Fluid delivery system

申请号 JP2008184571 申请日 2008-07-16 公开(公告)号 JP4728371B2 公开(公告)日 2011-07-20
申请人 デルファイ・テクノロジーズ・ホールディング・エス.アー.エール.エル.; 发明人 フィリップ・ジェイ・ジー・ディングル;
摘要 A fluid delivery system for delivering a metered dose of fluid from a supply tank (28) to a downstream chamber or vessel (10), comprises a pump apparatus (20) comprising a pump plunger (32) which is operable to perform a pumping stroke under the control of an electromagnetic actuator (36), including a solenoid (36a), to effect delivery of the fluid and a control unit (24) for supplying an input signal (58) to the solenoid (36a) to initiate a current flow to the solenoid (36a) and thereby initiate movement of the pump plunger (32). An electronic device (54) provides an output signal to indicate that movement of the pump plunger has stopped at the end of the pumping stroke, and a timer determines a time difference between the input signal (58) being supplied to the solenoid (36a) and the output signal being output by the electronic device (54). A processor (26) compares the time difference with a predetermined time difference and determines, as a result of the comparison, whether or not the pump plunger (32) has performed a valid pumping stroke in which an intended volume of fluid is displaced and which may therefore be used in a totalized flow calculation.
权利要求
  • 計量投入量の 反応剤流体を供給タンク(28)から 排気通路(10)に給送する 、内燃機関の反応剤投入システムで使用するための流体給送システムであって、
    ソレノイド(36a)を備える電磁アクチュエータ(36)の制御の下にポンプ作用行程を行って流体の給送を達成するように作動可能なポンププランジャ(32)を備えるポンプ装置(20)と、
    電流を前記ソレノイド(36a)に流し始めそれによって前記ポンププランジャ(32)の移動を開始させるために、前記ソレノイド(36a)へ入力信号(58)を送る制御ユニット(24)と、
    前記ポンププランジャの移動が前記ポンプ作用行程の終端に停止したことを示す出力信号を生成する電子素子(54)と、
    前記ソレノイド(36a)への前記入力信号(58)の送出と前記電子素子(54)による前記出力信号の出力との時間差を求めるタイマと、
    前記時間差を所定の時間差と比較し、比較の結果、前記ポンププランジャ(32)が、意図通りの体積の流体を排出する有効ポンプ作用行程を行ったか否かを判断するプロセッサ(26)とを備える流体給送システム。
  • 計量投入量の 燃料流体を供給タンク(28)から 内燃機関の噴射ノズルに給送する 、内燃機関の燃料噴射システムで使用するための流体給送システムであって、
    ソレノイド(36a)を備える電磁アクチュエータ(36)の制御の下にポンプ作用行程を行って流体の給送を達成するように作動可能なポンププランジャ(32)を備えるポンプ装置(20)と、
    電流を前記ソレノイド(36a)に流し始めそれによって前記ポンププランジャ(32)の移動を開始させるために、前記ソレノイド(36a)へ入力信号(58)を送る制御ユニット(24)と、
    前記ポンププランジャの移動が前記ポンプ作用行程の終端に停止したことを示す出力信号を生成する電子素子(54)と、
    前記ソレノイド(36a)への前記入力信号(58)の送出と前記電子素子(54)による前記出力信号の出力との時間差を求めるタイマと、
    前記時間差を所定の時間差と比較し、比較の結果、前記ポンププランジャ(32)が、意図通りの体積の流体を排出する有効ポンプ作用行程を行ったか否かを判断するプロセッサ(26)とを備える流体給送システム。
  • 前記ポンプ装置(20)が、前記ポンププランジャ(32)に結合された電機子(38)を更に備え、該電機子(38)は、電流がソレノイド(36a)に流されると該ソレノイド(36a)に引き付けられ、それによって前記ポンププランジャ(32)を移動させる、請求項1または2に記載の流体給送システム。
  • 前記プロセッサ(26)が、前記制御ユニット(24)の一部を形成する、請求項1から3のいずれかに記載の流体給送システム。
  • 前記プロセッサ(26)が、初期状態以降に 前記排気通路(10)又は前記噴射ノズルに給送された流体の合計体積量を求めるために、有効ポンプ作用行程の回数を計数する計数装置を備える、請求項1から4のいずれかに記載の流体給送システム。
  • 前記プロセッサが、(i)初期状態以降に前記 排気通路(10)又は前記噴射ノズルに給送された流体の合計体積量と、(ii)初期状態での前記供給タンク(28)の流体レベルとに基づいて前記供給タンク内の流体の残存レベルの値を求めるように作動可能である、請求項1から5のいずれかに記載の流体給送システム。
  • 前記初期状態は、前記供給タンク(28)が満杯のレベルのときである、請求項5または6に記載の流体給送システム。
  • 前記供給タンク(28)が、満杯レベルが既知である交換可能なキャニスタであり、前記キャニスタは、前記供給タンクが所定の量より少なくなるまで使い果たされたと前記プロセッサ(26)が判断する度に交換可能である、請求項7に記載の流体給送システム。
  • 前記電子素子は、どの時点で前記ポンププランジャ(32)の移動がポンプ作用行程の終端に停止したかを求めるためのグリッチ検出回路(54)である、請求項1から8のいずれかに記載の流体給送システム。
  • 前記グリッチ検出回路(54)が、前記ソレノイド(36a)を通る電流の減少の変化を監視することによって、どの時点で前記ポンププランジャ(32)の移動がポンプ作用行程の終端に停止したかを判断する、請求項9に記載の流体給送システム。
  • 内燃機関の反応剤投入システムで使用するための流体給送システムのポンプ装置(20)によって行われた有効ポンプ作用行程の合計回数を求める方法であって、
    前記流体給送システムは供給タンクから排気通路へ計量投入量の反応剤流体を給送し、
    前記方法は、
    ソレノイドを備える電磁アクチュエータの制御の下にポンプ作用行程を行って流体の給送を達成するポンプ装置のポンププランジャを駆動するステップと、
    電流を前記ソレノイドに流し始めそれによって前記ポンププランジャの移動を開始させるために、前記ソレノイドへ入力信号を送るステップと、
    開始されたポンプ作用行程の合計回数を求めるために入力信号の回数を数えるステップと、
    どの時点で前記ポンププランジャの移動が停止したかを検出し、前記ポンププランジャの移動の停止を示す出力信号を生成するステップと、
    前記ソレノイドへの前記入力信号の送出と前記出力信号の生成との時間差信号を求めるステップと、
    前記時間差信号を所定の時間差と比較するステップと、
    前記比較の結果、前記ポンププランジャが有効ポンプ作用行程を行ったか否かを判断するステップと、
    前記供給タンク内の流体の消費に寄与した有効ポンプ作用行程の実回数を求めるために、前記ポンププランジャが有効ポンプ作用行程を行わなかったと判断した場合、該ポンプ作用行程をポンプ作用行程の合計数から差し引くステップとを含む方法。
  • 内燃機関の燃料噴射システムで使用するための流体給送システムのポンプ装置(20)によって行われた有効ポンプ作用行程の合計回数を求める方法であって、
    前記流体給送システムは供給タンクから前記内燃機関の噴射ノズルへ計量投入量の燃料流体を給送し、
    前記方法は、
    ソレノイドを備える電磁アクチュエータの制御の下にポンプ作用行程を行って流体の給送を達成するポンプ装置のポンププランジャを駆動するステップと、
    電流を前記ソレノイドに流し始めそれによって前記ポンププランジャの移動を開始させるために、前記ソレノイドへ入力信号を送るステップと、
    開始されたポンプ作用行程の合計回数を求めるために入力信号の回数を数えるステップと、
    どの時点で前記ポンププランジャの移動が停止したかを検出し、前記ポンププランジャの移動の停止を示す出力信号を生成するステップと、
    前記ソレノイドへの前記入力信号の送出と前記出力信号の生成との時間差信号を求めるステップと、
    前記時間差信号を所定の時間差と比較するステップと、
    前記比較の結果、前記ポンププランジャが有効ポンプ作用行程を行ったか否かを判断するステップと、
    前記供給タンク内の流体の消費に寄与した有効ポンプ作用行程の実回数を求めるために、前記ポンププランジャが有効ポンプ作用行程を行わなかったと判断した場合、該ポンプ作用行程をポンプ作用行程の合計数から差し引くステップとを含む方法。
  • 说明书全文

