Method for measuring characteristics of gas under reference condition

申请号 JP41910190 申请日 1990-12-28 公开(公告)号 JPH06130055A 公开(公告)日 1994-05-13
申请人 Honeywell Inc; ハネウエル.インコーポレーテッド; 发明人 URITSUHI BOON;
摘要 PURPOSE: To measure the characteristics of a fluid under reference temperature and pressure conditions by not analyzing the fluid for composition nor detecting the pressure of the fluid, but using the measured characteristic of the fluid under a nonreference pressure or temperature condition. CONSTITUTION: On-site calibration is performed by inputting the pressure P, specific heat cp, and heat conductivity (k) of a test gas to a data bank 170. In a system for measuring characteristics of a gas, the error of a sensor is fetched as a correcting value at the time of re-calibrating the specific heat cp and thermal conductivity (k) when the pressure of the gas is not able to be measured irrespectively of the sensor. The values of the sensor for the thermal conductivity (k) and specific heat cp are decided by using the measured values of the output U of a bridge and time difference dt in the same way as that used in a measurement mode. When the values do not coincide with the input values, constants a3 an a5 are changed so that the values can become coincident with the input values. In this method, inspections must be performed by using a second test gas and, when the results are coincident with the input values, re-calibration can be completed.
权利要求 【特許請求の範囲】
  • 〔請求項1〕ガス用マイクロセンサにより基準条件の下で燃料ガスの特性を測定する方法において、 電気的に付勢されるヒータ膜を有し、そのヒータ膜に近接して抵抗センサ膜が配置されているような基板により支持されるマイクロブリッジ構造を設ける過程と;マイクロブリッジ構造を感知すべきガスと接触する状態に配置する過程と;前記センサ膜に過渡温度信号と、それに続く定常状態温度信号とを発生させるのに十分な持続時間と電力の電気エネルギーパルスを前記ヒータ膜に供給する過程と;過渡温度信号の積分sを測定する過程と;
    センサ定常状態温度信号dUを測定する過程と;マイクロブリッジ構造の基板におけるガス温度Tgを測定する過程と;周囲温度又は電子機器温度Teを測定する過程と;電子機器に対する周囲温度Teの影響を補償しつつ、dU及びTg(ガス温度)の関数として熱伝導率k
    を計算する過程と;周囲温度Teを補償しつつ、dU及びTgの関数として比熱Cpを計算する過程と;計算したk及び測定したTgからKs(標準条件の下でのk)
    を計算する過程と;計算したCp及び測定したTgからCps(標準条件の下での比熱)を計算する過程とから成る方法。
  • 〔請求項2〕マイクロセンサ燃料流量計測装置で基準条件の下で燃料ガスの特性修正を測定する方法において、 基板上の電気的に付勢されるヒータ膜と、ヒータ膜の両側に、それに近接して配置される第1及び第2の抵抗センサ膜とを有するマイクロブリッジ流量センサを設ける過程と;流量センサを燃料ガスと接触する状態に配置する過程と;前記センサ膜に過渡温度信号と、定常状態温度信号とを発生させるのに十分な持続時間と電力の電気エネルギーパルスを前記ヒータ膜に供給する過程と;室温より一定のdTだけ高い温度を得るためにヒータ電力Whcを測定する過程と;上昇センサパルスの積分を測定する過程と;複合センサ定常状態出力dUを測定する過程と;センサ基板におけるガス温度を測定する過程と;周囲温度を補償しつつ、dU、Whc及びTg(ガス温度)の関数として熱伝導率kを計算する過程と;周囲温度を補償しつつ、dU、Whc及びTgの関数として比熱Cpを計算する過程と;計算したk及び測定したTgからKs(標準条件におけるk)を計算する過程と;計算したCp及び測定したTgからCps(標準条件における比熱)を計算する過程とから成る方法。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    〔0001〕〔産業上の利用分野〕本発明は流体の特定 の物理的特性を測定する方法に関し、特に、温度及び圧の所定の基準条件におけるそれらの特性の測定に関する。 〔0002〕〔従来の技術及び発明が解決しようとする問題点〕従来、温度及び圧力の所定の基準条件における流体のそれらの特性の測定は、対象であるガス又は液体の温度及び/又は圧力の制御によるか、又はそのような制御を伴なわない組成分析によって実施されているが、
    それらの方法はいずれもハードウェア及びエネルギー消費の点でコスト高である。 また、これにより、バッテリーを電源とする動作が好ましくないものになる。 〔0003〕本発明と同じ譲受人に譲渡され且つ本発明に必要な範囲内で取入れられている1988年6月24
    日出願、名称「Measurement of The
    rmal Conductivity and Spe
    cific Heat」の同時係属出願第210,89
    2号の説明によれば、従来の比熱Cpの測定は、熱に関して分離されている、すなわち断熱システムに供給されるエネルギーの可逆段階増加を使用する熱量測定を経て行われていた。 このような装置は大型で低速であると共に、扱いにくい。 〔0004〕流体の熱伝導率の測定に関して、様々な種類の検出器が使用されてきた。 その中に抵抗ブリッジ形センサがある。 そのような装置の1つが米国特許第4,
    735,082号に記載されているが、この場合、ブリッジの一方の対線上にあるフィラメントを関心サンプルガスが通過する空洞に配置するというホィートストンブリッジ方式を使用して熱伝導率を検出する。 フィラメントは、入力電圧を変化させることにより交番するレベルで一連の熱エネルギー量を関心流体に導入するために使用される。 尚、入力電圧は他方の対角線で電圧差信号として検出される。 連続する信号の流れの値の変化を積分すると、流体を通過するときの熱消散、すなわち、流体の熱伝導率を示す信号が得られる。 〔0005〕さらに、熱によって誘起される電気抵抗の変化の測定のために、以下に特に第1図から第5図の従来例を参照してさらに詳細に説明するような非常に小型で、きわめて正確な「マイクロブリッジ」半導体チップセンサが最近使用されている。 この場合、エッチングにより形成した半導体「マイクロブリッジ」を条件センサ又は流量センサとして使用する。 このようなセンサは、
    たとえば、薄膜ヒータの周囲に1対の薄膜センサを含むと考えられる。 この種の半導体チップセンサは、全て本発明と同一の譲受人に譲渡されている米国特許第4,4
    78,076号、第4,478,077号、第4,50
    1,144号、第4,651,564号及び第4,68
    3,157号などの特許の1つ又は2つ以上の中でさらに詳細に説明されている。 〔0006〕しかしながら、従来は、関心流体の比熱C
    pと、熱伝導率kとの測定に別個の装置によって対応することが必要であったのは明白である。 これはきわめてコスト高であるばかりでなく、他にも欠点を有する方法である。 たとえば、比率と熱伝導率を測定するために別個の計器が必要であるため、要求されるレベルの相関が存在しないときもあるので、流体プロセス流れ(ガス又は流体)の特性を有用な形で確定するのに必要なデータの一貫性と精度は得られない。 〔0007〕先に挙げた同時係属出願は、比熱Cpと熱伝導率kの双方の測定に関連する数多くの欠点を、関心サンプルにおけるこれら2つの特性を単一の感知システムを使用して正確に測定できるようにする単純な方法を提供することにより克服する発明に関する。 その発明は、関心流体媒体(ガス又は液体)の中に配置され且つそれと密接に結合する1つ又は複数のヒータ素子に対してエネルギー、すなわち温度パルスを発生しようとするものである。 そこで、関心流体のk及びCpの特性値は、パルスに対するヒータの時間可変温度応答に対応する変化を生じさせる。 相対的に静止しているサンプル流れ条件の下では、この結果、主に関心流体媒体を介してヒータに結合している1つ又は複数の温度応答センサの時間可変応答に対応する変化が起こる。 〔0008〕パルス源の熱パルスは、短時間のうちにヒータがほぼ定常状態の温度に達するのに十分な持続時間のものであるだけで良い。 このパルスはセンサに定常状態と、過渡状態の双方を発生させる。 定常状態温度プラトーを使用してkを確定し、次に、そのkを過渡状態における温度の変化率と共に使用してCpを確定することにより、感知された同じ熱パルスの中で熱伝導率kと、
    比熱Cpとを感知できるのである。

