モールド内湯面計の校正方法および校正治具

申请号 JP2013548688 申请日 2013-06-18 公开(公告)号 JPWO2014203332A1 公开(公告)日 2017-02-23
申请人 品川リフラクトリーズ株式会社; 发明人 学 新井; 正之 中田;
摘要 検出ヘッド(11)の下端 位置 から検出ヘッド(11)の測定下限までを所定の間隔のピッチで分割し、これら所定の間隔のピッチで分割した高さ位置のそれぞれにおいて、モールド(1)の長辺との隙間が2mm以下になる複数の仮想レベル板(40)を用意し、各高さ位置において対応する仮想レベル板(40)を用いて校正を行う。
权利要求

所定の周波数の交流信号を送出する発振器と、前記交流信号が供給される帰還増幅器と、一次コイルおよび互いに差動接続された一対の二次コイルを有する検出ヘッドとを備え、前記帰還増幅器の出が前記一次コイルに供給され、前記二次コイルの出力を前記帰還増幅器に帰還し、湯面レベルの変化に対応して変化する前記帰還増幅器の出力に基づいてモールド内の湯面レベルを計測するモールド内湯面計の校正方法であって、 前記検出ヘッドの下端位置から前記検出ヘッドの測定下限までを所定の間隔のピッチで分割し、これら所定の間隔のピッチで分割した高さ位置のそれぞれにおいて、前記モールドの長辺との隙間が2mm以下になる複数の仮想レベル板を用意し、前記各高さ位置において対応する仮想レベル板を用いて校正を行う、モールド内湯面計の校正方法。所定の周波数の交流信号を送出する発振器と、前記交流信号が供給される帰還増幅器と、一次コイルおよび互いに差動接続された一対の二次コイルを有する検出ヘッドとを備え、前記帰還増幅器の出力が前記一次コイルに供給され、前記二次コイルの出力を前記帰還増幅器に帰還し、湯面レベルの変化に対応して変化する前記帰還増幅器の出力に基づいてモールド内の湯面レベルを計測するモールド内湯面計の校正治具であって、 前記検出ヘッドの下端位置から前記検出ヘッドの測定下限までを所定の間隔のピッチで分割し、これら所定の間隔のピッチで分割した高さ位置のそれぞれにおいて仮想レベル板を保持可能にした仮想レベル板保持手段と、 これら所定の間隔のピッチで分割した高さ位置のそれぞれにおいて、前記モールドの長辺との隙間が2mm以下になるように構成された複数の仮想レベル板とを有し、 前記各高さ位置において対応する仮想レベル板を用いて校正を行う、モールド内湯面計の校正治具。

说明书全文

本発明は、連続鋳造に用いるモールド内の湯面レベルを計測するモールド内湯面計の校正方法および校正治具に関する。

連続鋳造において、モールド内の湯面レベルを高精度で計測し、湯面レベルを一定に制御することが、鋳片の品質を向上させることになるので、高精度なモールド湯面計の開発が行なわれている。

従来、この種のモールド内湯面計として、特許文献1に記載された渦流式距離計が知られている。

特許文献1に開示された渦流式距離計は、一次コイルおよび一次コイルを挟んで上下に同軸に配置され相互に差動的に接続された一対の二次コイルからなるセンサーと、一次コイルに発振器からの交流電圧を増幅して印加する増幅器と、一対の二次コイルの差分出電圧を増幅して前記増幅器に帰還させる信号増幅器とを備えたものである。

特許文献1では、このようにセンサーコイルとして同軸に上下に分割された二次コイルを用い、これら二次コイルを互いに差動的に接続して帰還信号を得るようにしたから、二次コイルの軸方向に対してのみ検出感度を保持させることができ、したがって、側面導体の影響も分割された二次コイルによって補償されることにより除去され、また温度変化に対しても分割された二次コイルにより補償し合うため、特性が良好となり、渦流距離計として測定精度が高いものが得られるとしている。

ところで、この渦流距離計を実際に使用する場合は校正作業が必要となる。具体的には、ケーシング内にセンサーを収容してなる検出ヘッド下端から検出ヘッド測定下限までを10mmピッチで分割し、それぞれの位置にステンレス製の仮想レベル板を設置してその仮想レベル板の位置の帰還増幅器の出力電圧を記憶させることによって校正を行なう。鋳造時には、測定によって得られた帰還増幅器の出力電圧から逆算することによって、検出ヘッド下端から溶鋼面までの距離が得られることになる。

