Jet solder height confirmation jig and its handling method

申请号 JP2012013020 申请日 2012-01-25 公开(公告)号 JP5288012B2 公开(公告)日 2013-09-11
申请人 千住金属工業株式会社; 发明人 泰司 川島; 孝則 工藤; 滋男 小峰; 崇史 杉原; 編理 半澤;
摘要 This jet soldering height checking jig is provided with, as shown in FIG. 1: a conductive gauge member (10) that carries out at least either setting or measuring the height of a jet wave of molten solder; an insulating sliding holding member (20) that has a negative side electrode and a positive side electrode, is slidably in contact with the negative side electrode, and holds the gauge member (10) freely slidably; an LED display member (30) for checking contact operation, which is provided on the sliding holding member (20) and connected with the negative side electrode; and a conductive bridging member (40) that has a length that can bridge between metal members on an upper part of a container that accommodates the molten solder, is made to slidably contact the positive side electrode, which is connected with the LED display member (30), and supports the sliding holding member (20). The gauge member (10) and the molten solder jet wave can be made to function as a drive switch (contact point) for the LED display member (30). As a result, when the height of the jet wave for the molten solder is adjusted, the state of the jet wave height for the molten solder reaching a jet wave target height can be confirmed by flashing of a light emission color, intermittent beeping, and the like.
权利要求
  • 溶融はんだの噴流波の高さの設定及び測定の少なくともいずれか一方を行う導電性の高さ確認部材と、
    第1及び第2の電極を有し、当該第1の電極に摺接されて前記高さ確認部材を摺接自在に保持する絶縁性の摺動保持部材と、
    前記摺動保持部材に設けられ、前記第1及び第2の電極に接続された接触動作確認用の報知部材と、
    前記溶融はんだが収容された容器の上部の金属部材間を橋架可能な長さを有し、前記報知部材に接続された前記第2の電極に摺接されて前記摺動保持部材を支持する導電性の橋架部材とを備えることを特徴とする噴流はんだ高さ確認治具。
  • 前記報知部材は、
    一端が前記第1の電極または第2の電極に接続されて報知動作をする報知部と、
    一端が前記第2の電極または第1の電極に接続され、他端が前記報知部に接続された蓄電池とを有することを特徴とする請求項1に記載の噴流はんだ高さ確認治具。
  • 前記報知部は、
    所定の色の光を発する発光ダイオード素子であることを特徴とする請求項2に記載の噴流はんだ高さ確認治具。
  • 前記摺動保持部材の一方の面に前記高さ確認部材の姿勢を規制する第1の溝部が設けられ、
    前記摺動保持部材の他方の面に前記橋架部材に対する当該摺動保持部材の姿勢を規制する第2の溝部が設けられ、
    前記第1の溝部と第2の溝部とが略直交していることを特徴とする請求項1に記載の噴流はんだ高さ確認治具。
  • 前記摺動保持部材の第1の電極が前記第1の溝部内に露出し、当該第1の電極が前記高さ確認部材に摺接され、
    前記摺動保持部材の第2の電極が前記第2の溝部内に露出し、当該第2の電極が前記橋架部材に摺接されることを特徴とする請求項4に記載の噴流はんだ高さ確認治具。
  • 前記橋架部材には、
    長手方向に長尺状の長孔部が設けられ、
    前記長孔部を介して前記摺動保持部材が摺動自在に取り付けられることを特徴とする請求項5に記載の噴流はんだ高さ確認治具。
  • 前記橋架部材には、
    長手方向に所定の単位の目盛りが表示されていることを特徴とする請求項6に記載の噴流はんだ高さ確認治具。
  • 前記高さ確認部材には、
    長手方向に所定の単位の目盛りが表示されていることを特徴とする請求項1に記載の噴流はんだ高さ確認治具。
  • 前記報知部は、
    所定の鳴動音を発生する振動素子であることを特徴とする請求項2に記載の噴流はんだ高さ確認治具。
  • 請求項1乃至9に記載した噴流はんだ高さ確認治具の取り扱い方法であって、
    前記摺動保持部材に対する前記高さ確認部材の保持位置を調整して溶融はんだの噴流目標高さを設定する工程と、
    前記噴流目標高さが設定された前記摺動保持部材を支持する前記橋架部材を、溶融はんだが収容された容器上部の金属部材間に載置する工程と、
    前記溶融はんだが前記高さ確認部材の先端部に接触するように当該溶融はんだの噴流を調整する工程と、
    前記溶融はんだの噴流が前記高さ確認部材の先端部に接触することで動作する前記接報知部材の報知動作を確認する工程とを有することを特徴とする噴流はんだ高さ確認治具の取り扱い方法。
  • 請求項1乃至9に記載した噴流はんだ高さ確認治具の取り扱い方法であって、
    前記摺動保持部材を支持する前記橋架部材を、溶融はんだが収容された容器上部の金属部材間に載置する工程と、
    前記容器上部の金属部材間に載置された前記橋架部材の前記摺動保持部材に対する前記高さ確認部材の保持位置を調整して前記溶融はんだが当該高さ確認部材の先端部に接触することで動作する前記接報知部材の報知動作を確認する工程とを有することを特徴とする噴流はんだ高さ確認治具の取り扱い方法。
  • 说明书全文

    本発明は、噴流はんだ付け装置における溶融はんだの噴流波の高さの設定や、その高さ測定に適用可能な噴流はんだ高さ確認治具及びその取り扱い方法に関するものである。

    従来から、プリント基板の所定の面に電子部品をはんだ付け処理する場合には、噴流はんだ付け装置が使用される場合が多い。 噴流はんだ付け装置によれば、フラクサーや、プリヒーター、噴流はんだ付け処理部、冷却機等を所定の位置に配設されて構成される。 この噴流はんだ付け装置では、電子部品をプリント基板にはんだ付け処理する場合、先ず、はんだ付けを行なうプリント基板に対応して噴流はんだの高さが設定され、その後、プリント基板の一面にフラクサーでフラックスを塗布し、プリヒーターでプリント基板を予備加熱し、噴流はんだ付け槽でプリント基板と電子部品とをはんだ付けし、冷却機でプリント基板を冷却する。 これらの処理により、はんだ付けが完了する。

    この種の噴流はんだ付け装置における噴流はんだの高さの測定機能に関連して、特許文献1には液面測定用のサブノズルを備えた噴流はんだ装置が開示されている。 サブノズルには液面センサーが設けられ、液面センサーがサブノズル内の溶融はんだの液面の高さを測定する。 液面センサーには、電磁波を使用した近接センサーや、光源及びカメラを組み合わせた光電装置、液面と電気的導通をみる接触針や、液面に浮かべて上下動を測定するフロート等から構成される。

