Detecting device

申请号 JP2010122010 申请日 2010-05-27 公开(公告)号 JP5568379B2 公开(公告)日 2014-08-06
申请人 ラピスセミコンダクタ株式会社; 发明人 紀久生 宇都野;
摘要
权利要求
  • 一端に第1定電圧が印加され、検出対象としての物理量の変化に応じて電気抵抗値が変化する検出素子と、
    一端が前記検出素子の他端に接続された抵抗素子と、
    前記抵抗素子の他端に接続された第1端子、前記第1定電圧よりも低電圧な第2定電圧に制御される第2端子、及び所定の大きさ以上の電圧が印加されたときに、通常時非導通の前記第1端子及び前記第2端子間を導通させる制御端子を備えたスイッチング素子と、
    前記第1端子及び前記第2端子間の導通及び非導通に応じて、前記検出素子の一端と前記抵抗素子の他端との電位差が所定電位差に維持されるように前記制御端子に印加する電圧を制御する制御手段と、
    前記第1定電圧と前記第1端子との電位差が前記検出素子と該検出素子の他端に接続された前記抵抗素子とで分圧された電位をデジタル値に変換すると共に、第1基準電位を前記第1定電圧とし、第2基準電位を前記第1端子の印加電圧としたAD変換器と、
    を含む検出装置。
  • 前記制御手段は、接地電位よりも大きくかつ前記第1定電圧の電圧値よりも小さな電圧値の第3定電圧が印加される反転入力端子、前記抵抗素子の他端に接続された非反転入力端子、及び前記制御端子に接続された出力端子を備えた差動増幅回路を有する請求項1記載の検出装置。
  • 一端に第1定電圧が印加され、検出対象としての物理量の変化に応じて電気抵抗値が変化する検出素子と、
    各々一端が前記検出素子の他端に接続され、かつ前記物理量の検出領域を区切って得られた複数の区分検出領域毎に予め対応付けられた電気抵抗値を有する複数の抵抗素子と、
    前記抵抗素子毎に設けられたスイッチング素子であって、対応する前記抵抗素子の他端に接続された第1端子、前記第1定電圧よりも低電圧な第2定電圧に制御される第2端子、及び所定の大きさ以上の電圧が印加されたときに、通常時非導通の前記第1端子及び前記第2端子間を導通させる制御端子を備えたスイッチング素子と、
    所定の前記区分検出領域に対応する前記抵抗素子の他端に前記第1端子が接続された前記スイッチング素子の前記第1端子及び前記第2端子間の導通及び非導通に応じて、前記検出素子の一端と該所定の区分検出領域に対応する前記抵抗素子の他端との電位差が所定電位差に維持されるように該抵抗素子に対応する前記スイッチング素子の前記制御端子に印加する電圧を制御する制御手段と、
    前記第1定電圧と前記第1端子との電位差が前記検出素子と該検出素子の他端に接続された前記抵抗素子とで分圧された電位をデジタル値に変換すると共に、第1基準電位を前記第1定電圧とし、第2基準電位を前記第1端子の印加電圧としたAD変換器と、
    を含む検出装置。
  • 前記区分検出領域の何れかを指定する検出領域指定手段を更に含み、
    前記制御手段は、
    接地電位よりも大きくかつ前記第1定電圧の電圧値よりも小さな電圧値の第3定電圧が印加される反転入力端子、前記抵抗素子の他端に接続された非反転入力端子、及び前記制御端子に接続された出力端子を備えた差動増幅回路と、
    前記スイッチング素子毎に設けられると共に、各々前記第2定電圧に制御される第2定電圧端子を備え、前記第2定電圧端子及び対応する前記スイッチング素子の制御端子を接続した状態と前記出力端子及び対応する前記スイッチング素子の制御端子を接続した状態とに切り替え可能な第1切替手段と、
    前記抵抗素子毎に設けられると共に、一端が前記非反転入力端子に、他端が対応する前記抵抗素子の他端に各々接続されると共に、前記非反転入力端子及び対応する前記抵抗素子の他端を接続した状態と前記非反転入力端子及び対応する前記抵抗素子の他端を接続しない状態とに切り替え可能な第2切替手段と、を有し、
    前記検出領域指定手段によって指定された前記区分検出領域に対応する前記抵抗素子の他端に前記第1端子が接続された前記スイッチング素子の前記第1端子及び前記第2端子間の導通及び非導通に応じて、前記検出素子の一端と該区分検出領域に対応する前記抵抗素子の他端との電位差が所定電位差に維持されるように前記第1切替手段及び前記第2切替手段を制御する請求項3記載の検出装置。
  • 前記検出素子 及び前記抵抗素子を複数含み、
    前記検出素子の各々を並列に接続すると共に各々の他端を前記複数の抵抗素子の一端の各々に直列に接続し、
    前記検出素子の各々の一端に対して選択的に前記第1定電圧を印加する選択印加手段を更に含む請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の検出装置。
  • 前記選択印加手段は、
    前記検出素子毎に設けられると共に、対応する前記検出素子の一端に接続された第1端子、前記第1定電圧の電圧値よりも大きな電圧値の第4定電圧に制御される第2端子、及び閾値以下の電圧値の電圧が印加されたときに、通常時非導通の該第1端子及び該第2端子間を導通させる制御端子を備えた第2スイッチング素子と、
    所定の前記検出素子の一端に前記第1端子が接続された前記第2スイッチング素子の前記第1端子及び前記第2端子間の導通及び非導通に応じて、該検出素子の一端に印加される電圧が前記第1定電圧に維持されるように該検出素子に対応する前記第2スイッチング素子の前記制御端子に印加する電圧を制御する第2制御手段と、を有する請求項5記載の検出装置。
  • 前記検出素子の何れかを指定する検出素子指定手段を更に含み、
    前記第2制御手段は、
    前記第1定電圧が印加される反転入力端子、前記検出素子の一端に接続された非反転入力端子、及び前記第2スイッチング素子の制御端子に接続された出力端子を備えた第2差動増幅回路と、
    前記第2スイッチング素子毎に設けられると共に、各々前記第4定電圧に制御された第4定電圧端子を備え、前記第4定電圧端子及び前記第2スイッチング素子の制御端子を接続した状態と前記第2差動増幅回路の出力端子及び前記第2スイッチング素子の制御端子を接続した状態とに切り替え可能な第3切替手段と、
    前記検出素子毎に設けられ、一端が前記第2差動増幅回路の非反転入力端子に、他端が前記検出素子の一端に各々接続されると共に、前記第2差動増幅回路の非反転入力端子及び前記検出素子の一端を接続した状態と前記第2差動増幅回路の非反転入力端子及び前記検出素子の一端を接続しない状態とに切り替え可能な第4切替手段と、を有し、
    前記検出素子指定手段によって指定された前記検出素子の一端に前記第1端子が接続された前記第2スイッチング素子の前記第1端子及び前記第2端子間の導通及び非導通に応じて、該検出素子の一端に印加される電圧が前記第1定電圧に維持されるように前記第3切替手段及び前記第4切替手段を制御する請求項6記載の検出装置。
  • 说明书全文

    本発明は、検出装置に係り、特に、電気抵抗値の変化を利用して物理量を検出する検出装置に関する。

    温度の変化に対して電気抵抗値が変化する抵抗器(以下、「サーミスタ」という。)を利用して物理量を検出する技術がある。 例えば、NTCサーミスタを用いて温度を検出する場合、一例として図6に示すように、温度の上昇に対して電気抵抗値が減少するが、温度に対する電気抵抗値の変化が線形ではない。 NTCサーミスタ以外のサーミスタ(例えば、PTCサーミスタやCTRサーミスタ)であってもやはり、温度に対する電気抵抗値の変化が線形ではない。 そのため、一般的に、サーミスタは、一例として図7に示すように、電気抵抗値が3.9kΩの分圧用抵抗器に直列に接続され、これによって、一例として図8に示すような分圧出を使用することで電気抵抗値の変化に対して線形性を持たせるようにしている。