    〔0009〕〔問題点を解決するための手段〕本発明は、温度及び圧力の基準条件の下で流体特性を測定する方法に関する。 この測定は、質量流量計、燃焼制御装置、ガス量計、加熱値又はエネルギー流量計及びガス密度センサを含む様々なシステムにおいて必要である。 本発明による方法は、組成を分析したり、圧力を感知したりはせず、測定された流体特性、すなわち、圧力又は温度の非基準条件の下での特性を使用し、設定した圧力及び温度の基準条件の下での関心特性値に達するために、
    取出したいくつかの計算オプションのいずれか1つを実行することに基づいている。 特に関心の対象となるのは、ガスの熱伝導率と比熱、特に燃料ガス及び材料ガスのそれらの特性である。 〔0010〕〔実施例〕そこで、本発明は、基準条件において比熱Cp及び熱伝導率kを含むガス特性の測定を可能にするシステムを指向している。 システムは、主に関心流体媒体(ガス又は液体)によりセンサに結合しているヒータにエネルギー、すなわち温度パルスを発生させることに基づく熱パルス方式を利用する。 1つのパルスからそれら2つの量を測定することができる。 本発明の方法は、基準条件における熱伝導率kと比熱Cpが他の非基準条件でそれらの値を感知することにより、組成分析を必要とせずに計算できるという発見に基づいている。 〔0011〕この方法を求める研究の導きとなった仮説は次の通りであった。 ガス組成、温度及び圧力の限定された範囲に対して、感知された特性値を許容しうるほど小さな誤差の中で基準条件と関係づけできるであろう。
    これが成功する機会は次の5つの事実の恩恵を受ける。
    すなわち、1)熱伝導率、モル又は重量に基づく比熱及び粘度には、特に低い圧力又は環境圧力の付近では圧力にほとんど無関係である。 2)方法の精度を向上させるために必要であるならば、マイクロブリッジのヒータ温度を変化させることにより、温度と、k及びCpの温度依存性を容易に感知できる。 3)都市ガス及びピークシェービングガスを除いて、通常の燃料ガスの中には一般に存在しているが、その濃度はいずれもごく低いN
    CO 、CO、H などの非炭化素の存在によって妨害はされるのであるが、熱伝導率と比熱は多少の関係をもつ(図21を参照)。 4)そのようなガス特性の関係を使用して、絶対ガス圧力を確定していた。 及び5)k
    及びCpの温度依存性はガスごとに大きくは変化しない(図22、図23及び図24を参照)。 〔0012〕また、成功する機会は、1)マイクロブリッジで感知する比熱は体積に基づいており、従って、絶対圧力により左右され、先に述べたように2)非炭化水素ガスの濃度が天然ガスのkとCpとの関係を複雑にするという事実により妨害される。 〔0013〕下記の式は、Ks及びCps、すなわち、
    60°F(15.555℃)と、14.73psia
    (1気圧)とにそれぞれ設定された温度(及び圧力)の標準又は基準条件Ts(及びPs)における特性を計算するためのいくつかのアルゴリズムを引出した結果を示す。 マイクロブリッジヒータの周囲の平均ガス温度の上昇に対するヒータの影響を許容するために、実際の計算は15℃高い温度について行われた。 それらのアルゴリズムを引出すために使用した60種類を越える一連の天然ガスはそのテリトリーに関して代表的なものとして選択されており、それぞれ2%未満のN 又はCO と、
    0.1%以下のO と、85%以上のCH とを含有する。 選択した温度範囲は−12.2から45.6℃(1
    0から114F)である。 〔0014〕下記のアルゴリズムの標準誤差は5000
    ppm(0.5%)から153ppmの範囲にわたり、
    最大誤差は約3から4倍の大きさである。 明瞭を期するため、そこに挙げた多項式の指数を省いてあるが、それらは全て一般形態をとる。 1/ks又は1/cps又はKs又は

    尚、式をできる限り単純化するため1つ又は2つ以上の項は欠落している。 〔0015〕下記に挙げたアルゴリズムにおいて、*印を付した2つのアルゴリズムでは誤差が最も少なく、


    「L」を付したアルゴリズムの場合には、2つ以上のマイクロブリッジヒータ温度で測定を実施する必要なく妥当な低い誤差に抑えることができる(低コストの妥協方式)という理由により好ましい。 〔0016〕測定したk及びCpを測定値から基準温度(60°F、15.555℃)の値Ks及びCpsに変換する際に考慮された選択肢は次のような機能的関係(kおよびCpの基準温度への変換関係)がある。 なお:X、Y、Z値は誤差の値を示し、X値は標準PP


