薬物充填・管理の支援

申请号 JP2017513730 申请日 2015-09-11 公开(公告)号 JP2017530770A 公开(公告)日 2017-10-19
申请人 ベクトン・ディキンソン・アンド・カンパニーBecton, Dickinson And Company; ベクトン・ディキンソン・アンド・カンパニーBecton, Dickinson And Company; 发明人 ミルセア ステファン デスパ; ミルセア ステファン デスパ; ディラン ウィルソン; ディラン ウィルソン; サンディープ カンカナラ; サンディープ カンカナラ;
摘要 薬物充填・管理システムが患者による薬物サプライの充填・管理を助ける薬物貯蔵器具を含む。薬物貯蔵器具は、多数の電子モニタ式貯蔵コンパートメント及び隣接の薬物市販パッケージから提供されるべき薬物を識別し、薬物貯蔵器具のどのコンパートメントが市販パッケージからの識別済み薬物で満たされるべきかをユーザに自動的に特定して知らせ、そして貯蔵器具からの薬物の充填・小出しを検出して伝える通信システムを有する。
权利要求

薬物貯蔵システムであって、 薬物貯蔵容器を含み、前記薬物貯蔵容器は、 1つ又は2つ以上の薬物を受け入れる複数の貯蔵コンパートメントと、 1つ又は2つ以上のインジケータとを有し、各インジケータは、前記複数の貯蔵コンパートメントの各々をそれぞれ指示するよう構成され、 薬物情報を検出するよう構成された識別センサを含み、 プロセッサを含み、前記プロセッサは、 前記検出された薬物情報に基づいて薬物治療計画を決定し、前記薬物治療計画は、1回又は2回以上の投与分及び各投与分についての服用すべき時刻を含み、 前記決定した薬物治療計画に基づいて前記インジケータのうちの1つ又は2つ以上を作動させるよう構成されていることを特徴とする薬物貯蔵システム。前記貯蔵容器のうちの1つ又は2つ以上の内容物レベルのうちの1つ又は2つ以上及び前記貯蔵容器のうちの1つ又は2つ以上のカバーの動きを検出するよう構成された1つ又は2つ以上のセンサを更に含む請求項1記載の薬物貯蔵システム。前記1つ又は2つ以上のセンサは、電子式スイッチ、機械式スイッチ、及び光検出デバイスのうちの1つ又は2つ以上から成る請求項2記載の薬物貯蔵システム。前記薬物貯蔵容器は、1つ又は2つ以上の外部装置とデータのやりとりをするよう構成された通信インターフェースを更に有する請求項1記載の薬物貯蔵システム。前記データは、薬物情報、薬物治療計画、前記薬物貯蔵容器内の薬物の存在場所、及び薬物治療計画順守度のうちの1つ又は2つ以上を含む請求項4記載の薬物貯蔵システム。前記識別センサは、バーコードスキャナ又はRFIDスキャナのうちの1つ又は2つ以上から成る請求項1記載の薬物貯蔵システム。前記プロセッサは、更に、薬物を収納すべき前記複数の貯蔵コンパートメントのうちの1つ又は2つ以上を決定するよう構成されている請求項1記載の薬物貯蔵システム。前記プロセッサは、更に、薬物治療計画に対する順守度を求めるよう構成されている請求項1記載の薬物貯蔵システム。前記インジケータは、1つ又は2つ以上の光放出源から成る請求項1記載の薬物貯蔵システム。自動充填ステーションを更に含む請求項1記載の薬物貯蔵システム。薬物貯蔵容器を作動させる電子的方法であって、 薬物情報を受け取るステップを含み、 プロセッサによって前記受け取った薬物情報に基づいて薬物治療計画を決定するステップを含み、前記薬物治療計画は、1回又は2回以上の投与分及び各投与分についての服用時刻を含み、 前記決定した薬物治療計画に基づいて薬物貯蔵容器に設けられている1つ又は2つ以上のインジケータを作動させるステップを含み、該薬物貯蔵容器は、1つ又は2つ以上の薬物を受け入れる複数の貯蔵コンパートメントを有し、各インジケータは、前記複数の貯蔵コンパートメントの各々をそれぞれ指示するよう構成されていることを特徴とする方法。センサによって前記薬物貯蔵容器の前記貯蔵コンパートメントのうちの1つ又は2つ以上の内容物レベルを検出するステップを更に含む請求項11記載の方法。センサによって前記貯蔵コンパートメントのうちの1つ又は2つ以上のカバーの動きを検出するステップを更に含む請求項11記載の方法。プロセッサによって薬物を収納すべき1つ又は2つ以上の貯蔵コンパートメントを決定するステップを更に含む請求項11記載の方法。薬物を収納すべき前記決定したコンパートメントに基づいて前記インジケータのうちの1つ又は2つ以上を作動させるステップを更に含む請求項14記載の方法。前記貯蔵コンパートメントのうちの1つ又は2つ以上の内容物レベル及び前記貯蔵コンパートメントのうちの1つ又は2つ以上のカバーの動きを検出して前記1つ又は2つ以上の貯蔵コンパートメント内からの薬物が取り出されたかどうかを判定するようステップを更に含む請求項15記載の方法。一投与分について前記服用時刻で前記インジケータのうちの1つ又は2つ以上を作動させるステップを更に含む請求項11記載の方法。前記貯蔵コンパートメントのうちの1つ又は2つ以上の前記内容物レベル又は前記貯蔵コンパートメントのうちの1つ又は2つ以上のカバーの前記動きの検出に基づいて薬物治療計画順守度データを記録するステップを更に含む請求項17記載の方法。プロセッサによって前記薬物治療計画に対する順守度を求めるステップを更に含む請求項11記載の方法。外部装置からデータを受け取るステップを更に含み、前記データは、薬物情報、薬物治療計画、前記薬物貯蔵容器内の薬物の存在場所、及び薬物治療計画順守度のうちの1つ又は2つ以上を含む請求項11記載の方法。データを外部装置に伝送するステップを更に含み、前記データは、薬物情報、薬物治療計画、前記薬物貯蔵容器内の薬物の存在場所、及び薬物治療計画順守度のうちの1つ又は2つ以上を含む請求項11記載の方法。通信インターフェースを介して自動充填ステーションと通信するステップを更に含む請求項11記載の方法。薬物貯蔵容器であって、 1つ又は2つ以上の電子装置とワイヤレス接続するよう構成されたトランシーバと、 1つ又は2つ以上の薬物を受け入れる複数の貯蔵コンパートメントと、 1つ又は2つ以上のインジケータと、を有し、 各インジケータは、前記複数の貯蔵コンパートメントの各々それぞれを指示するよう構成され、前記インジケータは、薬物を充填すべき1つ又は2つ以上の貯蔵コンパートメントを指示するよう構成され、前記インジケータは、更に、前記1つ又は2つ以上の貯蔵コンパートメント内の前記薬物が服用される時点で1つ又は2つ以上の貯蔵コンパートメントを指示するよう構成されていることを特徴とする薬物貯蔵容器。薬物情報を検出するよう構成された識別センサを更に有する請求項23記載の薬物貯蔵容器。前記トランシーバは、1つ又は2つ以上の前記識別センサ及び前記1つ又は2つ以上の電子装置から処方せん情報を受け取るよう構成されている請求項24記載の薬物貯蔵容器。前記トランシーバは、薬物貯蔵容器内の薬物の存在場所及び薬物治療計画順守度に関するデータを前記1つ又は2つ以上の電子装置に伝送するよう構成されている請求項23記載の薬物貯蔵容器。