    しかし、サーミスタは温度に対する電気抵抗値の変化が大きいため、図7に示すような回路を構成することによって電気抵抗値の変化を線形化(リニアライズ化)させても、線形性の得られる温度範囲は限られる。 広範囲の温度を検出するためには、温度領域に応じて分圧抵抗値を切替スイッチで切り替える必要がある。 広範囲の温度を検出するための回路構成としては、例えば、図9に示すような回路構成が例示できる。 この場合、サーミスタ100に対して分圧抵抗ユニット102及び切替スイッチユニット104を直列に接続する。 分圧抵抗ユニット102は、電気抵抗値が240kΩの分圧用抵抗器102A、電気抵抗値が3.9kΩの分圧用抵抗器102B、及び電気抵抗値が0.36kΩの分圧用抵抗器102Cを含んで構成されており、切替スイッチユニット104は、切替スイッチ104A,104B,104Cを含んで構成されている。 図9に示す回路では、一端に電源電圧VDDが印加されたサーミスタ100の他端を、低温領域T (例えば、−30℃<T ≦75℃)に対応する分圧用抵抗器102A、中温領域T (例えば、75℃<T ≦180℃)に対応する分圧用抵抗器102B、及び高温領域T (例えば、180℃<T ≦350℃)に対応する分圧用抵抗器102C(以下、分圧用抵抗器102A,102B,102Cを区別して説明する必要がない場合は「分圧用抵抗器102」という。)の各々の一端に接続し、分圧用抵抗器102Aの他端に、一端が接地された切替スイッチ104Aの他端を接続し、分圧用抵抗器102Bの他端に、一端が接地された切替スイッチ104Bの他端を接続し、分圧用抵抗器102Cの他端に、一端が接地された切替スイッチ104Cの他端を接続する。 そして、切替スイッチ104A,104B,104C(以下、区別して説明する必要がない場合は「切替スイッチ104」という。)のうち、検出する温度領域に対応する切替スイッチ104のみをオンすることにより、一例として図10に示すように、低温領域T 、中温領域T 及び高温領域T の温度領域毎に電気抵抗値のリニアライズ化を図ることが可能となる。

    サーミスタの電気抵抗値のリニアライズ化を図るためのその他の技術としては、例えば、特許文献1〜4に記載の技術が挙げられる。 これらの技術は何れも温度領域毎にサーミスタの電気抵抗値を変化させるものである。

    特許文献1には、サーミスタで検出する複数の温度領域毎にサーミスタに供給する電流値を切り替える技術が開示されている。

    また、特許文献2には、温度により電気抵抗値が変化する素子を用いて温度を検出する温度検出装置において、素子に対して各々が複数の温度領域毎に直列に接続されると共に、互いが並列に接続された複数の抵抗器のうちの何れかを、切替スイッチのオンとオフを切り替えることにより選択し、選択された抵抗器に電流を供給する技術が開示されている。

    また、特許文献3には、温度センサとプルアップ抵抗器との分圧値をセンサ出力とする温度検出回路であって、電気抵抗値の異なる複数のプルアップ抵抗器を温度センサに対して選択的に切り替えるスイッチング素子を備えた温度検出回路が開示されている。

    更に、特許文献4には、電気回路とサーミスタとの間に接続され、それぞれ異なった電気抵抗値を有すると共にサーミスタの出力をプルアップする複数のプルアップ抵抗器を切り替えるためのスイッチを備えた温度検出装置が開示されている。

    特開2001−201404号公報

    特開平7−55588号公報

    実開平3−39129号公報

    特開2002−310807号公報

    しかしながら、図9に示す回路構成では、切替スイッチ104の電気抵抗値が分圧抵抗値に加算されるので、温度によりサーミスタ100及び分圧用抵抗器102が数百Ωになると、切替スイッチ104の電気抵抗値が無視できなくなり、検出誤差が生じる、という問題点があった。

    また、切替スイッチ104の電気抵抗値の影響を小さくするために、切替スイッチ104として例えば電界効果トランジスタ(FET)を用いてそのゲート幅を広げることにより電気抵抗値を下げる方法も考えられるが、作図面積が増大する、という問題点が発生する。

    また、分圧出力及び切替スイッチ104の電圧降下分を測定し、切替スイッチ104による電圧誤差分を演算して除去する方法も考えられるが、演算する手段が必要になって形体の大型化及びコストの増大を招くと共に、AD変換誤差の大きなゼロスケール近傍をAD変換することになるため、検出誤差を低減することが難しい、という問題点があった。

    更に、特許文献1〜4に記載の技術は何れも、スイッチング素子の電気抵抗値に起因する検出誤差を抑制することができない、という問題点を有している。

    なお、温度以外の物理量(例えば、コンデンサの静電容量や物体の歪み量など)を抵抗素子の電気抵抗値を利用して検出する場合も温度を検出する場合と同様の問題点を有している。

    本発明は上記問題点を解決するために成されたものであり、スイッチング素子の構造を変えずに、スイッチング素子の電気抵抗値に起因する検出誤差を抑制することができる検出装置を提供することを目的とする。

    上記目的を達成するために、請求項1に記載の検出装置は、一端に第1定電圧が印加され、検出対象としての物理量の変化に応じて電気抵抗値が変化する検出素子と、一端が前記検出素子の他端に接続された抵抗素子と、前記抵抗素子の他端に接続された第1端子、前記第1定電圧よりも低電圧な第2定電圧に制御される第2端子、及び所定の大きさ以上の電圧が印加されたときに、通常時非導通の前記第1端子及び前記第2端子間を導通させる制御端子を備えたスイッチング素子と、前記第1端子及び前記第2端子間の導通及び非導通に応じて、前記検出素子の一端と前記抵抗素子の他端との電位差が所定電位差に維持されるように前記制御端子に印加する電圧を制御する制御手段と、前記第1定電圧と前記第1端子との電位差が前記検出素子と該検出素子の他端に接続された前記抵抗素子とで分圧された電位をデジタル値に変換すると共に、第1基準電位を前記第1定電圧とし、第2基準電位を前記第1端子の印加電圧としたAD変換器と、を含んで構成されている。

    請求項1に記載の検出装置では、検出対象としての物理量の変化に応じて電気抵抗値が変化する検出素子の一端に第1定電圧が印加され、抵抗素子の一端が前記検出素子の他端に接続され、第1端子、第2端子及び制御端子を備えたスイッチング素子の前記第1端子が前記抵抗素子の他端に接続され、前記第2端子が前記第1定電圧よりも低電圧な第2定電圧に制御され、前記制御端子に所定の大きさ以上の電圧が印加されたときに、通常時非導通の前記第1端子及び前記第2端子間が導通される。

    そして、請求項1に記載の検出装置では、制御手段により、前記第1端子及び前記第2端子間の導通及び非導通に応じて、前記検出素子の一端と前記抵抗素子の他端との電位差が所定電位差に維持されるように前記制御端子に印加する電圧が制御され、かつ第1基準電位を前記第1定電圧とし、第2基準電位を前記第1端子の印加電圧としたAD変換器により、前記第1定電圧と前記第1端子との電位差が前記検出素子と該検出素子の他端に接続された前記抵抗素子とで分圧された電位がデジタル値に変換される。

    従って、請求項1に記載の検出装置によれば、スイッチング素子の第1端子及び第2端子間の導通及び非導通に応じて、検出素子の一端と抵抗素子の他端との電位差が所定電位差に維持されるようにスイッチング素子の制御端子に印加する電圧が制御され、かつ第1基準電位を前記第1定電圧とし、第2基準電位を前記第1端子の印加電圧としたAD変換器により、前記第1定電圧と前記第1端子との電位差が前記検出素子と該検出素子の他端に接続された前記抵抗素子とで分圧された電位がデジタル値に変換されるので、スイッチング素子の構造を変えずに、スイッチング素子の電気抵抗値に起因する検出誤差を抑制することができる。

    また、請求項2に記載の検出装置は、請求項1に記載の発明において、前記制御手段が、接地電位よりも大きくかつ前記第1定電圧の電圧値よりも小さな電圧値の第3定電圧が印加される反転入力端子、前記抵抗素子の他端に接続された非反転入力端子、及び前記制御端子に接続された出力端子を備えた差動増幅回路を有するものとしてもよい。 これにより、容易に検出素子の一端と抵抗素子の他端との電位差を所定電位差に維持することができる。