    M、Y値は最大PPMそしてZ値は論理感度である。 〔0017〕上記式のA、B、C、Dは最小二乗回帰方法により確定される係数であり、その値は下記の表1に示される。 これら4つの好ましいアルゴリズムに関する係数と指数は次の通りである。 尚、全てのk値はmic


    rocal/(s℃cm)単位、Cpはcal/(mo


    l℃)単位、Tは°K単位である。

    【表1】

    〔0018〕表に示す通り、上の2つのアルゴリズムは熱伝導率特性の入力のみを含み、下の1つはCpsを計算するためにk入力と、Cp入力の双方を必要とする。 〔0019〕マイクロブリッジセンサによるCpの測定は今日までエネルギー/(体積×度)単位の結果を提供しており、これは圧力によって左右される。 これはkについて先に示した初めの2つの好ましいアルゴリズムには関係ないが、Cpの感知値を使用するCpsに関するアルゴリズムには影響を及ぼす。 この制限を克服するために、圧力を(センサを追加せずに)測定し、V

    MOを22415(T

    /273.15)cm

    /mol、T


    を°K単位、Pを気圧単位としてモル体積V

    =V

    MO


    (T/T

    )(1/P)を計算し、次にcal/(mo


    l°K)単位のCp=C

    PV

    を求める。 〔0020〕このように、限定された範囲の組成と温度について、T及びPの1つの条件の下で感知された流体、すなわちガスの一連の特性を、ガスの組成又は圧力がわからないまま、別の条件、すなわち基準条件To及びPoのときの値に153ppmという少ない誤差で変換できるということがわかった。 精度と計算(及び感知システム)の複雑さの点で異なるいくつかのオプションを開発した。 圧力及び温度の影響を受ける体積に基づく方式によりCpを感知した場合(cal/(cm

    ℃)


    単位のC

    PV )でも、まず、感知したk及びC

    PV (体積測定値)から圧力を計算することにより、この方法を適用できる。 〔0021〕

    システム適用能力拡大のために本発明の方法を利用するマイクロブリッジ流量センサシステムをさらに十分に理解するために、以下にさらに説明する。 各関心流体の熱伝導率と比熱は、第6図に例示するように、近接センサに特徴的な過渡状態温度反応と、定常状態温度反応とを発生させる。 〔0022〕好ましい実現形態では、センサに関する「マーカー」ポイントとして、第6図にT

    及びT

    として示すような特定の温度を選択する。 これらのマーカーポイントは、マーカーポイント間で対応するセンサの温度上昇又は温度低下を得るために必要な時間t

    −t


    の測定の基準とするために使用される。 以下で論じるように、センサはヒータに対して所定の離間関係で配置されるが、近接する固体ヒータ材料の影響を減少させ且つ関心流体によるヒータとセンサとの結合を相対的に大きくするように、センサをヒータから物理的に分離するのが好ましい。 〔0023〕本発明の好ましい実施例による方法は、離間するごく微小な加熱素子と感知素子を関心流体の相対的に静止した(流れがゼロの)サンプルの中に配置する。 いくつかの理由により、現時点ではマイクロセンサシステム(ここでは「マイクロブリッジ」システムと呼ぶが、その呼称には限定されない)が好ましい。 システムは関心流体に有利に結合しており、小型で且つ多様な構成に適応できるので、きわめて速く反応し、非常に正確であり、感度も非常に高い。 〔0024〕たとえば、本発明について好ましいいくつかの実施例で実現されるマイクロブリッジ半導体チップセンサは、先に挙げた特許に示されているマイクロブリッジシステムの1つ又は2つ以上のものの形態に似ていても良い。 このようなシステムの1例を米国特許第4,


    501,144号から取った図1から図5に示す。 この例を説明することは本発明を理解する上で役に立つと思われるので、次にそれを説明する。 この説明は必要な範囲内で十分であると考えられるが、先に挙げたマイクロブリッジ関連特許に含まれる補助的な内容はいずれも参考として本発明に取入れてあると思われる。 〔0025〕図1から図5に示す実施例は1対の薄膜温度センサ22及び24と、薄膜ヒータ26と、センサ及びヒータを自らと接触しない状態で支持する基板20とを含む。 センサ22及び24はヒータ26の両側に配置されている。 基板20は半導体、好ましくは、精密エッチング技術に適合する材料であり且つ電子チップを製造しやすいという理由により選択されるシリコンである。


    この実施例は、薄膜熱センサとして動作する2つの同形の温度感知抵抗器格子22及び24と、中央に位置し、


    薄膜ヒータとして動作するヒータ抵抗器格子26とを含む。 〔0026〕センサ22及び24と、ヒータ26は何らかの適切な安全金属膜又は安定合金膜から製造されれば良い。 図10の場合、使用した金属はニッケル80パーセント、鉄20パーセントという組成をもつニッケル・


    鉄合金であったが、これはパーマロイと呼ばれることもある。 センサ格子とヒータ格子は、通常は層28及び2


    9を構成する誘電体の薄膜、好ましくは窒化シリコンS


    の薄膜に包まれてることにより、薄膜部材を形成している。 図1及び図2に示す実施例では、センサは2つの薄膜部材32及び34を成し、部材32はセンサ22を含み、部材34はセンサ24を含んでいる。 また、各部材はヒータ26の半分を含み、その幅は150


    ミクロン、長さは400ミクロンであるのが好ましい。 〔0027〕このシステムの実施例は、素子22、2


    4、26を有効に包囲する空間を形成する正確に規定された空間30をさらに含む。 素子を有効に包囲する空間はシリコン面36の上に構造を製造し、続いて、部材3


    2及び34の下方のシリコン基板20を約100ミクロンの深さにエッチングして、正確に規定された空間を形成することにより得られる。 尚、薄膜素子22、24及び26の厚さは約0.08から0.12ミクロンであるのが好ましく、格子の線の幅は5ミクロン、線の間隔も5ミクロンである。 窒化シリコン薄膜で包まれた素子の全体としての厚さは約0.8ミクロン以下である。 〔0028〕薄膜部材32及び34は凹部、すなわち空間30の1つ又は2つ以上の縁部で半導体基板20の上面とつながっている。 図3に示すように、部材32及び34は空間30に掛け渡されていても良いが、たとえば、部材32及び34を空間30の上方へ片持ち構造で張り出させることもできるであろう。 〔0029〕熱はヒータからセンサへ、それらの間の固体結合と流体結合の双方によって流れる。 ここで、窒化シリコン(Si

