Event trigger system

【発明の詳細な説明】 イベント・トリガー方式 技術分野 本発明は、移動装置(roving apparatus)におけるイベント・トリガーに関わるものである。 ここで言う、“移動”とは、必ずしも固定した出発地、ルート、目的地をもたない一定の地点に固定していない動く装置を言う。 即ち、当装置は、ルート・データを要するマッピングを必要としないと理解してよい。 本発明は、特に、移動携帯装置のオーディオ／ビジュアル ファイルのトリガーリングに有用であるが、他の目的にも応用できる。 本発明は、また、自動車、飛行機、バス、フェリーなどへの応用にも適用可能。 背景となる技術 自動車の現在地点が道路図内の特定のトリガー地点（ポイント・トリガー）に達すると、“特定情報”を発信する装置が、ボッシュ(Bosch)により、欧州特許公告410 137として公開されている。 グローバル． ポジショニング衛星(GPS)を使用するシステムが、パイオニアにより、欧州特許公告511 447として公開されている。 当該システムでは、自動車の位置がGPSにより計算され、特定の事前に決められた地点に自動車が達すると、 当該エリアに関わる、オーディオ・ビジュアル形態のイベントがトリガーされる仕組になっている。 （図１の“エリア・トリガーリング”参照） もう一つの先行技術システムが、アイシン(Aisin)により、欧州特許公告672 890 として公開されている。 アイシンは“トーチ・ビーム”の概念を使用して、対象物（ポイント・オブ・インタレスト(POI)）を捉える方法が公開している。 当該トーチは“高ビーム”または“低ビーム”に切り換え選択が可能である。 ビーム圏内にあるすべてのポイント・オブ・インタレスト(POIs)が捕捉され、優先順序、（即ち、ビーム・トリガーリング）にしたがってプレイされる。 （図２参照） こういった、従来の方法は非常に初歩的なもので、例えば、複数のPOIsが卑近距離にある環境下においてや、設定されていないルートに装置が移動した場合、あるいは、GPSのデータが移動した場合などには、いずれも機能しない難点がある。 本発明の開示 本発明の一つの特徴は、移動装置のイベントをトリガーする方法にある。 その方法は次ぎの通りである： 一つ以上のイベントを一定の場所に関係づける； それぞれのイベントに対して少なくとも一つのトリガー前提を特定する； (a)移動措置が、一定のエリアの事前に決められた場所付近に入り；かつ、 (b)イベントを起こすのに特定されたトリガー前提が、少なくとも一つ以上あった時に、イベントがトリガーされる。 この場合、トリガー前提は、例えば、移動措置の進行方向、特定の場所に対する移動装置の位置、特定の場所からの移動装置の増大距離などを基準とすることも、時間、日、日付、温度、暗証、その他の基準を適用することも可能である。 もう一つの特徴としては、当発明は、移動装置のオーディオ かつ／もしくはビジュアル・ファイルをプレイする方法にある。 その方法は次ぎの通りである： 複数のオーディオ かつ／もしくは ビジュアル・ファイルを一定の場所に関係づける； それぞれのオーディオ かつ／もしくは ビジュアル・ファイルに対して、少なくとも一つのトリガー前提を特定する； (a)移動装置が、一定の場所付近の事前に決めた距離内に入り；かつ、 (b)特定されたトリガー前提が少なくとも一つ以上満足された時に、オーディオかつ／もしくは ビジュアル・ファイルがトリガーされる。 ここでいうオーディオ かつ／もしくは ビジュアル・ファイルの内容は、当該オーディオ かつ／もしくは ビジュアル・ファイルで特定された前提をいう。 図の概要 本発明をより容易に理解し、実用化するために、次ぎに添付図を示しながら説明すると： 図１は、パイオニアによる先行技術の方法論の略図を示す。 図２は、アイシンによる先行技術の方法論の略図を示す。 図３は、本発明による、移動装置のPOIからの増大距離をそのトリガー前提とする方法論の略図を示す。 図４は、本発明による、移動装置のPOIからの増大距離、または、二次的なより小さなエリアとトリガー前提が合致したときをそのトリガー前提とする方法論の略図を示す。 図５は、本発明による、移動装置の進行方向(右に加えて、移動装置の増大距離、または、二次的なより小さなエリアと合致したとき)をそのトリガー前提とする方法論の略図を示す。 