High purity x chromosome held sperm population and y chromosome holdings sperm population of

申请号 JP2001582502 申请日 2001-05-09 公开(公告)号 JP5071995B2 公开(公告)日 2012-11-14
申请人 エックスワイ,エルエルシー; 发明人 ケネス エム. エバンズ,; ムンステル, エリック ベー. ファン;
摘要
权利要求
  • X染色体保有精子細胞とY染色体保有精子細胞とを単離する方法であって、以下の工程:
    a. 哺乳動物の種の雄性から精子細胞を収集する工程;
    b. 少なくとも1種の蛍光色素を用いて該精子細胞の核内のDNAを染色する工程;
    c. 該精子細胞の核内のDNAにビームを照射する工程;
    d. 400ボルト未満において光電子増倍管により信号を生成することにより、該精子細胞の核内のビームを照射された染色DNAから放出される蛍光を検出する工程;
    e. 区別した精子細胞を、フローサイトメーターを使用して、X染色体保有集団とY染色体保有集団とに分離する工程;および f. 各々が90%より高い純度を有する、該分離した精子細胞のX染色体保有集団およびY染色体保有集団を収集する工程、
    をa〜fの順序で実施する点で特徴付けられる、方法。
  • 請求項1に記載の、X染色体保有精子細胞とY染色体保有精子細胞とを単離する方法であって、ここで 、さらに、前記工程d. の後で、かつ、前記工程e. の前に、前記精子細胞の核内のDNAの量を評価する工程を 行うことを特徴とする、方法。
  • 請求項2に記載の、X染色体保有精子細胞とY染色体保有精子細胞とを単離する方法であって、 前記工程e. は、以下の工程:
    前記精子細胞を流体流に導入する工程;
    該流体流中に巻き込まれた該精子細胞を分析する工程;
    該巻き込まれた精子細胞の1つを有する液滴を複数形成する工程;
    該液滴に巻き込まれた該精子細胞の 核内のビームを照射された前記染色DNAから放出される前記蛍光に基づいて、該液滴の各々を区別して荷電させる工程;
    該液滴の各々を偏向する工程;および
    該液滴に巻き込まれた該精子細胞の該 核内のビームを照射された該染色DNAから放出される該蛍光に基づいて、該液滴の各々を区別して収集する工程、
    (a)〜(f)の順でさらに包含する、方法。
  • 請求項1に記載の、X染色体保有精子細胞とY染色体保有精子細胞とを単離する方法であって、ここで、前記精子細胞の前記核内の染色DNAを照射する前記工程が、20μm×160μmの楕円ビームパターンを有する照射ビームを発生させる工程をさらに包含する、方法。
  • 請求項4に記載の、X染色体保有精子細胞とY染色体保有精子細胞とを単離する方法であって、ここで、前記楕円ビームパターンが、前記精子細胞の長手方向軸に沿った長さに等しい高さから、該精子細胞の該長手方向軸に沿った長さの3倍の高さを有する、方法。
  • 請求項5に記載の、X染色体保有精子細胞とY染色体保有精子細胞とを単離する方法であって、ここで、前記精子細胞が、9マイクロメートルの長さの長手方向軸を有し、そして前記照射ビームパターンの前記高さが、20マイクロメートルである、方法。
  • 請求項4に記載の、X染色体保有精子細胞とY染色体保有精子細胞とを単離する方法であって、ここで、液滴を形成する前記工程が、前記精子細胞をカプセル化するに十分な大きさを有する液滴を形成する工程を包含する、方法。
  • オリフィスを有するノズルから前記流体流を射出する工程をさらに包含する、請求項7に記載の、X染色体保有精子細胞とY染色体保有精子細胞とを単離する方法であって、ここで、該オリフィスが、70マイクロメートルまたは100マイクロメートルの直径を有する、方法。
  • 請求項8に記載の、X染色体保有精子細胞とY染色体保有精子細胞とを単離する方法であって、さらに、以下の工程:
    a. 前記精子細胞を検出器に対して配向する工程;
    b. 該検出器に対する精子細胞配向に差示的に感受性の特徴を有する、該精子細胞から放出される光を検出する工程;
    c. 該精子細胞配向に差示的に感受性の特徴を有する該光を、精子細胞配向情報を含む少なくとも1つの信号に変換する工程;および d. 該検出器に対する該精子細胞の配向を決定する工程、
    を包含する、方法。
  • 請求項9に記載の、X染色体保有精子細胞とY染色体保有精子細胞とを単離する方法であって、前記検出器に対する前記精子細胞の決定された配向に基づいて、前記液滴を区別して収集する工程をさらに包含する、方法。
  • 請求項1、4、7、または9に記載の、X染色体保有精子細胞とY染色体保有精子細胞とを単離する方法であって、ここで、前記精子細胞のX染色体保有集団およびY染色体保有集団の前記純度が、90%〜100%の間、91%〜100%の間、92%〜100%の間、93%〜100%の間、94%〜100%の間、95%〜100%の間、96%〜100%の間、97%〜100%の間、98%〜100%の間、99%〜100%の間からなる群より選択される、方法。
  • 請求項1、4、7、または9に記載の、X染色体保有精子細胞とY染色体保有精子細胞とを単離する方法であって、1秒間あたり少なくとも5000の事象、1秒間あたり少なくとも6000の事象、1秒間あたり少なくとも7000の事象、1秒間あたり少なくとも8000の事象、1秒間あたり少なくとも9000の事象、1秒間あたり少なくとも10,000の事象、1秒間あたり少なくとも11,000の事象、1秒間あたり少なくとも12,000の事象、1秒間あたり少なくとも13,000の事象、1秒間あたり少なくとも14,000の事象、1秒間あたり少なくとも15,000の事象、1秒間あたり少なくとも16,000の事象、1秒間あたり少なくとも17,000の事象、1秒間あたり少なくとも18,000の事象、1秒間あたり少なくとも19,000の事象、1秒間あたり少なくとも20,000の事象、1秒間あたり少なくとも21,000の事象からなる群より事象速度を確立する工程をさらに包含する、方法。
  • 請求項1、4、7、または9に記載の、X染色体保有精子細胞とY染色体保有精子細胞とを単離する方法であって、ここで、前記精子細胞を分離する前記工程が、1秒間あたり少なくとも500分離、1秒間あたり少なくとも1,000分離、1秒間あたり少なくとも2,000分離、1秒間あたり少なくとも3,000分離、1秒間あたり少なくとも4,000分離、1秒間あたり少なくとも5,000分離、1秒間あたり少なくとも6,000分離、1秒間あたり少なくとも7,000分離、1秒間あたり少なくとも8,000分離、1秒間あたり少なくとも9,000分離、1秒間あたり少なくとも10,000分離からなる群より選択される分離速度を含む、方法。
  • 請求項1、4、7、または9に記載の、X染色体保有精子細胞とY染色体保有精子細胞とを単離する方法であって、ここで、前記巻き込まれた精子細胞の1つを各々有する液滴を形成する前記工程が、1秒間あたり少なくとも10,000の液滴、1秒間あたり少なくとも20,000の液滴、1秒間あたり少なくとも30,000の液滴、1秒間あたり少なくとも40,000の液滴、1秒間あたり少なくとも50,000の液滴、1秒間あたり少なくとも60,000の液滴、1秒間あたり少なくとも70,000の液滴、1秒間あたり少なくとも80,000の液滴、1秒間あたり少なくとも90,000の液滴、1秒間あたり少なくとも100,000の液滴からなる群より選択される液滴形成速度を含む、方法。
  • 前記哺乳動物の種がウシ哺乳動物を含む、請求項1に記載の、X染色体保有精子細胞とY染色体保有精子細胞とを単離する方法。
  • 前記哺乳動物の種がウマ哺乳動物を含む、請求項1に記載の、X染色体保有精子細胞とY染色体保有精子細胞とを単離する方法。
  • 前記哺乳動物の種がヒツジ哺乳動物を含む、請求項1に記載の、X染色体保有精子細胞とY染色体保有精子細胞とを単離する方法。
  • 说明书全文