    )はきわめて有効な固体絶縁材であるということに注意すべきである。 薄膜部材32及び34の中の接続の働きをしている窒化シリコン膜はすぐれた断熱材であるので、固体を介する熱の伝達がヒータ26からの熱の伝搬を左右することはない。 このため、


    窒化シリコン支持膜ではなく、周囲の流体を通る流れによってヒータ抵抗器26から感知抵抗器22及び24へ伝導する熱の相対量はさらに増すのである。 また、窒化シリコン支持膜は十分に低い熱伝導率を有するので、感知抵抗器格子22及び24をヒータ抵抗器格子26にすぐ隣接して、すなわち並設して配置することができる。


    このように、感知抵抗器格子22及び24は実際には空間の中に、ヒータ抵抗器26に近接してしっかりと懸垂されており、ヒータ抵抗器格子26の付近及びその平面内の空気の温度を測定するための温度プローブとして動作する。 〔0030〕空気の流れを感知する際のシステムの動作は先に引用した米国特許第4,501,144号に詳細に記載されている。 若干の知識を付け加えるために、図4及び図5を参照して代表的な回路の実現形態を簡単に説明する。 図4に示すヒータ制御回路はホィートストンブリッジ46を使用するが、通常、このブリッジはその第1の分岐経路にヒータ抵抗器26と、抵抗器40とを含み、第2の分岐経路には抵抗器42と、ヒートシンク抵抗器38と、抵抗器44とを含む。 誤差積分器は増幅器48及び50を含み、ブリッジ46をその両端の電位、すなわちヒータ抵抗器26で消散される電力を変化させることにより平衡状態に保持する。 〔0031〕図5の回路は、下流側センサ24と上流側センサ22との抵抗差を監視する。 この回路は増幅器7


    2を含む定電流源52と、増幅器68及び70をさらに含んでいる差動増幅器54とを有する。 定電流源は、一方の分岐経路に2つの高インピーダンス抵抗器56及び58を含み、他方の分岐経路にはゼロ設定電位差計60


    を伴なう2つの感知抵抗器22及び24を含むホィートストンブリッジを駆動する。 差動増幅器54の利得は電位差計62により調整される。 出力端子64は、2つの感知抵抗器22及び24の抵抗差に比例する出力電圧を供給する。 〔0032〕マイクロブリッジが小型であるという概念を多少なりとも理解するために述べておくと、このようなデバイスをたとえば周囲温度より200℃高い温度に加熱するためにヒータ抵抗器が必要とする電力は0.0


    10ワット未満である。 ヒータ素子とセンサ素子の構造の熱質量がきわめて小さいこと、表面/体積比が大きいために素子とその周囲の流体との結合がすぐれていること、そして、素子をシリコン支持基板と、周囲の空間とに結合している薄い窒化シリコン層が断熱材の役割も果たすことは、全て、急速に正確な感知を行うのに適するシステムを形成する上で役立っている。 0.005秒という短い応答時定数が測定されている。 従って、センサ素子は近接する環境の変化に非常にすばやく応答することができるのである。 〔0033〕次に、本発明の実現形態を説明する。 図7、図8及び図9は、本発明において使用できるヒータ及びセンサの数と配列に関してわずかずつ異なっている3つの実施例の構成を示す。 図7では、図1とは異なり、素子122、124及び126を全てヒータとして使用している。 図8は図1の実施例に類似した実施例であって、薄膜素子126はヒータとして動作し、素子1


    22及び124はセンサとして動作する。 図9の実施例は、素子122がヒータとして動作し、素子124はセンサとして動作する好ましい配列を示す。 図9の実施例の場合、ヒータとセンサとの間の有効間隙、すなわち熱分離幅は他の構成より広いことが望ましい。 〔0034〕図1から図3及び図7から図8の実施例の一般的な実際の幾何学的構造を図10の走査電子顕微鏡(SEM)写真で示す。 図10に示すように、空洞及びブリッジ素子を規定し且つ互いに離間する関係で位置決めするときの精密度は特に注目すべきものである。 SE


    Mは、指示してある0.010″の長さが図示した通りに見えるような倍率を示す。 〔0035〕ここで開示する本発明の実現形態においては、特に(1)センサに複数の特定の温度マーカーを設定して、それに対応する温度変化を得るために必要な時間を測定すること、(2)ヒータ及び関心流体を介してではなくセンサに伝導される熱の直接的な影響を減少させるように、ヒータから物理的に分離している温度センサを使用することと、(3)後に過渡尺度と共にCpを確定するために使用されるkを確定するために、少なくとも瞬間定常状態プラトーに達するパルスを使用することとを指向している。 〔0036〕図6は、126で示すようなヒータに供給される方形波電気エネルギーパルス130を示すグラフである。このパルスによって、ヒータからは準方形波熱パルスが放出される。それらの熱パルスは、センサにおいて、以下に説明するように変化する反応曲線131、


    132及び133を発生させる。 ヒータに印加されるパルスは、たとえば、約4ボルトのパルス波高を有し、パルス幅は100msであっても良い。 ヒータは流体媒体を介してセンサに密接に結合しているので、一連の曲線131、132及び133は入力パルス130の形状に類似している。 これらの曲線はセンサ122及び124


    における熱応答を示す。 図14は、大気圧の乾燥空気について温度上昇及び低下と時間との関係を示すオシロスコープの軌跡である。 これは時間に関しては第6図とは異なる目盛を使用しているが、パルス入力により発生した曲線の形態を示す。 曲線は、一般に、初めと終わりの過渡部分と、それらと境を接する相対的に定常状態の中央部分とを含む。 センサの応答は比較的速いので、10


    0msのパルスであっても、定常状態は相対的に長くなっている。 圧力や温度などの要因は特定の関心流体の有効熱伝導率及び比熱に影響を与えるので、曲線がこれらの要因の影響を受けるのは言うまでもない。 〔0037〕ヒータ素子からセンサ素子へ流れる熱は流体と、半導体素子支持基板などの固体の双方を通って伝導される。 関心流体のk又はcpの測定に関していえば、測定される熱効果のほぼ全てが関心流体を介して発生するように、固体接続部を経てセンサに達する熱の量をできる限り少なくすると有利である。 〔0038〕センサへの熱の伝達に関して、熱、すなわち温度波の伝搬についての多少の基礎知識を以下に提示する。 一次元の波(指数関数形減衰プロファイルを特徴とする場合)の伝搬速度Vは一定であり、次の式により与えられる。 〔0039〕 V=D