    一方、上記目的を達成するために、請求項3に記載の検出装置は、一端に第1定電圧が印加され、検出対象としての物理量の変化に応じて電気抵抗値が変化する検出素子と、各々一端が前記検出素子の他端に接続され、かつ前記物理量の検出領域を区切って得られた複数の区分検出領域毎に予め対応付けられた電気抵抗値を有する複数の抵抗素子と、前記抵抗素子毎に設けられたスイッチング素子であって、対応する前記抵抗素子の他端に接続された第1端子、前記第1定電圧よりも低電圧な第2定電圧に制御される第2端子、及び所定の大きさ以上の電圧が印加されたときに、通常時非導通の前記第1端子及び前記第2端子間を導通させる制御端子を備えたスイッチング素子と、所定の前記区分検出領域に対応する前記抵抗素子の他端に前記第1端子が接続された前記スイッチング素子の前記第1端子及び前記第2端子間の導通及び非導通に応じて、前記検出素子の一端と該所定の区分検出領域に対応する前記抵抗素子の他端との電位差が所定電位差に維持されるように該抵抗素子に対応する前記スイッチング素子の前記制御端子に印加する電圧を制御する制御手段と、前記第1定電圧と前記第1端子との電位差が前記検出素子と該検出素子の他端に接続された前記抵抗素子とで分圧された電位をデジタル値に変換すると共に、第1基準電位を前記第1定電圧とし、第2基準電位を前記第1端子の印加電圧としたAD変換器と、を含んで構成されている。

    請求項3に記載の検出装置では、検出対象としての物理量の変化に応じて電気抵抗値が変化する検出素子の一端に第1定電圧が印加され、複数の抵抗素子の各々の一端が前記検出素子の他端に接続され、かつ抵抗素子の各々の電気抵抗値が前記物理量の検出領域を区切って得られた複数の区分検出領域毎に予め対応付けられている。

    また、請求項3に記載の検出装置では、第1端子、第2端子及び制御端子を備えたスイッチング素子が前記抵抗素子毎に設けられ、前記スイッチング素子の各々の第1端子が対応する前記抵抗素子の他端に接続され、前記スイッチング素子の各々の第2端子に前記第1定電圧よりも低電圧な第2定電圧に制御され、前記スイッチング素子の各々の制御端子に所定の大きさ以上の電圧が印加されたときに、通常時非導通の前記第1端子及び前記第2端子間が導通される。

    そして、請求項3に記載の検出装置では、制御手段により、所定の前記区分検出領域に対応する前記抵抗素子の他端に前記第1端子が接続された前記スイッチング素子の前記第1端子及び前記第2端子間の導通及び非導通に応じて、前記検出素子の一端と該所定の区分検出領域に対応する前記抵抗素子の他端との電位差が所定電位差に維持されるように該抵抗素子に対応する前記スイッチング素子の前記制御端子に印加する電圧が制御され、かつ第1基準電位を前記第1定電圧とし、第2基準電位を前記第1端子の印加電圧としたAD変換器により、前記第1定電圧と前記第1端子との電位差が前記検出素子と該検出素子の他端に接続された前記抵抗素子とで分圧された電位をデジタル値に変換される。

    従って、請求項3に記載の検出装置によれば、所定の前記区分検出領域に対応する抵抗素子の他端に第1端子が接続されたスイッチング素子の第1端子及び第2端子間の導通及び非導通に応じて、検出素子の一端と該所定の区分検出領域に対応する抵抗素子の他端との電位差が所定電位差に維持されるように該抵抗素子に対応するスイッチング素子の制御端子に印加する電圧が制御され、かつ第1基準電位を前記第1定電圧とし、第2基準電位を前記第1端子の印加電圧としたAD変換器により、前記第1定電圧と前記第1端子との電位差が前記検出素子と該検出素子の他端に接続された前記抵抗素子とで分圧された電位をデジタル値に変換されるので、スイッチング素子の構造を変えずに、スイッチング素子の電気抵抗値に起因する検出誤差を抑制することができる。

    また、請求項4に記載の検出装置は、請求項3に記載の発明において、前記区分検出領域の何れかを指定する検出領域指定手段を更に含み、前記制御手段が、接地電位よりも大きくかつ前記第1定電圧の電圧値よりも小さな電圧値の第3定電圧が印加される反転入力端子、前記抵抗素子の他端に接続された非反転入力端子、及び前記制御端子に接続された出力端子を備えた差動増幅回路と、前記スイッチング素子毎に設けられると共に、各々前記第2定電圧に制御される第2定電圧端子を備え、前記第2定電圧端子及び対応する前記スイッチング素子の制御端子を接続した状態と前記出力端子及び対応する前記スイッチング素子の制御端子を接続した状態とに切り替え可能な第1切替手段と、前記抵抗素子毎に設けられると共に、一端が前記非反転入力端子に、他端が対応する前記抵抗素子の他端に各々接続されると共に、前記非反転入力端子及び対応する前記抵抗素子の他端を接続した状態と前記非反転入力端子及び対応する前記抵抗素子の他端を接続しない状態とに切り替え可能な第2切替手段と、を有し、前記検出領域指定手段によって指定された前記区分検出領域に対応する前記抵抗素子の他端に前記第1端子が接続された前記スイッチング素子の前記第1端子及び前記第2端子間の導通及び非導通に応じて、前記検出素子の一端と該区分検出領域に対応する前記抵抗素子の他端との電位差が所定電位差に維持されるように前記第1切替手段及び前記第2切替手段を制御するものとしてもよい。 これにより、複数の区分検出領域の何れにおいても、検出素子の一端と抵抗素子の他端との電位差を容易に所定電位差に維持することができる。

    また、請求項5に記載の検出装置は、請求項1〜請求項4に記載の発明において、前記検出素子及び前記抵抗素子を複数含み、前記検出素子の各々を並列に接続すると共に各々の他端を前記複数の抵抗素子の一端の各々に直列に接続し、前記検出素子の各々の一端に対して選択的に前記第1定電圧を印加する選択印加手段を更に含むものとしてもよい。 これにより、複数の検出素子のうちの任意の検出素子を用いて物理量を検出することができる。

    また、請求項6に記載の検出装置は、請求項5に記載の発明において、前記選択印加手段が、前記検出素子毎に設けられると共に、対応する前記検出素子の一端に接続された第1端子、前記第1定電圧の電圧値よりも大きな電圧値の第4定電圧に制御される第2端子、及び閾値以下の電圧値の電圧が印加されたときに、通常時非導通の該第1端子及び該第2端子間を導通させる制御端子を備えた第2スイッチング素子と、所定の前記検出素子の一端に前記第1端子が接続された前記第2スイッチング素子の前記第1端子及び前記第2端子間の導通及び非導通に応じて、該検出素子の一端に印加される電圧が前記第1定電圧に維持されるように該検出素子に対応する前記第2スイッチング素子の前記制御端子に印加する電圧を制御する第2制御手段と、を有するものとしてもよい。 これにより、所定の検出素子の一端に印加される電圧を容易に第1定電圧に維持することができる。

    また、請求項7に記載の検出装置は、請求項6に記載の発明において、前記検出素子の何れかを指定する検出素子指定手段を更に含み、前記第2制御手段が、前記第1定電圧が印加される反転入力端子、前記検出素子の一端に接続された非反転入力端子、及び前記第2スイッチング素子の制御端子に接続された出力端子を備えた第2差動増幅回路と、前記第2スイッチング素子毎に設けられると共に、各々前記第4定電圧に制御された第4定電圧端子を備え、前記第4定電圧端子及び前記第2スイッチング素子の制御端子を接続した状態と前記第2差動増幅回路の出力端子及び前記第2スイッチング素子の制御端子を接続した状態とに切り替え可能な第3切替手段と、前記検出素子毎に設けられ、一端が前記第2差動増幅回路の非反転入力端子に、他端が前記検出素子の一端に各々接続されると共に、前記第2差動増幅回路の非反転入力端子及び前記検出素子の一端を接続した状態と前記第2差動増幅回路の非反転入力端子及び前記検出素子の一端を接続しない状態とに切り替え可能な第4切替手段と、を有し、前記検出素子指定手段によって指定された前記検出素子の一端に前記第1端子が接続された前記第2スイッチング素子の前記第1端子及び前記第2端子間の導通及び非導通に応じて、該検出素子の一端に印加される電圧が前記第1定電圧に維持されるように前記第3切替手段及び前記第4切替手段を制御するものとしてもよい。 これにより、複数の検出素子の何れにおいても、一端に印加される電圧を容易に第1定電圧に維持することができる。