    【0001】
    (I.技術分野)
    単離された高純度のX染色体保有精子集団またはY染色体保有精子集団および精子、粒子、または区別的特徴(例えば、重量、容量、DNA含有量など)に基づく事象を単離する技術。
    【0002】
    (II.背景)
    単離された高純度のX染色体保有精子集団またはY染色体保有精子集団は、多くの哺乳動物(例えば、ウシ(bovid)、ウマ、ヒツジ、ヤギ、ブタ、イヌ、ネコ、ラクダ、ゾウ、ウシ(oxen)、バッファローなど)の卵子または卵母細胞のインビトロまたはインビボでの人工的な授精または受精を達成するために使用され得る。 本明細書中で参考として援用する、米国特許第5,135,759号もまた参照のこと。
    【0003】
    しかし、精子をX染色体保有集団およびY染色体保有集団に分離するための従来技術は、低純度の精子集団を生じ得る。 分離方法に関わらず、慣用的に精子は、高純度(例えば、90%、95%、または95%以上)のX染色体保有精子サンプルおよびY染色体保有精子サンプルに分離されなかった。
    【0004】
    大きさ、重量、または密度の差異に直接的にかまたは間接的に基づく多くの技術が、X染色体保有精子とY染色体保有精子を分離することに関して開示されている。 米国特許第4,474,875号により開示されるように、全ての精子細胞に同時に浮が適用され、次いでX染色体保有精子およびY染色体保有精子が、分離培体中の異なる位置で単離され得る。 米国特許第5,514,537号は、精子が2種の大きさのビーズで充填されたカラムを通過する技術を開示する。 より大きなX染色体保有精子は、より大きなビーズを含む層において単離され、一方、より小さなY染色体保有精子は、より小さなビーズを含む層において単離される。 米国特許第4,605,558号は、精子が密度勾配に対して示差的に応答し得ることを開示し、そして米国特許第4,009,260号は、遅延培体(retarding medium)のカラムを通る移動速度、または泳動速度におけるY染色体保有精子とX染色体保有精子との間の差異を利用する。
    【0005】
    上述のそれぞれの技術に共通する問題は、それら各々が、「バルク様式(bulk−matter)」で全ての精子に作用すること(これは、全ての精子が同時に同一の処理を受けることを意味する)、およびY染色体保有精子細胞が、X染色体保有精子細胞よりも速く、早く、または異なる位置で現れることであり得る。 結果として、個々の精子細胞は評価され得ず、そして容量、重量、密度、または他の精子細胞の性質の実際の「測定」は存在し得ない。 精子細胞の1つ1つの評価は、実際の分離プロセスがモニターされ得、そして対象の量的データは分離プロセスの間でさえも生成され得、そして分離パラメータは所望のように変更され得るという点で利点を提供し得る。 さらに、これらの技術は、流動細胞分類装置(flow cell sorting device)と組み合わせられ得ない。
    【0006】
    精子の分離のためのフローサイトメーター技術もまた、開示されている。 これらの技術を用いて、精子を蛍光色素で染色し得、そして励起源または照射源(例えば、レーザービーム)により通過する狭い流れまたはバンドの中を流動させ得る。 染色された粒子または細胞は、励起源または照射源を通過し、蛍光色素は蛍光の光を発する。 この蛍光の光は、光学レンズアセンブリにより収集され得、検出器(例えば、電気信号を生成および増幅する光電子増倍管)に集束され得、次いで、分析器により分析され得る。 次いで、このデータは、複数のパラメータまたは単一のパラメータのクロマトグラムまたはヒストグラムとして表示され得る。 細胞の数および細胞あたりの蛍光は座標として使用され得る。 本明細書中で参考として援用する、米国特許第5,135,759号を参照のこと。 しかし、この型の技術に関して、種々の問題が未解決のまま残っており、そしてX染色体保有精子細胞またはY染色体保有精子細胞の高純度の集団を単離することが困難である。
    【0007】
    従来のフローサイトメーター技術に伴う大きな問題は、シース液体流(sheath fluid stream)における対象、粒子、または細胞の方向であり得る。 これは、対象または細胞が1つより多い軸に関して、形状において不規則である場合(例えば、精子)、特に問題であり得る。 この問題の1つの局面は、シース液体流中で対象の最初の方向が確立されることであり得る。 この問題の第2の局面は、対象から発せられる光が測定される期間内に、検出器(光電子増倍管またはそれ以外)に対して対象のその方向が維持されることであり得る。
    【0008】
    従来のフローサイトメーター技術に伴う別の大きな問題は、液滴中に対象または細胞をカプセル化できないことであり得る。 特に、液滴が不規則な形状の対象の周囲に形成される場合、液滴は、対象または細胞の全ての性質を完全に囲むのに十分な大きさであり得ない。 例えば、上述のようなフローサイトメトリー操作の間、液滴は、非常に高速(1秒間あたり10,000〜90,000滴でさえも、およびいくつかの適用においては、1秒間あたり80,000滴でさえも)で形成され得る。 特にこれらの高速の速度において精子が液滴中にカプセル化される場合、尾部または頸部の一部は、液滴中にカプセル化され得ない。 次いで、液滴中にカプセル化されない尾部または頸部のその部分は、その後の液滴形成または液滴の適切な偏向を妨害する様式で、ノズルと反応性であり得るか、またはその液滴を囲む環境に反応性であり得る。 結果として、いくつかの精子は、全く分析されず、手順の有効性を減少させ得るか、または集団に割り当てられるのに十分に分離され得ないか、または誤った軌道に偏向され得るか、もしくはその全ての組み合わせが生じ得る。
    【0009】
    従来のフローサイトメーター技術および他の技術に伴う別の大きな問題は、測定可能な事象の同時発生であり得る。 この問題の1つの局面は、第1の事象からの入射光のフラックスが、第2の事象からの入射光のフラックスが信号を生成し始めた後も信号を生成し続けることであり得る。 結果として、2つの事象は、少なくとも部分的にお互いに分離されないまま残る。 この問題の別の局面は、2つ以上の事象が同時に開始され、そして入射光のフラックスが全ての事象の寄与を含むことであり得る。 結果として、これらの多くの事象は、全く分離され得ず、そしてこれらの多くの事象に対応する対象は、集団に不正確に割り当てられるか、または集団に全く割り当てられないか、もしくはその両方であり得る。 特に、フローサイトメトリーに関して、懸濁液中の個々の粒子、対象、細胞、または精子は、光のビームを通って流れ、それらが相互作用して測定可能な反応(例えば、蛍光の発光)を提供する。 従来のフローサイトメトリーにおいて、ヘキスト(Hoechst)染色した精子は、蛍光の光の発光を生じるレーザービームをトラバースする。 DNAに結合した励起された蛍光色素からの蛍光の光の発光は、実際の発光事象が終了した後の一定期間、従来の光電子増倍管において電子流を生成するのに十分な明るさであり得る。 さらに、従来のフローサイトメーターにおいて、レーザービームは、30μmの高度を有するパターンを生成し得、その幅はおよそ80μmであり得る。 蛍光色素結合DNAを含むウシ精子の核は、約9μm長であり、レーザービームの高度はその核よりも3倍程度大きくあり得る。 この相違は、一度のレーザービームのパターンでの1つより多い精子における結合した蛍光色素のレーザー励起を可能にし得る。 これらの従来のフローサイトメトリーの問題の各々は、個々の事象を互いに分離する能力を減少させる。
    【0010】
    従来のフローサイトメーター技術および他の技術に伴う別の大きな問題は、不規則な形状の対象(例えば、精子)がそれらの励起/検出経路内での方向に基づき異なる信号(形状、持続時間、または量)を生成することであり得る。 結果として、同種集団内での個体は、別の同種集団由来の個体の発光特性と重複し得る広範なスペクトルの発光特性を生成し、2つの集団の個体を分離する能力を除去または減少させ得る。
    【0011】
    従来のフローサイトメーター技術および他の技術に伴う別の大きな問題は、対象が、励起源に対して均一に曝露されないことであり得る。 従来のビーム形成光学要素は、対象がビームの周辺に近い場合、レーザー光に対する均一な曝露を提供し得ない。
    【0012】
    従来のフローサイトメーター技術に伴う別の大きな問題は、対象(例えば、精子)が、不必要に長い期間、励起源に曝露され得ることであり得る。 レーザー光による細胞(例えば、精子)の照射は、細胞またはそれらに含まれるDNAに対する損傷を生じ得る。
    【0013】
    従来のフローサイトメーター技術に伴う別の大きな問題は、注入管によるノズル内での層流の崩壊が存在し得ることであり得る。 層流の崩壊は、流動中の不規則な形状の対象の方向を変更し、そして分類の速度および分類されるX染色体保有精子またはY染色体保有精子の集団の純度を低下させ得る。
    【0014】
    精子細胞の核DNAに結合した染料を利用する技術に伴うさらなる問題が存在し得る。 第1に、核内のDNAは高度に凝縮され、そして形状において平面的であるので、DNAの化学量論的な染色は困難であるか、または不可能であり得る。 第2に、染色された核は、高い屈折率を有し得る。 第3に、DNA−染料複合体を形成するためにDNAに結合される染料は、受精率またはその後の胚の生存性を減少させ得る。 第4に、DNA−染料複合体は、代表的に、染料を蛍光発光させるために紫外光を用いて照射される。 この照射は、精子の生存性に影響を及ぼし得る。 これらの種々の問題に起因して、より少ない染料を必要とするかまたは全く必要としない、もしくはより少ない紫外線照射を必要とするかまたは全く必要としない、あるいはより少ないその両方を必要とするかまたは全く必要としない方法を使用することが好ましくあり得る。
    【0015】
    X染色体保有精子細胞集団またはY染色体保有精子細胞集団の高純度サンプル(生きているか、固定されているか、生存可能か、生存不可能か、インタクトか、尾部がないか、または核としてのいずれか)を作製することに関して、あるいは、一般的に、比較的高い入射光フラックスを有する連続的な事象間の発光信号における小さな差異を検出することに関して、あるいは流体流れ中の不規則な形状の物体を配向させることに関して、あるいは光路内における同時の事象を除くことに関して、あるいは望ましくなく配向した物体を分析から除くことに関して、本発明は、現実的な様式で、上記問題のすべてに取り組む。
    【0016】
    (III.発明の開示)
    本発明の幅広い目的は、単離された高純度のX染色体保有集団およびY染色体保有集団の精子を提供することであり得る。 高純度を有する、単離された非天然の集団の精子は、高純度集団の精子に対する適用のほんの数例として述べる、哺乳動物からの子孫の性選択、卵の授精のための種々のインビトロプロトコル、人工授精のような種々のインボプロトコル、受賞動物または食肉動物の産生を含むビジネス方法、あるいは希少なまたは絶滅の危機にある動物の保存を含む多くの適用を有する。
    【0017】
    本発明の別の幅広い目的は、高純度のX染色体保有精子サンプルおよびY染色体保有精子サンプルを作製するためのデバイスと方法との両方を含む。
    【0018】
    本発明の特定の実施形態が記載され、これは、上記の多くの適用において使用され得る。 これは、全ての光のフラックスにおいて小さな測定可能な差異を有する明るい光電子放出事象間を区別すること、流体流れにおいて不規則な形状の物体を配向させること、光路内の同時の事象を最小化させること、光路内の望ましくない配向していない物体によって与えられる信号の除去(物体自体の除去を含む)、および液滴内の不規則な形状の物体のカプセル化という特定の目的を達成するために使用され得る。 このように、本発明の特定の目的は、非常に種々であり得る。
    【0019】
    本発明の別の幅広い目的は、80%、85%、90%、95%、または95%よりさらに上の範囲の段階的レベルの高純度を有する、X染色体保有精子サンプルまたはY染色体保有精子サンプル(生きているか、固定されているか、生存可能か、生存不可能か、インタクトか、尾部がないか、または精子核)を提供することであり得る。