    /a=(D

    /b)

    0.5 (1) 式中、aは指数関数形減衰定数、bは一定の場所における上昇時定数、D

    は熱拡散率である。 用語と添字をその単位と共に網羅した表を以下の第1表に示す。 D

    は次の式によりk及びcpと関係づけられる。 〔0040〕 D

    =k/cp (2) 従って、D

    の値がわかっていれば、それはcpを求めるための重要な助けとなるであろう。 上昇時定数bは約4msecであると測定された。 通常のガスの場合、D


    はHeの1.7cm

    /sからC

    の. 054c


    /sまでの範囲にある。 金属では、Agが1.7c


    /s、Cuが1.1cm

    /s、Feが. 18cm


    /sと高い値を示す。 これに対し、断熱材はガスの値よりさらに低く、ガラスでは. 004cm

    /s、前述のようにすぐれた断熱材であるSi

    では. 006


    8cm

    /sである。 代表的なガス試料における伝搬速度vは約(1/0.004)

    0.5 =15cm/sとなる。 Si

    中で測定される値と、ガス中での実際の値の双方に同じ約4msの上昇時定数を適用できると仮定すれば、これをSi

    の場合の(0.0068/


    0.004)

    0.5 =1.3cm/sと比較できる。 〔0041〕その結果、共にSi

    の膜の中に埋込まれている一方の薄膜条片、すなわちヒータから第2の薄膜条片、すなわちセンサへと伝搬する温度波の影響はSi

    よりガスの場合のほうで速く伝わるという効果が生まれる。 また、これは、固体媒体を通る熱の流れの割合を少なくするという意味で、Si

    などの材料を選択すべきであることを支持している。 これはシステムの精度の点で有益である。 〔0042〕代表的なマイクロブリッジの実施例を図7


    乃至図9に示す。 次に、それらをさらに詳細に説明する。 〔0043〕 用語

    記号

    単位指数関数形減衰定数 a

    〜a

    定数 cm A マイクロブリッジ又はガスへの熱伝達の面積 cm

    b 一定の場所における上昇時定数 ℃/s cp 比熱 cal/(cm

    ℃) D

    熱拡散率、D

    =k/cp cm

    /s k 熱伝導率 cal/(sm℃) L ガス中又は固体中の熱伝導経路の長さ cm P ガスの圧力 psia Q 放熱速度の電力 watt R

    室温での抵抗 ohm t 時間 s T 絶対温度 ℃ U ブリッジ出力又は増幅ブリッジ出力 V V ガス又は固体(マイクロブリッジ)の体積 cm

    v 伝搬速度 cm/s x 抵抗の温度係数 ℃

    −1

    添字 c 伝導 s マイクロブリッジ、すなわち固体 g ガス o 室温、基準温度又はマイクロブリッジ加熱を伴なわないガス温度 h ヒータ又は高温 m 中央又は中間〔0044〕図7の構成は、加熱パルス発生と、感知動作とに同一のマイクロ抵抗122、1


    24、126を使用している。 この実施例では、抵抗ヒータ・センサ素子は制御回路内の従来の抵抗ホィートストンブリッジの一方の分岐経路であっても良い。 〔0045〕図8は、中央のマイクロ抵抗構造126をヒータとして使用し、その両側に外側感知抵抗素子12


    2及び124を2つ対称に配置した構成を示す。 素子1


    22及び124は狭い間隙によりヒータ126から分離されている。 〔0046〕図9は、ブリッジの左側の素子122を加熱素子として使用し、右側の素子をセンサとして使用するような実施例の構成を示す。 この実施例は、ヒータとセンサとの熱分離をさらに改善するために、かなり広い中央間隙を利用している。 〔0047〕図11は、中央のマイクロ抵抗126をヒータとして使用し、感知動作を2つの抵抗器122及び124により実行する変形した制御回路を示す。 この重複ヒータ・センサ構成は第7図bに対応しており、回路は代表的なセンサ/測定回路を表わしている。 図11の回路は、ヒータ126に方形波電気パルスを供給するタイマー140を含む。 ヒータはブリッジ142内のセンサ122及び124に熱パルスを結合する。 ブリッジの出力端子は、10MHzのクロックパルスをカウントするカウンタの「スタート」入力端子と、「ストップ」入力端子とを動作させる1対の比較器144及び145に増幅器143を介して接続している。 カウンタのカウントは、図6に示す2つの温度T

    及びT

    の間の時間間隔(t

    −t

    )を表わす尺度となる。 〔0048〕図12は図11に似ているが、さらに詳細である。 ブリッジの構成は図9のヒータ−間隙−センサの構成である。 マイクロブリッジのセンサ抵抗アームはホィートストンブリッジ150に124として挿入されている。 別の近接する抵抗アーム122には、マイクロブリッジ素子126に熱パルスを供給するために、パルス発生器151から電圧パルスが供給される。 ホィートストンブリッジ150は、デバイスを当初はゼロに設定するために図5の電位差計60と同様に使用できるゼロ設定平衡抵抗器152をさらに含んでいても良い。 ホィートストンブリッジの中のマイクロブリッジ抵抗器センサ124は、主に周囲の流体を介する熱伝導によって、


    ヒータ素子122から熱パルスを受取る。 ただし、固体マイクロブリッジ基板及びその周囲の物を介して多少の伝導が起こることは言うまでもない。 〔0049〕図12の回路は従来通りのものであり、ブリッジ出力信号の処理に際しての回路の機能動作に関して回路を説明するのは容易である。 ブリッジ150の電圧出力信号は、差動増幅器部分の差動増幅器153及び154により増幅される。 不平衡信号は高利得増幅器1