说明书全文

本発明は、薬物充填・管理システムが患者による薬物サプライの充填・管理を助ける薬物貯蔵器具に関する。薬物貯蔵器具は、多数の電子モニタ式貯蔵コンパートメント及び隣接の薬物市販パッケージから提供されるべき薬物を識別し、薬物貯蔵器具のどのコンパートメントが市販パッケージからの識別済み薬物で満たされるべきかをユーザに自動的に特定して知らせ、そして貯蔵器具からの薬物の充填・小出しを検出して伝える通信システムを有する。

〔関連出願の説明〕 本願は、2014年9月12日に出願された米国特許仮出願第62/050,041号(発明の名称:Assisted Medication Filling and Management)及び2015年9月10日に出願された米国特許出願第14/850,631号(発明の名称:Assisted Medication Filling and Management)の優先権主張出願であり、これら特許文献を参照により引用し、これら記載内容全体を本明細書の一部とする。

慢性の病態をかかえている多くの患者は、指示された治療の順守に困難を覚えている。一般に、薬物の服用量が多ければ多いほど、しかも患者が種々の療法を用いなければならない日毎の時刻が多ければ多いほど、薬物に関する誤りが生じる可能性が高くなる。大抵の患者は、薬物治療計画への自分達の順守を妨害する併発病態を有している。これら病態は、糖尿病及び関連の合併症、例えば失明又は動くことができなくなること、種々の神経学的病態及び認知症、関節炎及び関連の器具操作困難、及び他の消耗性の病態を含む場合がある。種々の併存疾患の相互作用は、追加の複雑さ及び動的挙動を薬物治療計画にもたらす場合がある。認識もまた、一般的に言って、年齢と共に低下する。その結果、高齢患者は、自分の薬物を充填して系統立て、そして処方された通りに薬剤を服用するのを覚えていくのが困難であるのが感じられる場合がある。これらの問題は、広く認識されているが、今日まで費用効果の良い解決策が存在していない。

上述の問題に対する幾つかの解決策が提案された。解決策の一カテゴリは、処方せん丸剤ボトルのキャップが取り外されたときをモニタする装置の提供を含む。この情報は、電子的に記憶され、そしてこの情報は、遠隔ドッキングステーションを用いてデータネットワークにアップロードされる場合がある。この方法は、2、3の薬物については都合が良いが、多くの薬物については実施が困難である。加うるに、個々の装置は、比較的高価である。アプレックス(Aprex)(www.aardex.com)のスマート丸剤びんキャップは、かかる装置の一例である。

解決策の別のカテゴリは、ベンディングマシーンの概念に関連付けられた装置の提供を含む。これら装置は、複数の薬物を収容し、これらを内部ソフトウェア・ハードウェアシステムによって指定された適当な時刻に小出しする。これら装置のうちのほんの僅かしか商品化されておらず、と言うのは、これらを製造するのに比較的コスト高であり、しかも種々の薬物のための用量が制限されているからである。遠隔設備のこれら装置の信頼性もまた疑問である。イー‐ピル・エムデー.2・モニタード・オートマチック・メディケーション・ディスペンサー(e-pill MD.2 Monitored Automatic Medication Dispenser)(www.epill.com)は、かかる装置の一例であり、ただし、これは、単一の薬物容器を小出しするに過ぎない。

解決策の第3のカテゴリは、携帯可能な装置中に挿入されるトレーを用いた装置の提供を含む。これらトレーは、必要に応じて薬物で満たされる場合がある。メドグライダー(MEDGlider)(www.informedix.com)は、かかる装置の一例である。この装置は、慢性の病態のある患者のための用量が制限されている。また、薬物トレーは、主要装置に対して識別されないので、トレーを装置内に収納することについて混乱が存在する場合がある。最後に、この装置は、単一の時刻に服用されるべき薬物を全て収容する薬物パッケージを備えていない。すなわち、この装置を用いる患者は、主要装置内に入っているシステムによって患者に思い出させるときに各薬物を順次取り出さなければならない。多数の薬物を服用するこの長いシーケンスは、この装置を用いることを願う患者の数を比較的単純な病態、良識及び強い動機のある患者に制限する。

解決策の第4のカテゴリは、薬物管理装置、例えばオーガナイザ/リマインダ装置の提供を含む。典型的には、これら装置は、小さなトレー又はコンパートメントを用い、患者が必要に応じてこの器具に中身を充填する。これら装置は、次に、患者が特定の時刻に薬物を服用するのを思い出させるよう患者によって自己プログラムされる。患者がこの器具を自己プログラミングするかこの器具に自己充填するかのいずれかを行う場合、誤りが起こる場合がある。これら誤りは、薬物治療計画の複雑さが増すにつれて一層見受けられるようになる。さらに、従来型オーガナイザ/リマインダ装置は、このような種類の誤りを防ぐことはない。これら装置は、ユーザが薬物を識別するのを助けることはなく、薬物使用法を記録し又はモニタすることがなく、そして外部サービス又は情報プロバイダに接続可能であるわけではないので、これら装置は、薬物順守度に対する積極的な影響が制限されている。