    【0020】
    本発明の特定の実施形態の別の有意な目的は、精子を、高い分離速度においてさえ、高純度を有するX染色体保有集団およびY染色体保有集団に選別することであり得る。 高速度の分離は、1秒当たり約500個、1000個、2000個、3000個、4000個、5000個、6000個、7000個、8,000個、9,000個または10,000個の速度あるいはそれ以上の速度で、それぞれの性の生きた精子を作製し得る。
    【0021】
    本発明の特定の実施形態の別の有意な目的は、フローサイトメーターの流路の励起/検出部分において望ましくない配向を有する精子(生きているか、固定されているか、生存可能か、生存不可能か、インタクトか、尾部がないか、または精子核)を実質的に除去する(eliminate or remove)ことであり得る。
    【0022】
    本発明の特定の実施形態の別の有意な目的は、高いレベルの純度を有するX染色体保有精子またはY染色体保有精子の人工授精サンプルを提供することであり得る。
    【0023】
    本発明の特定の実施形態の別の有意な目的は、高いレベルの純度を有するX染色体保有精子またはY染色体保有精子のインビトロ授精サンプルを提供することであり得る。
    【0024】
    本発明の特定の実施形態の別の有意な目的は、高純度の人工授精サンプルを用いて授精された雌の子孫の性、高純度の人工授精サンプルを用いて授精された卵の子孫の性を、80%、85%、90%、95%、または95%より高い選択成功率で予め選択することであり得る。
    【0025】
    本発明の特定の実施形態の別の有意な目的は、全ての発光フラックスにおいて小さな差異を有する発光事象間を区別することであり得る。
    【0026】
    本発明の特定の実施形態の別の有意な目的は、高い入射光フラックスに曝露された後の期間の間、光のない場合でさえ、光電子増倍管によって生成されるバックグラウンドノイズの量を実質的に除去するかまたは減少させることであり得る。
    【0027】
    本発明の特定の実施形態の別の有意な目的は、フローサイトメトリーまたはそれ以外と組み合わせて使用される光電子増倍管の光電陰極の飽和を実質的に除去することであり得る。
    【0028】
    本発明の特定の実施形態の別の有意な目的は、光電子増倍管の光電陰極から第1のダイノードに移動する電子の数を減少させることであり得る。
    【0029】
    本発明の特定の実施形態の別の有意な目的は、光電子増倍管のN電極への電子の合計の流れを減少させることであり得る。
    【0030】
    本発明の特定の実施形態の別の有意な目的は、光電子増倍管により生成されるバックグラウンド信号の量を比率的に増加させることなく、光電子増倍管の光電陰極への光のフラックスを増加させ得ることであり得る。
    【0031】
    本発明の特定の実施形態の別の有意な目的は、測定される発光事象から、バックグラウンド信号に対する信号の比を増加させることであり得る。
    【0032】
    本発明の特定の実施形態の別の有意な目的は、光電子増倍管の光電陰極を飽和させることなく、高い入射光フラックス事象または連続した高い入射光フラックス事象の間、光電子増倍管から生成される信号の増加した増幅を可能にすることであり得る。
    【0033】
    本発明の特定の実施形態の別の有意な目的は、結合した蛍光色素の励起の際に発せられた光のフラックスにおいて小さな差異を有する、蛍光色素染色精子、または他の細胞、または他の物体を選別することから生じるクロマトグラムまたはヒストグラムの見かけの分解能を増加することであり得る。
    【0034】
    本発明の特定の実施形態の別の有意な目的は、精子を選別するために使用される場合、選別するフローサイトメーター機器の較正を改善することであり得る。
    【0035】
    本発明の特定の実施形態の別の有意な目的は、フローサイトメーターシステムの精子選別速度を増加することであり得る。
    【0036】
    本発明の特定の実施形態の別の有意な目的は、フローサイトメトリーによって選別される精子サンプルの純度を増加させることであり得る。
    【0037】
    本発明の特定の実施形態の別の有意な目的は、核DNAの合計量と比較して、X染色体DNAの量に対するY染色体DNAの量における差異が小さいときに、Y染色体保有精子からX染色体保有精子を選別するための技術を提供することであり得る。
    【0038】
    本発明の特定の実施形態の別の有意な目的は、フローサイトメーターを用いてY染色体保有精子からX染色体保有精子を選別するプロセスの間に生成されるヒストグラムの見かけの分解能を改善する技術を提供することであり得る。
    【0039】
    本発明の特定の実施形態の別の有意な目的は、励起/検出経路内の物体の同時発生を最小化するビーム成形光学要素(beam shaping optics)を提供することであり得る。
    【0040】
    本発明の特定の実施形態の別の有意な目的は、トラバースする励起ビームに物体が曝露される合計のルーメンを最小化するビーム成形光学要素を提供することであり得る。 この目定の1つの局面は、物体が曝露される合計のルーメンを減少させることであり得る。 この目的の第2の局面は、物体が曝露される合計のルーメンを増加させることなく、光源の出力を増加させることであり得る。
    【0041】
    本発明の特定の実施形態の別の有意な目的は、光路を通過する物体の均一な曝露を可能にするビーム成形光学要素を提供することであり得る。
    【0042】
    本発明の特定の実施形態の別の有意な目的は、流体流れにおける不規則な形状の物体を配向させるノズルを提供することであり得る。 この目的の1つの局面は、細長い物体を同じ方向に配向させることであり得る。 この目的の第2の局面は、側背が平坦な物体を同じ方向に配向させることであり得る。
    【0043】
    本発明の特定の実施形態の別の有意な目的は、流体の液滴内の不規則な形状の物体を完全にカプセル化することであり得る。
    【0044】
    本発明の特定の実施形態の別の有意な目的は、流体流れ内の望ましく配向された物体から望ましくなく配向された物体を区別することであり得る。
    【0045】
    本発明の特定の実施形態の別の目的は、差示的干渉コントラスト技術を提供することであり得、これによって、物体平面が、目的の物体を有する流体流れからなり、そして像平面が通過する物体からの信号を測定するために使用され得る。
    【0046】
    本発明の実施形態の別の目的は、正確な容量を測定するため、および配向を決定するために使用され得るような方法で、各物体から2つの側方向に分離された画像を形成する光を提供することであり得る。 このように、容量の正確な測定が可能となるように適切に配向されていない物体は、捨てられ得る。 このことは、これらの2つの画像から得られる光パルスが、2つのピンホールを使用することで、像平面において独立して検出され得るような改善によって達成され得る。 物体が測定される場合、第1の画像が、この物体の体積に対して比例的な光パルスを生じさせ、そして第2の画像が、配向に依存した光パルスを生じさせ得るように、光が回転される。
    【0047】
    本発明の実施形態の別の目的は、物体が流体流内に含まれるという事実を補償する様式を提供し得る。 流体流は、のシリンダー(例えば、このシリンダーは、円柱レンズとして作用する)であり得、従って、物体の画像を歪曲させる。 光学的に、このことは、周囲(空気)よりも高い屈折率のシリンダー(水)に対応する。 本発明において開示される補償は、例えば、周囲よりも低い屈折率を有するシリンダーからなり得るが、種々の形状および屈折率の他の補償エレメントがまた、必要がある場合に設計され得る。 光がこの補償エレメントを通過することを確実にすることによって、流体流の光学的効果が、補償エレメントの完全に反対の挙動によって補償され得る。
    【0048】
    本発明の本来のさらなる目的は、本明細書および特許請求の範囲の他の領域全体にわたって開示されている。
    【0049】
    (V.本発明を実施するための形態)
    本発明は、高い純度の、X染色体を保有する精子または精子細胞の集団およびY染色体を保有する精子または精子細胞の集団に関する。 高い純度の、X染色体を保有する精子の集団およびY染色体を保有する精子の集団は、インタクトな生存精子の集団を含み得、そしてまた、尾部のない精子(精子核)の集団、または所望され得る場合、精子の他の生存可能形態もしくは生存不能形態の集団を含み得る。 精子細胞の頭部、頚部、および尾部を有するインタクトな生存精子細胞を各々分離する文脈において、本発明を記述する特定の例が提供されるが、記載される技術は、同様に、精子核に関する種々の用途を有し得ることが理解されるべきである。 X染色体を保有する精子の集団およびY染色体を保有する精子の集団は、以下に挙げられるが、これらに限定されない哺乳動物の種の任意の雄性由来の精子を含むことがさらに理解されるべきである:ヒトの精子ならびに一般的に公知な動物(例えば、ウシ、ウマ、ヒツジ、イヌ、ネコ、ヤギ、もしくはブタ)およびあまり一般的でない動物(例えば、ゾウ、シマウマ、ラクダ、もしくはクドゥ(kudu))の精子。 この動物の列挙は、90%以上の純度で慣用的にソーティングされ得る、より多くの種の動物の例であることを意図し、そして哺乳動物の任意の特定の種由来の精子に本発明の記載を限定することを意図しない。
    【0050】
    哺乳動物の種々の種からの高度に分離された精子は、以下の産物に取り込まれ得る:人工受精プロトコルを用いてか、または米国特許出願第60/211,093号、同第60/224,050号、もしくは特許協力条約出願US99/17165号において使用されるような営利事業の方法の一部として使用され得る産物、あるいは特許協力条約出願US98/27909号に記載されるような低用量の受精プロトコルを用いて使用され得る産物、あるいは米国特許出願60/253,785号に記載されるようなヒトを含む動物由来の卵母細胞のインビトロ受精に使用され得る産物(上記の参考文献の各々は、本明細書において参考として援用される)。
    【0051】
    用語(純度または高い純度)の使用は、特定の識別特性または所望の特性の組み合わせを有する、単離された精子の集団の割合であることが理解されるべきである。 例えば、精子の集団がY染色体に対してX染色体を含むこと基づいて分離される場合、90%の純度を有する集団を含むX染色体は、個々の精子の90%がX染色体である一方で、このような精子の集団の10%がY染色体を有し得る、精子の集団を含む。 このように、X染色体含有集団またはY染色体含有集団に関して高い純度とは、90%と約100%との間、約91%と約100%との間、約92%と約100%との間、約93%と約100%との間、約94%と約100%との間、約95%と約100%との間、約96%と約100%との間、約97%と約100%との間、約98%と約100%との間、約99%と約100%との間からなる群から選択される純度を含み得る。
    【0052】
    重要なことに、本発明の多数の実施形態は、単離された高純度の精子のX染色体保有集団およびY染色体保有集団を記載し、そしてこの記載は高純度精子分離デバイス、ならびに精子の集団を単離するための方法および単離された高純度の精子の集団を使用するための方法を開示するが、本発明の基本的な概念は、他のタイプの粒子、または粒子分別特性を有する事象もしくは分別特性を有する事象に適用可能であることが理解されるべきである。 本発明は、当業者に容易に理解されるように、光生成信号における小さな差異の分離が必要であり得る様々な場合(例えば、製品の欠陥検出、フィールドフロー分別(field flow fractionation)、液体クロマトグラフィー、電気泳動、コンピューター断層撮影、γ線カメラ、飛行計器の時間など)に適用可能であり得ることが理解されるべきである。
    【0053】