    特許文献2には、液面検知手段を備えたフローはんだ付け装置が開示されている。 液面検知手段は、発光部及び受光部を有した光学式寸法測定センサから成り、ダミー用の噴出ノズルから噴出される溶融はんだの噴出高さを測定する。 ダミー用の噴出ノズルは、プリント基板をはんだ付けする領域から離れた位置に配設されるので、はんだ付け処理中も、リアルタイムに溶融はんだの液面の高さを測定できるようになる。

    特許文献3には溶融はんだ液面検出手段を備えた自動はんだ付け装置が開示されている。 この液面検出手段は溶融はんだ液面に対して高低差を設けた2本の電極を備え、一方の電極は噴流ノズル上に配置され、他方の電極は噴流はんだ槽内に設けられる。 ノズル上の電極に噴流はんだが接触している間は、両電極の導通が維持され、溶融はんだの噴出高さが良好であると判断される。 溶融はんだの収容量が減少してきて、ノズル上の電極に噴流はんだが接触しなくなると、両電極の導通が破れることで、溶融はんだの噴出高さが不良であると判断できるようになる。

    特許文献4には、噴流はんだの波高及び脈動の測定方法及びその測定装置が開示されている。 この測定装置によれば、感知ピン、駆動機構、ノズル、検出回路及び演算部を備えて構成される。 感知ピンは導電性を有しており、駆動機構と連結されて噴流はんだ槽ノズルの上方に配されると共に検出回路に接続され、噴流はんだ槽内に収容された溶融はんだと電気的に接続される。

    駆動機構は、感知ピン及び検出回路を一定のストロークで昇降駆動する。 検出回路は感知ピンと溶融はんだとの間で両者の接離を電気的に検出する。 検出回路には演算部が接続される。 これらを前提にして、演算部が検出回路から得られる検出信号に基づいて噴流はんだの波高を演算処理すると共に波高を経時的に比較するようにした。 このように測定装置を構成すると、噴流はんだの状態を好適に維持できると共に、ノズル詰まりなどによるはんだ付け不良を未然防止できるというものである。

    特許文献5には、はんだ槽のはんだ噴出高さ調整方法が開示されている。 このはんだ噴出高さ調整方法によれば、はんだ槽の上方には上下移動可能に垂接された接触子を所定の高さに保持され、はんだ槽のはんだを噴出させ、当該はんだが接触子に接触したことを電気的に検出し、そのときのはんだの高さを維持するようにした。 上述の高さ調整方法を採ると、はんだの噴出高さを正確に調整できるというものである。

    特許文献6には噴流波の高さをフィードバック制御可能なはんだ付け装置が開示されている。 このはんだ付け装置によれば、槽体、ポンプ装置、ノズル体及び制御装置を備えて構成される。 槽体には溶融はんだが収容される。 ポンプ装置は槽体に収容された溶融はんだを加圧する。 ノズル体は、ポンプ装置によって加圧された溶融はんだを噴出する。 制御装置は噴流波高の検出に基づいてポンプ装置を制御する。 これらを前提にして、制御装置が、ノズル体から噴出される溶融はんだの噴流波高を検出してポンプ装置の回転数を変化させて噴流波高を制御するようにした。 このように測定装置を構成すると、ノズル体から噴出される溶融はんだの噴流波高を一定に維持できるというものである。

    特許文献7には、はんだ液面波高を補正する機能を備えたはんだ付け装置が開示されている。 このはんだ付け装置によれば、ポット及びベローズを備えて構成される。 ポットには溶融はんだが収容される。 ベローズはポット内に伸縮自在に設けられる。 これを前提にして、ポット中に設けた流通路を経て上方に溶融はんだを吐出する場合に、ベローズが、流通路に吐出する溶融はんだの量によって低下するポット液面高さを補正するようにした。 このように装置を構成すると、はんだ槽の波高変動や、息つきを抑制できるというものである。

    実公平 04−021646号公報

    特開2000−200966号公報

    実開昭 60−052667号公報

    特開平 09−005012号公報

    特開昭 61−095768号公報

    特開昭 49−090651号公報

    特開平 01−133669号公報

    ところで、従来例に係る溶融はんだ液面検出機能を備えたはんだ付け装置によれば、次のような問題がある。

    i. 特許文献1〜7の記載に見られるように、溶融はんだ液面検出手段を装置自体に取り付けて固定する形態が採られている。 このため、はんだ付け装置のコストアップにつながるという問題がある。

    ii. 溶融はんだ液面検出手段と制御装置を組み合わせたフィードバック制御が採られる場合が多い。 このため、溶融はんだ液面検出系の構造(構成)が複雑化するという問題がある。

    そこで、本発明はこのような課題を解決したものであって、噴流はんだの高さの確認、すなわち、波高の設定及び波高の測定の少なくともいずれか一方を行う際に使用できるようにすると共に、携帯便利で、簡便な構造で、噴流はんだの噴流頭頂高さを容易に確認できるようにした噴流はんだ高さ確認治具及びその取り扱い方法を提供することを目的とする。

    上述の課題を解決するために、請求項1に記載の噴流はんだ高さ確認治具は、溶融はんだの噴流波の高さの設定及び測定の少なくともいずれか一方を行う導電性の高さ確認部材と、第1及び第2の電極を有し、当該第1の電極に摺接されて前記高さ確認部材を摺接自在に保持する絶縁性の摺動保持部材と、前記摺動保持部材に設けられ、前記第1及び第2の電極に接続された接触動作確認用の報知部材と、前記溶融はんだが収容された容器の上部の金属部材間を橋架可能な長さを有し、前記報知部材に接続された前記第2の電極に摺接されて前記摺動保持部材を支持する導電性の橋架部材とを備えることを特徴とするものである。

    請求項1に記載の噴流はんだ高さ確認治具によれば、導電性の高さ確認部材、絶縁性の摺動保持部材、報知部材及び導電性の架橋部材を備えて構成される。 摺動保持部材は第1及び第2の電極を有している。 高さ確認部材は第1の電極に摺接され、摺動保持部材に摺接自在に保持され、溶融はんだの噴流波の高さを確認する。 接触動作確認用の報知部材は第1及び第2の電極に接続され、摺動保持部材に設けられる。 これらを前提にして、橋架部材は溶融はんだが収容された容器の上部の金属部材間を橋架可能な長さを有しており、第2の電極に摺接されて摺動保持部材を支持するようになされる。