    本発明は、計量投入量の流体を供給タンクから下流の容器または室に給送する流体給送システムに関する。 特に本発明は、それに限定されないが、尿素などの計量投入量の流体を内燃機関の排気ガスパイプまたは他の同等な装置へ給送するポンプ装置を備える流体給送システムに関する。 本発明はまた、下流の容器または室への流体の合計給送体積を求める方法、および/または流体供給タンク中の前記流体の残存レベルを求める方法に関する。

    内燃機関は、その排気流中に望ましくない汚染物質を排出する。 1つのその種汚染物質は、一酸化窒素および二酸化窒素を含む酸化窒素(以降単に「NOx」と呼ぶ)である。 NOxは、ディーゼルエンジンなどの自動車用エンジン、および他の燃焼装置から発生する。 したがって、排気システムからの汚染物質を抑制および/または除去する排気システム装置がエンジンに連結される。 それらの排出を低減する技術が開発され、また、開発が続けられている。

    NOxは、触媒反応を用いることによって内燃機関の排気ガスから除去することができる。 NOxの除去に加えて、不燃焼炭化素(HC)および一酸化炭素(CO)をやはり除去するために他の触媒を使用することができる。 エンジンが希薄な空気/燃料比で作動しているとき、排気ガス中の余剰酸素に依り、触媒はHCsおよびCOsの除去を効率的に行う。 しかし、余剰酸素はNOxの除去を妨害する方向にある。

    ガソリンエンジンの排気ガスの場合は、NOxは、通常、いわゆる3方向触媒を用いて除去する。 また、コジェネレータ用内燃機関などの大規模定置式燃焼装置の場合、V などの酸化金属触媒を使用し、かつ排気ガス流にアンモニアを導入し、それによって排気ガス中の酸化窒素を触媒作用で、選択的に減少させることができる。

    従来のNOxの選択触媒還元(SCR)は、SCR触媒の前に、通常は水性尿素溶液または還元剤を排気システム中に噴射することを含む。 通常の還元剤は、選択触媒還元に関連する水性尿素、および、場合によっては、粒子捕捉再生を開始するのに必要な補助加熱のための炭化水素ディーゼル燃料を含む。 本明細書で使用される用語「尿素」は、その全ての商用形態での尿素を包含するものであり、アメリド、アメリン、炭酸アンモニウム、重炭酸アンモニウム、カルバミン酸アンモニウム、シアン酸アンモニウム、硫酸およびリン酸を含む無機酸のアンモニウム塩、ギ酸および酢酸を含む有機酸のアンモニウム塩、ビウレット、シアヌル酸、イソシアン酸、メラミン、ならびに3シアン化尿素を含む商用形態での尿素が含まれる。