    55によりさらに増幅される。 信号線156における信号は、図11の信号線147の信号の場合と同じように、直流電圧信号Uの形態をとり、その振幅は、以下に述べるように、関心流体の熱伝導率のみと関連している。 〔0050〕図12の回路の残る部分は直流レベルクランプ増幅器157と、分離増幅器158とを含む。 温度レベル/時間関連切換え・カウント回路は、出力端子が図11に示すようなカウンタタイミング装置(図示せず)に接続しているNANDゲート161及び162と共に、比較器157及び160を含む。 センサ抵抗又はブリッジ電圧出力により表わされるような2つ以上の既知の温度値、すなわちマーカーの間でセンサ温度が上昇又は低下するために要する時間を測定することにより、


    関心流体の単位体積当たりの比熱cpに関連する尺度を求める。 タイミング装置は従来の10MHzパルスカウンタなどであれば良い。 これも同様に図6に概略的に示されている。 〔0051〕ホィートストンブリッジの出力信号Uは、


    ヒータパルス出力によりマイクロブリッジセンサに起こる対応する温度変化が原因となる電圧の不平衡を表わす。 この不平衡の大きさはセンサが吸収するエネルギーの量と直接関係しているので、以下に説明するように、


    信号の振幅は伝導媒体の熱伝導率kと直接関係することになる。 〔0052〕図6は、約100ms幅のパルス周期の大半にわたってセンサの温度は一定値に達し、その値を維持することを示している。 この時間中、比熱により表わされるエネルギーシンク、すなわちエネルギー源の項の影響はゼロであり、従って、センサの温度値を左右するのは熱伝導率のみである。 〔0053〕図15は、図8の感知構成を使用するブリッジの出力U(図11又は図12)の形態をとる温度上昇と、マイクロ秒単位の時間との関係を大気圧の様々なガスについて示したグラフである。 メタン、乾燥空気、


    エタン及び真空に関する曲線を示してある。 この特定の実施例では、ヒータ抵抗は800オーム、パルス波高は2.5ボルト、パルス幅は100msであった。 グラフには温度マーカーt

    及びt

    も示されている。 これらのマーカーは、図8に示すようなセンサ−ヒータ構成を利用し且つ図14に記してあるT

    −T

    を使用した場合の加熱時間と圧力との関係をいくつかのガスについて示すグラフである図16のマーカーと関連している。 〔0054〕いくつかのガスの熱伝導率の文献上の値と、測定されたホィートストンブリッジの不平衡電位U


    によって直接表わされる測定センサ温度との関係をグラフに表わした。 この関係は、第7図cに示す種類のマイクロブリッジについて実験に基づいて取出されたものであり、図16は、最も適合する曲線を得るために多重回帰分析で最小二乗法を使用してこの関係を表わしたグラフである。 本発明の目的には十分である適度なスパンにわたり関係を線形化することができる。 ヒータ/センサ実施例の他の組合せ構成も、既知のガス、すなわちkがわかっているガスを使用して同じように校正できる。 すなわち、図12の回路で図9の種類のオフザシエルフ形流量センサを使用するときには、100msの持続時間を有する4.0Vのパルスを使用した。 〔0055〕この結果、Uとkgとの間には次のようなほぼ線形の関係が成立した。 kg=a

    U+a

    (3) 式中、上記の条件ではa

    =−25.8807,a


    181.778である。 〔0056〕そこで、上記の関係に基づいてkgに関してセンサを校正できる。 この線形近似は正確な測定を実施するのに十分なスパンにわたって保たれる。 圧力修正項を追加した他の測定条件の下で同様の関係を取出しても良い。 〔0057〕次に、cpを計算するためのアルゴリズムの係数の確定に関してさらに詳細に説明する。 この確定には、まず、測定システムを校正することが必要であるが、これはアルゴリズムの係数a

    、a

    及びa

    を確定し、次にcpを計算することから成る。 〔0058〕マイクロブリッジにおける熱伝達の二次元モデル(図7から図9を参照)を仮定する。 測定されるセンサ温度応答を次のようなプロセス(ガスの流れがゼロであるとき)に関連して説明できるであろう。 1)ヒータ素子膜による熱の放出。 2)ヒータ素子材料(FeN;又はPt)と、その周囲の支持材料(断熱材Si

    )、すなわち、ブリッジ材料の内部における温度上昇。 3)a)ブリッジ材料と、b)ブリッジを包囲している流体相とを介してセンサに向かう伝導。 4)センサ材料(上記の第2項におけるヒータ材料と同様)と、それを包囲するガスとにおいて上記のプロセスを経て到達した熱によって起こる温度上昇。 5)温度の定常状態分布の成立。 6)ヒータオフ期間の開始中のステップ1〜5への回復プロセス。 〔0059〕簡明を期するため、さらに、関連する気体材料及び固体材料の比熱が温度に左右されないものと仮定すると、上記のプロセスを先に付されたのと同じプロセス番号を使用して次の式によりほぼ説明することができる(記号の意味については先の第1表を参照)。 1)温度上昇が小さい場合は、Q=V

    /Ro (1+(Th−To))。 2)ヒータ温度は熱入力と熱出力の比率を平衡させることにより得られる。 すなわち、Qをワット単位とすること、Th−To=Q/(ksAs/Ls+kgAg/L


    g)。 第7図b及び第7図cの構成のようにセンサがヒータと同一でない場合、温度Thはセンサに到達するのに要する時間と比較して短い時間のうちに確定する。 3)真に一次元の場合、放出された電力Qは2つの経路(+×方向と、−×方向)を通って進むしかないので、


    電力の50%の大半は最終的にはセンサに到達する。 二次元(さらには三次元)の場合には、Qの大部分はy方向及びZ方向に消散してしまうので、ごく一部の電力Q


    cがセンサに伝導され、それに対応して、当初の温度T


    hは中間温度Tmまで低下する。 そこで、センサは、 Qc=(Tm−To)(ksAs/Ls+kgAg/Lg) (4) というエネルギー比率の到達を受けることになる。 4)センサの温度上昇率はセンサを包囲しているガスと、センサの密接に結合する材料自体の比熱により左右されるので、 Qc=(dT/dt)cpsVs+(dT/dt)CpgVg (5) 〔0060〕図17、図18及び図19に示す測定量は、センサの温度を、T

    及びT

    に対応する2つ以上のセンサ抵抗値マーカーにより設定される増分(dT)