    本発明によれば、スイッチング素子の構造を変えずに、スイッチング素子の電気抵抗値に起因する検出誤差を抑制することができる、という効果が得られる。

    第1及び第2の実施形態に係る温度検出装置の構成の一例を示すブロック図である。

    第1の実施形態に係る検出部の構成の一例を示す構成図である。

    第1の実施形態に係る温度検出処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。

    第2の実施形態に係る検出部の構成の一例を示す構成図である。

    第2の実施形態に係る温度検出処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。

    従来の温度検出装置に組み込まれたNTCサーミスタの電気抵抗値と検出温度との関係を示すグラフである。

    従来の温度検出装置の構成を示す構成図である。

    サーミスタの電気抵抗値をリニアライズ化した場合の一例を示すグラフである。

    従来の温度検出装置の構成を示す構成図である。

    低温領域、中温領域及び高温領域毎にサーミスタの電気抵抗値をリニアライズ化した場合の一例を示すグラフである。

    以下、図面を参照して、本発明を実施するための形態の一例について詳細に説明する。 なお、以下では、本発明を温度検出装置に適用した場合について説明する。

    [第1の実施形態]

    図1は、本第1の実施形態に係る温度検出装置10の構成の一例を示す構成図である。 同図に示すように、温度検出装置10は、CPU(中央処理装置)12、ROM(Read Only Memory)14、RAM(Random Access Memory)16、NVM(Non Volatile Memory)18、UI(ユーザ・インタフェース)パネル20、外部インタフェース22、電源24及び検出部26を含んで構成されている。

    CPU12は、温度検出装置10全体動作を司るものである。 ROM14は、温度検出装置10の作動を制御する制御プログラムや後述する温度検出処理プログラム等の各種プログラムや各種パラメータ等を予め記憶する記憶手段として機能するものである。 RAM16は、各種プログラムの実行時のワークエリア等として用いられるものである。 NVM18は、温度検出装置10の電源スイッチ(図示省略)が切られても保持しなければならない各種情報を記憶するものである。

    UIパネル20は、ディスプレイ上に透過型のタッチパネルが重ねられたタッチパネルディスプレイ等から構成され、各種情報がディスプレイの表示面に表示されると共に、ユーザがタッチパネルに触れることにより所望の情報や指示が入力される。

    外部インタフェース22は、パーソナル・コンピュータ等の外部装置(図示省略)に接続され、外部装置との間で各種情報の送受信を行うためのものである。

    電源24は、温度検出装置10を構成している電子機器、すなわち、CPU12、ROM14、RAM16、NVM18、UIパネル20、外部インタフェース22及び検出部26に対して駆動用の電圧を供給するものである。 本第1の実施形態に係る温度検出装置10では、電源24として二次電池を適用しており、リチウムイオン電池、リチウムイオンポリマー二次電池やニッケル・素電池などが例示できる。

    CPU12、ROM14、RAM16、NVM18、UIパネル20、外部インタフェース22及び電源24は、システムバスBUSを介して相互に接続されている。 従って、CPU12は、ROM14、RAM16及びNVM18へのアクセスと、UIパネル20への各種情報の表示と、UIパネル20に対するユーザの操作指示内容の把握と、外部装置からの外部インタフェース22を介した各種情報の受信と、外部装置への外部インタフェース22を介した各種情報の送信と、電源24の制御と、を各々行うことができる。

    検出部26は、サーミスタ28を利用して温度を検出するものであり、システムバスBUSに接続されている。 従って、CPU12は、検出部26の作動の制御及び検出部26によって検出された温度の把握を行うことができる。

    図2は、本第1の実施形態に係る検出部26の構成の一例を示す構成図である。 同図に示すように、検出部26は、サーミスタ28、電源配線30、分圧用抵抗器32A,32B,32C(以下、区別して説明する必要がない場合は末尾のアルファベット符号を付さずに「分圧用抵抗器32」と称する。)、分圧抵抗切替回路34及びAD変換器36を含んで構成されている。 なお、本第1の実施形態に係る温度検出装置10では、一例として、分圧用抵抗器32Aの電気抵抗値として240kΩを、分圧用抵抗器32Bの電気抵抗値として3.9kΩを、分圧用抵抗器32Cの電気抵抗値として0.36kΩを適用している。

    AD変換器36は、第1〜3入力端子36A,36B,36Cを備えている。 また、AD変換器36は、システムバスBUSに接続された出力端子36Dを備えており、第1〜3入力端子36A,36B,36Cに入力されたアナログ信号をデジタル信号に変換して出力端子36DからCPU12に出力する。

    電源配線30は、AD変換器36のフルスケールを規定するための第1入力端子36Aに接続されており、電源24によって定電圧V REFH (ここでは、一例として2V)が印加されている。 また、サーミスタ28は、温度変化に応じて電気抵抗値が変化する抵抗素子であり、一端が電源配線30に接続されている。 また、分圧用抵抗器32A,32B,32Cは、各々の一端がサーミスタ28の他端及びAD変換器36 の第 2入力端子36Bに接続されている。 なお、本第1の実施形態に係る温度検出装置10では、サーミスタ28として、NTCサーミスタを適用している。

    分圧抵抗切替回路34は、差動増幅回路38、Nチャネル型のMOS電界効果トランジスタ(以下、「NMOSトランジスタ」という。)40A,40B,40C、単極単投型のスイッチ42A,42B,42C、及び単極双投型のスイッチ44A,44B,44Cを含んで構成されている。 なお、以下では、NMOSトランジスタ40A,40B,40Cを区別して説明する必要がない場合は末尾のアルファベット符号を付さずに「NMOSトランジスタ40」と称し、スイッチ42A,42B,42Cを区別して説明する必要がない場合は末尾のアルファベット符号を付さずに「スイッチ42」と称し、スイッチ44A,44B,44Cを区別して説明する必要がない場合は末尾のアルファベット符号を付さずに「スイッチ44」と称する。

    差動増幅回路38は、反転入力端子、非反転入力端子及び出力端子を備えている。 差動増幅回路38の反転入力端子には電源24によって定電圧A(ここでは、一例として0.3V)が印加されている。 差動増幅回路38の非反転入力端子にはスイッチ42A,42B,42Cの各々の一端及びAD変換器36の第3入力端子36Cが接続されている。

    スイッチ44Aは、第1端子44A 、第2端子44A 及び第3端子44A を備えている。 第2端子44A は接地されており、第1端子44A は差動増幅回路38の出力端子に、第3端子44A はNMOSトランジスタ40Aのゲート端子に各々接続されている。 スイッチ44Aは、通常時、第2端子44A 及び第3端子44A を接続しており、CPU12の指示に従って第2端子44A と第3端子44A との接続状態を解除して第1端子44A 及び第3端子44A を接続する。 また、スイッチ44Aは、第1端子44A 及び第3端子44A を接続している場合、CPU12の指示に従って第1端子44A と第3端子44A との接続状態を解除して第2端子44A 及び第3端子44A を接続する。 なお、本第1の実施形態に係る温度検出装置10では、通常時にスイッチ44Aに指示信号A が入力されると第1端子44A 及び第3端子44A が接続され、第1端子44A 及び第3端子44A が接続されている場合にスイッチ44Aに指示信号A が入力されると第1端子44A と第3端子44A との接続状態が解除されて第2端子44A 及び第3端子44A が接続される。