    還元剤投入システムは、排気システム中への還元剤を正確に計量する必要があり、同時に、運用において堅牢であり、エンジンおよび後処理制御システムに対する応答性が良い必要がある。 したがって、殆どの従来技術の投与システムは、2流体システム、すなわち還元剤、および加圧空気の供給によって、還元剤を給送するように設計されてきた。 その種システムは、簡単な低圧計量ポンプを使用して還元剤を混合室に送り込み、そこで還元剤が機上空気源からの加圧空気と混じり合う。 この混合物が、パイプを通して離隔した排気中の投入位置へ導かれ、そこで混合物は、簡単な噴霧ノズルから排気流中に排出される。 このタイプのシステムの通常の空気噴霧圧は、2.04kg/cm (2バール)であり得る。 例として、欧州特許第1149991号には前述のタイプの2流体システムが記載されている。

    尿素はエンジンの機能にとって必要不可欠ではないので、尿素の供給が少ない、または全く使い果たしてしまったときでも、エンジンを作動させることは可能である。 しかし、そのような状態は許容し難い。 というのは、特に、そのときエンジンはもはや排出物レベルに関する法規制を満足しないからである。 したがって、まもなく供給が途絶えることを事前に警告することができるように、尿素レベルセンサ(図示せず)を有する尿素タンクを用いることが知られている。 たとえば、米国特許第6063350号に、この目的のためにそのようなレベルセンサが使用されている反応剤投入システムが記載されている。

    水性尿素は、そのようなシステムに一般的な反応剤であるが、その流体の特性にはいくつかの点で問題がある。 たとえば、水性尿素は、機械装置を目詰まりさせ、正常な作動を阻害する固い塩結晶を形成し得る。 このため、可変抵抗コイルに接続された枢動腕木に取り付けられたフロートを用いる機械式の流体レベルセンサは、尿素供給タンクに使用するには適していない。 したがって、通常、より高価な目詰まりし難い尿素レベルセンサが用いられている。

    欧州特許第1149991号

    米国特許第6063350号

    米国特許公開2004−0093856−A1

    欧州特許第1878920号

    欧州特許出願第06253638.8号

    米国特許第5668476号

    米国特許第5959825号

    米国特許第5803049号

    米国特許第4140084号

    本発明の目的は、独立した反応剤レベルセンサを全く必要としない、内燃機関のSCR排気ガス浄化システムへ反応剤を給送するのに使用するシステムを提供することである。

    本発明の第1の態様によれば、計量投入量の流体を供給タンクから下流の容器へ給送するポンプ装置を備える流体給送システムが提供される。 ポンプ装置は、ソレノイドを備える電磁アクチュエータの制御の下にポンプ作用行程を行って流体の給送を達成するように作動可能なポンププランジャと、電流をソレノイドに流し始めそれによってポンププランジャの移動を開始させるために、ソレノイドへ入力信号を送る制御ユニットとを備える。 流体給送システムは、ポンププランジャの移動がそのポンプ作用行程の終端に停止したときに出力信号を生成する電子素子をさらに備え、ソレノイドへの入力信号の送出と電子素子による出力信号の出力との時間差を求めるタイマが設けられている。 プロセッサは、時間差信号を所定の時間差と比較し、比較の結果、ポンプが、意図通りの体積の流体を排出する有効ポンプ作用行程を行ったか否かを判断する。

    別の態様では、本発明は、流体給送システムのポンプ装置によって行われる有効ポンプ作用行程の実合計回数を求める方法に関する。

    ポンプ装置は、一定の変位/行程のポンプ作用行程を行うポンププランジャを備える。

    有効ポンプ作用行程の実合計回数を計算することによって、下流の容器への流体の合計給送体積を精度良く求めることが可能になる。 供給タンク内の流体のレベルがポンプ作用の開始時点で分かっていれば(すなわち、初期状態)、それによって、供給タンク内の流体の残留レベルを精度良く求めることが可能になる。

    本発明は、特に、内燃機関の反応剤投入システムに適している。 そのシステムは、前述のタイプの2流体システムに使用することができ、そのタイプでは、反応剤は、ポンプ装置によってエンジン排気室(下流の容器)へ給送され、そこで加圧空気と混合される。 その種システムでは、ポンプ装置によって給送される反応剤の圧力は、比較的低い傾向にある。 単一流体システムでは、加圧空気源は設けられず、その場合は、ポンプ装置が、より高圧の反応剤流体を排気室へ給送するように、構成され得る。 例として、本発明は、米国特許公開2004−0093856−A1に記載されたタイプの反応剤投入システムにおいて実施することができる。

    本発明はまた、反応剤以外の流体に使用することもできる。 本発明は、内燃機関によって推進されるタイプの遠隔操縦または自動化輸送手段に搭載する燃料噴射システムとしての用途に適用することができ、その場合、たとえば、使用された燃料の計算値、したがって機上に残っている燃料の計算値をミッションの継続時間を確定するのに使用することができる。

    システムの一実施形態では、ポンプ装置が、ポンププランジャに結合された電機子であって、電流がソレノイドに流されるとソレノイドに引き付けられ、それによって、ポンププランジャを移動させる電機子を備える。

    システムの一実施形態では、プロセッサは、制御ユニットの一部を形成するが、別法として、プロセッサは独立した構成要素でもよい。

    プロセッサは、初期状態以降に下流の容器へ給送された流体の合計体積量を求めるために、有効ポンプ作用行程の回数を計数する計数装置を備えることができる。

    好都合には、プロセッサは、(i)初期状態以降に下流の容器に給送された流体の合計体積量と、(ii)初期状態での供給タンクの流体レベルとに基づいて供給タンク内の流体の残存レベルの値を求めるように作動可能である。