    この構造によって、高さ確認部材と溶融はんだ噴流面とを報知部材の駆動スイッチ(接点)として機能させることができる。 従って、摺動保持部材を支持する橋架部材を溶融はんだ収容器の上部の金属部材間に載置して、溶融はんだの噴流波の高さを調整する際に、溶融はんだの噴流が高さ確認部材の先端部に接触することで、導電性の高さ確認部材、溶融はんだ収容器の上部の金属部材及び導電性の橋架部材が閉回路を構成するようになるので、報知部材を接触確認動作させることができる。

    請求項2に記載の噴流はんだ高さ確認治具は、請求項1において、前記報知部材は、一端が前記第1の電極または第2の電極に接続されて報知動作をする報知部と、一端が前記第2の電極または第1の電極に接続され、他端が前記報知部に接続された蓄電池とを有することを特徴とするものである。

    請求項3に記載の噴流はんだ高さ確認治具は、請求項2において、前記報知部は、所定の色の光を発する発光ダイオード素子であることを特徴とするものである。

    請求項4に記載の噴流はんだ高さ確認治具は、請求項1において、前記摺動保持部材の一方の面に前記高さ確認部材の姿勢を規制する第1の溝部が設けられ、前記摺動保持部材の他方の面に前記橋架部材に対する当該摺動保持部材の姿勢を規制する第2の溝部が設けられ、前記第1の溝部と第2の溝部とが略直交していることを特徴とするものである。

    請求項5に記載の噴流はんだ高さ確認治具は、請求項4において、前記摺動保持部材の第1の電極が前記第1の溝部内に露出し、当該第1電極が前記高さ確認部材に摺接され、前記摺動保持部材の第2の電極が前記第2の溝部内に露出し、当該第2電極が前記橋架部材に摺接されることを特徴とするものである。

    請求項6に記載の噴流はんだ高さ確認治具は、請求項5において、前記橋架部材には、長手方向に長尺状の長孔部が設けられ、前記長孔部を介して前記摺動保持部材が摺動自在に取り付けられることを特徴とするものである。

    請求項7に記載の噴流はんだ高さ確認治具は、請求項6において、前記橋架部材には、長手方向に所定の単位の目盛りが表示されていることを特徴とするものである。

    請求項8に記載の噴流はんだ高さ確認治具は、請求項1において、前記高さ確認部材には、長手方向に所定の単位の目盛りが表示されていることを特徴とするものである。

    請求項9に記載の噴流はんだ高さ確認治具は、請求項2において、前記報知部は、所定の鳴動音を発する振動素子であることを特徴とするものである。

    請求項10に記載の噴流はんだ高さ確認治具の取り扱い方法は、請求項1乃至9に記載した噴流はんだ高さ確認治具の取り扱い方法であって、前記摺動保持部材に対する前記高さ確認部材の保持位置を調整して溶融はんだの噴流目標高さを設定及び測定の少なくともいずれか一方を行う工程と、前記噴流目標高さが設定された前記摺動保持部材を支持する前記橋架部材を、溶融はんだが収容された容器上部の金属部材間に載置する工程と、前記溶融はんだが前記高さ確認部材の先端部に接触するように当該溶融はんだの噴流を調整する工程と、前記溶融はんだの噴流が前記高さ確認部材の先端部に接触することで動作する前記接報知部材の報知動作を確認する工程とを有することを特徴とするものである。

    請求項11に記載の噴流はんだ高さ確認治具の取り扱い方法は、請求項1乃至9に記載した噴流はんだ高さ確認治具の取り扱い方法であって、前記摺動保持部材を支持する前記橋架部材を、溶融はんだが収容された容器上部の金属部材間に載置する工程と、前記容器上部の金属部材間に載置された前記橋架部材の前記摺動保持部材に対する前記高さ確認部材の保持位置を調整して前記溶融はんだが当該高さ確認部材の先端部に接触することで動作する前記接報知部材の報知動作を確認する工程とを有することを特徴とするものである。

    請求項1に係る噴流はんだ高さ確認治具によれば、導電性の高さ確認部材を摺接自在に保持する摺動保持部材の第1の電極及び、導電性の橋架部材に摺接自在に支持される摺動保持部材の第2の電極に接続された接触動作確認用の報知部材を備えるものである。

    この構成によって、高さ確認部材と溶融はんだ噴流面とを、報知部材の駆動スイッチ(接点)として機能させることができる。 従って、摺動保持部材を支持する橋架部材を溶融はんだ収容器の上部の金属部材間に載置し、溶融はんだの噴流波の高さを調整する際に、溶融はんだの噴流が高さ確認部材の先端部に接触することで、導電性の高さ確認部材、溶融はんだ収容器の上部の金属部材及び導電性の橋架部材が閉回路を構成するようになるので、報知部材を接触確認動作させることができる。

    これにより、溶融はんだの噴流波の高さが噴流目標高さに到達した状態を、報知部材による発光色の点滅や、断続的なビープ音等により確認できるようになる。 従って、溶融はんだの噴流波の高さを調整する操作盤が、当該噴流波の高さ調整点から離れた位置に配設されている場合であっても、報知部材による発光色の点滅や、断続的なビープ音等を確認しながら溶融はんだの噴流波の高さを調整できるようになる。 しかも、携帯便利で、簡便な構造の噴流はんだ高さ確認治具を提供できるようになった。

    請求項2に係る噴流はんだ高さ確認治具によれば、溶融はんだの噴流が高さ確認部材の先端部に接触した際に、蓄電池によって報知部材を報知動作させることができる。

    請求項3に係る噴流はんだ高さ確認治具によれば、溶融はんだの噴流が高さ確認部材の先端部に接触した際に、蓄電池によって発光ダイオード素子を発光させることができる。 これにより、発光ダイオード素子の発光色の点滅を確認しながら溶融はんだの噴流波の高さを調整できるようになる。

    請求項4に係る噴流はんだ高さ確認治具によれば、高さ確認部材及び橋架部材の姿勢を各々対応して規制する第1の溝部と橋架部材に第2の溝部とが略直交しているので、溶融はんだの噴流波の高さを調整する際に、溶融はんだが収容された容器の上部の金属部材に基準面が設定され、当該金属部材の基準面間に載置された橋架部材に対して、高さ確認部材を垂直(鉛直)方向にセットできるようになる。 しかも、摺動保持部材に対して高さ確認部材を上下方向に自在に移動できるようになる。