    スイッチ44Bは、第1端子44B 、第2端子44B 及び第3端子44B を備えている。 第2端子44B は接地されており、第1端子44B は差動増幅回路38の出力端子に、第3端子44B はNMOSトランジスタ40Bのゲート端子に各々接続されている。 スイッチ44Bは、通常時、第2端子44B 及び第3端子44B を接続しており、CPU12の指示に従って第2端子44B と第3端子44B との接続状態を解除して第1端子44B 及び第3端子44B を接続する。 また、スイッチ44Bは、第1端子44B 及び第3端子44B を接続している場合、CPU12の指示に従って第1端子44B と第3端子44B との接続状態を解除して第2端子44B 及び第3端子44B を接続する。 なお、本第1の実施形態に係る温度検出装置10では、通常時にスイッチ44Bに指示信号B が入力されると第1端子44B 及び第3端子44B が接続され、第1端子44B 及び第3端子44B が接続されている場合にスイッチ44Bに指示信号B が入力されると第1端子44B と第3端子44B との接続状態が解除されて第2端子44B と第3端子44B とが接続される。

    スイッチ44Cは、第1端子44C 、第2端子44C 及び第3端子44C を備えている。 第2端子44C は接地されており、第1端子44C は差動増幅回路38の出力端子に、第3端子44C はNMOSトランジスタ40Cのゲート端子に各々接続されている。 スイッチ44Cは、通常時、第2端子44C 及び第3端子44C を接続しており、CPU12の指示に従って第2端子44C と第3端子44C との接続状態を解除して第1端子44C 及び第3端子44C を接続する。 また、スイッチ44Cは、第1端子44C 及び第3端子44C を接続している場合、CPU12の指示に従って第1端子44C と第3端子44C との接続状態を解除して第2端子44C 及び第3端子44C を接続する。 なお、本第1の実施形態に係る温度検出装置10では、通常時にスイッチ44Cに指示信号C が入力されると第1端子44C 及び第3端子44C が接続され、第1端子44C 及び第3端子44C が接続されている場合にスイッチ44Cに指示信号C が入力されると第1端子44C と第3端子44C との接続状態が解除されて第2端子44C と第3端子44C とが接続される。

    スイッチ42Aの他端には分圧用抵抗器32Aの他端が、スイッチ42Bの他端には分圧用抵抗器32Bの他端が、スイッチ42Cの他端には分圧用抵抗器32Cの他端が各々接続されている。

    スイッチ42は通常時がオフ状態であり、通常時には、CPU12の指示に従ってオフ状態からオン状態に切り替えられ、オン状態の場合には、CPUの指示に従ってオン状態からオフ状態に切り替えられる。 なお、本第1の実施形態に係る温度検出装置10では、スイッチ42Aは、オフ状態の場合に指示信号A が入力されるとオン状態に切り替えられ、オン状態の場合に指示信号A が入力されるとオフ状態に切り替えられる。 また、スイッチ42Bは、オフ状態の場合に指示信号B が入力されるとオン状態に切り替えられ、オン状態の場合に指示信号B が入力されるとオフ状態に切り替えられる。 更に、スイッチ42Cは、オフ状態の場合に指示信号C が入力されるとオン状態に切り替えられ、オン状態の場合に指示信号C が入力されるとオフ状態に切り替えられる。

    NMOSトランジスタ40Aのドレイン端子は分圧用抵抗器32Aの他端に、NMOSトランジスタ40Bのドレイン端子は分圧用抵抗器32Bの他端に、NMOSトランジスタ40Cのドレイン端子は分圧用抵抗器32Cの他端に各々接続されている。 また、NMOSトランジスタ40A,40B,40Cの各々のソース端子は接地されている。

    ところで、本第1の実施形態に係る温度検出装置10では、温度の検出可能領域Tとして−30℃<T≦350℃を適用している。 検出可能領域Tは、一例として図10に示すように、検出可能領域Tが低温領域T 、中温領域T 及び高温領域T に区分されており、これらの領域のうちのユーザによって指定された領域で温度を検出する温度検出処理が実行される。 なお、以下では、低温領域T 、中温領域T 及び高温領域T の何れかを区別せずに指す場合は「区分検出領域」と称する。

    次に、図3を参照して、温度検出処理を実行する際の温度検出装置10の作用を説明する。 なお、図3は、電源が投入された際に(通常時に)温度検出装置10のCPU12により実行される温度検出処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートであり、該プログラムはROM14の所定領域に予め記憶されている。

    同図のステップ200では、区分検出領域の指定をユーザに促す指定画面(以下、「区分検出領域指定画面」という。)をUIパネル20に表示させた後、ステップ202に移行し、ユーザによってUIパネル20を介して区分検出領域が指定されるまで待機する。 なお、区分検出領域指定画面としては、内側に「低温領域」との文字を有する矩形枠、内側に「中温領域」との文字を有する矩形枠及び内側に「高温領域」との文字を有する矩形枠が表示された画面が例示できる。 この場合、例えば、ユーザが指先でUIパネル20の画面上の何れかの矩形枠の表示部分に触れることにより、触れた部分に対応する区分検出領域が指定される。

    次のステップ204では、上記ステップ202の処理で指定された区分検出領域に対応する指示信号を検出部26に出力した後、ステップ206に移行する。 例えば、本ステップ204では、上記ステップ202の処理で低温領域T が指定された場合、指示信号A をスイッチ42A,44Aに出力し、上記ステップ202の処理で中温領域T が指定された場合、指示信号B をスイッチ42B,44Bに出力し、上記ステップ202の処理で高温領域T が指定された場合、指示信号C をスイッチ42C,44Cに出力する。

    従って、上記ステップ202の処理で低温領域T が指定された場合、スイッチ42Aは、入力された指示信号A に応じてオフ状態からオン状態に切り替えられると共に、スイッチ44Aは、入力された指示信号A に応じて、第2端子44A と第3端子44A との接続状態を解除して第1端子44A 及び第3端子44A を接続する。 これによって、NMOSトランジスタ40Aのドレイン端子及びソース端子間の導通状態が差動増幅回路38の出力によって制御され、分圧用抵抗器32Aの他端に定電圧Aが印加されるので、サーミスタ28の一端と分圧用抵抗器32Aの他端との電位差が所定電位差(ここでは、一例として1.7v)に維持されて、AD変換器35の第2入力端子36Bには、定電圧V REFHが印加された電源配線30と定電圧Aが印加された分圧用抵抗器32Aの他端との間をサーミスタ28と分圧用抵抗器32Aとで分圧して得られた電圧に相当する分圧出力が入力される。

    また、上記ステップ202の処理で中温領域T が指定された場合、スイッチ42Bは、入力された指示信号B に応じてオフ状態からオン状態に切り替えられると共に、スイッチ44Bは、入力された指示信号B に応じて、第2端子44B と第3端子44B との接続状態を解除して第1端子44B 及び第3端子44B を接続する。 これによって、NMOSトランジスタ40Bのドレイン端子及びソース端子間の導通状態が差動増幅回路38の出力によって制御され、分圧用抵抗器32Bの他端に定電圧Aが印加されるので、サーミスタ28の一端と分圧用抵抗器32Bの他端との電位差が所定電位差に維持されて、AD変換器35の第2入力端子36Bには、定電圧V REFHが印加された電源配線30と定電圧Aが印加された分圧用抵抗器32Bの他端との間をサーミスタ28と分圧用抵抗器32Bとで分圧して得られた電圧に相当する分圧出力が入力される。

    更に、上記ステップ202の処理で高温領域T が指定された場合、スイッチ42Cは、入力された指示信号C に応じてオフ状態からオン状態に切り替えられると共に、スイッチ44Cは、入力された指示信号C に応じて、第2端子44C と第3端子44C との接続状態を解除して第1端子44C 及び第3端子44C を接続する。 これによって、NMOSトランジスタ40Cのドレイン端子及びソース端子間の導通状態が差動増幅回路38の出力によって制御され、分圧用抵抗器32Cの他端に定電圧Aが印加されるので、サーミスタ28の一端と分圧用抵抗器32Cの他端との電位差が所定電位差に維持されて、AD変換器35の第2入力端子36Bには、定電圧V REFHが印加された電源配線30と定電圧Aが印加された分圧用抵抗器32Cの他端との間をサーミスタ28と分圧用抵抗器32Cとで分圧して得られた電圧に相当する分圧出力が入力される。