    初期状態は、供給タンクが満杯レベルである時点であることが好都合である。 たとえば、供給タンクが、満杯レベルが既知である交換可能なキャニスタである場合は、キャニスタは、供給タンクが所定の量より少なくなるまで使い果たされたとプロセッサが判断する度に交換することができる。 キャニスタの交換により初期状態が設定される。

    一実施形態では、電子素子は、どの時点でポンププランジャの移動がポンプ作用行程の終端に停止したかを求めるためのグリッチ検出回路である。

    例として、グリッチ検出回路は、ソレノイドを通る電流の減少の変化を監視することによって、どの時点でポンププランジャの移動がポンプ作用行程の終端に停止したかを判断する。

    完全に充填された反応剤が加圧され、それに対応するノズルから排出される正常な有効ポンプ作用行程は、限定された時間ウィンドウの範囲内で行われると想定される。 このウィンドウの範囲内のグリッチ検出は有効とみなすことができ、ウィンドウの位置/幅は、摩擦、温度、システム電圧、磨耗、または他の因子に応じて変化し得る。 したがって、グリッチ検出回路は、グリッチ事象を有効事象ウィンドウに対照して監視し、このウィンドウの外側のグリッチ事象を無効なポンプ作用行程とみなし、このウィンドウの内側のグリッチ事象を有効なポンプ作用行程とみなすことができる。

    本発明の別の態様では、供給タンクから下流の室または容器へ計量投入量の流体を給送する流体給送システムのポンプ装置によって行われた有効ポンプ作用行程の合計回数を求める方法が提供される。 本方法は、ソレノイドを備える電磁アクチュエータの制御の下にポンプ作用行程を行って流体の給送を達成するポンプ装置のポンププランジャを駆動するステップと、電流をソレノイドに流し始めそれによってポンププランジャの移動を開始させるために、ソレノイドへ入力信号を送るステップと、開始されたポンプ作用行程の合計回数を求めるために入力信号の回数を数えるステップとを含むことができる。 ポンププランジャのポンプ作用行程終端での移動の停止が検出され、前記ポンププランジャの移動の停止を示す出力信号が生成される。 ソレノイドへの入力信号の送出と出力信号の生成との時間差信号が求められ、その時間差信号が有効ポンプ作用行程を表す所定の時間差と比較される。 比較の結果、ポンププランジャが有効なポンプ作用行程を行ったか否かが判断され、ポンププランジャが有効ポンプ作用行程を行わなかったと判断された場合、該ポンプ作用行程をポンプ作用行程の合計数から差し引いて、供給タンク内の流体の消費に寄与した有効ポンプ作用行程の実回数を求める。

    開始はされたが、下流の室への合計投入量に対して完全な流体給送で寄与しなかったポンプ作用行程は、供給タンクの減量に寄与したとはみなされない。 合計行程数から無効ポンプ作用行程を差し引くことによって、供給タンクが空になったとき、または空になりつつあることを示す所定の限界量の範囲に入ったときに正確な判断が行える。

    本方法は、単一の有効ポンプ作用行程によって給送される流体の体積値を求めるステップと、供給タンク内の流体の残存レベルを求めるために、有効ポンプ作用行程の実回数と単一の有効ポンプ作用行程によって給送される流体の体積値とを使用するステップとをさらに含む。

    本方法は、単一の有効ポンプ作用行程によって給送される流体の体積値を求めるステップと、初期状態以降に給送された流体の合計体積を求めるために、有効ポンプ作用行程の実回数と単一の有効ポンプ作用行程によって給送される流体の体積値とを使用するステップとをさらに含む。

    好都合には、初期状態は、供給タンクが所定の既知の満杯レベルにあることと同義である。

    好都合には、単一の有効ポンプ作用行程によって給送される流体の体積値を求めるステップが、予め記憶した前記体積値を参照することを流体給送システムの制御ユニットに求めるステップを含む。

    好都合には、ポンププランジャの移動がそのポンプ作用行程の終端に停止したときに出力信号を生成するステップが、ポンププランジャの移動が停止した時点を判断するのにグリッチ検出回路を使用するステップを含む。

    たとえば、ポンプ作用行程の終端でのポンププランジャの移動の停止は、ソレノイドを通る電流流量の勾配の変化を監視し、または前記電流流量のグリッチまたは不連続を検出することによって判断することができる。 (言い換えると、方法は、ソレノイドを通る電流流量の勾配の変化、または前記電流流量の不連続を監視することによってどの時点でポンププランジャの移動が停止したかを判断するステップを含むことができる。)
    好都合には、方法は、供給タンク内の流体の残留レベルが所定のレベルよりも低くなったと判断された場合、警告信号を発するステップを含むことができる。

    本発明は、別の態様では、本発明の第1の態様で言及したような流体給送システムを備える内燃機関用反応剤投入システムであって、反応剤供給タンクからエンジンの排気通路へ計量投入量の流体を給送する反応剤投入システムに関する。 本発明は、別の態様では、本発明の第1の態様で言及したような流体給送システムを備えるエンジン用燃料噴射システムであって、エンジンの噴射ノズルへ正確な体積の流体を給送する燃料噴射システムに関する。

    以下、本発明が、図面を参照して、単なる例示として説明される。

    図1を参照すると、内燃機関の排気システムは、エンジン(図示せず)の排気に連通する入口端12と、大気に連通する出口端14とを有する排気管10を備える。 排気管は、ほぼ位置Xに配置されたディーゼル粒子フィルタと、ほぼ位置Yに配置された選択触媒還元(SCR)触媒とを備える。 粒子フィルタとSCR触媒との中間の混合部16は、排気管10の混合部16に反応剤を送り込む噴射装置18のノズルを収めている。

