位相検出を用いる非浸潤型無線周波数液体レベル検出システム

申请号 JP2013557768 申请日 2012-03-02 公开(公告)号 JP6081932B2 公开(公告)日 2017-02-15
申请人 バクスター・インターナショナル・インコーポレイテッド; BAXTER INTERNATIONAL INCORP0RATED; バクスター・ヘルスケヤー・ソシエテ・アノニム; Baxter Healthcare SA; 发明人 チェン, イェ; ディン, ユアンパン サミュエル; ミュラー, マシュー; ナジュデニ, ガート; タイタス, ジョエル;
摘要
权利要求

医療流体システム(10、150、170、190、210)であって、 あるレベルで流体を保持する容器(40、40a、40b、40c、40d)であって、前記流体は、第1の時間では、第1の伝導性を有し、前記流体は、第2の時間では、第2の伝導性を有する、容器と、 選択された動作周波数で入信号を供給する電源と、 前記容器(40、40a、40b、40c、40d)に動作可能に接続されている無線周波数レベルセンサ(20)であって、前記レベルセンサは、放出電極(24)および受信電極(26)を含み、前記電極(24、26)は、前記容器内の流体のレベルに伴って変動する電気インピーダンスを有する伝送線として動作する、レベルセンサと、 前記センサ(20)に動作可能に接続されている双方向連結器(330、430)であって、前記連結器(330、430)は、前記伝送線への入力上で前記入力信号を受信し、入射信号(326、426)および反射信号(328、428)を出力し、前記入射信号(326、426)は、前記入力から前記伝送線へと出力され、前記反射信号(328、428)は、前記放出電極(24)および前記受信電極(26)のうちの少なくとも一方によって反射され、前記入射信号(326、426)は、第1の位相を含み、前記反射信号(328、428)は、前記伝送線の前記電気インピーダンスに起因して前記第1の位相とは異なる第2の位相を含み、前記伝送線の前記電気インピーダンスは、等価誘電定数εを示し、前記等価誘電定数εは、誘電定数εoおよびεdに基づいており、εoは、自由空間の誘電定数であり、εdは、前記容器(40、40a、40b、40c、40d)内の流体の誘電定数であり、前記誘電定数εdの値は、前記容器内の流体のレベルに基づいて変動する、連結器と、 前記第1の位相および前記第2の位相を受信して、前記第1の位相と前記第2の位相との間の差異を表す差異信号を出力する位相検出器(324、424)と を備え、 前記差異信号は、前記容器(40、40a、40b、40c、40d)内の流体のレベルに関連付けられている、医療流体システム(10、150、170、190、210)。前記容器(40、40a、40b、40c、40d)が空である場合に前記容器(40、40a、40b、40c、40d)の第1の周波数掃引を行い、前記伝送線の位相を読み取ることと、前記容器(40、40a、40b、40c、40d)が満である場合に前記容器(40、40a、40b、40c、40d)の第2の周波数掃引を行い、前記伝送線の位相を読み取ることと、前記第1の周波数掃引と前記第2の周波数掃引とが重複する位相シフト結果を生成する周波数を選択することとによって、前記動作周波数を選択するように構成および配置されている、請求項1に記載の医療システム(10、150、170、190、210)。前記動作周波数は、約1.4GHzであるように選択され、前記放出電極(24)と前記受信電極(26)との間の距離は、約0.08インチ〜約0.31インチであるように選択され、前記放出電極(24)は、約0.47インチ幅であるように選択され、前記受信電極(26)は、約0.47インチ幅であるように選択され、前記放出電極(24)および前記受信電極(26)は、前記容器(40、40a、40b、40c、40d)から約0.08インチであるように選択される、請求項1に記載の医療システム(10、150、170、190、210)。前記放出電極(24)および前記受信電極(26)は、前記流体保持容器(40、40a、40b、40c、40d)の満水レベルを示す長さまで延びている、請求項1に記載の医療システム(10、150、170、190、210)。前記センサ(20)と動作可能なプロセッサ(12)を含み、前記プロセッサは、前記差異信号を前記容器(40、40a、40b、40c、40d)内の流体のレベルに関連付ける記憶されたデータとともに動作するように構成されている、請求項1に記載の医療流体システム(10、150、170、190、210)。前記流体レベルは、第1の流体レベルであり、前記容器(40、40a、40b、40c、40d)内側の前記第1の流体レベルは、前記伝送線の第1の負荷を示す、請求項1に記載の医療流体システム(10、150、170、190、210)。前記容器(40、40a、40b、40c、40d)内側の第2の流体レベルの流体が、前記伝送線の第2の負荷を示す、請求項6に記載の医療流体システム(10、150、170、190、210)。前記入力信号は、前記放出電極(24)および前記受信電極(26)を囲む電場を発生させ、前記入力信号は、前記容器(40、40a、40b、40c、40d)内の流体のレベルを規定する平面に実質的に垂直な方向に、前記放出電極(24)と受信電極(26)との間に伝搬する無線周波数波も発生させる、請求項1に記載の医療流体システム(10、150、170、190、210)。前記伝送線は、スロットライン伝送線である、請求項1に記載の医療流体システム(10、150、170、190、210)。前記等価誘電定数は、 である、請求項1に記載の医療流体システム(10、150、170、190、210)。医療流体システム(10、150、170、190、210)であって、 流体を保持する容器(40、40a、40b、40c、40d)であって、前記流体は、第1の時間では、第1の伝導性を有し、前記流体は、第2の時間では、第2の伝導性を有する、容器と、 前記容器(40、40a、40b、40c、40d)と動作可能な関係に位置付けられている無線周波数レベルセンサ(20)と を備え、 前記レベルセンサ(20)の無線周波数動作は、前記容器(40、40a、40b、40c、40d)内の流体のレベルまたは体積を示すように構成され、前記無線周波数レベルセンサ(20)は、無線周波数信号受信電極(26)に隣接して離間されている無線周波数信号放出電極(24)を含み、前記放出および受信電極(26)は、前記容器内の流体のレベルまたは体積に伴って変動する電気インピーダンスを有するスロットライン伝送線をモデル化し、前記無線周波数レベルセンサ(20)は、入射波を受信し、反射波を出力し、前記入射波は、前記スロットライン伝送線への入力から前記スロットライン伝送線に出力され、前記反射波は、前記無線周波数信号放出電極(24)および前記無線周波数信号受信電極(26)のうちの少なくとも一方によって反射され、前記入射波と前記反射波との間に位相シフトが存在し、前記位相シフトは、前記スロットライン伝送線の前記電気インピーダンスに起因し、前記スロットライン伝送線の前記電気インピーダンスは、等価誘電定数εを示し、前記等価誘電定数εは、誘電定数εoおよびεdに基づいており、εoは、自由空間の誘電定数であり、εdは、前記容器(40、40a、40b、40c、40d)内の流体の誘電定数であり、前記誘電定数εdの値は、前記容器内の流体のレベルに基づいて変動する、医療流体システム(10、150、170、190、210)。前記位相シフトを示す信号は、前記容器(40、40a、40b、40c、40d)内の流体のレベルに対応している、請求項11に記載の医療流体システム(10、150、170、190、210)。プロセッサ(12)は、前記入射波と前記反射波との大きさの比率を示す信号を提供するように構成されている、請求項11に記載の医療流体システム(10、150、170、190、210)。前記プロセッサ(12)は、前記入射波と前記反射波との大きさの比率および前記位相シフトに基づいて、インピーダンスを示す信号を提供するように構成されている、請求項13に記載の医療流体システム(10、150、170、190、210)。前記インピーダンスを示す信号は、前記容器(40、40a、40b、40c、40d)内の流体のレベルに対応している、請求項14に記載の医療流体システム(10、150、170、190、210)。

说明书全文

本開示は、容器内の医療流体のレベルの感知に関する。

容器内の医療流体の体積またはレベルを把握することは、多くの医療流体用途において重要である。例えば、新しい流体源が、据え付けまたは開放され得るように、医療流体供給がゆっくり起動している場合を把握することが重要であり得る。再使用可能容器では、容器から、溢出しないが、どのような使用量が必要とされる場合でも、十分な供給量を有することを確実にするために、液体レベルを把握することが重要であり得る。

ある既存の医療デバイスセンサは、流体レベルが正確に感知され得る前に、関連付けられたポンプまたは可動部が停止されることを要求する。測定を行うために、療法を停止することは、真のリアルタイムシステムとは対照的に、ある時点のシステムをもたらすことになる。療法を停止することはまた、全体的療法時間を延長させることにもなる。

他の既存のセンサは、プローブと流体との間の距離を測定する容量プローブまたは容量要素を使用する。容量センサは、流体の伝導性に依拠し、したがって、測定された流体の伝導性が療法の間に変化する医療用途においては、望ましくない場合がある。例えば、透析用途では、透析流体の伝導性は、流体が、定期的に変更、補給、および活性化されるため、変動し得る。透析および他の医療流体用途は、故に、異なる時間で異なる伝導性を有する、異なる流体を保持する、容器を提供し得る。そのような用途では、少なくとも実質的に、流体伝導性と無関係またはそれによって影響を受けないレベルセンサを有することが有利であり得る。

別の種類の既存のセンサは、送信機から受信機に信号を放射し、放射された信号の減衰を測定し、流体が、容器内側の種々の点に存在するかどうかを決定することに依拠する。医療用途における放射物は、近傍機器に干渉する可能性があり、患者に害を及ぼし得るため、望ましくない。

他の既存のセンサは、測定される流体に接触しなければならないか、または測定される流体が存在する容器内側に位置する必要がある、浸潤型プローブに依拠する。プローブは、滅菌および消毒問題を呈する。残渣が、プローブ上に蓄積し、追加の保守および清掃を要求する可能性がある。プローブシステムはまた、流体容器の取り替えまたは交換を煩わしいものにし得る。新しい容器を開放し、プローブを挿入することは、容器が開放可能であることを要求し、さらなる滅菌問題を呈する。したがって、また、流体と物理的に接触することを要求せず、容器内側に設置する必要がない、非浸潤型センサを有することが有利であるであろう。

故に、改良された医療タンクレベルセンサの必要性が存在する。

本システムおよび方法は、容器内の医療流体のレベルまたは体積が、感知および把握される、医療流体用途に関与する。一実施形態における医療流体システムは、血液透析(「HD」)、血液濾過(「HF」)、血液透析濾過(「HDF」)、または持続的腎代替療法(「CRRT」)システム等の腎不全療法システムである。透析システムは、代替として、腹膜透析(「PD」)システムである。透析システムは、透析流体または透析液が、治療中に作成される、オンラインシステムであり得る。透析システムは、代替として、1回以上の治療のために、透析液が作成され、貯蔵される、バッチシステムであり得る。透析システムは、さらに代替として、透析液が、療法の前に、事前に作成される、バッグ付きシステムであり得る。

