Weighing the method and apparatus of the liquid

申请号 JP24233494 申请日 1994-09-08 公开(公告)号 JP2672264B2 公开(公告)日 1997-11-05
申请人 ベーリンガー・マンハイム・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング; 发明人 クローゼ ジグマー; クラウゼ フリーデマン;
摘要
权利要求 (57)【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 a) 棒状の移送部材を液体に接触させて
    液体の液滴を該移送部材のフロント面に付着させる、ま
    たは液体を平らな表面部材を有する移送部材の上に加え
    接触工程、 b)液滴および少なくとも移送部材の一部が照らされ、
    そして光学システムが少なくとも液滴の画像および少なくとも1つの移送部材の一部の画像を光学センサ上に作成する像形成工程、 c)液滴の輪郭が光学センサ上につくられた少なくとも一つの画像を元にして決定され、そして液滴の体積が前記決定された輪郭から算出される光学的測定工程、および d)移送部材に付着している液滴が分析容器に移送される移送工程からなる液体の計量方法。
  • 【請求項2】 前記液滴および少なくとも前記移送部材の一部に互いに平行でない少なくとも空間的に2方向で照らされ、その結果えられる該液滴および該移送部材の一部の少なくとも2つの像が体積の算出のために用いられる請求項1記載の液体の計量方法。
  • 【請求項3】 a)付着力および/または引力により、
    液体が付着するフロント面を有する棒状の移送部材、ま
    たは液体をその上に加えることのできる平らな表面部材
    を有する移送部材であって液体の少なくとも1つの液滴
    が付着する該移送部材 b)少なくとも1つの光源をもち、かつレンズ、鏡およ
    び絞りの配置をもちうる照射ユニット、 c)移送部材を支持し、かつ照射ユニットの光路内で少
    なくとも1つの空間方向における移送部材の動きを許容
    する調節装置、 d)光が移送部材を通過したあと該光を検出し、かつレ
    ンズ、鏡および絞りの配置をもちうる検出装置、 e)検出装置ユニットからの信号により液体の少なくと
    も1つの液滴の輪郭を決定し、ついで液体の液滴の体積
    を算出する評価装置、 f)液体の少なくとも1つの液滴を有する移送部材を分
    析容器内に移送する移送 装置からなる液体の計量システ
  • 【請求項4】 前記評価装置が、前記検出装置の信号に
    基づき、液体の少なくとも1つの液滴の輪郭を決定し、
    ついで液体の少なくとも1つの液滴の体積を計算するた
    めに、限界値法またはスプライン関数法を用いている請
    求項3記載の液体の計量システム
  • 【請求項5】 前記調節装置が、レンズシステムの焦点
    に液体の前記少なくとも1つの液滴を位置づけ、光学セ
    ンサ上に該少なくとも1つの液滴の少なくとも1つの像
    を投影する請求項3記載の液体の計量システム
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【産業上の利用分野】本発明は液体を計量するための方法および装置に関する。 さらに詳しくは、サンプル液体の液滴の体積が光学的測定手段によって決定される方法および装置に関する。

    【0002】本発明は、化学臨床分析機用の液体を計量する分野にある。 したがって、この分野の専門家は従来技術でよく知られている液体の計量方法および光学装置にも精通している物理学者または物理化学者である。

    【0003】

    【従来の技術】従来技術に、いわゆるディリュータ(d
    iluters)と呼ばれる高精度のピストンによって液体が分量される方法がある。 数マイクロリットルの範囲内の液体の量であれば、いわゆるマイクロピペットと呼ばれるもので計量することができる。 液体をマイクロリットルの範囲で計量する別の方法がドイツ特許出願第4243247.2号明細書に記載されている。 この方法では、キャピラリチューブ内の液体レベルが電子光学素子により検出され、キャピラリチューブ内で変化する液体レベルが計量値に変換される。 この方法は充分に正確な計量を保証するために液体のメニスカス(meni
    scus)の光学的検出を取り扱っている。