    噴射装置18は、排気流がフィルタと触媒との間を流れるとき、排気流に反応剤の霧化噴霧を行うように配置されている。 計量ポンプ20の形態のポンプ装置が、エンジン制御ユニット(ECU)24の制御の下に、所定の時点に、所定の量の反応剤を、供給管22を通して噴射装置18へ給送する。 ECU24は、様々な作動パラメータに応じて計量ポンプ20の作動を制御するアルゴリズムをロードしたマイクロプロセッサ26を備える。 計量ポンプ20は、入口供給管30を介して反応剤流体の供給タンク28に連通する。 通常、反応剤は水性尿素である。 他のシステム(図示せず)では、ディーゼル粒子フィルタはSCR触媒の下流にあり、その場合、計量ポンプ20は、SCR触媒およびディーゼル粒子フィルタの上流の混合部に反応剤を送出する。

    計量ポンプ20が、より詳細に図2に示されているが、ポンププランジャ32を備え、ポンププランジャ32は、全体を36で示すソレノイド制御式アクチュエータの制御の下にポンプハウジング34の段付き内腔内を摺動可能である。 アクチュエータ36は、電流を流して磁場を発生させるソレノイドおよび固定子(図示せず)と、ポンププランジャ32にその上端で結合された電機子38とを備える。 ソレノイドおよび固定子は、ポンプハウジング34にその上端で当接するソレノイドハウジング40内に収容されている。 ソレノイドを取り巻くフレームおよび構造体、ポンププランジャ32、ならびに固定磁極(図示せず)が、磁束通路を形成して磁場を集束させる。 電機子38が、磁場に反応し、固定磁極に引き付けられ、それによって、ポンププランジャ32がポンプハウジング34内で移動する。

    ポンププランジャ32は、その下端にフランジ42を備え、フランジの上面は、ばね44の形態の偏倚形成構成要素に対する当接面を形成する。 ばね44は、アクチュエータ36のソレノイドが消勢されたとき、ポンププランジャ32を、フランジ42の下面がポンプハウジング34の内腔の端部に当接する位置まで下向きに押し進めるように働く。 付勢されると、電機子38、ポンププランジャ32、およびフランジ42は上方へ、フランジ42の上面がポンプハウジング34の内腔の段差部に当接し、それによってその移動が拘束されるまで移動する。 ソレノイドに流す電流を制御すれば、それにしたがって内腔内でのポンププランジャ32の前後の動きが制御され得る。 ポンププランジャ32は、上記の堅固な2つの停止機構の間で作動するので、それによって、一定の所定の変位を形成する固定行程装置になる。

    計量ポンプ20が、供給タンク28から入口供給管30を通して水性尿素を引きこみ、入口供給管30は、入口チェックバルブ46を通して、ポンプハウジング34の段付き内腔内に画成されたポンプ室48に尿素を送り込む。 アクチュエータ36がポンププランジャ32を上下に動かすと、ポンプ室48内の流体の圧力が上昇し、その圧力を受けて、流体が、出口バルブ50を介して、出口供給管22中に、次いで噴射装置18へ押し出される。

    例として、ソレノイドは、行程が短く、高噴射圧をそれにより伴う強い力を発揮できるEコアタイプのソレノイドでもよい。 ソレノイド駆動式ポンププランジャ32を使用する代わりに、圧電性駆動式ポンププランジャを使用することもできる。 さらに好適な計量ポンプは、欧州特許第1878920号に開示されている反応剤ポンプである。

    通常の使用法では、計量ポンプ20は、射出装置18、したがって排気流に、所定の時間内に所定の体積の尿素を、エンジンのNOx生成量と給送反応剤との比率が適切に維持されるように給送すべく作動させられる。 これは、それに応じてポンププランジャ32の駆動サイクル数または繰返し速度を変化させることによって達成される。 したがって、ポンププランジャ32の往復運動回数を計数し合計することによって、単位時間内にポンプ20を通過した合計流量を求めることが可能になる。 さらに、供給タンク28の体積容量が分かっており、計量ポンプ20の排出容量が分かっていれば、供給タンク28を空にするポンププランジャ32の往復運動回数を求めることが可能である。

    たとえば、供給タンク28の体積容量が100リットルであり、ポンプ20の排出容量が4.5立方ミリメートルである場合は、供給タンク28を空にするのに要するポンププランジャ32の往復運動の回数は以下の式で与えられる。 すなわち、
    100×(1000×1000)/4.5=100,000,000立方ミリメートル/4.5
    =22,222,222往復運動である。

    供給タンク28の残存内容体積量はまた、任意の時点での有効なポンププランジャ往復運動の合計回数を上記の回数と照合することによって、導出することができる。 たとえば、有効往復運動の合計数が18,500,000であれば、供給タンク28の残存内容体積量は以下の通りとなる。 すなわち、
    (22,222,222−18,500,000)×100/22,222,222
    =3,722,222×100/22,222,222
    =16.75%
    である。

    供給タンク28の残存内容体積量を前述の技法を用いて計算することができるので、それにより、タンク内の反応剤の残存レベルを監視するために通常設けられる高価な反応剤レベルセンサを無くすことが可能になる。 あるいは、この技法は、低コスト低分解能の反応剤タンクレベルセンサからの情報を補完するのに使用することができる。

    しかし、本発明者は、ここに、前述の方法に伴う問題点を確認した。 すなわち、ポンププランジャ32の往復運動の全てが必ずしも完全な理論的排出容量の排出に至らないことである。 その影響により、ポンプ20による合計排出容量が不正確になる。