前述の腎不全または透析システムのいずれでも、容器(例えば、剛体のタンクまたはバッグ)が存在することが想定され、容器の中のレベルまたは体積を把握することが望ましく、容器は、異なる時間において、異なる伝導性を有する流体を保持する。例えば、オンライン透析システムは、精製されたまたは混合された透析液を圧送する能を有することができる。水は、透析システムに呼び水を差すため、それを洗浄するため、および/または消毒するために圧送されることができる。混合された透析流体または透析液は、療法の間、圧送される。流体保持タンクは、必要な場合、追加の体積の流体(水または透析液)が、関連付けられた透析装置または血液濾過器あるいは必要とされるいずれかの場所に送達され得るように、精製された水または透析液のいずれかの即応供給量を保持するために提供される。本開示のレベルまたは体積検出システムおよび方法は、以下に詳細に論じられるように、リアルタイムで、保持タンク内の精製された水または透析液のレベルまたは体積を把握するために、タンクに動作可能に連結される。測定は、流体伝導性にかかわらず、例えば、水、透析液、またはそのある中間バージョンが、容器内に存在するかどうかにかかわらず、正確である。

別の透析実施例では、透析液のバッチ供給量が、透析療法の場所で作成される。例えば、20〜100リットルのバッチ供給量が、1回以上の療法のために、バッチ容器内で作成される。バッチ容器は、事前供給量の濃縮液を有する容器であり、所定の体積の透析液を作成することができる。精製された水が、次いで、規定量の透析液を作成するために追加される。水が追加されるにつれて、混合物の伝導性は、変化する。すなわち、混合物の伝導性は、事前に供給された濃縮液が、所望のレベルまで希釈されるにつれて、低下する。本開示のレベルまたは体積検出システムおよび方法は、バッチ容器と動作可能に連結され、バッチ容器が充填されるにつれて、容器に追加された水のレベルまたは体積を把握する。感知システムおよび方法は、精製された水の充填および透析液の調製が完了したときを検出するために使用される。その後、単一療法の間または複数の療法にわたって使用された、混合された透析液の量を把握するために使用される。

さらなる透析実施例では、バッグに装填された透析流体が、例えば、PDのために、提供される。第1および第2のバッグに装填された透析液は、第1および第2の異なるデキストロースレベル、したがって、異なる伝導性を有するように提供されることができる。第1および第2の透析液は、連続して投与されるか、または容器内で混合され、患者に合わせて調整されたデキストロースレベルを有する、混成された透析液を形成することができる。容器はまた、透析流体を加熱および/または計量するための容器として使用され得る。本レベルおよび体積検出システムおよび方法は、第1の透析液のみ容器に圧送されるか、第2の透析液のみ容器に圧送されるか、または第1および第2の透析液の混成物が容器に圧送されるかどうかにかかわらず、(患者への充填および排液の間)混合/加熱容器内に存在する透析液の量を把握するために提供される。

別のPD実装では、バッグに装填された透析流体成分が、容器内に提供され、混合され、患者に送達される全体的混合透析液を作り上げる。本レベルおよび体積検出システムおよび方法は、所望の混合比を達成するために、容器に追加される各成分の量を把握するために提供される。本システムおよび方法は、次いで、療法の過程の間、タンク内に残留する、混合された透析液の量を把握するために使用されることができる。タンクはさらに、前述のように、混合された透析液を加熱および/または計量するために使用されることができる。

本システムおよび方法は、腎不全療法に限定されず、任意のタイプの医療流体送達とともに使用することができる。薬物注入実施例では、薬物注入は、連続して、または組み合わせられた様式において、患者に送達される複数の液体または液化薬物を含むことができる。別の実施例では、例えば、混合された薬物が、ある期間にわたって貯蔵されると不安定となる場合、薬物の複数の成分の供給量は、使用時に混成され得る。異なる薬物および成分は、異なる伝導性を有し得る。容器は、任意の薬物、任意の成分、あるいは薬物または成分の任意の組み合わせの体積またはレベルが、伝導性にかかわらず、かつ伝導性が、静的であるか、または変化するかどうかにかかわらず感知され得るように、本開示のレベルまたは体積感知システムおよび方法とともに使用されるように提供される。

一実施形態では、タンクレベルまたは体積感知システムは、その上に、一対の無線周波数(「RF」)プローブまたは電極が適用される絶縁基板を含む。基板は、例えば、FR−4または印刷回路基板材料、プラスチック材料、ガラスまたはセラミック材料、ポリイミド材料から作製される、あるいは前述のいずれかの組み合わせであることができる。銅、アルミニウム、ニッケル、鉛、錫、銀、金、その合金、およびそれらの組み合わせであり得る、電極は、絶縁基板に鍍着、接着、はんだ付け、スパッタリング、機械的に固定される、またはこれらの技法の組み合わせを使用して、そのように行われる。

電極は、無線周波数信号を伝送可能であるようなサイズを有し、互に対して位置付けられ、一方の電極は、信号または放出電極であり、他方の電極は、受信または接地電極である。電極は、基板に沿って、例えば、垂直に、タンクまたは容器の満水レベルに対応する距離を延びている。電極は、例えば、約12mm(0.47インチ)幅であり、互から、約2mm(0.08インチ)〜約8mm(0.31インチ)離間され得るが、他の距離も可能であり得る。電極の厚さは、どのような適用プロセスが、電極を基板に適用するために使用されようとも、標準的用途厚、例えば、約100マイクロメートルであることができる。基板は、タンクまたは容器に近接して、例えば、容器から約2mm(0.08インチ)に固定される。以下に説明されるように、センサの寸法は、システム信頼性を改善するように最適化され得る。

代替実施形態では、電極は、直接、タンクまたは容器の外側に適用される。ここでは、追加の基板は、必要とされない。いずれの場合も、電極は、医療流体に接触せず、したがって、流体を汚染する可能性がないことを理解されたい。

電子回路は、全体的または部分的に、基板上に、あるいは医療流体機械の他のコントローラおよび回路基板とともに位置する別個の回路基板上に、例えば、電子機器を格納するための機械の安全エリア内に提供されることができる。電子機器は、例えば、無線周波数信号を発振または発生させる発振器を含むことができる。信号は、低電力信号、例えば、約−10dBmであることができる(1ミリワットを基準として測定された電力のデシベル単位の電力比)。RF信号は、増幅され、次いで、センサの信号または放出プローブに送信される。信号は、随意に、センサの信号プローブに送信される前に、整合され得る。センサの受信または接地プローブは、伝送されるRF信号を受信し、次いで、信号を接地に返す。

信号が、一方のプローブから他のプローブに進行するにつれて、電場(「EF」)が、発生され、正に帯電されたプローブから、負に帯電されたプローブへと進行する。RF波が、タンクの側面に沿って、電場の方向に垂直に、2つの金属電極間を伝搬する。信号電極から受信電極に進行するときに、RF伝送が受けるまたは被るインピーダンスは、それを通して電場が通過する必要がある医療流体の量に基づいて変化する。RF波は、タンクから外方に向いたセンサ基板側の空気等の変化しない媒体を通過する。しかしながら、タンクに向いたセンサ基板側では、RF波は、空気および医療流体の変化する組み合わせを通過する。タンクまたは容器が満水に近いほど、より多くの液体に、波が、その伝送路に沿って遭遇する。

以下にさらに詳細に説明されるように、タンクの側面に固定された伝導性材料の2本の細片が、伝送線として動作することができる。等価伝送線のあるモデルでは、タンク内の水は、伝送線の負荷を表す。水レベルが変化するにつれて、伝送線が受ける全体的負荷もまた、変化し、全体的インピーダンスを変化させる。したがって、インピーダンスの変化を測定することは、タンク内の水レベルを決定することを可能にする。

一実施形態では、本システムは、伝送線が受ける全体的インピーダンスを感知する。感知されるインピーダンスは、以下の式によって決定される。

式中、F(g)は、電極の幾何学形状の関数であり、μoは、自由空間の透磁率であり、εは、伝送線に沿って進行するとき、それを通してRF信号が、通過しなければならない、全体的媒体の等価誘電率である。等価誘電率εは、以下として特徴付けることができる。 式中、

εoは、自由空間の誘電定数であり、εdは、水、透析液、薬物、薬剤、または他の水系医療流体の誘電定数である。タンクまたは容器内の液体レベルが変化すると、等価誘電率εは、適宜、変化し、前述の式に従って、感知されたインピーダンスZoに影響を及ぼす。出願人は、本開示のタンクレベルまたは体積感知システムの試験に成功した。試験のデータは、以下に図示される。

当業者に公知であるように、インピーダンスは、以下の式によって示されるように、抵抗および位相から成る。 Z=R+jX、式中 Zは、全体的インピーダンスであり、 Rは、抵抗であり、 Xは、伝送線が受ける位相である。センサとともに使用される回路に応じて、タンク内の水レベルまたは体積は、インピーダンスだけではなく、また、本システムが受ける抵抗または位相に基づいて決定されることができる。

一実施形態では、本システムは、伝送線が受ける抵抗を感知する。本実施形態における電子機器は、増幅器から信号電極へとつながる電気線に沿って、抵抗を測定する(すなわち、そのリアクタンスとは対照的に、センサの入力インピーダンスの実数部を測定する)抵抗感知回路を含む。抵抗感知回路の出力は、デューティサイクルに変換され、増幅され、デジタル化され、次いで、マイクロプロセッサおよび関連付けられたメモリに送信され、分析され、タンクレベル値またはタンク体積値に変換される。タンクレベルまたは体積感知システムの他の電子機器のようなマイクロプロセッサおよび関連付けられたメモリは、センサ基板にローカルに位置するか、または医療機械の他の電子機器とともに遠隔に、位置することができる。一実施形態における同一のマイクロプロセッサおよび関連付けられたメモリは、RF発振器を制御し、デジタル化されたデューティサイクル抵抗出力を受信する。

本明細書に論じられるように、RF感知システムは、可能な限り、伝導性の変化によって影響を受けるであろうインピーダンスの出力を最小限にするような寸法を有し、例えば、キャパシタおよびインダクタを含む同調電子機器を含み得る。センサ出力は、出力が、概して、インピーダンスの実数部または抵抗部から成るように、インピーダンスのリアクタンス部または虚数部を最小限あるいはゼロにするようにシフトされ得る。そうすることによって、感知システムは、有利には、ある周波数に対して、医療流体の伝導性によって影響を受けず、異なる流体が、異なる時間において、タンクまたは容器に送達されることを可能にし、各流体が、正確かつ繰り返し、感知されることを可能にする。

別の実施形態では、本開示の感知システムは、代わりに、同様に、誘電率の全体的変化によるインピーダンスの変化を伴う電気位相シフトを検討する。本実施形態を説明する際、伝送線または電極の物理長と可変誘電率に関連付けられた「電気長」との間の差異を理解することが重要である。電気長は、伝送線または電極の物理長に比例する。特に、電気長は、以下のように、伝送線の物理長Lの関数として表すことができる。 電気長=ε*β0*L、式中 εは、全体誘電定数であり、 β0は、自由空間内の波数かつ定数であり、 Lは、再び、伝送線またはセンサの物理長かつ定数である。

前述の式に示されるような全体誘電定数εは、自由空間の誘電定数εo、および水、透析液、薬物、薬剤、または他の水系医療流体の誘電定数εdの関数である。タンクまたは容器内の液体レベルが変化すると、電気長もまた、以下の式に従って変化する。 電気長の変化=2ε1β0L−2ε2β0L、式中 ε1は、液体レベル1における全体的等価誘電定数であり、 ε2は、液体レベル2における全体的等価誘電定数である。