    請求項5に係る噴流はんだ高さ確認治具によれば、溶融はんだの噴流波の高さを調整する際に、溶融はんだの噴流が高さ確認部材の先端部に接触した際に、報知部材に接続された第1の電極から、第1の溝部内の導電性の高さ確認部材を経由し、更に、溶融はんだ収容器の上部金属部材を経由し、導電性の橋架部材を経由し、第2の溝部内の第2の電極を介して報知部材に至る閉回路を構成できるようになる。

    請求項6に係る噴流はんだ高さ確認治具によれば、橋架部材に対して摺動保持部材を左右方向に自在に移動できるようになる。 これにより、噴流はんだ高さ調整位置を橋架部材の長手方向に容易に移動できるようになる。

    請求項7に係る噴流はんだ高さ確認治具によれば、橋架部材の長手方向に所定の単位の目盛りが表示されているので、当該目盛りを目安に噴流はんだ高さ調整位置を移動できるようになる。

    請求項8に係る噴流はんだ高さ確認治具によれば、高さ確認部材の長手方向に所定の単位の目盛りが表示されているので、当該目盛りを目安に噴流はんだ高さ設定位置を移動できるようになる。

    請求項9に係る噴流はんだ高さ確認治具によれば、溶融はんだの噴流が高さ確認部材の先端部に接触した際に、蓄電池によって振動素子を振動させることができる。 これにより、振動素子の断続的なビープ音を確認しながら溶融はんだの噴流波の高さを調整できるようになる。

    請求項10に係る噴流はんだ高さ確認治具の第1の取り扱い方法によれば、溶融はんだが高さ確認部材の先端部に接触するように当該溶融はんだの噴流を調整する際に、溶融はんだの噴流が高さ確認部材の先端部に接触することで動作する接報知部材の報知動作を確認するようになされる。

    この構成によって、溶融はんだの噴流調整時、溶融はんだの噴流波の高さが噴流目標高さに到達した状態を、報知部材による発光色の点滅や、断続的なビープ音等により確認できるようになる。 従って、溶融はんだの噴流波の高さを調整する操作盤が、当該噴流波の高さ調整点から離れた位置に配設されている場合であっても、報知部材による発光色の点滅や、断続的なビープ音等を確認しながら溶融はんだの噴流波の高さを調整できるようになる。 しかも、携帯便利で、簡便な構造の噴流はんだ高さ確認治具を提供できるようになった。

    請求項11に係る噴流はんだ高さ確認治具の第2の取り扱い方法によれば、容器上部の金属部材間に載置された橋架部材の摺動保持部材に対する高さ確認部材の保持位置を調整して溶融はんだが当該高さ確認部材の先端部に接触することで動作する接報知部材の報知動作を確認するようになされる。

    この構成によって、溶融はんだの噴流波の測定時、溶融はんだの噴流波に高さ確認部材の先端部が到達した状態を、報知部材による発光色の点滅や、断続的なビープ音等により確認できるようになる。 従って、先端部が到達した状態の高さ確認部材の長手方向に表示された所定の単位の目盛りを読み取ることで、溶融はんだの噴流波の高さを容易に測定できるようになる。 これにより、携帯便利で、簡便な構造の噴流はんだ高さ確認治具を提供できるようになった。

    本発明に係る実施形態としての噴流はんだ高さ確認治具100の構成例を示す斜視図である。

    噴流はんだ高さ確認治具100の組立例(その1)を示す斜視図である。

    噴流はんだ高さ確認治具100の組立例(その2)を示す斜視図である。

    噴流はんだ高さ確認治具100の組立例(その3)を示す斜視図である。

    噴流はんだ高さ確認治具100における噴流目標高さHxの設定例を示す説明図である。

    第1の実施例としての噴流はんだ高さ確認治具100の取り扱い例(その1)を示す説明図である。

    その噴流はんだ高さ確認治具100の取り扱い例(その2)を示す説明図である。

    その噴流はんだ高さ確認治具100の取り扱い例を示す手順フローチャートである。

    第2の実施例としての噴流はんだ高さ確認治具100の取り扱い例を示す手順フローチャートである。

    以下、図面を参照しながら、本発明に係る実施の形態としての噴流はんだ高さ確認治具及びその取り扱い方法について説明する。

    図1に示す噴流はんだ高さ確認治具100は、溶融はんだ7(図5〜図7参照)の噴流波の高さの設定及び測定が可能なものであり、ゲージ部材10、摺動保持部材20、LED表示部材30及び橋架部材40を有して構成される。 ゲージ部材10は導電性の高さ確認部材の一例を構成し、溶融はんだ7の噴流波の高さの設定及び測定の少なくともいずれか一方を行う際に使用可能なものである。 ゲージ部材10の長手方向には所定の単位、例えば、1mm単位の目盛りが表示されている。 ゲージ部材10には、例えば、幅が15mm程度で、長さが180mm程度のアルミニム製の物差し(実測150mm)が使用される。

    この例では、溶融はんだ7の噴流波の高さの設定時、ゲージ部材10の目盛りを目安に、当該溶融はんだ7の噴流波の目標高さ位置を設定できるようになる。 また、溶融はんだ7の噴流波の高さの測定時、噴流はんだ付け装置500 (図参照)の上部の基準位置から高さ確認位置へ、ゲージ部材10の目盛りを目安に当該ゲージ部材10を移動できるようになる。

    摺動保持部材20は、図2に示すような−側電極21a,21b(第1の電極)及び+側電極22(第2の電極)を有している。 −側電極21bは蓄電池32の−側を保持する。 蓄電池32は報知部材の一部を構成し、蓄電池32には出電圧1.2V程度のボタン電池が使用される。 摺動保持部材20は当該−側電極21aに摺接されてゲージ部材10を摺接自在に保持するものである。 摺動保持部材20は絶縁性の本体部25を有している。

    摺動保持部材20には接触動作確認用のLED表示部材30が設けられ、当該LED表示部材30が報知動作をする。 LED表示部材30は例えば、報知部の一例を構成するLED表示素子31を有して構成される。 LED表示素子31は、その一端が−側電極21aに接続され、その他端が−側電極21bに接続されている。 LED表示素子31には、例えば、白色を発光する発光ダイオード素子が使用される。