    そのような状況が起こり得る1つの例は、供給タンク28内の反応剤流体が、温度上昇により気体へ相を変化させた場合である。 別の例は、供給タンク28内の反応剤流体の温度が摂氏−11°よりも下がった場合であり、その温度では反応剤流体が凍結する。 凍結が生じた場合、ECU24は、システムが作動不能なときに、尿素の吐出を要求している可能性がある。 そのような状況では、計量ポンプ20の作動は、同時継続の欧州特許出願第06253638.8号(Delphi Technologies,Inc.)に記載されているように解凍プロセスの加速に使用され得、または、凍結と正常作動との中間の段階の間は間欠的ポンプ作用を指令している可能性がある。 この場合、ポンププランジャの往復運動の回数を単に数えるだけでは、この期間中のポンプ20の合計排出容量を誤って表すことになる。

    供給タンク28内の凍結した反応剤流体は、ポンプ20の合計排出容量に誤差を生じさせるだけではなく、NOx発生量に基づく必要投入量との間に不整合を生じさせ得る。 本発明はこれらの問題点を認識し、そのような誤差または不整合が起こったことの警告を発するように、前述のポンプ作用行程計数方法に修正を加えるものである。

    本発明は、たとえばグリッチ検出方法を用いることによって、ポンププランジャ32が完全に有効な往復運動を達成した往復運動の回数を数える手段を使用する。 グリッチ検出技法は、たとえば付与された米国特許第5668476号、米国特許第5959825号、および米国特許第5803049号に記載されているように、燃料噴射システムでは公知である。 別のグリッチ検出技法が米国特許第4140084号に記載されている。

    図3を参照すると、ポンプについて完全な往復運動の回数を数える装置は、グリッチセンサ回路54およびタイマ回路または素子56を備える。 ECU24は、プロセッサ26および電流駆動回路27を備え、また、多数の信号29をエンジンから受け取る。 信号29には、NOxセンサ出力信号およびアンモニアセンサ出力信号が含まれ得る。 信号29に応答して、ECU24は、ECU24に格納されているモデル、ルックアップ表、またはデータマップに基づいて必要尿素投入量を決定する。 必要尿素投入量が決定されると、ECU24のプロセッサ26は、ポンプ20が必要投入量を送出するのに必要なポンプ作用行程の回数および/または駆動回数を計算し、アクチュエータのソレノイド36aに電流58を供給する電流駆動回路27へ第1の付勢信号を出力する。 駆動電流58をソレノイド36aに供給させるために、電流駆動回路27へ付勢信号が出力される度に、ECU24が同時に信号60をタイマ素子56に送り、タイマ素子56は信号60を受領した時刻を記録する。

    駆動電流58がソレノイド36aに出力されたとき、それによって生じるソレノイド36aを通る電流の流れが磁場を発生して電機子38を引き付け、それによって、ポンププランジャ32を、ばね44の力に対抗してポンプハウジング34内で上方へ移動させる。 これを、プランジャのポンプ作用行程と称する。 上向き行程の終端で電流が止まり、プランジャ32は、ばね44の作用の下に下向き行程を取る。 これを、プランジャの戻り行程と称する。 プランジャのポンプ作用行程は、フランジ42が、行程の開始位置でポンプハウジング34の内腔の盲端部に係合し、行程の他方の終端位置でポンプハウジング34の内腔の段差部に係合するので、一定の行程長さになる。

    ポンププランジャ32がそのポンプ作用行程の終点に達する直前に、フランジ42の上面がポンプハウジング内腔の段差部から僅かに離隔した状態で、駆動電流が止められ、ソレノイド36aを通る電流流量は比較的ゆっくりと減少する。 電流が零に落ちる直前、ポンププランジャ32のフランジ42がその停止機構(すなわち、ポンプハウジング内腔の段差部)との係合に入る前に、駆動電流が再び短時間巻線に再通電される。 この電流が止められた直後に、ポンププランジャ32の移動が停止するが、この瞬間に小さなグリッチまたは不連続を駆動電流波形に見ることができる。 その電流波形をグリッチ検出回路54が監視し、いつ不連続が発生したかを示す出力信号62を送出する。

    出力信号62がタイマ回路56に送られ、そこで(i)ポンププランジャが移動を停止したことを示す信号62と(ii)ポンププランジャの移動が始まったことを示す信号60との時間差が測定される。

    信号60と信号62のタイミングの差を表す時間差信号64がECU24に送られ、そこでプロセッサ26が、時間差信号64を、ポンププランジャ32が正常なポンプ作用行程(有効ポンプ作用行程と称する)を完了するのに想定される時間差として予め定められた値と比較する。 ポンプ作用イベント中、ポンププランジャ32の移動により、圧力が、室48内、その結果供給管22内で上昇する。 この圧力は、噴射装置18の特性を反映している。 正常な作動では、プランジャ32を移動させるためにアクチュエータ36に駆動電流58を印加し、ポンプ室48内の圧力を上昇させ、グリッチ検出信号62を送出するのに掛かる時間は、たとえば1ミリ秒程度の限定された時間である。 計算された時間差64が、想定される時間差より大きいかまたは小さい場合、そのポンプ作用行程は、有効として計数すべきか、無効として無視すべきかに関する判断を下さなければならない。 たとえば、計算された時間差が、正常なポンプ作用行程についての想定時間差の所定の許容差内でない場合、ポンプ作用イベントは無効とみなされる。