抵抗感知実施形態、インピーダンス感知実施形態、または位相シフト実施形態のために使用されるタンクおよび電極は、全く同一の構造であることができる。本明細書に説明される様式のいずれかにおいて、実装および位置し得る、抵抗、インピーダンス、または位相シフト実施形態のための回路は、異なるであろう。一実施形態では、以下に詳細に説明される位相シフト回路は、位相シフトを示す、直流(「DC」)信号を出力する周波数ミキサを使用する。

可変誘電率による位相シフトは、流体伝導性によって影響を受けない。流体伝導性によって影響を受けないように、同調される必要があり得る抵抗システムまたはインピーダンスシステムと異なり、位相シフトシステムは、本質的に、流体伝導性によって影響を受けない。したがって、同調回路は、位相シフトシステムに伴われる必要はなく、有利である。

前述および以下の説明に基づいて、本開示の利点は、ロバストなタンクまたは容器レベルまたは体積感知システムを提供することであることを理解されたい。

本開示の別の利点は、比較的に安価なタンクまたは容器レベルまたは体積感知システムを提供することである。

本開示のさらなる利点は、正確かつ再現可能なタンクまたは容器レベルまたは体積感知システムを提供することである。

本開示のさらに別の利点は、リアルタイムで情報を提供するタンクまたは容器レベルまたは体積感知システムを提供することである。

本開示のなおもさらなる利点は、非浸潤型であり、気密封止された容器を可能にし、かつ感知される流体と直接感知接触を要求しない、タンクまたは容器レベルまたは体積感知システムを提供することである。

さらに、本開示の利点は、異なる医療流体またはその異なる成分が、異なる時間で感知され得るように、本質的に、流体伝導性によって影響を受けないタンクまたは容器レベルまたは体積感知システムを提供することである。

本開示のなおもさらなる利点は、医療流体混合、医療流体調製、および医療流体送達と適合するタンクまたは容器レベルまたは体積感知システムを提供することである。

追加の特徴および利点が、本明細書に説明される、以下の発明を実施するための形態および図から明白となるであろう。

本発明はさらに、例えば、以下を提供する。 (項目1) 医療流体システム(10、150、170、190、210)であって、 あるレベルで流体を保持する容器(40、40a、40b、40c、40d)と、 選択された動作周波数で入力信号を供給する電源と、 上記容器(40、40a、40b、40c、40d)に動作可能に接続されている無線周波数レベルセンサ(20)であって、上記レベルセンサは、放出電極(24)および受信電極(26)を含み、上記電極(24、26)は、伝送線として動作する、レベルセンサと、 上記センサ(20)に動作可能に接続されている双方向連結器(330、430)であって、上記連結器(330、430)は、上記入力信号を受信し、入射信号(326、426)および反射信号(328、428)を出力し、上記入射信号(326、426)は、第1の位相を含み、上記反射信号(328、428)は、第2の位相を含む、上記連結器と、 上記第1の位相および上記第2の位相を受信して、上記第1の位相と上記第2の位相との間の差異を表す差異信号を出力する位相検出器(324、424)と を備え、 上記差異信号は、上記容器(40、40a、40b、40c、40d)内の流体のレベルに関連付けられている、医療流体システム(10、150、170、190、210)。 (項目2) 上記容器(40、40a、40b、40c、40d)が空である場合に上記容器(40、40a、40b、40c、40d)の第1の周波数掃引を行い、上記伝送線の位相を読み取ることと、上記容器(40、40a、40b、40c、40d)が満水である場合に上記容器(40、40a、40b、40c、40d)の第2の周波数掃引を行い、上記伝送線の位相を読み取ることと、上記第1の周波数掃引と上記第2の周波数掃引とが重複する位相シフト結果を生成する周波数を選択することとによって、上記動作周波数を選択するように構成および配置されている、項目1に記載の医療システム(10、150、170、190、210)。 (項目3) 上記動作周波数は、約1.4GHzであるように選択され、上記放出電極(24)と上記受信電極(26)との間の距離は、約0.08インチ〜約0.31インチであるように選択され、上記放出電極(24)は、約0.47インチ幅であるように選択され、上記受信電極(26)は、約0.47インチ幅であるように選択され、上記放出電極(24)および上記受信電極(26)は、上記容器(40、40a、40b、40c、40d)から約0.08インチであるように選択される、項目1に記載の医療システム(10、150、170、190、210)。 (項目4) 上記放出電極(24)および上記受信電極(26)は、上記流体保持容器(40、40a、40b、40c、40d)の満水レベルを示す長さまで延びている、項目1に記載の医療システム(10、150、170、190、210)。 (項目5) 上記センサ(20)と動作可能なプロセッサ(12)を含み、上記プロセッサは、上記差異信号を上記容器内の流体(40、40a、40b、40c、40d)のレベルに関連付ける記憶されたデータとともに動作するように構成されている、項目1に記載の医療流体システム(10、150、170、190、210)。 (項目6) 上記流体レベルは、第1の流体レベルであり、上記容器(40、40a、40b、40c、40d)内側の上記第1の流体レベルは、上記伝送線の第1の負荷を示す、項目1に記載の医療流体システム(10、150、170、190、210)。 (項目7) 上記容器(40、40a、40b、40c、40d)内側の第2の流体レベルの流体が、上記伝送線の第2の負荷を示す、項目6に記載の医療流体システム(10、150、170、190、210)。 (項目8) 上記入力信号は、上記放出電極(24)および上記受信電極(26)を囲む電場を発生させ、上記入力信号は、上記容器(40、40a、40b、40c、40d)内の流体のレベルを規定する平面に実質的に垂直な方向に、上記放出電極(24)と受信電極(26)との間に伝搬する無線周波数波も発生させる、項目1に記載の医療流体システム(10、150、170、190、210)。 (項目9) 上記伝送線は、スロットライン伝送線である、項目1に記載の医療流体システム(10、150、170、190、210)。 (項目10) 上記伝送線が受けるインピーダンスは、等価誘電定数εを示し、上記等価誘電定数εは、誘電定数εoとεdとに基づく、項目1に記載の医療流体システム(10、150、170、190、210)。 (項目11) 上記等価誘電定数は、

である、項目10に記載の医療流体システム(10、150、170、190、210)。 (項目12) 上記誘電定数εdの値は、上記容器(40、40a、40b、40c、40d)内の流体のレベルに基づいて変動する、項目11に記載の医療流体システム(10、150、170、190、210)。 (項目13) 医療流体システム(10、150、170、190、210)であって、 流体を保持する容器(40、40a、40b、40c、40d)であって、上記流体は、第1の時間では、第1の伝導性を有し、上記流体は、第2の時間では、第2の伝導性を有する、容器と、 上記容器(40、40a、40b、40c、40d)と動作可能な関係に位置付けられている無線周波数レベルセンサ(20)と を備え、 上記レベルセンサ(20)の無線周波数動作は、(i)上記容器(40、40a、40b、40c、40d)内の流体のレベルまたは体積を示し、(ii)上記流体が、上記第1の伝導性または上記第2の伝導性を有するかどうかに少なくとも実質的に無関係であるように構成され、上記無線周波数レベルセンサ(20)は、無線周波数信号受信電極(26)に隣接して離間されている無線周波数信号放出電極(24)を含み、上記放出および受信電極(26)は、スロットライン伝送線をモデル化する、医療流体システム(10、150、170、190、210)。 (項目14) 上記放出電極(24)と上記受信電極(26)との間を伝搬する無線周波数波が受けるインピーダンスは、上記容器(40、40a、40b、40c、40d)内側の流体のレベルに伴って変化する、項目13に記載の医療流体システム(10、150、170、190、210)。 (項目15) 入射波および反射波を発生させ、プロセッサ(12)が、上記入射波と上記反射波との間の位相シフトを示す信号を提供するように構成されている、項目13に記載の医療流体システム(10、150、170、190、210)。 (項目16) 上記位相シフトを示す信号は、上記容器(40、40a、40b、40c、40d)内の流体のレベルに対応している、項目15に記載の医療流体システム(10、150、170、190、210)。 (項目17) 上記プロセッサ(12)は、上記入射波と上記反射波との大きさの比率を示す信号を提供するように構成されている、項目15に記載の医療流体システム(10、150、170、190、210)。 (項目18) 上記プロセッサ(12)は、上記入射波と上記反射波との大きさの比率および上記位相シフトに基づいて、インピーダンスを示す信号を提供するように構成されている、項目17に記載の医療流体システム(10、150、170、190、210)。 (項目19) 上記インピーダンスを示す信号は、上記容器(40、40a、40b、40c、40d)内の流体のレベルに対応している、項目18に記載の医療流体システム(10、150、170、190、210)。

図1は、本開示のタンクまたは容器レベルまたは体積感知システムの一実施形態の概略ブロック図である。

図2は、本開示のタンクまたは容器レベルまたは体積センサのための一実施形態の正面立面図である。

図3は、センサの信号電極からセンサの受信電極へと発生される電場を示す、概略図である。

図4は、本開示のタンクまたは容器レベルまたは体積感知システムの一実施形態の電気図である。

図5は、本システムおよび方法のセンサの制御盤のための一代替実施形態の正面図である。

図6は、本開示のタンクまたは容器レベルまたは体積センサのための別の実施形態の正面立面図である。

図7は、本開示のタンクまたは容器レベルまたは体積感知システムの別の実施形態の電気図である。

図8は、本開示のRF伝送レベルまたは体積感知システムの試験からの結果を図示する、グラフである。

図9は、本開示のセンサのインピーダンス出力が、伝導性に対して、比較的に敏感でないことを示す、2つの異なる伝導性における2つの液体に対するインピーダンス対タンク液体レベルのプロットである。

図10は、予期されるタンクレベル/体積データと比較した、本開示のシステムおよびセンサの出力の正確性を示す、経時的タンクレベル/体積のプロットである。

図11は、本開示のタンクまたは容器レベルまたは体積感知システムのさらに別の実施形態の電気図である。

図12は、本開示のセンサの位相シフト出力が、伝導性によって影響を受けないことを示す、複数の異なる伝導性における液体に対する位相シフト出力対タンク液体レベルのプロットである。

図13は、タンクが空であるときに行われる周波数掃引のグラフである。

図14は、タンクが満水であるときに行われる周波数掃引のグラフである。

図15は、動作周波数を決定するために、一緒にプロットされた図13および15の周波数掃引のグラフである。

図16は、オンライン血液療法治療システムとともに動作する、本明細書で論じられるタンクまたは容器レベルまたは体積センサのいずれかを図示する、概略図である。

図17は、バッチまたは半バッチ血液療法治療システムとともに動作する、本明細書で論じられるタンクまたは容器レベルまたは体積センサのいずれかを図示する、概略図である。

図18は、バッグに装填された腹膜透析システムとともに動作する、本明細書で論じられるタンクまたは容器レベルまたは体積センサのいずれかを図示する、概略図である。

図19は、医療流体混合システムとともに動作する、本明細書で論じられるタンクまたは容器レベルまたは体積センサのいずれかを図示する、概略図である。

次に、図面、特に、図1を参照すると、容器レベルまたは体積感知システム10の一実施形態のためのシステム図が、図示される。システム10は、その中にシステム10が据え付けられる医療デバイスのマスタまたは一次プロセッサと通信する、代表プロセッサであり得るマイクロプロセッサおよび関連付けられたメモリ12を含む。マイクロプロセッサおよび関連付けられたメモリ12は、システム10のセンサとともにローカルに位置することができる。代替として、マイクロプロセッサおよび関連付けられたメモリ12は、システム10のセンサから遠隔に、例えば、医療流体システムの流体成分から離れた安全な場所に位置する。マイクロプロセッサ12は、1つ以上のメモリと通信し、本明細書で論じられる機能性を提供することができる。