    この例では、溶融はんだ7の噴流波がゲージ部材10の先端部に接触した際に、蓄電池32によって発光ダイオード素子を発光させることができる。 これにより、発光ダイオード素子の発光色の点滅を確認しながら溶融はんだ7の噴流波の高さを調整できるようになる。 報知部材に関しては、LED表示部材30に限られることはなく、LED表示部材30に代えて所定の鳴動音(ビープ音)を発生する振動素子を設けてもよい。 溶融はんだ7の噴流がゲージ部材10の先端部に接触した際に、蓄電池32によって振動素子を振動させることができる。 これにより、振動素子の断続的なビープ音を確認しながら溶融はんだ7の噴流波の高さを調整できるようになる。

    摺動保持部材20には橋架部材40が摺動自在に係合される。 橋架部材40は、溶融はんだ7が収容された容器の上部の金属部材間を橋架可能な長さを有している。 橋架部材40の長手方向には長尺状の長孔部41が設けられ、この長孔部41を介して摺動保持部材20が摺動自在に取り付けられる。 橋架部材40は蓄電池32の+側を保持する+側電極22に摺接されて摺動保持部材20を支持する。 橋架部材40の長さは、噴流はんだ槽55(図参照)の大きさにもよるが、例えば、400mm程度を有している。

    橋架部材40には導電性の金属部材が使用される。 例えば、鉄材にニッケル・クロムメッキを施したものが使用される。 橋架部材40の側面には幅5mm程度の長尺状の長孔部41が開口されている。 この長孔部41を使用して摺動保持部材20が橋架部材40に摺動自在に取り付けられる。 これにより、橋架部材40に対して摺動保持部材20を左右方向に自在に移動できるので、摺動保持部材20の噴流はんだ高さ調整位置を橋架部材40の長手方向に容易に移動できるようになる。

    摺動保持部材20の一方の面には第1の溝部23が設けられ、ゲージ部材10の姿勢を規制するようになされる。 摺動保持部材20の他方の面にも、第2の溝部24が設けられ、橋架部材40に対する当該摺動保持部材20の姿勢を規制するようになされる。 この例では溝部23と溝部24とが略直交している。

    この構成によって、ゲージ部材10と橋架部材40とを直交させることができ、溶融はんだ7の噴流波の高さを調整する際に、溶融はんだ7が収容された容器の上部の金属部材に基準面が設定され、当該金属部材の基準面間に載置された橋架部材40に対して、ゲージ部材10を垂直(鉛直)方向にセットできるようになる。 しかも、摺動保持部材20に対してゲージ部材10を上下方向に自在に移動できるようになる。

    摺動保持部材20の−側電極21aが第1の溝部23内に露出し、当該−側電極21aがゲージ部材10に摺接され、摺動保持部材20の+側電極22が第2の溝部24内に露出し、当該+側電極22が橋架部材40に摺接される。 この噴流はんだ高さ確認治具100によれば、溶融はんだ7の噴流波の高さを調整する際に、溶融はんだ7の噴流がゲージ部材10の先端部に接触した際に、LED表示部材30に接続された−側電極21aから、第1の溝部23内の導電性のゲージ部材10を経由し、更に、溶融はんだ収容器の上部金属部材を経由し、導電性の橋架部材40を経由し、第2の溝部24内の+側電極22を介してLED表示部材30に至る閉回路を構成できるようになる。

    続いて、図2〜図4を参照して、噴流はんだ高さ確認治具100の組み立て例について説明する。 まず、図2に示す摺動保持部材20及びLED表示部材30を組み立てる。 摺動保持部材20については、−側電極21a,21b、+側電極22、絶縁性の本体部25、側部電極カバー26、上部電極カバー28、LED電極カバー29を準備する。

    LED表示部材30については、LED表示素子31及び蓄電池32を準備する。 蓄電池32には出力電圧1.2V〜1.5V程度のボタン電池を準備する。 LED表示素子31には、定格電圧1.2V〜1.5V程度の、例えば、白色光を出射する発光ダイオードを使用する。

    絶縁性の本体部25には、所定の厚みを有したベークライト等が使用される。 例えば、ベークライト素材に、ゲージ部材10と同幅の溝部23、橋架部材40と同幅の溝部24及び傾斜部25aを形成したもの準備する。 傾斜部25aは、敢えて、LED表示素子31の発行面を摺動保持部材20の上面やその側面に設けることなく、作業者の目視位置がLED表示素子31の発光面に対して鉛直方向に存在する場合が多いことを想定して設けたものである。 傾斜部25aは平面に対して、例えば、度θ=60°を有して形成される。 図2において、θは傾斜部25aと水平面(溝部24に平行する面)との間の成す角度である。

    この例で、本体部25の蓄電池収納側には、所定の深さの穴部(図示せず)が設けられ、当該穴部から本体部25の傾斜部25aに向かって電極埋め込み用の溝部337が設けられたものを使用する。 溝部337には−側電極21bが嵌合される。

    −側電極21aには、銅板や黄銅板等を例えば、L形状に切断加工し、その後、所定の位置に開孔部221,222を開口し、更に、所定の位置を折り曲げ加工し、板バネ機能を持たせたものを使用する。 この例では、−側電極21aの長手部分を溝部23に嵌め込み、その短手部分を本体部25の上部に覆うようにして、その上部から絶縁性を有した上部電極カバー28で押さえ込むようにして−側電極21aを組み立てる。 上部電極カバー28の所定の位置に開孔部282が設けられ、この開孔部282に雄ネジ281を挿通して本体部25の上部に設けられた雌ネジ283に係合する。

    −側電極21bにも、銅板や黄銅板等を例えば、所定の長さに切断加工し、その後、所定の位置に開孔部223を開口し、更に、所定の位置を折り曲げ加工したものを使用する。 LED表示素子31には一方の引き出し線に環状部333を有し、他方の引き出し線に環状部334を有したものを使用する。

    雄ネジ331はLED表示素子31の環状部333及び、−側電極21aの開孔部222を挿通して、本体部25の傾斜部25aに設けられた雌ネジ335に係合される。 雄ネジ332はLED表示素子31の環状部334及び、−側電極21bの開孔部223を挿通して、本体部25の傾斜部25aに設けられた雌ネジ336に係合される。

    また、LED電極カバー29には所定の位置に開孔部293,294,295を有し、裏面にビス頭部被覆用の穴部(図示せず)を有した台形状のものを使用する。 LED表示素子31はLED電極カバー29の開孔部293に嵌合するように組み込まれ、LED電極カバー29は雄ネジ291及び雄ネジ292で本体部25に取り付けられる。

    例えば、雄ネジ291を開孔部294に挿通し、本体部25に設けられた雌ネジ296に螺合する。 同様にして雄ネジ292を開孔部295に挿通し、本体部25に設けられた雌ネジ297に螺合する。 このLED電極カバー29でLED表示素子31を保護できるようになる。 これらにより、LED表示素子31を本体部25に取り付けることができる。