解決策の第5のカテゴリは、プラットホーム上で検出される無線(RF)タグを収容した丸剤容器の提供を含む。かかる装置の一例が本願の譲受人に譲渡された米国特許第6,294,999号明細書、同第7,369,919号明細書、及び同第8,417,381号明細書に開示されており、これら米国特許を参照により引用し、これらの各々の記載内容全体を本明細書の一部とする。これら装置は、装置に設けられている多数の丸剤容器を収容することができるが、各丸剤容器は、装置上に個々に配置される。これにより、患者がこれら装置を用いるのが幾分困難になり、と言うのは、患者が多数の様々なサイズの容器をランダムに装置上に配置しなければならないからであり、幾つかの容器が失われるという潜在的可能性も幾分か存在する。この方式の追加の欠点は、多数の薬物容器に患者によって特定の時刻に全て服用される多数の互いに異なる薬物を充填する必要があると言うことにある。これら容器は、高い正確さ及び精度で満たされなければならない。加うるに、多くの薬物を収容する容器のラベル表示は、困難であり、と言うのは、容器は、丸剤容器内の各薬物に関する必要な情報を列記した読みやすいラベルを保持するのに足るほど大きくはない場合があるからである。

関連の主題を開示した他の本願の譲受人に譲渡された米国特許及び公開された国際(PCT)出願が以下に一覧表示されており、これら特許文献を参照により引用し、これらの各々の記載内容全体を本明細書の一部とする。 米国特許第4,731,726号明細書 米国特許第6,101,478号明細書 米国特許第4,768,177号明細書 米国特許第6,102,855号明細書 米国特許第5,200,891号明細書 米国特許第6,161,095号明細書 米国特許第5,642,731号明細書 米国特許第6,168,563号明細書 米国特許第5,897,493号明細書 国際公開第99/18532号パンフレット 米国特許第5,954,641号明細書 国際公開第99/46718号パンフレット 米国特許第5,997,476号明細書 国際公開第00/32098号パンフレット 米国特許第6,024,699号明細書

米国特許第6,294,999号明細書

米国特許第7,369,919号明細書

米国特許第8,417,381号明細書

米国特許第4,731,726号明細書

米国特許第4,768,177号明細書

米国特許第5,200,891号明細書

米国特許第5,642,731号明細書

米国特許第5,897,493号明細書

米国特許第5,954,641号明細書

米国特許第5,997,476号明細書

米国特許第6,024,699号明細書

米国特許第6,101,478号明細書

米国特許第6,102,855号明細書

米国特許第6,161,095号明細書

米国特許第6,168,563号明細書

国際公開第99/18532号パンフレット

国際公開第99/46718号パンフレット

国際公開第00/32098号パンフレット

したがって、隣接の市販パッケージから提供されるべき薬物を自動的に識別し、貯蔵装置のどのコンパートメントが市販パッケージからの識別された薬物で満たされるべきであるかを特定してユーザに知らせ、そして貯蔵装置からの薬物の充填及び小出しを検出するシステム及び方法が要望されている。

したがって、本発明の実施形態の目的は、隣接の市販パッケージから提供されるべき薬物を自動的に識別し、貯蔵装置のどのコンパートメントが市販パッケージからの識別された薬物で満たされるべきであるかを特定してユーザに知らせ、そして貯蔵装置からの薬物の充填及び小出しを検出するシステム及び方法を提供することにある。

本発明の別の実施形態の目的は、薬物貯蔵器具であって、薬物がこの貯蔵装置の貯蔵コンパートメント内に納められ、コンパートメントが物理的、電子的の両方で個々にアドレス指定可能であることを特徴とする薬物貯蔵器具を提供することにある。

本発明の実施形態の別の目的は、薬物貯蔵器具であって、コンパートメントが物理的に電子的にかの両方で、例えば光の提供によって個々に識別可能であることを特徴とする薬物貯蔵器具を提供することにある。

本発明の実施形態の別の目的は、薬物貯蔵器具であって、コンパートメントがカバー及びカバーの開閉を検出する物理的又は電子的センサを有することを特徴とする薬物貯蔵器具を提供することにある。

本発明の実施形態の別の目的は、薬物貯蔵器具であって、コンパートメントがコンパートメントの内容物を検出する電子センサを含むことを特徴とする薬物貯蔵器具を提供することにある。

本発明の実施形態の別の目的は、薬物、トレー上のこれら薬物の存在場所及び薬物が服用されるべき時期に関する情報を得、維持し、そして伝える通信システムを備えた薬物貯蔵器具を提供することにある。

本発明の実施形態の別の目的は、薬物貯蔵器具であって、薬物貯蔵器具が例えばバーコード読み取り及び/又は高周波無線識別(RFID)技術を用いて隣りの薬物市販パッケージと通信して隣りの薬物市販パッケージ内の薬物に関する情報を得ることができることを特徴とする薬物貯蔵器具を提供することにある。

本発明の実施形態の別の目的は、薬物貯蔵器具であって、この貯蔵装置が隣接の他の装置、例えばスマートフォン、タブレット、ページャ、携帯電話、対話式ビデオ装置及び双方向データ交換及び通信を可能にする従来側電話と通信することができることを特徴とする薬物貯蔵器具を提供することにある。

本発明の実施形態の別の目的は、薬物貯蔵器具であって、貯蔵装置が他のリモート(遠隔)装置、例えば双方向データ交換及び通信のためのサーバと通信することができることを特徴とする薬物貯蔵器具を提供することにある。

本発明の実施形態の別の目的は、薬物貯蔵器具であって、貯蔵装置が通信することができ、次に処方せん治療計画を計算して識別し、薬物を収納し又は薬物を取り出すべきコンパートメントを計算して識別し、処方せん治療計画に対する順守度を計算して通信し、そして各コンパートメントに関連付けられたデータを記憶して更新することができることを特徴とする薬物貯蔵器具を提供することにある。

本発明の実施形態の別の目的は、薬物貯蔵器具であって、貯蔵装置が充填ステーションと通信し、そして充填ステーション中に配置できることを特徴とする薬物貯蔵器具を提供することにある。