従来より、この校正作業には図1に示した校正装置が使用されている。すなわち、ケーシング内にセンサーを収容してなる検出ヘッド102を固定したモールド101内にステンレス製の仮想レベル板103を校正治具104に吊り下げ、校正治具104に装着されたハンドル(図示せず)を回して仮想レベル板103を昇降させると同時に、カウンターおよびダイヤルゲージ105によって、その昇降量を測定できるようになっている。

特公昭62−30562号公報

しかしながら、上述した従来の校正方法は、仮想レベル板103の大きさが一定であるため、例えば薄スラブ連続鋳造機のようにテーパーが大きいモールドでは、検出ヘッドからの距離によっては、仮想レベル板103とモールド101の長辺との隙間が2mmを超える大きいものとなる。このため、検出ヘッド102の下端からの距離が、仮想レベル板103と実際に鋳造した時の溶鋼面とで全く同じであっても、正帰還増幅器の出力電圧は異なる値を示すことになる。具体的には、仮想レベル板103は溶鋼面よりも面積が小さいため、渦電流の発生も減少し、正帰還増幅器の出力電圧も増加する。この結果、検出ヘッド下端から溶鋼面までの真の距離は、モールド内湯面計のセンサーによって測定表示される距離と異なることとなってしまう。

したがって、本発明の目的は、テーパーが大きいモールドでもモールド内湯面計で計測される湯面レベル信号の誤差を小さくすることができるモールド内湯面計の校正方法および校正治具を提供することにある。

すなわち、本発明は、所定の周波数の交流信号を送出する発振器と、前記交流信号が供給される帰還増幅器と、一次コイルおよび互いに差動接続された一対の二次コイルを有する検出ヘッドとを備え、前記帰還増幅器の出力が前記一次コイルに供給され、前記二次コイルの出力を前記帰還増幅器に帰還し、湯面レベルの変化に対応して変化する前記帰還増幅器の出力に基づいてモールド内の湯面レベルを計測するモールド内湯面計の校正方法であって、前記検出ヘッドの下端位置から前記検出ヘッドの測定下限までを所定の間隔のピッチで分割し、これら所定の間隔のピッチで分割した高さ位置のそれぞれにおいて、前記モールドの長辺との隙間が2mm以下になる複数の仮想レベル板を用意し、前記各高さ位置において対応する仮想レベル板を用いて校正を行う、モールド内湯面計の校正方法を提供する。

また、本発明は、所定の周波数の交流信号を送出する発振器と、前記交流信号が供給される帰還増幅器と、一次コイルおよび互いに差動接続された一対の二次コイルを有する検出ヘッドとを備え、前記帰還増幅器の出力が前記一次コイルに供給され、前記二次コイルの出力を前記帰還増幅器に帰還し、湯面レベルの変化に対応して変化する前記帰還増幅器の出力に基づいてモールド内の湯面レベルを計測するモールド内湯面計の校正治具であって、前記検出ヘッドの下端位置から前記検出ヘッドの測定下限までを所定の間隔のピッチで分割し、これら所定の間隔のピッチで分割した高さ位置のそれぞれにおいて仮想レベル板を保持可能にした仮想レベル板保持手段と、これら所定の間隔のピッチで分割した高さ位置のそれぞれにおいて、前記モールドの長辺との隙間が2mm以下になるように構成された複数の仮想レベル板とを有し、前記各高さ位置において対応する仮想レベル板を用いて校正を行う、モールド内湯面計の校正治具を提供する。

本発明によれば、仮想レベル板における帰還増幅器の出力電圧が同じ位置の溶鋼面における帰還増幅器の出力電圧と近接した値となり、テーパーが大きいモールドでもモールド内湯面計で計測される湯面レベル信号の誤差を小さくすることができる。

従来のモールド内湯面計の校正装置を示す図である。

本発明の一実施形態に用いられるモールド内湯面計を示す図である。

本発明の一実施形態に係るモールド内湯面計の校正方法に用いられる校正治具を示す斜視図である。

仮想レベル板とモールド長辺との隙間と、モールド内湯面計の出力電圧との関係を示す図である。

検出ヘッド下端から溶鋼面までの真の距離と、センサー(モールド内湯面計)による測定値との関係を本発明と従来技術について求めた結果を示す図である。

以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。 図2は、本発明の一実施形態に用いられるモールド内湯面計を示す図、図3はブロック図である。これら図において、符号1は連続鋳造用モールドである。

モールド内湯面計20は、渦流式距離計として構成されており、所定の周波数の交流信号を送出する発振器3と、送出された交流信号が供給される帰還増幅器4と、検出ヘッド11と、信号増幅器10とを有している。