    一方、+側電極22には、本体部25の溝部24に落とし込むための段差を有したものを準備する。 +側電極22には、銅板や黄銅板等を例えば、所定の大きさに切断加工し、更に、所定の位置を斜めに切断し、所定の位置に開孔部224,225を開口し、更に、所定の位置を折り曲げ加工して段差を設けたものを使用する。 その後、側部電極カバー26を+側電極22の側面に取り付ける。 側部電極カバー26には、所定の厚みを有したベークライト板等が使用される。 ベークライト板の所定の位置を斜めに切断し、その後、所定の位置に開孔部261及び開孔部262を開口したものを準備する。

    雄ネジ263は側部電極カバー26の開孔部261及び、+側電極22の開孔部224を挿通して、本体部25の図示しない雌ネジに係合される。 雄ネジ264は側部電極カバー26の開孔部262及び、+側電極22の開孔部225を挿通して、本体部25の図示しない雌ネジに係合される。 これらにより、図3に示すようなゲージ部材10及びケージ押え部材27を除いた摺動保持部材20の中間組み立て体が得られる。

    次に、図3に示す摺動保持部材20と、ゲージ部材10と、ケージ押え部材27とを組み立てる場合、まず、所定の形状を有したケージ押え部材27を準備する。 ケージ押え部材27には、所定の厚みを有し、かつ、右上部側が斜めにカットされた透明アクリル板が使用される。 この斜めカットはLED表示部材30の傾斜面に合わせるためである。

    ケージ押え部材27の裏面には、例えば、赤色のカーソル線27aが設けられる。 カーソル線27aは、溶融はんだ7の噴流波の高さの設定時や、その測定時等において、ゲージ部材10の目盛りを合わせるようにして使用される。 ケージ押え部材27には係合用の4個の係合孔201〜204が設けられている。 次に、板バネ機能を有した−側電極21aが設けられた摺動保持部材20の溝部23に、ゲージ部材10の長さ方向の端面が入り込むように係合する。

    この例では、所定の太さ及び長さを有した皿状の4個の雄ネジ211〜214を準備する。 雄ネジ211は係合孔201を挿通して、摺動保持部材20の雌ネジ251に螺合するようになされる。 他の雄ネジ212〜214も他の係合孔202〜204を挿通して、対応する摺動保持部材20の雌ネジ252〜254に螺合するようになされる。 なお、本体部25に設けられる各々の雌ネジは、例えば、各雄ネジの太さよりも細い口径の下穴が設けられ、この下穴にタッピング機能を有する雄ネジにより切り込むことで形成される。

    この螺合により、摺動保持部材20に対してゲージ部材10が、板バネ機能を有した−側電極21aに摺接された状態を維持できるようになり、摺動保持部材20に対してゲージ部材10を摺動自在に取り付けることができる。 これらの組み立て工程を経ることにより、図4に示したような噴流はんだ高さ確認治具100の中間組み立て体が得られる。

    更に、図4に示すゲージ押え部材27でゲージ部材10を押さえ込んだ摺動保持部材20と、幅5mm程度の長孔部41を有する橋架部材40とを組み合わせて係合する。 この例では、所定の長さを有し、かつ、所定の太さの雄ネジを有した蝶ネジ42を準備する。 まず、蝶ネジ42を橋架部材40の長孔部41に挿通した後、摺動保持部材20の雌ネジ(図示せず)に螺合する。 蝶ネジ42が螺合される雌ネジは、反復繰り返し使用が予想されるので、使用頻度を考慮してタッピング方式でなく、例えば、六角ネジを本体部25に埋め込んで配設する方式を採るとよい。

    次に、橋架部材40の長さ方向の側面が摺動保持部材20の溝部24に入り込むように当該橋架部材40を係合する。 この係合により、+側電極22と橋架部材40とが接触し、橋架部材40に対して摺動保持部材20のゲージ部材10が直交姿勢を採るようになり、橋架部材40に対して摺動保持部材20を摺動自在に取り付けることができる。 これらの組み立て工程を経ることにより、図1に示したような噴流はんだ高さ確認治具100が完成する。

    図5に示す噴流はんだ高さ確認治具100が載置される噴流はんだ付け装置500は、上面が開放された筺体501、基板搬送部53,54、噴流はんだ槽55を有して構成される。 噴流はんだ槽55は、所定の開口形状を有した噴流ノズル56を備えている。 基板搬送部53,54はプリント基板60を載置し、当該プリント基板60を噴流ノズル56上に搬送するようになされる。

    筺体501は、その前後に所定の厚みを有した金属部材51,52(外壁)を備えている。 金属部材51,52の上面には基準面が設定される。 ここで、噴流はんだ槽55の底面から筺体501の金属部材51,52の基準面に至る総高さをHoとし、噴流はんだ高さ確認治具100の架橋部材4の長孔部41の下端(カーソル線27aの配設位置)から基準面に至るオフセット高さをHaとし、噴流はんだ目標高さ位置をpxとし、カーソル線27aから噴流はんだ目標高さ位置pxに至る高さHbとし、溶融はんだ7の噴流目標高さをHxとすると、Hxは(1)式、すなわち、
    Hx=(Ho+Ha)−Hb ・・・・・(1)
    で与えられる。

    目標高さ位置pxは、例えば、プリント基板60のスルーホール内(不図示)へのはんだ上がりも考慮して当該プリント基板60の上面に設定される。 総高さHo及びオフセット高さHaは既知であるので、カーソル線27aをHbに合わせると、溶融はんだ7の噴流高さHxを設定できるようになる。 例えば、総高さHoが700mmであり、オフセット高さHaが10mmである場合、噴流はんだ高さ確認治具100のゲージ部材10を摺動させて、ゲージ部材10の目盛りHb=60mmをカーソル線27aに合わせると、噴流目標高さHxを650mmに設定できるようになる。

    続いて、図6〜図8を参照して、第1の実施例としての噴流はんだ高さ確認治具100の取り扱い例(その1〜3)について説明する。 この例では、作業者が噴流はんだ高さ確認治具100を使用して噴流はんだ付け装置500における噴流目標高さHxに溶融はんだ7の噴流高さを設定する場合である。 この場合、溶融はんだ7の噴流波が噴流目標高さHxよりも下がっている場合を想定し、溶融はんだ7の噴流を強めて、その噴流波の頭頂部位を噴流目標高さHxに一致させる場合を例に挙げる。