図1では、マイクロプロセッサおよび関連付けられたメモリ12は、電圧制御式発振器(「VCO」)14を制御する。ある実施形態におけるVCO14は、例えば、約30キロヘルツ〜約300ギガヘルツの無線周波数範囲内であり得る交流信号を生成するように選択される。VCO14は、正弦波または方形波として、無線周波数を生成し得る市販の構成要素であることができる。発振器14は、例えば、5Vであり得る電圧Vccを介して給電される。電圧Vccは、制御盤100上に位置する電源から、またはいずれかの場所に位置する電源から得ることができる。発振器14はまた、システム接地またはアース接地であり得る接地70に接続される。電力増幅器16は、例えば、5Vであり得る別個の電力供給源Vddを介して給電される。電力増幅器16もまた、接地70につながれる。電力増幅器16から増幅されたRF信号は、同軸ワイヤを介して接続点に送信され、接続点は、例えば、ワイヤ担持リボンまたはケーブルを介してセンサ20の信号電極に接続される、信号電極は、以下に説明されるように、伝送線として動作する。

VCO14からのRF信号は、電力増幅器(「AMP」)16を介して増幅される。一実施形態では、VCO14からのRF信号は、非常に低い電力の信号、例えば、約−20〜5dBmの範囲内である(1ミリワットを基準として測定された電力のデジベル単位の電力比)。AMP16または減衰器は、RF信号を約−10dBmまで増幅または減衰させる。

AMP16から発生される増幅されたRF信号は、次いで、センサ20に送信されるが、これは、本明細書に詳細に論じられる。しかしながら、一般に、センサ20は、以下に詳細に示されるように、医療流体タンク40に隣接して、またはその上に、動作可能に位置付けられる。センサ20は、本質的に、RF信号に関連付けられた電場が自由に医療流体タンク40を通して進行することを可能にする。RF信号に関連付けられた電場が医療流体タンク40を通して進行する能力は、タンク40内に存在する流体の量に依存する。すなわち、伝送線センサ20に沿ったRF信号伝送に対するインピーダンスは、タンク40内に存在する液体の量に依存する。故に、レベル感知回路60が、センサ20が受ける、全体的インピーダンスを決定するために提供される。レベル感知回路60はまた、センサ20が受ける、抵抗または位相シフトを決定し得る。

容器またはタンク40を通して通過する、RF信号に関連付けられた電場が受けるインピーダンスを測定することによって、感知システム10は、タンク40内の医療流体のレベルを決定することができる。したがって、タンク40の幾何学形状を把握することによって、レベル感知回路もまた、タンク40内の液体の体積を正確かつリアルタイムに決定可能にする。センサ20から測定されたインピーダンスは、基準値と比較され、アナログ/デジタル(「A/D」)コンバータ62によってデジタル化され得るデューティサイクルをもたらす。サンプリングレートは、必要に応じて、数ミリ秒〜数秒と変動することができる。

代表プロセッサ12は、デジタル化された信号62を読み取り、例えば、1つ以上のメモリと協働して、デジタル化された信号をタンクまたは容器流体レベルあるいは体積に対応する値に変換する。患者への療法または流体送達状況では、プロセッサ12は、時々、例えば、毎分、インピーダンス読み取りのために、システム10のための制御盤にクエリを行い、本質的に、リアルタイムで、所望の流体レベルを把握し、それを維持するよう支援することが想定される。混合状況では、読み取りは、さらにより頻繁に、例えば、約数ミリ秒毎に行われ得る。

次に、図2を参照すると、センサ20のための一実施形態が、図示される。図示される実施形態では、センサ20は、直接、流体タンクまたは容器40に隣接して位置付けられる。タンクまたは容器40は、概して、長方形であり、正面壁42、上面壁44、および側面壁46を有するように図示される。しかしながら、容器40は、所望に応じて、他の形状を有することができることを理解されたい。ある実施形態では、容器40は、それに隣接して、センサ20が位置する正面壁42等の少なくとも1つの比較的に平坦表面を含む。その他の点では、容器40の上面表面44、側面表面46、および背面表面等の他の表面は、突起、凹凸を有する、丸い、湾曲、または別様に、非平面であり得る。図示される実施形態では、上面壁44は、医療デバイスのための流体入口管を流体密に受け取るための入口ポートまたはコネクタ52と、医療デバイスまたはシステムの流体出口管を流体密に受け取るための流体出口ポートまたはコネクタ54とを含む。一実施形態では、RF波は、上面壁44に垂直方向に伝搬する。

センサ20は、FR−4材料、セラミック、プラスチック、ポリイミド、ガラス、および任意のそれらの組み合わせ等の任意の好適な非伝導性材料から作製され得る基板22を含む。基板22は、信号電極24および接地電極26を含む。電極24および26は、銅、ニッケル、金、銀、鉛、錫、ならびにそれらの合金および組み合わせ等、好適な伝導性材料から作製される。電極24および26は、電気化学的に、光化学的に、および/または機械的に、基板22上に鍍着、接着、はんだ付け、スパッタリング、または噴霧される。例えば、電極24および26は、電極24および26のための非常に詳細な形状および幾何学形状を提供し得る、公知の光エッチングプロセスを介して、FR−4材料上に形成される銅電極であることができる。

ある実施形態では、電極24および26は、容器の最大垂直寸法であることもないこともある、容器40内の満水液体レベルに対応する長さLと同一の長さ、または、それに非常に近い長さを有する。すなわち、基板22は、電極24および26の底面が、容器40の底面と整列される一方、電極24および26の上面が、容器40の上面44と整列されるように、容器40に対して位置付けられる。代替として、容器40内の満水レベルが、上面44をあるレベルだけ下回る場合、電極24および26の上面は、代わりに、本満水レベルまで降下される。

電極24および26は、基板22および容器40から外向きに向いて示される。代替として、電極24および26は、基板22と容器40との間に位置するように、基板22の内側に設置されることができる。いずれの場合も、基板22および電極24、26は、約0.5ミリメートル(0.02インチ)〜約5ミリメートル(0.197インチ)等、表面42に非常に近接して離間することが想定される。電極24および26の幅は、所望に応じて、変動し、VCO14から発生されるRF信号と良好に機能する、幾何学形状を提供することができる。一例示的幅範囲は、電極24および26の各々に対して、約0.5センチメートル(0.196インチ)〜1.5cm(0.6インチ)である。電極24および26は、1センチメートル以下離間される等、ほぼ電極の幅または電極の幅より小さいある距離分、互から離間されることができる。電極24および26の適用厚は、どのようなプロセスが、電極を形成するために使用されようとも、標準的適用厚であることができる。例えば、約20〜100マイクロメートルの適用厚が、一実施形態では、好適である。

以下に論じられるように、センサ20は、プロセッサ12が、信号データを流体レベルおよび/または流体体積と相関させるために使用する、ルックアップテーブルをもたらすように較正される。電極24および26の幾何学形状(例えば、サイズおよび/または間隔)が、修正されると、較正も、再び、行われる必要がある。システム10およびセンサ20を使用する、療法前(例えば、呼び水)、療法、または療法後(例えば、液戻しまたは消毒)の手技の開始時に、電極24および26の特定の幾何学形状の較正値をチェックすることが想定される。ここでは、既知の量の液体が、容器40に送達される。システム10によって行われる読み取りは、既知の量またはその関連付けられた流体レベルと比較される。読み取り値が、既知の量と一致するか、またはわずかのみ異なる場合、較正値は、維持され、手技のために使用される。読み取り値と既知の量との間の相違が大きい場合、液体が容器40から除去されるか、またはそれに追加されるかのいずれかが行われ、比較手技が、繰り返される。いくつかの較正値チェック後、読み取り値が、一貫した差分だけずれていることが見出される場合、較正値ルックアップテーブルの各値は、一貫した差分によって修正され、修正された較正値が、手技のために使用される。いくつかの較正値チェック後、読み取り値が、一貫しない差分だけずれていることが見出される場合、プロセッサ12は、差分の平均をとって、平均差分によって、較正値ルックアップテーブルの値のそれぞれを修正し、手技のために使用される修正された較正値を形成することができる。読み取り値が、既知の量から容認不可能な量で変動していることが見出される場合、次いで、プロセッサ12は、医療デバイスに、アラームを発報させる。

図示される実施形態では、基板22は、精密に、間隙距離Gに設定されるように、容器40の表面42から延びているスタッド48に搭載される。代替実施形態では、基板22は、容器40または容器40のための固定具から独立した医療機械の固定部分に搭載される。図示される実施形態では、基板22は、容器40が、医療デバイスの機能中、若干、振動または移動される場合でも、変動しない間隙距離Gを設定するように、容器40のスタッド48に沿って精密に位置付けられる溝内にスナップ嵌めする、開口28を具備することができる。

図示される実施形態における電極24および26は、例えば、容器40の底面の下方に位置する、端子ブロック30で終端する。端子ブロック30は、例えば、可撓性かつ絶縁であり得る保護リボンまたはケーブル34に接続し、順に、図4に示される制御盤100の同軸線102および接地線104につながる。

共形またはエポキシコーティング32等の保護コーティングは、必要に応じて、電極24および26にわたって、ならびに基板22および端子ブロック30に沿ったいずれかの場所に噴霧または積層され、潜在的に、医療デバイス内で発生される、湿潤性、湿度、および熱が、センサ20およびシステム10の構成要素および/または性能に害を及ぼさない、あるいは劣化させないことを確実にする。代替実施形態における基板22は、保護プラスチック筐体等の保護筐体(図示せず)の一部を成す、またはその中に設置される。

次に、図3を参照すると、図2のセンサの電極24および26の動作が、図示される。図3は、容器40の上面図である。ここでは、再び、電極24および26は、容器40の正面表面42に隣接して、またはその上に設置される。エネルギー源が、起動されると、電場は、信号電極24と接地電極26との間に作成され、電場線は、正のエミッタ24から負の受信機26に進行する。電場の方向は、一実施形態では、流体の上面表面に平行である。言い換えると、電場の方向は、タンク内の流体のレベルを規定する平面に平行である。電場は、RF信号を搬送し、RF波の伝搬は、電場線の方向に垂直である。したがって、電場は、正の電極24から負の電極26に発生され、RF波は、電極に沿って伝搬する。

RF信号を搬送する電場は、図3に示されるように、2つの方向に、すなわち、容器40の外側に沿った第1の経路を通して、かつ、容器40の内側に沿った第2の経路を通して、信号電極24から接地電極26に進行する。したがって、電場の一部は、流体を通して進行し、電場の残りは、自由空間を通して進行する。タンク内側の流体レベルが、降下されるにつれて、ますます多くの電場が、自由空間を通して進行する。一実施形態では、流体によって伝達される電場が少なくなるにつれて、モデル化された伝送線の有効負荷が変化する。

容器40の外側に沿った経路は、図示される実施例では、1に等しい自由空間の誘電定数ε0を有する空気のみを通るようにモデル化される。例示の目的のために、容器40は、液体水が完全に満水であると仮定すると、容器40の内側のRF信号のための経路は、約80に等しい水の誘電定数εdを有する媒体のみを通る。容器40内に存在するであろう任意の流体は、水、または血液透析および腹膜透析のための透析液、血液濾過および血液透析濾過のための置換流体、ならびに生理食塩水等の任意の手術室用薬物または液体等の実質的水系医療流体のいずれかであると仮定される。