検出ヘッド11は、モールド1内の湯面2の上方に設けられ、コイルボビン6に巻回される発信コイルとしての一次コイル7および同軸配置された受信コイルとしての一対の二次コイル8,9を有するセンサー5がケーシング内に収容された状態で構成されている。一対の二次コイル8,9は差動接続されている。一次コイル7には、帰還増幅器4を介して発振器3から固定周波数の交流電圧が供給され、これにより交流磁界が発生して二次コイル8,9と交差するとともに溶鋼と交差し、湯面内の溶鋼には渦電流が発生する。渦電流の反作用により、逆極性の交流磁界が発生し、この反作用によって一対の二次コイル8,9に電圧が誘起され、その誘起電圧の差分が信号増幅器10により増幅された後、帰還増幅器4に帰還し、出力電圧E0として出力される。

このように構成されるモールド内湯面計20においては、検出ヘッド11をモールド1内の湯面2の上方に設置し、その一次コイル7に帰還増幅器4を介して発振器3から固定周波数の交流電圧を供給する。これにより交流磁界が発生する。この交流磁界は、受信コイルである二次コイル8,9と交差するとともに、モールド1内の溶鋼とも交差し、この交差により湯面内に渦電流が発生する。この渦電流の発生によりその反作用として発信コイルである一次コイル7から発生したのと逆極性の交流磁界が発生し、その影響により一対の二次コイル8,9に誘起する誘起電圧が変化する。この影響は、湯面2に近い二次コイル9がより大きく受けるので、一対の二次コイル8,9の誘起電圧VS1,VS2はVS1>VS2となり、その差分VS=(VS1−VS2)を信号増幅器10に加え、所期の増幅をした後、帰還増幅器4に帰還する。

すなわち、帰還増幅器4の出力は以下の(1)式によって表される。 E0=−G1・Ein/{1−G1(K+G2・f(h))}・・・(1) ただし、 E0;帰還増幅器4の出力電圧 Ein;発振器3の出力電圧(帰還増幅器4の入力電圧) G1;帰還増幅器4のオープン増幅度 G2;信号増幅器10の増幅度 K;正帰還率 f(h);センサー5と溶鋼湯面レベル2との相対距離によって決定される関数(f(h)=VS/E0で表される。) である。

したがって、(1)式から明らかなように、G1、G2、Einが固定されると、検出ヘッド11内のセンサー5と湯面2との相対距離に対応して出力電圧E0の値が変化するので、この値を測定することにより湯面2のレベルを計測することができる。

モールド内湯面計20を実際に使用する場合には、校正作業が必要となるため、図3に示す校正治具30により校正を行う。

校正治具30は、ステンレス鋼製の仮想レベル板40を用い、検出ヘッド11下端からの距離が既知の所定ピッチの位置に仮想レベル板40を設置し、仮想レベル板40の位置におけるモールド内湯面計20の帰還増幅器4の出力電圧E0を記憶させることによって校正を行なう。鋳造時には、測定によって得られた帰還増幅器4の出力電圧から逆算することによって、検出ヘッド11下端から溶鋼面までの距離が得られる。

具体的には、校正治具30は、モールド1に沿ってモールド1の上端から内部にかけて設けられ、仮想レベル板40を保持する第1の保持部31および第2の保持部32を有しており、これらの下端は連結部33により連結されている。また、第1の保持部31の上端および第2の保持部32の上端には、それぞれモールド1の長辺部分に懸架される支持部材34および35が連結されている。支持部材34および35には、校正治具30の平度を微調整するためのピン36が設けられている。

第1の保持部31には、検出ヘッド11の下端から検出ヘッド11の測定下限までを所定ピッチ、例えば10mmピッチで仮想レベル板40を保持する保持溝37が形成されている。一方、第2の保持部32には、モールド1の深さ方向に保持溝37に対応するピッチで保持ピン差し込み孔38が設けられており、保持ピン差し込み孔38には保持ピン39が差し込まれるようになっている。これら保持溝37ならびに保持ピン差し込み孔38および保持ピン39は仮想レベル板保持手段として機能する。

そして、所定の位置の保持溝37とそれに対応する保持ピン差し込み孔38に差し込まれた保持ピン39により仮想レベル板40を保持し、仮想レベル板40の位置におけるモールド内湯面計20の帰還増幅器4の出力電圧E0を記憶させる。この操作を所定ピッチの全ての位置で行うことによって校正を行なう。

この場合に、1種類の仮想レベル板を昇降させて校正を行っていた従来技術では、テーパーが大きいモールドを用いると、検出ヘッド下端からの距離によっては、仮想レベル板とモールドの長辺との隙間が2mmを超える大きいものとなってしまう。