これら目的及び他の目的は、実質的に、本発明の実施形態に従って、薬物充填・管理システムが患者による薬物サプライの充填・管理を助ける薬物貯蔵器具を提供することによって実質的に達成される。薬物貯蔵器具は、多数の電子モニタ式貯蔵コンパートメント及び隣接の薬物市販パッケージから提供されるべき薬物を識別し、薬物貯蔵器具のどのコンパートメントが市販パッケージからの識別済み薬物で満たされるべきかをユーザに自動的に特定して知らせ、そして貯蔵器具からの薬物の充填・小出しを検出して伝える通信システムを有する。

本発明の一実施形態によれば、薬物貯蔵システムが提供される。薬物貯蔵システムは、薬物貯蔵容器を含み、薬物貯蔵容器は、1つ又は2つ以上の薬物を受け入れる複数の貯蔵コンパートメントと、1つ又は2つ以上のインジケータとを有し、各インジケータは、複数の貯蔵コンパートメントの各々をそれぞれ指示するよう構成されている。薬物貯蔵システムは、薬物情報を検出するよう構成された識別センサと、プロセッサとを更に含み、このプロセッサは、検出された薬物情報に基づいて薬物治療計画を決定し、薬物治療計画は、1回又は2回以上の投与分及び各投与分についての服用すべき時刻を含み、そして決定した薬物治療計画に基づいてインジケータのうちの1つ又は2つ以上を作動させるよう構成されている。

本発明の別の実施形態によれば、薬物貯蔵容器を作動させる電子的方法が提供される。本電子的方法は、薬物情報を受け取るステップと、プロセッサによって受け取った薬物情報に基づいて薬物治療計画を決定するステップとを含み、薬物治療計画は、1回又は2回以上の投与分及び各投与分についての服用時刻を含み、本電子的方法は、決定した薬物治療計画に基づいて薬物貯蔵容器に設けられている1つ又は2つ以上のインジケータを作動させるステップを更に含み、この薬物貯蔵容器は、1つ又は2つ以上の薬物を受け入れる複数の貯蔵コンパートメントを有し、各インジケータは、複数の貯蔵コンパートメントの各々をそれぞれ指示するよう構成されている。

別の実施形態によれば、薬物貯蔵容器が提供される。本薬物貯蔵容器は、1つ又は2つ以上の電子装置とワイヤレス接続するよう構成されたトランシーバと、1つ又は2つ以上の薬物を受け入れる複数の貯蔵コンパートメントと、1つ又は2つ以上のインジケータとを有し、各インジケータは、複数の貯蔵コンパートメントの各々それぞれを指示するよう構成され、インジケータは、更に1つ又は2つ以上の貯蔵コンパートメント内の薬物が服用される時点で1つ又は2つ以上の貯蔵容器を指示するよう構成されている。

上述の目的及び上述の利点ならびに他の目的及び他の利点は、以下の図面及び詳細な説明を考慮すると明らかになろう。本発明の好ましい実施形態は、添付の図面に示されており、図中、同一の参照符号は、同一の要素を示している。

本発明の実施形態としての薬物貯蔵器具を示す図である。

本発明の実施形態としての薬物貯蔵器具を示す図である。

本発明の実施形態としての薬物貯蔵器具を示す図である。

本発明の実施形態としての薬物貯蔵器具を示す図である。

本発明の実施形態としての薬物貯蔵器具を示す図である。

本発明の実施形態としての薬物貯蔵器具を示す図である。

本発明の実施形態としての薬物貯蔵器具を示す図である。

本発明の実施形態としての薬物貯蔵器具を示す図である。

本発明の実施形態としての薬物貯蔵器具を示す図である。

本発明の実施形態としての薬物貯蔵器具を示す図である。

本発明の実施形態としての薬物貯蔵器具を示す図である。

本発明の実施形態としての薬物貯蔵器具を示す図である。

本発明の実施形態としての薬物貯蔵器具を示す図である。

本発明の実施形態としての薬物貯蔵器具の貯蔵コンパートメントの斜視図である。

本発明の実施形態としての薬物貯蔵器具の通信システムのブロック図である。

本発明の実施形態としての薬物貯蔵器具の例示の通信システムのネットワーク図である。

本発明の実施形態としての薬物貯蔵器具を利用する方法の流れ図である。

図中、同一の参照符号は同一の構造を示していることが理解されよう。

次に、図面を参照して好ましい実施形態の種々の特徴について説明し、図中、同一の部分は、同一の参照符号で示されている。本発明を実施する現時点において計画された最適実施対応の以下の説明は、本発明を限定する意味で解されてはならず、本発明の一般的な原理を説明する目的で提供されているに過ぎない。

提案する発明は、複雑な薬物治療計画により患者を助ける薬物順守技術に関する。具体的に説明すると、提案する発明は、各薬物服用イベント(例えば、月曜日、月曜日の朝食など)のためのコンパートメントを備えた器具に関する。各コンパートメントは、個々にアドレス指定可能であり、各コンパートメントは、任意所与の時点で関心のあるコンパートメントとして単一のコンパートメントをユーザに指示する光又は他の技術によって識別可能である。

図1(a)〜図1(m)は、本発明の例示の実施形態としての薬物貯蔵器具10を示している。薬物貯蔵器具10は、薬物を受け入れて小出しする1つ又は2つ以上のコンパートメント12を有する。以下の説明の目的上、ユーザは、薬物を市販パッケージから手作業でコンパートメント12内に配置することができ又は自動充填装置が例えば貯蔵器具10を充填ステーション内に配置したときに薬物をコンパートメント内に自動的に配置することができる。

例示の実施形態では、貯蔵器具10は、本体22内に配置されると共に任意の数の所望の形態に形作られた複数のカバー付きコンパートメント12を有するが、図示の構造及び形状には限定されない。各コンパートメント12は、カバー14を備え、本体22は、カバー24を備えている。図1(a)〜図1(m)は、本発明の例示の実施形態としてのかかる薬物貯蔵器具10を示している。図1(a)、図1(b)及び図1(d)は、本発明の例示の実施形態としての薬物貯蔵器具10の前から見た斜視図であり、図1(c)は、本発明の例示の実施形態としての薬物貯蔵器具10の後ろから見た斜視図である。図1(e)及び図1(m)は、本発明の例示の実施形態に従って本体カバー24が開き位置にある薬物貯蔵器具10の上から見た斜視図であり、図1(f)、図1(g)、図1(h)及び図1(i)は、かかる薬物貯蔵器具10の斜視図である。図1(j)、図1(k)及び図1(l)は、本発明の例示の実施形態に従って本体カバー24及びコンパートメントカバー14のうちの1つ又は2つ以上が開き位置にある薬物貯蔵器具10の斜視図である。