図６は、本発明による、トリガー前提を移動装置のPOIからの増大距離と設定するが、移動装置の許容できる増大距離をPOIからの距離に比例させる方法論の略図を示す。 図７は、本発明による、移動装置の位置関係に対してエリアの各部分、または、 各ゾーンにつき別途のファイルを用意する方法論の略図を示す。 ベスト・モード図３は、本発明による方法論の一例を示している。 この場合において、事前に特定された場所付近に移動装置が移動した時、POIからの計算距離が一定数増大したときにイベントがトリガーされる。 このタイプのトリガーリングは、一定のルートに従って移動できないときに、特に有用である。 例えば、フェリーに移動装置が搭載されている場合、POIに到着する前に一度POIから離れなければならないとき、移動装置がPOIに最も近く近づいたときにイベントがトリガーされる。 図４は、一定地域に対して２つの卑近距離を持つトリガーリング・システムで、二番目の卑近距離が一番目の卑近距離範囲内にある場合を想定したトリガーリング・システムの一例を示す。 この場合、移動装置が一番目のエリアにいるときのPOIからの計算距離が一定数増大したときに、イベントがトリガーされるか、もしくは、その移動装置が一番目のエリア内にいて、それがさらに狭い範囲に移動したときのPOIからの計算距離が一定数増大したときに、イベントがトリガーされる。 もう一つの応用として、移動装置が特定地域を離れたときにイベントがトリガーされる場合が考慮される。 このタイプのトリガーリングは、例えば、フェリーが埠頭を発つときに、特定の埠頭から特定の方向に向かってフェリーが移動する場合が考えられる。 図５は、進行方向をもう一つの基準として使用される場合を考慮している。 この場合、移動装置が事前に決定した一つまたは複数の方向に向かって進行するときにイベントがトリガーされる。 これは、特に固定されていないルートにおいて、ユーザーが移動しているときに複数のポイント・オブ・インタレストを通過するときに、間違いのトリガーを引き起こすことを減少させるのに役立つ。 進行方向も、「左側には、...．が見えます」、「右側には、...．が見えます」といった解説などを装置位置に関連づけてコメントをつけるときに特に有用である。 さらに、見ている特定の方向を指定して、例えば、「...．の北側には...．が見えます」といった説明を特別に付け足すことも可能である。 図６は、いわゆる、“段階率(step ratio)”を適用したＩ例を示す。 このシステムでは、計算距離が増大した場合、すぐにイベントがトリガーされるのではなく(GPSの位置データが浮動しているため、あるいは、装置自体が動いているために起きることもありえるので)、許容量を超えてポイント・オブ・インタレストの距離が増大したときに始めてイベントがトリガーされるものである。 この場合、その許容量はポイント・オブ・インタレストの距離に比例する。 即ち、許容量はポイント・オブ・インタレストの距離が小さいほど小さい。 図７は、装置とPOIの相対的位置関係によるトリガー方法の一例を示す。 この場合、POIへのアプローチは、４つの９０度の角度（ただし、この限りではない） に分けられる。 従って、もしある歩行者が北からアプローチしているときに、説明する建物等がPOIの西に位置する場合、この歩行者は「右には...．が見えます」という説明を聞きます。 そして、もし歩行者が南からアプローチしている場合には「左には...．が見えます」という説明を、東からアプローチしている場合には「あなたの前方には...．が見えます」という説明を聞くこととなる。 あるいは、また、上記をポイント・オブ・インタレストに関係づけないように設置すれば、北からアプローチする歩行者は「Ｘビルディングの入り口.．が見えます」という説明、南からアプローチする歩行者は「Ｘビルディングの裏口.． が見えます」という説明を聞くこととなる。 本発明に最も適する装置としては、携帯も可能な、移動オーディオ・ビジュアルシステムが考慮される。 携帯装置において、例えば、ツーリストはがポンペイに着いて、関係するポイント・オブ・インタレストに関わる説明を聞きながらその廃虚を散策することが可能となる。 この場合、ツーリストは、特定のルートにしたがって移動する必要も、自分で装置を一々起動させる必要もない。 あるいは、このシステムをフェリー、バス、電車などに搭載させ、例えば、ポイント・オブ・インタレスト、次ぎに止まる場所、到着時間などの情報を与えることが可能となる。 