    【0004】ゆえに、従来技術で知られている方法の欠点は、約1マイクロリットルより多い量の液体を計量できるにすぎないという点である。 そのうえ、液体に接する器具部分は比較的複雑かつ高価であり、使い捨て部品より繰り返し使用できることが求められているのが実情である。

    【0005】

    【発明が解決しようとする課題】液体を計量するための方法と装置を提供することが本発明の目的である。 本発明はまた、1マイクロリットル未満の液体の体積を信頼性がありかつ正確に計量できるようにすることを目的とする。 本発明の他の目的は計量装置の汚染を排除することにある。

    【0006】

    【課題を解決するための手段】液体の計量のための本発明の方法は、 a)液体の液滴が移送部材(transfer ele
    ment)に付着するように、該移送部材が液体に接触させられるような接触工程、 b)液滴および少なくとも移送部材の一部が照らされ、
    そして光学システムが少なくとも液滴の画像(pict
    ure)および少なくとも1つの移送部材の一部の画像を光学センサ上に作成する像形成(imaging)工程、 c)液滴の輪郭(contour)が光学センサ上につくられた少なくとも一つの画像を元にして決定され、そして液滴の体積が前記決定された輪郭から算出される光学的測定工程、および d)移送部材に付着している液滴が分析容器に移送される移送工程からなる方法に関する。

    【0007】さらに本発明は、照射部材用ユニット、調節装置、検出装置、評価装置および移送装置を含み、液体の液滴の体積を光学的に決定する、液体を計量するためのシステムに関する。

    【0008】

    【作用および実施例】本発明の方法は数ナノリットルからマイクロリットルまでの極少量の液体の計量を取り扱う。 本発明で理解される計量は、予め決められた量の液体を分析容器に放出するものではなく、むしろ本質的に予め決定することができないある量の液体を加えることにあり、液体が分析容器内に移送される前に高精度で決定しうるものである。 このことは、通常、液体の分析の可能性を制限するものではない。 用いられるサンプルの量に関しては、すでに知られている分析方法は比較的融通がきくものである。 しかしながら、前記の分析の精度は決定が可能なサンプルの計量値の精度に直接関係する。

    【0009】本発明の方法では、計量されるべき液体が移送部材と接触する。 これは、たとえば、移送部材を計量される液体に浸し、そしてその後再び取り出すことによりなされる。 移送部材に付着する液体は分析容器に加えられるサンプルの量である。 液体は、しかしながら、
    また、付着(adhesive force)および/または引力(gravitational forc
    e)によって付着するために、移送部材の上に直接加えることもできる。

    【0010】移送部材に液体を接触させるこれら異なった可能性によって、後者ではさまざまな形および大きさをとりうる。 移送部材は、たとえば、計量される液体に浸されて、移送部材のフロント面(front sid
    e)に液滴の形で液体が付着するような棒の形状でありうる。 計量される液体の量は移送部材のフロント部分の形を変化させることにより変わりうる。 さらに、付着している液体の量は、たとえば粘性などの液体の特性のみならず移送部材の表面特性にも依存する。 好ましい実施例では、棒状の移送部材は繊維である。 利用可能な物質は、ガラスや、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルメタクレート、ポリエチレンテレフタレートのようなプラスチックス、金属、合金を含む。 本発明に特に適する移送部材は、棒状体の外周面が計量される液体に小さい付着力しか示さず、フロントの表面が好適な吸着性を示すばあいのものである。 そのような実施態様では、
    移送部材のフロントの表面に付着する液滴は、体積の決定をより複雑にする移送部材の壁部には付着しない。 小さな棒の形状をもつ本発明における移送部材は長い繊維を切る、溶融するまたは他のどんな方法でも、その長さを減少させることでうることができる。 移送部材は、たとえばフラウンホーファー インスティテュート(Fr
    aunhofer Institute)「マテリアル サイエンスモノグラフ(Material Scie
    nce Monographs)」67、203ページ以下参照、1991年に記載されているようにコーティングされることがとくに好ましい。 移送部材に使用される物質がサンプル液体に対して強い吸着力をもつものであるばあい、移送部材の外側を撥液性(liquid−
    repellent)フィルムで覆ってもよい。 そのような繊維状の移送部材を分割すると、切断端は吸着能(通常親性)を有するが、外周面は小さい吸着力(通常疎水性)を示す。