    ステップ206では、検出部26のAD変換器36から分圧出力を示すデジタル信号を受信したか否かを判定し、否定判定となった場合にはステップ210に移行する一方、肯定判定となった場合にはステップ208に移行し、上記ステップ206で受信したデジタル信号により示される分圧出力に対応する検出温度をUIパネル20に表示させた後、ステップ210に移行する。 なお、本ステップ206では、分圧出力と予め定められた検出温度とが予め対応付けられたデータベースを参照して検出温度を導出し、導出した検出温度をUIパネル20に表示させている。 データベースはROM14に予め記憶されている。

    ステップ210では、UIパネル20に区分検出領域指定画面を表示させる指示がUIパネル20を介して入力されたか否かを判定し、肯定判定となった場合には上記ステップ200に戻る一方、否定判定となった場合にはステップ212に移行する。 なお、本ステップ210の処理で肯定判定となった場合には、現時点でオン状態になっているスイッチ42がオフ状態に切り替えられるように制御すると共に、現時点でのNMOSトランジスタ40のゲート端子と差動増幅回路38の出力端子との接続状態が解除されるように該当するスイッチ44を制御する。 具体的には、スイッチ42Aがオン状態になっている場合及びスイッチ44Aのゲート端子と差動増幅回路38の出力端子とが接続されている場合、指示信号A をスイッチ42A及びスイッチ44Aに出力し、スイッチ42Bがオン状態になっている場合及びスイッチ44Bのゲート端子と差動増幅回路38の出力端子とが接続されている場合、指示信号B をスイッチ42B及びスイッチ44Bに出力し、スイッチ42Cがオン状態になっている場合及びスイッチ44Cのゲート端子と差動増幅回路38の出力端子とが接続されている場合、指示信号C をスイッチ42C及びスイッチ44Cに出力する。 これによって、各スイッチは通常時の状態(初期状態)に戻される。

    ステップ212では、UIパネル20を介して温度検出処理の終了指示が入力されたか否かを判定し、否定判定となった場合には上記ステップ206に戻る一方、肯定判定となった場合に本温度検出処理プログラムを終了する。

    以上詳細に説明したように、本第1実施形態に係る温度検出装置10によれば、一端に定電圧V REFH (第1定電圧)が印加され、温度(検出対象としての物理量)の変化に応じて電気抵抗値が変化する検出素子としてのサーミスタ28と、各々一端がサーミスタ28の他端に接続されると共に互いが並列に接続され、かつ低温領域T 、中温領域T 及び高温領域T (温度の検出領域を区切って得られた複数の区分検出領域)の各々に予め対応付けられた電気抵抗値を有する分圧用抵抗器32A,32B,32C(複数の抵抗素子)と、分圧用抵抗器32毎に設けられ、対応する分圧用抵抗器32の他端に接続された第1端子としてのドレイン端子、接地された第2端子としてのソース端子、及び所定の大きさ以上の電圧が印加されたときに、通常時非導通のドレイン端子及びソース端子間を導通させる制御端子としてのゲート端子を備えたスイッチング素子としてのNMOSトランジスタ40と、所定の区分検出領域に対応する分圧用抵抗器32の他端にドレイン端子が接続されたNMOSトランジスタ40のドレイン端子及びソース端子間の導通及び非導通に応じて、サーミスタ28の一端と該所定の区分検出領域に対応する分圧用抵抗器32の他端との電位差が所定電位差に維持されるように該分圧用抵抗器32に対応するNMOSトランジスタ40のゲート端子に印加する電圧を制御する制御手段としてのCPU12及び分圧抵抗切替回路34と、定電圧V REFHとドレイン端子との電位差がサーミスタ28と分圧用抵抗器32とで分圧された電位をデジタル値に変換すると共に、フルスケール(第1基準電位)を定電圧V REFHとし、ゼロスケール(第2基準電位)をNMOSトランジスタ40のドレイン端子の印加電圧としたAD変換器36と、を備えることにより、NMOSトランジスタ40のドレイン端子及びソース端子間の導通及び非導通に応じて、サーミスタ28の一端と分圧用抵抗器32の他端との電位差が所定電位差に維持されるようにNMOSトランジスタ40のゲート端子に印加する電圧が制御されるので、何れの区分検出領域であっても、NMOSトランジスタ40の構造を変えずに、NMOSトランジスタ40の電気抵抗値に起因する検出誤差を抑制することができる。

    また、本実施形態に係る温度検出装置10によれば、分圧抵抗切替回路34が、接地電圧値よりも大きくかつ定電圧V REFHの電圧値よりも小さな電圧値の定電圧Aが印加される反転入力端子、分圧用抵抗器32の他端に接続された非反転入力端子、及びNMOSトランジスタ40のゲート端子に接続された出力端子を備えた差動増幅回路38を有しているので、容易にサーミスタ28の一端と分圧用抵抗器32の他端との電位差を所定電位差に維持することができる。

    また、本実施形態に係る温度検出装置10によれば、区分検出領域の何れかを指定する検出領域指定手段としてのUIパネル20を更に備え、分圧抵抗切替回路34が、接地電圧値よりも大きくかつ定電圧V REFHの電圧値よりも小さな電圧値の定電圧Aが印加される反転入力端子、分圧用抵抗器32の他端に接続された非反転入力端子、及びNMOSトランジスタ40のゲート端子に接続された出力端子を備えた差動増幅回路38と、NMOSトランジスタ40毎に設けられ、各々接地された第2定電圧端子としての第2端子44A (44B ,44C )を備え、第2端子44A (44B ,44C )及び対応するNMOSトランジスタ40のゲート端子を接続した状態と差動増幅回路38の出力端子及び対応するNMOSトランジスタ40のゲート端子を接続した状態とに切り替え可能な第1切替手段としてのスイッチ44と、分圧用抵抗器32毎に設けられ、一端が非反転入力端子に、他端が対応する分圧用抵抗器32の他端に各々接続されると共に、非反転入力端子及び対応する分圧用抵抗器32の他端を接続した状態と非反転入力端子及び対応する分圧用抵抗器32の他端を接続しない状態とに切り替え可能な第2切替手段としてのスイッチ42と、を有し、CPU12が、UIパネル20を介してユーザによって指定された区分検出領域に対応する分圧用抵抗器32の他端にドレイン端子が接続されたNMOSトランジスタ40のドレイン端子及びソース端子間の導通及び非導通に応じて、サーミスタ28の一端と該区分検出領域に対応する分圧用抵抗器32の他端との電位差が所定電位差に維持されるようにスイッチ42,44を制御しているので、低温領域T 、中温領域T 及び高温領域 何れにおいても、サーミスタ28の一端と分圧用抵抗器32の他端との電位差を容易に所定電位差に維持することができる。

    [第2の実施形態]

    上記第1の実施形態では、サーミスタ28が単数の場合の形態例を挙げて説明したが、本第2の実施形態では、複数のサーミスタを適用した温度検出装置10Aを例に挙げて説明する。 なお、本第2の実施形態では、第1の実施形態と同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。

    図1は、本第2の実施形態に係る温度検出装置10Aの構成の一例を示す構成図である。 同図に示すように、本第2の実施形態に係る温度検出装置10Aは、上記第1の実施形態で説明した温度検出装置10に比べ、検出部26に代えて検出部26Aを適用した点のみが異なっている。

    図4は、本第2の実施形態に係る検出部26Aの構成の一例を示す構成図である。 同図に示すように、本第2の実施形態に係る検出部26Aは、上記第1の実施形態で説明した検出部26に比べ、電源配線30に代えてサーミスタ切替回路50を適用した点、及びサーミスタ28Aを更に設けた点のみが異なっている。

    サーミスタ切替回路50は、差動増幅回路52、Pチャネル型のMOS電界効果トランジスタ(以下、「PMOSトランジスタ」という。)54A,54B、単極単投型のスイッチ56A,56B、及び単極双投型のスイッチ58A,58Bを含んで構成されている。 なお、以下では、PMOSトランジスタ54A,54Bを区別して説明する必要がない場合は末尾のアルファベット符号を付さずに「PMOSトランジスタ54」と称し、スイッチ56A,56Bを区別して説明する必要がない場合は末尾のアルファベット符号を付さずに「スイッチ56」と称し、スイッチ58A,58Bを区別して説明する必要がない場合は末尾のアルファベット符号を付さずに「スイッチ58」と称する。