    だけ上昇させるために必要な時間(dt)である。 〔0061〕式(4)及び(5)に入る様々な量がわかっているか又は測定可能であれば、未知のガスについてcpgを確定できるであろうということは式(5)から容易にわかる。 しかしながら、dt、dT、To、P及びkgのみを都合良く測定できても、その他の量は校正によって確定されることが判明している。 これは本発明に従って次のように実施できる。 〔0062〕校正に際しては、組成がわかっているガス(純正であるのが好ましいが、そうでなくても差支えない)、従って、使用する圧力と温度(共に同様に測定される)における比熱及び熱伝導率がわかっているガスをセンサと接触させる。 先に説明した通り、パルス状の熱放出の効果を経過時間t

    −t

    に関して記録する。 一定の温度、電圧、電流又は電力のパルスを使用して、様々なガス、圧力、ヒータ温度及び/又は加熱/冷却期間についての結果を記録した後、記録した時間と条件のデータを、自動データ処理、コンピュータによるデータ処理又はその他のナンバークランチング方式に利用できるデータポートのアレイに入力する。 〔0063〕1例として、式(4)及び(5)に基づいてプロセスを解説することができるが、数値分析の分野に熟達した人が思い浮かべるような他の類似する方法を除外するわけではない。 このことに留意して説明を進めると、下記のポートは様々なガス、圧力(及び温度)についてデータ又は入力を受信する。 ポート: Y X1 X2 入力:cpgP/Po (t

    −t

    )kg t

    −t

    利用できる周知の多重線形回帰分析により線形係数a

    、a

    及びa

    を(たとえば、マトリクス反転により)確定することができる。 これらの係数は、上記の入力データと共に、比熱Cpを計算するために式(4)及び(5)から取出される校正式を形成する。 〔0064〕 CpgP/Po=a

    (t

    −t

    )kg+a

    (t

    −t

    )−a

    (6) 当然のことながら、確定された(校正)係数は式(6)


    及び(7)からのいくつかのセンサ特性又は条件の集中係数を表わす。 a

    =(Tm−To)(Ag/Lg)/(VgdT) a

    =(Tm−To)(Ag/Lg)/(VgdT)ks (7) a

    =cpsVs/Vg センサ位置におけるTmの差をできる限り小さくするために、一定温度、電圧、電池又は電圧の中の最も有利な動作を選択する。 上記の方法を1)ヒータから準方形波熱パルスを放出させる結果をもたらす一定電圧パルスと、2)ガスの種類の変化(CH

    、C

    、空気及びO

    )及び圧力の変化とに基づいて実証する。 選択した構成は図8の構成である。 〔0065〕図17は、使用したガスごとにdt=t


    −t

    と圧力データを記憶し且つグラフに表わした結果を示す。 この場合、cpとkの値は公開文献から得られる。 最も良く当てはまる線を得るために、多重線形回帰分析で最小二乗法を適用することにより、この関係を線形化する。 これらのデータを上記のポートY、X1及びX2に入力した後、回帰分析プログラムを実行する。 図8のような構成について得られた結果は次の通りであった。 a

    =−16509、a

    =3.5184及びa

    =. 005392 ( 7a) 上記の校正係数が有効であることは、たとえば、図18


    により証明される。 図18では、これらの係数を使用して、CH

    、C

    、空気及びO

    に関する線を生成している。 図示する通り、線は全ての実験上の点を事実上結び、それらの点と一致している。 その他のガスについても、文献のCpとkのデータを利用してさらに線を描いてみた。 〔0066〕この校正方法を使用するに当たっての最終過程は、HoneywellのMICRO−SWITC


    HモデルNo. AWM−2100Vなどの個々のマイクロブリッジに関して求め、適切に調整したa

    、a

    及びa

    の値をそれに結合するメモリに記憶する、すなわち書込む又はバーンするという公知の手段である。 次に、測定時にP及びkが既知であれば、未知のガスの比熱測定にマイクロセンサが使用される。 〔0067〕図13は、cp及びkを測定する装置の概略ブロック線図である。 システムは、信号処理回路17


    0と、使用する特定のマイクロブリッジ構成と回路について既知の式定数、すなわちa

    〜a

    を取出す多重線形回帰分析(MLRA)装置171と、校正cpデータ及び校正kデータを記憶するデータバンク172と、出力インタフェース装置173とを含む。 〔0068〕図13の実施例に関して説明すると、使用に先立って、試験ガスのP、cp及びkの値をデータバンクに入力するという簡単な方法により現場校正を実施しても良い。 既に当該システムにおいてセンサとは無関係に圧力を測定することができないならば、その誤差をcpとkの再校正の際に修正値として取入れることができる。 次に、測定モードのときと同様にU及びdtの測定値を使用して、k及びcpのセンサ値を確定する。 それらの値が入力値と一致しない場合には、定数a

    及びa

    を入力値、すなわち文献上の値に適合するように変更すれば良い。 〔0069〕この方法は現場での利用には実用的であろうが、第2の試験ガスにより検査を実施すべきである。


    それが一致すれば、再校正を完了して良い。 一致しなければ、a

    〜a

    の全ての係数の完全な校正を行うべきである。 〔0070〕尚、以上の説明を通して、簡明を期するために温度の影響について全く触れなかったが、温度がc


    pとkの双方に影響を及ぼすことは良く知られており、


    以下に示す方法の1つを採用することにより、必要に応じてこの問題に対処できる。 1)制御方式(コスト高で、エネルギーの消費が多い) 2)回路のアナログ部に特殊な温度感知素子を設けることにより補償する方式 3)たとえば、センサで利用できる多数の温度依存抵抗器の1つを監視することにより感知される追加パラメータとしてセンサアルゴリズムを入力する方式。 これは、最大の精度を必要とする感知システムについては好ましい方法である。 〔0071〕図13の装置の使用に関して言うと、未知のガスについて得られたU信号及びdt=t

    −t

    信号(並びにP信号)はこのモードでは次のように処理される。 1)校正後にセンサのメモリに記憶(すなわちバーンされる)されていた係数a

    及びa

    を使用して、式(3)からkを計算する。 2)式(6)からcpを計算する。 尚、ガスの平均自由経路が関連するセンサの特性寸法と比較して狭い大気圧以上でセンサを使用する場合、圧力にはほとんど左右されないkとは異なり、cpはここではガスの体積と関係しているので、基本パラメータとして圧力信号も必要とされることにも注意すべきである。 〔0072〕図19のグラフは、様々な種類のガス、特定すれば、メタン、エタン、空気及び酸素について加熱時間(単位:ミリ秒)と圧力との関係を表わす曲線を示す。 図9の感知構成を使用した。 この例では、パルス波高は1.75ボルト、パルス幅は100msであり、ヒータとセンサの抵抗はそれぞれ約200オームであった。 図20は、図19と同じ構成に関する冷却曲線を示す。 条件は、パルス波高が4.0ボルトであることを除いて同一であった。 〔0073〕当然のことながら、値を求めた後、装置の出力はアナログ信号又はデジタル信号、印字記録などを含む所望のどのような形態をとっていても良い。

