近接する、上記少なくとも2つの測定変数(Pi)の割り当てられた値(Mi’)に係る不活性ガスタイプ(Gi)を表示する ことを特徴とする方法。上記方法は、 上記不活性ガス(5)の熱容量及び差圧を、上記不活性ガス(5)の測定変数(Pi)として測定し、 上記熱容量及び上記差圧の測定された値(Mi)を、上記熱容量及び上記差圧の格納された値(Mi’)であって、複数の不活性ガスタイプ(Gi)に関連付けられた値と比較し、 上記熱容量及び上記差圧の測定された値(Mi)に最も近接する、上記熱容量及び上記差圧の割り当てられた値(Mi’)に係る不活性ガスタイプ(Gi)を表示する ことを特徴とする請求項1記載の方法。上記不活性ガス(5)の熱容量は、熱量測定の質量流量測定方法によって測定されることを特徴とする請求項2記載の方法。上記差圧はオリフィス板上で測定されることを特徴とする請求項2又は3記載の方法。上記不活性ガスタイプ(Gi)に関連付けられた、上記少なくとも2つの測定変数(Pi)の格納された値(Mi’)が、上記不活性ガス(5)の上記少なくとも2つの測定変数(Pi)の測定された値(Mi)から等しく離れているとき、2つの不活性ガスタイプ(Gi)を表示することを特徴とする請求項1〜4のうちの1つに記載の方法。上記不活性ガス(5)の温度(T)は、上記不活性ガス(5)の別の測定変数(Pi)として測定されることを特徴とする請求項1〜5のうちの1つに記載の方法。上記不活性ガス(5)の上記少なくとも2つの測定変数(Pi)の測定された値(Mi)と、上記少なくとも2つの測定変数(Pi)の格納された値(Mi’)であって、複数の不活性ガスタイプ(Gi)に関連付けられた値との差が、予め決められたしきい値を超えるとき、警告を送信することを特徴とする請求項1〜6のうちの1つに記載の方法。上記不活性ガス(5)の流量及び/又は戻り圧の予め決められたしきい値に到達していないとき、不活性ガス(5)の流量及び/又は戻り圧力を測定し、上記溶接トーチ(7)の汚染に関する警告を送信することを特徴とする請求項1〜7のうちの1つに記載の方法。上記予め決められたしきい値に到達していないとき、上記溶接トーチ(7)を自動的に清掃することを特徴とする請求項8記載の方法。溶接トーチ(7)を用いて行われる溶接プロセス中に不活性ガス(5)をモニタリングする装置(30)であって、 不活性ガス(5)のタイプに依存する少なくとも1つの測定変数(Pi)を測定する少なくとも1つのセンサ(Si)を備え、 上記装置は、 上記不活性ガス(5)の少なくとも2つの測定変数(Pi)を測定する少なくとも1つのセンサ(Si)と、 複数の不活性ガスタイプ(Gi)と、2つの測定変数(Pi)の値(Mi’)であって、上記複数の不活性ガスタイプ(Gi)に関連付けられた値とを格納する記憶装置(31)と、 上記不活性ガス(5)の上記少なくとも2つの測定変数(Pi)の測定された値(Mi)を、上記少なくとも2つの測定変数(Pi)の上記格納された値(Mi’)であって、上記複数の不活性ガスタイプ(Gi)に関連付けられた値と比較する手段(33)と、 上記不活性ガス(5)の上記少なくとも2つの測定変数(Pi)の測定された値(Mi)に最も近接する、上記少なくとも2つの測定変数(Pi)の割り当てられた値(Mi’)に係る不活性ガスタイプ(Gi)を表示するディスプレイ(34)と を備えることを特徴とする装置(30)。上記不活性ガス(5)の熱容量を測定し、上記不活性ガス(5)の差圧を測定する少なくとも1つのセンサ(Si)と、 複数の不活性ガスタイプ(Gi)と、上記複数の不活性ガスタイプ(Gi)に割り当てられた上記熱容量及び上記差圧の値(Mi’)とを格納する記憶装置(31)と、 上記熱容量及び上記差圧の測定された値(Mi)を、上記熱容量及び上記差圧の関連付けられた格納された値(Mi’)と比較する手段(33)と、 上記熱容量及び上記差圧の測定された値(Mi)に最も近接する、上記熱容量及び上記差圧の割り当てられた値(Mi’)に係る不活性ガスタイプ(Gi)を表示するディスプレイと を備えることを特徴とする請求項10記載の装置(30)。上記不活性ガス(5)の熱容量を測定するセンサ(Si)は、好ましくは薄膜技術の、熱量測定の質量流量センサによって形成されることを特徴とする請求項11記載の装置(30)。上記不活性ガス(5)の差圧を測定するセンサ(Si)は、少なくとも1つの差圧センサによって形成されることを特徴とする請求項11又は12記載の装置(30)。上記不活性ガス(5)の上記少なくとも2つの測定変数(Pi)の測定された値(Mi)から等しく離れている、上記不活性ガス(5)の上記少なくとも2つの測定変数(Pi)の割り当てられた格納された値(Mi’)に係る、2つの不活性ガスタイプ(Gi)を表示するディスプレイ(34)が形成されることを特徴とする請求項10〜13のうちの1つに記載の装置(30)。上記不活性ガス(5)の温度(T)を、上記不活性ガス(5)の別の測定変数(Pi)として測定するセンサ(Si)を備えることを特徴とする請求項10〜14のうちの1つに記載の装置(30)。上記不活性ガス(5)の上記少なくとも2つの測定変数(Pi)の測定された値(Mi)と、上記不活性ガス(5)の少なくとも2つの測定変数(Pi)の関連付けられた格納された値(Mi’)との差が、予め決められたしきい値を超えるとき、光学的又は音響的な警告を送信する警告装置を備えることを特徴とする請求項10〜15のうちの1つに記載の装置(30)。上記不活性ガス(5)の上記少なくとも2つの測定変数(Pi)を測定する上記少なくとも1つのセンサ(Si)は、上記溶接トーチ(7)に接続された電流源(2)において構成されることを特徴とする請求項10〜16のうちの1つに記載の装置(30)。上記不活性ガス(5)の流量及び/又は戻り圧力を測定するセンサ(Si)と、 上記測定された流量及び/又は上記戻り圧力が予め決められたしきい値より低下したとき、上記溶接トーチ(7)の汚染の警告を送信する警告装置と を備えることを特徴とする請求項10〜17のうちの1つに記載の装置(30)。上記不活性ガス(5)の上記測定された流量及び/又は上記戻り圧力よりも値が低下したとき、上記溶接トーチ(7)を自動的に清掃するクリーニング装置を備えることを特徴とする請求項18記載の装置(30)。