各コンパートメント12は、ユーザにより取り外し可能な蓋又はカバー14を有し、かかる蓋又はカバー14は、バレル又は一体ヒンジを用いてコンパートメント12又は本体22にヒンジ止め可能であり又は違ったやり方で固定可能であり、そして圧力嵌め又は締まり嵌めを用いて或いはコンパートメント12かカバー14かのいずれかに設けられた固定戻り止め16を用いて開閉できる。カバー14は、着色されるのが良く、番号付けされるのが良く、ラベル表示されるのが良く、造形されるのが良く又は違ったやり方でユーザに対して物理的に識別可能であるのが良い。さらにまた、各カバー14は、コンパートメント12の内容物を示すよう透明であるのが良く又は以下に詳細に説明するように光放出(発光)源によって提供される照明を透過させると共に分散させるよう着色されるのが良い。

図2に詳細に示されている各コンパートメント12は、それぞれのコンパートメント12内の内容物レベルを検出するようそれぞれのコンパートメント12に隣接し又はこれを包囲した電子式スイッチ又は内容物センサ52を更に有するのが良い。図2は、本発明の実施形態としての薬物貯蔵器具10の貯蔵コンパートメント12の斜視図である。各コンパートメント12は、カバー14の開閉を検出する電子式スイッチ又はカバーセンサ18を更に有するのが良い。かかるスイッチ、内容物センサ、カバーセンサ、例えば機械式スイッチ及び光検出デバイス、例えばシリコンフォトダイオード又はCCDの技術は、当業者には知られており、したがって、これらについての詳細な説明を省く。

各コンパートメント12は、照明時にユーザの注意をそれぞれのコンパートメントに引き付けるようそれぞれのコンパートメント内に、これに隣接して又はこれを包囲して位置する光放出(発光)源20を更に有するのが良い。一実施形態では、光放出源20は、各カバー14のヒンジに隣接して配置されるのが良く、この光放出源20は、カバー14と協働するよう設けられるのが良く、その結果、作動時、カバー14全体が照明され、更にまた、光放出源20によるかカバー14の材質によるかのいずれかによって構成される所望の色で照明される。かかる照明カバー14の一例が図1(f)〜図1(i)に示されている。

別個のカバー14、内容物センサ52、カバーセンサ18、及び光放出源20が好ましくは、それぞれ対応した各コンパートメント12について設けられており、これらは、以下に詳細に説明するように個々にモニタされると共に制御される。個々のコンパートメント12を識別するために光放出源20により提供される視覚的キュー(手がかり)としては、種々の色の発光ダイオード又はレーザの使用、及び薬物貯蔵器具10に設けられたライトパイプの構成の使用が挙げられる。有機ダイオード及びエレクトロルミネッセント法もまた、個々のコンパートメント12を識別する好都合かつ低コストの方法であると言える。

光放出に加えて、音、形状、及び色の使用もまた、患者が薬物を服用するときに患者を助けることができる。各コンパートメント12は、実質的に長方形の形をしているのが良く、各コンパートメントは、ユーザによるこの中に入っている内容物の容易な取り出しのために包囲されると共に/或いは隆起した底部を有するのが良い。コンパートメント12の内部は、任意適当な色のものであって良く、例えば、このコンパートメント内の内容物の識別を別個にか光放出源20の作用との協働かのいずれかによって容易にすることができる色のものである。

コンパートメント12は、実質的にトレー状の形態で貯蔵器具10の本体22内に互いに組み付けられると共に固定されているが、実施形態は、これには限定されない。本体22は、カバー24を備え、かかるカバー24は、バレル又は一体ヒンジを用いて本体22にヒンジ止め可能であり又は違ったやり方で固定可能であり、そして圧力嵌め又は締まり嵌めを用いて或いは本体22かカバー24かのいずれかに設けられた固定戻り止め26を用いて開閉できる。カバー24は、着色されるのが良く、番号付けされるのが良く、ラベル表示されるのが良く、造形されるのが良く又は違ったやり方でユーザに対して物理的に識別可能であるのが良い。さらにまた、カバー24は、本体22の内容物を示すよう透明であるのが良く、カバー24は、ディスプレイ38を有するのが良い。

図示のように、一連のコンパートメント12が本体22内に整列状態で配置されている。各コンパートメント12のカバー14は、本体22のカバー24が開かれても、独立して開閉するよう構成されている。各カバー14は、一端がヒンジによって固定され、各カバーは、閉じられると本体22内から延びる反対側の端部まで延びている。このようにするため、本体22の前部は、スロット付き部分28を有し、スロット付き部分28は、各カバー14が閉じられると各カバー14のユーザによって掴むことができる端部を受け入れ、このスロット付き部分は、カバー24が閉じられても目に見えるままの状態である。カバー14,24を閉じると共に各カバーのヒンジの近くに位置する光放出源20を作動させると、カバー14の材質がそれぞれのカバー14全体を通じて放出光を各カバー14のユーザにより掴むことができる端部まで透過させ、このユーザにより掴むことができる端部は、カバー14,24が閉じられた場合であってもスロット付き部分28内で目に見える。したがって、カバー14,24を閉じてそれぞれのカバーのヒンジの近くに位置する光放出源20を作動させると、ユーザは、スロット付き部分28内で目に見えるそれぞれのカバー14の照明されたユーザにより掴むことができる端部を検出することによって関心のあるコンパートメント12を識別することができる。それぞれのカバー14のかかる照明されたユーザにより掴むことができる端部の一例が図1(a)、図1(b)、図1(d)、及び図1(e)に示されている。次に、カバー24を開くと、ユーザは、照明されたそれぞれのカバー14を検出することによって関心のあるコンパートメント12がどれであるかを確認することができる。かかる照明されたそれぞれのカバー14の一例が図1(f)及び図1(i)に示されている。