    【図面の簡単な説明】

    図1、図2及び図3、マイクロブリッジ流量センサの従来の一例を異なる角度から示す図。 図4及び図5、図1から図3のセンサと共に使用するための代表的な回路を示す図。 図6、ヒータパルスによるセンサ時間/温度応答曲線を表わす概略図。 図7、図8及び9図、本発明によるマイクロブリッジシステムのいくつかのヒータ/センサ構成を示す図。 図10。 代表的なマイクロブリッジセンサのマイクロ構造の走査電子顕微鏡(SEM)写真、 図11、本発明に従って図8に示すようなセンサと共に使用するための回路の部分概略ブロック線図。 図12、図9に関連するさらに詳細な回路図。 図13、校正機能及び使用機能を含めた本発明のシステムの概略ブロック線図。 図14、図9の構成の場合にヒータパルスに応答して起こる温度信号上昇と時間との関係を大気圧の乾燥空気について示すオシロスコープの軌跡。 図15、図9の構成の場合にヒータパルスに応答して起こる温度信号上昇と時間との関係を指示するような大気圧の様々なガスについて表わすグラフ、 図16、図12のブリッジ出力に基づいて確定された熱伝導率を表わすグラフ、 図17、図8のセンサ構成を使用した場合のセンサ加熱時間と圧力との理論上の関係をいくつかのガスについて表わすグラフ、 図18、図8に示す種類のセンサにより求められ、本発明に従って計算されたデータに基づく図17と同様の図。 図19、図9のセンサ構成を使用した場合のセンサ加熱時間と圧力との関係をいくつかのガスについて表わすグラフ。 図20、図9のセンサ構成を使用した場合のセンサ冷却時間と圧力との関係をいくつかのガスについて表わすグラフ。 図21、いくつかのガスの比熱と熱伝導率との関係を示すグラフ。 図22及び図23、いくつかのガスについてHBK、C
    hem. & Phys. 第67版から引用した熱伝導率と温度との関係を示す図。 図24、いくつかのガスの比熱を示す図(データはBi
    rdetal及びRossini他より引用)である。 122、124、126…薄膜素子、140…タイマー、142…ホィートストンブリッジ、143…増幅器、144、145…比較器

    【手続補正書】

    【提出日】平成4年12月10日

    【手続補正2】

    【補正対象書類名】明細書

    【補正対象項目名】図面の簡単な説明

    【補正方法】変更

    【補正内容】

    【図面の簡単な説明】

    【図1】マイクロブリッジ流量センサの従来の一例を異なる角度から示す図。

    【図2】マイクロブリッジ流量センサの従来の一例を異なる角度から示す図。

    【図3】マイクロブリッジ流量センサの従来の一例を異なる角度から示す図。

    【図4】図1から図3のセンサと共に使用するための代表的な回路を示す図。

    【図5】図1から図3のセンサと共に使用するための代表的な回路を示す図。

    【図6】ヒータパルスによるセンサ時間/温度応答曲線を表わす概略図。

    【図7】本発明によるマイクロブリッジシステムのいくつかのヒータ/センサ構成を示す図。

    【図8】本発明によるマイクロブリッジシステムのいくつかのヒータ/センサ構成を示す図。

    【図9】本発明によるマイクロブリッジシステムのいくつかのヒータ/センサ構成を示す図。

    【図10】代表的なマイクロブリッジセンサのマイクロ構造であって、基板上に形成された微細なパターンを表わす走査電子顕微鏡(SEM)写真。

    【図11】本発明に従って図8に示すようなセンサと共に使用するための回路の部分概略ブロック線図。

    【図12】図9に関連するさらに詳細な回路図。

    【図13】校正機能及び使用機能を含めた本発明のシステムの概略プロック線図。

    【図14】図9の構成の場合にヒータパルスに応答して起こる温度信号上昇と時間との関係を大気圧の乾燥空気について示すオシロスコープの軌跡。

    【図15】図9の構成の場合にヒータパルスに応答して起こる温度信号上昇と時間との関係を指示するような大気圧の様々なガスについて表わすグラフ。

    【図16】図12のブリッジ出力に基づいて確定された熱伝導率を表わすグラフ。

    【図17】図8のセンサ構成を使用した場合のセンサ加熱時間と圧力との理論上の関係をいくつかのガスについて表わすグラフ。

    【図18】図8に示す種類のセンサにより求められ、本発明に従って計算されたデータに基づく図17と同様の図。

    【図19】図9のセンサ構成を使用した場合のセンサ加熱時間と圧力との関係をいくつかのガスについて表わすグラフ。

    【図20】図9のセンサ構成を使用した場合のセンサ冷却時間と圧力との関係をいくつかのガスについて表わすグラフ。

    【図21】いくつかのガスの比熱と熱伝導率との関係を示すグラフ。

    【図22】いくつかのガスについてHBK,Chem.
    &Phys. 第67版から引用した熱伝導率と温度との関係を示す図。

    【図23】いくつかのガスについてHBK,Chem.
    &Phys. 第67版から引用した熱伝導率と温度との関係を示す図。

    【図24】いくつかのガスの比熱を示す図(データはB
    irdetal及びRossini他より引用)である。

    【符号の説明】 122,124,126 薄膜素子 140 タイマー 142 ホイートストンブリッジ 143 増幅器 144,145 比較器

    【手続補正3】

    【補正対象書類名】図面

    【補正対象項目名】全図

    【補正方法】変更

    【補正内容】

    【図1】

    【図2】

    【図3】

    【図4】

    【図5】

    【図6】

    【図7】

    【図8】

    【図9】

    【図10】

    【図13】

    【図11】

    【図14】

    【図12】

    【図15】

    【図16】

    【図17】

    【図18】

    【図19】

    【図21】

    【図20】

    【図22】

    【図23】

    【図24】

    QQ群二维码
    意见反馈