说明书全文

本発明は、溶接トーチを用いて行われる溶接プロセス中に不活性ガスをモニタリングする方法であって、不活性ガスのタイプに依存する少なくとも1つの測定変数を少なくとも1つのセンサによって測定する方法に関する。

さらに、本発明は、溶接トーチを用いて行われる溶接プロセス中に不活性ガスをモニタリングする装置であって、不活性ガスのタイプに依存する少なくとも1つの測定変数を測定する少なくとも1つのセンサを備えた装置に関する。

本願の対象は溶接プロセス中の不活性ガスのモニタリングに関するものであるが、「不活性ガス」という用語は、フォーミングガス、プロセスガス、及びトランスポートガスなどの、溶接プロセス中に使用される他のガスを包含する。

従来技術によれば、溶接プロセスで使用される不活性ガスを決定する方法及び装置が知られている。例えば、特許文献1は、不活性ガスを測定するための装置及び方法であって、不活性ガスの酸素の量を決定することにより不活性ガスの保護効果を測定することを開示している。

特許文献2は、できるだけ一定のガスフローを得るために、溶接電流に依存した不活性ガスのフローを制御することを開示している。

特許文献3は、溶着装置を制御するための溶接システム及び方法であって、最適タイプの不活性ガスも含む所定の溶接パラメータの決定を、溶接電流及び溶接電圧のようなある設定された溶接パラメータから、統計的分析によって行うことを開示している。溶接プロセスで使用される不活性ガスのタイプを決定することはできない。