これらの例示の実施形態又は他の例示の実施形態では、本体22、コンパートメント12及びカバー14,24は、薬物の貯蔵と適合性のある任意適当な材料、例えば成形プラスチックで構成できるが、これには限定されない。さらに、以下に詳細に説明するように、貯蔵器具10は、処方による充填ステーションに使用できるよう造形されるのが良い。

薬物貯蔵器具10は、本体22及びカバー24内に通信・データ処理システム30を更に有し、その結果、薬物貯蔵器具10は、例えばバーコード読み取り及び/又は高周波無線識別(RFID)技術を用いて隣りの薬物容器と通信してこの隣りの薬物容器内に関する情報を得ることができるようになっている。例えば、ユーザは、医師又は薬局から処方せん又は処方せんディフィルを受け取って内容物を市販のパッケージから薬物貯蔵器具10のコンパートメント12に移したいと思う場合がある。これを行う際の一ステップは、薬物貯蔵器具10と市販パッケージとの間に自動かつ電子通信関係をもたらすことである。市販パッケージは、内容物を識別すると共に薬物貯蔵器具10の通信・データ処理システム30によって走査・解読可能な内容物・処方せん治療計画情報を識別するためのバーコード、クイックレスポンスコード、識別番号又はRFIDチップ(小ビットタグを含む)を備えている場合が多い。このようにするため、薬物貯蔵器具10の通信・データ処理システム30は、薬物貯蔵器具10に隣接して配置されたときに市販パッケージのバーコード、クイックレスポンスコード、識別番号又はRFIDチップを走査し又は違ったやり方で解読し、そして他のローカル装置、例えばプリンタ、ワイヤード又はワイヤレス電話線、血圧モニタ、スマートスケール、スマートフォン、タブレット、ページャ、セルフォン、対話型ビデオ装置及び従来型電話、又はリモート装置60、例えばサーバとの更に別の通信によって得られる追加の情報の有無を問わず、上述の情報を処理する少なくとも、走査又は通信要素を含む。

薬物貯蔵器具10は、薬物治療計画に関する情報にアクセスして順守結果を報告するよう他のローカル装置40及びリモート装置60と通信するのに必要にして十分なコンピュータ計算・ワイヤレス通信能力を更に含む。ソフトウェアツールを用いると、薬物を管理することができ、特定のプロセスを用いると、充填及び小出しプロセスにおいて高い品質を保証することができる。好ましい実施形態では、多剤処方患者は、薬物順守システムの最も有利なユーザであろう。薬物貯蔵器具10に処方薬剤が装填されると、各処方薬剤に関するデータが薬物貯蔵器具10中にロードされ、次にこれを用いてコンパートメント12の充填を指図し又はコンパートメント12の内容物としての薬物の小出しを指図する。

図3は、本発明の実施形態による薬物貯蔵器具10の通信・データ処理システム30のブロック図である。通信・データ処理システム30は、ワイヤレス通信のためのトランシーバ32を含む、このトランシーバは、プロセッサ34、メモリ36、ディスプレイ38、及び電源40、例えば充電式電池、標準アルカリ電池、又はこれら類似した形式の電池に接続されている。図4に示されているように薬物貯蔵器具10に隣接して配置されたときに市販パッケージ50のバーコード、クイックレスポンスコード、識別番号又はRFIDチップを走査し又は違ったやり方で解読するための走査又は通信要素42もまた設けられている。

上述したように、薬物貯蔵器具10の通信・データ処理システム30は、市販薬物パッケージ50から受け取った又は検出された情報を処理する。貯蔵器具10は、この情報を、他のローカル及びリモート装置40,60との更に別の通信によって得られる追加の情報の有無を問わず、処理することができる。他の装置は、ローカル装置40、例えばスマートフォン、タブレット、ページャ、セルフォン、対話型ビデオ装置及び従来型電話、又はリモート装置60、例えばサーバが挙げられる。

図4に示されているように、薬物貯蔵器具10の通信・データ処理システム30は、市販薬物パッケージ50のバーコード、クイックレスポンスコード、識別番号又はRFIDチップからデータを受け取り又は検出することができ、そして双方向データ交換及び処方及び処方治療計画情報、貯蔵器具10上の処方内容配置及び市販薬物パッケージ50の認識に応答したかかる処方及び処方治療計画情報に対するユーザ順守度に関する通信のために他のローカル装置40、スマートフォン、タブレット、ページャ、セルフォン、対話型ビデオ装置及び従来型電話と直接に又は例えば他のリモート装置60、例えばサーバと通信するよう提供されたネットワーク70を介して間接的に通信することができる。図4は、本発明の実施形態としての薬物貯蔵器具10の例示の通信のネットワーク図である。貯蔵器具10の通信・データ処理システム30はまた、上述の市販パッケージ及びローカルならびにリモート装置の場合と同様な仕方で充填ステーション(図示せず)中に配置でき、そしてこの充填ステーションとデータのやりとりをすることができる。

薬物貯蔵器具10の通信は、例えば、ワイヤード又はワイヤレス通信リング、LAN、WLAN、ISDN、X.25、DSL、及びATM型ネットワーク又はこれらの組み合わせならびにIEEE802ワイヤレス規格に基づいて特定される他のネットワークのうちの任意のものを用いて実施でき、IEEE802ワイヤレス規格としては、802.11(WiFi、WLAN)、802.15(WPAN、Bluetooth(登録商標)、ZigBee)、802.16(WMAN)及びセルラーが挙げられるが、これらには限定されない。ローカル装置40、リモート装置60、及び外部データネットワーク70への接続としては、周知の方法、例えば802.11及びBluetooth(登録商標)規格を含むRF、IRDA、ページャネットワークを含む種々のワイヤレスデータシステム、セルラーパケットデータ、2Gシステム、3Gシステム、及び物理的シリアル接続、例えばUSB又はファイアワイヤ規格が挙げられる。