    さらに、本開示は、Y染色体保有精子からX染色体保有精子をフロー分離するための装置および方法の実施形態の説明を提供し、本発明のこれらの実施形態の説明は、精子のフロー分離にも高純度フローサイトメーター精子分離システムにも本発明の範囲を縮小することは意味せず、むしろこれらの例は、本発明が多種多様の用途に適用され得るように実際的な様式で、本発明の基本概念を例示することを意図する。
    【0054】
    ここで図1および2を参照すると、本発明のフローサイトメーターの実施形態が示され、これは、分析のために少なくとも1種の蛍光色素で染色された粒子または細胞を確立または供給するように働く、粒子源または細胞源(1)を備える。 この粒子または細胞は、この粒子または細胞が流体流またはシース流体(3)内に導入されるような様式で、ノズル(2)内に堆積される。 このシース流体(3)は、通常、あるシース流体源(4)から供給され、その結果、この粒子源または細胞源(1)が粒子または細胞をシース流体(4)に供給する場合、これらはノズル(2)を通して同時に供給される。
    【0055】
    このように、シース流体(3)が粒子または細胞のためのシース流体環境をどのように形成するかが容易に理解され得る。 様々な流体はある圧力でフローサイトメーターに提供されるため、これらの流体はノズル(2)から流れ、そしてノズルオリフィス(5)において流れ出る。 発振器制御機器(7)により非常に正確に制御され得るタイプの発振器(6)を設けることによって、圧縮波はノズル(2)内で確立され得、ノズルオリフィス(5)でノズル(2)を出る流体に伝達される。 発振器(6)はシース流体(3)に作用するため、ノズルオリフィス(5)を出る流れ(8)は、最終的に正確に液滴(9)を形成する。 粒子または細胞は、流体流またはシース流体環境に取り囲まれるため、この液滴(9)は、この環境内で別個に単離された粒子または細胞を巻き込み得、そして本発明のいくつかの実施形態について、精子細胞であり得る。
    【0056】
    液滴(9)は、粒子または細胞を巻き込み得るため、フローサイトメーターは、粒子または細胞の特性に基づいて、粒子、細胞、精子細胞などを分離するために使用され得る。 これは、粒子検出システムまたは細胞検出システム(10)によって達成される。 この粒子検出システムまたは細胞検出システムは、流体流(8)内に含まれる粒子または細胞に応答する少なくともいくつかのタイプの検出器またはセンサ(11)を備える。 この粒子検出システムまたは細胞検出システム(10)は、特性の相対的な存在または相対的な非存在(例えば、粒子が応答性であり得る照射ビームを生成するレーザー励振器(12)のような照射源により励起され得る、粒子もしくは細胞、またはこの細胞内のDNAに結合した蛍光色素)に依存して作用を引き起こし得る。 各タイプの粒子、細胞または精子細胞の核DNAは、少なくとも1つのタイプの蛍光色素で染色され得るが、異なる量の蛍光色素は、使用される特定のタイプの蛍光色素に利用可能な結合部位の数に依存して、各別個の粒子または細胞に結合する。 精子に関して、Hoechst33342染色の結合部位のアベイラビリティは、各精子内に含まれるDNAの量に依存する。 X染色体保有精子は、Y染色体保有精子より多くのDNAを含むため、X染色体保有精子は、Y染色体保有精子より多くの量の蛍光色素に結合し得る。 従って、励起の際に結合した蛍光色素によって放射される蛍光を測定することによって、X染色体保有精子とY染色体保有精子とを区別することが可能である。
    【0057】
    粒子または細胞の特性に基づいて分離および単離を達成するために、放射光がセンサ(11)で受信され得、そして液滴(9)内に含まれる粒子または細胞の特性に基づいて各液滴(9)を差示的に荷電する液滴荷電器(charger)に連結したあるタイプの分離区別システムまたは分析器(13)に供給され得る。 このように、この分離区別システムまたは分析器(13)は、液滴(9)が適切な粒子または細胞を含むか否かに基づいて、静電偏向プレート(14)が液滴(9)を偏向させ得るように作用する。
    【0058】
    結果として、フローサイトメーターは、粒子または細胞(16)を1つ以上の収集容器(15)に方向付けることによって、この粒子または細胞(16)を分離するように作用する。 例えば、分析器が精子細胞の特性に基づいて精子細胞を区別する場合、X染色体保有精子と巻き込んでいる液滴は、正に荷電され得、従って、一方向で偏向され、一方、Y染色体保有精子を巻き込んでいる液滴は、負に荷電され、従って他の方向に偏向され、そして廃液の流れ(wasted stream)(これは粒子または細胞を巻き込まないか、または所望でもなく選別もされていない細胞と巻き込む液滴である)は、米国特許出願09/001,394(本明細書中で参考として援用される)において考察されるように、無電荷のままであり得、従って、偏向されていない流れで、吸引チューブ内などに収集される。 通常は、多数の偏向技術が確立され得、同時に収集され得る。
    【0059】
    粒子、細胞、精子細胞または精子(インタクトな精子、生きた精子、固定された精子、可視の精子、非可視の精子、または核)を、高純度のX染色体保有集団およびY染色体保有集団に慣用的に分離するために、使用される粒子分別装置または方法は、分析および分離の基準として使用される高分解能の分別特性を提供しなければならない。
    【0060】
    精子に関して、X染色体保有精子細胞の核DNAに結合した蛍光色素により放射される光と、Y染色体保有精子細胞の核DNAに結合した蛍光色素により放射される光との区別は上記のように困難であり得る。
    【0061】
    多くの用途において、検出器(これは、増倍型光電管であり得る)に投射する光放射事象から放出される光の全ては多く、一方、区別される各光放射事象の放射光の間の差異は小さい。 この問題は、光放射事象が連続的に高速度で生じ、そして光放射事象の間の時間が短い場合(例えば、フローサイトメーターを使用する高速細胞選別の場合)に悪化し得る。 結合した蛍光色素の差異に基づいて粒子、細胞または精子細胞を分離する場合、細胞は励起源を通過して流れ、そして毎秒多数の放射事象が確立され得る。 結果として、粒子、細胞または精子細胞の流れの中で生成される放射光の量は、非常に大量であり得る。 この流れの速度が増加するにつれて、励起源の遮断点は非常に明るくなる。 増倍型光電管の光電陰極にあたるこの高レベルの入射光は、非常に低い信号対バックグラウンド信号の比を生じ得る。 バックグラウンド信号の量は、Hoechst33342のような蛍光色素が精子細胞の核DNAを標識するために使用され得る場合、さらに悪化し得る。
    【0062】
    この問題に対する最良の解決策は、増倍型光電管の前に光学フィルタを配置することによって、光電陰極管にあたる光束の総量を減少することに集中してきた。 このアプローチは、信号対バックグラウンド信号の割合を変えず、そして倍増型光電管の感度を上げるための引き続く試みは、この倍増型光電管がバックグラウンド信号の量から飽和する場合に、さらなるバックグラウンド信号を生成する。
    【0063】
    代表的に、倍増型光電管は、約400ボルト〜約900ボルトの範囲の作動電圧を有する。 標準的な倍増型光電管(例えば、Hamamatsu Corporationから入手可能なR928およびR1477倍増型光電管)の線形作動の下限は、約300ボルトであり得る。 このように、倍増型光電管を用いる装置または機器は、このような倍増型光電管を400ボルト以上で作動するように構成される。 アノードにおける電子の数を減少することが所望される場合でさえ、米国特許第4,501,366号および同第5,880,457号に開示されるように、光電陰極と第1のダイノードとの間の電圧は、高電圧に維持され、そしてアノードにおける電子の減少は、残りのダイノードに対する電圧を下げることによって達成されるか、または固有のダークノイズまたはショットノイズが電子的に濾光されるかのいずれかである。
    【0064】
    予想外に、倍増型光電管に対する電圧の量を400ボルト〜約280ボルトより下、または約250ボルト、またはさらに0ボルトまで下げることにより、各光放射事象により放射される全光が多い場合でさえ、または毎秒多数の明るい連続的な事象が存在する場合でさえ、光放射光における小さな差異が区別され得る。 精子の核DNAに結合した蛍光色素の照射により生成する光放射事象の速度に関して、本発明は、X染色体保有集団およびY染色体保有集団への精子の分離の間に達成され得る光放射事象の速度を、少なくとも5000分離可能事象/秒、少なくとも6000分離可能事象/秒、少なくとも7000分離可能事象/秒、少なくとも8000分離可能事象/秒、少なくとも9000分離可能事象/秒、少なくとも10,000分離可能事象/秒、少なくとも11,000分離可能事象/秒、少なくとも12,000分離可能事象/秒、少なくとも13,000分離可能事象/秒、少なくとも14,000分離可能事象/秒、少なくとも15,000分離可能事象/秒、少なくとも16,000分離可能事象/秒、少なくとも17,000分離可能事象/秒、少なくとも18,000分離可能事象/秒、少なくとも19,000分離可能事象/秒、少なくとも20,000分離可能事象/秒、少なくとも25,000分離可能事象/秒、少なくとも30,000分離可能事象/秒、および少なくとも35,000分離可能事象/秒、またはそれを越えるの分離可能事象速度まで増加させ得る。
    【0065】
    特定の例として、既存のCytomation SX MoFlo(登録商標)ソーティングフローサイトメーターは、最低400ボルトで、光電子増倍管を操作するように構成される。 利得は、低電圧ではなく、高電圧で光電子増倍管を操作するように調節され得る。 SX MoFlo(登録商標)フローサイトメーターは、光電子増倍制御装置を再構成することによって変換され得る。 チャネルスリー上のR16Cレジスタ(2.49キロオーム)は、2.0Kレジスタによって交換され、光電子増倍管を制御する増幅器の利得を変更する。 この変換は、光電子増倍管が約280ボルトで操作されるのを可能にした。 並列の2つの3.75キロオームレジスタまたは1.3キロオームレジスタを有するSX MoFlo(登録商標)フローサイトメーターの同様の変換は、光電子増倍管が、それぞれ約200ボルトの電圧または0ボルトのすぐ上で操作されることを可能にし得る。 また、この変換に関して、光電陰極の前の中性密度フィルターはまた、代表的な操作電圧範囲外で、光電子増倍管を操作することの結果として除去され得る。
    【0066】
    この変換は、光電子増倍管によって電子信号に変換されるので、予想外に光放射性事象の信号対ノイズ比を増加する。 次いで、よりきれいな信号は、分析器(13)のアナログ・デジタル変換器に対する利得増幅を、適切なレベルまで増加することによって増幅され得、そして出力は、単変量または二変量のヒストグラムとして作成され得る。
    【0067】
    今ここで、図3を参照すると、本発明の使用の前に、3つの異なるSX MoFlo(登録商標)フローサイトメーター(#1、#2、#3)上で作成された二変量ヒストグラムの比較(図1A)、およびインタクトな生存射精ウシ精子の分離に関して本発明を使用すること(図1B)が示される。 単変量ヒストグラムから理解され得るように、生存Y染色体保有精子(18)からのインタクトな生存X染色体保有精子(17)の分離能(ピーク間の谷によって示されるY染色体保有集団からのX染色体保有集団の明らかな区別)は、本発明の使用によって実質的に改善され得る。
    【0068】
    SX MoFlo(登録商標)フローサイトメーターを用いる本発明のこの実施形態の使用の前に、インタクトな生存精子の平均分離速度または選別速度は、84%〜93%の純度の範囲を有し、約87%の純度で、X染色体保有精子およびY染色体保有精子は共に約17.9×10 /4.5時間であった(すなわち、2つの流れ(第1の流れのX染色体保有精子および第2の流れのY染色体保有精子選別)の各々における1秒当り約1,100個の分離または選別)。 分離事象の速度は、3回の選別について、それぞれ22,000、23,000、および20,000であった。