オーストリア国特許第504964B1号明細書

国際公開第2009/031902A1号

米国特許出願公開第2011/163072A1号明細書

不活性ガスのタイプ又はその組成を例えばクロマトグラフにより決定することは比較的に複雑であるので、それは、溶着装置ではまだ使用されていない。

従って、本発明の目的は、不活性ガスのタイプを結論づけることを可能にする、不活性ガスをモニタリングする前述の方法及び前述の装置を提供することにある。できるだけ簡単かつコスト効率が良いような方法及び装置を実現する。

本方法に関して、本発の目的は以下のように解決される。上記不活性ガスの少なくとも2つの測定変数が測定される。上記不活性ガスの上記少なくとも2つの測定変数の測定された値が、上記少なくとも2つの測定変数の複数の格納された値であって、複数の不活性ガスタイプに関連付けられた値と比較される。上記不活性ガスの上記少なくとも2つの測定変数の測定された値に最も近接する、上記少なくとも2つの測定変数の割り当てられた値に係る不活性ガスタイプが表示される。本発明によれば、不活性ガスの少なくとも2つの測定変数が測定されて、一種の指紋として不活性ガスに関連付けられる。その後、不活性ガスの測定された指紋は、既知の不活性ガスの格納された指紋と比較され、また、測定された不活性ガスの指紋に最も接近して対応する指紋を有する不活性ガスタイプが、溶接装置のディスプレイ上に表示される。これは、2つの測定変数の場合には、1ペアの値が形成されて、格納された複数ペアの値と比較されることを意味する。不活性ガスの容易に測定可能な測定変数を選択するとき、本方法は比較的に安価かつ簡単な方法で実現可能であり、従って、溶接プロセス又は溶接装置に適用することもできる。不活性ガスの可能な測定変数は、例えば、熱容量、温度粘度密度、臨界流(すなわち、層流から乱流への遷移が生じる流れ)、などを含む。不活性ガスの少なくとも2つの測定変数は、溶接技術で使用される不活性ガスの制御条件下で測定され、値は各不活性ガスタイプに関連付けられる。したがって、測定変数の各関連付けられた値を含む実際の不活性ガスタイプの一種のテーブル、特性、又はマップが、生成され、格納され、仕様により溶接装置に蓄積される。その後、不活性ガスの少なくとも2つの測定変数の測定された値が、仕様によって比較され、最も適切な不活性ガスタイプが選択され、溶接装置上に表示される。したがって、溶接工は、溶接装置のディスプレイをチェックして、どの不活性ガスが溶接プロセスで使用されているかを見ることができる。従って、選択された不活性ガスの場合に可能になる構成オプションだけが、溶接工のためにイネーブルにされてもよい。溶接装置は、自動的にイネーブルになり、溶接工による構成を促進する。

好ましくは、不活性ガスの測定変数として、測定変数としての不活性ガスの熱容量及び差圧が測定され、それらは、質量流量及び体積流量の尺度として作用する。熱容量及び差圧の測定された値は、熱容量及び差圧の複数の格納された値であって、不活性ガスタイプに関連付けられた値と比較される。熱容量及び差圧の測定された値に最も近接する、熱容量及び差圧の割り当てられた値に係る1つの不活性ガスタイプが表示される。

不活性ガスの熱容量及び/又は質量流量は、熱量測定の流体質量測定方法を用いた特に簡単かつ安価な方法で測定されてもよい。この熱流計では、例えば、不活性ガスの経路において発熱素子が加熱され、不活性ガスの熱輸送が少なくとも1つの温度センサで検出される。この目的のために、センサは発熱素子に一体化されてもよい。そのような熱量測定の質量流量測定方法は、薄膜技術の特に簡単かつ省スペースな方法で実現可能である。等価な方法として、温度が一定に保たれてもよく、従って、温度を一定に保つように電流及び/又は熱容量を測定してもよい。

不活性ガスの差圧及び/又は体積流量は、従来技術の既知のセンサによってオリフィス板上で適切に測定することができる。ここで、体積流量は、2つの場所における不活性ガスの圧差としての差圧によって測定される。この測定方法は、比較的に簡単な方法で、小さなサイズで実現されてもよい。