したがって、(ε0d)÷2に等しい、等価誘電率εが存在する。したがって、タンク40が、完全に空である場合、空気のための誘電率環境ε0は、タンクの外側および内側に存在し、自由空間の誘電定数1に等しい、(1+1)÷2である、等価誘電率をもたらすであろう。水または医療流体が、容器40を充填するにつれて、空気の誘電定数は、容器40が完全に満水になるまで、ますます多くなる水の誘電定数を有する媒体によって継続的に置換され、満水の時点で、等価誘電率εは、約(1+80)÷2、すなわち、40.5に等しくなる点である。このように、RFセンサに付与されるタンクの特性抵抗は、1〜40.5に変動する、有効等価誘電率の結果として変動する。

水または医療流体レベルが変化するにつれて、全体誘電定数もまた、変化する。具体的には、タンクの内側の流体レベルが減少するにつれて、(タンクの内側の誘電定数+タンクの外側の誘電定数)÷2の平均として概算され得る全体誘電定数もまた、減少する。全体誘電定数が減少すると、センサに取り付けられた回路によって測定されるインピーダンスも、減少する。

特性インピーダンスZ0は、以下の式に従って変動する。

式中、μ0は、定数である自由空間の透磁率であり、F(g)は、電極24および26を含む、RF伝送線の幾何学形状の関数である。電極は、適宜、その幾何学形状を介して、タンク40の特定の幾何学形状のための望ましい正確性、線形性、再現性、およびロバスト性を有する可変出力を提供するように最適化されるようなサイズおよび形状を有する。

本システムは、インピーダンスに対応する流体の量を把握するように較正される。伝送線が、確立および較正されると、センサに取り付けられた電子回路は、種々のパラメータを監視し、タンクのレベルを決定することができる。前述のように、2つの電極を使用して、伝送線をモデル化することができる。伝送線内に送信されるRF波、すなわち、入射波は、伝送線に沿って伝搬し、次いで、タンクの負荷またはインピーダンスによって影響を受ける。波は、反射して戻り、反射波を作成し、入射波と反射波との間の特性の差異を使用して、タンクの水レベルを決定することができる。2つの波間の特性の差異は、その水レベルにおける等価誘電定数に依存する。言い換えると、水レベルの変化は、等価誘電定数の変換につながり、入射波および反射波の測定値の変化につながる。

一実施形態では、電極は、スロットライン伝送線をモデル化することができる。スロットライン伝送線の構築は、当技術分野において周知である。例えば、Holzman, Essentials of RF and Microwave Grounding, p. 60 (2006); Gupta, Microstrip Lines and Slotlines, 2nd Edition, Artech House Microwave Library, pp. 269 to 340 (1996); S. B. Cohn, Slot−line−−An Alternative Transmission Medium for Integrated Circuits, IEEE G−MTT International Microwave Symposium Digest, pp. 104 to 109 (1968)(参照することによって本明細書に組み込まれる)を参照されたい。

電極が、信頼性のあるスロットライン伝送線として動作するかどうかに影響を及ぼすパラメータとして、例えば、システムの周波数、タンクからの電極の距離、電極の幅および厚さ、ならびに電極間の距離が挙げられる。

次に、図4を参照すると、制御盤100は、インピーダンスの抵抗成分を水流体レベルと相関させるシステム10で使用することができるレベル感知回路60の例示的実施形態を提供する。制御盤100は、構成要素12、14、16、および62(図示せず)を含み、センサ20(図示せず)に接続する。特に、制御盤100は、図1に示されるように、コンピュータリンクを介してプロセッサ12に接続される発振器またはVCO14を含む。図4に図示されないが、一実施形態におけるシステム10は、DC成分を増幅された信号から除去する、低域フィルタ等のフィルタを提供する。制御盤100はまた、ケーブルまたはリボンを介して、センサ20に接続される、戻りまたは接地接続点を含む。戻りまたは接地接続点は、戻り線104を介して、接地70に延びる。フィルタはまた、システムまたはアース接地70につなげられる。

例えば、医療流体機械内で発生される、潜在的跳ね返り(splashing)および熱から離れた、医療流体デバイスの安全電子機器エリア内に制御盤100を位置付けることが想定される。さらに、制御盤100と別個の盤上にシステム10のマイクロプロセッサおよび関連付けられたメモリ12を位置付けることも想定される。すなわち、プロセッサ12は、医療デバイスの他の機能、例えば、医療流体タンク40(図2および6)へおよびそこからの医療流体の圧送に関連する他の機能を制御する、遠隔マイクロプロセッサであり得る。

図1のレベル感知回路60の一実施形態である、図4の制御盤100は、図2の同軸ワイヤ102からタップオフされる(図示せず)。制御盤100は、構成要素64a、64b、および64cを介して、同軸ワイヤ102に沿った抵抗を分析する。構成要素64a、64b、および64cは、インピーダンスの虚数部、すなわち、リアクタンスからの影響を最小限にするように、較正中に同調され得るキャパシタおよびインダクタである。センサ20の実験では(その結果は、図8から10とともに以下に論じられる)、制御盤100のレベル感知回路60は、キャパシタ64aが、値2.7pFを有し、キャパシタ64bが、値5.6pFを有し、インダクタ64cが、値1.8nHを有するように構築された。キャパシタおよびインダクタのためのこれらの値を使用して、1.4GHzで動作する同調回路は、インピーダンスのリアクタンス部を効果的にゼロにした。これらの値は、単に、好適な値の実施例であり、非限定的である。すなわち、他の値、恐らく、他のタイプの同調回路も、同一のまたは異なる周波数に対して使用され得る。

コンパレータ(図示せず)が、レベル感知回路60の出力を基準信号と比較するように提供される。コンパレータは、増幅器16に給電する同一の電圧Vddを介して給電される。電圧Vccのような電圧Vddは、制御盤100上に位置する源から、または医療デバイス内のいずれかの場所に位置する源から得ることができる。コンパレータからの信号は、前述の図1に示される、アナログ/デジタルデジタルコンバータ62を介して、デジタル化される。デジタル化された信号は、本明細書で論じられたように、プロセッサ12に送信される。プロセッサ12は、一実施形態では、センサ20の事前較正から作成された、事前ロードまたは事前記憶されたルックアップテーブルを記憶する、1つ以上のメモリとともに動作する。プロセッサ12は、ルックアップテーブルを使用して、デジタル化された瞬時またはリアルタイム信号を対応するタンク流体レベルに整合させる。タンクの幾何学形状は、既知であるため、任意のタンク流体レベルは、タンク流体体積と相関し得る。このように、プロセッサ12は、代替として、または加えて、瞬時またはリアルタイム信号をタンク流体体積に整合させることができる。

次に、図5を参照すると、代替制御盤120が、図示される。ここでは、制御盤100(図4)に関連付けられた電子機器は、図2の信号電極24および接地電極26とともに、同一の絶縁基板122上に位置する。基板122は、基板22に関する上記の材料のいずれかから形成することができる。電極24および26は、図2の電極24および26に関する上記の材料のいずれかであり、幾何学形状のいずれかを有し、様式のいずれかにおいて適用されることができる。制御盤120では、前述のVCO14、電力増幅器16、フィルタ、レベル感知回路60、A/Dコンバータ62、およびコンパレータ等の構成要素もまた、感知要素24および26と同一の盤上に位置する。ある実施形態では、構成要素は、基板122上に光エッチングされたトレースを介して、電気的に通信する。

接地70に延びる、図4に示されるそれぞれの構成要素はまた、図5にも示され、接地端子70に延び、次いで、制御盤120が、定位置に差し込まれると、システムまたはアース接地に接続される。同様に、電圧端子Vddは、コンパレータおよび電力増幅器16に給電する電圧線に差し込まれる。なおもさらに、電圧端子Vccは、VCO14に給電する電圧源に接続される。共形、エポキシ、または他の好適な保護コーティング32は、そのような構成要素を医療デバイス内に存在する動作条件から保護するために、必要に応じて、制御盤120の電極および電気構成要素を覆って適用される。接地および電圧接続に加え、VCO14およびA/Dコンバータ62は、ユニバーサルシリアルバス(「USB」)コネクタ等のデータ信号コネクタ124を介して、プロセッサ12(例えば、遠隔処理盤上に位置する)と通信するように構成される。

次に、図6を参照すると、システム10のセンサ20のためのさらなる代替構成が、図示される。図示される実施形態では、電極24および26は、別個の基板122を排除するために、接着コーティングされた保護フィルム132を介して、容器40の表面42に直接適用される。接着フィルム132は、プラスチックまたはポリマーフィルム等の任意の好適な非伝導性かつ水不浸透性フィルムであることができる。信号電極24および接地電極26は、最初に、フィルム132の粘着または接着側面に適用される。フィルム132は、次いで、容器40の表面42にテープ貼付される。代替として、電極24および26は、最初に、表面42に、その後、保護フィルム132に適用される。

フィルム132は、電極24および26とともに延び、電極が、端子コネクタ30に電気的に接続し、端子コネクタ30が、順に、さらに、制御盤100における医療デバイス機械内に安全に位置する同軸線102および接地線104まで導線を延ばすケーブルまたはリボン32に接続する。ある実施形態では、表面42の壁厚は、電極24および26が、容器40の内部から離れた適正な距離だけ離間されることを確実にするような寸法を有する。代替として、必要な場合、非伝導性スペーサ等のスペーサを使用して、容器40の内部から離れて、電極24および26を設定することができる。

本明細書で論じられるセンサ構成の任意のものにおいて、約1センチメートル(0.394インチ)以上等のある距離だけ、医療デバイス内の他の伝導性材料から離して、電極24および26を位置付けることが想定される。間隔は、前述のように、センサの動作を支援する。

図7は、RF波が受けるインピーダンスを使用して、流体レベルを決定するためのシステム10のセンサ20とともに使用される例示的制御盤300の回路図である。制御盤300は、構成要素12、14、16、および62(図示せず)を含み、センサ20(図示せず)に接続する。特に、制御盤300は、電圧制御式発振器(「VCO」)14を制御する、マイクロプロセッサ(図1)および関連付けられたメモリ12を含む。制御盤300は、例えば、図2、5、または6とともに、前述された構成のいずれか内に実装され得る、センサ20とともに動作する。電極24および26(図示せず)は、制御盤300の回路に電気的に接続される。センサ20から制御盤300への電極24および26の電気接続は、可撓性ケーブル、絶縁ワイヤによって、またはシステム10のための本明細書で論じられた方法のいずれかを介してであり得る。

(制御盤100同様に)例えば、医療流体機械内で発生される、潜在的飛び跳ねおよび熱から離れて、医療流体デバイスの安全電子機器エリア内に制御盤300を位置付けることが想定される。さらに、制御盤300と別個の盤上にシステム10のマイクロプロセッサおよび関連付けられたメモリ12を位置付けることが想定される。すなわち、プロセッサ12は、医療デバイスの他の機能、例えば、医療流体タンク40(図2および6)へおよびそこからの医療流体の圧送に関連する他の機能を制御する遠隔マイクロプロセッサであり得る。ある実施形態では、制御盤300は、約2インチ×2インチ(例えば、約5cm×5cm)であり得る印刷回路基板(「PCB」、例えば、FR−4または前述の他のタイプ)上に実装することができる。