    【0069】
    上記変換後の生存精子の平均選別速度は、89%〜約92%の純度の範囲を有し、約90.8%の純度で、約40.3×10 /4.5時間の選別(すなわち、1つの流れ当り1秒当り約2,500個の選別)であった。 1秒当りの事象は、3回の分離について、それぞれ13,000、15,000、および19,500であった。
    【0070】
    データから理解され得るように、本発明のこの実施形態は、分離された精子集団の増加した純度を生じるだけでなく、分離速度または選別速度が2倍以上となることを可能にしたが、分離可能事象の速度は、実際に減少した。
    【0071】
    同様に、今ここで図4および5を参照し、これらは、本発明を使用する前(図4)および上記変換後(図5)にSX MoFlo(登録商標)フローサイトメーター#1を用いてインタクトな雄性ウシ精子の選別の二変数のヒストグラムを示す。 本発明を使用する際に、最初に光電陰極で、135MWに調整したレーザーで、1×の利得でそして1.0(10分の1の大きさ)の中性密度フィルターを用いて、1秒当り約10,000事象で、SX MoFlo(登録商標)フローサイトメーターを、440ボルトで操作した。 本発明を使用する際に、光電陰極で、約100mWに調整したレーザーで、4×の利得で、中性密度フィルターを用いずに、1秒当り約10,000事象で、SX MoFlo(登録商標)フローサイトメーターを、262ボルトで操作した。 このデータから理解され得るように、X染色体保有集団(19)とY染色体保有集団(20)との間の谷の増加した深さによって示されるように、分離能における大きな増加が存在する。
    【0072】
    同様に、今ここで図6および7を参照し、これらは、本発明のこの実施形態を使用する前(図6)および本発明のこの実施形態を使用する際(図7)に、それぞれ図3および4において示される同じパラメータで操作されるSX MoFlo(登録商標)フローサイトメーター#2を用いてインタクトな雄性ウシ精子の選別の二変数のヒストグラムを示す。 再び、X染色体保有集団(21)とY染色体保有集団(22)との間の谷の深さによって示されるように、分離能における大きな増加が存在し得る。
    【0073】
    今ここで図8および9を参照し、これらは、本発明のこの実施形態を使用する前(図8)および本発明のこの実施形態を使用する際(図9)に、SX MoFlo(登録商標)フローサイトメーターを用いてインタクトなウマ精子の選別の二変数のヒストグラムを示す。 本発明のこの実施形態を使用する場合、生存ウマ精子を、300ボルト未満の光電子増倍管電圧で100mWのレーザー仕事率で、分離または選別した。 この分離速度または選別速度は、1秒当り12,000事象で、1秒平均当り4,800分類を超えた。 増加した分離能のX染色体保有集団(23)およびY染色体保有集団(24)が劇的である。 データは、約8〜約9チャネル分離が、本発明のこの実施形態を使用せず、ピーク間の5チャネルの分離と比較される場合、本発明のこの実施形態を用いて達成される。 選別されたX染色体保有集団および選別されたY染色体保有集団の両方の純度は、約93%であった。
    【0074】
    今ここで、図10を参照すると、これは、本発明のこの実施形態を使用して分離されたHoechst33342染色種馬核(S−05400)の選別の一変数ヒストグラムおよび二変数ドットプロットを示す。 核は、新しく射精された種馬精子から分離した。 精子は、遠心分離によって洗浄し、超音波処理し、そして得られた頭部および尾部を、Percoll密度勾配遠心分離を使用して分離した。 単離された頭部を洗浄し、2%ホルマリンで固定し、次いでHoechst33342で染色した。 染色した核を、アジ化ナトリウム(0.5%)を使用して安定化した。 サンプルを、1秒当り5000事象で実行してヒストグラムを生成する。 次いで、染色した核を使用して、SX MoFlo(登録商標)フローサイトメーターを校正し、これを、本発明の光電子増倍管の実施形態を組み込むために、上記のように変換した。 2つの集団(X染色核およびY染色核)を合わせるために、二変数プロットにおいて補償を使用した。 ウマ精子核の2つの集団は、一変数プロットによって示されるように、基線に対してほぼ十分に分離される。
    【0075】
    今ここで、図11を参照すると、SX MoFlo(登録商標)フローサイトメーターについての特異的な改変は、1.8Kの正確な値を提供するように並列の2つのレジスタの使用を含む。 2つの3.57Kレジスタ(25)および(26)は、効果的である値の十分近くに存在し得る約1.785Kに等しい。 次いで、この改変を用いて、この特定の機器上の光電子増倍管は、約200ボルトで実行され得る。 自然には、同様の改変が、他のフローサイトメーター機器、または特定の事象から放射される光の量を測定するために光電子増倍管を使用する他の機器に対してなされ得る。 図12は、本発明のこの特定の実施形態についての電気的回路図を提供する。
    【0076】
    本発明の別の重要な実施形態は、減少した高さの照射ビームパターン光学要素であり得る。 図13Aによって示されるように、従来の照射ビーム形状光学要素は、これを通過する精子細胞の頭部(28)の高さよりもはるかに大きい高さを有し得るビームパターン(27)を生成する。 結果として、蛍光色素結合DNAを含む1つより多い精子細胞の頭部は、同時に照射ビームパターンに侵入し得る。 この場合において、複数の精子頭部に含まれるDNAに結合した蛍光色素は、同時に励起され得、そして単一の放射事象内で蛍光を発する。 このようなものとして、先のかまたは引き続く放射事象は、ビームパターン(27)中の他の精子頭部に起因する同時発生的光フラックスを含み得る。 これは、X染色体保有精子とY染色体保有精子との間を区別する光放射事象間で、平均光フラックスにおいて減少した差異を生じる。 これはまた、X染色体保有精子またはY染色体保有精子の光放射を比較する事象間で、平均光フラックスにおける差異を減少し得る。 重要なことには、多数のDNAに結合された蛍光色素の同時発生的な励起が、より小さい割合の放射された総光フラックス事象間でさえ、事象間の光フラックスにおける測定可能な差異を作成する事象の平均輝度を増加する。 これは、事象間の差異の定量をより困難にする。
    【0077】
    図13Bによって示されるように、ビーム形状の高さを減少することによって、同じ測定事象の間に減少した高さのビーム(29)パターン内にある多数の精子頭部の発生率は減少する。 これは、X染色体保有精子とY染色体保有精子との間を区別する光放射事象間の増加した平均差異を生じる。 これはまた、各測定放射事象についての平均総光フラックスを減少し得る。 約9μmの核を有するウシ精子を選別するために使用される本発明の特定の実施形態について、ビームの高さは、約20μmであり得ることが見出されている。 本願において、20μm未満の高さの垂直ビームは、分離能においてさらなる利得を提供しなかったことが見出されている。
    【0078】
    図14を参照すると、減少した高さの照射ビームパターン光学要素は、Hoechst33342染色で染色した、X染色体保有ウシ精子の分類された集団(図14A)とY染色体保有ウシ精子の分類された集団(図14B)の純度を改善し得る。 これは、25%および40%の選別ゲートの単変量ピークの両方についてあてはまる。 図14からさらに理解され得るように、減少した高さのビームパターン光学要素は、本発明の任意の他の局面(例えば、上記のような本発明の光電子増倍管回路の実施形態の改変(新たなPMT)のような)に独立した分離された精子の純度を改善し得るか、またはなおさらに分離された精子サンプルの純度を増加するために本発明の改変された光電子増倍管の実施形態と組み合わせて使用され得る。
    【0079】
    減少した高さのビームパターン光学要素の別の利点は、励起レーザービームまたは照射ビームにおける精子の通過時間が減少され得ることであり得る。 励起レーザービーム中の減少した量の照射時間は、精子に対してより少ないストレスまたは損傷を生じる。
    【0080】
    再度、図14Bを参照すれば、低い高さのビームパターンが、従来用いられているものより大きい面積を有する照射ビームパターンと組み合わせて用いられ得ることが理解され得る。 例えば、図14Aに示されるような、従来のビームパターン(27)は、約30μm×80μmの楕円形のパターンを有するが、本発明は、ウシの精子を選別するために用いる場合、このビームが、20μm×160μmのビームパターン(29)を有するときに、X染色体保有集団とY染色体保有集団との間に至適の解像度を生成する。 20μm×160μmのビームパターンは、30μm×80μmのビームパターンの面積の約1.3倍を有する。 従って、入射光点でのエネルギーの損失において反比例が存在し得る。 これによって、精子に対する照射ダメージを増大する懸念なしに励起レーザーパワーを増大することが可能になる。 例えば、装置が30μm×80μmの照射ビームパターンを生成する従来のビームシェイビング光学要素を有し、そして励起レーザーが150mWで従来的に出力されれば、20μm×160μmのビームパターンを有する本発明の特定の実施形態は、入射光点でのパワーの総量を増大することなく、300mWで出力された励起レーザーを有し得る。 あるいは、この励起レーザーを、150mWで実行して、単位面積あたりのより低い照射エネルギー、照射ダメージの減少、レーザー寿命の延長、などを利用し得る。
    【0081】
    従来のビームシェイビング光学要素および従来の光電子増倍管増幅デバイスと比べて、本発明の低い高さのビームパターン光学要素、および本発明の光電子増倍管増幅は、約4%以上まで、精子のX染色体保有集団およびY染色体保有集団の純度を増大し得る。
    【0082】
    本発明のビームシェイビング光学要素(30)は、図15および16に示されるように、フローサイトメーターに組み込まれ得る。 理解されるように、精子内に含まれるDNAに結合した蛍光色素のレーザー励起によって放出された光(31)は、励起レーザービームパターンを通じてフローするとき、精子頭部の平坦表面(28)に対して0度および90度で位置された光電子増倍管(32)によって検出され得る。
    【0083】
    理解されるように、染色された精子は、各精子の頭部が光電子増倍管(0度検出器である)に向ったその精子頭部の平坦表面にそって配向されるように、正確な様式で励起ビームまたは照射ビームによって操作されなければならない。 精子のDNA含量の正確な測定は、パドル形状の精子頭部(28)の平坦表面からのみ測定され得る。 従って、適切な方向で励起ビームを入れる精子の割合のみが、正確に測定され、そしてDNA含量に基づいて選別され得る。
    【0084】
    ここで、図17、18、および19を参照すれば、本発明の特定の実施形態はまた、精子頭部が、光電子増倍管の前面を通過するとき、この平坦化された精子頭部を適切な方向に水力学的に強制する、粒子または精子細胞配向ノズル(33)を有し得る。 図17に示されるように、この配向ノズルは、円錐様形状を形成する内部表面(34)を有する。 内部円錐(コーン)は、円形(入り口末端(35))から、非常に楕円形の形状(流れが先端を出すオリフィス(36)の近位)まで徐々に変化する。 このオリフィス(36)は、楕円ではなくて円形であり得る。 従って配向ノズル(34)の内部局面は、丸い入り口から、狭い長円へ、オリフィス(36)の直前の丸い出口へとなる。 この内部形状は、図18に示される配向ノズルの断面図によって、さらに明確にされる。
    【0085】
    図19および21に示されるように、注入チューブ(37)(直径約0.061インチであり得る)は、チップ(先端)の近位に円味をつけられてブレード(38)を形成し得る配向ノズル(または従来のノズル)(33)とともに用いられ得る。 平坦化されたブレード(38)は、配向ノズル(33)における長円の最大直径から90度の度で配向され得る。 注入ニードル(針)の内径は、約0.010インチであり得、平坦化されたニードルチューブブレード(38)の中心において丸くされたオリフィス(39)を形成する。
    【0086】