    差動増幅回路52は、反転入力端子、非反転入力端子及び出力端子を備えている。 差動増幅回路52の反転入力端子には電源24によって定電圧B(ここでは、一例として2V)が印加されている。 差動増幅回路52の非反転入力端子にはスイッチ56A,56Bの各々の一端が接続されている。 また、差動増幅回路52の非反転入力端子にはAD変換器36の第1入力端子36Aが接続されている。

    スイッチ58Aは、第1端子58A 、第2端子58A 及び第3端子58A を備えている。 第2端子58A には電源24によって定電圧VDD(ここでは、一例として3V)が印加されており、第1端子58A は差動増幅回路52の出力端子に、第3端子58A はPMOSトランジスタ54Aのゲート端子に各々接続されている。 スイッチ58Aは、通常時、第2端子58A 及び第3端子58A が接続されており、CPU12の指示に従って第2端子58A と第3端子58A との接続状態を解除して第1端子58A 及び第3端子58A を接続する。 また、スイッチ58Aは、第1端子58A 及び第3端子58A が接続されている場合、CPU12の指示に従って第1端子58A と第3端子58A との接続状態を解除して第2端子58A 及び第3端子58A を接続する。 なお、本第2の実施形態に係る温度検出装置10Aでは、通常時にスイッチ58Aに指示信号D が入力されると第1端子58A 及び第3端子58A が接続され、第1端子58A 及び第3端子58A が接続されている場合にスイッチ58Aに指示信号D が入力されると第1端子58A と第3端子58A との接続状態が解除される。

    スイッチ58Bは、第1端子58B 、第2端子58B 及び第3端子58B を備えている。 第2端子58B には電源24によって定電圧VDDが印加されており、第1端子58B は差動増幅回路52の出力端子に、第3端子58B はPMOSトランジスタ54Bのゲート端子に各々接続されている。 スイッチ58Bは、通常時、第2端子58B 及び第3端子58B が接続されており、CPU12の指示に従って第2端子58B と第3端子58B との接続状態を解除して第1端子58B 及び第3端子58B を接続する。 また、スイッチ58Bは、第1端子58B 及び第3端子58B が接続されている場合、CPU12の指示に従って第1端子58B と第3端子58B との接続状態を解除して第2端子58B 及び第3端子58B を接続する。 なお、本第2の実施形態に係る温度検出装置10Aでは、通常時にスイッチ58Bに指示信号E が入力されると第1端子58B 及び第3端子58B が接続され、第1端子58B 及び第3端子58B が接続されている場合にスイッチ58Bに指示信号E が入力されると第1端子58B と第3端子58B との接続状態が解除される。

    スイッチ56Aの他端にはサーミスタ28の一端が、スイッチ56Bの他端にはサーミスタ28Aの一端が各々接続されている。

    スイッチ56は通常時がオフ状態であり、CPU12の指示に従ってオフ状態からオン状態、オン状態からオフ状態に切り替えられる。 なお、本第2の実施形態に係る温度検出装置10Aでは、スイッチ56Aは、オフ状態の場合に指示信号D が入力されるとオン状態に切り替えられ、オン状態の場合に指示信号D が入力されるとオフ状態に切り替えられる。 また、スイッチ56Bは、オフ状態の場合に指示信号E が入力されるとオン状態に切り替えられ、オン状態の場合に指示信号E が入力されるとオフ状態に切り替えられる。

    PMOSトランジスタ54Aのドレイン端子はサーミスタ28の一端に、PMOSトランジスタ54Bのドレイン端子はサーミスタ28Aの一端に各々接続されている。 また、PMOSトランジスタ54A,54Bの各々のソース端子には電源24によって定電圧VDDが印加されている。

    サーミスタ28Aは、他端が分圧用抵抗器32A,32B,32Cの各々の一端及びAD変換器36の第2入力端子36Bに接続されている。

    次に、図5を参照して、本第2の実施形態に係る温度検出処理を実行する際の温度検出装置10Aの作用を説明する。 なお、図5は、電源が投入された際に温度検出装置10AのCPU12により実行される温度検出処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートであり、該プログラムはROM14の所定領域に予め記憶されている。 また、図5に示すフローチャートは、図3に示すフローチャートと比べ、ステップ200の前段階にステップ300、302、304を追加した点、及びステップ210とステップ212との間にステップ306を追加した点が異なっているため、図5における図3に示すプログラムと同一の処理を行うステップについては図3と同一のステップ番号を付して、その説明を省略し、ここでは、図3に示すプログラムと異なる処理に関してのみ説明する。

    同図のステップ300では、サーミスタの指定をユーザに促す指定画面(以下、「サーミスタ指定画面」という。)をUIパネル20に表示させた後、ステップ302に移行し、ユーザによってUIパネル20を介して区分検出領域が指定されるまで待機する。 なお、サーミスタ指定画面としては、内側にサーミスタ28を示す「サーミスタA」との文字を有する矩形枠及び内側にサーミスタ28Aを示す「サーミスタB」との文字を有する矩形枠が表示された画面が例示できる。 この場合、例えば、ユーザが指先でUIパネル20の画面上の何れかの矩形枠の表示部分に触れることにより、触れた部分に対応するサーミスタが指定される。

    次のステップ304では、上記ステップ302の処理で指定されたサーミスタに対応する指示信号を検出部26Aに出力した後、ステップ200に移行する。 例えば、本ステップ304では、上記ステップ302の処理でサーミスタAが指定された場合、指示信号D をスイッチ56A,58Aに出力し、上記ステップ302の処理でサーミスタBが指定された場合、指示信号E をスイッチ56B,58Bに出力する。

    従って、上記ステップ302の処理でサーミスタAが指定された場合、スイッチ56Aは、入力された指示信号D に応じてオフ状態からオン状態に切り替えられると共に、スイッチ58Aは、入力された指示信号D に応じて、第2端子58A と第3端子58A との接続状態を解除して第1端子58A 及び第3端子58A を接続する。 これによって、PMOSトランジスタ54Aのドレイン端子及びソース端子間の導通状態が差動増幅回路52の出力によって制御され、サーミスタ28の一端に定電圧Bが印加されるので、AD変換器36の第2入力端子36Bには、定電圧Bが印加されたサーミスタ28の一端と後段の処理で指定される分圧用抵抗器32の他端との間をその分圧用抵抗器32とサーミスタ28とで分圧して得られた電圧に相当する分圧出力が入力される。

    また、上記ステップ302の処理でサーミスタBが指定された場合、スイッチ56Bは、入力された指示信号E に応じてオフ状態からオン状態に切り替えられると共に、スイッチ58Bは、入力された指示信号E に応じて、第2端子58B と第3端子58B との接続状態を解除して第1端子58B 及び第3端子58B を接続する。 これによって、PMOSトランジスタ54Bのドレイン端子及びソース端子間の導通状態が差動増幅回路52の出力によって制御され、サーミスタ28Aの一端に定電圧Bが印加されるので、AD変換器36の第2入力端子36Bには、定電圧Bが印加されたサーミスタ28Aの一端と後段の処理で指定される分圧用抵抗器32の他端との間をその分圧用抵抗器32とサーミスタ28Aとで分圧して得られた電圧に相当する分圧出力が入力される。

    ステップ210の処理において否定判定となった場合にはステップ306に移行し、UIパネル20にサーミスタ指定画面を表示させる指示がUIパネル20を介して入力されたか否かを判定し、肯定判定となった場合には上記ステップ300に戻る一方、否定判定となった場合にはステップ212に移行する。 なお、本ステップ306の処理で肯定判定となった場合には、現時点でオン状態になっているスイッチ56がオフ状態に切り替えられるように制御すると共に、現時点でのPMOSトランジスタ54のゲート端子と差動増幅回路52の出力端子との接続状態が解除されるように該当するスイッチ58を制御する。 具体的には、スイッチ56Aがオン状態になっている場合及びスイッチ56Aのゲート端子と差動増幅回路52の出力端子とが接続されている場合、指示信号D をスイッチ56A及びスイッチ58Aに出力し、スイッチ56Bがオン状態になっている場合及びスイッチ58Bのゲート端子と差動増幅回路52の出力端子とが接続されている場合、指示信号E をスイッチ56B及びスイッチ58Bに出力する。 これによって、各スイッチは初期状態に戻される。