制御盤300は、ある水レベルに特定の電気、例えば、ミリボルト(「mV」)出力を発生させる周波数混合回路324を含む。一実装では、混合回路324上のRFおよびLOポートは、それぞれ、双方向連結器330からの順方向、すなわち、入射信号326と反射信号328とのために使用され、混合回路324上のIFポートは、感知された出力として使用される。順方向信号326および反射信号328の周波数は、同一であり、かつ、順方向位相が一定であるので、IFポートからの出力は、反射信号の位相情報をもたらし、この位相情報は、タンク40内の液体レベルを決定するために使用されることができる。

発振器14は、制御盤300上のRF入力として、所望かつ選択された周波数において、正弦波信号を発生させる。信号は、双方向連結器330を通して、伝送線(図示せず)に伝送される。双方向連結器はまた、入射信号ならびに反射信号を出力する。入射信号は、VCO14からプローブ24および26に進む信号の大きさおよび位相を含む。

伝送線に伝送される信号は、タンク40のインピーダンスならびに伝送線の何らかの不整合のため、部分的に、反射されるであろう。当技術分野において公知のように、インピーダンス整合回路を使用して、例えば、可能な限り、スミスチャートの実軸にインピーダンスをシフトさせることによって等、インピーダンス不整合を低減させることができる。一実施形態では、不整合によるいかなる反射も、無視または排除され、タンク40のインピーダンスによる反射のみ残す。反射信号328は、双方向連結器330の反射信号出力において測定することができる。反射信号は、プローブ24および26から反射した信号の大きさおよび位相を含む。図示される実施形態では、入射信号326は、次いで、スプリッタ336によって、大きさおよび位相結果に分割され、反射信号328は、スプリッタ338によって、大きさおよび位相結果に分割される。電力検出器332および334は、それぞれ、入射信号326および反射信号328の大きさを測定するために使用される。位相検出器回路324(周波数ミキサ)は、入射信号と反射信号との間の位相差を測定することができる。

例えば、ENA Series Network Analyzer(E5071C)等のネットワーク分析器を使用して、入射信号、反射信号、および位相シフトに関する情報を提供するS−パラメータを分析することができる。S−パラメータは、大きさおよび位相の観点から表され、スプクリッタが、大きさおよび位相結果を分離し、大きさ結果を電力検出器に提供し、位相結果を位相検出器に提供する。電力検出器332および334は、それぞれ、大きさ結果を入射および反射信号の大きさを表す電圧に変換する。入射信号と反射信号の大きさの比率は、反射係数を判断するために使用することができる。位相検出器回路324は、位相結果を入射信号と反射信号との間の位相差を表す電圧に変換する。

反射係数および位相シフトの測定によって、伝送線が受けるインピーダンスを決定することができる。インピーダンスは、タンク内の医療流体のレベルに対応し、したがって、医療流体レベルを決定することができる。本動作は、スミスチャートで確認することができ、反射係数および位相度の読み取り値は、全体的インピーダンスに相関し得る。

実験中に使用される構成要素は、容易に利用可能であり、本明細書に説明されるように、当業者によって、実装することができる。例えば、部品提供者であるMinicircuitsは、図7の制御盤300内で使用され得る双方向連結器(例えば、型番ZX30−20−20BD+)、電力検出器(例えば、型番ZX47−50LN+)、VCO(例えば、型番ZX95−1600W+)、位相検出器(例えば、型番ZFM−5X+)、および電力スプリッタ(例えば、型番ZX10R−14+)を製造している。

図8は、システム10の予備試験の結果を図示する。図8は、500ミリメートルの液体レベル変化にわたって、インピーダンスの略線形変化を示す。結果は、より線形にさえすることができ、電極24および26のための異なる幾何学形状および材料を実験することによって、再現可能であると考えられる。さらに、一定断面タンクは、より線形結果をもたらす可能性が高いであろう。また、図8におけるインピーダンス変化は、曲線の中央において、最も急勾配であり、したがって、最も感度が高く、曲線の開始および終了時では、平坦化することを理解されたい。次いで、タンク40内の流体の予期される高および低レベルを図8に示されるセンサ出力曲線の中央または急勾配範囲と整合させることが想定される。このように、液体レベルは、センサ20の最も感度が高い範囲内で変動する可能性が高い。

故に、プロセッサ12およびその関連付けられたメモリ内に、特定のインピーダンス、抵抗、またはリアクタンスをタンク40等の水または医療流体保持タンク内の特定の液体レベルに相関させるデータベースを記憶することが想定される。相関テーブルは、タンクおよびセンサ電極幾何学形状に対して決定される。相関テーブルが、完全に空の状態から完全に満水の状態までの完全範囲を考慮すると仮定すると、医療デバイスは、任意の所望の時間において、タンクレベルを調べ、液体レベルの最新のリアルタイム指標を受信することができることを理解されたい。また、本明細書に説明されたように、特に、ある医療用途では、システム10のレベル感知が、液体伝導性に依存しないことが有利である。

試験データを使用して、センサのインピーダンス出力が、伝導性に比較的に鈍感であることを確認することができる。センサ20のRF信号のための伝搬定数は、可変タンク流体レベルを通して伝搬する場合にRF波の振幅が被る変化の測度である。伝搬定数は、単位長あたりの変化を測定するが、その他の点では、無次元である。伝搬定数は、以下のように表すことができる。

センサ20に対する伝送線インピーダンスは、以下のように、前述の伝搬定数式から導出することができる。

インピーダンスZに対する上式に対して、Rconductorsは、ゼロであると見なすことができ(伝送線電極24および26は、良好な導体であるため)、F(g)は、電極24と26との間のスロットライン断絶のため、1に等しいと見なすことができる。したがって、伝送線インピーダンスZは、以下のように簡略化することができる

式中、

は、損失正接である。

一例示的計算では、RFに対する周波数(f)は、1.4GHzが採用される。σdは、(i)15mS/cm、(ii)10mS/cm、(iii)5mS/cm、および(iv)0mS/cmに及ぶ異なる伝導性設定に対して使用される。誘電定数ε=εr〜ε0;式中、εr=80およびε0=1であり、以下をもたらす。

MATLAB(登録商標)ソフトウェアを使用して、前述の式に従って得られた、前述の表1に図示されるように、誘電体の伝導率が、0から15mS/cmに変化すると、インピーダンスの実数部、すなわち、抵抗に対応する、第一の数(41.1411、41.6195、41.9172、および42.0183)に有意な変化は生じない。導出された式により、高周波数は、全体的インピーダンスの変化を最小限にし、これらの結果を説明する。全体的インピーダンスの虚数部、すなわち、リアクタンスに対応する、第二の数(4.8846i、3.3201i、1.6799i、および0i)は、前述の電子機器を介して示されるように、結果から無視され得る。結果として生じる伝送線センサ20は、故に、少なくとも、0〜15mS/cmの範囲内では、液体伝導性変化に敏感ではない。

図9を参照すると、センサ20に対する実験プロットは、伝導性が、本明細書で論じられる医療流体の大部分を包含するはずである範囲である、0から15mS/cmに変化するとき、センサの出力に差異は、ほとんどないことを示す。伝導性は、センサ出力に有意に影響を及ぼすことなく、15mS/cmを超えて増加され得ることが予期される。この理由は、高い、例えば、RF周波数が使用されるため、損失正接(前述に示される式)が、小さいことによる。センサ20のための好適な周波数は、1〜2GHzであることができる。

次に、図10を参照すると、システム10およびセンサ20を使用した精度の結果が、図示される。正方形は、既知または予期されるタンクレベルあるいは体積データを表す。菱形は、システム10およびセンサ20からのデータを使用したタンクレベルまたは体積を表す。図示されるように、センサ出力は、0〜1600ミリリットのタンク体積範囲にわたって、予期される出力に非常に良好に整合する。図10のプロットのx−軸を見て分かるはずであるように、読み取り値の間の時間増分は、所望に応じて、約数分、数秒、または1秒の何分の1かでさえあるように選択することができる。

次に、図11を参照すると、無線周波数または他の高周波数システムのためのタンクレベルまたは体積を非浸潤的に検出するための別の実施形態が、システム10のための制御盤400に図示される。制御盤400は、インピーダンスの位相成分または電気長の変化に基づいて、医療流体レベルを決定する。一般に、電気長は、媒体中を伝搬する信号の波の数として表される、伝送線の長さと考えることができる。高周波数またはRF波は、透析流体、血液、透析液、または液体薬物等の媒体中において、自由空間よりゆっくりと伝搬する。

センサ20(電極24および26のための全物理的、構造的、および実装代替を含む)およびタンク40に関して論じられた全代替実施形態を含む、図2、5、および6におけるセンサ20および医療流体タンク40は、再び、制御盤400を使用して実装される、位相シフトシステム内で使用することができる。自由空間の誘電定数ε0および水の誘電定数εdを図示する、前述の図3に示される無線周波数伝送モデルも同様に、制御盤400に適用可能である。

図2および6は、一実施形態では、電極24および26が、タンク40内の任意の液体レベルが検出され得るように、タンク40の高さと同一の長さLを有することを示す。伝送線または電極24および26の物理長Lは、電気長の成分である。特に、電気長φは、以下のように、伝送線Lの物理長およびそれを通して電気が進行する媒体の誘電率の関数として表すことができる 電気長φ=ε*β0*L、式中 εは、全体誘電定数であり、 β0は、1メートル等の既知の距離にわたって、自由空間内で生じる、所与の波長または周波数伝搬に対する波の数であり、メモリ内に記憶される定数であり、 Lは、再び、伝送線またはセンサの物理長であり、メモリ内に記憶される定数である。

前述の式に示されるような全体誘電定数εは、自由空間の誘電定数εoおよび水、透析液、薬物、薬剤、または他の水系医療流体の誘電定数εdの関数である。タンクまたは容器40内の液体レベルが変化すると、電気長φもまた、以下の式に従って変化する。 電気長の変化Δφ=2ε1β0L−2ε2β0L、式中 ε1は、液体レベル1における等価全体誘電定数であり、 ε2は、液体レベル2における等価全体誘電定数である。

自由空間の電気長φは、タンク40と電極24および26との間の空間関係を含む、タンク40ならびに電極24および26の特定の構成に対して較正することができる(図2および6に示される異なる電極搭載技法によって図示されるように)。

自由空間電気長は、システム10に関して前述された構成のいずれか内に位置し得る、制御盤400のメモリ内に記憶される。液体のレベルが、タンク40内で変化すると、全体的誘電率が変化し、電極24から伝搬される信号の電気長を変化させる。前述の回路は、新しい電気長を示す、出力を提供する。自由空間電気長は、新しく感知された電気長から減算され、Δφを形成する。特定のΔφを特定のタンクレベルまたは体積と相関させる、ルックアップテーブルが、メモリ内に記憶される。したがって、タンクレベルまたは体積は、任意の時間およびタンク内の任意のレベルにおいて、把握することができる。