    円味をつけられた注入チューブの特定の実施形態において、この円味をつけられたブレードは、図21に例示されるパドル形状に構成される。 このパドル形状の円味をつけられたブレードは、ノズル(従来のノズルでも配向ノズルでも)内のシース流体の層流(ラミナーフロー)を維持するのを補助し得る。 従って、パドル形状の円味をつけられたブレードによって維持された流体の層流は、それに注入された物体の破壊を少なくする。 パドル形状の円味をつけられたブレードを有する本発明の注入チューブの実施形態によって維持されたシース流体の層流に導入された精子によって、従来の注入チューブの技術を上回って、精子選別速度における20%、30%、40%、50%またはそれより大きい増大が可能になる。 1秒間あたり、各性の約4,000〜約10,000選別という速度の高速の精子選別が達成され得る。 このような高速の選別でさえ、高純度(90%以上)のX染色体保有集団およびY染色体保有集団が達成され得る。 円味をつけられたパドル形状の先端を有する本発明の注入チューブは、本明細書に記載される他の発明、または他の技術(例えば、それぞれが、本明細書において参考として援用されている、米国特許出願第09/454,488号、または国際特許出願番号PCT/US00/42350に記載の技術)とは独立して、または組み合わせて用いられ得る。
    【0087】
    図21に示されるように、本発明の円味をつけられたブレード注入チューブ、または本発明の円味をつけられたブレードパドル形状の特定の実施形態は、さらに層流増強溝(グルーブ)(40)を含み得る。 この層流増強溝(40)は、注入チューブのオリフィスへ層流を維持することを補助する。 再度、この増強された層流によって、さらに多くの精子がラミナーシース流体フロー中で正しい方向を維持することが可能になり、さらに多数の選別可能事象速度を生じ、これが次に、各性または精子について、さらに高速の選別をもたらす。
    【0088】
    本発明の別の実施形態において、配向ノズルオリフィス(39)または他の従来のものを、サイズ決めして、精子がオリフィス(39)を出る場合に、インタクトな生きた精子をカプセル化する液滴を形成し得る。 精子細胞のカプセル化は、従来の精子細胞巻き込み技術では生じない。 精子細胞の尾部のかなりの部分が液滴の外側に残る。 例えば、ウシ精子細胞は、この流体流が1平方インチあたり約50ポンドの圧力を有する場合、約13.5マイクロ秒の長さ(すなわち、1平方インチあたり約50ポンドの流体流圧力で、精子細胞の長さ全体が、この照射ビームを通過する時間の長さ)を有する。 ウシ精子細胞を運搬するための従来の液滴形成技術は、約35キロヘルツで操作されたオシレータに対して反応性となり得る、約70マイクロメートルの直径を有するオリフィスを有するノズルから14マイクロ秒(すなわち、流体流中で単一の液滴波形を形成するのにかかる時間)の液滴を確立する。 このような精子細胞の尾部の一部は、液滴から容易に突き出る。 この液滴から精子細胞が突き出ることを防ぐために、本発明の液滴カプセル化の1つの実施形態は、約30キロヘルツで、1平方インチあたり約50ポンドで、約28マイクロ秒の液滴を形成し得る約100マイクロメートルのオリフィスを提供する。 尾部を含む、インタクトな生きた精子細胞を全体としてカプセル化することにより、この精子細胞は、この液滴の充填の際にノズルとの相互作用が低下し、そして液滴の偏向がさらに正確になり得る。 これによって、X染色体保有精子とY染色体保有精子とに交差汚染が減り、そしてまた偏向した精子をさらに均一に収集することが可能になる。 均一に偏向している精子は、種々の流体によって衝撃を和らげられる収集表面に指向され得る。 分離した精子の衝撃を和らげることは、本明細書において参考として援用されている米国特許出願第09/001,394号に記載のように、ストレスを低下するのに重要であり得る。 他の種の哺乳動物由来の精子に関して、本発明は、種々の長さの精子細胞をカプセル化する液滴サイズを生成するように変化され得る。 精子の長さおよび流体流の圧力に依存して、本発明の液滴カプセル化はなお、本発明の液滴カプセル化のいくつかの実施形態において、1秒間あたり、少なくとも10,000液滴、1秒間あたり少なくとも20,000液滴、1秒間あたり、少なくとも30,000液滴、1秒間あたり少なくとも40,000液滴、1秒間あたり、少なくとも50,000液滴、1秒間あたり少なくとも60,000液滴、1秒間あたり、少なくとも70,000液滴、1秒間あたり少なくとも80,000液滴、1秒間あたり、少なくとも90,000液滴、1秒間あたり少なくとも100,000液滴、および以下同様に1秒間あたり、少なくとも200,000液滴の液滴形成速度を達成し得る。
    【0089】
    本発明の配向ノズルを用いてさえ、ビームパターンで適切に配向されていない、特定の数の精子、または粒子が存在する。 上記のように、精子頭部の方向が適切でなければ、DNA含量は、放射光に基づいて正確に測定され得ない。 本発明の特定の実施形態は、流体流中の所望されない配向されていない精子(RUUS)または粒子の除去を提供する。
    【0090】
    ここで、図16および20Aを参照すれば、精子のDNA含量の正確な測定は、検出器で適切に配向されているパドル形状の精子頭部(28)の平坦表面に依存することが理解され得る。 従って、図16および20Aに示されるように、適切な方向で励起ビームに入る精子の割合のみが正確に測定され得、そしてDNA含量に基づいてN染色体保有集団およびY染色体保有集団に選別され得る。 図20Aおよび20Bによって示されるように、適切な方向で励起ビームを通過する精子は、配向された放射信号プロット(40)を生成し、このプロットは、図20Dによって示される、配向されていない精子によって生成される配向されていない放射信号プロット(41)とは異なった形状であり得る。 当然、配向されていない精子によって生成される配向されていない放射信号プロット(41)の形状は、励起ビームにおける不適切な方向の程度によって変化する。 これらの不適切な方向は、図20Cに示される方向を含み得るが、また精子頭部を回転させる全ての様式の方向(検出器による整列(図16に適切な整列を示す)以外のパドル形状の頭部の表面を配向する回転の任意の部分、またはフローの方向にそった整列以外の精子頭部(42)の軸を配向する回転の任意の部分)を含み得る。 当然、適切な方向は、種間で異なって規定され得る。 精子頭部がパドル形状でない、いくつかの種については、励起ビーム内の(または検出器に対する)適切な方向は、さもなければ、他の解剖学的特徴または信号特徴によって規定され得る。 それにもかかわらず、励起ウインドウ内の種々の種の適切に配向された精子についての至適の信号は、連続する放射事象との引き続く比較のための標準的な放射信号プロットとして生成され得る。
    【0091】
    哺乳動物のうちの1種の配向された精子について確立された、各発光信号プロットの形状(または積分された面積もしくはその両方)を標準発光信号プロット(または積分された面積もしくはその両方)と比較することによって、配向されていない精子が同定され得(単変量分布ヒストグラムまたは二変量分布ヒストグラムから差し引かれた信号)、そして配向されていない精子が、肯定的に除去され得、その結果、所望される場合、配向されていない精子は、X染色体保有集団もY染色体保有集団もいずれも収集されない。
    【0092】
    重要なことに、本発明は、分離される2つの精子集団間の分解能(この分解能は、これらの集団が互いに分離され得る速度を増加する)を改善し、そして分離される集団の純度を改善したことである。 従って、ここで、精子を非常に速い速度で選別することが可能になった。 選別可能事象速度または分離可能事象速度は、約35,000/秒もの速さが可能であった(同時事象(同じ時間での励起/検出ウィンドウ内における複数の精子)は含まない)。 選別可能事象速度または分離可能事象速度は、90%、92%、93%、95%、またはそれより高い純度での、1秒当たり約5000〜約11,000個の各性のインタクトな生存精子であり得る高い分離速度または選別速度と相関する。 上記の本発明はまた、さらにより高い純度のX染色体保有集団およびY染色体保有集団が、選別速度または分離速度を1秒当たり約2000個の各性の生存精子に低下させることによって、約97%〜約98%またはより高い%で得られることを可能にする。
    【0093】
    理解され得るように、上記の本発明は、最も高い可能性のある選別可能事象速度または最も高い可能性のある分離可能事象速度および最も高い可能性のある生じる分離速度を達成する際に特に重要であり、この分離速度は、1秒当たり少なくとも1,000個の各性の分離、1秒当たり少なくとも2,000個の各性の分離、1秒当たり少なくとも3,000個の各性の分離、1秒当たり少なくとも4,000個の各性の分離、1秒当たり少なくとも5,000個の各性の分離、1秒当たり少なくとも6,000個の各性の分離、1秒当たり少なくとも7,000個の各性の分離、1秒当たり少なくとも8,000個の各性の分離、1秒当たり少なくとも9,000個の各性の分離、または1秒当たり少なくとも10,000個の各性の分離であり得る。
    【0094】
    本発明は、上記に示されるように、精子を染色することが困難な場合でさえも、他の解剖学的特徴もしくは化学特徴を有していても(これらは、X保有染色体集団とY保有染色体集団との間の区別をより困難にする)、精子の高速選別を可能にする。 これら困難な場合でさえ、ウシ精子の高純度X染色体保有集団およびY染色体保有集団が、上記のように、1秒当たり約15,000〜20,000個の選別可能事象またはより高い個数での選別可能事象の選別可能事象速度、ならびに1秒当たり2000個の各性のインタクトな生存精子での各性(X染色体保有およびY染色体保有)のインタクトな生存精子の選別速度または分離速度を達成することによって、92%〜93%の高純度で単離され得る。
    【0095】
    ここで、図23および24を参照して、本発明の実施形態は、差示的干渉コントラスト技術を利用して、粒子またはカプセルの容量を測定する。 本発明の基本的な実施形態は、異なる容量を有する粒子(例えば、X染色体保有精子細胞とY染色体保有精子細胞との間の容量において差異を有する精子細胞ヘッド(28))を含み得る。 電磁照射源(43)は、粒子間または精子細胞ヘッド(28)間の容量における差異に差示的に反応性である初期波形特徴を有する、電磁照射または電磁照射のビーム(44)を生成する。 電磁照射は、レーザー光であり得るが、多数の型の電磁照射(マイクロ波照射、紫外線照射などを含むが、これらに限定されない)でもあり得る。 位相シフト材料を含む粒子またはカプセルまたは精子ヘッド容量をトラバースする際、電磁照射は、電磁照射の波形特徴に応答して検出器(46)上の対物レンズ(45)を通して焦点を当て得る。 検出器は、分析器(47)に連結され得る。 分析器は、粒子の容量をトラバースする前および粒子の容量をトラバースした後に波形特徴における変化に基づいて粒子間を区別し得、そして積分面積もしくは信号形状またはその両方に基づいて信号を分析し得る。 特定の実施形態において、波形特徴を分析する本発明は、粒子、カプセル、または精子細胞ヘッドの容量をトラバースする際に、初期波形特徴を変更された波形特徴と重ねあわせる工程を包含し得る。 初期波形特徴と位相シフトした波形特徴の重ねあわせは、電磁照射がトラバースする位相シフト媒体の量と相関する様式で、電磁照射のビームの強度を差示的に調節し得る。 本発明はまた、さらなるフィルター(48)(例えば、カラーフィルタ)を含み得る。
    【0096】
    ここで、図24を参照して、本光学発明の実施形態は、顕微鏡の分解限界に対応する従来のDIC顕微鏡と比較して、光が分裂する実際の距離を増加する差示的干渉コントラスト光学要素を使用することを含む。 本発明のこの実施形態において、誘導された分裂は、物体のサイズよりも大きく、従って、1つの物体から生じる側方に分離した2つの個々の画像が生じる。 第2の改変は、複屈折材料のプレート(例えば、Savartプレート)を、対物レンズから離れた位置で使用することを含む。 本発明のこの実施形態は、構築がより簡単である。 なぜなら、複屈折材料は、対物ハウジングの内側に配置される必要が無いからである。 従来のDIC顕微鏡は、複屈折材料が、Wollastonプリズムと呼ばれる形態で使用され、これは、対物ハウジングの内側に配置されるなければならず、これによって、この目的のために特別に製造された高価な対物レンズを使用することが必要になっていた。