    【0011】他の好ましい実施例では、移送部材が計量される液体の液滴よりも大きい平らな表面の部材(el
    ement)をもつ。 本発明によると、プラスチックスやガラス、金属製の箔が使用できる。 有利には、これら使用される材料が少なくとも部分的には光を通す物質を含んでいる。 移送部材の表面が球形の液滴の形成を助けるため、表面で液体がブリーディングするのを避けるために撥液性であることも有利である。

    【0012】物理的に、疎水性の表面物質は水性の液滴がその上に大きな濡を形成するものと認識ができる。
    この適用に好適なプラスチックスはポリビニリデンフルオイド(テフロン)、ポリエチレン、ポリプロピレン、
    およびポリメチルメタクレートを含む。 低い疎水性をもつ表面は、たとえばオルガノシランでコーティングすることによりえられる。

    【0013】本発明によると、移送部材に付着する液体の体積は吸着された液体の輪郭を光学的に測定することにより決定される。 液体が存在しない状態の移送部材の輪郭を最初に測定し、ついで液体で覆われた移送部材の体積を算出することが好ましい。

    【0014】光学的測定を行なうために、移送部材を照らし、移送部材を通過した後に光線は光学センサに向かう。 本発明で使用されるサンプルの体積として、ここでは、液体の液滴はミリメートルおよびそれ以下の範囲内にあり、光は大きく回折する。 体積を決定するために、
    輪郭の決定に回折が含まれることが要求されるような高い精度で液滴の輪郭が決定されなければならない。

    【0015】図1に光がどのように端部で回折されるかを示す。 輝度の関数h(x)から物体Dの物理的な端(physical edge)(地点x′ 1またはC
    で示される)はxの大きな値(基準輝度、たとえば領域Aで定められる)に対して約25%の輝度であることがわかる。 ゆえに、物理的な端は、基準輝度、たとえば、
    可能な最大の輝度をまず決定し、ついで該基準輝度の2
    5%に相当する輝度の地点を決定することにより決められる。 実際には、しかしながら、物理的な端の決定値を校正することがより好ましい。 これを達成するために、
    知られておりそして正確に輪郭を定められた物体が光線に当たるように置かれる。 端での輝度の割合は、所定の配置(arrangement)に対して輝度関数を測定することにより決定されうる。 どのような配置(光の強度、光線の方向)の変化も通常、再校正が必要である。 未知の輪郭をもつ物体が測定されると、物理的な端での輝度関数が決定され、予め決めた校正に基づいて評価される。 単純な限界値法(threshold pr
    ocess)では、基準輝度に基づいた輝度の割合にしたがって、前記の端に相応するカーブの1点が、対象物の端に関連する。 こうした方法は輝度カット−オフ値(brightness cut−off valu
    e)として知られている。

    【0016】より複雑な評価手法では、輝度のカーブのより広い部分が計算に含まれ、その範囲は、たとえば、
    x′ 1 −Fからx′ 1 +5Fまでである。 関数の測定部分はスプライン関数で近似される。 スプライン関数の係数はポイントx′ 1 、すなわち物理的な端の輝度関数の物理モデル(physical model)と比較して決定される。