不活性ガスの少なくとも2つの測定変数の測定された値を、少なくとも2つの測定変数の格納された値であって、複数の不活性ガスタイプに関連付けられた値と比較しても明確な結果が得られず、かつ、関連付けられた格納された値が測定された値から等しく離れている場合、好ましくは、2つの不活性ガスタイプが表示される。その後、溶接工は、現実に対応する不活性ガスタイプをディスプレイ上で選択してもよく、あるいは必要であれば、不活性ガスの測定を繰り返してもよい。

さらに、不活性ガスの温度が不活性ガスの別の測定変数であると見なされる場合、不活性ガスのより正確な決定が行われるかもしれない。不活性ガスに係る多数の測定変数と、特に、質量流量及び体積流量の尺度としての熱容量及び差圧とは、温度に依存するので、このことは、不活性ガスの温度を検出するときに考慮されてもよく、不活性ガスタイプのより正確な測定が行なわれてもよい。

本発明の別の特徴によれば、不活性ガスの少なくとも2つの測定変数の測定された値の差が、少なくとも2つの測定変数の格納された値であって、複数の不活性ガスタイプに関連付けられた値のしきい値を超過する場合は常に、警告を発することが意図される。測定変数が格納された値からずっと離れていて、かつ、比較結果が過度に不正確である場合、音響的又は光学的な警告が溶接工に、又は溶接ロボットに直接に送られて、測定の繰り返しを要求する。

不活性ガスの流量及び/又は戻り圧力が測定され、かつ、不活性ガスの流量及び/又は戻り圧力の与えられたしきい値に達していないことが検出された場合、溶接トーチの何らかの汚染の可能性について警告が発せられてもよい。原則として、不活性ガスの測定は、任意の場所において直接的に行われてもよく、又は不活性ガスの圧力を介して間接的に行われてもよい。測定が本質的には溶接トーチ内で行われるとき、測定が汚染にきわめて近接した場所で行われるので、測定はより正確になる。しかしながら、溶接トーチ中の測定であって、ガス貯蔵器から溶接トーチまでのラインの適切な場所における測定もまた可能であり、戻り圧力が検出されて評価される。この点で、圧力ヒストグラムの生成を可能にし、かつ、汚染に関する情報を受けるように、溶接プロセスの間に測定を継続的に行うことも有利である。

優位点として、不活性ガスの流量及び/又は戻り圧力の調整されたしきい値に達していない場合は常に、溶接トーチは自動的に清掃される。例えば、ロボットはクリーニング装置を始動することができ、溶接トーチ、特にそのガスノズルは、機械的又は磁気的な方法でいかなる不純物も除去するように清掃されてもよい。

また、本発明に係る目的は、溶接トーチを用いて行われる溶接プロセス中に不活性ガスをモニタリングするための上述の装置によって達成され、少なくとも1つのセンサは、上記不活性ガスの少なくとも2つの測定変数を測定するために提供され、さらに、複数の不活性ガスタイプと、少なくとも2つの測定変数の値であって、これらの不活性ガスタイプに関連付けられた値を格納するための記憶装置と、上記不活性ガスの測定された値を、上記複数の不活性ガスタイプに関連付けられた格納された値と比較するための手段と、上記測定された値に最も近接する関連付けられた値を有する不活性ガスを表示するためのディスプレイとが提供される。そのような装置は、特にどんな場合でも溶接装置中に存在する装置、例えば制御装置をこの目的のために使用可能であるので、比較的簡単に実装される。モニタリング装置の他の利点については、本方法に係る上述の説明が参照される。少なくとも2つの測定変数を測定するために、両方の測定変数を測定することができる1つのセンサを使用可能であり、又は、不活性ガスの測定変数を1つずつ測定するために2つのセンサを使用可能である。