本システムは、さらに、場所、平均速度などのデータを中央データ・ベースに送信することもできる。 従って、本システムは、有効なバスや電車などの運行管理のツールとなる。 フェリー、バス、電車などは、通常、規定の路線を走る。 途中、オーディオ・ビジュアルの放送で、例えば、「右には...．が見えます」「この電車は、ただ今... ．中央駅に到着しました」などの説明を入れるのは旅客者に役に立つ。 本システムは、運転者の操作を必要とせずに、正しい場所で適切な案内を自動的に流すことを可能にする。 勿論、運転者は必要に応じてシステムをオーバーライドしたり、説明を付け加えたりができる。 本システムには、カウントダウンのタイマー、 もしくは、距離測定器を設置して、運転者に次ぎの案内がいつ起きるかを予告し、運転者のアナウンスと重ならないようにすることも可能である。 できれば、始終バックグランド・ミュージックを流しながら、各ファイルに要所要所に関連の案内を入れるのが望ましい。 特定の場所に到着したらバックグランド・ミュージックは自動的に音量が下げられ、次ぎのアナウンスが入るようにする。 場合によっては、“ウエイト・アンド・プレイ”の方法で、例えば、GPSの受信のできないところ(例えば、トンネルのなか)で一定のファイルを流すことが望ましいこともある。 この場合、ファイルは電車がトンネルに入った時を契機としてトリガーとさせることが可能である。 ただし、この場合、トリガーされてから実際にプレイされるまでに３０秒間の遅れが見込まれる。 また、ファイルは、１回で一度以上プレイされないよう、一度プレイされたものをキャンセルすることが望ましい。 一定の場所から事前に決めた距離に達し、トリガーされてから一定の時間が経過したとき、または、事前に決めた場所に到達した時に、フラッグをリセットする方法が考えられる。 フェリー、バス、電車、飛行機などは、それぞれ、個人用のオーディオ・ビジュアル・システムを搭載し、またそのオーディオ・ビジュアルのファイルを多数の言語に吹き込んでおくこともできる。 ツアーに参加する人が好きな言語を選べばよい。 同様にして、複数の人によるアナウンス、好みによって別のアナウンサーによるファイルを作ることも可能である。 本システムは映画などの上映が、途中、正しい場所でなされるよう確認するためにも使用できる。 本システムに時計または衛星からの時間や日付に対する情報を取り込んで、例えば、キャンベラから１５分というときには、「キャンベラには、今から(現在の時間＋１５分)で到着します」のようなアナウンスを流すこともできる。 同様に、 本システムに、その他の日、時間、日付、天候情報などを盛り込むことも可能である。 それにより、例えば、「おはようございます(時間)。この寒い(天候)冬(日付)のキャンベラにようこそ」というようなアナウンスを流すことができる。 観光名所に関するファイルについて、定休日には情報を流さないようにすることができる。 本システムには、例えば、「あなたは、現在、時速９０kmで走行しています。ここでの制限時速は時速８０kmです」などの特定の速度に関するアナウンスをいれることもできる。 ファイルは適切な媒介内に収納され、例えば、RFリンクにより、時々アップデートできるので、例えば、ニュースや時事の話題などを定期的にアップデートしたり、必要に応じてその他の資料をアップデートしたりすることが可能である。 上記のように、本システムは、バスなどの運行管理に有効である。 例えば、移動電話の受信のよい、特定の場所を選んで通過中のバスやトラックはモーデムを使用して、ベースにその現在位置、平均速度、燃料消費量などを報告することができるので、ベースが車両を呼び出したいときに、車両が通信不通の状態にあるとき、車両を呼び出す必要もなくなる。 本発明は従来の技術には見れない高度技術を用いている。 上記の一般的なエリアの前提条件の上に、独特な意思決定プロセスを関わらせ、トリガーが起こる前にその他のパラメータが考慮される仕組になっていて、イベントがトリガーされる前に有効な一定の限定条件を付け加えている。 上記の発明は添付のいくつかの図例で示されているが、ここに記載された図例以外に修正を加えたり、バリエーションを持たせることも、当該技術に通じる者に明らかなように、ここに記す本発明でできることであると理解してよい。

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