    例として、供給タンク28が空になり、または、供給管30もしくはポンプ室48内の反応剤が液相から気相に変化した場合、ポンプ20は、ポンプ室48内に期待される圧力を発生することができなくなり、その結果、プランジャ32およびアクチュエータ36から見た移動に対する抵抗が、正常なポンプ作用行程より小さくなる。 この場合、タイマ56が信号60とグリッチ検出信号62とを受け取る間の時間間隔が、正常状態より短く(すなわち、正常なポンプ作用行程より短く)なる。 逆に、ポンプ20および反応剤の温度がその凝固点より低い場合、またはそうではなくて塩結晶で詰まった場合、プランジャ32は、駆動電流58がアクチュエータに流されたにも拘らず、全く動かないか、または極めて緩慢にしか動かなくなる。 この場合、タイマ56が信号60とグリッチ検出信号62とを受け取る間の時間間隔が、正常状態より長くなる。 これら例では共に、測定された時間差信号64を、正常なポンプ作用イベントを表す時間差信号についての所定の値と比較することによって、ポンプ作用イベントが有効であり計数されるべきであるか否かを判断する手段が形成される。

    電流駆動波形を監視するという同じ原理を用いながら、プランジャ行程の終端を求めるのに別のグリッチ検出方法を採用することもできる(たとえば、上記の特許に記載されているように)。 たとえば、ソレノイドを通る電流の減少勾配または電流流量の変化をプランジャの移動の終端を同定するのに使用することができる。 また、グリッチ検出技法を用いてポンプ作用行程の終端を監視する代わりに、プランジャ戻り行程の終端を監視して有効なポンプ作用行程が行われたか否かを判断することも可能である。

    初期状態から(たとえば、供給タンクが満杯時点から)のポンプ装置の合計排出容量を計算するために、前述の方法が実行されてポンプ作用行程の回数を数える。 ただし、タイマ回路56からの時間差信号64出力が無効ポンプ作用行程を表した場合には合計数は増やさない。 単一の有効ポンプ作用行程の実際のポンプ排出容量を知ることによって、初期状態からのポンプの合計排出容量が、単一の有効行程の実際のポンプ排出容量と計数された実際の有効ポンプ作用行程の回数との積によって求めることができる。

    したがって、グリッチ検出回路54が、合計ポンプ作用行程の合計数から、有効でない、すなわち噴射装置18への反応剤の完全な排出容量を生じなかったプランジャ行程を差し引くのに使用される。 このようにして、そうしなければ合計流量計算に誤差をもたらす、たとえば低温での問題による、プランジャ32の行程についての不正確さを無くす、または実質的に排除することができる。

    図4は、ポンプの合計排出容量を求めるECU24のプロセッサ26の構成要素を示す。 時間差信号64は、プロセッサ26に入力され、そこでコンパレータ66に受け取られ、コンパレータ66は時間差信号64を、予め記憶されている正常なポンプ作用行程に期待される時間差と比較する。 時間差信号64が、予め記憶されている時間差の所定の誤差範囲内であれば、コンパレータ66は有効計数信号68を計数ユニット70へ出力する。 コンパレータ66が、時間差信号が予め記憶されている時間差の所定の誤差範囲内ではないと判断した場合には、無効計数信号82を排出物機上診断モジュール(OBDモジュール)84へ出力し、OBDモジュール84は無効なポンプ作用行程が生じたことを記録する。 無効なポンプ作用行程の情報は、反応剤投入システムの非効果的作動または誤作動を見出すのを助けるためにOBDモジュール84に送出され得る。

    計数ユニット70は、合計数出力信号72を計算ユニット74へ送り、計算ユニット74は、初期状態以来(たとえば、供給タンク28が満杯であったとき以来)の合計ポンプ送出容量を計算する。 計算ユニット74はまた、合計数を、供給タンク28を完全に空にするのに要する合計ポンプ作用行程の既知の回数と比較し、出力信号76をタンク内容量表示装置78へ送出する。

    タンク内容量表示装置78は、供給タンク28内に残存する反応剤のレベルの表示を行う。 したがって、供給タンク28内に残存する反応剤のレベルは、初期状態での反応剤のレベルから合計ポンプ給送体積の計算値を差し引くことによって求めることができる。

    計算ユニット74は、有効ポンプ作用行程後毎(たとえば、各計数が計数ユニット70によって増加させられた後)に残存内容量を計算する必要はなく、その代わりに、合計数信号72の計算ユニット74への送出を開始させるために合計数要求信号80が計算ユニット74から計数ユニット70に設定頻度で(たとえば、5分毎に)出力される。

    プロセッサはまた、現時点の有効ポンプ作用行程の合計数を記憶する不揮発性メモリ(図示せず)を備える。 メモリが不揮発性であることが重要であり、その結果、たとえば、システムが使用されている車輌のバッテリが切り離された場合に、有効ポンプ作用行程の合計数が消えずにすむ。

    有効プランジャ行程の回数の計算を供給タンク28中の流体の残留レベルを求めるのに使用するためには、初期状態(たとえば、供給タンクが満杯のとき)の流体レベルの正確な示度を得る必要がある。 これは、たとえば、交換可能なキャニスタを供給タンク28として使用することによって達成され、そのキャニスタは、あるレベルより下まで使い果たされたことが表示されると毎回交換される。 交換可能なキャニスタを使用することによって、キャニスタ内の流体の初期量は給送開始時点で常に正確に分かっている(すなわち、上記で述べた初期条件)。 したがって、計算ユニット74はまた、キャニスタが交換され、初期状態からの合計ポンプ給送量は零にリセットすべきことの指示をコンパレータに与える再補充信号86を受け取る。

    供給タンク28内の流体のレベルが所定のレベルより下がったと判断されると、図3に示すように、供給タンク28の再補充または交換を運用者が実行する必要があるとの指示を与える警告信号88が、ECU24によって送出される。