上述のように、不活性ガスの熱容量及び差圧を測定することは、測定変数として特に適している。

この点で、不活性ガスの熱容量及び/又は質量流量を測定するためのセンサは、好ましくは、熱量測定の質量流量センサによって形成され、これは薄膜技術で実現されてもよい。

不活性ガスの差圧及び/又は体積流量を測定するためのセンサは、好ましくは、少なくとも1つの差圧センサによって形成される。

溶接装置のディスプレイは、不活性ガスの少なくとも2つの測定変数の測定された値から等しく離れている、不活性ガスの少なくとも2つの測定変数の関連付けられた格納された値を有する、2つの不活性ガスタイプを表示するように設計されている。不活性ガスの測定された指紋が、2つの格納された指紋の正確に中央にある場合、両方の不活性ガスタイプが溶接装置のディスプレイ上に表示され、溶接工は選択するか、測定を繰り返す。

不活性ガスの別の測定変数として不活性ガスの温度を測定するためのセンサが提供される場合、不活性ガスタイプのより正確な検出が行われてもよい。不活性ガスの温度は、小型化可能なセンサによって、比較的容易に検出可能である。

本発明の別の特徴によれば、不活性ガスの少なくとも2つの測定変数の測定された値と、不活性ガスの少なくとも2つの測定変数の関連付けられた格納された値との間の差が、予め設定されたしきい値を超過する場合、光学的及び/又は音響的な警告を発するための警告装置が提供される。この場合、測定された値が格納された値から過度に離れている場合、又は、不活性ガスの測定された指紋が格納された指紋から過度に離れている場合、対応する警告は発生され、これにより、溶接工又は溶接ロボットは、不活性ガスの測定を繰り返す。

不活性ガスの少なくとも2つの測定変数を測定するための少なくとも1つのセンサは、好ましくは、溶接トーチに接続された電流源に配置される。

さらに、不活性ガスの流量及び/又は戻り圧力を測定するためのセンサが提供される場合、測定流量及び/又は戻り圧力がしきい値未満である場合はいつでも、これは、溶接トーチの汚染を意味する可能性があり、対応する警告が溶接工又は溶接ロボットに送られてもよい。

不活性ガスの少なくとも1つの測定された流量及び/又は戻り圧力に達していなかった場合に、溶接トーチを自動的に清掃するためのクリーニング装置を提供することは優位点となる。クリーニング装置は、溶接トーチの構成要素、特にそのガスノズルの機械的及び/又は磁気的な清掃を行なうことができる。

溶接装置の概略図である。

溶接プロセスにおいて不活性ガスをモニタリングする方法のブロック図である。

不活性ガスの2つの測定変数の複数の格納された値であって、不活性ガスタイプに関連付けられた値に係る特性曲線の例である。

溶接トーチの汚染の可能性を示す指標として不活性ガスのフローの検出を示すブロック図である。

本発明は、添付の概略図を参照して、さらに詳細に説明される。

図1において、MIG/MAG、WIG/TIG、電極、2ワイヤ/タンデム溶接方法、プラズマ又はハンダ付け方法、などの様々なプロセス又は方法のための溶接装置1が示される。

溶接装置1は電源2を備え、電源2は、そこに構成された電力装置3、制御手段4、ならびに、例えばスイッチング素子、制御弁などの他の構成要素及びライン(図示せず)を備える。制御手段4は例えば制御弁に接続され、制御弁は、ガス貯蔵器6及び溶接トーチ7の間の不活性ガス5のための供給ラインに配置される。

さらに、溶接トーチ7のエリアにおいて供給ドラム10又はワイヤコイルから溶接ワイヤ9を供給するための装置8は、例えばMIG/MAG溶接において一般的であるように、制御手段4によって始動されてもよい。当然ながら、材料装置8は、溶接装置1において一体化されてもよく、特に電源2の筐体11に一体化され、図1に示すように台車12上の追加装置として設けられなくてもよい。溶接ワイヤ9のための供給装置8は、溶接装置1上に直接に配置されてもよく、この場合、電源2の筐体11は、上面で供給装置8を収容するように設計され、台車12を省略してもよい。

溶接ワイヤ9は、溶接トーチ7の外部の供給装置8からプロセス点に供給されてもよく、この場合、非溶融電極は、好ましくは、WIG/ティグ溶接において一般的であるように、溶接トーチ7内に配置される。