プロセッサ34は、システムメモリ、オペレーティングシステム、アプリケーションプログラム、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)、プロセッサ、及び記憶装置を含むハードウェアとソフトウェアの代表的な組み合わせから成るのが良い。メモリ36は、RAM、ROM、又は類似のメモリとして提供されるのが良く、かかるメモリは、電子情報、例えば処方及び処方治療計画情報、貯蔵器具10上におけるコンパートメント12の識別及び存在場所、コンパートメント12の開閉状態に関するデータ及びコンパートメント12の内容物レベルに関するデータを格納するのが良い。内容物センサ52、カバーセンサ18、市販パッケージ50、隣接の他の装置40、及び他のリモート装置60のうちの任意のものから得られる検出された処方及び処方治療計画情報に基づき、薬物貯蔵器具10の通信・データ処理システム30は、薬物を収納すべきコンパートメント12又は薬物の取り出し場所としてのコンパートメント12を計算すると共に識別し、処方せん治療計画に対する順守度を計算すると共に伝え、各々のデータを記憶すると共に更新することができる。

貯蔵器具10は、薬物の手動充填と自動充填の両方に使用できる。貯蔵器具10は、定められた位置を持つ順序付けられたアレイの状態で薬物を収容しているので、かかる順序の自動充填及び取り扱いは、個々の丸剤容器を充填するようになった概念と比較して著しく向上している。すなわち、貯蔵器具10に薬局からのあらかじめ混合された状態のパケットから充填することができ、この場合、例えば、各パケットは、単一のコンパートメントと一致し、したがって、充填プロセスは、同一であるが、単純化されている。加うるに、貯蔵器具10を自動充填のために大型の自動充填ステーションにプラグ接続することができる。この方式では、充填ステーションと貯蔵器具10は、充填されるべき内容物及び各コンパートメントの内容物の使用のための日付/時刻を定めるよう互いに通信する。多くの物理的及び作動的バリエーションが存在し、かかるバリエーションとしては、コンパートメントの総数、コンパートメントの強調技術、直接入力による対話又は相互作用、スマートフォン/表、音声によるプロンプティングが挙げられるが、これらには限定されない。それと同時に、貯蔵器具10に充填し、薬物に関する情報及び処方せんに関する情報を得ることができ、そして貯蔵器具10によって貯蔵することができる。

図5は、本発明の実施形態としての図1の薬物貯蔵器具を利用する方法の流れ図を示している。新たな処方せんが提示されると、薬物貯蔵器具10は、ステップ502において、識別特性、例えばバーコード、RFIDタグ、クイックレスポンスコード、もしくは識別番号又は新たな処方せんを含む市販パッケージ50のテキストを読み取って処方及び治療計画情報を得る。薬物貯蔵器具10によって得ることができる処方及び治療計画情報は、どの薬物が各市販パッケージに入っていているかについてのデータ、各薬物が占めているのが薬物貯蔵器具10上のどの特定のコンパートメント12かについてのデータ、薬物が服用されるべき時刻及び日付に関するデータ、薬物の服用の仕方についての情報、及び小出しされた日付を含む従来の薬物ラベル上で一般的に見受けられる他の情報を含む。薬物貯蔵器具10によって得ることができる更に別の処方せん情報は、誰が薬物を小出しすると共に/或いは処方したかを特定するデータならびに市販パッケージを提供した施設及び/又はオペレータの名称を含む。他の処方せん情報をローカル装置40、例えばスマートフォン、タブレット、ページャ、セルフォン、対話型ビデオ装置及び従来型電話、又はリモート装置60、例えばサーバから受け取ることができる。

薬物貯蔵器具10のために全体として追加の処方せん情報を更に含めることができ、かかる情報としては、個々の患者の本人確認、薬物貯蔵器具10上に含まれる薬物に関する日付の範囲、有効期限又は「使用期限」日付、及び当該薬物貯蔵器具10に固有の識別番号(例えば、シリアル番号)が挙げられる。

薬物貯蔵器具10上の各コンパートメント12は、医療サービス提供者によって処方されるように単一の薬物又は同時に一緒に服用されるべき複数の互いに異なる薬物を収容することができる。図5は、本発明の実施形態としての薬物貯蔵器具10の利用方法の流れ図を示している。図5の方法は、コンパートメント12が薬物で満たされようとしているときに始まる。ステップ502において、処方せん治療計画データを市販パッケージ50からバーコード、クイックレスポンスコード、識別番号又はRFIDチップ(小ビットタグを含む)、又はかかるデータがメモリに記憶されるデータポートを介して薬物貯蔵器具10に移送する。他の処方せん情報をローカル装置40、例えば、スマートフォン、タブレット、ページャ、セルフォン、対話型ビデオ装置及び従来型電話、又はリモート装置60、例えばサーバから受け取ることができる。充填作用により、処方せんデータを薬物貯蔵器具10に自動的に転送して格納する。

処方せんデータが貯蔵器具10のメモリにいったん記憶されると、プロセッサは、処方せんデータかサーバ60又はどこは他の場所から受け取った通信内容かのいずれかから薬物治療計画を確認し、そしてステップ504で指図されているように適当な時刻及び適当な仕方で薬物コンパートメント32を自動的に充填するよう患者に警告し始める。例えば、新たな処方せんが提示されると、薬物貯蔵器具10は、処方された治療計画を調べて薬物が後の小出しのために貯蔵されるべき一組の場所又はコンパートメント12をコンピュータ計算する。

薬物貯蔵器具10は、次に、充填されるべきそれぞれのコンパートメント12のためのそれぞれの光放出源20を作動させることによって一度に1つのコンパートメント12を識別し、その結果、それぞれのコンパートメント12のカバー14の材質が光放出源20の可視光を両方のカバー14,24を閉じた場合でも本体22のスロット付き部分28内で目に見える各カバー14のユーザにより掴むことができる端部を含むそれぞれのカバー14全体を通じて透過し、それによりユーザにステップ506のところで識別されたコンパートメント12を開き、充填し、そして閉じるよう促す。貯蔵器具10はまた、カバー24の表面上に設けられたディスプレイ38上に情報を提供することによって一度に1つのコンパートメント12を識別することができる。