    図5は、供給タンクのレベルの示度をタンク内容量表示装置78へ送出する前述の方法のステップを示す流れ図である。

    前述の計数方法での1つの潜在的な難点は、計量ポンプ20の実際の排出量が、製造公差により、規定値を僅かに上下する可能性があることである。 したがって、供給タンク28が空になっていく過程で、そのような実際のポンプ排出容量と規定のポンプ排出容量との相違があると、合計給送体積およびそれによる残存タンク内容量の計算結果にかなりの誤差が積み重なる可能性がある。

    この潜在的な難題を克服するために、製造中に計量ポンプ20をその作動範囲全体に亘って所定の往復運動回数だけ作動させるステップを含み、それにより、実際の排出容量を計測し理論的排出容量と比較し、実行中の計算に調整または補償を加えることが可能な、前述の方法の変更形態を使用することができる。

    図6は、時間に対する論理パルスの軌跡、駆動電流の軌跡、プランジャ移動の軌跡を示す。

    最上段の軌跡100は、ECU24によってソレノイド駆動回路27に発せられる「論理信号」を示す。 これは、通常、5ボルトのTTL信号である。 2番目の軌跡102は、ソレノイド36aに印加される駆動電流58を示す。 3番目の軌跡104は、ソレノイドアクチュエータ36aの作用の下に、その既定の非付勢位置からその最大行程位置まで動くポンププランジャ32の移動を示す。

    タイミングライン「A」は、タイムクロック56がそれにより始動する論理処理の開始を示す。 タイミングライン「B」は、行程が抵抗無しに(戻しばね44を除いて)行われた無効ポンプ作用イベントに対するグリッチ検出時点(軌跡102のグリッチ106)を示す。 タイミングライン「C」は、通常の有効ポンプ作用行程に対するグリッチ検出時点(軌跡102のグリッチ108)を示し、C1およびC2は、有効タイミングのウィンドウの範囲である。 タイミングライン「D」は、論理作業の終了、およびそれによる駆動電流の終了、ならびに、ばね44の影響下でポンププランジャ32がその出発位置へ戻ることを示す。

    時間間隔A〜Cは、完全に充填された反応剤が加圧され、それに対応するノズルから排出される正常な有効ポンプ作用行程に対して典型的なものである。 C1〜C2のウィンドウ内に入るグリッチ検出点はやはり有効とみなされ、変動は、摩擦、温度、システム電圧、磨耗、または他の因子に依り得る。 実際に、ウィンドウの位置および/または幅は、アクティブフィードバックが行われる場合には、使用中に、これらのパラメータの関数として変化させることができる。

    時間間隔A〜Bは、たとえば反応剤がポンプへ来ないことにより、アクチュエータ36aが低い抵抗に出会った無効ポンプ作用イベントを示す。 タイミング点Bは、電流の軌跡中のグリッチ(破線)の検出から来ており、そのグリッチは、ソレノイド電機子および連携するポンププランジャが、破線で示されるように、最大移動停止機構に達したときに発生する。

    時間間隔A〜Dは、印加される論理パルス、したがって駆動電流の継続時間である。

    本発明は、内燃機関の反応剤投入システムに採用されたとき特に利点を有するが、本発明はまた、合計流体給送量を測定し、かつ/または流体タンクのレベルを追加の流体レベルセンサの必要なしに監視しようとする他のシステムに適用可能であることが理解されよう。 たとえば、本発明はまた、燃焼目的のためにエンジンの噴射ノズルへ正確な体積の燃料を給送する燃料噴射システムに用途を有する。 さらに、投入された合計流体および計算された機上の残存流体を監視する本開示の技法は、遠隔操縦または自動化車両などの他の用途に関するミッション継続時間を確定するのに使用することができる。

    本発明の第1の実施形態による反応剤給送システムを備える排気システムの概略図である。

    図1の反応剤給送システムに使用される計量ポンプの断面図である。

    計量ポンプの有効プランジャ作用行程を判断するためのグリッチ検出回路およびエンジン制御ユニットと共に、図2に示される計量ポンプを備える、本発明の一実施形態の流体給送システムの概略構成図である。

    図3のシステムのエンジン制御ユニットのプロセッサの概略構成図である。

    図3の流体給送システムの反応剤供給源の供給タンクレベルを求める本発明の一実施形態の方法を示す流れ図である。

    時間に対する論理パルスの軌跡、駆動電流の軌跡、およびプランジャの移動の軌跡、ならびに有効なポンプ作用イベントおよび無効なポンプ作用イベントを示す図である。

    符号の説明

    10 排気管 12 入口端 14 出口端 16 混合部 18 噴射装置 20 計量ポンプ 22 供給管 24 制御ユニット(ECU)
    26 マイクロプロセッサ 27 電流駆動回路 28 供給タンク 29 信号 30 入口供給管 32 ポンププランジャ 34 ポンプハウジング 36 アクチュエータ 36a ソレノイド 38 電機子 40 ソレノイドハウジング 42 フランジ 44 ばね 46 入口チェックバルブ 48 ポンプ室 50 出口バルブ 54 グリッチセンサ回路 56 タイマ素子 58 入力信号 60 信号 62 出力信号 64 時間差信号 66 コンパレータ 68 有効計数信号 70 計数ユニット 72 合計数出力信号 74 計算ユニット 76 出力信号 78 タンク内容量指示器 80 合計数要求信号 82 無効計数信号 84 排出物機上診断モジュール(OBDモジュール)
    86 再補充信号 88 警告信号 106 グリッチ 108 グリッチ

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