    これらを前提にして、図8に示すステップST1で、作業者は、摺動保持部材20に対するゲージ部材10の保持位置を調整して溶融はんだ7の噴流目標高さHxを設定する。 図6Aに示す噴流はんだ高さ確認治具100の取り扱い例(その1)によれば、基板搬送部53,54及び噴流はんだ槽55上からプリント基板60が除かれた状態になされる。 この状態で、作業者は、図5に示した例で、噴流はんだ高さ確認治具100のゲージ部材10を摺動させて、ゲージ部材10の目盛り60mmをカーソル線27aに合わせる。

    図6Bは、噴流はんだ高さ確認治具100におけるLED駆動等価回路を示している。 スイッチSWは、電気回路のスイッチの接点a,bと、導電性のゲージ部材10及び溶融はんだ7の噴流波の頭頂部位の接触点とが等価である。 ゲージ部材10の先端部と、溶融はんだ7の噴流波の頭頂部位とが非接触であると、スイッチSWの接点a,bは開放されたままなので、LED駆動等価回路は開回路となって、駆動電流が流れない。

    次に、ステップST2で作業者は、噴流目標高さHxが設定された摺動保持部材20を支持する橋架部材40を、溶融はんだ7が収容された噴流はんだ槽55を保護する筺体501の金属部材51,52間に載置する。 金属部材51,52の上面は基準面となっている。 上述の例で、ゲージ部材10の目盛り60mm(=Hb)をカーソル線27aに合わせた後、噴流はんだ高さ確認治具100を筺体501の金属部材51,52の基準面上に載置する。

    その後、ステップST3で作業者は、溶融はんだ7がゲージ部材10の先端部に接触するように噴流はんだ付け装置500を調整する。 図7Aに示す噴流はんだ高さ確認治具100の取り扱い例(その2)によれば、噴流目標高さHxが設定された噴流はんだ付け装置500において、溶融はんだ7の噴流高さを調整し、当該溶融はんだ7の噴流を上昇させる。 このとき、作業者は噴流はんだ付け装置500の図示しない操作盤を操作して、噴流ポンプの駆動電圧を上昇させて溶融はんだ7の噴流を上昇させる。 噴流はんだ付け装置500のポンプ圧力が調整され、溶融はんだ7の噴流波が徐々に上昇してくると、溶融はんだ7の噴流波の頭頂部位がゲージ部材10の先端部に接触するようになる。

    そして、ステップST4で作業者は、溶融はんだ7の噴流の頭頂部位がゲージ部材10の先端部に接触することで動作するLED表示部材30の報知動作を確認する。 ここで作業者は、LED表示部材30の報知動作が確認できるまで、ステップST3で噴流ポンプの調整を継続する。

    このとき、図7Aに示したゲージ部材10と溶融はんだ7の噴流の頭頂部位とが非接触/接触状態になると、図7Bに示すLED駆動等価回路において、スイッチSWがON/OFF(チャタリング)する状態となる。 スイッチSWがOFF/ONすることにより、図7Bに示すLED駆動等価回路が閉/開回路となって、駆動電流が断続流状態となる。 駆動電流が断続流状態となることで、LED表示素子31が点滅するようになる。

    作業者は、LED表示素子31の点滅による報知動作が確認できた時点で、噴流はんだ付け装置500における溶融はんだ7の噴流の上昇を止めて、ポンプ出力を固定する。 これにより、上述の例で、噴流はんだ付け装置500において、溶融はんだ7の噴流目標高さHxを650mmに設定することができる。 点滅による確認としたのは、設定された噴流高さが得られていることを視覚で確認できるからである。 すなわち、LED表示素子31が点灯を保持した状態は、噴流高さが設定された噴流目標高さHxまたは設定以上の高さになっている状態であり、プリント基板60の上面にもはんだが付着し、基板不良を引き起こすおそれがあるからである。 LED表示部材30に代えて所定の鳴動音(ビープ音)を発生する振動素子とした場合においても、鳴動が連続している状態は、噴流高さが設定された噴流目標高さHxまたは設定以上の高さになっている状態であり、プリント基板60の上面にもはんだが付着し、基板不良を引き起こすおそれがある そこで、振動素子の断続的な鳴動による報知動作が確認できた時点で、噴流はんだ付け装置500における溶融はんだ7の噴流の上昇を止めて、ポンプ出力を固定する。 断続的な鳴動によって設定された噴流高さが得られていることを聴覚で確認できるからである。

    その後、ステップST5で作業者は、筺体501の金属部材51,52から噴流はんだ高さ確認治具100を撤収する。 これにより、溶融はんだ7の高さ調整(設定)を終了する。 その後、作業者はプリント基板60を搬送部53,54にセットしてはんだ付け処理を行う。

    このように、第1の実施例としての噴流はんだ高さ確認治具100によれば、アルミニム製のゲージ部材10、ベークライト製の摺動保持部材20、LED表示部材30及び導電性の橋架部材40を備えて構成される。 摺動保持部材20は−側電極21a,21b及び+側電極22を有している。 ゲージ部材10は−側電極21aに摺接され、摺動保持部材20に摺接自在に保持され、溶融はんだ7の噴流波の高さを設定及び測定の少なくともいずれか一方を行う際に使用される。 接触動作確認用のLED表示部材30は−側電極21a,21b間に接続され、摺動保持部材20に設けられる。 −側電極21bと+側電極22間に蓄電池32が接続される。 これらを前提にして、噴流はんだ付け装置500の筺体501の上部の金属部材51,52間橋架可能な長さの橋架部材40が設けられ 、+側電極22に摺接されて摺動保持部材20を支持するようになされる。

    この構造によって、ゲージ部材10と溶融はんだ噴流面とをLED表示部材30の駆動スイッチ(接点)として機能させることができる。 従って、摺動保持部材20を支持する橋架部材40を噴流はんだ付け装置500の筺体501の上部の金属部材51,52間に載置して、溶融はんだ7の噴流波の高さを調整する際に、溶融はんだ7の噴流がゲージ部材10の先端部に接触することで、ゲージ部材10、噴流はんだ付け装置500の上部の金属部材51,52及び橋架部材40が閉回路を構成するようになるので、LED表示部材30を接触確認動作させることができる。