溶接ワイヤ9と、1つ又は複数の部分から構成される被溶接物14との間の電気アーク13を確立するための電流は、電源2の電力装置3から溶接トーチ7に溶接ライン(図示せず)を介して供給される。被溶接物14は、別の溶接ライン(図示せず)、特に接地ケーブルを介して電源2の別の電位に接続され、これにより、電気アーク13を介してプロセスのための電気回路を構成することができる。

溶接トーチ7を冷却するために、これは、例えばフローモニタのような任意の可能な構成要素の相互接続によって、液体の容器、特にレベルインジケータ17を備えたタンク16に、冷却装置15を介して接続される。溶接トーチ7を始動するとき、冷却装置1、特に水タンクに入っている液体のために使用される液体ポンプは始動され、これにより、溶接トーチ7を冷却させる。図示した実施形態から分からるように、冷却機15は台車12上に配置され、そして、その上に電源2が配置される。溶接装置1の個々の構成要素、すなわち、電源2、供給装置8、及び冷却装置15は、それらが対応する凸部又は凹部を有し、これにより、それらが互いに安全に積み重ねられるか、又は互いの上に配置されることが可能になるように設計されている。

溶接装置1、特に電源2は、入力及び/又は出力装置18をさらに備え、これを介して、溶接トーチ1のすべての種類の異なる溶接パラメータ、動作モード、又は溶接プログラムの調節及び/又は起動及び表示を行うことができる。入力及び/又は出力装置18を介して調節される溶接パラメータ、動作モード、又は溶接プログラムは制御手段4にわたされ、これにより溶接装置1の個々の構成要素はトリガされ、及び/又は、調整又は制御のための対応する設定点は予め決められている。対応する溶接トーチ7を使用する場合、調節は溶接トーチ7を介して行われてもよく、この目的のために、溶接トーチ7は、溶接トーチの入力及び/又は出力装置19を備えている。溶接トーチ7は、好ましくは、データバス、特にシリアルデータバスを介して、溶接装置1、特に電源2又は供給装置8に接続される。溶接プロセスを開始するために、溶接トーチ7は、ほとんどの場合においてスタートスイッチ(図示せず)を含み、これは、始動されたとき電気アーク13に点弧する。電気アーク13による放射熱から保護するために、溶接トーチ7に熱シールド20を備えてもよい。

図示した実施形態において、溶接トーチ7は、ホースパッケージ21を介して溶接装置1に接続され、ホースパッケージ21は、ねじれ防止構成要素22を介して溶接トーチ7に固定されてもよい。ホースパッケージ21は、例えば、供給ライン、溶接ワイヤ9、不活性ガス5、冷却回路、データ伝送などのためのラインのような、溶接装置1から溶接トーチ7に延在する個々のラインを収容し、一方、接地ケーブルは、好ましくは、別個に電源2に接続される。ホースパッケージ21は、好ましくは、連結装置(図示せず)を介して電源2又は供給装置8に接続され、一方、ホースパッケージ21中の個々のラインは、ねじれ防止構成要素により溶接トーチ7に、又は溶接トーチ内に装着される。ホースパッケージ21の対応する歪みの軽減を保証するために、ホースパッケージ21は、ケーブル軽減手段(図示せず)を介して電源2又は供給装置8の筐体11に接続されてもよい。

基本的には、異なる溶接プロセス又は溶接装置1では、上述の構成要素のすべてが使用されなければならないとは限らない。溶接トーチ7は空冷式溶接トーチ7として設計されてもよく、冷却装置15は省略されてもよい。溶接装置1は、少なくとも、電源2、供給装置8、及びせいぜい冷却装置15から構成され、これによって、これらの構成要素はジョイントハウジング11内に構成されてもよい。例えば、供給装置8における摩擦保護部23、又はガス貯蔵器6のための支持手段25におけるオプションのキャリア24、などの、他の部品又は構成要素を配置してもよい。