    【0097】
    本発明の実施形態の構成要素は、互いに整列して配置され得、そして以下からなる:電磁照射源(43)、例えば、水銀アークランプ;スペクトル調整エレメント、例えば、帯域フィルタ;偏光調整エレメント(49)、例えば、回転可能なマウントに応答したシートポーラライザー(53)および波長板(54);光が粒子または精子細胞上に集光することを可能にする光コンデンサ(51)、例えば、コンデンサレンズ、またはレンズセット、または顕微鏡対物レンズ;粒子または精子細胞(28)を含み得る流体流れ(8)、例えば、圧力下で排出される流体噴射;粒子または細胞からの光を収集する光収集器(45)、例えば、50倍率の動作距離の顕微鏡対物レンズおよび管レンズ;ビームを2つ以上の成分に分裂させるビームスプリッタ(50)、例えば、その配向および位置が正確に制御され得るような方法でマウントされた、Savartプレートの形態での一片の複屈折材料;粒子または精子細胞に対応する光のみを選択するための画像光セレクター(55)、例えば、ピンホールのセット、形成される画像の各々についての1つのピンホール(53)。
    【0098】
    本発明の1つの実施形態において、構成要素は、光源(43)またはその画像が光コンデンサ(45)(しばしば、ケーラー型イルミネーションと称される)の後方焦平面に位置するように、配置され得る。 物体平面の画像は、個々の粒子または精子細胞からの光を捕獲するために、対物光セレクター(55)またはピンホール(53)と最良に一致し得る。 図27および28に示されるように、構成要素は、マウンティング、ポスト、およびホルダーを用いて、頑丈な光学台またはベンチ上にマウントされ得る。 成分は、物体平面の焦点が正確になされ得るような様式で、マウントされ得る。 これは、流れを焦点の中に入れるかまたは焦点の外に出すために、流体流れに流れ位置制御装置(例えば、マイクロメーター)をを備えることによってなされ得る。 さらに、光コンデンサ(51)に光コンデンサ位置制御装置(61)を備えて、光コンデンサが物体平面上に焦点を当てることを可能にすることが、必要であり得る。 複屈折エレメントまたはビームスプリッタ(50)のマウンティングに関して特別の注意を払うことが必要であり得、3軸回転エレメントが、好ましくあり得る。
    【0099】
    ここで、図25を参照して、本発明の実施形態はまた、流体流れ中の非対称粒子(これには、ウシ精子細胞などの精子が挙げられるが、これらに限定されない)の配向を決定するための、作製された両画像の使用を含み得る。 本発明の配向評価の実施形態は、独立して作製された両画像について光学系に入る偏光状態の光の制御を可能にする光学系を含み得る。 本干渉光学発明はさらに、この系に入る偏光状態の光を制御する、偏光調整エレメント(56)を提供し得る。 本配向検出発明に関して、偏光調整エレメント(56)は、このエレメントが2つの部分(これらは、本発明の1つの実施形態においてピンホール(53)を含む画像光セレクター(55)上に、投影される)からなるような様式で選択され得る。 これは、画像平面の結合面(55)中に偏光調整エレメント(56)を配置するか、または同じことを達成するための他の光学要素を用いることによって、達成され得る。 この成分の単純な例は、例えば、偏光材料(シートポーラライザー)の2つの半環状部分(これらの配向角は、独立して選択され得る)からなる「ハーフシェード」部分であり得る。 像平面中の各ピンホールは、同じ半球体の半分のうちの1つに入り得る。 偏光角は、1つのピンホール(53)の信号が容量に対応し、そして通過する物体の配向角から相対的に独立し、そして他のピンホール(53)がこの配向角に大きな程度依存する信号を有するような様式で、選択され得る。 2つの信号は、従来のマルチチャンネルフローサイトメトリーと類似の様式で分析器(47)によって処理され得る(しかしこれは、1つの例である)。 この例に関して、二変量ドットプロットが作製され得、そしてまた、ユーザーがこのプロット上のウィンドウを選択することを可能にする。
    【0100】
    上記の「ハーフシェード」断片の改善は、図25Dによって示される構築であり得る。 同じこの2半球体部分は、像平面上に投影されるが、これらが作製される方法は、異なる。 鏡(57)は、光(44)を半円形部分に分解し、そして背中あわせに再結合する。 半分の各々は、別々の手段をトラバースして、その偏光状態を制御する。 この実施形態の利点は、偏光角が連続的かつ独立して制御され得ることであり得、従って、セットアップの調整を容易にする。 本実施形態に使用される材料は、標準的な光学供給会社によって供給され得、そして干渉計光学について使用されるマウンティング材料と類似のマウンティング材料を用いて、セットアップにおいてマウントされ得る。
    【0101】
    ここで、図26を参照して、光を透明材料の非平面領域(例えば、実質的に円筒状(しかし、他のジオメトリーもまた含む)の流体流れ)を通過させることによって導入されるアーティファクトを補正するために、本発明の実施形態は、形は非平面領域に類似するが相対屈折率に関して正反対である構成要素の組み込みを開示する。 フローサイトメーターの特定の場合、この形状は、円筒状に近づく。 評価される物体が水の円筒状流れ内に配置される事実によって導入されるアーティファクトについて補正するために、透明な円筒状の形状であり得る光学成分(58)の組み込みを、より高い屈折率の透明材料(59)内に配置する。 流れの画像および補償エレメントの画像が、像平面において互いに頂部にあることが好ましくあり得る。 これは、対物レンズと像平面との間に補償エレメントを配置することによって、および補助レンズを組み込むことによってなされ得る。
    【0102】
    光学要素(58)の実施形態は、それを横切って開けられた円柱状の穴を有する、より高い屈折率の透明な材料の薄いスライス(59)(例えば、ガラスまたはパースペクス)内に位置決めされ得る。 パースペクスは、その中に円形のチャネルを開けるのがより容易であり得るという利点を有する。 この円柱状の穴は、透明な材料で充填され得、その材料の屈折率は、周辺の材料の屈折率よりも低い。 物質と周辺材料との間の屈折率における差は、特定の適用について、流動中の水と周辺空気との間の屈折率における差と同じであるが反対であり得る。 使用するレンズの倍率が、画面中に生じる画像を同じサイズにする限り、シリンダを水の流れと同じサイズにする必要はなくてよい。 いくつかの適用において、屈折率の差を調整してこの倍率を補正することが所望され得るかまたは必要であり得る。 このようなパースペクスの外側のエレメントの製造は、極めて単純であり得、そしてパースペクスまたは選択された材料を機械加工した経験を有する多くの機械工場でなされ得る。 それは、光学部材への組み込みを容易にするために、それが標準的な光学マウンティングハードウェアに適合するような寸法になされ得る。
    【0103】
    屈折率を正確に適合させることは、困難であり得る。 調整を容易にする本発明の1つの実施形態は、物質をパースペクスの内側の物質または他の選択された材料を、透明な屈折率流体(58)(1つの例として、有機油)、または所望の屈折率に近い屈折率を有する油の混合物にすることであり得る。 ほとんどの流体の屈折率が、固体またはガラスよりもはるかに、温度と共に変化するという事実に起因して、温度による屈折率における差を微調整することが可能であり得る。 これは、温度制御装置(60)を組み込むことによってなされ得る。
    【0104】
    透明な流体または屈折率流体の光学要素(58)は、化学品供給会社によって供給され得る。 これらの会社は、しばしば、容易に入手可能な、それらの流体の屈折率に関するデータを有する。 いくつかの会社はさらに、屈折率流体として作用するように特別に作製され、保証された安定な屈折率を有する流体を提供する。 温度制御装置およびサーモスタットは、多くの会社によって供給される。 屈折率流体に熱を適用するための実用的な方法は、熱伝導材料(1つの例として、金属)から作製された、屈折率流体を含む、中空マウンティングを使用することであり得る。 多くの実験室に見られる、従来の液浸サーモスタットサイクラーを使用して、水は、マウンティングを通してポンプされ、従って、要素を一定かつ制御可能な温度に維持し得る。
    【0105】
    このPCT出願に含まれる議論は、基本的な説明としての役割を果たすことが意図される。 読者は、この特定の議論が明らかに全ての可能な実施形態を記載しなくともよく;多くの代替物が暗に示されていることを認識する。 この議論はまた、本発明の一般的な性質について十分に説明しなくともよいし、そして各特徴または要素が、実際に、より広い機能またはより多くの種々の代替のエレメントまたは等価なエレメントをどのように示し得るか明示しなくともよい。
    【0106】
    再度、これらは本明細書中に暗に含まれる。 本発明は、機能的に方向付けられた専門用語で記載されており、この機能の各局面は、デバイス、サブルーチン、またはプログラムにより達成される。 装置に関する請求項は、記載されるデバイスについて含まれるだけでなく、本発明および各エレメントが発揮する機能を包含する方法またはプロセスに関する請求項もまた含まれ得る。 説明も専門用語もここに含まれる特許請求の範囲を限定することを意図しない。
    【0107】
    さらに、本発明および特許請求の範囲の種々のエレメントの各々はまた、種々の様式で達成され得る。 この開示は、任意の装置の実施形態、方法またはプロセスの実施形態の実施形態のバリエーションであるようなバリエーションの各々、またはこれらの任意のエレメントの単なるバリエーションでさえも含むように理解されるべきである。 特に、本発明のエレメントに関する開示に関して、各エレメントについての単語は、等価な装置用語または方法用語により表わされ得る(たとえ、その機能または結果のみが同一であったとしても)ことを理解されるべきである。 このような等価な用語、より広範な用語、またはより一般的な用語でさえも、各エレメントまたは作用の説明に含まれるとみなされるべきである。 このような用語は、本発明に権利を与える暗に広い範囲を明確にすることが所望される場合、置換され得る。 1つの例にすぎないが、全ての作用は、その作用を取得するための手段としてか、またはその作用を生じる手段として表わされることが理解されるべきである。 同様に、開示される各々の物理的なエレメントは、その物理的なエレメントが促進する作用の開示を含むように理解されるべきである。 この最後の局面に関して、1つの例にすぎないが、「液滴分離器」の開示は、明確に議論されているか否かに関わらず、「液滴を分離」する作用の開示を含むことを理解されるべきであり、そして逆に、「液体−気体を変換」する作用の開示のみが存在する場合、このような開示は、「液滴分離器」の開示および「液滴を分離」するための手段の開示さえも含むことを理解されるべきである。 このような変更および代替的な用語は、本明細書中に明確に含まれることを理解されるべきである。
    【0108】
    さらに、全てのエレメントまたは適用の種々の組み合わせおよび順列が、作成および提示され得る。 全ては、特定の適用における設計または性能を最適化するためになされ得る。
    【0109】
    本特許出願において言及された法律、法令、規定または規則の任意の効果、または本特許出願において言及された特許、刊行物または他の引用文献は、参考として本明細書によって援用される。 詳細には、米国特許出願第60/267571号、同第60/239,752号、および同第60/203,089号は、任意の図または添付書類を含んで、各々、本明細書中に参考として本明細書によって援用され、そして以下の参考文献の表中の各参考文献は、参考として本明細書によって援用される。
    【0110】
    【表1】