仮想レベル板40とモールド1の長辺との隙間を変化させて帰還増幅器4の出力信号E0を測定したところ、図4に示すような結果が得られた。ここでは、仮想レベル板と検出ヘッド11の底面との間隔を50mmに固定して、仮想レベル板の幅のみ変更して、モールド長辺との隙間を変化させたものである。仮想レベル板とモールドとの隙間を大きくするほど検出されるレベル信号は大きくなる。これは仮想レベル板に発生する渦電流が、隙間が大きいほど小さくなるためである。仮想レベル板とモールドの長辺との隙間が2mmを超えると、出力信号の増加が大きくなり、図4に示すように、湯面レベル信号の誤差が大きくなってしまう。

一方、図4から仮想レベル板とモールドの長辺との隙間が2mm以下であれば、隙間が全く存在しない場合と湯面レベル信号がほとんど変わらない結果となることがわかる。

そこで、本実施形態では、モールド1のテーパーの存在により、その高さ位置によってモールド長辺の間の距離が異なることに鑑み、検出ヘッド11の下端位置から検出ヘッド11の測定下限までを所定ピッチで分割し、これら所定の間隔のピッチで分割した高さ位置のそれぞれにおいて、仮想レベル板保持手段(保持溝37ならびに保持ピン差し込み孔38および保持ピン39)を設け、各仮想レベル板保持手段の位置においてモールド1の長辺との間の隙間が2mm以下となる、それぞれ大きさの異なる複数の仮想レベル板40を用意し、各高さ位置において対応する仮想レベル板40を用いて校正を行う。このため、いずれの高さ位置においても仮想レベル板40とモールド1の長辺との隙間を2mm以下とすることができ、テーパーの大きいモールドであっても、モールド内湯面計20で計測される湯面レベル信号の誤差を小さくすることができる。

すなわち、所定のピッチ、例えば10mmピッチで設けた位置のいずれの位置においてもモールド1の長辺との隙間が2mm以下となる仮想レベル板40を設置することができるので、仮想レベル板40における帰還増幅器4の出力電圧が、同じ位置の溶鋼面における帰還増幅器4の出力電圧と近接した値となり、モールド内湯面計20により計測される検出ヘッド11下端から溶鋼面までの距離が検出ヘッド11下端から溶鋼面までの真の距離に近接した値とすることができる。このため、モールド内湯面計20で計測される湯面レベル信号の誤差を小さくすることができる。

また、本実施形態では、予め所定ピッチで保持溝37および保持ピン差し込み孔38を設けており、保持溝37と保持ピン差し込み孔38に差し込んだ39の上に仮想レベル板40を載せるので、仮想レベル板40を検出ヘッド11の下面に対して平行になるように設置することが容易である。また、ピン36により校正治具30の平行度を微調整するので高精度で校正することができる。

なお、本発明は上記実施形態に限定されることなく種々変形可能である。例えば、仮想レベル板保持手段のピッチとして10mmの例を示したが、これに限るものではない。また、仮想レベル板保持手段として保持溝37と保持ピン差し込み孔38に差し込んだ39を用いたが、所定ピッチで仮想レベル板を保持することができればどのようなものであってもよい。

鋼の連続鋳造機のモールド内に、上記モールド内湯面計20と同様の構成を有するモールド内湯面計と上記校正治具30と同様の構造を有する校正治具を設置し、モールド内湯面計の検出ヘッド下端から検出ヘッド測定下限までを10mmピッチで分割し、それぞれのピッチの位置について、モールド長辺との隙間が2mm以下となる複数の仮想レベル板を用意し、各位置に対応する仮想レベル板を設置してセンサーの校正を行った。その後、実鋳造を行ない、モールド内の溶鋼面を検出ヘッド下端から65〜90mmの範囲で変動させた。また、検出ヘッド下端から溶鋼面までの真の距離を測定するため、ある頻度で針金を垂直に溶鋼面に浸漬させ、先端を溶融させた後、残りの長さを測定した。この真の距離とモールド内湯面計のセンサー測定値との関係を、図1を用いて説明した従来の校正方法を使用した場合の結果と比較して図5に示す。

図5から明らかなように、従来の構成方法を使用した場合、センサー測定値の誤差が大きく、真の距離と最大で10mmも差が生じているのに対し、本発明の校正方法を行なった場合、センサー測定値が検出ヘッド下端から溶鋼面までの真の距離と近接していることが確認された。

1;モールド、2;湯面、3;発振器、4;帰還増幅器、5;センサー、6;コイルボビン、7;一次コイル、8,9;二次コイル、10;信号増幅器、11;検出ヘッド、20;モールド内湯面計、30;校正治具、31;第1の保持部、32;第2の保持部、33;連結部、34,35;支持部材、36;ピン、37;保持溝、38;保持ピン差し込み孔、39;保持ピン、40;仮想レベル板

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