    【0017】液滴の体積を決定するために、輝度関数が液滴のさまざまな異なった点において決定されなければならない。 いったん液滴の輪郭および液滴が隣接している移送部材の輪郭が決定されると、液滴の体積が計算されうる。 計算は、たとえば、円のまたは楕円の液滴のモデルを基にしてなされる。 極めて単純なモデルでは、移送部材に付着している液滴は球のセグメントの形を有すると仮定されうる。 このばあい、液滴の決定された輪郭は、球の表面の曲率を考慮して結論づけられ、ここで曲率は半径である。 液滴の体積は相応する球のセグントの体積から数学的に結論づけることができる。 類似した単純なモデルでは、移送部材に付着している液滴が楕円体のセグメントであると考えられる。 複雑なコンピュータ処理の方法では、液滴の表面がまずスキャンされ、そして基準点に基づき、輪郭が補間関数(interpol
    ation function)で決定される。 体積の実際の決定は多面体の液滴の輪郭の下で空間を埋めていくことにより実行される。

    【0018】後者の方法では、液滴に接触する移送部材の表面の不規則性を考慮することも可能である。

    【0019】これらの数学的に複雑な方法に加えて、移送部材上に既知の体積のものを与え、その結果えられる輪郭を決定することにより、体積決定のめたの技術的解決法を提供することも可能である。 これらの測定方法は未知の量を決定するための検量線を確立するために使用される。

    【0020】体積の決定につづいて、サンプル液滴の付着した移送部材は分析容器または別の分析にできるだけ早く移送される。 一般的に、移送部材とサンプルとが接触してから、分析が始まるまでの時間間隔は液体の蒸発を避けるためにできるだけ短くされるべきである。 正確な分析のためには移送部材とサンプルとの接触と体積の決定とのあいだの時間のみが重要である。 なぜなら、あとに続く濃度の計算が測定された体積を基準になされるためである。 臨床分析に関連する被分析物が高い蒸気圧を有してるいとき、体積の決定後の蒸発は、多くのばあい、濃度計算に関して無関係である。

    【0021】経験上、400ナノリットルと1マイクロリットルとの間の範囲のサンプル体積に対しては、蒸発による濃度の決定における誤差率を3%より小さく維持するために、サンプルを採取したあと、3〜5秒以内で測定が可能である。 とくに気圧、温度、湿度に代表される周囲状態がすべて知られているばあい、所定時間にわたる蒸発量は経験的に決定されるかまたは計算されうる。 小さな液滴の蒸発量の計算に関する説明はパイス(Peiss)の「C.N.J.Appl.Phy
    s. 」65(12)15に記載されている。 経験的にまたは数学的に決定される蒸発した物質の量は、分析の精度をあげ、本発明によって決定される液滴の体積の精度を上げるために使用される。

    【0022】計量の精度を向上させる他の可能性として、サンプル液滴の蒸発を減らすことがある。 周囲の気温を下げることや、とくには湿度を上げることにより実施可能である。

    【0023】さらに本発明は、つぎの部材を有する液体を計量するためのシステムを含む。

    【0024】a)付着力および/または引力により液体の少なくとも1つの液滴が付着している、該液体の少なくとも1つの液滴を有する移送部材、 b)少なくとも1つの光源をもち、かつレンズ、鏡および絞りの配置をもちうる照射ユニット、 c)移送部材を支持し、かつ照射ユニットの光路内で少なくとも1つの空間方向における移送部材の動きを許容する調節装置、 d)光が移送部材を通過したあと該光を検出し、かつレンズ、鏡および絞りの配置をもちうる検出装置、 e)検出装置ユニットからの信号により液体の少なくとも1つの液滴の輪郭を決定し、ついで液体の液滴の体積を算出する評価装置、 f)液体の少なくとも1つの液滴を有する移送部材を分析容器内に移送する移送装置 からなる液体の計量システム。