    さらに、使用される各用語に関して、本出願におけるその利用が、このような解釈と矛盾しない限り、一般的な辞書の定義が、各用語および全ての定義について含まれるように理解され、ランダムハウスウェブスター大辞典(第2版)に含まれるような代替的な用語および同義語が、参考として本明細書中に援用されることが、理解される。 しかし、上記の各々に関して、このような参考として援用される情報および記載が、この/これらの発明の特許化と矛盾するとみなされうる程度にまで、このような記載が、本出願人によってなされたものとして明らかにみなされるべきではない。


    【0111】


    さらに、その内容が必要としない限り、用語「含む(comprise)」または「含む(comprises)」または「含む(comprising)」のような変化形は、言及されたエレメントまたは工程あるいはエレメントまたは工程のグループを包含することを意味するが、任意の他のエレメントまたは工程あるいはエレメントまたは工程のグループを排除することを意味しないことが意図される。 このような用語は、オーストラリアなどの国々において法的に許可され得る最も広い範囲を本出願人に付与するように、その最も拡大した形態で解釈されるべきである。


    【0112】


    従って、本出願人は、少なくとも以下を特許請求するための支持を有することが理解されるべきである:i)本明細書中に記載の液体−気体変換デバイスの各々;ii)開示および記載される関連する方法、iii)これらのデバイスおよび方法の各々の、類似のバリエーション、等価なバリエーション、およびさらには暗黙のバリエーション、iv)開示および記載されるその示された機能の各々を達成する、それらの代替的な設計、v)開示および記載される事を達成することが暗示されるような示された機能の各々を達成する、それらの代替的な設計および方法、vi)別個のかつ独立した発明として示される、各々の特徴、要素、および工程、vii)開示される種々のシステムまたは要素によって向上される適用、vii)このようなシステムまたは要素によって生成される、得られた生成物、ix)本明細書中上記に実質的に記載され、そして任意の添付の実施例に関する、方法および装置、ならびにx)開示される各々のエレメントの種々の組み合わせおよび順序。


    【0113】


    さらに、その内容が必要としない限り、用語「含む(comprise)」または「含む(comprises)」または「含む(comprising)」のような変化形は、言及されたエレメントまたは工程あるいはエレメントまたは工程のグループを包含することを意味するが、任意の他のエレメントまたは工程あるいはエレメントまたは工程のグループを排除することを意味しないことが意図される。 このような用語は、オーストラリアなどの国々において法的に許可され得る最も広い範囲を本出願人に付与するように、その最も拡大した形態で解釈されるべきである。


    【0114】


    本明細書中に示される特許請求の範囲は、この本発明の説明の一部として、参考として本明細書中によって援用され、本出願人は、このような請求項に含まれているこのような内容の全てまたは一部を、任意または全ての請求項あるいはその任意のエレメントまたは構成要素を指示するさらなる記載として使用する権利を明確に保持し、そして本出願人はさらに、本出願あるいは任意のその後の継続出願、分割出願または一部継続出願によって保護が求められる事項を定義することが必要な場合、あるいは、任意の国の特許法、規則または規定あるいは条約の任意の利益を得ること、それらに遂行する料金を減少すること、またはそれらに従うことが必要な場合、このような請求項に含まれる内容の任意の部分または全てあるいはその任意のエレメントまたは構成要素を、その説明から特許請求の範囲へ移動するか、あるいはその逆を行う権利を明らかに保持する。 そして、このような参考文献によって援用される内容は、本出願(任意のその後の継続出願、分割出願または一部継続出願、あるいは本願に対する任意の再発行または延長を含む)の係属中に生かされる。


    【図面の簡単な説明】


    【図1】 図1は、概略化されたフローサイトメトリーを示す。


    【図2】 図2は、概略化されたフローサイトメトリーの第2図を示す。


    【図3】 図3は、本発明の増幅器を用いないフローサイトメーターからの単変量ヒストグラム(#1、#2および#3)(図3A)と、本発明の増幅器の特定の実施形態を使用する同一のフローサイトメーターの単変量ヒストグラム(図3B)との比較を示し、X染色体保有ウシ精子集団とY染色体保有ウシ精子集団との間の改善された分解能を例示する。


    【図4】 図4は、X染色体保有ウシ精子集団とY染色体保有ウシ精子集団との間の従来の分解能を例示する、単変量ヒストグラムおよび二変量ヒストグラムを示す。


    【図5】 図5は、本発明の増幅器の特定の実施形態を使用する、X染色体保有ウシ精子集団とY染色体保有ウシ精子集団との間の改善された分解能を例示する、単変量ヒストグラムおよび二変量ヒストグラムを示す。


    【図6】 図6は、X染色体保有ウシ精子集団とY染色体保有ウシ精子集団との間の従来の分解能を例示する、単変量ヒストグラムおよび二変量ヒストグラムの第2の例を示す。


    【図7】 図7は、本発明の増幅器の特定の実施形態を使用する、X染色体保有ウシ精子集団とY染色体保有ウシ精子集団との間の改善された分解能を例示する、単変量ヒストグラムおよび二変量ヒストグラムの第2の例を示す。


    【図8】 図8は、X染色体保有ウマ精子集団とY染色体保有ウマ精子集団との間の従来の分解能を例示する、単変量ヒストグラムおよび二変量ヒストグラムを示す。


    【図9】 図9は、本発明の増幅器の特定の実施形態を使用する、X染色体保有ウマ精子集団とY染色体保有ウマ精子集団との間の改善された分解能を例示する、単変量ヒストグラムおよび二変量ヒストグラムを示す。


    【図10】 図10は、本発明の増幅器の特定の実施形態を使用する、ウマの精子の核の集団を含むX染色体とウマの精子の集団を含むY染色体との間の改善された分解能を例示する、単変量ヒストグラムおよび二変量ヒストグラムを示す。


    【図11】 図11は、MoFlo(登録商標)フローサイトメーターに関する本発明の増幅器を作製するための、回路基板の修正の特定の実施形態を示す。


    【図12】 図12は、MoFlo(登録商標)フローサイトメーターに関する本発明の増幅器の特定の実施形態の電気的概略図を示す。


    【図13】 図13は、従来のビーム形状光学(図13A)を使用するレーザービームパターンおよび低い高さのビーム形状光学(図13B)を使用するレーザービームパターンを示す。


    【図14】 図14は、従来の技術を使用するか、または本発明の増幅器もしくは低い高さのビーム形状光学と連結された本発明の増幅器を使用する、分離されたX染色体を含む精子(図14A)と分離されたY染色体を含む精子(図14B)との純度を比較する棒グラフを示す。


    【図15】 図15は、低い高さのビーム形状光学の正面図である。


    【図16】 図16は、低い高さのビーム形状光学の上面図である。


    【図17】 図17は、本発明のオブジェクト配向ノズルの斜視図および2つの断面図を示す。


    【図18】 図18は、本発明のオブジェクト配向ノズルの一連の段階的な断面図を示す。


    【図19】 図19は、本発明の開先注入チューブの実施形態の正面図および端面図を示す。


    【図20】 図20は、配向された精子からの信号(図20Aおよび図20B)と配向されていない精子からの信号(図20Cおよび図20D)との比較により、本発明の所望でない配向されていない精子の除去(removal of undesired unoriented spermatozoa(RUUS))を例示する。


    【図21】 図21は、パドル形状の開先ブレードを有する、本発明の開先注入チューブの別の実施形態の斜視図を示す。


    【図22】 図22は、フローサイトメーターに連結された従来の光学技術を示す。


    【図23】 図23Aは、典型的な精子の形状およびサイズを示し、そして図23Bは、正しく配向された精子と正しく配向されていない精子との差を示す。


    【図24】 図24は、例示的な容量および配向に関する2つの信号の測定を可能にする構造を有する本発明の実施形態を示す。


    【図25】 図25AおよびBは、各々半端に対してピンホールを備える2つの半端を有する、本発明の実施形態を示し、図25Cは、本発明の実施形態の像平面を示し、図25Dは、独立して回転可能な2つの偏光子を有する本発明の実施形態を示す。


    【図26】 図26Aおよび26Bは、本発明の実施形態に関する流体流の補償方法を例示し、図26Cは、補償エレメントの実施形態を示し、図26Dは、流体流の画像および補償エレメントの画像が像平面の頂部で互いにぶつかる、補償エレメントの別の実施形態を示す。


    【図27】 図27は、本発明の干渉顕微鏡の実施形態を示す。


    【図28】 図28は、本発明の干渉顕微鏡の第2図を示す。

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