    これにより、溶融はんだ7の噴流波の高さが噴流目標高さHxに到達した状態を、LED表示部材30による発光色の点滅や、断続的なビープ音等により確認できるようになる。 従って、噴流はんだ付け装置500において、溶融はんだ7の噴流波の高さを調整する操作盤が、当該噴流波の高さ調整点から離れた位置に配設されている場合であっても、LED表示部材30による発光色の点滅や、断続的なビープ音等を確認しながら溶融はんだ7の噴流波の高さを調整できるようになる。 しかも、携帯便利で、簡便な構造の噴流はんだ高さ確認治具100を提供できるようになった。

    続いて、図9を参照して、第2の実施例としての噴流はんだ高さ確認治具100の取り扱い例について説明する。 この例では、作業者が噴流はんだ高さ確認治具100を使用して噴流はんだ付け装置500における噴流ノズル56の溶融はんだ7の噴流高さを測定する場合である。

    例えば、ゲージ部材10が噴流波の頂点に当たって点滅するまで、当該ゲージ部材10を下げて行く。 反対にゲージ部材10が噴流波の頂点に当たって、LED表示素子31が点灯している状態から、ゲージ部材10を少しずつ上げて行き、LED表示素子31が点滅するポイントを見出す方法でもよい。

    この例では、噴流はんだ高さ確認治具100のゲージ部材10が噴流ノズル56の噴流波の上方から下方へ移動される場合を想定し、溶融はんだ7の噴流波の頭頂部位に、ゲージ部材10の先端部が接触した状態をLED表示素子31により確認し、その際のカーソル線が示している目盛りを読むことにより、溶融はんだ7の噴流高さを測定する場合を例に挙げる。

    これらを測定条件にして、図9に示すステップST11で作業者は、摺動保持部材20が支持された橋架部材40を、噴流はんだ付け装置500の噴流はんだ槽55の上方の金属部材51,52間に架橋するようにして載置する。

    次に、ステップST12で作業者は、噴流はんだ槽上方の金属部材51,52間に載置された橋架部材40の摺動保持部材20に対するゲージ部材10を下方へ移動する。 このときの噴流はんだ高さ確認治具100におけるLED駆動等価回路は、図6Bに示した通りである。 ゲージ部材10の先端部が、溶融はんだ7の噴流波の頭頂部位に接触していないので、スイッチSWの接点a,bは開放されたままで、LED駆動等価回路は開回路となって、駆動電流が流れない。

    その後、ステップST13で作業者は、溶融はんだ7が当該ゲージ部材10の先端部に接触することで動作するLED表示部材30の報知動作を確認する。 ここで作業者は、LED表示部材30の報知動作が確認できるまで、ステップST12でゲージ部材10の下方への移動を継続する。 ゲージ部材10の下方への移動によってゲージ部材10の先端部が、溶融はんだ7の噴流波の頭頂部位に接触するようになる。

    このとき、図7Aに示したゲージ部材10と溶融はんだ7の噴流の頭頂部位とが非接触/接触状態になると、図7Bに示すLED駆動等価回路において、スイッチSWがON/OFF(チャタリング)する状態となる。 スイッチSWがOFF/ONすることにより、図7Bに示すLED駆動等価回路が閉/開回路となって、駆動電流が断続流状態となる。 駆動電流が断続流状態となることで、LED表示素子31が点滅するようになる。

    作業者は、LED表示素子31の点滅による報知動作が確認できた時点、すなわち、ステップST14で、カーソル線27aが示している目盛りを読み取る。 先の例で、噴流はんだ付け装置500において、溶融はんだ7の消費が無ければ、溶融はんだ7の噴流目標高さHxが650mmに設定されているので、目標高さ位置pxに至る高さHbは60mmを指すようになる。

    その後、ステップST15で作業者は、筺体501の金属部材51,52から噴流はんだ高さ確認治具100を撤収する。 これにより、溶融はんだ7の高さ測定を終了する。 溶融はんだ7の高さ測定は例えば、2時間に1回の割合で測定するようになされる。 この測定によって、噴流波の高さが変わっていないことを確認できるようになる。 その後、作業者はプリント基板60を搬送部53,54にセットしてはんだ付け処理を行う。

    このように、第2の実施例に係る噴流はんだ高さ確認治具100の取り扱い方法によれば、噴流はんだ付け装置500の噴流はんだ槽上方の金属部材51,52間に載置された橋架部材40の摺動保持部材20に対するゲージ部材10を下方に移動して溶融はんだ7が当該ゲージ部材10の先端部に接触することで点滅動作するLED表示部材30の報知動作を確認するようになされる。

    この構成によって、溶融はんだ7の噴流波の高さ測定時、溶融はんだ7の噴流波の頭頂部位にゲージ部材10の先端部が到達した状態を、LED表示部材30による発光色の点滅や、断続的なビープ音等により確認できるようになる。 従って、先端部が到達した状態のゲージ部材10の長手方向に表示された所定の単位の目盛りを読み取ることで、溶融はんだ7の噴流波の高さを容易に測定できるようになる。 これにより、携帯便利で、簡便な構造の噴流はんだ高さ確認治具を提供できるようになった。

    また、噴流はんだ高さ確認治具100における目盛りに関しては、ゲージ部材10に設ける場合について説明したが、これに限られることはない。 例えば、橋架部材40の長手方向に所定の単位の目盛りを表示してもよい。 橋架部材40の長手方向に目盛りを表示すると、当該目盛りを目安に噴流はんだ高さ調整位置を、プリント基板の搬送方向と略直交する方向に容易に移動できるようになる。

    更に、噴流はんだ高さ確認治具100におけるゲージ部材10の先端部の形状に関しては、直線状を成している場合について説明したが、これに限られることはない。 例えば、ゲージ部材10の先端部を逆山形状や円弧状等に形成してもよい。

    また、ゲージ部材10の素材に関しては、アルミニムを用いる場合について説明したが、これに限られることはない。 溶融はんだ7に対して非親和性を示す導電性かつ耐熱性を有した部材であれば、アルミニムに限定されることはない。

    本発明は、噴流はんだ付け装置における溶融はんだの噴流波の高さの設定や、その高さ測定に適用して極めて好適である。

    7 溶融はんだ 10 ゲージ部材(噴流はんだ確認部材)
    20 摺動保持部材 21a,21b −側電極(第1の電極)
    22 +側電極(第2の電極)
    23 第1の溝部 24 第2の溝部 25 本体部 26 側部電極カバー 27 ゲージ押え部材 28 上部電極カバー 29 LED電極カバー 30 LED表示部材 31 LED表示素子 32 蓄電池 40 架橋部材 51,52 金属部材 55 噴流はんだ槽 100 噴流はんだ高さ確認具 500 噴流はんだ付け装置

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