図7からの制御盤300のように、図11における制御盤400は、RF波の位相角度を測定する。制御盤400は、ある電気長またはレベルに特定である電気、例えば、ミリボルト(「mV」)出力を発生させる周波数混合回路424を含む。一実装では、混合回路424上のRFおよびLOポートは、それぞれ、双方向連結器430からの順方向、すなわち、入射信号426と反射信号428とのために使用され、混合回路424上のIFポートは、感知された出力として使用される。順方向信号426および反射信号428の周波数が同一であり、順方向位相が一定であるので、IFポートからの出力は、反射信号の位相情報をもたらし、この位相情報は、タンク40内の液体レベルを決定するために使用することができる。

発振器14は、制御盤400上のRF入力として、所望かつ選択された周波数において、正弦波信号を発生させる。信号は、双方向連結器430を通して、伝送線(図示せず)に伝送される。双方向連結器はまた、入射信号ならびに反射信号を出力する。入射信号は、VCO14からプローブ24および26に進む信号に対する位相を含む。

制御盤300に関する上記のように、伝送線に伝送される信号は、タンク40のインピーダンスならびに伝送線の任意の不整合のため、部分的に反射されるであろう。当技術分野において公知であるように、インピーダンス整合回路を使用して、例えば、可能な限り、スミスチャートの実軸にインピーダンスをシフトさせることによって等、インピーダンス不整合を低減させることができる。一実施形態では、不整合によるいかなる反射も、無視または排除され、タンク40のインピーダンスによる反射のみ残す。反射信号428は、双方向連結器430の反射信号出力において測定することができる。反射信号は、プローブ24および26から反射した信号の位相を含む。位相検出器回路424(周波数ミキサ)は、入射信号と反射信号との間の位相差を測定することができる。前述のように、位相検出器回路424は、位相結果を入射信号と反射信号との間の位相差を表す電圧に変換する。しかしながら、図11における制御盤400は、入射波および反射波の大きさを測定する必要はなく、代わりに、位相の読み取り値に依拠し、タンクレベルを決定する。位相の読み取りは、システムの電気長に依存する。位相は、タンク内の医療流体のレベルに対応し、したがって、医療流体レベルを決定することができる。

図7の制御盤300と比較して、図11の制御盤400は、したがって、制御盤400が、制御盤300より少ない電圧および読み取り値を使用するため、少ない回路を含む。例えば、図7は、図11が要求しない、入射波および反射波の大きさを測定する電力検出器を要求する。図7の制御盤300は、追加の電圧および読み取り値を使用するので、制御盤300は、ある実施形態では、より高い分解能センサを提供するために使用され得る。

次に、図12を参照すると、図11の制御盤400を使用するセンサ20に対する実験プロットは、伝導性が、0mS/cmから3.26mS/cmへ、7.45mS/cmへ、10.38mS/cmへ、12.38mS/cmへ、および15.13mS/cmへ変化する場合、センサの出力にほとんど差異がないことを図示する。また、伝導性は、位相シフト方法論を使用するセンサの出力に有意に影響を及ぼすことなく、15mS/cmを超えて増加され得ることが予期される。システム10において制御盤400を使用する場合、伝導性は、前述の同調電子機器が必要とされないほど影響しない。

図12の曲線は、実験のために使用された伝送線または電極24および26の特定の構造に起因して、充填レベル4〜6で平坦化する。必要な場合、曲線は、電極24および26の一方または両方の物理的構造を変化させることによって、補正することができる。または、システム10に関する上記のように、ここでは例えば、タンク40の底面領域(空)および上面領域(満水)のみ、特定の用途に対して着目される場合、曲線の変化するまたは斜めの部分のみを用いて十分に動作し得る。

前述のように、システム10の利点として、比較的に単純パッケージングおよび実装を要求し、非浸潤型であり、高温(例えば、100℃)および湿度(例えば、100%)に耐性があって、比較的に低コストであり、良好な分解能および再現性を提供し、持続的リアルタイム監視を提供し、比較的に低維持費を要求するはずであることが挙げられる。

図11の回路が、タンクレベルを決定するために実装されるとき、較正プロセスは、各位相読み取り値をタンクレベルと相関させる。一実施形態では、システムの動作周波数は、可能な流体レベルおよび関連付けられた位相シフトの範囲全体が、タンクの全体的インピーダンスの位相を説明する正弦波の線形部分にあるように、較正中に選択される。

図13および14は、動作周波数を選択するために使用される、例示的周波数掃引を図示する。タンクが空である場合に、周波数範囲全体が掃引され、図13に示されるような伝送線内の信号の位相シフトが読み取られる。次いで、タンクが、水、例えば、逆浸透水で満水である場合に、周波数範囲全体が掃引され、図14に示されるような伝送線内の信号の位相シフトが読み取られる。2つの掃引から生じるグラフは、図15に示されるように、一緒にプロットされ、2つのグラフは、周波数に関して分析され、2つのグラフは、実質的に、互に重複する。図15の例示的プロットでは、2つのグラフは、実質的に、1.4GHzで重複し、したがって、1.4GHzをVCOの周波数として設定することは、センサの位相が、実質的に、空から満水に及ぶ全可能タンクレベルに対して、実質的に線形のままであることを確実にする。これは、位相の各読み取り値が、一意の医療流体レベルに対応し、システムの正確性および信頼性を向上させることを確実にする。

次に、図16から19を参照すると、システム10を採用する異なる医療システムが、図示される。図16は、レベルまたは体積検出システム10を採用する、オンライン血液透析システム150を図示する。オンライン血液透析システム150は、家庭または水道水からの線152を介して、水を引き込む。線152は、オンライン水精製システム154につながり、水を精製し、透析療法のために好適な水を生成する。濾過水は、線156を介して、血液透析機械160に送達される。濾過水線156は、透析機械160に流入し、線156を通して進行する濾過水からオンライン透析液を生成するために必要とされる、ポンプ、弁、線、および化学薬品を含む、透析調製ユニット162に送給される。透析生成ユニット162を有する、好適な透析機械160の1つは、2008年2月27日出願の米国出願公開第2009/0008331号「Hemodialysis Systems and Methods」に説明されており、その内容全体は、参照することによって本明細書に組み込まれるが、これは、システム10およびセンサ20に関連する環境目的のためであり、その他の点では、システム10およびセンサ20は、全体的かつ完全に本明細書に説明される。

透析機械160はまた、バイパス158を含み、精製された水が、透析液調製ユニット162に送達されることを可能にする。透析機械160の貯蔵容器またはタンク40aは、異なる時間に、調製ユニット162から生じる透析液のレベルおよび体積を貯蔵するか、あるいはバイパス線158を介する精製された水のレベルおよび体積を貯蔵することができる。透析機械160は、療法目的のために、混合された透析液を使用する。透析機械160は、療法が生じておらず、透析液が必要とされないとき、代わりに、洗浄、呼び水、漱ぎ、再循環、および消毒のために、精製された水を使用する。

透析液または精製された水は、透析液療法ユニット164に送達され、制御された所望の様式において、透析液を加熱し、透析装置166に送達する。図示される実施形態では、システム150は、貯蔵容器40aに隣接して、またはその上に設置されたセンサ20を有する液体レベルおよび体積検出システム10を使用する。ケーブルまたはリボン34は、例えば、センサ20から、透析機械160の封入体内の安全処理エリアおよび制御盤100に延びている。制御盤100は、図16に示される実施形態では、処理盤12と通信する。

次に、図17を参照すると、バッチまたは半バッチ血液透析システム170が、図示される。一実施例のバッチまたは半バッチ透析システムは、2009年5月1日出願の米国特許公報第7,749,393号「Batch Filtration System For Preparation Of Sterile Fluid For Renal Replacement Therapy」に説明されており、その内容全体は、参照することによって本明細書に組み込まれるが、これは、システム10およびセンサ20に関連する環境目的のためであり、その他の点では、システム10およびセンサ20は、全体的かつ完全に本明細書に説明される。透析システム150のような透析システム170は、前述のようなオンライン水精製ユニット154につながる水入口線152を含む。濾過水は、精製水線156を介して、精製ユニット154から流出するが、代わりに、濾過水は、精製された水を、線156を介して、透析機械180において使用するために好適な透析液に変換するために必要とされる化学薬品172の供給量を保持するタンクまたは容器40bに送達される。センサ20は、ケーブルまたはリボン34を介して、制御盤100に接続され、順に、本明細書に説明されたように、マイクロプロセッサおよび関連付けられたメモリ12と通信する。

透析機械180は、透析液入口線174を介して、混合された透析液をタンクまたは容器40bから引き出す。透析液入口線174は、透析液加熱および体積制御送達ユニット182につながる。透析液送達ユニット182は、加熱された透析液を制御様式(圧力および流量)で透析装置166に送達し、同様に、透析液を同様の制御様式で透析装置166から除去する(例えば、所望の量の限外濾過を患者から除去する)。

感知システム10は、ここでは、タンクまたは容器40b内に充填された、ユニット154から精製された水のレベルを検出するために提供される。センサ20は、最初に、濃縮化学薬品172が、療法に使用するために十分なレベルまで希釈されたことが把握される点まで、流体レベルが上昇することを測定する。本レベルは、必要な場合、1つ以上の温度補償伝導性読み取りを介して、確認することができる。レベルセンサ20および感知システム10が、次いで、療法の間、恐らく、十分なバッチ透析液が作成される場合、複数回の療法にわたって、使用され、容器40b内に残留する混合された透析液の量を決定する。例えば、感知システム10が、十分な透析液が、継続または新しい療法のために、バッチ容器40b内に残っていないことを示す場合、患者は、適宜、通知されることが想定される。

次に、図18を参照すると、システム10は、バッグ付き腹膜透析システム190とともに動作するように図示される。好適な腹膜透析システム190の1つは、2009年1月23日出願の特許協力条約(「PCT」)公開第WO 2009/094183号「Fuluid Line Autoconnect Apparatus And Methods For Medical Treatment System」(PCT)に説明されており、その内容全体は、参照することによって本明細書に組み込まれるが、これは、システム10およびセンサ20に関連する環境目的のためであり、その他の点では、システム10およびセンサ20は、全体的かつ完全に本明細書に説明される。

腹膜透析システム190は、患者の腹膜内に注入するために好適な事前に混合された透析液の複数の供給バッグ192a〜192cを含む。供給バッグ192a〜192cの各々は、それぞれ、供給線196a〜196cを介して、透析液圧送カセット194に事前に接続される。腹膜透析サイクラー200は、圧送および弁カセット194を動作せるために提供される。特に、サイクラー200は、供給バッグ192a〜192cのうちの1つから流体を引き込み、加熱線198を介して、その流体を透析液加熱容器40cに送達する。加熱容器40c内の流体が、所望のレベルまで加熱されると、サイクラー200は、加熱された透析液を加熱線198から、カセット194内へ戻し、次いで、患者へと引き込む。

感知システム10は、本明細書に説明されるようなセンサ20を使用し、透析液加熱容器40cに送達され、そこから除去された流体の量を決定する。図示される実施形態では、センサ20は、ケーブルまたはリボン34内の電気線を介して、制御盤100と通信する。制御盤100は、順に、処理ユニット12を介して、通信する。