薬物貯蔵器具10は、コンパートメント12の開/閉イベント及び所望ならばコンパートメント12の実際の充填を検出し、そしてこのコンパートメント12が今や識別された薬物で充填されるべきであると見なす。貯蔵器具10は、次に、ステップ508において、充填されるべき次の各コンパートメント12を同じ仕方で識別し、ついには、必要なコンパートメント12の全てが満たされるようになる。一度に1つずつ、治療計画を検索し、存在場所をコンピュータ計算し、そして充填を促すことによって、貯蔵器具10は、正しい薬物選別ならびにユーザ及び介護者のための正確かつ時宜を得た小出しの負担を軽減する。

処方された薬物服用時刻が来ると、薬物貯蔵器具10は、ステップ510において、音響的手段、触覚手段及び視覚的手段を用いて又はユーザが携帯しているページャ又は他のワイヤレス装置40によるワイヤレス通信を介して薬物を服用するよう患者に警告することができる。患者はまた、薬物の服用の仕方に関するこの重要な情報及び他の重要な情報をかかる装置40のビジュアルディスプレイ上でかつ薬物貯蔵器具10のディスプレイ38上で理解することができる。貯蔵器具10は、適正な薬物が適正な時刻にそして可能な限り適切な仕方で服用されているかどうかを確認する。

例えば、コンパートメント12の処方せん治療計画及び内容物を受け取ると共に/或いは検討する場合、貯蔵器具10は、薬物を取り出すべき組をなす存在場所又はコンパートメント12をコンピュータ計算する。貯蔵器具10は、次に、それぞれのコンパートメント12のためのそれぞれの光放出源20を作動させることによって、ステップ512で一度に1つのコンパートメント12を識別し、ユーザにカバー24及びそれぞれの個々のカバー14を開き、識別されたコンパートメント12から薬物を取り出し、そして識別されたコンパートメント12を閉じるよううながす。薬物貯蔵器具10は、コンパートメント12の開/閉イベント及び所望ならばそれぞれのコンパートメント12の実際の残っている内容物レベルを検出する。貯蔵器具10は、次に、ステップ514において、同じ仕方で次の各コンパートメントを薬物が取り出されるべきコンパートメント12から識別し、ついには、必要な薬物の全てが取り出されるようになる。

患者が誤ったコンパートメント12を開いた場合、貯蔵器具10は、開/閉イベントを検出し、所望ならば、それぞれのコンパートメント12のための又は正しいコンパートメント12のそれぞれの光放出源20を「点滅」させることによって、或いは音による警報と共にそれぞれのコンパートメント12のための又は正しいコンパートメント12のそれぞれの光放出源20を赤色に点滅させることによって、誤った薬物を元に戻すと共に正しい薬物を選択することに関して患者に警報を出すと共に誘導することができる。一度に1つずつ、治療計画を検索し、存在場所をコンピュータ計算し、そして取り出しを促すことによって、貯蔵器具10は、正しい薬物選別ならびにユーザ及び介護者のための正確かつ時宜を得た小出しの負担を軽減する。

ある時点、ある時間間隔、ある内容物レベルでは、或いはローカル及びリモート装置40,60によって照会されるように、薬物貯蔵器具10は、ステップ516において、収集して処理されたデータをネットワーク70によりサービスセンタ又はサーバ60に伝えることができる。この情報は、薬物貯蔵器具10内に配置される薬物の服用時刻及び同定を含む場合がある。必要ならば、サービスセンターサーバは、薬物使用データの変更を薬物貯蔵器具10に送ることができ、そして患者のための薬物治療計画を変更し又は維持することができる。新たな薬物使用情報を上述した種々の互いに異なる方法で患者に伝えることができる。例えば、医療提供者は、データネットワークを用いて薬物貯蔵器具10により又は他のユーザ装置40、例えば上述したスマートフォン、タブレット、ページャ、セルフォン、対話型ビデオ装置及び従来型電話により、治療法、変更された薬物使用データを含むモニタリング及び行動変化をユーザに伝えて戻すことができる。

上述したように、丸剤のカスタム混合物をあらかじめ包装してこれらをユーザ又は薬局に送るサービスが存在し、しかも患者が特定の時刻に例えば丸剤箱をepill.com で薬物を服用するのを思い起こすよう患者によって自己プログラムされた小さなトレー又はコンパートメントを用いる多数の装置が存在する。全ては、マニュアルによる充填を必要とし、患者が装置を自己プログラムするか自己充填するかのいずれかを行うと、間違いが生じる場合がある。これら間違いは、薬物治療計画の複雑さが増すにつれてより見かけられるようになる。これら装置は、ユーザが薬物を識別するのを助けず、薬物使用法を記録せず又はモニタせず、しかも外部サービス又は情報提供者に接続可能ではないので、これらは、薬物順守に対する積極的な効果が限定される。具体的に説明すると、どのコンパートメントの中身が服用されるべきか或いはどのコンパートメントが充填されるべきかを示す装置が存在せず、より具体的に言えば、関心のあるコンパートメントを指示するための灯又は他の手段を用いてどのコンパートメントの中身が服用されるべきか或いはどのコンパートメントが充填されるべきかを示す装置は存在しない。本発明の実施形態は、これら満たされていない要望のうちの多くを満たすことができ、そして患者の介護の面で顕著な技術改良を提供する。

先行技術と比較した場合の本発明の実施形態の利点は、薬物充填プロセスの劇的な単純化が得られることにある。先行技術の装置では、ユーザ又は介護者は、正しい薬物配置場所を手動でコンピュータ計算し、次にこれらを注意深く充填してミスを避けなければならなかった。ユーザが多くの同時の処方せんを有する場合、これは、困難でありかつ間違いやすいプロセスであると言える。

先行技術の装置はまた、装置を充填する際に細部まで綿密な注意を向ける必要がある。本発明の実施形態は、精神的な労力及び1週間にわたる複雑な多剤併用治療計画を準備するのに必要な注意レベルを除くことによってこの負担を著しく減少させることができる。この労力は、可能な限り最も少ない仕事単位に減少し、そしてユーザ又は介護者の側で十分な治療計画又はプランニングについての知識を必要としない。

本発明のある特定の例示の実施形態を参照して本発明を説明した。しかしながら、当業者には容易に明らかなように、上述の例示の実施形態とは異なる特定の形態で本発明を具体化することが可能である。これは、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく実施できる。例示の実施形態は、説明のためであるに過ぎず、本発明を何ら限定するものと解されるべきではない。

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