    以上詳細に説明したように、本第2実施形態に係る温度検出装置10Aによれば、サーミスタ28,28Aを並列に接続すると共に各々の他端を分圧用抵抗器32の一端に直列に接続し、サーミスタ28,28Aの各々の一端に対して選択的に定電圧Bを印加する選択印加手段としてのCPU12及びサーミスタ切替回路50を備えているので、サーミスタ28,28Aのうちの任意のサーミスタを用いて温度を検出することができる。

    また、本第2実施形態に係る温度検出装置10Aによれば、サーミスタ切替回路50が、サーミスタ28,28Aの各々に設けられ、対応するサーミスタの一端に接続された第1端子としてのドレイン端子、定電圧VDDが印加される第2端子としてのソース端子、及び閾値以下の電圧値の電圧が印加されたときに、通常時非導通の該ドレイン端子及び該ソース端子間を導通させる制御端子としてのゲート端子を備えた第2スイッチング素子としてのPMOSトランジスタ54を有し、CPU12が、所定のサーミスタの一端にドレイン端子が接続されたPMOSトランジスタ54のドレイン端子及びソース端子間の導通及び非導通に応じて、所定のサーミスタの一端に印加される電圧が定電圧Bに維持されるように所定のサーミスタに対応するPMOSトランジスタ54のゲート端子に印加する電圧を制御しているので、所定のサーミスタの一端に印加される電圧を容易に定電圧Bに維持することができる。

    また、本第2実施形態に係る温度検出装置10Aによれば、サーミスタ28,28Aの何れかを指定する検出素子指定手段としてのUIパネル20を更に含み、サーミスタ切替回路50が、定電圧Bが印加される反転入力端子、サーミスタ28,28Aの一端に接続された非反転入力端子、及びPMOSトランジスタ54のゲート端子に接続された出力端子を備えた差動増幅回路52(第2差動増幅回路)と、PMOSトランジスタ54毎に設けられ、各々定電圧VDDが印加された第4定電圧端子としての第2端子58A (58B ,58C )を備え、第2端子及びPMOSトランジスタ54のゲート端子を接続した状態と差動増幅回路52の出力端子及びPMOSトランジスタ54のゲート端子を接続した状態とに切り替え可能な第3切替手段としてのスイッチ58と、サーミスタ28,28Aの各々に設けられ、一端が差動増幅回路52の非反転入力端子に、他端が対応するサーミスタの一端に接続されると共に、差動増幅回路52の非反転入力端子及び対応するサーミスタの一端を接続した状態と差動増幅回路52の非反転入力端子及び対応するサーミスタの一端を接続しない状態とに切り替え可能な第4切替手段としてのスイッチ56と、を有し、CPU12が、UIパネル20を介してユーザによって指定されたサーミスタの一端にドレイン端子が接続されたPMOSトランジスタ54のドレイン端子及びソース端子間の導通及び非導通に応じて、該サーミスタの一端に印加される電圧が定電圧Bに維持されるようにスイッチ56,58を制御しているので、サーミスタ28,28Aの何れにおいても、一端に印加される電圧を容易に定電圧Bに維持することができる。

    また、上記各実施形態では、NMOSトランジスタ40A,40B,40Cの何れか1つのゲート端子を差動増幅回路38の出力端子に接続することにより、対応する分圧用抵抗器の他端に定電圧Aを印加する場合の形態例を挙げて説明したが、これに限らず、例えば、NMOSトランジスタ40A,40B,40Cの何れか2つまたは全てのゲート端子を差動増幅回路38の出力端子に接続することにより、対応する分圧用抵抗器32の他端に定電圧Aを印加するようにしてもよい。

    また、上記各実施形態では、NMOSトランジスタ40A,40B,40Cの各ゲート端子に対して差動増幅回路38の出力端子を共通接続しているが、これに限らず、NMOSトランジスタ40A,40B,40Cの各々に対して差動増幅回路38と同様の差動増幅回路を1つずつ設け、各NMOSトランジスタ40のゲート端子に対応する差動増幅回路の出力端子を接続してもよい。

    また、上記各実施形態では、3個の分圧用抵抗器32を含んで構成された分圧抵抗切替回路34を例に挙げて説明したが、分圧用抵抗器の個数に制限はない。 上記各実施形態で説明した検出可能領域Tの範囲を広げる場合には、例えば、分圧用抵抗器32Aよりも大きな電気抵抗値を有する分圧用抵抗器及び分圧用抵抗器32Cよりも小さな電気抵抗値を有する分圧用抵抗器の少なくとも一方を分圧用抵抗器32A,32B,32Cに並列に接続し、追加接続した分圧抵抗器に対して分圧用抵抗器32A,32B,32Cと同様にして差動増幅回路38、NMOSトランジスタ40及びスイッチ42,44を接続すればよい。 逆に、上記各実施形態で説明した検出可能領域Tの範囲を狭める場合には、例えば、分圧用抵抗器32A,32B,32Cのうちの何れか1つ又は2つを除去すればよい。

    また、上記各実施形態では、分圧出力と検出温度とが予め対応付けられたデータベースを参照して検出温度を導出しているが、これに限らず、分圧出力を入力とし、検出温度を解とする予め定められた演算式を用いて電圧値を導出してもよい。

    また、上記各実施形態では、NMOSトランジスタ40のソース端子及び第2端子44A ,44B ,44C が接地されている場合の形態例を挙げて説明したが、これに限らず、NMOSトランジスタ40のソース端子及び第2端子44A ,44B ,44C に対して共通に定電圧B(または定電圧V REFH )よりも低電圧な定電圧が印加されていればよい。 なお、この場合、定電圧Aは、NMOSトランジスタ40のソース端子及び第2端子44A ,44B ,44C に対して共通に印加される定電圧よりも大きくかつ定電圧Bよりも小さな電圧値とする。

    また、上記各実施形態では、UIパネル20を例に挙げて説明したが、これに限らず、例えば、パーソナル・コンピュータに接続されたマウスやキーボードなどであってもよく、ユーザと温度検出装置10(10A)に対して指示を入力することができる入力装置であれば如何なるものであってもよい。

    また、上記各実施形態では、分圧用抵抗器32A,32B,32Cを用いた場合の形態例を挙げて説明したが、これに限らず、分圧用抵抗器を単体で用いてもよい。 この場合、例えば、異なる電気抵抗値を有する複数の分圧用抵抗器の各々をサーミスタとNMOSトランジスタ40との間に挿脱自在に直列接続可能とすることで、上記各実施形態と同様に様々な区分検出領域での温度検出が可能となる。

    また、上記各実施形態では、サーミスタ28(28A)として、NTCサーミスタを適用しているが、これに限らず、PTCサーミスタやCTRサーミスタなどの他のサーミスタを適用してもよい。

    また、上記各実施形態では、温度検出装置10(10A)にサーミスタや分圧用抵抗器に対して給電を行うスイッチング素子として電界効果トランジスタを用いた場合の形態例を挙げて説明したが、これに限らず、バイポーラ型トランジスタを用いてもよい。 この場合、バイポーラ型トランジスタのコレクタ端子が電界効果トランジスタのドレインに、バイポーラ型トランジスタのエミッタ端子が電界効果トランジスタのソース端子に、バイポーラ型トランジスタのベース端子が電界効果トランジスタのゲート端子に各々対応するように電界効果トランジスタに代えてバイポーラ型トランジスタを温度検出装置10(10A)に組み込むようにすればよい。

    また、上記各実施形態では、本発明を、温度検出装置10(10A)に適用した場合の形態例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、ピエゾ抵抗を利用した物体の歪みを検出する歪みゲージや圧電センサなどの特定の物理量の変化に応じて電気抵抗値が変化する抵抗素子を利用して物理量を検出するものであれば如何なるものにも適用可能である。

    10,10A 温度検出装置12 CPU
    20 UIパネル26,26A 検出部28,28A サーミスタ32A,32B,32C 分圧用抵抗器34 分圧抵抗切替回路36 AD変換器38,52 差動増幅回路40A,40B,40C NMOSトランジスタ42A,42B,42C,44A,44B,44C,56A,56B,58A,58B スイッチ50 サーミスタ切替回路54A,54B PMOSトランジスタ

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