事前に混合された透析液が、一実施形態では、使用されるが、また、(i)異なるバッグ192a〜192cからの透析液成分、または、(ii)異なるバッグからの異なるデキストロースまたはグルコースレベルを有する事前に混合された透析液を引き込み、加熱/混合容器40c内で、成分または異なる透析液を生成および混合することが明示的に想定されることを理解されたい。感知システム10は、バッグ192a〜192cのいずれかから容器40c内へ圧送された各成分または透析液の量を把握するために使用される。例えば、異なるデキストロースまたはグルコースレベルを有する事前に混合された透析液は、バッグ192a〜192cから所望の量で引き出され、混合容器40c内で所望のハイブリッド透析液を生成し、次いで、患者への送達のために加熱されることができる。または、事前に混合物されると安定しない腹膜透析成分は、別個のバッグから引き出すことができる。

次に、図19を参照すると、透析液感知システム10は、医療流体送達システム210とともに使用され、薬物容器212、214、216、および218を介して、1つ以上の薬物を薬物注入ポンプ240を経由して患者に静脈内に送達することができる。薬物注入ポンプ240のための好適な実施形態の1つは、1997年10月27日出願の米国特許第6,269,340号「Infusion Pump With An Electronically Loadable Drug Library And A User Interface For Loading The Library」、に説明されており、その内容全体は、参照することによって本明細書に組み込まれるが、これは、システム10およびセンサ20に関連する環境目的のためであり、その他の点では、システム10およびセンサ20は、全体的かつ完全に本明細書に説明される。異なる薬物は、それぞれ、流体線222、224、226、および228を介して、薬物保持タンク40dに選択的に圧送される。注入ポンプは、薬物供給部から、それぞれ、弁232、234、236、および238の開閉を介して選択的に圧送する。注入ポンプ240の蠕動ポンプ244等のポンプは、薬物またはそれらの混合物を保持タンク40dから患者に圧送する。

図18の腹膜透析システム190と同様に、図19の薬物送達システム210は、供給部212〜218から、薬物保持タンク40dを通して、患者に薬物を連続して送達することができる。代替として、薬物成分または事前に混合された薬物は、容器40d内で混合される。センサ20は、保持タンク40d内の流体の総量を監視する。センサ20はまた、供給部212〜218のいずれかから、組み合わせて、容器40d内で所望の薬物または薬物混合物をもたらすための精密な量の薬物を計測する。感知システム10は、ケーブルまたはリボン34を介して、制御盤100に接続される、センサ20を含む。制御盤100は、順に、処理ユニット12と通信する。

本明細書に説明される主題の側面は、単独で、または本明細書に説明される1つ以上の他の側面と組み合わせて、有用であり得る。前述の説明を限定するわけではないが、本開示の第1の側面では、医療流体システムは、あるレベルで流体を保持する容器と、選択された動作周波数で入力信号を供給する電源と、容器に動作可能に接続され、放出電極および受信電極を含む、無線周波数レベルセンサであって、電極が、伝送線として動作する、レベルセンサと、センサに動作可能に接続される双方向連結器であって、連結器が、入力信号を受信し、入射信号および反射信号を出力し、入射信号が、第1の位相を含み、反射信号が、第2の位相を含む、連結器と、第1の位相および第2の位相を受信し、第1の位相と第2の位相との間の差異を表す差異信号を出力する位相検出器であって、差異信号が、容器内の流体のレベルに関連付けられる、検出器とを含む。

先行側面のうちの任意の1つ以上と組み合わせて使用され得る、本開示の第2の側面によると、本システムは、容器が空の場合に容器の第1の周波数掃引を行い、伝送線の位相を読み取り、容器が満水である場合に容器の第2の周波数掃引を行い、伝送線の位相を読み取り、第1の周波数掃引および第2の周波数掃引が、重複位相シフト結果を生成する周波数を選択することによって、動作周波数を選択するように構成および配置される。

先行側面のうちの任意の1つ以上と組み合わせて使用され得る、本開示の第3の側面によると、動作周波数は、約1.4GHzであるように選択され、放出電極と受信電極との間の距離は、約0.08インチ〜約0.31インチであるように選択され、放出電極は、約0.47インチ幅であるように選択され、受信電極は、約0.47インチ幅であるように選択され、放出電極および受信電極は、容器から約0.08インチであるように選択される。

先行側面のうちの任意の1つ以上と組み合わせて使用され得る、本開示の第4の側面によると、放出電極および受信電極は、流体保持容器の満水レベルを示す長さまで延びている。

先行側面のうちの任意の1つ以上と組み合わせて使用され得る、本開示の第5の側面によると、本システムは、センサと動作可能であり、差異信号を容器内の流体のレベルに関連付ける記憶されたデータとともに動作するように構成される、プロセッサを含む。

先行側面のうちの任意の1つ以上と組み合わせて使用され得る、本開示の第6の側面によると、流体レベルは、第1の流体レベルであり、タンク内側の第1の流体レベルは、伝送線の第1の負荷を示す。

先行側面のうちの任意の1つ以上と組み合わせて使用され得る、本開示の第7の側面によると、タンク内側の第2の流体レベルにおける流体は、伝送線の第2の負荷を示す。

先行側面のうちの任意の1つ以上と組み合わせて使用され得る、本開示の第8の側面によると、入力信号は、放出電極および受信電極を囲む電場を発生させ、また、実質的に、容器内の流体のレベルを規定する平面に垂直方向に、放出電極と受信電極との間に伝搬する無線周波数波を発生させる。

先行側面のうちの任意の1つ以上と組み合わせて使用され得る、本開示の第9の側面によると、伝送線は、スロットライン伝送線である。

先行側面のうちの任意の1つ以上と組み合わせて使用され得る、本開示の第10の側面によると、伝送線が受けるインピーダンスは、等価誘電定数εを示し、等価誘電定数εは、誘電定数εoおよびεdに基づく。

先行側面のうちの任意の1つ以上と組み合わせて使用され得る、本開示の第11の側面によると、等価誘電定数は、

である。

先行側面のうちの任意の1つ以上と組み合わせて使用され得る、本開示の第12の側面によると、誘電定数εdの値は、容器内の流体のレベルに基づいて変動する。

先行側面のうちの任意の1つ以上と組み合わせて使用され得る、本開示の第13の側面によると、医療流体システムは、流体を保持する容器であり、流体が、第1の時間では、第1の伝導性を有し、流体が、第2の時間では、第2の伝導性を有する、容器と、容器と動作可能な関係に位置付けられている無線周波数レベルセンサであって、その無線周波数動作が、(i)容器内の流体のレベルまたは体積を示し、(ii)少なくとも実質的に、流体が、第1の伝導性または第2の伝導性を有するかどうかに無関係であるように構成され、無線周波数レベルセンサが、無線周波数信号受信電極に隣接して離間されている無線周波数信号放出電極を含み、放出および受信電極が、スロットライン伝送線をモデル化する、レベルセンサとを含む。

第13の側面と組み合わせて、先行側面のうちの任意の1つ以上と組み合わせて使用され得る、本開示の第14の側面によると、放出電極と受信電極との間を伝搬する無線周波数波が受けるインピーダンスは、容器内側の流体のレベルに伴って変化する。

第13の側面と組み合わせて、先行側面のうちの任意の1つ以上と組み合わせて使用され得る、本開示の第15の側面によると、本システムは、入射波および反射波を発生させ、プロセッサは、入射波と反射波との間の位相シフトを示す信号を提供するように構成される。

第13の側面と組み合わせて、先行側面のうちの任意の1つ以上と組み合わせて使用され得る、本開示の第16の側面によると、位相シフトを示す信号は、容器内の流体のレベルに対応する。

第13の側面と組み合わせて、先行側面のうちの任意の1つ以上と組み合わせて使用され得る、本開示の第17の側面によると、プロセッサは、入射波と反射波の大きさの比率を示す信号を提供するように構成される。

第13の側面と組み合わせて、先行側面のうちの任意の1つ以上と組み合わせて使用され得る、本開示の第18の側面によると、プロセッサは、入射波と反射波の大きさの比率および位相シフトに基づいて、インピーダンスを示す信号を提供するように構成される。

第13の側面と組み合わせて、先行側面のうちの任意の1つ以上と組み合わせて使用され得る、本開示の第19の側面によると、インピーダンスを示す信号は、容器内の流体のレベルに対応する。

本開示の第20の側面によると、図1に関連して図示および説明される構造および機能性のいずれも、先行側面のうちの任意の1つ以上と組み合わせて使用され得る。

本開示の第21の側面によると、図2に関連して図示および説明される構造および機能性のいずれも、先行側面のうちの任意の1つ以上と組み合わせて使用され得る。

本開示の第22の側面によると、図3に関連して図示および説明される構造および機能性のいずれも、先行側面のうちの任意の1つ以上と組み合わせて使用され得る。

本開示の第23の側面によると、図4に関連して図示および説明される構造および機能性のいずれも、先行側面のうちの任意の1つ以上と組み合わせて使用され得る。

本開示の第24の側面によると、図5に関連して図示および説明される構造および機能性のいずれも、先行側面のうちの任意の1つ以上と組み合わせて使用され得る。

本開示の第25の側面によると、図6に関連して図示および説明される構造および機能性のいずれも、先行側面のうちの任意の1つ以上と組み合わせて使用され得る。

本開示の第26の側面によると、図7に関連して図示および説明される構造および機能性のいずれも、先行側面のうちの任意の1つ以上と組み合わせて使用され得る。

本開示の第27の側面によると、図8に関連して図示および説明される構造および機能性のいずれも、先行側面のうちの任意の1つ以上と組み合わせて使用され得る。

本開示の第28の側面によると、図9に関連して図示および説明される構造および機能性のいずれも、先行側面のうちの任意の1つ以上と組み合わせて使用され得る。

本開示の第29の側面によると、図10に関連して図示および説明される構造および機能性のいずれも、先行側面のうちの任意の1つ以上と組み合わせて使用され得る。

本開示の第30の側面によると、図11に関連して図示および説明される構造および機能性のいずれも、先行側面のうちの任意の1つ以上と組み合わせて使用され得る。

本開示の第31の側面によると、図12に関連して図示および説明される構造および機能性のいずれも、先行側面のうちの任意の1つ以上と組み合わせて使用され得る。

本開示の第32の側面によると、図13に関連して図示および説明される構造および機能性のいずれも、先行側面のうちの任意の1つ以上と組み合わせて使用され得る。

本開示の第33の側面によると、図14に関連して図示および説明される構造および機能性のいずれも、先行側面のうちの任意の1つ以上と組み合わせて使用され得る。

本開示の第34の側面によると、図15に関連して図示および説明される構造および機能性のいずれも、先行側面のうちの任意の1つ以上と組み合わせて使用され得る。

本開示の第35の側面によると、図16に関連して図示および説明される構造および機能性のいずれも、先行側面のうちの任意の1つ以上と組み合わせて使用され得る。

本開示の第36の側面によると、図17に関連して図示および説明される構造および機能性のいずれも、先行側面のうちの任意の1つ以上と組み合わせて使用され得る。

本開示の第37の側面によると、図18に関連して図示および説明される構造および機能性のいずれも、先行側面のうちの任意の1つ以上と組み合わせて使用され得る。

本開示の第38の側面によると、図19に関連して図示および説明される構造および機能性のいずれも、先行側面のうちの任意の1つ以上と組み合わせて使用され得る。

本明細書に説明される本好ましい実施形態への種々の変更および修正が、当業者に明白となるであろうことを理解されたい。そのような変更および修正は、本主題の精神および範囲から逸脱することなく、かつその意図された利点を損なうことなく、行うことができる。したがって、そのような変更および修正は、添付の請求項によって網羅されることが意図される。

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