    【0025】本発明のシステムは移送部材および移送部材に付着している液体の液滴を照らすための照射ユニットを有する。 使用可能な光線は通常のランプ、たとえば白熱ランプやハロゲンランプである。 好ましい態様では、これらのランプが一定の輝度を保つように操作されている。 有利な実施態様としては平行光線の束がレンズシステムを介して光源の光から発生されることである。
    光線の束は移送部材を移送部材に付着する液滴とともに照らすために使用される。 2番目のレンズシステムでは、液滴および隣接する移送部材の像がセンサ上につくられる。 液体の液滴が、像をつくるレンズシステムの焦点にあるばあいは、再生可能(reproducifl
    e)であり、それゆえにとくに有利な条件である。 これは、調節装置を用いて達成される。

    【0026】液滴の像は、1次元、好ましくは2次元の輝度の評価ができる光学的センサ上に投影される。 好適な手段はいわゆるビジコンまたは半導体の影像センサである。 好ましくはCCD(Charge Couple
    d Device、荷電結合素子)アレイが比較的低価格で市販のものがえられ、像の高解像度が確保できる。

    【0027】それぞれのセンサが、センサの素子の信号から1次元または2次元の画像をつくるコンピュータシステムに接続されている。

    【0028】前記の方法では、1次元または2次元の液滴の投影像(projection)をうることが可能である。 しかしながら、体積を決定するためには、液体の空間的な構造を知ることが必要である。 隣接する移送部材は、それゆえに、いくつもの空間的な方向から液滴を照らすために使用される。 このことはビームスプリッタ(たとえば、プリズム)により光源を分割し、それらから光システムを経由していくつかの空間的方向から液滴に再度当てることで実現できる。 棒状の移送部材では、移送部材軸方向に直交する2または3方向にて液滴が照らされることが好ましい。 平らな移送部材に配置された液滴に関しては、移送部材の表面に平行および直角に照らすのが好ましい。

    【0029】光線が一度液滴を通過すると、いくつかのセンサに直接導かれうるか、または好ましくは、鏡システムを介して単一のセンサに導かれうる。 単一のセンサが使用されるばあい、別々の光線をつぎつぎと活性化させることおよび存続する光線を不活性化させることが好ましい。

    【0030】図2Aはサンプル液体が付着していないガラス繊維を示す。 フロント面の表面が不規則であることが明らかに判る。 図2Bはサンプル液体と接触をさせたあとの前記と同じガラス繊維である。 ガラス繊維に付着した液体は球のセグメントの形を示している。 しかしながら、このばあい、体積の決定においてガラス繊維の切断端の構造を考慮に入れなければならない。

    【0031】図3は棒状の移送部材を用いた液滴のサンプル体積を測定するためのシステムの配置を示す概略説明図である。 光源1の光はレンズ、絞りおよび鏡のシステムを経由し、移送部材4に付着しているサンプルに向けられている2本の光線2と3とに分けられる。 棒状の移送部材の軸は、前記説明図(図3)の紙面に直交している。 光線2と3は順に、この移送部材の軸に直交する方向である2つの直交方向からサンプル液滴を照らす。
    照射されているサンプル液滴はレンズシステム5および6の焦点の位置に置かれ、それにより鮮明な画像(pi
    cture)がCCDカメラ8でつくられるように像が形成される。 レンズシステム5と6から出てくる光線の束は、鏡、絞りおよびレンズを通り抜ける。 半透過性の鏡7は光線の一部をCCDカメラ8に向かわせる。

    【0032】図4は支持部材上の液滴の体積を決定するためのシステムを示す。 光源10から出てくる光は光線スプリッタ11により2本の部分ビーム12および13
    に分けられる。 サンプル液体14は支持部材15上で液滴の形状を有する。 光線12は側面から、たとえば平らなサンプルキャリア15に対し平行方向から、サンプル液体を照らす。 光線13は液滴14を頂部5から照らし、光透過性の支持部材15を横切る。 光線12および13がサンプル液滴を通過すると、共通の像が半透過性の鏡16によりセンサ17でつくられる。