図1に示す溶接装置1の実施形態は、単に、多くのオプションのうちの1つを構成する。特に、溶接装置1は、溶接ワイヤ9の供給、ホースパッケージ21の長さ、溶接ワイヤ9の供給装置8のタイプ、位置、及び個数、ワイヤバッファ(図示せず)の存在、及びさらに多くの事項に関して大幅に変化してもよい。

図2は、溶接トーチを用いて行われる溶接プロセス中に不活性ガスをモニタリングする方法であって、不活性ガスの少なくとも2の測定変数Piが少なくとも1つのセンサSiによって測定される方法を説明するブロック図を示す。この点で、各1つのセンサSiは、不活性ガスの1つの測定変数Piを測定するために使用可能であり、あるいは、1つのセンサで、不活性ガスの複数の測定変数Piを測定してもよい。不活性ガスをモニタリングするための装置30は、記憶装置31をさらに備え、記憶装置31において、少なくとも2つの測定変数Piは、測定された値Mi’として各不活性ガスタイプに割り当てられて格納される。センサSiによって測定された値Miを対応する装置32において可能な前処理を行うとき、測定された値Miは、比較手段33において、格納された値Mi’と比較される。この点で、測定された値Miは、測定変数Piの測定された値を表す。その後、不活性ガスの測定された値Miに最も近接する割り当てられた値Mi’を有する少なくとも1つの不活性ガスタイプGiが、ディスプレイ34上に表示される。検出された不活性ガスタイプは、溶接トーチのパラメータの設定内容及び/又は構成にも影響し、例えば、検出された不活性ガスタイプの場合に可能な特性線のみを選択することができる。このことは、被溶接物の材料又はアンペア数のような個々のパラメータにもあてはまる。これは、構成の可能性が限定されている、及び/又は、所与であることを意味する。不活性ガスの測定変数Piとして、不活性ガスの熱容量及び差圧は、好ましくは、質量流量及び体積流量の測定値として測定される。測定値は、温度T、粘度、密度ρ、熱伝導率などのような影響量に依存し、従って、影響量は不活性ガスに依存する。したがって、不活性ガスの測定変数Piの相応して異なる測定された値Miが得られる。

溶接手順の前に不活性ガスを割り当てる際、センサは、不活性ガスにあわせて調節され、従って、溶接手順の間に質量流量及び/又は体積流量を測定することができる。 従って、使用される好ましいセンサは、質量流量センサである。

図3は、格納された測定された値の例を示し、ここでは、不活性ガスの熱容量及び差圧が2つの測定変数P1及びP2としてプロットされている。熱容量は、熱量測定の質量流量センサによって決定される。差圧は、オリフィス板上で、すなわち狭窄部で測定される実験室条件下又は較正後において、溶接方法で使用される不活性ガスについて測定変数P1及びP2の値が検出され、対応する不活性ガスタイプが特性線によって定義される。不活性ガスの測定変数P1及びP2の測定された値は、格納された値と比較され、測定された値に最も近接する不活性ガスが選択されて表示される。等価な方法で、熱容量は、温度増加などの測定変数で置き換えられてもよい。加熱構成要素は、例えば一定温度で動作し、値を保存する。不活性ガスを流しながら温度を一定に保つのに必要な電力は、熱輸送に比例する。等価な方法で、これは、加熱構成要素の電流によって間接的に測定されてもよい。

最後に、図4は方法のフロー図を示し、ここでは、不活性ガスの流量及び/又は戻り圧力の測定によって、溶接トーチ7又はそのガスノズルの汚染を判断することができる。ブロック100による規準状態を参照した後、圧力及び/又は流量計測のためのテストを行って(ブロック102)、溶接プロセスの間の不活性ガスの圧力コース及び/又はフローコースの値が、ブロック101でモニタリングされて記録される。判断103において、測定された値は、与えられたしきい値と比較される。測定された値がしきい値より高い場合、溶接プロセスは継続される(ブロック104)。測定された値がしきい値以下ある場合、溶接トーチは清掃処理されるか(ブロック105)、又は、少なくとも警告が送られる。この後、溶接プロセスを継続することができる。

従って、不活性ガスの圧力は、一方では差圧によって、他方では戻り圧力によって検出することができる。

QQ群二维码
意见反馈