    【0033】図5は棒状の移送部材上の楕円体のサンプル液滴を測定するための配置を示す説明図である。 移送部材が、たとえば糸を切断することによってつくられると、その切断では理想的な円形とならず、楕円体の端となる。 そのような移送部材に付着するサンプル液滴も楕円体状になると推測できる。 円形の移送部材に置かれた液滴はゆがんだ形を呈する可能性もある。 したがって、
    液滴が平坦な移送部材上に供給されたとき、液滴は理想的な円形を呈さず、ゆがむであろう。 楕円の長い方のまたは短い方の主軸を決定するために、1平面上の3方向においてサンプル液滴を照らす必要がある。

    【0034】光源20によって発光した光は凸レンズを通して焦点を合わせられ、そして光線の束22および2
    3に光線を分ける光線スプリッタ21に向かう。 光線の束22は光線スプリッタ24により光線25をつくるために再度分けられる。 光線22、23ならびに25は棒状の移送部材26および該移送部材に付着するサンプル液滴を移送部材の軸に直交するように照らす。

    【0035】図5において、棒状移送部材の軸は、前記説明図(図5)の紙面に直交している。 光線の束は1つの面上(前記説明図(図5)の紙面の面上)に位置し、
    そしてお互いに60度の角度を形成している。 半透過性の鏡27および28は前記光線の束22、23、25を合わせてセンサ29に向かわせる。

    【0036】本発明を実施例に基づきさらに説明する。

    【0037】実施例1 まず、マイクロメータスクリューで測定されたガラスの小さい液滴を溶融することによりガラス棒に付けた。 測定装置内を、図3に描かれたような配置にした。 種々の評価方法を比較するために、液滴の面像は電子光学的に分析された。 面像はスプライン関数を用いる手法および限界値法により評価された。 スプライン関数法が適用されたばあいは、回折画像の情報は前記のように評価され、一方、限界値法が適用されたばあいは、基準輝度の25%に相当する輝度の地点のみが決定された。 マイクロメータスクリューを用いる測定では直径の最大値を与えるが、電子光学的手法では最終的に直径をうるために種々の層で液滴の輪郭の決定が求められる。 表1は異なる大きさのガラスの2つの液滴で実施した一連の測定の結果を示す。 画像は7×7μmの画素寸法のCCDカメラで撮影された。 解像度を増すために約1.8×1.8
    μmの大きさで補間手法(interpolation
    procedure)が用いられた。 表1によると電子光学的手法ではガラスの液滴の直径は容易に再現できることがわかる。 No. 7の測定のみが非常に低い輝度で行なわれたために許容範囲を超えている。

    【0038】

    【表1】

    実施例2 棒状の移送部材でのサンプル体積の計量 移送部材が、棒の端の正確な画像がCCDカメラでつくられるように測定装置(図3による)に取付けられている。 移送部材は、たとえば、ガラス繊維の一片や外側をコーティングした細い金属ワイヤの一片である。 相応する装置に関しては、サンプルキュベットが、前記棒がサンプル液に浸されているあいだに、移送部材に取り付けられる。 測定装置に取り付けられている液体レベルセンサは、前記液体中の棒の侵入深さをモニターするために用いられる。 サンプルキュベットを取り除いたのちに、


    液体が付着している移送部材は本発明により蒸発による誤差をできるかぎり避けるために即座に光学的に測定される。 つぎに、棒を反応キュベットにサンプルとともに加え、サンプル体積を計算した後に、相応する量の試薬と緩衝溶液が加えられる。

    【0039】本発明の好ましい実施態様をまとめるとつぎのとおりである。

    【0040】(実施態様1)前記液滴および少なくとも前記移送部材の一部に互いに平行でない少なくとも空間的に2方向で照らされ、その結果えられる該液滴および該移送部材の一部の少なくとも2つの像が体積の算出のために用いられる前記本発明の液体の計量方法。

    【0041】(実施態様2)前記移送部材が少なくとも1つのフロント面および1つの周表面をもつ棒状体であり、前記液滴が移送部材の該フロント面に付着する前記本発明または実施態様1記載の液体の計量方法。

    【0042】(実施態様3)前記棒状の移送部材が前記液体が本質的に付着しない外表面および前記液体が付着するフロント面をもつ実施態様2記載の液体の計量方法。

    【0043】(実施態様4)前記移送部材が前記液滴の直径よりも大きい平らな表面部材をもつ前記本発明または実施態様1記載の液体の計量方法。

    【0044】(実施態様5)前記液滴と移送部材の前記平らな表面部材との間に形成される濡角が90度より大きい実施態様4記載の液体の計量方法。

    【0045】(実施態様6)計量するサンプルの体積が10〜500ナノリットルの範囲内にある前記本発明または実施態様2もしくは4記載の液体の計量方法。

    【0046】(実施態様7)前記液滴の少なくとも1つの像がCCDカメラで記録される前記本発明または実施態様2もしくは4記載の液体の計量方法。

    【0047】(実施態様8)前記少なくとも1つの像からの前記液滴と移送部材の一部の輪郭が、輝度のカットオフ値を用いるか、またはスプライン関数の助けを借りて回折パターンを用いて決定される前記本発明または実施態様2もしくは4記載の液体の計量方法。

    【0048】(実施態様9)前記照射ユニットが、移送部材に付着している液滴に照射する互いに平行でない空間方向に少なくとも2つの光束をもつ前記本発明の液体の計量システム。

    【0049】(実施態様10)前記移送部材が少なくとも1つのフロント面および1つの周表面をもつ棒状体である前記本発明または実施態様9記載の液体の計量システム。

    【0050】(実施態様11)前記移送部材が前記液滴の直径よりも大きい平らな表面部材をもつ前記本発明または実施態様9記載の液体の計量システム。

    【0051】(実施態様12)前記検出装置がレンズ、
    鏡および絞りからなるシステムを備えたCCDカメラである前記本発明の液体の計量システム。

    【0052】(実施態様13)前記評価装置が、前記検出装置の信号に基づき、液体の少なくとも1つの液滴の輪郭を決定し、ついで液体の少なくとも1つの液滴の体積を計算するために、限界値法またはスプライン関数法を用いている前記本発明の液体の計量システム。

    【0053】(実施態様14)前記調節装置が、レンズシステムの焦点に液体の前記少なくとも1つの液滴を位置づけ、光学センサ上に該少なくとも1つの液滴の少なくとも1つの像を投影する前記本発明の液体の計量システム。

    【0054】

    【発明の効果】本発明によれば、1マイクロリットル未満の液体の液滴の体積を信頼性よく正確に計量することができると共に、計量装置の汚染を最小限に抑えることができる。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】端の部分での回折写真(図中上部)およびそれについての輝度関数の理論上のコースを示す説明図(図中下部)である。

    【図2】液滴が付着しているばあい(図2B)、および付着していないばあい(図2A)の棒状の移送部材の好適な実施例である繊維の形状を示す写真である。

    【図3】棒状の移送部材で体積を光学的に決定するための装置の説明図である。

    【図4】平面状の移送部材で体積を光学的に決定するための装置の説明図である。

    【図5】楕円体の液滴の体積を決定する装置の説明図である。

    【符号の説明】

    1 光源 2 光線 3 光線 4 移送部材 5 レンズシステム 6 レンズシステム 7 半透過性の鏡 8 CCDカメラ 10 光源 11 光線スプリッタ 12 部分ビーム 13 部分ビーム 14 サンプル液体 15 支持部材 16 半透過性の鏡 17 センサ 20 光源 21 光線スプリッタ 22 光線の束 23 光線の束 24 光線スプリッタ 25 光線の束 26 移送部材 27 半透過性の鏡 28 半透過性の鏡 29 センサ 30 レンズ 31 絞り 32 鏡

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジグマー クローゼ ドイツ連邦共和国、デー−82335 バー ク、ブライテンロー 7 (56)参考文献 特開 平5−45384(JP,A)

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